JP2019050283A - シリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法、及び半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

シリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法、及び半導体デバイスの製造方法 Download PDF

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【課題】シリコン単結晶や半導体デバイスの製造工程において混入する炭素の濃度を、簡便に速く、高感度で評価する方法および、その評価法で選別したシリコン単結晶基板を用いて、半導体デバイスを製造する方法を提供することを目的とする。【解決手段】シリコン単結晶基板に粒子線を照射し、その後過剰キャリアを注入した後のキャリア濃度の減衰曲線と炭素濃度との相関関係を求めて、該相関関係から評価したいシリコン単結晶基板に粒子線照射して過剰キャリアを注入した後のキャリア濃度の減衰曲線を測定して炭素濃度を評価するシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法およびその評価方法によって選別したシリコン単結晶基板から半導体デバイスを製造する方法を提供する。【選択図】 図1

Description

本発明は、シリコン単結晶の製造工程から半導体デバイスの製造工程において混入する炭素の濃度を高感度で評価する方法、及び、炭素濃度が極めて低いシリコン基板を用いた半導体デバイスの製造方法に関する。
半導体デバイスの基板として広く用いられるシリコン単結晶基板には、炭素が不純物として含まれている。炭素は、シリコン単結晶の製造工程において混入し、更に、ウェーハ加工工程、エピタキシャル成長工程、デバイス製造工程においても混入する場合がある。シリコン中の炭素は、通常の状態ではシリコンの格子位置に存在し(格子位置に存在する炭素を置換型炭素と呼ぶ)、それ自身は電気的に不活性である。しかし、デバイス工程におけるイオン注入や熱処理などにより格子間位置に弾き出されると(格子間位置に存在する炭素を格子間炭素と呼ぶ)、他の不純物と反応して複合体を形成することで電気的に活性となり、デバイス特性に悪影響を及ぼすという問題が生じる。
特に、電子線、プロトン、ヘリウムイオンなどの粒子線をシリコン基板に照射することでキャリアライフタイムを制御するパワーデバイスでは、0.05ppma以下の極微量の炭素がデバイス特性に悪影響を及ぼすことが指摘されている(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3参照)。このことから、シリコン基板に含まれる炭素をできる限り低減することが重要な課題であり、そのためには、炭素濃度を高感度で評価する方法が必要である。
シリコン基板に含まれる炭素の濃度を測定する方法として、赤外吸収分光法が広く用いられている(例えば、特許文献1)。この方法では、シリコン基板に赤外線を透過させて、置換型炭素による局在振動吸収ピークの強度から炭素濃度を測定する。具体的には、シリコンの格子振動による吸収の影響を避けるため、被測定試料の赤外吸収スペクトルと、実質的に無炭素とみなせる参照試料の赤外吸収スペクトルの差を取った、差吸収スペクトルを求めて、605cm−1付近に現われる置換型炭素による局在振動吸収ピークの強度から炭素濃度を定量する。
しかし、特許文献1に記載された方法では、参照試料とするシリコン単結晶の製造工程で混入する炭素を完全に無くすことができないため、参照試料の炭素濃度は厳密にはゼロではない。そのため、実際に測定される被測定試料の炭素濃度は、参照試料に含まれる炭素濃度の値だけ低く見積もられてしまうという問題がある。
特に近年では、半導体デバイスの高性能化に伴い、極微量の炭素濃度を高感度で評価する必要があるため、この問題が顕在化している。
また、赤外吸収分光法は、試料が薄いほど測定感度が低くなり、高感度の測定を行うためには、厚い試料を用いる必要がある。また、試料の浅い領域のみを測定することができない。シリコン中の炭素は拡散速度が遅いので、例えばエピタキシャル成長工程やデバイス製造工程で混入する炭素はウェーハ表層に留まるため、赤外吸収分光法では測定ができないという問題がある。
このような問題を解決するために、試料に電子線や炭素イオンまたは酸素イオンのイオンビームを照射して複合欠陥を生成させ、その複合欠陥に起因するフォトルミネッセンス強度を測定し、その強度から炭素濃度を算出する方法が開示されている(例えば、特許文献2、非特許文献4)。
また、試料に電子線を照射した後に、フォトルミネッセンス法によりシリコンに由来する発光強度と炭素に由来する欠陥の発光強度とを取得し、それらの強度と予め用意されている検量線とを用いて、炭素濃度を測定する方法が開示されている(特許文献3、特許文献4、非特許文献5)。
また、試料に炭素及び酸素以外のイオンを注入した後に、カソードルミネッセンス法又はフォトルミネッセンス法により炭素関連欠陥の濃度を測定することにより、炭素濃度を評価する方法(特許文献5)や、試料に電子線を照射した後に、カソードルミネッセンス法又はフォトルミネッセンス法により格子間シリコンクラスターの濃度を測定することにより、炭素濃度を評価する方法(特許文献6)が開示されている。
シリコン単結晶基板に対して、高エネルギーの粒子線を照射すると、格子位置のシリコン原子が弾き出されて、格子間シリコン(以下、Iと称する)とその抜け殻である空孔(以下、Vと称する)が生成される。過剰に生成されたIやVは、単体では不安定なため、再結合したり(V+I→0)、I同士やV同士がクラスタリングしたり、シリコン基板中に含まれる不純物と反応して複合体を形成する。
シリコン基板中に置換型炭素(以下、Csと称する)が存在する場合、粒子線照射で生成されたIがCsを弾き出すことにより、格子間炭素(以下、Ciと称する)が生成される。更にCiは、他のCsと反応することでCiCsを形成したり、シリコン基板中に含まれる他の不純物である格子間酸素(以下、Oiと称する)と反応することでCiOiを形成する(例えば、非特許文献4)。また、Cs濃度が低い場合は、Csに消費されなかったI濃度が増加し、I同士がクラスタリングすることにより、Iクラスターが発生しやすくなる。
フォトルミネッセンス法では、Cs自体を検出することはできないが、CiCsやCiOiの複合欠陥は検出することができ、それらの発光強度から炭素濃度を測定することができる。CiCsに由来する発光線はG線、CiOiに由来する発光線はC線と呼ばれている。また、Iクラスターに由来する発光線(W線)も観測できる。
フォトルミネッセンス(PL)法では、半導体にバンドギャップより高いエネルギーの光を照射することによって発生した電子と正孔が、再結合する際に放出される光(ルミネッセンス)の強度を測定する。この再結合は、バンドギャップ中に準位をもつ不純物や格子欠陥の影響を受け、それらの準位に応じて発光のエネルギーが変化する。このことにより、不純物や格子欠陥を評価することができる。また、試料に照射する光の波長を短くすることにより、試料の浅い領域のみを測定することが可能である。
ルミネッセンスを測定する他の方法として、カソードルミネッセンス(CL)法がある。CL法では、試料に電子線を照射することによって発生した電子と正孔が、再結合する際に放出される光の強度を測定する。PL法と同様に、CL法でもCiCsやCiOiの複合欠陥や、Iクラスターが検出されることが知られている。
特開平06−194310号公報 特開平04−344443号公報 特開2013−152977号公報 特開2015−222801号公報 特開2015−156420号公報 特開2015−111615号公報
杉山他,シリコンテクノロジーNo.87,p.6. 杉江他,シリコンテクノロジーNo.148,p.11. N.Inoue et al.,Physica B 401−402(2007),p.477. M.Nakamura et al.,J.Electrochem.Soc.141(1993)3576. S.Nakagawa et al.,The Forum on the Science and Technology of Silicon Materials 2010,p.326.
しかしながら、上述した従来技術では、ルミネッセンス強度を測定する際に、測定対象の試料を約30K以下に冷却する必要があり、手間とコストがかかるという問題があった。また、従来技術において、炭素濃度を高感度で測定するためには、信号強度を測定する際の積算時間を長くする必要があり、測定時間が長くなるという問題があった。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、シリコン単結晶の製造工程や半導体デバイスの製造工程において混入する炭素の濃度を、極めて簡便に速く、高感度で評価する方法を提供することを目的とする。また、本発明は、確実に炭素濃度が極めて低いシリコン単結晶基板(以下、単にシリコン基板という場合がある)を用いて、半導体デバイスを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、
チョクラルスキー法により育成されたシリコン単結晶基板(以下CZシリコン基板と呼ぶ場合がある)に含まれる炭素濃度を評価する方法であって、
予め複数の炭素濃度の異なる試験用の前記シリコン単結晶基板を準備して、該これらのシリコン単結晶基板に粒子線を照射する第1の工程と、
前記粒子線を照射した前記複数の炭素濃度の異なるシリコン単結晶基板において、それぞれ過剰キャリアを注入した後の経過時間に対するキャリア濃度の減衰曲線を測定する第2の工程と、
前記第2の工程により測定された前記複数の異なる炭素濃度毎のシリコン単結晶基板のキャリア濃度の減衰曲線と炭素濃度との相関関係を求める第3の工程と、
該相関関係から評価したいシリコン単結晶基板に粒子線照射し、その後過剰キャリアを注入した後の経過時間に対するキャリア濃度の減衰曲線を測定して該シリコン単結晶基板中の炭素濃度を評価する第4の工程と
を含むことを特徴とするシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法を提供する。
このように、シリコン単結晶基板に粒子線を照射すると、シリコン単結晶基板に含まれる炭素が、電気的に活性化し、キャリアの発生・再結合に影響を及ぼすようになり、このことから、過剰キャリアを注入した後の経過時間に対するキャリア濃度の減衰(以下、過剰キャリア減衰曲線と呼ぶ場合がある)を測定し、過剰キャリア減衰曲線と炭素濃度との相関関係を求めることにより、シリコン単結晶基板中の炭素濃度を高感度で評価することができる。また、全ての工程を室温において実施することができ、また、測定時間が短いので、極めて簡便に速く、シリコン単結晶基板中の炭素濃度を評価することができる。
このとき、前記第1の工程は、前記粒子線として電子線を照射する工程とすることができる。
このように、シリコン単結晶基板に電子線を照射すると、シリコン単結晶基板に含まれる炭素が、電気的に活性化し、キャリアの発生・再結合に影響を及ぼすようにすることができる。また、電子線は、シリコン単結晶基板に対する透過能が高いので、シリコン単結晶基板の厚み方向全体に含まれる炭素を電気的に活性化させることができる。このことにより、評価領域に含まれる、電気的に活性化した炭素の絶対数を多くすることができるので、炭素濃度を高感度で評価できる。
このとき、前記電子線を照射する工程は、照射線量が1×1015/cm以上であることが好ましい。
このような照射線量で電子線を照射することで、シリコン単結晶基板中の炭素濃度が極微量である場合でも、キャリアの発生・再結合に影響を及ぼすようにすることができるので、炭素濃度を高感度で評価することができる。照射線量を1×1015/cm以上にすることで、炭素濃度が低くてもキャリアの発生・再結合に影響を及ぼしにくくなることを防止できる。照射線量の上限は特に問わないが、例えば、1×1016/cm以下にすることで、照射に時間がかかるために効率的でなくなることを防止できる。
このとき、前記第2の工程において、前記減衰曲線を測定する方法としてマイクロ波光導電減衰法(μ−PCD法)を用いることができる。
このように、μ−PCD法を用いることにより、過剰キャリア減衰曲線を極めて簡便に速く測定することができる。
このとき、前記第3の工程において、前記複数の異なる炭素濃度毎のシリコン単結晶基板のキャリア濃度の減衰曲線と炭素濃度との相関関係を求める際に、前記キャリア濃度の減衰曲線は該減衰曲線における減衰速度が速い前半部分を除いた部分を用いることが好ましい。
シリコン単結晶基板に粒子線を照射した後、過剰キャリア減衰曲線を測定した場合、過剰キャリア減衰曲線は、減衰速度が速い前半部分と減衰速度が遅い後半部分から成り、さらに、減衰速度が遅い後半部分において炭素の影響が大きくなるため、減衰速度が速い前半部分を除いた部分である減衰速度が遅い後半部分を用いることにより高感度で炭素濃度を評価することができる。
このとき、前記第3の工程において、前記複数の異なる炭素濃度毎のシリコン単結晶基板のキャリア濃度の減衰曲線と炭素濃度との相関関係を求める際に、それぞれの炭素濃度の該減衰曲線におけるキャリア濃度が任意の割合X1(%)まで減衰するのに要する時間t1(μsec)を用いることができる。ここで、キャリア濃度の割合X1(%)を、1%以上、10%以下とすることが好ましい。
キャリア濃度が10%以下の割合まで減衰するのに要する時間は、シリコン単結晶基板の炭素濃度に依存し、炭素濃度が低いほど短くなることから、10%以下の割合までキャリア濃度が減衰するまでの時間を求めることで、より高感度で炭素濃度を評価することができる。また、1%以上にすることで、キャリア濃度が低くなりすぎて精度良く測定できなくなることを防止できる。
またこのとき、前記第3の工程において、前記複数の異なる炭素濃度毎のシリコン単結晶基板のキャリア濃度の減衰曲線と炭素濃度との相関関係を求める際に、それぞれの炭素濃度の該減衰曲線における過剰キャリア注入後の任意の経過時間t2(μsec)において残存するキャリア濃度の割合X2(%)を用いることができる。ここで、過剰キャリア注入後の経過時間t2(μsec)を、1μsec以上、8μsec以下とすることが好ましい。
過剰キャリア注入後の経過時間が1μsec以上において残存するキャリア濃度の割合は、シリコン単結晶基板の炭素濃度に依存し、炭素濃度が低いほど低くなることから、1μsec以上の経過時間において残存するキャリア濃度の割合を求めることで、より高感度で炭素濃度を評価することができる。また、8μsec以下にすることで、キャリア濃度が低くなりすぎて精度良く測定できなくなることを防止できる。
本発明はまた、半導体デバイスを製造する方法であって、前記複数の異なる炭素濃度毎のシリコン単結晶基板のキャリア濃度の減衰曲線と炭素濃度との相関関係を求めておき、該相関関係に基づき、前記半導体デバイスを製造するシリコン単結晶基板に電子線を1×1015/cm以上の照射線量で照射した後、前記相関関係から求めた測定値が、予め定められた判定値以下となる前記シリコン単結晶基板を用いて、半導体デバイスを製造することを特徴とする半導体デバイスの製造方法を提供する。
前記キャリア濃度の減衰曲線と炭素濃度との相関関係から求めた測定値が、予め定められた判定値以下となるシリコン単結晶基板は、確実に炭素濃度が所望の値以下に低いので、このようなシリコン単結晶基板を用いて半導体デバイスを製造することにより、特性の優れた半導体デバイスを製造することができ、特に、パワーデバイスや撮像素子を製造する場合に好適である。
以上のように、本発明のシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法によれば、シリコン単結晶基板に粒子線を照射し、その後過剰キャリアを注入した後の経過時間に対するキャリア濃度の減衰曲線を測定することにより炭素濃度を評価するので、試料を冷却したり、測定に時間をかける必要がある従来技術に比べて、極めて簡便に速く、高感度で炭素濃度を評価することができる。また、本発明の半導体デバイスの製造方法によれば、確実に炭素濃度が極めて低いシリコン単結晶基板を用いることができるので、デバイス特性の優れた半導体デバイスを製造することができる。
本発明のシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法のフローを示す図である。 本発明の半導体デバイスの製造方法のフローを示す図である。 実施例において測定した過剰キャリア減衰曲線の例を示す図である。電子線の照射線量は、(a)が1×1015/cm、(b)が3×1015/cm、(c)が6×1015/cmである。 実施例において電子線の照射線量が1×1015/cmの場合の、キャリア濃度が任意の割合X(%)まで減衰するのに要した時間と炭素濃度との関係を示す図である。X(%)の値は、(a)が1%、(b)が2%、(c)が5%、(d)が10%である。 実施例において電子線の照射線量が3×1015/cmの場合の、キャリア濃度が任意の割合X(%)まで減衰するのに要した時間と炭素濃度との関係を示す図である。X(%)の値は、(a)が1%、(b)が2%、(c)が5%、(d)が10%である。 実施例において電子線の照射線量が6×1015/cmの場合の、キャリア濃度が任意の割合X(%)まで減衰するのに要した時間と炭素濃度との関係を示す図である。X(%)の値は、(a)が1%、(b)が2%、(c)が5%、(d)が10%である。 実施例において電子線の照射線量が1×1015/cmの場合の、任意の経過時間t(μsec)における残存キャリア濃度の割合と炭素濃度との関係を示す図である。t(μsec)の値は、(a)が1μsec、(b)が2μsec、(c)が4μsec、(d)が8μsecである。 実施例において電子線の照射線量が3×1015/cmの場合の、任意の経過時間t(μsec)における残存キャリア濃度の割合と炭素濃度との関係を示す図である。t(μsec)の値は、(a)が1μsec、(b)が2μsec、(c)が4μsec、(d)が8μsecである。 実施例において電子線の照射線量が6×1015/cmの場合の、任意の経過時間t(μsec)における残存キャリア濃度の割合と炭素濃度との関係を示す図である。t(μsec)の値は、(a)が1μsec、(b)が2μsec、(c)が4μsec、(d)が8μsecである。
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
前述したように、従来技術では、ルミネッセンスを測定する際に、測定対象の試料を約30K以下に冷却する必要があり、手間とコストがかかるという問題があった。また、従来技術において、炭素濃度を高感度で測定するためには、信号強度を測定する際の積算時間を長くする必要があり、測定時間が長くなるという問題があった。
そこで、本発明者は、より簡便に速く、高感度で炭素濃度を評価できる方法に関して、鋭意検討を重ねたところ、シリコン単結晶基板に粒子線を照射した後、過剰キャリアを注入した後の経過時間に対するキャリア濃度の減衰を測定した場合、過剰キャリア減衰曲線と炭素濃度との間には強い相関関係があることを見出し、本発明のシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法を完成させた。
更に、本発明者は、前述のような炭素濃度評価方法により、炭素濃度が極めて低いシリコン単結晶基板を選別でき、そのように選別したシリコン単結晶基板を用いて半導体デバイスを製造すれば、特性の優れた半導体デバイスを製造することができることを見出し、本発明の半導体デバイスの製造方法を完成させた。
以下、図1を参照しながら、本発明のシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法を説明する。
まず、予め複数の炭素濃度の異なる試験用のチョクラルスキー法により育成されたシリコン単結晶および、評価対象となる、チョクラルスキー法により育成されたシリコン単結晶から作製されたシリコン単結晶基板を準備する。このシリコン単結晶基板を準備する方法は、本発明において特に限定されない。例えば、シリコン単結晶の育成工程で混入する炭素を評価したい場合は、該当のシリコン単結晶からウェーハを切断し、切断ダメージを取り除くために化学的エッチング処理を行うことにより準備できる。また、エピタキシャル成長工程で混入する炭素を評価したい場合には、シリコン単結晶基板をエピタキシャル成長炉内でエピタキシャル層を成長させたものを整備することができる。あるいは、エピタキシャル層を成長させずに熱処理だけを施すこともできる。これらの炭素濃度の違いは、予めフォトルミネッセンス法や赤外吸収分光法等の従来法により確認しておくことができる。
次に、それぞれのシリコン単結晶基板に粒子線を照射する(図1のS11)。
具体的には、シリコン単結晶基板に、電子線を照射する。電子線の照射線量は1×1015/cm以上であることが好ましい。
このように、シリコン基板に電子線を照射することにより、シリコン単結晶基板に含まれる炭素を電気的に活性化させ、キャリアの発生・再結合に影響を及ぼすようにすることができるので、炭素濃度を高感度で評価することができる。照射線量を1×1015/cm以上にすることで、炭素濃度が低くても、キャリアの発生・再結合に影響を及ぼしにくくなることを防止できる。照射線量の上限は特に問わないが、例えば、1×1016/cm以下にすることで、照射に時間がかかるために効率的でなくなることを防止できる。
電子線照射時の電子の加速電圧は、格子位置のシリコン原子を格子間位置に弾き出すのに必要な電圧となる約250kV以上であれば良く、上限は特に問わない。
粒子線照射の前に、シリコン単結晶基板の表面に酸化膜を形成することができる。酸化膜は、酸化性雰囲気の熱処理により形成することができる。酸化膜形成熱処理の条件は、例えば、温度を900〜1100℃、時間を10〜60分とすることができる。この酸化膜は、粒子線照射後に、過剰キャリア減衰曲線を測定する際の表面再結合を抑制する役割を有する。表面再結合が問題にならない場合や、ケミカルパッシベーションなどの他の手法で表面再結合を抑制する場合は、この酸化膜の形成処理を省略することもできる。
次に、粒子線を照射したシリコン単結晶基板において、過剰キャリアを注入した後の経過時間に対するキャリア濃度の減衰曲線(過剰キャリア減衰曲線)を測定する(図1のS12)。
過剰キャリア減衰曲線の測定には、例えば、マイクロ波光導電減衰法(Microwave Photoconductive Decay method:μ―PCD法)を用いることができる。μ―PCD法における測定条件は、一般的に用いられている条件で良く、例えば、文献「JEIDA−53−1997“シリコンウェーハの反射マイクロ波光導電減衰法による再結合ライフタイム測定方法”」に記載された条件等により測定することができる。測定装置は市販されているものを用いることができる。
次に、予め複数の炭素濃度の異なる試験用の前記シリコン単結晶基板について測定された過剰キャリア減衰曲線と炭素濃度との相関関係を求める(図1のS13)。ここで重要なことは、過剰キャリア減衰曲線において、減衰速度が遅い後半部分を用いることである。
過剰キャリア減衰曲線の後半部分において、炭素の影響が大きくなる理由は明らかではないが、次のようなことが考えられる。
過剰キャリア減衰曲線において、過剰キャリア濃度が低くなった後半部分では、過剰少数キャリア(シリコン基板の導電型がN型の場合は正孔)の減衰が支配的になる。過剰キャリアの減衰は、外力が働いていない場合、過剰な電子と正孔の再結合により進行するので、キャリア再結合中心となる欠陥の濃度が高くなると、過剰キャリアの減衰が促進される。一方、キャリア再結合中心にはならないが、キャリアトラップとなる欠陥が存在すると、キャリアの捕獲と放出を繰り返すことにより、キャリアの再結合が抑制されて、過剰キャリアの減衰が抑制される場合がある。このことから、シリコン単結晶基板の炭素濃度が高くなると、少数キャリアトラップとなる欠陥の濃度が高くなり、過剰少数キャリアの減衰が抑制されることにより、過剰キャリア減衰曲線の後半部分において、炭素の影響が大きくなると考えられる。
そして、炭素濃度との相関関係を求める際には、前記キャリア濃度の減衰曲線において、キャリア濃度が任意の割合X1(%)まで減衰するのに要する時間t1(μsec)を用いることができる。ここで、キャリア濃度の割合X1(%)を、1%以上、10%以下とすることが好ましい。
キャリア濃度が10%以下の割合まで減衰するのに要する時間は、シリコン単結晶基板の炭素濃度に依存し、炭素濃度が低いほど短くなることから、10%以下の割合までキャリア濃度が減衰するまでの時間を求めることで、より高感度で炭素濃度を評価することができる。また、1%以上にすることで、キャリア濃度が低くなりすぎて精度良く測定できなくなることを防止できる。
また、炭素濃度との相関関係を求める際には、前記キャリア濃度の減衰曲線において、過剰キャリア注入後の任意の経過時間t2(μsec)において残存するキャリア濃度の割合X2(%)を用いることができる。ここで、過剰キャリア注入後の経過時間t2(μsec)を、1μsec以上、8μsec以下とすることが好ましい。
過剰キャリア注入後の経過時間が1μsec以上において残存するキャリア濃度の割合は、シリコン単結晶基板の炭素濃度に依存し、炭素濃度が低いほど低くなることから、1μsec以上の経過時間において残存するキャリア濃度の割合を求めることで、より高感度で炭素濃度を評価することができる。また、8μsec以下にすることで、キャリア濃度が低くなりすぎて精度良く測定できなくなることを防止できる。
次に、前記の求められた値からシリコン単結晶基板中の炭素濃度を評価する(図1のS14)。
具体的には、前記第3の工程で予め取得された過剰キャリア減衰曲線とシリコン単結晶基板中の炭素濃度との相関関係に基づいて、炭素濃度を評価する。
このように、評価したいシリコン基板に粒子線を照射し、その後過剰キャリアを注入した後の経過時間に対するキャリア濃度の減衰曲線を測定し、上記で予め求めたキャリア濃度の減衰曲線と炭素濃度との相関関係を用いることにより、シリコン単結晶基板に含まれる低濃度領域における炭素濃度を、極めて簡便に速く、高感度で評価することができる。
次に、図2を参照しながら、本発明の半導体デバイスの製造方法を説明する。
まず、シリコン単結晶から炭素濃度評価用サンプルを作製する。この炭素濃度評価用サンプルを作製する方法は、本発明において特に限定されない。
次に、炭素濃度評価用サンプルに電子線を例えば1×1015/cm以上、1×1016/cm以下の照射線量で照射する(図2のS21)。
次に、過剰キャリア減衰曲線を測定する。ここで、過剰キャリア減衰曲線の測定には、μ−PCD法を用いることができる。
次に、測定された過剰キャリア減衰曲線において、好ましくは減衰速度が遅い後半部分を用いて予め取得された過剰キャリア減衰曲線とシリコン単結晶基板中の炭素濃度との相関関係から求めた測定値が予め定められた判定値以下となった場合、炭素濃度評価用サンプルを作製したシリコン単結晶基板に含まれる炭素濃度は所望の値より低い合格品と判断し、炭素濃度が極めて低いシリコン単結晶基板を特定する(図2のS22)。
次に、特定されたシリコン単結晶からシリコン単結晶基板を製造し、そのシリコン単結晶基板を用いて半導体デバイスを製造する(図2のS23)。
すなわち、この半導体デバイスの製造方法によれば、粒子線照射後に測定された過剰キャリア減衰曲線において、減衰速度が遅い後半部分を用いて予め取得された過剰キャリア減衰曲線とシリコン単結晶基板中の炭素濃度との相関関係から求めた測定値が予め定められた判定値以下となった場合、炭素濃度が極めて低いと判断できることに基づいて、シリコン単結晶を選別し、選別されたシリコン単結晶から作製された炭素濃度が極めて低いシリコン単結晶基板を用いて半導体デバイスを製造することにより、特性の優れた半導体デバイスを製造することができ、特に、パワーデバイスを製造する場合に好適である。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
炭素濃度が約0〜0.04ppmaの範囲で異なる8水準のCZシリコン基板を準備した。準備したシリコン単結晶基板の炭素濃度は、赤外吸収分光法により測定した。その際、準備した8水準のシリコン基板のうち、最も炭素濃度が低いシリコン単結晶基板を参照資料として、すなわち、最も炭素濃度が低いシリコン単結晶基板の炭素濃度をゼロとして、他のシリコン単結晶基板の炭素濃度を測定した。参照試料としたシリコン単結晶基板の実際の炭素濃度は、完全にはゼロではないが、一般的な評価手法では定量が困難なほど極めて低い。
シリコン単結晶基板の導電型、抵抗率、酸素濃度、直径、結晶面方位は、以下の通りである。
導電型:N型(リンドープ)
抵抗率:49〜71Ω・cm
酸素濃度:3.4〜4.1ppma(JEIDA)
直径:200mm
結晶面方位:(100)
次に、用意したシリコン単結晶基板に、酸化熱処理により酸化膜を形成した。熱処理温度は1000℃とし、時間は60分、雰囲気は酸素とした。
次に、酸化膜形成後のシリコン単結晶基板に電子線を照射した。このとき、電子線の照射線量は、1×1015、3×1015/cm、6×1015/cmの3水準とし、電子線の加速電圧は2MVとした。
次に、電子線を照射したシリコン単結晶基板において、μ‐PCD法により過剰キャリア減衰曲線を測定した。
測定された過剰キャリア減衰曲線の例を図3に示す。図3の縦軸のキャリア濃度は、キャリア注入時のピーク濃度を1として規格化してある。電子線の照射線量は、図3(a)が1×1015/cm、図3(b)が3×1015/cm、図3(c)が6×1015/cmである。各図において、細線は炭素濃度が最も低いシリコン単結晶基板の場合で、太線は炭素濃度が最も高いシリコン単結晶基板(0.04ppma)の場合を示している。
このように、過剰キャリア減衰曲線は、いずれの電子線照射線量の場合も、減衰速度が速い前半部分と、減衰速度が遅い後半部分に大まかに分けることができ、後半部分において、炭素濃度の違いによる差が大きくなっていることがわかる。さらに、過剰キャリア減衰曲線の後半部分において、電子線照射線量が高いほど、炭素濃度の違いによる差が大きくなっていることがわかる。
次に、過剰キャリア減衰曲線の後半部分を用いて、炭素濃度との相関を調べた。キャリア濃度がX(%)まで減衰するのに要した時間と炭素濃度との関係を図4〜図6に示す。
図4は照射線量が1×1015/cmの場合を示し、図5は照射線量が3×1015/cmの場合を示し、図6は照射線量が6×1015/cmの場合を示している。また、X(%)の値は、各図の(a)が1%、(b)が2%、(c)が5%、(d)が10%である。
いずれの照射線量の場合も、炭素濃度が低くなるほど、キャリア濃度がX(%)まで減衰するのに要する時間は短くなった。このことから、キャリア濃度がX(%)まで減衰するのに要する時間を測定することにより、炭素濃度を評価できることがわかる。また、X(%)を10%以下とすることにより、照射線量が低い場合に炭素濃度の違いによる差が小さくなることを防ぐことができ、X(%)を1%以上とすることにより、キャリア濃度を精度良く測定できなくなることを避けることができる。
また、過剰キャリア減衰曲線の後半部分において、過剰キャリアを注入した後の経過時間t(μsec)における残存キャリア濃度の割合と炭素濃度との関係を図7〜図9に示す。図7〜図9の縦軸の残存キャリア濃度は、キャリア注入時のピーク濃度を1として規格化してあるので、例えば、縦軸の値が0.1の場合は、残存キャリア濃度の割合が10%であることを意味する。
図7は照射線量が1×1015/cmの場合を示し、図8は照射線量が3×1015/cmの場合を示し、図9は照射線量が6×1015/cmの場合を示している。また、t(μsec)の値は、各図の(a)が1μsec、(b)が2μsec、(c)が4μsec、(d)が8μsecである。
いずれの照射線量の場合も、炭素濃度が低くなるほど、過剰キャリアを注入した後の経過時間t(μsec)における残存キャリア濃度の割合が低くなった。このことから、経過時間t(μsec)における残存キャリア濃度の割合を測定することにより、炭素濃度を評価できることがわかる。また、t(μsec)を1μsec以上とすることにより、照射線量が低い場合に炭素濃度の違いによる差が小さくなることを防ぐことができ、t(μsec)を8μsec以下とすることにより、キャリア濃度を精度良く測定できなくなることを避けることができる。
このように、シリコン単結晶基板に粒子線を照射し、その後過剰キャリアを注入した後の経過時間に対するキャリア濃度の減衰曲線を測定し、キャリア濃度の減衰曲線と炭素濃度との相関関係を用いることにより、シリコン単結晶基板に含まれる低濃度領域における炭素濃度を、極めて簡便に速く、高感度で評価できることがわかる。
(比較例)
実施例で準備したCZシリコン単結晶基板のうち、炭素濃度が0.01ppmaと0.04ppmaのシリコン単結晶基板に電子線を照射した。このとき、電子線の照射線量は1×1015/cmとし、電子線の加速電圧は2MVとした。
次に、電子線を照射したシリコン単結晶基板において、低温フォトルミネッセンス(PL)法によりシリコンに由来する発光線(TO線)の強度とCiCs複合体に由来する発光線(G線)の強度を測定し、その強度比(G/TO)を求めた。この低温PL法における測定温度は、一般的に用いられる4.2Kとした。
その結果、G/TOの値は、炭素濃度が0.01ppmaの場合には0.88、炭素濃度が0.04ppmaの場合には4.15となり、炭素濃度が高いほうがG/TOの値が大きいことが確認できた。この測定では、シリコン単結晶基板を4.2Kまで冷却するために、サンプルのセッティングから測定終了までに約10時間の時間を要した。
このように、従来技術では測定に長時間を要するのに対して、本発明では、室温において過剰キャリア減衰曲線を測定できるので、サンプルのセッティングから測定終了まで数分と極めて短時間で測定できる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (10)

  1. チョクラルスキー法により育成されたシリコン単結晶基板に含まれる炭素濃度を評価する方法であって、
    予め複数の炭素濃度の異なる試験用の前記シリコン単結晶基板を準備して、該これらのシリコン単結晶基板に粒子線を照射する第1の工程と、
    前記粒子線を照射した前記複数の炭素濃度の異なるシリコン単結晶基板において、それぞれ過剰キャリアを注入した後の経過時間に対するキャリア濃度の減衰曲線を測定する第2の工程と、
    前記第2の工程により測定された前記複数の異なる炭素濃度毎のシリコン単結晶基板のキャリア濃度の減衰曲線と炭素濃度との相関関係を求める第3の工程と、
    該相関関係から評価したいシリコン単結晶基板に粒子線照射し、その後過剰キャリアを注入した後の経過時間に対するキャリア濃度の減衰曲線を測定して該シリコン単結晶基板中の炭素濃度を評価する第4の工程と
    を含むことを特徴とするシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法。
  2. 前記第1の工程は、前記粒子線として電子線を照射する工程であることを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法。
  3. 前記電子線を照射する工程は、照射線量が1×1015/cm以上であることを特徴とする請求項2に記載のシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法。
  4. 前記第2の工程において、前記減衰曲線を測定する方法としてマイクロ波光導電減衰法を用いることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法。
  5. 前記第3の工程において、前記複数の異なる炭素濃度毎のシリコン単結晶基板のキャリア濃度の減衰曲線と炭素濃度との相関関係を求める際に、前記キャリア濃度の減衰曲線は該減衰曲線における減衰速度が速い前半部分を除いた部分を用いることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法。
  6. 前記第3の工程において、前記複数の異なる炭素濃度毎のシリコン単結晶基板のキャリア濃度の減衰曲線と炭素濃度との相関関係を求める際に、それぞれの炭素濃度の該減衰曲線におけるキャリア濃度が任意の割合X1(%)まで減衰するのに要する時間t1(μsec)を用いることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法。
  7. 前記キャリア濃度の割合X1(%)を、1%以上、10%以下とすることを特徴とする請求項6に記載のシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法。
  8. 前記第3の工程において、前記複数の異なる炭素濃度毎のシリコン単結晶基板のキャリア濃度の減衰曲線と炭素濃度との相関関係を求める際に、それぞれの炭素濃度の該減衰曲線における過剰キャリア注入後の任意の経過時間t2(μsec)において残存するキャリア濃度の割合X2(%)を用いることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法。
  9. 前記任意の経過時間t2(μsec)を、1μsec以上、8μsec以下とすることを特徴とする請求項8に記載のシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法。
  10. 半導体デバイスを製造する方法であって、予め請求項1ないし請求項9のいずれか一項の炭素濃度評価方法により、前記複数の異なる炭素濃度毎のシリコン単結晶基板のキャリア濃度の減衰曲線と炭素濃度との相関関係を求めておき、該相関関係に基づき、前記半導体デバイスを製造するシリコン単結晶基板に電子線を1×1015/cm以上の照射線量で照射した後、前記相関関係から求めた測定値が、予め定められた判定値以下となる前記シリコン単結晶基板を用いて、半導体デバイスを製造することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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