JP3408147B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JP3408147B2
JP3408147B2 JP09186798A JP9186798A JP3408147B2 JP 3408147 B2 JP3408147 B2 JP 3408147B2 JP 09186798 A JP09186798 A JP 09186798A JP 9186798 A JP9186798 A JP 9186798A JP 3408147 B2 JP3408147 B2 JP 3408147B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
voltage
electron
electrons
display panel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP09186798A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11288249A (ja
Inventor
光俊 久野
達郎 山崎
英俊 鱸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP09186798A priority Critical patent/JP3408147B2/ja
Publication of JPH11288249A publication Critical patent/JPH11288249A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3408147B2 publication Critical patent/JP3408147B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の電子放出素
子を2次元平面上にマトリクス状に配列した電子源を使
用する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子放出素子として熱陰極素
子と冷陰極素子の2種類が知られている。このうち冷陰
極素子では、例えば表面伝導型放出素子や、電界放出型
素子(以下FE型と記す)や、金属/絶縁層/金属型放
出素子(以下MIM型と記す)などが知られている。
【0003】表面伝導型放出素子としては、例えば、M.
I. Elinson, Radio E-ng. Electron Phys., 10, 1290,
(1965)や、後述する他の例が知られている。
【0004】表面伝導型放出素子は、基板上に形成され
た小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことにより
電子放出が生ずる現象を利用するものである。この表面
伝導型放出素子としては、前記エリンソン(Elinson)等
によるSnO2薄膜を用いたものの他に、Au薄膜によ
るもの[G. Dittmer:“Thin Solid Films”, 9,317 (1
972)]や、In2O3/SnO2薄膜によるもの[M. Hart
well and C. G. Fonstad:”IEEE Trans. ED Conf.”,
519 (1975)]や、カーボン薄膜によるもの[荒木久
他:真空、第26巻、第1号、22(1983)]等が
報告されている。
【0005】これらの表面伝導型放出素子の素子構成の
典型的な例として、図18に前述のM. Hartwellらによ
る素子の平面図を示す。同図において、3001は基板
で、3004はスパッタで形成された金属酸化物よりな
る導電性薄膜である。導電性薄膜3004は図示のよう
にH字形の平面形状に形成されている。この導電性薄膜
3004に、後述の通電フォーミングと呼ばれる通電処
理を施すことにより、電子放出部3005が形成され
る。図中の間隔Lは、0.5〜1[mm],幅Wは、
0.1[mm]に設定されている。尚、図示の便宜か
ら、電子放出部3005は導電性薄膜3004の中央に
矩形の形状で示したが、これは模式的なものであり、実
際の電子放出部の位置や形状を忠実に表現しているわけ
ではない。
【0006】M. Hartwellらによる素子をはじめとして
上述の表面伝導型放出素子においては、電子放出を行う
前に導電性薄膜3004に通電フォーミングと呼ばれる
通電処理を施すことにより電子放出部3005を形成す
るのが一般的であった。即ち、通電フォーミングとは、
前記導電性薄膜3004の両端に一定の直流電圧、もし
くは、例えば1V/分程度の非常にゆっくりとしたレー
トで昇圧する直流電圧を印加して通電し、導電性薄膜3
004を局所的に破壊もしくは変形もしくは変質せし
め、電気的に高抵抗な状態の電子放出部3005を形成
することである。尚、局所的に破壊もしくは変形もしく
は変質した導電性薄膜3004の一部には亀裂が発生す
る。この通電フォーミング後に導電性薄膜3004に適
宜の電圧を印加した場合には、前記亀裂付近において電
子放出が行われる。
【0007】FE型の例としては、例えば、W. P. Dyke
& W. W. Dolan,“Field emission”, Advance in Ele
ctron Physics, 8, 89 (1956)や、或は、C. A. Spind
t,“Physical properties of thin-film field emissi
on cathodes with molybdeniumcones”, J. Appl. Phy
s., 47, 5248 (1976)などが知られている。
【0008】このFE型の素子構成の典型的な例とし
て、図19に前述のC. A. Spindtらによる素子の断面図
を示す。同図において、3010は基板で、3011は
導電材料よりなるエミッタ配線、3012はエミッタコ
ーン、3013は絶縁層、3014はゲート電極であ
る。本素子は、エミッタコーン3012とゲート電極3
014の間に適宜の電圧を印加することにより、エミッ
タコーン3012の先端部より電界放出を起こさせるも
のである。また、FE型の他の素子構成として、図19
のような積層構造ではなく、基板上に基板平面とほぼ平
行にエミッタとゲート電極を配置した例もある。
【0009】また、MIM型の例としては、例えば、C.
A. Mead,“Operation of tunnel-emission Devices,
J. Appl. Phys., 32,646 (1961)などが知られている。
このMIM型の素子構成の典型的な例を図20に示す。
同図は断面図であり、図において、3020は基板で、
3021は金属よりなる下電極、3022は厚さ100
オングストローム程度の薄い絶縁層、3023は厚さ8
0〜300オングストローム程度の金属よりなる上電極
である。MIM型においては、上電極3023と下電極
3021の間に適宜の電圧を印加することにより、上電
極3023の表面より電子放出を起こさせるものであ
る。
【0010】上述の冷陰極素子は、熱陰極素子と比較し
て低温で電子放出を得ることができるため、加熱用ヒー
タを必要としない。従って、熱陰極素子よりも構造が単
純であり、微細な素子を作成可能である。また、基板上
に多数の素子を高い密度で配置しても、基板の熱溶融な
どの問題が発生しにくい。また、熱陰極素子がヒータの
加熱により動作するため応答速度が遅いのとは異なり、
冷陰極素子の場合には応答速度が速いという利点もあ
る。このため、冷陰極素子を応用するための研究が盛ん
に行われてきている。
【0011】例えば、表面伝導型放出素子は、冷陰極素
子のなかでも特に構造が単純で製造も容易であることか
ら、大面積にわたり多数の素子を形成できる利点があ
る。そこで、例えば本出願人による特開昭64−313
32号公報において開示されるように、多数の素子を配
列して駆動するための方法が研究されている。
【0012】また、表面伝導型放出素子の応用について
は、例えば、画像表示装置、画像記録装置などの画像形
成装置や、荷電ビーム源、等が研究されている。
【0013】特に、画像表示装置への応用としては、例
えば本出願人によるUSP5,066,883や特開平
2−257551号公報や特開平4−28137号公報
において開示されているように、表面伝導型放出素子と
電子の照射により発光する蛍光体とを組み合わせて用い
た画像表示装置が研究されている。表面伝導型放出素子
と蛍光体とを組み合わせて用いた画像表示装置は、従来
の他の方式の画像表示装置よりも優れた特性が期待され
ている。例えば、近年普及してきた液晶表示装置と比較
しても、自発光型であるためバックライトを必要としな
い点や、視野角が広い点が優れていると言える。
【0014】また、FE型素子を多数個並べて駆動する
方法は、例えば本出願人によるUSP4,904,89
5に開示されている。また、FE型を画像表示装置に応
用した例として、例えば、R. Meyerらにより報告された
平板型表示装置が知られている。[R. Meyer:“Recent D
evelopment on Microtips Display at LETI”,Tech.Di
gest of 4th Int. Vacuum Microelectronics Conf., Na
gahama, pp. 6-9 (1991)]。
【0015】また、MIM型を多数個並べて画像表示装
置に応用した例は、例えば本出願人による特開平3−5
5738号公報に開示されている。
【0016】発明者らは、上記従来技術に記載したもの
をはじめとして、さまざまな材料、製法、構造の冷陰極
素子を試みてきた。さらに、多数の冷陰極素子を配列し
たマルチ電子源、ならびにこのマルチ電子源を応用した
画像表示装置について研究を行ってきた。
【0017】本願発明者らは、例えば図21に示す電気
的な配線方法によるマルチ電子源を試みてきた。即ち、
冷陰極素子を2次元的に多数個配列し、これらの素子を
図示のようにマトリクス状に配線したマルチ電子源であ
る。
【0018】図中、4001は冷陰極素子を模式的に示
し、4002は行方向配線、4003は列方向配線を示
している。行方向配線4002及び列方向配線4003
は、実際には有限の電気抵抗を有するものであるが、図
においては配線抵抗4004および4005として示さ
れている。上述のような配線方法を単純マトリクス配線
と呼ぶ。なお、図示の便宜上、6×6のマトリクスで示
しているが、マトリクスの規模はむろんこれに限ったわ
けではなく、例えば画像表示装置用のマルチ電子源の場
合には、所望の画像表示を行うのに足りるだけの素子を
配列し配線するものである。
【0019】冷陰極素子を単純マトリクス配線したマル
チ電子源においては、所望の電子を出力させるため、行
方向配線4002および列方向配線4003に適宜の電
気信号を印加する。例えば、マトリクスの中の任意の1
行の冷陰極素子を駆動するには、選択する行の行方向配
線4002には選択電圧Vsを印加し、同時に非選択の
行の行方向配線4002には非選択電圧Vnsを印加す
る。これと同期して列方向配線4003に電子を出力す
るための駆動電圧Veを印加する。この方法によれば、
配線抵抗4004および4005による電圧降下を無視
すれば、選択する行の冷陰極素子には電圧(Ve−Vs)
が印加され、また非選択行の冷陰極素子には電圧(Ve
−Vns)が印加される。これら電圧Ve,Vs,Vnsを適
宜の大きさの値にすれば、選択する行の冷陰極素子だけ
から所望の強度の電子が出力されるはずであり、また列
方向配線の各々に異なる駆動電圧Veを印加すれば、選
択する行の素子の各々から異なる強度の電子が出力され
るはずである。また、駆動電圧Veを印加する時間の長
さを変えれば、電子が出力される時間の長さも変えるこ
とができるはずである。ここで、選択時の素子印加電圧
(Ve−Vs)を以下Vfと呼ぶ。さらに単純マトリクス
配線したマルチ電子源から電子を得る別の手法として、
列方向配線に駆動電圧Veを印加するための電圧源を接
続するのではなく、所望の電子を出力するのに必要な電
流を供給するための電流源を接続して駆動する方法もあ
る。ここで、電子源に流れる電流を以下素子電流Ifと
呼び、放出される電子量を放出電流Ieと呼ぶ。
【0020】したがって、冷陰極素子を単純マトリクス
配線したマルチ電子源はいろいろな応用可能性があり、
例えば画像情報に応じた電気信号を適宜印加すれば、画
像表示装置用の電子源として好適に用いることができ
る。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな電子放出素子を単純マトリクス配線したマルチ電子
源には以下に述べるような問題が発生していた。即ち、
各電子放出素子から放出された電子は高圧アノード電圧
(以下Vaと呼ぶ)により加速されて蛍光体に衝突して
発光するが、この電子放出素子の数が増大するほど、こ
の電子源を使用する画像表示装置の消費電力が大きくな
ってしまう。ここで、電子放出素子の数をm行n列、即
ち(m×n)とすると、高圧アノード電圧により消費さ
れる電力Wは、 W=(m×n)×Ie×Va (Ieは1つの素子に流
れる放出電流) となり、例えば、TV信号やコンピュータ信号を表示す
る高解像度の画像表示装置に応用する場合は、その電子
放出素子の数が莫大なものとなり、これによる消費電力
の増大が大きな問題となる。またこのような消費電力の
増大に加えて、電子が衝突する蛍光体の発熱が大きくな
る等の問題もある。
【0022】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、消費電力の増大や、蛍光体の発熱を抑えて画像を形
成できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0023】また本発明の目的は、画像形成時の発光輝
度を、実際の画像形成時に先立って求め、その求めた値
に応じて中間電極に印加する電圧を制御して、発光輝度
がある値以上にならないように抑制することで、消費電
力の増大や蛍光体の発熱を抑えた画像形成装置を提供す
ることにある。
【0024】また本発明の目的は、画像の平均輝度或は
加速電流が所定値以上になると場合に、電子放出素子か
ら放出される電子量を少なくすることにより、消費電力
の増大や蛍光体の発熱を抑える画像形成装置を提供する
ことにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の画像形成装置は以下のような構成を備える。
即ち、行方向配線と列方向配線によりマトリクス状に配
線された複数の電子放出素子を有する基板と前記電子放
出素子から放出された電子を加速するための加速電圧が
印加される電極と前記電子により発光する蛍光体とを有
するフェースプレートとを具備する表示パネルに、前記
電子放出素子から放出された電子を前記蛍光体に到達さ
せて発光させることにより画像を形成する画像形成装置
において、前記基板と前記フェースプレートとの間に設
けられ前記蛍光体に到達する電子の量を制御するため
の中間電極と、入力された画像信号に基づいて前記表示
パネルに形成される画像の発光輝度の情報を、画像の
形成に先立って検知する検知回路と、前記検知回路によ
り検知された前記発光輝度の情報に応じて、前記中間電
極に印加する電圧を制御する制御手段とを有し、前記画
像の発光輝度が所定値を上回る場合には前記中間電極に
印加する電圧を変更して、前記電子放出素子から放出さ
れた電子が前記蛍光体に到達する割合を小さくすること
を特徴とする。
【0026】上記目的を達成するために本発明の画像形
成装置は以下のような構成を備える。即ち、行方向配線
と列方向配線によりマトリクス状に配線された複数の電
子放出素子を有する基板と、前記電子放出素子から放出
された電子を加速するための加速電圧が印加される電極
と前記電子により発光する蛍光体とを有するフェースプ
レートとを具備する表示パネルに、前記電子放出素子か
ら放出された電子を前記蛍光体に到達させて発光させる
ことにより画像を形成する画像形成装置において、前記
基板と前記フェースプレートとの間に設けられ前記蛍
光体に到達する電子量を制御するための中間電極と、
前記加速電圧の印加により前記電極に流れるアノード電
流値を計測し、前記表示パネルに形成される画像の発光
輝度の情報を検知する検知回路と、 前記検知回路により
検知された前記発光輝度の情報に応じて、前記中間電極
に印加する電圧を制御する制御手段とを有し、前記画像
の発光輝度が所定値を上回る場合には前記中間電極に印
加する電圧を変更して、前記電子放出素子から放出され
た電子が前記蛍光体に到達する割合を小さくすることを
特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0028】本実施の形態では、冷陰極電子源の一例と
して表面伝導型放出素子を基板上に多数個設けたマルチ
電子源と、これを応用した画像表示装置の例を説明す
る。
【0029】図1は、本実施の形態の表面伝導型放出素
子の多数を基板上に配列したマルチ電子源を有する表示
パネル1000を説明するための図である。
【0030】図1において、1は例えばガラス等を材料
とする絶縁性基板で、実線で囲んだ2は基板1の上に設
けられた表面伝導型放出素子を示している。3は行方向
配線を示し、それぞれ行端子Dx1〜DxMのそれぞれと接
続されている。4は列方向配線を示し、それぞれ列端子
Dy1〜DyNのそれぞれに接続されている。そして、前述
の表面伝導型放出素子2は、これら行方向配線3及び列
方向配線4によりマトリクス状に配線されており、これ
ら端子Dx1〜DxM及びDy1〜DyNを通して、真空容器の
外から各表面伝導型放出素子に電気信号を印加できるよ
うになっている。5は中間電極を示し、表面伝導型放出
素子2と表示面側のフェースプレート8との間に配置さ
れており、導電性を有する薄板(アルミニウム等)で形
成されている。この中間電極5の位置は、表示パネル1
000の基板1とフェースプレート8との間に印加され
る電圧によって生じる電界強度を考慮して決定されるた
め、詳しく後述する。
【0031】この中間電極5は、表面伝導型放出素子2
から放出される電子を通過させるために、各放出素子に
対応した複数の開口Ghを有している。これら開口Gh
は、図1では、各表面伝導型放出素子に対応して1個ず
つ円形のものが設けられているが、例えばメッシュ上に
多数の通過口を設けてもよい。またこの中間電極5は、
端子Svを介して真空容器外と電気的に接続されてい
る。尚、この中間電極5は、表面伝導型放出素子2から
放出された電子の方向や速度等を制御することができる
のであれば、その形状や配置位置は必ずしも図1に示す
ものでなくても良く、例えば、表面伝導型放出素子2の
周囲近傍に設けてもよく、また行配線の方向に分割して
配置されていてもよい。
【0032】6,7,8のそれぞれは、ガラス性の真空
容器を形成するための底板6、側壁7及びフェースプレ
ート8を示す。この容器内の真空度は約10のマイナス
7乗[torr]程度に保たれている。特に、その一部であ
るフェースプレート8は、表面側フェイスプレートを示
している。フェイスプレート8の内面には、例えばIT
Oを材料とする透明電極が形成されている(不図示)。
9は赤(R),緑(G),青(B)の蛍光体であり、例
えば赤,緑,青の蛍光体がモザイクもしくはストライプ
上に塗り分けられている。ここでは図面の複雑化を避け
るために、赤,緑,青の蛍光体を合わせて蛍光体9とし
て示している。尚、各色の蛍光体の間にはCRTの分野
では公知のブラックマトリクスもしくはブラックストラ
イプを設けてもよい(不図示)。10はCRT等で公知
のメタルバック層である。このメタルバック層10とI
TOは、電子の加速電圧を印加できるように端子Hvを
通じて真空容器外と電気的に接続されている。
【0033】図2は、図1に示した表示パネル1000
を駆動する電気回路の構成を示すブロック図である。
【0034】図2において、1000は図1の表示パネ
ルを示している。11は外部から入力する画像信号をデ
コードするためのデコード回路、13は検知回路、14
はシリアル/パラレル変換回路(以下シリ/パラ変換回
路と略す)、15はラインメモリ、16は位相変調信号
発生回路、12はタイミング制御回路、17は走査信号
切換回路、18は輝度制御回路、19は高圧電源制御、
G1からGHは変調信号をうけて列方向配線側に信号を
出力するトランジスタである。
【0035】ここで表示パネル1000の電極は、各電
気回路と接続されており、端子Hvは例えば10KVの
加速電圧を発生する電圧源Vhからの電力供給を受けて
高電圧を発生する高圧電源制御部19に接続されてい
る。また表示パネル1000の列方向の端子Dy1からD
yNのそれぞれは、変調信号側トランジスタG1〜GNのそ
れぞれに接続され、端子Dx1〜DxMのそれぞれは走査信
号切換回路17の出力端子のそれぞれに接続されてい
る。また端子Svは輝度制御回路18に接続されてい
る。
【0036】以下、各部の機能を説明する。
【0037】外部から入力される、例えばNTSCテレ
ビ等の複合画像信号はデコード回路11に入力されてデ
コードされ、この入力された複合画像信号から輝度成分
と同期信号成分を分離して、前者(輝度成分)をDat
a信号としてシリ/パラ変換回路14と検知回路13に
出力し、後者(同期信号成分)をTsync信号としてタイ
ミング制御回路12に出力する。即ち、デコード回路1
1は、RGBの各色成分ごとの輝度成分を表示パネル1
000のカラー表示素子の配列に合わせて配列し直して
シリ/パラ変換回路14に順次出力するとともに、垂直
同期信号と水平同期信号を抽出して同期信号Tsyncとし
てタイミング制御回路12に出力する。タイミング制御
回路12は、この同期信号Tsyncを基準にして、各部の
動作タイミングを整合させるための各種タイミング制御
信号を発生する。つまり、シリ/パラ変換回路14に対
してはシフトクロック信号Tspを、ラインメモリ15に
対してはラッチ信号Tmryを、位相変調回路16に対し
ては変調信号Tmodを、走査信号切換回路17に対して
は切り換え信号Tscanを出力する。
【0038】シリ/パラ変換回路14は、デコード回路
11から入力する輝度信号Dataをタイミング制御回
路12により入力されるシフトクロック信号Tspに同期
して取り込み、N個の並列信号I1〜INとしてラインメ
モリ15に出力する。タイミング制御回路12は、1ラ
イン分のデータが保持されると、その1ライン分のデー
タをラインメモリ15に出力する。このときタイミング
制御回路12は、1ライン分の画像データがシリ/パラ
変換された時点で、ラインメモリ15にラッチ信号Tmr
yを出力する。これによりラインメモリ15はシフトレ
ジスタ14からの1ラインデータI1〜INを記憶して、
それをI1'からI7'として位相変調回路16に出力す
る。このデータは、ラインメモリ15に次のラッチ信号
Tmryが入力されるまで保持される。
【0039】位相変調回路16は、ラインメモリ15か
ら入力される画像1ライン分の画像データに基づいて、
表示パネル1000の列配線電極Dy1〜DyNの各々に接
続されたトランジスタG1〜GNのそれぞれのベースに印
加する変調信号を発生させる。この位相変調回路14
は、入力データI1'〜IN'を、タイミング制御回路12
から入力される変調信号Tmodにより位相変調した変調
信号を生成して出力する。この変調信号は、本実施の形
態では、画像データ(輝度)の値に応じて電圧パルスの
長さを変更するパルス幅変調方式を用いているが、画像
データに応じて電圧の大きさを変える電圧(振幅)変調
を用いてもよい。
【0040】また、走査信号切換回路17は、表示パネ
ル1000の表面伝導型放出素子の各行方向配線を選択
して駆動するための電圧パルスを発生するための回路で
ある。この走査信号切換回路17は、タイミング制御回
路12から入力される切り換え信号Tscanに合わせて内
部のスイッチング回路を切換え、表示パネル1000の
駆動する行方向配線を順次選択している。即ち、ここで
は選択された行方向配線端子に一定電源「−Vf」を、
非選択の行方向配線端子をGNDに接続(接地)する。
図2の例では、1番目の走査線のみが選択されている。
【0041】次に、中間電極5を使用した輝度調整につ
いて説明する。
【0042】通常の駆動時における中間電極5の電位を
Vs1、輝度調整時の中間電極5の電位をVs2とする。ま
た、この中間電極5に印加する電圧をSvとする。
【0043】ここで、Vs1,Vs2の選び方について説明
する。通常の画像表示期間中では、表面伝導型放出素子
2から放出された電子が中間電極5に設けられた孔Gh
を通過して蛍光体9に到達する確率が高いことが望まれ
る。そこで本実施の形態では、表面伝導型放出素子2と
蛍光体9とで形成される平面電界を乱さないような中間
電極電位をVs1として選んだ。即ち、表面伝導型放出素
子2と蛍光体9との間の距離をh1、表面伝導型放出素
子2と中間電極5との間の距離をh2としたときに、 Vs1=Va×h2/h1 の関係が成立するようにした。
【0044】例えば、h1=4mm,h2=200μm,
Va=10kVのとき、Vs1=500[V]とした。ま
た、かかる条件で電子透過率が最大になるように、xy
面内での上記通過孔Ghの位置を設定している。ここ
で、電圧Vs2を電圧Vs1より大きくしても、或は逆に小
さくしても、表面伝導型放出素子2から放出された電子
が蛍光体8に到達する割合が小さくなることを発明者等
は確認している。
【0045】従って、この中間電極5に印加する電圧S
vを制御する(電位を変化させる)ことにより、フェイ
スプレート8に到達する電子量を制御することができ、
これにより表示パネル1000の発光輝度を制御するこ
とが可能になる。
【0046】即ち、前述の条件下で中間電極の電位を変
化させると電子透過率が減少する。その電位の変化は、
正負のどちらであれ透過率を減少させることになるが、
消費電力を考慮すると電位を下げる方が好ましい。
【0047】本実施の形態では、前述した特性を生かす
ことができるように、まずデコード回路11により分離
された輝度信号成分(データ)を検知回路13に入力
し、検知回路13で1フィールド分の輝度信号を積分し
て、そこから得られる輝度の平均を出力している。
【0048】ここでデコーダ回路11から出力されるデ
ータ(Data)はデジタル化された論理信号であるため、検
知回路13では、そのデータを逐次メモリ(図3のRA
M52)に蓄え、そのRAM52に1フィールド分のデ
ータが格納された時点で、そのデータの平均値を演算し
ている。この検知回路13は、例えば1チップのMPU
を搭載して、その処理速度を向上させることも可能であ
る。
【0049】この検知回路13で平均化された輝度レベ
ルを示す制御信号が信号線20を介して輝度制御回路1
8に入力されている。この輝度制御回路18は、画像デ
ータの輝度レベルに応じた制御信号により中間電極5へ
の印加電圧Svを制御して、表示パネル1000の輝度
制限を行っている。
【0050】更に検知回路13は、信号線21を介し
て、フェースプレート8に印加する高圧電源制御部19
からのアノード電流値を入力し、また高電圧源Vhから
高電圧を端子Hvを介して表示パネル1000の端子に
供給するライン(駆動ライン)を流れる電流値を高圧電
源制御部19を介して入力し、アノード電流(平均値)
も検出する手段も備えている。これらアノード電流及び
ラインの電流値は、高圧電源制御部19から出力される
信号として検知回路13に入力されており、これらの信
号は各々の電流値をデジタル的な論理信号、もしくはア
ナログ信号としてもよく、論理信号である場合には、検
知回路13はその入力したデジタル値を前述のRAM5
2に蓄え、またアナログ信号の場合には図3のA/D変
換器55によりA/D変換して、デジタル信号の場合と
同様にRAM52に蓄積する。各々のデータから平均値
を算出する処理は、前述したMPUによる演算処理を施
すことによって求めることができる。
【0051】輝度制御回路18は、検知回路13から、
この平均電流値を示す制御信号を信号線20を介して入
力すると、その値に応じて中間電極5への印加電圧Sv
を制御し、実質的な輝度コントロールを行うことができ
る。
【0052】また本実施の形態では、印加電圧Svを約
250Vに設定して表示パネル1000への画像表示を
行っている。ここで例えば画像データが全白を表示する
ような場合には、この表示パネル1000における消費
電力が(全画素数×高圧アノード電圧Va×高電圧Hv)
によって決定される。ここで、放出される電子量が増加
する程、表示パネル1000における消費電力が増大す
ることになるため、前述した画像データの平均値等から
の信号を基に、輝度制御回路18によって中間電極5に
印加する電圧Svを下げることにより、フェースプレー
ト8方向に加速される電子の中間電極5の開口を透過す
る透過率を下げる。その結果、表示パネル1000全体
の輝度を抑え、高圧源Vhの消費電極を低減させること
が可能となる。
【0053】図3は、本実施の形態の検知回路13の構
成を示すブロック図、図4はその検知回路における処理
を示すフローチャートである。
【0054】図3において、51はマイクロプロセッサ
等のCPUで、プログラムメモリ53に記憶された制御
プログラム(図4のフローチャート)に従って輝度レベ
ル或はアノード電流などの平均値或は積分値等を求め、
その値に基づいて信号線20及び21上に各種制御信号
を出力している。プログラムメモリ53は、例えばRO
Mなどで構成され、CPU51により実行されるプログ
ラムコードを記憶している。このプログラムについては
図4のフローチャートを参照して後述する。54は入力
ポートで、デコード回路11でデコードされた輝度成分
(Data)、信号線21を介してアノード電流或はラ
イン電流を入力している。55はA/D変換器で、入力
ポート54よりアナログ信号が入力された場合は、その
信号をデジタル信号に変換してシステムバス57に出力
している。56は出力ポートで、信号線20を介して輝
度制御回路18に制御信号を出力したり、信号線21を
介して高圧電源制御部19を制御している。
【0055】図4は、本実施の形態の検知回路13のC
PU51による制御処理を示すフローチャートで、この
処理を実行する制御プログラはプログラムメモリ53に
記憶されている。
【0056】まずステップS1では、デコード回路11
より出力されるData(輝度データ)を入力ポート5
4を介して入力し、このDataを1フレーム分入力す
るとステップS2に進み、その輝度データに基づいて、
1画面全体の平均輝度を算出する。そしてステップS3
で、その算出した平均輝度に基づいて、輝度制御回路1
8に出力する制御信号を決定して輝度制御回路18に出
力する。これは例えば、その平均輝度と基準値とを比較
し、その平均輝度が基準値を上回る場合には、輝度制御
回路18により中間電極5に印加する電圧Svを下げて
電子放出率を低下させるように制御する。
【0057】またステップS4では、信号線21を介し
て高圧電源制御部19からアノード電流及びライン電流
を入力し、ステップS5で、それらを平均化したデータ
を求め、ステップS6で、その平均化したデータに基づ
いて高圧電源制御部19及び/或は輝度制御回路18の
出力を制御する。
【0058】尚、このフローチャートでは、最初に輝度
データに基づく画面全体の平均輝度を算出して輝度制御
回路18を制御しているが、本発明はこれに限定される
ものでなく、最初にアノード電流やライン電流を求めて
も良く、或はそのいずれか一方のみを求めて、その平均
値を求めても良い。
【0059】図5は、本実施の形態の表示パネル100
0を使用して画像を表示するタイミングチャートを示す
図である。
【0060】表示パネル1000の行方向配線は、線順
次に走査駆動され、順次1ライン走査時間に相当するパ
ルスが印加されて1フィールド分の画像が表示される。
この1ラインの走査時間は、例えば行方向配線240本
とし、1フィールドを60Hz周期とした時には、約7
0μ秒となる。また表示パネル1000の列方向配線に
印加される変調信号は、ある任意の列方向配線に印加さ
れる変調信号を示しており、入力された画像信号の1走
査線分の画像信号に応じてパルス幅変調された変調信号
が、この1ライン走査に同期して印加される。
【0061】中間電極5に印加される電圧Svは、本実
施の形態では、画像データの平均輝度から決定される値
によって制限されており、最初の1フィールド目には電
圧250Vが印加され、2フィールド目には200Vの
電圧が印加されている(全白データが表示される場
合)。
【0062】以上のような制御は、前述した検知回路1
3と輝度制御回路18によって実行され、中間電極5に
印加する電圧を250Vから200Vに制限することに
より、表示パネル1000の発光輝度が抑えられてい
る。尚、表示パネル1000の行方向配線及び列方向配
線側に印加する電圧Vf/2は、本実施の形態では約7
V(行方向配線は−7V)としており、駆動される各素
子に印加される電圧は約14Vとしている。この電圧値
14Vは、表面伝導型放出素子2から電子放出をさせる
ための閾値電圧(Vth:図14参照)以上の値となって
いる。 <本実施の形態の表面伝導型放出素子の製法及び用途説
明>図6は、本実施の形態の表示パネル1000の外観
斜視図であり、その内部構造を示すために表示パネル1
000の1部を切り欠いて示している。
【0063】図中、1005はリアプレート、1006
は側壁、1007はフェースプレートであり、1005
〜1007により表示パネルの内部を真空に維持するた
めの気密容器を形成している。気密容器を組み立てるに
あたっては、各部材の接合部に十分な強度と気密性を保
持させるため封着する必要があるが、例えばフリットガ
ラスを接合部に塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中
で、400℃〜500℃で10分以上焼成することによ
り封着を達成した。気密容器内部を真空に排気する方法
については後述する。1011は中間電極で、前述の中
間電極5に相当している。
【0064】リアプレート1005には、基板1001
が固定されているが、この基板1001上には表面伝導
型放出素子1002がN×M個形成されている(ここで
N,Mは2以上の正の整数であり、目的とする表示画素
数に応じて適宜設定される。例えば、高品位テレビジョ
ンの表示を目的とした表示装置においては、N=300
0,M=1000以上の数を設定することが望ましい。
本実施の形態においては、N=3072,M=1024
とした)。前記N×M個の表面伝導型放出素子1002
は、M本の行方向配線1003とN本の列方向配線10
04により単純マトリクス配線されている。前記100
1〜1004によって構成される部分をマルチ電子源と
呼ぶ。なお、マルチ電子源の製造方法や構造について
は、後で詳しく述べる。
【0065】本実施の形態においては、気密容器のリア
プレート1005にマルチ電子源の基板1001を固定
する構成としたが、マルチ電子源の基板1001が十分
な強度を有するものである場合には、気密容器のリアプ
レートとしてマルチ電子源の基板1001自体を用いて
もよい。
【0066】また、フェースプレート1007の下面に
は、蛍光膜1008が形成されている。本実施の形態の
表示パネル1000はカラー表示用であるため、蛍光膜
1008の部分にはCRTの分野で用いられる赤
(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体が塗り分
けられている。各色の蛍光体は、たとえば図7(A)に
示すようにストライプ状に塗り分けられ、各色の蛍光体
のストライプの間には黒色の導電体1010が設けてあ
る。この黒色の導電体1010を設ける目的は、電子の
照射位置に多少のずれがあっても表示色にずれが生じな
いようにするためや、外光の反射を防止して表示コント
ラストの低下を防ぐため、更には電子による蛍光膜のチ
ャージアップを防止するためなどである。黒色の導電体
1010には、黒鉛を主成分として用いたが、上記の目
的に適するものであればこれ以外の材料を用いても良
い。
【0067】また、3原色の蛍光体の塗り分け方は図7
(A)に示したストライプ状の配列に限られるものでは
なく、たとえば図7(B)に示すようなデルタ状配列
や、それ以外の配列であってもよい。なお、モノクロー
ムの表示パネルを作成する場合には、単色の蛍光体材料
を蛍光膜1008に用いればよく、また黒色導電材料は
必ずしも用いなくともよい。
【0068】また、蛍光膜1008のリアプレート側の
面には、CRTの分野では公知のメタルバック1009
を設けてある。このメタルバック1009を設けた目的
は、蛍光膜1008が発する光の一部を鏡面反射して光
利用率を向上させるため、負イオンの衝突から蛍光膜1
008を保護するため、電子加速電圧を印加するための
電極として作用させるため、蛍光膜1008を励起した
電子の導電路として作用させるためなどである。このメ
タルバック1009は、蛍光膜1008をフェースプレ
ート基板1007上に形成した後、蛍光膜表面を平滑化
処理し、その上にアルミニウムを真空蒸着する方法によ
り形成した。なお、蛍光膜1008に低電圧用の蛍光体
材料を用いた場合には、メタルバック1009は用いな
い。
【0069】また、本実施の形態では用いなかったが、
加速電圧の印加用や蛍光膜の導電性向上を目的として、
フェースプレート基板1007と蛍光膜1008との間
に、例えばITOを材料とする透明電極を設けてもよ
い。
【0070】また、Dx1〜DxMおよびDy1〜DyNおよび
Hvは、当該表示パネル1000と不図示の電気回路と
を電気的に接続するために設けた気密構造の電気接続用
端子である。Dx1〜DxMはマルチ電子源の行方向配線1
003と、Dy1〜DyNはマルチ電子源の列方向配線10
04と、Hvはフェースプレートのメタルバック100
9とそれぞれ電気的に接続している。
【0071】また、気密容器内部を真空に排気するに
は、気密容器を組み立てた後、不図示の排気管と真空ポ
ンプとを接続し、気密容器内を10のマイナス7乗[to
rr]程度の真空度まで排気する。その後、排気管を封止
するが、気密容器内の真空度を維持するために、封止の
直前あるいは封止後に気密容器内の所定の位置にゲッタ
ー膜(不図示)を形成する。ゲッター膜とは、たとえば
Baを主成分とするゲッター材料をヒータもしくは高周
波加熱により加熱し蒸着して形成した膜であり、該ゲッ
ター膜の吸着作用により気密容器内は1×10マイナス
5乗ないしは1×10マイナス7乗[torr]の真空度に
維持される。
【0072】以上、本発明の実施の形態の表示パネル1
000の基本構成と製法を説明した。
【0073】次に、この実施の形態の表示パネル100
0に用いたマルチ電子源の製造方法について説明する。
本実施の形態の画像表示装置に用いるマルチ電子源は、
表面伝導型放出素子を単純マトリクス配線した電子源で
あれば、表面伝導型放出素子の材料や形状あるいは製法
に制限はない。しかしながら、本願発明者らは、表面伝
導型放出素子の中では、電子放出部もしくはその周辺部
を微粒子膜から形成したものが電子放出特性に優れ、し
かも製造が容易に行えることを見出している。したがっ
て、高輝度で大画面の画像表示装置のマルチ電子源に用
いるには、最も好適であると言える。そこで、上記実施
の形態の表示パネルにおいては、電子放出部もしくはそ
の周辺部を微粒子膜から形成した表面伝導型放出素子を
用いた。そこで、まず好適な表面伝導型放出素子につい
て基本的な構成と製法および特性を説明し、その後で多
数の素子を単純マトリクス配線したマルチ電子源の構造
について述べる。
【0074】(表面伝導型放出素子の好適な素子構成と
製法)電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成する表面伝導型放出素子の代表的な構成には、平面型
と垂直型の2種類があげられる。
【0075】(平面型の表面伝導型放出素子)まず最初
に、平面型の表面伝導型放出素子の素子構成と製法につ
いて説明する。図8に示すのは、平面型の表面伝導型放
出素子の構成を説明するための平面図(A)および断面
図(B)である。図中、1101は基板、1102と1
103は素子電極、1104は導電性薄膜、1105は
通電フォーミング処理により形成した電子放出部、11
13は通電活性化処理により形成した薄膜である。
【0076】基板1101としては、たとえば、石英ガ
ラスや青板ガラスをはじめとする各種ガラス基板や、ア
ルミナをはじめとする各種セラミクス基板、あるいは上
述の各種基板上に、例えばSiO2を材料とする絶縁層
を積層した基板などを用いることができる。
【0077】また、基板1101上に基板面と平行に対
向して設けられた素子電極1102と1103は、導電
性を有する材料によって形成されている。たとえば、N
i,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Cu,Pd,
Ag等をはじめとする金属、あるいはこれらの金属の合
金、あるいはIn2O3−SnO2をはじめとする金属酸
化物、ポリシリコンなどの半導体、などの中から適宜材
料を選択して用いればよい。電極を形成するには、たと
えば真空蒸着などの製膜技術とフォトリソグラフィ、エ
ッチングなどのパターニング技術を組み合わせて用いれ
ば容易に形成できるが、それ以外の方法(たとえば印刷
技術)を用いて形成してもさしつかえない。
【0078】素子電極1102と1103の形状は、当
該電子放出素子の応用目的に合わせて適宜設計される。
一般的には、電極間隔Lは通常は数百オングストローム
から数百マイクロメータの範囲から適当な数値を選んで
設計されるが、なかでも表示装置に応用するために好ま
しいのは数マイクロメータより数十マイクロメータの範
囲である。また、素子電極の厚さdについては、通常は
数百オングストロームから数マイクロメータの範囲から
適当な数値が選ばれる。
【0079】また、導電性薄膜1104の部分には微粒
子膜を用いる。ここで述べた微粒子膜とは、構成要素と
して多数の微粒子を含んだ膜(島状の集合体も含む)の
ことをさす。微粒子膜を微視的に調べれば、通常は、個
々の微粒子が離間して配置された構造か、あるいは微粒
子が互いに隣接した構造か、あるいは微粒子が互いに重
なり合った構造が観測される。
【0080】微粒子膜に用いた微粒子の粒径は、数オン
グストロームから数千オングストロームの範囲に含まれ
るものであるが、中でも好ましいのは10オングストロ
ームから200オングストロームの範囲のものである。
また、微粒子膜の膜厚は、以下に述べるような諸条件を
考慮して適宜設定される。即ち、素子電極1102或は
1103と電気的に良好に接続するのに必要な条件、後
述する通電フォーミングを良好に行うのに必要な条件、
微粒子膜自身の電気抵抗を後述する適宜の値にするため
に必要な条件、などである。具体的には、数オングスト
ロームから数千オングストロームの範囲のなかで設定す
るが、なかでも好ましいのは10オングストロームから
500オングストロームの間である。
【0081】また、微粒子膜を形成するのに用いられう
る材料としては、たとえば、Pd,Pt,Ru,Ag,
Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,T
a,W,Pbなどをはじめとする金属や、PdO,Sn
O2,In2O3,PbO,Sb2O3などをはじめとする
酸化物や、HfB2,ZrB2,LaB6,CeB6,YB
4,GdB4などをはじめとする硼化物や、TiC,Zr
C,HfC,TaC,SiC,WCなどをはじめとする
炭化物や、TiN,ZrN,HfN,などをはじめとす
る窒化物や、Si,Ge,などをはじめとする半導体
や、カーボン、などがあげられ、これらの中から適宜選
択される。
【0082】以上述べたように、導電性薄膜1104を
微粒子膜で形成したが、そのシート抵抗値については、
10の3乗から10の7乗[オーム/□]の範囲に含ま
れるよう設定した。
【0083】なお、導電性薄膜1104と素子電極11
02および1103とは、電気的に良好に接続されるの
が望ましいため、互いの一部が重なりあうような構造を
とっている。その重なり方は、図8の例においては、下
から、基板、素子電極、導電性薄膜の順序で積層した
が、場合によっては下から基板、導電性薄膜、素子電
極、の順序で積層してもさしつかえない。
【0084】また、電子放出部1105は、導電性薄膜
1104の一部に形成された亀裂状の部分であり、電気
的には周囲の導電性薄膜よりも高抵抗な性質を有してい
る。この亀裂は、導電性薄膜1104に対して、後述す
る通電フォーミングの処理を行うことにより形成する。
亀裂内には、数オングストロームから数百オングストロ
ームの粒径の微粒子を配置する場合がある。なお、実際
の電子放出部の位置や形状を精密かつ正確に図示するの
は困難なため、図8においては模式的に示した。
【0085】また、薄膜1113は、炭素もしくは炭素
化合物よりなる薄膜で、電子放出部1105およびその
近傍を被覆している。薄膜1113は、通電フォーミン
グ処理後に、後述する通電活性化の処理を行うことによ
り形成する。
【0086】薄膜1113は、単結晶グラファイト、多
結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいずれかか、も
しくはその混合物であり、膜厚は500[オングストロ
ーム]以下とするが、300[オングストローム]以下
とするのがさらに好ましい。なお、実際の薄膜1113
の位置や形状を精密に図示するのは困難なため、図8に
おいては模式的に示した。また、平面図(A)において
は、薄膜1113の一部を除去した素子を図示した。
【0087】以上、好ましい素子の基本構成を述べた
が、実施の形態においては以下のような素子を用いた。
すなわち、基板1101には青板ガラスを用い、素子電
極1102と1103にはNi薄膜を用いた。素子電極
の厚さdは1000[オングストローム]、電極間隔L
は2[マイクロメータ]とした。
【0088】微粒子膜の主要材料としてPdもしくはP
dOを用い、微粒子膜の厚さは約100[オングストロ
ーム]、幅Wは100[マイクロメータ]とした。
【0089】次に、好適な平面型の表面伝導型放出素子
の製造方法について説明する。図9(a)〜(d)は、
表面伝導型放出素子の製造工程を説明するための断面図
で、各部材の表記は前記図8と同一である。
【0090】(1)まず、図9(a)に示すように、基
板1101上に素子電極1102および1103を形成
する。これら電極を形成するにあたっては、予め基板1
101を洗剤、純水、有機溶剤を用いて十分に洗浄後、
素子電極の材料を堆積させる(堆積する方法としては、
たとえば、蒸着法やスパッタ法などの真空成膜技術を用
ればよい)。その後、堆積した電極材料を、フォトリソ
グラフィー・エッチング技術を用いてパターニングし、
(a)に示した一対の素子電極(1102と1103)
を形成する。
【0091】(2)次に、同図(b)に示すように、導
電性薄膜1104を形成する。この導電性薄膜1104
を形成するにあたっては、まず前記(a)の基板に有機
金属溶液を塗布して乾燥し、加熱焼成処理して微粒子膜
を成膜した後、フォトリソグラフィー・エッチングによ
り所定の形状にパターニングする。ここで、有機金属溶
液とは、導電性薄膜に用いる微粒子の材料を主要元素と
する有機金属化合物の溶液である(具体的には、本実施
の形態では主要元素としてPdを用いた。また、実施の
形態では塗布方法として、ディッピング法を用いたが、
それ以外のたとえばスピンナー法やスプレー法を用いて
もよい)。
【0092】また、微粒子膜で作られる導電性薄膜の成
膜方法としては、本実施の形態で用いた有機金属溶液の
塗布による方法以外の、たとえば真空蒸着法やスパッタ
法、あるいは化学的気相堆積法などを用いる場合もあ
る。
【0093】(3)次に、同図(c)に示すように、フ
ォーミング用電源1110から素子電極1102と11
03の間に適宜の電圧を印加し、通電フォーミング処理
を行って、電子放出部1105を形成する。
【0094】この通電フォーミング処理とは、微粒子膜
で作られた導電性薄膜1104に通電を行って、その一
部を適宜に破壊、変形、もしくは変質せしめ、電子放出
を行うのに好適な構造に変化させる処理のことである。
微粒子膜で作られた導電性薄膜のうち電子放出を行うの
に好適な構造に変化した部分(即ち、電子放出部110
5)においては、薄膜に適当な亀裂が形成されている。
なお、電子放出部1105が形成される前と比較する
と、形成された後は素子電極1102と1103の間で
計測される電気抵抗は大幅に増加する。
【0095】通電方法をより詳しく説明するために、図
10に、フォーミング用電源1110から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。微粒子膜で作られた導電性薄
膜をフォーミングする場合には、パルス状の電圧が好ま
しく、本実施の形態の場合には同図に示したようにパル
ス幅T1の三角波パルスをパルス間隔T2で連続的に印
加した。その際には、三角波パルスの波高値Vpfを、
順次昇圧した。また、電子放出部1105の形成状況を
モニタするためのモニタパルスPmを適宜の間隔で三角
波パルスの間に挿入し、その際に流れる電流を電流計1
111で計測した。
【0096】実施の形態においては、例えば10のマイ
ナス5乗[torr]程度の真空雰囲気下において、例えば
パルス幅T1を1[ミリ秒]、パルス間隔T2を10
[ミリ秒]とし、波高値Vpfを1パルスごとに0.1
[V]ずつ昇圧した。そして、三角波を5パルス印加す
るたびに1回の割りで、モニタパルスPmを挿入した。
フォーミング処理に悪影響を及ぼすことがないように、
モニタパルスの電圧Vpmは0.1[V]に設定した。
そして、素子電極1102と1103の間の電気抵抗が
1×10の6乗[オーム]になった段階、すなわちモニ
タパルス印加時に電流計1111で計測される電流が1
×10のマイナス7乗[A]以下になった段階で、フォ
ーミング処理にかかわる通電を終了した。
【0097】なお、上記の方法は、本実施例の表面伝導
型放出素子に関する好ましい方法であり、例えば微粒子
膜の材料や膜厚、あるいは素子電極間隔Lなど表面伝導
型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて通
電の条件を適宜変更するのが望ましい。
【0098】(4)次に、図9(d)に示すように、活
性化用電源1112から素子電極1102と1103の
間に適宜の電圧を印加し、通電活性化処理を行って、電
子放出特性の改善を行う。この通電活性化処理とは、前
記通電フォーミング処理により形成された電子放出部1
105に適宜の条件で通電を行って、その近傍に炭素も
しくは炭素化合物を堆積せしめる処理のことである。
(図においては、炭素もしくは炭素化合物よりなる堆積
物を部材1113として模式的に示した)。なお、通電
活性化処理を行うことにより、行う前と比較して、同じ
印加電圧における放出電流を典型的には100倍以上に
増加させることができる。
【0099】具体的には、10のマイナス4乗ないし1
0のマイナス5乗[torr]の範囲内の真空雰囲気中で、
電圧パルスを定期的に印加することにより、真空雰囲気
中に存在する有機化合物を起源とする炭素もしくは炭素
化合物を堆積させる。堆積物1113は、単結晶グラフ
ァイト、多結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいず
れかか、もしくはその混合物であり、膜厚は500[オ
ングストローム]以下、より好ましくは300[オング
ストローム]以下である。
【0100】通電方法をより詳しく説明するために、図
11(a)に、活性化用電源1112から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。本実施の形態においては、一
定電圧の矩形波を定期的に印加して通電活性化処理を行
ったが、具体的には,矩形波の電圧Vacは14
[V],パルス幅T3は、1[ミリ秒],パルス間隔T
4は10[ミリ秒]とした。なお、上述の通電条件は、
本実施の形態の表面伝導型放出素子に関する好ましい条
件であり、表面伝導型放出素子の設計を変更した場合に
は、それに応じて条件を適宜変更するのが望ましい。
【0101】図9(d)に示す1114は、該表面伝導
型放出素子から放出される放出電流Ieを捕捉するため
のアノード電極で、直流高電圧電源1115および電流
計1116が接続されている。(なお、基板1101
を、表示パネルの中に組み込んでから活性化処理を行う
場合には、表示パネルの蛍光面をアノード電極1114
として用いる)。活性化用電源1112から電圧を印加
する間、電流計1116で放出電流Ieを計測して通電
活性化処理の進行状況をモニタし、活性化用電源111
2の動作を制御する。電流計1116で計測された放出
電流Ieの一例を図11(b)に示す。活性化電源11
12からパルス電圧を印加しはじめると、時間の経過と
ともに放出電流Ieは増加するが、やがて飽和してほと
んど増加しなくなる。このように、放出電流Ieがほぼ
飽和した時点で活性化用電源1112からの電圧印加を
停止し、通電活性化処理を終了する。
【0102】なお、上述の通電条件は、本実施の形態の
表面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、表面
伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じ
て条件を適宜変更するのが望ましい。
【0103】以上のようにして、図9(e)に示す平面
型の表面伝導型放出素子を製造した。
【0104】(垂直型の表面伝導型放出素子)次に、電
子放出部もしくはその周辺を微粒子膜から形成した表面
伝導型放出素子のもうひとつの代表的な構成、すなわち
垂直型の表面伝導型放出素子の構成について説明する。
【0105】図12は、本実施の形態の垂直型の基本構
成を説明するための模式的な断面図であり、図中の12
01は基板、1202と1203は素子電極、1206
は段差形成部材、1204は微粒子膜を用いた導電性薄
膜、1205は通電フォーミング処理により形成した電
子放出部、1213は通電活性化処理により形成した薄
膜、である。
【0106】垂直型が先に説明した平面型と異なる点
は、素子電極のうちの片方(1202)が段差形成部材
1206上に設けられており、導電性薄膜1204が段
差形成部材1206の側面を被覆している点にある。し
たがって、前記図8の平面型における素子電極間隔L
は、垂直型においては段差形成部材1206の段差高L
sとして設定される。なお、基板1201、素子電極1
202および1203、微粒子膜を用いた導電性薄膜1
204、については、前記平面型の説明中に列挙した材
料を同様に用いることが可能である。また、段差形成部
材1206には、たとえばSiO2 のような電気的に絶
縁性の材料を用いる。
【0107】次に、垂直型の表面伝導型放出素子の製法
について説明する。図13(a)〜(f)は、製造工程
を説明するための断面図で、各部材の表記は前記図12
と同一である。
【0108】(1)まず、図13(a)に示すように、
基板1201上に素子電極1203を形成する。
【0109】(2)次に、同図(b)に示すように、段
差形成部材を形成するための絶縁層を積層する。絶縁層
は、たとえばSiO2 をスパッタ法で積層すればよい
が、たとえば真空蒸着法や印刷法などの他の成膜方法を
用いてもよい。
【0110】3)次に、同図(c)に示すように、絶縁
層の上に素子電極1202を形成する。
【0111】4)次に、同図(d)に示すように、絶縁
層の一部を、たとえばエッチング法を用いて除去し、素
子電極1203を露出させる。
【0112】5)次に、同図(e)に示すように、微粒
子膜を用いた導電性薄膜1204を形成する。形成する
には、前記平面型の場合と同じく、たとえば塗布法など
の成膜技術を用いればよい。
【0113】6)次に、前記平面型の場合と同じく、通
電フォーミング処理を行い、電子放出部を形成する(図
9(c)を用いて説明した平面型の通電フォーミング処
理と同様の処理を行えばよい)。
【0114】(7)次に、前記平面型の場合と同じく、
通電活性化処理を行い、電子放出部近傍に炭素もしくは
炭素化合物を堆積させる(図9(d)を用いて説明した
平面型の通電活性化処理と同様の処理を行えばよい)。
【0115】以上のようにして、図13(f)に示す垂
直型の表面伝導型放出素子を製造した。
【0116】(表示装置に用いた表面伝導型放出素子の
特性)以上、平面型と垂直型の表面伝導型放出素子につ
いて素子構成と製法を説明したが、次に表示装置に用い
た素子の特性について述べる。
【0117】図14に、本実施の形態の表示装置に用い
た素子の(放出電流Ie)対(素子印加電圧Vf)特性、
および(素子電流If)対(素子印加電圧Vf)特性の典
型的な例を示す。なお、放出電流Ieは素子電流Ifに比
べて著しく小さく、同一尺度で図示するのが困難である
うえ、これらの特性は素子の大きさや形状等の設計パラ
メータを変更することにより変化するものであるため、
2本のグラフは各々任意単位で図示した。
【0118】表示装置に用いた素子は、放出電流Ieに
関して以下に述べる3つの特性を有している。
【0119】第一に、ある電圧(これを閾値電圧Vthと
呼ぶ)以上の大きさの電圧を素子に印加すると急激に放
出電流Ieが増加するが、一方、閾値電圧Vth未満の電
圧では放出電流Ieはほとんど検出されない。すなわ
ち、放出電流Ieに関して、明確な閾値電圧Vthを持っ
た非線形素子である。
【0120】第二に、放出電流Ieは素子に印加する電
圧Vfに依存して変化するため、電圧Vfで放出電流Ie
の大きさを制御できる。
【0121】第三に、素子に印加する電圧Vfに対して
素子から放出される電流Ieの応答速度が速いため、電
圧Vfを印加する時間の長さによって素子から放出され
る電子の電荷量を制御できる。
【0122】以上のような特性を有するため、表面伝導
型放出素子を表示装置に好適に用いることができた。た
とえば多数の素子を表示画面の画素に対応して設けた表
示装置において、第一の特性を利用すれば、表示画面を
順次走査して表示を行うことが可能である。すなわち、
駆動中の素子には所望の発光輝度に応じて閾値電圧Vth
以上の電圧を適宜印加し、非選択状態の素子には閾値電
圧Vth未満の電圧を印加する。駆動する素子を順次切り
替えてゆくことにより、表示画面を順次走査して表示を
行うことが可能である。
【0123】また、第二の特性かまたは第三の特性を利
用することにより、発光輝度を制御することができるた
め、諧調表示を行うことが可能である。
【0124】(多数素子を単純マトリクス配線したマル
チ電子源の構造)次に、上述の表面伝導型放出素子を基
板上に配列して単純マトリクス配線したマルチ電子源の
構造について述べる。
【0125】図15に示すのは、前記図6の表示パネル
1000に用いたマルチ電子源の平面図である。基板1
001上には、前記図8で示したものと同様な表面伝導
型放出素子が配列され、これらの素子は行方向配線電極
1003と列方向配線電極1004により単純マトリク
ス状に配線されている。行方向配線電極1003と列方
向配線電極1004の交差する部分には、電極間に絶縁
層(不図示)が形成されており、電気的な絶縁が保たれ
ている。
【0126】図15のA−A’に沿った断面を図16に
示す。
【0127】なお、このような構造のマルチ電子源は、
あらかじめ基板上に行方向配線電極1003、列方向配
線電極1004、電極間絶縁層(不図示)、および表面
伝導型放出素子の素子電極と導電性薄膜を形成した後、
行方向配線電極1003および列方向配線電極1004
を介して各素子に給電して通電フォーミング処理と通電
活性化処理を行うことにより製造した。
【0128】図17は、前記説明の表面伝導型放出素子
を電子源として用いたディスプレイパネルに、例えばテ
レビジョン放送をはじめとする種々の画像情報源より提
供される画像情報を表示できるように構成した多機能表
示装置の一例を示すための図である。図中、1000は
前述したディスプレイパネル、2101はディスプレイ
パネルの駆動回路、2102はディスプレイコントロー
ラ、2103はマルチプレクサ、2104はデコーダ、
2105は入出力インターフェース回路、2106はC
PU、2107は画像生成回路、2108および210
9および2110は画像メモリインターフェース回路、
2111は画像入力インターフェース回路、2112お
よび2113はTV信号受信回路、2114は入力部で
ある。
【0129】(なお、本表示装置は、例えばテレビジョ
ン信号のように映像情報と音声情報の両方を含む信号を
受信する場合には、当然映像の表示と同時に音声を再生
するものであるが、本発明の特徴と直接関係しない音声
情報の受信,分離,再生,処理,記憶などに関する回路
やスピーカなどについては説明を省略する。)以下、画
像信号の流れに沿って各部の機能を説明してゆく。
【0130】まず、TV信号受信回路2113は、例え
ば電波や空間光通信などのような無線伝送系を用いて伝
送されるTV画像信号を受信するための回路である。受
信するTV信号の方式は特に限られるものではなく、例
えば、NTSC方式、PAL方式、SECAM方式など
の諸方式でもよい。また、これらよりさらに多数の走査
線よりなるTV信号(例えばMUSE方式をはじめとす
るいわゆる高品位TV)は、大面積化や大画素数化に適
した前記ディスプレイパネルの利点を生かすのに好適な
信号源である。TV信号受信回路2113で受信された
TV信号は、デコーダ2104に出力される。
【0131】また、TV信号受信回路2112は、例え
ば同軸ケーブルや光ファイバーなどのような有線伝送系
を用いて伝送されるTV画像信号を受信するための回路
である。前記TV信号受信回路2113と同様に、受信
するTV信号の方式は特に限られるものではなく、また
本回路で受信されたTV信号もデコーダ2104に出力
される。
【0132】また、画像入力インターフェース回路21
11は、例えばTVカメラや画像読み取りスキャナなど
の画像入力装置から供給される画像信号を取り込むため
の回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ2104に
出力される。
【0133】また、画像メモリインターフェース回路2
110は、ビデオテープレコーダ(以下VTRと略す)
に記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取
り込まれた画像信号はデコーダ2104に出力される。
【0134】また、画像メモリインターフェース回路2
109は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を
取り込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコー
ダ2104に出力される。
【0135】また、画像メモリインターフェース回路2
108は、いわゆる静止画ディスクのように、静止画像
データを記憶している装置から画像信号を取り込むため
の回路で、取り込まれた静止画像データはデコーダ21
04に出力される。
【0136】また、入出力インターフェース回路210
5は、本表示装置と、外部のコンピュータもしくはコン
ピュータネットワークもしくはプリンタなどの出力装置
とを接続するための回路である。画像データや文字デー
タ・図形情報の入出力を行うのはもちろんのこと、場合
によっては本表示装置の備えるCPU2106と外部と
の間で制御信号や数値データの入出力などを行うことも
可能である。
【0137】また、画像生成回路2107は、前記入出
力インターフェース回路2105を介して外部から入力
される画像データや文字・図形情報や、あるいはCPU
2106より出力される画像データや文字・図形情報に
基づき表示用画像データを生成するための回路である。
本回路の内部には、例えば画像データや文字・図形情報
を蓄積するための書き換え可能メモリや、文字コードに
対応する画像パターンが記憶されている読みだし専用メ
モリや、画像処理を行うためのプロセッサなどをはじめ
として画像の生成に必要な回路が組み込まれている。本
回路により生成された表示用画像データは、デコーダ2
104に出力されるが、場合によっては前記入出力イン
ターフェース回路2105を介して外部のコンピュータ
ネットワークやプリンタ入出力することも可能である。
【0138】また、CPU2106は、主として本表示
装置の動作制御や、表示画像の生成や選択や編集に関わ
る作業を行う。
【0139】例えば、マルチプレクサ2103に制御信
号を出力し、ディスプレイパネルに表示する画像信号を
適宜選択したり組み合わせたりする。また、その際には
表示する画像信号に応じてディスプレイパネルコントロ
ーラ2102に対して制御信号を発生し、画面表示周波
数や走査方法(例えばインターレースかノンインターレ
ースか)や一画面の走査線の数など表示装置の動作を適
宜制御する。
【0140】また、前記画像生成回路2107に対して
画像データや文字・図形情報を直接出力したり、あるい
は前記入出力インターフェース回路2105を介して外
部のコンピュータやメモリをアクセスして画像データや
文字・図形情報を入力する。
【0141】なお、CPU2106は、むろんこれ以外
の目的の作業にも関わるものであっても良い。例えば、
パーソナルコンピュータやワードプロセッサなどのよう
に、情報を生成したり処理する機能に直接関わっても良
い。
【0142】あるいは、前述したように入出力インター
フェース回路2105を介して外部のコンピュータネッ
トワークと接続し、例えば数値計算などの作業を外部機
器と協同して行っても良い。
【0143】また、入力部2114は、前記CPU21
06に使用者が命令やプログラム、あるいはデータなど
を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウ
スのほか、ジョイスティック,バーコードリーダー,音
声認識装置など多様な入力機器を用いる事が可能であ
る。
【0144】また、デコーダ2104は、前記2107
ないし2113より入力される種々の画像信号を3原色
信号、または輝度信号とI信号,Q信号に逆変換するた
めの回路である。なお、同図中に点線で示すように、デ
コーダ2104は内部に画像メモリを備えるのが望まし
い。これは、例えばMUSE方式をはじめとして、逆変
換するに際して画像メモリを必要とするようなテレビ信
号を扱うためである。また、画像メモリを備えることに
より、静止画の表示が容易になる、あるいは前記画像生
成回路2107およびCPU2106と協同して画像の
間引き,補間,拡大,縮小,合成をはじめとする画像処
理や編集が容易に行えるようになるという利点が生まれ
るからである。
【0145】また、マルチプレクサ2103は、前記C
PU2106より入力される制御信号に基づき表示画像
を適宜選択するものである。すなわち、マルチプレクサ
2103はデコーダ2104から入力される逆変換され
た画像信号のうちから所望の画像信号を選択して駆動回
路2101に出力する。その場合には、一画面表示時間
内で画像信号を切り替えて選択することにより、いわゆ
る多画面テレビのように、一画面を複数の領域に分けて
領域によって異なる画像を表示することも可能である。
【0146】また、ディスプレイパネルコントローラ2
102は、前記CPU2106より入力される制御信号
に基づき駆動回路2101の動作を制御するための回路
である。
【0147】まず、ディスプレイパネルの基本的な動作
にかかわるものとして、例えばディスプレイパネルの駆
動用電源(図示せず)の動作シーケンスを制御するため
の信号を駆動回路2101に対して出力する。また、デ
ィスプレイパネルの駆動方法に関わるものとして、例え
ば画面表示周波数や走査方法(例えばインターレースか
ノンインターレースか)を制御するための信号を駆動回
路2101に対して出力する。
【0148】また、場合によっては表示画像の輝度やコ
ントラストや色調やシャープネスといった画質の調整に
関わる制御信号を駆動回路2101に対して出力する場
合もある。
【0149】また、駆動回路2101は、ディスプレイ
パネル1000に印加する駆動信号を発生するための回
路であり、前記マルチプレクサ2103から入力される
画像信号と、前記ディスプレイパネルコントローラ21
02より入力される制御信号に基づいて動作するもので
ある。
【0150】以上、各部の機能を説明したが、図17に
例示した構成により、本表示装置においては多様な画像
情報源より入力される画像情報をディスプレイパネル1
000に表示する事が可能である。すなわち、テレビジ
ョン放送をはじめとする各種の画像信号はデコーダ21
04において逆変換された後、マルチプレクサ2103
において適宜選択され、駆動回路2101に入力され
る。一方、ディスプレイコントローラ2102は、表示
する画像信号に応じて駆動回路2101の動作を制御す
るための制御信号を発生する。駆動回路2101は、上
記画像信号と制御信号に基づいてディスプレイパネル1
000に駆動信号を印加する。これにより、ディスプレ
イパネル1000において画像が表示される。これらの
一連の動作は、CPU2106により統括的に制御され
る。
【0151】また、本表示装置においては、前記デコー
ダ2104に内蔵する画像メモリや、画像生成回路21
07およびCPU2106が関与することにより、単に
複数の画像情報の中から選択したものを表示するだけで
なく、表示する画像情報に対して、例えば拡大,縮小,
回転,移動,エッジ強調,間引き,補間,色変換,画像
の縦横比変換などをはじめとする画像処理や、合成,消
去,接続,入れ換え,はめ込みなどをはじめとする画像
編集を行う事も可能である。また、本実施例の説明では
特に触れなかったが、上記画像処理や画像編集と同様
に、音声情報に関しても処理や編集を行うための専用回
路を設けても良い。
【0152】したがって、本表示装置は、テレビジョン
放送の表示機器,テレビ会議の端末機器,静止画像およ
び動画像を扱う画像編集機器,コンピュータの端末機
器,ワードプロセッサをはじめとする事務用端末機器,
ゲーム機などの機能を一台で兼ね備える事が可能で、産
業用あるいは民生用として極めて応用範囲が広い。
【0153】なお、上記図17は、表面伝導型放出素子
を電子源とするディスプレイパネルを用いた表示装置の
構成の一例を示したにすぎず、これのみに限定されるも
のではない事は言うまでもない。例えば、図17の構成
要素のうち使用目的上必要のない機能に関わる回路は省
いても差し支えない。またこれとは逆に、使用目的によ
ってはさらに構成要素を追加しても良い。例えば、本表
示装置をテレビ電話機として応用する場合には、テレビ
カメラ,音声マイク,照明機,モデムを含む送受信回路
などを構成要素に追加するのが好適である。
【0154】本表示装置においては、とりわけ表面伝導
型放出素子を電子源とするディスプレイパネルが容易に
薄形化できるため、表示装置全体の奥行きを小さくする
ことが可能である。それに加えて、表面伝導型放出素子
を電子源とするディスプレイパネルは大画面化が容易で
輝度が高く視野角特性にも優れるため、本表示装置は臨
場感あふれ迫力に富んだ画像を視認性良く表示する事が
可能である。
【0155】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、画像表示装置の平均輝度をある基準値以下に抑制す
ることが出来、画像表示装置の消費電力や蛍光板での発
熱を抑えることができる。
【0156】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、表示される画像の平均輝度をある基準値以下に抑制
することができる。これにより、画像表示装置の消費電
力や蛍光板での発熱を抑えることができる。
【0157】また、表示される画像全体の平均輝度に基
づいて、画面上における発光輝度を制御することによ
り、例えば画像中心部の対象部の輝度が高く、その周辺
の輝度が低いような画像であっても、その対象部の表示
輝度を低下させることなく良好な画像表示を行うことが
できる。
【0158】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、消
費電力の増大や、蛍光体の発熱を抑えて画像を形成でき
る。
【0159】また本発明によれば、画像形成時の発光輝
度を、実際の画像形成時先立って求め、その求めた値に
応じて中間電極に印加する電圧を制御して、発光輝度が
ある値以上にならないように抑制することで、消費電力
の増大や蛍光体の発熱を抑えることができる。
【0160】また本発明によれば、画像の平均輝度或は
加速電流が所定値以上になると場合に、電子放出素子か
ら放出される電子量を少なくすることにより、消費電力
の増大や蛍光体の発熱を抑えることができるという効果
がある。
【0161】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の表示パネルの内部を示す
一部破断した外観斜視図である。
【図2】本実施の形態の表示パネルの駆動回路の構成を
示すブロック図である。
【図3】本実施の形態の検知回路の構成を示すブロック
図である。
【図4】本実施の形態の検知回路における制御処理を示
すフローチャートである。
【図5】本実施の形態の表示パネルの駆動波形のタイミ
ングを示すタイミングチャートである。
【図6】本発明の実施の形態の画像表示装置の表示パネ
ルの一部を切り欠いて示した斜視図である。
【図7】本実施の形態の表示パネルのフェースプレート
の蛍光体配列を例示した平面図である。
【図8】本実施の形態で用いた平面型の表面伝導型放出
素子の平面図(A),断面図(B)である。
【図9】本実施の形態の平面型の表面伝導型放出素子の
製造工程を示す図である。
【図10】本実施の形態における通電フォーミング処理
の際の印加電圧波形を示す図である。
【図11】通電活性化処理の際の印加電圧波形(a),
放電電流Ieの変化(b)を示す図である。
【図12】本実施の形態の垂直型の表面伝導型放出素子
の断面図である。
【図13】図12の垂直型の表面伝導型放出素子の製造
工程を示す断面図である。
【図14】本実施の形態の表面伝導型放出素子の典型的
な特性を示すグラフ図である。
【図15】本実施の形態で用いたマルチ電子源の基板の
平面図である。
【図16】図15のA−A’の断面図である。
【図17】本発明の実施の形態の画像表示装置を用いた
多機能画像表示装置のブロック図である。。
【図18】従来知られた表面伝導型放出素子の一例を示
す図である。
【図19】従来知られたFEの一例を示す図である。
【図20】従来知られたMIM型の一例を示す図であ
る。
【図21】電子放出素子のマトリクス配線図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−31450(JP,A) 特開 平9−190160(JP,A) 特開 平1−193797(JP,A) 特開 平9−258687(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 3/22 G09G 3/20 624

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 行方向配線と列方向配線によりマトリク
    ス状に配線された複数の電子放出素子を有する基板と前
    記電子放出素子から放出された電子を加速するための加
    速電圧が印加される電極と前記電子により発光する蛍光
    体とを有するフェースプレートとを具備する表示パネル
    に、前記電子放出素子から放出された電子を前記蛍光体
    に到達させて発光させることにより画像を形成する画像
    形成装置において、 前記基板と前記フェースプレートとの間に設けられ
    記蛍光体に到達する電子の量を制御するための中間電極
    と、入力された 画像信号に基づいて前記表示パネルに形成さ
    れる画像の発光輝度の情報を、画像の形成に先立って
    検知する検知回路と、 前記検知回路により検知された前記発光輝度の情報に応
    じて、前記中間電極に印加する電圧を制御する制御手段
    を有し、 前記画像の発光輝度が所定値を上回る場合には前記中間
    電極に印加する電圧を変更して、前記電子放出素子から
    放出された電子が前記蛍光体に到達する割合を小さくす
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記検知回路は、前記画像信号の輝度成
    分データから1画面の輝度平均を求めて前記発光輝度
    情報を検知することを特徴とする請求項1に記載の画像
    形成装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記輝度平均が所定値
    以上の時、前記中間電極に印加する電圧を低下させるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 行方向配線と列方向配線によりマトリク
    ス状に配線された複数の電子放出素子を有する基板と、
    前記電子放出素子から放出された電子を加速するための
    加速電圧が印加される電極と前記電子により発光する蛍
    光体とを有するフェースプレートとを具備する表示パネ
    ルに、前記電子放出素子から放出された電子を前記蛍光
    体に到達させて発光させることにより画像を形成する画
    像形成装置において、 前記基板と前記フェースプレートとの間に設けられ
    記蛍光体に到達する電子量を制御するための中間電極
    と、前記加速電圧の印加により前記電極に流れるアノード電
    流値を計測し、前記表示パネルに形成される画像の発光
    輝度の情報を検知する検知回路と、 前記検知回路により検知された前記発光輝度の情報に応
    じて、 前記中間電極に印加する電圧を制御する制御手段
    を有し、 前記画像の発光輝度が所定値を上回る場合には前記中間
    電極に印加する電圧を変更して、前記電子放出素子から
    放出された電子が前記蛍光体に到達する割合を小さくす
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記加速電圧を制御する高圧電源制御部
    を更に有し、前記検知回路は、前記中間電極に印加する
    電圧を変更した後に、更に、前記加速電圧の印加により
    前記電極に流れるアノード電流値を計測し、これに基づ
    いて前記加速電圧を制御することを特徴とする請求項4
    に記載の画像形成装置。
JP09186798A 1998-04-03 1998-04-03 画像形成装置 Expired - Fee Related JP3408147B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09186798A JP3408147B2 (ja) 1998-04-03 1998-04-03 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09186798A JP3408147B2 (ja) 1998-04-03 1998-04-03 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11288249A JPH11288249A (ja) 1999-10-19
JP3408147B2 true JP3408147B2 (ja) 2003-05-19

Family

ID=14038517

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09186798A Expired - Fee Related JP3408147B2 (ja) 1998-04-03 1998-04-03 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3408147B2 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3305283B2 (ja) 1998-05-01 2002-07-22 キヤノン株式会社 画像表示装置及び前記装置の制御方法
JP2001324955A (ja) * 2000-05-17 2001-11-22 Futaba Corp 輝度調整装置及び電界放出形表示素子
US6936972B2 (en) 2000-12-22 2005-08-30 Ngk Insulators, Ltd. Electron-emitting element and field emission display using the same
WO2003073458A1 (fr) * 2002-02-26 2003-09-04 Ngk Insulators, Ltd. Dispositif d'emission d'electrons, procede d'activation d'un dispositif d'emission d'electrons, afficheur et procede d'activation d'un afficheur
US6897620B1 (en) 2002-06-24 2005-05-24 Ngk Insulators, Ltd. Electron emitter, drive circuit of electron emitter and method of driving electron emitter
US7067970B2 (en) 2002-09-30 2006-06-27 Ngk Insulators, Ltd. Light emitting device
JP2004228065A (ja) 2002-11-29 2004-08-12 Ngk Insulators Ltd 電子パルス放出装置
US7187114B2 (en) 2002-11-29 2007-03-06 Ngk Insulators, Ltd. Electron emitter comprising emitter section made of dielectric material
US6975074B2 (en) 2002-11-29 2005-12-13 Ngk Insulators, Ltd. Electron emitter comprising emitter section made of dielectric material
JP3867065B2 (ja) 2002-11-29 2007-01-10 日本碍子株式会社 電子放出素子及び発光素子
US7129642B2 (en) 2002-11-29 2006-10-31 Ngk Insulators, Ltd. Electron emitting method of electron emitter
US7379037B2 (en) 2003-03-26 2008-05-27 Ngk Insulators, Ltd. Display apparatus, method of driving display apparatus, electron emitter, method of driving electron emitter, apparatus for driving electron emitter, electron emission apparatus, and method of driving electron emission apparatus
US7176609B2 (en) 2003-10-03 2007-02-13 Ngk Insulators, Ltd. High emission low voltage electron emitter
US7474060B2 (en) 2003-08-22 2009-01-06 Ngk Insulators, Ltd. Light source
US7336026B2 (en) 2003-10-03 2008-02-26 Ngk Insulators, Ltd. High efficiency dielectric electron emitter
US7719201B2 (en) 2003-10-03 2010-05-18 Ngk Insulators, Ltd. Microdevice, microdevice array, amplifying circuit, memory device, analog switch, and current control unit
JP2005116232A (ja) 2003-10-03 2005-04-28 Ngk Insulators Ltd 電子放出素子及びその製造方法
JP5063906B2 (ja) * 2006-02-27 2012-10-31 京セラ株式会社 有機elディスプレイの画像表示方法および画像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11288249A (ja) 1999-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3025251B2 (ja) 画像表示装置及び画像表示装置の駆動方法
JP3408147B2 (ja) 画像形成装置
JP3299096B2 (ja) 電子源及び画像形成装置の製造方法、並びに電子源の活性化処理方法
JP3025249B2 (ja) 素子の駆動装置及び素子の駆動方法及び画像形成装置
JP3342278B2 (ja) 画像表示装置及び該装置における画像表示方法
JP3416529B2 (ja) 画像表示装置
JPH11288248A (ja) 画像形成方法及び装置
JP2000250478A (ja) 電子源駆動装置と方法及び画像形成装置
JP3323706B2 (ja) 電子源の製造方法及び装置及び画像表示装置の製造方法
JP3472016B2 (ja) マルチ電子ビーム源の駆動回路及びそれを用いた画像形成装置
JPH11288246A (ja) 画像表示装置及び該装置における表示制御方法
JP2003015582A (ja) 画像表示装置とその方法
JP3423600B2 (ja) 画像表示方法及び装置
JP3372741B2 (ja) 画像形成装置
JPH09258687A (ja) 画像形成装置及びその発光特性の変化防止方法
JP3236465B2 (ja) 表示装置
JP3450571B2 (ja) 電子源の製造方法及び画像形成装置の製造方法
JPH09297556A (ja) 画像形成装置及びその駆動回路及び電子ビーム発生装置及びその電子放出源の駆動方法
JPH09199063A (ja) 画像形成装置
JP3382450B2 (ja) 電子源の駆動装置と前記電子源を用いた画像表示装置
JPH11338413A (ja) 電子発生装置およびその駆動方法
JP3258525B2 (ja) 画像表示装置
JP2000352951A (ja) 画像表示装置及び画像表示方法
JPH11133911A (ja) 画像形成方法及び装置
JPH09199064A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030224

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080314

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090314

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100314

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100314

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120314

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130314

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140314

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees