JPH11338413A - 電子発生装置およびその駆動方法 - Google Patents

電子発生装置およびその駆動方法

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JPH11338413A
JPH11338413A JP14469798A JP14469798A JPH11338413A JP H11338413 A JPH11338413 A JP H11338413A JP 14469798 A JP14469798 A JP 14469798A JP 14469798 A JP14469798 A JP 14469798A JP H11338413 A JPH11338413 A JP H11338413A
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electron
current
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circuit
emitting
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JP14469798A
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Makiko Mori
真起子 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 素子特性のばらつきに加えて、駆動回路のば
らつきをも補正することにより、電子線放出量を均一に
し、ひいては、例えば画像表示装置を作成した場合等に
おいて発光輝度を均一にさせる。 【解決手段】 LUTa109〜LUTc111には、
マトリクス状に配置された各電子放出素子が目標電子放
出量の電子を放出させるためのデータが格納されてい
る。行単位に駆動するとき、その行を構成する各電子放
出素子を駆動する際の電流を演算回路112で演算し、
その結果に基づいて電流駆動回路108が電流を流す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の電子放出素
子をマトリクス状に並べた電子発生装置、或いはそれを
用いた構成した画像形成装置及びそれらの駆動方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子放出素子として熱陰極素
子と冷陰極素子の2種類が知られている。このうち冷陰
極素子では、たとえば表面伝導型放出素子や、電界放出
型素子(以下FE型と記す)や、金属/絶縁層/金属型
放出素子(以下MIM型と記す)、などが知られてい
る。
【0003】表面伝導型放出素子としては、たとえば、
M.I.Elinson,Radio E−ng.El
ectron Phys.,10,1290,(196
5)や、後述する他の例が知られている。
【0004】表面伝導型放出素子は、基板上に形成され
た小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことにより
電子放出が生ずる現象を利用するものである。この表面
伝導型放出素子としては、前記エリンソン等によるSn
O2 薄膜を用いたものの他に、Au薄膜によるもの
[G.Dittmer:”Thin Solid Fi
lms”,9,317(1972)]や、In2 O3 /
SnO2 薄膜によるもの[M.Hartwell an
d C.G.Fonstad:”IEEE Tran
s.ED Conf.”,519(1975)]や、カ
ーボン薄膜によるもの[荒木久 他:真空、第26巻、
第1号、22(1983)]等が報告されている。
【0005】これらの表面伝導型放出素子の素子構成の
典型的な例として、図23に前述のM.Hartwel
lらによる素子の平面図を示す。同図において、300
1は基板で、3004はスパッタで形成された金属酸化
物よりなる導電性薄膜である。導電性薄膜3004は図
示のようにH字形の平面形状に形成されている。該導電
性薄膜3004に後述の通電フォーミングと呼ばれる通
電処理を施すことにより、電子放出部3005が形成さ
れる。図中の間隔Lは、0.5〜1[mm],Wは、
0.1[mm]で設定されている。尚、図示の便宜か
ら、電子放出部3005は導電性薄膜3004の中央に
矩形の形状で示したが、これは模式的なものであり、実
際の電子放出部の位置や形状を忠実に表現しているわけ
ではない。
【0006】M.Hartwellらによる素子をはじ
めとして上述の表面伝導型放出素子においては、電子放
出を行う前に導電性薄膜3004に通電フォーミングと
呼ばれる通電処理を施すことにより電子放出部3005
を形成するのが一般的であった。すなわち、通電フォー
ミングとは、通電により電子放出部を形成するものであ
り、例えば前記導電性薄膜3004の両端に一定の直流
電圧、もしくは、例えば1V/分程度の非常にゆっくり
としたレートで昇圧する直流電圧を印加して通電し、導
電性薄膜3004を局所的に破壊もしくは変形もしくは
変質せしめ、電気的に高抵抗な状態の電子放出部300
5を形成することである。尚、局所的に破壊もしくは変
形もしくは変質した導電性薄膜3004の一部には、亀
裂が発生する。前記通電フォーミング後に導電性薄膜3
004に適宜の電圧を印加した場合には、前記亀裂付近
において電子放出が行われる。
【0007】また、FE型の例は、たとえば、W.P.
Dyke&W.W.Dolan,”Fie−ld em
ission”,Advance in Electr
onPhysics,8,89(1956)や、あるい
は、 C.A.Spindt,”Physicalpr
operties of thin−film fie
ld emissioncathodes with
molybdenium cones”,J.App
l.Phys.,47,5248(1976)などが知
られている。
【0008】FE型の素子構成の典型的な例として、図
24に前述のC.A.Spindtらによる素子の断面
図を示す。同図において、3010は基板で、3011
は導電材料よりなるエミッタ配線、3012はエミッタ
コーン、3013は絶縁層、3014はゲート電極であ
る。本素子は、エミッタコーン3012とゲート電極3
014の間に適宜の電圧を印加することにより、エミッ
タコーン3012の先端部より電界放出を起こさせるも
のである。
【0009】また、FE型の他の素子構成として、図2
4のような積層構造ではなく、基板上に基板平面とほぼ
平行にエミッタとゲート電極を配置した例もある。
【0010】また、MIM型の例としては、たとえば、
C.A.Mead,”Operationof tun
nel−emission Devices,J.Ap
pl.Phys.,32,646(1961)などが知
られている。MIM型の素子構成の典型的な例を図25
に示す。同図は断面図であり、図において、3020は
基板で、3021は金属よりなる下電極、3022は厚
さ100オングストローム程度の薄い絶縁層、3023
は厚さ80〜300オングストローム程度の金属よりな
る上電極である。MIM型においては、上電極3023
と下電極3021の間に適宜の電圧を印加することによ
り、上電極3023の表面より電子放出を起こさせるも
のである。
【0011】上述の冷陰極素子は、熱陰極素子と比較し
て低温で電子放出を得ることができるため、加熱用ヒー
ターを必要としない。したがって、熱陰極素子よりも構
造が単純であり、微細な素子を作成可能である。また、
基板上に多数の素子を高い密度で配置しても、基板の熱
溶融などの問題が発生しにくい。また、熱陰極素子がヒ
ーターの加熱により動作するため応答速度が遅いのとは
異なり、冷陰極素子の場合には応答速度が速いという利
点もある。
【0012】このため、冷陰極素子を応用するための研
究が盛んに行われてきている。
【0013】たとえば、表面伝導型放出素子は、冷陰極
素子のなかでも特に構造が単純で製造も容易であること
から、大面積にわたり多数の素子を形成できる利点があ
る。そこで、たとえば本出願人による特開昭64−31
332号公報において開示されるように、多数の素子を
配列して駆動するための方法が研究されている。
【0014】また、表面伝導型放出素子の応用について
は、たとえば、画像表示装置、画像記録装置などの画像
形成装置や、荷電ビーム源、等が研究されている。
【0015】特に、画像表示装置への応用としては、た
とえば本出願人によるUSP5,066,883号や特
開平2−257551号公報や特開平4−28137号
公報において開示されているように、表面伝導型放出素
子と電子ビームの照射により発光する蛍光体とを組み合
わせて用いた画像表示装置が研究されている。表面伝導
型放出素子と蛍光体とを組み合わせて用いた画像表示装
置は、従来の他の方式の画像表示装置よりも優れた特性
が期待されている。たとえば、近年普及してきた液晶表
示装置と比較しても、自発光型であるためバックライト
を必要としない点や、視野角が広い点が優れていると言
える。
【0016】また、FE型を多数個ならべて駆動する方
法は、たとえば本出願人によるUSP4,904,89
5に開示されている。また、FE型を画像表示装置に応
用した例として、たとえば、R.Meyerらにより報
告された平板型表示装置が知られている。[R.Mey
er:”Recent Developmenton
MicrotipsDisplay at LET
I”,Tech.Digest of 4th In
t. Vacuum Microele−ctroni
cs Conf.,Nagahama,pp.6〜9
(1991)]また、MIM型を多数個並べて画像表示
装置に応用した例は、たとえば本出願人による特開平3
−55738号公報に開示されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】発明者らは、上記従来
技術に記載したものをはじめとして、さまざまな材料、
製法、構造の冷陰極素子を試みてきた。さらに、多数の
冷陰極素子を配列したマルチ電子ビーム源、ならびにこ
のマルチ電子ビーム源を応用した画像表示装置について
研究を行ってきた。
【0018】発明者らは、たとえば図26に示す電気的
な配線方法によるマルチ電子ビーム源を試みてきた。す
なわち、冷陰極素子を2次元的に多数個配列し、これら
の素子を図示のようにマトリクス状に配線したマルチ電
子ビーム源である。
【0019】図中、4001は冷陰極素子を模式的に示
したもの、4002は行方向配線、4003は列方向配
線である。行方向配線4002および列方向配線400
3は、実際には有限の電気抵抗を有するものであるが、
図においては配線抵抗4004および4005として示
されている。上述のような配線方法を、単純マトリクス
配線と呼ぶ。
【0020】なお、図示の便宜上、6x6のマトリクス
で示しているが、マトリクスの規模はむろんこれに限っ
たわけではなく、たとえば画像表示装置用のマルチ電子
ビーム源の場合には、所望の画像表示を行うのに足りる
だけの素子を配列し配線するものである。
【0021】冷陰極素子を単純マトリクス配線したマル
チ電子ビーム源においては、所望の電子ビームを出力さ
せるため、行方向配線4002および列方向配線400
3に適宜の電気信号を印加する。たとえば、マトリクス
の中の任意の1行の冷陰極素子を駆動するには、選択す
る行の行方向配線4002には選択電圧Vsを印加し、
同時に非選択の行の行方向配線4002には非選択電圧
Vnsを印加する。これと同期して列方向配線4003
に電子ビームを出力するための駆動電圧Veを印加す
る。この方法によれば、配線抵抗4004および400
5による電圧降下を無視すれば、選択する行の冷陰極素
子には、Ve−Vsの電圧が印加され、また非選択行の
冷陰極素子にはVe−Vnsの電圧が印加される。V
e,Vs,Vnsを適宜の大きさの電圧にすれば選択す
る行の冷陰極素子だけから所望の強度の電子ビームが出
力されるはずであり、また列方向配線の各々に異なる駆
動電圧Veを印加すれば、選択する行の素子の各々から
異なる強度の電子ビームが出力されるはずである。ま
た、駆動電圧Veを印加する時間の長さを変えれば、電
子ビームが出力される時間の長さも変えることができる
はずである。
【0022】したがって、冷陰極素子を単純マトリクス
配線したマルチ電子ビーム源はいろいろな応用可能性が
あり、たとえば画像情報に応じた電気信号を適宜印加す
れば、画像表示装置用の電子源として好適に用いること
ができる。
【0023】しかしながら、実際に電圧源をマルチ電子
ビーム源に接続し前記の電圧印加方法で駆動した場合に
は、配線抵抗で電圧降下が発生するために各冷陰極素子
に実効的に印加される電圧がばらつくという問題が発生
していた。各素子に印加される電圧がばらつく原因とし
て、まず第一に、単純マトリクス配線では各冷陰極素子
ごとに配線長が異なる(すなわち、配線抵抗の大きさが
素子ごとに異なる)ことが挙げられる。第二に、行方向
配線の各部分の配線抵抗4004で発生する電圧降下の
大きさが一様でないことが挙げられる。これは、選択す
る行の行方向配線から当該行に接続された各冷陰極素子
に電流が分岐して流れるため、配線抵抗4004の各々
に流れる電流の大きさが一様でないために起きるもので
ある。第三に、駆動するパターン(画像表示装置の場合
には表示する画像パターン)によって配線抵抗で生じる
電圧降下の大きさが変化することが挙げられる。これ
は、駆動するパターンによって、配線抵抗に流れる電流
が変化するために起きるものである。
【0024】以上のような原因により、各冷陰極素子に
印加される電圧にばらつきが発生すると、各冷陰極素子
から出力される電子ビーム強度が所望の値からはずれる
ことになり、応用上不都合であった。たとえば、画像表
示装置に応用した場合には、表示画像の輝度が不均一に
なったり、表示画像パターンによって輝度が変動したり
した。また、電圧のばらつきは単純マトリクスの規模が
大きくなるほど顕著になる傾向があるため、画像表示装
置の場合には画素数を制限する要因ともなった。
【0025】このような点に鑑みて鋭意研究した結果、
本発明者らは上記の電圧印加方法とは異なる駆動方法を
すでに試みている。すなわち、冷陰極素子を単純マトリ
クス配線したマルチ電子ビームを駆動する際、列方向配
線には駆動電圧Veを印加するための電圧源を接続する
のではなく、所望の電子ビームを出力するのに必要な電
流を供給するための電流源を接続して駆動する方法であ
る。この方法は、冷陰極素子に流れる電流(以下、素子
電流Ifと記す)と放出される電子ビーム(以下、放出
電流Ieと記す)との間の強い相関関係に着目した結果
考案された方法であり、素子電流Ifの大きさを制御す
ることにより放出電流Ieの大きさを制御するものであ
る。つまり、冷陰極素子の(素子電流If)対(放出電
流Ie)特性を参照して、所望の放出電流Ieを得るた
めに必要な素子電流Ifの大きさを決定し、列方向配線
に接続した電流源からこれを供給するのである。この方
法によれば、前述の電圧源を接続して駆動する方法と比
較して、配線抵抗で電圧降下が発生したとしてもその影
響を受けにくいため、出力される電子ビーム強度のばら
つきや変動を低減するのに大きな効果が認められた。
【0026】しかしながら、電流源を接続して駆動する
方法には全く問題がないわけではなく、以下に述べるよ
うな問題が発生していた。
【0027】(1)各冷陰極素子の(素子電流If)対
(放出電流Ie)特性のばらつき 冷陰極素子を複数構成する場合、特に、画像表示装置に
応用する場合にはマルチ電子源の素子の数が数万個から
数百万個になり、それらすべての冷陰極素子の電流放出
特性を全く同じになるように作成することは大変難し
い。よって、それぞれの素子に同じ電流を流すことがで
きるとしても、放出電子線量がばらついてしまう。ひい
ては、画像表示装置を作成した場合の発光輝度にばらつ
きがでることになる。
【0028】(2)選択素子以外に流れる電流のばらつ
き 図11のようなm×n個の単純マトリクス配線したマル
チ電子源の行番号M、列番号Nの素子(以下、これを素
子(M,N)と呼ぶ)のみから電子線を放出させるとす
る。この場合、行方向配線Mに選択電圧Vsを与え、列
方向配線Nに素子電流Ifを流す。そして、行方向配線
M以外の行方向配線1〜m(ただし、Mを除く)には、
非選択電圧Vnsを与える。また、列方向配線N以外の
列方向配線1〜n(ただし、Nを除く)には、電流を流
さない。
【0029】この時、マルチ電子源上のm×n個の素子
は、 A:選択状態の素子 素子(M,N)1個 この状態の素子には、行方向配線からの選択電圧−Vs
と、列方向配線からの流入電流により、素子(M,N)
の特性によって規定される駆動電圧が印加されている。
【0030】B:半選択状態の素子 素子(M,N)以外の、素子(M,N)と同じ行あるい
は列の素子 m+n−2個 素子(M,N)以外の、素子(M,N)と同じ行の素子
には、行方向配線からの選択電圧−Vsが印加され、素
子(M,N)以外の、素子(M,N)と同じ列の素子に
は、列方向配線から素子(M,N)を駆動するために流
入する電流により、素子(M,N)の特性によって規定
される駆動電圧が印加されている。
【0031】C:非選択状態の素子 素子(M,N)とは、行も列も異なる素子(m×n−m
−n+1)個 この状態の素子には、電圧は印加されていない。の3種
類に分類できる。
【0032】それぞれの素子の素子電流は、素子印加電
圧に対して非線形に変化する(詳細はあとで述べる)の
で、A:選択状態の素子に輝度信号を表す素子電流が入
り、B:半選択状態の素子と、C:非選択状態の素子に
は全く電流が入らないはずである。しかし、実際には
B:半選択状態の素子に、電子放出のしきい値以下の印
加電圧しか印加されていないのにもかかわらず、ある程
度もれ電流が流れてしまう。特に、マルチ電子源の素子
の数が数万個(たとえばm=100,n=100)以上
になると、B:半選択状態の素子は約200個以上にな
り、輝度信号を表す電流の一部がこのB:半選択状態の
素子に流れてしまう。このため、A:選択状態の素子を
流れる電流値が小さくなり、電子線放出量が減少する。
なお、このA:選択状態の素子以外に流れる電流を無効
素子電流と呼ぶ。また、この無効素子電流は、配線ごと
に異なる可能性があるので、複数の電子源に同じ大きさ
の輝度信号を送っても電子線放出量が均一にならないこ
とがある。
【0033】(3)定電流駆動回路のばらつき 図11のようなm×n個の単純マトリクス配線されたマ
ルチ電子源に列方向配線から駆動電流を与える場合、画
素の点灯時間を稼いで明るい表示を得るために、同じ行
になるn個の素子は1行の走査時間(1H)中に同時に
駆動される1行同時駆動を採用すると、定電流回路はn
個必要となる。特に、画像表示装置に応用する場合には
列方向配線の数、すなわち定電流回路の数は、数百〜数
千になり、それらすべての回路の入出力特性(指令値に
対する出力値)を全く同じになるようにすることは大変
難しい。よって、それぞれの定電流回路に同じ指令値を
与えたとしても、実際に素子に流れる電流がばらついて
しまう。ひいては、画像表示装置を作成した場合の発光
輝度にばらつきがでることになる。
【0034】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので、素子特性のばらつきに加えて、駆動回路
のばらつきをも補正することにより、電子線放出量を均
一にし、ひいては、例えば画像表示装置を作成した場合
等において発光輝度を均一にさせることを可能ならしめ
る電子発生装置、画像形成装置及びそれらの駆動方法を
提供しようとするものである。
【0035】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するた
め、例えば本発明の電子発生装置は以下の構成を備え
る。すなわち、電子放出素子と、該電子放出素子を駆動
する電流駆動回路とを有する電子発生装置であって、前
記電流駆動回路に関する補正情報を記憶する記憶手段
と、該補正情報に基づいて、前記電流駆動回路の制御量
を演算し、前記電流駆動回路側に出力する演算手段とを
有する。
【0036】また、本発明の好適な実施態様に従えば、
電子発生装置は以下の構成を備える。すなわち、複数の
行配線、列配線と、各配線に接続されマトリクス状に配
置された複数の電子放出素子を有し、行単位に電子放出
を行わせる電子発生装置であって、前記マトリクス状に
配置された電子放出素子に関する補正情報を記憶する記
憶手段と、該記憶手段に記憶された補正情報に基づい
て、行単位に、当該行を構成する各電子放出素子に駆動
電流を流すべき電流値を演算する演算手段と、該演算手
段によって得られた前記行中の各電子放出素子に前記算
出された値の電流が流れるよう制御する制御手段とを備
える。
【0037】この構成によれば、各冷陰極素子の電子放
出特性のばらつきと同時に、駆動回路の入出力特性のば
らつきをも補正することができるので、総合的に各素子
からの電子放出電流を均一にする事ができる。
【0038】さらに、本発明の画像表示装置を使用する
ことにより、選択した素子に最適な電流が流れるので、
素子の電子線放出量にばらつきがなく、明るさにむらの
ない画像表示装置が得られる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下に説明する第1〜第5の実施
形態はいずれも画像表示装置への適用例である。つま
り、表面伝導型放出素子で構成するマルチ電子源を画像
表示装置(ディスプレイ)のマルチ電子源として使用す
る。そして、画像表示装置の各画素と、表面伝導型放出
素子が1対1対応しており、この画素には、赤(R)の
画素、青(B)の画素、緑(G)の画素がある。そのた
め、表面伝導型放出素子にも、赤の画素に対応する表面
伝導型放出素子、青の画素に対応する表面伝導型放出素
子、緑の画素に対応する表面伝導型放出素子がある。表
面伝導型放出素子に選択電流を流せば、それに対応する
画素が光を発することになる。よって、画像処理して複
数の表面伝導型放出素子を選択すれば、CRT型画像表
示装置のように電子を偏向させることなく、画像表示が
できる。マルチ電子源上の複数の表面伝導型放出素子を
選択するときは、各素子に接続している列方向配線ある
いは行方向配線に電流を流す。
【0040】また、第1〜第5の実施形態では、1つの
表面伝導型放出素子がRGBのうちの1画素に対応する
カラー画像表示装置について説明するが、本発明の電子
発生装置の技術思想に基づく装置なら、どのような装置
に適用してもよい。例えば、モノクロ画像装置として用
いてもいいし、光プリンタの画像形成用の光源として用
いてもよい。また、ポジ型レジストやネガ型レジストの
露光装置として用いてもよい。さらに、マルチ電子源を
構成する冷陰極素子には、表面伝導型放出素子だけでな
く、図19のような非線形なV−I特性を持つ素子な
ら、一般の低インピーダンスの素子にも適用することが
できる。
【0041】また、補正の演算をシリアル信号に直して
から行うが、この演算をパラレル信号で行ってもよい。
第1〜第5の実施形態では、列方向配線に電流駆動回路
を配置し、列方向配線に決定された電流を流すようにし
たが、勿論、行方向配線に電流駆動回路をおくことにし
てもよい。
【0042】[第1の実施形態]以下、実施形態におけ
るマルチ電子源を用いた画像表示装置の駆動方法および
補正テーブルの取得方法について、図面を参照して具体
的に説明する。
【0043】図1は、本実施形態に関わる画像表示装置
の駆動方法について説明するためのブロック図である。
同図において、101は表面伝導型放出素子を用いた画
像表示パネルで、端子Dx1からDxmおよびDy1か
らDynを介して外部の電気回路と接続されている。ま
た画像表示パネル101上の高圧端子Daは外部の高圧
電源Vaに接続され放出電子を加速するようになってい
る。このうち端子Dx1からDxmには前述のパネル内
に設けられているマルチ電子ビーム源、すなわち、M行
N列の行列状マトリックス配線された表面伝導型放出素
子群を1行ずつ順次駆動してゆくための走査信号が印加
される。一方、端子Dy1からDynには前記走査信号
により選択された一行の表面伝導型放出素子の各素子の
出力電子ビームを制御する為の変調信号が印加される。
【0044】次に、走査回路102について説明する。
同回路は、内部にm個のスイッチング素子を備えるもの
で、各スイッチング素子は、選択電圧Vsと非選択電圧
Vnsのいずれか一方を選択し、表示パネル101の端
子Dx1〜Dxmと電気的に接続するものである。この
とき、選択電圧Vsを、図示せぬ直流電圧源Vxの出力
電圧とし、非選択電圧Vnsを0[V](グランドレベ
ル)とする。各スイッチング素子は、タイミング信号発
生回路104(後述)が出力する制御信号Tscanに
基づいて動作するものだが、実際にはたとえばFETの
ようなスイッチング素子を組み合わせる事により容易に
構成する事が可能である。
【0045】尚、前記直流電圧源Vxは、本実施形態の
場合には図19で例示した表面伝導型放出素子の特性
(電子放出しきい値電圧が8[V])に基づき、走査さ
れていない素子に印加される駆動電圧が電子放出しきい
値電圧以下となるよう、例えば7[V]の一定電圧を出
力するよう設定されている。
【0046】次に、画像信号の流れについて説明する。
入力されたコンポジット画像信号をデコーダ103で3
原色(RGB)の輝度信号及び水平、垂直同期信号(H
SYNC,VSYNC)に分離する。タイミング信号発
生回路104ではHSYNC,VSYNC信号に同期し
た各種タイミング信号を発生させる。RGB輝度信号は
S/H回路105において適当なタイミングでサンプリ
ングされ保持される。保持された信号はシリアルパラレ
ル(S/P)変換回路106で画像形成パネルの各蛍光
体のならびに対応した順番に並んだパラレル信号に変換
される。
【0047】続いてパルス幅変調回路107で画像信号
強度に対応したパルス幅を持つパルスが生成される。1
08は電流駆動回路で、内部にシフトレジスタを持ち、
演算回路112から順次入力される各列方向配線に対応
した設定電流値をシフトすることにより、全ての列の列
方向配線の設定電流値を保持する。そして、タイミング
信号発生回路104から出力されるタイミング信号によ
り、パルス幅変調回路107から出力されたパルスの期
間だけ、対応する列の設定電流を、表示パネルの端子D
y1ないしDynを通じて表示パネル101内の表面伝
導型放出素子に印加する。
【0048】LUTa109〜LUTc111は、画像
表示にあわせて高速で内容を読み出すことのできるRA
MやROMなどの半導体メモリである。LUTa109
には、電流駆動回路108に関わる補正情報が、LUT
b1110,LUTc111にマトリクス配線された表
面伝導型放出素子に関わる補正情報が補正テーブルの形
で格納されている。演算回路112は、LUTa109
〜LUTc111に格納されたデータを用いて、全ての
表面伝導型放出素子からの電子放出電流が入力される目
標Ie値になるように素子に流す電流値を計算し、電流
駆動回路108に入力する。
【0049】演算回路112の処理の詳細については後
述する。
【0050】LUTa109〜LUTc111はタイミ
ング信号発生回路104が発するアドレス信号によりア
クセスされ、駆動を行う素子の番号に対応した補正情報
を発生する。端子Dy1〜Dynに電流パルス信号が供
給されたパネルでは、走査回路102が選択した行に接
続された表面伝導型放出素子のみが供給されたパルス幅
に応じた期間だけ電子を放出し、蛍光体が発行する。即
ち1水平走査(1H)期間中、選択された行上の全素子
が画像輝度信号に合わせて発光する。走査回路102が
選択する行を1からmまで順次操作することで2次元画
像が形成される。
【0051】以上が、画像形成時の動作の概要である
が、次に、補正テーブルの作成方法について説明する。
【0052】図2は、電流駆動回路108に関わる補正
情報を取得するときのブロック図である。同図において
103〜108については図1で説明したものと同一の
ものである。電流駆動回路108の出力である電流パル
ス信号は、電流検出回路113を通して、既知の抵抗値
を持つ負荷抵抗Rf1〜Rfnに供給される電流検出回
路113はnチャンネルの電流検出器を内蔵し、個々の
電流検出器は、負荷抵抗Rf1〜Rfnに比べて十分小
さい抵抗値を持つ電流検出抵抗とアンプ、タイミング信
号発生回路104から発するタイミングy信号によって
サンプリングするためのサンプル/ホールド回路を備
え、電流検出抵抗の両端に生ずる電位差によって、流れ
る電流を検出する。負荷抵抗Rf1〜Rfnの抵抗値
は、選択された表面伝導型放出素子の抵抗値に近い値
(数+kΩ)が望ましい。
【0053】補正情報の取得手順は、電流駆動回路10
8に、実際の画像表示の際に表面伝導型放出素子に流れ
る電流値とほぼ同等の設定電流値を与え、デコーダ10
3には、電流駆動回路108の全てのチャネルに同時も
しくは順次、特定のパルス幅の電流パルス信号が出力さ
れるような画像信号を与える。そして、その電流パルス
信号と同期して電流検出回路113で電流駆動回路10
8の各チャンネルから流れる電流を計測する。
【0054】1つの設定電流値について計測し、電流駆
動回路108の設定電流値に対する出力電流値の特性
を、チャンネルごとに、原点を通る直線で近似してもよ
いが、設定電流値を0[mA]としたときにもある程度
の電流が流れてしまうことが考えられるので、複数の設
定電流値について同様に計測し、 設定電流値=a×出力電流値+b …(1) と近似する方がよい。ここで、a,bはチャンネル毎に
異なる補正情報である。
【0055】そして、LUTa109に、上記補正情報
a,bを格納する。したがって、LUTa109は、タ
イミング信号発生回路104が発生するアドレス信号に
より、対応するチャンネル用の補正情報a,bを出力す
る。
【0056】同図では、電流検出回路113に内蔵され
た電流検出器をnチャンネルと、負荷抵抗をn個準備し
たが、電流検出器と負荷抵抗をnよりも少ない数とし
て、計測する電流駆動回路108のチャンネルを順次切
り替えることにより、全てのチャンネルについて計測す
るようにしてもよい。
【0057】図3は、マトリクス配線された表面伝導型
放出素子に関わる補正情報のうち、列方向配線の無効素
子電流に関わる補正情報を取得するときのブロック図で
ある。同図において101および103〜107につい
ては図1で説明したものと同一のものである。パルス幅
変調回路107の出力であるパルス信号は、電圧ドライ
バ114により増幅され、全ての列で等しい設定電圧値
をもった電圧パルス信号となる。そして、電流検出回路
113および表示パネル101の端子Dy1〜Dynを
通じて表示パネル101内の表面伝導型放出素子に印加
される。一方、表示パネル101の行方向配線の端子D
x1〜Dxmは非選択電圧Vnsであるところのグラン
ドレベルに電気的に接続される。
【0058】この状態で、電圧ドライバ114に、実際
の画像表示の際に列方向配線に発生する電位とほぼ等し
い電圧を設定電圧値として与え、デコーダ103には、
電圧ドライバ114の全てのチャンネルに同時もしくは
順次、特定のパルス幅の電圧パルス信号が出力されるよ
うな画像信号を与える。そして、その電圧パルス信号と
同期して電流検出回路113で電圧ドライバ114の各
チャンネルから流れる電流を計測する。
【0059】このとき、電圧ドライバ114から電圧が
印加されている列にある全ての表面伝導型放出素子は、
半選択状態にあり、m個の素子による無効素子電流が流
れる。実際の画像表示のときには、走査回路102によ
って、1つの行にのみ選択電圧Vsが印加されているの
で、m−1個の素子による無効素子電流が流れることに
なる。ここで、画像表示装置に応用する場合を考える
と、mは100よりも大きく、m個の素子による無効素
子電流は、m−1個の素子による無効素子電流とほぼ等
しいということができる。
【0060】したがって、この方法で取得した無効素子
電流を、列毎に異なる定数としてLUTb110に格納
する。LUTb110は、タイミング信号発生回路10
4が発生するアドレス信号により、対応する列の無効素
子電流を出力する。
【0061】また、無効素子電流は印加電圧に対して線
形であるといえるので、アドミッタンスとしてLUTb
110に記憶してもよいし、複数の設定電圧値において
無効素子電流を測定し、その線形近似した係数をLUT
b110に格納してもよい。
【0062】同図では、表示パネル101の行方向配線
の端子Dx1〜Dxmを直接グランドレベルに接続して
いるが、走査回路102を用いてスイッチングすること
により、全ての端子Dx1〜Dxmを非選択電圧Vns
に電気的に接続してもよい。
【0063】図4は、マトリクス配線された表面伝導型
放出素子に関わる補正情報のうち、素子電流Ifに対す
る放出電流Ie特性(電子放出効率)のばらつきに関わ
る補正情報を取得するときのブロック図である。同図に
おいて101〜108については図1で説明したものと
同一のものであり、113と114については図3で説
明したものt同一のものである。ただし、画像表示パネ
ル101上の高圧端子Daは、Ieモニタ回路115を
介して外部の高圧電源Vaに接続されている。
【0064】高圧端子Daは、画像表示パネル101に
ついて1つなので、Ieモニタ回路で素子毎のIeを計
測しようとした場合、同時に点灯させる素子は1つでな
ければならない。したがって、デコーダ103には、同
時に1つの列方向配線上の素子だけに特定のパルス幅の
電圧パルス信号が印加されるような画像信号を与える。
そして、その電圧パルス信号と同期して電流検出回路1
13で電圧ドライバ114の各チャネルから流れる電流
を計測するとともに、Ieモニタ回路115で選択され
た素子から放出された放出電流を計測する。
【0065】このようにして計測された電流と、図3を
用いて説明しようとしたように計測された無効素子電流
を用いて、各素子の電流放出効率ηは、 η=Ie/If …(2) If=Id−Ileak …(3) で表される。ここで、Ifは選択された素子を流れる電
流、Idは電流検出回路113で検出された、選択され
た素子がある列方向配線に流れ込む電流、Ileakは
選択された素子がある列方向配線の無効素子電流であ
る。
【0066】こうして計算された電子放出効率情報を、
素子毎に異なる定数としてLUTc111に格納する。
LUTc111は、タイミング信号発生回路104が発
するアドレス信号により、対応する素子の電子放出効率
情報を出力する。
【0067】続いて、上記手法で取得した補正情報を用
いて、演算回路112が電流駆動回路108に与える設
定電流値を求める方法について、図5を参照しながら説
明する。
【0068】まず、ステップS501で、目標放出電流
Ieの値を取得する。これは、画像表示パネル101の
全面で均一な輝度を得るために設定する。全ての素子で
同一の目標値である。この値は、あらかじめ設定されて
いてメモリに格納されていてもよいし、マイクロコンピ
ュータやホストコンピュータから与えられるようにして
もよい。
【0069】次に、ステップS502で、選択された素
子に流す電流を求める。これは、目標放出電流Ieを、
LUTc111から出力される、その素子の電流放出効
率で除算することで求められる。
【0070】ステップS503では、選択された素子が
属する列方向配線に流す電流を求める。これは、ステッ
プS502で求められた、選択された素子に流す電流
に、LUTb110から出力される、その素子が属する
列方向配線の無効電流を加えることで求められる。
【0071】こうして求められた電流値を実際に列方向
配線に流せば、全ての素子に所望の電流が流れ、均一な
放出電流が得られるので、ステップS504では、電流
駆動回路108のチャンネル毎の入出力特性を補正し
て、電流駆動回路108に設定する電流値を求める。す
なわち、ステップS503で求められた、列方向配線に
流す電流値を出力するような設定電流値を、LUTa1
09から出力される、前述の式1の係数である補正情報
a,bを用いて式1に代入することで求められる。
【0072】最後に、ステップS505で、電流駆動回
路108に、ステップS504で求められた設定電流値
を設定することで処理を終了する。
【0073】以上を式で表わすと、素子(M,N)を駆
動するときに電流駆動回路108に設定する電流値Is
(M,N)は、 Is(M,N)=a(N)×(Ie/η(M,N)+Ileak(N))+b(N) …(4) である。ここで、Ieは目標放出電流、ηは選択した素
子に流れる電流に対する、その素子から放出される電子
放出電流の割合(電子放出効率)、Ileakは選択し
た素子が属する列方向配線の無効素子電流、a,bは、
選択した素子を駆動する電流駆動回路108のチャンネ
ルの入出力特性を表す1次式の係数であり、式1の関係
がある。
【0074】ソフトウェア的に実現する方法を上記に述
べたが、演算回路112は、電気回路で実現してもよ
く、そのときのブロック図を図6に示す。同図に示され
るように、処理を簡単にするために、LUTc111に
は1/ηが格納され、2つの積算器と2つの加算器で構
成される。
【0075】演算回路112は、この処理を1H期間中
に、次に1H期間に駆動される行方向配線に接続された
n個の素子に対して行う。
【0076】式4では、無効素子電流を一定のものとし
て加算したが、印加電圧に対して線形な性質を持ち、同
一の列方向配線上にある異なる素子を駆動する場合に、
電子放出効率ばらつきや、印加電圧に対する素子電流の
ばらつきなどから等しい放出電流を得ようとしても、印
加電圧が異なる。画像表示パネル101を構成する素子
数が少なければ選択された素子に流れる電流に対して無
効素子電流の印加電圧変動による変化が十分小さいので
無視できるが、素子数が多くなると、無効素子電流の変
化分が無視できなくなってくる。そこで、印加電圧に対
する無効素子電流を線形近似した係数をLUTb110
に格納し、LUTc111には電子放出効率ηととも
に、印加電圧と選択素子に流れた電流との関係を表す近
似式の係数を格納することで、選択素子に流す電流(I
e/η)からその時の列方向配線への印加電圧Vfを逆
算し(式5)、その印加電圧のときの無効素子電流を求
めて(式6)、式4に代入する。
【0077】 Vf(M,N)=a1(M,N)×(Ie/η(M,N))+b1(M,N) …(5) Ileak(N)=a2(N)×Vf+b2(N) …(6) ここで、a1,b1は、素子固有の、印加電圧と流れる
電流との関係を表す近似式の係数であり、a2,b2
は、列方向配線毎の、印加電圧と無効素子電流との関係
を表す近似式の係数である。
【0078】本実施形態では、式1に示した電流駆動回
路108の入出力特性、式5に示した印加電圧と流れる
電流との関係、式6に示した印加電圧と流れる無効素子
電流との関係をいずれ1次式で近似したが、必要に応じ
て高次式やその他の関数で近似して構わない。
【0079】また、階調表現の方法として、パルス幅変
調方式を説明したが、振幅変調方式を用いてもよく、そ
の場合は、画像信号に応じて演算回路112に与えられ
る目標放出電流Ieが変化することになる。
【0080】<表示パネルの構成と製造法>次に、本発
明を適用した画像表示装置の表示パネルの構成と製造法
について、具体的な例を示して説明する。
【0081】図11は、実施形態に用いた表示パネルの
斜視図であり、内部構造を示すためにパネルの一部を切
り欠いて示している。
【0082】図中、1005はリアプレート、1006
は側壁、1007はフェースプレートであり、1005
〜1007により表示パネルの内部を真空に維持するた
めの気密容器を形成している。気密容器を組み立てるに
あたっては、各部材の接合部に十分な強度と気密性を保
持させるため封着する必要があるが、たとえばフリット
ガラスを接合部に塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中
で、摂氏400〜500度で10分以上焼成することに
より封着を達成した。気密容器内部を真空に排気する方
法については後述する。
【0083】リアプレート1005には、基板1001
が固定されているが、該基板上には冷陰極素子1002
がNxM個形成されている。(N,Mは2以上の正の整
数であり、目的とする表示画素数に応じて適宜設定され
る。たとえば、高品位テレビジョンの表示を目的とした
表示装置においては、N=3000,M=1000以上
の数を設定することが望ましい。本実施形態において
は、N=3072,M=1024とした。)前記NxM
個の冷陰極素子は、M本の行方向配線1003とN本の
列方向配線1004により単純マトリクス配線されてい
る。前記1001〜1004によって構成される部分を
マルチ電子ビーム源と呼ぶ。なお、マルチ電子ビーム源
の製造方法や構造については、後で詳しく述べる。
【0084】本実施形態においては、気密容器のリアプ
レート1005にマルチ電子ビーム源の基板1001を
固定する構成としたが、マルチ電子ビーム源の基板10
01が十分な強度を有するものである場合には、気密容
器のリアプレートとしてマルチ電子ビーム源の基板10
01自体を用いてもよい。
【0085】また、フェースプレート1007の下面に
は、蛍光膜1008が形成されている。本実施形態はカ
ラー表示装置であるため、蛍光膜1008の部分にはC
RTの分野で用いられる赤、緑、青、の3原色の蛍光体
が塗り分けられている。各色の蛍光体は、たとえば図1
2(A)に示すようにストライプ状に塗り分けられ、蛍
光体のストライプの間には黒色の導電体1010が設け
てある。黒色の導電体1010を設ける目的は、電子ビ
ームの照射位置に多少のずれがあっても表示色にずれが
生じないようにする事や、外光の反射を防止して表示コ
ントラストの低下を防ぐ事、電子ビームによる蛍光膜の
チャージアップを防止する事などである。黒色の導電体
1010には、黒鉛を主成分として用いたが、上記の目
的に適するものであればこれ以外の材料を用いても良
い。
【0086】また、3原色の蛍光体の塗り分け方は前記
図12(A)に示したストライプ状の配列に限られるも
のではなく、たとえば図12(B)に示すようなデルタ
状配列や、それ以外の配列であってもよい。
【0087】なお、モノクロームの表示パネルを作成す
る場合には、単色の蛍光体材料を蛍光膜1008に用い
ればよく、また黒色導電材料は必ずしも用いなくともよ
い。
【0088】また、蛍光膜1008のリアプレート側の
面には、CRTの分野では公知のメタルバック1009
を設けてある。メタルバック1009を設けた目的は、
蛍光膜1008が発する光の一部を鏡面反射して光利用
率を向上させる事や、負イオンの衝突から蛍光膜100
8を保護する事や、電子ビーム加速電圧を印加するため
の電極として作用させる事や、蛍光膜1008を励起し
た電子の導電路として作用させる事などである。メタル
バック1009は、蛍光膜1008をフェースプレート
基板1007上に形成した後、蛍光膜表面を平滑化処理
し、その上にAlを真空蒸着する方法により形成した。
なお、蛍光膜1008に低電圧用の蛍光体材料を用いた
場合には、メタルバック1009は用いない。
【0089】また、本実施形態では用いなかったが、加
速電圧の印加用や蛍光膜の導電性向上を目的として、フ
ェースプレート基板1007と蛍光膜1008との間
に、たとえばITOを材料とする透明電極を設けてもよ
い。
【0090】また、Dx1〜DxmおよびDy1〜Dynおよび
Hvは、当該表示パネルと不図示の電気回路とを電気的
に接続するために設けた気密構造の電気接続用端子であ
る。Dx1〜Dxmはマルチ電子ビーム源の行方向配線10
03と、Dy1〜Dynはマルチ電子ビーム源の列方向配線
1004と、Hvはフェースプレートのメタルバック1
009と電気的に接続している。
【0091】また、気密容器内部を真空に排気するに
は、気密容器を組み立てた後、不図示の排気管と真空ポ
ンプとを接続し、気密容器内を10のマイナス7乗[T
orr]程度の真空度まで排気する。その後、排気管を
封止するが、気密容器内の真空度を維持するために、封
止の直前あるいは封止後に気密容器内の所定の位置にゲ
ッター膜(不図示)を形成する。ゲッター膜とは、たと
えばBaを主成分とするゲッター材料をヒーターもしく
は高周波加熱により加熱し蒸着して形成した膜であり、
該ゲッター膜の吸着作用により気密容器内は1x10マ
イナス5乗ないしは1x10マイナス7乗[Torr]
の真空度に維持される。
【0092】以上、本発明実施形態の表示パネルの基本
構成と製法を説明した。
【0093】次に、前記実施形態の表示パネルに用いた
マルチ電子ビーム源の製造方法について説明する。本発
明の画像表示装置に用いるマルチ電子ビーム源は、冷陰
極素子を単純マトリクス配線した電子源であれば、冷陰
極素子の材料や形状あるいは製法に制限はない。したが
って、たとえば表面伝導型放出素子やFE型、あるいは
MIM型などの冷陰極素子を用いることができる。
【0094】ただし、表示画面が大きくてしかも安価な
表示装置が求められる状況のもとでは、これらの冷陰極
素子の中でも、表面伝導型放出素子が特に好ましい。す
なわち、FE型ではエミッタコーンとゲート電極の相対
位置や形状が電子放出特性を大きく左右するため、極め
て高精度の製造技術を必要とするが、これは大面積化や
製造コストの低減を達成するには不利な要因となる。ま
た、MIM型では、絶縁層と上電極の膜厚を薄くてしか
も均一にする必要があるが、これも大面積化や製造コス
トの低減を達成するには不利な要因となる。その点、表
面伝導型放出素子は、比較的製造方法が単純なため、大
面積化や製造コストの低減が容易である。また、発明者
らは、表面伝導型放出素子の中でも、電子放出部もしく
はその周辺部を微粒子膜から形成したものがとりわけ電
子放出特性に優れ、しかも製造が容易に行えることを見
いだしている。したがって、高輝度で大画面の画像表示
装置のマルチ電子ビーム源に用いるには、最も好適であ
ると言える。そこで、上記実施形態の表示パネルにおい
ては、電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成した表面伝導型放出素子を用いた。そこで、まず好適
な表面伝導型放出素子について基本的な構成と製法およ
び特性を説明し、その後で多数の素子を単純マトリクス
配線したマルチ電子ビーム源の構造について述べる。
【0095】<表面伝導型放出素子の好適な素子構成と
製法>電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成する表面伝導型放出素子の代表的な構成には、平面型
と垂直型の2種類があげられる。
【0096】<平面型の表面伝導型放出素子>まず最初
に、平面型の表面伝導型放出素子の素子構成と製法につ
いて説明する。図13に示すのは、平面型の表面伝導型
放出素子の構成を説明するための平面図(a)および断
面図(b)である。図中、1101は基板、1102と
1103は素子電極、1104は導電性薄膜、1105
は通電フォーミング処理により形成した電子放出部、1
113は通電活性化処理により形成した薄膜である。
【0097】基板1101としては、たとえば、石英ガ
ラスや青板ガラスをはじめとする各種ガラス基板や、ア
ルミナをはじめとする各種セラミクス基板、あるいは上
述の各種基板上にたとえばSiO2 を材料とする絶縁層
を積層した基板、などを用いることができる。
【0098】また、基板1101上に基板面と平行に対
向して設けられた素子電極1102と1103は、導電
性を有する材料によって形成されている。たとえば、N
i,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Cu,Pd,
Ag等をはじめとする金属、あるいはこれらの金属の合
金、あるいはIn2 O3 −SnO2 をはじめとする金属
酸化物、ポリシリコンなどの半導体、などの中から適宜
材料を選択して用いればよい。電極を形成するには、た
とえば真空蒸着などの製膜技術とフォトリソグラフィ
ー、エッチングなどのパターニング技術を組み合わせて
用いれば容易に形成できるが、それ以外の方法(たとえ
ば印刷技術)を用いて形成してもさしつかえない。
【0099】素子電極1102と1103の形状は、当
該電子放出素子の応用目的に合わせて適宜設計される。
一般的には、電極間隔Lは通常は数百オングストローム
から数百マイクロメーターの範囲から適当な数値を選ん
で設計されるが、なかでも表示装置に応用するために好
ましいのは数マイクロメーターより数十マイクロメータ
ーの範囲である。また、素子電極の厚さdについては、
通常は数百オングストロームから数マイクロメーターの
範囲から適当な数値が選ばれる。
【0100】また、導電性薄膜1104の部分には、微
粒子膜を用いる。ここで述べた微粒子膜とは、構成要素
として多数の微粒子を含んだ膜(島状の集合体も含む)
のことをさす。微粒子膜を微視的に調べれば、通常は、
個々の微粒子が離間して配置された構造か、あるいは微
粒子が互いに隣接した構造か、あるいは微粒子が互いに
重なり合った構造が観測される。
【0101】微粒子膜に用いた微粒子の粒径は、数オン
グストロームから数千オングストロームの範囲に含まれ
るものであるが、なかでも好ましいのは10オングスト
ロームから200オングストロームの範囲のものであ
る。また、微粒子膜の膜厚は、以下に述べるような諸条
件を考慮して適宜設定される。すなわち、素子電極11
02あるいは1103と電気的に良好に接続するのに必
要な条件、後述する通電フォーミングを良好に行うのに
必要な条件、微粒子膜自身の電気抵抗を後述する適宜の
値にするために必要な条件、などである。
【0102】具体的には、数オングストロームから数千
オングストロームの範囲のなかで設定するが、なかでも
好ましいのは10オングストロームから500オングス
トロームの間である。
【0103】また、微粒子膜を形成するのに用いられう
る材料としては、たとえば、Pd,Pt,Ru,Ag,
Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,T
a,W,Pb,などをはじめとする金属や、PdO,S
nO2 ,In2 O3 ,PbO,Sb2 O3 ,などをはじ
めとする酸化物や、HfB2 ,ZrB2 ,LaB6 ,C
eB6 ,YB4 ,GdB4 ,などをはじめとする硼化物
や、TiC,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC,
などをはじめとする炭化物や、TiN,ZrN,Hf
N,などをはじめとする窒化物や、Si,Ge,などを
はじめとする半導体や、カーボン、などがあげられ、こ
れらの中から適宜選択される。
【0104】以上述べたように、導電性薄膜1104を
微粒子膜で形成したが、そのシート抵抗値については、
10の3乗から10の7乗[オーム/sq]の範囲に含
まれるよう設定した。
【0105】なお、導電性薄膜1104と素子電極11
02および1103とは、電気的に良好に接続されるの
が望ましいため、互いの一部が重なりあうような構造を
とっている。その重なり方は、図102の例において
は、下から、基板、素子電極、導電性薄膜の順序で積層
したが、場合によっては下から基板、導電性薄膜、素子
電極、の順序で積層してもさしつかえない。
【0106】また、電子放出部1105は、導電性薄膜
1104の一部に形成された亀裂状の部分であり、電気
的には周囲の導電性薄膜よりも高抵抗な性質を有してい
る。亀裂は、導電性薄膜1104に対して、後述する通
電フォーミングの処理を行うことにより形成する。亀裂
内には、数オングストロームから数百オングストローム
の粒径の微粒子を配置する場合がある。なお、実際の電
子放出部の位置や形状を精密かつ正確に図示するのは困
難なため、図13においては模式的に示した。また、平
面図(a)においては、薄膜1113の一部を除去した
素子を図示した。
【0107】また、薄膜1113は、炭素もしくは炭素
化合物よりなる薄膜で、電子放出部1105およびその
近傍を被覆している。薄膜1113は、通電フォーミン
グ処理後に、後述する通電活性化の処理を行うことによ
り形成する。
【0108】薄膜1113は、単結晶グラファイト、多
結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいずれかか、も
しくはその混合物であり、膜厚は500[オングストロ
ーム]以下とするが、300[オングストローム]以下
とするのがさらに好ましい。
【0109】以上、好ましい素子の基本構成を述べた
が、実施形態においては以下のような素子を用いた。
【0110】すなわち、基板1101には青板ガラスを
用い、素子電極1102と1103にはNi薄膜を用い
た。素子電極の厚さdは1000[オングストロー
ム]、電極間隔Lは2[マイクロメーター]とした。
【0111】微粒子膜の主要材料としてPdもしくはP
dOを用い、微粒子膜の厚さは約100[オングストロ
ーム]、幅Wは100[マイクロメータ]とした。
【0112】次に、好適な平面型の表面伝導型放出素子
の製造方法について説明する。図14(a)〜(d)
は、表面伝導型放出素子の製造工程を説明するための断
面図で、各部材の表記は図13と同一である。
【0113】1)まず、図14(a)に示すように、基
板1101上に素子電極1102および1103を形成
する。
【0114】形成するにあたっては、あらかじめ基板1
101を洗剤、純水、有機溶剤を用いて十分に洗浄後、
素子電極の材料を堆積させる。(堆積する方法として
は、たとえば、蒸着法やスパッタ法などの真空成膜技術
を用ればよい。)その後、堆積した電極材料を、フォト
リソグラフィー・エッチング技術を用いてパターニング
し、同図(a)に示した一対の素子電極(1102と1
103)を形成する。
【0115】2)次に、同図(b)に示すように、導電
性薄膜1104を形成する。
【0116】形成するにあたっては、まず同図(a)の
基板に有機金属溶液を塗布して乾燥し、加熱焼成処理し
て微粒子膜を成膜した後、フォトリソグラフィー・エッ
チングにより所定の形状にパターニングする。ここで、
有機金属溶液とは、導電性薄膜に用いる微粒子の材料を
主要元素とする有機金属化合物の溶液である。(具体的
には、本実施形態では主要元素としてPdを用いた。ま
た、実施形態では塗布方法として、ディッピング法を用
いたが、それ以外のたとえばスピンナー法やスプレー法
を用いてもよい。) また、微粒子膜で作られる導電性薄膜の成膜方法として
は、本実施形態で用いた有機金属溶液の塗布による方法
以外の、たとえば真空蒸着法やスパッタ法、あるいは化
学的気相堆積法などを用いる場合もある。
【0117】3)次に、同図(c)に示すように、フォ
ーミング用電源1110から素子電極1102と110
3の間に適宜の電圧を印加し、通電フォーミング処理を
行って、電子放出部1105を形成する。
【0118】通電フォーミング処理とは、微粒子膜で作
られた導電性薄膜1104に通電を行って、その一部を
適宜に破壊、変形、もしくは変質せしめ、電子放出を行
うのに好適な構造に変化させる処理のことである。微粒
子膜で作られた導電性薄膜のうち電子放出を行うのに好
適な構造に変化した部分(すなわち電子放出部110
5)においては、薄膜に適当な亀裂が形成されている。
なお、電子放出部1105が形成される前と比較する
と、形成された後は素子電極1102と1103の間で
計測される電気抵抗は大幅に増加する。
【0119】通電方法をより詳しく説明するために、図
15に、フォーミング用電源1110から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。微粒子膜で作られた導電性薄
膜をフォーミングする場合には、パルス状の電圧が好ま
しく、本実施形態の場合には同図に示したようにパルス
幅T1の三角波パルスをパルス間隔T2で連続的に印加
した。その際には、三角波パルスの波高値Vpfを、順
次昇圧した。また、電子放出部1105の形成状況をモ
ニターするためのモニターパルスPmを適宜の間隔で三
角波パルスの間に挿入し、その際に流れる電流を電流計
1111で計測した。
【0120】実施形態においては、たとえば10のマイ
ナス5乗[torr]程度の真空雰囲気下において、た
とえばパルス幅T1を1[ミリ秒]、パルス間隔T2を
10[ミリ秒]とし、波高値Vpfを1パルスごとに
0.1[V]ずつ昇圧した。そして、三角波を5パルス
印加するたびに1回の割りで、モニターパルスPmを挿
入した。フォーミング処理に悪影響を及ぼすことがない
ように、モニターパルスの電圧Vpmは0.1[V]に
設定した。そして、素子電極1102と1103の間の
電気抵抗が1x10の6乗[オーム]になった段階、す
なわちモニターパルス印加時に電流計1111で計測さ
れる電流が1x10のマイナス7乗[A]以下になった
段階で、フォーミング処理にかかわる通電を終了した。
【0121】なお、上記の方法は、本実施形態の表面伝
導型放出素子に関する好ましい方法であり、たとえば微
粒子膜の材料や膜厚、あるいは素子電極間隔Lなど表面
伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じ
て通電の条件を適宜変更するのが望ましい。
【0122】4)次に、図14(d)に示すように、活
性化用電源1112から素子電極1102と1103の
間に適宜の電圧を印加し、通電活性化処理を行って、電
子放出特性の改善を行う。
【0123】通電活性化処理とは、前記通電フォーミン
グ処理により形成された電子放出部1105に適宜の条
件で通電を行って、その近傍に炭素もしくは炭素化合物
を堆積せしめる処理のことである。(図においては、炭
素もしくは炭素化合物よりなる堆積物を部材1113と
して模式的に示した。)なお、通電活性化処理を行うこ
とにより、行う前と比較して、同じ印加電圧における放
出電流を典型的には100倍以上に増加させることがで
きる。
【0124】具体的には、10のマイナス4乗ないし1
0のマイナス5乗[torr]の範囲内の真空雰囲気中
で、電圧パルスを定期的に印加することにより、真空雰
囲気中に存在する有機化合物を起源とする炭素もしくは
炭素化合物を堆積させる。堆積物1113は、単結晶グ
ラファイト、多結晶グラファイト、非晶質カーボン、の
いずれかか、もしくはその混合物であり、膜厚は500
[オングストローム]以下、より好ましくは300[オ
ングストローム]以下である。
【0125】通電方法をより詳しく説明するために、図
16(a)に、活性化用電源1112から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。本実施形態においては、一定
電圧の矩形波を定期的に印加して通電活性化処理を行っ
たが、具体的には,矩形波の電圧Vacは14[V],
パルス幅T3は1[ミリ秒],パルス間隔T4は10
[ミリ秒]とした。なお、上述の通電条件は、本実施形
態の表面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、
表面伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに
応じて条件を適宜変更するのが望ましい。
【0126】図14(d)に示す1114は該表面伝導
型放出素子から放出される放出電流Ieを捕捉するため
のアノード電極で、直流高電圧電源1115および電流
計1116が接続されている。(なお、基板1101
を、表示パネルの中に組み込んでから活性化処理を行う
場合には、表示パネルの蛍光面をアノード電極1114
として用いる。)活性化用電源1112から電圧を印加
する間、電流計1116で放出電流Ieを計測して通電
活性化処理の進行状況をモニターし、活性化用電源11
12の動作を制御する。電流計1116で計測された放
出電流Ieの一例を図16(b)に示すが、活性化電源
1112からパルス電圧を印加しはじめると、時間の経
過とともに放出電流Ieは増加するが、やがて飽和して
ほとんど増加しなくなる。このように、放出電流Ieが
ほぼ飽和した時点で活性化用電源1112からの電圧印
加を停止し、通電活性化処理を終了する。
【0127】なお、上述の通電条件は、本実施形態の表
面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、表面伝
導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて
条件を適宜変更するのが望ましい。
【0128】以上のようにして、図14(e)に示す平
面型の表面伝導型放出素子を製造した。
【0129】<垂直型の表面伝導型放出素子>次に、電
子放出部もしくはその周辺を微粒子膜から形成した表面
伝導型放出素子のもうひとつの代表的な構成、すなわち
垂直型の表面伝導型放出素子の構成について説明する。
【0130】図17は、垂直型の基本構成を説明するた
めの模式的な断面図であり、図中の1201は基板、1
202と1203は素子電極、1206は段差形成部
材、1204は微粒子膜を用いた導電性薄膜、1205
は通電フォーミング処理により形成した電子放出部、1
213は通電活性化処理により形成した薄膜である。
【0131】垂直型が先に説明した平面型と異なる点
は、素子電極のうちの片方(1202)が段差形成部材
1206上に設けられており、導電性薄膜1204が段
差形成部材1206の側面を被覆している点にある。し
たがって、図13の平面型における素子電極間隔Lは、
垂直型においては段差形成部材1206の段差高Lsと
して設定される。なお、基板1201、素子電極120
2および1203、微粒子膜を用いた導電性薄膜120
4、については、前記平面型の説明中に列挙した材料を
同様に用いることが可能である。また、段差形成部材1
206には、たとえばSiO2 のような電気的に絶縁性
の材料を用いる。
【0132】次に、垂直型の表面伝導型放出素子の製法
について説明する。図18(a)〜(f)は、製造工程
を説明するための断面図で、各部材の表記は図17と同
一である。
【0133】1)まず、図18(a)に示すように、基
板1201上に素子電極1203を形成する。
【0134】2)次に、同図(b)に示すように、段差
形成部材を形成するための絶縁層を積層する。絶縁層
は、たとえばSiO2 をスパッタ法で積層すればよい
が、たとえば真空蒸着法や印刷法などの他の成膜方法を
用いてもよい。
【0135】3)次に、同図(c)に示すように、絶縁
層の上に素子電極1202を形成する。
【0136】4)次に、同図(d)に示すように、絶縁
層の一部を、たとえばエッチング法を用いて除去し、素
子電極1203を露出させる。
【0137】5)次に、同図(e)に示すように、微粒
子膜を用いた導電性薄膜1204を形成する。形成する
には、前記平面型の場合と同じく、たとえば塗布法など
の成膜技術を用いればよい。
【0138】6)次に、前記平面型の場合と同じく、通
電フォーミング処理を行い、電子放出部を形成する。
(図14(c)を用いて説明した平面型の通電フォーミ
ング処理と同様の処理を行えばよい。) 7)次に、前記平面型の場合と同じく、通電活性化処理
を行い、電子放出部近傍に炭素もしくは炭素化合物を堆
積させる。(図14(d)を用いて説明した平面型の通
電活性化処理と同様の処理を行えばよい。) 以上のようにして、図18(f)に示す垂直型の表面伝
導型放出素子を製造した。
【0139】<表示装置に用いた表面伝導型放出素子の
特性>以上、平面型と垂直型の表面伝導型放出素子につ
いて素子構成と製法を説明したが、次に表示装置に用い
た素子の特性について述べる。
【0140】図19に、表示装置に用いた素子の、(放
出電流Ie)対(素子印加電圧Vf)特性、および(素
子電流If)対(素子印加電圧Vf)特性の典型的な例
を示す。なお、放出電流Ieは素子電流Ifに比べて著
しく小さく、同一尺度で図示するのが困難であるうえ、
これらの特性は素子の大きさや形状等の設計パラメータ
を変更することにより変化するものであるため、2本の
グラフは各々任意単位で図示した。
【0141】表示装置に用いた素子は、放出電流Ieに
関して以下に述べる3つの特性を有している。
【0142】第一に、ある電圧(これを閾値電圧Vth
と呼ぶ)以上の大きさの電圧を素子に印加すると急激に
放出電流Ieが増加するが、一方、閾値電圧Vth未満
の電圧では放出電流Ieはほとんど検出されない。
【0143】すなわち、放出電流Ieに関して、明確な
閾値電圧Vthを持った非線形素子である。
【0144】第二に、放出電流Ieは素子に印加する電
圧Vfに依存して変化するため、電圧Vfで放出電流I
eの大きさを制御できる。
【0145】第三に、素子に印加する電圧Vfに対して
素子から放出される電流Ieの応答速度が速いため、電
圧Vfを印加する時間の長さによって素子から放出され
る電子の電荷量を制御できる。
【0146】以上のような特性を有するため、表面伝導
型放出素子を表示装置に好適に用いることができた。た
とえば多数の素子を表示画面の画素に対応して設けた表
示装置において、第一の特性を利用すれば、表示画面を
順次走査して表示を行うことが可能である。すなわち、
駆動中の素子には所望の発光輝度に応じて閾値電圧Vt
h以上の電圧を適宜印加し、非選択状態の素子には閾値
電圧Vth未満の電圧を印加する。駆動する素子を順次
切り替えてゆくことにより、表示画面を順次走査して表
示を行うことが可能である。
【0147】また、第二の特性かまたは第三の特性を利
用することにより、発光輝度を制御することができるた
め、諧調表示を行うことが可能である。
【0148】<多数素子を単純マトリクス配線したマル
チ電子ビーム源の構造>次に、上述の表面伝導型放出素
子を基板上に配列して単純マトリクス配線したマルチ電
子ビーム源の構造について述べる。
【0149】図20に示すのは、図11の表示パネルに
用いたマルチ電子ビーム源の平面図である。基板上に
は、図13で示したものと同様な表面伝導型放出素子が
配列され、これらの素子は行方向配線電極1003と列
方向配線電極1004により単純マトリクス状に配線さ
れている。行方向配線電極1003と列方向配線電極1
004の交差する部分には、電極間に絶縁層(不図示)
が形成されており、電気的な絶縁が保たれている。
【0150】図20のA−A’に沿った断面を、図21
に示す。
【0151】なお、このような構造のマルチ電子源は、
あらかじめ基板上に行方向配線電極1003、列方向配
線電極1004、電極間絶縁層(不図示)、および表面
伝導型放出素子の素子電極と導電性薄膜を形成した後、
行方向配線電極1003および列方向配線電極1004
を介して各素子に給電して通電フォーミング処理と通電
活性化処理を行うことにより製造した。
【0152】図22は、表面伝導型放出素子を電子ビー
ム源として用いたディスプレイパネルに、たとえばテレ
ビジョン放送をはじめとする種々の画像情報源より提供
される画像情報を表示できるように構成した多機能表示
装置の一例を示すための図である。図中、2100はデ
ィスプレイパネル、2101はディスプレイパネルの駆
動回路、2102はディスプレイコントローラ、210
3はマルチプレクサ、2104はデコーダ、2105は
入出力インターフェース回路、2106はCPU、21
07は画像生成回路、2108および2109および2
110は画像メモリインターフェース回路、2111は
画像入力インターフェース回路、2112および211
3はTV信号受信回路、2114は入力部である。
【0153】なお、本表示装置は、たとえばテレビジョ
ン信号のように映像情報と音声情報の両方を含む信号を
受信する場合には、当然映像の表示と同時に音声を再生
するものであるが、本発明の特徴と直接関係しない音声
情報の受信,分離,再生,処理,記憶などに関する回路
やスピーカなどについては説明を省略する。以下、画像
信号の流れに沿って各部の機能を説明してゆく。
【0154】まず、TV信号受信回路2113は、たと
えば電波や空間光通信などのような無線伝送系を用いて
伝送されるTV画像信号を受信するための回路である。
受信するTV信号の方式は特に限られるものではなく、
たとえば、NTSC方式、PAL方式、SECAM方式
などの諸方式でもよい。また、これらよりさらに多数の
走査線よりなるTV信号(たとえばMUSE方式をはじ
めとするいわゆる高品位TV)は、大面積化や大画素数
化に適した前記ディスプレイパネルの利点を生かすのに
好適な信号源である。TV信号受信回路2113で受信
されたTV信号は、デコーダ2104に出力される。
【0155】また、TV信号受信回路2112は、たと
えば同軸ケーブルや光ファイバーなどのような有線伝送
系を用いて伝送されるTV画像信号を受信するための回
路である。前記TV信号受信回路2113と同様に、受
信するTV信号の方式は特に限られるものではなく、ま
た本回路で受信されたTV信号もデコーダ2104に出
力される。
【0156】また、画像入力インターフェース回路21
11は、たとえばTVカメラや画像読み取りスキャナな
どの画像入力装置から供給される画像信号を取り込むた
めの回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ2104
に出力される。
【0157】また、画像メモリインターフェース回路2
110は、ビデオテープレコーダ(以下VTRと略す)
に記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取
り込まれた画像信号はデコーダ2104に出力される。
【0158】また、画像メモリインターフェース回路2
109は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を
取り込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコー
ダ2104に出力される。
【0159】また、画像メモリインターフェース回路2
108は、いわゆる静止画ディスクのように、静止画像
データを記憶している装置から画像信号を取り込むため
の回路で、取り込まれた静止画像データはデコーダ21
04に出力される。
【0160】また、入出力インターフェース回路210
5は、本表示装置と、外部のコンピュータもしくはコン
ピュータネットワークもしくはプリンタなどの出力装置
とを接続するための回路である。画像データや文字デー
タ・図形情報の入出力を行うのはもちろんのこと、場合
によっては本表示装置の備えるCPU2106と外部と
の間で制御信号や数値データの入出力などを行うことも
可能である。
【0161】また、画像生成回路2107は、前記入出
力インターフェース回路2105を介して外部から入力
される画像データや文字・図形情報や、あるいはCPU
2106より出力される画像データや文字・図形情報に
基づき表示用画像データを生成するための回路である。
本回路の内部には、たとえば画像データや文字・図形情
報を蓄積するための書き換え可能メモリや、文字コード
に対応する画像パターンが記憶されている読みだし専用
メモリや、画像処理を行うためのプロセッサなどをはじ
めとして画像の生成に必要な回路が組み込まれている。
本回路により生成された表示用画像データは、デコーダ
2104に出力されるが、場合によっては前記入出力イ
ンターフェース回路2105を介して外部のコンピュー
タネットワークやプリンタ入出力することも可能であ
る。
【0162】また、CPU2106は、主として本表示
装置の動作制御や、表示画像の生成や選択や編集に関わ
る作業を行う。
【0163】たとえば、マルチプレクサ2103に制御
信号を出力し、ディスプレイパネルに表示する画像信号
を適宜選択したり組み合わせたりする。また、その際に
は表示する画像信号に応じてディスプレイパネルコント
ローラ2102に対して制御信号を発生し、画面表示周
波数や走査方法(たとえばインターレースかノンインタ
ーレースか)や一画面の走査線の数など表示装置の動作
を適宜制御する。
【0164】また、前記画像生成回路2107に対して
画像データや文字・図形情報を直接出力したり、あるい
は前記入出力インターフェース回路2105を介して外
部のコンピュータやメモリをアクセスして画像データや
文字・図形情報を入力する。
【0165】なお、CPU2106は、むろんこれ以外
の目的の作業にも関わるものであっても良い。たとえ
ば、パーソナルコンピュータやワードプロセッサなどの
ように、情報を生成したり処理する機能に直接関わって
も良い。
【0166】あるいは、前述したように入出力インター
フェース回路2105を介して外部のコンピュータネッ
トワークと接続し、たとえば数値計算などの作業を外部
機器と協同して行っても良い。
【0167】また、入力部2114は、前記CPU21
06に使用者が命令やプログラム、あるいはデータなど
を入力するためのものであり、たとえばキーボードやマ
ウスのほか、ジョイスティック,バーコードリーダー,
音声認識装置など多様な入力機器を用いる事が可能であ
る。
【0168】また、デコーダ2104は、前記2107
ないし2113より入力される種々の画像信号を3原色
信号、または輝度信号とI信号,Q信号に逆変換するた
めの回路である。なお、同図中に点線で示すように、デ
コーダ2104は内部に画像メモリを備えるのが望まし
い。これは、たとえばMUSE方式をはじめとして、逆
変換するに際して画像メモリを必要とするようなテレビ
信号を扱うためである。また、画像メモリを備えること
により、静止画の表示が容易になる、あるいは前記画像
生成回路2107およびCPU2106と協同して画像
の間引き,補間,拡大,縮小,合成をはじめとする画像
処理や編集が容易に行えるようになるという利点が生ま
れるからである。
【0169】また、マルチプレクサ2103は、前記C
PU2106より入力される制御信号に基づき表示画像
を適宜選択するものである。すなわち、マルチプレクサ
2103はデコーダ2104から入力される逆変換され
た画像信号のうちから所望の画像信号を選択して駆動回
路2101に出力する。その場合には、一画面表示時間
内で画像信号を切り替えて選択することにより、いわゆ
る多画面テレビのように、一画面を複数の領域に分けて
領域によって異なる画像を表示することも可能である。
【0170】また、ディスプレイパネルコントローラ2
102は、前記CPU2106より入力される制御信号
に基づき駆動回路2101の動作を制御するための回路
である。
【0171】まず、ディスプレイパネルの基本的な動作
にかかわるものとして、たとえばディスプレイパネルの
駆動用電源(図示せず)の動作シーケンスを制御するた
めの信号を駆動回路2101に対して出力する。また、
ディスプレイパネルの駆動方法に関わるものとして、た
とえば画面表示周波数や走査方法(たとえばインターレ
ースかノンインターレースか)を制御するための信号を
駆動回路2101に対して出力する。
【0172】また、場合によっては表示画像の輝度やコ
ントラストや色調やシャープネスといった画質の調整に
関わる制御信号を駆動回路2101に対して出力する場
合もある。
【0173】また、駆動回路2101は、ディスプレイ
パネル2100に印加する駆動信号を発生するための回
路であり、前記マルチプレクサ2103から入力される
画像信号と、前記ディスプレイパネルコントローラ21
02より入力される制御信号に基づいて動作するもので
ある。
【0174】以上、各部の機能を説明したが、図22に
例示した構成により、本表示装置においては多様な画像
情報源より入力される画像情報をディスプレイパネル2
100に表示する事が可能である。すなわち、テレビジ
ョン放送をはじめとする各種の画像信号はデコーダ21
04において逆変換された後、マルチプレクサ2103
において適宜選択され、駆動回路2101に入力され
る。一方、ディスプレイコントローラ2102は、表示
する画像信号に応じて駆動回路2101の動作を制御す
るための制御信号を発生する。駆動回路2101は、上
記画像信号と制御信号に基づいてディスプレイパネル2
100に駆動信号を印加する。これにより、ディスプレ
イパネル2100において画像が表示される。これらの
一連の動作は、CPU2106により統括的に制御され
る。
【0175】また、本表示装置においては、前記デコー
ダ2104に内蔵する画像メモリや、画像生成回路21
07およびCPU2106が関与することにより、単に
複数の画像情報の中から選択したものを表示するだけで
なく、表示する画像情報に対して、たとえば拡大,縮
小,回転,移動,エッジ強調,間引き,補間,色変換,
画像の縦横比変換などをはじめとする画像処理や、合
成,消去,接続,入れ換え,はめ込みなどをはじめとす
る画像編集を行う事も可能である。また、本実施形態の
説明では特に触れなかったが、上記画像処理や画像編集
と同様に、音声情報に関しても処理や編集を行うための
専用回路を設けても良い。
【0176】したがって、本表示装置は、テレビジョン
放送の表示機器,テレビ会議の端末機器,静止画像およ
び動画像を扱う画像編集機器,コンピュータの端末機
器,ワードプロセッサをはじめとする事務用端末機器,
ゲーム機などの機能を一台で兼ね備える事が可能で、産
業用あるいは民生用として極めて応用範囲が広い。
【0177】なお、図22は、表面伝導型放出素子を電
子ビーム源とするディスプレイパネルを用いた表示装置
の構成の一例を示したにすぎず、これのみに限定される
ものではない事は言うまでもない。たとえば、図22の
構成要素のうち使用目的上必要のない機能に関わる回路
は省いても差し支えない。またこれとは逆に、使用目的
によってはさらに構成要素を追加しても良い。たとえ
ば、本表示装置をテレビ電話機として応用する場合に
は、テレビカメラ,音声マイク,照明機,モデムを含む
送受信回路などを構成要素に追加するのが好適である。
【0178】本表示装置においては、とりわけ表面伝導
型放出素子を電子ビーム源とするディスプレイパネルが
容易に薄形化できるため、表示装置全体の奥行きを小さ
くすることが可能である。それに加えて、表面伝導型放
出素子を電子ビーム源とするディスプレイパネルは大画
面化が容易で輝度が高く視野角特性にも優れるため、本
表示装置は臨場感あふれ迫力に富んだ画像を視認性良く
表示する事が可能である。
【0179】[第2の実施形態]次に、本発明の第2の
実施形態について図7を用いて説明する。
【0180】本実施形態における表面伝導型放出素子お
よびパネルの構成、さらに、同図における101〜10
8は、第1の実施形態で示したものと同様のものであ
る。第1の実施形態と異なる点は、補正テーブルを格納
しているLUTが1つであり、演算回路が存在しないと
ころである。LUT116には、前述のように図2〜図
4で説明した手順によって取得した補正情報を合成し、
規定の目標放出電流Ie値を得られるような設定電流値
が格納されている。その設定電流値は、前述のように、
式4(および式5、式6)に目標放出電流Ieを代入す
ることで求められ、タイミング信号発生回路104から
のアドレス信号によってアクセスされ、対応する画素の
補正情報が出力されるようなアドレスに格納する。
【0181】従って、素子を特定する信号がタイミング
信号発生回路104から発せられることにより、その素
子の属する列方向配線に流す電流がLUT116から出
力されるので、演算回路は不要となり、電流駆動回路1
08は、LUT116の出力電流値を設定電流値として
素子を駆動することにより、全素子均一な放出電流値が
えられ、さらに簡単な構成で、表示にむらのない、画像
表示装置が実現できる。
【0182】この場合、LUT116に格納される補正
情報は、ある1つの目標放出電流Ieに対して作成され
るが、いくつかの目標放出電流Ieに対して補正情報を
格納し、どの目標放出電流Ieを用いるかをLUT11
6にコントロール信号(アドレス信号)として入力する
ことにより、切り替えてもよい。そのようにすれば、輝
度調整や、色温度調整に応用することができる。
【0183】[第3の実施形態]次に、本発明の第3の
実施形態について図8を用いて説明する。
【0184】本実施形態の特徴は、図4を用いて説明し
た、素子の電子放出効率の測定する際の駆動方式にあ
る。
【0185】第1の実施形態では、電圧ドライバ114
を用いて、全ての素子に等しい電圧を与えたときの、選
択された素子がある列方向配線に流れ込む電流Idと、
選択された素子から放出された電流を計測したが、本実
施形態では、電圧ドライバ114と電流検出回路113
の代わりに、LUTa109とLUTb110を用い
て、演算回路で各素子の電子放出効率以外の補正処理を
行い、選択された素子に流れる電流Ifを一定とした。
従って、列方向配線に流れ込む電流を計測することな
く、放出電流のみをIeモニタ回路115を用いて計測
することにより、それぞれの素子の電子放出効率を用い
ることができる。
【0186】演算回路112の処理は、特にLUTc1
11を使わないようにしてもよいが、LUTc111に
格納されている値を、影響のないような値にしておけ
ば、演算回路112の処理はそのままでよい。
【0187】[第4の実施形態]次に、本発明の第4の
実施形態について図9を用いて説明する。
【0188】同図は、図1で説明した、画像表示の場合
と、図3および図4を用いて説明した、無効素子電流お
よび電子放出効率を測定する場合とを総合的に実現した
ブロック図である。全ての部品は既に説明されている
が、本実施形態の特徴は、電流駆動回路108に最高電
圧値Vmaxを設定する端子が用意され、設定電流値の
いかんに関わらず、画像表示パネル101の端子Dy1
からDynに印加される電圧がVmaxを越えないよう
にするところにある。
【0189】この構成により、電圧ドライバ114を用
いて行っていた無効素子電流の計測が、演算回路112
に与える目標Ie値に実力よりも大きな値を設定し、最
高電圧値Vmaxに設定電圧値を与えることにより、電
流駆動回路108を用いて実現できる。
【0190】また、図2を用いて説明した、電流駆動回
路108の入出力特性を計測する際にも、画像表示パネ
ルに変えて負荷抵抗Rf1〜Rfnを接続するだけで実
現できる。その場合には、電流駆動回路108に設定さ
れる電流値が全てのチャンネルについて等しくなるよう
な値をLUTa109〜LUTc111に格納するか、
演算回路112の処理を変更する必要がある。
【0191】[第5の実施形態]次に、本発明の第5の
実施形態について図10を用いて説明する。
【0192】本実施形態における表面伝導型放出素子お
よびパネルの構成、さらに、同図における101〜10
8は、第1の実施形態で示したものと同様のものであ
る。第1の実施形態と異なる点は、補正テーブルを格納
しているLUTが画像表示パネルに関する補正情報を格
納したLUTd117と駆動回路に関する補正情報を格
納したLUTe118の2つであり、演算回路が存在し
ないところである。
【0193】LUTd117には、前述のように図3〜
図4で説明した手順によって取得した画像表示パネルに
関する補正情報を合成し、規定の目標放出電流Ie値を
得るために列方向配線に流す電流値Idが格納されてい
る。それは、 Id(M,N)=Ie/η(M,N)+Ileak(N) …(7) である。ここで、Ieは目標放出電流、ηは選択した素
子に流れる電流に対する、その素子から放出される電子
放出電流の割合(電子放出効率)、Ileakは選択し
た素子が属する列方向配線の無効素子電流である。
【0194】LUTe118には、前述のように図2で
説明した手順によって取得した駆動回路に関する補正情
報を、目的の電流値を列方向配線に流すために、駆動回
路に設定すべき電流値が格納されている。その関係は、
前述の式1で表される。
【0195】LUTd117は、素子を特定するM,N
をアドレス信号としてタイミング信号発生回路104か
ら受け、その素子に対応した、列方向配線に流す電流値
を例えば8bitのデジタルデータとして出力する。
【0196】LUTe118は、列方向配線を特定する
Nおよび、LUTd117から出力された電流値を表す
デジタルデータをアドレス信号として受け、その電流値
を列方向配線に流すために必要な設定電流値を、例えば
8bitのデジタルデータとして出力する。LUTe1
18は、LUTd117から出力される全ての電流値
(8bitデジタルデータならば256種類)に対応し
て設定電流値を格納している。
【0197】これにより、全素子で均一な放出電流値が
得られ、表示にむらのない、画像表示装置が実現でき
る。また、駆動回路に関する補正情報と、画像表示パネ
ルに関する補正情報とを別々のLUTに格納すること
で、駆動回路の交換をした場合にも、新たにLUTを作
成することなく、均一な駆動が可能となる。また、回路
の簡略化が図れる。
【0198】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
素子特性のばらつきに加えて、駆動回路のばらつきをも
補正することにより、電子線放出量を均一にし、ひいて
は、例えば画像表示装置を作成した場合等において発光
輝度を均一にさせることが可能になる。
【0199】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に関わるブロック図である。
【図2】駆動回路の補正情報を取得するためのブロック
図である。
【図3】無効素子電流を取得するためのブロック図であ
る。
【図4】電子放出効率を取得するためのブロック図であ
る。
【図5】演算処理の内容を説明するフローチャートであ
る。
【図6】演算回路の一例例を示すブロック図である。
【図7】第2の実施形態に関わるブロック図である。
【図8】第3の実施形態に関わる電子放出効率を取得す
るためのブロック図である。
【図9】第4の実施形態に関わるブロック図である。
【図10】第5の実施形態に関わるブロック図である。
【図11】本発明の実施形態である画像表示装置の、表
示パネルの一部を切り欠いて示した斜視図である。
【図12】表示パネルのフェースプレートの蛍光体配列
を例示した平面図である。
【図13】実施形態で用いた平面型の表面伝導型放出素
子の平面及び断面図である。
【図14】平面型の表面伝導型放出素子の製造工程を示
す断面図である。
【図15】通電フォーミング処理の際の印加電圧波形を
示す図である。
【図16】通電活性化処理の際の印加電圧波形と放電電
流Ieの変化を示す図である。
【図17】実施形態で用いた垂直型の表面伝導型放出素
子の断面図である。
【図18】垂直型の表面伝導型放出素子の製造工程を示
す断面図である。
【図19】実施形態で用いた表面伝導型放出素子の典型
的な特性を示す図である。
【図20】実施形態で用いたマルチ電子ビーム源の基板
の平面図である。
【図21】実施形態で用いたマルチ電子ビーム源の基板
の一部断面図である。
【図22】本発明の実施形態である画像表示装置を用い
た多機能画像表示装置のブロック図である。
【図23】表面伝導型放出素子の一例を示す図である。
【図24】FE型素子の一例を示す図である。
【図25】MIM型素子の一例を示す図である。
【図26】電子放出素子の配線方法を説明する図であ
る。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子放出素子と、該電子放出素子を駆動
    する電流駆動回路とを有する電子発生装置であって、 前記電流駆動回路に関する補正情報を記憶する記憶手段
    と、 該補正情報に基づいて、前記電流駆動回路の制御量を演
    算し、前記電流駆動回路側に出力する演算手段とを有す
    ることを特徴とする電子発生装置。
  2. 【請求項2】 電子放出素子と、該電子放出素子を駆動
    する電流駆動回路とを有する電子発生装置であって、 前記電流駆動回路に関する補正情報に基づいて演算した
    前記電流駆動回路の制御量を記憶する記憶手段を有する
    ことを特徴とする電子発生装置。
  3. 【請求項3】 前記電子放出素子を複数個備えることを
    特徴とする請求項第1項又は第2項に記載の電子発生装
    置。
  4. 【請求項4】 前記電子放出素子は行列状に配置されて
    いることを特徴とする請求項第3項に記載の電子発生装
    置。
  5. 【請求項5】 前記制御量は、前記電流駆動回路に関す
    る補正情報及び電子放出素子に関する補正情報に基づい
    て演算することを特徴とする請求項第1項又は第2項に
    記載の電子発生装置。
  6. 【請求項6】 前記電子放出素子は冷陰極素子であるこ
    とを特徴とする請求項第1項乃至第5項のいずれか1つ
    に記載の電子発生装置。
  7. 【請求項7】 電子放出素子と、該電子放出素子を駆動
    する電流駆動回路とを有する電子発生装置の駆動方法で
    あって、 記憶されている前記電流駆動回路に関する補正情報に基
    づいて、前記電流駆動回路の制御量を演算する演算工程
    と、 該制御量によって前記電流駆動回路を制御する工程とを
    有することを特徴とする電子発生装置の駆動方法。
  8. 【請求項8】 電子放出素子と、該電子放出素子を駆動
    する電流駆動回路とを有する電子発生装置の駆動方法で
    あって、 前記電流駆動回路に関する補正情報に基づいて演算され
    た前記電流駆動回路の制御量によって前記電流駆動回路
    を制御する工程とを有することを特徴とする電子発生装
    置の駆動方法。
  9. 【請求項9】 前記制御量は、前記制御工程に先だって
    記憶されていることを特徴とする請求項第8項に記載の
    電子発生装置の駆動方法。
  10. 【請求項10】 前記電子放出素子を複数個備えること
    を特徴とする請求項第7項又は第8項に記載の電子発生
    装置の駆動方法。
  11. 【請求項11】 前記電子放出素子は行列状に配置され
    ていることを特徴とする請求項第10項に記載の電子発
    生装置の駆動方法。
  12. 【請求項12】 前記制御量は、前記電流駆動回路に関
    する補正情報及び電子放出素子に関する補正情報に基づ
    いて演算することを特徴とする請求項第7項又は第8項
    に記載の電子発生装置の駆動方法。
  13. 【請求項13】 前記電子放出素子は冷陰極素子である
    ことを特徴とする請求項第7項乃至第12項のいずれか
    1つに記載の電子発生装置の駆動方法。
  14. 【請求項14】 複数の行配線、列配線と、各配線に接
    続されたマトリックス状に配置された複数の電子放出素
    子を有し、行単位に電子放出を行なわせる電子発生装置
    であって、 前記マトリックス状に配置された複数の電子放出素子及
    び電流駆動回路に関する補正情報を記憶する記憶手段
    と、 該記憶手段に記憶された補正情報に基づいて、行単位に
    当該行を構成する各電子放出素子に対する電流駆動回路
    の設定電流値を演算する演算手段と、 該演算手段によって得られた設定電流値に対応して各々
    の列配線に電流を出力する電流駆動回路とを備えること
    を特徴とする電子発生装置。
  15. 【請求項15】 前記記憶手段には、 各列毎に電流駆動回路の設定電流値に対する出力電流値
    を計測・取得し、当該各列事の設定電流値対出力電流値
    に対応する情報を格納することを特徴とする請求項第1
    4項に記載の電子発生装置。
  16. 【請求項16】 前記記憶手段には、 各行を非駆動状態にしたまま、列方向に所定電圧を印加
    することで各列における非駆動状態の電子放出素子群に
    ついての電流値を取得し、各列における非駆動状態の電
    子放出素子群についての電流値に対応する情報を格納す
    ることを特徴とする請求項第14項に記載の電子発生装
    置。
  17. 【請求項17】 前記記憶手段には、 1つひとつの電子放出素子について電子を放出させ、そ
    のときの当該電子放出素子に流れる電流と電子放出電流
    を計測・取得し、その比から各々の電子放出素子事につ
    いての電子放出効率を示す情報を格納することを特徴と
    する請求項第14項に記載の電子発生装置。
  18. 【請求項18】 電子放出効率を示す情報は、 ある行の電子放出素子群を駆動状態にし、その中の1つ
    の電子放出素子について順次電子を放出させ、そのとき
    の当該電子放出素子に流れる電流と電子放出電流を計測
    ・取得し、その比から各々の電子放出素子毎についての
    電子放出効率を示す情報を格納することを特徴とする請
    求項第17項に記載の電子発生装置。
  19. 【請求項19】 複数の行配線、列配線と、各配線に接
    続されたマトリクス状に配置された複数の電子放出素子
    を有し、行単位に電子放出素子を行なわせる電子発生装
    置であって、 前記マトリクス状に配置された複数の電子放出素子及び
    電流駆動回路に関する補正情報に基づいて、行単位に当
    該行を構成する各電子放出素子に対する電流駆動回路の
    設定電流値を予め演算子記憶する記憶手段と、 該記憶手段に記憶された補正情報に基づた設定電流値に
    対応して各々の列配線に電流を出力する電流駆動回路と
    を備えることを特徴とする電子発生装置。
  20. 【請求項20】 前記電子放出素子は冷陰極素子である
    ことを特徴とする請求項第14項乃至第19項のいずれ
    か1つに記載の電子発生装置。
  21. 【請求項21】 前記冷陰極素子は表面伝導型電子放出
    素子であることを特徴とする請求項第20項に記載の電
    子発生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003027999A1 (fr) * 2001-09-26 2003-04-03 Sanyo Electric Co., Ltd. Afficheur plat
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