JP2000112278A - 定着ロール用クリーニングシート、定着ロール用クリーニング材、及び定着ロール用クリーニング装置 - Google Patents

定着ロール用クリーニングシート、定着ロール用クリーニング材、及び定着ロール用クリーニング装置

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JP2000112278A
JP2000112278A JP10282269A JP28226998A JP2000112278A JP 2000112278 A JP2000112278 A JP 2000112278A JP 10282269 A JP10282269 A JP 10282269A JP 28226998 A JP28226998 A JP 28226998A JP 2000112278 A JP2000112278 A JP 2000112278A
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fiber
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sheet
fibers
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Masahiro Nakajima
正博 中島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーや紙粉の払拭性に優れ、しかも繊維の
脱落の生じない定着ロール用クリーニングシート、定着
ロール用クリーニング材、及び定着ロール用クリーニン
グ装置を提供すること。 【解決手段】 本発明の定着ロール用クリーニングシー
トは、接着性繊維を含む繊維シートからなり、前記繊維
シート全体において前記接着性繊維が接着又は変形して
おり、しかも繊維シート表面に凹部が散在したものであ
る。本発明の定着ロール用クリーニング材は、上記クリ
ーニングシートの一端からシャフトに巻回されており、
このクリーニングシートの他端が別のシャフトに固定さ
れたものである。本発明の定着ロール用クリーニング装
置は、上記クリーニング材からクリーニングシートを巻
き出し、押圧手段によりこのクリーニングシートを定着
ロールに押圧した後、このクリーニングシートを巻き取
る機構を有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は定着ロール用クリー
ニングシート、定着ロール用クリーニング材、及び定着
ロール用クリーニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、レーザービームプリンタ
ー、ファクシミリなどの電子写真装置においては、定着
ロールと加圧ロールとの間に未定着トナー像を担持した
複写シート(例えば、紙、フィルムなど)を供給して、
熱及び圧力の作用により、複写シート表面にトナーを定
着させていた。そのため、定着ロール及び/又は加圧ロ
ール表面にトナーが転写され、その転写されたトナーが
複写シートの後端部又は次に通過する複写シートに再度
転写されて、複写シートを汚す(いわゆるオフセット)
という問題や、定着ロール表面にトナーや紙粉が沈着し
てしまい、定着ロールを長く使用することが困難であっ
た。特に、近年、複写シートの複写画像の向上のために
トナーが微粒子化する傾向にあること、複写速度が速く
なる傾向があること、及び画質を向上させるために定着
ロールに塗布する離型剤の量が減らされる傾向にあるこ
とから、オフセットの問題及びトナーや紙粉の沈着とい
う問題がより発生しやすい状況にある。
【0003】そのため、従来から不織布などからなるクリー
ニングシートを定着ロールに押圧することによって、定
着ロール表面に転写されたトナー及び紙粉を払拭してい
た。このクリーニングシートとして、バインダー繊維を
含む繊維ウエブをエンボスロール間を通すことにより、
凹凸を形成した不織布が提案されている(例えば、特公
平7−27307号公報など)。しかしながら、この凹
凸を形成した不織布(クリーニングシート)はエンボス
ロールにより押圧されて形成された凹部においてのみ結
合されているため、定着ロールとの摩擦によって繊維が
脱落しやすく、複写画質の劣化を引き起こす原因となっ
ていた。また、クリーニングシート表面に凹凸が形成さ
れているとはいえ、凸部は実質的に接着されていない柔
軟な構造であるため、定着ロールに強固に付着している
トナーや紙粉を十分に除去することが困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、トナーや紙粉の
払拭性に優れ、しかも繊維の脱落の生じない定着ロール
用クリーニングシート、定着ロール用クリーニング材、
及び定着ロール用クリーニング装置を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の定着ロール用ク
リーニングシート(以下、単に「クリーニングシート」
という)は、接着性繊維を含む繊維シートからなり、前
記繊維シート全体において前記接着性繊維が接着又は変
形しており、しかも繊維シート表面に凹部が散在したも
のである。このように本発明のクリーニングシートは、
繊維シート全体において接着性繊維が接着又は変形して
繊維同士を強固に固定した状態にあるため、定着ロール
との摩擦によっても繊維が脱落しない。そのため、複写
画質の劣化を引き起こすこともない。また、凹部が散在
している結果として形成される凸部(以下、「凸部」と
いう)も、接着性繊維が接着又は変形して繊維同士が強
固に固定された剛性のある状態にあるため、主として凹
部と凸部との境界部分でトナーや紙粉を払拭することが
でき、しかも払拭したトナーや紙粉を凹部で保持するこ
とができる。
【0006】本発明の定着ロール用クリーニング材は、上記
クリーニングシートの一端からシャフトに巻回されてお
り、このクリーニングシートの他端が別のシャフトに固
定されたものである。そのため、常に新しいクリーニン
グシートと定着ロール表面とを接触させることができ、
定着ロール表面に残留したトナーや紙粉を払拭して、常
に定着ロール表面にトナーや紙粉が残留していない状態
に維持することができるものである。
【0007】本発明の定着ロール用クリーニング装置は、上
記クリーニング材からクリーニングシートを巻き出し、
押圧手段によりこのクリーニングシートを定着ロールに
押圧した後、このクリーニングシートを巻き取る機構を
有するものである。そのため、定着ロール表面に残留し
たトナーや紙粉を払拭して、定着ロール表面にトナーや
紙粉が残留していない状態に維持することができるもの
である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のクリーニングシートを構
成する繊維シートとしては、例えば、織物、編物、不織
布、或いはこれらの複合体であることができる。これら
の中でも、繊維がランダムに配置することができ、払拭
したトナーや紙粉の保持能に優れる不織布を含んでいる
のが好ましい。
【0009】本発明の繊維シートには繊維間を接着できると
ともに、繊維シート表面に凹部を形成できるように、接
着性繊維が含まれている。この接着性繊維としては、例
えば、未延伸芳香族ポリアミド繊維(例えば、未延伸メ
タ型芳香族ポリアミド繊維など)、未延伸ポリエチレン
テレフタレート繊維、未延伸ポリブチレンテレフタレー
ト繊維、未延伸ポリフェニレンサルファイド繊維、ナイ
ロン系繊維(例えば、6ナイロン繊維、66ナイロン繊
維など)などを1種類以上使用できる。これらの中でも
未延伸繊維からなると、接着力に優れ、しかも凸部にお
ける剛性を高くすることができるため好適である。特
に、未延伸ポリエチレンテレフタレート繊維は前記の効
果に優れているため好適である。
【0010】この接着性繊維は繊維間を強固に接着でき、し
かも繊維シート表面に凹部を形成しやすいように、繊維
シート中、20mass%以上含まれているのが好まし
く、30mass%以上含まれているのがより好まし
く、40mass%以上含まれているのが最も好まし
い。また、耐熱性を付与するため、接着性繊維以外に耐
熱性繊維が含まれている場合には、接着性繊維は繊維シ
ート中、80mass%以下であるのが好ましく、70
mass%以下であるのがより好ましく、60mass
%以下であるのが最も好ましい。
【0011】この接着性繊維の平均繊維径は特に限定するも
のではないが、接着性繊維の分散性及び凸部と凹部との
境界を明確にできてトナーや紙粉の払拭性に優れるよう
に、30μm以下であるのが好ましく、25μm以下で
あるのがより好ましく、23μm以下であるのが最も好
ましい。なお、下限は特に限定するものではないが、1
0μm程度が適当である。
【0012】なお、本発明において、繊維の断面形状が非円
形である場合には、その断面積と同じ面積を有する円の
直径を繊維径とみなす。また、平均繊維径は無作為に選
んだ100本の繊維の繊維径の平均値をいう。
【0013】本発明の繊維シートは前述のような接着性繊維
に加えて、高温の定着ロールと接触しても破断すること
がないように、耐熱性繊維を含んでいるのが好ましい。
この耐熱性繊維としては、例えば、メタ型又はパラ型の
芳香族ポリアミド繊維、ポリアミドイミド繊維、ポリテ
トラフルオロエチレン繊維、芳香族ポリエーテルアミド
繊維、ポリベンツイミダゾール繊維、ポリフェニレンサ
ルファイド繊維、芳香族ポリエステル繊維などを1種類
以上使用できる。これらの中でも芳香族ポリアミド繊維
は剛性が高いためトナーや紙粉の払拭性に優れ、しかも
収縮して繊維シートに皺を発生させることがないため好
適に使用できる。
【0014】この耐熱性繊維はクリーニングシートが定着ロ
ールと接触しても破断することがないように、繊維シー
ト中、20mass%以上含まれているのが好ましく、
30mass%以上含まれているのがより好ましく、4
0mass%以上含まれているのが最も好ましい。ま
た、接着性繊維との関係から、耐熱性繊維は80mas
s%以下含まれているのが好ましく、70mass%以
下含まれているのがより好ましく、60mass%以下
含まれているのが最も好ましい。
【0015】また、耐熱性繊維は繊維シートのトナー捕捉性
に優れるように、平均繊維径が20μm以下であるのが
好ましく、15μm以下であるのがより好ましく、13
μm以下であるのが最も好ましい。下限は特に限定する
ものではないが、5μm程度が適当である。
【0016】本発明の繊維シートは接着性繊維が未延伸繊維
からなる場合には、接着性繊維と同様の樹脂組成からな
る延伸繊維が含まれているのが好ましい。このような延
伸繊維が含まれていると、接着性繊維と耐熱性繊維との
接着力が乏しい場合であっても、延伸繊維によっても耐
熱性繊維の自由度が制限されるため、より剛性のある凸
部を形成することができる。この延伸繊維としては、例
えば、延伸ポリエチレンテレフタレート繊維、延伸ポリ
ブチレンテレフタレート繊維、延伸ポリフェニレンサル
ファイド繊維などを使用することができ、接着性繊維と
して未延伸ポリエチレンテレフタレート繊維を使用する
場合には、延伸繊維として延伸ポリエチレンテレフタレ
ート繊維を使用するのが好ましい。この延伸繊維は繊維
シート中、0〜60mass%(好ましくは10〜30
mass%)含むことができる。また、この延伸繊維の
平均繊維径は5〜20μm程度であるのが好ましく、1
0〜15μm程度であるのが好ましい。
【0017】本発明の繊維シートを構成する繊維の断面形状
は円形である必要はなく、多角形状(例えば、三角形、
四角形など)やアルファベット形状(例えば、Y形状、
X形状など)などの非円形であっても良い。なお、耐熱
性繊維の断面形状が非円形であると、トナーや紙粉の払
拭性により優れている。
【0018】本発明のクリーニングシートは繊維シート全体
において、前述のような接着性繊維が接着又は変形して
いることによって繊維同士が強固に固定されているた
め、繊維の脱落が生じない。また、繊維シート表面に凹
部が散在しているため、結果として凸部が形成され、そ
の結果、凸部と凹部との境界部分によってトナーや紙粉
を払拭することができる。
【0019】この凹部1つあたりの大きさは特に限定するも
のではないが、凸部との境界部分を多く形成してトナー
や紙粉の払拭性に優れるように、0.05〜2mm2
あるのが好ましく、0.1〜1.5mm2であるのがよ
り好ましい。
【0020】なお、クリーニングシートが押圧手段により押
圧された場合に、少なくとも1つの凸部と凹部との境界
部分が存在して、トナーや紙粉を払拭できるように、ク
リーニングシートの長さ方向における凹部の長さは、定
着ロールとクリーニングシートを定着ロールへ押圧する
押圧手段との挟み幅未満の長さであるのが好ましく、前
記挟み幅の0.5倍以下であるのがより好ましい。ま
た、トナーや紙粉の保持性に優れるように、前記挟み幅
の0.05倍以上であるのが好ましい。より具体的に
は、一般的に定着ロールと押圧手段との挟み幅は3mm
程度であるため、クリーニングシートの長さ方向におけ
る凹部の長さは0.15mm以上、3mm未満であるの
が好ましく、0.15mm以上、1.5mm以下である
のがより好ましい。
【0021】この凹部のクリーニングシート全体に対して占
める面積比率は3〜30%であるのが好ましい。3%未
満であっても、30%を越えても、凹部と凸部との境界
部分が減少して、トナーや紙粉の払拭性が低下する傾向
があるためで、5〜25%であるのがより好ましい。
【0022】この凹部は規則正しく配置していても、ランダ
ムに配置していても良いが、規則正しく配置している
と、トナーや紙粉の払拭性にバラツキが生じにくいため
好適である。この規則正しい配置状態としては、例え
ば、市松模様状、碁盤の目状などがあり、これらの中で
も定着ロール表面全体と接触可能な市松模様状であるの
が好ましい。
【0023】また、凹部の形状も特に限定するものではない
が、例えば、円形状、楕円形状、長円形状、或いは多角
形状(例えば、三角形状、四角形状、六角形状など)で
あることができる。
【0024】他方、本発明のクリーニングシートの凸部は前
述の凹部の残余領域であり、凹部によって定まるため、
詳細な説明は省略する。
【0025】また、本発明の繊維シートの面密度や凸部にお
ける厚さは特に限定するものではなく、面密度は10〜
60g/m2、凸部における厚さは20〜120μm
(より好ましくは30〜100μm)程度であれば良
い。なお、厚さはマイクロメーター(JIS B 75
02:測定面積φ6.3)を用いて測定した値をいう。
【0026】本発明のクリーニングシートにはオイルが付着
している必要はないが、オイルが付着していると、トナ
ーや紙粉を払拭する際にオイルを塗布して、トナーや紙
粉の離型性を向上させることができる。
【0027】このオイルとしては、例えば、メチルシリコー
ンオイル、ジメチルシリコーンオイル、エチルシリコー
ンオイル、フェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリ
コーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、メルカ
プト変性シリコーンオイル、3,3,3−トリフロロプロ
ピルシリコーンオイルなどのシリコーンオイルを単独
で、又は混合して使用することができる。
【0028】このオイルの付着量は繊維シートの厚さなどに
よって異なるが、100g/m 2以下であるのが好まし
い。また、オイルの粘度は定着ロール表面におけるオイ
ルの拡散性に優れるように、10〜30,000センチ
ストークスであるのが好ましい。
【0029】本発明のクリーニングシートを構成する繊維シ
ートは常法により製造することができる。例えば、繊維
シートとして好適である不織布は次のようにして製造す
ることができる。
【0030】まず、前述のような接着性繊維を含む(好まし
くは耐熱性繊維、延伸繊維を含む)繊維ウエブを形成す
る。この繊維ウエブの形成方法としては、例えば、カー
ド法、エアレイ法などの乾式法や、湿式法などがある。
これらの中でも、カード法により繊維ウエブの長さ方向
に繊維を配向させると、クリーニングシートの長さ方向
における強度を強くすることができ、クリーニングシー
トの使用中に破断しにくいため好適である。なお、繊維
ウエブは1枚である必要はなく、同種又は異種の繊維ウ
エブを2枚以上積層しても良い。
【0031】次いで、この繊維ウエブを構成する接着性繊維
を接着して不織布を製造できる。この接着性繊維の接着
は不織布全体において接着性繊維が接着又は変形して、
繊維同士が強固に結合できるように、例えば、熱カレン
ダーロール間に繊維ウエブを通したり、平板プレス機に
より繊維ウエブをプレスして実施することができる。前
者の方法であると、連続生産に優れているため好適であ
る。この好適である熱カレンダーロール間を通過させる
際の条件としては、例えば、温度170〜250℃、線
圧力100〜1,000N/cmで実施するのが好まし
く、温度190〜230℃、線圧力300〜700N/
cmで実施するのがより好ましい。
【0032】なお、上述のように接着性繊維を接着又は変形
させる前に、水流などの流体流やニードルによって絡合
させると、繊維同士の接触点が多い状態で接着性繊維が
接着又は変形することになるため、クリーニングシート
の引張り強度を向上させることができたり、繊維の脱落
防止性を向上させることができたり、更には、緻密な構
造とすることができるため、剛性がより高く、トナーや
紙粉の払拭性に優れるクリーニングシートを製造するこ
とができる。
【0033】上述のように不織布全体において接着性繊維を
接着又は変形させて、繊維同士を強固に結合した後、例
えば、一対のエンボスロール間を通すことにより不織布
表面に散在する凹部を形成して、本発明のクリーニング
シートを製造することができる。この一対のエンボスロ
ールにより凹部を形成する条件としては、例えば、温度
170〜250℃、線圧力100〜1,000N/cm
で実施するのが好ましく、温度190〜230℃、線圧
力300〜700N/cmで実施するのがより好まし
い。
【0034】なお、クリーニングシートにオイルを含有させ
る場合には、上述のような方法で製造した不織布をオイ
ル中に浸漬したり、不織布にオイルをスプレー又はコー
ティングして製造することができる。
【0035】本発明のクリーニング材は、上述のようなクリ
ーニングシートの一端からシャフト(巻き出しシャフ
ト)に巻回されており、このクリーニングシートの他端
が別のシャフト(巻き取りシャフト)に固定されたもの
である。このクリーニング材は巻き出しシャフトから順
次クリーニングシートを巻き出すことによって、常に新
しいクリーニングシートと定着ロール表面とを接触させ
ることができるため、定着ロール表面に残留したトナー
や紙粉を払拭して、定着ロール表面にトナーや紙粉が残
留していない状態に維持することができる。
【0036】なお、クリーニングシートのシャフトへの固定
方法としては、例えば、(1)両面テープによる固定、
(2)ホットメルト樹脂などの接着樹脂による固定、
(3)シャフトが熱可塑性樹脂からなる場合には、シャ
フトを熱接着させることによる固定、(4)シャフトに
ピンなどを設置し、クリーニングシートを差し込むこと
による固定、(5)シャフトに溝を形成し、その溝にク
リーニングシートを差し込むことによる固定、などがあ
る。なお、上記(1)〜(3)の方法により固定する場
合には、シャフトの全面に固定しても良いし、部分的に
固定しても良い。また、巻き出しシャフト側において
は、クリーニングシートを必ずしも固定する必要はな
く、シャフトに単に巻き込むだけでも良い。
【0037】本発明のクリーニング装置は、上記のクリーニ
ング材からクリーニングシートを巻き出し、押圧手段に
よってこのクリーニングシートを定着ロールに押圧した
後、このクリーニングシートを巻き取る機構を有するも
のである。このクリーニング装置は巻き出しシャフトか
ら順次クリーニングシートを巻き出すことによって、常
に新しいクリーニングシートと定着ロール表面とを接触
させることができるため、定着ロール表面に残留したト
ナーや紙粉を払拭して、定着ロール表面にトナーや紙粉
が残留していない状態に維持することができる。
【0038】本発明のクリーニング装置における、クリーニ
ングシートの定着ロールへの押圧手段としては、例え
ば、断面形状が円形状や多角形状(例えば、四角形、六
角形など)の棒状体を使用することができる。これらの
中でも、横断面形状が円形の棒状体であると、クリーニ
ングシートを定着ロールへ均一に押圧できるため好適で
ある。この棒状体は弾性及び耐熱性に優れているのが好
ましいため、例えば、発泡又は無発泡のシリコーンゴム
などからなるのが好ましい。なお、この棒状体による定
着ロールへの押圧力は棒状体の定着ロール表面における
挟み幅(ニップ幅)が、2〜5mmであるような押圧力
であるのが好ましい。
【0039】以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明
は以下の実施例に限定されるものではない。
【0040】
【実施例】(実施例1)メタ型芳香族ポリアミド繊維
(繊維径10.1μm、繊維長38mm、断面円形)5
0mass%、未延伸ポリエチレンテレフタレート繊維
(繊維径22.6μm、繊維長38mm、断面円形)5
0mass%とを混綿し、カード機により開繊して、繊
維が繊維ウエブの長さ方向に配向した一方向性繊維ウエ
ブを形成した。
【0041】次いで、この一方向性繊維ウエブを、温度21
0℃のスチールロールとコットンロール(線圧力400
N/cm)との間を通すことにより、繊維ウエブ全体に
おいて未延伸ポリエチレンテレフタレート繊維を変形さ
せて、全面的に繊維同士を固定した不織布を製造した。
次いで、この全面固定不織布を温度230℃のスチール
製凸ロールとスチール製平滑ロール(線圧力500N/
cm)との間を通すことにより、散在した凹部を形成し
て、面密度27g/m2、凸部の厚さ55μmのクリー
ニングシートを製造した。このクリーニングシート表面
には、クリーニングシートの長さ方向における長さ0.
5mm、クリーニングシートの幅方向における長さ1m
mの長方形形状を有する凹部が市松模様状に散在してお
り、この凹部の総面積はクリーニングシートの片面の面
積(クリーニングシートに対して直角に光をあてて形成
される陰影の面積)の7%を占めていた。
【0042】(比較例1)実施例1と全く同様にして製造し
た全面的に繊維同士を固定した不織布をクリーニングシ
ート(面密度:27g/m2、厚さ:54μm)とし
た。
【0043】(比較例2)実施例1と全く同様にして製造し
た一方向性繊維ウエブを温度220℃のスチール製凸ロ
ールとスチール製平滑ロール(線圧力500N/cm)
との間を通すことにより、散在した凹部を形成して、面
密度25g/m2、凸部の厚さ250μmのクリーニン
グシートを製造した。このクリーニングシート表面に
は、クリーニングシートの長さ方向における長さ0.5
mm、クリーニングシートの幅方向における長さ1mm
の長方形形状を有する凹部が市松模様状に散在してお
り、この凹部の総面積はクリーニングシートの片面の面
積(クリーニングシートに対して直角に光をあてて形成
される陰影の面積)の7%を占めていた。
【0044】(トナーの払拭性試験)モノクロ複写機(キャ
ノン(製)製、NP−6050)を用意し、このモノク
ロ複写機のクリーニング装置を取り除いた状態で、全面
黒色画像の複写を連続して20枚行った。次いで、実施
例1、比較例1、及び比較例2のクリーニングシートの
一端からシャフトに巻回されたクリーニング材を備えた
クリーニング装置(発泡シリコーンゴムからなる円柱状
の棒状体と定着ロールとの挟み幅:3mm)を前記のモ
ノクロ複写機に設置した。その後、全面白色画像の複写
を連続して3枚行い、3枚目の複写紙表面におけるトナ
ーによる汚れを観察した。この結果は表1に示す通りで
あった。
【0045】
【表1】
【0046】(紙粉の払拭性試験)A4サイズの複写紙の表
面に対して、粒度が#1000のサンドペーパーを圧力
20g/cm2で押圧しながら、速度3cm/sで移動
させる研削処理を10回繰り返し、紙粉の発生しやすい
複写紙を製造した。次いで、モノクロ複写機(キャノン
(製)製、NP−6050)を用意し、このモノクロ複
写機のクリーニング装置を取り除き、しかも複写紙とし
て前記の紙粉の発生しやすい複写紙を用いて、全面白色
画像の複写を連続して20枚行い、定着ロール表面に紙
粉が付着した状態とした。次いで、実施例1、比較例
1、及び比較例2のクリーニングシートの一端からシャ
フトに巻回されたクリーニング材を備えたクリーニング
装置(発泡シリコーンゴムからなる円柱状の棒状体と定
着ロールとの挟み幅:3mm)を前記のモノクロ複写機
に設置した。その後、通常の複写紙を用いて、全面白色
画像の複写を連続して3枚行った後の、定着ロール表面
における紙粉の付着状況を観察した。この結果は表1に
示す通りであった。
【0047】(繊維の抜け試験)モノクロ複写機(キャノン
(製)製、NP−6050)から定着装置のみを取り外
し、この定着装置の定着ロールが自由に回転できるよう
にモーターを取り付け、また定着ロールを加熱すること
ができるようにスライダック(電圧可変抵抗器)を取り
付け、更に定着ロールと接触するようにシリコーンゴム
ブレードを取り付けた。次いで、実施例1、比較例1、
及び比較例2のクリーニングシートの一端からシャフト
に巻回されたクリーニング材を備えたクリーニング装置
(発泡シリコーンゴムからなる円柱状の棒状体と定着ロ
ールとの挟み幅:3mm)のクリーニングシートが、前
記の定着ロールへ押圧されるように設置した後、定着ロ
ールの回転数8500mm/分、定着ロールの表面温度
200℃、クリーニングシートの巻き取り速度0.08
mm/秒の条件下で、定着ロールの空回転を1時間行っ
た。その後、定着ロールと接触するように取り付けたシ
リコーンゴムブレードによって捕集された、クリーニン
グシートからの脱落繊維本数を数えた。この結果は表1
に示す通りであった。
【0048】表1から明らかなように、本発明のクリーニン
グシートはトナー及び紙粉の払拭性に優れるため、オフ
セットしにくく、定着ロールを長く使用できるようにす
ることができ、しかも繊維の脱落がないため、複写画質
の劣化を引き起こすこともないものであることがわかっ
た。
【0049】
【発明の効果】本発明の定着ロール用クリーニングシー
トは、定着ロールとの摩擦によっても繊維が脱落しない
ため、複写画質の劣化を引き起こすことがない。また、
主として凹部と凸部との境界部分でのトナーや紙粉の払
拭性に優れ、しかも払拭したトナーや紙粉を凹部で保持
することができる。
【0050】本発明の定着ロール用クリーニング材は、常に
新しいクリーニングシートと定着ロール表面とを接触さ
せることができ、定着ロール表面に残留したトナーや紙
粉を払拭して、常に定着ロール表面にトナーや紙粉が残
留していない状態に維持することができるものである。
【0051】本発明の定着ロール用クリーニング装置は、定
着ロール表面に残留したトナーや紙粉を払拭して、定着
ロール表面にトナーや紙粉が残留していない状態に維持
することができるものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着性繊維を含む繊維シートからなり、
    前記繊維シート全体において前記接着性繊維が接着又は
    変形しており、しかも繊維シート表面に凹部が散在して
    いることを特徴とする定着ロール用クリーニングシー
    ト。
  2. 【請求項2】 接着性繊維が未延伸繊維からなることを
    特徴とする、請求項1記載の定着ロール用クリーニング
    シート。
  3. 【請求項3】 クリーニングシートの長さ方向における
    凹部の長さが、定着ロールとクリーニングシートを定着
    ロールへ押圧する押圧手段との挟み幅未満であることを
    特徴とする、請求項1又は請求項2記載の定着ロール用
    クリーニングシート。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    定着ロール用クリーニングシートの一端からシャフトに
    巻回されており、この定着ロール用クリーニングシート
    の他端が別のシャフトに固定されていることを特徴とす
    る定着ロール用クリーニング材。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の定着ロール用クリーニン
    グ材から定着ロール用クリーニングシートを巻き出し、
    この定着ロール用クリーニングシートを押圧手段により
    定着ロールに押圧した後、この定着ロール用クリーニン
    グシートを巻き取る機構を有することを特徴とする定着
    ロール用クリーニング装置。
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