JPH11340479A - 二端子双方向サイリスタ - Google Patents

二端子双方向サイリスタ

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JPH11340479A
JPH11340479A JP16414298A JP16414298A JPH11340479A JP H11340479 A JPH11340479 A JP H11340479A JP 16414298 A JP16414298 A JP 16414298A JP 16414298 A JP16414298 A JP 16414298A JP H11340479 A JPH11340479 A JP H11340479A
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JP
Japan
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region
emitter region
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emitter
current
Prior art date
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Pending
Application number
JP16414298A
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English (en)
Inventor
Ritsuo Oka
律夫 岡
Masaaki Tomita
昌明 冨田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd filed Critical Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication of JPH11340479A publication Critical patent/JPH11340479A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】二端子双方向サイリスタの内部電流分布を変化
させてサージ電流耐量を向上させる。 【解決手段】 エミッタ領域のコーナー部近傍直下のラ
イフタイムを他のエミッタの直下のライフタイムよりも
短く設定して、エミッタ領域のコーナー部近傍直下に電
流が流れにくくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置、特に
異常電圧または異常電流から電気回路系を保護するサー
ジ防護素子等に用いる二端子双方向サイリスタに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】半導体基板の両主面上にそれぞれ設けら
れた主電極間に双方向性対称特性をもつ主電流が流れる
半導体装置の一例である二端子双方向サイリスタは、概
略、図1及び図2に示すような構造をもつ。図1は、二
端子双方向サイリスタの主面上を上から見た平面図で、
図2は図1のA−A’に沿った断面図である。この例で
は、半導体基板1がp型となっているが、n型のものも
ある。半導体基板1がn型の場合は、図2で、n型にな
っている領域をp型に、p型になっている領域をn型に
すればよい。この二端子双方向サイリスタは、p型半導
体基板1の両表面層に点対称にエミッタ領域を兼ねるn
型ベース領域(以下単にベース領域と記す)2が形成さ
れて、さらにその両ベース領域2の表面層に、p型エミ
ッタ領域3がそれぞれ形成されている。そして、両主面
を被覆する絶縁膜5の開口部で電極4がベース領域2お
よびエミッタ領域3に共通に接触している。
【0003】以上のような構造のため電流や電圧の方向
に依存しない電気的特性が実現出来るようになってお
り、サージ電流が流れたときやサージ電圧が印加された
ときの内部の動作状態はその電流や電圧の方向を考慮す
る必要がない。このような二端子双方向サイリスタは、
図3に示すような電流−電圧特性を示し、ある電圧V1で
電圧をクランプするが、誘導雷サージのようなかなり速
い電気的サージに対してもその応答が他のサージ防護素
子、例えば避雷管やバリスタなどと比較して非常に速い
ために、高度な信頼性を要求される通信ネットワーク系
の電子機器のように誘導雷サージを拾いやすいところで
は殆ど利用されている状況にある。また、半導体ででき
ているため、サージ電流によって消耗するところがなく
長期間に渡 (3) って信頼性を維持することが可能であるという保守上の
大きな利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような利点を有す
る二端子双方向サイリスタにおいては、どのようなサー
ジに対しても電圧をクランプ出来るわけではなく、誘電
雷サージのような非常に時間変化の大きいサージに対し
てはおのずと限界があり、そのサージに十分速く応答出
来ず、素子内で電流の集中が生じて局所的に高温となり
素子が溶解して破壊する場合がある。即ち、サージ電流
耐量の向上が課題となっている。なお、図3の電流−電
圧特性は、p型半導体基板を用いる場合とn型半導体基
板を用いる場合では変わってくる。図3においてサージ
が入ったとき、領域6を通過して電圧がV1を越えると、
アバランシェ降伏を起こして領域7に入った後、負性抵
抗領域8を経過して導通状態9となる。領域7は電圧と
電流が共に大きくなるところであるから損失が大きくな
り発熱により二端子双方向サイリスタが破壊しやすくな
る。過大なサージ電流の負荷を与えたとき、電流の流れ
る有効な領域は十分広がらず、その面積が小さいために
電流密度が過大となり、サージ電流耐量が高くならな
い。
【0005】本発明の目的は、上記のサージ電流耐量の
問題を解決し、サージ耐量の向上した両面型半導体装置
を実現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電流が集中し
易く、電流密度が過大となる領域がエミッタ領域のコー
ナー近傍にある点に着目し、半導体基板1のエミッタ領
域3のコーナー部近傍直下のライフタイムを他のエミッ
タ領域直下のライフタイムより短く設定するようにした
ものである。これによりエミッタ領域のコーナー近傍直
下の電流増幅率を下げ、電流を流れ難くして電流の集中
を緩和する。
【0007】
【発明の実施の形態】
(4) 請求項1の発明は、半導体基板の両主面側に、第一導電
型のベース領域並びにその領域の表面層に形成された第
二導電型のエミッタ領域が露出し、両主面側のベース領
域並びにエミッタ領域との形状が基板の中心点に対し点
対称であり、主電極が該両主面でベース領域並びにエミ
ッタ領域にそれぞれ共通に接触する二端子双方向サイリ
スタにおいて、エミッタ領域表面のコーナー部近傍直下
のライフタイムが他のエミッタ直下のライフタイムより
も短く設定することを特徴とするもので、この構造によ
りエミッタ領域コーナー部近傍の電流集中を防ぎサージ
耐量の向上を図るようにしたものである。
【0008】請求項2の発明は、半導体基板の両主面側
に、第一導電型のベース領域並びにその領域の表面層に
形成された第二導電型のエミッタ領域が露出し、両面側
のベース領域並びにエミッタ領域との形状が基板の中心
点に対し点対称であり、主電極が両主面でベース領域並
びにエミッタ領域にそれぞれ共通に接触する二端子双方
向サイリスタにおいて、エミッタ領域のコーナー部近傍
直下ベース領域及びその近傍のライフタイムが他のベー
ス層領域のライフタイムよりも短く設定されていること
を特徴とするもので、この構造によりエミッタ領域のコ
ーナー部近傍の電流集中を防ぎサージ耐量の向上を図る
ようにしたものである。
【0009】請求項3の発明は、半導体基板の両主面側
に、第一導電型のベース領域並びにその領域の表面層に
形成された第二導電型のエミッタ領域が露出し、両面側
のベース領域並びにエミッタ領域との形状が基板の中心
点に対し点対称であり、主電極が両主面でベース領域並
びにエミッタ領域にそれぞれ共通に接触する二端子双方
向サイリスタにおいて、エミッタ領域のコーナー部近傍
直下のコレクタ層領域及びその近傍のライフタイムが他
のコレクタ層領域のライフタイムよりも短く設定されて
いることを特徴とするもので、この構造によりエミッタ
領域のコーナー部近傍の電流集中を防ぎサージ耐量の向
上を図るようにしたものである。
【0010】請求項4の発明は、上記ライフタイムを短
くする手段として、電子線照射によ (5) り、若しくは重金属拡散により、若しくはプロトン照射
により、又は、他の放射性粒子照射により行なうことを
特徴とするもので、これにより部分的なライフタイムの
設定を容易にできる。
【0011】
【実施例】図4は本発明に適用する電子線等の照射パタ
ーンを示す説明図で図中10,11,12及び13はエ
ミッタ領域3のコーナー近傍を中心とした照射部分を示
す。なお、部分的に電子線照射を行なうのには実際に
は、電子線を遮蔽するのに十分な厚みをもった金属版を
必要な形状に加工し、それをマスクとして上記のエミッ
タ領域3のコーナー近傍のみ電子線が照射されるように
する。又、半導体基板1の厚さが240μm〜600μ
m位の時、電子線の加速電圧は2MV、又照射量は80
KGy程度である。因みに電子線照射前のライフタイム
を(τb)、照射後のライフタイムを(τa)とすると、
τa<τbとなる。
【0012】図6はサージ電流波形を示し、通信ネット
ワーク系の誘導雷サージのモデルの代表例を示すもので
横軸は時間(μsec)、縦軸はサージ電流(A)を示
す。この例は、ピーク値Ipが240Aで規格10/1
000μsecのものを仮定する。これは、入力後(t
1)10μsecで電流値が240Aに達し、1000
μsec(時間t2)には電流がピーク値の半分になる
一種の三角形パルスに近いものである。
【0013】図7は、上記の電流波形により測定した最
高温度のライフタイム依存性を示す特性図で横軸は時間
(μsec)、縦軸に最高温度(℃)を示す。この例で
はライフタイムを4通り変化させており、図中#1はラ
イフタイムτaが10μsecでライフタイム制御をし
ない場合、#2はライフタイムτaを1μsecに、#
3はライフタイムτaを0.1μsecに、#4はライ
フタイムτaを0.01μsecにした場合である。ラ
イフタイムτaが1μsec以下であれば、1μsec
でも、0.01μsecでも、それほど大きな変化はな
いことが分かる。 (6) ライフタイムを制御しない場合、サージ入力後20μs
ec時点のサイリスタ内部の最高温度は約1200℃で
あるが、ライフタイムを制御する場合は約1000℃と
なり耐量が10%以上向上する。従って、初期のライフ
タイムよりも10分の1程度でも小さくなっていれば効
果は十分にある。
【0014】重金属拡散、あるいは他の放射線粒子の照
射によってもライフタイムを局所的に制御することで同
じような効果がある。局所的に制御する領域は、エミッ
タ領域3のコーナー近傍を変化させることが出来るもの
であれば何でもよく、他のパターンも当然考えられる。
なお、重金属拡散や他の放射線照射の場合、数10μm
m深さのところまでのライフタイムを小さくしやすいの
で、この手段を使う場合は、エミッタ領域3のコーナー
近傍直下のコレクタ領域のライフタイムを小さくしなく
ても、エミッタ領域3のコーナー近傍直下のエミッタ領
域やベース領域のライフタイムを小さくするだけでもよ
い。即ち、ライフタイムを制御すれば、図5に示すよう
に、エミッタ領域3のコーナー近傍直下のトランジスタ
の電流増幅率が小さくなってその領域で電流が流れにく
くなるため、サージ電流14がエミッタ領域3のコーナ
ー近傍以外の領域で流れるようになり集中が緩和され
る。
【0015】
【発明の効果】このように本発明によれば、サージ電流
が流れるときの半導体内部での電流集中を緩和してサー
ジ耐量を向上させることが出来る。ライフタイム制御は
エミッタ領域3のコーナー近傍(又はエミッタ領域3の
コーナー近傍)直下のベース領域(若しくはコレクタ領
域)のライフタイムが小さくなっていればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用する二端子双方向サイリスタの平
面図。
【図2】図1のA−A’断面図。
【図3】 (7) 二端子双方向サイリスタの電流−電圧特性である。
【図4】ライフタイム制御のための電子線照射領域を示
す説明図である。
【図5】図4のB−B’断面図。
【図6】サージ電流波形図。
【図7】最高温度とライフタイムの関係を示す特性図。
【符号の簡単な説明】
1 半導体基板 2 ベース領域 3 エミッタ領域 4 電極 5 絶縁膜 10 電子線照射領域 11 電子線照射領域 12 電子線照射領域 13 電子線照射領域 14 サージ電流

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の両主面側に、第一導電型の
    ベース領域並びにその領域の表面層に形成された第二導
    電型のエミッタ領域が露出し、両主面側のベース領域並
    びにエミッタ領域との形状が基板の中心点に対し点対称
    であり、主電極が該両主面でベース領域並びにエミッタ
    領域にそれぞれ共通に接触する二端子双方向サイリスタ
    において、エミッタ領域のコーナー部近傍のライフタイ
    ムが他のエミッタ領域のライフタイムよりも短く設定さ
    れていることを特徴とする二端子双方向サイリスタ。
  2. 【請求項2】 半導体基板の両主面側に、第一導電型の
    ベース領域並びにその領域の表面層に形成された第二導
    電型のエミッタ領域が露出し、両主面側のベース領域並
    びにエミッタ領域との形状が基板の中心点に対し点対称
    であり、主電極が該両主面でベース領域並びにエミッタ
    領域にそれぞれ共通に接触する二端子双方向サイリスタ
    において、エミッタ領域のコーナー部近傍直下のベース
    領域及びその近傍のライフタイムが他のエミッタ直下の
    ベース領域のライフタイムよりも短く設定されているこ
    とを特徴とする二端子双方向サイリスタ。
  3. 【請求項3】 半導体基板の両主面側に、第一導電型の
    ベース領域並びにその領域の表面層に形成された第二導
    電型のエミッタ領域が露出し、両主面側のベース領域並
    びにエミッタ領域との形状が基板の中心点に対し点対称
    であり、主電極が該両主面でベース領域並びにエミッタ
    領域にそれぞれ共通に接触する二端子双方向サイリスタ
    において、エミッタ領域のコーナー部近傍直下のコレク
    タ領域及びその近傍のライフタイムが他のエミッタ直下
    のコレクタ領域のライフタイムよりも短く設定されてい
    ることを特徴とする二端子双方向サイリスタ。
  4. 【請求項4】 ライフタイムを短くする手段として、電
    子線照射により、若しくは重金属拡散により、若しくは
    プロトン照射により、又は、他の放射性粒子照射により
    行なうことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求
    項3の二端子双方向サイリスタ。 (2)
JP16414298A 1998-05-28 1998-05-28 二端子双方向サイリスタ Pending JPH11340479A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006156637A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Shindengen Electric Mfg Co Ltd ダイオードおよびブリッジダイオード
WO2019102759A1 (ja) * 2017-11-22 2019-05-31 信越半導体株式会社 シリコン単結晶基板の選別方法及びシリコン単結晶基板

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