JPH11340961A - ディジタル無線通信系の受信処理方法および受信機 - Google Patents

ディジタル無線通信系の受信処理方法および受信機

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JPH11340961A
JPH11340961A JP10141867A JP14186798A JPH11340961A JP H11340961 A JPH11340961 A JP H11340961A JP 10141867 A JP10141867 A JP 10141867A JP 14186798 A JP14186798 A JP 14186798A JP H11340961 A JPH11340961 A JP H11340961A
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synchronization word
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 フレーム同期確率を維持したまま、良好なフ
レーム構造判定確率を有する受信機を得る。 【解決手段】 受信ビット系列より、フレーム同期語判
定を行うフレーム同期用同期語判定手段1と、同期語判
定に用いたものと同一の受信ビット系列をさらにフレー
ム構造用の同期語として判定を行うフレーム構造用同期
語判定手段11と、フレーム同期判定に用いる相関閾値
1を設定する相関閾値設定手段7と、フレーム構造判定
に用いる相関閾値2を設定する相関閾値設定手段10
と、フレーム同期用同期語検出情報およびフレーム同期
用保護段数をもとに同期確立、または同期外れかを判定
し、結果をフレーム同期情報として出力するフレーム同
期判定手段5と、フレーム構造用同期語検出情報をもと
に受信フレームの構造を判定し、結果をフレーム構造情
報として出力するフレーム構造判定手段9とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受信フレーム同期
判定用と受信フレーム構造判定用に用いる同期語を、そ
れぞれ別の相関値にて判定を行うディジタル無線通信受
信機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ディジタル無線通信において
は、受信した信号を検波することにより受信ビット系列
を抽出し、その受信ビット系列においてフレームタイミ
ングを検出することにより正しい受信情報の抽出が行わ
れる。フレームタイミングの検出、および、フレーム同
期は、フレーム内の所定の位置に置かれた自己相関の鋭
いビット系列、すなわち、同期語を検出することにより
行われる。同期語はSync wordあるいはUnique wordなど
とも呼ばれる。なお、図面においては、同期語をUnique
word の略語であるUWで表記している。
【0003】同期語の検出は受信ビット系列と受信側で
用意した同期語ビット系列とを比較することにより行わ
れる。両者の不一致ビット数が所定の閾値である相関閾
値以下であれば、同期語が検出されたと判定される。一
方、同期語が本来存在すべきタイミングにおいて、不一
致ビット数が相関閾値を超えたときは、同期語が不検出
であったと判定される。
【0004】フレーム同期が確立しているときは、受信
機において同期語の位置がおおよそ推定できる。そこ
で、フレーム同期確立時は、アパーチヤと呼ばれるゲー
トを設定して、同期語の位置、あるいはその周辺のごく
小さな範囲でのみ有効な同期語の検出動作を行うように
することで、同期語の誤検出確率を低く抑える。
【0005】フレーム同期の確立は、所定の位置で規定
フレーム数連続して同期語を検出することにより達成さ
れる。このような動作を後方保護と呼び、規定フレーム
数を後方保護段数と呼ぶ。この段数の値が大きいほど、
フレーム誤同期が起こりにくくフレーム同期の信頼性が
高いが、フレーム同期確立するまでの時間がかかる。逆
に、この段数の値が小さいとフレーム同期になるまでの
時間が短くて済むが、フレーム誤同期が発生しやすくな
る。
【0006】フレーム同期外れの検出は、同期語が本体
存在すべき位置で規定フレーム数連続して同期語の不検
出が確認されることにより行われる。このような動作を
前方保護と呼び、規定フレーム数を前方保護段数と呼
ぶ。この段数が大きければ、回線品質の劣化等により、
フレーム同期が外れたときの検出に時間がかかる。逆
に、この段数が小さければ、フレーム同期外れの検出に
かかる時間は短くなるが、フレーム同期が本来保持され
るべき場合に誤ってフレーム同期外れと判定してしまう
確率が高くなる。
【0007】また、ディジタル無線通信システムにおい
ては、通信の状態によってフレームの構造が変化する場
合がある。例えば、ボイスアクチべーション技術を採用
したシステムでは、音声が有意である場合にのみフレー
ムが送信され、音声が認識されないときには原則として
フレームが送信されない。ただし、このような場合であ
っても、フレーム同期を保持するために、一定間隔で同
期語を含む短いバーストを送信する。しかし、一般に、
この間隔はフレームの長さとは異なる。
【0008】上記のように、通信の状態によってフレー
ム構造が変化する場合、送信側においてフレーム構造の
変化を通知する必要がある。フレーム構造の変化の通知
は、あらかじめフレーム内にフレーム構造を通知するビ
ット系列を設けておく方法もあるが、フレーム構造の変
化の際に、それを通知するビット系列(以後、フレーム
構造フラグと呼ぶ)を挿入する方法もある。なお、受信
側では、フレーム構造フラグを検出する方法や、同期語
の検出間隔でフレーム構造を判定する方法が存在する。
【0009】図4は、例えば、特開平9−247114
号公報で開示されたディジタル無線通信受信機における
フレーム同期の推測およびフレーム構造の堆測を行う部
分の構成を示すブロック図である。図4において、1’
は同期語検出部、2はアパーチャ制御部、3はタイミン
グ制御部、4はフレーム同期用保護段数設定部、5はフ
レーム同期判定部、6はアパーチャ幅設定部、7’は相
関閾値設定部、8は受信信号抽出部、9はフレーム構造
判定部、100はアンテナ、101はダウンコンバー
タ、102は検波器である。
【0010】次に、図4の従来例の動作について説明す
る。ダウンコンバータ101が受信アンテナ100によ
り受信された受信搬送波を中間周波数帯に変換し、その
中間周波数帯より検波器102が受信信号を復調して受
信ビット系列として出力する。この受信ビット列を入力
した同期語検出部1’はアパーチャ制御部2からのタイ
ミング情報に基づき受信ビット系列と同期語との相関を
取り、その誤りビット数と相関閾値設定部7からの相関
閾値とから同期語の検出及び位相の判定を行い、その判
定結果を同期語検出情報としてタイミング制御部3とフ
レーム同期判定部5とフレーム構造判定部9とアパーチ
ャ幅設定部6と相関閾値設定部7とに出力する。タイミ
ング制御部3は同期語検出情報に基づき次に同期語検出
を行うときに用いる受信タイミング情報をアパーチャ制
御部2と受信信号抽出部8とに出力する。フレーム同期
判定部5はフレーム同期用保護段数4で指定された同期
語検出情報の連続検出回数である前方保護段数および連
続不検出回数である後方保護段数を用いてフレーム同期
状態を判定し、その判定結果をフレーム同期判定情報と
してアパーチャ幅設定部6と相関閾値設定部7とに出力
する。アパーチヤ幅設定部6は同期語検出情報及びフレ
ーム同期情報を用いて次に同期語検出を行うときに用い
る時間幅であるアパーチャ幅を設定してアパーチャ制御
部2に出力する。相関閾値設定部7は同期語検出情報及
びフレーム同期情報を用いて次に同期語検出を行うとき
に用いる同期語検出条件である相関閾値を設定して同期
語検出部1に出力する。受信信号抽出部8は受信ビット
系列から受信信号を受信タイミング情報に基づき抽出す
る。フレーム構造判定部9は同期語検出情報の検出間隔
からフレーム構造を判定し、その判定結果をフレーム構
造判定情報として出力する。
【0011】ここで、図5を参照し、前記ディジタル無
線通信受信機においてフレーム同期制御を行う際のフレ
ーム構造の認識について説明する。図5は通信の状態に
よってフレームの構造が変化する様子の例を表したもの
で、図5の一部は、“RADIOTRANSMISSION IN THE AMERI
CAN MOBILE SATELLITE SYSTEM”、A COLLECTION OFTECH
NICAL PAPERS、AIAA-94-0945-CP、pp280-294(1994)の図3
を抜粋し、簡略化したものである。
【0012】図5において、23は同期語である。24
は第1フレーム構造を示す第1フレーム構造フラグで、
第2フレーム構造から第1フレーム構造へ変化するとき
に挿入される。25は第2フレーム構造を示す第2フレ
ーム構造フラグで、第1フレーム構造から第2フレーム
構造へ変化するときに挿入される。フレーム構造はサブ
フレーム単位で同期語を有する第1フレーム構造と、フ
レーム単位で同期語を有する第2フレーム構造との2種
類が存在する。そして、図4に示すフレーム構造判定部
9が第1フレーム構造フラグ24または第1フレーム構
造と認識し得る規定間隔で同期語を検出したとき第1フ
レーム構造と判定し、第2フレーム構造フラグ24また
は第2フレーム構造と認識し得る規定間隔で同期語を検
出したとき第2フレーム構造と判定する。
【0013】図6と図7は図4のフレーム構造を受信し
たときのフレーム構造の認識例を示す図である。図6で
は受信したフレーム構造は第1フレーム構造であるが、
第2フレーム構造と誤検出した場合である。図7では受
信したフレームは第2フレーム構造であるが第1フレー
ム構造と誤検出した場合である。ここで、フレーム構造
は、連続フレームである第1フレーム構造と、4フレー
ムごとに同期語を送信するチャネルアクティビティバー
ストである第2フレーム構造とが存在するものとする。
また、フレーム構造の認識は、3サブフレーム連続して
同期語を検出したときは第1フレーム構造、1フレーム
間隔でのみ同期語を検出したときは第2フレーム構造と
判定するものとする。
【0014】図8は、図6及び図7のような誤判定を起
こす確率を調べるために、同期語判定結果に用いる相関
閾値とフレーム構造判定結果の不検出確率および誤検出
確率の関係を示した図表である。図8によると、受信し
たフレーム同期状態は同期状態で、相関閾値の値を6と
した場合、同期語不検出確率確率が1.49×10- 2
同期語誤検出確率が2.68×10-4である。受信した
フレーム構造が第2フレーム構造であるとき、第2フレ
ーム構造を検出できない第2フレーム構造と判定しない
確率は3.06×10-2、第1フレーム構造と誤って判
定する確率は2.12×10-7である。受信したフレー
ム構造が第1フレーム構造であるとき、第1フレーム構
造を検出できない確率は4.40×10-2、第2フレー
ム構造と誤って正しく第1フレーム構造と誤って判定す
る確率は3.26×10-6である。
【0015】図9は図8の数値をグラフ化した図であ
る。図9を考察すると、符号D,Fで示すフレーム構造
の不検出確率に比べ、符号E,Gで示す誤検出確率がか
なり低いため、不検出確率を最も小さくなるような相関
閾値を使用した方がフレーム構造判定にとって適切であ
ることが分かる。そして、第1・第2フレーム構造を考
慮すると、相関閾値は7から8あたりが適切であると考
えられる。しかし、従来例では相関閾値をフレーム同期
判定用に合わせているため、フレーム構造に適した相関
閾値7から8を得ることはできない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来のディジタル無線
通信受信機は、以上のように構成されており、同期語検
出部1’で検出した同期語検出情報をそのままフレーム
同期判定部5とフレーム構造判定部9に用いるため、フ
レーム同期確率とフレーム構造判定確率とを各々最適に
することができないという課題があった。
【0017】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたもので、フレーム同期およびフレーム構造判定確
率が高くなるディジタル無線通信系の受信処理方法およ
び受信機を得ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るデ
ィジタル無線通信系の受信処理方法は、同一の受信ビッ
ト系列からフレーム同期用同期語とフレーム構造用同期
語とを個別に検出し、そのフレーム同期用同期語からフ
レーム同期状態を判定し、フレーム構造用同期語からフ
レーム構造を判定し、それぞれの判定結果を出力するこ
とを特徴とする。
【0019】請求項2の発明に係るディジタル無線通信
系の受信処理方法は、請求項1に記載のフレーム同期用
同期語とフレーム構造用同期語とをそれぞれ異なる値に
設定した相関閾値により検出することを特徴とする。
【0020】請求項3の発明に係るディジタル無線通信
系の受信処理方法は、請求項1に記載のフレーム同期用
同期語をフレーム同期用保護段数により検出することを
特徴とする。
【0021】請求項4の発明係るディジタル無線通信系
の受信処理方法は、同一の受信ビット系列から複数の異
なる種類のフレーム構造用同期語を各種類ごとに個別に
検出し、それらのフレーム構造用同期語から複数の異な
る種類のフレーム構造を判定し、それぞれの判定結果を
出力することを特徴とする。
【0022】請求項5の発明に係るディジタル無線通信
系の受信処理方法は、請求項4に記載のフレーム構造の
複数の判定結果から1つを選択して出力することを特徴
とする。
【0023】請求項6の発明に係るディジタル無線通信
系の受信処理方法は、請求項4に記載の複数のフレーム
構造用同期語をそれぞれ異なる値に設定した相関閾値に
より検出することを特徴とする。
【0024】請求項7の発明に係るディジタル無線通信
系の受信機は、1つの回線内に2つ以上の種類のフレー
ム構造を有するディジタル無線通信系において、受信ビ
ット系列より、フレーム同期用の同期語判定を行うフレ
ーム同期用同期語判定手投と、フレーム同期用の同期語
判定に用いたものと同一の受信ビット系列をさらに第1
フレーム構造用の同期語として判定を行う第1フレーム
構造用同期語判定手段と、フレーム同期判定に用いるた
めの第1相関閾値を設定するフレーム同期判定用相関閾
値設定手段と、第1フレーム構造判定に用いるための第
2相関閾値を設定する第1フレーム構造判定用相関閾値
設定手段と、上記フレーム同期用同期語検出情報および
フレーム同期用保護段数をもとに受信フレームの同期確
立、または同期外れかを判定し、その結果をフレーム同
期情報として出力するフレーム同期判定手段と、上記第
1フレーム構造用同期語検出情報をもとに受信フレーム
の第1フレーム構造を判定し、その結果を第1フレーム
構造情報として出力する第1フレーム構造判定手段とを
備えたことを特徴とする。
【0025】請求項8の発明に係るディジタル無線通信
系の受信機は、請求項7に記載の第1フレーム構造用の
同期語判定だけでなく第Nフレーム構造用までの同期語
判定手段、および、第1フレーム構造だけでなく第Nフ
レーム構造までの第Nフレーム構造用判定手段を有する
ことを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、本発明の
実施の形態1に係るディジタル無線通信受信機の構成を
示すブロック図である。図1では、図4に示す同期語検
出部1’に代えてフレーム同期用同期語検出部1とフレ
ーム構造用同期語検出部11とを設け、図4に示す相関
閾値設定部7’に代えてフレーム同期用相関閾値設定部
7とフレーム構造用相関閾値設定部10とを設けたこと
により、フレーム同期検出判定結果とフレーム構造検出
判定結果とを独立させて行うようにしたことに特徴があ
る。アパーチャ制御部2、タイミング制御部3、フレー
ム同期用保護段数設定部4、フレーム同期判定部5、ア
パーチャ幅設定部6、受信信号抽出部6、フレーム構造
判定部9、アンテナ100、ダウンコンバータ101、
検波器102は、従来と同一であるので、図1より図示
を省略されている。
【0027】次に実施の形態1の動作について説明す
る。検波器102(図4参照)から出力された受信ビッ
ト系列はフレーム同期用同期語検出部1およびフレーム
構造用同期語検出部11に入力される。フレーム同期用
同期語検出部1はアパーチャ制御部2(図4参照)から
のタイミング情報に基づいて受信ビット系列と同期語と
の相関を取り、その相関値とフレーム同期用相関閾値設
定部7からのフレーム同期用相関閾値とより同期語の検
出/不検出および位相の判定を行い、その判定結果をフ
レーム同期用同期語検出情報としてフレーム同期判定部
5に出力する。フレーム同期判定部5は、例えば、フレ
ーム同期外れ状態からフレーム同期状態に移行するに
は、フレーム同期用保護段数(の後方保護段数)で規定
された段数だけ(サブフレーム間隔で)連続して同期語
を検出した時、フレーム同期状態と判定し、逆に、フレ
ーム同期状態からフレーム外れ状態に移行するには、フ
レーム同期用保護段数(の前方保護段数)で規定された
段数だけ(サブフレーム間隔で)連続して同期語を検出
した時、フレーム同期外れ状態と判定する。なお、同期
検出および不検出情報はフレーム同期用同期語検出器1
から得られるフレーム同期用同期語情報である。
【0028】フレーム構造用同期語検出部11では、ア
パーチャ制御部2からのタイミング情報に基づいて受信
ビット系列と同期語との相関を取り、その相関値とフレ
ーム構造用相関閾値設定部10からのフレーム構造用相
関閾値とより同期語の検出/不検出および位相の判定を
行い、その判定結果をフレーム構造用同期語検出情報と
してフレーム構造判定部9に出力する。つまり、フレー
ム構造用同期語検出部11では、相関値がフレーム構造
用相関閾値を超えないときを同期語の検出と判定し、相
関値がフレーム構造用相関閾値を超えた時を同期語の不
検出と判定する。フレーム構造判定部9は、例えば、第
1フレーム構造判定状態から第2フレーム構造判定状態
に移行するには、フレーム構造用保護段数(の第1フレ
ーム構造用保護段数)で規定された段数だけ(サブフレ
ーム間隔で)連続して第2フレーム構造と判定した時、
第2フレーム構造判定状態となる。例えば、第2フレー
ム構造の場合は保護段数が5段であると、同期語検出、
同期語不検出、同期語不検出、同期語検出して第2フレ
ーム構造判定状態となる。検出、不検出といった組合わ
せ歯フレーム構造によって異なるものである。逆に、第
2フレーム構造判定状態から第1フレーム構造判定状態
に移行するには、フレーム構造用保護段数(の第2フレ
ーム構造用保護段数)で規定された段数だけ(サブフレ
ーム間隔で)連続して第1フレーム構造と判定した時、
第1フレーム構造判定状態となる。例えば、第1フレー
ム構造の場合は保護段数が3段であると、同期語検出、
同期語検出、同期語検出して第1フレーム構造判定状態
となる。なお、同期語検出、不検出情報はフレーム同期
用同期語検出部1から得られるフレーム同期用同期語情
報である。
【0029】この実施の形態1では、フレーム同期用相
関閾値とフレーム構造用用相関閾値として別々の値を用
いることができるので、例えば、フレーム同期用相関閾
値を従来例と同じ6に設定しフレーム構造用相関閾値を
7と設定した場合、図8に示すように、第2フレーム構
造であるのに第2フレーム構造と判定しない確率が2.
01×10-2となり、第2フレーム構造を正しく判定す
る確率が高い。
【0030】これに対し、前述した従来例ではフレーム
同期用およびフレーム構造用としての相関閾値に同一値
を採用するため、相関閾値を6とすると第2フレーム構
造であるのに第2フレーム構造と判定しない確率が3.
06×10-2である。
【0031】なお、フレーム同期確率は従来例も実施の
形態1も同一の相関閾値を用いているため、同一の確率
である。
【0032】前記第2フレーム構造と判定しない確率確
率「2.01×10-2」は図8中の「ε=7」のときの
「chを受信中」に「chを不検出」した値である。そ
の計算式は、 1−{(1−p)2(1−f)4+p22(1−f)2
2pf2(1−f)3} であり、式中、 1−{}:第1〜第3サブフレームのいずれにおいても
第2フレーム構造と判定しない確率 {}内の第1項:第0サブフレームで第2フレーム構造
と判定する確率 {}内の第2項:第1サブフレームで第2フレーム構造
と判定する確率 {}内の第3項:第2サブフレームと第3サブフレー3
とで第2フレーム構造と判定する確率 p:同期語不検出確率 f:同期語誤検出確率 であり、第2サブフレーム構造では図2に示すように第
0サブフレームに同期語が挿入され、第1〜第3サブフ
レームでは同期語が挿入されないフレーム構造としてい
る。
【0033】従って、この実施の形態1は、フレーム同
期確率を最適に維持したまま、フレーム構造の不検出確
率もしくは誤検出確率を低減させ、フレーム構造を正し
く認識する確率を向上させることができる。
【0034】要するに、実施の形態1によれば、同期語
検出部をフレーム同期用同期語検出部1とフレーム構造
用同期語検出部11とに分離し、相関閾値をフレーム同
期用相関閾値設定部7とフレーム構造用相関閾値設定部
10とにより別々の値に設定し得るようにしたため、フ
レーム同期確率を最適にしたまま、フレーム構造を正し
く認識する確率が向上できるという効果がある。
【0035】また、実施の形態1では、フレーム同期用
同期語検出部1およびフレーム構造用同期語検出部11
が検出した同期語をそのまま判定情報として用いること
がはできるが、そのまま用いた場合には保護状態がない
ため同期語誤検出や不検出による影響を直接受けるた
め、フレーム同期判定やフレーム構造判定状態の判定結
果の特性劣化が生じたり、回線状態によっては保護状態
なし=保護段数1段で最適値になる場合もありますが、
このような不都合に対して改善すべく、フレーム同期判
定部5およびフレーム構造判定部9を用いている。
【0036】また、実施の形態1でのフレーム同期判定
部5で得られたフレーム同期判定情報は回路後段で次の
ように活用できる。例えば、フレーム構造判定情報を用
いて復調部動作の制御を行うことが可能となる。つま
り、第1フレーム構造では毎サブフレームキャリアが存
在するため、どのタイミングでもタイミング再生用の情
報として活用することが可能となる。逆に、第2フレー
ム構造では毎サブフレームキャリアが存在しないため、
同期語などキャリアが存在する特定位置でしかタイミン
グ再生用の情報として活用することができない。
【0037】また、実施の形態1でのフレーム構造判定
部9で得られたフレーム構造判定情報は回路後段で次の
ように活用できる。例えば、フレーム構造判定情報を用
いて上位レイヤで回線補足状況の判断としてしようする
ことが可能となる。例えば、20秒間、フレーム同期が
成立しない場合、回線の切断を行うなどである。
【0038】実施の形態2.図3は本発明の実施の形態
2に係るディジタル無線通信受信機の構成を示すブロッ
ク図である。この実施の形態2は、第1フレーム構造か
ら第Nフレーム構造までをそれぞれの各フレーム構造単
位までに細分化して、その中で一番正しいと推測される
フレーム構造を抽出するようにしたことに特徴がある。
【0039】つまり、図3では、図1のフレーム構造用
同期語検出部10に代えて第1フレーム構造用同期語検
出部14と第2フレーム構造用同期語検出部17と第N
フレーム構造用検出部20とを設け、図1のフレーム構
造用相関閾値設定部10に代えて第1フレーム構造用相
関閾値設定部13と第2フレーム構造用閾値設定部16
と第Nフレーム構造用相関閾値設定部19とを設け、図
1のフレーム構造判定部9に代えて第1フレーム構造判
定部12と第2フレーム構造判定部15と第Nフレーム
構造判定部18とを設け、第1〜第Nフレーム構造判定
部12,15,18から出力される第1〜第Nフレーム
構造判定情報を入力するフレーム構造選択回路21を設
けている。
【0040】次に実施の形態2の動作について詳細に説
明する。検波器102(図4参照)から出力された受信
ビット系列はフレーム同期用同期語検出部1および第1
〜第Nフレーム構造用同期語検出部14,17,20の
それぞれに入力される。第1〜第Nフレーム構造用同期
語検出部14,17,20それぞれはアパーチャ制御部
(図4参照)からのタイミング情報に基づいて受信ビッ
ト系列と同期語との相関を個別に取り、それらの相関値
と第1〜第Nフレーム構造用相関閾値設定部13,1
6,19それぞれからの第1〜第Nフレーム構造用相関
閾値とより同期語の検出/不検出および位相の判定を個
別に行い、それらの判定結果を第1〜第Nフレーム構造
用同期語検出情報として第1〜第Nフレーム構造判定部
12,15,18のそれぞれに個別に出力する。第1〜
第Nフレーム構造判定部12,15,18それぞれはフ
レーム構造用同期語検出情報に基づいて第1〜第Nフレ
ーム構造それぞれの判定を個別に行い、それらの判定結
果を第1〜第Nフレーム構造判定情報としてフレーム構
造選択回路21に出力する。
【0041】フレーム構造選択回路21は第1〜第Nフ
レーム構造判定情報を元に、現状フレーム構造かを判定
して、その結果をフレーム構造情報として出力する。フ
レーム構造選択回路21には設定した相関閾値による第
1〜第Nフレーム構造と正しく判定する確率があらかじ
め記憶されている。そして、第1フレーム構造判定部1
4と第2フレーム構造判定部17とでフレーム構造が1
つしか検出できなかった場合はその結果をフレーム構造
選択回路21が用い、第1フレーム構造判定部14と第
2フレーム構造判定部17とでフレーム構造が2つ以上
同時に検出された場合はフレーム構造選択回路21が記
憶しておいた確率を用いて検出された2つ以上のフレー
ム構造の中で一番もっとも正しいと推測されるフレーム
構造を判定して抽出する。例えば、第1フレーム構造相
関閾値=10、第2フレーム構造相関閾値=7に設定し
たとすると、その状態において、第1フレーム構造が正
しく検出される確率は1−3.69×10-3(図8参
照)、第2フレーム構造が正しく検出される確率は1−
2.01×10-2(図8参照)となる。これらの値を比
較すると、第1フレーム構造の方が正しく検出される確
率が高いため、フレーム構造選択回路21ではフレーム
構造として第1フレーム構造を選択する。
【0042】実施の形態2では、フレーム同期用相関閾
値を従来例と同じ6に設定し、第1フレーム構造用相関
閾値を10に設定し、第2フレーム構造用相関閾値を7
に設定した場合、第1フレーム構造であるのに第1フレ
ーム構造と判定しない確率が3.69×10-3となる。
実施の形態1の相関閾値=7で行った場合、第1フレー
ム構造と判定しない確率は2.38×10-2であるた
め、実施の形態2の方が実施の形態1よりも第1フレー
ム構造を正しく判定する確率が高くなっていることが分
かる。また、フレーム同期確率および第2フレーム構造
の不検出確率は従来例も実施の形態1も同一の相関閾値
を用いているため、同一の確率となる。
【0043】従って、この実施の形態2によれば、フレ
ーム同期確率を最適に維持したまま、フレーム構造の不
検出確率もしくは誤検出確率を実施の形態1よりさらに
抵減させ、フレーム構造を正しく認識する確率を向上さ
せることができる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜3および請求
項7の発明によれば、同一の受信ビット系列からフレー
ム同期用同期語とフレーム構造用同期語とを個別に検出
し、そのフレーム同期用同期語からフレーム同期状態を
判定し、そのフレーム構造用同期語からフレーム構造を
判定するので、フレーム同期およびフレーム構造判定確
率を高させるという効果がある。
【0045】請求項4〜6および請求項8の発明によれ
ば、同一の受信ビット系列から複数の異なる種類のフレ
ーム構造用同期語を各種類ごとに個別に検出し、それら
のフレーム構造用同期語から複数の異なる種類のフレー
ム構造を判定するので、フレーム同期確率を最適にした
まま、フレーム構造判定を正しく認識する確率を向上さ
せるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1を示すブロック図であ
る。
【図2】 同実施の形態1の第2フレーム構造を示す図
である。
【図3】 本発明の実施の形態2を示すブロック図であ
る。
【図4】 従来のディジタル無線通信受信機のブロック
図である。
【図5】 同従来のフレームおよびバーストの構成例を
示す図である。
【図6】 同従来の第1フレーム構造であるのに第2フ
レーム構造と誤検出した場合を示す図である。
【図7】 同従来の第2フレーム構造であるのに第1フ
レーム構造と誤検出した場合を示す図である。
【図8】 同従来の期語相関閾値とフレーム構造不検出
確率および誤検出確率を示す図である。
【図9】 図8の数値より作成したグラフ図である。
【符号の説明】
1 フレーム同期用同期語検出部、5 フレーム同期用
判定部、7 フレーム同期用相関閾値設定部、9 フレ
ーム構造判定部、10 フレーム構造用相関閾値設定
部、11 フレーム構造用同期語検出部、12 第1フ
レーム構造判定部、13 第1フレーム構造用相関閾値
設定部、14 第1フレーム構造用同期語検出部、15
第2フレーム構造判定部、16 第2フレーム構造用
相関閾値設定部、17 第2フレーム構造用同期語検出
部、18 第Nフレーム構造判定部、19 第Nフレー
ム構造用相関閾値設定部、20 第Nフレーム構造用同
期語検出部、21 フレーム構造選択回路。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一の受信ビット系列からフレーム同期
    用同期語とフレーム構造用同期語とを個別に検出し、そ
    のフレーム同期用同期語からフレーム同期状態を判定
    し、フレーム構造用同期語からフレーム構造を判定し、
    それぞれの判定結果を出力することを特徴とするディジ
    タル無線通信系の受信処理方法。
  2. 【請求項2】 フレーム同期用同期語とフレーム構造用
    同期語とをそれぞれ異なる値に設定した相関閾値により
    検出することを特徴とする請求項1記載のディジタル無
    線通信系の受信処理方法。
  3. 【請求項3】 フレーム同期用同期語をフレーム同期用
    保護段数により検出することを特徴とする請求項1記載
    のディジタル無線通信系の受信処理方法。
  4. 【請求項4】 同一の受信ビット系列から複数の異なる
    種類のフレーム構造用同期語を各種類ごとに個別に検出
    し、それらのフレーム構造用同期語から複数の異なる種
    類のフレーム構造を判定し、それぞれの判定結果を出力
    することを特徴とするディジタル無線通信系の受信処理
    方法。
  5. 【請求項5】 フレーム構造の複数の判定結果から1つ
    を選択して出力することを特徴とする請求項4記載のデ
    ィジタル無線通信系の受信処理方法。
  6. 【請求項6】 複数のフレーム構造用同期語をそれぞれ
    異なる値に設定した相関閾値により検出することを特徴
    とする請求項4記載のディジタル無線通信系の受信処理
    方法。
  7. 【請求項7】 1つの回線内に2つ以上の種類のフレー
    ム構造を有するディジタル無線通信系において、 受信ビット系列より、フレーム同期用の同期語判定を行
    うフレーム同期用同期語判定手投と、 フレーム同期用の同期語判定に用いたものと同一の受信
    ビット系列をさらに第1フレーム構造用の同期語として
    判定を行う第1フレーム構造用同期語判定手段と、 フレーム同期判定に用いるための第1相関閾値を設定す
    るフレーム同期判定用相関閾値設定手段と、 第1フレーム構造判定に用いるための第2相関閾値を設
    定する第1フレーム構造判定用相関閾値設定手段と、 上記フレーム同期用同期語検出情報およびフレーム同期
    用保護段数をもとに受信フレームの同期確立、または同
    期外れかを判定し、その結果をフレーム同期情報として
    出力するフレーム同期判定手段と、上記第1フレーム構
    造用同期語検出情報をもとに受信フレームの第1フレー
    ム構造を判定し、その結果を第1フレーム構造情報とし
    て出力する第1フレーム構造判定手段とを備えたことを
    特徴とするディジタル無線通信系の受信機。
  8. 【請求項8】 第1フレーム構造用の同期語判定だけで
    なく第Nフレーム構造用までの同期語判定手段、およ
    び、第1フレーム構造だけでなく第Nフレーム構造まで
    の第Nフレーム構造用判定手段を有することを特徴とす
    る請求項7記載のディジタル無線通信系の受信機。
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