JPH11345843A - Tab用銅張基板および接着剤シ―ト - Google Patents
Tab用銅張基板および接着剤シ―トInfo
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- JPH11345843A JPH11345843A JP11083843A JP8384399A JPH11345843A JP H11345843 A JPH11345843 A JP H11345843A JP 11083843 A JP11083843 A JP 11083843A JP 8384399 A JP8384399 A JP 8384399A JP H11345843 A JPH11345843 A JP H11345843A
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Abstract
可とう性を有するTAB用銅張基板および接着剤シ−ト
を提供する。 【解決手段】 耐熱性フィルムと銅箔とを耐熱性樹脂接
着剤によって張り合わせた積層体からなり、未硬化の耐
熱性接着剤の軟化点が150℃以下で、積層体の180
℃での接着強度が0.5kg/cm以上であり、銅箔エ
ッチング後のカ−ルが100mm以上であるTAB用銅
張基板および接着剤シ−トに関する。
Description
板および該基板用接着剤シ−トに係わり、さらに詳しく
は、耐熱性フィルムと銅箔と耐熱性樹脂接着剤との積層
体からなり、積層が容易で耐熱性があってカ−ル性の少
ないTAB用銅張基板、および耐熱性フィルムあるいは
熱可塑性樹脂製フィルムに未硬化の耐熱性接着剤の薄層
を形成してなる該基板用接着剤シ−トに係わる。
箔と耐熱性フィルムとの張り合わせを比較的低温で行う
ことができると共に、前記耐熱性樹脂接着剤で張り合わ
された積層体は、接着剤層が充分な接着力を示し、しか
も、優れた耐熱性を示すので、TAB(Tape Au
tomated Bonding)用銅張基板として使
用すれば、基板が、その後のハンダ処理などの各種の高
温処理工程を安心して行うことができ、最終製品の品質
を高めたり、不良率を低下させたりできる。
は、エポキシ樹脂やウレタン樹脂などの接着剤を用い
て、芳香族ポリイミドフィルムと銅箔とを張り合わせる
ことによって製造されていることが多かった。
た配線基板は、その後のハンダ工程で高温に曝される
と、接着剤層において、ふくれや剥がれを生じるという
問題があり、接着剤の耐熱性の向上が望まれていた。
剤、例えば、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタ
ン)ビスマレイミドと、4,4’−ジアミノジフェニル
メタンからなる予備縮合物が知られている。しかし、こ
の予備縮合物自体は、脆いために、フレキシブル回路用
基板用の接着剤としては適していない。
ェノンテトラカルボン酸類と芳香族ジアミンとから得ら
れる芳香族ポリイミドとポリビスマレイミドとを混合し
た樹脂組成物から接着性フィルム(ドライフィルム)を
形成し、その接着性フィルムをポリイミドフィルムなど
の耐熱性フィルムと銅箔との間に挟み込んで熱圧着する
方法が提案されている。(特開昭62−232475号
公報および特開昭62−235382号公報を参照)
点が180℃以上であり、ポリイミドフィルムと銅箔と
の接着を、約260−280℃程度の高い温度下で、し
かも約30−60kg/cm2程度の高い圧力下で行う
必要があり、このような接着条件では、有機樹脂製の圧
着ロ−ルを使用して連続的に、ポリイミドフィルムと銅
箔とをラミネ−トすることが極めて困難であり、実用性
という点で問題であった。
用組成物として、芳香族ポリイミド等にエポキシ樹脂を
配合した樹脂溶液(ワニス)が、前記樹脂硬化物からな
る耐熱性コ−ティング層と配線板等との接着性を改良す
るために、種々提案されている。
基板の製造における「銅箔と芳香族ポリイミドフィルム
とを接着するための接着剤」としては、張り合わせ又は
硬化の温度が高くなったり、芳香族ポリイミドとエポキ
シ樹脂との相溶性又は芳香族ポリイミドと溶媒との相溶
性が低かったり、あるいは接着・硬化した後の接着剤層
が柔軟でなかったりという問題があり、実際に接着剤と
して使用できるものではなかった。
述の公知の接着剤における問題点が解消されたTAB用
銅張基板および基板用接着剤シ−トを提供することを目
的とするものである。
ルムと銅箔とを耐熱性樹脂接着剤によって張り合わせた
積層体からなり、未硬化の耐熱性樹脂接着剤の軟化点が
150℃以下であり、積層体の180℃での接着強度が
0.5kg/cm以上であり、銅箔をエッチング処理し
て測定したカ−ル性を示す曲率半径が100mm以上で
あるTAB用銅張基板に関する。
とを耐熱性樹脂接着剤によって張り合わせた積層体から
なり、積層体の180℃での接着強度が0.5kg/c
m以上であり、銅箔をエッチング処理して測定したカ−
ル性を示す曲率半径が100mm以上であるTAB用銅
張基板に使用される、耐熱性フィルムあるいは熱可塑性
樹脂製フィルムに未硬化の耐熱性樹脂接着剤の薄層が形
成され、未硬化の耐熱性樹脂接着剤の軟化点が150℃
以下である接着剤シ−トに関する。
は、(a)ビフェニルテトラカルボン酸類を主成分とする
芳香族テトラカルボン酸成分と、一般式I H2N−R−[Si(R1R2)−O−]n−Si(R3R4)−R−NH2 (I)
を示し、R1、R2、R3及びR4は低級アルキル基又はフ
ェニル基を示し、nは3−60の整数を示す。)で示さ
れるジアミノポリシロキサン20−80モル%及び芳香
族ジアミン20−80モル%からなるジアミン成分とか
ら得られた可溶性のポリイミドシロキサン100重量
部、(b)エポキシ基を有するエポキシ化合物10−10
0重量部、及び(c)エポキシ硬化剤が、樹脂成分として
含有されている組成物が好適に使用される。
は、特に3,3’,4,4’−又は2,3,3’,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸類(特に2,3,3’,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸又はその酸二無水
物、或いはその酸エステル化物)などのビフェニルテト
ラカルボン酸類を主成分とする(60モル%以上、特に
80〜100モル%含有する)芳香族テトラカルボン酸
成分と、前記一般式Iで示されるジアミノポリシロキ
サン20−80モル%(特に20−70モル%、更に好
ましくは22−66モル%)、及び、芳香族ジアミン
80−20モル%(特に80−30モル%、更に好まし
くは78−34モル%)からなるジアミン成分とを、重
合及びイミド化することにより得られる高分子量のポリ
イミドシロキサンが好適である。
しては、ビスフェノ−ルAグリシジルエ−テル型エポキ
シ樹脂、ビスフェノ−ルFグリシジルエ−テル型エポキ
シ樹脂、フェノ−ルノボラックグリシジルエ−テル型エ
ポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂あるい
はグリシジルアミン型エポキシ樹脂などの1個以上のエ
ポキシ基を有するエポキシ樹脂の単独又は複数種の併用
系が好適である。
(測定濃度;0.5g/100ml溶媒、溶媒;N−メ
チル−2−ピロリドン:NMP、測定温度;30℃)が
0.05−7、特に0.07−4、さらに0.1−3程
度である重合体であり、さらに、有機極性溶媒のいずれ
かに(特にアミド系溶媒)少なくとも3重量%、特に5
−40重量%程度の濃度で均一に溶解させることができ
るものが好ましい。
収スペクトル分析法で測定したイミド化率が90%以
上、特に95%以上であるか、赤外線吸収スペクトル分
析においてポリマ−のアミド−酸結合に係わる吸収ピー
クが実質的に見出されず、イミド環結合に係わる吸収ピ
ークのみが見られるような高いイミド化率であることが
好ましい。
フィルムに成形した場合に、その弾性率が250kg/
mm2以下、特に好ましくは200kg/mm2以下、さ
らに好ましくは0.5−150kg/mm2であること
が好ましく、そしてさらに軟化温度が−10℃以上、特
に5−250℃、熱分解開始温度が250℃以上、特に
300℃以上であり、二次転位温度が−10℃以上、特
に30〜250℃程度であることが好ましい。
えば、ビフェニルテトラカルボン酸類(好適には2,
3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸類)を主
成分とする(好適には約60モル%以上含有)芳香族テ
トラカルボン酸成分と前記一般式Iで示されるジアミ
ノポリシロキサン20−80モル%及び芳香族ジアミ
ン80−20モル%からなるジアミン成分とを使用し
て、フェノ−ル系溶媒、アミド系溶媒、硫黄原子を有す
る化合物の溶媒、グリコ−ル系溶媒、アルキル尿素系溶
媒などの有機極性溶媒中、高温下(特に好ましくは14
0℃以上の温度下)に、両モノマー成分を重合及びイミ
ド化するという製法を挙げることができる。
2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン二無水
物(a−BPDA)が、ジアミン成分との重合によって
得られたポリイミドシロキサンの有機極性溶媒に対する
溶解性及びエポキシ化合物との相溶性の点で最適であ
る。
としては、前記の芳香族テトラカルボン酸成分とジアミ
ン成分とを有機極性溶媒中で0−80℃の低温下に重合
して、対数粘度が0.05以上であるポリアミック酸を
製造し、そのポリアミック酸を何らかの公知の方法でイ
ミド化して可溶性のポリイミドシロキサンを製造する方
法であってもよい。
法においては、前述の芳香族テトラカルボン酸成分の過
剰量とジアミノポリシロキサンのみからなるジアミン成
分とを重合して得られたイミドシロキサンオリゴマ−
(X成分:平均重合度が1〜10程度であり、末端に酸
又は酸無水基を有する。)、および、前記の芳香族テト
ラカルボン酸成分と芳香族ジアミンのみからなるジアミ
ン成分の過剰量とを重合して得られたイミドオリゴマ−
(Y成分:重合度が1−10程度であり、末端にアミノ
基を有する。)を準備して、次いで、前記X成分及びY
成分を、両者の全酸成分と全ジアミン成分との比が略等
モル付近となるように混合し反応させて、ブロックポリ
イミドシロキサンを製造する方法も好適に挙げることが
できる。
ミドシロキサンが、ビフェニルテトラカルボン酸類以外
の他のテトラカルボン酸類を主成分として製造されたも
のであると、そのポリイミドシロキサンが有機極性溶媒
に対して難溶性となったり、エポキシ樹脂との相溶性が
悪化したりする。
される芳香族テトラカルボン酸成分として、a−BPD
Aなどと共に使用することができるテトラカルボン酸化
合物としては、例えば、3,3’,4,4’−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェ
ニルエ−テルテトラカルボン酸、ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)プロパン、ピロメリット酸、また
は、それらの酸二無水物、エステル化物などを好適に挙
げることができる。
される前記一般式Iで示されるジアミノポリシロキサン
としては、一般式I中のRが炭素数2−6個、特に3−
5個の「複数のメチレン基」またはフェニレン基からな
る2価の炭化水素残基であり、R1−R4がメチル基、エ
チル基、プロピル基等の炭素数1−5個の低級アルキル
基またはフェニル基であることが好ましく、さらに、n
が特に5−20、さらに好ましくは5−15程度である
ことが好ましい。
される芳香族ジアミンとしては、例えば、(1) ビフ
ェニル系ジアミン化合物、ジフェニルエ−テル系ジアミ
ン化合物、ベンゾフェノン系ジアミン化合物、ジフェニ
ルスルホン系ジアミン化合物、ジフェニルメタン系ジア
ミン化合物、2,2−ビス(フェニル)プロパンなどの
ジフェニルアルカン系ジアミン化合物、2,2−ビス
(フェニル)ヘキサフルオロプロパン系ジアミン系化合
物、ジフェニレンスルホン系ジアミン化合物、
ミン化合物、ジ(フェニル)ベンゼン系ジアミン化合
物、(3) ジ(フェノキシフェニル)ヘキサフルオロ
プロパン系ジアミン系化合物、ジ(フェノキシフェニ
ル)プロパン系ジアミン系化合物、ジ(フェノキシフェ
ニル)スルホン系ジアミン化合物などの「芳香族環(ベ
ンゼン環など)を2個以上、特に2−5個有する芳香族
ジアミン化合物」を主として含有する芳香族ジアミンを
挙げることができ、それらを単独、あるいは、混合物と
して使用することができる。
4−ジアミノジフェニルエーテル、1,3−ジアミノジ
フェニルエ−テルなどのジフェニルエ−テル系ジアミン
化合物、1,3−ジ(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ジ(4−アミノフェノキシ)ベンゼンなど
のジ(フェノキシ)ベンゼン系ジアミン化合物、2,2
−ジ〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパ
ン、2,2−ジ〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパン等のジ(フェノキシフェニル)プロパン系
ジアミン系化合物、ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕スルホンなどのジ(フェノキシフェ
ニル)スルホン系ジアミン化合物などの「芳香族環を2
−4個有する芳香族ジアミン化合物」を主として(90
モル%以上)含有する芳香族ジアミンを好適に挙げるこ
とができる。
れる有機極性溶媒としては、例えば、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド系溶媒、
ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチ
ルスルホン、ジエチルスルホン、ヘキサメチルスルホル
アミドなどの硫黄原子を含有する溶媒、クレゾ−ル、フ
ェノ−ル、キシレノ−ルなどのフェノ−ル系溶媒、アセ
トン、メタノ−ル、エタノ−ル、エチレングリコ−ル、
ジオキサン、テトラヒドロフランなどの酸素原子を分子
内に有する溶媒、ピリジン、テトラメチル尿素などのそ
の他の溶媒を挙げることができ、さらに、必要であれ
ば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素系の溶媒、ソルベントナフサ、ベンゾニトリルのよう
な他の種類の有機溶媒を併用することも可能である。
としては、例えば、ビスフェノ−ルAグリシジルエ−テ
ル型エポキシ樹脂(例えば、油化シェルエポキシ社製、
商品名:エピコ−ト 828)、ビスフェノ−ルFグリ
シジルエ−テル型エポキシ樹脂、フェノ−ルノボラック
グリシジルエ−テル型エポキシ樹脂(例えば、油化シェ
ルエポキシ社製、商品名:エピコ−ト 152)、グリ
シジルエステル型エポキシ樹脂〔例えば、油化シェルエ
ポキシ社製、商品名:エピコ−ト 871、岡村製油株
式会社製、商品名:IPU 22G〕あるいはグリシジ
ルアミン型エポキシ樹脂〔例えば、三菱ガス化学株式会
社製、商品名:テトラッド X〕などの1個以上のエポ
キシ基を有するエポキシ樹脂を挙げることができ、前述
の各種のエポキシ樹脂を複数併用することもできる。こ
の発明では、エポキシ樹脂は、融点が90℃以下、特に
0〜80℃程度であるもの、あるいは、30℃以下の温
度で液状であるものが特に好ましい。
は、前述のエポキシ化合物(樹脂組成物)の適当な硬化
剤、硬化促進剤などが少量添加されていてもよい。前記
のエポキシ化合物の硬化剤、硬化促進剤としては、イミ
ダ−ル類、第3級アミン類、フェノ−ル類、トリフェニ
ルフォスフィン類、ジシアンジアミド類、ヒドラジン
類、芳香族ジアミン類、有機過酸化物などを挙げること
ができる。
適宜決めることができるが、エポキシ樹脂100重量部
に対して0.01−60重量部、特に0.03−50重
量部程度使用することことが好ましい。
(a−1)前記のビフェニルテトラカルボン酸類を主成
分とする芳香族テトラカルボン酸成分と、前述の一般式
Iで示されるジアミノポリシロキサン20−80モル%
及び芳香族ジアミン20−80モル%からなる芳香族ジ
アミン成分とから得られた可溶性のポリマ−であって、
フィルムに形成した場合に弾性率が150kg/mm2
以下、特に好ましくは0.5−100kg/mm2であ
って、さらに、そのフィルムの軟化温度が5℃以上、特
に5〜250℃程度であるポリイミドシロキサン、
合物10−100重量部、好ましくは20−80重量
部、および、(c−1)エポキシ硬化剤がエポキシ化合
物100重量部に対して0.01−60重量部、特に
0.03−50重量部が樹脂成分としてとして含有され
ている耐熱性樹脂接着剤が、金属箔と耐熱性フィルムと
を比較的低い接着温度で接着させることができると共
に、接着剤層として加熱硬化された後にもかなり柔軟性
を有しているので好適である。
前述の種々の優れた点を有していると共に、厚さ5〜1
50μm程度の柔軟な耐熱性樹脂フィルムと銅箔、アル
ミニウム箔などの金属箔とがこの接着剤層を介して接合
して得られた金属箔張合わせ材料(フレキシブル銅張り
板)をエッチング処理して配線基板とした場合に、接着
操作において加熱硬化された接着剤層が極めて柔軟であ
って、その配線基板が極めて激しいカ−ルを生じること
がないのである。
ミドシロキサンと、エポキシ化合物と、場合によりさら
にエポキシ硬化剤とからなる特定の組成比の樹脂成分
が、主成分として(特に好ましくは90重量%以上、さ
らに好ましくは95−100重量%程度)含有されてい
る耐熱性樹脂接着剤であればよいが、前記の全樹脂成分
が、適当な有機極性溶媒中に、特に3−50重量%、さ
らに好ましくは5−40重量%の濃度で均一に溶解され
ている耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物として使用され
る。
の溶液粘度(30℃)が、0.1−10000ポイズ、
特に0.2−5000ポイズ、さらに1−1000ポイ
ズ程度であることが好ましい。
前記樹脂成分の1−50重量%、特に5−40重量%の
濃度で均一に分散されている耐熱性樹脂接着剤の溶液組
成物であってもよい。
は、未硬化の樹脂成分のみの組成物の軟化点(熱板上で
軟化が開始する温度)が、150℃以下、特に120℃
以下、さらに好ましくは100℃以下であることが好ま
しい。この発明における耐熱性樹脂接着剤は、130−
400℃、さらに好ましくは140−350℃の硬化温
度に加熱することによって熱硬化することができるもの
であることが好ましい。
は、樹脂成分として、フェノール樹脂などの他の熱硬化
性樹脂などが少ない割合で含有されていてもよい。前記
の耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物を調製する際に使用さ
れる有機極性溶媒は、前述のポリイミドシロキサンの製
造に使用される有機極性溶媒をそのまま使用することが
でき、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランなどの
酸素原子を分子内に有する有機極性溶媒を好適に使用す
ることがでる。
述の樹脂成分の全てが有機極性溶媒に均一に溶解されて
いる耐熱性の接着剤の溶液組成物を、適当な金属箔、芳
香族ポリイミドフィルムなどの耐熱性フィルム、また
は、ポリエステルやポリエチレンなどの熱可塑性樹脂性
のフィルムである樹脂フィルムの面上に塗布し、その塗
布層を60−140℃、特に80−130℃の温度で2
0秒−100分間、特に30−60分間乾燥することに
よって、実質的に溶媒が除去された(好ましくは溶媒残
存割合が1重量%以下、特に0.5重量%以下である)
未硬化状態の耐熱性樹脂接着剤の薄膜(厚さが約1−2
00μmであるドライフィルムまたはシート)を形成す
ることができる。
性接着剤の薄膜は、好適な柔軟性を有しており、紙管な
どに巻きつけたり、また、打ち抜き法などの穴開け加工
をすることもでき、さらに、例えば、前記の耐熱性又は
熱可塑性フィルム上に未硬化の耐熱性接着剤の薄層が形
成されている積層シ−トと、転写先用の金属箔または耐
熱性フィルムなどとを重ね合わせて、約20−140
℃、特に30−130℃の温度に加熱された一対のロ−
ル(ラミネ−トロ−ル)間を通すことによって転写先用
の金属箔又は耐熱性フィルム上に転写することも可能で
ある。このように、実質的に溶媒が除去された未硬化状
態の耐熱性樹脂接着剤の薄膜は耐熱性又は熱可塑性フィ
ルムから容易に引き剥がすことが容易である。
して耐熱性フィルムと銅箔とを接合させて銅張基板など
の積層体を形成するには、例えば、前述のように形成さ
れた薄膜状の耐熱性樹脂接着剤を介して、耐熱性フィル
ムと銅箔とを80−190℃、特に100−180℃の
温度でラミネ−ト(張り合わせ)して、さらに、そのラ
ミネ−トされたものを、80−350℃の温度で、30
分間−40時間、特に1−30時間加熱して、前記耐熱
性の接着剤層を加熱硬化させることによって前述の積層
体を何らの支障もなく容易に連続的に製造することがで
きる。
リイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエ−テル
エ−テルケトン、PEEKフィルム、ポリエ−テルスル
ホンフィルムなどが挙げられる。
く説明する。以下の実施例においては、対数粘度(ηi
nh)は、樹脂成分濃度が0.5g/100ml溶媒と
なるように、芳香族ポリイミドシロキサンまたはイミド
オリゴマ−を、N−メチル−2−ピロリドンに均一に溶
解して樹脂溶液を調製し、その溶液の溶液粘度および溶
媒のみの溶液粘度を30℃で測定して下記の計算式で算
出された値である。 対数粘度(ηinh)=In(溶液粘度/溶媒粘度)/溶
液の濃度 また、ポリイミドシロキサン中のシロキサン単位の含有
率は、ジアミノシロキサン使用量を全ジアミン化合物使
用量で割った値(モル%)から求められる。
り試験機を用いて、剥離速度50mm/分でT型剥離試
験を行って測定した結果である。
板を形成し、その銅箔をエッチング処理して除去した後
の配線板のカ−ル性を示す曲率半径は、JIS規格C5
012に示された計算式〔曲率半径(mm)=L2/8
h(L:試料長さ、h:そり高さ)〕で算出された値で
ある。
ミリリットルのガラス製フラスコに、 (a)2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物(a−BPDA)88.27g(0.3モ
ル) (b)一般式Iで示されるジアミノポリシロキサン
(R:−CH2CH2CH2−、R1−R4:−CH
3、n:9)176g(0.2モル)、および、 (c)N−メチル−2−ピロリドン(NMP)195
7.08g を仕込み、窒素気流中、50℃で2時間攪拌して、アミ
ック酸オリゴマーを生成させ、次いで、その反応液を約
200℃に昇温し、その温度で3時間攪拌して末端に無
水基を有するイミドシロキサンオリゴマ−(X1成分、
平均重合度:2)を生成させた。
ミリリットルのガラス製フラスコに、 (a)2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物(a−BPDA)205.95g(0.7モ
ル) (b)一般式で示されるジアミノポリシロキサン(R:
−CH2CH2CH2−、R1−R4:−CH3、n:
9)528g(0.6モル)、および、 (c)N−メチル−2−ピロリドン(NMP)105
7.08g を仕込み、窒素気流中、50℃で2時間攪拌してアミッ
ク酸オリゴマーを生成させ、次いで、その反応液を約2
00℃に昇温して、その温度で3時間攪拌して末端に無
水基を有するイミドシロキサンオリゴマ−(X5成分、
平均重合度:6)を生成させた。
ルのガラス製フラスコに、 (a)2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物(a−BPDA)58.84g(0.2モ
ル)、 (b)2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕プロパン(BAPP)123.16g(0.3
モル) (c)N−メチル−2−ピロリドン(NMP)185
5.58g を仕込み、窒素気流中、50℃で2時間攪拌してアミッ
ク酸オリゴマーを生成させ、次いで、その反応液を約2
00℃に昇温して、その温度で3時間攪拌して末端にア
ミノ基を有するイミドオリゴマ−(Y1成分、平均重合
度:2)を生成させた。
ルのガラス製フラスコに、 (a)2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物(a−BPDA)176.53g(0.6モ
ル) (b)2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕プロパン(BAPP)287.36g(0.7
モル) (c)N−メチル−2−ピロリドン(NMP)185
5.58g を仕込み、窒素気流中、50℃で2時間攪拌してアミッ
ク酸オリゴマーを生成させ、次いで、その反応液を約2
00℃に昇温して、その温度で3時間攪拌して末端にア
ミノ基を有するイミドオリゴマ−(Y5成分、平均重合
度:6)を生成させた。
されたイミドシロキサンオリゴマ−(X1成分)25.
71g、参考例4において製造されたイミドオリゴマ−
(Y5成分)44.23g(各成分のモル比、a−BP
DA0.3mol:DASi0.2mol:a−BPD
A0.6mol:BAPP0.7mol)、および、N
MP299.76gを、容量500mlのガラス製フラ
スコに仕込み、窒素気流中、50℃で1時間攪拌して、
ポリアミック酸ブロックポリマーを生成させ、次いで、
その反応液を200℃に昇温してその温度で3時間攪拌
して、ポリイミドシロキサン(ブロックポリマ−、X1
−Y5)を生成させた。前記のポリイミドシロキサン
は、イミド化率が95%以上であり、対数粘度が0.4
9であった。また、このポリイミドシロキサンから成形
したフィルム(厚さ50μm、以下同じ)の弾性率及び
軟化温度を次に示す。 弾性率:120kg/mm2 軟化温度:230℃
23.81g、参考例3において製造されたイミドオリ
ゴマ−(Y1成分)16.19g(各成分のモル比、a
−BPDA0.3mol:DASi0.2mol:a−
BPDA0.2mol:BAPP0.3mol)、およ
びNMP160.00gを使用したほかは、参考例5と
同様にして、ポリイミドシロキサン(ブロックポリマ
−、X1−Y1)を製造した。前記のポリイミドシロキサ
ンは、対数粘度が0.48であった。また、このポリイ
ミドシロキサンから成形したフィルムの弾性率及び軟化
温度を次に示す。 弾性率:62kg/mm2 軟化温度:185℃
24.68g、参考例4において製造されたイミドオリ
ゴマ−(Y5成分)15.32g(各成分のモル比、a
−BPDA0.7mol:DASi0.6mol:a−
BPDA0.6mol:BAPP0.7mol)、およ
びNMP160.00gを使用したほかは、参考例5と
同様にして、ポリイミドシロキサン(ブロックポリマ
−、X5−Y5)を製造した。前記のポリイミドシロキサ
ンは、対数粘度が0.55であった。また、このポリイ
ミドシロキサンから成形したフィルムの弾性率及び軟化
温度を次に示す。 弾性率:25kg/mm2 軟化温度:110℃
25.71g、参考例4において製造されたイミドオリ
ゴマ−(Y5成分)44.23g(各成分のモル比、a
−BPDA0.3mol:DASi0.2mol:a−
BPDA0.6mol:BAPP0.7mol)、およ
びNMP279.76gを使用したほかは、参考例5と
同様にして、ポリイミドシロキサン(ブロックポリマ
−、X1−Y5)を製造した。前記のポリイミドシロキサ
ンは、対数粘度が0.49であった。また、このポリイ
ミドシロキサンから成形したフィルムの弾性率及び軟化
温度を次に示す。 弾性率:120kg/mm2 軟化温度:230℃
23.81g、参考例3において製造されたイミドオリ
ゴマ−(Y1成分)16.19g(各成分のモル比、a
−BPDA0.3mol:DASi0.2mol:a−
BPDA0.2mol:BAPP0.3mol)、およ
びNMP160.00gを使用したほかは、参考例5と
同様にして、ポリイミドシロキサン(ブロックポリマ
−、X1−Y1)を製造した。前記のポリイミドシロキサ
ンは、対数粘度が0.48であった。また、このポリイ
ミドシロキサンから成形したフィルムの弾性率及び軟化
温度を次に示す。 弾性率:62kg/mm2 軟化温度:185℃
32.12g、参考例3において製造されたイミドオリ
ゴマ−(Y1成分)7.88g(各成分のモル比、a−
BPDA0.7mol:DASi0.6mol:a−B
PDA0.2mol:BAPP0.3mol)、および
NMP160.00gを使用したほかは、参考例5と同
様にして、ポリイミドシロキサン(ブロックポリマ−、
X5−Y1)を製造した。前記のポリイミドシロキサン
は、対数粘度が0.40であった。また、このポリイミ
ドシロキサンから成形したフィルムの弾性率及び軟化温
度を次に示す。 弾性率:1kg/mm2 軟化温度:12℃
24.68g、参考例4において製造されたイミドオリ
ゴマ−(Y5成分)15.32g(各成分のモル比、a
−BPDA0.7mol:DASi0.6mol:a−
BPDA0.6mol:BAPP0.7mol)、およ
びNMP160.00gを使用したほかは、参考例5と
同様にして、ポリイミドシロキサン(ブロックポリマ
−、X5−Y5)を製造した。前記のポリイミドシロキサ
ンは、対数粘度が0.55であった。また、このポリイ
ミドシロキサンから成形したフィルムの弾性率及び軟化
温度を次に示す。 弾性率:25kg/mm2 軟化温度:110℃
25.71g、参考例4において製造されたイミドオリ
ゴマ−(Y5成分)44.23g(各成分のモル比、a
−BPDA0.3mol:DASi0.2mol:a−
BPDA0.6mol:BAPP0.7mol)、およ
びNMP279.76gを使用したほかは、参考例5と
同様にして、ポリイミドシロキサン(ブロックポリマ
−、X1−Y5)を製造した。前記のポリイミドシロキサ
ンは、対数粘度が0.55であった。また、このポリイ
ミドシロキサンから成形したフィルムの弾性率及び軟化
温度を次に示す。 弾性率:120kg/mm2 軟化温度:230℃
リリットルのガラス製フラスコに、前述の参考例5で製
造したポリイミドシロキサン(ブロックポリマ−、X1
−Y5、シロキサン単位含有率:22.2モル%)60
g、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:
エピコ−ト 152)40g、硬化剤:2−フェニルイ
ミダゾ−ル0.1g、ジオキサン200gを仕込み、室
温(25℃)で、約2時間攪拌して均一な耐熱性樹脂接
着剤の溶液組成物(25℃の粘度:6ポイズ)を調製し
た。この溶液組成物は、室温に1週間放置しても均一な
溶液の状態を保持していた。
前述の耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物をポリイミドフィ
ルム〔宇部興産製、商品名:UPILEX Sタイプ、
厚さ75μm)上にドクタ−ブレ−ドで175μmの厚
さで塗布し、次いで、その塗布層を60℃で10分間、
100℃で10分間、さらに、120℃で10分間加熱
して乾燥し、ポリイミドフィルム上に厚さ約25μmの
耐熱性樹脂接着剤層(未硬化の乾燥された層、軟化点:
95℃)を形成した。
ドフィルムと銅箔(35μm)とを重ね合わせて、16
0℃に加熱したラミネ−トロ−ル間で圧力をかけながら
通過させることにより圧着し、この圧着した積層体を1
80℃で2時間、200℃で2時間、220℃で1時
間、240℃で1時間、さらに260℃で10時間、窒
素気流中、加熱処理して耐熱性樹脂接着剤層を硬化さ
せ、積層体を製造した。得られた積層体について、25
℃および180℃での接着層の接着強度を測定した。そ
の結果を次に示す。 接着強度(25℃) :1.7kg/cm 接着強度(180℃):1.0kg/cm
シロキサン単位含有率:40.0モル%)60g、およ
びエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:エ
ピコ−ト 152)40gを使用した他は実施例1と同
様にして、均一な耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物(25
℃の粘度:5ポイズ)を調製し、この耐熱性樹脂接着剤
の溶液組成物を使用した他は実施例1と同様にしてポリ
イミドフィルム上に厚さ約25μmの耐熱性樹脂接着剤
層(未硬化の乾燥された層、軟化点:90℃)を形成
し、次いで積層体を製造した。得られた積層体につい
て、25℃および180℃での接着層の接着強度を測定
した。その結果を次に示す。 接着強度(25℃) :1.0kg/cm 接着強度(180℃):0.6kg/cm
シロキサン単位含有率:46.2モル%)60g、およ
びエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:エ
ピコ−ト 152)40gを使用した他は実施例1と同
様にして、均一な耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物(25
℃の粘度:5ポイズ)を調製し、この耐熱性樹脂接着剤
の溶液組成物を使用した他は実施例1と同様にしてポリ
イミドフィルム上に厚さ約25μmの耐熱性樹脂接着剤
層(未硬化の乾燥された層、軟化点:80℃)を形成
し、次いで積層体を製造した。得られた積層体につい
て、25℃および180℃での接着層の接着強度を測定
した。その結果を次に示す。 接着強度(25℃) :1.1kg/cm 接着強度(180℃):0.5kg/cm
シロキサン単位含有率:22.2モル%)20g、およ
びエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:エ
ピコ−ト 152)80gを使用した他は実施例1と同
様にして、均一な耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物(25
℃の粘度:2ポイズ)を調製し、この耐熱性樹脂接着剤
の溶液組成物を使用した他は実施例1と同様にしてポリ
イミドフィルム上に厚さ約25μmの耐熱性樹脂接着剤
層(未硬化の乾燥された層、軟化点:55℃)を形成
し、次いで積層体を製造した。得られた積層体につい
て、25℃および180℃での接着層の接着強度を測定
した。その結果を次に示す。 接着強度(25℃) :1.6kg/cm 接着強度(180℃):0.5kg/cm
シロキサン単位含有率:40.0モル%)50g、およ
びエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:エ
ピコ−ト 871)50gを使用した他は実施例1と同
様にして、均一な耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物(25
℃の粘度:5ポイズ)を調製し、この耐熱性樹脂接着剤
の溶液組成物を使用した他は実施例1と同様にしてポリ
イミドフィルム上に厚さ約25μmの耐熱性樹脂接着剤
層(未硬化の乾燥された層、軟化点:80℃)を形成
し、次いで積層体を製造した。得られた積層体につい
て、25℃および180℃での接着層の接着強度を測定
した。その結果を次に示す。 接着強度(25℃) :0.9kg/cm 接着強度(180℃):0.7kg/cm
1、シロキサン単位含有率:66.7モル%)50g、
およびエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品
名:エピコ−ト 871)50gを使用した他は実施例
1と同様にして、均一な耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物
(25℃の粘度:4ポイズ)を調製し、この耐熱性樹脂
接着剤の溶液組成物を使用した他は実施例1と同様にし
てポリイミドフィルム上に厚さ約25μmの耐熱性樹脂
接着剤層(未硬化の乾燥された層、軟化点:60℃)を
形成し、次いで積層体を製造した。得られた積層体につ
いて、25℃および180℃での接着層の接着強度を測
定した。その結果を次に示す。 接着強度(25℃) :1.0kg/cm 接着強度(180℃):0.5kg/cm
5、シロキサン単位含有率:46.2モル%)10g、
およびエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品
名:エピコ−ト 152)90gを使用した他は実施例
1と同様にして、均一な耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物
(25℃の粘度:1ポイズ)を調製し、この耐熱性樹脂
接着剤の溶液組成物を使用した他は実施例1と同様にし
てポリイミドフィルム上に厚さ約25μmの耐熱性樹脂
接着剤層(未硬化の乾燥された層、軟化点:<25℃)
を形成し、次いで積層体を製造した。得られた積層体に
ついて、25℃および180℃での接着層の接着強度を
測定した。その結果を次に示す。 接着強度(25℃) :0.6kg/cm 接着強度(180℃):0.1kg/cm
5、シロキサン単位含有率:22.22モル%)95
g、およびエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商
品名:エピコ−ト 152)5gを使用した他は実施例
1と同様にして、均一な耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物
(25℃の粘度:15ポイズ)を調製した。この耐熱性
樹脂接着剤の溶液組成物を使用した他は実施例1と同様
にしてポリイミドフィルム上に厚さ約25μmの耐熱性
樹脂接着剤層を形成した。この耐熱性樹脂接着剤は軟化
点が180℃と高く、積層体を製造するためには使用不
可であった。
リリットルのガラス製フラスコに、前述の参考例5で製
造されたポリイミドシロキサン(ブロックポリマ−、X
1−Y5、シロキサン単位含有率:22.2モル%)70
g、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:
エピコ−ト 828および871)30g、硬化剤:2
−PZ(2−フェニルイミダゾ−ル)0.2g、ジオキ
サン200gを仕込み、室温(25℃)で、約2時間攪
拌して均一な耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物(25℃の
粘度:25ポイズ)を調製した。この溶液組成物は、室
温に1週間放置しても均一な溶液の状態を保持してい
た。
前記耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物をポリイミドフィル
ム(宇部興産株式会社製、商品名:UPILEX Sタ
イプ、厚さ75μm)上にドクタ−ブレ−ドで175μ
mの厚さで塗布し、次いで、その塗布層を60℃で10
分間、100℃で10分間、さらに、120℃10分間
加熱して乾燥し、ポリイミドフィルム上に厚さ約25μ
mの耐熱性樹脂接着剤層(未硬化の乾燥された層、軟化
点:95℃)を形成した。
ドフィルムと銅箔(35μm)とを重ね合わせて、13
0℃に加熱したラミネ−トロ−ル間で圧力をかけながら
通過させることにより圧着し、この圧着した積層体を8
0℃で2時間、100℃で2時間、120℃で1時間、
140℃で1時間、さらに、160℃で10時間、窒素
気流中、加熱処理して耐熱性樹脂接着剤層を硬化させ、
積層体を製造した。得られた積層体について、接着強度
を測定し、また全面エッチング後の厚さ20μmの耐熱
性樹脂接着剤層を有するフィルムについてカ−ル性を示
す曲率半径を求めた。その結果を次に示す。 接着強度(25℃) :1.85kg/cm 接着強度(180℃):0.70kg/cm 曲率半径:100mm
シロキサン単位含有率:40.0モル%)60g、エポ
キシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:エピコ−
ト 152および871)40g、および硬化剤:2−
フェニルイミダゾ−ル0.2gを使用した他は実施例7
と同様にして、均一な耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物
(25℃の粘度:20ポイズ)を調製し、この耐熱性樹
脂接着剤の溶液組成物を使用した他は実施例7と同様に
して積層体を製造した。得られた積層体について、接着
強度を測定し、また全面エッチング後の厚さ20μmの
耐熱性樹脂接着剤層を有するフィルムについてカ−ル性
を示す曲率半径を求めた。その結果を次に示す。 接着強度(25℃) :1.75kg/cm 接着強度(180℃):0.65kg/cm 曲率半径:150mm
シロキサン単位含有率:46.2モル%)50g、エポ
キシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:エピコ−
ト 152および三菱ガス化学株式会社製、商品名:テ
トラッドX)40g、および硬化剤:DDM(ジアミノ
ジフェニルメタン)25gを使用した他は実施例7と同
様にして、均一な耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物(25
℃の粘度:13ポイズ)を調製し、この耐熱性樹脂接着
剤の溶液組成物を使用した他は実施例7と同様にして積
層体を製造した。得られた積層体について、接着強度を
測定し、また全面エッチング後の厚さ21μmの耐熱性
樹脂接着剤層を有するフィルムについてカ−ル性を示す
曲率半径を求めた。その結果を次に示す。 接着強度(25℃) :1.45kg/cm 接着強度(180℃):0.55kg/cm 曲率半径:240mm
シロキサン単位含有率:22.2モル%)60g、エポ
キシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:エピコ−
ト 152および三菱ガス化学株式会社製、商品名:テ
トラッドX)40g、および硬化剤:DDS(ジアミノ
ジフェニルスルホン)26gを使用した他は実施例7と
同様にして、均一な耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物(2
5℃の粘度:20ポイズ)を調製し、この耐熱性樹脂接
着剤の溶液組成物を使用した他は実施例7と同様にして
積層体を製造した。得られた積層体について、接着強度
を測定し、また全面エッチング後の厚さ20μmの耐熱
性樹脂接着剤層を有するフィルムについてカ−ル性を示
す曲率半径を求めた。その結果を次に示す。 接着強度(25℃) :1.80kg/cm 接着強度(180℃):0.60kg/cm 曲率半径:110mm
シロキサン単位含有率:40.0モル%)55g、エポ
キシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:エピコ−
ト 152および岡村製油株式会社製、商品名:IPU
22G)45g、および硬化剤:PHNOV(フェノ
−ルノボラック)20gを使用した他は実施例7と同様
にして、均一な耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物(25℃
の粘度:15ポイズ)を調製し、この耐熱性樹脂接着剤
の溶液組成物を使用した他は実施例7と同様にして積層
体を製造した。得られた積層体について、接着強度を測
定し、また全面エッチング後の厚さ20μmの耐熱性樹
脂接着剤層を有するフィルムについてカ−ル性を示す曲
率半径を求めた。その結果を次に示す。 接着強度(25℃) :1.70kg/cm 接着強度(180℃):0.55kg/cm 曲率半径:130mm
1、シロキサン単位含有率:66.7モル%)50g、
エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:エピ
コ−ト 151および三菱ガス化学株式会社製、商品
名:テトラッドX)50g、および硬化剤:2−PZ
0.25gを使用した他は実施例7と同様にして、均一
な耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物(25℃の粘度:7ポ
イズ)を調製し、この耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物を
使用した他は実施例7と同様にして積層体を製造した。
得られた積層体について、接着強度を測定し、また全面
エッチング後の厚さ18μmの耐熱性樹脂接着剤層を有
するフィルムについてカ−ル性を示す曲率半径を求め
た。その結果を次に示す。 接着強度(25℃) :1.20kg/cm 接着強度(180℃):0.50kg/cm 曲率半径:>500mm
5、シロキサン単位含有率:46.2モル%)95g、
エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:エピ
コ−ト 152)5g、および硬化剤:2−PZ0.1
gを使用した他は実施例7と同様にして、均一な耐熱性
樹脂接着剤の溶液組成物(25℃の粘度:35ポイズ)
を調製し、この耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物を使用し
た他は実施例7と同様にして積層体を製造した。得られ
た積層体について、接着強度を測定し、また全面エッチ
ング後の厚さ25μmの耐熱性樹脂接着剤層を有するフ
ィルムについてカ−ル性を示す曲率半径を求めた。その
結果を次に示す。 接着強度(25℃) :0.60kg/cm 接着強度(180℃):0.35kg/cm 曲率半径:>500mm
5、シロキサン単位含有率:22.2モル%)20g、
エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:エピ
コ−ト 152および三菱ガス化学株式会社製、商品
名:テトラッドX)80g、および硬化剤:2−PZ
0.2gを使用した他は実施例7と同様にして、均一な
耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物(25℃の粘度:6ポイ
ズ)を調製し、この耐熱性樹脂接着剤の溶液組成物を使
用した他は実施例7と同様にして積層体を製造した。得
られた積層体について、接着強度を測定し、また全面エ
ッチング後の厚さ25μmの耐熱性樹脂接着剤層を有す
るフィルムについてカ−ル性を示す曲率半径を求めた。
その結果を次に示す。 接着強度(25℃) :1.85kg/cm 接着強度(180℃):0.15kg/cm 曲率半径:25mm
樹脂接着剤が加熱硬化された後であっても、耐熱性(1
50℃以上の温度での接着性が優れている)とともに可
とう性などに優れているので、TAB用銅張基板などの
柔軟性を必要とする配線基板として好適に使用すること
ができる。
着剤シ−トがその薄層の耐熱性樹脂接着剤層が充分な柔
軟性を有しており、その支持フィルム上の薄層の耐熱性
接着剤層が、穴開け加工を受けても何ら支障がなく、ま
た、他の耐熱性フィルム上へ適当な温度で転写すること
も可能であり、そして、耐熱性フィルムと銅箔とのラミ
ネ−ト(接合)などを比較的低温で実施することができ
る作業性のよいものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 耐熱性フィルムと銅箔とを耐熱性樹脂接
着剤によって張り合わせた積層体からなり、未硬化の耐
熱性樹脂接着剤の軟化点が150℃以下であり、積層体
の180℃での接着強度が0.5kg/cm以上であ
り、銅箔をエッチング処理して測定したカ−ル性を示す
曲率半径が100mm以上であるTAB用銅張基板。 - 【請求項2】 耐熱性フィルムと銅箔とを耐熱性樹脂接
着剤によって張り合わせた積層体からなり、積層体の1
80℃での接着強度が0.5kg/cm以上であり、銅
箔をエッチング処理して測定したカ−ル性を示す曲率半
径が100mm以上であるTAB用銅張基板に使用され
る、耐熱性フィルムあるいは熱可塑性樹脂製フィルムに
未硬化の耐熱性樹脂接着剤の薄層が形成され、未硬化の
耐熱性樹脂接着剤の軟化点が150℃以下である接着剤
シ−ト。
Priority Applications (1)
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JP33010190 | 1990-11-30 | ||
JP08384399A JP3161601B2 (ja) | 1990-11-30 | 1999-03-26 | Tab用銅張基板および接着剤シ−ト |
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JP08384399A Expired - Lifetime JP3161601B2 (ja) | 1990-11-30 | 1999-03-26 | Tab用銅張基板および接着剤シ−ト |
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JP (1) | JP3161601B2 (ja) |
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