JPH08137319A - 定着ロール用クリーニングシート、及びこれを用いたクリーニング装置 - Google Patents

定着ロール用クリーニングシート、及びこれを用いたクリーニング装置

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JPH08137319A
JPH08137319A JP29593094A JP29593094A JPH08137319A JP H08137319 A JPH08137319 A JP H08137319A JP 29593094 A JP29593094 A JP 29593094A JP 29593094 A JP29593094 A JP 29593094A JP H08137319 A JPH08137319 A JP H08137319A
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fiber
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cleaning
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オイルの定着ロールへの移行性に優れ、しか
も安定してクリーニングできる定着ロール用クリーニン
グシート、及びこれを用いたクリーニング装置を提供す
ること。 【構成】 本発明のクリーニングシートは、ポリエステ
ル系繊維を70重量%を越えて含む繊維ウエブが、全面
的に圧着された層を有するものであり、200℃におけ
る収縮率が2%以下の繊維を、繊維ウエブ中、5重量%
以上含んでいると、より収縮しにくいクリーニングシー
トである。また、本発明のクリーニング装置は上記クリ
ーニングシートの、よりオイル移行性の高い表面が定着
ロールと接触するように巻き出す手段と、クリーニング
シートの定着ロールへの押圧手段と、クリーニングシー
トの巻き取り手段とを有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は定着ロール用クリーニン
グシート、及びこれを用いたクリーニング装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子写真複写機などに含まれ
る、トナーを紙などに定着するために使用する定着ロー
ルのクリーニングシートとして、芳香族ポリアミド系樹
脂からなる繊維を40%以上含む不織布に、シリコーン
オイルなどのオイルを含浸したものが使用されてきた。
しかしながら、このクリーニングシートは含浸されたオ
イル量の20%程度しか定着ロールに塗布できず、オイ
ルを有効に利用できないものであった。
【0003】そのため、本願出願人は特開平6−167
903号公報において、定着ロールとの接触時に溶融し
ない繊維を含み、厚さ0.1〜1.0mmで、見掛密度0.
05〜0.40g/cm3の不織布からなる定着ロール用クリ
ーニングシート、具体的には、融点が210℃以上の熱
可塑性繊維を30〜70重量%含む繊維ウエブを部分的
に熱圧着した不織布を開示した。このクリーニングシー
トは従来よりも嵩高で、疎な構造を有しているため、定
着ロールにクリーニングシートを押しつけ、押圧ロール
で押し潰されて、保持していたオイルを定着ロールに塗
布しやすく、オイルを有効に利用できるものであった
が、熱圧着されておらず、繊維密度が低くて、繊維の自
由度の高い部分を有するものであるため、特に、熱可塑
性繊維の比率を高くした場合には、定着ロールの熱によ
り熱可塑性繊維が著しく収縮し、安定してクリーニング
できないものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、オイルの定着ロ
ールへの移行性に優れ、しかも安定してクリーニングで
きる定着ロール用クリーニングシート、及びこれを用い
たクリーニング装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の定着ロール用ク
リーニングシートは、定着ロール設置箇所の雰囲気温度
以上で、かつ定着ロールの表面温度よりも100℃高い
温度以下で、軟化する繊維(以下、「軟化繊維」という
ことがある)を70重量%を越えて含む繊維ウエブが、
全面的に圧着された層を有するものである。なお、軟化
繊維がポリエステル系繊維であると、融点が255℃程
度と高く、定着ロール設置箇所の雰囲気温度では軟化又
は溶融しにくいため好適に使用でき、更に、200℃に
おける収縮率が2%以下の繊維を、5重量%以上含んで
いると、定着ロールをクリーニングする際に収縮しにく
いため、定着ロールを傷つけたり、巻き長さが短くなっ
て、使用期間が短くなることもない。
【0006】本発明のクリーニング装置は、上記定着ロ
ール用クリーニングシートの、よりオイル移行性の高い
表面が定着ロールと接触するように巻き出す手段と、ク
リーニングシートの定着ロールへの押圧手段と、クリー
ニングシートの巻き取り手段とを有するものである。
【0007】
【作用】本発明の定着ロール用クリーニングシートは、
定着ロール設置箇所の雰囲気温度以上で、かつ定着ロー
ルの表面温度よりも100℃高い温度以下で、軟化する
繊維を70重量%を越えて含む繊維ウエブが、全面的に
圧着された層を有するため、定着ロールへの押圧手段に
より、この軟化繊維自体が変形し、定着ロールとの接触
面積が広くなると同時に、空隙に保持されたオイルを押
し出すため、クリーニング性及びオイル移行性に優れて
いる。また、このクリーニングシートは全面的に圧着さ
れ、緻密で繊維の自由度の低い層を有するため、軟化繊
維が軟化して変形しても、収縮しにくく、安定してクリ
ーニングできる。
【0008】本発明で使用する軟化繊維は、クリーニン
グシートが定着ロールと接触した際に、定着ロールによ
る熱及び定着ロールへの押圧により、軟化し、変形し
て、定着ロールと密着すると共に、クリーニングシート
の空隙に保持されているオイルを押し出す働きをする。
そのため、この軟化繊維は定着ロール設置箇所の雰囲気
温度以上で、かつ定着ロールの表面温度よりも100℃
高い温度以下で軟化する必要がある。軟化繊維が定着ロ
ール設置箇所の雰囲気温度未満で著しく軟化すると、定
着ロールにオイルを塗布する前にオイルだれが生じ、軟
化繊維が定着ロールの表面温度よりも100℃高い温度
を越える温度で軟化すると、上記クリーニングとオイル
塗布の作用が低下するためである。より好ましくは、定
着ロール設置箇所の雰囲気温度よりも50℃以上で、か
つ定着ロールの表面温度よりも80℃高い温度以下で軟
化する繊維である。
【0009】一般的に定着ロールの表面温度は170〜
200℃で、この際の定着ロール設置箇所の雰囲気温度
は120〜150℃程度であるため、例えば、定着ロー
ルの表面温度が170℃である場合には、120〜27
0℃の範囲内で軟化する繊維、定着ロールの表面温度が
200℃である場合には、150〜300℃の範囲内で
軟化する繊維を使用する。この軟化繊維としては、例え
ば、6ナイロン繊維や66ナイロン繊維などのポリアミ
ド系繊維、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、ビニ
ロン系繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維などがあ
る。これらの中でも、ポリエステル系繊維は融点が25
5℃程度と高く、定着ロール設置箇所の雰囲気温度では
軟化又は溶融しにくいため、好適に使用できる。
【0010】この軟化繊維はオイル移行性に優れるよう
に、全面的に圧着した繊維ウエブ層中、70重量%を越
えて含まれており、好ましくは75重量%以上、より好
ましくは80重量%以上、最も好ましくは90重量%以
上含まれている。
【0011】なお、本発明における軟化点とは、繊維に
一定荷重(0.01g/d以下)をかけながら、1℃/分の
割合で温度を上昇させ、急激に収縮した時の温度をい
う。
【0012】この軟化繊維以外に、200℃における収
縮率が2%以下の繊維(以下、低収縮性繊維ということ
がある)を含むと、クリーニングシートが定着ロールと
接触した際に、より収縮しにくいため、収縮して厚みが
増し、摩擦抵抗が大きくなって、定着ロールを傷つけた
り、収縮によりシート長が短くなり、使用期間が短くな
るといった問題を生じないので、好適に使用できる。
【0013】この低収縮性繊維として、例えば、メタ型
又はパラ型の芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポ
リテトラフルオロエチレン、芳香族ポリエーテルアミ
ド、ポリベンツイミダゾール、ポリフェニレンサルファ
イドなどの樹脂成分からなる繊維、或いは、前記の軟化
繊維を弛緩熱処理により既に収縮した繊維などを単独
で、或いは混合して使用できる。これらの中でも、弛緩
熱処理した軟化繊維を使用すれば、軟化繊維量を多くで
き、オイル移行性を低下させることなく、収縮を抑える
ことができるので、より好適である。
【0014】この低収縮性繊維は、クリーニングシート
が収縮しにくいように、全面的に圧着した繊維ウエブ層
中、5重量%以上含まれているのが好ましく、より好ま
しくは10重量%以上、最も好ましくは、15重量%以
上含まれている。なお、メタ型又はパラ型の芳香族ポリ
アミドなどの剛性のある繊維を低収縮性繊維として使用
する場合には、これら繊維の剛性により、軟化繊維の変
形を妨げないように、30重量%未満とする。
【0015】なお、収縮率は、繊維に一定荷重(0.0
1g/d以下)をかけ、200℃の雰囲気下で20分間放
置した場合の寸法変化率をいう。
【0016】本発明の軟化繊維及び低収縮性繊維の断面
形状は、例えば、略円形状や、略三角形状、略四角形、
略五角形、略六角形などの略多角形状や、略I形状、略
K形状、略T形状、略V形状、略W形状、略X形状、略
Y形状などの略アルファベット形状や、略楕円形状、略
長円形状などであっても良い。
【0017】以上のような軟化繊維や低収縮性繊維は、
繊度0.1〜20デニールのものを使用するのが好まし
い。繊度が0.1デニール未満では、単繊維強度が不足
し、定着ロールとの摩擦により破断しやすく、他方、2
0デニールを越えると、オイルの保持性が悪いためであ
る。より好ましい繊度は0.5〜7デニールである。ま
た、繊維長は特に限定するものではなく、5〜150mm
程度のものを使用すれば良い。
【0018】以上のような繊維を使用して繊維ウエブを
形成した後、全面的に圧着して、全面的に圧着された層
を形成する。この繊維ウエブの形成方法として、例え
ば、カード法、エアレイ法などの乾式法や、湿式法など
がある。これらの中でも、カード法による一方向性の繊
維ウエブと、この一方向性の繊維ウエブと交差するよう
に、クロスレイヤーなどによって得た交差繊維ウエブと
を積層すると、全方向の強度に優れたクリーニングシー
トとすることができる。なお、この積層繊維ウエブから
得られるクリーニングシートの交差繊維ウエブ面が定着
ロールと接触するように巻き出すと、トナーを線的に払
拭できるので、よりクリーニング性に優れるという特長
もある。
【0019】なお、2層以上からなる繊維ウエブの場
合、少なくとも1層が軟化繊維を70重量%を越えて含
む繊維ウエブであれば良いが、効率的にオイルを塗布で
きるように、表面層に軟化繊維を70重量%を越えて含
んでいるのが、最も好ましい。なお、2層以上からな
り、クリーニングシートの両面を使用する場合には、ク
リーニングシートの両表面層に、軟化繊維を70重量%
を越えて含んでいるのが、より好適である。なお、軟化
繊維を70重量%を越えて含んでいる層以外の層は、前
記軟化繊維及び低収縮性繊維を自由に配合すれば良い
が、低収縮性繊維を主体(50重量%以上)とすれば、
この層によって、より収縮しにくく、安定してクリーニ
ングすることができる。
【0020】なお、繊維ウエブをニードルや水流などに
よって予め絡合すると、より緻密に絡み合った状態とす
ることができるので、後述の全面的な圧着によって、よ
り繊維の自由度が少なく、より収縮しにくいクリーニン
グシートとすることができる。
【0021】次いで、この繊維ウエブを全面的に圧着す
れば、緻密で、繊維の自由度が少なく、収縮しにくいク
リーニングシートが得られる。この圧着方法としては、
例えば、加熱したカレンダーロール間を通す方法や、平
板プレス機により行うことができるが、前者の方が、連
続生産に適しているため、より好適な方法である。この
カレンダーロール間を通す場合、十分に圧着でき、厚み
を均一に調整できるように、温度170〜250℃、線
圧10〜100kg/cmであるのが好ましい。より好まし
くは、温度190〜230℃、線圧30〜70kg/cmで
ある。
【0022】なお、繊維ウエブが2層以上からなる場
合、軟化繊維を70重量%を越えて含んだ繊維ウエブの
みを全面的に圧着し、他の層は部分的に圧着したり、水
流などによって絡合しても良いが、製造上、他の層も全
面的に圧着するのが好ましい。この全面的に圧着する方
法は、低目付でも優れた強度とすることができ、しかも
厚みの制御が容易なため、好適なクリーニングシートの
製造方法である。
【0023】また、全面的に圧着しやすいように、未延
伸ポリエステル繊維や、未延伸ポリフェニレンサルファ
イド繊維を、軟化繊維を70重量%を越えて含む繊維ウ
エブ中に混合しておくのが好ましい。これらの繊維は軟
化繊維でもあり、軟化繊維の量を減らすことなく、圧着
しやすいので、より好適に使用できる。
【0024】以上のようにして得られるクリーニングシ
ートの厚さは20〜120μmであるのが好ましい。2
0μm未満であると、オイル及びトナーを保持する空隙
が少なくなり、120μmを越えると、オイル及びトナ
ーの保持に関与しない空隙が多く、非効率的となるため
である。より好ましくは、40〜90μmである。ま
た、目付は強度を維持し、空隙を低下させない範囲で、
10〜60g/m2であるのが好ましい。
【0025】このクリーニングシートには、よりトナー
を除去しやすくするために、ポリシロキサン系などのシ
リコーンオイルを含浸する。このオイルの含浸量はクリ
ーニングシートの厚さなどによって異なるが、10〜4
0g/m2程度が好ましい。また、オイルの粘度は特に限定
するものではなく、100〜50,000センチポアズ
のものが使用できる。
【0026】このオイルを含浸したクリーニングシート
を使用する、クリーニング装置について、クリーニング
装置の一例である図1をもとに説明する。オイルを含有
したクリーニングシート1は巻出しシャフト2から巻き
出され、押圧ロール4により、定着ロールに押圧され、
定着ロールの熱及び押圧ロールによる圧力により、クリ
ーニングシートが変形して、定着ロールとクリーニング
シートとの接触面積が広くなるため、よりトナーの払拭
性に優れると共に、クリーニングシート中のオイルが押
し出され、効率的にオイルを塗布することができる。そ
の後、このクリーニングシートは巻取りシャフト3によ
って巻取られる。
【0027】なお、本発明においては、クリーニングシ
ートのよりオイル移行性の高い表面が定着ロールと接触
するように巻き出し、よりオイルが押し出されやすいよ
うにする。例えば、2層からなるクリーニングシート
で、片面のみが軟化繊維を70重量%を越えて含む繊維
ウエブの圧着層である場合には、この軟化繊維を70重
量%を越えて含む繊維ウエブの圧着層が定着ロールと接
触するように巻き出し、3層からなるクリーニングシー
トで、中間層が軟化繊維を70重量%を越えて含む繊維
ウエブの圧着層である場合には、クリーニングシートの
オイル移行性のより高い表面が定着ロールと接触するよ
うに巻き出す。
【0028】このオイル移行性のより高い表面は次のよ
うにして判断することができる。まず、一定の大きさ
(例えばA4サイズ)に裁断した、オイルを含有するク
リーニングシートを2枚用意する。このクリーニングシ
ートの1枚を完全に覆うことのできる2枚の紙で挟み、
温度50℃、圧力0.1kg/cm2のロール間を通す。この
時、1枚のクリーニングシートは片面(A面という)を
上向きにしてロール間を通し、他の1枚のクリーニング
シートはA面とは反対の面を上向きにして通す。そし
て、クリーニングシートを挟んだ2枚の紙の重量の増加
から、より増加量の大きかった面をオイル移行性の高い
表面と判断する。
【0029】このクリーニングシートの押圧手段として
は、図1に示すように円形状のもの、四角形、六角形な
どの多角形状のもので良いが、円形状であると、均一に
力がかかるので、より好適である。なお、この押圧手段
による押圧力は、クリーニングシートの軟化繊維を変形
させ、オイルを押し出しやすいように、0.1kg/cm2
上であるのが好ましいが、定着ロールに傷をつけないよ
うに、0.2kg/cm2以下であるのが好ましい。また、こ
の押圧手段は、弾性及び耐熱性に優れた材料、例えば、
発泡又は無発泡のシリコンゴムなどからなるのが好まし
い。
【0030】以下に、本発明の実施例を記載するが、本
発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0031】
【実施例】
(実施例1)軟化点240℃、収縮率6.9%のポリエ
ステル繊維(繊度1.5デニール、繊維長38mm、断面
円形)35重量%、軟化点240℃、収縮率40%の未
延伸ポリエステル繊維(繊度5デニール、繊維長38m
m、断面円形)40重量%、及び軟化点なし、収縮率0.
5%のメタ型芳香族ポリアミド繊維(繊度1.5デニー
ル、繊維長38mm、断面円形、商品名:ノーメックス、
デュポン製)25重量%とをカード機により開繊して一
方向性の繊維ウエブを得た。次いで、この繊維ウエブ
を、温度210℃のスチールロールとコットンロール間
(線圧40kg/cm)を通して圧着し、目付25g/m2、厚
さ60μmの不織布を得た。その後、この不織布にジメ
チルポリシロキサン(粘度10,000CS)を25g/m2
コーティングして、クリーニングシートを得た。
【0032】(実施例2)軟化点240℃、収縮率6.
9%のポリエステル繊維(繊度1.5デニール、繊維長
38mm、断面円形)45重量%、軟化点240℃、収縮
率40%の未延伸ポリエステル繊維(繊度5デニール、
繊維長38mm、断面円形)40重量%、及び軟化点な
し、収縮率0.5%のメタ型芳香族ポリアミド繊維(繊
度1.5デニール、繊維長38mm、断面円形、商品名:
ノーメックス、デュポン製)15重量%とを使用した以
外は、実施例1と同様にして、目付25g/m2、厚さ60
μmの不織布に25g/m2のジメチルポリシロキサンをコ
ーティングしてクリーニングシートを得た。
【0033】(実施例3)軟化点240℃、収縮率6.
9%のポリエステル繊維(繊度1.5デニール、繊維長
38mm、断面円形)30重量%、軟化点240℃、収縮
率1.3%(弛緩熱処理済)のポリエステル繊維(繊度
1.5デニール、繊維長38mm、断面円形)15重量
%、軟化点240℃、収縮率40%の未延伸ポリエステ
ル繊維(繊度5デニール、繊維長38mm、断面円形)4
0重量%、及び軟化点なし、収縮率0.5%のメタ型芳
香族ポリアミド繊維(繊度1.5デニール、繊維長38m
m、断面円形、商品名:ノーメックス、デュポン製)1
5重量%とを使用した以外は、実施例1と同様にして、
目付25g/m2、厚さ60μmの不織布に25g/m2のジメ
チルポリシロキサンをコーティングしてクリーニングシ
ートを得た。
【0034】(実施例4)軟化点240℃、収縮率6.
9%のポリエステル繊維(繊度1.5デニール、繊維長
38mm、断面円形)60重量%、軟化点240℃、収縮
率40%の未延伸ポリエステル繊維(繊度5デニール、
繊維長38mm、断面円形)40重量%とを使用した以外
は、実施例1と同様にして、目付25g/m2、厚さ60μ
mの不織布に25g/m2のジメチルポリシロキサンをコー
ティングしてクリーニングシートを得た。
【0035】(実施例5)軟化点240℃、収縮率6.
9%のポリエステル繊維(繊度1.5デニール、繊維長
38mm、断面円形)50重量%、軟化点240℃、収縮
率1.3%(弛緩熱処理済)のポリエステル繊維(繊度
1.5デニール、繊維長38mm、断面円形)10重量
%、及び軟化点240℃、収縮率40%の未延伸ポリエ
ステル繊維(繊度5デニール、繊維長38mm、断面円
形)40重量%とを使用した以外は、実施例1と同様に
して、目付25g/m2、厚さ60μmの不織布に25g/m2
のジメチルポリシロキサンをコーティングしてクリーニ
ングシートを得た。
【0036】(実施例6)軟化点240℃、収縮率6.
9%のポリエステル繊維(繊度1.5デニール、繊維長
38mm、断面円形)40重量%、軟化点240℃、収縮
率1.3%(弛緩熱処理済)のポリエステル繊維(繊度
1.5デニール、繊維長38mm、断面円形)20重量
%、及び軟化点240℃、収縮率40%の未延伸ポリエ
ステル繊維(繊度5デニール、繊維長38mm、断面円
形)40重量%とを使用した以外は、実施例1と同様に
して、目付25g/m2、厚さ60μmの不織布に25g/m2
のジメチルポリシロキサンをコーティングしてクリーニ
ングシートを得た。
【0037】(比較例1)軟化点240℃、収縮率6.
9%のポリエステル繊維(繊度1.5デニール、繊維長
38mm、断面円形)30重量%、軟化点240℃、収縮
率40%の未延伸ポリエステル繊維(繊度5デニール、
繊維長38mm、断面円形)40重量%、及び軟化点な
し、収縮率0.5%のメタ型芳香族ポリアミド繊維(繊
度1.5デニール、繊維長38mm、断面円形、商品名:
ノーメックス、デュポン製)30重量%とを使用した以
外は、実施例1と同様にして、目付25g/m2、厚さ60
μmの不織布に25g/m2のジメチルポリシロキサンをコ
ーティングしてクリーニングシートを得た。
【0038】(比較例2)軟化点240℃、収縮率40
%の未延伸ポリエステル繊維(繊度5デニール、繊維長
38mm、断面円形)40重量%、軟化点なし、収縮率
0.5%のメタ型芳香族ポリアミド繊維(繊度1.5デニ
ール、繊維長38mm、断面円形、商品名:ノーメック
ス、デュポン製)60重量%とを使用した以外は、実施
例1と同様にして、目付25g/m2、厚さ60μmの不織
布に25g/m2のジメチルポリシロキサンをコーティング
してクリーニングシートを得た。
【0039】(比較例3)軟化点240℃、収縮率6.
9%のポリエステル繊維(繊度1.5デニール、繊維長
38mm、断面円形)15重量%、軟化点240℃、収縮
率40%の未延伸ポリエステル繊維(繊度5デニール、
繊維長38mm、断面円形)40重量%、及び軟化点な
し、収縮率0.5%のメタ型芳香族ポリアミド繊維(繊
度1.5デニール、繊維長38mm、断面円形、商品名:
ノーメックス、デュポン製)45重量%とを使用した以
外は、実施例1と同様にして、目付25g/m2、厚さ60
μmの不織布に25g/m2のジメチルポリシロキサンをコ
ーティングしてクリーニングシートを得た。
【0040】(比較例4)実施例1と同様にして得た繊
維ウエブを、温度210℃、圧力40kg/cmで千鳥状
に、繊維ウエブの28%を部分熱圧着して、目付25g/
m2、凸部の厚さ150μmの不織布に25g/m2のジメチ
ルポリシロキサンをコーティングしてクリーニングシー
トを得た。
【0041】(オイル移行性試験)直径50mm、回転速
度18.8m/分、表面温度200℃の定着装置(キヤ
ノン(株)製、NP−5020)に、実施例1〜6及び
比較例1〜4のクリーニングシートを各々速度0.45m
m/秒で巻き出し、発泡シリコンゴム(断面円形)から
なる押圧ロールにより、圧力0.11kg/cm2で押圧し、
定着ロールをクリーニングすると同時に、ジメチルポリ
シロキサンを定着ロールに塗布した。なお、この時、定
着ロールとクリーニングシートとが接触した後に、クリ
ーニングシートから塗布されたジメチルポリシロキサン
を除去するために、目付780g/m2、厚み5.5mmの耐
熱フェルト(2×32cm)を押しあてた。この定着ロー
ルとの接触の前後におけるクリーニングシートの重量か
ら、オイル移行量を測定し、コーティングオイル量に対
するオイル移行量の百分率を計算した。この結果は表1
に示すように、本発明のクリーニングシートはオイル移
行性に優れていることがわかる。
【0042】
【表1】
【0043】(乾熱収縮率測定)200mm×200mmに
裁断した、実施例1〜6及び比較例1〜4のクリーニン
グシートを200℃のオーブン中に1時間放置した後、
クリーニングシートの寸法(a(mm))を測定し、次の式
により乾熱収縮率を計算した。この結果も表1に示すよ
うに、全面的に圧着したクリーニングシート、特に、低
収縮性繊維を使用したクリーニングシートは収縮しにく
いことがわかる。
【0044】
【発明の効果】本発明の定着ロール用クリーニングシー
トは、定着ロール設置箇所の雰囲気温度以上で、かつ定
着ロールの表面温度よりも100℃高い温度以下で、軟
化する繊維を70重量%を越えて含む繊維ウエブが、全
面的に圧着された層を有するため、オイル移行性に優
れ、しかも安定してクリーニングできるものである。
【0045】軟化繊維がポリエステル系繊維であると、
定着ロール設置箇所の雰囲気温度では軟化又は溶融しに
くいため好適に使用でき、200℃における収縮率が2
%以下の繊維を、5重量%以上含んでいると、定着ロー
ルをクリーニングする際に収縮しにくいため、より安定
してクリーニングできるクリーニングシートである。
【0046】本発明のクリーニング装置は、上記定着ロ
ール用クリーニングシートの、よりオイル移行性の高い
表面が定着ロールと接触するように巻き出す手段と、ク
リーニングシートの定着ロールへの押圧手段と、クリー
ニングシートの巻き取り手段とを有するため、オイル移
行性に優れ、安定してクリーニングできる装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 クリーニング装置の一例の断面図
【符号の説明】
1 クリーニングシート 2 巻出しシャフト 3 巻取りシャフト 4 押圧ロール 5 定着ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 21/10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイルを含有するクリーニングシートを
    巻き出し、押圧手段により定着ロールに押圧して、定着
    ロール表面をクリーニングすると同時にオイルを塗布
    し、巻き取るクリーニング装置に使用するクリーニング
    シートにおいて、定着ロール設置箇所の雰囲気温度以上
    で、かつ定着ロールの表面温度よりも100℃高い温度
    以下で、軟化する繊維(以下、「軟化繊維」ということ
    がある)を70重量%を越えて含む繊維ウエブが、全面
    的に圧着された層を有することを特徴とする定着ロール
    用クリーニングシート。
  2. 【請求項2】 軟化繊維がポリエステル系繊維であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の定着ロール用クリーニン
    グシート。
  3. 【請求項3】 200℃における収縮率が2%以下の繊
    維を、繊維ウエブ中、5重量%以上含んでいることを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載の定着ロール用クリ
    ーニングシート。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の定着ロ
    ール用クリーニングシートの、よりオイル移行性の高い
    表面が定着ロールと接触するように巻き出す手段と、ク
    リーニングシートの定着ロールへの押圧手段と、クリー
    ニングシートの巻き取り手段とを有することを特徴とす
    るクリーニング装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008080243A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Nitto Denko Corp 清浄用シートを用いた清浄方法およびそのための清浄用シート
JP2012132992A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Mitsubishi Paper Mills Ltd 電子写真装置用クリーニングシート基材

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