JPH11339992A - 高圧放電ランプ用点灯装置、高圧放電ランプ点灯装置、照明装置および車両 - Google Patents
高圧放電ランプ用点灯装置、高圧放電ランプ点灯装置、照明装置および車両Info
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Abstract
な電力を供給可能な高圧放電ランプ用点灯装置、高圧放
電ランプ点灯装置、照明装置及び車両の提供。 【解決手段】直流電源2に電力変換装置3が接ぎ、装置
3の出力側にラン電圧検出手段4、ランプ電流検出手段
5及び高電圧発生回路6を具備する。手段4は高圧放電
ランプ7のランプ電圧を、手段5はランプ7のランプ電
流を検出し、夫々電流演算手段、差分増幅回路9に送出
する。手段8にはランプ7に供給する目標電力値が目標
電力設定装置11から入力される。手段8は目標電力値
を手段4で検出されたランプ電圧で除算し目標電流値を
算出し、それを差分増幅回路9に送出する。制御手段1
0は目標電流値とランプ電流値か近似するよう半導体ス
イッチTrのチョッピングを制御する。目標電力設定装
置11は動作開始時にコンデンサC2の充電電圧に基づ
き目標電力値を設定後、経過時間に応じ電力値を変え
る。
Description
どの高圧放電ランプを点灯させる高圧放電ランプ用点灯
装置、高圧放電ランプ点灯装置、この高圧放電ランプ点
灯装置を具備した照明装置および車両に関する。
る高圧放電ランプを点灯させる点灯装置は、始動直後か
らランプ電圧が充分に立ち上がるまでの期間、高圧放電
ランプに過電流を供給して光束を急速に立ち上げてい
る。また、高圧放電ランプの特性的なばらつきや寿命な
どによる特性変化による光束の変化を少なくするため
に、安定時、ランプに一定電力を供給するように構成さ
れている。ここで、この種の高圧放電ランプは、その温
度により封入された発光金属の蒸気圧が変化し特性が変
化するため、点灯、消灯が繰り返される、例えば、前照
灯用の高圧放電ランプは、例えば特開平10−4107
5号公報(従来技術)に記載されているように、ランプ
が冷えた状態か、温まった状態かによってランプに供給
する電力を制御しているものがある。この従来技術の高
圧放電ランプ点灯装置40は、図6に示すように、点灯
制御回路41、抵抗RとコンデンサCの直列回路からな
る充放電回路42、安定点灯判別回路43、電源リセッ
ト回路44およびレベル再設定回路45を含んで構成さ
れている。充放電回路42は電源のオン/オフ時間を計
測する時間計測回路を構成している。点灯制御回路41
は、コンデンサCの端子電圧Vcの値に基づいて、図示
しない点灯回路により図示しないランプに供給する電力
を調整する。安定点灯判別回路43は、ランプがホット
状態にあるか否かを判別するものであり、端子電圧Vc
が判別基準値よりも大きい時に、すなわち、ランプがホ
ット状態にあるときに、ハイレベルになる安定点灯判別
信号Ssをレベル再設定回路45に出力する。電源リセ
ット回路44は、電源がオンされた時に、所定のリセッ
ト期間が経過すると点灯制御回路41を動作させる。そ
して、レベル再設定回路45は、安定点灯判別信号Ss
がハイレベルの時に、リセット期間中にコンデンサCを
充電させる。すなわち、電源がオンされた時に(ランプ
が再点灯された時に)、ランプがホット状態にあると、
所定のリセット期間の間、コンデンサCを充電してその
コンデンサCの端子電圧Vcに基づき、点灯制御回路4
1はランプに供給する電力を抑制させる。
ンプ点灯装置40は、高圧放電ランプが安定状態になっ
た後に、電源のオン/オフ(ランプの点消灯)を短時間
で繰り返した時にランプに必要以上の電力が供給される
のを抑制することができる。しかしながら、ランプがホ
ット状態にあるか否かに対して判別基準値を用いてお
り、この端子電圧Vcの前後でランプに供給される電力
が段階的に異なる。コンデンサCの端子電圧Vcが判別
基準値より大きいと、端子電圧Vcの値が判別基準値の
近傍の値でもコンデンサCがフルに充電された端子電圧
の値でも、所定のリセット期間中にコンデンサCは充電
されるので、ランプに供給される電力はほぼ同じ(安定
時の電力)である。コンデンサCの端子電圧Vcが判別
基準値より小さいと、端子電圧Vcの値がランプのホッ
ト状態にある判別基準値の近傍でも、ランプには過電力
が供給される。このように、従来技術の高圧放電ランプ
点灯装置40は、判別基準値を境にしてランプに供給さ
れる電力が段階的に異なり、ランプ温度に対して適正な
電力の供給がされないという欠点がある。
で、ランプの点消灯において、ランプ温度状態に応じて
適正な電力をランプに供給することのできる高圧放電ラ
ンプ用点灯装置、高圧放電ランプ点灯装置、照明装置お
よび車両を提供することを目的とする。
電ランプ用点灯装置の発明は、直流をチョッピングする
半導体スイッチを備え、出力側に高圧放電ランプを接続
する出力可変の電力変換装置と;高圧放電ランプに高電
圧を印加して高圧放電ランプを始動させる高電圧発生回
路と;電力変換装置から高圧放電ランプに供給する電力
を設定可能に構成された目標電力設定装置と;高圧放電
ランプに供給される電力に相関した電気量を検出する電
力検出手段と;目標電力値と、検出された電気量が近似
するように電力変換装置の半導体スイッチの動作を制御
する制御手段と;目標電力値に相関した電流で充電され
るように構成されたコンデンサを有する充電回路と;を
備え、目標電力設定装置は、動作開始時に充電回路のコ
ンデンサの充電電圧に基づき目標電力値を設定するとと
もに、動作経過時間に応じて目標電力値を低下するよう
に構成されている。
言及しない限り用語の定義および技術的意味は次のとお
りとする。
続される高圧放電ランプを始動させるために必要な電圧
を意味し、例えば、矩形波状、正弦波状等の高電圧を包
含する。
チョッパ回路、インバータ回路などのいずれであっても
よい。
けられる電圧,電流,電力を意味する。
目標電力値に比例した、あるいは、略比例した電流であ
る。
関した電流で充電されれば、充電手段、構成などは問わ
ない。コンデンサは、長時間(例えば、5分)を要して
放電されるように構成されることが好ましい。
圧を発生して高圧放電ランプに印加して高圧放電ランプ
を始動させる。ここで、目標電力設定装置は、その動作
開始時に充電回路のコンデンサの充電電圧に基づき目標
電力値を設定し、この設定された目標電力値と電力検出
手段により検出された電力が近似するように、制御手段
は電力変換装置の半導体スイッチのチョッピング動作を
制御する。また、充電回路のコンデンサは、目標電力値
に相関した電流での充電が開始される。その後、目標電
力設定装置は、動作経過時間に応じて目標電力値を低下
させるように更新する。
ランプに適正な電力の供給がなされる。
置の発明は、直流をチョッピングする半導体スイッチを
備え、出力側に高圧放電ランプを接続する出力可変の電
力変換装置と;高圧放電ランプに高電圧を印加して高圧
放電ランプを始動させる高電圧発生回路と;電力変換装
置から高圧放電ランプに供給する電力を設定可能に構成
された目標電力設定装置と;高圧放電ランプのランプ電
圧を検出するランプ電圧検出手段と;高圧放電ランプの
ランプ電流を検出するランプ電流検出手段と;設定され
た目標電力値を検出されたランプ電圧で除算して目標電
流値を演算する電流演算手段と;目標電流値と検出され
たランプ電流値が近似するように半導体スイッチの動作
を制御する制御手段と;抵抗と目標電力値に相関した電
流で充電されるように構成されたコンデンサを有するタ
イマ回路と;を備え、目標電力設定装置は、動作開始時
にタイマ回路のコンデンサの充電電圧に基づき目標電力
値を設定するとともに、動作経過時間に応じて目標電力
値を変更可能に構成されている。
的または間接的に検出するもののいずれであってもよ
い。
的または間接的に検出するもののいずれであってもよ
い。
開始時に、タイマ回路のコンデンサの充電電圧に基づい
て目標電力設定装置により設定された目標電力値を、電
流演算手段はランプ電圧検出手段で検出されたランプ電
圧で除算して目標電流値を演算する。また、制御手段
は、目標電流値とランプ電流検出手段により検出された
ランプ電流値が近似するように電力変換装置の半導体ス
イッチのチョッピング動作を制御する。抵抗とコンデン
サを有するタイマ回路のコンデンサは、上記請求項1記
載のものと同様に、目標電力値に相関した電流で充電が
開始され、動作開始時間に応じて、目標電力設定装置は
目標電力値を変更させるため、高圧放電ランプに適正な
電力が供給される。
置の発明は、請求項1または2記載の高圧放電ランプ用
点灯装置において、コンデンサは、高圧放電ランプの消
灯後の温度低下変化に相関した放電特性を有している。
関しているため、ランプの温度低下に応じてコンデンサ
の電圧も減少する。目標電力設定装置は、始動時、コン
デンサの電圧に応じてランプに供給する目標電力値を設
定する。すなわち、ランプ消灯後の経過時間、換言すれ
ば、動作開始時のランプ温度に応じて適正な電力が供給
されるので、光束の立ち上がりを早くするとともにラン
プ寿命を長期化できる。
置の発明は、請求項1ないし3いずれか一記載の高圧放
電ランプ用点灯装置において、動作経過時間を計時する
計時手段と;を備え、目標電力設定装置は、計時された
経過時間に応じて目標電力値を更新する。
プの点灯開始と同期させることが好ましいが、間接的に
経過時間を計時できるものであってもよい。
は上昇し、ランプ電圧も上昇していくので、目標電力設
定装置は、計時された経過時間に応じて目標電力値を更
新(低下)させる。高圧放電ランプは、ランプの温度状
態に応じて適正な電力が供給されるので、ランプを長寿
命できる。
の発明は、請求項1ないし4いずれか一記載の高圧放電
灯ランプ用点灯装置と;電力変換装置により付勢される
高圧放電ランプと;を具備している。
ずれか一記載の高圧放電灯ランプ用点灯装置に高圧放電
ランプを具備したものであり、請求項1ないし4に記載
の作用を有する。
の発明は、請求項5記載の高圧放電ランプ点灯装置にお
いて、高圧放電ランプは、その発光管内部に水銀が封入
されていない水銀無封入形のランプである。
が封入されていないランプのことをいい、例えば、発光
金属である金属ハロゲン化物が主体的に封入されたラン
プを許容する。
プに対して光束の立ち上がりが早いので、始動時にラン
プに供給する過電力状態の期間を短縮できる。
項5または6記載の高圧放電ランプ点灯装置と;高圧放
電ランプの放射光を制光する制光手段を有した照明器具
本体と;を具備している。
給されて、光束の立ち上がりが早く、ランプの長寿命化
が期待できる照明装置を提供できる。
と;この車両に載置された請求項7記載の照明装置と;
を備え、照明装置の制光手段は、車両用の前照灯として
適合するように構成されている。
電力をランプに供給することができ、光束の立ち上がり
が確保されるとともにランプを長寿命化できる高圧放電
ランプ点灯装置を具備しているので、信頼性の高い車両
を提供できる。
を参照して説明する。
圧放電ランプ点灯装置の回路図である。
直流電源2、電力変換装置3、ランプ電圧検出回路4、
ランプ電流検出回路5、高電圧発生回路6、高圧放電ラ
ンプ7、電流演算回路8、差分増幅回路9、制御回路1
0、目標電力設定装置11、タイマ回路12および計時
回路14などから構成されている。高圧放電ランプ点灯
装置1より高圧放電ランプ7を、または、直流電源2お
よび高圧放電ランプ7を除去したものが高圧放電ランプ
用点灯装置16である。直流電源2は、バッテリ、直流
電源装置、商用交流電源を整流または整流平滑したもの
等のいずれでもよい。直流電源2に電力変換装置3の昇
圧トランスTの一次巻線T1と半導体スイッチとしての
トランジスタTrの直列回路が接続されている。昇圧ト
ランスTの二次巻線T2にはダイオードD1を介して平
滑用コンデンサC1が接続されている。トランジスタT
rのエミッタと昇圧トランスTの二次巻線T2の一端a
とは共通である。電力変換回路3はフライバック型DC
−DCコンバータを形成しており、トランジスタTrは
直流電源2の直流をチョッピングする。電力変換回路3
の出力側、すなわち、平滑用コンデンサC1の両端には
高電圧発生回路6を介して高圧放電ランプ7が接続され
ている。高圧放電ランプ7は、例えば、定格電力35W
のメタルハライドランプである。高電圧発生回路6は高
圧パルスを発生して、この高圧パルスを高圧放電ランプ
7に印加して高圧放電ランプ7を始動させる。電力変換
回路3の出力側には、抵抗R1と抵抗R2の直列回路か
らなるランプ電圧検出手段としてのランプ電圧検出回路
4が接続されている。また、ランプ電圧検出回路4と高
電圧発生回路6との間には、ランプ電流検出手段として
の抵抗R3からなるランプ電流検出回路5が介挿されて
いる。ランプ電圧検出回路4およびランプ電流検出回路
5は、高圧放電ランプ7のランプ電圧およびランプ電流
を検出する。抵抗R1と抵抗R2の接続点bは、電流演
算手段としての電流演算回路8の入力側に接続されてい
る。また、電流演算回路8の入力側は、目標電力設定装
置11の出力側と接続されている。電流演算回路8の出
力側は、差分増幅回路9の反転入力端子に接続されてい
る。電流演算回路8は、ランプ電圧検出回路4からラン
プ電圧が入力され、目標電力設定装置11から目標電力
値が入力される。電流演算回路8は、目標電力値をラン
プ電圧で除算して目標電流値を演算して差分増幅回路9
の反転入力端子に出力する。差分増幅回路9の非反転入
力端子は、ランプ電流検出回路5の抵抗R3と高電圧発
生回路6との接続点cに接続されている。差分増幅回路
9の非反転入力端子にはランプ電流値が入力される。差
分増幅回路9の出力側は、制御回路10に接続されてい
る。差分増幅回路9は、目標電流値とランプ電流値の差
分を算出して増幅し、制御回路10に送出する。制御回
路10の駆動電源は直流電源2に接続され、直流電源2
の投入により制御回路10は動作する。制御回路10の
制御線dは、トランジスタTrのベースに接続されてい
る。制御回路10は、PWM制御の回路であり、差分増
幅回路9の差分出力を零にするように、あるいは、零に
近似するように、トランジスタTrのオンデューティを
制御して電力変換回路3の出力を可変する。差分増幅回
路9の差分出力が零に近似することは、目標電流値とラ
ンプ電流検出回路5で検出されたランプ電流値が近似す
ることである。差分増幅回路9および制御回路10は、
目標電流値とランプ電流検出回路5で検出されたランプ
電流値が近似するように電力変換回路3の半導体スイッ
チを制御する制御手段である。
給電されて動作をする。目標電力設定装置11の出力側
は、抵抗R4およびコンデンサC2の直列回路を介して
直流電源2の負極側に接続されている。そして、コンデ
ンサC2と並列に放電用抵抗R5が接続されている。さ
らに、抵抗R4とコンデンサC2の中点は、目標電力設
定装置11の入力側に接続されている。目標電力設定装
置11には、コンデンサC2の両端電圧、すなわち、充
電電圧が入力される。コンデンサC2は、目標電力設定
装置11から電流演算回路8に送出する目標電力値に相
関した電流で充電される。具体的に言えば、目標電力値
に比例した、あるいは、略比例した電流で充電される。
抵抗R4およびコンデンサC2の直列回路と放電用抵抗
R5は、タイマ回路12を構成している。コンデンサC
2は大容量の電解コンデンサであり、放電用抵抗R5は
抵抗値を大きく、例えば数百kΩとしている。コンデン
サC2の充電電圧は、高圧放電ランプ7の温度低下に比
例して、あるいは、略比例して放電用抵抗R5を介して
放電される。その放電時間は、ランプが冷えるまでの長
時間であり、例えば、5分を要するように構成されてい
る。コンデンサC2は、高圧放電ランプ7の消灯後の温
度低下変化に相関した放電特性を有する。目標電力設定
装置11は、始動時にコンデンサC2の充電電圧に応じ
て高圧放電ランプ7に供給する目標電力値を電流演算回
路8に送出する。なお、目標電力設定装置11の駆動電
源は直流電源2に接続しているが、別電源に接続して給
電してもよい。また、前述の電流演算回路8および後述
の計時回路14の駆動電源は図示していないが、直流電
源2または別電源のどちらに接続してもよいものであ
る。
作経過時間を計時する計時手段としての計時回路14に
接続されている。そして、計時回路14の出力側は、目
標電力設定装置11の入力側に接続されている。計時回
路14は、目標電力設定装置11が電流演算回路8に目
標電力値を送出すると同時に計時の動作を開始する。そ
して、この動作の経過時間を計時するとともに、動作経
過時間を目標電力設定装置11に送出する。目標電力設
定装置11は、内部に集積回路(IC)を備え、図2に
示すように、経過時間に対して高圧放電ランプ7に供給
する目標電力値を記憶している。また、タイマ回路12
のコンデンサC2の充電電圧に対して高圧放電ランプ7
に供給する目標電力値を記憶している。そして、始動時
にはコンデンサC2の充電電圧に対応した目標電力値を
電流演算回路8に送出し、その後は、計時された経過時
間に応じて目標電力値を更新して電流演算回路8に送出
する。すなわち、目標電力設定装置11は、動作開始時
にタイマ回路12のコンデンサC2の充電電圧に基づき
目標電力値を設定するとともに、動作経過時間に応じて
目標電力値を変更可能に構成されている。これにより、
目標電力設定装置11は、電力変換装置3から高圧放電
ランプ7に供給する電力を設定可能に構成される。な
お、図2に示す動作経過時間に対する高圧放電ランプ7
に供給する目標電力値は、高圧放電ランプ7の種類、電
力、形状などや高圧放電ランプ7を包囲する雰囲気等の
諸条件によって異なるものである。また、電流演算回路
8、目標電力設定装置11、タイマ回路12および計時
回路14は、所定のプログラムで動作するマイコンであ
ってもよい。
いて述べる。
が駆動して電力変換回路3のトランジスタTrがチョッ
ピングされ、電力変換回路3の出力側、すなわち、平滑
用コンデンサC2の両端に無負荷出力電圧(400〜5
00V)が発生する。この出力電圧は、高圧放電ランプ
7を付勢するとともに高電圧発生回路6に高電圧である
高圧パルスを発生させる。高圧パルスは高圧放電ランプ
7に印加され、高圧放電ランプ7は始動する。高圧放電
ランプ7は、始動後、電力変換回路3の平滑用コンデン
サC2より給電されて点灯を継続する。高圧放電ランプ
7が点灯すると、高電圧発生回路6は高圧パルスの発生
を停止させるようにしている。
8、目標電力設定装置11および計時回路14は給電さ
れて駆動する。目標電力設定装置11は、タイマ回路1
2のコンデンサC2の充電電圧に応じて電力変換装置3
から高圧放電ランプ7に供給する電力を設定して電流演
算回路8に送出する。すなわち、初始動時、コンデンサ
C2の充電電圧は零であるので、目標電力設定装置11
は図2に示す動作経過時間が零における目標電力値を電
流演算回路8に送出する。定格電力35Wのメタルハラ
イドランプに対して、初始動時の目標電力値は75Wで
ある。目標電力設定装置11は、電流演算回路8に目標
電力値を送出すると同時に計時回路14に動作信号を送
出する。すると、計時回路14は動作経過時間を計時し
て目標電力設定装置11に送出する。目標電力設定装置
11は、図2に示すように、動作経過時間に応じて目標
電力値を電流演算回路8に送出する。さらに、目標電力
設定装置11は、目標電力値に相関した電流、例えば、
目標電力値に比例した電流をタイマ回路12の抵抗R4
およびコンデンサC2の直列回路に供給してコンデンサ
C2を充電する。コンデンサC2は徐々に充電されてや
がて満充電となる。
で設定された目標電力値をランプ電圧検出回路4で検出
されたランプ電圧で除算して目標電流値を算出し、差分
増幅回路9の反転入力端子に送出する。差分増幅回路9
の非反転入力端子には、ランプ電流検出回路5で検出さ
れたランプ電流が入力される。差分増幅回路9は、目標
電流値とランプ電流を比較して差分を算出し、その差分
を増幅して制御回路10に送出する。制御回路10は、
差分増幅回路9より送出された差分を零にさせるよう
に、あるいは、零に近似させるようにトランジスタTr
のチョッピングのオンジューティを可変する。すると、
電力変換装置3の出力が可変され、高圧放電ランプ7の
電力は目標電力値となる、あるいは、目標電力値に近似
する。差分増幅回路9の差分を零にさせる、あるいは、
零に近似させることは、目標電流値とランプ電流検出回
路5で検出されたランプ電流値を等しくさせる、あるい
は、近似させることである。
0、高圧放電ランプ7などは非給電となるので、高圧放
電ランプ7は消灯する。高圧放電ランプ7のランプ温度
は、消灯後の時間経過とともに低下していく。一方、タ
イマ回路12のコンデンサC2の充電電圧は、放電用抵
抗R5によって放電され低下していく。この時、目標電
力設定装置11の制御回路(IC)は、ランプ温度とコ
ンデンサC2の充電電圧を相関づけている。
定装置11はコンデンサC2の充電電圧に基づき目標電
力値を設定する。すなわち、高圧放電ランプ7が冷えた
状態に近いほど過電力を、ホットな状態に近いほど定格
電力値に近い電力を設定する。設定された目標電力値は
電流演算回路8に送出される。同時に、計時回路14が
計時を開始する。目標電力設定装置11は、計時回路1
4の動作経過時間に応じて目標電力値を変更して電流演
算回路8に送出する。この時、目標電力設定装置11
は、コンデンサC2の充電電圧に基づき設定した目標電
力値を起点として、その後、動作経過時間に応じて目標
電力値を設定する。例えば、再始動時に図2のe点が設
定された後は、e点が動作経過時間の開始時間となり、
以降、動作経過時間に応じて図中に示す目標電流値が設
定される。高圧放電ランプ7は、目標電力値の電力とな
るように電力変換装置3により制御される。
電力値に相関した電流で充電され、ランプ温度と相関し
て放電され、かつ、始動時にコンデンサC2の充電電圧
に基づいて目標電力値を設定し、動作経過時間に応じて
目標電力値を変更(低下)させるので、ランプ温度状態
に応じた適正な電力を高圧放電ランプ7に供給すること
ができる。
圧放電ランプ点灯装置の回路図である。なお、図1と同
一部分には同一符号を付して説明は省略する。
は、図1に示す高圧放電ランプ点灯装置1において、電
力検出手段としての乗算回路15を具備している。そし
て、ランプ電圧検出回路4の抵抗R1と抵抗R2の接続
点bおよびランプ電流検出回路5の抵抗R3と高電圧発
生回路6との接続点cが乗算回路15の入力側に接続さ
れている。そして、目標電力設定装置11に代わって、
乗算回路15の出力側が抵抗R4とコンデンサC2の直
列回路を含む充電回路13(タイマ回路12)に接続さ
れている。乗算回路15は、高圧放電ランプ7のランプ
電圧とランプ電流を入力して電力を算出し、電力に相関
した電流を充電回路13のコンデンサC2に供給する。
コンデンサC2は、電力に相関した電流により充電され
る。乗算回路15により算出された電力は、高圧放電ラ
ンプ7に供給される電力に相関した電力(電気量)であ
る。なお、乗算回路15は、高圧放電ランプ7に供給さ
れる電力に相関した電気量を検出して、その電気量に相
関した電流を充電回路13のコンデンサC2に供給する
ものであればよい。高圧放電ランプ7には目標電力設定
装置11で設定された目標電力値の電力が電力変換装置
3から供給されるので、コンデンサC2は目標電力値に
相関した電流で充電されることになる。また、電流演算
回路8、差分増幅回路9および制御回路10は、電力変
換装置3のトランジスタTrの動作を制御する制御手段
であり、目標電力設定装置11により設定された目標電
力値と検出された高圧放電ランプ7の電気量が等しくな
るように、あるいは、近似するようにする。
路6から発生した高圧パルスが高圧放電ランプ7に印加
されて高圧放電ランプ7が点灯する。高圧放電ランプ7
のランプ電圧およびランプ電流は、ランプ電圧検出回路
4およびランプ電流検出回路5で検出されて乗算回路1
5に入力される。乗算回路15は電力を乗算して、電力
に相関した電流、例えば、電力に比例した電流で充電回
路13のコンデンサC2を充電する。以下の作用は、図
1と同様である。
電力に相関した電流で充電され、ランプ温度と相関して
放電され、かつ、始動時にコンデンサC2の充電電圧に
基づいて目標電力値を設定し、動作経過時間に応じて目
標電力値を変更(低下)させるので、ランプ温度状態に
応じた適正な電力を高圧放電ランプ7に供給することが
できる。
は図3に示す高圧放電ランプ点灯装置20において、高
圧放電ランプ7を水銀無封入形のランプとすることがで
きる。水銀無封入形ランプは、気密容器内に少なくとも
複数種のハロゲン化物を含んで構成され、本質的に水銀
が封入されていないものである。例えば、ナトリウムN
a、スカンジウムScおよび希土類金属からなるグルー
プの中から選択された1種または複数種のハロゲン化物
と、相対的に蒸気圧が大きくて、かつ前記ハロゲン化物
の金属に比較して可視域に発光しにくい金属の1種また
は複数種のハロゲン化物とを含むランプである。
いないので環境公害を防止できる。また、水銀入りのラ
ンプに対して光束の立ち上がりが早いので、始動時にラ
ンプに供給する過電力状態の期間を短縮できる。
明装置の概略断面図である。
ロジェクタであり、照明装置本体23の内部に図1に示
す高圧放電ランプ点灯装置1または図3に示す高圧放電
ランプ点灯装置20を収容している。高圧放電ランプ点
灯装置1または高圧放電ランプ点灯装置20は、商用電
源24を整流平滑して直流電源2を形成している。さら
に、高圧放電ランプ7とこの高圧放電ランプ7から放射
された光を反射する反射鏡25とからなる投光光源26
を有し、反射鏡25で反射された反射光を集光する集光
レンズ27を備えている。反射鏡25は、高圧放電ラン
プ7の放射光を制光する制光手段である。投光光源26
から前方に照射された光は、カラー液晶パネル(LC
D)28を照射し、このカラー液晶パネル28の三原色
RGBからなる画像を集光レンズ27を介してスクリー
ン29に投影させる。液晶駆動装置30は、商用電源2
4から電源供給を受け、カラー液晶パネル28の画像を
コントロールする。そして、スクリーン29には3色の
画像が重ねて投影され、カラーの画像が映し出されるも
のである。
限らず、照明装置本体23に図1に示す高圧放電ランプ
点灯装置1または図3に示す高圧放電ランプ点灯装置2
0を収容している照明装置であればよいものである。
給されて、光束の立ち上がりを早く、ランプの長寿命化
が期待できる高圧放電ランプ7を具備しているので、商
品性が高く、ランプ交換のメンテナンスが少なくて済む
照明装置22を提供できる。
示す車両の正面図、(b)は前照灯の概略断面図であ
る。
32の前面内部にハイビーム33,33およびロービー
ム34,34を形成する前照灯が計4灯載置されてい
る。ここで、ハイビーム用の前照灯33,33にはハロ
ゲンランプ、ロービーム用の前照灯34,34には高圧
放電ランプ35が収容されている。そして、ロービーム
用の前照灯34の下部に図1に示す高圧放電ランプ用点
灯装置16または図3に示す高圧放電ランプ用点灯装置
21が収容されている。ロービーム用の前照灯34,3
4は、箱体36の前面に集光レンズ37を備え、ランプ
ソケット38を介して高圧放電ランプ35を箱体36内
に収容して構成している。高圧放電ランプ35は高圧放
電ランプ用点灯装置16,21によって付勢される。
電力をランプに供給することができ、光束の立ち上がり
が確保されるとともにランプを長寿命化できる高圧放電
ランプ点灯装置16,21を具備しているので、信頼性
の高い車両31を提供できる。
ば、動作開始時、コンデンサの充電電圧に基づいて目標
電力値を設定し、動作経過時間に応じて目標電力値を低
下させるので、適正な電力を高圧放電ランプに供給する
ことができる
または請求項2に加えて、ランプの温度状態に応じて適
正な電力が供給されるので、光束の立ち上がりを早くす
るとともにランプ寿命を長期化できる。
置は、計時された経過時間に応じて目標電力値を更新さ
せるので、高圧放電ランプはランプの温度状態に応じて
適正な電力が供給され、長寿命化できる。
目標電力値に相関した電流で充電され、ランプ温度と相
関して放電され、かつ、始動時にコンデンサの充電電圧
に基づいて目標電力値を設定し、動作経過時間に応じて
目標電力値を変更(低下)させるので、ランプ温度状態
に応じた適正な電力を高圧放電ランプに供給することが
できる高圧放電ランプ点灯装置を提供できる。
いないので環境公害を防止できるとともに、水銀入りの
ランプに対して光束の立ち上がりが早いので、始動時に
ランプに供給する過電力状態の期間を短縮できる。
態に応じて適正な電力が供給されて、光束の立ち上がり
を早く、ランプの長寿命化が期待できる照明装置を提供
できる。
の温度状態に応じた適正な電力をランプに供給すること
ができ、光束の立ち上がりが確保されるとともにランプ
を長寿命化できる高圧放電ランプ点灯装置を具備してい
るので、信頼性の高い車両を提供できる。
点灯装置の回路図。
の説明図。
点灯装置の回路図。
図。
図、(b)は前照灯の概略断面図。
Claims (8)
- 【請求項1】 直流をチョッピングする半導体スイッチ
を備え、出力側に高圧放電ランプを接続する出力可変の
電力変換装置と;高圧放電ランプに高電圧を印加して高
圧放電ランプを始動させる高電圧発生回路と;電力変換
装置から高圧放電ランプに供給する電力を設定可能に構
成された目標電力設定装置と;高圧放電ランプに供給さ
れる電力に相関した電気量を検出する電力検出手段と;
目標電力値と、検出された電気量が近似するように電力
変換装置の半導体スイッチの動作を制御する制御手段
と;目標電力値に相関した電流で充電されるように構成
されたコンデンサを有する充電回路と;を備え、 目標電力設定装置は、動作開始時に充電回路のコンデン
サの充電電圧に基づき目標電力値を設定するとともに、
動作経過時間に応じて目標電力値を低下するように構成
されていることを特徴とする高圧放電ランプ用点灯装
置。 - 【請求項2】 直流をチョッピングする半導体スイッチ
を備え、出力側に高圧放電ランプを接続する出力可変の
電力変換装置と;高圧放電ランプに高電圧を印加して高
圧放電ランプを始動させる高電圧発生回路と;電力変換
装置から高圧放電ランプに供給する電力を設定可能に構
成された目標電力設定装置と;高圧放電ランプのランプ
電圧を検出するランプ電圧検出手段と;高圧放電ランプ
のランプ電流を検出するランプ電流検出手段と;設定さ
れた目標電力値を検出されたランプ電圧で除算して目標
電流値を演算する電流演算手段と;目標電流値と検出さ
れたランプ電流値が近似するように半導体スイッチの動
作を制御する制御手段と;抵抗と目標電力値に相関した
電流で充電されるように構成されたコンデンサを有する
タイマ回路と;を備え、 目標電力設定装置は、動作開始時にタイマ回路のコンデ
ンサの充電電圧に基づき目標電力値を設定するととも
に、動作経過時間に応じて目標電力値を変更可能に構成
されていることを特徴とする高圧放電ランプ用点灯装
置。 - 【請求項3】 コンデンサは、高圧放電ランプの消灯後
の温度低下変化に相関した放電特性を有していることを
特徴とする請求項1または2記載の高圧放電ランプ用点
灯装置。 - 【請求項4】 動作経過時間を計時する計時手段と;を
備え、 目標電力設定装置は、計時された経過時間に応じて目標
電力値を更新することを特徴とする請求項1ないし3い
ずれか一記載の高圧放電ランプ用点灯装置。 - 【請求項5】 請求項1ないし4いずれか一記載の高圧
放電灯ランプ用点灯装置と;電力変換装置により付勢さ
れる高圧放電ランプと;を具備していることを特徴とす
る高圧放電ランプ点灯装置。 - 【請求項6】 高圧放電ランプは、その発光管内部に水
銀が封入されていない水銀無封入形のランプであること
を特徴とする請求項5記載の高圧放電ランプ点灯装置。 - 【請求項7】 請求項5または6記載の高圧放電ランプ
点灯装置と;高圧放電ランプの放射光を制光する制光手
段を有した照明器具本体と;を具備していることを特徴
とする照明装置。 - 【請求項8】 車両本体と;この車両に載置された請求
項7記載の照明装置と;を備え、 照明装置の制光手段は、車両用の前照灯として適合する
ように構成されていることを特徴とする車両。
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