JPH11343194A - 単結晶の製造装置および単結晶の製造方法 - Google Patents

単結晶の製造装置および単結晶の製造方法

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JPH11343194A
JPH11343194A JP7026999A JP7026999A JPH11343194A JP H11343194 A JPH11343194 A JP H11343194A JP 7026999 A JP7026999 A JP 7026999A JP 7026999 A JP7026999 A JP 7026999A JP H11343194 A JPH11343194 A JP H11343194A
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龍一 大内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】単結晶の原料が充填されている容器を熱処理し
て、単結晶を生成させる製造装置において、単結晶にお
ける組成偏析や異種結晶の生成、結晶方位のずれなどを
防止し、同時に単結晶の量産を可能とする。 【解決手段】本装置は、原料が充填されている複数の容
器7A、7B、7C、7D、7E、7Fに対してそれぞ
れ対応する各加熱処理装置5A、5B、5C、5D、5
E、5F、昇降駆動装置4、および複数の容器と複数の
加熱処理装置との少なくとも一方に対して昇降駆動装置
4を機械的に結合するための結合部材3を備える。昇降
駆動装置4を駆動することによって、各容器を各加熱処
理装置に対して上下方向に相対的に移動させ、加熱処理
装置によって生成する加熱処理領域6A、6B、6C、
6D、6E、6F内に各容器を通過させて容器中の原料
に連続的に融帯を生成させ、融帯を固化させて単結晶を
連続的に生成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Hg−Cd−Mn
−Te系の単結晶等の単結晶を製造する装置および方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、エルビウム添加光ファイバー増幅
器が注目を集めている。エルビウムの励起波長として
は、特に0.98μmが有望視されている。0.98μ
m帯光アイソレーター用材料としては、バルクのHg−
Cd−Mn−Te系の単結晶が最も有望である。光アイ
ソレーターとして有望な組成の範囲は、例えば特開平7
−233000号公報に開示されている。
【0003】しかし、バルクのHg−Cd−Mn−Te
系の単結晶の育成は非常に困難であった。なぜなら、蒸
気圧が高い成分である水銀が含有されていることから、
通常のブリッジマン法で単結晶を育成した場合にはルツ
ボの内圧が極めて高くなり、ルツボが破裂するという問
題があったからである。
【0004】高圧ブリッジマン炉を使用してHg−Cd
−Mn−Te系の単結晶を製造する装置は、例えば特開
平7−206598号公報に開示されている。これは、
高圧ブリッジマン炉の上方で、ルツボ内で蒸気圧の高い
水銀が析出するのを防止するために、ヒーターをルツボ
の上に設けている。また、特開平8−40800号公報
においては、THM法(トラベリング・ヒーター法)に
おいて、双晶の発生を防止し、得られる単結晶体の直径
を大きくするために、単結晶の材料の容器中へのセット
方法を検討している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の単結晶育成方法
においては、特に双晶の発生を防止しつつ、同時に単結
晶体の直径を大きくして単結晶の量産を図っているが、
依然として困難な問題が未解決のままに残されている。
即ち、ある程度の低コストで単結晶体を量産するために
は、単結晶体の直径を大きくする必要があるが、単結晶
体の直径が大きくなると、水銀等の蒸気圧が幾何級数的
に増大するため、例えば高圧ブリッジマン炉を使用し、
30kg/cm2 程度の圧力を容器に加える必要があ
る。
【0006】しかし、現実には、単結晶体の外周部分と
中央部分とでは融帯の状態などが異なっているため、単
結晶体を径方向に見たときに組成偏析が認められ、また
異種結晶の生成も多い。このため、光アイソレーターと
しての特性が大幅に変動するし、光アイソレーターとし
ての特性を満足するような単結晶を得ることも難しい。
また、結晶方位のズレによって光アイソレーターの損失
特性も変動している。
【0007】本発明の課題は、Hg−Cd−Mn−Te
系単結晶の場合のように、単結晶の原料が充填されてい
る容器を熱処理することによって容器中に単結晶を生成
させるための製造装置において、単結晶における組成偏
析や異種結晶の生成、結晶方位のずれなどを防止して、
単結晶の特性を向上、安定させるのと同時に、単結晶の
量産を可能とすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、単結晶の原料
が充填されている複数の容器を熱処理することによっ
て、各容器中に単結晶を生成させるための製造装置であ
って、各容器に対してそれぞれ対応する各加熱処理装
置、各容器を各加熱処理装置に対して上下方向に相対的
に移動させるための昇降駆動装置、および複数の容器と
複数の加熱処理装置との少なくとも一方に対して昇降駆
動装置を機械的に結合するための結合部材を備えてお
り、昇降駆動装置を駆動することによって各容器を各加
熱処理装置に対して上下方向に相対的に移動させ、加熱
処理装置によって生成する加熱処理領域内に容器を通過
させて容器中の原料に連続的に融帯を生成させ、この融
帯を固化させることによって容器中に単結晶を連続的に
生成させることを特徴とする。
【0009】また、本発明は、単結晶の原料が充填され
ている複数の容器を熱処理することによって各容器中に
前記単結晶を生成させるのに際して、各容器に対してそ
れぞれ対応する各加熱処理装置、各容器を各加熱処理装
置に対して上下方向に相対的に移動させるための昇降駆
動装置、および複数の容器と複数の加熱処理装置との少
なくとも一方に対して昇降駆動装置を機械的に結合する
ための結合部材を設け、昇降駆動装置を駆動することに
よって各容器を各加熱処理装置に対して上下方向に相対
的に移動させ、加熱処理装置によって生成する加熱処理
領域内に容器を通過させて容器中の原料に連続的に融帯
を生成させ、この融帯を固化させることによって容器中
に単結晶を連続的に生成させることを特徴とする。
【0010】本発明者は、例えばHg−Cd−Mn−T
e系の単結晶において、単結晶体および容器の直径を増
大させると、組成偏析、異種結晶の発生や、結晶方位の
ずれが発生し易く、これらの微視的なコントロールが極
めて困難であることを発見した。この発見に基づき、更
に検討を進めた結果、単結晶体およびその原料を収容す
る容器の直径を小さくする一方、熱処理する容器の数を
増大させることによって、単結晶の量産を試みた。
【0011】しかし、1台のTHM炉に数本の密封部材
を束ねてセットし、現実に実験研究を行って見ると、実
験前の想像とはまったく異なり、多数の容器内の単結晶
体の物性を制御することは著しく困難であり、前記の問
題点はまったく解決できないことを発見した。即ち、各
容器ごとに、その内部に生成する単結晶体の状態は異な
っていた。例えば、ある容器中で光アイソレーターとし
て使用可能な良質の単結晶が生成していた場合にも、他
の多くの容器内の単結晶体には組成偏析や異種結晶の発
生が見られることがあり、また結晶方位がずれている場
合があった。これは、Hg−Cd−Mn−Te系単結晶
などの場合には、直径の小さい多数の容器を処理した場
合も、各容器ごとに融帯の微妙な制御を実現すること
は、単結晶体の直径が大きい場合と同様に極めて困難で
あることを意味している。更に、密封部材を束ねるとし
ても、せいぜい3−4本であり、5本以上の同時育成は
不可能であった。
【0012】本発明者は、こうした量産上の観点から致
命的に重要な問題を解決するべく研究を重ねていたが、
この過程で、各容器に対してそれぞれ対応する各加熱処
理装置を設け、各加熱処理装置を昇降駆動装置に対して
機械的に結合し、昇降駆動装置を駆動することによって
各加熱処理装置を各容器に対して上下方向に移動させ、
加熱処理装置によって生成する各加熱処理領域内に容器
を通過させて原料に連続的に融帯を生成させ、この融帯
を固化させることによって単結晶を連続的に生成させる
ことを想到した。
【0013】これによって、各容器中において、単結晶
の組成偏析や異種結晶の発生が顕著に抑制され、かつ単
結晶の結晶方位のバラツキが見られなくなることを見い
だした。これによって、例えばHg−Cd−Mn−Te
系単結晶のように、融帯の制御が困難な単結晶体におい
ても、組成偏析、異種結晶の発生や結晶方位のずれを生
じさせることなく、一定水準の単結晶を量産すること
が、本発明によって初めて可能になった。
【0014】また、本発明者は、前記単結晶の量産を可
能とする装置の開発に際して、更に直接単結晶を育成し
ている容器の内径に着目し、その内径を7mm以下とす
ることによって、原料の重量に対して、特定範囲の目的
とする組成を有する単結晶体を多量に生産できることを
見いだした。これが8mmを超えると、特に単結晶の外
側周縁と中心部分との組成の差が大きくなるために、外
側周縁から切り出された単結晶の組成が、中心部分の単
結晶の組成に対して大きく変動するため、単結晶の育成
工程における歩留りが低い。しかし、容器のうち単結晶
を育成している領域の内径を7mm以下とすることによ
って、この歩留りが著しく向上する。
【0015】この理由は、加熱処理装置からの熱伝導が
向上し、多結晶原料内に順次に生成してくる融帯の状態
が安定し、異種結晶や組成偏析が抑制されるためであろ
う。
【0016】容器の内径は、5mm以下とすることが更
に好ましく、3mm以下とすることが一層好ましい。ま
た、容器の内径には特に下限はないが、製造しようとす
る製品の寸法以上である必要がある。
【0017】
【発明の実施形態】以下、更に具体的な実施形態につい
て述べる。容器内に充填、収容する原料としては、多結
晶体からなる原料が好ましいが、多結晶を生成する前の
金属粉末の混合物からなる原料も使用できる。
【0018】本発明の好適な態様においては、各加熱処
理装置がそれぞれ筒状をなしており、各加熱処理装置の
内側に、対応する各容器が収容されている。これによっ
て、各加熱処理装置の内側に生成する加熱処理領域が、
容器の径方向に見たときにほぼ均一な温度分布となるの
で、単結晶の径方向の特性のばらつきが生じにくくな
る。この際、「各加熱処理装置が筒状をなしている」と
は、抵抗発熱線が筒状をなすように成形されている場合
を含んでおり、また平板状の発熱体が筒状に成形されて
いる場合を含んでいる。
【0019】他の好適な態様においては、加熱処理装置
が、融帯を生成させるための融帯生成部と、融帯生成部
の上側に設けられている予熱部と、融帯の下側に設けら
れているアニール部とを備えている。これによって、単
結晶の原料の予熱、融帯生成、及び溶融物の固化による
単結晶の生成、単結晶のアニールという一連のプロセス
を、各容器ごとに同様の条件下で同時に実施することが
できる。従って、各容器ごとに、得られた単結晶の結晶
性のばらつきが一層抑制される。
【0020】他の好適な態様においては、容器が、原料
が充填されているルツボと、このルツボを収容し、密封
している密封部材とを備えている。この場合には、ルツ
ボが、上下方向に延びる単結晶育成部分と、この単結晶
育成部分の上側に設けられている拡張部分とを備えてい
ることが特に好ましい。
【0021】以下、図面を参照しつつ、更に具体的な実
施例について述べる。
【0022】図1は、本発明の一実施形態に係る装置を
示す模式的平面図であり、図2は、図1の装置の模式的
正面図である。図3(a)は、容器30のルツボ16中
に種結晶および原料を収容した状態を概略的に示す断面
図であり、図3(b)は、ルツボ中の原料に融帯を生成
させている状態を概略的に示す断面図であり、図4
(a)は、ルツボ中に単結晶を生成させた後の状態を概
略的に示す断面図である。
【0023】耐火物1の内側空間2内に、本発明の製造
装置が収容されている。各容器7A、7B、7C、7
D、7E、7F内には、それぞれ単結晶の原料が充填さ
れている。各容器に対して、それぞれ対応する各加熱処
理装置5A、5B、5C、5D、5E、5Fが設けられ
ている。本実施形態では、各加熱処理装置を2×3列に
縦横に整列させたが、これらの個数や配置形状は変更で
きる。
【0024】昇降駆動装置4は、各加熱処理装置を、各
容器に対して上下方向に相対的に移動させるためのもの
である。本例では、昇降駆動装置4は、軸10に対して
取り付けられており、図示しない駆動機構によって軸1
0を上下方向に移動可能になっている。
【0025】昇降駆動装置4には、結合部材3が取り付
けられている。この結合部材3は、昇降駆動装置4への
取り付け部3gを備えている。結合部材3は、各加熱処
理装置5A、5B、5C、5D、5E、5Fに対してそ
れぞれ取りつけられている取り付け部3a、3b、3
c、3d、3e、3fを備えている。これらの各取り付
け部は、保持部3hを介して取り付け部3gに結合され
ている。各容器は、それぞれ固定軸8、9によって所定
箇所に固定されている。昇降駆動装置4を駆動すること
によって、各加熱処理装置を上下方向に移動させること
ができる。
【0026】各加熱処理装置内には、それそれ加熱処理
領域6A、6B、6C、6D、6E、6Fが生成してい
る。各加熱処理領域内に各容器を通過させ、各容器中の
原料に連続的に融帯を生成させ、この融帯を固化させる
ことによって容器中に単結晶を連続的に生成させる。
【0027】各加熱処理装置は、例えば図2に示すよう
に、予熱部12、融帯生成部13、アニール部14を備
えている。そして、各加熱処理装置が上方へと移動する
のにつれて、各容器内の原料に融帯が連続的に生成す
る。
【0028】各容器は、例えば図3(a)に示す容器3
0のように、原料17が充填されているルツボ16と、
ルツボ16を収容し、密封している密封部材15とを備
えていることが好ましい。本例では、ルツボ16は、筒
状部分16b、拡張部分16aおよびこれらの連結部分
16cを備えている。密封部材15も、筒状部分15
b、拡張部分15aおよびこれらの連結部分15cを備
えている。16dは、ルツボ16の開口である。
【0029】ルツボの材質としては、ボロンナイトライ
ドやカーボン、その非晶質であるグラッシーカーボンが
良好に用いられる。また、これらの材質のCVD成膜品
であるパイロリティックカーボン(p−C)やパイロリ
ティックボロンナイトライド(p−BN)等、ルツボも
しくはカーボンへのp−C成膜品の複合品は、より反応
性が小さく、好適に用いられる。
【0030】ここで、金属粉末の混合物からなる原料1
7をルツボの筒状部分16bおよび拡張部分16aに充
填し、単結晶を少なくとも筒状部分16b中に生成させ
ることが好ましい。なぜなら、実際に単結晶を育成する
べきルツボにおいては、できる限りその直径を小さくす
ることによって、単結晶の融帯が安定して生成し、単結
晶の品質が、より一層安定する。ただし、ルツボの直径
を小さくするのにつれて、ルツボの中に単結晶の原料を
収容することが困難になる。この際、原料を拡張部分1
6aから筒状部分16bへと向かって収容すると、ルツ
ボ中への原料の充填は容易になる。
【0031】この後は、通常は、密封部材内を真空排気
し、真空封切りしてルツボを密封する。そして、粉末原
料17をいったん溶融させ、クエンチして多結晶を作製
する。次いで、各加熱処理装置を上方へと移動させる
と、筒状部分16b内の多結晶原料20が下から順に加
熱され、図3(b)に示すように融帯21が生成する。
この融帯21は、徐々に上方へと向かって移動する。
【0032】最終的に単結晶が生成した後には、図4
(a)に示すように、ルツボ16の筒状部分16b内に
は単結晶23が生成する。ここで、2つの破線Bで挟ま
れた領域内で、目的とする組成の単結晶が生成する。た
だし、種結晶に近い部分は、材料の相図に従った組成の
変化領域となり、その上部が、目的とする組成の均一な
領域となる。下側の破線Bの下には種結晶18がある。
上側の破線Bの上には、溶融体と同様の組成を有する単
結晶40が生成する。また、ルツボの連結部分16cお
よび拡張部分16a内には、通常は多結晶22が生成す
る。通常は、粉末原料17の表面Aに比べて、多結晶2
2の表面の位置は下がる。
【0033】こうしたルツボを使用すると、溶湯を補給
したときに単結晶23内に気孔が発生しにくく、溶湯の
対流が盛んになり、組成偏析が一層抑制される。
【0034】この後、筒状部分16b内の単結晶23の
組成の均一な領域のみを利用することが特に好ましい。
なぜなら、単結晶23の生成の過程において、粉末原料
17ないし多結晶20内に含有されていた過剰な金属成
分は、ルツボ16内で上方へと、即ち拡張部分16a内
へと向かって移動する傾向があり、図4(a)において
多結晶40内に偏在する傾向がある。従って、拡張部分
16a内に生成した多結晶を捨て、筒状部分16b内に
生成した単結晶23を利用することによって、単結晶の
特性、特に光学的特性が、より一層安定する。
【0035】また、ルツボ16の最下部内に単結晶の種
結晶18を収容し、次いで種結晶18の上に粉末原料1
7を充填することが好ましい。これによって、各容器3
0内に生成する各単結晶23の結晶方位が、一層均一化
する。
【0036】また、ルツボ16の筒状部分16bの少な
くとも一部を、ルツボ16から切り出すことができる。
例えば、図4(a)に破線Bで示すように、筒状部分1
6bおよび単結晶23を切断する。これによって、例え
ば図4(b)、図4(c)に示すように、筒状被覆部分
26と単結晶23とからなる柱状体24を得、柱状体2
4を光学材料として使用できる。この場合には、単結晶
23の一対の端面25の間に光を通すことができる。
【0037】本発明では、このように単結晶生成領域に
おける容器の直径を小さくできることから、各容器30
の内側に充填する粉末原料17の重量は比較的に少な
い。従って、容器30の加熱処理を非加圧条件下で実施
できる。
【0038】各加熱処理装置の融帯生成部13とアニー
ル部14との境界領域においては、温度勾配が生じてい
る。この温度勾配は、50℃/cm以上とすることが好
ましく、これによって結晶化の速度が速くなり、異種結
晶が残留しにくくなる。また、この温度勾配は100℃
/cm以下とすることが好ましく、これによって結晶化
速度が速くなり、気孔の発生も抑制される。
【0039】融帯生成部の上下方向の長さは、5mm以
上とすることが好ましく、これによって融帯が安定して
生成し、再現性も高くなる。また、融帯生成部の長さ
は、30mm以下とすることが好ましい。この理由とし
ては、ゾーンが長過ぎると、析出する組成の変化が緩慢
となるため、目的とする組成が得られる領域が少なくな
ることが挙げられる。
【0040】予熱部およびアニール部の上下方向の各長
さは、30mm以上とすることが好ましく、これによっ
て気孔の発生が抑制され、結晶化速度が一層速くなる。
予熱部およびアニール部の上下方向の各長さは、100
mm以下とすることが好ましい。
【0041】本発明の製造方法および装置は、各種の組
成系の単結晶に対して適用可能であり、例えばHg−M
n−Te,Hg−Cd−Te,Cd−Mn−Te,Hg
−Cd−Mn−Zn−Te,Hg−Cd−Mn−Te−
Se、Zn−Be−Mg−Se−Te等の2−6族化合
物や、Ga−Al−As−P,In−Al−As−P等
の3−5族化合物系の単結晶に対して適用可能である。
【0042】特に、単結晶がHg−Cd−Mn−Te系
の組成を有する単結晶である場合には、粉末原料として
水銀−テルル合金およびカドミウム−テルル合金を使用
することが好ましい。これによって、反応付近の発熱を
防止でき、この発熱による密封部材の破損を防止でき
る。
【0043】単結晶がHg−Cd−Mn−Te系の組成
を有する単結晶である場合には、単結晶を育成する融帯
生成部の温度を700℃以上、1050℃以下とするこ
とが好ましい。また、この場合には、予熱部の温度を、
融帯生成部の温度より50℃以上、300℃以下の範囲
で低く設定することが好ましく、これによって多結晶体
の粒成長が抑制され、かつ組成偏析の原因となる水銀や
カドミウムの多結晶体からの離脱も防止できる。また、
アニール部の温度も400℃以上、1000℃以下とす
ることが好ましい。
【0044】また、Hg−Cd−Mn−Te系の組成を
有する単結晶においては、更に、単結晶の組成が、(H
g0.5 Cd0.0 Mn0.5 )Te、(Hg0.08Cd0.8 M
n0.12)Te、(Hg0.05Cd0.5 Mn0.45)Te、
(Hg0.5 Cd0.5Mn0.0 )Teの各組成を結んだ範
囲内にあることが好ましい。
【0045】各容器ないし密封部材は、いずれも互いに
平行に延びるように固定されていることが好ましく、か
つ各容器の上側端部と下側端部との双方が固定されてい
ることが好ましい。これによって、融帯の揺らぎがなく
なり、異種結晶の発生も抑制される。このためには、例
えば図2に示す各固定軸8、9と各容器との結合点11
において、ボールポイントネジによって3点または4点
で固定して、水平あるいは真円度を維持することが好ま
しい。
【0046】以下、更に具体的な実験結果について述べ
る。 (実施例A)図1〜図4を参照しつつ説明した前記方法
に従って、Hg−Cd−Mn−Te系の組成を有する単
結晶からなる光学材料を育成した。具体的には、粉末原
料17として、Cd、Mn、Hg−Te合金およびCd
−Te合金を使用した。種結晶として、CdTeの(1
11)方位の結晶(直径3mm、長さ30mm)を使用
した。原料300gを、調合後の組成が(Hg0.16Cd
0.68Mn0.16)Teとなるように調合した。密封部材1
5の材質を石英ガラスとし、厚さを2mmとした。ルツ
ボ16の筒状部分16bの内径を3mmとし、長さを3
00mmとした。ルツボ16の拡張部分16aの内径を
5mmとし、長さを50mmとした。ルツボ16の材質
を厚さ1mmのp−BNとした。種結晶を容器中に投入
した後、15gの粉末原料をルツボ16内に投入し、石
英製の密封部材の中にルツボを入れ、密封部材を密封し
た。
【0047】20本の密封部材を使用して各容器30を
製造し、各容器30を常圧電気炉内に収容し、50℃/
時間で1100℃まで温度を上昇させ、原料17を溶解
させた。このとき、種結晶18は、図に示さない冷却機
構により冷却して、溶解を防ぐ構造とした。また、昇温
により、内部に投入した粉末は溶融体となり、ちょうど
ルツボのテーパー部16Cの部分まで溶融体が形成され
る。次いで容器を急速に冷却し、多結晶原料20を得
た。次いで、各容器30を取り出し、図1、図2に示す
製造装置にセットした。
【0048】ここで、各加熱処理装置の融帯生成部の内
径は15mmであり、長さは10mmであり、予熱部お
よびアニール部の長さは50mmである。加熱処理装置
は、円筒形状に成形された金属、合金またはセラミック
ス製の発熱体からなる。各容器30の両端部を固定軸に
よって固定した。
【0049】このようにして、20本の各容器30を所
定箇所に固定し、次いで常圧で加熱処理装置を50℃/
時間で温度を上昇させた。融帯生成部の位置を種結晶1
8の上端に合わせてセットし、1050℃に保持した。
また、予熱部およびアニール部の温度を800℃に保持
した。この時の予熱部と融帯生成部およびアニール部と
融帯生成部の温度勾配は、それぞれ75℃/cmであっ
た。この状態で各加熱処理装置を同時に30mm/日で
移動しつつ、同時に950℃まで融帯生成部の温度を1
00℃/日で降下した。24時間後に950℃となった
時点でそのまま温度をキープし、9日間各加熱処理装置
の移動を継続した。育成終了後の降温は50℃/時間で
行い、20本の密封部材を取り出した。
【0050】取り出した密封部材からルツボを取り出
し、種結晶部分18の上から3.5mmの厚さで育成結
晶を切り出し、70個のサンプルを得た。全部で20本
のルツボから合計で1400個のサンプルを育成し、そ
の組成とファラデー回転角および光吸収のカットオフ波
長の光学特性を検討した。この結果を、表1、表2にま
とめる。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】表1においては、20個のルツボのうち番
号1についての結果を示しており、「サンプルの位置」
とは、種結晶18の上から順に上方へと向かって切り出
したときの各サンプルの切り出し位置を示し、数が少な
いほど種結晶部分に近く、数が大きいほど種結晶から遠
い。
【0054】これから判る様に、1本の育成結晶の中で
は、下部の10個のサンプルは組成の変化領域であり、
上部の5サンプルは溶融体の部分であることから、98
0nmの光アイソレータ素子として使用不能であること
が判明した。さらに、表1、2に示すように、20本の
育成結晶すべてで、中間の55サンプルは組成が均一と
なる。従って、同時に1100個の組成が均一な単結晶
サンプルを育成できることを確認した。
【0055】(比較例A)従来のTHM法によって単結
晶を育成した。ルツボ兼密封部材として、内径15m
m、長さ100mm、厚さ3mmの石英ガラス製の容器
を使用した。容器の中に、約75グラムの原料を投入
し、真空中で封入した。また、石英ガラス製容器の下部
20mmは、テーパー部分とし、その下に直径3mm、
長さ30mmの種結晶をセットし、実施例Aと同様にし
て原料の溶解、単結晶の育成を実施した。耐圧100気
圧の加圧容器を備えたTHM育成炉を用い、アルゴンガ
スで圧力30気圧にし、加圧下で育成を実施した。用い
た加熱機構としては、融帯生成部の内径は30mmで長
さを20mmとし、アニール部と予熱部はそれぞれ内径
30mm、長さ50mmとした。育成速度は4mm/日
であり、育成には20日間を必要とした。
【0056】上記により直径15mm、長さ60mmの
単結晶体が得られた。これを横方向に切断し、厚さ3.
5mm、直径15mmのウエハーを15枚得た。実施例
Aと同様に特性測定した結果を、表3、表4にまとめ
る。
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】表3、表4において、ウエハー番号は、試
料の下から1、2、3−15番目のウエハーであること
を示しており、サンプルの位置は、図5(a)に示す各
位置を示している。目的とした組成が得られる領域は、
中心付近の直径7mm、長さ25mm程度であることが
判明した。即ちこの育成方法では、直径2mm、長さ
3.5mmの目的組成の素子は、30個しか得られなか
った。
【0060】(実施例B)実施例Aと同様にして育成実
験を行った。ただし、石英ガラスの厚さは3mmとし、
ルツボ16bの内径は6mmとし、長さは200mmと
し、拡張部分の内径は10mmとし、長さは50mmと
し、材質は内側にパイロリティックカーボンをコートし
たグラファイト製ルツボ(厚さ2mm)を使用した。原
料粉末は30g投入した。容器の本数は10本とした。
融帯生成部の内径は18mmとし、長さを15mmと
し、予熱部およびアニール部の長さは50mmとした。
【0061】10本の各容器30を所定箇所に固定し、
次いで常圧で加熱処理装置を50℃/時間で温度を上昇
させた。融帯生成部の位置を種結晶18の上端に合わせ
てセットし、1050℃に保持した。また、予熱部およ
びアニール部の温度を800℃に保持した。この時の予
熱部と融帯生成部およびアニール部と融帯生成部の温度
勾配は、それぞれ65℃/cmであった。この状態で各
加熱処理装置を同時に10mm/日で移動しつつ、同時
に950℃まで融帯生成部の温度を50℃/日で降下し
た。48時間後に950℃となった時点でそのまま温度
をキープし、15日間各加熱処理装置の移動を継続し
た。育成終了後の降温は50℃/時間で行い、10本の
密封部材を取り出した。
【0062】取り出したアンプルからルツボを取り出
し、種結晶部分18の上から、厚さ3.5mm、直径6
mmのウエハーを40枚切り出した。各ウエハーから、
直径2.5mmのサンプル4個を作製し、160個のサ
ンプルを得た。10本の育成結晶から合計で1600個
のサンプルを作製した。その組成とファラデー回転角お
よび光吸収のカットオフ波長の光学特性を検討した。こ
の結果を、表5、表6にまとめる。
【0063】
【表5】
【0064】
【表6】
【0065】表5においては、10個のルツボのうち番
号1についての結果を示しており、「ウエハー位置」と
は、種結晶18の上から順に上方へと向かって切り出し
たときの各ウエハーの切り出し位置を示し、数が少ない
ほど種結晶部分に近く、数が大きいほど種結晶から遠
い。また、各ウエハーから切り出される4個のサンプル
の位置は、互いに対称であるので、原則として各ウエハ
ーについて一つのサンプルのみを試験した。ただし、表
5における「20−1」−「20−4」とは、ウエハー
20に存在する4個のサンプルを示す。
【0066】これから判る様に、1本の育成結晶の中で
は、下部の10個のサンプルは組成の変化領域であり、
上部の5サンプルは溶融体の部分であることから、98
0nmの光アイソレータ素子として使用不能であること
が判明した。さらに、表5、6に示すように、25本の
育成結晶すべてで、中間の55サンプルは組成が均一と
なる。従って、同時に1000個の組成が均一な単結晶
サンプルを育成できることを確認した。
【0067】(比較例B)比較例Aと同様にして、単結
晶の育成を実施した。ルツボ兼密封部材として、内径9
mm、長さ200mm、厚さ3mmの石英ガラス製の容
器を使用した。容器の中に、約75グラムの原料を投入
し、真空中で封入した。また、石英ガラス製容器の下部
20mmは、テーパー部分とし、その下に直径3mm、
長さ30mmの種結晶をセットし、実施例Aと同様にし
て原料の溶解、単結晶の育成を実施した。耐圧100気
圧の加圧容器を備えたTHM育成炉を用い、アルゴンガ
スで圧力30気圧にし、加圧下で育成を実施した。用い
た加熱機構としては、融帯生成部の内径は20mmで長
さを15mmとし、アニール部と予熱部はそれぞれ内径
30mm、長さ50mmとした。育成速度は7mm/日
であり、育成には20日間を必要とした。
【0068】上記により直径10mm、長さ140mm
の単結晶体が得られた。これを横方向に切断し、厚さ
3.5mm、直径10mmのウエハーを35枚得た。実
施例Aと同様に特性測定した結果を、表7、表8にまと
める。
【0069】
【表7】
【0070】
【表8】
【0071】表7、表8において、ウエハー番号は、試
料の下から1−35番目のウエハーであることを示して
おり、サンプル位置は、図5(b)に示す各位置を示し
ている。目的とした組成が得られる領域は、中心付近の
直径6mm、長さ80mm程度であることが判明した。
即ちこの育成方法では、直径2.5mm、長さ3.5m
mの目的組成の素子は、80個しか得られなかった。
【0072】(実施例C)本発明を、プレート状ないし
板状の単結晶の製造に対して適用できる。この際には、
単結晶を育成するための容器の形状を板状とする。特に
好ましくは、容器が、ルツボと、このルツボを収容する
ための密封部材とを備えており、ルツボが、上下方向に
延びる板状部分と、この板状部分の上側に設けられてい
る拡張部分とを備えている。
【0073】このようにして得られるプレート状ないし
板状の単結晶は、例えば、偏光子を備えたファラデー素
子の量産に利用できる。即ち、板状ないしプレート状の
単結晶をファラデー素子とし、このファラデー素子の表
面に、ルチルやポーラコア等の板状の偏光子を貼り合わ
せて接合体を得、次いでこの接合体を切削し、切断する
ことによって、多数のチップを作製することができる。
【0074】図6(a)、(b)を参照しつつ、本実施
形態について更に説明する。ただし、図6において、図
4に示した各構成部分と同じ構成部分には同じ符号を付
け、その説明を省略する。容器33は、ルツボ36と、
ルツボ36を収容し、密封している密封部材35とを備
えている。ルツボ36は、平板状部分36b、拡張部分
36aおよびこれらの連結部分36cを備えている。密
封部材35も、平板状部分35b、拡張部分35aおよ
びこれらの連結部分35cを備えている。36dは、ル
ツボ36の開口である。
【0075】得られる単結晶の組成を一層均一化すると
いう観点から、ルツボの板状部分の内側空間の厚さを5
mm以下とすることが好ましく、3mm以下とすること
が一層好ましい。この厚さの下限は特に限定する理由は
ないが、少なくとも最終製品の厚さ以上である必要があ
り、単結晶のハンドリングし易さの観点からは2mm以
上とすることが好ましい。また、ルツボの板状部分の内
側空間の幅については特に制限はないが、例えば10−
80mmとすることができる。
【0076】図6(a)、(b)に示す容器を使用し、
図1−図4を参照しつつ説明した前記方法に従って、H
g−Cd−Mn−Te系の組成を有する単結晶からなる
光学材料を育成した。粉末原料17として、Cd、M
n、Hg−Te合金およびCd−Te合金を使用した。
種結晶として、CdTeの(111)方位の平板状結晶
(厚さ4mm、幅15mm、長さ30mm)を使用し
た。原料400gを、調合後の組成が(Hg0.16Cd0.
68Mn0.16)Teとなるように調合した。密封部材15
の材質を石英ガラスとし、厚さを2mmとした。ルツボ
36の平板状部分36bの内側空間の厚さを3mmと
し、幅を15mmとし、長さを120mmとした。ルツ
ボ36の拡張部分36aの内側空間の厚さを5mmと
し、幅を15mmとし、長さを30mmとした。ルツボ
36の材質を厚さ1mmのp−BNとした。種結晶を容
器中に投入した後、40gの粉末原料をルツボ36内に
投入し、密封部材の中にルツボを入れ、密封部材を密封
した。
【0077】10本の密封部材を使用して各容器33を
製造し、実験Aと同様にして多結晶原料を得た。次い
で、各容器33を取り出し、図1、図2に示す製造装置
にセットした。ただし、各加熱処理装置の融帯生成部の
内側空間の形状は、厚さ15mm、幅30mm、長さ1
0mmである。予熱部およびアニール部の長さは50m
mである。加熱処理装置は、平板形状に成形された金
属、合金またはセラミックス製の発熱体からなる。各容
器33の両端部を固定軸によって固定した。
【0078】このようにして、10本の各容器33を所
定箇所に固定し、次いで常圧で加熱処理装置を50℃/
時間で温度を上昇させた。融帯生成部の位置を種結晶3
8の上端に合わせてセットし、1050℃に保持した。
また、予熱部およびアニール部の温度を800℃に保持
した。この時の予熱部と融帯生成部およびアニール部と
融帯生成部の温度勾配は、それぞれ65℃/cmであっ
た。この状態で各加熱処理装置を同時に10mm/日で
移動しつつ、同時に950℃まで融帯生成部の温度を5
0℃/日で降下した。48時間後に950℃となった時
点でそのまま温度をキープし、9日間各加熱処理装置の
移動を継続した。育成終了後の降温は50℃/時間で行
い、10本の密封部材を取り出した。
【0079】取り出した密封部材からルツボを取り出
し、種結晶部分38の上から12mmの厚さで育成結晶
を切り出し、9個のサンプルを得た。各サンプルを、縦
12mm、横12mmの寸法に切り出し、厚さが3.5
mmとなるように両面研磨加工した。全部で10本のル
ツボから合計で90個のサンプルを育成し、その組成と
ファラデー回転角および光吸収のカットオフ波長の光学
特性を検討した。この結果を、表9、表10にまとめ
る。
【0080】
【表9】
【0081】
【表10】
【0082】表9においては、10個のルツボのうち番
号1についての結果を示す。「サンプル位置」とは、図
7(a)に示すように、種結晶38の上から順に上方へ
と向かって切り出したときの各サンプルの切り出し位置
を示す。種結晶38の直上のサンプルは「1」となり、
多結晶22の直下のサンプルは「9」となる。また、図
7(b)に示すように、各サンプルについて、a−gの
各点について、組成、ファラデー回転、カットオフ波長
を評価した。「サンプル位置」には、a−gの各位置も
表示した。
【0083】これから判る様に、1本の育成結晶の中で
は、下部の2枚のサンプルは組成の変化領域であり、上
部の1サンプルは溶融体の部分40であった。表9、1
0に示すように、10本の育成結晶すべてで、中間の6
枚のサンプルは組成が均一となる。使用可能な1枚の平
板状サンプルからは、切断後には、縦2mm、横2mm
の光アイソレータ素子が25個得られる。
【0084】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、単
結晶の原料が充填されている容器を熱処理することによ
って容器中に単結晶を生成させるための製造装置におい
て、単結晶における組成偏析や異種結晶の生成、結晶方
位のずれなどを防止して、単結晶の特性を向上、安定さ
せることができ、同時に、単結晶を量産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る製造装置を模式的に
示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る製造装置を模式的に
示す正面図である。
【図3】(a)は、本発明で使用できる容器30のルツ
ボ16内に粉末原料17が充填されている状態を模式的
に示す断面図であり、(b)は、(a)の容器内の多結
晶20を加熱処理している状態を模式的に示す断面図で
ある。
【図4】(a)は、ルツボ16内に単結晶23、多結晶
22が生成している状態を模式的に示す断面図であり、
(b)は、ルツボ16の筒状部分の切断によって得られ
た柱状体24を示す断面図であり、(c)は、図4
(b)のIVc−IVc線断面図である。
【図5】(a)、(b)は、それぞれ比較例A、Bにお
いて、単結晶ウエハーから表3、4、7、8に示す各サ
ンプルを切り出すときの、各サンプルの切り出し位置を
示す平面図である。
【図6】(a)は、密封部材35中のルツボ36内に単
結晶34、多結晶22が生成している状態を模式的に示
す縦断面図であり、(b)は、(a)とは垂直な方向に
密封部材およびルツボを切ってみた状態を示す縦断面図
である。
【図7】(a)は、実施例Cにおいて得られた単結晶か
ら切り出した各サンプルの上下方向の位置を示す断面図
であり、(b)は、実施例Cにおいて得られた単結晶か
ら切り出した各サンプルの横方向の位置を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 耐火物 3 結合部材 4 昇降駆動
装置 5A、5B、5C、5D、5E、5F 加熱処理
装置 6A、6B、6C、6D、6E、6F
加熱処理領域 7A、7B、7C、7D、7E、
7F、30、33 容器 8、9 固定軸
10 軸 12 予熱部 13 融帯生成部 14
アニール部 15、35 密封部材 16、36 ルツボ
16a、36aルツボ16、36の拡張部分
16b ルツボ16の筒状部分 17 ルツボ
内に投入されている粉末原料 18 円柱状の種
結晶 19、23 単結晶 20 多結晶原料
21 融帯 22多結晶 24 柱状体
36b ルツボ36の平板状部分

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単結晶の原料が充填されている複数の容器
    を熱処理することによって前記各容器中に前記単結晶を
    生成させるための製造装置であって、前記の各容器に対
    してそれぞれ対応する各加熱処理装置、前記各容器を各
    加熱処理装置に対して上下方向に相対的に移動させるた
    めの昇降駆動装置、および複数の前記容器と複数の前記
    加熱処理装置との少なくとも一方に対して前記昇降駆動
    装置を機械的に結合するための結合部材を備えており、
    前記昇降駆動装置を駆動することによって前記各容器を
    前記各加熱処理装置に対して上下方向に相対的に移動さ
    せ、前記加熱処理装置によって生成する加熱処理領域内
    に前記容器を通過させて前記容器中の前記原料に連続的
    に融帯を生成させ、この融帯を固化させることによって
    前記容器中に前記単結晶を連続的に生成させることを特
    徴とする、単結晶の製造装置。
  2. 【請求項2】前記加熱処理装置が、前記融帯を生成させ
    るための融帯生成部と、この融帯生成部の上側に設けら
    れている予熱部と、前記融帯生成部の下側に設けられて
    いるアニール部とを備えていることを特徴とする、請求
    項1記載の単結晶の製造装置。
  3. 【請求項3】前記各加熱処理装置が、それぞれ、対応す
    る前記各容器を収容し、包囲する形状を有していること
    を特徴とする、請求項1または2記載の単結晶の製造装
    置。
  4. 【請求項4】前記容器が、前記原料が充填されているル
    ツボと、このルツボを収容し、密封している密封部材と
    を備えていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれ
    か一つの請求項に記載の単結晶の製造装置。
  5. 【請求項5】前記容器のうち前記単結晶を育成する領域
    の内径が7mm以下であることを特徴とする、請求項1
    −4のいずれか一つの請求項に記載の単結晶の製造装
    置。
  6. 【請求項6】前記ルツボが、上下方向に延びる筒状部分
    と、この筒状部分の上側に設けられている拡張部分とを
    備えていることを特徴とする、請求項4記載の単結晶の
    製造装置。
  7. 【請求項7】前記筒状部分の内径が7mm以下であるこ
    とを特徴とする、請求項6記載の単結晶の製造装置。
  8. 【請求項8】前記ルツボが、上下方向に延びる板状部分
    と、この板状部分の上側に設けられている拡張部分とを
    備えていることを特徴とする、請求項4記載の単結晶の
    製造装置。
  9. 【請求項9】前記板状部分の内側空間の厚さが2−5m
    mであることを特徴とする、請求項8記載の単結晶の製
    造装置。
  10. 【請求項10】単結晶の原料が充填されている複数の容
    器を熱処理することによって前記各容器中に前記単結晶
    を生成させるのに際して、前記の各容器に対してそれぞ
    れ対応する各加熱処理装置、前記各容器を前記各加熱処
    理装置に対して上下方向に相対的に移動させるための昇
    降駆動装置、および複数の前記容器と複数の前記加熱処
    理装置との少なくとも一方に対して前記昇降駆動装置を
    機械的に結合するための結合部材を設け、前記昇降駆動
    装置を駆動することによって前記各容器を前記各加熱処
    理装置に対して上下方向に相対的に移動させ、前記加熱
    処理装置によって生成する加熱処理領域内に前記容器を
    通過させて前記容器中の前記原料に連続的に融帯を生成
    させ、この融帯を固化させることによって前記容器中に
    前記単結晶を連続的に生成させることを特徴とする、単
    結晶の製造方法。
  11. 【請求項11】前記容器が、前記原料が充填されている
    ルツボと、このルツボを収容し、密封している密封部材
    とを備えていることを特徴とする、請求項10記載の単
    結晶の製造方法。
  12. 【請求項12】前記ルツボの最下部内に前記単結晶の種
    結晶を収容し、次いでこの種結晶の上に前記原料を充填
    することを特徴とする、請求項11記載の単結晶の製造
    方法。
  13. 【請求項13】前記ルツボが、上下方向に延びる筒状部
    分と、この筒状部分の上側に設けられている拡張部分と
    を備えており、前記原料を前記筒状部分および前記拡張
    部分に充填し、前記単結晶を少なくとも前記筒状部分中
    に生成させることを特徴とする、請求項11または12
    記載の単結晶の製造方法。
  14. 【請求項14】前記ルツボが、上下方向に延びる板状部
    分と、この板状部分の上側に設けられている拡張部分と
    を備えており、前記原料を前記板状部分および前記拡張
    部分に充填し、前記単結晶を少なくとも前記板状部分中
    に生成させることを特徴とする、請求項11または12
    記載の単結晶の製造方法。
  15. 【請求項15】前記単結晶を前記筒状部分または板状部
    分と前記拡張部分中との中に生成させ、前記筒状部分ま
    たは板状部分中に生成した前記単結晶を使用することを
    特徴とする、請求項13または14記載の単結晶の製造
    方法。
  16. 【請求項16】前記筒状部分の少なくとも一部を前記ル
    ツボから切り出すことによって、筒状被覆部分と前記単
    結晶とからなる柱状体を得、この柱状体を光学材料とし
    て使用することを特徴とする、請求項13または15記
    載の単結晶の製造方法。
  17. 【請求項17】前記容器の加熱処理を非加圧条件下で実
    施することを特徴とする、請求項10〜16のいずれか
    一つの請求項に記載の単結晶の製造方法。
  18. 【請求項18】前記単結晶がHg−Cd−Mn−Te系
    の組成を有する単結晶であり、前記原料として水銀−テ
    ルル合金およびカドミウム−テルル合金を使用すること
    を特徴とする、請求項10−17のいずれか一つの請求
    項に記載の単結晶の製造方法。
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