JP2000250478A - 電子源駆動装置と方法及び画像形成装置 - Google Patents

電子源駆動装置と方法及び画像形成装置

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JP2000250478A
JP2000250478A JP5204799A JP5204799A JP2000250478A JP 2000250478 A JP2000250478 A JP 2000250478A JP 5204799 A JP5204799 A JP 5204799A JP 5204799 A JP5204799 A JP 5204799A JP 2000250478 A JP2000250478 A JP 2000250478A
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electron source
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リーク電流による影響を排除し、映像信号に応
じた画像の輝度を正確に得ることを可能とするととも
に、輝度の変動なく画像を表示可能とする。 【解決手段】マトリクス画像表示パネル1は、複数の行
配線と列配線により複数の冷陰極素子をマトリクス状に
配線してなるマルチ電子源を備える。映像信号の表示期
間においては、走査シフトレジスタ8により行配線を順
次に選択しながら、変調信号駆動ドライバ7によって列
配線に映像信号に基づく駆動信号を印加して、マトリク
ス画像表示パネル1を表示駆動する。ブランキング期間
においては、各冷陰極素子を半駆動状態とする電圧−V
ssを全走査行に印加し、7d〜7fのフィードバック
回路が、このときのリーク電流を電圧制御電流源7gに
出力させるように設定する。こうして、駆動時には電流
源7aによる素子の駆動電流と電流源7gによるリーク
電流の和が電子源に供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテレビジョン画像信
号等に基づいて画像表示を行うための電子源駆動装置と
その方法に関し、特に、マトリクス駆動により画像表示
を行うための電子源駆動装置とその方法,及び該電子源
駆動装置を用いた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子放出素子として熱陰極素
子と冷陰極素子の2種類が知られている。このうち冷陰
極素子では、たとえば表面伝導型放出素子や、電界放出
型素子(以下FE型と記す)や、金属/絶縁層/金属型
放出素子(以下MIM型と記す)、などが知られてい
る。
【0003】表面伝導型放出素子としては、たとえば、
M.I.Elinson,Radio Eng.Ele
ctron Phys.,10,1290,(196
5)や、後述する他の例が知られている。
【0004】表面伝導型放出素子は、基板上に形成され
た小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことにより
電子放出が生ずる現象を利用するものである。この表面
伝導型放出素子としては、前記エリンソン等によるSn
2薄膜を用いたものの他に、Au薄膜によるもの
[G.Dittmer:“Thin Solid Fi
lms”,9,317(1972)]や、In23/S
nO2薄膜によるもの[M.Hartwell and
C.G.Fonstad:“IEEE Trans.
ED Conf.”,519(1975)]や、カーボ
ン薄膜によるもの[荒木久 他:真空、第26巻、第1
号、22(1983)]等が報告されている。
【0005】これらの表面伝導型放出素子の素子構成の
典型的な例として、図31に前述のM.Hartwel
lらによる素子の平面図を示す。同図において、300
1は基板で、3004はスパッタで形成された金属酸化
物よりなる導電性薄膜である。導電性薄膜3004は図
示のようにH字形の平面形状に形成されている。該導電
性薄膜3004に後述の通電フォーミングと呼ばれる通
電処理を施すことにより、電子放出部3005が形成さ
れる。図中の間隔Lは、0.5〜1[mm],Wは、
0.1[mm]で設定されている。尚、図示の便宜か
ら、電子放出部3005は導電性薄膜3004の中央に
矩形の形状で示したが、これは模式的なものであり、実
際の電子放出部の位置や形状を忠実に表現しているわけ
ではない。
【0006】M.Hartwellらによる素子をはじ
めとして上述の表面伝導型放出素子においては、電子放
出を行う前に導電性薄膜3004に通電フォーミングと
呼ばれる通電処理を施すことにより電子放出部3005
を形成するのが一般的であった。すなわち、通電フォー
ミングとは、前記導電性薄膜3004の両端に一定の直
流電圧、もしくは、例えば1V/分程度の非常にゆっく
りとしたレートで昇圧する直流電圧を印加して通電し、
導電性薄膜3004を局所的に破壊もしくは変形もしく
は変質せしめ、電気的に高抵抗な状態の電子放出部30
05を形成することである。尚、局所的に破壊もしくは
変形もしくは変質した導電性薄膜3004の一部には、
亀裂が発生する。前記通電フォーミング後に導電性薄膜
3004に適宜の電圧を印加した場合には、前記亀裂付
近において電子放出が行われる。
【0007】また、FE型の例は、たとえば、W.P.
Dyke&W.W.Dolan,“Field emi
ssion”,Advance in Electro
nPhysics,8,89(1956)や、あるい
は、C.A.Spindt,“Physical pr
operties of thin−film fie
ld emission cathodes with
molybdenium cones”,J.App
l.Phys.,47,5248(1976)などが知
られている。
【0008】FE型の素子構成の典型的な例として、図
32に前述のC.A.Spindtらによる素子の断面
図を示す。同図において、3010は基板で、3011
は導電材料よりなるエミッタ配線、3012はエミッタ
コーン、3013は絶縁層、3014はゲート電極であ
る。本素子は、エミッタコーン3012とゲート電極3
014の間に適宜の電圧を印加することにより、エミッ
タコーン3012の先端部より電界放出を起こさせるも
のである。
【0009】また、FE型の他の素子構成として、図3
2のような積層構造ではなく、基板上に基板平面とほぼ
平行にエミッタとゲート電極を配置した例もある。
【0010】また、MIM型の例としては、たとえば、
C.A.Mead,“Operation of tu
nnel−emission Devices,J.A
ppl.Phys.,32,646(1961)などが
知られている。MIM型の素子構成の典型的な例を図3
3に示す。同図は断面図であり、図において、3020
は基板で、3021は金属よりなる下電極、3022は
厚さ100オングストローム程度の薄い絶縁層、302
3は厚さ80〜300オングストローム程度の金属より
なる上電極である。MIM型においては、上電極302
3と下電極3021の間に適宜の電圧を印加することに
より、上電極3023の表面より電子放出を起こさせる
ものである。
【0011】上述の冷陰極素子は、熱陰極素子と比較し
て低温で電子放出を得ることができるため、加熱用ヒー
ターを必要としない。したがって、熱陰極素子よりも構
造が単純であり、微細な素子を作成可能である。また、
基板上に多数の素子を高い密度で配置しても、基板の熱
溶融などの問題が発生しにくい。また、熱陰極素子がヒ
ーターの加熱により動作するため応答速度が遅いのとは
異なり、冷陰極素子の場合には応答速度が速いという利
点もある。
【0012】このため、冷陰極素子を応用するための研
究が盛んに行われてきている。
【0013】たとえば、表面伝導型放出素子は、冷陰極
素子のなかでも特に構造が単純で製造も容易であること
から、大面積にわたり多数の素子を形成できる利点があ
る。そこで、たとえば本出願人による特開昭64−31
332において開示されるように、多数の素子を配列し
て駆動するための方法が研究されている。
【0014】また、表面伝導型放出素子の応用について
は、たとえば、画像表示装置、画像記録装置などの画像
形成装置や、荷電ビーム源、等が研究されている。
【0015】特に、画像表示装置への応用としては、た
とえば本出願人によるUSP5,066,883や特開
平2−257551や特開平4−28137において開
示されているように、表面伝導型放出素子と電子ビーム
の照射により発光する蛍光体とを組み合わせて用いた画
像表示装置が研究されている。表面伝導型放出素子と蛍
光体とを組み合わせて用いた画像表示装置は、従来の他
の方式の画像表示装置よりも優れた特性が期待されてい
る。たとえば、近年普及してきた液晶表示装置と比較し
ても、自発光型であるためバックライトを必要としない
点や、視野角が広い点が優れていると言える。
【0016】また、FE型を多数個ならべて駆動する方
法は、たとえば本出願人によるUSP4,904,89
5に開示されている。また、FE型を画像表示装置に応
用した例として、たとえば、R.Meyerらにより報
告された平板型表示装置が知られている。[R.Mey
er:“Recent Development on
Microtips Display at LET
I”,Tech.Digest of 4th In
t. Vacuum Microelectronic
s Conf.,Nagahama,pp.6〜9(1
991)] また、MIM型を多数個並べて画像表示装置に応用した
例は、たとえば本出願人による特開平3−55738に
開示されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】このような状況で、本
発明者らはマルチ電子源について鋭意研究を行なった。
図34はマルチ電子源の配線の一例を示す。図では合計
n×m個の冷陰極素子を二次元的にマトリクス状に配列
させている。図34で、3074は冷陰極素子、307
2は行配線、3073は列配線、3075は行配線の配
線抵抗、3076は列配線の配線抵抗を示す。このよう
な配線法をマトリクス配線法と呼ぶ。このマトリクス配
線法は、構造が単純なため、製作が容易である。
【0018】このマトリクス配線法によるマルチ電子源
を画像表示装置に応用する場合は、m及びnの値として
は数百以上が望まれる。そして、画像を正しい輝度で表
示するために、各冷陰極素子から所望の強度の電子ビー
ムを正確に出力可能なことが必要である。従来、マトリ
クス配線された多数の冷陰極素子を駆動する場合には、
マトリクス一行分の素子群を同時に駆動する方法が行な
われている。そして、駆動する行を次々と切り替えて全
ての行を走査していく。この方法によれば、一素子ずつ
順次駆動する方法と比較して、各素子に割り当てられる
駆動時間がn倍長く確保されるため、表示装置の輝度を
高くすることができる。
【0019】その一例として、Parker et al.によりE
F素子を駆動する方法が開示されている(USP5,3
00,862)。図35は、これらを説明するための図
である。USP5,300,862ではX方向をro
w、Y方向をcolumnとして、説明してあるが、本
明細書の記載に合わせるために、Y方向をrow、X方
向をcolumnと表現することにする。
【0020】図35中、2201A〜2201CはCont
rolled constant current source(制御定電流源)、2
202はswitching circuit(スイッチング回路)、2
203はvoltage source(電圧源)、2204Aは列配
線、2204Bは行配線、2205はEF型素子であ
る。スイッチング回路2202は行配線2204Bの中
の一本を選択して電圧源2203と接続する。また、制
御定電流源2201A〜2201Cは列配線2204A
の各々に電流を供給する。これらが、適宜に同期して行
なわれることにより、一行分のFE素子が駆動される。
【0021】しかしながら実際に上記駆動法でマトリク
ス配線されたマルチ電子源を駆動してみると、各冷陰極
から出力される電子ビームの強度が所望の値からずれて
しまう問題があった。このため表示画像の輝度にむらが
できたり変動したりしてしまい、画質が低下していた。
【0022】以下、図36、図37、図38、図39を
もとに、これらの問題を説明する。
【0023】図36、図38は、各々図35の従来例で
マトリクス配線されたマルチ電子源を駆動した時の等価
回路であり、説明を容易にするために、2×2のマトリ
クスを用い、更に配線抵抗も省略化して示している。図
中のCC1〜CC4は冷陰極素子である。
【0024】図36は、CC3だけを駆動する場合を示
している。一方図38は、CC3とCC4を駆動する場
合を示している。
【0025】図36の場合、冷陰極素子CC3を駆動す
るためにスイッチング回路2203は行配線Dx2を選
択して電圧源2203と接続している。一方制御定電流
源2201Aは、冷陰極素子CC3を駆動するための電
流IAを出力する。また制御定電流源2201Bは、電
流を出力しない。この場合、電流IAは、電流ICC3
と電流ILに分流する。このうち、ICC3は冷陰極素
子CC3を駆動するために実効的に作用する駆動電流で
あって、ILはリーク電流である。ICC3を計算する
ための等価回路を図37に示す。説明を簡単にするた
め、各冷陰極素子の抵抗をRcとして示し、特にCC3
の抵抗は丸で囲んだ。図中の式を解くと、 ICC3=3×(IA)/4 という結果が得られる。
【0026】次に、図38の場合、冷陰極素子CC3,
CC4を同時に駆動する。スイッチング回路2203は
行配線Dx2を選択して電圧源2203と接続してい
る。一方、制御定電流源2201A,3301Bは、冷
陰極素子CC3,CC4を駆動するため各々電流IA,
IBを出力する。簡単化のために、同じ電流値で冷陰極
素子を駆動する場合を考える。この場合IA=IBであ
るから、冷陰極素子にはリーク電流が流れない。したが
って、図39の等価回路から明らかな様に、ICC3=
IAとなる。
【0027】このように、表示された画像の輝度は発光
パターンにより変化し、しかも不安定であった。このた
め画質を著しく低下させていた。
【0028】本発明は、上記の問題に鑑みてなされたも
のであり、リーク電流による影響を排除し、映像信号に
応じた画像の輝度を正確に得るとともに、輝度の変動な
く画像を表示可能とすることを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による電子源駆動装置はたとえば以下の構成
を備える。すなわち、複数の行配線と列配線により複数
の電子放出素子をマトリクス状に配線してなるマルチ電
子源を駆動する電子源駆動装置であって、行配線を順次
選択しながら列配線に映像信号に基づく駆動信号を印加
して前記マルチ電子源を表示駆動する駆動手段と、前記
駆動手段による表示駆動期間外の期間において、前記マ
ルチ電子源の各電子放出素子を消灯状態を保つ半駆動状
態として、このときに流れるリーク電流に基づいて前記
駆動手段の駆動信号を補正する補正手段とを備える。
【0030】また、上記の目的を達成するための本発明
の画像形成装置は例えば以下の構成を備える。すなわ
ち、複数の行配線と列配線により複数の電子放出素子を
マトリクス状に配線してなるマルチ電子源と、上記の電
子源駆動装置と、前記マルチ電子源に対向して設けら
れ、該マルチ電子源から放出される電子ビームに応じて
可視光を発生する発光手段とを備える。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明の好適な実施形態を説明する。
【0032】<第1の実施形態> [概要]本実施形態に係わる画像表示装置に使用する画
像表示パネルは、基本的には薄型の真空容器内に、基板
上に多数の電子源例えば冷陰極素子をマトリクス状に配
線してなるマルチ電子源と、該マルチ電子源に対向し、
電子の照射により画像を形成する画像形成部材とを備え
ている。
【0033】冷陰極素子は、例えばフォトリソグラフィ
ー・エッチングのような製造技術を用いれば基板上に精
密に位置決めして形成できるため、微小な間隔で多数個
を配列することが可能である。しかも、従来からCRT
等で用いられてきた熱陰極と比較すると、陰極自身や周
辺部が比較的低温な状態で駆動できるため、より微細な
配列ピッチのマルチ電子源を容易に実現できる。
【0034】なお、本実施形態による画像表示パネルの
構成と製造法、マルチ電子源の構造と製造方法について
は後述する。
【0035】まず、始めに、図16を参照して本実施形
態の概要を解りやすく説明する。
【0036】図16は本実施形態による電子源の駆動法
の概念を説明するための図である。図16はマルチ電子
源を駆動する際の等価回路を示しており、図36、図3
8と同様に、説明を容易にするために、2×2のマトリ
クスを用い、更に配線抵抗も省略化して示している。図
中のCC1〜CC4は冷陰極素子である。
【0037】図16において、冷陰極素子CC3を駆動
するためにスイッチング回路2212は行配線Dx2を
電圧源2213Bと、行配線Dx1を電圧源2213A
と接続する。すなわち選択する行配線(Dx2)には電
位V1を、選択しない行配線(Dx1)には電位V2を
印加する。
【0038】一方、制御定電流源2211Aは、冷陰極
素子CC3を駆動するための電流(IA’=IA+IL
1)を出力する。また素子を駆動しない制御定電流源2
211Bは、不図示のスイッチ回路で電圧源2213A
に接続され、V2なる電位になる。ここで電流IAは、
冷陰極素子CC3に流れる駆動電流であり、IL1は冷
陰極素子CC1に流れるリーク電流である。制御定電流
源2211Aの出力電流IA’は電流ICC3と電流I
L1に分流する。そして所望の動作電流(ICC3=I
A)を冷陰極素子CC3に流すことができる。
【0039】本実施形態では、図17に示した特性の冷
陰極素子を使用する。そして、電圧源2213Aの電圧
V2を0V、電圧源2213Bの電圧V1を−8Vに選
んだ。また冷陰極素子に流す駆動電流は、図17で素子
電圧が16Vとなるように選ぶ。すなわち、列配線Dy
1、Dy2は、選択時(駆動時)+8V、非選択時(非
駆動時)0Vとなるように駆動する。
【0040】次にマルチ電子源の素子数が多い場合につ
いて説明する。
【0041】図18は本発明の駆動法の概要を説明する
ための図であり、マルチ電子源を駆動する時の概略の回
路図であり、説明を容易にするために配線抵抗も省略化
して示している。本実施形態は配線抵抗の影響が小きい
ときに、特に良好な効果をもたらすものである。
【0042】図18において、1はマトリクス画像表示
パネルであり、S1,1〜S240,1,…,S1,480〜S
240,480は冷陰極素子である。9601は複数の電流源
からなる変調信号駆動ドライバであり、9602は複数
のトランジスタスイッチ等からなる走査信号駆動ドライ
バである。電流源からなる変調信号駆動ドライバ960
1は、非駆動時、不図示のスイッチ回路でGNDに接続
される(走査信号駆動ドライバ9602の非選択電位が
GNDである)。ここで各々の電流源の電流値は以下の
ように決める。なお、電流源Cs1〜Cs480は同様
の手順で電流値を決定すればよいので、以下ではj番目
の変調信号配線の電流源Csjについて説明する。
【0043】(1)走査配線の電圧を決める(例えば、
図17の特性で素子電圧がVthである電圧:−8
V)。
【0044】(2)各冷陰極素子に流す動作電流(If
0)を決める(例えば、図17の特性で素子電圧が16
Vになる電流:1.5mA)。
【0045】(3)電流源Csjに接続する変調信号配
線に接続する冷陰極素子S1,j〜S24 0,jの半駆動状態に
おいて流れる電流の和を求め、これをIf1(j)とする。な
お、以下、半駆動状態において冷陰極素子に流れる電流
をリーク電流という。また、半駆動状態とは、冷陰極素
子の消灯状態が保たれる範囲の電圧が冷陰極素子に印加
された状態をいう。本実施形態では、半駆動状態を、素
子電圧を8Vとした状態とする。図17の特性からわか
るように、素子電圧が8Vでは、冷陰極素子からの電子
放出は無い。この場合、If1(j)は次のように表わされ
る。すなわち、 If1(j)=If1(S1,j)+If1(S2,j)+If1(S3,j)+If1(S4,j)+…
+If1(S240,j) となる。ここで、上式において、If1(Sn,m)はn
行m列目の冷陰極素子Sのリーク電流を表わす。
【0046】(4)If0+If1(j)を求め駆動電流値とす
る。
【0047】k行目の走査配線駆動時、走査信号駆動ド
ライバは走査配線Ykのみ−8V、その他の走査配線を
0Vになるように駆動する。この時、k行j列目の冷陰
極素子Sk,jに流れる動作電流If(Sk,j)は、 If(Sk,j)≒{If0+If1(j)}-{If1(S1,j)+If1(S2,j)+…+If1
(Sk-j,1)+If1(Sk+ 1,j)+…+If1(S240,j)}≒If0+If1
(Sk,j) となる。ここで、冷陰極素子の特性からIf0>>If1
(Sk,j)であるので If(Sk,j)≒If0 となる。すなわち、動作電流(If0)で冷陰極素子Sk,j
を駆動できる。
【0048】任意の走査配線で上式は成り立つので、電
流源の素子駆動時の電流値を、各冷陰極素子に流す動作
電流If0と第j列における各冷陰極素子S1,j〜S240,j
のリーク電流の和If1(j)の和とすることにより、常に一
定の動作電流を各冷陰極素子S1,j〜S240,jに流すこと
ができる。
【0049】変調信号駆動ドライバ9601内の電流源
Cs1〜Cs480についても同様に上式が成り立つの
で、上述のようにリーク電流の和を考慮した電流出力設
定とすることによりマトリクス画像表示パネル1の全て
の冷陰極素子に流す動作電流を一定にすることができ
る。
【0050】本実施形態では、特別の調整装置を必要と
せず、少ないハードウエアでリアルタイムに各列の冷陰
極素子S1,j〜S240,jのリーク電流の和If1(j)を求め、
リーク電流の和If1(j)にしたがって駆動電流を補正する
装置を提供するものである。そして、このような駆動電
流の補正によって、映像信号に応じた輝度の画像を、変
動なく表示することを可能とする。また、これらのリー
ク電流の和If1(j)が時間や温度と共に変化する場合であ
っても、If1(j)をリアルタイムに求めることにより、良
好な画像を表示する画像表示装置を提供する。
【0051】[表示パネルの駆動]以下、第1の実施形
態によるマトリクス画像表示パネルの駆動について詳細
に説明する。
【0052】図1は、第1の実施形態によるマトリクス
画像表示パネルの駆動構成を示すブロック図である。図
1において、1は薄型の真空容器内に、基板上に多数の
電子源例えば冷陰極素子を配列してなるマルチ電子源を
持つマトリクス画像表示パネルであり、図1に示す様
に、例えば水平方向に480素子すなわち160画素
(RGB)×3が配置されるとともに、垂直方向に24
0素子が配置されている。本実施形態では、480素子
×240素子のマトリクス画像表示パネルの例を示す
が、素子数に関しては必要に応じて、すなわち製品用途
により決定されるものであり、この限りではない。
【0053】マトリクス画像表示パネル1は、図1に示
す様にRGBストライプ配列の画素配置をもつ。2はア
ナログディジタル変換器(A/Dコンバータ)であり、
不図示のデコーダにより例えばNTSC信号からRGB
信号にデコードされたアナログRGBコンポーネント信
号を、各々例えば8bit幅のディジタルRGB信号に
変換する。3はデータ並び変え部であり、A/Dコンバ
ータ2またはコンピュータ等のデジタルRGB信号(こ
れらのデータ並び変え部3へ入力される信号をS1とす
る)を入力し、マトリクス画像表示パネル1の画素配列
に合わせてディジタルデータを並べ変え出力する機能を
有する(データ並び変え部3の出力信号をS2とす
る)。4は輝度データ変換器で入力されたディジタルデ
ータを所望の輝度特性に変換する変換テーブルであり、
例えばガンマ変換を行なう(輝度データ変換器4の出力
信号をS3とする)。
【0054】5はシフトレジスタであり輝度データ変換
器4から送られるシリアルデータ(S3)をシフトクロ
ック(SCLK)に従って順次シフト転送し、マトリク
ス画像表示パネル1のそれぞれの素子に対応したディジ
タルデータ(XD1〜XD480)を形成する。6は変
調信号発生部であり、シフトレジスタ5からのディジタ
ルデータに応じて、PWMクロック(PCLK)をもと
にパルス幅を決定し、決定されたパルス幅の信号(XD
P1〜XDP480)を出力する。7は変調信号駆動ド
ライバであり、変調信号発生部6のパルス幅出力に応じ
て、マトリクス画像表示パネル1の変調信号線を駆動す
る(この駆動信号をX1〜X480とする)。
【0055】また、8は走査シフトレジスタであり、水
平走査同期信号(HD)をシフトクロックとし、入力画
像の走査線に対応するマトリクス画像表示パネル1の走
査配線を順次走査するデータを作る。9は走査切り替え
器であり、走査シフトレジスタ8の出力に従って走査配
線を選択する。なお、走査切り替え器9はYEN信号に
より全走査配線が選ばれている状態に切り換えることが
可能である(詳細は後述する)。10は走査信号駆動ド
ライバであり、走査信号切り替え器9の出力に従ってマ
トリクス画像表示パネル1の走査配線を順次駆動、或い
は全走査配線を同時駆動する。11はタイミング制御部
であり、各機能ブロックに必要なタイミングの制御信号
を入力画像の同期信号(sync)及びデータサンプリ
ングクロック(DCLK)等から生成する。
【0056】図2は第1の実施形態による変調信号発生
部の構成を示すブロック図である。また、図3は、図2
に示した変調信号発生部の動作タイミングを示す図であ
る。図2において20aはダウンカウンタであり、図3
に示されるように、シフトレジスタ5からの出力である
例えば8bit幅のディジタルデータ(XD1〜XD4
80)をロード信号(Ld)によってロードし、PWM
クロック(PCLK)によりダウンカウントする。そし
て、例えば、ダウンカウンタのボロー出力(Borrow)を
パルス幅変調出力(PWMout)とする。すなわち、偏重信
号発生部6は、「ロードされたデータ(設定値)」×
「クロック(PCLK)周期」で決まるパルス幅を出力
する。
【0057】図4は第1の実施形態によるパネル駆動部
分の構成を示すブロック図である。図4において7aは
冷陰極素子に所望の駆動電流(図17で、素子電圧16
Vに相当する電流値:If0=1.5mA)を流す電流
源、7bはリーク電流計測期間にOFFとなるスイッ
チ、7cは変調信号発生部6が決めるパルス幅でON/
OFFするMOSトランジスタ、7dは比較器、7eは
比較器7dの出力をリーク電流計測期間にサンプルし、
他の時間はホールドするサンプル/ホールド回路、7f
はサンプル/ホールド回路7eの出力をバッファする増
幅器、7gは増幅器7fの出力電圧にしたがった電流を
出力する電圧制御電流源である。9aはリーク電流計測
期間に全ての走査線を駆動するためのオア回路、10a
は駆動ドライバ10のスイッチ回路である。
【0058】図5、図6は、第1の実施形態による画像
表示パネルの駆動タイミングを示すタイミングチャート
である。以下、各図に従って第1の実施形態の動作を説
明する。
【0059】図1において、A/Dコンバータ2は、不
図示のデコーダにより、例えばNTSC信号からRGB
信号にデコードされたアナログRGBコンポーネント信
号を、各々8bit幅のディジタルRGB信号に変換す
る。データ並び変え部3は、A/Dコンバータ2の出力
信号またはコンピュータ等のデジタルRGB信号(S
1)を入力する。この際、1走査ライン(1H)のデー
タ数は、マトリクス画像表示パネル1の変調信号線側の
画素数で決めると処理が簡単になる。本実施形態の場合
は、マトリクス画像表示パネル1の変調信号入力側の画
素数を160に決めた。
【0060】A/Dコンバータ2または不図示のコンピ
ュータ等よりのデジタルRGB信号(S1)はデータサ
ンプリングクロック(DCLK)と同期して出力され
る。図5に示す様に、データ並び変え部3は、入力信号
(S1)であるRGBパラレル信号をマトリクス画像表
示パネル1のRGB画素配列に従って並び替え、データ
サンプリングクロック(DCLK)の3倍の周波数のク
ロックであるシフトクロック(SCLK)のタイミング
で順次出力する。
【0061】データ並び変え部3の出力信号(S2)
は、輝度データ変換器4に入力される。輝度データ変換
器4は、あらかじめ、所望のデータが記憶されている不
図示の変換テーブル(ROM)により、データ並び変え
部3の出力信号(S2)を例えばCRTのガンマ特性に
応じた輝度特性に変換し、出力信号(S3)として出力
する。
【0062】輝度データ変換器4の出力信号S3は、シ
フトレジスタ5に送られ、シリアルデータをシフトクロ
ック(SCLK)で順次シフト転送し、マトリクス画像
表示パネル1のそれぞれの素子に対応したディジタルデ
ータ(XD1〜XD480)を水平走査時間単位で出力
する。この結果、例えば、8bit幅のディジタルデー
タ(XD1〜XD480)が変調信号発生部6に入力さ
れる。前述の説明通り、変調信号発生部6は、素子毎
に、入力されたディジタルデータ(XD1〜XD48
0)とPWMクロック(PCLK)に応じてパルス幅を
決定する。すなわち変調信号発生部6は、「PWMクロ
ック(PCLK)数」が「ディジタルデータの値」と等
くなるまでの時間で決まる幅のパルスを出力する。
【0063】本実施形態に於いては、NTSC信号を2
40本の走査ラインのマトリクス画像表示パネル1で表
示させるために、インターレースされている有効走査線
の485本の内480本をフィールド毎にマトリクス画
像表示パネル1に重ね書きし駆動した。NTSC信号の
1フィールドを画像表示パネル1では1フレームとして
扱った。すなわち画像表示パネル1をフレーム周波数6
0Hz、走査ライン240本の画像信号として駆動し
た。この時、図6に示す様に、フレーム毎に240本分
を走査している時間を表示期間、残りの22.5本分の
時間をブランキング期間と呼ぶ。
【0064】一方、1走査ラインの表示に要する時間
は、NTSC信号ではおおよそ63.5μSecであ
り、その時間内の約56.5μSecを駆動パルス(X
1〜480)の最大時間と決めた。PWMクロック(P
CLK)は、ディジタルデータ(「設定値」)を8bi
tに選んだので、PWMクロック(PCLK)のパルス
数は、256個の時に約56.5μSecとなるような
周波数を選んだ。すなわち1パルスのパルス幅は約22
0nSecのクロック、約4.5MHzの周波数のクロ
ックをPWMクロック(PCLK)とした。
【0065】更に、図4に示したマトリクス画像表示パ
ネル1を駆動する部分の構成の動作について図6に示し
たタイミング図を用いて更に説明を行なう。なお、図4
において、マトリクス画像表示パネル1の各冷陰極素子
は、画像表示時の色に合わせ、Rn,m(m=1,4,
7,…)、Gn,m(m=2,5,8,…)、Bn,m(m=
3,6,9,…)で示した。各冷陰極素子は同等である
ので、以下の説明は各冷陰極素子Rn,mについてのみ行
なう。
【0066】[ブランキング期間]ブランキング期間に
於いて第1の実施形態では、以下の動作を行ない、各列
配線jのリーク電流の和(If1(j))を求める。 (1)フレーム毎、或いは必要に応じた任意のフレーム
内のブランキング期間内に設定されるリーク電流計測期
間において、タイミング制御部11は、CEN、YEN
をアクティブにする。 (2)走査切り替え器9では、YEN入力がアクティブ
になることより、オア回路9aの出力がアクティブにな
る。そして、走査信号駆動ドライバ10により、全走査
配線を−Vss(−Vth:−8V)で駆動する。 (3)CENがアクティブであるのでスイッチ7bはO
FFになる。そして、CENがアクティブであるのでサ
ンプル/ホールド回路7eはサンプルモードになる。 (4)MOSトランジスタ7cは、ブランキング期間内
はOFFとする。 (5)フィードバックループ(比較器7d、サンプル/
ホールド回路7e、増幅器7f、電圧制御電流源7g)
は比較器7dの電圧がGNDになるようにフィードバッ
ク制御され、電圧制御電流源7gの電流値を決める。
【0067】この時、増幅器7fにより設定される電圧
制御電流源7gの出力電流値は冷陰極素子R1,j〜R
240,j全てにVth(8V)加えた時(すなわち、各冷
陰極素子を半駆動状態としたとき)の、各々の冷陰極素
子R1,j〜R240,jに流れるリーク電流の和(If1(j))と
なる。
【0068】なお、この時、マトリクス画像表示パネル
1の各冷陰極素子にはVth(8V)なる電圧が加わる
が、図17を見て明らかな様に、各冷陰極素子は電子を
放出しない。そのため、リーク電流計測によってマトリ
クス画像表示パネル1が発光することはない。
【0069】[表示期間]ブランキング期間に続く表示
期間に於いて、第1の実施形態では、以下の動作を行な
い、求めたリーク電流(If1(j))により補正駆動を行な
う。
【0070】(1)表示期間に先だって(または同時
に)リーク電流計測期間が終了する。そして、タイミン
グ制御部11は、CEN、YENをノンアクティブにす
る。 (2)走査切り替え器9では、YENがノンアクティブ
になるので、オア回路9aは走査シフトレジスタ8の出
力をそのまま出力するようになる。そして、走査信号駆
動ドライバ10により、走査配線を順次1番目から−V
ss(−Vth:−8V)とし、他の配線を0Vとして
駆動する。 (3)CENがノンアクティブであるのでサンプル/ホ
ールド回路7eはホールドモードになる。その結果、電
圧制御電流源7gは、リーク電流計測期間に得た冷陰極
素子R1,j〜R240,jのリーク電流の和(If1(j))に出力
電流値が固定される。 (4)同時に、CENがノンアクティブになるので、ス
イッチ7bはONになる。そして電流源7aによる所望
の電流出力(例えば、図17の特性で素子電圧が16V
になる電流:If0=1.5mA)はワイヤード加算され
る。 (5)MOSトランジスタ7cのゲートには変調信号発
生部6の出力XDP1〜XDP480が入力され、変調
信号発生部6が作るディジタルデータに応じたパルス幅
で、ワイヤード加算された電流出力(If0+If1(j))を
制御し、冷陰極素子を駆動する。 (6)一方、走査シフトレジスタ8は、水平走査同期信
号(HD)をシフトクロックとし、入力画像の送られて
くるディジタルデータに対応するマトリクス画像表示パ
ネル1の走査配線を、順次走査するデータを作る。 (7)そして、走査切り替え器9は、YENがノンアク
ティブであるので、オア回路9aによって走査シフトレ
ジスタ8の出力がそのまま出力される。そして、走査信
号駆動ドライバ10により、走査配線を順次1番目から
−Vss(−Vth:−8V)に、他の配線を0Vに駆
動する。
【0071】変調信号駆動ドライバ7の電流出力がON
の時、走査信号駆動ドライバ10により、走査配線を順
次1番目から−Vss(−Vth:−8V)(他の配線
を0V)で駆動する。そのため、変調信号配線の電圧
は、選択された走査配線と冷陰極素子の駆動電流で決ま
る電圧になる。この場合、変調信号配線の電圧は+8V
になり、電流源7aの電流値(If0)は駆動電流とし
て、選択された冷陰極素子に流れる。そしてリーク電流
計測期間に求めた各々の冷陰極素子R1,j〜R240,jのリ
ーク電流の和(If1(j))が、選択されなかった冷陰極素
子にリーク電流として流れる。選択されなかった冷陰極
素子にはほぼ8Vの電圧が加わるが、図17を見て明ら
かな様に、選択されなかった冷陰極素子は電子を放出し
ない。そのためマトリクス画像表示パネル1の対応する
箇所が発光することはない。
【0072】また、変調信号駆動ドライバ7の電流出力
がOFFの時、変調信号配線の電圧は0Vであり、選択
された走査配線の冷陰極素子には8Vの電圧が加わる。
しかし、図17を見て明らかな様に、各冷陰極素子は電
子を放出しない。そのためマトリクス画像表示パネル1
は発光することはない。
【0073】以上から、走査信号駆動ドライバ10で選
択されている行配線上の各素子に、変調信号駆動ドライ
バ7の電流出力が所望の輝度に比例したパルス幅で加え
られる。そして駆動電圧は順次走査され、マトリクス画
像表示パネル1に画像を形成する。
【0074】以上の説明で解るように、リーク電流計測
期間で走査信号駆動ドライバは、全ての走査配線の電圧
を−8Vに駆動した。この電圧は、表示期間における変
調信号駆動ドライバの電流出力がONの時の変調信号配
線の電圧とほぼ同じであり、このように設定することに
よって、表示駆動時のリーク電流の和(If1(j))が計測
できる。
【0075】その結果、本実施形態によれば、特別の調
整装置を必要とせず、少ないハードウエアでリアルタイ
ムに(ブランキング期間を利用して)各冷陰極素子のリ
ーク電流の和If1(j)を求め、リーク電流の和If1(j)にし
たがって駆動電流を補正する装置を提供できる。すなわ
ち、各列配線毎に動作電流にリーク電流を加えて駆動電
流とすることにより、画像の輝度を正確に確定すること
ができる。また、ブランキング期間毎にもしくは任意の
ブランキング期間毎にリーク電流を計測できるので、素
子の経時変化に影響されず、変動なく表示する画像表示
装置を提供できるようになる。
【0076】<第2の実施形態>第2の実施形態につい
て、以下に詳細を示す。図7は、第2の実施形態による
パネル駆動部分の構成を示すブロック図である。なお、
図7において図4と同様の構成には同一の参照番号を付
してある。第1の実施形態ではリーク電流計測期間にお
いて電流源7aの出力を遮断状態とするのにスイッチ7
bを用いていたが、第2の実施形態では、MOSトラン
ジスタ7hとダイオード7iを用いる。他の構成は第1
の実施形態(図1)と同様であり、また、各部の動作タ
イミングについても第1の実施形態(図5、図6)と同
様である。
【0077】図7において7aは冷陰極素子に所望の駆
動電流(図17で、素子電圧16Vに相当する電流値:
If0=1.5mA)を流す電流源、7hはリーク電流計
測期間にONとなるMOSトランジスタ、7iはダイオ
ード、7cは変調信号発生部6が決めるパルス幅で電流
源をON/OFFするMOSトランジスタ、7dは比較
器、7eは比較器7dの出力をリーク電流計測期間にサ
ンプル動作を行ない、他の時間はホールドするサンプル
/ホールド回路、7fはサンプル/ホールド回路7eの
出力をバッファする増幅器、7gは増幅器7fの出力電
圧にしたがった電流を出力する電圧制御電流源である。
9aはリーク電流計測期間に全ての走査線を駆動するた
めのオア回路、10aは走査信号駆動ドライバ10にお
けるスイッチ回路である。以下、第1の実施形態と同じ
構成については説明を省略し、第2の実施形態に特有な
部分について説明する。
【0078】[ブランキング期間]ブランキング期間に
於いて第2の実施形態では、以下の動作を行ないリーク
電流の和(If1(j))を求める。
【0079】(1)フレーム毎、或いは必要に応じた任
意のフレーム内のブランキング期間内に設定されるリー
ク電流計測期間内で、タイミング制御部11は、CE
N、YENをアクティブにする。 (2)走査切り替え器9では、YEN入力がアクティブ
になることによりオア回路9aの出力がアクティブにな
る。そして、走査信号駆動ドライバ10により、全走査
配線を−Vss(−Vth:−8V)で駆動する。 (3)また、このとき、CENがアクティブであるので
MOSトランジスタ7hはONする、そのため、ダイオ
ード7iには順バイアスがかからないので、電流源7a
の電流はマトリクス画像表示パネル1に流れない。ま
た、CENがアクティブであるのでサンプル/ホールド
回路7eはサンプルモードになる。 (4)MOSトランジスタ7cは、ブランキング期間内
はOFFである。 (5)フィードバックループ(比較器7d、サンプル/
ホールド回路7e、増幅器7f、電圧制御電流源7g)
は比較器7dの電圧がGNDになるようにフィードバッ
ク制御され、電圧制御電流源7gの電流値を決める。こ
の時、電圧制御電流源7gの出力電流値は冷陰極素子R
1,j〜R240,jの全てに−Vth(−8V)加えた時の、
各々の冷陰極素子R1,j〜R240,jのリーク電流の和(If
1(j))である。
【0080】この時、マトリクス画像表示パネル1の各
冷陰極素子にはVth(8V)なる電圧が加わるが、図
17を見て明らかな様に、各冷陰極素子は電子を放出し
ない。そのため、リーク電流計測期間においてマトリク
ス画像表示パネル1が発光することはない。
【0081】[表示期間]ブランキング期間に続く表示
期間に於いて、第2の実施形態では、以下の動作を行な
い、求めたリーク電流(If1(j))により補正駆動を行な
う。
【0082】(1)表示期間に先だって(または同時
に)リーク電流計測期間が終了する。そして、タイミン
グ制御部11は、CEN、YENをノンアクティブにす
る。 (2)走査切り替え器9では、YENがノンアクティブ
になるので、オア回路9aは走査シフトレジスタ8の出
力をそのまま出力することになる。そして、走査信号駆
動ドライバ10により、走査配線を順次1番目から−V
ss(−Vth:−8V)(他の配線を0V)で駆動す
る。 (3)CENがノンアクティブであるのでサンプル/ホ
ールド回路7eはホールドモードになる。そして電圧制
御電流源7gは、リーク電流計測期間に得た冷陰極素子
1,j〜R240,jのリーク電流の和(If1(j))に電流値を
固定して出力する。 (4)同時に、CENがノンアクティブになるのでMO
Sトランジスタ7hはOFFする。したがって電流源7
aの所望の電流出力(例えば、図17の特性で素子電圧
が16Vになる電流:If0=1.5mA)はダイオード
7iを流れ、電圧制御電流源7gの出力電流(リーク電
流計測期間に得た冷陰極素子R1,j〜R240 ,jのリーク電
流の和(If1(j))にワイヤード加算される。 (5)MOSトランジスタ7cのゲートには変調信号発
生部6の出力XDP1〜480が入力され、変調信号発
生部6が作るディジタルデータに応じたパルス幅で、ワ
イヤード加算された電流出力(If0+If1(j))を制御
し、冷陰極素子を駆動する。 (6)一方、走査シフトレジスタ8は、水平走査同期信
号(HD)をシフトクロックとし、入力画像の送られて
くるディジタルデータに対応するマトリクス画像表示パ
ネル1の走査配線を、順次走査するデータを作る。 (7)そして、走査切り替え器9は、YENがノンアク
ティブであるので、オア回路9aは、走査シフトレジス
タ8の出力をそのまま出力する。そして、走査信号駆動
ドライバ10により、走査配線を順次1番目から−Vs
s(−Vth:−8V)(他の配線を0V)で駆動す
る。
【0083】変調信号駆動ドライバの電流出力がONの
時、走査信号駆動ドライバ10により、走査配線を順次
1番目から−Vss(−Vth:−8V)(他の配線を
0V)で駆動する。そのため、変調信号配線の電圧は、
選択された走査配線と冷陰極素子の駆動電流で決まる電
圧になる。この場合、変調信号配線の電圧は+8Vにな
り、電流源7aの電流値(If0)は駆動電流として、選
択された冷陰極素子に流れる。そしてリーク電流計測期
間に求めた各々の冷陰極素子R1,j〜R240,jのリーク電
流の和(If1(j))が、選択されなかった冷陰極素子にリ
ーク電流として流れる。選択されなかった冷陰極素子に
はほぼ8Vの電圧が加わるが、図17を見て明らかな様
に、選択されなかった冷陰極素子は電子を放出しない。
そのためマトリクス画像表示パネル1の対応する箇所が
発光することはない。
【0084】変調信号駆動ドライバの電流出力がOFF
の時、変調信号配線の電圧は、0Vであり、選択された
走査配線の冷陰極素子には8Vの電圧が加わる。しか
し、図17を見て明らかな様に、各冷陰極素子は電子を
放出しない。そのためマトリクス画像表示パネル1の対
応箇所が発光することはない。
【0085】以上から、走査信号駆動ドライバ10で選
択されている行配線上の各素子に、変調信号駆動ドライ
バ7の電流出力が所望の輝度に比例したパルス幅で加え
られる。そして駆動電圧は順次走査され、マトリクス画
像表示パネル1に画像を形成する。
【0086】説明で解るように、リーク電流計測期間で
走査信号駆動ドライバは、全ての走査配線の電圧を−8
Vに駆動した。この電圧は、表示期間における変調信号
駆動ドライバの電流出力がONの時の変調信号配線の電
圧とほぼ、同じにすることによって、リーク電流の和
(If1(j))が計測できる。
【0087】その結果、第1の実施形態と同様に、特別
の調整装置を必要とせず、少ないハードウエアでリアル
タイムに各冷陰極素子のリーク電流の和If1(j)を求め、
リーク電流の和If1(j)にしたがって駆動電流を補正する
装置を提供できる。その結果、画像の輝度を正しく確定
し、しかも変動なく表示する画像表示装置を提供でき
る。
【0088】<第3の実施形態>第3の実施形態につい
て、以下に詳細を示す。なお、マトリクス画像表示パネ
ル1を駆動するための構成は第1の実施形態(図1)と
同様であるので図示を省略する。図8は第3の実施形態
のパネル駆動部分のブロック図である。図8において第
1の実施形態(図4)と同様の構成には同一の参照番号
を付してある。また、図9は第3の実施形態による画像
表示パネルの駆動タイミングを示すタイミングチャート
である。また、図5に示されるタイミングはそのまま第
3の実施形態にも適用され得る。
【0089】第3の実施形態と第1の実施形態との違い
は、比較器7dのプラス入力が不図示の基準電源(基準
電圧:+VL1)に、走査信号駆動ドライバ10に、不
図示の2種類の電源(電圧:−Vss、−VL2)を切
り換えるスイッチ10bが追加された点である。そし
て、図9に示されるように、リーク電流計測期間におい
てY1〜Y240の各行配線に対して、GNDではな
く、−VL2の電位が印加される。
【0090】図8において7aは冷陰極素子に所望の駆
動電流(図17で、素子電圧16Vに相当する電流値:
If0=1.5mA)を流す電流源、7bはリーク電流計
測期間にOFFとなるスイッチ、7cは変調信号発生部
6が決めるパルス幅で電流源をON/OFFするMOS
トランジスタ、7dは比較器、7eは比較器7dの出力
をリーク電流計測期間にサンプル動作を行ない、他の時
間はホールドするサンプル/ホールド回路、7fはサン
プル/ホールド回路7eの出力をバッファする増幅器、
7gは増幅器7fの出力電圧にしたがった電流を出力す
る電圧制御電流源である。9aはリーク電流計測期間に
全ての走査線を駆動するためのオア回路、10aは駆動
ドライバであるスイッチ回路、10bはリーク電流計測
期間に電源(−VL2)、それ以外の期間で電源(−V
ss)を選択するスイッチ回路である。
【0091】[ブランキング期間]ブランキング期間に
於いて第3の実施形態では、以下の動作を行ないリーク
電流の和(If1(j))を求める。
【0092】(1)フレーム毎、或いは必要に応じた任
意のフレーム内のブランキング期間内に設定されるリー
ク電流計測期間内で、タイミング制御部11は、CE
N、YENをアクティブにする。 (2)走査切り替え器9において、YENがアクティブ
になることにより、全オア回路9aの出力がアクティブ
になる。また、スイッチ10bは電圧−VL2を供給す
る電源(不図示)に接続を切り換える。こうして、走査
信号駆動ドライバ10により、全走査配線を−VL2で
駆動する。 (3)CENがアクティブであるのでスイッチ7bはO
FFになる。そして、CENがアクティブであるのでサ
ンプル/ホールド回路7eはサンプルモードになる。 (4)MOSトランジスタ7cは、ブランキング期間内
はOFFである。 (5)フィードバックループ(比較器7d、サンプル/
ホールド回路7e、増幅器7f、電圧制御電流源7g)
は比較器7dの基準電圧が+VL1になるようにフィー
ドバック制御され、電圧制御電流源7gの電流値を決め
る。
【0093】この時、電圧制御電流源7gの出力電流値
は冷陰極素子R1,j〜R240,j全てに電圧(VL1−(−
VL2))を加えた時の、各々の冷陰極素子R1,j〜R
240,jのリーク電流の和(If1(j))である。
【0094】この時、マトリクス画像表示パネル1の各
冷陰極素子には(VL1−(−VL2))の値として素
子を半駆動状態とする電圧、例えばVth(8V)なる
電圧を加える。図17の特性から明らかな様に、各冷陰
極素子は電子を放出しない。そのためマトリクス画像表
示パネル1が、このブランキング期間内で発光すること
はない。
【0095】[表示期間]ブランキング期間に続く表示
期間に於いて、第3の実施形態では、以下の動作を行な
い、求めたリーク電流(If1(j))により補正駆動を行な
う。
【0096】(1)表示期間に先だって(または同時
に)リーク電流計測期間が終了する。そして、タイミン
グ制御部11は、CEN、YENをノンアクティブにす
る。 (2)走査切り替え器9では、YENがノンアクティブ
になるので、オア回路9aが走査シフトレジスタ8の出
力をそのまま出力するようになる。また、YENのノン
アクティブを受けて、スイッチ10bは電圧−Vssを
供給する電圧源(不図示)に接続を切り換える。そし
て、走査信号駆動ドライバ10により、走査配線を順次
1番目から−Vss(−Vth:−8V)(他の配線を
0V)で駆動する。 (3)CENがノンアクティブであるのでサンプル/ホ
ールド回路7eはホールドモードになる。そして電圧制
御電流源7gは、リーク電流計測期間に得た冷陰極素子
1,j〜R240,jのリーク電流の和(If1(j))に電流値を
固定して出力する。 (4)同時に、CENがノンアクティブになるのでスイ
ッチ7bはONになる。そして電流源7aの所望の電流
出力(例えば、図17の特性で素子電圧が16Vになる
電流:If0=1.5mA)はワイヤード加算される。 (5)MOSトランジスタ7cのゲートには変調信号発
生部6の出力XDP1〜480が入力され、変調信号発
生部6が作るディジタルデータに応じたパルス幅で、ワ
イヤード加算された電流出力(If0+If1(j))を制御
し、冷陰極素子を駆動する。 (6)一方、走査シフトレジスタ8は、水平走査同期信
号(HD)をシフトクロックとし、入力画像の送られて
くるディジタルデータに対応するマトリクス画像表示パ
ネル1の走査配線を、順次走査するデータを作る。 (7)そして、走査切り替え器9では、YENがノンア
クティブであるので、オア回路9aが走査シフトレジス
タ8の出力をそのまま出力する。そして、走査信号駆動
ドライバ10により、走査配線を順次1番目から−Vs
s(−Vth:−8V)(他の配線を0V)で駆動す
る。
【0097】変調信号駆動ドライバ7の電流出力がON
の時、走査信号駆動ドライバ10により、走査配線が順
次1番目から−Vss(−Vth:−8V)(他の配線
を0V)で駆動される。そのため、変調信号配線の電圧
は、選択された走査配線と冷陰極素子の駆動電流で決ま
る電圧になる。この場合、変調信号配線の電圧は+8V
になり、電流源7aの電流値(If0)は駆動電流とし
て、選択された冷陰極素子に流れる。そしてリーク電流
計測期間に求めた各々の冷陰極素子R1,j〜R240 ,jのリ
ーク電流の和(If1(j))が選択されなかった冷陰極素子
にリーク電流として流れる。選択されなかった冷陰極素
子にはほぼ8Vの電圧が加わるが、図17を見て明らか
な様に、選択されなかった冷陰極素子は電子を放出しな
い。そのためマトリクス画像表示パネル1の対応する箇
所が発光することはない。
【0098】変調信号駆動ドライバの電流出力がOFF
の時、変調信号配線の電圧は、0Vであり、選択された
走査配線の冷陰極素子には8Vの電圧が加わる。しか
し、図17を見て明らかな様に、各冷陰極素子は電子を
放出しない。そのためマトリクス画像表示パネル1の対
応箇所が発光することはない。
【0099】以上から、走査信号駆動ドライバ10で選
択されている行配線上の各素子に、変調信号駆動ドライ
バ7の電流出力が所望の輝度に比例したパルス幅で加え
られる。そして駆動電圧は順次走査され、マトリクス画
像表示パネル1に画像を形成する。
【0100】説明で解るように、リーク電流計測期間で
走査信号駆動ドライバ10は、全ての走査配線の電圧を
−VL2に駆動する。そして、変調信号駆動ドライバ7
は信号配線電圧が基準電圧+VL1になるようにフィー
ドバック制御される。すなわち、第3の実施形態では、
リーク電流計測期間に各冷陰極素子に(VL1−(−V
L2))なる電圧が加わったときの、列配線j上のリー
ク電流の和(If1(j))を計測記憶する。この電圧を、表
示期間における変調信号駆動ドライバ7の電流出力がO
Nの時の変調信号配線の電圧とほぼ、同じにすることに
よって、表示期間におけるリーク電流の和(If1(j))を
補正できる。
【0101】その結果、第3の実施形態によれば、第1
の実施形態と同様、特別の調整装置を必要とせず、少な
いハードウエアでリアルタイムに各冷陰極素子のリーク
電流の和If1(j)を求め、リーク電流の和If1(j)にしたが
って駆動電流を補正する装置を提供できる。そして、画
像の輝度を確定し、しかも変動なく表示する画像表示装
置を提供できる。
【0102】また、第1の実施形態、第2の実施形態
は、第3の実施形態の基準電圧(+VL1)が、0Vで
あり、リーク電流計測期間に走査信号駆動ドライバ10
が、全ての走査配線の駆動する電圧(−VL2)が−8
Vである、特別の場合であると考えることもできる。
【0103】<第4の実施形態>第4の実施形態につい
て、以下に詳細を示す。なお、マトリクス画像表示パネ
ル1を駆動するための構成は第1の実施形態(図1)と
同様であるので図示を省略する。図10は第4の実施形
態のパネル駆動部分のブロック図である。図10におい
て第1の実施形態(図4)と同様の構成には同一の参照
番号を付してある。また、第4の実施形態による画像表
示パネルの駆動タイミングは、第1の実施形態(図5、
図6)で示したとおりである。
【0104】第1の実施形態では、冷陰極素子の動作電
流を発生する電流源とリーク電流を発生する電流源とを
別個の電流源として補正された駆動電流を得ているが、
第4の実施形態では1つの電流源によって補正された駆
動電流を発生する。従って、第4の実施形態では、変調
信号駆動ドライバ7の電流源7aとワイヤード加算が加
算器7jと電圧源7kになった点である。
【0105】図10において7cは変調信号発生部6が
決めるパルス幅で電流源をON/OFFするMOSトラ
ンジスタ、7dは比較器、7eは比較器7dの出力をリ
ーク電流計測期間にサンプル動作を行ない、他の時間は
ホールドするサンプル/ホールド回路、7fはサンプル
/ホールド回路7eの出力をバッファする増幅器、7j
は加算器、7gは加算器7jの出力電圧にしたがった電
流を出力する電圧制御電流源、7kは増幅器7fの出力
が0の時に電圧制御電流源7gの出力電流を所望の駆動
電流(図17で、素子電圧16Vに相当する電流値:If
0=1.5mA)に制御する電圧を発生する電圧源、7
mはリーク電流計測期間以外では電圧源7kを選択し、
リーク電流計測期間にGNDを選択するスイッチであ
る。
【0106】[ブランキング期間]ブランキング期間に
於いて第4の実施形態では、以下の動作を行ないリーク
電流の和(If1(j))を求める。
【0107】(1)フレーム毎、或いは必要に応じた任
意のフレーム内のブランキング期間内に設定されるリー
ク電流計測期間内で、タイミング制御部11は、CE
N、YENをアクティブにする。 (2)走査切り替え器9は、YENのアクティブ入力に
より全オア回路9aの出力をアクティブにする。この結
果、走査信号駆動ドライバ10により、全走査配線を−
Vss(−Vth:−8V)で駆動される。 (3)CENがアクティブであるのでスイッチ7mはG
NDに接続する。そして、CENがアクティブであるの
でサンプル/ホールド回路7eはサンプルモードにな
る。 (4)MOSトランジスタ7cは、ブランキング期間内
はOFFである。 (5)フィードバックループ(比較器7d、サンプル/
ホールド回路7e、増幅器7f、加算器7j、電圧制御
電流源7g)において、加算器7jは0Vを加算する
(入力電圧をそのまま出力する)ことになるので、比較
器7dのマイナス入力端子の電圧がGNDになるように
フィードバック制御され、電圧制御電流源7gの電流値
を決める。
【0108】この時、電圧制御電流源7gの出力電流値
は冷陰極素子R1,j〜R240,j全てに−Vth(−8V)
加えた時の、各々の冷陰極素子R1,j〜R240,jのリーク
電流の和(If1(j))である。
【0109】この時、マトリクス画像表示パネル1の各
冷陰極素子にはVth(8V)なる電圧が加わるが、図
17を見て明らかな様に、各冷陰極素子は電子を放出し
ない。そのためマトリクス画像表示パネル1は発光する
ことはない。
【0110】[表示期間]ブランキング期間に続く表示
期間に於いて、第4の実施形態では、以下の動作を行な
い、求めたリーク電流(If1(j))により補正駆動を行な
う。
【0111】(1)表示期間に先だって(または同時
に)リーク電流計測期間が終了する。そして、タイミン
グ制御部11は、CEN、YENをノンアクティブにす
る。 (2)走査切り替え器9では、YENがノンアクティブ
になるので、オア回路9aが走査シフトレジスタ8の出
力をそのまま出力するようになる。この結果、走査信号
駆動ドライバ10により、走査配線は順次1番目から−
Vss(−Vth:−8V)(他の配線を0V)で駆動
される。 (3)CENがノンアクティブであるのでサンプル/ホ
ールド回路7eはホールドモードになる。そして増幅器
7fはリーク電流計測期間に得た冷陰極素子R1, j〜R
240,jのリーク電流の和(If1(j))に相当する電圧を固
定して出力する。 (4)同時に、CENがノンアクティブになるのでスイ
ッチ7mはGNDから電圧源7kを選択する。電圧源7
kの電圧値は、電圧制御電流源7gに冷陰極素子の動作
電流を出力させるように設定されている。従って、加算
器7jは、所望の動作電流(図17で、素子電圧16V
に相当する電流値:If0=1.5mA)に制御する電圧
を発生する電圧源7kの電圧値と、増幅器7fより出力
される、電圧制御電流源7gにリーク電流If1(j)を発生
させるための電圧値とを加算する。そして、電圧制御電
流源7gは、所望の動作電流If0に冷陰極素子R1,j〜R
240, jのリーク電流の和(If1(j))を出力する。 (5)MOSトランジスタ7cのゲートには変調信号発
生部6の出力XDP1〜480が入力され、変調信号発
生部6が作るディジタルデータに応じたパルス幅で、加
算された電流出力(If0+If1(j))を制御し、冷陰極素
子を駆動する。 (6)一方、走査シフトレジスタ8は、水平走査同期信
号(HD)をシフトクロックとし、入力画像の送られて
くるディジタルデータに対応するマトリクス画像表示パ
ネル1の走査配線を、順次走査するデータを作る。 (7)そして、走査切り替え器9において、YENがノ
ンアクティブであるので、オア回路9aは、走査シフト
レジスタ8の出力をそのまま出力する。そして、走査信
号駆動ドライバ10により、走査配線を順次1番目から
−Vss(−Vth:−8V)(他の配線を0V)で駆
動する。
【0112】変調信号駆動ドライバの電流出力がONの
時、走査信号駆動ドライバ10により、走査配線を順次
1番目から−Vss(−Vth:−8V)(他の配線を
0V)で駆動する。そのため、変調信号配線の電圧は、
選択された走査配線と冷陰極素子の駆動電流で決まる電
圧になる。この場合、変調信号配線の電圧は+8Vにな
り、電流源7gの電流値(If0)は駆動電流として、選
択された冷陰極素子に流れる。そしてリーク電流計測期
間に求めた各々の冷陰極素子R1,j〜R240,jのリーク電
流の和(If1(j))が、選択されなかった冷陰極素子にリ
ーク電流として流れる。選択されなかった冷陰極素子に
はほぼ8Vの電圧が加わるが、図17を見て明らかな様
に、選択されなかった冷陰極素子は電子を放出しない。
そのためマトリクス画像表示パネル1の対応箇所が発光
することはない。
【0113】変調信号駆動ドライバの電流出力がOFF
の時、変調信号配線の電圧は、0Vであり、選択された
走査配線の冷陰極素子には8Vの電圧が加わる。しか
し、図17を見て明らかな様に、各冷陰極素子は電子を
放出しない。そのためマトリクス画像表示パネル1の対
応箇所が発光することはない。
【0114】以上から、走査信号駆動ドライバ10で選
択されている行配線上の各素子に、変調信号駆動ドライ
バ7の電流出力が所望の輝度に比例したパルス幅で加え
られる。そして駆動電圧は順次走査され、マトリクス画
像表示パネル1に画像を形成する。
【0115】以上の説明から解るように、リーク電流計
測期間で走査信号駆動ドライバは、全ての走査配線の電
圧を−8Vに駆動している。この電圧は、表示期間にお
ける変調信号駆動ドライバの電流出力がONの時の変調
信号配線の電圧とほぼ同じであるので、リーク電流の和
(If1(j))が計測できる。
【0116】その結果、第1の実施形態と同様に、特別
の調整装置を必要とせず、少ないハードウエアでリアル
タイムに各冷陰極素子のリーク電流の和If1(j)を求め、
リーク電流の和If1(j)にしたがって駆動電流を補正する
装置を提供できる。そして、画像の輝度を確定し、しか
も変動なく表示する画像表示装置を提供できる。
【0117】なお、第4の実施形態は第1の実施形態に
おける電流源7aと7gの電流加算を、電圧源7kと増
幅器7fの電圧加算に置き替えたものである。このよう
な電圧加算への置き換えは、例えば第3の実施形態にも
適用可能である。すなわち、第3の実施形態のように、
比較器7dのプラス入力に基準電源(電圧:VL1)を
加え、リーク電流計測時間内で走査信号駆動ドライバ1
0は全ての走査配線の電圧を−VL2に駆動し、各冷陰
極素子に(VL1−(−VL2))なる電圧が加わった
ときのリーク電流の和(If1(j))を計測記憶するように
第4の実施形態を構成しても良い。
【0118】<第5の実施形態>第5の実施形態につい
て、以下に詳細を示す。なお、マトリクス画像表示パネ
ル1を駆動するための構成は第1の実施形態(図1)と
同様であるので図示を省略する。図11は第5の実施形
態によるパネル駆動部分のブロック図である。図11に
おいて第1の実施形態(図4)と同様の構成には同一の
参照番号を付してある。また、第4の実施形態による画
像表示パネルの駆動タイミングは、第1の実施形態(図
5、図6)で示したとおりである。
【0119】第5の実施形態と第1の実施形態との違い
は、第1の実施形態で示されたスイッチ7bが省略さ
れ、オア回路7n、及び電流検出用抵抗7oが追加され
た点である。
【0120】図11において7aは冷陰極素子に所望の
駆動電流(図17で、素子電圧16Vに相当する電流
値:If0=1.5mA)を流す電流源、7cは変調信号
発生部6が決めるパルス幅で電流源をON/OFFする
MOSトランジスタ、7nはCEN信号とXDPn信号
とをORし、MOSトランジスタ7cのゲート信号とし
て提供するオア回路、7oは信号配線の駆動電流を検出
する電流検出抵抗、7pは増幅器、7eは増幅器7pの
出力をリーク電流計測期間にサンプル動作を行ない、他
の時間はホールドするサンプル/ホールド回路、7fは
サンプル/ホールド回路7eの出力をバッファする増幅
器、7gは増幅器7fの出力電圧にしたがった電流を出
力する電圧制御電流源である。
【0121】[ブランキング期間]ブランキング期間に
於いて第5の実施形態では、以下の動作を行ないリーク
電流の和(If1(j))を求める。
【0122】(1)フレーム毎、或いは必要に応じた任
意のフレーム内のブランキング期間内に設定されるリー
ク電流計測期間内で、タイミング制御部11は、CE
N、YENをアクティブにする。 (2)走査切り替え器9では、YENのアクティブ入力
により全てのオア回路9aの出力がアクティブとなる。
この結果、走査信号駆動ドライバ10により、全走査配
線が−Vss(−Vth:−8V)で駆動される。 (3)CENがアクティブであるのでMOSトランジス
タ7cはオア回路7nの出力によってONする。そのた
め、変調信号配線の電圧はほぼ0Vとなる。そして、C
ENがアクティブであるのでサンプル/ホールド回路7
eはサンプルモードになる。 (4)増幅器7pは電流検出抵抗7oの電圧を増幅し、
マトリクス画像表示パネル1に流れる電流値に相当する
電圧を出力する。増幅器7fはサンプル/ホールド回路
7eの電圧をバッファ増幅し電圧制御電流源7gの電流
値が電流検出抵抗7oに流れる電流と同じにする。この
時、電圧制御電流源7gの出力電流値は冷陰極素子R
1,j〜R240,j全てに−Vth(−8V)を加えた時の、
各々の冷陰極素子R1,j〜R240,jのリーク電流の和(If
1(j))である。
【0123】この時、マトリクス画像表示パネル1の各
冷陰極素子にはVth(8V)なる電圧が加わるが、図
17を見て明らかな様に、各冷陰極素子は電子を放出し
ない。そのためマトリクス画像表示パネル1は発光する
ことはない。
【0124】[表示期間]ブランキング期間に続く表示
期間に於いて、第5の実施形態では、以下の動作を行な
い、求めたリーク電流(If1(j))により補正駆動を行な
う。
【0125】(1)表示期間に先だって(または同時
に)リーク電流計測期間が終了する。そして、タイミン
グ制御部11は、CEN、YENをノンアクティブにす
る。 (2)走査切り替え器9では、YENがノンアクティブ
になるので、オア回路9aは走査シフトレジスタ8の出
力をそのまま出力することになる。そして、走査信号駆
動ドライバ10により、走査配線を順次1番目から−V
ss(−Vth:−8V)(他の配線を0V)で駆動す
る。 (3)CENがノンアクティブであるのでサンプル/ホ
ールド回路7eはホールドモードになる。そして電圧制
御電流源7gは、リーク電流計測期間に得た冷陰極素子
1,j〜R240,jのリーク電流の和(If1(j))に電流値を
固定して出力する。 (4)電流源7aの所望の電流出力(例えば、図17の
特性で素子電圧が16Vになる電流:If0=1.5m
A)は電圧制御電流源7gの出力電流(リーク電流計測
期間に得た冷陰極素子R1,j〜R240,jのリーク電流の和
(If1(j))にワイヤード加算される。 (5)CENがノンアクティブであるので、オア回路7
nの出力は変調信号発生部6の出力XDP1〜480が
そのまま出力される。従って、変調信号発生部6が作る
ディジタルデータに応じたパルス幅で、ワイヤード加算
された電流出力(If0+If1(j))を制御し、冷陰極素子
を駆動する。 (6)一方、走査シフトレジスタ8は、水平走査同期信
号(HD)をシフトクロックとし、入力画像の送られて
くるディジタルデータに対応するマトリクス画像表示パ
ネル1の走査配線を、順次走査するデータを作る。 (7)そして、走査切り替え器9では、YENがノンア
クティブであるので、オア回路9aは走査シフトレジス
タ8の出力をそのまま出力する。その結果、走査信号駆
動ドライバ10により、走査配線が順次1番目から−V
ss(−Vth:−8V)(他の配線を0V)で駆動さ
れる。
【0126】変調信号駆動ドライバの電流出力がONの
時、走査信号駆動ドライバ10により、走査配線を順次
1番目から−Vss(−Vth:−8V)(他の配線を
0V)で駆動する。そのため、変調信号配線の電圧は、
選択された走査配線と冷陰極素子の駆動電流で決まる電
圧になる。この場合、変調信号配線の電圧は+8Vにな
り、電流源7aの電流値(If0)は駆動電流として、選
択された冷陰極素子に流れる。そしてリーク電流計測期
間に求めた各々の冷陰極素子R1,j〜R240,jのリーク電
流の和(If1(j))が、選択されなかった冷陰極素子にリ
ーク電流として流れる。選択されなかった冷陰極素子に
はほぼ8Vの電圧が加わることになるが、図17を見て
明らかな様に、選択されなかった冷陰極素子は電子を放
出しない。そのためマトリクス画像表示パネル1の対応
箇所が発光することはない。
【0127】変調信号駆動ドライバの電流出力がOFF
の時、変調信号配線の電圧は、0Vであり、選択された
走査配線の冷陰極素子には8Vの電圧が加わる。しか
し、図17を見て明らかな様に、各冷陰極素子は電子を
放出しない。そのためマトリクス画像表示パネル1の対
応箇所が発光することはない。
【0128】以上から、走査信号駆動ドライバ10で選
択されている行配線上の各素子に、変調信号駆動ドライ
バ7の電流出力が所望の輝度に比例したパルス幅で加え
られる。そして駆動電圧は順次走査され、マトリクス画
像表示パネル1に画像を形成する。
【0129】以上の説明で解るように、リーク電流計測
期間で走査信号駆動ドライバは、全ての走査配線の電圧
を−8Vに駆動した。この電圧は、表示期間における変
調信号駆動ドライバの電流出力がONの時の変調信号配
線の電圧とほぼ同じであり、このようにすることによっ
て表示駆動時のリーク電流の和(If1(j))が計測でき
る。
【0130】その結果、第1の実施形態と同様に、特別
の調整装置を必要とせず、少ないハードウエアでリアル
タイムに各冷陰極素子のリーク電流の和If1(j)を求め、
リーク電流の和If1(j)にしたがって駆動電流を補正する
装置を提供できる。そして、画像の輝度を確定し、しか
も変動なく表示する画像表示装置を提供できる。
【0131】<第6の実施形態>第6の実施形態につい
て、以下に詳細を示す。
【0132】図12は第6の実施形態によるマトリクス
画像表示パネルの駆動構成を示すブロック図である。図
12において、第6の実施形態と第5の実施形態との違
いは、走査信号切り換え器9が省略されている点であ
る。また、図13は第6の実施形態によるパネル駆動部
分の構成を示すブロック図である。図13において、第
6の実施形態と第5の実施形態との違いは、走査信号切
り換え器9、オア回路7nが省略されていること、新た
にスイッチ7q及び電圧源7rが追加された点である。
また、図14は第6の実施形態による画像表示パネルの
駆動タイミングを示す図である。また、図5に示される
タイミングはそのまま第6の実施形態にも適用される。
第5の実施形態ではリーク電流計測期間においてY1〜
Y240の全てに選択電位−Vssを印加した。これに
対して、第6の実施形態では、図13、図14からわか
るように、リーク電流計測期間においてY1〜Y240
の全てにGND電位を印加し、列配線毎に電圧源7rの
電圧値を印加してリーク電流の計測を行う。
【0133】図13において7aは冷陰極素子に所望の
駆動電流(図17で、素子電圧16Vに相当する電流
値:If0=1.5mA)を流す電流源、7rは例えば、
図17においてVth(+8V)なる電圧を出力する電
圧源、7qはスイッチでリーク電流計測期間に前記電圧
源7rに切り換える。7cは変調信号発生部6が決める
パルス幅で電流源をON/OFFするMOSトランジス
タ、70は信号配線の駆動電流を検出する電流検出抵
抗、7pは増幅器、7eは増幅器7pの出力をリーク電
流計測期間にサンプル動作を行ない、他の時間はホール
ドするサンプル/ホールド回路、7fはサンプル/ホー
ルド回路7eの出力をバッファする増幅器、7gは増幅
器7fの出力電圧にしたがった電流を出力する電圧制御
電流源である。10aは駆動ドライバであるスイッチ回
路である。
【0134】[ブランキング期間]ブランキング期間に
於いて第6の実施形態では、以下の動作を行ないリーク
電流の和(If1(j))を求める。
【0135】(1)フレーム毎、或いは必要に応じた任
意のフレーム内のブランキング期間内に設定されるリー
ク電流計測期間内で、タイミング制御部11は、CE
N、YENをアクティブにする。 (2)表示期間ではないので、走査シフトレジスタ8の
全出力がノンアクティブとなり、走査信号駆動ドライバ
10は全走査配線をGND(0V)に駆動する。 (3)CENがアクティブであるのでスイッチ7qは電
圧源7rを選び、Vth(+8V)を変調信号線に供給
する。そして、CENがアクティブであるのでサンプル
/ホールド回路7eはサンプルモードになる。 (4)MOSトランジスタ7cは、ブランキング期間内
はOFFである。 (5)増幅器7pは電流検出抵抗7oの電圧を増幅し、
マトリクス画像表示パネル1に流れる電流値に相当する
電圧を出力する。増幅器7fはサンプル/ホールド回路
7eの出力電圧をバッファ増幅し電圧制御電流源7gの
電流値が電流検出抵抗7oに流れる電流と同じになるよ
うに制御する。この時、電圧制御電流源7gの出力電流
値は冷陰極素子R1,j〜R240,j全てにVth(8V)加
えた時の、各々の冷陰極素子R1,j〜R240,jのリーク電
流の和(If1(j))である。
【0136】この時、マトリクス画像表示パネル1の各
冷陰極素子にはVth(8V)なる電圧が加わるが、図
17を見て明らかな様に、各冷陰極素子は電子を放出し
ない。そのためマトリクス画像表示パネル1は発光する
ことはない。
【0137】[表示期間]ブランキング期間に続く表示
期間に於いて、第6の実施形態では、以下の動作を行な
い、求めたリーク電流(If1(j))により補正駆動を行な
う。
【0138】(1)表示期間に先だって(または同時
に)リーク電流計測期間が終了する。そして、タイミン
グ制御部11は、CEN、YENをノンアクティブにす
る。 (2)走査信号駆動ドライバ10は、走査配線を順次1
番目から−Vss(−Vth:−8V)(他の配線を0
V)で駆動する。 (3)電流源7aの所望の電流出力(例えば、図17の
特性で素子電圧が16Vになる電流:If0=1.5m
A)は電圧制御電流源7gの出力電流(リーク電流計測
期間に得た冷陰極素子R1,j〜R240,jのリーク電流の和
(If1(j))にワイヤード加算される。 (4)CENがノンアクティブであるのでスイッチ7q
は電流源7a,7gを選ぶ。そして、MOSトランジス
タ7cによって、変調信号発生部6が作るディジタルデ
ータに応じたパルス幅でワイヤード加算された電流出力
(If0+If1(j))を制御し、冷陰極素子を駆動する。 (5)一方、走査シフトレジスタ8は、水平走査同期信
号(HD)をシフトクロックとし、入力画像の送られて
くるディジタルデータに対応するマトリクス画像表示パ
ネル1の走査配線を、順次走査するデータを作る。 (6)そして、走査信号駆動ドライバ10により、走査
配線を順次1番目から−Vss(−Vth:−8V)
(他の配線を0V)で駆動する。
【0139】変調信号駆動ドライバの電流出力がONの
時、走査信号駆動ドライバ10により、走査配線を順次
1番目から−Vss(−Vth:−8V)(他の配線を
0V)で駆動する。そのため、変調信号配線の電圧は、
選択された走査配線と冷陰極素子の駆動電流で決まる電
圧になる。この場合、変調信号配線の電圧は+8Vにな
り、電流源7aの電流値(If0)は駆動電流として、選
択された冷陰極素子に流れる。そしてリーク電流計測期
間に求めた各々の冷陰極素子R1,j〜R240,jのリーク電
流の和(If1(j))が、選択されなかった冷陰極素子にリ
ーク電流として流れる。選択されなかった冷陰極素子に
はほぼ8Vの電圧が加わるが、図17を見て明らかな様
に、選択されなかった冷陰極素子は電子を放出しない。
そのためマトリクス画像表示パネル1は発光することは
ない。
【0140】変調信号駆動ドライバの電流出力がOFF
の時、変調信号配線の電圧は、0Vであり、選択された
走査配線の冷陰極素子には8Vの電圧が加わる。しか
し、図17を見て明らかな様に、各冷陰極素子は電子を
放出しない。そのためマトリクス画像表示パネル1は発
光することはない。
【0141】以上から、走査信号駆動ドライバ10で選
択されている行配線上の各素子に、変調信号駆動ドライ
バ7の電流出力が所望の輝度に比例したパルス幅で加え
られる。そして駆動電圧は順次走査され、マトリクス画
像表示パネル1に画像を形成する。
【0142】なお、第4の実施形態で示したように、電
流源7aと電圧制御電流源7gとのワイヤード加算を、
電圧源と加算器及び電圧制御電流源に置き換えても何ら
差し支えはない。
【0143】以上のように,第6の実施形態によれば,
第1の実施形態と同様に、特別の調整装置を必要とせ
ず、少ないハードウエアでリアルタイムに各冷陰極素子
のリーク電流の和If1(j)を求め、リーク電流の和If1(j)
にしたがって駆動電流を補正する装置を提供できる。そ
して、画像の輝度を確定し、しかも変動なく表示する画
像表示装置を提供できる。
【0144】以上の説明で解るように、リーク電流計測
期間で走査信号駆動ドライバは、全ての走査配線の電圧
を0Vに駆動し、変調信号配線をVth(+8V)に駆
動した。この電圧を、表示期間における変調信号駆動ド
ライバの電流出力がONの時の変調信号配線の電圧とほ
ぼ同じにすることによって、リーク電流の和(If1(j))
を計測できる。
【0145】また、第3の実施形態で示したように、電
圧源7rの電圧をVL1とし、リーク電流計測時間内で
走査信号駆動ドライバ10は、全ての走査配線の電圧を
−VL2に駆動し、各冷陰極素子に(VL1−(−VL
2))なる電圧が加わったときのリーク電流の和(If1
(j))を計測記憶しても良い。この場合、電圧(VL1
−(−VL2))を、表示期間における変調信号駆動ド
ライバの電流出力がONの時の変調信号配線の電圧とほ
ぼ同じにするのは言うまでもない。
【0146】<第7の実施形態>第7の実施形態につい
て、以下に詳細を示す。図15は第7の実施形態による
パネル駆動部分の構成を示すブロック図である。第7の
実施形態は第6の実施形態の構成に変更を加えたもので
あり、その違いは、図15に於いて、サンプル/ホール
ド回路7e(図13)による処理をディジタル的に行な
う点にある。すなわち、サンプル/ホールド回路7eの
代わりに、アナログディジタルコンバータ7s、ラッチ
回路7t、ディジタルアナログコンバータ7uを使用し
たことである。なお、回路の動作は第6の実施形態と同
様なので説明は省略する。
【0147】また、このサンプル/ホールド回路7eの
代わりに、アナログディジタルコンバータ7s、ラッチ
回路7t、ディジタルアナログコンバータ7uを使用す
ることは、当然第1の実施形態から第5の実施形態全て
に対応できるのは言うまでもない。
【0148】(その他の実施形態)また、本発明は、冷
陰極型電子放出素子で、構成を説明したが、むろん、E
L素子や、いずれの電子放出素子に対しても通用でき
る。
【0149】例えば、前記冷陰極型電子源は、表面伝導
型放出素子或いは、FE型放出素子或いは、MIM型放
出素子で構成されていても問題なく本発明は適応でき
る。
【0150】<各実施形態に適用可能な電子源と表示パ
ネルについて>本実施形態における画像表示装置は基本
的には、薄型の真空容器内に、基板上に多数の電子源例
えば冷陰極素子を配列してなるマルチ電子源と、電子の
照射により画像を形成する画像形成部材とを対向して備
えている。
【0151】冷陰極素子は、例えばフォトリソグラフィ
ー・エッチングのような製造技術を用いれば基板上に精
密に位置決めして形成できるため、微小な間隔で多数個
を配列することが可能である。しかも、従来からCRT
等で用いられてきた熱陰極と比較すると、陰極自身や周
辺部が比較的低温な状態で駆動できるため、より微細な
配列ピッチのマルチ電子源を容易に実現できる。
【0152】本実施形態は、上述した冷陰極素子をマル
チ電子源として用いた画像形成装置に係わるものであ
る。
【0153】また、冷陰極素子の中でもとりわけ好まし
いのは、表面伝導型電子放出素子(SCE)である。す
なわち、冷陰極素子のうち、MIM型素子は絶縁層や上
部電極の厚さを比較的精密に制御する必要があり、また
FE型素子は針状の電子放出部の先端形状を精密に制御
する必要がある。そのため、これらの素子は比較的製造
コストが高かったり、製造プロセス上の制限から大面積
のものを作成するのが困難となる場合があった。これに
対して、SCEは構造が単純で製造が簡単であり、大面
積のものも容易に作成できる。近年、特に大面積で安価
な表示装置が求められる状況においては、とりわけ好適
な冷陰極素子であるといえる。
【0154】(表示パネルの構成と製造法)次に、本実
施形態に用いたマトリクス画像表示パネルの構成と製造
法について、具体的な例を示して説明する。
【0155】図19は、実施形態に用いたマトリクス画
像表示パネルの斜視図であり、内部構造を示すためにパ
ネルの1部を切り欠いて示している。
【0156】図中、1005はリアプレート、1006
は側壁、1007はフェースプレートであり、1005
〜1007により表示パネルの内部を真空に維持するた
めの気密容器を形成している。気密容器を組み立てるに
あたっては、各部材の接合部に十分な強度と気密性を保
持させるため封着する必要があるが、たとえばフリット
ガラスを接合部に塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中
で、摂氏400〜500度で10分以上焼成することに
より封着を達成した。気密容器内部を真空に排気する方
法については後述する。
【0157】リアプレート1005には、基板1001
が固定されているが、該基板上には冷陰極素子1002
がN×M個形成されている。(N,Mは2以上の正の整
数であり、目的とする表示画素数に応じて適宜設定され
る。たとえば、高品位テレビジョンの表示を目的とした
表示装置においては、N=3000,M=1000以上
の数を設定することが望ましい。本実施形態において
は、N=3072,M=1024とした。)前記N×M
個の冷陰極素子は、M本の行方向配線1003とN本の
列方向配線1004により単純マトリクス配線されてい
る。前記、1001〜1004によって構成される部分
をマルチ電子ビーム源と呼ぶ。なお、マルチ電子ビーム
源の製造方法や構造については、後で詳しく述べる。
【0158】本実施形態においては、気密容器のリアプ
レート1005にマルチ電子ビーム源の基板1001を
固定する構成としたが、マルチ電子ビーム源の基板10
01が十分な強度を有するものである場合には、気密容
器のリアプレートとしてマルチ電子ビーム源の基板10
01自体を用いてもよい。
【0159】また、フェースプレート1007の下面に
は、蛍光膜1008が形成されている。本実施形態はカ
ラー表示装置であるため、蛍光膜1008の部分にはC
RTの分野で用いられる赤、緑、青、の3原色の蛍光体
が塗り分けられている。各色の蛍光体は、たとえば図2
0の(A)に示すようにストライプ状に塗り分けられ、
蛍光体のストライプの間には黒色の導電体1010が設
けてある。黒色の導電体1010を設ける目的は、電子
ビームの照射位置に多少のずれがあっても表示色にずれ
が生じないようにする事や、外光の反射を防止して表示
コントラストの低下を防ぐ事、電子ビームによる蛍光膜
のチャージアップを防止する事などである。黒色の導電
体1010には、黒鉛を主成分として用いたが、上記の
目的に適するものであればこれ以外の材料を用いても良
い。
【0160】また、3原色の蛍光体の塗り分け方は前記
図20(A)に示したストライプ状の配列に限られるも
のではなく、たとえば図20(B)に示すようなデルタ
状配列や、それ以外の配列であってもよい。
【0161】なお、モノクロームの表示パネルを作成す
る場合には、単色の蛍光体材料を蛍光膜1008に用い
ればよく、また黒色導電材料は必ずしも用いなくともよ
い。
【0162】また、蛍光膜1008のリアプレート側の
面には、CRTの分野では公知のメタルバック1009
を設けてある。メタルバック1009を設けた目的は、
蛍光膜1008が発する光の一部を鏡面反射して光利用
率を向上させる事や、負イオンの衝突から蛍光膜100
8を保護する事や、電子ビーム加速電圧を印加するため
の電極として作用させる事や、蛍光膜1008を励起し
た電子の導電路として作用させる事などである。メタル
バック1009は、蛍光膜1008をフェースプレート
基板1007上に形成した後、蛍光膜表面を平滑化処理
し、その上にAlを真空蒸着する方法により形成した。
なお、蛍光膜1008に低電圧用の蛍光体材料を用いた
場合には、メタルバック1009は用いない。
【0163】また、本実施形態では用いなかったが、加
速電圧の印加用や蛍光膜の導電性向上を目的として、フ
ェースプレート基板1007と蛍光膜1008との間
に、たとえばITOを材料とする透明電極を設けてもよ
い。
【0164】また、Dx1〜DxmおよびDy1〜Dynおよび
Hvは、当該表示パネルと不図示の電気回路とを電気的
に接続するために設けた気密構造の電気接続用端子であ
る。Dx1〜Dxmはマルチ電子ビーム源の行方向配線10
03と、Dy1〜Dynはマルチ電子ビーム源の列方向配線
1004と、Hvはフェースプレートのメタルバック1
009と電気的に接続している。
【0165】また、気密容器内部を真空に排気するに
は、気密容器を組み立てた後、不図示の排気管と真空ポ
ンプとを接続し、気密容器内を10のマイナス7乗[T
orr]程度の真空度まで排気する。その後、排気管を
封止するが、気密容器内の真空度を維持するために、封
止の直前あるいは封止後に気密容器内の所定の位置にゲ
ッター膜(不図示)を形成する。ゲッター膜とは、たと
えばBaを主成分とするゲッター材料をヒーターもしく
は高周波加熱により加熱し蒸着して形成した膜であり、
該ゲッター膜の吸着作用により気密容器内は1×10マ
イナス5乗ないしは1×10マイナス7乗[Torr]
の真空度に維持される。
【0166】以上、本発明実施形態の表示パネルの基本
構成と製法を説明した。
【0167】(マルチ電子ビーム源の製造方法)次に、
前記実施形態の表示パネルに用いたマルチ電子ビーム源
の製造方法について説明する。本発明の画像表示装置に
用いるマルチ電子ビーム源は、冷陰極素子を単純マトリ
クス配線した電子源であれば、冷陰極素子の材料や形状
あるいは製法に制限はない。したがって、たとえば表面
伝導型放出素子やFE型、あるいはMIM型などの冷陰
極素子を用いることができる。
【0168】ただし、表示画面が大きくてしかも安価な
表示装置が求められる状況のもとでは、これらの冷陰極
素子の中でも、表面伝導型放出素子が特に好ましい。す
なわち、FE型ではエミッタコーンとゲート電極の相対
位置や形状が電子放出特性を大きく左右するため、極め
て高精度の製造技術を必要とするが、これは大面積化や
製造コストの低減を達成するには不利な要因となる。ま
た、MIM型では、絶縁層と上電極の膜厚を薄くてしか
も均一にする必要があるが、これも大面積化や製造コス
トの低減を達成するには不利な要因となる。その点、表
面伝導型放出素子は、比較的製造方法が単純なため、大
面積化や製造コストの低減が容易である。また、発明者
らは、表面伝導型放出素子の中でも、電子放出部もしく
はその周辺部を微粒子膜から形成したものがとりわけ電
子放出特性に優れ、しかも製造が容易に行えることを見
いだしている。したがって、高輝度で大画面の画像表示
装置のマルチ電子ビーム源に用いるには、最も好適であ
ると言える。そこで、上記実施形態の表示パネルにおい
ては、電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成した表面伝導型放出素子を用いた。そこで、まず好適
な表面伝導型放出素子について基本的な構成と製法およ
び特性を説明し、その後で多数の素子を単純マトリクス
配線したマルチ電子ビーム源の構造について述べる。
【0169】(表面伝導型放出素子の好適な素子構成と
製法)電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成する表面伝導型放出素子の代表的な構成には、平面型
と垂直型の2種類があげられる。
【0170】(平面型の表面伝導型放出素子)まず最初
に、平面型の表面伝導型放出素子の素子構成と製法につ
いて説明する。図21に示すのは、平面型の表面伝導型
放出素子の構成を説明するための平面図(a)および断
面図(b)である。図中、1101は基板、1102と
1103は素子電極、1104は導電性薄膜、1105
は通電フォーミング処理により形成した電子放出部、1
113は通電活性化処理により形成した薄膜である。
【0171】基板1101としては、たとえば、石英ガ
ラスや青板ガラスをはじめとする各種ガラス基板や、ア
ルミナをはじめとする各種セラミクス基板、あるいは上
述の各種基板上にたとえばSiO2を材料とする絶縁層
を積層した基板、などを用いることができる。
【0172】また、基板1101上に基板面と平行に対
向して設けられた素子電極1102と1103は、導電
性を有する材料によって形成されている。たとえば、N
i,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Cu,Pd,
Ag等をはじめとする金属、あるいはこれらの金属の合
金、あるいはIn23 −SnO2をはじめとする金属酸
化物、ポリシリコンなどの半導体、などの中から適宜材
料を選択して用いればよい。電極を形成するには、たと
えば真空蒸着などの製膜技術とフォトリソグラフィー、
エッチングなどのパターニング技術を組み合わせて用い
れば容易に形成できるが、それ以外の方法(たとえば印
刷技術)を用いて形成してもさしつかえない。
【0173】素子電極1102と1103の形状は、当
該電子放出素子の応用目的に合わせて適宜設計される。
一般的には、電極間隔Lは通常は数百オングストローム
から数百マイクロメーターの範囲から適当な数値を選ん
で設計されるが、なかでも表示装置に応用するために好
ましいのは数マイクロメーターより数十マイクロメータ
ーの範囲である。また、素子電極の厚さdについては、
通常は数百オングストロームから数マイクロメーターの
範囲から適当な数値が選ばれる。
【0174】また、導電性薄膜1104の部分には、微
粒子膜を用いる。ここで述べた微粒子膜とは、構成要素
として多数の微粒子を含んだ膜(島状の集合体も含む)
のことをさす。微粒子膜を微視的に調べれば、通常は、
個々の微粒子が離間して配置された構造か、あるいは微
粒子が互いに隣接した構造か、あるいは微粒子が互いに
重なり合った構造が観測される。
【0175】微粒子膜に用いた微粒子の粒径は、数オン
グストロームから数千オングストロームの範囲に含まれ
るものであるが、なかでも好ましいのは10オングスト
ロームから200オングストロームの範囲のものであ
る。また、微粒子膜の膜厚は、以下に述べるような諸条
件を考慮して適宜設定される。すなわち、素子電極11
02あるいは1103と電気的に良好に接続するのに必
要な条件、後述する通電フォーミングを良好に行うのに
必要な条件、微粒子膜自身の電気抵抗を後述する適宜の
値にするために必要な条件、などである。
【0176】具体的には、数オングストロームから数千
オングストロームの範囲のなかで設定するが、なかでも
好ましいのは10オングストロームから500オングス
トロームの間である。
【0177】また、微粒子膜を形成するのに用いられう
る材料としては、たとえば、Pd,Pt,Ru,Ag,
Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,T
a,W,Pb,などをはじめとする金属や、PdO,S
nO2,In23,PbO,Sb23,などをはじめと
する酸化物や、HfB2,ZrB2,LaB6,CeB6
YB4,GdB4,などをはじめとする硼化物や、Ti
C,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC,などをは
じめとする炭化物や、TiN,ZrN,HfN,などを
はじめとする窒化物や、Si,Ge,などをはじめとす
る半導体や、カーボン、などがあげられ、これらの中か
ら適宜選択される。
【0178】以上述べたように、導電性薄膜1104を
微粒子膜で形成したが、そのシート抵抗値については、
10の3乗から10の7乗[オーム/sq]の範囲に含
まれるよう設定した。
【0179】なお、導電性薄膜1104と素子電極11
02および1103とは、電気的に良好に接続されるの
が望ましいため、互いの一部が重なりあうような構造を
とっている。その重なり方は、図21の例においては、
下から、基板、素子電極、導電性薄膜の順序で積層した
が、場合によっては下から基板、導電性薄膜、素子電
極、の順序で積層してもさしつかえない。
【0180】また、電子放出部1105は、導電性薄膜
1104の一部に形成された亀裂状の部分であり、電気
的には周囲の導電性薄膜よりも高抵抗な性質を有してい
る。亀裂は、導電性薄膜1104に対して、後述する通
電フォーミングの処理を行うことにより形成する。亀裂
内には、数オングストロームから数百オングストローム
の粒径の微粒子を配置する場合がある。なお、実際の電
子放出部の位置や形状を精密かつ正確に図示するのは困
難なため、図21においては模式的に示した。
【0181】また、薄膜1113は、炭素もしくは炭素
化合物よりなる薄膜で、電子放出部1105およびその
近傍を被覆している。薄膜1113は、通電フォーミン
グ処理後に、後述する通電活性化の処理を行うことによ
り形成する。
【0182】薄膜1113は、単結晶グラファイト、多
結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいずれかか、も
しくはその混合物であり、膜厚は500[オングストロ
ーム]以下とするが、300[オングストローム]以下
とするのがさらに好ましい。
【0183】なお、実際の薄膜1113の位置や形状を
精密に図示するのは困難なため、図21においては模式
的に示した。また、平面図(a)においては、薄膜11
13の一部を除去した素子を図示した。
【0184】以上、好ましい素子の基本構成を述べた
が、実施形態においては以下のような素子を用いた。
【0185】すなわち、基板1101には青板ガラスを
用い、素子電極1102と1103にはNi薄膜を用い
た。素子電極の厚さdは1000[オングストロー
ム]、電極間隔Lは2[マイクロメーター]とした。
【0186】微粒子膜の主要材料としてPdもしくはP
dOを用い、微粒子膜の厚さは約100[オングストロ
ーム]、幅Wは100[マイクロメータ]とした。
【0187】次に、好適な平面型の表面伝導型放出素子
の製造方法について説明する。図22の(a)〜(d)
は、表面伝導型放出素子の製造工程を説明するための断
面図で、各部材の表記は前記図21と同一である。
【0188】1)まず、図22(a)に示すように、基
板1101上に素子電極1102および1103を形成
する。形成するにあたっては、あらかじめ基板1101
を洗剤、純水、有機溶剤を用いて十分に洗浄後、素子電
極の材料を堆積させる。(堆積する方法としては、たと
えば、蒸着法やスパッタ法などの真空成膜技術を用れば
よい。)その後、堆積した電極材料を、フォトリソグラ
フィー・エッチング技術を用いてパターニングし、
(a)に示した一対の素子電極(1102と1103)
を形成する。
【0189】2)次に、同図(b)に示すように、導電
性薄膜1104を形成する。形成するにあたっては、ま
ず前記(a)の基板に有機金属溶液を塗布して乾燥し、
加熱焼成処理して微粒子膜を成膜した後、フォトリソグ
ラフィー・エッチングにより所定の形状にパターニング
する。ここで、有機金属溶液とは、導電性薄膜に用いる
微粒子の材料を主要元素とする有機金属化合物の溶液で
ある。(具体的には、本実施形態では主要元素としてP
dを用いた。また、実施形態では塗布方法として、ディ
ッピング法を用いたが、それ以外のたとえばスピンナー
法やスプレー法を用いてもよい。)。
【0190】また、微粒子膜で作られる導電性薄膜の成
膜方法としては、本実施形態で用いた有機金属溶液の塗
布による方法以外の、たとえば真空蒸着法やスパッタ
法、あるいは化学的気相堆積法などを用いる場合もあ
る。
【0191】3)次に、同図(c)に示すように、フォ
ーミング用電源1110から素子電極1102と110
3の間に適宜の電圧を印加し、通電フォーミング処理を
行って、電子放出部1105を形成する。
【0192】通電フォーミング処理とは、微粒子膜で作
られた導電性薄膜1104に通電を行って、その一部を
適宜に破壊、変形、もしくは変質せしめ、電子放出を行
うのに好適な構造に変化させる処理のことである。微粒
子膜で作られた導電性薄膜のうち電子放出を行うのに好
適な構造に変化した部分(すなわち電子放出部110
5)においては、薄膜に適当な亀裂が形成されている。
なお、電子放出部1105が形成される前と比較する
と、形成された後は素子電極1102と1103の間で
計測される電気抵抗は大幅に増加する。
【0193】通電方法をより詳しく説明するために、図
23に、フォーミング用電源1110から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。微粒子膜で作られた導電性薄
膜をフォーミングする場合には、パルス状の電圧が好ま
しく、本実施形態の場合には同図に示したようにパルス
幅T1の三角波パルスをパルス間隔T2で連続的に印加
した。その際には、三角波パルスの波高値Vpfを、順
次昇圧した。また、電子放出部1105の形成状況をモ
ニターするためのモニターパルスPmを適宜の間隔で三
角波パルスの間に挿入し、その際に流れる電流を電流計
1111で計測した。
【0194】実施形態においては、たとえば10のマイ
ナス5乗[torr]程度の真空雰囲気下において、た
とえばパルス幅T1を1[ミリ秒]、パルス間隔T2を
10[ミリ秒]とし、波高値Vpfを1パルスごとに
0.1[V]ずつ昇圧した。そして、三角波を5パルス
印加するたびに1回の割りで、モニターパルスPmを挿
入した。フォーミング処理に悪影響を及ぼすことがない
ように、モニターパルスの電圧Vpmは0.1[V]に
設定した。そして、素子電極1102と1103の間の
電気抵抗が1x10の6乗[オーム]になった段階、す
なわちモニターパルス印加時に電流計1111で計測さ
れる電流が1x10のマイナス7乗[A]以下になった
段階で、フォーミング処理にかかわる通電を終了した。
【0195】なお、上記の方法は、本実施形態の表面伝
導型放出素子に関する好ましい方法であり、たとえば微
粒子膜の材料や膜厚、あるいは素子電極間隔Lなど表面
伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じ
て通電の条件を適宜変更するのが望ましい。
【0196】4)次に、図22の(d)に示すように、
活性化用電源1112から素子電極1102と1103
の間に適宜の電圧を印加し、通電活性化処理を行って、
電子放出特性の改善を行う。
【0197】通電活性化処理とは、前記通電フォーミン
グ処理により形成された電子放出部1105に適宜の条
件で通電を行って、その近傍に炭素もしくは炭素化合物
を堆積せしめる処理のことである。(図においては、炭
素もしくは炭素化合物よりなる堆積物を部材1113と
して模式的に示した。)なお、通電活性化処理を行うこ
とにより、行う前と比較して、同じ印加電圧における放
出電流を典型的には100倍以上に増加させることがで
きる。
【0198】具体的には、10のマイナス4乗ないし1
0のマイナス5乗[torr]の範囲内の真空雰囲気中
で、電圧パルスを定期的に印加することにより、真空雰
囲気中に存在する有機化合物を起源とする炭素もしくは
炭素化合物を堆積させる。堆積物1113は、単結晶グ
ラファイト、多結晶グラファイト、非晶質カーボン、の
いずれかか、もしくはその混合物であり、膜厚は500
[オングストローム]以下、より好ましくは300[オ
ングストローム]以下である。
【0199】通電方法をより詳しく説明するために、図
24の(a)に、活性化用電源1112から印加する適
宜の電圧波形の一例を示す。本実施形態においては、一
定電圧の矩形波を定期的に印加して通電活性化処理を行
ったが、具体的には,矩形波の電圧Vacは14
[V],パルス幅T3は1[ミリ秒],パルス間隔T4
は10[ミリ秒]とした。なお、上述の通電条件は、本
実施形態の表面伝導型放出素子に関する好ましい条件で
あり、表面伝導型放出素子の設計を変更した場合には、
それに応じて条件を適宜変更するのが望ましい。
【0200】図22の(d)に示す1114は該表面伝
導型放出素子から放出される放出電流Ieを捕捉するた
めのアノード電極で、直流高電圧電源1115および電
流計1116が接続されている。(なお、基板1101
を、表示パネルの中に組み込んでから活性化処理を行う
場合には、表示パネルの蛍光面をアノード電極1114
として用いる。)活性化用電源1112から電圧を印加
する間、電流計1116で放出電流Ieを計測して通電
活性化処理の進行状況をモニターし、活性化用電源11
12の動作を制御する。電流計1116で計測された放
出電流Ieの一例を図24(b)に示すが、活性化電源
1112からパルス電圧を印加しはじめると、時間の経
過とともに放出電流Ieは増加するが、やがて飽和して
ほとんど増加しなくなる。このように、放出電流Ieが
ほぼ飽和した時点で活性化用電源1112からの電圧印
加を停止し、通電活性化処理を終了する。
【0201】なお、上述の通電条件は、本実施形態の表
面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、表面伝
導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて
条件を適宜変更するのが望ましい。
【0202】以上のようにして、図22(e)に示す平
面型の表面伝導型放出素子を製造した。
【0203】(垂直型の表面伝導型放出素子)次に、電
子放出部もしくはその周辺を微粒子膜から形成した表面
伝導型放出素子のもうひとつの代表的な構成、すなわち
垂直型の表面伝導型放出素子の構成について説明する。
【0204】図25は、垂直型の基本構成を説明するた
めの模式的な断面図であり、図中の1201は基板、1
202と1203は素子電極、1206は段差形成部
材、1204は微粒子膜を用いた導電性薄膜、1205
は通電フォーミング処理により形成した電子放出部、1
213は通電活性化処理により形成した薄膜、である。
【0205】垂直型が先に説明した平面型と異なる点
は、素子電極のうちの片方(1202)が段差形成部材
1206上に設けられており、導電性薄膜1204が段
差形成部材1206の側面を被覆している点にある。し
たがって、前記図21の平面型における素子電極間隔L
は、垂直型においては段差形成部材1206の段差高L
sとして設定される。なお、基板1201、素子電極1
202および1203、微粒子膜を用いた導電性薄膜1
204、については、前記平面型の説明中に列挙した材
料を同様に用いることが可能である。また、段差形成部
材1206には、たとえばSiO2 のような電気的に絶
縁性の材料を用いる。
【0206】次に、垂直型の表面伝導型放出素子の製法
について説明する。図26の(a)〜(f)は、製造工
程を説明するための断面図で、各部材の表記は前記図2
5と同一である。 (1)まず、図26(a)に示すように、基板1201
上に素子電極1203を形成する。 (2)次に、同図(b)に示すように、段差形成部材を
形成するための絶縁層を積層する。絶縁層は、たとえば
SiO2 をスパッタ法で積層すればよいが、たとえば真
空蒸着法や印刷法などの他の成膜方法を用いてもよい。 (3)次に、同図(c)に示すように、絶縁層の上に素
子電極1202を形成する。 (4)次に、同図(d)に示すように、絶縁層の一部
を、たとえばエッチング法を用いて除去し、素子電極1
203を露出させる。 (5)次に、同図(e)に示すように、微粒子膜を用い
た導電性薄膜1204を形成する。形成するには、前記
平面型の場合と同じく、たとえば塗布法などの成膜技術
を用いればよい。 (6)次に、前記平面型の場合と同じく、通電フォーミ
ング処理を行い、電子放出部を形成する。(図22
(c)を用いて説明した平面型の通電フォーミング処理
と同様の処理を行えばよい。) (7)次に、前記平面型の場合と同じく、通電活性化処
理を行い、電子放出部近傍に炭素もしくは炭素化合物を
堆積させる。(図22(d)を用いて説明した平面型の
通電活性化処理と同様の処理を行えばよい。) 以上のようにして、図26(f)に示す垂直型の表面伝
導型放出素子を製造した。
【0207】(表示装置に用いた表面伝導型放出素子の
特性)以上、平面型と垂直型の表面伝導型放出素子につ
いて素子構成と製法を説明したが、次に表示装置に用い
た素子の特性について述べる。
【0208】図27に、表示装置に用いた素子の、(放
出電流Ie)対(素子印加電圧Vf)特性、および(素
子電流If)対(素子印加電圧Vf)特性の典型的な例
を示す。なお、放出電流Ieは素子電流Ifに比べて著
しく小さく、同一尺度で図示するのが困難であるうえ、
これらの特性は素子の大きさや形状等の設計パラメータ
を変更することにより変化するものであるため、2本の
グラフは各々任意単位で図示した。
【0209】表示装置に用いた素子は、放出電流Ieに
関して以下に述べる3つの特性を有している。
【0210】第一に、ある電圧(これを閾値電圧Vth
と呼ぶ)以上の大きさの電圧を素子に印加すると急激に
放出電流Ieが増加するが、一方、閾値電圧Vth未満
の電圧では放出電流Ieはほとんど検出されない。
【0211】すなわち、放出電流Ieに関して、明確な
閾値電圧Vthを持った非線形素子である。
【0212】第二に、放出電流Ieは素子に印加する電
圧Vfに依存して変化するため、電圧Vfで放出電流I
eの大きさを制御できる。
【0213】第3に、素子に印加する電圧Vfに対して
素子から放出される電流Ieの応答速度が速いため、電
圧Vfを印加する時間の長さによって素子から放出され
る電子の電荷量を制御できる。
【0214】以上のような特性を有するため、表面伝導
型放出素子を表示装置に好適に用いることができた。た
とえば多数の素子を表示画面の画素に対応して設けた表
示装置において、第一の特性を利用すれば、表示画面を
順次走査して表示を行うことが可能である。すなわち、
駆動中の素子には所望の発光輝度に応じて閾値電圧Vt
h以上の電圧を適宜印加し、非選択状態の素子には閾値
電圧Vth未満の電圧を印加する。駆動する素子を順次
切り替えてゆくことにより、表示画面を順次走査して表
示を行うことが可能である。
【0215】また、第二の特性かまたは第3の特性を利
用することにより、発光輝度を制御することができるた
め、諧調表示を行うことが可能である。
【0216】(多数素子を単純マトリクス配線したマル
チ電子ビーム源の構造)次に、上述の表面伝導型放出素
子を基板上に配列して単純マトリクス配線したマルチ電
子ビーム源の構造について述べる。
【0217】図28に示すのは、前記図19の表示パネ
ルに用いたマルチ電子ビーム源の平面図である。基板上
には、前記図21で示したものと同様な表面伝導型放出
素子が配列され、これらの素子は行方向配線電極100
3と列方向配線電極1004により単純マトリクス状に
配線されている。行方向配線電極1003と列方向配線
電極1004の交差する部分には、電極間に絶縁層(不
図示)が形成されており、電気的な絶縁が保たれてい
る。
【0218】図28のA−A’に沿った断面を、図29
に示す。
【0219】なお、このような構造のマルチ電子源は、
あらかじめ基板上に行方向配線電極1003、列方向配
線電極1004、電極間絶縁層(不図示)、および表面
伝導型放出素子の素子電極と導電性薄膜を形成した後、
行方向配線電極1003および列方向配線電極1004
を介して各素子に給電して通電フォーミング処理と通電
活性化処理を行うことにより製造した。
【0220】図30は、前記説明の表面伝導型放出素子
を電子ビーム源として用いたディスプレイパネルに、た
とえばテレビジョン放送をはじめとする種々の画像情報
源より提供される画像情報を表示できるように構成した
多機能表示装置の一例を示すための図である。図中、2
100はディスプレイパネル、2101はディスプレイ
パネルの駆動回路、2102はディスプレイコントロー
ラ、2103はマルチプレクサ、2104はデコーダ、
2105は入出力インターフェース回路、2106はC
PU、2107は画像生成回路、2108および210
9および2110は画像メモリインターフェース回路、
2111は画像入力インターフェース回路、2112お
よび2113はTV信号受信回路、2114は入力部で
ある。
【0221】(なお、本表示装置は、たとえばテレビジ
ョン信号のように映像情報と音声情報の両方を含む信号
を受信する場合には、当然映像の表示と同時に音声を再
生するものであるが、本発明の特徴と直接関係しない音
声情報の受信,分離,再生,処理,記憶などに関する回
路やスピーカなどについては説明を省略する。)以下、
画像信号の流れに沿って各部の機能を説明してゆく。
【0222】まず、TV信号受信回路2113は、たと
えば電波や空間光通信などのような無線伝送系を用いて
伝送されるTV画像信号を受信するための回路である。
受信するTV信号の方式は特に限られるものではなく、
たとえば、NTSC方式、PAL方式、SECAM方式
などの諸方式でもよい。また、これらよりさらに多数の
走査線よりなるTV信号(たとえばMUSE方式をはじ
めとするいわゆる高品位TV)は、大面積化や大画素数
化に適した前記ディスプレイパネルの利点を生かすのに
好適な信号源である。TV信号受信回路2113で受信
されたTV信号は、デコーダ2104に出力される。
【0223】また、TV信号受信回路2112は、たと
えば同軸ケーブルや光ファイバーなどのような有線伝送
系を用いて伝送されるTV画像信号を受信するための回
路である。前記TV信号受信回路2113と同様に、受
信するTV信号の方式は特に限られるものではなく、ま
た本回路で受信されたTV信号もデコーダ2104に出
力される。
【0224】また、画像入力インターフェース回路21
11は、たとえばTVカメラや画像読み取りスキャナな
どの画像入力装置から供給される画像信号を取り込むた
めの回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ2104
に出力される。
【0225】また、画像メモリインターフェース回路2
110は、ビデオテープレコーダ(以下VTRと略す)
に記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取
り込まれた画像信号はデコーダ2104に出力される。
【0226】また、画像メモリインターフェース回路2
109は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を
取り込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコー
ダ2104に出力される。
【0227】また、画像メモリインターフェース回路2
108は、いわゆる静止画ディスクのように、静止画像
データを記憶している装置から画像信号を取り込むため
の回路で、取り込まれた静止画像データはデコーダ21
04に出力される。
【0228】また、入出力インターフェース回路210
5は、本表示装置と、外部のコンピュータもしくはコン
ピュータネットワークもしくはプリンタなどの出力装置
とを接続するための回路である。画像データや文字デー
タ・図形情報の入出力を行うのはもちろんのこと、場合
によっては本表示装置の備えるCPU2106と外部と
の間で制御信号や数値データの入出力などを行うことも
可能である。
【0229】また、画像生成回路2107は、前記入出
力インターフェース回路2105を介して外部から入力
される画像データや文字・図形情報や、あるいはCPU
2106より出力される画像データや文字・図形情報に
基づき表示用画像データを生成するための回路である。
本回路の内部には、たとえば画像データや文字・図形情
報を蓄積するための書き換え可能メモリや、文字コード
に対応する画像パターンが記憶されている読みだし専用
メモリや、画像処理を行うためのプロセッサなどをはじ
めとして画像の生成に必要な回路が組み込まれている。
本回路により生成された表示用画像データは、デコーダ
2104に出力されるが、場合によっては前記入出力イ
ンターフェース回路2105を介して外部のコンピュー
タネットワークやプリンタ入出力することも可能であ
る。
【0230】また、CPU2106は、主として本表示
装置の動作制御や、表示画像の生成や選択や編集に関わ
る作業を行う。
【0231】たとえば、マルチプレクサ2103に制御
信号を出力し、ディスプレイパネルに表示する画像信号
を適宜選択したり組み合わせたりする。また、その際に
は表示する画像信号に応じてディスプレイパネルコント
ローラ2102に対して制御信号を発生し、画面表示周
波数や走査方法(たとえばインターレースかノンインタ
ーレースか)や一画面の走査線の数など表示装置の動作
を適宜制御する。
【0232】また、前記画像生成回路2107に対して
画像データや文字・図形情報を直接出力したり、あるい
は前記入出力インターフェース回路2105を介して外
部のコンピュータやメモリをアクセスして画像データや
文字・図形情報を入力する。
【0233】なお、CPU2106は、むろんこれ以外
の目的の作業にも関わるものであっても良い。たとえ
ば、パーソナルコンピュータやワードプロセッサなどの
ように、情報を生成したり処理する機能に直接関わって
も良い。
【0234】あるいは、前述したように入出力インター
フェース回路2105を介して外部のコンピュータネッ
トワークと接続し、たとえば数値計算などの作業を外部
機器と協同して行っても良い。
【0235】また、入力部2114は、前記CPU21
06に使用者が命令やプログラム、あるいはデータなど
を入力するためのものであり、たとえばキーボードやマ
ウスのほか、ジョイスティック,バーコードリーダー,
音声認識装置など多様な入力機器を用いる事が可能であ
る。
【0236】また、デコーダ2104は、前記2107
ないし2113より入力される種々の画像信号を3原色
信号、または輝度信号とI信号,Q信号に逆変換するた
めの回路である。なお、同図中に点線で示すように、デ
コーダ2104は内部に画像メモリを備えるのが望まし
い。これは、たとえばMUSE方式をはじめとして、逆
変換するに際して画像メモリを必要とするようなテレビ
信号を扱うためである。また、画像メモリを備えること
により、静止画の表示が容易になる、あるいは前記画像
生成回路2107およびCPU2106と協同して画像
の間引き,補間,拡大,縮小,合成をはじめとする画像
処理や編集が容易に行えるようになるという利点が生ま
れるからである。
【0237】また、マルチプレクサ2103は、前記C
PU2106より入力される制御信号に基づき表示画像
を適宜選択するものである。すなわち、マルチプレクサ
2103はデコーダ2104から入力される逆変換され
た画像信号のうちから所望の画像信号を選択して駆動回
路2101に出力する。その場合には、一画面表示時間
内で画像信号を切り替えて選択することにより、いわゆ
る多画面テレビのように、一画面を複数の領域に分けて
領域によって異なる画像を表示することも可能である。
【0238】また、ディスプレイパネルコントローラ2
102は、前記CPU2106より入力される制御信号
に基づき駆動回路2101の動作を制御するための回路
である。
【0239】まず、ディスプレイパネルの基本的な動作
にかかわるものとして、たとえばディスプレイパネルの
駆動用電源(図示せず)の動作シーケンスを制御するた
めの信号を駆動回路2101に対して出力する。また、
ディスプレイパネルの駆動方法に関わるものとして、た
とえば画面表示周波数や走査方法(たとえばインターレ
ースかノンインターレースか)を制御するための信号を
駆動回路2101に対して出力する。
【0240】また、場合によっては表示画像の輝度やコ
ントラストや色調やシャープネスといった画質の調整に
関わる制御信号を駆動回路2101に対して出力する場
合もある。
【0241】また、駆動回路2101は、ディスプレイ
パネル2100に印加する駆動信号を発生するための回
路であり、前記マルチプレクサ2103から入力される
画像信号と、前記ディスプレイパネルコントローラ21
02より入力される制御信号に基づいて動作するもので
ある。
【0242】以上、各部の機能を説明したが、図30に
例示した構成により、本表示装置においては多様な画像
情報源より入力される画像情報をディスプレイパネル2
100に表示する事が可能である。すなわち、テレビジ
ョン放送をはじめとする各種の画像信号はデコーダ21
04において逆変換された後、マルチプレクサ2103
において適宜選択され、駆動回路2101に入力され
る。一方、ディスプレイコントローラ2102は、表示
する画像信号に応じて駆動回路2101の動作を制御す
るための制御信号を発生する。駆動回路2101は、上
記画像信号と制御信号に基づいてディスプレイパネル2
100に駆動信号を印加する。これにより、ディスプレ
イパネル2100において画像が表示される。これらの
一連の動作は、CPU2106により統括的に制御され
る。
【0243】また、本表示装置においては、前記デコー
ダ2104に内蔵する画像メモリや、画像生成回路21
07およびCPU2106が関与することにより、単に
複数の画像情報の中から選択したものを表示するだけで
なく、表示する画像情報に対して、たとえば拡大,縮
小,回転,移動,エッジ強調,間引き,補間,色変換,
画像の縦横比変換などをはじめとする画像処理や、合
成,消去,接続,入れ換え,はめ込みなどをはじめとす
る画像編集を行う事も可能である。また、本実施形態の
説明では特に触れなかったが、上記画像処理や画像編集
と同様に、音声情報に関しても処理や編集を行うための
専用回路を設けても良い。
【0244】したがって、本表示装置は、テレビジョン
放送の表示機器,テレビ会議の端末機器,静止画像およ
び動画像を扱う画像編集機器,コンピュータの端末機
器,ワードプロセッサをはじめとする事務用端末機器,
ゲーム機などの機能を一台で兼ね備える事が可能で、産
業用あるいは民生用として極めて応用範囲が広い。
【0245】なお、上記図30は、表面伝導型放出素子
を電子ビーム源とするディスプレイパネルを用いた表示
装置の構成の一例を示したにすぎず、これのみに限定さ
れるものではない事は言うまでもない。たとえば、図3
0の構成要素のうち使用目的上必要のない機能に関わる
回路は省いても差し支えない。またこれとは逆に、使用
目的によってはさらに構成要素を追加しても良い。たと
えば、本表示装置をテレビ電話機として応用する場合に
は、テレビカメラ,音声マイク,照明機,モデムを含む
送受信回路などを構成要素に追加するのが好適である。
【0246】本表示装置においては、とりわけ表面伝導
型放出素子を電子ビーム源とするディスプレイパネルが
容易に薄形化できるため、表示装置全体の奥行きを小さ
くすることが可能である。それに加えて、表面伝導型放
出素子を電子ビーム源とするディスプレイパネルは大画
面化が容易で輝度が高く視野角特性にも優れるため、本
表示装置は臨場感あふれ迫力に富んだ画像を視認性良く
表示する事が可能である。
【0247】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
リーク電流による影響を排除し、映像信号に応じた画像
の輝度を正確に得ることができるとともに、輝度の変動
なく画像を表示できる。
【0248】また,本発明によれば,特別の調整装置を
必要とせず、簡易なハードウエアでリアルタイムに各冷
陰極素子のリーク電流の和を求め、リーク電流の和にし
たがって駆動電流を補正することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態によるマトリクス画像表示パネ
ルの駆動構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態による変調信号発生部の構成を
示すブロック図である。
【図3】図2に示した変調信号発生部の動作タイミング
を示す図である。
【図4】第1の実施形態によるパネル駆動部分の構成を
示すブロック図である。
【図5】第1の実施形態による画像表示パネルの駆動タ
イミングを示すタイミングチャートである。
【図6】第1の実施形態による画像表示パネルの駆動タ
イミングを示すタイミングチャートである。
【図7】第2の実施形態によるパネル駆動部分の構成を
示すブロック図である。
【図8】第3の実施形態のパネル駆動部分のブロック図
である。
【図9】第3の実施形態による画像表示パネルの駆動タ
イミングを示すタイミングチャートである。
【図10】第4の実施形態のパネル駆動部分のブロック
図である。
【図11】第5の実施形態によるパネル駆動部分のブロ
ック図である。
【図12】第6の実施形態によるマトリクス画像表示パ
ネルの駆動構成を示すブロック図である。
【図13】第6の実施形態によるパネル駆動部分の構成
を示すブロック図である。
【図14】第6の実施形態による画像表示パネルの駆動
タイミングを示す図である。
【図15】第7の実施形態によるパネル駆動部分の構成
を示すブロック図である。
【図16】本実施形態による電子源の駆動法の概念を説
明するための図である。
【図17】本実施形態で使用した冷陰極素子の特性図で
ある。
【図18】本実施形態の概要を示す図である。
【図19】本実施形態による画像表示装置の、表示パネ
ルの一部を切り欠いて示した斜視図である。
【図20】表示パネルのフェースプレートの蛍光体配列
を例示した平面図である。
【図21】実施形態で用いた平面型の表面伝導型放出素
子の平面図(a),断面図(b)である。
【図22】平面型の表面伝導型放出素子の製造工程を示
す断面図である。
【図23】通電フォーミング処理の際の印加電圧波形を
示す図である。
【図24】通電活性化処理の際の印加電圧波形(a),
放出電流Ieの変化(b)図である。
【図25】実施形態で用いた垂直型の表面伝導型放出素
子の断面図である。
【図26】垂直型の表面伝導型放出素子の製造工程を示
す断面図である。
【図27】実施形態で用いた表面伝導型放出素子の典型
的な特性を示す図である。
【図28】実施形態で用いたマルチ電子ビーム源の基板
の平面図である。
【図29】実施形態で用いたマルチ電子ビーム源の基板
の一部断面図である。
【図30】本実施形態による画像表示装置を用いた多機
能画像表示装置のブロック図である。
【図31】一般的な表面伝導型放出素子の一例を示す図
である。
【図32】一般的なFE型素子の一例を示す図である。
【図33】一般的なMIM型素子の一例を示す図であ
る。
【図34】マルチ電子源の配列の一例を示す図である。
【図35】マルチ電子源の従来の駆動例を示す図であ
る。
【図36】従来の駆動を示す図1である。
【図37】従来の駆動を示す等価回路1図である。
【図38】従来の駆動を示す図2である。
【図39】従来の駆動を示す等価回路2図である。
【符号の説明】 1 マトリクス画像表示パネル 2 アナログディジタル変換器 3 データ並び変え部 4 輝度データ変換器 5 シフトレジスタ 6 変調信号発生部 7 変調信号駆動ドライバ 8 走査シフトレジスタ 9 走査切り換え器 10 走査信号駆動ドライバ 11 タイミング制御部 20a ダウンカウンタ 7a 電流源 7b スイッチ 7c MOSトランジスタ 7d 比較器 7e サンプル/ホールド回路 7f 増幅器 7g 電圧制御電流源 7h MOSトランジスタ 7i ダイオード 7j 加算器 7k 電圧源 7m スイッチ 7n オア回路 7o 電流検出用抵抗 7p 増幅器 7q スイッチ 7r 電圧源 7s アナログディジタルコンバータ 7t ラッチ回路 7u ディジタルアナログコンバータ 9a オア回路 10a,10b スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/30 G09G 3/30

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の行配線と列配線により複数の電子
    放出素子をマトリクス状に配線してなるマルチ電子源を
    駆動する電子源駆動装置であって、 行配線を順次選択しながら列配線に映像信号に基づく駆
    動信号を印加して前記マルチ電子源を表示駆動する駆動
    手段と、 前記駆動手段による表示駆動期間外の期間において、前
    記マルチ電子源の各電子放出素子を消灯状態を保つ半駆
    動状態として、このときに流れるリーク電流に基づいて
    前記駆動手段の駆動信号を補正する補正手段とを備える
    ことを特徴とする電子源駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段は、1フレーム或いは1フ
    ィールド内のブランキング期間を利用して前記リーク電
    流の検出を行うことを特徴とする請求項1に記載の電子
    源駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は、前記ブランキング期間
    の都度、前記リーク電流の検出を行うことを特徴とする
    請求項2に記載の電子源駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動手段は、 前記行配線を順次選択する走査手段と、 前記走査手段による行配線の選択に同期して駆動電流を
    印加する印加手段とを備え、 前記補正手段は、前記検出手段によって検出されたリー
    ク電流を映像信号に基づく動作電流に加えて前記駆動電
    流とすることを特徴とする請求項1に記載の電子源駆動
    装置。
  5. 【請求項5】 前記印加手段は、前記駆動電流を発生す
    る第1電流出力手段と、前記リーク電流を発生する第2
    電流出力手段とを備え、 前記補正手段は、前記複数の行配線の全てに前記半駆動
    電圧を印加し、前記第1電流出力手段の出力を実質的に
    遮断した状態で、前記複数の列配線の各々の端子電位が
    0となるように前記第2電流出力手段の出力を設定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の電子源駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記印加手段は、前記駆動電流を発生す
    る第1電流出力手段と、前記リーク電流を発生する第2
    電流出力手段とを備え、 前記補正手段は、前記複数の行配線の全てに第1電位の
    電圧を印加し、前記第1電流出力手段の出力を実質的に
    遮断した状態で、前記複数の列配線の各々の端子電位が
    第2電位となるように前記第2電流出力を設定し、ここ
    で、該第1の電位と第2の電位との和が半駆動電圧とな
    ることを特徴とする請求項4に記載の電子源駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記印加手段は、 入力電圧値に応じた電流出力を行う電流出力手段と、 前記電流出力手段に前記駆動電流を出力させる電圧値を
    発生する第1電圧供給手段と、 前記電流出力手段に前記リーク電流を出力させる電圧値
    を発生する第2電圧供給手段と、 前記第1及び第2電圧供給手段より発生される電圧値を
    加算して前記電流出力手段の入力電圧として供給する加
    算手段とを備え、 前記補正手段は、前記複数の行配線の全てに前記半駆動
    電圧を印加し、前記第1電圧供給手段による電圧値を0
    Vとした状態で、前記電流出力手段の出力による出力電
    流によって前記列配線の端子電位が0となるように前記
    第2電圧供給手段の出力電圧値を設定することを特徴と
    する請求項4に記載の電子源駆動装置。
  8. 【請求項8】 前記印加手段は、前記駆動電流を発生す
    る第1電流出力手段と、前記リーク電流を発生する第2
    電流出力手段とを備え、 前記補正手段は、前記複数の行配線の全てに前記半駆動
    電圧を印加し、前記第1電流出力手段の出力を実質的に
    遮断した状態で、前記複数の列配線の各々に流れる電流
    量を監視し、該電流量が0となるように前記第2電流出
    力手段の出力を設定することを特徴とする請求項4に記
    載の電子源駆動装置。
  9. 【請求項9】 前記補正手段は、前記駆動手段の駆動を
    補正するための信号をデジタルデータにて保持すること
    を特徴とする請求項1に記載の電子源駆動装置。
  10. 【請求項10】 前記印加手段は、前記駆動電流を発生
    する第1電流出力手段と、前記リーク電流を発生する第
    2電流出力手段とを備え、 前記補正手段は、前記複数の行配線の全てに0V電位を
    印加し、前記第1電流出力手段の出力を実質的に遮断し
    た状態で前記列方向配線の各々を前記半駆動電圧で駆動
    し、前記複数の列配線の各々に流れる電流量が相殺され
    るように前記第2電流出力手段の出力を設定することを
    特徴とする請求項4に記載の電子源駆動装置。
  11. 【請求項11】 前記第2電流出力手段は入力電圧値に
    応じた電流をリーク電流として出力し、 前記補正手段は、前記第2電流出力手段に検出したリー
    ク電流を発生させるための電圧値をデジタルデータで保
    持することを特徴とする請求項5、6及び8のいずれか
    に記載の電子源駆動装置。
  12. 【請求項12】 前記電流出力手段は入力電圧値に応じ
    た電流を出力し、 前記補正手段は、前記電流出力手段に検出したリーク電
    流を発生させるための電圧値をデジタルデータで保持す
    ることを特徴とする請求項7に記載の電子源駆動装置。
  13. 【請求項13】 前記電子放出素子がEL素子であるこ
    と特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の電子
    源駆動装置。
  14. 【請求項14】 前記電子放出素子は、表面伝導型放出
    素子であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれ
    かに記載の電子源駆動装置。
  15. 【請求項15】 前記電子放出素子は、FE型放出素子
    であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに
    記載の電子源駆動装置。
  16. 【請求項16】 前記電子放出素子は、MIM型放出素
    子であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか
    に記載の電子源駆動装置。
  17. 【請求項17】 複数の行配線と列配線により複数の電
    子放出素子をマトリクス状に配線してなるマルチ電子源
    を駆動する電子源駆動方法であって、 行配線を順次選択しながら列配線に映像信号に基づく駆
    動信号を印加して前記マルチ電子源を表示駆動する駆動
    工程と、 前記駆動工程による表示駆動期間外の期間において、前
    記マルチ電子源の各電子放出素子を消灯状態を保つ半駆
    動状態として、このときに流れるリーク電流に基づいて
    前記駆動工程における駆動信号を補正する補正工程とを
    備えることを特徴とする電子源駆動方法。
  18. 【請求項18】 前記補正工程は、1フレーム或いは1
    フィールド内のブランキング期間を利用して前記リーク
    電流の検出を行うことを特徴とする請求項17に記載の
    電子源駆動方法。
  19. 【請求項19】 前記補正工程は、前記ブランキング期
    間の都度、前記リーク電流の検出を行うことを特徴とす
    る請求項18に記載の電子源駆動方法。
  20. 【請求項20】 前記駆動工程は、 前記行配線を順次選択する走査工程と、 前記走査工程による行配線の選択に同期して駆動電流を
    印加する印加工程とを備え、 前記補正工程は、前記検出工程によって検出されたリー
    ク電流を映像信号に基づく動作電流に加えて前記駆動電
    流とすることを特徴とする請求項17に記載の電子源駆
    動方法。
  21. 【請求項21】 前記印加工程は、前記駆動電流を発生
    する第1電流出力工程と、前記リーク電流を発生する第
    2電流出力工程とを備え、 前記補正工程は、前記複数の行配線の全てに前記半駆動
    電圧を印加し、前記第1電流出力工程の出力を実質的に
    遮断した状態で、前記複数の列配線の各々の端子電位が
    0となるように前記第2電流出力工程の出力を設定する
    ことを特徴とする請求項20に記載の電子源駆動方法。
  22. 【請求項22】 前記印加工程は、前記駆動電流を発生
    する第1電流出力工程と、前記リーク電流を発生する第
    2電流出力工程とを備え、 前記補正工程は、前記複数の行配線の全てに第1電位の
    電圧を印加し、前記第1電流出力工程の出力を実質的に
    遮断した状態で、前記複数の列配線の各々の端子電位が
    第2電位となるように前記第2電流出力を設定し、ここ
    で、該第1の電位と第2の電位との和が半駆動電圧とな
    ることを特徴とする請求項20に記載の電子源駆動方
    法。
  23. 【請求項23】 前記印加工程は、 入力電圧値に応じた電流出力を行う電流出力工程と、 前記電流出力工程に前記駆動電流を出力させる電圧値を
    発生する第1電圧供給工程と、 前記電流出力工程に前記リーク電流を出力させる電圧値
    を発生する第2電圧供給工程と、 前記第1及び第2電圧供給工程より発生される電圧値を
    加算して前記電流出力工程の入力電圧として供給する加
    算工程とを備え、 前記補正工程は、前記複数の行配線の全てに前記半駆動
    電圧を印加し、前記第1電圧供給工程による電圧値を0
    Vとした状態で、前記電流出力工程の出力による出力電
    流によって前記列配線の端子電位が0となるように前記
    第2電圧供給工程の出力電圧値を設定することを特徴と
    する請求項20に記載の電子源駆動方法。
  24. 【請求項24】 前記印加工程は、前記駆動電流を発生
    する第1電流出力工程と、前記リーク電流を発生する第
    2電流出力工程とを備え、 前記補正工程は、前記複数の行配線の全てに前記半駆動
    電圧を印加し、前記第1電流出力工程の出力を実質的に
    遮断した状態で、前記複数の列配線の各々に流れる電流
    量を監視し、該電流量が0となるように前記第2電流出
    力工程の出力を設定することを特徴とする請求項20に
    記載の電子源駆動方法。
  25. 【請求項25】 前記補正工程は、前記駆動工程の駆動
    を補正するための信号をデジタルデータにて保持するこ
    とを特徴とする請求項17に記載の電子源駆動方法。
  26. 【請求項26】 前記印加工程は、前記駆動電流を発生
    する第1電流出力工程と、前記リーク電流を発生する第
    2電流出力工程とを備え、 前記補正工程は、前記複数の行配線の全てに0V電位を
    印加し、前記第1電流出力工程の出力を実質的に遮断し
    た状態で前記列方向配線の各々を前記半駆動電圧で駆動
    し、前記複数の列配線の各々に流れる電流量が相殺され
    るように前記第2電流出力工程の出力を設定することを
    特徴とする請求項20に記載の電子源駆動方法。
  27. 【請求項27】 前記第2電流出力工程は入力電圧値に
    応じた電流をリーク電流として出力し、 前記補正工程は、前記第2電流出力工程に検出したリー
    ク電流を発生させるための電圧値をデジタルデータで保
    持することを特徴とする請求項21、22及び24のい
    ずれかに記載の電子源駆動方法。
  28. 【請求項28】 前記電流出力工程は入力電圧値に応じ
    た電流を出力し、 前記補正工程は、前記電流出力工程に検出したリーク電
    流を発生させるための電圧値をデジタルデータで保持す
    ることを特徴とする請求項23に記載の電子源駆動方
    法。
  29. 【請求項29】 複数の行配線と列配線により複数の電
    子放出素子をマトリクス状に配線してなるマルチ電子源
    と、 請求項1乃至16のいずれかに記載の電子源駆動装置
    と、 前記マルチ電子源に対向して設けられ、該マルチ電子源
    から放出される電子ビームに応じて可視光を発生する発
    光手段とを備えることを特徴とする画像形性装置。
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