JPH1135259A - エレベータ装置 - Google Patents

エレベータ装置

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JPH1135259A
JPH1135259A JP9194099A JP19409997A JPH1135259A JP H1135259 A JPH1135259 A JP H1135259A JP 9194099 A JP9194099 A JP 9194099A JP 19409997 A JP19409997 A JP 19409997A JP H1135259 A JPH1135259 A JP H1135259A
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JP
Japan
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gondola
elevator apparatus
shaft
door
cylindrical body
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JP9194099A
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English (en)
Inventor
Masayuki Kojima
正之 小嶋
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Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 居室空間を効率よく利用することができ、
かつ各階の居室空間のレイアウトを自由に行うことので
きるエレベータ装置を提供することを目的とする。 【解決手段】エレベータ装置1のゴンドラ20は、側面
の一部に開口部233、234が形成された円筒体23
1、232が二重に重ねられることにより構成される側
壁部23と、これらの円筒体231、232を互いに相
対回転させる駆動手段とを備え、シャフト11に設けら
れる建物側の出入口12の扉121は、二重に重ねられ
る円筒体231、232の相対回転により開閉し、扉1
21はこの円筒体231、232の外周に沿って収納さ
れる。建物の各階に戸袋スペースを設ける必要がないの
で、居室空間のレイアウトの制限が軽減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物内部の複数階
にまたがって上下に連通するシャフト内にゴンドラを昇
降させるエレベータ装置に関し、例えば、個人住宅等の
小規模建物に用いられる小型エレベータ装置として利用
することができる。
【0002】
【背景技術】近年、戸建住宅では、3階建の建物が建築
されることが多くなり、これに伴い、戸建住宅等の小規
模建物にエレベータ装置が設置されることがある。この
ような小規模建物に設置されるエレベータ装置は、建物
内部の複数階にまたがって上下に連通するシャフトと、
このシャフトの内部を昇降するゴンドラと、ゴンドラを
昇降させる昇降機構とを備えている。昇降機構として
は、例えば、シャフト内部に支柱を建て、ゴンドラをワ
イヤで吊すワイヤ吊り下げ方式のものや、ゴンドラを下
部から油圧によって押し上げる油圧シリンダ方式のもの
が知られているが、設置コスト、部材コスト等の観点か
ら一般には、ワイヤ吊り下げ方式のものが利用されてい
る。
【0003】このようなエレベータ装置において、ゴン
ドラへの出入りは、建物の階層に応じてシャフトの側面
に設けられる出入口の扉と、ゴンドラ内部に設けられる
扉とが連動して開閉することにより行われ、従来より、
いずれの扉も引戸が一般的に採用されていた。このた
め、従来のエレベータ装置では、シャフト側面に設けら
れる出入口の扉を収納するために、建物の各階層の居室
空間に戸袋スペースを確保しなければならなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、建物の
各階の居室空間に戸袋スペースを確保しなければならな
いとすると、戸袋スペースの分だけ建物の内壁を延長し
て形成しなければならないので、建物の各階の居室空間
の効率が悪くなり、レイアウトが制限されてしまうとい
う問題がある。また、このような従来のエレベータ装置
では、ゴンドラの開閉扉が一定方向を向いた状態で昇降
するので、建物のいずれの階においても出入口および戸
袋スペースを同じ平面位置に配置しなければならず、こ
の点でも居室空間のレイアウトが制限されてしまうとい
う問題がある。
【0005】本発明の目的は、居室空間を効率よく利用
することができ、かつ各階の居室空間のレイアウトを自
由に行うことのできるエレベータ装置を提供するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエレベータ
装置は、図面の符号を参照して説明すれば、建物5内部
の複数階にまたがって上下に連通するシャフト11内に
ゴンドラを昇降させるエレベータ装置1であって、前記
ゴンドラ20、40は、側面の一部に開口部233、2
34が形成された円筒体231、232が二重に重ねら
れることにより構成される側壁部23と、これらの円筒
体を互いに相対回転させる駆動手段31、33とを備
え、前記シャフトに設けられる建物側の出入口12の扉
121は、二重に重ねられる前記円筒体の相対回転によ
り開閉し、前記扉はこの円筒体の外周に沿って収納され
ることを特徴とする。
【0007】ここで、ゴンドラを昇降させるエレベータ
装置の昇降機構は、上述したワイヤ吊り下げ方式の昇降
機構や油圧シリンダ方式の昇降機構に限られない。すな
わち、上下に離間配置される一対のスプロケットと、こ
れらのスプロケット間に無限軌道状に噛合されるチェー
ンとを備えたチェーン伝動方式の昇降機構であってもよ
い。また、上下に伸縮自在な送りねじをゴンドラ下部に
設けた送りねじ方式の昇降機構であってもよい。このよ
うな本発明によれば、出入口の扉の開閉が二重に重ねら
れる円筒体の相対回転によって行われ、シャフトに形成
される扉がゴンドラの円筒体側面に沿って収納されるの
で、引戸の場合のような戸袋スペースを設ける必要がな
く、各階層の居室空間を効率よく利用することが可能と
なる。
【0008】以上において、上述したゴンドラとして
は、二重に重ねられる前記円筒体の各々の開口部を重な
る位置で停止させる開扉ストッパ34と、前記各々の開
口部を完全にずれた位置で停止させる閉扉ストッパ34
とを備えたゴンドラを採用するのが好ましい。ここで、
開扉ストッパおよび閉扉ストッパとしては、例えば、機
械的嵌合によって相対回転を停止させるものや、リミッ
トスイッチ等を利用したサーボ制御により相対回転を停
止させるものが考えられる。すなわち、開扉ストッパを
備えているので、二重に重ねられる円筒体の各々の開口
部を重ね合わせた状態で停止させてゴンドラ内への出入
りが確実に可能となる。また、閉扉ストッパを備えてい
るので、各々の開口部を完全にずれた状態で停止させて
ゴンドラの昇降させることが可能となり、ゴンドラの内
外を確実に遮断することが可能となる。
【0009】また、二重に重ねられる円筒体の相対回転
は、いずれか一方の円筒体のみが回転し、いずれか他方
の円筒体は固定されている場合と、いずれの円筒体も回
転する場合とが考えられる。いずれか一方の円筒体のみ
が回転する場合、上述の如く戸袋スペースの省略により
居室空間を効率よく利用することが可能となるうえ、エ
レベータ装置の構造の簡単化が図られるので、エレベー
タ装置の部材コスト、設置コストの低減が図られる。い
ずれの円筒体も回転する場合、円筒体の相対回転によっ
てゴンドラの開口位置を自由な位置に設定することが可
能となるので、建物の各階の出入口を異なる方向に設け
ることが可能となり、各階の居室空間のレイアウトをエ
レベータ装置の出入口方向を考慮することなく自由に行
うことが可能となる。
【0010】さらに、上述したシャフトが角筒形状を有
する場合、ゴンドラを昇降させる昇降用の補助設備(昇
降機構13)は、ゴンドラの昇降の障害とならないシャ
フトの四隅部分の空間に設けられているのが好ましい。
すなわち、昇降用の補助設備がこのような位置に設けら
れていれば、一定の平面形状のシャフト内に平面円形状
のゴンドラ内部の床面積を最大限に確保することがなる
うえ、シャフト内空間を無駄なく活用することが可能と
なる。また、このような四隅の空間に上下に延びる配
線、配管等を設けることも可能であり、上下階に連通す
る配管用シャフトをとりにくい住宅等にあっては、エレ
ベータシャフトを利用して配管、配線を行えば、居室空
間のレイアウトの自由度が一層向上する。
【0011】そして、上述したゴンドラとしては、その
床面が回転可能となっているゴンドラ20、40を採用
するのが好ましく、例えば、相対回転する円筒体のいず
れか一方の回転と一体に回転するゴンドラ20や、円筒
体の相対回転とは独立して床面が回転するゴンドラ40
が考えられる。すなわち、ゴンドラの床面が円筒体と一
体に回転する場合、ゴンドラの開口部の回転に伴って床
面が移動するので、建物の階層ごとに異なる方向に建物
側の出入口が設けられていても、常に一定方向を向いた
ままゴンドラから乗り降りすることが可能となる。
【0012】また、円筒体の相対回転とは独立して床面
が回転する場合、ゴンドラの昇降中に開口部に対する方
向を変更させられるので、車椅子等に乗ってエレベータ
装置を利用した場合、ゴンドラの昇降中に方向を変え、
常に車椅子等を前進方向に向けて乗り降りすることが可
能となり、エレベータ装置の使い勝手が一層向上する。
さらに、上述したゴンドラの内側の円筒体が回転する場
合、ゴンドラの床面は内側の円筒体ととも一体で形成さ
れているのが好ましい。すなわち、床面とともに内側円
筒体をモノコック状に形成することが可能となり、エレ
ベータ装置の構造の簡単化が図られるうえ、ゴンドラの
強度が一層向上される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の第1実施形態を
図面に基づいて説明する。図1には、本発明の第1実施
形態に係るエレベータ装置が示され、このエレベータ装
置1は、3階建のユニット式建物5の内部に設けられて
いる。ユニット式建物5は、略箱状の建物ユニット51
を組み合わせて形成され、このユニット式建物5の内部
の図1中右側部分には、上面および下面の一部が開口さ
れたシャフト用ユニット52が上下に積み重ねられ、角
筒状のシャフト11が設けられている。
【0014】建物ユニット51は、図2に示すように、
四隅に立設される柱511と、これらの上端間、下端間
を連絡する梁512とから構成される軸組構造のフレー
ムを有し、このフレームには、床面材513、天井面材
514、壁面材その他の必要な設備部材が取り付けられ
ている。シャフト用ユニット52は、図3に示すよう
に、建物ユニット51と同様に柱511、梁512、床
面材513、天井面材514等を有するが、互いに対向
する一対の梁512間には中間梁521が架設され、こ
の中間梁521によって区画される部分は、上下に連通
するシャフト11を形成するために、上面および下面に
開口部52A、52Bが形成されている。
【0015】建物ユニット51、シャフト用ユニット5
2は、工場でフレームを製造し、床面材513等を取り
付けた後、トラック等により建築現場に搬送され、建築
現場において、揚重機等により吊り上げられて所定の位
置に配置され、ユニット式建物5が形成される。このよ
うなユニット式建物5によれば、建物ユニット51に床
面材513等が予め工場で取り付けられているので、建
築現場における現場作業を著しく軽減することができ、
建築工期の大幅な短縮を図ることができる。
【0016】エレベータ装置1は、図4に示すように、
角筒形状のシャフト11と、このシャフト11内を昇降
するゴンドラ20とを備えたワイヤ吊り下げ方式のエレ
ベータ装置であり、シャフト11には、ユニット式建物
5の各階層に応じてゴンドラ20に出入りするために、
扉121によって開閉自在な出入口12が設けられてい
る。一方、シャフト11の出入口12が設けられている
側面の反対側には、前記ゴンドラ20を吊り下げて昇降
させるために昇降機構13が設けられ、この昇降機構1
3は、ゴンドラ20を案内するガイドレール131と、
ゴンドラ20を支持するワイヤ132と、ワイヤ132
の巻き取りを行うモータ133とを備え、このような昇
降機構13を含む補助設備はすべてシャフト11の四隅
の空間内に収納配置されている。
【0017】ガイドレール131は、シャフト11に沿
って上下に延びる鋼製レールであり、出入口12が設け
られないシャフト11の側面に沿って2本設けられ、図
4では図示を略したが、その基部が建物基礎上に緊結固
定されてガイドレール131のみでゴンドラ20を支持
できるようになっている。ワイヤ132は、一階部分に
設けられるワイヤ132の巻き取り用のモータ133か
らそれぞれのガイドレール131に沿って上下に延び、
シャフト11の上部に設けられる滑車134を介してゴ
ンドラ20の上部に接続されている。そして、図4では
図示を略したが、ゴンドラ20の内部および出入口12
の近傍に設けられるスイッチを押すと前記モータ133
が稼働し、ワイヤ132が送り出されまたは巻き取られ
ることにより、ゴンドラ20は、シャフト11内を昇降
する。
【0018】ゴンドラ20は、乗員を収容する略円筒状
の本体部21と、この本体部21を囲むとともに、前記
ガイドレール131に接続されるガイド221が設けら
れたフレーム部22とから構成され、本体部21は、側
壁部23と、床部24と、天井部25とから構成されて
いる。側壁部23は、円筒体が二重に重ねて形成され、
図5の垂直断面図に示すように、外側円筒体231と、
内側円筒体232とから構成され、各々の円筒側面の一
部にはゴンドラ側の扉となる外側開口部233(図4参
照)と、内側開口部234とが形成されている。
【0019】床部24は、前記外側円筒体231の底面
を塞ぐ外側床板241と内側円筒体232の底面を塞ぐ
内側床板242とから構成され、外側床板241と内側
床板242との間には、外側円筒体231に対して内側
円筒体232を回転移動させる駆動手段を構成する下側
回転機構31が設けられている。この下側回転機構31
は、外側床板241上の外周近傍に設けられ、内側円筒
体を回転自在に支持するリング状の転がり軸受311
と、この転がり軸受311の内側略中央部に設けられる
モータ312と、このモータ312の回転軸に設けられ
るギア313に噛合し、かつ前記内側床板242下面に
設けられるクラウンギア314とから構成されている。
尚、上述した内側円筒体232と内側床板242とは、
モノコック状に一体形成されている。
【0020】一方、天井部25は、内側円筒体232の
上面を塞ぐ内側天井板252と、外側円筒体231の上
面を塞ぐ外側天井板251とを有し、内側天井板252
と外側天井板251との間には、床部24の場合と同様
にリング状の転がり軸受311が設けられている。外側
天井板251の上方には、上述した吊り下げ用の2本の
ワイヤ132が接続される円板状のゴンドラ支持板32
が設けられるとともに、この支持板32と、外側天井板
251との間には、外側開口部233の方向を変更する
ための駆動手段を構成する上側回転機構33が設けられ
ている。
【0021】また、外側円筒体231の円筒側面は、ゴ
ンドラ支持板32を囲むように上方に延出し、その端部
には、円筒内側水平方向に突出しかつゴンドラ支持板3
2と係合するリング状の係合部235が設けられてい
る。上述した上側回転機構33は、前記下側回転機構3
1と略同様の構造を有し、外側天井板251上面に設け
られるモータ332と、ゴンドラ支持板32の下面に設
けられるクラウンギア334と、係合部235の下面と
ゴンドラ支持板32の上面との間に設けられ、ゴンドラ
20の外側円筒体231をゴンドラ支持板32に対して
回転自在に支持する転がり軸受331とを備えている。
【0022】図6には、上述したゴンドラ20がシャフ
ト11内の各階層ごとに形成された出入口12で停止
し、本体部21の内部に出入り可能となった状態の水平
断面図が示されている。出入口12の扉121は、平面
視でゴンドラ20の本体部21の側壁部23(後述)円
形断面よりも若干径の大きな略円弧状の扉であり、側壁
部23の相対回転中心を軸として回転移動可能となって
いる。
【0023】上述した内側円筒体232の内側開口部2
34には、当該内側開口部234と外側開口部233と
を重なる位置で停止させる開扉用のストッパ34が設け
られている。このストッパ34は、外側開口部233の
部分で前記外側円筒体231の径方向外側に突出し、シ
ャフト11の出入口12の扉121と係合し、ゴンドラ
20の内側円筒体232の回転に連動して扉121が開
閉するようになっていて、図6から判るように、開扉時
には、側壁部23に沿って収納される。
【0024】また、ストッパ34は、左回りの回転によ
り、外側開口部233の図6中左側の端部に当接する
と、外側円筒体231および内側円筒体232との間に
付勢状態で収納され、図6のA部分の外側円筒体231
の内側面に形成される凹部に嵌合し、閉扉用のストッパ
をも兼ねている。尚、出入口12とは反対側には、リミ
ットスイッチ122が設けられ、上述したモータ133
の運転、停止を制御することにより、ゴンドラ20を所
定の位置で停止させることが可能となる。
【0025】次に、上述したエレベータ装置1による昇
降機構について、図7の模式図を参照して説明する。 図7(A)に示されるように、出入口12から本体
部21の内部に進入し、図7では図示を略したが、内部
の行き先階指示ボタンによって移動階を指定する。 内側円筒体232が上述した下側回転機構31によ
って外側円筒体231に対して左方向に回転するととも
に、出入口12の扉121も連動して閉じられ、内側円
筒体232はストッパ34によって図7(B)の状態で
回転を停止する。尚、内側円筒体232の回転運動は、
下側回転機構31を構成するモータ312の軸の鉛直方
向の回転をギア313、クラウンギア314で水平方向
の回転に変換することにより行われる。
【0026】 行き先階指示ボタンの指示に基づき、
シャフト11の1階下部に設けられるモータ133が作
動し、ワイヤ132の巻き取り等が行われて、ゴンドラ
20は所定の階に向かって昇降する。 ゴンドラ20の昇降中、本体部21の外側円筒体2
31は、ゴンドラ支持板32に対して回転し、外側開口
部233の方向が変更される。尚、ゴンドラ支持板32
に対する外側円筒体231の回転は、上側回転機構33
によって行われ、その機構は上述した下側回転機構31
と略同様である。 リミットスイッチ122によってゴンドラ20が所
定の位置に昇降すると、昇降用のモータ133が停止す
る。そして、上述した下側回転機構31が作動し、内側
円筒体232が回転することにより、外側開口部233
の位置と内側開口部234とが重ね合わせられ、これに
連動して出入口12の扉121も開けられる。
【0027】前述のような第1実施形態によれば、次の
ような効果がある。すなわち、出入口12の扉121の
開閉が二重に重ねられる外側円筒体231および内側円
筒体232の相対回転によって行われ、扉121がゴン
ドラ20の円筒体側面となる側壁部23に沿って収納さ
れるので、引戸の場合のような戸袋スペースを設ける必
要がなく、エレベータ装置1の小型化を図ることがで
き、各階の居室空間を効率よく利用することができる。
また、ゴンドラ20の本体部21には、開扉用および閉
扉用を兼用するストッパ34が設けられているので、出
入口12の扉121の開放状態では、確実にゴンドラ2
0の内部に進入することができ、ゴンドラ20の昇降中
は内外を完全に遮断することができる。
【0028】さらに、図7(A)および(C)から判る
ように、上述したゴンドラ20が下側回転機構31と上
側回転機構33とを備えているので、内側円筒体232
のみならず外側円筒体231をもシャフト11に対して
回転させることができる。従って、建物の各階に設けら
れる出入口12の扉121の位置を自由に設定すること
ができ、各階の居室空間のレイアウトの自由度は一層向
上する。そして、ゴンドラ20の内側円筒体232と内
側床板242とが一体で形成され、内側開口部234の
回転に伴って内側床板242が回転するので、ユニット
式建物5の階層ごとに異なる方向に出入口12が設けら
れていても、常に一定方向を向いたままゴンドラ20か
ら乗り降りすることができる。また、昇降機構13を含
むゴンドラ20を昇降させる補助設備がすべてシャフト
11の四隅に収納配置されているので、一定の平面形状
のシャフト11内に本体部21内の床面積を最大限に確
保することができるうえ、シャフト11内の空間を無駄
なく有効に活用することができる。
【0029】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。尚、以下の説明では、既に説明した部分または部
材と同一又は類似の部分等については、その説明を省略
または簡略にする。前述の第1実施形態に係るエレベー
タ装置1を構成するゴンドラ20は内側円筒体232と
内側床板242とが一体的に形成され、この内側床板2
42がゴンドラ20の内部床面とされ、内側円筒体23
2の回転に伴って当該内部床面も回転する構成となって
いた。
【0030】これに対して、第2実施形態に係るエレベ
ータ装置のゴンドラ40は、図8(A)の水平断面図お
よび図8(B)の垂直断面図に示すように、内側床板2
42上にターンテーブル41が設けられ、このターンテ
ーブル41の上面部411がゴンドラ40内部の床面と
され、ターンテーブル41は内側円筒体232とは独立
して回転可能となっている。ターンテーブル41は、前
記内側床板242に固定される脚部412と、この脚部
412に対して回転可能に軸支される上面部411とを
備えている。
【0031】図8(A)では図示を略したが、この上面
部411には、90°ごとに当該上面部411の回転を
規制する回転ストッパが設けられていて、ゴンドラ40
内部に設けられるスイッチによって上面部411の回転
状態および停止状態を制御できるようになっている。ま
た、内側円筒体232の内側面には、上面部411の上
方高さ寸法Hの位置に水平に溝部413が設けられ、こ
の溝部413に沿って移動自在にハンドグリップ414
が設けられている。尚、ゴンドラ40の他の部分の構造
は、第1の実施形態に係るゴンドラ20の構造と略同様
であり、エレベータ装置の昇降機構等も同様である。
【0032】このような第2実施形態によれば、前述し
た第1実施形態の効果に加えて次のような効果がある。
すなわち、ゴンドラ40の昇降中に内側開口部234に
対する方向を変更させられるので、車椅子等に乗ってエ
レベータ装置を利用した場合、昇降中に向きを変えるこ
とにより、常に車椅子等を前進方向に向けて乗り降りす
ることができる。また、内側円筒体232の内側面に溝
部413が形成され、この溝部413に当該溝部413
に沿って移動自在にハンドグリップ414が設けられて
いるので、上面部411の回転時のサポートとなるう
え、内側円筒体232の回転に影響することなくハンド
グリップ414に掴まっていることができる。
【0033】尚、本発明は、前述の各実施形態に限定さ
れるものではなく、次に示すような変形をも含むもので
ある。すなわち、前述の第1実施形態では、エレベータ
装置1はユニット式建物5の内部に形成されていたが、
これに限らず、在来軸組構造や鉄筋コンクリート構造の
建物に本発明を利用しても、前述の実施形態の効果と同
様の効果を享受することができる。また、前述の第1実
施形態では、エレベータ装置1は、ワイヤ吊り下げ方式
のエレベータ装置であったが、これに限らず、油圧シリ
ンダ方式、空気圧方式、チェーン方式、送りねじ方式等
他の昇降機構を備えたエレベータ装置に本発明を採用し
ても、前述の実施形態の効果と同様の効果を享受するこ
とができる。
【0034】さらに、前述の第1実施形態では、外側円
筒体231および内側円筒体232のいずれもがシャフ
ト11に対して回転可能となっていたが、いずれか一方
のみがシャフト11に対して回転可能となっていてもよ
く、この場合、内側円筒体のみが回転可能となっている
のが好ましい。すなわち、いずれか一方のみが回転可能
となっている場合、駆動手段となる回転機構を1つ設け
ればよいので、エレベータ装置の構造の簡素化を図るこ
とができ、コスト低減を図ることができるうえ、内側円
筒体のみが回転可能となっていれば、モノコック形状と
して構造の簡素化およびコスト低減を一層図ることがで
きる。
【0035】そして、前述の第1実施形態では、開扉ス
トッパおよび閉扉ストッパは兼用される機械式のストッ
パ34によって構成されていたが、これに限らず、開扉
ストッパおよび閉扉ストッパが独立して設けられていて
もよい。また、機械式のストッパ34ではなく、リミッ
トスイッチを利用して下側回転機構31および上側回転
機構33を電気的に制御するようなストッパであっても
よい。
【0036】さらに、前述の第1実施形態では、シャフ
ト11とゴンドラ20との間に形成される四隅の空間に
は、昇降機構13しか設けられていなかったが、これに
限らず、当該空間に給排水用の配管や電気配線を上下に
引き通しても良い。このようにシャフト11内に配管、
電気配線等を設ければ、他の部分に建物の上下階に連通
するパイプシャフト等を設ける必要がなくなるので、居
室空間のレイアウトの自由度を一層向上することができ
る。その他、本発明の実施の際の具体的な構造および形
状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等と
してもよい。
【0037】
【発明の効果】前述のように本発明のエレベータ装置に
よれば、出入口の扉の開閉が二重に重ねられる円筒体の
相対回転によって行われ、シャフトに形成される扉がゴ
ンドラの円筒体側面に沿って収納されるので、居室空間
を効率よく利用することができ、かつ居室空間のレイア
ウトが制約されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るエレベータ装置を
採用したユニット式建物を表す概要斜視図である。
【図2】前述の実施形態におけるユニット式建物を構成
する建物ユニットを表す概要斜視図である。
【図3】前述の実施形態におけるシャフトを構成するシ
ャフト用ユニットを表す概要斜視図である。
【図4】前述の実施形態におけるエレベータ装置の構造
を表す概要斜視図である。
【図5】前述の実施形態におけるエレベータ装置のゴン
ドラの構造を表す垂直断面図である。
【図6】前述の実施形態におけるエレベータ装置のゴン
ドラの構造を表す水平断面図である。
【図7】前述の実施形態におけるエレベータ装置の開閉
動作を表す模式図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るエレベータ装置の
ゴンドラの構造を表す水平断面図及び垂直断面図であ
る。
【符号の説明】
1 エレベータ装置 5 建物 11 シャフト 12 出入口 13 昇降用の補助設備 20、40 ゴンドラ 23 側壁部 31、33 駆動手段 34 開扉ストッパ、閉扉ストッパ 121 扉 231、232 円筒体 233、234 開口部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建物内部の複数階にまたがって上下に連通
    するシャフト内にゴンドラを昇降させるエレベータ装置
    であって、 前記ゴンドラは、側面の一部に開口部が形成された円筒
    体が二重に重ねられることにより構成される側壁部と、
    これらの円筒体を互いに相対回転させる駆動手段とを備
    え、 前記シャフトに設けられる建物側の出入口の扉は、二重
    に重ねられる前記円筒体の相対回転により開閉し、前記
    扉はこの円筒体の外周に沿って収納されることを特徴と
    するエレベータ装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のエレベータ装置におい
    て、 前記ゴンドラは、二重に重ねられる前記円筒体の各々の
    開口部を重なる位置で停止させる開扉ストッパと、前記
    各々の開口部を完全にずれた位置で停止させる閉扉スト
    ッパとを備えていることを特徴とするエレベータ装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のエレベー
    タ装置において、 前記ゴンドラは、二重に重ねられる前記円筒体のうち、
    いずれか一方の円筒体のみが回転し、いずれか他方の円
    筒体は固定されていることを特徴とするエレベータ装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2に記載のエレベー
    タ装置において、 二重に重ねられる前記円筒体の各々はいずれも回転可能
    であり、 前記シャフトに設けられる前記建物の各階用の出入口
    は、少なくともその一部が他の階の出入口と異なる方向
    に形成されていることを特徴とするエレベータ装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜請求項4のいずれかに記載のエ
    レベータ装置において、前記シャフトは前記ゴンドラを
    囲む角筒形状を有し、このシャフトの四隅に形成される
    空間に前記ゴンドラを昇降させる補助設備が設けられて
    いることを特徴とするエレベータ装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜請求項5のいずれかに記載のエ
    レベータ装置において、前記ゴンドラの床面が回転可能
    となっていることを特徴とするエレベータ装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載のエレベータ装置におい
    て、 前記ゴンドラの床面は、相対回転するいずれか一方の前
    記円筒体の回転と一体で回転することを特徴とするエレ
    ベータ装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載のエレベータ装置におい
    て、 前記ゴンドラは、二重に重ねられる前記円筒体のうち、
    内側の円筒体が回転するものであり、前記ゴンドラの床
    面は、この内側の円筒体と一体で形成されていることを
    特徴とするエレベータ装置。
JP9194099A 1997-07-18 1997-07-18 エレベータ装置 Withdrawn JPH1135259A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103449289A (zh) * 2013-08-20 2013-12-18 吴江骏达电梯部件有限公司 一种弧形电梯门的传动装置

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CN103449289A (zh) * 2013-08-20 2013-12-18 吴江骏达电梯部件有限公司 一种弧形电梯门的传动装置

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