JPH11344393A - トルクセンサ - Google Patents

トルクセンサ

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JPH11344393A
JPH11344393A JP14909598A JP14909598A JPH11344393A JP H11344393 A JPH11344393 A JP H11344393A JP 14909598 A JP14909598 A JP 14909598A JP 14909598 A JP14909598 A JP 14909598A JP H11344393 A JPH11344393 A JP H11344393A
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JP
Japan
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shaft
magnetostrictive
torque
magnetostrictive material
magnetic flux
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Application number
JP14909598A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Koketsu
嘉孝 纐纈
Jiro Iwasa
次郎 岩佐
Katsuaki Tanaka
勝章 田中
Yukio Yoshioka
幸雄 吉岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁歪材の被検出軸への取付誤差を防止すること
により磁歪材の透磁率を正確に変化させ、トルクの検出
精度を高めることができるトルクセンサを提供すること
にある。 【解決手段】磁歪材5の内周面に軸方向に沿って凹部5
dを形成し、該凹部5dを、凸部2aが形成されたシャ
フト2に嵌合させながら圧入することにより磁歪材5が
シャフト2に固定される。磁歪材5はシャフト2にトル
クが作用したときに磁束が増える領域と減少する領域と
の2つの磁歪領域X,Yを備える。2つの励磁用コイル
が磁歪材5の各領域X,Yを通る磁束を発生させ、2つ
の検出用コイルがシャフト2に作用するトルクに応じて
磁歪材5の各領域X,Yが歪むことによる磁束の変化を
正確に検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検出軸に作用す
るトルクを磁歪材の透磁率の変化を利用して検出するト
ルクセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の磁歪式のトルクセンサは、シャ
フトの外周面に固定された磁歪材がシャフトに働くトル
クによって捻じれて歪むことによりその透磁率がトルク
に応じて変化し、この透磁率変化に対応した磁束変化に
基づいて検出用コイルに誘導される誘導起電力からトル
クを検出するようになっている。磁歪式トルクセンサと
して被検出軸自身を磁歪材で形成すると、被検出軸の磁
気特性と機械的な強度とを両立させるのが難しく、加工
も難しいという問題があるため、一般に被検出軸の表面
に磁歪材が設けられる。
【0003】被検出軸に磁歪材を固定するトルクセンサ
として、実開昭59−117932号の明細書に開示さ
れているものがある。このトルクセンサにおいて、図4
に示すように、磁歪材30は、その内周面において軸方
向に延びる多数の凹条31が形成され、被検出軸32の
外周に形成された凸条(スプライン)33と嵌合するよ
うになっている。そして、2つのストッパリング34が
磁歪材30の両端部を締め付け固定している。つまり、
この凹条31及び凸条33により円周方向のズレを防止
するとともに、ストッパリング34を用いて軸方向のズ
レを防止して、磁歪材30を被検出軸32に固定するよ
うになっている。
【0004】しかしながら、このようなトルクセンサに
おいては、2つのストッパリング34が必要となるため
コスト面等において不利な面も多く実用的でなく、本出
願人は、従来より磁歪材を溶接することによって被検出
軸に固定するようにしていた。
【0005】具体的には、図5に示すように、シャフト
(被検出軸)40に円筒状の磁歪材41が嵌合され、そ
の両端部41aを溶接してシャフト40に対し一体回転
可能に固定している。磁歪材41の表面に多数の溝が軸
心方向に45゜と−45゜の角度をなすように形成され
た二つの磁歪領域X,Yが形成されている。そして、図
6に示すように、磁歪材41の外側に励磁用コイル4
2,43及び検出用コイル44,45が各磁歪領域X,
Yに対応して2組みずつ配設され、励磁用コイル42,
43は交流電源46に接続され、検出用コイル44,4
5は処理回路47に接続されている。
【0006】このようなトルクセンサにおいて、シャフ
ト40にトルクが加わると、このトルクに応じて各磁歪
領域X,Yが歪み、この歪みに応じて各磁歪領域X,Y
の透磁率が変化する。そして、各磁歪領域X,Yの透磁
率に基づいて各検出用コイル44,45に誘起された出
力電圧の差を処理回路47が検出して、この電圧の差か
らトルクが求められるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図5に示す
ように磁歪材41の両端部41aを溶接して固定したも
のでは、溶接部において熱変形等や残留応力を伴うため
に磁歪材41とシャフト40との接合強度にばらつきが
生じ、シャフト40に作用するトルクに応じた応力が磁
歪材41の両磁歪領域X,Yに不均一に加わる。即ち、
両磁歪領域X,Yにおける透磁率の変化のバランスがく
ずれてしまう。より詳しくは、各磁歪領域X,Yにおい
て均一な磁歪特性を有する磁歪材41を用いたとして
も、溶接する際に、左右及び円周方向に強く接合してい
る部分と弱く接合している部分が生じたり、残留応力が
あるために溶接後の時間経過により接合強度の変化が起
こってしまう。つまり、各磁歪領域X,Yへの応力の伝
わり方が異なることになり各磁歪領域X,Yでの透磁率
の変化量が異なってしまう。また、熱変形や残留応力に
より磁歪材の磁気特性そのものが劣化し、出力感度の低
下をまねく。この透磁率の変化量は両磁歪領域X,Yの
左右バランスだけでなく、円周方向にもばらつきを生じ
る。その結果、トルクの大きさに応じて各検出用コイル
44,45から出力される出力電圧がズレたり、シャフ
ト40が回転することによって出力電圧が変動してしま
う。
【0008】このように、磁歪材41をシャフト40に
固定(溶接)する時の取付誤差が原因で検出用コイル4
4,45の出力特性に個体差(誤差)が生じてしまうた
め、トルクの検出精度が低下するという問題が生じてい
た。
【0009】そこで、本発明の目的は、磁歪材の被検出
軸への取付誤差を防止することにより磁歪材の透磁率を
正確に変化させ、トルクの検出精度を高めることができ
るトルクセンサを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、被検出軸の外周面に固定する筒状の磁歪材と、前記
磁歪材を通る磁束を発生させる励磁用コイルと、前記被
検出軸に作用するトルクに応じて前記磁歪材が歪むこと
による前記磁束の変化を検出するための検出用コイルと
を備えたトルクセンサにおいて、前記磁歪材の内周面に
軸方向に沿って凹部または凸部を形成し、該凹部または
凸部を、凸部または凹部が形成された前記被検出軸に嵌
合させながら圧入することにより前記磁歪材を被検出軸
に固定するようにしたものである。
【0011】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記磁歪材は、前記被検出軸にトル
クが作用したときに磁束が増加する磁歪領域と、磁束が
減少する領域とを備え、前記励磁用コイルは、それぞれ
対応する磁歪領域毎に設けられ、それぞれの磁歪領域毎
に対して磁束を発生させるものであり、前記検出用コイ
ルは、それぞれ対応する磁歪領域毎に設けられ、それぞ
れの磁歪領域毎における磁束の変化を検出するものであ
り、前記各検出用コイルに誘導される電圧の差からトル
クを求めるものである。
【0012】請求項1に記載の発明によれば、磁歪材の
内周面には軸方向に沿って凹部または凸部が形成され、
該凹部または凸部を、凸部または凹部が形成された被検
出軸に嵌合させながら圧入することにより磁歪材が固定
される。このように、図4のような軸線方向のズレを防
止するための2つのストッパリング33を用いずに、凹
部と凸部を嵌合させながら圧入することによって磁歪材
を被検出軸の外周面に固定すれば、軸方向のズレが防止
されるとともに、図5のような溶接による取付時の誤差
も抑制される。つまり、磁歪材を被検出軸に固定する際
の取付誤差に伴う接合強度のばらつきが防止され、被検
出軸に作用するトルクに応じた応力が確実に磁歪材に加
わることになり、磁歪材における透磁率を正確に変化さ
せることができる。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の作用に加え、被検出軸にトルクが作用し
たときに磁束が増加する磁歪領域と、磁束が減少する領
域にそれぞれ検出用コイルが設けられ、各磁歪領域おけ
る磁束の変化により該各検出用コイルに誘導される電圧
の差からトルクが求められる。このように、2つの磁歪
領域を有する筒状の磁歪材を、その内周面に凹部または
凸部を形成し、凸部または凹部が形成された被検出軸に
嵌合させながら圧入することにより固定すれば、固定時
の取付誤差を防止することができ、各領域間における透
磁率の変化のバランスがくずれることを確実に防止でき
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明をパワーステアリン
グ装置に利用されるトルクセンサに具体化した実施の形
態を図1及び図2に従って説明する。
【0015】図1はトルクセンサ1が組付けられた部分
における断面図である。トルクセンサ1はステアリング
シャフト(以下、単にシャフトという)2に外嵌された
磁歪特性を有する被検出部3と、被検出部3の歪みによ
る磁気的変化を検出するための検出部4とから構成され
ている。
【0016】被検出部3は、シャフト2に取着された円
筒状の磁歪材5であって、該磁歪材5は本実施の形態で
はシャフト2に対して一体回転可能に取り付けられてい
る。詳しくは、磁歪材5は磁気歪み効果を有するもので
あって、パーマロイ、鉄・ニッケル・クロム合金、Ni
SpanC等の高透磁率軟磁性材料が使用されている。図
1及び図2に示すように、磁歪材5には2つの凸部が設
けられ、その表面は、軸線方向に45と−45°をなす
多数の切欠溝5aがそれぞれ周方向に等間隔に形成され
た2つの被検出領域X,Yが形成されている。各被検出
領域X,Yの外側にはベアリング6の内輪が圧入固定す
る連結部5bが設けられ、その連結部5bの外側、即
ち、円筒状の磁歪材5の両端部外周面には雄ネジ5cが
形成されている。
【0017】磁歪材5の内周面には図2に示すように、
軸方向に沿って平行に、かつ、円周方向に等間隔となる
ように4つの凹部5dが形成されている。より具体的に
は、磁歪スリーブ加工を行うことによって図2に示すよ
うな磁歪材5を形成し、加工時の歪みによる影響を除去
するために磁性焼鈍を行った後に、磁歪材5をシャフト
2の外周面に軸方向にそれぞれ平行に形成された4つの
凸部2aに嵌合させながら圧入して固定する。つまり、
シャフト2が回転してトルクに応じた応力が磁歪材5に
加わったときにおいて、磁歪材5が軸方向及び円周方向
にズレないようになっている。ここで、凹部5dを形成
し、凸部2aに嵌合させながら圧入して磁歪材5をシャ
フト2に固定しているので、圧入のみで固定するものと
比べ、圧入時の圧力を軽くすることができる。
【0018】なお、磁歪材5には、鉄−アルミニウム系
の磁歪材料、アモルファス磁歪材料を使用することもで
きる。図1に示すように、検出部4は、磁歪材5に対し
て2つのベアリング(ラジアルベアリング)6を介して
相対回転可能に支持された固定子7と、内側に励磁用コ
イル8,9が巻回され外側に検出用コイル10,11が
巻回されたボビンB1,B2とを備えている。固定子7
は、例えば、パーマロイ等が用いられており、2つのヨ
ーク12,13とその間に圧入して接合されるヨークリ
ング14から構成されている。そして、ヨーク12,1
3とヨークリング14にて形成される固定子7の内周面
の円周方向には磁歪材5の各被検出領域X,Yと対向す
る位置に2つの溝部7a,7bが形成され、各溝部7
a,7bには各コイル8,10,9,11がそれぞれ巻
回されたボビンB1,B2が収納される。このボビンB
1,B2の材料としては樹脂、例えば、PBT(ポリブ
チレンテレフタレート)が用いられる。
【0019】磁歪材5の両端部外周面に設けられた雄ネ
ジ5cにはスラスト方向位置決め部材15,16が螺合
され、この部材15,16を用いてベアリング6を介し
て固定子7が磁歪材5に対しその軸線方向にズレないよ
うになっている。
【0020】励磁用コイル8,9は交流電源17に接続
され、検出用コイル10,11は処理回路18に接続さ
れている。励磁用コイル8,9に交流電流が流れること
により、磁歪材5の表面には2つの被検出領域X,Yに
固定子7→磁歪材5→固定子7を磁束が通る2種類の磁
気回路が形成される。磁束は磁歪材5の2つの領域X,
Yに沿って軸線方向に対して45°または−45°の方
向に通る。この磁束の変化により検出用コイル10,1
1に誘導される起電力が処理回路18に出力される。
【0021】シャフト2にトルクが作用したとき、その
際の回転方向に応じて2つの被検出領域X,Yには一方
に圧縮力が他方に引張力が作用する。磁歪材5は、引張
力が作用すると透磁率が大きくなり、圧縮力が作用する
と透磁率が小さくなる。このため、各検出用コイル1
0,11から出力される誘導起電力は、引張力が働いた
被検出領域を検出する側で大きく、圧縮力が働いた被検
出領域を検出する側で小さくなる。
【0022】処理回路18は、両検出用コイル10,1
1から入力した誘導起電力を図示しない差動回路で減算
し、その減算した信号を内部に設けられた整流回路等で
整流して公知の回路でトルクの値を求めるようになって
いる。差動回路で減算するのは、温度変化等による外乱
ノイズを相殺して補償することで、精度の高いトルク検
出を行うためである。シャフト2にトルクが作用してい
ないときに処理回路18が零トルクを検出するようにレ
ベル設定されている。そして、処理回路18は検出信号
の信号レベルが零レベルに対して正側にどれだけの値を
とるか、負側にどれだけの値をとるかによって、トルク
の大きさ及び方向を検出するようになっている。
【0023】次に、このトルクセンサ1の作用を説明す
る。トルクセンサ1の作動中は、交流電源17から励磁
用コイル8,9に一定の振幅及び周波数の交流電流が流
され、磁束が固定子7→磁歪材5→固定子7を通る2つ
の磁気回路が形成される。
【0024】そして、シャフト2に回転力が加えられて
トルクが発生すると、シャフト2に作用するトルクに応
じた応力がシャフト2と磁歪材5の接合部、特に、凸部
2a及び凹部5dを介して磁歪材5の領域Xと領域Yに
それぞれ一方が圧縮力を他方が引張力を受ける。このた
め、領域Xと領域Yの磁束の変化を検出する各検出用コ
イル10,11には、引張力を受けた被検出領域を検出
する側で大きくなり、圧縮力を受けた被検出領域を検出
する側で小さくなるようなシャフト2のトルクに応じた
誘導起電力が正確に発生する。このとき、凸部2a及び
凹部5dは円周方向に等間隔に設けられているので、回
転による検出用コイル10,11の出力変動が抑えられ
る。
【0025】そして、2つの検出用コイル10,11に
誘導された誘導起電力は処理回路18に入力され、両検
出用コイル10,11からの電圧が差動回路で減算され
るとともに、その減算された電圧によりシャフト2に作
用するトルクの値が正確に求められる。
【0026】このように、磁歪材5の内周面に凹部5d
を形成し、凸部2aが形成されたシャフト2へ嵌合させ
ながら圧入して磁歪材5の固定を行えば、シャフト2に
作用するトルクに応じた応力が磁歪材5の被検出領域
X,Yに確実に加わり、各領域X,Yにおける透磁率が
正確に変化する。従って、各検出用コイル10,11に
出力される電圧のバランスがズレることが確実に防止さ
れ、回転位置による各検出用コイル10,11に出力さ
れる電圧の変動も防止される。
【0027】さらに、図5の従来技術のように磁歪材4
1の両端部41aをシャフト40に溶接した場合では、
熱変形や残留応力の影響を少なくするために、シャフト
40へ溶接後において、磁性焼鈍する必要があるが、本
実施形態のように磁歪材5をシャフト2に固定すれば、
磁歪材5のシャフト2への固定後における磁性焼鈍の行
程が不要となる。
【0028】このように本実施の形態は、下記のような
特徴を示す。 (1)磁歪材5の内周面には軸方向に沿って凹部5dが
形成され、該凹部5dを、凸部2aが形成されたシャフ
ト2に嵌合させながら圧入することにより磁歪材5が固
定される。このように、図4のような軸線方向のズレを
防止するための2つのストッパリング34を用いずに、
凹部5dと凸部2aを嵌合させながら圧入することによ
って磁歪材5をシャフト2の外周面に固定すれば、軸方
向のズレが防止されるとともに、図5のような溶接によ
る取付時の誤差も抑制される。つまり、磁歪材5をシャ
フト2に固定する際の取付誤差に伴う接合強度のばらつ
きが防止され、シャフト2に作用するトルクに応じた応
力が確実に磁歪材5に加わることになり、磁歪材5にお
ける透磁率を正確に変化させることができる。従って、
トルクの検出精度を高めることができる。
【0029】さらに、磁歪材5のシャフト2への固定
を、圧入することにより行っているので、従来の溶接に
よるものに比べ取付時の作業が非常に簡単となる。 (2)磁歪材5の表面には、シャフト2にトルクが作用
したときに磁束が増加する磁歪領域と、磁束が減少する
領域とを備え、各検出用コイル10,11がそれぞれの
磁歪領域X,Y毎における磁束の変化を検出するように
している。このようにすれば、各検出用コイル10,1
1に誘導される電圧の差から確実にトルクを求めること
でができ、トルク検出感度を高くできる。 (3)固定子7はシャフト2の外周面に取着された磁歪
材5に対してベアリング6を介して相対回転可能に設け
られているので、シャフト2がその組付精度の限界から
図示しないハウジング等の支持部材に偏心して設けられ
ても、固定子7の内周面の軸心に対するシャフト2の軸
心の偏心量を小さく抑えることができ、トルクセンサ1
の検出精度を一層向上させることができる。
【0030】なお、発明の実施の形態は、上記実施の形
態に限定されるものではなく、下記のように実施しても
よい。 ○上記実施の形態では、凸部2a及び凹部5dは各4つ
設けられていたが、凸部2a及び凹部5dの数に限定す
ることなく、例えば、図3のように、凸部2a及び凹部
5dを複数形成して実施してもよい。詳しくは、シャフ
ト20の外周面に凸条のスプライン21が軸方向にそれ
ぞれ平行に設けられ、このシャフト20のスプライン2
1に嵌合するように磁歪材22の内周面には、凹部23
が軸方向に沿って平行に複数設けられている。そして、
磁歪材22がシャフト20に軽圧入され固定されるよう
になっている。なお、本例において、スプライン21及
び凹部23はモジュール0.5mmとなるように形成さ
れている。
【0031】このように、スプライン21及び凹部23
を円周上に隙間なく複数設けることにより、上記実施形
態のような4つの凹部5dが形成された磁歪材5を固定
する場合に比べ、圧入時の圧力をより低減させることが
でき、検出用コイルの出力電圧の回転依存性をより低減
させることができる。さらに、磁歪材22の厚さを薄く
コンパクトにすることができ、コスト面でも有利なもの
となる。
【0032】○上記実施の形態においては、磁歪材5に
凹部5dを設け、シャフト2の凸部2aに嵌合させるも
のであったが、磁歪材5に凸部を設け、シャフト2に凹
部を設けて実施してもよい。
【0033】○上記実施の形態のトルクセンサ1をステ
アリングシャフト2のトルク検出として利用したが、例
えばトルクレンチ等の回転軸に取り付け、該軸のトルク
を検出するようにしてもよく、その他各種機器に設けら
れる回転軸のトルク検出に使用してもよい。
【0034】○磁歪材5をその表面に切欠溝のない平滑
スリーブとし、平滑スリーブをクロスヘッド型ピックア
ップで検出する構成を採用してもよい。前記実施形態か
ら把握される請求項に係る発明以外の技術的思想をその
効果とともに以下に記載する。
【0035】(イ)請求項1において、被検出軸は、自
動車用ステアリングシャフトであるトルクセンサ。この
構成により、ドライバのステアリング操作力をステアリ
ングシャフトに発生するトルクによって検出することが
できる。
【0036】(ロ)請求項1において、前記凸部あるい
は凹部は周方向に等間隔に形成されるものである。この
構成によれば、センサ出力の回転依存性が防止され、実
用上好ましいものとなる。
【0037】(ハ)請求項1において、前記励磁用コイ
ル及び検出用コイルを支持するとともに、前記磁歪材に
外嵌する状態で、かつ、被検出軸に対し軸受けを介して
回転可能に設けられる固定子とを備えたトルクセンサ。
この構成によれば、被検出軸がその組付精度の限界から
ハウジング等の支持部材に偏心して設けられても、固定
子の内周面の軸心に対する被検出軸の軸心の偏心量を小
さく抑えることができる。よって、トルクセンサの検出
精度を一層向上させることができる。
【0038】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、磁歪材
の被検出軸への取付誤差を防止することにより磁歪材の
透磁率を正確に変化させ、トルクの検出精度を高めるこ
とができる。
【0039】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、各検出用コイルに誘導され
る電圧の差から確実にトルクを求めることができ、トル
クの検出感度を高くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態におけるトルクセンサの断面図。
【図2】 シャフト及び磁歪材の斜視図。
【図3】 他の実施形態におけるシャフト及び磁歪材の
斜視図。
【図4】 従来技術におけるシャフト及び磁歪材の斜視
図。
【図5】 従来技術におけるシャフト及び磁歪材の正面
図。
【図6】 従来技術におけるトルクセンサの電気的構成
図。
【符号の説明】
2…被検出軸としてのステアリングシャフト、2a…凸
部、5…磁歪材、5d…凹部、8,9…励磁用コイル、
10,11…検出用コイル、X,Y…磁歪領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 幸雄 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出軸の外周面に固定する筒状の磁歪
    材と、 前記磁歪材を通る磁束を発生させる励磁用コイルと、 前記被検出軸に作用するトルクに応じて前記磁歪材が歪
    むことによる前記磁束の変化を検出するための検出用コ
    イルとを備えたトルクセンサにおいて、 前記磁歪材の内周面に軸方向に沿って凹部または凸部を
    形成し、該凹部または凸部を、凸部または凹部が形成さ
    れた前記被検出軸に嵌合させながら圧入することにより
    前記磁歪材を被検出軸に固定するようにしたトルクセン
    サ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のトルクセンサにおい
    て、前記磁歪材は、前記被検出軸にトルクが作用したと
    きに磁束が増加する磁歪領域と、磁束が減少する領域と
    を備え、 前記励磁用コイルは、それぞれ対応する磁歪領域毎に設
    けられ、それぞれの磁歪領域毎に対して磁束を発生させ
    るものであり、 前記検出用コイルは、それぞれ対応する磁歪領域毎に設
    けられ、それぞれの磁歪領域毎における磁束の変化を検
    出するものであり、 前記各検出用コイルに誘導される電圧の差からトルクを
    求めるトルクセンサ。
JP14909598A 1998-05-29 1998-05-29 トルクセンサ Pending JPH11344393A (ja)

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JP14909598A JPH11344393A (ja) 1998-05-29 1998-05-29 トルクセンサ

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