JPH11342676A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JPH11342676A
JPH11342676A JP10151123A JP15112398A JPH11342676A JP H11342676 A JPH11342676 A JP H11342676A JP 10151123 A JP10151123 A JP 10151123A JP 15112398 A JP15112398 A JP 15112398A JP H11342676 A JPH11342676 A JP H11342676A
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JP
Japan
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methyl
heat
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recording material
parts
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JP10151123A
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Kazuo Watanabe
一生 渡辺
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】記録感度、記録走行性および記録部の保存性に
優れ、しかも地肌カブリの少ない感熱記録体を提供する
ことである。 【解決手段】支持体上に、顔料と接着剤を主成分として
含有する下塗り層と、ロイコ染料および呈色剤を含有す
る感熱記録層とを有する感熱記録体、または該感熱記録
体の感熱記録層上に、更に保護層を有する感熱記録体に
おいて、上記の課題を解決するための一つの手段とし
て、本発明は、感熱記録層中に、呈色剤として2,4−
ビス(フェニルスルホニル)フェノールを含有させるも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロイコ染料と呈色
剤との発色反応を利用した感熱記録体に関し、特に記録
部の保存性に優れた感熱記録体に関するものであ。
【0002】
【従来の技術】ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用
し、熱により記録像を得るようにした感熱記録体はよく
知られている。このような感熱記録体は比較的安価であ
り、また記録機器がコンパクトでかつその保守も容易な
ため、ファクシミリや各種計算機等のアウトプット、科
学計測機器のプリンター等の記録媒体として広範囲に使
用されている。
【0003】その利用分野として、例えばPOS(poin
t of sales)システム用の感熱記録ラベル或いは感熱記
録タグ等が挙げられる。従来の食品用ラベル用途や医療
用タグ用途では、ラベル発行速度が極端に早いものは必
ずしも要求されておらず、また発行されたラベルやタグ
が過酷な環境下で使用されることも比較的稀であった。
しかし最近では、これらの感熱記録ラベルが工業用途に
も使用されるようになってきており、種々の薬品と接す
る可能性があり、例えば水性インク、油性インク、蛍光
ペン、朱肉、接着剤、ジアゾ現像液等の事務用品、或い
はハンドクリーム、ヘアトニック、乳液等の化粧品等に
対する耐薬品性や、塩化ビニリデンフィルム、合成皮革
に含まれる耐可塑剤性が要求される。
【0004】地肌カブリが少なく、しかも記録部の保存
性に優れた呈色剤として2,4−ビス(フェニルスルホ
ニル)フェノールを用いた感熱記録体が、特開平8−2
69000号公報、特開平9−227502号公報、特
開平10−44616号公報に記載されているが、記録
感度、および記録時にスティッキングおよびサーマルヘ
ッドに粕が付着したりする等の記録走行性に問題があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、記録
感度および記録部の保存性に優れ、しかも地肌カブリの
少ない感熱記録体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】支持体上に、顔料と接着
剤を主成分として含有する下塗り層と、ロイコ染料およ
び呈色剤を含有する感熱記録層とを有する感熱記録体、
または該感熱記録体の感熱記録層上に、更に保護層を有
する感熱記録体において、上記の課題を解決するための
一つの手段として、本発明は、感熱記録層中に、呈色剤
として2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール
を含有させるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、支持体上に、下塗り層
と、ロイコ染料および呈色剤を含有する感熱記録層とを
有する感熱記録体、または該感熱記録体の感熱記録層上
に保護層を有する感熱記録体において、感熱記録層中
に、呈色剤として2,4−ビス(フェニルスルホニル)
フェノールなる特定の呈色剤を含有させることを特徴と
し、特定の呈色剤の使用量としては特に限定されない
が、感熱記録層の全固形量に対して5〜70重量%程
度、好ましくは10〜50重量%程度である。
【0008】記録感度を高めるために形成される下塗り
層は、顔料と接着剤を主成分し、顔料としては特に限定
されないが、JIS−K−5101による吸油量が70
〜800ml/100gである特定の吸油性顔料、また
は有機中空粒子が特に記録感度に優れ好ましい。かかる
顔料の平均粒子径としては0.5〜20μm程度、好ま
しくは0.5〜3μm程度である。
【0009】特定の吸油性顔料の吸油量が70ml/1
00g未満になると記録感度を高める効果が少なく、8
00ml/100gを越えると均一な下塗り層が形成さ
れ難くなり記録画質が低下する恐れがある。また、有機
中空粒子の平均粒子径が0.5μm未満になると記録感
度を高める効果が少なく、20μmを越えると記録画質
が低下する恐れがある。
【0010】特定の吸油性顔料としては、例えば焼成カ
オリン、炭酸マグネシウム、無定型シリカ、ケイ酸アル
ミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、炭
酸カルシウム、尿素−ホルリン樹脂フィラー等が挙げら
れる。
【0011】有機中空粒子としては、例えば塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリロニト
リル、スチレン等の単量体を主成分とする樹脂またはこ
れらの単量体を主成分とする共重合樹脂等を殻とする粒
子が挙げられる。有機中空粒子の中空度(粒子の全体積
に対する粒子内の空隙部の体積の比率)としては、50
〜98%程度が好ましい。
【0012】下塗り層に、特定の吸油性顔料または有機
中空粒子と共に併用される接着剤としては、例えばゼラ
チン、カゼイン、デンプンおよびその誘導体、メチルセ
ルローズ、エチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルロ
ーズ、カルボキシメチルセルローズ、メトキシセルロー
ズ、完全(部分)ケン化ポリビニルアルコール、カルボ
キシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポ
リビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコー
ル、アクリルアミド−アクリル酸エチル共重合体、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体塩、イソブチレン−無水
マレイン酸共重合体塩等の水溶性高分子、およびスチレ
ン−ブタジエン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、酢
酸ビニル樹脂、アクリル系樹脂等の疎水性高分子が挙げ
られる。疎水性高分子はラテックスの形態で使用するの
が好ましい。
【0013】下塗り層の全固形量に対して、特定の吸油
性顔料、有機中空粒子および接着剤の使用量としては、
特定の吸油性顔料が60〜95重量%程度、有機中空粒
子が20〜95重量%程度、接着剤が5〜35重量%程
度が好ましい。
【0014】下塗り層は、例えば水を媒体とし、特定の
吸油性顔料または有機中空粒子、接着剤、および必要に
より助剤とを共に混合攪拌して調製された下塗り層用塗
液を支持体上に、乾燥後の塗布量が2〜15g/m2
度となるように塗布乾燥して形成される。下塗り層用塗
液中に含有される助剤としては、吸油量が70ml/1
00g未満の顔料、界面活性剤、着色染料、蛍光染料、
滑剤等が挙げられる。
【0015】感熱記録層に含有されるロイコ染料として
は、各種公知のものが使用できる。かかるロイコ染料の
具体例としては、例えば下記のものが挙げられる。3,
3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチ
ルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メ
チルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)
−6−ジメチルアミノフタリド等の青発色性染料;3−
(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチ
ルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニ
リノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジル
アミノフルオラン等の緑発色性染料;3,6−ビス(ジ
エチルアミノ)フルオラン−γ−アニリノラクタム、3
−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−
ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラ
ン、3−ジエチルブチルアミノ−7−クロロフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、
3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−メチルフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオ
ラン等の赤発色性染料;3−(N−エチル−N−イソア
ミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジメチルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−ジ(n−アミル)アミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o
−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ(n−ブチル)
アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオ
ラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−フルオ
ロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−
(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジ
ノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラ
ン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−メチル−N−n−プロピル)アミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−
クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−
N−n−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル
−7−m−トルイジノフルオラン、3−(N−n−ヘキ
シル−N−エチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチル)アミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−メチル−7−p−エトキシアニリノフル
オラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、2,2−ビス{4−〔6−(N−シクロヘ
キシル−N−メチルアミノ)−3−メチルスピロ[フタ
リド−3,9−キサンテン]−2−イソアミル〕フェニ
ル}プロパン等の黒発色染料;3,3−ビス〔1−(4
−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェ
ニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラ
クロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフ
ェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−
2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブ
ロモフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリ
ノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3
−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−
7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミ
ノ)フルオレン−9−スピロ−3−(6−ジメチルアミ
ノ)フタリド等の発色時に近赤外領域に吸収波長を有す
る染料等。
【0016】もちろん、これらに限定されるものではな
く、また必要に応じて二種以上を併用することもでき
る。なかでも、3−(N−エチル−N−イソアミル)ア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N
−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−
アミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−ト
ルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フル
オラン3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロ
アニリノ)フルオランおよび3−ジエチルアミノ−7−
(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオランは、前
記特定の呈色剤と組合わせることにより良好な記録感度
と保存性が得られるため好ましく用いられる。
【0017】3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6
−メチル−7−アニリノフルオランおよび3−(N−エ
チル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トル
イジノ)フルオランは特定の呈色剤との併用により、波
長670〜680nm附近にも光学的読取りが可能な記
録部が得られる。
【0018】また、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−
(o−クロロアニリノ)フルオランおよび3−ジエチル
アミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フル
オランと本発明の呈色剤とを組合わせると、他のロイコ
染料や呈色剤との組み合わせに比し、記録部および未記
録部の耐光性にとりわけ優れた感熱記録体が得られる。
【0019】本発明の感熱記録体は、呈色剤として2,
4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールなる特定の
呈色剤を用いるものであるが、本発明の所望の効果を損
なわない範囲で、他の公知の呈色剤を併用することも可
能である。
【0020】かかる呈色剤の具体例としては、例えば活
性白土、アタパルジャイト、ケイ酸アルミニウム等の無
機酸性物質、4,4’−イソプロピリデンジフェノー
ル、1,1ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキ
サン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−
メチルペンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルス
ルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4−ヒ
ドロキシ安息香酸ベンジル、4,4−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン、2,4−ジヒドロキシジフェニルスル
ホン、4−ヒドロキシ−4−イソプロポキシジフェニル
スルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、4−ヒドロキシ−4−メチルジフェニル
スルホン、4−ヒドロキシフェニル−4−ベンジルオキ
シフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−
4−メチルフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニルチオエトキシ)メタン、1,5−ジ(4−ヒドロ
キシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、ビス(p−
ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−ヒドロキ
シフェニル)酢酸メチル、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス〔α
−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベ
ンゼン、1,3−ビス〔α−メチル−α−(4−ヒドロ
キシフェニル)エチル〕ベンゼン、ジ(4−ヒドロキシ
−3−メチルフェニル)スルフィド、2,2−チオビス
(4−tert−オクチルフェノール)、2,2−チオビス
(6−tert−オクチルフェノール)等のフェノール化合
物、N−(p−トルエンスルホニル)カルバモイル酸−
p−クミルフェニルエステル、、4,4’−ビス(N−
p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェ
ニルメタン、N−(o−トリル)−p−トリルスルホア
ミド、N−(p−トリルスルホニル)−N’−フェニル
尿素等の分子内に−SO2 NH−結合を有する化合物、
p−クロロ安息香酸亜鉛、4−〔2−(p−メトキシフ
ェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3−
(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸
亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキ
シ)クミル〕サリチル酸亜鉛等の芳香族カルボン酸の亜
鉛塩等が挙げられる。
【0021】ロイコ染料と特定の呈色剤との使用比率
は、特に限定されるものでないが、ロイコ染料1重量部
に対して特定の呈色剤を0.5〜10重量部、好ましく
は1〜4重量部程度である。
【0022】感熱記録層は、例えば水を分散媒体とし
て、ロイコ染料、特定の呈色剤を共に、或いは別々にボ
ールミル、サンドミル等の攪拌・粉砕機により平均粒子
径が少なくとも3μm以下となるように微粉砕した後、
接着剤を添加して調製された感熱記録層用塗液を下塗り
層上に乾燥後の塗布量が2〜15g/m2 程度となるよ
うに塗布乾燥して形成される。
【0023】感熱記録層用塗液に添加される接着剤の具
体例としては、例えばメチルセルロース、メトキシセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロー
ス、セルロース、完全(部分)ケン化ポリビニルアルコ
ール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ケイ
素変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニ
ルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアク
リル酸、デンプン及びその誘導体、カゼイン、ゼラチ
ン、スチレン−無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、
イソ(又はジイソ)ブチレン−無水マレイン酸共重合体
のアルカリ塩等の水溶性接着剤、およびエチレン−酢酸
ビニル共重合体、アクリル系ラテックス、ポリウレタン
系ラテックス、スチレン−ブタジエン系ラテックス等の
水分散性接着剤が挙げられる。接着剤の使用量としては
感熱記録層用塗液の全固形量に対して5〜30重量%程
度である。
【0024】さらに、感熱記録層には記録部の保存性を
より高めるための保存性改良剤、および記録感度を高め
るための増感剤を含有させることもできる。保存性改良
剤の具体例としては、例えば2,2’−メチレンビス
(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,
2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフ
ェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−
tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−
メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チ
オビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、
4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−ク
レゾール)、2,5−ジ(tert−アミル)ハイドロキノ
ン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ
−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−
トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチ
ルフェニル)ブタン、4−ベンジルオキシ−4′−(2
−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、4,
4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4,
4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラブロ
モジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
3.5−ジメチルフェニル)プロパン、N,N’−ジ−
2−ナフチル−p−フェニレンジアミン等が挙げられ
る。
【0025】上記の保存性改良剤のなかでも、1,1,
3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロ
ヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−
メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)
ブタン、および4−ベンジルオキシ−4′−(2−メチ
ルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホンは、地肌カブ
リが少なく、しかも記録部の耐水性を大幅に向上させる
ことができるため好ましく用いられる。
【0026】増感剤の具体例としては、例えばステアリ
ン酸アミド、ステアリン酸メチレンビスアミド、ステア
リン酸エチレンビスアミド、4−ベンジルビフェニル、
p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェ
ノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェ
ノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)
エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタ
ン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,
2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキ
シ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、2−ナフ
チルベンジルエーテル、1−(2−ナフチルオキシ)−
2−フェノキシエタン、1,3−ジ(ナフチルオキシ)
プロパン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ−p−メチ
ル−ベンジル、シュウ酸ジ−p−クロルベンジル、テレ
フタル酸ジブチル、テレフタル酸ジベンジル、1−ヒド
ロキシナフトエ酸フェニル等が挙げられる。
【0027】なかでも、4−ベンジルビフェニル、2−
ナフチルベンジルエーテル、1,2−ジフェノキシエタ
ン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、シュ
ウ酸ジ−p−メチル−ベンジルおよびシュウ酸ジ−p−
クロルベンジルは、記録感度を高める効果に優れ、好ま
しい。保存性改良剤および増感剤の使用量としては、ロ
イコ染料100重量部に対して10〜400重量部程度
である。
【0028】また、感熱記録層用塗液中には必要に応じ
て各種の助剤を添加することができる。例えば、ジオク
チルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステル・
ナトリウム塩、脂肪酸金属塩等の界面活性剤、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の滑剤、ポリエチ
レンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エ
ステルワックス等のワックス類、カオリン、クレー、タ
ルク、炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、無
定形シリカ、水酸化アルミニウム等の顔料、グリオキザ
ール、ホルマリン、グリシン、グリシジルエステル、グ
リシジルエーテル、ジメチロール尿素、ケテンダイマ
ー、ジアルデヒド澱粉、メラミン樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂、ケトン−ア
ルデヒド樹脂、ホウ砂、ホウ酸、炭酸ジルコニウムアン
モニウム、エポキシ系化合物等の耐水化剤、その他消泡
剤、蛍光染料、着色染料等が挙げられる。
【0029】本発明の感熱記録体は、感熱記録層中、あ
るいは保護層中にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を
含有させることにより、記録部の耐光性、および未記録
部の経時的な耐黄変性に優れた効果が得られる。かかる
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、常温で固
体、或いは液体のものも使用できる。常温で液体のベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤を使用する場合には、一
般に平均粒子径が0.3〜3.0μm程度のマイクロカ
プセル中に内包させて配合するのが望ましい。
【0030】常温で固体のベンゾトリアゾール系紫外線
吸収剤としては、例えば2−(2−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒド
ロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ
−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロ
ロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5
−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−tert−ブチルベン
ゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−sec−ブ
チル−5−tert−ブチルフェニル)−5−tert−ブチル
ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−
ジ−tert−アミルフェニル)−5−tert−アミルベンゾ
トリアゾール、2〔2−ヒドロキシ−3−(3,4,
5,6−テトラフタルイミド−メチル)−5−メチルフ
ェニル〕ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス
〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕
等が挙げられる。なかでも、2−(2−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒ
ドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−
5−クロロベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス
〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕
は、未記録部の耐黄変性に特に優れた効果を発揮するた
め好ましい。
【0031】また、常温で液体のベンゾトリアゾール系
紫外線吸収剤の具体例としては、例えば2−(2−ヒド
ロキシ−3−ドデシル−5−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−エチル
ヘキシル)オキシフェニル〕ベンゾトリアゾール、メチ
ル−3−〔3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリ
アゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロ
ピオネート−ポリエチレングリコール(分子量約30
0)との縮合物、5−tert−ブチル−3−(5−クロロ
−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロ
キシベンゼン−プロピオン酸オクチル、2−(2−ヒド
ロキシ−3−sec−ブチル−5−tert−ブチルフェノー
ル)−5−tert−ブチルベンゾトリアゾール等。なかで
も、2−(2−ヒドロキシ−3−ドデシル−5−メチル
フェニル)ベンゾトリアゾールは、マイクロカプセルの
壁膜剤との相溶性が良好でカプセル化が容易であり、し
かも記録部の白化が少なく、しかも未記録部の耐光性に
も極めて優れているため好ましく用いられる。
【0032】かかる紫外線吸収剤を内包するマイクロカ
プセルの壁膜としては、ポリウレアおよび/またはポリ
ウレタン膜が好ましいが、アミノアルデヒド膜等も使用
可能である。なお、紫外線吸収剤の使用量についても特
に限定するものでないが、一般にはベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤の塗布量(有効成分換算)として0.1
〜2.0g/m2 程度である。
【0033】記録部の耐薬品性をより高めたり、或いは
記録走行性を高めるために、感熱記録層上には保護層が
形成される。かかる保護層は、成膜性を有する接着剤を
主成分とし、接着剤が溶解または分散された中に、必要
により上記の紫外線吸収剤、および感熱記録層に添加し
得る助剤等を添加して調製された保護層用塗液を感熱記
録層上に、乾燥後の塗布量が1〜8g/m2 程度となる
ように塗布乾燥して形成される。
【0034】かかる保護層に使用される成膜性を有する
接着剤としては、例えばゼラチン、カゼイン、アラビア
ゴム、デンプン、ヒドロキシセルロース、メチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、完全(部分)ケン
化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルア
ルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、
ケイ素変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリ
ビニルアルコール、ジイソブチレン−無水マレイン酸共
重合体塩、スチレン−無水マレイン酸共重合体塩、エチ
レン−アクリル酸共重合体塩、シリコーン−アクリル酸
共重合体塩、スチレン−アクリル酸共重合体塩、スチレ
ン−ブタジエン系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系
樹脂等が挙げられる。なかでも、カルボキシ変性ポリビ
ニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコ
ール、ケイ素変性ポリビニルアルコールおよびジアセト
ン変性ポリビニルアルコールは、強固な皮膜を形成し得
るため保護層用バインダーとして好ましく用いられる。
【0035】下塗り層、感熱記録層および保護層の形成
方法については特に限定されず、例えばエアーナイフコ
ーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアー
ブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、
ショートドウェルコーティング、カーテンコーティン
グ、ダイコーティング、グラビアコーティング等の適当
な塗布方法により形成される。
【0036】支持体としては、紙(酸性紙、中性紙)、
プラスチックフィルム、合成紙、不織布、金属蒸着シー
ト等のうちから適宜選択して使用される。
【0037】なお、本発明の感熱記録体においては、必
要に応じて裏面側にも保護層(バリヤー)を設けたり、
粘着剤層を設けたり、磁気記録層を設けたり、或いは各
層の塗布後にスーパーカレンダー掛け等の平滑化処理を
施すこともできる。
【0038】
【実施例】以下に本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、もちろん本発明の範囲はこれらに限定され
るものではない。各実施例および比較例中、「部」およ
び「%」は特に断らない限りそれぞれ「重量部」および
「重量%」を示す。
【0039】〔実施例1〕 ・下塗り層用塗液の調製 焼成カオリン〔商品名:アンシレックス、吸油量90m
l/100g、EC社性〕80部、軽質炭酸カルシウム
〔商品名:ブリリアント15、吸油量45ml/100
g〕20部、部分ケン化ポリビニルアルコールの10%
水溶液70部、固形分濃度48%のスチレン−ブタシエ
ン系ラテックス15部、ポリアクリル酸ナトリウムの2
0%水溶液2部および水200部からなる組成物を混合
攪拌して下塗り層用の塗液を得た。
【0040】・A液調製 3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン40部、メチルセルローズの5%水溶液5
部および水55部からなる組成物をサンドミルで平均粒
子径1.5μmになるまで粉砕してA液を得た。
【0041】・B液調製 2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール40
部、スルホン変性ポリビニルアルコールの5%水溶液5
部および水55部からなる組成物をサンドミルで平均粒
子径が1.5μmになるまで粉砕してB液を得た。
【0042】・C液調製 1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン20部、
1,2−ジフェノキシエタン20部、メチルセルロース
の5%水溶液5部および水55部からなる組成物をサン
ドミルで平均粒子径が2μmになるまで粉砕してC液を
得た。
【0043】・感熱記録層用塗液の調製 A液20部、B液40部、C液20部、完全ケン化ポリ
ビニルアルコールの10%水溶液80部、ステアリン酸
亜鉛の30%分散液10部および平均粒子径1μmの水
酸化アルミニウム35部、ジ(2−エチルヘキシル)ス
ルホコハク酸ナトリウムの5%水溶液5部からなる組成
物を混合攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
【0044】・保護層用塗液の調製 カオリン〔商品名:UW−90、EC社製〕65部、ア
セトアセチル変性ポリビニルアルコール〔商品名:ゴー
セファイマーZ−200、日本合成化学工業社製〕の1
0%水溶液300部、グリオキザールの10%水溶液3
部、ステアリン酸亜鉛の30分散液6部および水140
部からなる組成物を混合攪拌して保護層用塗液を得た。
【0045】・感熱記録体の作製 坪量64g/m2 の上質の中性紙の片面に、下塗り層用
塗液、感熱記録層用塗液および保護層用塗液を乾燥後の
塗布量がそれぞれ10g/m2 、6g/m2 、4g/m
2 となるように順次塗布乾燥して下塗り層、感熱記録層
および保護層を形成して感熱記録体を得た。なお、各層
を形成した後、スーパーカレンダー処理をした。
【0046】〔実施例2〕実施例1の保護層用塗液の調
製において、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール
の代わりに、ジアセトン変性ポリビニルアルコール〔商
品名:Dポリマー(05タイプ)、ユニチカ社製〕を使
用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得
た。
【0047】〔実施例3〕実施例1の保護層用塗液の調
製において、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール
の代わりに、ケイ素変性ポリビニルアルコール〔商品
名:R1130、クラレ社製〕を使用した以外は、実施
例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0048】〔実施例4〕 ・下塗り層用塗液の調製 球状中空粒子(平均粒子径:1.2μm、中空度90
%)の30%分散体30部、無定形シリカ〔商品名:ミ
ズカシールP527、水沢化学工業社製〕10部C社
性〕80部、軽質炭酸カルシウム〔商品名:ブリリアン
ト15、吸油量45ml/100g〕10部、部分ケン
化ポリビニルアルコールの10%水溶液30部、固形分
濃度48%のスチレン−プタシエン系ラテックス10
部、ポリアクリル酸ナトリウムの20%水溶液2部およ
び水100部からなる組成物を混合攪拌して下塗り層用
塗液を得た。 ・感熱記録体の作製 実施例1の感熱記録体の作製において用いた下塗り層用
塗液の代わりに、上記の下塗り層用塗液を使用した以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0049】〔実施例5〕 ・下塗り層用塗液の調製 発泡性プラスチックフィラー〔商品名:ミクロパールF
−30、松本油脂製薬社製〕20部、ポリビニルアルコ
ールの10%水溶液30部および水100部からなる組
成物を混合攪拌して下塗り層用塗液を得た。 ・感熱記録体の作製 実施例1の感熱記録体の作製において形成した下塗り層
の代わりに、上記の下塗り層用途液を坪量64g/m2
の上質の中性紙の片面に、乾燥後の塗布量が4g/m2
となるように塗布乾燥し、次いで150℃のドライヤー
で3分間加熱発泡処理して下塗り層を形成した以外は、
実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0050】〔実施例6〕実施例1の下塗り層用塗液の
調製において、焼成カオリン80部の代わりに尿素ホル
マリン樹脂の二次粒子(吸油量:750ml/100
g)100部を使用した以外は、実施例1と同様にして
感熱記録体を得た。
【0051】〔実施例7〕実施例1のA液調製におい
て、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン40部の代わりに3−ジ(n−アミ
ル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン20
部および3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン20部を使用
した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0052】〔実施例8〕実施例1のA液調製におい
て、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン40部の代わりに3−(N−エチル−
N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン40部を使用した以外は、実施例1と同様にし
て感熱記録体を得た。
【0053】〔実施例9〕実施例1のA液調製におい
て、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン40部の代わりに3−(N−エチル−
p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン40部を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱
記録体を得た。
【0054】〔実施例10〕実施例1のA液調製におい
て、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン40部の代わりに3−(N−エチル−
p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジ
ノ)フルオラン40部を使用した以外は、実施例1と同
様にして感熱記録体を得た。
【0055】〔実施例11〕実施例1のA液調製におい
て、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン40部の代わりに3−ジ(n−ブチ
ル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン2
0部および3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオ
ロメチルアニリノ)フルオラン20部を使用した以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0056】〔実施例12〕実施例1のC液調製におい
て、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン20部
と1,2−ジフェノキシエタン20部の代わりにシュウ
酸ジ(p−メチルベンジル)20部とシュウ酸ジ(p−
クロロベンジル)20部を使用した以外は、実施例1と
同様にして感熱記録体を得た。
【0057】〔実施例13〕実施例1のC液調製におい
て、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン20部
と1,2−ジフェノキシエタン20部の代わりに2−ナ
フチルベンジルエーテル40部を使用した以外は、実施
例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0058】〔実施例14〕実施例1のC液調製におい
て、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン20部
と1,2−ジフェノキシエタン20部の代わりに4−ベ
ンジルビフェニル40部を使用した以外は、実施例1と
同様にして感熱記録体を得た。
【0059】〔実施例15〕B液調製において、2,4
−ビス(フェニルスルホニル)フェノール40部の代わ
りに2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール3
0部、N−(p−トリルスルホニル)−N’−フェニル
尿素10部を使用した以外は、実施例1と同様にして感
熱記録体を得た。
【0060】〔実施例16〕実施例1の感熱記録層用塗
液の調製において、更に下記のD液を10部添加して感
熱記録層用塗液を得た以外は、実施例1と同様にして感
熱記録体を得た。 ・D液調製 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−シクロヘキシルフェニル)ブタン40部、メチルセル
ロースの5%水溶液5部および水55部からなる組成物
ををサンドミルで平均粒子径1.5μmになるまで粉砕
してD液を得た。
【0061】〔実施例17〕実施例16のD液調製にお
いて、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン40部の代わ
りに1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ
−5−tert−ブチルフェニル)ブタン40部を用いた以
外は、実施例16と同様にして感熱記録体を得た。
【0062】〔実施例18〕実施例16のD液調製にお
いて、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン40部の代わ
りに4−ベンジルオキシ−4′−(2−メチルグリシジ
ルオキシ)ジフェニルスルホン40部を用いた以外は、
実施例16と同様にして感熱記録体を得た。
【0063】〔実施例19〕実施例16のD液調製にお
いて、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン40部の代わ
りに2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール40部を用いた以外は、実施例16と同
様にして感熱記録体を得た。
【0064】〔実施例20〕 ・E液調製 加熱装置を備えた攪拌混合容器内に、アセトアセチル変
性ポリビニルアルコール〔商品名:ゴーセファイマーZ
−200、日本合成化学工業社製〕の12%水溶液22
0部を加え、カプセル製造用水性媒体とした。別に、常
温で液体の2−(2−ヒドロキシ−3−ドデシル−5−
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール77部、および主
成分がイソシアヌレート型であるヘキサメチレンジイソ
シアネート誘導体〔商品名:タケネートD−170H
N、武田薬品工業社製〕33部を40℃まで加熱し混合
攪拌して得た溶液を、上記カプセル製造用水性媒体中に
TKホモミキサー〔モデル:HV−M、特殊機化工業社
製〕を用いて、平均粒子径が2μmとなるように乳化し
た後、90℃で5時間反応させてマイクロカプセル分散
液を調製した。なお、マイクロカプセル分散液の固形分
濃度が40%となるように水を添加してE液を得た。 ・保護層用塗液の調製 E液220部、アセトアセチル変性ポリビニルアルコー
ルの10%水溶液150部、カオリン〔商品名:UW−
90、EMC社製〕15部、ステアリン酸亜鉛の30%
分散液6部および水30部からなる組成物を混合攪拌し
て保護層用塗液を得た。 ・感熱記録体の作製 実施例1の感熱記録体の作製において用いた保護層用塗
液の代わりに上記の保護層用塗液を用いた以外は、実施
例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0065】〔比較例1〕実施例1のB液調製におい
て、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール4
0部の代わりに4,4−イソプロピリデンジフェノール
40部を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記
録体を得た。
【0066】〔比較例2〕実施例1のB液調製におい
て、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール4
0部の代わりに、4−ヒドロキシ−4−イソプロポキシ
ジフェニルスルホン40部を使用した以外は、実施例1
と同様にして感熱記録体を得た。
【0067】〔比較例3〕実施例1の感熱記録体の作製
において、支持体上に下塗り層を形成しなかった以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0068】[評価]かくして得られたの感熱記録体に
ついての以下の評価を行い、その結果を〔表1〕に記載
した。
【0069】 発色性および耐地肌カブリ性 感熱評価機(商品名:TH−PMD、大倉電気社製)を
用い、0.4mj/dotで各感熱記録体を発色させ、
記録部の発色濃度、および未記録部(耐地肌カブ性)を
マクベス濃度計〔RD−914、マクベス社製〕のビジ
ュアルモードで測定した。
【0070】 耐可塑剤性 ポリカーボネイトパイプ(40mmΦ)上にラップフィ
ルム〔商品名:ハイラップKMA−W、三井化学社製〕
を3重に巻き付け、その上に発色性の評価条件で発色さ
れた感熱記録体をのせ、さらにその上にラップフィルム
を3重に巻き付けて40℃で24時間放置した後に記録
部をマクベス濃度計のビジュアルモードで測定した。
【0071】 耐油性 発色性の評価条件で発色させた各感熱記録体の保護層面
に、コーン油を一滴垂らし、室温で24時間放置後、ガ
ーゼで拭き、記録部をマクベス濃度計のビジュアルモー
ドで測定した。
【0072】 耐光性 発色性の評価条件で発色された各感熱記録体を5日間直
射日光に曝した後、記録部および未記録部をマクベス濃
度計のビジュアルモードで測定した。
【0073】 記録部の耐水性 発色性の評価条件で発色された各感熱記録体を20℃の
水道水に24時間浸漬した後、記録部の濃度をマクベス
濃度計のビジュアルモードで測定した。
【0074】 波長675nmにおける光学読取適性 感熱記録体をラベルプリンター〔商品名:TEC H−
9606、東京電気社製〕を用いてハーコード記録し、
光学読取評価器〔商品名:レーザーチックII、3550
−100型、読取波長675nm、シンボル社製〕を用
いてバーコードのPCS値を測定した。値が大きい程、
光学読取適性の優れている。
【0075】
【表1】
【0076】
【発明の効果】表1に示されているように、本発明の感
熱記録体は、記録感度および記録部の耐可塑剤性、耐油
性に優れ、しかも地肌カブリの少ない効果を有するもの
である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】〔比較例1〕実施例1のB液調製におい
て、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール4
0部の代わりに4,4’−イソプロピリデンジフェノー
ル40部を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱
記録体を得た。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】〔比較例2〕実施例1のB液調製におい
て、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール4
0部の代わりに、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキ
シジフェニルスルホン40部を使用した以外は、実施例
1と同様にして感熱記録体を得た。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正内容】
【0075】
【表1】

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、顔料と接着剤を主成分として
    含有する下塗り層と、ロイコ染料および呈色剤を含有す
    る感熱記録層とを有する感熱記録体、または該感熱記録
    体の感熱記録層上に保護層を有する感熱記録体におい
    て、呈色剤が2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェ
    ノールであることを特徴とする感熱記録体。
  2. 【請求項2】下塗り層中の顔料が、JIS−K−510
    1による吸油量が70〜800ml/100gである吸
    油性顔料、または有機中空粒子である請求項1記載の感
    熱記録体。
  3. 【請求項3】感熱記録層中に、保存性改良剤として1,
    1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シ
    クロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス
    (2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェ
    ニル)ブタンおよび4−ベンジルオキシ−4′−(2−
    メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホンから選ば
    れる少なくとも1種を含有する請求項1または2記載の
    感熱記録体。
  4. 【請求項4】ロイコ染料が、3−(N−エチル−N−イ
    ソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
    ン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−
    6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブ
    チル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
    3−ジ(n−アミル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
    ノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−
    6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチ
    ル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイ
    ジノ)フルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−
    (o−クロロアニリノ)フルオランおよび3−ジエチル
    アミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フル
    オランから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3
    のいずれか一項に記載の感熱記録体。
  5. 【請求項5】ロイコ染料が、3−(N−エチル−p−ト
    ルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランまた
    は3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−
    7−(p−トルイジノ)フルオランである請求項4記載
    の感熱記録体。
  6. 【請求項6】ロイコ染料が、3−ジエチルアミノ−7−
    (m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオランである
    請求項4記載の感熱記録体。
  7. 【請求項7】感熱記録層中に、増感剤として4−ベンジ
    ルビフェニル、2−ナフチルベンジルエーテル、1,2
    −ジフェノキシエタン、1,2−ジ(3−メチルフェノ
    キシ)エタン、シュウ酸ジ−p−メチル−ベンジルおよ
    びシュウ酸ジ−p−クロルベンジルから選ばれる少なく
    とも1種を含有する請求項1〜6のいずれか一項に記載
    の感熱記録体。
  8. 【請求項8】増感剤が、シュウ酸ジ−p−メチルベンジ
    ルおよびシュウ酸ジ−p−クロロベンジルである請求項
    7記載の感熱記録体。
  9. 【請求項9】保護層中に、アセトアセチル変性ポリビニ
    ルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、
    ジアセトン変性ポリビニルアルコールおよびケイ素変性
    ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1種と顔
    料とを主成分として含有する請求項1〜8のいずれか一
    項に記載の感熱記録体。
  10. 【請求項10】感熱記録層または保護層中に、ベンゾト
    リアゾール系紫外線吸収剤を含有する請求項1〜9のい
    ずれか一項に記載の感熱記録体。
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