JPH07287496A - 複写機クリーニング用ウエブ - Google Patents

複写機クリーニング用ウエブ

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JPH07287496A
JPH07287496A JP6076962A JP7696294A JPH07287496A JP H07287496 A JPH07287496 A JP H07287496A JP 6076962 A JP6076962 A JP 6076962A JP 7696294 A JP7696294 A JP 7696294A JP H07287496 A JPH07287496 A JP H07287496A
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憲昭 佐々木
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勉 桐山
Akihiro Oba
昭博 大場
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は多量のシリコンオイルを含浸
させなくともトナーを吸着しやすい複写機クリーニング
用ウエブを提供することにある。 【構成】 繊維断面において、繊維表面に凹凸形状を有
するアラミド繊維を含むことを特徴とする複写機クリー
ニング用ウエブ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クリーニング性が良好
で、トナーを吸着し易い断面形状を有する複写機クリー
ニング用ウエブに関する。詳細には電子写真の感光体等
クリーニングを必要とする箇所の清掃に用いられる複写
機クリーニング用ウエブに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真等の感光体等の残留トナーをク
リーニングするには、紙、乾式不織布、布、フェルト等
からなるクリーニング用ウエブを用いることが一般に知
られている。特開昭58−199371号公報には芳香
族ポリアミド繊維とポリエチレンテレフタレート繊維と
からなる乾式不織布ウエブがクリーニング用に使用され
るとが記載されている。しかし、アラミド繊維を用いた
従来の複写機クリーニング用ウエブでは、充分にトナー
を拭き取ることができないため、ウエブに多量のシリコ
ンオイルを含浸して使用していた。
【0003】
【発明の目的】本発明の目的は多量のシリコンオイルを
含浸させなくともトナーを吸着しやすい複写機クリーニ
ング用ウエブを提供することにある。
【0004】
【発明の構成】本発明は、「(請求項1) 繊維断面に
おいて、繊維表面に凹凸形状を有するアラミド繊維を含
むことを特徴とする複写機クリーニング用ウエブ。 (請求項2) 繊維断面において、繊維表面の凹凸の数
が1〜5である請求項1の複写機クリーニング用ウエ
ブ。 (請求項3) 繊維断面において、繊維表面の凹凸の数
が2〜4である請求項1の複写機クリーニング用ウエ
ブ。 (請求項4) アラミドがメタ型芳香族ポリアミドであ
る請求項1の複写機クリーニング用ウエブ。 (請求項5) ポリエチレンテレフタレート繊維との混
繊不織布である請求項1の複写機クリーニング用ウエ
ブ。 (請求項6) 脂肪族ポリアミド繊維との混繊不織布で
ある請求項1の複写機クリーニング用ウエブ。 (請求項7) ポリフェニレンサルファイド繊維との混
繊不織布である請求項1の複写機クリーニング用ウエ
ブ。」である。
【0005】繊維断面において、繊維表面に凹凸形状を
有するアラミド繊維は、繊維断面において1カ所以上の
凹凸形状が存在すれば良いが、凹凸形状の数が増えると
トナーを吸着できる座席が増加するので効果がある。し
かしトナー粒子として6〜8μmのものが使用されるた
め、繊維の凹凸形状が多すぎると、凹部が小さくなりす
ぎて逆にトナーを吸着し難くなる。凹凸の数は好ましく
は1〜5、特に好ましくは2〜4である。
【0006】又凹部の形状としては吸着したトナーが離
れ難くなるように、凹部の中の奥の方を入り口より広く
すると効果が高い。これにより一度アラミド繊維に付着
したトナーは繊維周辺から離れなくなる。凸部は鋭角で
も鈍角でもよく、又凹部も鋭角でも鈍角でもよい。
【0007】電子写真等の定着部ローラーは高温のた
め、クリーナーとして使用されるウエブには耐熱性が要
求される。耐熱性素材としては耐熱性の高いアラミド繊
維が有効である。特にメタ型芳香族ポリアミド(メタフ
ェニレンイソフタルアミド)が異形断面糸として適して
いる。
【0008】アラミド繊維は他の繊維と共にウエブを形
成することができる。他の繊維としては、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、脂肪族ポリアミド、ポリフ
ェニレンサルファイト(PPS)等一般の繊維が用いら
れる。すなわち、アラミド/ポリエチレンテレフタレー
ト、アラミド/脂肪族ポリアミド、アラミド/ポリフェ
ニレンサルファイト等、種々の組み合わせの異なるウエ
ブを使用することができる。ウエブは必要に応じて熱圧
加工する。その方法としてスチール/ペーパーのセミカ
レンダー加工法と、スチール/スチールのハイカレンダ
ー加工法がある。セミカレンダー加工法よりハイカレン
ダー加工法の方が、高物性が得られ易いので有効であ
る。
【0009】ウエブは乾式法のものでも湿式法のもので
も使用可能であるが、特に低坪量の10g/m2 から2
5g/m2 の薄ものに関しては、物性の分布、重量分布
の均一性、コストメリットを考慮すると、湿式法の方が
有効である。
【0010】トナーをより一層、効率的に除去するに
は、ウエブにシリコンオイルを塗布することが望まし
い。塗布量は、シリコンオイルのみでトナーを付着させ
ていた今までの不織布と違って、少量のシリコンオイル
でトナーを効率的に除去することができる。塗布量は、
2g/m2 から25g/m2 とするのが有効である。通
常の不織布より少量のシリコンオイル量ですむ。又、使
用されるシリコンオイルの粘度は常温で5000cs以
上で30000cs以下とするのが望ましい。このよう
に常温で高粘度のシリコンを使用するため、高温の定着
ローラー型電子写真の感光体にシリコンオイルが液だれ
するのを防ぐことができるので、複写機内部がシリコン
オイルで汚れるのを防ぐことができる。
【0011】以下に本発明の複写機クリーナー用ウエブ
の実施例を示す。実施例は特記のないかぎり重量法であ
る。ウエブの物性は相対湿度65%及び温度20℃で5
時間調湿後に測定した。
【0012】ウエブの厚さは厚み計(ピーコック式)に
より測定した。
【0013】坪量は一定の大きさのウエブの重量を計測
し、下記式で算出した。
【0014】 坪量(g/m2 )=重量(g)/ウエブの面積(m2 ) 嵩密度は次式で算出した。
【0015】嵩密度(g/cm3 )=坪量(g/m2
/厚さ(μm) 湿式不織布は湿式抄造法で、短繊維を抄紙し、それを乾
燥した後、熱圧カレンダー加工した。また乾式不織布で
は乾式ウエブを作りウオーターニードル法で不織布化
し、その後熱圧カレンダー加工した。
【0016】セミカレンダーは直径150mmの加熱ス
チールロールと直径500mmの非加熱のペーパーロー
ルとよりなる。カレンダー加工時の温度は、素材に適し
た温度とした。線圧はいずれのサンプルについても20
0Kg/cmの条件を採用した。ハイカレンダーは直径
300mmの加熱スチールロールと直径150mmの加
熱スチールロールにより形成されている。熱圧カレンダ
ー加工時の温度は素材に適した温度であるが、異なる表
面裏面構造を有するためには2本の加熱スチールロール
の温度を変更することが望ましい。セミカレンダーと同
じ圧力でどのサンプルも300Kg/cmの条件を採用
した。
【0017】強度及び伸度は50mm巾で15cm長の
試験片を測定長50mmで定伸長型引張試験機(インス
トロン)で測定した。
【0018】熱収縮率は不織布を200℃の熱風乾燥機
中で1時間保持し、熱処理後の長さ方向の収縮率(%)
を下記式で求めた。
【0019】熱収縮率=[(熱処理前の試験片長さ−熱
処理後の試験片長さ)/(熱処理前の試験片長さ)]×
100 不織布のトナー除去効果は学新型摩擦堅牢度試験機を用
いて測定した。試験を2回繰り返し、不織布に付着した
トナー重量からトナー付着量を求めた。付着量は下記式
で、面積当たりのトナー量を算出した。
【0020】トナー付着量=( トナー付着試験片の重量
−試験片の重量) /(試験片の面積)
【0021】
【実施例1】単糸繊度2.0デニール、繊維長38m
m、繊維断面における繊維表面の凹凸部が2カ所のメタ
型芳香族ポリアミド繊維(帝人株式会社製、コーネック
ス)を用いて、坪量40g/m2 のウエブを形成した。
得られたウエブにハイカレンダーを用いてカレンダー加
工した。カレンダー温度は280℃を、カレンダー線圧
として100Kg/cmを採用した。
【0022】得られた不織布の複写機クリーナーとして
の諸物性を測定した。不織布に室温での粘度10000
csのシリコンオイルを20g/m2 塗布した。シリコ
ンを塗布した不織布の複写機クリーナーの諸物性を表
1、表2に示した。
【0023】
【実施例2】単糸繊度1.5デニール、繊維長5mmの
ポリエチレンテレフタレート(PET)延伸糸と単糸繊
度1.1デニール、繊維長5mmのポリエチレンテレフ
タレート(PET)未延伸糸、さらに単糸繊度2.0デ
ニール、繊維長5mmのY型異形断面、凹部が3カ所の
芳香族ポリアミド延伸糸(帝人株式会社製、コーネック
ス)を用いた。コーネックス異形断面糸/PET延伸糸
/PET未延伸糸を重量比で50/20/30の割で水
中に分散して0.05重量%の固形分濃度とし、坪量2
0g/m2 になるように25cm×25cmのタッピー
式手抄機で抄紙した。得られた湿紙をロータリー式乾燥
機を用い130℃で乾燥した。次に得られた混式不織布
をハイカレンダー装置を用いて熱圧カレンダー加工し
た。カレンダー温度は一方のロールは230℃とし、他
方のロールは140℃とした。又カレンダー線圧は30
0kg/cmとした。カレンダー加工して得られた混式
不織布の厚さは40μmであり、嵩密度は0.50g/
cm3 であった。得られた湿式不織布にリバースコータ
ー方式でシリコンを15g/m2 含浸した。得られた不
織布の諸物性を表1、表2に示した。
【0024】
【実施例3】単糸繊度2デニール、繊維長51mmのP
ET延伸糸と単糸繊度1.5デニール、繊維長51m
m、凹部が4ヶ所の異形断面コーネック延伸糸を用い、
コーネック異形断面延伸糸/PET延伸糸を重量比で6
0/40とし、坪量45g/m 2 の乾式ウエブを作り、
それにウオーターニードリングでペーパーライクにした
スパンレースを得た。得られた不織布をセミカレンダー
マシンで熱圧カレンダー加工した。カレンダー温度23
0℃、カレンダー線圧200kg/cmの条件でカレン
ダー加工した。カレンダー加工して得られた不織布は厚
さ90μmであり、嵩密度は0.50g/cm3 であっ
た。この実施例に用いたアラミド繊維は凹部の内部の方
が入り口より広いものを用いた。カレンダー加工した不
織布にグラビアコーター方式でシリコン30g/m2
含浸した。含浸性は非常に良好であった。得られたシリ
コン含浸不織布の物性を表1、表2に示した。
【0025】
【実施例4】単糸繊度1.5デニール、繊維長36mm
のPET延伸糸と単糸繊度3.0デニール、繊維長51
mm、凹部が2ヶ所の異形断面コーネック延伸糸を用
い、コーネック延伸糸/PET延伸糸を重量比で50/
50とし、坪量35g/m2 の乾式ウエブを作りそれに
ウオーターニードリングでペーパーライクにしたスパン
レースを得た。得られた不織布をハイカレンダーマシン
で熱圧カレンダー加工した。カレンダー温度は一方のロ
ーラーは230℃で、他方のローラーは130℃とし
た。カレンダー線圧は200kg/cmとした。カレン
ダー加工して得られた不織布は厚さ80μmであり、嵩
密度は0.44g/cm3 であった。カレンダー加工不
織布にグラビアコーター方式でシリコン25g/m2
含浸した。含浸性は非常に良好であった。得られた不織
布の物性を表1、表2に示した。
【0026】
【実施例5】単糸繊度2デニール、繊維長6mmのナイ
ロン−66(NY−66)延伸糸と単糸繊度2.0デニ
ール、繊維長5mm、凹部が3ヶ所のY型異形断面コー
ネック延伸糸及びコーネックパルプを用いた。NY−6
6延伸糸/コーネックス延伸糸/コーネックスパルプを
重量比で50/45/5とし、水中に分散し0.1重量
%の固形分のスラリーを調整し、坪量15g/m2 にな
るように25cm×25cmのタッピー式手抄機で湿式
抄紙し脱水後、得られた混抄紙をロータリー式乾燥機で
乾燥した。この混抄紙をハイカレンダーを用いて熱圧カ
レンダー加工した。カレンダー温度は一方のローラーは
230℃で、他方のローラーは130℃とした。カレン
ダー線圧は200kg/cmの条件とした。熱圧カレン
ダー処理することで、表面裏面構造を有する湿式混抄紙
が得られ、その厚さは35μmで、嵩密度は0.43g
/cm3 であった。得られた混抄紙にリバースコーター
方式でシリコンを20g/m2 含浸し、得られたシリコ
ン紙の物性を表1、表2に示した。
【0027】
【実施例6】単糸繊度2.0デニール、繊維長51mm
のポリフェニレンスルファイト繊維と単糸繊度2.0デ
ニール、長さ51mm、凹部が2ヶ所で凸部より凹部の
広くなった異形断面のコーネック繊維を用い、ポリフェ
ニレンサルファイト/コーネックスを重量比で40/6
0とし、坪量35g/m2 になるように乾式ウエブを作
り、それにウオーターニードリングでペーパーライクに
するスパンレースとした。得られた不織布をセミカレン
ダーマシンで熱圧カレンダー加工した。カレンダー温度
は245℃で、カレンダー線圧は200Kg/cmの条
件で加工した。カレンダー加工して得られた不織布は厚
さ90μmであり、嵩密度は0.39g/c3 であっ
た。カレンダー加工不織布にリバースコーター方式でシ
リコンを10g/m2 含浸した。シリコンの含浸性は良
好であった。この不織布の物性を表1、表2に示した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04H 1/42 Q

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維断面において、繊維表面に凹凸形状
    を有するアラミド繊維を含むことを特徴とする複写機ク
    リーニング用ウエブ。
  2. 【請求項2】 繊維断面において、繊維表面の凹凸の数
    が1〜5である請求項1の複写機クリーニング用ウエ
    ブ。
  3. 【請求項3】 繊維断面において、繊維表面の凹凸の数
    が2〜4である請求項1の複写機クリーニング用ウエ
    ブ。
  4. 【請求項4】 アラミドがメタ型芳香族ポリアミドであ
    る請求項1の複写機クリーニング用ウエブ。
  5. 【請求項5】 ポリエチレンテレフタレート繊維との混
    繊不織布である請求項1の複写機クリーニング用ウエ
    ブ。
  6. 【請求項6】 脂肪族ポリアミド繊維との混繊不織布で
    ある請求項1の複写機クリーニング用ウエブ。
  7. 【請求項7】 ポリフェニレンサルファイド繊維との混
    繊不織布である請求項1の複写機クリーニング用ウエ
    ブ。
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