JPH11348680A - ルーフモール、ルーフモールの取付け構造及びルーフモールの取付け方法 - Google Patents

ルーフモール、ルーフモールの取付け構造及びルーフモールの取付け方法

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JPH11348680A
JPH11348680A JP16066398A JP16066398A JPH11348680A JP H11348680 A JPH11348680 A JP H11348680A JP 16066398 A JP16066398 A JP 16066398A JP 16066398 A JP16066398 A JP 16066398A JP H11348680 A JPH11348680 A JP H11348680A
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聡 川端
Koichi Muraguchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ルーフの溝部の処理が簡単になって、ルーフ
との色の違いをなくせるのみならず、装飾部表面の波打
ちを生じ難いルーフモール、その取付け構造及び取付け
方法を提供する。 【解決手段】 ルーフモール10の装飾部12裏面に形
成された脚部15を、車両のルーフの継ぎ目に形成され
た溝部31に挿入固定して前記装飾部で溝部を塞ぐよう
にするルーフモールの取付け構造において、前記脚部の
下面と溝部底面37間に配置された感熱型メルトシール
材21が、前記ルーフと装飾部の塗料焼付け時に溶融し
てルーフモールの脚部を溝部に固定すると共に前記溝部
内の継ぎ目34をシールしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両のルーフの
継ぎ目に形成されている溝部に挿入固定されるルーフモ
ールとその取付け構造及び固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5及びその6−6断面を示す図6のよ
うに、乗用車等の車両50のルーフ51においては、ル
ーフの中央パネル52と側部パネル53との継ぎ目54
に溝部55が形成されて、その溝部55にルーフモール
60を装着することによって前記継ぎ目を隠蔽してい
る。
【0003】前記溝部55では、中央パネル52と側部
パネル53の端部が重ねられてスポット溶接されてお
り、その継ぎ目54から雨漏りするのを防止するため、
シール剤Sが塗布されている。なお、溝部55の車両前
後方向両端は、金属製の中央パネル52と側部パネル5
3の継ぎ目54に急激な形状変化部を形成すると、その
部分で破れを生じるため、ルーフの前端及び後端に向け
て徐々に浅くされている。
【0004】前記ルーフモール60は、塩化ビニル樹脂
等からなる樹脂の押出成形品からなり、意匠面とされる
装飾部61と、その装飾部61の裏面から下方へ伸びる
脚部62とを備え、脚部62の下部の側面にリップ63
が形成されている。また、脚部62には適宜金属製芯材
64が埋設される。
【0005】従来における前記ルーフモール60の取付
けは、通常、次のようにして行われている。すなわち、
前記ルーフの継ぎ目54をスポット溶接し、ルーフの電
着塗装及び溝部内へのシール剤Sの塗布を行った後、溝
部55にルーフモールの脚部62を挿入してリップ63
の先端を溝部55の内部側面に密着させることによりル
ーフモール60を溝部55に固定し、溝部55の開口を
装飾部61で塞いでいる。
【0006】なお、前記溝部55の車両前後方向両端付
近では、溝部55の深さが浅くなっているため、溝部の
深さに応じて脚部62の下部を切除する必要があり、そ
の切除の際にリップ63も除去されるので、リップ63
を利用してルーフモール60を溝部55に固定すること
ができなくなる。そこで、従来では、溝部の両端につい
ては、接着剤や両面接着テープまたはクリップ等を用い
てルーフモールを溝部に固定していた。
【0007】ところが、前記ルーフモールの取付けにあ
っては、その取付けに先立って溝部内の継ぎ目に対しシ
ール剤を塗布する作業が必要であるため、作業が煩雑で
ある。しかも、前記ルーフモールは、ルーフの塗装とは
別にあらかじめ塗装等で着色したものをルーフの溝部に
取付けているため、ルーフの色とルーフモールの色が一
致せず、ルーフの美観を損なうことがある。さらに、溝
部内の継ぎ目はスポット溶接されているため、そのスポ
ット溶接部が溝部内に所定間隔で山状に膨らんんでお
り、溝部に挿入されたルーフモールの脚部がその溶接部
と接することによってルーフモールの表面に波打ちを生
じ、外観が損なわれることがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は前記の点に
鑑みなされたもので、ルーフの溝部の処理が簡単になっ
て、ルーフとの色の違いをなくせるのみならず、装飾部
表面の波打ちを生じ難いルーフモール、ルーフモールの
取付け構造及び取付け方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】ルーフモールの発明は、
装飾部の裏面に脚部が形成された耐熱性樹脂製モール本
体と、前記脚部の下面に設けられた感熱型メルトシール
材とよりなることを特徴とする。
【0010】また、ルーフモールの取付け構造の発明
は、ルーフモールの装飾部裏面に形成された脚部を、車
両のルーフの継ぎ目に形成された溝部に挿入固定して前
記装飾部で溝部を塞ぐ、ルーフモールの取付け構造にお
いて、前記脚部の下面と溝部底面間に配置された感熱型
メルトシール材が、前記ルーフと装飾部の塗料焼付け時
に溶融してルーフモールの脚部を溝部に固定すると共に
前記溝部内の継ぎ目をシールしていることを特徴とす
る。
【0011】さらにルーフモールの取付け方法の発明
は、ルーフモールの装飾部裏面に形成された脚部を、車
両のルーフの継ぎ目に形成された溝部に挿入固定して前
記装飾部で溝部を塞ぐ、ルーフモールの取付け方法にお
いて、前記脚部の下面と溝部底面間に感熱型メルトシー
ル材を介在させて当該脚部を溝部に挿入し、前記ルーフ
と装飾部の塗装後に行う塗料焼付け時の熱によって前記
感熱型メルトシール材を溶融し、前記脚部と溝部底面を
感熱型メルトシール材で固定すると共に溝部内の継ぎ目
をシールすることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下この発明を図面に基づき詳細
に説明する。図1はこの発明のルーフモールの一実施例
に係る断面図、図2はこの発明のルーフモールの取付け
時を示す断面図、図3は同取付け時における脚部挿入状
態を示す断面図、図4は取付け終了時を示す断面図であ
る。
【0013】図1に示すルーフモール10は、装飾部1
2の裏面に下方へ伸びる脚部15を有する略H字形の断
面形状をしたモール本体11と、その脚部15の下面に
設けられた感熱型メルトシール材21とよりなる。
【0014】本体部11は耐熱性樹脂の押出成形品から
なる。また耐熱樹脂としては、車両ルーフの塗料焼付け
時の温度、通常140〜160℃の温度で溶融しないも
のとされ、例としてポリエステル系樹脂を挙げることが
できる。
【0015】装飾部12は、このルーフモール10が車
両のルーフの溝部に取り付けられた際に、溝部を塞いで
意匠面を構成するもので、その幅が溝部幅より大にされ
ている。それに対し、前記脚部15は、ルーフの溝部内
に挿入される部分で、ルーフの溝部幅より小さな幅とさ
れ、高さについては溝部の深さよりも小さくされてい
る。この脚部15の上部には熱によるルーフモール10
の伸縮を押さえるため、ステンレスや鉄あるいはアルミ
ニウム等からなる金属芯材16が埋設されている。ま
た、浅くなったルーフの溝部の両端付近に対応するルー
フモール10両端付近においては、溝部の深さに応じて
脚部15の下部が傾斜して切断される。なお、ルーフモ
ール10の断面形状は、この例のような脚部15下端が
幅広になったH字形に限られず、脚部下端が幅広にされ
ていない略T字形のものでもよい。
【0016】感熱型メルトシール材21は、感温型メル
トシール材とも称され、車体ルーフの塗料の焼き付け温
度(140〜160℃)で溶融して溶着性(接着性)を
発揮するものからなり、変性エポキシ樹脂等を使用でき
る。この感熱型メルトシール材21は、本体部11と一
体に押出成形されたものでもよく、あるいは接着剤等に
よって脚部15の下面に設けられたものでもよい。ま
た、この感熱型メルトシール材21は、ルーフモール1
0が取り付けられるルーフの溝部の幅と略等しい幅、好
ましくは僅かに小さな幅とされ、厚みについては、0.
5mm以上、好ましくは1mm〜4mm程度とされる。
さらに好ましくは、ルーフモール10をルーフの溝部に
挿入した際、まだ感熱型メルトシール材21が未溶融の
時に、装飾部15の両縁12aを溝部の開口縁から僅か
に(0.3mm以上、好ましくは0.5〜2mm以上)
離れて上方に位置させることとなる寸法に設定される。
【0017】次に、ルーフモールの取付け構造及び取付
け方法の発明について、前記ルーフモール10の取付け
を例にして説明する。図2に示すように、前記ルーフモ
ール10が取り付けられる車体のルーフRの溝部31
は、ルーフの中央パネル32と側部パネル33がスポッ
ト溶接によって接合された継ぎ目34に形成されてい
る。付号37は溝部底面を示す。さらに、この例の溝部
31においては、ルーフモール10の装飾部12がルー
フR表面から突出しすぎてルーフ外観を損なうのを防ぐ
ため、溝部31の開口縁35が階段状に広がっていて、
装飾部両縁12aが載置される棚部36となっている。
また、前記ルーフRは、ルーフモール10の取付けに先
立って車両の組み立てラインで電着塗装がなされてい
る。
【0018】前記ルーフの溝部31に前記ルーフモール
10の脚部15が挿入され、図3に示すように、脚部1
5と溝部31の底面37間に感熱型メルトシール材21
が配置される。その際、前記のように感熱型メルトシー
ル材21の厚み設定により、ルーフモールの装飾部12
の両縁12aが溝部31の開口縁上方に位置し、棚部3
6との間に隙間38が形成される。このときの装飾部1
2の両縁12aと溝部の棚部36間の隙間38は、0.
2mm以上、好ましくは0.5mm〜2mm程度とされ
る。
【0019】なお、ルーフモールの取付け構造及び取付
け方法の発明においては、この例のようにあらかじめ感
熱型メルトシール材21を脚部15の下面に設けたルー
フモールを用いる場合に限られない。すなわち、感熱型
メルトシール材が脚部に設けられていないルーフモール
を用い、まず前記溝部31の底面37に感熱型メルトシ
ール材を配置し、次いでルーフモールの脚部を溝部31
に挿入して感熱型メルトシール材上面に脚部の下面を当
接させることにより、装飾部の両縁を溝部31の開口縁
の棚部36から離して配置してもよい。この場合のルー
フモールは、感熱型メルトシール材を脚部の下面に有し
ないのみで、その他の構成は図1のルーフモール10と
同様とすることができる。
【0020】次いで、車体塗装時に前記ルーフRと共に
ルーフモール10の装飾部12の塗装を行う。その際、
装飾部12の両縁12aと溝部31の開口縁の棚部36
間に隙間38が存在するため、塗料が装飾部12両縁1
2aと溝部31の開口縁35間に溜まらず、装飾部12
両縁12a及び溝部31の開口縁35を良好に塗装する
ことができる。
【0021】その後、車体の塗料の焼き付けを140〜
160℃で行う。その際の熱によって、図4に示すよう
に、前記ルーフモール10の脚部15と溝部31底面3
7間に介在する感熱型メルトシール材21が溶融し、溝
部底面37に広がって溝部底面37の継ぎ目34をシー
ルするとともに、前記溶融による感熱型メルトシール材
21の広がりによってメルトシール材21が薄くなり、
そのメルトシール材21上に位置する脚部15が下降し
て装飾部12の両縁12aが溝部31の開口縁35、す
なわち棚部36に当接し、溝部31を確実に塞ぐ。さら
に、前記感熱型メルトシール材21の溶融及びその後の
冷却硬化によって、ルーフモール10の脚部15が溝部
の底面37に接着(溶着)固定される。また、前記感熱
型メルトシール材21の溶融時の流動性によって、該メ
ルトシール材21が溝部31底面37のスポット溶接部
の凹凸上で平滑となるため、その感熱型メルトシール材
21により溝部31に接着固定されているルーフモール
の脚部15及び脚部15上の装飾部12が波打たず、良
好なルーフモール意匠面が得られる。
【0022】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明に
よれば、ルーフモールをルーフの溝部に簡単に取付ける
ことができ、取付け作業が簡単になる。また、ルーフモ
ールの装飾部とルーフを同一塗料によって着色できるの
で、色合わせに苦労することなくルーフの美観を良好に
できる。さらに、ルーフの溝部内の継ぎ目に対し、別個
のシール作業を行うことなく、ルーフモールの取付けと
同時にシールを行うことができるため、ルーフの溝部の
継ぎ目処理が簡単になる効果もある。しかも、ルーフの
溝部における継ぎ目のスポット溶接部によるルーフモー
ルの波打ちを生じ難いので、ルーフモールの装飾部(意
匠面)及びルーフの外観を良好にすることができる。さ
らに、請求項4の発明によれば、ルーフモールの装飾部
の縁で塗料溜まり等の不具合を生じないため、ルーフモ
ールとルーフの境界部において美観が優れたものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るルーフモールの断面
図である。
【図2】ルーフモールの取付け時を示す断面図である。
【図3】ルーフモールの脚部を溝部に挿入した際を示す
断面図である。
【図4】ルーフモールの取り付け状態を示す断面図であ
る。
【図5】従来のルーフモールが取り付けられた車両の斜
視図である。
【図6】図5の6−6線で切断した断面図である。
【符号の説明】
10 ルーフモール 11 ルーフモール本体部 12 装飾部 15 脚部 21 感熱型メルトシール材 31 溝部 37 溝部底面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装飾部の裏面に脚部が形成された耐熱性
    樹脂製モール本体と、前記脚部の下面に設けられた感熱
    型メルトシール材とよりなることを特徴とするルーフモ
    ール。
  2. 【請求項2】 ルーフモールの装飾部裏面に形成された
    脚部を、車両のルーフの継ぎ目に形成された溝部に挿入
    固定して前記装飾部で溝部を塞ぐ、ルーフモールの取付
    け構造において、 前記脚部の下面と溝部底面間に配置された感熱型メルト
    シール材が、前記ルーフと装飾部の塗料焼付け時に溶融
    してルーフモールの脚部を溝部に固定すると共に前記溝
    部内の継ぎ目をシールしていることを特徴とするルーフ
    モールの取付け構造。
  3. 【請求項3】 ルーフモールの装飾部裏面に形成された
    脚部を、車両のルーフの継ぎ目に形成された溝部に挿入
    固定して前記装飾部で溝部を塞ぐ、ルーフモールの取付
    け方法において、 前記脚部の下面と溝部底面間に感熱型メルトシール材を
    介在させて当該脚部を溝部に挿入し、前記ルーフと装飾
    部の塗装後に行う塗料焼付け時の熱によって前記感熱型
    メルトシール材を溶融し、前記脚部と溝部底面を感熱型
    メルトシール材で固定すると共に溝部内の継ぎ目をシー
    ルすることを特徴とするルーフモールの取付け方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記溝部への脚部の
    挿入時、前記脚部の下面と溝部底面間に位置する感熱型
    メルトシール材によって装飾部の両縁を溝部の開口縁か
    ら離して上方に配置し、前記塗装後の塗料焼付けによる
    感熱型メルトシール材の溶融によって脚部を溝部内で下
    降させ、前記装飾部の両縁を溝部の開口縁に当接させる
    ことを特徴とするルーフモールの取付け方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013184515A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 Inoac Corp ルーフモール

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