JPH11343428A - 塩化ビニリデン系エマルジョン及び下塗り用水性樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニリデン系エマルジョン及び下塗り用水性樹脂組成物

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JPH11343428A
JPH11343428A JP15255798A JP15255798A JPH11343428A JP H11343428 A JPH11343428 A JP H11343428A JP 15255798 A JP15255798 A JP 15255798A JP 15255798 A JP15255798 A JP 15255798A JP H11343428 A JPH11343428 A JP H11343428A
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vinyl chloride
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信二 鍵谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩化ビニリデン系エマルジョン、並びに、そ
れを使用した上塗り塗料及び基材との密着性が良好な下
塗り水性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂からなる(A)成分を
シードとして、単量体成分(B)を乳化重合して得られ
る塩化ビニリデン系エマルジョンであって、上記単量体
成分(B)は、1種以上の(メタ)アクリレート単量体
及び塩化ビニリデンからなる塩化ビニリデン系エマルジ
ョン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニリデン系
エマルジョン、並びに、それを使用した上塗り塗料及び
基材との密着性が良好な下塗り用水性樹脂塗料組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、土木構造材、一般建築物、自動
車、家具等に使用されるセメントコンクリート、セメン
トモルタルスレート等の窯業材の各種構造材を塗装する
際には、構造材と塗料との密着性を高めるために、予め
構造物にシーラー(下塗り塗料)を塗布、乾燥したの
ち、上塗り塗料を塗布する方法が採られている。このよ
うなシーラーとしては、ウレタン系、アクリル系、塩化
ビニル系等の溶剤型シーラーが使用されているが、環境
問題、臭気、危険性の問題点から水性化が進んでいる。
【0003】密着性に優れたシーラーとしては、塩素含
有エマルジョンが一般に使用されている。特開平2−9
1140号公報には、有機溶剤を使用して塩素化ポリオ
レフィンを溶解したのち、最終的に減圧蒸留して溶剤を
回収することが行われている。しかし、溶剤を完全には
回収できないため、溶剤が残留して臭気が残り、また、
工程が多いためコストも高くなる。
【0004】特開平2−4623号公報には、溶剤を含
まない塩素化ポリオレフィンの水性分散液の製法が開示
されている。これは、EVA(エチレン・酢酸ビニル共
重合体)を共存させて、塩素化ポリオレフィンの熱分解
を抑制したものである。しかし、EVAを多量に含有す
るため、接着性が低下し、シーラー用には適さない。
【0005】ところで、塩化ビニルを主体とする合成樹
脂(塩化ビニル系樹脂)エマルジョンについては、塩化
ビニル系樹脂のガラス転移温度(Tg)が高いため、成
膜性に乏しく、柔軟性に劣るという欠点がある。特開平
9−12656号公報では、塩化ビニル系樹脂エマルジ
ョンでのコア/シェル構造が提案されている。このもの
は、成膜性においては向上しているが、粒子表面の塩素
量が少なく、充分な密着性が得られていない。また、基
材に対する密着性も不充分である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、上塗り塗料及び基材との密着性が良好な水性エマ
ルジョンを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため研究を重ねた結果、塩化ビニル系樹脂を
シードとして、1種以上の(メタ)アクリレート単量体
と塩化ビニリデンとを乳化重合して得られる塩化ビニリ
デン系エマルジョンからなる組成物を使用することによ
って、粒子表面に塩素を存在させて上塗り塗料との密着
性を向上させ、また、乳化重合により新粒子を生成させ
て基材への密着性を向上させることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、塩化ビニル系樹脂からな
る(A)成分をシードとして、単量体成分(B)を乳化
重合して得られる塩化ビニリデン系エマルジョンであっ
て、上記単量体成分(B)は、1種以上の(メタ)アク
リレート単量体及び塩化ビニリデンからなる塩化ビニリ
デン系エマルジョン、並びに、上記塩化ビニリデン系エ
マルジョンからなる下塗り用水性樹脂組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳述する。本発明
は、(A)成分の存在下に、これをシードとして、単量
体成分(B)を乳化重合して得られる塩化ビニリデン系
エマルジョンである。上記(A)成分は、塩化ビニル系
樹脂からなるものである。
【0010】上記塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニ
ル単量体の単独重合により得られる塩化ビニル単独重合
樹脂、塩化ビニル単量体と共重合可能な他の単量体との
共重合樹脂、又は、塩化ビニル単量体の他の樹脂へのグ
ラフト共重合樹脂等が挙げられる。好ましくは、塩化ビ
ニル単量体の単独重合で得られる塩化ビニル単独樹脂で
ある。
【0011】上記重合方法としては、懸濁重合、塊状重
合、乳化重合等のいずれかの方法であってよい。上記塩
化ビニル系樹脂の形状としては、粉末状、又は、媒体に
分散されたスラリー状のいずれかであってもよい。好ま
しくは、乳化重合によって得られる、媒体として純水に
分散された状態のエマルジョンである。
【0012】上記乳化重合としては、一般に用いられる
重合方法が使用でき、例えば、アニオン性界面活性剤及
び/又は非イオン性界面活性剤を乳化剤として使用し、
水溶性過酸化物、水溶性過酸化物と水溶性還元剤との組
み合わせ、又は、油溶性過酸化物との組み合わせを重合
開始剤として使用し、所望により他の重合助剤の存在
下、水性媒体中で行う方法が挙げられる。上記乳化重合
は、塩化ビニル単量体を重合して平均粒子径が0.1〜
0.5μmの微小粒子を生成する乳化重合、及び、予め
種粒子として調製した塩化ビニル樹脂の存在下に乳化重
合を行うことにより、種粒子を核として肥大させて0.
5〜2μmの比較的大きな粒子を生成する乳化重合の双
方を意味する。本発明で用いる塩化ビニル系樹脂として
は、粒子径0.1〜0.5μmのものが好ましく、より
好ましくは、0.15〜0.3μmである。
【0013】上記単量体成分(B)は、1種以上の(メ
タ)アクリレート単量体及び塩化ビニリデンからなるも
のである。上記(メタ)アクリレート単量体としては、
アルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレー
トであってよく、例えば、メチルアクリレート、エチル
アクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチル
アクリレート、i−ブチルアクリレート、n−ヘキシル
アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、
n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、
i−ノニルアクリレート、n−デシルアクリレート、n
−ドデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、テト
ラヒドロフルフリルアクリレート等の単官能アクリレー
ト及びそれらのメタアクリレート;エチレングリコール
ジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペン
チルグリコールジアクリレート等の2官能アクリレート
及びそれらのメタアクリレート;並びに、ペンタエリス
リトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート等の多官能アクリレート及びそれら
のメタアクリレート等が挙げられ、これらから選択され
る1種以上を用いることができる。
【0014】上記単量体成分(B)としては、エマルジ
ョンの機械的安定性を向上させるために、更に、カルボ
キシル基含有単量体を含むものであることが好ましい。
上記カルボキシル基含有単量体としては、1以上のカル
ボキシル基を含む単量体であれば特に限定されず、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン
酸等が挙げられる。
【0015】本発明の塩化ビニリデン系エマルジョン
は、上記塩化ビニル系樹脂からなる(A)成分をシード
として、上記単量体成分(B)を乳化重合して得られる
ものである。上記(A)成分をシードとして上記単量体
成分(B)を乳化重合することによって、上記(A)成
分をシードとする大粒子と単量体成分(B)のみからな
る小さな新粒子を生成させることができる。
【0016】上記(A)成分を構成する塩化ビニル系樹
脂と上記単量体成分(B)に使用される塩化ビニリデン
の重量比(〔塩化ビニル系樹脂〕/〔塩化ビニリデ
ン〕)は、100:25〜100:600が好ましい。
より好ましくは、100:100〜100:300であ
る。100:25を超えると、シェルの塩素量が低下
し、密着性が低下する。100:600未満では、エマ
ルジョンの着色性が低下する場合がある。
【0017】上記(A)成分を構成する塩化ビニル系樹
脂の使用量としては、塩化ビニル系樹脂及び単量体成分
(B)の合計100重量部に対して、10重量部〜50
重量部が好ましい。上記単量体成分(B)とは、(メ
タ)アクリレート単量体、塩化ビニリデン、及び、該当
する場合にはカルボキシル基含有単量体をいう。より好
ましくは、15重量部〜35重量部であり、更に好まし
くは、20重量部〜30重量部である。10重量部未満
では、新粒子が多くなり、着色性が低下し、重合安定性
が低下することがある。50重量部を超えると、新粒子
の生成が少なく、基材への密着性が低下することがあ
る。
【0018】上記単量体成分(B)に使用される塩化ビ
ニリデンの使用量としては、塩化ビニル系樹脂及び単量
体成分(B)の合計100重量部に対して、10重量部
〜60重量部が好ましい。より好ましくは、15重量部
〜50重量部であり、更に好ましくは、20重量部〜4
5重量部である。10重量部未満では、粒子表面に存在
する塩素量が少なくなり、上塗り塗料との密着性が低下
することがある。60重量部を超えると、塩化ビニリデ
ンの結晶性により成膜性が低下することがある。
【0019】上記単量体成分(B)に使用される(メ
タ)アクリレート単量体の使用量としては、塩化ビニル
系樹脂及び単量体成分(B)の合計100重量部に対し
て、 0.01〜70重量部が好ましい。より好ましく
は、15重量部〜60重量部である。0.01重量部未
満では、カルボキシル基含有単量体が少なく機械的安定
性が低下する。70重量部を超えると、塩化ビニル樹脂
及び塩化ビニリデン量が少なく、密着性が低下する。
【0020】上記カルボキシル基含有単量体は、塩化ビ
ニル系樹脂及び単量体成分(B)の合計100重量部に
対して、0.01〜5重量部が好ましい。5重量部を超
えると、エマルジョンが増粘し、重合安定性が低下する
ことがある。0.01未満では、機械的安定性が低下
し、長期攪拌又は高速攪拌により凝集物が生成すること
がある。
【0021】上記乳化重合の方法としては特に限定され
ず、例えば、予め単量体成分(B)と乳化剤をよく混合
した乳化液、及び、重合開始剤を、上記塩化ビニル系樹
脂からなる(A)成分に対して、滴下する方法等が挙げ
られる。上記重合温度は、30℃〜90℃程度で行えば
よく、反応時間は、通常2〜20時間程度とすればよ
い。
【0022】上記乳化剤としては、通常の乳化重合に用
いられるものであれば特に限定されず、例えば、アニオ
ン性及びカチオン性のイオン性界面活性剤、並びに、非
イオン性の界面活性剤等が挙げられる。
【0023】上記アニオン性界面活性剤としては、オレ
イン酸ナトリウム等の脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウ
ム等の高級アルコールの硫酸エステル塩;ドデシルベン
ゼンスルホン酸塩、イソオクチルベンゼンスルホン酸塩
等のアルキルアリルスルホン酸塩;ホルマリン縮合ナフ
タレンスルホン酸塩;ジオクチルスルホコハク酸ナトリ
ウム等がある。上記カチオン性界面活性剤としては、イ
ミダゾリンラウレート、アンモニウムハイドロオキサイ
ド、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセ
テート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、
ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げ
られる。上記非イオン性界面活性剤としては、例えば、
ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレン
グリコールモノステアレート、ポリエチレングリコール
モノオレエート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等が
挙げられる。
【0024】本発明においては、更に、乳化剤として、
1分子中に重合性二重結合を有する反応性界面活性剤を
用いることができる。上記反応性乳化剤の具体例として
は、RMA−506、MA−30、MA−50、MA−
100、MA150、MAG−130MA、(以上、日
本乳化剤社製)、アクアロンRN−20、RN−30、
RN−50、アクアロンHS−10、HS−20、HS
−1025(以上、第一工業製薬社製)、アデカリアソ
ープNE−10、NE−20、NE−30、NE−4
0、SE−10N(以上、旭電化工業社製)等が挙げら
れる。上記乳化剤は、単独又は2種類以上組み合わせて
使用できる。
【0025】上記乳化剤の使用量としては、上記単量体
成分(B)100重量部に対して、1〜10重量部の範
囲が好ましい。上記乳化剤の役割は、一般的に、重合の
場の提供、生成した重合体エマルジョンの安定化、並び
に、エマルジョンの機械的安定性及び化学的安定性の向
上であるので、この役割を達成するために充分な量の乳
化剤を存在させることとなる。10重量部を超えると、
重合して得られるエマルジョンは塗膜の耐水性が悪くな
ることがある。1重量部未満では、重合安定性が悪く、
得られるエマルジョンが不安定になり凝集体を生じるこ
とがある。従って、上記乳化剤量は、上記範囲内で目的
に応じた使用量とすることが好ましい。
【0026】上記重合開始剤としては、過硫酸アンモニ
ウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;アゾビスイソブチ
ロニトリル、過酸化水素水、t−ブチルハイドロパーオ
キサイド、ジブチルパーオキサンド、アゾビスアミジノ
プロパン塩酸塩、ベンゾイルパーオキサイド、ジイソプ
ロピルパーオキシカーボネート、クミルパーオキシオク
トエート、クミルパーオキシネオデカノエート、クメン
ハイドロパーオキサイド等が例示される。
【0027】本発明の乳化重合においては、更に必要に
応じて、酸性亜硫酸ナトリウム、ロンガリット、L−ア
スコルビン酸、糖類、アミン類等の還元剤;銅イオン、
鉄イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン等遷移金属
イオン、又は、上記遷移金属イオンとエチレンジアミン
四酢酸二ナトリウム等のキレート化剤とのキレート化合
物を併用したレドックス開始剤も使用することができ
る。
【0028】上記重合開始剤の使用量は、単量体成分
(B)100重量部に対して0.01〜10重量部が好
ましい。0.01重量部未満では、重合が進行しなくな
ることがある。10重量部を超えると、得られるエマル
ジョンの分子量低下に伴って、塗膜形成時も耐水性等の
低下が起こることがある。
【0029】上記エマルジョンの機械的安定性、化学的
安定性、凍結安定性、及び、重合安定性を向上させるた
め、乳化重合の開始時又は終了時に塩基性物質を加え
て、pHを5以上になるように調整することが好まし
い。より好ましくは、pH6〜10である。上記中和に
使用する塩基性物質としては、苛性ソーダ、苛性カリ、
アンモニア、エタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、ジメチルエタノールアミンエチルアミン、ジエチル
アミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
【0030】本発明の塩化ビニリデン系エマルジョン
は、塩化ビニル樹脂からなる(A)成分をシードとし
て、(メタ)アクリレート単量体1種以上と塩化ビニリ
デンからなる単量体成分(B)を乳化重合して得られる
ものである。上記シードを使用せず、(メタ)アクリレ
ート単量体1種以上と塩化ビニリデンからなる単量体成
分(B)のみを乳化重合すると、粒子径の小さいものが
できるが、粒子の表面積が大きくなり、脱塩酸により着
色性が低下する。本発明においては、シードを使用し、
かつ、新粒子を生成することにより、大粒子と小粒子が
生成され、着色性の低下が少なく、粒子表面に塩素を存
在させることができる。粒子表面に塩素を存在させるこ
とにより上塗り塗料との密着性を向上させ、新たに生成
した新粒子により基材への密着性を向上させることがで
きる。
【0031】本発明の塩化ビニリデン系エマルジョン
は、上述の塩化ビニリデン系エマルジョンから選択され
た異なるガラス転移温度(Tg)を持つ2種以上の塩化
ビニリデン系エマルジョンをブレンドしてなるものであ
ることが、性能バランスを向上させることができるので
好ましい。
【0032】上記2種以上をブレンドした塩化ビニリデ
ン系エマルジョンとしては、Tgが20〜60℃の高T
gエマルジョンから選択される1種以上と、Tgが10
℃〜−25℃の低Tgエマルジョンから選択される1種
以上を組み合わせて使用することが好ましい。上記低T
gエマルジョンをブレンドすることによって、上塗り塗
料との初期密着性がよくなり、また、高Tgエマルジョ
ンをブレンドすることによって、上塗り塗料と温水フク
レ性を向上することができる。上記2種の塩化ビニリデ
ン系エマルジョンの配合比としては特に限定されず、目
的とする性能に合わせて選択することができる。
【0033】本発明の塩化ビニリデン系エマルジョン
は、常法に従って、水、成膜助剤等を添加し、適当な固
形分の樹脂組成物とすることによって、土木構造材、一
般建築物、自動車、家具等に使用されるセメントコンク
リート、セメントモルタルスレート等の各種構造材の下
塗り塗料として好適に使用することができる。
【0034】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、以下の合成例及び実施例において、
「部」は「重量部」を表すものとする。
【0035】(合成例1)エマルジョン−1の合成 純水525部、塩化ビニル樹脂225部、重亜硫酸ナト
リウム1.55部、硫酸第1鉄0.18部を耐圧反応機
中に仕込み、攪拌しながら55℃に調節する。別のモノ
マー乳化タンクに2−エチルヘキシルアクリレート(2
EHA)95部、メチルメタクリレート(MMA)54
2部、塩化ビニリデン(VdC)245部、アクリル酸
(AA)9部、純水639.8部にラウリル硫酸ナトリ
ウム10.5部を入れ、攪拌して乳化液を得た。得られ
た乳化液と過硫酸アンモニウム1.22部を、6時間に
わたり内温を55℃に維持し、一定速度で耐圧反応機中
に連続追加した。追加終了後、2時間55℃を維持し反
応を終えた。冷却後、アンモニアにて中和を行い、これ
により固形分47重量%のエマルジョンを得た。エマル
ジョンの粒子径をナイコンプにより測定したところ、2
86nmと80nmの二山分布のものであった。
【0036】(合成例2)エマルジョン−2 表1に示した原料を使用し、合成例1と同様に重合を行
った。得られたエマルジョンの粒子径は282nmと6
4nmの二山分布のものであった。
【0037】(合成例3)エマルジョン−3 表1に示した原料を使用し、合成例1と同様に重合を行
った。得られたエマルジョンは粒子径は299nmと8
9nmの二山分布のものであった。
【0038】(比較合成例1〜2)エマルジョン−4、
エマルジョン−5 表1に示した原料を使用し、合成例1と同様に重合を行
った。なお、カルボキシル基含有単量体として、アクリ
ル酸(AA)及びメタクリル酸(MA)を使用した。得
られたエマルジョンの粒子径は、それぞれ300nm
(エマルジョン−4)、308nm(エマルジョン−
5)の単分散のものであった。
【0039】(比較合成例3)エマルジョン−6 表1に示した原料を使用し、合成例1と同様に重合を行
った。得られたエマルジョンの粒子径は248nmと7
3nmの二山分布のものであった。
【0040】(比較合成例4)エマルジョン−7 表1に示した原料を使用し、合成例1と同様に重合を行
った。得られたエマルジョンの粒子径は290nmと8
5nmの二山分布のものであった。
【0041】(比較合成例5)エマルジョン−8 表1に示した原料を使用し、合成例1と同様に重合を行
った。重合中にスケールが多く発生し、良好なエマルジ
ョンは得られなかった。
【0042】合成例1〜3及び比較合成例1〜5で得ら
れたエマルジョンの機械的安定性をマローン試験法によ
って評価した。結果を表1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】(実施例1)合成例1で得られたエマルジ
ョン−1を使用し、100重量部に対し成膜助剤として
テキサノール(商品名CS−12;チッソ社製)を11
重量部添加し、純水で固形分20%に調整した。このサ
ンプルを使用し、フレキルブル板に塗布量100g/m
2 を刷毛塗りした。常温で24時間乾燥を行い、試験片
1とした。試験片1(常温24時間乾燥品)の上に塗布
量1.2Kg/m2 で水性弾性塗料を塗布し、常温で7
日乾燥し試験片2とした。試験片1(常温24時間乾燥
品)の上に塗布量2.2Kg/m2 で水性アクリルゴム
系高弾性塗料を塗布し、常温で7日乾燥し試験片3とし
た。
【0045】作成した試験片1、試験片2及び試験片3
について、基材密着性の評価、水性弾性塗料を使用した
一次密着性及び二次密着性の評価、並びに、水性アクリ
ルゴム系高弾性塗料を使用した一次密着性及びブリスタ
ー性の評価について下記評価方法で試験を行った。結果
を表2に示した。基材密着性、水性弾性塗料を使用した
一次密着性及び二次密着性、並びに、水性アクリルゴム
系高弾性塗料を使用した一次密着性及びブリスター性が
良好であった。
【0046】評価方法 1.(密着性試験)基材密着性、一次密着性 JIS K 5400に準拠して、塗膜の5mm幅にX
カットを行い、剥離用セロハンテープ(ニチバンセロハ
ンテープ)をXカット部に貼り付け、テープを剥がし、
はがれ状態を目視で評価した。◎:剥離なし、○:一部
剥離、△:Xカット部の大部分に剥離がある、×:テー
プをはったところが剥離の4段階で評価を行った。
【0047】(塗膜評価1)二次密着性 上塗り後、常温で7日乾燥したサンプル(試験片2)を
使用し、養生期間中に溶剤系塗料を使用してサイドシー
ル、バックシールを行った。40℃温水に完全浸積さ
せ、4時間放置後、温水より取り出し、塗膜表面の水分
を拭き取った。一次密着性試験と同様に評価し、二次密
着性評価とした。
【0048】(塗膜評価2)ブリスター試験 上塗り後、常温7日乾燥したサンプル(試験片3)を使
用した。サイドシール、バックシールは行わずに、40
℃温水に24時間完全浸積を行い、上塗り塗料のフクレ
を目視で評価した。◎:フクレなし。○:一部小さいフ
クレが認められる。△:小さいフクレが前面に認められ
る。×:フクレが前面に認められるの4段階で評価を行
った。
【0049】(実施例2)合成例2で得られたエマルジ
ョン−2を使用した以外は実施例1と同様に評価を行っ
た。結果は表2に示した。水性弾性塗料を使用した一次
密着性及び二次密着性の評価、並びに、水性アクリルゴ
ム系高弾性塗料を使用した一次密着性及びブリスター性
が良好であった。
【0050】(実施例3)合成例3で得られたエマルジ
ョン−3を使用した以外は実施例1と同様に評価を行っ
た。結果は表2に示した。水性弾性塗料を使用した一次
密着性及び二次密着性の評価、並びに、水性アクリルゴ
ム系高弾性塗料を使用した一次密着性及びブリスター性
が良好であった。
【0051】(実施例4)実施例1及び2で使用したエ
マルジョン−1及び2を使用し、表2に示したようにエ
マルジョン−1/エマルジョン−2=50/50のブレ
ンド比で混合した。得られたエマルジョンを使用し、1
00重量部に対し成膜助剤を11重量部添加し、純水で
固形分20%に調整した。このサンプルを使い、試験片
3を作成し、水性アクリルゴム系高弾性塗料を使用し、
一次密着性及びブリスター性について、上記評価方法で
評価した。結果は表2に示す。水性アクリルゴム系高弾
性塗料を使用した一次密着性及びブリスター性について
バランスが向上した。
【0052】(実施例5)表2に示されるエマルジョン
を使用し、表2に示されるブレンド比で混合した。得ら
れたエマルジョンを使用し、実施例4と同様に評価を行
った。結果は表2に示す。水性アクリルゴム系高弾性塗
料を使用した一次密着性及びブリスター性についてバラ
ンスが向上した。
【0053】
【表2】
【0054】(比較例1)比較合成例1で得られたエマ
ルジョン−4を使用した以外は実施例1と同様に評価を
行った。結果は表3に示した。小粒子の生成がないた
め、密着性が低下した。
【0055】(比較例2)比較合成例2で得られたエマ
ルジョン−5を使用した以外は実施例1と同様に評価を
行った。結果は表3に示した。小粒子の生成がないた
め、密着性低下した。
【0056】(比較例3及び4)比較合成例3及び4で
得られたエマルジョンを使用した以外は実施例1と同様
に評価を行った。結果は表3に示した。比較例3は、塩
化ビニリデンが多いため、結晶性が高くなり、成膜性低
下により2次密着性及びブリスター性が低下した。比較
例4はTgが高いため、水性アクリルゴム系高弾性塗料
との密着性が低下した。
【0057】(比較例5〜7)表3に示されるエマルジ
ョンを使用し、表3に示されるブレンド比で混合した。
得られたエマルジョンを使用し、実施例4と同様に評価
を行った。結果は表3に示した。水性アクリルゴム系高
弾性塗料を使用した一次密着性及びブリスター性につい
てバランスが向上するものの不充分であった。
【0058】
【表3】
【0059】実施例1〜5及び比較例1〜7より、本発
明の塩化ビニリデン系エマルジョンは、粒子表面に塩素
を存在させることにより水性弾性塗料との密着性を向上
させ、乳化重合により新粒子を生成させて基材への密着
性を向上させることができることがわかった。更に、T
gの違うエマルジョンをブレンドすることにより、水性
アクリルゴム系高弾性塗料に対しても、一次密着性とブ
リスター性の性能レベルを向上させることができた。
【0060】
【発明の効果】本発明の塩化ビニリデン系エマルジョン
は、上述の構成よりなるので、粒子表面に塩素を存在さ
せることにより上塗り塗料との密着性を向上させ、乳化
重合により新粒子を生成させ基材への密着性を向上させ
ることができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂からなる(A)成分を
    シードとして、単量体成分(B)を乳化重合して得られ
    る塩化ビニリデン系エマルジョンであって、前記単量体
    成分(B)は、1種以上の(メタ)アクリレート単量体
    及び塩化ビニリデンからなることを特徴とする塩化ビニ
    リデン系エマルジョン。
  2. 【請求項2】 (A)成分は、塩化ビニル単量体を乳化
    重合した重合体エマルジョン、又は、塩化ビニル単量体
    及び前記塩化ビニル単量体と共重合可能な他の単量体を
    乳化重合した共重合体エマルジョンである請求項1記載
    の塩化ビニリデン系エマルジョン。
  3. 【請求項3】 単量体成分(B)は、更に、カルボキシ
    ル基含有単量体を含むものである請求項1又は2記載の
    塩化ビニリデン系エマルジョン。
  4. 【請求項4】 塩化ビニル系樹脂の使用量は、前記塩化
    ビニル系樹脂及び単量体成分(B)の合計100重量部
    に対して、10〜50重量部である請求項1、2又は3
    記載の塩化ビニリデン系エマルジョン。
  5. 【請求項5】 塩化ビニル系樹脂と塩化ビニリデンとの
    重量比は、100:25〜100:600である請求項
    1、2、3又は4記載の塩化ビニリデン系エマルジョ
    ン。
  6. 【請求項6】 異なるガラス転移温度を持つ請求項1、
    2、3、4又は5記載の塩化ビニリデン系エマルジョン
    をブレンドしてなることを特徴とする塩化ビニリデン系
    エマルジョン。
  7. 【請求項7】 ガラス転移温度が20〜60℃のもの
    と、ガラス転移温度が10℃〜−25℃のものとをブレ
    ンドしてなるものである請求項6記載の塩化ビニリデン
    系エマルジョン。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3、4、5、6又は7記
    載の塩化ビニリデン系エマルジョンからなることを特徴
    とする下塗り用水性樹脂組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007523987A (ja) * 2004-02-27 2007-08-23 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト 複合粒子分散液の貯蔵安定性を改善する方法
JP2014101416A (ja) * 2012-11-16 2014-06-05 Tosoh Corp 塩化ビニル系重合体ラテックス組成物およびその製造方法
WO2015194611A1 (ja) * 2014-06-20 2015-12-23 住友化学株式会社 水性エマルション並びに塗膜、硬化物及び積層体
WO2023171695A1 (ja) * 2022-03-08 2023-09-14 株式会社カネカ 複合樹脂粒子の製造方法、複合樹脂粒子、複合樹脂粒子を用いた成形体、インク及び塗料

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