JP5466660B2 - 電子写真装置用クリーニングシート基材 - Google Patents
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Description
(1)少なくとも半芳香族ポリアミド繊維、熱融着性バインダー繊維、熱水可溶性バインダーを含み、湿式抄紙法にて得られたウエブを加熱したカレンダーロールに通してなる電子写真装置用クリーニングシート基材、
(2)上記(1)において、半芳香族ポリアミド繊維を5〜55質量%含む電子写真装置用クリーニングシート基材、
(3)上記(1)または(2)において、半芳香族ポリアミド繊維の繊度が0.1〜3.0デシテックスであり、且つ、繊維長が3〜20mmである電子写真装置用クリーニングシート基材。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかにおいて、再生セルロース繊維を含む電子写真装置用クリーニングシート基材。
半芳香族ポリアミド繊維(繊度0.7デシテックス、繊維長10mm)、熱融着性バインダー繊維として未延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(繊度1.2デシテックス、繊維長5mm)、熱水可溶性バインダー繊維としてポリビニルアルコール(PVA)繊維(繊度0.1デシテックス、繊維長5mm)、レーヨン繊維(繊度0.8デシテックス、繊維長5mm)、その他の繊維として延伸PET繊維(繊度0.6デシテックス、繊維長5mm)を用いた。これらの繊維を、半芳香族ポリアミド繊維/未延伸PET繊維/PVA繊維/レーヨン繊維/延伸PET繊維=30/35/5/20/10となるようパルパーで分散し、円網抄紙機で抄紙後、シリンダードライヤーにて乾燥し、25g/m2のウエブを得た。このウエブを、上下ロールともに220℃に過熱したシリンダーロールに通し、クリーニングシート基材を得た。
ウエブの組成を、半芳香族ポリアミド繊維/未延伸PET繊維/PVA繊維/レーヨン繊維/延伸PET繊維=3/35/5/20/37とした以外は、実施例1と同様にして実施例2のクリーニングシート基材を得た。
ウエブの組成を、半芳香族ポリアミド繊維/未延伸PET繊維/PVA繊維/レーヨン繊維/延伸PET繊維=5/35/5/20/35とした以外は、実施例1と同様にして実施例3のクリーニングシート基材を得た
ウエブの組成を、半芳香族ポリアミド繊維/未延伸PET繊維/PVA繊維/レーヨン繊維/延伸PET繊維=55/35/5/5/0とした以外は、実施例1と同様にして実施例4のクリーニングシート基材を得た。
ウエブの組成を、半芳香族ポリアミド繊維/未延伸PET繊維/PVA繊維/レーヨン繊維/延伸PET繊維=60/30/5/5/0とした以外は、実施例1と同様にして実施例5のクリーニングシート基材を得た。
熱融着性バインダーとして、未延伸PETではなく、PET−低融点PETの芯鞘繊維(繊度1.1デシテックス、繊維長5mm、低融点PETの融点110℃)を用いた以外は、実施例1と同様にして実施例6のクリーニングシート基材を得た。
半芳香族ポリアミド繊維を0.05デシテックス、繊維長10mmとした以外は、実施例1と同様にして実施例7のクリーニングシート基材を得た。
半芳香族ポリアミド繊維を0.1デシテックス、繊維長10mmとした以外は、実施例1と同様にして実施例8のクリーニングシート基材を得た。
半芳香族ポリアミド繊維を3.0デシテックス、繊維長10mmとした以外は、実施例1と同様にして実施例9のクリーニングシート基材を得た。
半芳香族ポリアミド繊維を3.5デシテックス、繊維長10mmとした以外は、実施例1と同様にして実施例10のクリーニングシート基材を得た。
半芳香族ポリアミド繊維を0.7デシテックス、繊維長1mmとした以外は、実施例1と同様にして実施例11のクリーニングシート基材を得た。
半芳香族ポリアミド繊維を0.7デシテックス、繊維長3mmとした以外は、実施例1と同様にして実施例12のクリーニングシート基材を得た。
半芳香族ポリアミド繊維を0.7デシテックス、繊維長20mmとした以外は、実施例1と同様にして実施例13のクリーニングシート基材を得た。
半芳香族ポリアミド繊維を0.7デシテックス、繊維長25mmとした以外は、実施例1と同様にして実施例14のクリーニングシート基材を得た。
ウエブの組成を、半芳香族ポリアミド繊維/未延伸PET繊維/PVA繊維/レーヨン繊維/延伸PET繊維=30/35/5/0/30とした以外は、実施例1と同様にして実施例15のクリーニングシート基材を得た。
繊度0.6デシテックス、繊維長5mmの脂肪族ポリアミド繊維(ナイロン6繊維)を用い、ウエブの組成を半芳香族ポリアミド繊維/未延伸PET繊維/PVA繊維/レーヨン繊維/ナイロン6繊維=30/35/5/20/10とした以外は、実施例1と同様にして実施例16のクリーニングシート基材を得た。
繊度0.7デシテックス、繊維長3mmのパラ型全芳香族ポリアミド繊維を用い、ウエブの組成を半芳香族ポリアミド繊維/未延伸PET繊維/PVA繊維/レーヨン繊維/パラ型芳香族ポリアミド繊維=30/35/5/20/10とした以外は、実施例1と同様にして実施例17のクリーニングシート基材を得た。
ウエブの組成を、半芳香族ポリアミド繊維/未延伸PET繊維/PVA繊維/レーヨン繊維/延伸PET繊維=0/35/5/0/60とした以外は、実施例1と同様にして比較例1のクリーニングシート基材を得た。
ウエブの組成を、半芳香族ポリアミド繊維/未延伸PET繊維/PVA繊維/レーヨン繊維/延伸PET繊維=35/0/5/0/60とした以外は、実施例1と同様にして比較例2のクリーニングシート基材を得た。
ウエブの組成を、半芳香族ポリアミド繊維/未延伸PET繊維/PVA繊維/レーヨン繊維/延伸PET繊維=25/35/0/0/40とした以外は、実施例1と同様にして比較例3のクリーニングシート基材を得た。
ウエブの組成を、半芳香族ポリアミド繊維/未延伸PET繊維/PVA繊維/レーヨン繊維/延伸PET繊維=20/35/5/0/40とし、熱カレンダー処理を行わなかった以外は実施例1と同様にして比較礼4のクリーニングシート基材を得た。
繊度1.7デシテックス、繊維長38mmのメタ型芳香族ポリアミド繊維60質量%と、繊度7.7デシテックス、繊維長51mmのポリフェニレンサルファイド繊維40質量%とをガーネット機で混綿し、繊維が一方向に配列するようにカード機で開繊し、25g/m2の繊維ウエブを形成した。これを、表面温度220℃の加熱ロールとシリコンゴムロールの対ロールで1000N/cmの線圧力にて熱圧着し、比較例5のクリーニングシート基材を得た。
軟化点240℃の繊度1.7デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維35質量%、軟化点240℃の繊度5.5デシテックス、繊維長38mmの未延伸ポリエステル繊維40質量%、繊度1.7デシテックス、繊維長38mmのメタ型芳香族ポリアミド繊維25質量%とを、繊維が一方向に配列するようにカード機で開繊し、25g/m2の繊維ウエブを形成した。表面温度210℃の加熱ロールとシリコンゴムロールの対ロールで400N/cmの線圧力にて熱圧着し、比較例6のクリーニングシート基材を得た。
パラ系全芳香族ポリアミドからなるフィブリルを有する繊維をリファイナーによりフィブリル化を促進させたもの(csf90ml)と、繊度0.11デシテックス、繊維長3mmのポリエチレンテレフタレート繊維とを、70:30の質量比率で分散させ、スラリーを形成した。その後、順流円網、傾斜ワイヤー型短網、順流円網、及びヤンキードライヤーを備えた抄紙機に、前記スラリーを各網へ供給し、それぞれ湿潤繊維ウエブを形成し、120℃のヤンキードライヤーにて乾燥させ、25g/m2の三層湿式ウエブを得た。次いで、これを490℃に設定した赤外線セラミックヒーターを上下にそれぞれ12基ずつ備えた遠赤外線照射装置の赤外線セラミックヒーター間を、速度15m/minで前記の三層湿式ウエブを通過させ、ポリエステル繊維を溶解させた。その後、前記の三層湿式ウエブを無圧下、室温で空冷し、さらに220℃に加熱したドライヤー内を5秒間かけて通過させ、ポリエステル樹脂を結晶化させ、比較例7のクリーニングシート基材を得た。
繊度0.6デシテックス、繊維長5mmの脂肪族ポリアミド繊維(ナイロン6繊維)を用い、ウエブの組成を、脂肪族ポリアミド繊維(ナイロン6)/未延伸PET繊維/PVA繊維/レーヨン繊維/延伸PET繊維=30/35/5/20/10とした以外は、実施例1と同様にして比較例8のクリーニングシート基材を得た。
繊度0.7デシテックス、繊維長3mmのパラ型全芳香族ポリアミド繊維を用い、ウエブの組成を、全芳香族ポリアミド繊維/未延伸PET繊維/PVA繊維/レーヨン繊維/延伸PET繊維=30/35/5/20/10とした以外は、実施例1と同様にして比較例8のクリーニングシート基材を得た。
JIS P 8118に準じて測定を行った。
実施例及び比較例で作製したクリーニングシート基材について、それぞれ幅方向:50mm×流れ方向:200mmに断裁し、シリコーンオイル(商品名:KF−96−1万cs、信越化学工業社製)をグラビアコーター方式で15g/m2を含浸させ、試験片を作製した。JIS L 1906に準じて、テンシロン機を用いてチャック間距離10cm、ヘッドスピード20cm/minで流れ方向での引張強度を測定した。流れ方向の引張強度は30N/50mm以上が好ましく、より好ましくは40N/50mm以上である。30N/50mmよりも小さいと作動時に破断することがあるため、実用上問題がある。
実施例及び比較例で作製したクリーニングシート基材について、それぞれ100mm×100mmに断裁し、シリコーンオイル(商品名:KF−96−1万cs、信越化学工業社製)をグラビアコーター方式で15g/m2を含浸させ、試験片を作製した。ガラス板状にJIS8種粉体を10mg滴下し、100mm×100mm角の試験片で3回拭き取った後に、ガラス板上の粉体の残存程度を目視観察し、評価した。拭き取り性の評価基準としては、以下の通りである。
○:粉体が殆ど残らず良好。
△:粉体が僅かに残るものの、効果は認められる。
×:粉体が殆ど残り、実用上問題がある。
実施例及び比較例で作製したクリーニングシート基材について、それぞれ100mm×100mmに断裁して試験片を作製し、乾燥質量を測定する。次に、シリコーンオイル(商品名:KF−96−1万cs、信越化学工業社製)中に試験片を広げて浸漬し、10分間放置したのち液体中から取り出し、表面のオイルを濾紙で軽く拭いた。これを120℃のオーブン内にて30分間吊し置きした後、湿潤質量を測定し、試験片の乾燥質量と湿潤質量から試験片のオイル保液量を算出し、オイル保液性を評価した。オイル保液性が悪いと、トナーの拭き取り性が悪化し、特にオイル保液量が7g/m2以下であると実用上問題がある。
実施例及び比較例で作製したクリーニングシート基材について、それぞれ50mm×50mmに断裁し、シリコーンオイル(商品名:KF−96−1万cs、信越化学工業社製)をグラビアコーター方式で15g/m2を含浸させ、試験片を作製した。これをシートの流れ方向と直角に折り、折った背の部分を10倍のルーペで観察し、立ち上がっている繊維の本数を数える。表、裏ともに同様に測定を行い、表裏の平均を毛羽の本数とする。毛羽の本数が多いほど、定着ロールを傷つけて印刷抜けとなったり、脱落した繊維が付着して記録用紙や装置内部を汚したりするなどのトラブルが起こりやすく、安定な印字性能が得られない。特に、毛羽の本数が20本以上になるとこれらの問題から実用には適さない。なお、ここで言う「表」とは、抄紙の際の湿紙乾燥時に接触型ドライヤーに接していた面、もしくは、非接触型の乾燥機を用いた際は熱量が多くかかった側の面を言う。
実施例及び比較例で作製したクリーニングシート基材について、それぞれ100mm×100mmに断裁し、シリコーンオイル(商品名:KF−96−1万cs、信越化学工業社製)をグラビアコーター方式で15g/m2を含浸させ、試験片を作製した。この試験片を220℃の熱風乾燥機中で1時間保持し、熱処理後各辺の熱収縮率(%)を下記式で求め、シートの流れ方向、幅方向それぞれ2辺を平均して熱収縮率を算出し、熱寸法安定性を評価した。なお、熱収縮率は、定着ロール拭き取り時の破断や収縮を回避するため2.0%未満が好ましく、より好ましくは1.5%未満である。熱収縮率が2.0%より大きいと、実用上問題がある。
実施例及び比較例で作製したクリーニングシート基材について、それぞれ300mm×300mmに断裁し、繊維ダマ、ヨレの状態を観察した。評価はモニター6名によって行われ、各人がそれぞれ評価した等級の最多数をその等級とした。
○:直径5mm以下の小さなダマやヨレが1〜3箇所見られるが、均一性が良好。
△:直径5mm以下の小さなダマやヨレが4〜10箇所見られるが、効果は認められる。
×:直径5mm以下の小さなダマやヨレが11箇所以上、または直径が5mmより大きいダマが見られ、均一性不良。実用上問題がある。
Claims (4)
- 少なくとも半芳香族ポリアミド繊維、熱融着性バインダー繊維、熱水可溶性バインダー繊維を含み、湿式抄紙法にて得られたウエブを加熱したカレンダーロールに通してなる電子写真装置用クリーニングシート基材。
- 半芳香族ポリアミド繊維を5〜55質量%を含む請求項1に記載の電子写真装置用クリーニングシート基材。
- 半芳香族ポリアミド繊維の繊度が0.1〜3.0デシテックスであり、且つ、繊維長が3〜20mmである請求項1または2に記載の電子写真装置用クリーニングシート基材。
- 再生セルロース繊維を含む請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真装置用クリーニングシート基材。
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