JPH11352818A - 定着ロール用クリーニングシート、定着ロール用クリーニング材、及び定着ロール用クリーニング装置 - Google Patents

定着ロール用クリーニングシート、定着ロール用クリーニング材、及び定着ロール用クリーニング装置

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JPH11352818A
JPH11352818A JP16243298A JP16243298A JPH11352818A JP H11352818 A JPH11352818 A JP H11352818A JP 16243298 A JP16243298 A JP 16243298A JP 16243298 A JP16243298 A JP 16243298A JP H11352818 A JPH11352818 A JP H11352818A
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sheet
fixing roll
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cleaning sheet
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複写シートに複写された画像品位を向上させ
ることのできる定着ロール用クリーニングシート、定着
ロール用クリーニング材、及び定着ロール用クリーニン
グ装置を提供すること。 【解決手段】 本発明の定着ロール用クリーニングシー
トは、融着性繊維と耐熱性繊維とを含み、この融着性繊
維により融着された繊維シートからなり、この融着性繊
維が50〜90mass%含まれており、しかもこの融
着性繊維以外の繊維の平均繊維径が11μm以下のもの
である。本発明の定着ロール用クリーニング材は、上記
クリーニングシートの一端がシャフトに巻回されてお
り、このクリーニングシートの他端が別のシャフトに固
定されたものである。本発明の定着ロール用クリーニン
グ装置は、上記クリーニング材からクリーニングシート
を巻き出し、押圧手段によりこのクリーニングシートを
定着ロールに押圧した後、このクリーニングシートを巻
き取る機構を有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は定着ロール用クリー
ニングシート、定着ロール用クリーニング材、及び定着
ロール用クリーニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、レーザービームプリンタ
ー、ファクシミリなどの電子写真装置においては、定着
ロールと加圧ロールとの間に未定着トナー像を担持した
複写シート(例えば、紙、フィルムなど)を供給し、熱
及び圧力の作用により、複写シート表面にトナーを定着
させていた。そのため、定着ロール及び/又は加圧ロー
ル表面にトナーが転写され、その転写されたトナーが複
写シートの後端部又は次に通過する複写シートに再度転
写されて、複写シートを汚す(いわゆるオフセット)と
いう問題があった。そのため、定着ロール表面にオイル
を塗布することにより定着ロール表面からのトナーの離
型性を高めたうえで、不織布などのクリーニングシート
によってトナーを払拭していた。
【0003】このトナーの定着について、定着部における模
式的断面図である図1をもとに説明する。まず、定着ロ
ール1と加圧ロール2との間に、未定着トナー像を担持
した複写シート3が供給される。そして、この複写シー
ト3が定着ロール1と加圧ロール2との間を通過する際
に、熱と圧力の作用により未定着トナーが複写シート3
に定着された後、排出される。他方、定着ロールはトナ
ーの離型性を高めるために、複写シート3と接触する前
の段階で、オイル塗布装置4からオイル4aが塗布され
る。次いで、定着ロール1は未定着トナーを複写シート
3に定着させた後、定着されないで残留したトナーがク
リーニングシート5によって払拭される。
【0004】このようにして複写シート3に未定着トナーが
定着されるため、複写シート3に定着されたトナー以外
にオイルも転写される。そのため、複写シート3が紙か
らなり、トナーが定着されていない部分を有する場合に
は、定着されていない部分によってオイルが吸収される
ため、大きな問題はない。しかしながら、複写シートの
表面全体にトナーを定着させる場合(例えば、カラーコ
ピー機により写真を複写する場合など)や、複写シート
がフィルムの場合、前者はトナーはオイルを吸収せず、
後者は複写シートはオイルを吸収せず、オイルは定着し
たトナー上に残留したままの状態となるため、複写され
た画像品位が低下するという問題があった。
【0005】特に、オイル塗布装置4によるオイルの塗布
は、クリーニングシート5により定着ロール表面を払拭
した後に行われるが、従来使用しているクリーニングシ
ート5は表面が粗く、繊維の分散性が悪く、しかも繊維
が毛羽立ちやすい傾向があったため、このクリーニング
シート5により不均一に払拭され、定着ロール表面に残
留するオイルの厚さが不均一(図2(a)参照)になる
傾向があった。そのため、オイル塗布装置4によるオイ
ルの塗布が均一に実施されたとしても、定着ロール表面
におけるオイル厚さの不均一さを助長(図2(b)参
照)してしまい、その結果、複写シートに定着されたト
ナー上にオイルが不均一に転写され、画像品位を著しく
低下させていた。
【0006】そのため、クリーニングシートの定着ロールへ
の押圧力を高くすることにより、オイル厚さの不均一さ
を低減しようと試みられたが、クリーニングシートを強
く押し付けるがゆえに定着ロール表面に傷をつけやす
く、定着ロールの寿命が短くなるという問題や、定着ロ
ールとの摩擦が高くなることによって機械的振動を引き
起こすなどの弊害があった。
【0007】また、オイル塗布装置から定着ロールへ塗布す
るオイルの量を少なくするという試みもなされている
が、オイルの量を少なくすることによりトナーの離型性
が悪くなり、オフセットが発生しやすいという問題があ
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、複写シートに複
写された画像品位を向上させることのできる定着ロール
用クリーニングシート、定着ロール用クリーニング材、
及び定着ロール用クリーニング装置を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の定着ロール用ク
リーニングシート(以下、単に「クリーニングシート」
という)は、融着性繊維と耐熱性繊維とを含み、この融
着性繊維により融着された繊維シートからなり、この融
着性繊維が50〜90mass%含まれており、しかも
この融着性繊維以外の繊維の平均繊維径が11μm以下
のものである。このように融着性繊維以外の繊維が細
く、これら繊維によって形成される繊維シートの空隙が
小さいばかりでなく、この小さい空隙が大量(50〜9
0mass%)の融着性繊維の融着によって更に小さい
空隙を形成した、非常に平滑な表面を有するクリーニン
グシートであるため、残留したトナーを払拭する際にオ
イルの厚さが均一となるように払拭することができる。
したがって、このクリーニングシートを使用すれば、複
写シートの表面全体にトナーを定着させるような場合で
あっても、画像品位の優れる複写を実施することができ
る。
【0010】本発明の定着ロール用クリーニング材は、上記
クリーニングシートの一端がシャフトに巻回されてお
り、このクリーニングシートの他端が別のシャフトに固
定されたものである。そのため、常に新しいクリーニン
グシートと定着ロール表面とを接触させることができる
ため、常にオイルの厚さが均一となるように払拭するこ
とができる。
【0011】本発明の定着ロール用クリーニング装置は、上
記クリーニング材からクリーニングシートを巻き出し、
押圧手段によりこのクリーニングシートを定着ロールに
押圧した後、このクリーニングシートを巻き取る機構を
有するものである。そのため、常に新しいクリーニング
シートと定着ロール表面とを接触させることができるた
め、常にオイルの厚さが均一となるように払拭すること
ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のクリーニングシートを構
成する繊維シートとしては、織物、編物、不織布、或い
はこれらの複合体であることができる。これらの中で
も、繊維がランダムに配置することができ、表面の平滑
性を向上させやすい不織布を、繊維シート表面に含んで
いるのが好ましい。
【0013】本発明の繊維シートは繊維間を融着できるとと
もに、繊維表面を平滑にできるように、融着性繊維を含
んでいる。この融着性繊維としては、例えば、未延伸ポ
リエチレンテレフタレート繊維、未延伸ポリブチレンテ
レフタレート繊維、未延伸ポリフェニレンサルファイド
繊維、6ナイロンや66ナイロンなどのナイロン系未延
伸繊維などを1種類以上使用できる。これらの中でも未
延伸ポリエチレンテレフタレート繊維は(1)融点が2
55℃と高く、定着ロールと接触しても融着力が低下せ
ず、クリーニングシートが破断しない、(2)融着する
際の温度が比較的低温で、しかも融着温度範囲が広いた
め製造しやすい、という理由から好適に使用することが
できる。
【0014】この融着性繊維は繊維シート表面を平滑にしや
すいように、繊維シート中、50mass%以上含まれ
ているのが好ましく、55mass%以上含まれている
のがより好ましく、60mass%以上含まれているの
が最も好ましい。また、耐熱性をもたせるために耐熱性
繊維を混合するのが好ましいため、融着性繊維は繊維シ
ート中、90mass%以下であるのが好ましく、80
mass%以下であるのがより好ましく、70mass
%以下であるのが最も好ましい。
【0015】この融着性繊維の平均繊維径は特に限定するも
のではないが、融着繊維の分散性及び繊維シートの平滑
性に優れるように、25μm以下であるのが好ましく、
21μm以下であるのがより好ましく、19μm以下で
あるのが最も好ましい。なお、下限は特に限定するもの
ではないが、10μm程度が適当である。
【0016】なお、本発明において、繊維の断面形状が非円
形である場合には、その断面積と同じ面積を有する円の
直径を繊維径とみなす。また、平均繊維径は無作為に選
んだ100本の繊維の繊維径の平均値をいう。
【0017】本発明の繊維シートは前述のような融着性繊維
に加えて、高温の定着ロールと接触しても破断すること
がないように、耐熱性繊維を含んでいる。この耐熱性繊
維としては、例えば、メタ型又はパラ型の芳香族ポリア
ミド繊維、ポリアミドイミド繊維、ポリテトラフルオロ
エチレン繊維、芳香族ポリエーテルアミド繊維、ポリベ
ンツイミダゾール繊維、ポリフェニレンサルファイド繊
維、芳香族ポリエステル繊維などを1種類以上使用でき
る。これらの中でも芳香族ポリアミド繊維はトナーの払
拭性に優れ、しかも収縮して繊維シートに皺を発生させ
ることがなく、繊維シートの平滑性を維持しやすいため
好適に使用できる。
【0018】この耐熱性繊維はクリーニングシートが定着ロ
ールと接触しても破断することがないように、繊維シー
ト中、10mass%以上含まれているのが好ましく、
20mass%以上含まれているのがより好ましい。ま
た、繊維シートの平滑性のために融着性繊維を50ma
ss%以上含んでいる必要があるため、耐熱性繊維は5
0mass%以下含まれている。
【0019】また、耐熱性繊維は繊維シートが平滑となりや
すいように、平均繊維径が11μm以下であるのが好ま
しく、9μm以下であるのがより好ましく、8.5μm
以下であるのが最も好ましい。下限は特に限定するもの
ではないが、5μm程度が適当である。
【0020】本発明の繊維シートは前述の融着性繊維及び耐
熱性繊維以外に、定着ロールの熱によって軟化する繊維
(以下、「軟化繊維」という)を混合することができ
る。この軟化繊維は定着ロールと接触した際に定着ロー
ル表面に沿って変形し、クリーニングシートの平滑性を
より向上させることができる。また、軟化繊維の変形に
よって、クリーニングシートと定着ロールとの接触面積
が広くなり、定着ロールを損傷しにくくなる、という効
果も奏する。
【0021】この軟化繊維としては、例えば、6ナイロン繊
維や66ナイロン繊維などのポリアミド系繊維、延伸ポ
リエチレンテレフタレート繊維や延伸ポリブチレンテレ
フタレート繊維などのポリエステル系繊維、アクリル系
繊維、ビニロン系繊維、延伸ポリフェニレンサルファイ
ド繊維などを1種類以上使用できる。これらの中でも、
延伸ポリエチレンテレフタレート繊維は融点が255℃
程度と高く、しかも定着ロール設置箇所の雰囲気温度で
は軟化及び溶融しにくいため好適に使用できる。なお、
前述の融着性繊維が軟化繊維と同様の作用を発揮する場
合もある。この軟化繊維は繊維シート中、0〜40ma
ss%含むことができる。
【0022】また、軟化繊維も繊維シートが平滑となるよう
に、平均繊維径が11μm以下であるのが好ましく、9
μm以下であるのがより好ましく、8.5μm以下であ
るのが最も好ましい。下限は特に限定するものではない
が、5μm程度が適当である。
【0023】本発明のクリーニングシートを構成する繊維の
断面形状は円形である必要はなく、多角形状(例えば、
三角形、四角形など)やアルファベット形状(例えば、
Y形状、X形状など)などの非円形であっても良い。な
お、融着性繊維以外の繊維の断面形状が非円形である
と、トナーの払拭性及びクリーニングシートの平滑性に
優れている。
【0024】本発明の繊維シートを構成する繊維のうち、融
着性繊維以外の繊維(例えば、耐熱性繊維、軟化繊維な
ど)の平均繊維径は、繊維シートが平滑となるように、
11μm以下である必要がある。より好ましくは9μm
以下であり、最も好ましくは8.5μm以下である。下
限は特に限定するものではないが、5μm程度が適当で
ある。また、融着性繊維以外の繊維として、繊維径が1
0μm以下の繊維を、繊維シート中、10mass%以
上含んでいるのが好ましい。
【0025】本発明の繊維シートは融着性繊維により融着し
ているが、繊維シート表面の平滑性に優れるように、全
面的に融着しているのが好ましい。このように全面的に
融着していることによって、クリーニングシートが定着
ロールと接触した際に収縮して平滑性を損なうというこ
とがない、という効果も奏する。
【0026】また、本発明の繊維シートの面密度や厚さは特
に限定するものではなく、面密度は10〜60g/
2、厚さは20〜120μm(より好ましくは30〜
100μm)程度であれば良い。なお、繊維シートの見
掛密度が0.5〜0.8g/cm3であるのが好まし
い。繊維シートの見掛密度が0.5g/cm3未満であ
ると、繊維シートの平滑性が悪い傾向があり、0.8g
/cm3を越えると、繊維シート表面が平滑すぎてトナ
ーを払拭できなかったり、トナーを保持できなくなる傾
向があるためで、0.55〜0.75g/cm3である
のがより好ましく、0.6〜0.75g/cm3である
のが最も好ましい。なお、厚さはマイクロメーター(J
IS B 7502:測定面積φ6.3)を用いて測定
した値をいう。
【0027】本発明のクリーニングシートにはオイルが付着
している必要はないが、オイルを付着させておいて、定
着ロール表面に残留したトナーを払拭する際に、オイル
の厚さを平滑化すると同時にオイルを塗布して、オイル
塗布装置によるオイル塗布の補助をすることもできる。
【0028】このオイルとしては、例えば、メチルシリコー
ンオイル、ジメチルシリコーンオイル、エチルシリコー
ンオイル、フェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリ
コーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、メルカ
プト変性シリコーンオイル、3,3,3−トリフロロプロ
ピルシリコーンオイルなどのシリコーンオイルを単独
で、又は混合して使用することができる。
【0029】このオイルの付着量は繊維シートの厚さなどに
よって異なるが、100g/m 2以下であるのが好まし
い。また、オイルの粘度は定着ロール表面における拡散
性に優れるように、10〜30,000センチストーク
スであるのが好ましい。
【0030】本発明のクリーニングシートを構成する繊維シ
ートは常法により製造することができる。例えば、繊維
シートとして好適である不織布からなるクリーニングシ
ートは次のようにして製造することができる。
【0031】まず、前述のような融着性繊維及び耐熱性繊維
を含む(場合により軟化繊維も含む)繊維ウエブを形成
する。この繊維ウエブの形成方法としては、例えば、カ
ード法、エアレイ法などの乾式法や、湿式法などがあ
る。これらの中でも、カード法により繊維ウエブの長さ
方向に繊維を配向させると、クリーニングシートの長さ
方向における強度を強くすることができ、クリーニング
シートを使用している時に破断しにくいため好適であ
る。
【0032】なお、繊維ウエブは一層である必要はなく、同
種又は異種の繊維ウエブを二枚以上積層しても良い。例
えば、融着性繊維量の多い繊維ウエブと耐熱性繊維量の
多い繊維ウエブとを積層することにより、前者の繊維ウ
エブからなる面の平滑性を著しく向上させることができ
るとともに、後者の繊維ウエブからなる層によって高温
下における強度を維持することができる。
【0033】次いで、この繊維ウエブを構成する融着性繊維
を融着させて、不織布を製造することができる。この融
着性繊維の融着は不織布表面が平滑となるように、例え
ば、繊維ウエブを熱カレンダーロール間に通したり、平
板プレス機により実施することができる。前者の方法で
あると、連続生産に優れているため好適である。この好
適である熱カレンダー間を通過させる際の条件として
は、平滑かつ強固に融着でき、しかも厚さを調整できる
ように、温度170〜250℃、線圧98〜980N/
cmで実施するのが好ましく、温度190〜230℃、
線圧294〜686N/cmで実施するのがより好まし
い。
【0034】なお、上述のように融着性繊維を融着させる前
に、水流などの流体流やニードルによって絡合させる
と、繊維同士の接触点が多い状態で融着性繊維が融着す
ることになるため、引張り強度を向上させることができ
たり、毛羽立ちを抑えることができる。更には、より緻
密な構造とすることができ、平滑性をより向上させるこ
とができるため好適である。
【0035】なお、クリーニングシートがオイルを含有して
いる場合には、上述のような方法で製造した不織布をオ
イル中に浸漬したり、不織布にオイルをスプレー又はコ
ーティングすれば良い。
【0036】本発明のクリーニング材は、上述のようなクリ
ーニングシートの一端がシャフト(巻き出しシャフト)
に巻回されており、このクリーニングシートの他端が別
のシャフト(巻き取りシャフト)に固定されたものであ
る。このクリーニング材は巻き出しシャフトから順次ク
リーニングシートを巻き出すことによって、常に新しい
クリーニングシートを定着ロールと接触させることがで
きるため、払拭したトナーによって妨げられることな
く、常にオイルの厚さを均一にすることができる。
【0037】なお、クリーニングシートのシャフトへの固定
方法としては、例えば、(1)両面テープによる固定、
(2)ホットメルト樹脂などの融着樹脂による固定、
(3)シャフトが熱可塑性樹脂からなる場合には、シャ
フトを熱融着させることによる固定、(4)シャフトに
ピンなどを設置し、クリーニングシートを差し込むこと
による固定、(5)シャフトに溝を形成し、その溝にク
リーニングシートを差し込むことによる固定、などがあ
る。なお、上記(1)〜(3)の方法により固定する場
合には、シャフトの全面に固定しても良いし、部分的に
固定しても良い。また、巻き出しシャフト側において
は、クリーニングシートを必ずしも固定する必要はな
く、シャフトに単に巻き込むだけでも良い。
【0038】本発明のクリーニング装置は、上記のクリーニ
ング材からクリーニングシートを巻き出し、押圧手段に
よってこのクリーニングシートを定着ロールに押圧した
後、このクリーニングシートを巻き取る機構を有するも
のである。このクリーニング装置は巻き出しシャフトか
ら順次クリーニングシートを巻き出すことによって、常
に新しいクリーニングシートを定着ロールと接触させる
ことができるため、払拭したトナーによって妨げられる
ことなく、常にオイルの厚さを均一にすることができ
る。
【0039】本発明のクリーニング装置のクリーニングシー
トの定着ロールへの押圧手段としては、例えば、断面形
状が円形状や多角形状(例えば、四角形、六角形など)
の棒状体を使用することができる。これらの中でも、断
面形状が円形状の棒状体であると、クリーニングシート
を定着ロールへ均一に押圧できるため好適である。この
棒状体は弾性及び耐熱性に優れているのが好ましいた
め、例えば、発泡又は無発泡のシリコーンゴムなどから
なるのが好ましい。なお、この棒状体による定着ロール
への押圧力は、オイルの厚さを均一にできるように、棒
状体の定着ロール表面における作用幅(ニップ幅)が、
2〜5mmであるような押圧力であるのが好ましい。
【0040】以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明
は以下の実施例に限定されるものではない。
【0041】
【実施例】(実施例1)メタ型芳香族ポリアミド繊維
(繊維径8.5μm、繊維長38mm、断面円形)40
mass%、未延伸ポリエチレンテレフタレート繊維
(22.6μm、繊維長38、断面円形)60mass
%とを混綿し、カード機により開繊して、繊維が繊維ウ
エブの長さ方向に配向した一方向性繊維ウエブを形成し
た。
【0042】次いで、この一方向性繊維ウエブを、温度21
0℃のスチールロールとコットンロールとの間(線圧4
90N/cm)との間を通すことにより、全面的に未延
伸ポリエチレンテレフタレート繊維を融着させて、面密
度25g/m2、厚さ40μm、見掛密度0.63g/
cm3の不織布、つまりクリーニングシートを製造し
た。
【0043】(実施例2)メタ型芳香族ポリアミド繊維(繊
維径8.5μm、繊維長38mm、断面円形)20ma
ss%、未延伸ポリエチレンテレフタレート繊維(2
2.6μm、繊維長38、断面円形)80mass%と
を使用したこと、及び温度210℃のスチールロールと
コットンロールとの間(線圧539N/cm)との間を
通したこと以外は、実施例1と同様にして、面密度25
g/m2、厚さ35μm、見掛密度0.71g/cm3
不織布、つまりクリーニングシートを製造した。
【0044】(実施例3)温度210℃のスチールロールと
コットンロールとの間(線圧343N/cm)との間を
通したこと以外は、実施例1と同様にして、面密度25
g/m2、厚さ52μm、見掛密度0.48g/cm3
不織布、つまりクリーニングシートを製造した。
【0045】(比較例1)メタ型芳香族ポリアミド繊維(繊
維径8.5μm、繊維長38mm、断面円形)60ma
ss%、未延伸ポリエチレンテレフタレート繊維(2
2.6μm、繊維長38、断面円形)40mass%と
を使用したこと、及び温度210℃のスチールロールと
コットンロールとの間(線圧490N/cm)との間を
通したこと以外は、実施例1と同様にして、面密度25
g/m2、厚さ45μm、見掛密度0.56g/cm3
不織布、つまりクリーニングシートを製造した。
【0046】(比較例2)メタ型芳香族ポリアミド繊維(繊
維径12.4μm、繊維長38mm、断面円形)40m
ass%、未延伸ポリエチレンテレフタレート繊維(2
2.6μm、繊維長38、断面円形)60mass%と
を使用したこと、及び温度210℃のスチールロールと
コットンロールとの間(線圧490N/cm)との間を
通したこと以外は、実施例1と同様にして、面密度25
g/m2、厚さ45μm、見掛密度0.56g/cm3
不織布、つまりクリーニングシートを製造した。
【0047】(クリーニングシートの評価)表面がRTVシ
リコーンゴム(肉厚1mm)からなる定着ロールと、表
面がRTVシリコーンゴム(肉厚2mm)からなる加圧
ロールとからなり、いずれのロールもヒータが内蔵され
た定着装置を備えたカラー複写機を用意した。
【0048】次いで、実施例1〜3及び比較例1〜2のクリ
ーニングシートを、それぞれ定着ロールの回転方向とは
反対方向に移動するように供給し、円柱状の発泡シリコ
ーンゴムからなる押圧部材により、供給されたクリーニ
ングシートを定着ロールに押圧(ニップ幅3mm、押圧
力0.05kg/cm)できるように設定した。
【0049】そして、写真画像の複写をOHPフィルム(複
写シート)に対して連続的に10枚実施した。次いで、
その10枚目のOHPフィルムを投影機により投影し、
OHPフィルム上のオイル筋を目視により観察した。こ
の結果は表1に示す通りであった。
【0050】
【表1】 #;◎・・オイル筋が全く観察されない ○・・オイル筋は観察されないが、若干のオイルムラが
ある △・・薄いオイル筋が観察できる ×・・はっきりとオイル筋が観察できる
【0051】表1から、(1)実施例1及び比較例1から融
着性繊維量が50mass%程度以上必要であること、
(2)実施例1及び比較例2から融着性繊維以外の繊維
の平均繊維径が11μm程度以下である必要があるこ
と、(3)実施例1及び実施例3から見掛密度が0.5
g/cm3程度以上が好ましく、0.55g/cm3程度
以上がより好ましいこと、(4)実施例1及び実施例2
から融着性繊維の量が70mass%以下程度がより好
適であること、がわかった。
【0052】
【発明の効果】本発明の定着ロール用クリーニングシー
トは、融着性繊維と耐熱性繊維とを含み、この融着性繊
維により融着された繊維シートからなり、この融着性繊
維が50〜90mass%含まれており、しかもこの融
着性繊維以外の繊維の平均繊維径が11μm以下のもの
である。このように融着性繊維以外の繊維が細く、これ
ら繊維によって形成される繊維シートの空隙が小さいば
かりでなく、この小さい空隙が大量(50〜90mas
s%)の融着性繊維の融着によって更に小さい空隙を形
成した、非常に平滑な表面を有するクリーニングシート
であるため、残留したトナーを払拭する際にオイルの厚
さが均一となるように払拭することができる。したがっ
て、このクリーニングシートを使用すれば、複写シート
の表面全体にトナーを定着させるような場合であって
も、画像品位の優れる複写を実施することができる。
【0053】本発明の定着ロール用クリーニング材は、上記
クリーニングシートの一端がシャフトに巻回されてお
り、このクリーニングシートの他端が別のシャフトに固
定されたものである。そのため、常に新しいクリーニン
グシートと定着ロール表面とを接触させることができる
ため、常にオイルの厚さが均一となるように払拭するこ
とができる。
【0054】本発明の定着ロール用クリーニング装置は、上
記クリーニング材からクリーニングシートを巻き出し、
押圧手段によりこのクリーニングシートを定着ロールに
押圧した後、このクリーニングシートを巻き取る機構を
有するものである。そのため、常に新しいクリーニング
シートと定着ロール表面とを接触させることができるた
め、常にオイルの厚さが均一となるように払拭すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 定着部における模式的断面図
【図2】(a) クリーニングシートによる払拭後の定
着ロール表面におけるオイルの厚さを表す模式的拡大断
面図 (b) オイル塗布装置によりオイルを塗布した後の定
着ロール表面におけるオイルの厚さを表す模式的拡大断
面図
【符号の説明】
1 定着ロール 2 加圧ロール 3 複写シート 3a 未定着トナー 4 オイル塗布装置 4a オイル 5 クリーニングシート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融着性繊維と耐熱性繊維とを含み、この
    融着性繊維により融着された繊維シートからなり、この
    融着性繊維が50〜90mass%含まれており、しか
    もこの融着性繊維以外の繊維の平均繊維径が11μm以
    下であることを特徴とする、定着ロール用クリーニング
    シート。
  2. 【請求項2】 見掛密度が0.5〜0.8g/cm3であ
    ることを特徴とする、請求項1記載の定着ロール用クリ
    ーニングシート。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の定着ロール
    用クリーニングシートの一端がシャフトに巻回されてお
    り、この定着ロール用クリーニングシートの他端が別の
    シャフトに固定されていることを特徴とする定着ロール
    用クリーニング材。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の定着ロール用クリーニン
    グ材から定着ロール用クリーニングシートを巻き出し、
    押圧手段によりこの定着ロール用クリーニングシートを
    定着ロールに押圧した後、この定着ロール用クリーニン
    グシートを巻き取る機構を有することを特徴とする定着
    ロール用クリーニング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008223209A (ja) * 2007-02-13 2008-09-25 Toyobo Co Ltd 長繊維不織布およびそれを用いた繊維資材
JP2018097346A (ja) * 2016-12-15 2018-06-21 コニカミノルタ株式会社 摺動部材、定着装置用摺動部材、定着装置および画像形成装置
JP2022033173A (ja) * 2016-12-15 2022-02-28 コニカミノルタ株式会社 摺動部材、定着装置用摺動部材、定着装置および画像形成装置

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