JPH11343691A

JPH11343691A - 袖壁における外壁パネルの取付構造

Info

Publication number: JPH11343691A
Application number: JP15133698A
Authority: JP
Inventors: Tsuratake Maeda; 貫岳前田
Original assignee: Sekisui House Ltd
Current assignee: Sekisui House Ltd
Priority date: 1998-06-01
Filing date: 1998-06-01
Publication date: 1999-12-14

Abstract

(57)【要約】【課題】袖壁を構成する外壁パネルを簡単に取り付け
ることができるようにする。【解決手段】各種外壁パネル(１)(20)をそれらの内面
側が向き合うようにして取り付けてなる袖壁において、
一部の出隅コーナー部分を残して先に取り付けた平面パ
ネル(１)及び出隅コーナーパネル(20)に、受け金具(40)
を出隅コーナー部分に臨むようにして取り付けるととも
に、最後に取り付ける出隅コーナーパネル(20)を外方か
ら押し込んでその内面側のフレーム(22)(22)を受け金具
(40)に係合させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、主としてカーテ
ンウォール構造の建築物において、袖壁を構成する外壁
パネルの取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】カーテンウォール構造の建築物において
は、構造躯体の梁で金具などを介して外壁パネルを吊り
下げ支持するようにしている。この場合、吊り下げ支持
された外壁パネルの下端は、その下側の外壁パネルを吊
っている金具へ、地震の際のロッキングを許容するよう
上下に移動できるような状態で取り付けて、内外の出入
りや目地隙間が一定になるようにしている。他方、下側
に外壁パネルが存在しない一階の最下部の外壁パネルの
場合は、基礎コンクリートの上に専用の金具を固定し
て、同様に外壁パネル下端を支持している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来においては、外壁
パネル下端をその内面側においてボルトの締め付けによ
って金具に固定しているが、袖壁を外壁パネルの囲い込
みによって構成する場合には、各外壁パネルの内面側が
近接して向かい合う状態となり、特に最後に取り付ける
外壁パネルにおいては、その内面側が閉塞されてしまう
ため、ボルトの締め付け作業を行うことができず、その
下端の支持に際して非常に煩雑な作業を強いられてい
た。

【０００４】この発明は、このような不具合を解消し
て、袖壁を構成する外壁パネルを簡単に取り付けること
ができるようにすることを目的としてなされたものであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、平面パネルやコーナーパネル等の各種外
壁パネルを、それらの内面側が向き合うようにして取り
付けてなる袖壁において、一部の出隅コーナー部分を残
して先に取り付けた外壁パネルに、受け金具を前記出隅
コーナー部分に臨むようにして取り付けるとともに、最
後に取り付ける出隅コーナーパネルを外方から押し込ん
でその内面側下端を前記受け金具に係合させるようにし
たことを特徴とする。

【０００６】前記受け金具は、出隅コーナー部分の両側
に位置する外壁パネルのフレーム間に跨って取り付けら
れる取付プレートと、この取付プレートに取り付けられ
て外方に向かって突出する左右一対の弾性プレートとを
備え、前記出隅コーナーパネルの内面側に配された左右
一対のフレーム間に前記弾性プレートが嵌り込むように
している。

【０００７】さらに、前記左右一対の弾性プレートに
は、互いに近接する方向に凹んだ係止溝が形成され、前
記弾性プレートが前記出隅コーナーパネルの内面側のフ
レーム間に嵌り込んだときに、前記係合溝と前記フレー
ムに形成した係合片とが係合するようにしている。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図１は本発明の一実施形態に
係る袖壁の出隅コーナーパネル取付前の状態を示す平面
断面図、図２は同じくその斜視図、図３は出隅コーナー
パネルの取付状態を示す要部斜視図、図４は受け金具の
平面図である。

【０００９】図において、(１)は、袖壁の平面部分を構
成する平面パネルであって、この平面パネル(１)は、軽
量コンクリート板等の無機質材からなる平面サイディン
グ材(２)と、このサイディング材(２)の内面側にそのサ
イディング材(２)の外周に沿うように固定された金属製
の枠状フレーム(３)とからなる。

【００１０】枠状フレーム(３)は、リップ付きの溝型鋼
からなる左右一対の縦フレーム材(４)(４)と、これら縦
フレーム材(４)(４)の上端間を連結する上部横フレーム
材(６)と、同じくこれら縦フレーム材(４)(４)の下端間
を連結する下部横フレーム材(７)とからなる。そして、
上部横フレーム材(６)には、そのウエブに吊り下げボル
ト(８)及びファスナー(９)が取り付けられており、ファ
スナー(９)を梁(10)の上面に固定することによって、平
面パネル(１)が梁(10)に上下動可能に吊り下げ支持され
るようになっている。また、下部横フレーム材(７)は、
基礎(11)に固定した金具に上下動可能に支持されてお
り、これによって平面パネル(１)の下端のバタ付きを防
止している。

【００１１】(20)は、袖壁の出隅コーナー部分を構成す
る出隅コーナーパネルであって、この出隅コーナーパネ
ル(20)は、軽量コンクリート等の無機質材からなるＬ形
サイディング材(21)と、このサイディング材(21)の内面
側に固定された金属製の一対のＬ形縦フレーム材(22)(2
2)とからなる。

【００１２】Ｌ形縦フレーム材(22)は、図３に示すよう
に、サイディング材(21)の内面両端部に上下方向に沿っ
て固定された固定片(23)と、この固定片(23)の端部から
その固定片(23)と直角な方向に延びる突出片(24)とから
なる。そして、これらＬ形縦フレーム材(22)(22)の突出
片(24)(24)の先端が、互いに近接する側に直角に折曲さ
れて係合片(25)(25)とされている。

【００１３】また、突出片(24)(24)には、図２に示すよ
うに、上下方向に複数のボルト穴(26)(26)…が形成され
ている。さらに、突出片(24)(24)には、出隅コーナーパ
ネル(20)をその梁(10)に固定するための固定金具(27)(2
7)がボルト穴(26)(26)を利用して夫々取り付けられてい
る。この固定金具(27)は、突出片(24)から上方に向かっ
て突出した後に出隅コーナーパネル(20)の外面側に張り
出し、その先端にボルト穴(28)付きの水平固定片(29)が
取り付けられており、この水平固定片(29)を梁(10)のフ
ランジ下面にボルトによって取り付けられるようになっ
ている。なお、図２に示す(30)は、垂壁パネルであっ
て、平面パネル(１)と同様に梁(10)に上下動可能に吊り
下げ支持されている。

【００１４】(40)は、出隅コーナーパネル(20)を支持す
るための受け金具であって、出隅コーナー部分に臨むよ
うにしてその出隅コーナー部分の両側に位置する平面パ
ネル(１)と出隅コーナーパネル(20)との間に取り付けら
れる。

【００１５】この受け金具(40)は、図３及び図４に示す
ように、平面パネル(１)の一方の縦フレーム材(４)と出
隅コーナーパネル(20)の一方のＬ形縦フレーム材(22)と
の間に跨って取り付けられる取付プレート(41)と、この
取付プレート(41)に固定されて外方に向かって突出する
左右一対の弾性プレート(42)(42)を備えている。

【００１６】取付プレート(41)は、一対のフレーム固定
片(43)(43)と、これらフレーム固定片(43)(43)を連結す
る連結片(44)とが一体に形成されてなり、両フレーム固
定片(43)(43)は、連結片(44)に対して外方向に向かって
約４５度折り曲げられた状態となっている。また、両フ
レーム固定片(43)(43)には、ボルト穴(45)(45)が夫々形
成されている。

【００１７】弾性プレート(42)(42)は、その根元部分が
(50)(50)がＬ字形に折曲されて取付プレート(41)の連結
片(44)にピン(51)(51)によって夫々固定され、その先端
部分(52)(52)の間隔が外方に向かうにつれて狭くなって
いる。そして、根元部分(50)(50)と先端部分(52)(52)と
の間には、互いに近接する方向に凹んだ略U字形の係止
溝(53)(53)が形成されている。

【００１８】上記構成において、平面パネル(１)及び出
隅コーナーパネル(20)を使用して袖壁を構成するには、
まず図１に示すように、一部の出隅コーナー部分を残し
て平面パネル(１)及び出隅コーナーパネル(20)を取り付
け、これらを連結ボルト(55)(55)…によって横綴りに連
結する。

【００１９】そして、受け金具(40)を出隅コーナー部分
の両側に位置する平面パネル(１)の一方の縦フレーム材
(４)下端と出隅コーナーパネル(20)の一方のＬ形縦フレ
ーム(22)下端との間に跨って取り付ける。この取り付け
は、取付プレート(41)の固定片(43)(43)を縦フレーム材
(４)のウエブ及びＬ形縦フレーム材(22)の突出片(24)に
夫々ボルト(56)(57)によって固定することでなされる。
このとき、受け金具(40)の左右一対の弾性プレート(42)
(42)が外方に向けて突出している。

【００２０】そして、残りの出隅コーナーパネル(20)を
外方より出隅コーナー部分に押し込むことによって、突
出した弾性プレート(42)(42)が互いに近接する方向に押
し込まれながら出隅コーナーパネル(20)のＬ形縦フレー
ム材(22)(22)間の隙間に嵌り込み、図３に示すように、
Ｌ形フレーム材(22)(22)の係合片(25)(25)が弾性プレー
ト(42)(42)の係止溝(53)(53)と一致した時点で、弾性プ
レート(42)(42)が弾性復帰して、係合片(25)(25)と係合
溝(53)(53)とが係合する。このようにして出隅コーナー
部分に取り付けた出隅コーナーパネル(20)をその固定金
具(27)を介して梁(10)に吊り下げ支持する。

【００２１】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、一部の出隅コーナー部分を残して先に取り付
けた外壁パネルに受け金具を取り付け、最後に取り付け
る出隅コーナーパネルを外方から押し込んで、その内面
側下端を受け金具に係合させるようになっているので、
袖壁を外壁パネルの囲い込みによって構成する場合にお
いて、最後に取り付ける出隅コーナーパネルの内面側が
閉塞されてしまう状況にあっても、最後に取り付ける出
隅コーナーパネルの下端をその内面側においてボルトの
締め付け作業を伴わずに極めて簡単に支持することがで
きる。

【００２２】また、出隅コーナーパネルの内面側に配さ
れた左右一対のフレーム間に、受け金具の一対の弾性プ
レートが嵌り込むようにすることによって、出隅コーナ
ーパネルのガタ付きを防止することができる。さらに、
出隅コーナーパネル側の係合片と受け金具側の係合溝と
が係合するようにしているので、出隅コーナーパネルの
脱落を確実に防止することができる。

【００２３】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る袖壁の出隅コーナー
パネル取付前の状態を示す平面断面図である。

【図２】同じくその斜視図である。

【図３】出隅コーナーパネルの取付状態を示す要部斜視
図である。

【図４】受け金具の平面図である。

【符号の説明】

(１) 平面パネル (20) コーナーパネル (22) フレーム (25) 係合片 (40) 受け金具 (41) 取付プレート (42) 弾性プレート (53) 係止溝

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】平面パネルやコーナーパネル等の各種外
壁パネルを、それらの内面側が向き合うようにして取り
付けてなる袖壁において、一部の出隅コーナー部分を残
して先に取り付けた外壁パネルに、受け金具を前記出隅
コーナー部分に臨むようにして取り付けるとともに、最
後に取り付ける出隅コーナーパネルを外方から押し込ん
でその内面側下端を前記受け金具に係合させるようにし
たことを特徴とする袖壁における外壁パネルの取付構
造。
【請求項２】前記受け金具は、出隅コーナー部分の両
側に位置する外壁パネルのフレーム間に跨って取り付け
られる取付プレートと、この取付プレートに取り付けら
れて外方に向かって突出する左右一対の弾性プレートと
を備え、前記出隅コーナーパネルの内面側に配された左
右一対のフレーム間に前記弾性プレートが嵌り込むよう
にした請求項１記載の袖壁における外壁パネルの取付構
造。
【請求項３】前記左右一対の弾性プレートには、互い
に近接する方向に凹んだ係止溝が形成され、前記弾性プ
レートが前記出隅コーナーパネルの内面側のフレーム間
に嵌り込んだときに、前記係合溝と前記フレームに形成
した係合片とが係合するようにした請求項２記載の袖壁
における外壁パネルの取付構造。