JPH11353673A - 光ヘッドアクチュエータ - Google Patents

光ヘッドアクチュエータ

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Publication number
JPH11353673A
JPH11353673A JP16033198A JP16033198A JPH11353673A JP H11353673 A JPH11353673 A JP H11353673A JP 16033198 A JP16033198 A JP 16033198A JP 16033198 A JP16033198 A JP 16033198A JP H11353673 A JPH11353673 A JP H11353673A
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JP
Japan
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support member
optical head
head actuator
axis
lens holder
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Pending
Application number
JP16033198A
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English (en)
Inventor
Kokichi Terajima
厚吉 寺嶋
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Akai Electric Co Ltd
Original Assignee
Akai Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対物レンズの光軸傾斜やディスクの反り等に
起因する収差を補正でき、情報を安定して記録、再生で
きる光ヘッドアクチュエータを提供する。 【解決手段】 レンズホルダ4を四本の第1弾性部材3
1を介して変位可能に支持手段に懸架支持するようにし
た光ヘッドアクチュエータにおいて、支持手段は、第1
支持部材101と、この第1支持部材101に対してX
YZ直交座標系においてZ方向もしくはY方向に離間し
て、少なくともY方向もしくはZ方向のいずれかに直線
変位可能な第2支持部材102とを有し、四本の第1弾
性部材31のうちの隣接する二本を第2支持部材102
に支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンパクトディ
スク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DV
D)等の光ディスク、ミニディスク(MD)等の光磁気
ディスクのような記録媒体に対して情報の記録や再生を
行うための光ヘッドのアクチュエータに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の光ヘッドアクチュエータとして、
例えば、図12に斜視図で示すようなものがある。この
光ヘッドアクチュエータは、いわゆる4本ワイヤ支持型
のムービングコイル方式のもので、ベース部材1Bに固
定された支持部材1Aには、例えばCu−Be合金、C
u−P合金等よりなる4本の弾性部材3のそれぞれの一
端部が、例えば長方形の頂点のような所定の間隔を隔て
た位置において支持されている。これら4本の弾性部材
3は、支持部材1AからほぼX方向にそれぞれ平行に延
在させ、それらの他端部である自由端にはレンズホルダ
4を懸架支持して、レンズホルダ4に保持された対物レ
ンズ5を、図示しないディスクのトラックを横切るトラ
ッキング(Y軸)方向と、対物レンズ5の光軸と平行な
フォーカシング(Z軸)方向とにそれぞれ変位可能とし
ている。
【0003】また、ベース部材1Bには、例えばFe、
Ni、Coあるいはこれらを含む合金、もしくはフェラ
イト等よりなるU字状の軟質磁性ヨーク8が、その対向
する両脚部がX方向に並ぶように、レンズホルダ4の開
口部4aに侵入して設けられ、この軟質磁性ヨーク8の
両脚部内面には、異なる磁極面が空隙を介して対向する
ように、例えばNd−Fe−B合金等よりなる駆動用永
久磁石2がそれぞれ設けられている。さらに、レンズホ
ルダ4には、その開口部4aに、対物レンズ5の光軸を
ディスクの所定の情報ピットの中心線上に位置させるた
めに、対物レンズ5をトラッキング方向に駆動するため
のトラッキングコイル6と、対物レンズ5を情報ピット
面に合焦させるために、対物レンズ5をフォーカシング
方向に駆動するためのフォーカシングコイル7とが設け
られている。
【0004】ここで、フォーカシングコイル7は、図1
3に分解斜視図を示すように、樹脂等からなるボビン1
1に巻回して形成されており、また、トラッキングコイ
ル6は、ボビン11にX軸方向に突出して形成された複
数の突起部分に、X軸周りに8の字状に巻回して二つ形
成されている。これらトラッキングコイル6およびフォ
ーカシングコイル7を装着したボビン11は、フォーカ
シングコイル7のY軸方向に延在する一辺の導線部分7
aと、二つのトラッキングコイル6のY軸方向に隣接し
てそれぞれZ方向に延在する導線部分6aとが、二つの
駆動用永久磁石2が対向する空隙に位置するようにレン
ズホルダ4の開口部4aに嵌合固定して設けられてい
る。
【0005】かかる構成において、二つのトラッキング
コイル6の駆動用永久磁石2と対向する二つの導線部分
6aにZ軸方向の同一方向に電流が流れるように通電す
ると、これら導線部分6aには、該導線部分6aを流れ
る電流と駆動用永久磁石2によるX軸方向を向いた磁場
との電磁相互作用によりY軸方向の駆動力が発生するの
で、これによりレンズホルダ4ひいては対物レンズ5を
Y軸方向、すなわち図示しないディスクのトラックを横
切る方向に平行に変位させることができる。
【0006】同様に、フォーカシングコイル7に通電す
ると、駆動用永久磁石2と対向してY軸方向に延在する
導線部分7aには、該導線部分7aを流れる電流と駆動
用永久磁石2によるX軸方向を向いた磁場との電磁相互
作用によりZ軸方向の駆動力が発生するので、これによ
りレンズホルダ4ひいては対物レンズ5をZ軸方向、す
なわち図示しないディスクの記録面と直交する方向に平
行に変位させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した光ヘッドアク
チュエータは、弾性部材3による懸架支持構造を採用し
ていることから、他の代表的な支持構造である例えば軸
摺動型の光ヘッドアクチュエータと比較して、レンズホ
ルダ4の変位に際して軸部分との摩擦を生じることがな
いので、滑らかで分解能の高い駆動が可能となる。しか
し、他方では、軸のように安定した案内がないために、
X軸と平行な軸線周りに回転し易い構造となっている。
【0008】すなわち、例えば、トラッキングコイル6
および/またはフォーカシングコイル7の駆動力の中心
が、対物レンズ5等を含むレンズホルダ4全体の重心と
ずれていたり、弾性部材3による支持中心とずれていた
りすると、トラッキング方向やフォーカシング方向の駆
動力と、重力や弾性部材3の復元力との間でトルクを生
じ、レンズホルダ4はX軸と平行な軸線周りに回転して
しまう。また、レンズホルダ4のニュートラル位置にお
いて、トラッキング方向やフォーカシング方向の駆動力
の中心と、レンズホルダ4全体の重心や弾性部材3によ
る支持中心とを一致させておいても、トラッキング方向
やフォーカシング方向に駆動力を印加してレンズホルダ
4をニュートラル位置から移動させると、駆動用永久磁
石2に対するトラッキングコイル6やフォーカシングコ
イル7の相対位置が変化するため、これらの駆動力の中
心の位置がレンズホルダ4内で移動し、この場合にもト
ラッキングコイル6やフォーカシングコイル7による駆
動力によってレンズホルダ4がX軸と平行な軸線周りに
回転してしまう。
【0009】このように、レンズホルダ4がX軸と平行
な軸線周りに回転すると、対物レンズ5の光軸がディス
クのラジアル方向に傾斜して、ディスクに照射されるレ
ーザ光の波面にコマ収差等の種々の収差が生じ、これが
ため、ディスクに照射されたレーザースポットにサイド
ローブが生じて隣接トラックからのクロストークが生じ
易くなったり、トラックオフセットが生じて適切なトラ
ッキング制御ができなくなったり、さらに反射強度が低
下して情報読み取り信号レベルが低下する、等の現象が
生じて光ヘッドの性能としてのS/Nが低下するという
問題が生じることになる。このような問題は、ディスク
の反り等の変形によって、対物レンズ5の光軸がディス
クのラジアル方向に傾斜した場合にも生じる。
【0010】この発明の目的は、このような従来の問題
点に着目してなされたもので、対物レンズの光軸傾斜や
ディスクの反り等に起因する収差を補正でき、情報を安
定して記録あるいは再生できるよう適切に構成した光ヘ
ッドアクチュエータを提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、レンズホルダを四本の第1弾性部材を介して変位可
能に支持手段に懸架支持するようにした光ヘッドアクチ
ュエータにおいて、前記支持手段は、第1支持部材と、
この第1支持部材に対してXYZ直交座標系においてZ
方向もしくはY方向に離間して、少なくともY方向もし
くはZ方向のいずれかに直線変位可能な第2支持部材と
を有し、前記四本の第1弾性部材のうちの隣接する二本
を前記第2支持部材に支持するようにしたことを特徴と
するものである。
【0012】この発明の一実施形態では、前記第2支持
部材を第2弾性部材を介して前記第1支持部材に連結す
る。
【0013】さらに、この発明の一実施形態では、前記
第2弾性部材を金属材料により形成する。
【0014】さらに、この発明の一実施形態では、前記
第2弾性部材を樹脂材料により形成する。
【0015】さらに、この発明の一実施形態では、前記
第2弾性部材を圧電材料により形成する。
【0016】さらに、この発明の一実施形態では、前記
第2支持部材を電磁駆動手段により直線変位させるよう
構成する。
【0017】さらに、この発明の一実施形態では、前記
第2支持部材を圧電駆動手段により直線変位させるよう
構成する。
【0018】さらに、この発明の一実施形態では、前記
第1支持部材と前記第2支持部材との間にダンパを配設
する。
【0019】さらに、この発明の一実施形態では、前記
ダンパを粘弾性部材をもって構成する。
【0020】さらに、この発明の一実施形態では、前記
ダンパを磁気ダンパをもって構成する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。図1は、この発明の第
1実施形態の要部の構成を示す斜視図であり、図2
(A)および(B)は、その動作を説明するための平面
図および正面図である。なお、図1および図2におい
て、従来例と同様の部分は、図面を簡単化するため、図
示を省略してある。この実施形態では、図示しない駆動
用永久磁石が配設される図示しないベース部材に、第1
支持部材101を固定し、この第1支持部材101に、
第2弾性部材12を介してZ軸方向に対向して第2支持
部材102を連結して設けて支持手段を構成する。ま
た、第1支持部材101および第2支持部材102に
は、例えばCu−Be合金、Cu−P合金等よりなる4
本の第1弾性部材31の隣接する二本ずつのそれぞれの
一端部を、例えば長方形の頂点のような所定の間隔を隔
てた位置において支持する。4本の第1弾性部材31
は、ほぼX方向にそれぞれ平行に延在させ、それらの他
端部である自由端にレンズホルダ4を懸架支持して、こ
のレンズホルダ4に保持された対物レンズ5を、従来例
と同様の電磁駆動手段により、フォーカシング(Z軸)
方向およびトラッキング(Y軸)方向とにそれぞれ移動
可能とする。
【0022】ここで、第2弾性部材12は、Z軸方向お
よびX軸方向に延在する板状に形成し、この第2弾性部
材12が撓み変形して、第2支持部材102が第1支持
部材101に対してY軸方向に直線変位可能となるよう
に構成する。
【0023】かかる構成において、図2(A)に示すよ
うに、第2支持部材102を+Y軸方向に移動させる
と、レンズホルダ4はその支持中心からみて、第2支持
部材102側の第1弾性部材31により+Y軸方向に、
第1支持部材101側の第1弾性部材31により−Y軸
方向にそれぞれ向けられた回転トルクを受けることにな
る。これにより、四本の第1弾性部材31は、それぞれ
支持中心周りにS字形状に撓み変形して、図2(B)に
示すように、回転トルクと四本の第1弾性部材31の復
原力とが釣り合う回転角ΔTまで、レンズホルダ4をX
軸と平行な軸周りに右回り回転させることができる。同
様に、第2支持部材102を−Y軸方向に移動させれ
ば、レンズホルダ4をX軸と平行な軸周りに左回り回転
させることができる。
【0024】したがって、例えば、反射光のずれや光量
のアンバランス、あるいは隣接トラックからのクロスト
ークレベル等に基づいて、ラジアル方向の光軸傾斜の大
きさ(ラジアルチルト量)を表すチルトエラー信号を検
出し、このチルトエラー信号に基づいて第2支持部材1
02をY軸の適切な方向に移動させれば、レンズホルダ
4をX軸周りの所望の方向に回転させて対物レンズ5を
傾斜させることができ、これにより光路長を調整できる
ので、レーザ光の波面に生じた収差を補正することが可
能となる。
【0025】図3は、この発明の第2実施形態の要部の
構成を示す分解斜視図である。この実施形態は、第1実
施形態で説明したのと同様の構成の光ヘッドアクチュエ
ータに、第2支持部材102をY軸方向へ移動させるた
めの駆動力を発生する電磁駆動手段を設けたものであ
る。この電磁駆動手段は、例えば、第1支持部材101
側にラジアルチルト駆動用コイル13を配設し、このラ
ジアルチルト駆動用コイル13のX軸方向に延在するコ
イル線分13aに対する第2支持部材102側の対向位
置には、Z軸方向に磁界を発生するようにラジアルチル
ト駆動用永久磁石21を配設して、コイル線分13aを
流れる電流と、ラジアルチルト駆動用永久磁石21によ
る磁界とが直交するようにして相互間力がY軸方向へ作
用するように構成する。なお、コイル線分13aの延在
方向と、ラジアルチルト駆動用永久磁石21による磁界
の方向とは、この例に限らず、それぞれの方向がZX面
と平行な面内にあり、相互に直交する位置関係になるよ
うに配置すれば、相互間力をY軸方向へ作用させること
ができる。
【0026】したがって、この実施形態によれば、ラジ
アルチルト駆動用コイル13に通電することにより、そ
の通電方向に応じて、ラジアルチルト駆動用永久磁石2
1が配設された第2支持部材102に+Y方向もしくは
−Y方向に向けた駆動力を作用することができ、これに
よりレンズホルダ4をX軸周りの所望の方向に回転させ
て、対物レンズ5を傾斜させることができる。なお、ラ
ジアルチルト駆動用コイル13は第2支持部材102
に、ラジアルチルト駆動用永久磁石21は第1支持部材
101に、それぞれ入れ替えて配置してもよい。
【0027】図4は、この発明の第3実施形態の要部の
構成を示す分解斜視図である。この実施形態は、第2実
施形態で説明した、第2支持部材102をY軸方向へ移
動させるための駆動力に加え、X軸方向へ移動させるた
めの駆動力を発生する電磁駆動手段を設けたものであ
る。このため、この実施形態では、第2支持部材102
を第1支持部材101に対して変位可能に支持する第2
弾性部材を、Z軸方向に延在する四本の棒状の第2弾性
部材12で構成して、これら第2弾性部材12がY軸方
向へ撓み変形して、第2支持部材102が第1支持部材
101に対してY軸方向へ直線変位可能となると共に、
第2弾性部材12がX軸方向へ撓み変形して、第2支持
部材102が第1支持部材101に対してX軸方向へ直
線変位可能となるように構成する。また、電磁駆動手段
として、第2実施形態で示したラジアルチルト駆動用コ
イル13およびラジアルチルト駆動用永久磁石21の他
に、タンジェンシャルチルト駆動用コイル14およびタ
ンジェンシャルチルト駆動用永久磁石22を設ける。
【0028】この実施形態では、タンジェンシャルチル
ト駆動用コイル14は、ラジアルチルト駆動用コイル1
3とともに、例えば第1支持部材101側に配設し、こ
のタンジェンシャルチルト駆動用コイル14のY軸方向
に延在するコイル線分14aに対する第2支持部材10
2側の対向位置に、Z軸方向に磁界を発生するようにタ
ンジェンシャルチルト駆動用永久磁石22を配設して、
コイル線分14aを流れる電流と、タンジェンシャルチ
ルト駆動用永久磁石22による磁界とが直交するように
して相互間力がX軸方向へ作用するように構成する。な
お、タンジェンシャルチルト駆動用永久磁石22をタン
ジェンシャルチルト駆動専用に用いる場合には、コイル
線分14aの延在方向とタンジェンシャルチルト駆動用
永久磁石22による磁界の方向とは、この例に限らず、
それぞれの方向がYZ面と平行な面内にあり、相互に直
交する位置関係になるように配置すれば、相互間力をX
軸方向へ作用させることができる。また、タンジェンシ
ャルチルト駆動用永久磁石22を、ラジアルチルト駆動
用コイル13との相互作用によりY軸方向の駆動力を得
るためのラジアルチルト駆動用永久磁石21としても兼
用する場合には、コイル線分14aの延在方向は、Y軸
方向に規定される。
【0029】したがって、この実施形態によれば、ラジ
アルチルト駆動用コイル13に通電することにより、そ
の通電方向に応じて、ラジアルチルト駆動用永久磁石2
1が配設された第2支持部材102に+Y方向もしくは
−Y方向に向けた駆動力を作用することができ、これに
よりレンズホルダ4をX軸周りの所望の方向に回転させ
て、対物レンズ5を傾斜させることができる。また、タ
ンジェンシャルチルト駆動用コイル14に通電すること
により、その通電方向に応じて、タンジェンシャルチル
ト駆動用永久磁石22が配設された第2支持部材102
に+X方向もしくは−X方向に向けた駆動力を作用する
ことができ、これによりレンズホルダ4をY軸周りの所
望の方向に回転させて、対物レンズ5を傾斜させること
ができる。したがって、ディスクのラジアル方向に生じ
た収差に加えて、タンジェンシャル方向に生じた収差を
も補正することが可能となる。なお、タンジェンシャル
チルト駆動用コイル14は第2支持部材102に、タン
ジェンシャルチルト駆動用永久磁石22は第1支持部材
101に、それぞれ入れ替えて配置してもよい。
【0030】図5は、この発明の第4実施形態の要部の
構成を示す斜視図である。この実施形態は、図1に示し
た光ヘッドアクチュエータにおいて、第2弾性部材12
の両端にX軸方向に延在するように切り欠き部15を形
成し、この切り欠き部15の近傍において第1支持部材
101と第2支持部材102とを連結して、全体として
一体的な枠構造に構成したものである。ここで、第2弾
性部材12は、例えば樹脂材料で形成し、切り欠き部1
5が大きく屈曲して枠構造が平行四辺形状に変形するこ
とにより、第2支持部材102がY軸方向に移動するよ
うにする。
【0031】したがって、この実施形態においても、第
1実施形態と同様に、チルトエラー信号に基づいて第2
支持部材102をY軸の適切な方向に移動させることが
できるので、レンズホルダ4をX軸周りの所望の方向に
回転させて対物レンズ5を傾斜させることができ、これ
により光路長を調整してレーザ光の波面に生じた収差を
補正することが可能となる。
【0032】図6は、この発明の第5実施形態の要部の
構成を示す分解斜視図である。この実施形態は、図3に
示した電磁駆動手段に代えて圧電駆動手段を用いて、第
2支持部材102を第1支持部材101に対してY軸方
向に移動させるようにしたものである。このため、この
実施形態では、二つの板状の第2弾性部材12の第1支
持部材101寄り部分の片側に、それぞれユニモルフ構
造の圧電材料16を貼着する。ここで、圧電材料16
は、電界の印加により伸縮変形する厚み振動子を用い
る。
【0033】この実施形態によれば、圧電材料16に電
圧を印加して、その極性に応じて圧電材料16を伸長も
くしは収縮させることにより、二つの板状の第2弾性部
材12の第1支持部材101寄り部分をY軸の同一方向
へ湾曲させて、第2支持部材102を+Y方向もしくは
−Y方向へ移動させることができ、これによりレンズホ
ルダ4をX軸周りの所望の方向に回転させて、対物レン
ズ5を傾斜させることができる。なお、圧電材料16
は、第2支持部材102寄りの第2弾性部材12上に貼
着したり、あるいは第2弾性部材12の両側面に貼着し
てバイモルフ構造とすることもできる。
【0034】図7は、この発明の第6実施形態の要部の
構成を示す分解斜視図である。この実施形態は、図1に
示した光ヘッドアクチュエータにおいて、第1支持部材
101と第2支持部材102とを第2弾性部材としての
圧電材料19により連結したものである。ここで、圧電
材料19は、電界の印加によりY軸方向に剪断変形する
滑り振動子を用いる。
【0035】したがって、この実施形態によれば、圧電
材料19に電圧を印加することにより、その極性に応じ
て圧電材料19を+Y方向もしくは−Y方向へ剪断変形
させて、第2支持部材102を+Y方向もしくは−Y方
向へ移動させることができ、これによりレンズホルダ4
をX軸周りの所望の方向に回転させて、対物レンズ5を
傾斜させることができる。
【0036】図8は、この発明の第7実施形態の要部の
構成を示す分解斜視図である。この実施形態は、図7に
示した光ヘッドアクチュエータにおいて、第1支持部材
101と第2支持部材102とを連結する圧電材料19
を、XY面内において二つに分割したものである。ここ
で、二つの圧電材料19は、同様に滑り振動子を用い、
それぞれの剪断変形の方向をXY面内で、かつZX面に
対称となるように形成する。
【0037】この実施形態によれば、二つの圧電材料1
9にそれぞれ同一極性の電圧を印加したり、反対極性の
電圧を印加することにより、二つの圧電材料19の合成
方向として、その極性の組み合わせに応じて+Y方向、
−Y方向、+X方向、−X方向へ剪断変形させることが
でき、これにより第2支持部材102を+Y方向、−Y
方向、+X方向、−X方向へ移動させることができる。
したがって、レンズホルダ4をX軸周りおよびY軸周り
の所望の方向にそれぞれ回転させて、対物レンズ5を傾
斜させることができる。
【0038】図9は、この発明の第8実施形態の要部の
構成を示す分解斜視図である。この実施形態は、図1に
示した光ヘッドアクチュエータにおいて、第1支持部材
101と第2支持部材102とを連結する第2弾性部材
12の周囲に、ダンパとしての粘弾性部材17を設けた
ものである。
【0039】このように、第2弾性部材12の周囲に粘
弾性部材17を設ければ、外部から衝撃や振動が加わっ
たときに、第2弾性部材12の固有振動数に基づいて生
じる第2支持部材102のY軸方向への振動を低減する
ことができるので、第2支持部材102のY軸方向への
振動による対物レンズ5のX軸周りの回転振動を抑制す
ることができ、第2支持部材102をY軸方向へ安定し
て平行移動することができる。なお、粘弾性部材17
は、第1支持部材101と第2支持部材102とに直接
結合させるように設けてもよい。
【0040】図10は、この発明の第9実施形態の要部
の構成を示す分解斜視図である。この実施形態は、図1
に示した光ヘッドアクチュエータにおいて、第1支持部
材101と第2支持部材102との間に磁気ダンパを設
けたものである。ここで、磁気ダンパは、第1支持部材
101にダンピング用導電部材18を設け、このダンピ
ング用導電部材18と対向させて第2支持部材102に
ダンピング用永久磁石23を設けて構成する。
【0041】このように、磁気ダンパを設ければ、外部
から衝撃や振動が加わって、第2支持部材102が第2
弾性部材12の固有振動数に基づいてY軸方向への振動
を開始しようとすると、ダンピング用導電部材18とダ
ンピング用永久磁石23との相対位置が変化して、ダン
ピング用導電部材18を貫通する磁界が変化する。これ
により、ダンピング用導電部材18には、磁界の変化に
誘導された渦電流が流れ、その渦電流とダンピング用永
久磁石23からの磁界との相互作用により、ダンピング
用導電部材18を含む第1支持部材101側と、ダンピ
ング用永久磁石23を含む第2支持部材102側との相
対的変位を阻止する方向に制止力が作用する。したがっ
て、第2支持部材102のY軸方向への振動による対物
レンズ5のX軸周りの回転振動を抑制することができる
ので、第2支持部材102をY軸方向へ安定して平行移
動することができる。なお、ダンピング用導電部材18
は第2支持部材102に、ダンピング用永久磁石23は
第1支持部材101に、それぞれ入れ替えて設けてもよ
い。また、ダンピング用永久磁石23は、図3に示した
ラジアルチルト駆動用永久磁石21や、図4に示したタ
ンジェンシャルチルト駆動用永久磁石22、あるいはそ
れらの兼用磁石と共用することもできる。
【0042】図11は、この発明の第10実施形態の要
部の構成を示す斜視図である。なお、図11において
も、従来例と同様の部分は、図面を簡単化するため、図
示を省略してある。この実施形態では、図示しない駆動
用永久磁石が配設される図示しないベース部材に、第1
支持部材としての中央支持部材103を固定し、この中
央支持部材101のY軸方向両側に、それぞれ第2弾性
部材12を介して第2支持部材としての左支持部材10
4Lおよび右支持部材104Rを連結して設けて支持手
段を構成する。また、左支持部材104Lおよび右支持
部材104Rには、例えばCu−Be合金、Cu−P合
金等よりなる4本の第1弾性部材31の隣接する二本ず
つのそれぞれの一端部を、例えば長方形の頂点のような
所定の間隔を隔てた位置において支持する。これら4本
の第1弾性部材31は、ほぼX方向にそれぞれ平行に延
在させ、それらの他端部である自由端にレンズホルダ4
を懸架支持して、このレンズホルダ4に保持された対物
レンズ5を、従来例と同様の電磁駆動手段により、フォ
ーカシング(Z軸)方向およびトラッキング(Y軸)方
向とにそれぞれ移動可能とする。
【0043】ここで、第2弾性部材12は、Z軸方向お
よびX軸方向に延在する板状に形成し、この第2弾性部
材12を撓み変形させて、左支持部材104Lと右支持
部材104Rとを、Z軸に平行で相互に反対となる方向
へそれぞれ直線変位可能に構成する。
【0044】かかる構成において、左支持部材104L
を−Z軸方向に移動させ、右支持部材104Rを+Z軸
方向に移動させると、レンズホルダ4はその支持中心か
らみて、左支持部材104L側の第1弾性部材31によ
り−Z軸方向に、右支持部材104R側の第1弾性部材
31により+Z軸方向にそれぞれ向けられた回転トルク
を受けることになる。これにより、四本の第1弾性部材
31は、それぞれ支持中心周りにS字形状に撓み変形し
て、回転トルクと四本の第1弾性部材31の復原力とが
釣り合う回転角まで、レンズホルダ4をX軸と平行な軸
周りに回転させることができる。同様に、左支持部材1
04Lを+Z軸方向に移動させ、右支持部材104Rを
−Z軸方向に移動させれば、レンズホルダ4をX軸と平
行な軸周りの逆方向へ回転させることができる。
【0045】なお、以上の各実施形態においては、四本
の第1弾性部材のそれぞれの一端部を、長方形の頂点に
相当する所定の間隔を隔てた位置において、第1支持部
材および第2支持部材を有する支持手段に支持するよう
にしたが、これら四本の第1弾性部材は長方形の頂点に
限らず、それぞれの第1弾性部材が直線状であれば、一
般の四角形頂点において支持してもよい。また、四本の
第1弾性部材は、レンズホルダに向けて延在していれ
ば、それぞれが平行であっても、あるいは平行でなくて
も、この発明を有効に適用することができる。さらに、
この発明は、上述したムービングコイル方式の光ヘッド
アクチュエータに限らず、ムービングマグネット方式の
光ヘッドアクチュエータにも有効に適用することができ
る。
【0046】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、レン
ズホルダを四本の第1弾性部材を介して変位可能に懸架
支持する支持手段を、第1支持部材と、この第1支持部
材に対して少なくともY方向もしくはZ方向のいずれか
に直線変位可能な第2支持部材とを有して構成し、その
第2支持部材に四本の第1弾性部材のうちの隣接する二
本を支持するようにしたので、対物レンズを少なくとも
ラジアル方向に傾斜させて、レーザ光の波面収差を補正
することができる。したがって、情報の記録あるいは再
生を安定して行うことができる。
【0047】また、第1支持部材と第2支持部材との間
にダンパを配設することにより、これらを第2弾性部材
で連結した場合の振動を抑制することができ、第2支持
部材を安定して平行移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態の要部の構成を示す斜
視図である。
【図2】第1実施形態の動作を説明するための平面図お
よび正面図である。
【図3】この発明の第2実施形態の要部の構成を示す分
解斜視図である。
【図4】同じく、第3実施形態の要部の構成を示す分解
斜視図である。
【図5】同じく、第4実施形態の要部の構成を示す斜視
図である。
【図6】同じく、第5実施形態の要部の構成を示す分解
斜視図である。
【図7】同じく、第6実施形態の要部の構成を示す分解
斜視図である。
【図8】同じく、第7実施形態の要部の構成を示す分解
斜視図である。
【図9】同じく、第8実施形態の要部の構成を示す分解
斜視図である。
【図10】同じく、第9実施形態の要部の構成を示す分
解斜視図である。
【図11】同じく、第10実施形態の要部の構成を示す
斜視図である。
【図12】従来の光ヘッドアクチュエータの構成を示す
斜視図である。
【図13】図12の部分分解斜視図である。
【符号の説明】
4 レンズホルダ 5 対物レンズ 12 第2弾性部材 13 ラジアルチルト駆動用コイル 14 タンジェンシャルチルト駆動用コイル 16,19 圧電材料 17 粘弾性部材 18 ダンピング用導電部材 21 ラジアルチルト駆動用永久磁石 22 タンジェンシャルチルト駆動用永久磁石 23 ダンピング用永久磁石 31 第1弾性部材 101 第1支持部材 102 第2支持部材 103 中央支持部材 104L 左支持部材 104R 右支持部材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズホルダを四本の第1弾性部材を介
    して変位可能に支持手段に懸架支持する光ヘッドアクチ
    ュエータにおいて、 前記支持手段は、第1支持部材と、この第1支持部材に
    対してXYZ直交座標系においてZ方向もしくはY方向
    に離間して、少なくともY方向もしくはZ方向のいずれ
    かに直線変位可能な第2支持部材とを有し、 前記四本の第1弾性部材のうちの隣接する二本を前記第
    2支持部材に支持するようにしたことを特徴とする光ヘ
    ッドアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記第2支持部材を第2弾性部材を介し
    て前記第1支持部材に連結したことを特徴とする請求項
    1記載の光ヘッドアクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記第2弾性部材を金属材料により形成
    したことを特徴とする請求項2記載の光ヘッドアクチュ
    エータ。
  4. 【請求項4】 前記第2弾性部材を樹脂材料により形成
    したことを特徴とする請求項2記載の光ヘッドアクチュ
    エータ。
  5. 【請求項5】 前記第2弾性部材を圧電材料により形成
    したことを特徴とする請求項2記載の光ヘッドアクチュ
    エータ。
  6. 【請求項6】 前記第2支持部材を電磁駆動手段により
    直線変位させるよう構成したことを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか一項に記載の光ヘッドアクチュエータ。
  7. 【請求項7】 前記第2支持部材を圧電駆動手段により
    直線変位させるよう構成したことを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか一項に記載の光ヘッドアクチュエータ。
  8. 【請求項8】 前記第1支持部材と前記第2支持部材と
    の間にダンパを配設したことを特徴とする請求項1〜7
    のいずれか一項に記載の光ヘッドアクチュエータ。
  9. 【請求項9】 前記ダンパを粘弾性部材をもって構成し
    たことを特徴とする請求項8記載の光ヘッドアクチュエ
    ータ。
  10. 【請求項10】 前記ダンパを磁気ダンパをもって構成
    したことを特徴とする請求項8記載の光ヘッドアクチュ
    エータ。
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