JP2019096736A - シリコン単結晶基板の選別方法及びシリコン単結晶基板 - Google Patents

シリコン単結晶基板の選別方法及びシリコン単結晶基板 Download PDF

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Abstract

【課題】キャリアの再結合ライフタイムを制御することでテール電流を抑制するパワーデバイスにおいて、微弱なテール電流を抑制するために、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板の選別方法を提供する。【解決手段】選別方法は、シリコン単結晶基板を準備する工程と、準備したシリコン単結晶基板に粒子線を照射する工程と、粒子線照射後のシリコン単結晶基板に過剰キャリアを注入し、注入後の経過時間に対する過剰キャリア濃度の減衰曲線を測定する工程と、測定した過剰キャリア減衰曲線のテール部における残存過剰キャリア濃度が、注入時の過剰キャリア濃度の所定の割合まで減衰する減衰時間を求めて、減衰時間の値が判定値以下であれば合格と判定する工程と、同一のシリコン単結晶インゴットから作製したシリコン単結晶基板を、キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として選別する工程とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板の選別方法、及びその選別方法で選別されたシリコン単結晶基板に関する。
近年、エネルギー効率の改善と温室効果ガスの削減が強く求められており、電力用半導体装置であるインバータの需要が拡大している。インバータ装置の高効率化や小型化のために、半導体素子の高周波化が望まれており、そのためには、半導体素子の電力損失を低く抑える必要がある。
インバータを構成する主要な半導体素子として、IGBT(Insulated Gate Bipolor Transistor、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)とFWD(Free Wheeling Diode、還流ダイオード)がある。
IGBTでは、スイッチング動作においてオン状態からオフ状態へターンオフする際に、ドリフト層内に蓄積されたキャリアが再結合して消滅するまでに流れるテール電流が発生するため、高周波化にともない、ターンオフ時の電力損失( ターンオフ損失) が増大するという問題がある。
FWDの場合は、電流が流れている状態から遮断された際に、内部に存在する多量のキャリアが逆方向に流れ、逆方向電流が最大値まで増加した後に減少し始めることにより、テール電流が流れる期間がある。そのテール電流が大きいと、逆回復時の電力損失(逆回復損失)が増大するという問題がある。
このように、IGBTのターンオフ時のテール電流と、FWDの逆回復時のテール電流を低減して、全体の電力損失を低減することが、インバータの高周波化や効率向上にとって重要である。
IGBTのターンオフ損失やFWDの逆回復損失を低減するために、粒子線等の照射によりキャリアの再結合ライフタイムの短い領域を形成する方法がある(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。これらの方法では、所定の領域のキャリアの再結合ライフタイムを短くすることによって、IGBTのターンオフ時のテール電流や、FWDの逆回復時のテール電流を効果的に低減でき、結果として、全体の電力損失を低減することができる。
また、パワーデバイスの耐圧特性には、シリコン基板の抵抗率の僅かなばらつき要因となるシリコン基板中の酸素ドナーの形成が問題になるため、高性能のデバイスには、酸素をほとんど含まないFZ(Floating Zone)シリコン単結晶基板やCZ法に磁場を印加したMCZ法で極低酸素濃度としたシリコン単結晶基板が多く用いられる。
キャリアの再結合ライフタイムを測定する方法として、マイクロ波光導電減衰法(Microwave PhotoConductive Decay method:μ−PCD法)が広く用いられている。このμ―PCD法では、先ずシリコン単結晶のバンドギャップよりも大きなエネルギーの光パルスを照射し、シリコン単結晶基板中に過剰キャリアを発生させる。発生した過剰キャリアによりウェーハの導電率が増加するが、その後、時間経過に伴い過剰キャリアが再結合によって消滅することで導電率が減少する。この変化を反射マイクロ波パワーの時間変化(過剰キャリア減衰曲線)として検出し、解析することにより再結合ライフタイムを求めることができる。なお、シリコン単結晶基板に粒子線を照射すると、禁制帯中に再結合中心となる準位を形成する欠陥が発生し、再結合ライフタイムが短くなる。
再結合ライフタイムは、過剰キャリアの濃度が、再結合により1/e(=0.368)に減衰するまでの時間として定義され(非特許文献1)、反射マイクロ波パワーの指数関数と見なせる減衰部分(一次モード)から求めた減衰の時定数を一次モードライフタイム、反射マイクロ波パワーが光パルス照射時の1/eに減衰するまでの時間を1/eライフタイムと呼ぶ。何れの定義の再結合ライフタイムの場合も、過剰キャリア減衰曲線において、過剰キャリア濃度が注入時の数十%程度となる比較的高い部分を解析することによって求められる。
特開平10−074959号公報 特開2014−056881号公報 特開平06−021358号公報
前述のように、パワーデバイスの製造工程において、粒子線照射を用いてキャリアの再結合ライフタイムを制御することにより、テール電流を抑制する技術が用いられているが、比較的高い濃度の過剰キャリアの減衰を対象とした再結合ライフタイムの特性が、比較的低い濃度の過剰キャリアの減衰が問題となるテール電流の特性を必ずしも反映しないという問題があった。
一般的には、再結合ライフタイムが短ければ(すなわち、高濃度の過剰キャリアの減衰が速ければ)、テール電流が抑制される(すなわち、低濃度の過剰キャリアの減衰も速くなる)と認識されているが、必ずしもそうではなく、再結合ライフタイムが短くても低濃度の過剰キャリアの減衰が遅い場合があるという問題があった。
また、スイッチングデバイスの高速化と低電力損失化をさらに進展させるためには、より微弱なテール電流を抑制できるシリコン単結晶基板が望まれる。すなわち、微弱なテール電流の原因となる低濃度の過剰キャリアが速く減衰するシリコン単結晶基板が望まれるが、そのようなシリコン単結晶基板を選別する方法がなかったか、あるいは、再結合ライフタイムの値では高い精度で選別することができなかった。
本発明は、前述のような問題に鑑みてなされたものであって、キャリアの再結合ライフタイムを制御することでテール電流を抑制するパワーデバイスにおいて、微弱なテール電流を抑制するために、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板を選別する方法、及び、その選別方法により選別されたシリコン単結晶基板を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板の選別方法であって、前記シリコン単結晶基板の候補となるシリコン単結晶基板を、浮遊帯溶融法(FZ法)により育成されたシリコン単結晶インゴットから作製して準備する準備工程と、前記準備したシリコン単結晶基板に粒子線を照射する粒子線照射工程と、前記粒子線照射工程後の前記シリコン単結晶基板において、過剰キャリアを注入し、過剰キャリアを注入した後の経過時間に対する過剰キャリア濃度の減衰曲線(過剰キャリア減衰曲線)を測定する測定工程と、前記測定した過剰キャリア減衰曲線において、該減衰曲線における減衰速度が速い前半部分を除いたテール部における残存過剰キャリア濃度が、注入時の過剰キャリア濃度の所定の割合まで減衰する減衰時間を求めて、該減衰時間の値が予め定められた判定値以下である場合に、前記シリコン単結晶基板が合格であると判定する判定工程と、前記判定により合格と判定されたシリコン単結晶基板を作製した前記シリコン単結晶インゴットと同一のシリコン単結晶インゴットから作製したシリコン単結晶基板を、キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として選別する選別工程とを有することを特徴とするシリコン単結晶基板の選別方法を提供する。
このような選別方法によりシリコン単結晶基板を選別することで、粒子線照射によりキャリアの再結合ライフタイムを制御してテール電流を抑制するパワーデバイスにおいて、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板を選別することができるので、微弱なテール電流を抑制することができ、これにより、電力損失を低減することができる。
このとき、前記粒子線照射工程において、電子線を3×1014/cm以上9×1015/cm以下の照射線量で照射することが好ましい。
このような範囲の照射線量で電子線を照射することで、低濃度の過剰キャリアの減衰におけるシリコン単結晶インゴットによる違いを明確にすることができ、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板を確実に選別することができる。
このとき、前記測定工程において、マイクロ波光導電減衰法(μ−PCD法)を用いることが好ましい。
このように、μ−PCD法を用いることにより、過剰キャリア減衰曲線を極めて簡便に短時間で測定することができる。
このとき、前記過剰キャリア減衰曲線のテール部が、残存過剰キャリア濃度が、注入時の過剰キャリア濃度の10%以下となる領域であることが好ましい。
このように、過剰キャリア減衰曲線のテール部を、残存過剰キャリア濃度が10%以下となる領域とすることにより、低濃度の過剰キャリアの減衰におけるシリコン単結晶インゴットによる違いを明確にすることができ、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板をより確実に選別することができる。ここで、残存過剰キャリア濃度の下限値は特に限定されないが、例えば、0.5%以上にすることで、キャリア濃度が低くなりすぎて精度良く測定できなくなることを防止できる。
このとき、前記粒子線照射工程において、電子線を1×1015/cmの照射線量で照射し、前記判定工程において、前記過剰キャリア減衰曲線から残存過剰キャリア濃度が注入時の過剰キャリア濃度の3%になる減衰時間を求め、該求められた減衰時間が2.0μsec以下である場合に、前記シリコン単結晶基板が合格であると判定することが好ましい。
このような判定条件で選別すれば、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板をより確実に選別することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明は、キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板であって、電子線を1×1015/cmの照射線量で照射した後、過剰キャリアを注入し、過剰キャリアを注入した後の経過時間に対する過剰キャリア濃度の減衰曲線(過剰キャリア減衰曲線)を測定した場合に、前記過剰キャリア減衰曲線において、残存過剰キャリア濃度が注入時の過剰キャリア濃度の3%になる減衰時間が2.0μsec以下となるものであることを特徴とするシリコン単結晶基板を提供する。
このようなシリコン単結晶基板であれば、キャリアの再結合ライフタイムを制御することでテール電流を抑制するパワーデバイスにおいて、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるので、微弱なテール電流を抑制することができるものとなり、これにより、電力損失を低減することができるものとなる。
以上のように、本発明のシリコン単結晶基板の選別方法によれば、粒子線照射によりキャリアの再結合ライフタイムを制御した際に、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板を選別できるので、キャリアの再結合ライフタイムを制御することでテール電流を抑制するパワーデバイスにおいて、微弱なテール電流を抑制することができ、これにより、電力損失を低減することができる。また、本発明のシリコン単結晶基板であれば、キャリアの再結合ライフタイムを制御することでテール電流を抑制するパワーデバイスにおいて、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるので、微弱なテール電流を抑制することができるものとなり、これにより、電力損失を低減することができる。
本発明のシリコン単結晶基板の選別方法のフローを示す図である。 実験例において測定した過剰キャリア減衰曲線の例を示す図である。 実験例において測定したサンプルCとサンプルJの過剰キャリア減衰曲線におけるテール部の減衰時間の差(J−C)と電子線照射線量との関係を示す図である。 実験例において測定した各サンプルの過剰キャリア減衰曲線におけるテール部の減衰時間(電子線照射線量は3×1015/cm、減衰時間を求めた残存過剰キャリア濃度は1%)を示す図である。 実験例において測定した各サンプルの過剰キャリア減衰曲線におけるテール部の減衰時間(電子線照射線量は1×1015/cm、減衰時間を求めた残存過剰キャリア濃度は3%)を示す図である。 実験例において測定した過剰キャリア減衰曲線におけるテール部の減衰時間と炭素濃度との関係を示す図である。 実験例において測定した過剰キャリア減衰曲線におけるテール部の減衰時間とリン濃度との関係を示す図である。 実験例において測定した過剰キャリア減衰曲線におけるテール部の減衰時間と1/eライフタイムとの関係を示す図である。
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
前述したように、パワーデバイスの製造工程において、粒子線照射を用いてキャリアの再結合ライフタイムを制御することにより、テール電流を抑制する技術が用いられているが、比較的高い濃度の過剰キャリアの減衰を対象とした再結合ライフタイムの特性が、比較的低い濃度の過剰キャリアの減衰が問題となるテール電流の特性を必ずしも反映しないという問題があった。また、スイッチングデバイスの高速化と低損失化をさらに進展させるためには、より微弱なテール電流を抑制できるシリコン単結晶基板が望まれる。すなわち、微弱なテール電流の原因となる低濃度の過剰キャリアが速く減衰するシリコン単結晶基板が望まれるが、そのようなシリコン単結晶基板を選別する方法がなかった。
そこで、本発明者は鋭意検討を重ねたところ、FZシリコン単結晶基板に粒子線を照射した後、過剰キャリアを注入して、その後の経過時間に対するキャリア濃度の減衰を測定した場合、過剰キャリア濃度が低くなったテール部において、FZシリコン単結晶インゴットに起因した差が大きくなることを見出し、また、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶インゴットを見出した。さらに、そのような低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板は、再結合ライフタイムの値からでは高い精度で選別することは難しいことを見出し、本発明を完成させた。
以下、図1を参照して、本発明のシリコン単結晶基板の選別方法を説明する。
まず、キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板の候補となるシリコン単結晶基板を、FZ法により育成されたシリコン単結晶インゴットから作製して準備する準備工程を行う(図1のS11)。ここで準備するシリコン単結晶基板の仕様(直径、抵抗率など)は、特に限定されないが、デバイス側からの要求に見合うようにするのが好ましい。
また、このシリコン単結晶基板を準備する方法は、本発明において特に限定されない。例えば、シリコン単結晶インゴットからシリコンウェーハを切り出し、切断ダメージを取り除くためにシリコンウェーハに化学的エッチング処理を行った後、化学的機械的研磨を行うことによりシリコン単結晶基板を準備できる。
次に、シリコン単結晶基板に粒子線を照射する粒子線照射工程を行う(図1のS12)。この粒子線照射工程では、粒子線として電子線を、3×1014/cm以上9×1015/cm以下の照射線量で照射することができる。電子線照射は再結合ライフタイムを制御するパワーデバイスの製造工程で広く用いられていることから、粒子線を電子線にすることが好ましい。
電子線の照射量を3×1014/cm以上にすることにより、低濃度の過剰キャリアの減衰において、シリコン単結晶インゴットに起因した差を大きくすることができ、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板を確実に選別することができる。
また、電子線の照射量を9×1015/cm以下にすることにより、低濃度の過剰キャリアの減衰において、シリコン単結晶インゴットに起因した差を大きくすることができ、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板を確実に選別することができるとともに、照射に時間がかかるために効率的でなくなることを防止できる。電子線の加速電圧は、特に限定されないが、パワーデバイスの製造工程で用いられている加速電圧とすることができ、例えば、0.5〜2MVとすることができる。
なお、照射する粒子線の種類は電子線に限定されることは無い。粒子線としてはプロトン、ヘリウムイオンなどの荷電粒子を選択して使用しても良い。
次に、粒子線照射工程後のシリコン単結晶基板において、過剰キャリア減衰曲線を測定する測定工程を行う(図1のS13)。
過剰キャリア減衰曲線の測定には、例えば、マイクロ波光導電減衰法(μ−PCD法) を用いることができる。μ−PCD法における測定条件は、一般的に用いられている条件で良く、例えば、非特許文献1「JEIDA−53−1997“シリコンウェーハの反射マイクロ波光導電減衰法による再結合ライフタイム測定方法”」に記載された条件等により測定することができる。また、測定装置は市販されているものを用いることができる。
過剰キャリア減衰曲線は、シリコン単結晶基板に生成された再結合中心の他に、シリコン単結晶基板の表面における表面再結合の影響も受ける。過剰キャリア減衰曲線の測定において、シリコン単結晶基板の表面再結合が問題になる場合は、表面再結合を抑制する処理を行う。この表面再結合を抑制する処理として、熱酸化処理(酸化膜パシベーション)や電解溶液処理(ケミカルパシベーション)が一般的に用いられている。
酸化膜パシベーションを用いる場合は、粒子線照射工程の前に、シリコン単結晶基板の表面に酸化膜を形成することが好ましい。粒子線照射工程の前に酸化膜パシベーションを行えば、表面再結合は抑制するが、粒子線照射により生成された再結合中心が消滅してしまう恐れがない。酸化膜は、例えば、酸化性雰囲気の熱処理により形成することができる。酸化膜形成熱処理の条件は、例えば、温度を900℃以上1100℃以下、時間を10分以上60分以下とすることができる。ケミカルパシベーションを用いる場合は、パシベーション効果の経時変化の影響を避けるため、過剰キャリア減衰曲線を測定する直前にケミカルパシベーションを行うことが好ましい。
次に、上記で測定した過剰キャリア減衰曲線のテール部における残存過剰キャリア濃度が注入時の過剰キャリア濃度の所定の割合まで減衰する減衰時間を求めて、該減衰時間の値が予め定められた判定値以下である場合に、前記シリコン単結晶基板が合格であると判定する判定工程を行う(図1のS14)。
判定値は、デバイスのテール電流特性との関係を予め求めておき、この関係に基づいて目標のテール電流が得られる値に決定することができる。また、現状の製造技術で製造可能なシリコン単結晶インゴットにおいて、製造コストとデバイス特性改善の効果とのバランスを考慮した範囲の中で、テール部の減衰時間ができる限り短くなるように決定することが望ましい。
このとき、過剰キャリア減衰曲線のテール部が、残存過剰キャリア濃度が注入時の過剰キャリア濃度の15%以下とすることができるが、10%以下となる領域とすることが好ましい。また、前記予め定められた判定値は、例えば、残存過剰キャリア濃度が注入時の過剰キャリア濃度のX1(%)になるのに要する時間t1(μsec)とすることができる。
このような判定値t1(μsec) 以下を満たすシリコン単結晶基板は、粒子線照射によりキャリアの再結合ライフタイムを制御するパワーデバイスにおいて、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるので、微弱なテール電流を抑制することができるシリコン単結晶基板となる。
過剰キャリア減衰曲線のテール部において、FZシリコン単結晶インゴットに起因した減衰時間の差が大きくなる理由は、次のようなことが考えられる。
過剰キャリア減衰曲線において、過剰キャリア濃度が低くなったテール部では、過剰少数キャリア(シリコン単結晶基板の導電型がN型の場合は正孔)の減衰が支配的になる。過剰キャリアの減衰は、外力が働いていない場合、過剰な電子と正孔の再結合により進行するので、キャリア再結合中心となる欠陥の濃度が高くなると、過剰キャリアの減衰が促進される。一方、キャリア再結合中心にはならないが、キャリアトラップとなる欠陥が存在すると、キャリアの捕獲と放出を繰り返すことにより、キャリアの再結合が抑制されて、過剰キャリアの減衰が抑制される場合がある。このことから、FZシリコン単結晶インゴットの何らかの要因により少数キャリアトラップとなる欠陥の濃度が高くなり、過剰少数キャリアの減衰が抑制されることにより、過剰キャリア減衰曲線のテール部において、FZシリコン単結晶インゴットに起因した差が大きくなると考えられる。
高濃度の過剰キャリアの減衰に影響を及ぼす欠陥は、主としてキャリア再結合中心であるが、低濃度の過剰キャリアの減衰に影響を及ぼす欠陥は、キャリア再結合中心と少数キャリアトラップの両方である。従って、少数キャリアトラップが存在しなければ、再結合ライフタイムは低濃度の過剰キャリアの減衰時間を反映するが、少数キャリアトラップが存在する場合は、再結合ライフタイムは低濃度の過剰キャリアの減衰時間を反映しなくなる。
少数キャリアトラップの実態は明らかではないが、粒子線照射により生成される点欠陥(原子空孔と格子間シリコン)と、シリコン単結晶に含まれる軽元素不純物(ドーパント、炭素、酸素、窒素など)との複合体であると考えられる。従って、軽元素不純物の濃度がほぼ均一となる同一のシリコン単結晶インゴットから切り出されたシリコン単結晶基板であれば、低濃度の過剰キャリアの減衰特性はほぼ同じになる。但し、少数キャリアトラップの濃度は、軽元素不純物の絶対濃度と濃度バランスにより異なるため、何れかの軽元素不純物の濃度のみで選別することは困難である。
次に、選別工程を行う(図1のS15)。この選別工程では、判定工程において合格と判定されたシリコン単結晶基板を作製したシリコン単結晶インゴットと同一のシリコン単結晶インゴットから作製したシリコン単結晶基板を、再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として選別する。
このようにシリコン単結晶基板を選別すれば、粒子線照射によりキャリアの再結合ライフタイムを制御するパワーデバイスにおいて、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板を確実に選別することができる。
判定工程において合格と判定されたシリコン単結晶基板を作製したシリコン単結晶インゴットと同一のシリコン単結晶インゴットからシリコン単結晶基板を作製するのは、図1のS11〜S15に示す工程を終えてからでもよいが、S11のシリコン単結晶インゴットから候補となるシリコン単結晶基板を作製する際に、同時に複数のシリコン単結晶基板を作製しておいてもよい。
このようにして、本発明に係るシリコン単結晶基板の選別方法によって選別されたシリコン単結晶基板は、粒子線照射によりキャリアの再結合ライフタイムを制御するパワーデバイスにおいて、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるので、微弱なテール電流を抑制することができるシリコン単結晶基板となり、これにより、電力損失を低減することができる。従って、粒子線照射によりキャリアの再結合ライフタイムを制御するパワーデバイス用のシリコン単結晶基板として好適なシリコン単結晶基板を選別することができる。
続いて、本発明のシリコン単結晶基板について説明する。
本発明者は、粒子線照射後のシリコン単結晶基板において、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板を見出すことに成功した。さらに、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板は、再結合ライフタイムの値から識別することが難しいことを見出し、本発明のシリコン単結晶基板を完成させた。
本発明のシリコン単結晶基板は、キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板であって、電子線を1×1015/cmの照射線量で照射した後、過剰キャリアを注入し、過剰キャリアを注入した後の経過時間に対する過剰キャリア濃度の減衰曲線(過剰キャリア減衰曲線)を測定した場合に、過剰キャリア減衰曲線において、残存過剰キャリア濃度が注入時の過剰キャリア濃度の3%になる減衰時間が2.0μsec以下となるものであるシリコン単結晶基板である。
このようなシリコン単結晶基板であれば、キャリアの再結合ライフタイムを制御することでテール電流を抑制するパワーデバイスにおいて、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるので、微弱なテール電流を抑制することができるシリコン単結晶基板となり、これにより電力損失を低減することができるものとなる。
本発明のシリコン単結晶基板は、粒子線照射によりキャリアの再結合ライフタイムを制御するパワーデバイス用のシリコン単結晶基板として好適である。再結合ライフタイムの制御においては、粒子線として、電子線の他に、プロトンやヘリウムイオンなどが使われる場合があるが、本発明のシリコン単結晶基板は、何れの粒子線照射を用いた制御を行う場合でも、上述のような低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板となる。
シリコン単結晶基板を切り出すシリコン単結晶インゴットの育成方法はFZ法とし、直径や抵抗率などの仕様は、特に限定されないが、デバイス側からの要求に見合うようにするのが好ましい。
本発明において、粒子線照射によりキャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として、微弱なテール電流を抑制するために、上述のようなシリコン単結晶基板の選別方法を用いる理由は、以下のような実験により得られた知見による。
(実験例)
FZ法で製造された複数のシリコン単結晶インゴットの各々から切り出された複数のシリコン単結晶基板を用意した。複数のシリコン単結晶基板のドーパント種、ドーパント濃度、酸素濃度、炭素濃度、窒素濃度、直径、結晶面方位は、以下の通りである。

ドーパント種/濃度:リン/6.2×1013〜7.8×1013atoms/
cm
酸素濃度 :0.1ppma未満、0.2〜0.4ppma(JEIDA)、
炭素濃度 :0.01〜0.10ppma(JEIDA)、
窒素濃度 :3.6×1014〜3.1×1015atoms/cm
直径 :200mm、150mm、
結晶面方位 :(100)。
酸素濃度が0.1ppma未満のシリコン単結晶基板は、通常の多結晶シリコン棒を原料として、FZ法により育成されたシリコン単結晶インゴットから製造されたものである(以下、純Poly−FZ基板と呼ぶ場合がある)。また、酸素濃度が0.2〜0.4ppmaのシリコン単結晶基板は、CZ法により育成されたシリコン単結晶棒を原料として、FZ法により育成されたシリコン単結晶インゴットから製造されたものである(以下、CZ−FZ基板と呼ぶ場合がある)。直径が200mmの純Poly−FZ基板を4水準(A〜D)、直径が150mmの純Poly−FZ基板を3水準(E〜G)、直径が200mmのCZ−FZ基板を4水準(H〜K)、直径が150mmのCZ−FZ基板を3水準(L〜N)用意した。
次に、用意した複数のシリコン単結晶基板に、酸化膜パシベーションを行った。このとき、酸化膜パシベーションは、酸化熱処理により酸化膜を形成することにより行った。なお、熱処理温度は1000℃ とし、時間は60分、雰囲気は酸素とした。
次に、酸化膜形成後の複数のシリコン単結晶基板に電子線を照射した。このとき、電子線の照射線量は3×1014〜9×1015/cmとし、電子線の加速電圧は、いずれの照射線量の場合も2MVとした。
次に、電子線を照射した複数のシリコン単結晶基板の各々において、μ‐PCD法により過剰キャリア減衰曲線を測定した。
サンプルCとサンプルJにおいて、測定された過剰キャリア減衰曲線の例を図2に示す。サンプルCは、直径200mm純Poly−FZ基板であり、酸素濃度は0.1ppma未満、炭素濃度は0.01ppma、窒素濃度は2.3×1015atoms/cmである。サンプルJは、直径200mmCZ−FZ基板であり、酸素濃度は0.2ppma、炭素濃度は0.01ppma、窒素濃度は3.1×1015atoms/cmである。図2の縦軸のキャリア濃度は、キャリア注入時のピーク濃度を1として規格化してある。電子線の照射線量は、図2(a)が3×1014/cm、図2(b)が1×1015/cm、図2(c)が2×1015/cm、図2(d)が3×1015/cm、図2(e)が6×1015/cm、図2(f)が9×1015/cmである。各図において、太線はサンプルCの場合で、細線はサンプルJの場合を示している。
このように、過剰キャリア減衰曲線は、何れの照射線量の場合も、また、何れのシリコン単結晶基板の場合も、減衰速度が速い前半部分と、減衰速度が遅い後半部分(テール部)に大まかに分けることができ、再結合ライフタイムが求められる過剰キャリア濃度が比較的高い部分と、過剰キャリア濃度が比較的低いテール部とでは、挙動が異なることがわかる。また、テール部において、シリコン単結晶インゴットに起因した差が大きくなっていることがわかる。さらに、何れの照射線量の場合も、サンプルCの方がサンプルJよりもテール部の減衰時間が短くなっていることがわかる。
次に、測定した過剰キャリア減衰曲線のテール部において、残存過剰キャリア濃度が注入時の過剰キャリア濃度のX1(%)になるのに要する減衰時間t1(μsec)を求めた。
サンプルCとサンプルJの減衰時間の差(J−C)と電子線照射線量との関係を図3に示す。図3中の印の違いは、減衰時間を求めた残存過剰キャリア濃度の違いを示しており、○は0.5%、△は1%、□は3%、◇は5%、×は10%の場合を示している。
サンプルCとサンプルJの減衰時間の差(J−C)は、何れの電子線照射線量の場合も、また、何れの残存過剰キャリア濃度の場合も、正の値となっていることから、サンプルCの方がサンプルJよりもテール部の減衰時間が短くなっていることがわかる。特に、電子線照射線量が2×1015〜3×1015/cmの場合に、サンプルCとサンプルJの減衰時間の差が大きくなっていることから、FZシリコン単結晶インゴットに起因した減衰時間の差を高感度に評価することができることがわかる。
サンプルA〜Nに関して、過剰キャリア減衰曲線におけるテール部の減衰時間の例を、シリコン単結晶インゴットの原料と直径で分類して図4および図5に示す。図4は、電子線照射線量が3×1015/cm、減衰時間を求めた残存過剰キャリア濃度が1%の場合を示しており、図5は、電子線照射線量が1×1015/cm、減衰時間を求めた残存過剰キャリア濃度が3%の場合を示している。
このように、過剰キャリア減衰曲線におけるテール部の減衰時間が速くなるシリコン単結晶基板は、シリコン単結晶インゴットの原料や直径の違いでは選別できないことがわかる。また、シリコン単結晶インゴットの原料では必ずしも選別できないことから、シリコン単結晶基板の酸素濃度では選別できないことがわかる。
このとき、例えば、図4あるいは図5の条件において、減衰時間の判定値を2μsecとすることにより、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板を選別することができるので、微弱なテール電流を制御することができる。
次に、過剰キャリア減衰曲線におけるテール部の減衰時間と、シリコン単結晶基板の炭素濃度との関係を図6に、リン濃度との関係を図7に示す。各図において、電子線照射線量、及び減衰時間を求めた残存過剰キャリア濃度は、(a)が3×1015/cm及び1%で、(b)が1×1015/cm及び3%である。各図中の印の違いはシリコン単結晶インゴットの直径及び原料の違いを示しており、○は直径200mm純Poly−FZ、△は直径150mm純Poly−FZ、□は直径200mmCZ−FZ、◇は直径150mmCZ−FZの場合を示している。
この結果から、過剰キャリア減衰曲線におけるテール部の減衰時間が速いシリコン単結晶基板は、シリコン単結晶基板に含まれる炭素やリンの濃度では選別できないことがわかる。
次に、過剰キャリア減衰曲線におけるテール部の減衰時間と、1/eライフタイムとの関係を図8に示す。電子線照射線量は1×1015/cm、減衰時間を求めた残存過剰キャリア濃度は3%である。
この結果から、過剰キャリア減衰曲線におけるテール部の減衰時間が速いシリコン単結晶基板は、一般的に定義される再結合ライフタイムでは選別できないことがわかる。
上記のように、過剰キャリア減衰曲線におけるテール部の減衰時間が速くなるシリコン単結晶基板を、そのシリコン単結晶基板に含まれるリン、炭素、あるいは酸素の何れかの濃度だけでは選別できない理由は、以下のように考えられる。
シリコン単結晶基板に対して、高エネルギーの粒子線を照射すると、格子位置のシリコン原子が弾き出されて、格子間シリコン(以下、Iと称する)とその抜け殻である空孔(以下、Vと称する)が生成される。過剰に生成されたIやVは、単体では不安定なため、再結合したり(V+I→0)、I同士やV同士がクラスタリングしたり、シリコン単結晶基板中に含まれる軽元素不純物と反応して複合体を形成する。そして、IやVのクラスターや、IやVと軽元素不純物の複合体は、シリコンのバンドギャップ中に深い準位を形成して、キャリアの再結合中心として働き、再結合ライフタイムを低下させる。また、一部の複合体は少数キャリアトラップとして働き、過剰少数キャリアの再結合を抑制させる。
空孔Vに関連する欠陥として、Vと置換型リンPsが反応してVPが形成される(V+Ps→VP)ことが知られている。また、Vと格子間酸素Oiが反応してVOが形成され(V+Oi→VO)、更に、VとVOが反応してVO(V+VO→VO)が形成される場合もある。また、V同士が反応してVVも形成される(V+V→VV)。窒素が存在する場合には、VとNが反応してVNも形成されることになる(V+N→VN)。VとP、O、あるいはNとの反応はそれぞれ競合するため、窒素濃度が高い場合にVNが形成されやすくなるとすると、Vが関連した他の複合体が形成されにくくなる可能性がある。
一方、格子間シリコンIが関連する欠陥として、Iと置換型ボロンBsが反応して格子間ボロンBiが形成され(I+Bs→Bi)、更に、BiとOiが反応してBiOiが形成される(Bi+Oi→BiOi)ことが知られている。また、炭素が存在する場合、Iと置換型炭素Csが反応して格子間炭素Ciが形成され(I+Cs→Ci)、更に、CiとOi、CiとCsが反応してCiOi、CiCsが形成される(Ci+Oi→CiOi、Ci+Cs→CiCs)。また、I同士が反応してIクラスターも形成される(I+I+…→In)。窒素が存在する場合には、VとNが反応することにより、VとIの再結合が抑制され、その結果として、Iが関連した複合体が形成されやすくなる可能性がある。
IやVと軽元素不純物との反応は、それぞれの絶対濃度と濃度バランスに依存するため、極めて複雑であり、どの複合体が優勢になるか推定することは難しい。このことから、少数キャリアトラップとして働く複合体の濃度が、シリコン単結晶基板に含まれるリン、炭素、あるいは酸素の何れかの濃度だけには依存しないことになると考えられる。
そこで本発明のように、シリコン単結晶基板に電子線を照射した後、測定した過剰キャリア減衰曲線におけるテール部の減衰時間を求めて、該値が予め定められた判定値以下となるシリコン単結晶基板を選別することにより、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板を選別することができるので、シリコン単結晶基板に起因したテール電流のばらつきを小さくすることができるとともに、微弱なテール電流を抑制することができる。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
実施例では2種類のFZシリコン単結晶インゴット(インゴット1及び2)から作製したシリコン単結晶基板について、本発明の選別方法に従って、各シリコン単結晶インゴットから作製されたシリコン単結晶基板の合否を判定し、選別を行った。
(インゴット1)
まず、FZ法により、リン濃度が7×1013atoms/cmのシリコン単結晶インゴット(インゴット1)を育成した。直径は200mm、結晶軸方位は<100>であった。酸素濃度は0.1ppma未満 、炭素濃度は0.01ppmaであった。そして、そのシリコン単結晶インゴットから、標準的なウェーハ加工プロセスにより、鏡面研磨仕上げのシリコン単結晶基板を作製した。
次に、作製したシリコン単結晶基板に、酸化熱処理により酸化膜を形成した(酸化膜パシベーション)。酸化熱処理温度は1000℃とし、時間は60分、雰囲気は酸素とした。次に、酸化膜を形成したシリコン単結晶基板に電子線を照射した。電子線の照射量は1×1015/cmとし、電子線の加速電圧は2MVとした。
そして、電子線照射したシリコン単結晶基板において、μ−PCD法により過剰キャリア減衰曲線を測定した。その結果、残存過剰キャリア濃度が3%になる減衰時間は1.5μsecとなり、合否判定の基準となる判定値の2.0μsecよりも短かったため、再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として合格と判定した。判定値を2.0μsecとすることにより、FZシリコン単結晶インゴットのなかで、低濃度の過剰キャリアの減衰ができる限り速くなるシリコン単結晶基板を選別することができた。
次に、合格としたシリコン単結晶基板を作製したシリコン単結晶インゴットと同一のシリコン単結晶インゴット(インゴット1)から作製したシリコン単結晶基板を、再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として選別した。
次に、選別したシリコン単結晶基板を用いてデバイスを作製し、ターンオフ時のテール電流を評価した結果、テール電流は低く抑制されていることを確認した。
(インゴット2)
まず、FZ法により、リン濃度が8×1013atoms/cmのシリコン単結晶インゴット(インゴット2)を育成した。直径は200mm 、結晶軸方位は<100>であった。酸素濃度は0.2ppma、炭素濃度は0.03ppmaであった。そして、そのシリコン単結晶インゴットから、標準的なウェーハ加工プロセスにより、鏡面研磨仕上げのシリコン単結晶基板を作製した。
次に、作製したシリコン単結晶基板に、酸化熱処理により酸化膜を形成した(酸化膜パシベーション)。酸化熱処理温度は1000℃とし、時間は60分、雰囲気は酸素とした。次に、酸化膜を形成したシリコン単結晶基板に電子線を照射した。電子線の照射量は1×1015/cmとし、電子線の加速電圧は2MVとした。
そして、電子線照射したシリコン単結晶基板において、μ−PCD法により過剰キャリア減衰曲線を測定した。その結果、過剰キャリア濃度が3%まで減衰するのに要した時間は3.4μsecとなり、合否判定の基準となる判定値の2.0μsecよりも長かったため、再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として不合格と判定した。そして不合格としたシリコン単結晶基板を作製したシリコン単結晶インゴットと同一のシリコン単結晶インゴット(インゴット2)から作製したシリコン単結晶基板を、再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として用いないことにした。
このように、本発明の選別方法であれば、低濃度の過剰キャリアの減衰が遅くなるシリコン単結晶基板を除外し、シリコン単結晶インゴット自体に起因する過剰キャリアの減衰時間のばらつきが小さくなるとともに、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるシリコン単結晶基板を精度よく選別できることが確認された。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (6)

  1. キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板の選別方法であって、
    前記シリコン単結晶基板の候補となるシリコン単結晶基板を、浮遊帯溶融法(FZ法)により育成されたシリコン単結晶インゴットから作製して準備する準備工程と、
    前記準備したシリコン単結晶基板に粒子線を照射する粒子線照射工程と、
    前記粒子線照射工程後の前記シリコン単結晶基板において、過剰キャリアを注入し、過剰キャリアを注入した後の経過時間に対する過剰キャリア濃度の減衰曲線(過剰キャリア減衰曲線)を測定する測定工程と、
    前記測定した過剰キャリア減衰曲線において、該減衰曲線における減衰速度が速い前半部分を除いたテール部における残存過剰キャリア濃度が、注入時の過剰キャリア濃度の所定の割合まで減衰する減衰時間を求めて、該減衰時間の値が予め定められた判定値以下である場合に、前記シリコン単結晶基板が合格であると判定する判定工程と、
    前記判定により合格と判定されたシリコン単結晶基板を作製した前記シリコン単結晶インゴットと同一のシリコン単結晶インゴットから作製したシリコン単結晶基板を、キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として選別する選別工程と
    を有することを特徴とするシリコン単結晶基板の選別方法。
  2. 前記粒子線照射工程において、電子線を3×1014/cm以上9×1015/cm以下の照射線量で照射することを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶基板の選別方法。
  3. 前記測定工程において、前記減衰曲線を測定する方法としてマイクロ波光導電減衰法を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコン単結晶基板の選別方法。
  4. 前記過剰キャリア減衰曲線のテール部が、残存過剰キャリア濃度が、注入時の過剰キャリア濃度の10%以下となる領域であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシリコン単結晶基板の選別方法。
  5. 前記粒子線照射工程において、電子線を1×1015/cmの照射線量で照射し、
    前記判定工程において、前記過剰キャリア減衰曲線から残存過剰キャリア濃度が注入時の過剰キャリア濃度の3%になる減衰時間を求め、該求められた減衰時間が2.0μsec以下である場合に、前記シリコン単結晶基板が合格であると判定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のシリコン単結晶基板の選別方法。
  6. キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板であって、
    電子線を1×1015/cmの照射線量で照射した後、過剰キャリアを注入し、過剰キャリアを注入した後の経過時間に対する過剰キャリア濃度の減衰曲線(過剰キャリア減衰曲線)を測定した場合に、前記過剰キャリア減衰曲線において、残存過剰キャリア濃度が注入時の過剰キャリア濃度の3%になる減衰時間が2.0μsec以下となるものであることを特徴とするシリコン単結晶基板。
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