JPH11336118A - 地下壁用掘削装置及びそれを使用する地下壁構築工法 - Google Patents
地下壁用掘削装置及びそれを使用する地下壁構築工法Info
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- JPH11336118A JPH11336118A JP16152698A JP16152698A JPH11336118A JP H11336118 A JPH11336118 A JP H11336118A JP 16152698 A JP16152698 A JP 16152698A JP 16152698 A JP16152698 A JP 16152698A JP H11336118 A JPH11336118 A JP H11336118A
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- concrete
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 掘削作業の能率化が図れる地下壁用掘削装置
及びそれを使用する地下壁構築工法を提供する。 【解決手段】 周端面に無端カッタ5を着脱自在に捲き
回され、かつ無端カッタ5を回転駆動する駆動部20を
着脱自在に取付けられた板状のコンクリート壁体10の
複数個を、隣合うコンクリート壁体10の側端部間に両
無端カッタ5の不干渉領域を有して連結部材13によっ
て前記側端部間を連結すると共に、これら複数個のコン
クリート壁体10の無端カッタ5の回転反力が互いに打
ち消し合う方向に、少なくとも1個のコンクリート壁体
10の無端カッタ5の回転方向を、他のコンクリート壁
体10の無端カッタ5の回転方向と異ならせる。各コン
クリート壁体10毎の全ての無端カッタ5の回転方向が
同一、又は各コンクリート壁体10に1本の無端カッタ
5を捲き回された方が好ましい。
及びそれを使用する地下壁構築工法を提供する。 【解決手段】 周端面に無端カッタ5を着脱自在に捲き
回され、かつ無端カッタ5を回転駆動する駆動部20を
着脱自在に取付けられた板状のコンクリート壁体10の
複数個を、隣合うコンクリート壁体10の側端部間に両
無端カッタ5の不干渉領域を有して連結部材13によっ
て前記側端部間を連結すると共に、これら複数個のコン
クリート壁体10の無端カッタ5の回転反力が互いに打
ち消し合う方向に、少なくとも1個のコンクリート壁体
10の無端カッタ5の回転方向を、他のコンクリート壁
体10の無端カッタ5の回転方向と異ならせる。各コン
クリート壁体10毎の全ての無端カッタ5の回転方向が
同一、又は各コンクリート壁体10に1本の無端カッタ
5を捲き回された方が好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下壁用掘削装置
及びそれを使用する地下壁構築工法に関する。
及びそれを使用する地下壁構築工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば住宅等の地下室建築用の地
下壁を構築する工法として、地面に掘削した所定幅の溝
に、この溝壁が崩壊しないように泥水を注入し、この
後、泥水を除去してコンクリート液を前記溝に流し込ん
でコンクリート壁を構築する工法が一般的である。この
工法では、現場に、泥水を注入するための大きな泥水タ
ンクや送給ポンプなどの泥水処理装置が必要になる。と
ころが、建築現場は住宅密集地などのように狭いことが
多いので、上記のような大きな泥水処理装置を設置でき
るスペースが無い場合がある。また、コンクリート液が
固まるまで所定期間工事を中断させなければならないの
で、工事期間が長くなるという問題もある。
下壁を構築する工法として、地面に掘削した所定幅の溝
に、この溝壁が崩壊しないように泥水を注入し、この
後、泥水を除去してコンクリート液を前記溝に流し込ん
でコンクリート壁を構築する工法が一般的である。この
工法では、現場に、泥水を注入するための大きな泥水タ
ンクや送給ポンプなどの泥水処理装置が必要になる。と
ころが、建築現場は住宅密集地などのように狭いことが
多いので、上記のような大きな泥水処理装置を設置でき
るスペースが無い場合がある。また、コンクリート液が
固まるまで所定期間工事を中断させなければならないの
で、工事期間が長くなるという問題もある。
【0003】このような問題を解決するために、予め工
場で製作されたコンクリート壁体を掘削した溝に埋設し
て地下壁を構築する工法が提案されており、例えば特開
昭59−85021号公報に開示された工法及びその工
法に使用する掘削装置が知られている。図28及び図2
9は、それぞれ同公報に開示された掘削装置及び工法を
表わしており、以下、同図に基づいて説明する。
場で製作されたコンクリート壁体を掘削した溝に埋設し
て地下壁を構築する工法が提案されており、例えば特開
昭59−85021号公報に開示された工法及びその工
法に使用する掘削装置が知られている。図28及び図2
9は、それぞれ同公報に開示された掘削装置及び工法を
表わしており、以下、同図に基づいて説明する。
【0004】PCパネル1(本発明のコンクリート壁体
に相当する)はプレキャストコンクリートにより長方形
に形成した板状体からなり、地中に建て込んだ後、地下
壁の壁体として使用されるものである。このPCパネル
1の上端面に駆動部2が取り付けられている。駆動部2
は内部にモーター等の原動機21を有し、PCパネル1
の上部隅角部の直上に位置するところにそれぞれ原動機
21によって回転するスプロケット22が複数枚並列し
て配設されている。
に相当する)はプレキャストコンクリートにより長方形
に形成した板状体からなり、地中に建て込んだ後、地下
壁の壁体として使用されるものである。このPCパネル
1の上端面に駆動部2が取り付けられている。駆動部2
は内部にモーター等の原動機21を有し、PCパネル1
の上部隅角部の直上に位置するところにそれぞれ原動機
21によって回転するスプロケット22が複数枚並列し
て配設されている。
【0005】また、上記のPCパネル1及び駆動部2の
上下左右四周端面に、無端カッタ5が並列に複数本掛け
られている。各無端カッタ5は駆動部2の外周に掛けら
れており、原動機21によりスプロケット22を回転さ
せることによって回転駆動されるように構成されてい
る。無端カッタ5は全てが同一方向に回転するのではな
く、内幾本かが他の無端カッタ5とは反対方向へ回転す
るよう構成されている。
上下左右四周端面に、無端カッタ5が並列に複数本掛け
られている。各無端カッタ5は駆動部2の外周に掛けら
れており、原動機21によりスプロケット22を回転さ
せることによって回転駆動されるように構成されてい
る。無端カッタ5は全てが同一方向に回転するのではな
く、内幾本かが他の無端カッタ5とは反対方向へ回転す
るよう構成されている。
【0006】そして、以下のように、上記の掘削装置を
使用して掘削する工法が開示されている。すなわち、図
29に示すように、地盤に2個のガイドホール6,6
を、掘削装置の横幅の間隔と略同一の間隔だけ離して掘
削する。また、ガイドホール6,6の深さは、地下壁を
構築する目標高さと同一とする。そして、このガイドホ
ール6,6内に、例えば鋼管パイプからなるサクション
パイプ7,7を、ガイドホール6,6の各々相対向側と
は反対側に寄せた位置に設置する。次に、このガイドホ
ール6,6間に架け渡すように掘削装置を地上に設置
し、原動機21を駆動させてスプロケット22を回転さ
せ、無端カッタ5を回転走行させる。無端カッタ5によ
ってPCパネル1下の地盤を溝状に掘削してゆき、掘削
装置は自重によりこの溝内に沈下する。掘削された土砂
は、ガイドホール6,6内に落下し、このガイドホール
6,6内に送給される泥水と共にサクションパイプ7,
7から吸引されて地上に排出される。
使用して掘削する工法が開示されている。すなわち、図
29に示すように、地盤に2個のガイドホール6,6
を、掘削装置の横幅の間隔と略同一の間隔だけ離して掘
削する。また、ガイドホール6,6の深さは、地下壁を
構築する目標高さと同一とする。そして、このガイドホ
ール6,6内に、例えば鋼管パイプからなるサクション
パイプ7,7を、ガイドホール6,6の各々相対向側と
は反対側に寄せた位置に設置する。次に、このガイドホ
ール6,6間に架け渡すように掘削装置を地上に設置
し、原動機21を駆動させてスプロケット22を回転さ
せ、無端カッタ5を回転走行させる。無端カッタ5によ
ってPCパネル1下の地盤を溝状に掘削してゆき、掘削
装置は自重によりこの溝内に沈下する。掘削された土砂
は、ガイドホール6,6内に落下し、このガイドホール
6,6内に送給される泥水と共にサクションパイプ7,
7から吸引されて地上に排出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一方、現場における掘
削作業及びPCパネル1の埋設作業の能率向上は、従来
から強く要望されており、このような掘削装置の重要な
課題の一つとなっている。しかしながら、前記特開昭5
9−85021号公報に開示されたような従来の地下壁
構築のための掘削装置には、以下のような問題がある。 1)PCパネル1により1個分ずつ掘削して埋設してい
るので、埋設すべきPCパネル1の個数が多い場合に
は、トータルの作業時間が多くかかる。 2)また、掘削装置で掘削を開始する前に、掘削される
土砂を効率良く排出するための2個のガイドホール6,
6を所定距離離して掘削しておく必要があるので、掘削
作業に多大な時間及び労力がかかる。 3)さらに、泥水で満たされたガイドホール6,6内を
無端カッタ5が回転するので、無端カッタ5及びその駆
動部が泥水で汚れ易くなり、よって、無端カッタ5及び
駆動部の交換作業時に取り扱いにくいので作業性が損な
われて掘削作業の能率が低下し、また故障や短寿命の原
因ともなり易い。
削作業及びPCパネル1の埋設作業の能率向上は、従来
から強く要望されており、このような掘削装置の重要な
課題の一つとなっている。しかしながら、前記特開昭5
9−85021号公報に開示されたような従来の地下壁
構築のための掘削装置には、以下のような問題がある。 1)PCパネル1により1個分ずつ掘削して埋設してい
るので、埋設すべきPCパネル1の個数が多い場合に
は、トータルの作業時間が多くかかる。 2)また、掘削装置で掘削を開始する前に、掘削される
土砂を効率良く排出するための2個のガイドホール6,
6を所定距離離して掘削しておく必要があるので、掘削
作業に多大な時間及び労力がかかる。 3)さらに、泥水で満たされたガイドホール6,6内を
無端カッタ5が回転するので、無端カッタ5及びその駆
動部が泥水で汚れ易くなり、よって、無端カッタ5及び
駆動部の交換作業時に取り扱いにくいので作業性が損な
われて掘削作業の能率が低下し、また故障や短寿命の原
因ともなり易い。
【0008】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、掘削作業の能率化が図れる地下壁用掘削
装置及びそれを使用する地下壁構築工法を提供すること
を目的としている。
たものであり、掘削作業の能率化が図れる地下壁用掘削
装置及びそれを使用する地下壁構築工法を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、周端面
に無端カッタ5を着脱自在に捲き回され、かつ無端カッ
タ5を回転駆動する駆動部20を着脱自在に取付けられ
た板状のコンクリート壁体10の複数個を、隣合うコン
クリート壁体10の側端部間に両無端カッタ5の不干渉
領域を有して連結部材13によって前記側端部間を連結
すると共に、これら複数個のコンクリート壁体10の無
端カッタ5の回転反力が互いに打ち消し合う方向に、少
なくとも1個のコンクリート壁体10の無端カッタ5の
回転方向を、他のコンクリート壁体10の無端カッタ5
の回転方向と異ならせ、無端カッタ5の回転により地盤
にコンクリート壁体10埋設用の溝を掘削する構成とし
ている。
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、周端面
に無端カッタ5を着脱自在に捲き回され、かつ無端カッ
タ5を回転駆動する駆動部20を着脱自在に取付けられ
た板状のコンクリート壁体10の複数個を、隣合うコン
クリート壁体10の側端部間に両無端カッタ5の不干渉
領域を有して連結部材13によって前記側端部間を連結
すると共に、これら複数個のコンクリート壁体10の無
端カッタ5の回転反力が互いに打ち消し合う方向に、少
なくとも1個のコンクリート壁体10の無端カッタ5の
回転方向を、他のコンクリート壁体10の無端カッタ5
の回転方向と異ならせ、無端カッタ5の回転により地盤
にコンクリート壁体10埋設用の溝を掘削する構成とし
ている。
【0010】請求項1に記載の発明によると、各コンク
リート壁体の周端面に無端カッタを着脱自在に捲き回
し、かつ、無端カッタの駆動部を着脱自在に取付ける。
そして、複数個のコンクリート壁体を連結するとき、隣
合うコンクリート壁体の側端部間に両方の無端カッタが
干渉しない距離を設けて、両側端部間を連結する。それ
ぞれのコンクリート壁体の無端カッタを駆動部により回
転させて、複数のコンクリート壁体で同時に掘削する。
このとき、少なくとも1個のコンクリート壁体の無端カ
ッタの回転方向を他のコンクリート壁体の無端カッタの
回転方向と異ならせたので、無端カッタが回転するとき
の反力が互いに打ち消し合って、連結された複数個のコ
ンクリート壁体はこの回転により地面上を移動するよう
なことがなくなり、確実に掘削できる。これにより、コ
ンクリート壁体を複数個同時に埋設できるので、掘削及
び埋設作業時間が非常に短縮され、能率よく掘削及び埋
設作業を行うことができる。以上の結果、地下壁を構築
する作業が能率良く行えるようになる。
リート壁体の周端面に無端カッタを着脱自在に捲き回
し、かつ、無端カッタの駆動部を着脱自在に取付ける。
そして、複数個のコンクリート壁体を連結するとき、隣
合うコンクリート壁体の側端部間に両方の無端カッタが
干渉しない距離を設けて、両側端部間を連結する。それ
ぞれのコンクリート壁体の無端カッタを駆動部により回
転させて、複数のコンクリート壁体で同時に掘削する。
このとき、少なくとも1個のコンクリート壁体の無端カ
ッタの回転方向を他のコンクリート壁体の無端カッタの
回転方向と異ならせたので、無端カッタが回転するとき
の反力が互いに打ち消し合って、連結された複数個のコ
ンクリート壁体はこの回転により地面上を移動するよう
なことがなくなり、確実に掘削できる。これにより、コ
ンクリート壁体を複数個同時に埋設できるので、掘削及
び埋設作業時間が非常に短縮され、能率よく掘削及び埋
設作業を行うことができる。以上の結果、地下壁を構築
する作業が能率良く行えるようになる。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
地下壁用掘削装置において、各コンクリート壁体10毎
の全ての無端カッタ5の回転方向を同一としている。
地下壁用掘削装置において、各コンクリート壁体10毎
の全ての無端カッタ5の回転方向を同一としている。
【0012】請求項2に記載の発明によると、同じコン
クリート壁体の無端カッタの回転方向が同じなので、掘
削された土砂等が無端カッタのカッタの上に又は中に載
って、スムーズに地表に持ち上げられる。よって、無端
カッタの回転だけで土砂を排出することができるので、
従来のように排出のためのガイドホールを掘ったり、泥
水を用いたりする必要がなくなる。この結果、無端カッ
タ及び駆動部が泥水等によりぬれることがなくなり、交
換作業時の作業性が向上して能率的な掘削及び埋設作業
が行え、また無端カッタ及び駆動部の故障率及び寿命の
改善を図ることができる。また、コンクリート壁体の周
端面の掘削方向の下端面で、隣合う無端カッタどうしが
互いに反対方向に回転することによる駆動部の駆動損失
(つまり掘削力損失)がないので、駆動部の掘削力を必
要以上に大きくしなくてもよく、よって駆動部を小型化
することができる。
クリート壁体の無端カッタの回転方向が同じなので、掘
削された土砂等が無端カッタのカッタの上に又は中に載
って、スムーズに地表に持ち上げられる。よって、無端
カッタの回転だけで土砂を排出することができるので、
従来のように排出のためのガイドホールを掘ったり、泥
水を用いたりする必要がなくなる。この結果、無端カッ
タ及び駆動部が泥水等によりぬれることがなくなり、交
換作業時の作業性が向上して能率的な掘削及び埋設作業
が行え、また無端カッタ及び駆動部の故障率及び寿命の
改善を図ることができる。また、コンクリート壁体の周
端面の掘削方向の下端面で、隣合う無端カッタどうしが
互いに反対方向に回転することによる駆動部の駆動損失
(つまり掘削力損失)がないので、駆動部の掘削力を必
要以上に大きくしなくてもよく、よって駆動部を小型化
することができる。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1記載の
地下壁用掘削装置において、各コンクリート壁体10は
1本の無端カッタ5を捲き回されている。
地下壁用掘削装置において、各コンクリート壁体10は
1本の無端カッタ5を捲き回されている。
【0014】請求項3に記載の発明によると、各コンク
リート壁体の周端面に無端カッタを1本だけ捲き回した
ので、無端カッタをコンクリート壁体の厚みと略等しく
なるまで大きくすることができる。よって、無端カッタ
のカッタの強度が強くなり、特に薄いコンクリート壁体
に対してもカッタの強度を維持することができるように
なると共に、大きな石に対しても掘削力が増加して効率
よく掘削できる。また、コンクリート壁体の周端面の掘
削方向の下端面で、隣合う無端カッタどうしが互いに反
対方向に回転することによる駆動部の駆動損失(つまり
掘削力損失)がないので、駆動部の掘削力を必要以上に
大きくしなくてもよく、よって駆動部を小型化すること
ができる。また、各コンクリート壁体に対して無端カッ
タが1本だけなので駆動部の構造が簡単となり、小型化
できて取り扱いが容易となり、よって駆動部を取り外す
際の作業性がよい。さらに、無端カッタが1本だけで回
転するので、掘削された土砂等が無端カッタのカッタの
上に又は中に載って、スムーズに地表に持ち上げられ
る。よって、無端カッタの回転だけで土砂を排出するこ
とができるので、従来のように排出のためのガイドホー
ルを掘ったり、泥水を用いたりする必要がなくなる。こ
の結果、無端カッタ及び駆動部が泥水等によりぬれるこ
とがなくなり、交換作業時の作業性が向上して能率的な
掘削及び埋設作業が行え、また無端カッタ及び駆動部の
故障率及び寿命の改善を図ることができる。また、カッ
タどうしが干渉することがないので、無端カッタの寿命
を長期化でき、無端カッタの交換費用を低減できる。
リート壁体の周端面に無端カッタを1本だけ捲き回した
ので、無端カッタをコンクリート壁体の厚みと略等しく
なるまで大きくすることができる。よって、無端カッタ
のカッタの強度が強くなり、特に薄いコンクリート壁体
に対してもカッタの強度を維持することができるように
なると共に、大きな石に対しても掘削力が増加して効率
よく掘削できる。また、コンクリート壁体の周端面の掘
削方向の下端面で、隣合う無端カッタどうしが互いに反
対方向に回転することによる駆動部の駆動損失(つまり
掘削力損失)がないので、駆動部の掘削力を必要以上に
大きくしなくてもよく、よって駆動部を小型化すること
ができる。また、各コンクリート壁体に対して無端カッ
タが1本だけなので駆動部の構造が簡単となり、小型化
できて取り扱いが容易となり、よって駆動部を取り外す
際の作業性がよい。さらに、無端カッタが1本だけで回
転するので、掘削された土砂等が無端カッタのカッタの
上に又は中に載って、スムーズに地表に持ち上げられ
る。よって、無端カッタの回転だけで土砂を排出するこ
とができるので、従来のように排出のためのガイドホー
ルを掘ったり、泥水を用いたりする必要がなくなる。こ
の結果、無端カッタ及び駆動部が泥水等によりぬれるこ
とがなくなり、交換作業時の作業性が向上して能率的な
掘削及び埋設作業が行え、また無端カッタ及び駆動部の
故障率及び寿命の改善を図ることができる。また、カッ
タどうしが干渉することがないので、無端カッタの寿命
を長期化でき、無端カッタの交換費用を低減できる。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項1,2又
は3記載の地下壁用掘削装置において、隣合うコンクリ
ート壁体10の無端カッタ5の回転方向を、互いに反対
としている。
は3記載の地下壁用掘削装置において、隣合うコンクリ
ート壁体10の無端カッタ5の回転方向を、互いに反対
としている。
【0016】請求項4に記載の発明によると、隣合うコ
ンクリート壁体の無端カッタの回転方向を互いに反対と
したので、この隣合うコンクリート壁体の互いに対向す
る内側の側端部で、両方のカッタを同じく上昇させるこ
とができる。したがって、掘削した土砂の排土が能率的
に行え、掘削作業の効率が向上する。
ンクリート壁体の無端カッタの回転方向を互いに反対と
したので、この隣合うコンクリート壁体の互いに対向す
る内側の側端部で、両方のカッタを同じく上昇させるこ
とができる。したがって、掘削した土砂の排土が能率的
に行え、掘削作業の効率が向上する。
【0017】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の地下壁用掘削装置において、コンクリ
ート壁体10の周端面の掘削方向の下端面に、前記無端
カッタ5の回転によるコンクリート壁体10の摩耗を防
ぐ耐摩耗性部材15,17を備えた構成としている。
いずれかに記載の地下壁用掘削装置において、コンクリ
ート壁体10の周端面の掘削方向の下端面に、前記無端
カッタ5の回転によるコンクリート壁体10の摩耗を防
ぐ耐摩耗性部材15,17を備えた構成としている。
【0018】請求項5に記載の発明によると、前記コン
クリート壁体の周端面の掘削方向の下端面に耐摩耗性部
材を備えている。一般的に、無端カッタを回転させるこ
とにより、特にコンクリート壁体の下面で無端カッタを
押さえつけて掘削するので、コンクリート壁体の下面の
摩耗度が大きくなる傾向にある。したがって、前記耐摩
耗性部材によってこの摩耗が防止される。これにより、
掘削後、埋設されたコンクリート壁体の摩耗が無いの
で、良好な品質を保つことができる。
クリート壁体の周端面の掘削方向の下端面に耐摩耗性部
材を備えている。一般的に、無端カッタを回転させるこ
とにより、特にコンクリート壁体の下面で無端カッタを
押さえつけて掘削するので、コンクリート壁体の下面の
摩耗度が大きくなる傾向にある。したがって、前記耐摩
耗性部材によってこの摩耗が防止される。これにより、
掘削後、埋設されたコンクリート壁体の摩耗が無いの
で、良好な品質を保つことができる。
【0019】請求項6に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の地下壁用掘削装置において、コンクリ
ート壁体10の周端面の内、掘削方向下端面の外周方向
の両端コーナー部16,16に、及び/又は、この下端
面の両端コーナー部16,16間の所定区間に、前記無
端カッタ5をガイドする溝12を有するガイド部材15
を設けた構成としている。
いずれかに記載の地下壁用掘削装置において、コンクリ
ート壁体10の周端面の内、掘削方向下端面の外周方向
の両端コーナー部16,16に、及び/又は、この下端
面の両端コーナー部16,16間の所定区間に、前記無
端カッタ5をガイドする溝12を有するガイド部材15
を設けた構成としている。
【0020】請求項6に記載の発明によると、コンクリ
ート壁体の周端面の内、掘削方向の下端面の外周方向の
両端コーナー部か、又は、この両端コーナー部間の所定
区間のいずれかに、無端カッタをガイドする溝を有する
ガイド部材を設けているので、無端カッタが外れること
がない。したがって、掘削時に作業が中断されることな
く、能率良く掘削できる。
ート壁体の周端面の内、掘削方向の下端面の外周方向の
両端コーナー部か、又は、この両端コーナー部間の所定
区間のいずれかに、無端カッタをガイドする溝を有する
ガイド部材を設けているので、無端カッタが外れること
がない。したがって、掘削時に作業が中断されることな
く、能率良く掘削できる。
【0021】請求項7に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の地下壁用掘削装置において、前記無端
カッタ5のカッタ5aの、コンクリート壁体10の厚み
方向の先端が、コンクリート壁体10の周端面に垂直な
前面10b及び後面10cの内、前記連結部材13が取
着された方の面側では、この面より所定長さh1だけ内
側に位置し、他方の面側では、この面より所定長さh2
だけ外側にオーバーする構成としている。
いずれかに記載の地下壁用掘削装置において、前記無端
カッタ5のカッタ5aの、コンクリート壁体10の厚み
方向の先端が、コンクリート壁体10の周端面に垂直な
前面10b及び後面10cの内、前記連結部材13が取
着された方の面側では、この面より所定長さh1だけ内
側に位置し、他方の面側では、この面より所定長さh2
だけ外側にオーバーする構成としている。
【0022】請求項7に記載の発明によると、カッタの
先端が、前記連結部材が取着されたコンクリート壁体の
前面及び後面のいずれかの面側(例えば後面側)では、
この面より所定長さh1だけ内側に位置しているので、
前記連結部材のカッタ側の面を加工が容易なように平面
にした場合でも、無端カッタが回転するときにこの連結
部材に干渉することがない。しかも、コンクリート壁体
の他方の面側(例えば前面側)では、カッタの先端をこ
の面より所定長さh2だけ外側にオーバーさせているの
で、掘削する溝の幅をコンクリート壁体の厚さ以上に大
きくすることができ、よって、コンクリート壁体を掘削
溝にスムーズに沈下させることができる。これにより、
簡単な構成で、能率的に掘削できる。
先端が、前記連結部材が取着されたコンクリート壁体の
前面及び後面のいずれかの面側(例えば後面側)では、
この面より所定長さh1だけ内側に位置しているので、
前記連結部材のカッタ側の面を加工が容易なように平面
にした場合でも、無端カッタが回転するときにこの連結
部材に干渉することがない。しかも、コンクリート壁体
の他方の面側(例えば前面側)では、カッタの先端をこ
の面より所定長さh2だけ外側にオーバーさせているの
で、掘削する溝の幅をコンクリート壁体の厚さ以上に大
きくすることができ、よって、コンクリート壁体を掘削
溝にスムーズに沈下させることができる。これにより、
簡単な構成で、能率的に掘削できる。
【0023】請求項8に記載の発明は、連結された前記
複数個のコンクリート壁体10の傾斜角度を検出する傾
斜計31と、この連結されたコンクリート壁体10の一
方の最外側端部近傍の下降速度、及び、他方の最外側端
部近傍の下降速度をそれぞれ減速させる一対のブレーキ
装置30,30と、傾斜計31により検出された傾斜角
度に基づいて、前記連結されたコンクリート壁体10の
最外側端部の内、下がり過ぎている方のいずれかの側端
部を減速させるブレーキ指令をブレーキ装置30,30
に出力する制御器41とを備えた請求項1〜4のいずれ
かに記載の地下壁用掘削装置である。
複数個のコンクリート壁体10の傾斜角度を検出する傾
斜計31と、この連結されたコンクリート壁体10の一
方の最外側端部近傍の下降速度、及び、他方の最外側端
部近傍の下降速度をそれぞれ減速させる一対のブレーキ
装置30,30と、傾斜計31により検出された傾斜角
度に基づいて、前記連結されたコンクリート壁体10の
最外側端部の内、下がり過ぎている方のいずれかの側端
部を減速させるブレーキ指令をブレーキ装置30,30
に出力する制御器41とを備えた請求項1〜4のいずれ
かに記載の地下壁用掘削装置である。
【0024】請求項8に記載の発明によると、制御器
は、傾斜計により検出した傾斜角度に基づいて、連結さ
れた複数個のコンクリート壁体の最外側端部の内、下が
り過ぎている方のいずれかの側端部を減速させる指令を
ブレーキ装置に出力する。これにより、コンクリート壁
体の埋設方向が大きく傾斜しているのを補正して、地盤
に略垂直に埋設することができる。この結果、地下壁を
設計どおり正確に構築することができる。
は、傾斜計により検出した傾斜角度に基づいて、連結さ
れた複数個のコンクリート壁体の最外側端部の内、下が
り過ぎている方のいずれかの側端部を減速させる指令を
ブレーキ装置に出力する。これにより、コンクリート壁
体の埋設方向が大きく傾斜しているのを補正して、地盤
に略垂直に埋設することができる。この結果、地下壁を
設計どおり正確に構築することができる。
【0025】請求項9に記載の発明は、前記連結された
複数個のコンクリート壁体10の地盤に対する荷重を制
御する荷重制御手段46と、前記複数個のコンクリート
壁体10の駆動部20の駆動トルクをそれぞれ検出する
駆動トルク検出手段26と、この検出された複数の駆動
部20の駆動トルクの内、少なくともいずれかの駆動ト
ルクが所定範囲より大きいときは、前記荷重制御手段4
6により荷重を軽減させる制御器41とを備えた請求項
1〜4のいずれかに記載の地下壁用掘削装置である。
複数個のコンクリート壁体10の地盤に対する荷重を制
御する荷重制御手段46と、前記複数個のコンクリート
壁体10の駆動部20の駆動トルクをそれぞれ検出する
駆動トルク検出手段26と、この検出された複数の駆動
部20の駆動トルクの内、少なくともいずれかの駆動ト
ルクが所定範囲より大きいときは、前記荷重制御手段4
6により荷重を軽減させる制御器41とを備えた請求項
1〜4のいずれかに記載の地下壁用掘削装置である。
【0026】請求項9に記載の発明によると、制御器
は、駆動トルク検出手段により検出した複数の駆動部の
駆動トルクの内、少なくともいずれかの駆動トルクが所
定範囲より大きいときは、負荷が重いと判断して過重制
御手段により荷重を軽減する。これにより、過負荷によ
る掘削力の低下や損失が無くなるので、効率的な掘削が
可能となる。
は、駆動トルク検出手段により検出した複数の駆動部の
駆動トルクの内、少なくともいずれかの駆動トルクが所
定範囲より大きいときは、負荷が重いと判断して過重制
御手段により荷重を軽減する。これにより、過負荷によ
る掘削力の低下や損失が無くなるので、効率的な掘削が
可能となる。
【0027】請求項10に記載の発明は、地盤に溝を掘
削し、この溝にコンクリート壁体10を埋設して地下壁
を構築する地下壁構築工法において、各コンクリート壁
体10の周端面にそれぞれ無端カッタ5を着脱自在に、
かつ回転自在に捲き回し、このコンクリート壁体10の
複数個を並べて隣合うコンクリート壁体10の側端部間
に無端カッタ5の不干渉領域を設けて前記側端部間を連
結し、つぎにこれらの複数個のコンクリート壁体10の
無端カッタ5の回転反力が互いに打ち消し合う方向に、
少なくとも1個のコンクリート壁体10の無端カッタ5
の回転方向を、他のコンクリート壁体10の無端カッタ
5の回転方向と異ならせて回転させて地盤を掘削し、所
定深さまで掘削した後に、各無端カッタ5を取り外して
コンクリート壁体10を埋設する工法としている。
削し、この溝にコンクリート壁体10を埋設して地下壁
を構築する地下壁構築工法において、各コンクリート壁
体10の周端面にそれぞれ無端カッタ5を着脱自在に、
かつ回転自在に捲き回し、このコンクリート壁体10の
複数個を並べて隣合うコンクリート壁体10の側端部間
に無端カッタ5の不干渉領域を設けて前記側端部間を連
結し、つぎにこれらの複数個のコンクリート壁体10の
無端カッタ5の回転反力が互いに打ち消し合う方向に、
少なくとも1個のコンクリート壁体10の無端カッタ5
の回転方向を、他のコンクリート壁体10の無端カッタ
5の回転方向と異ならせて回転させて地盤を掘削し、所
定深さまで掘削した後に、各無端カッタ5を取り外して
コンクリート壁体10を埋設する工法としている。
【0028】請求項10に記載の発明によると、周端面
に無端カッタを着脱自在に捲き回されたコンクリート壁
体を複数個連結し、それぞれのコンクリート壁体に対応
する無端カッタの内、少なくとも1個のコンクリート壁
体の無端カッタの回転方向を、他のコンクリート壁体の
無端カッタの回転方向と異ならせて回転させて掘削する
ので、無端カッタが回転するときの反力が互いに打ち消
し合って、連結された複数個のコンクリート壁体はこの
回転により地面上を移動するようなことがなくなり、確
実に掘削できる。したがって、コンクリート壁体を複数
個同時に埋設できるので、非常に効率よく掘削及び埋設
作業を行うことが可能となる。したがって、掘削及び埋
設作業時間の短縮を図ることができ、地下壁を構築する
作業が能率良く行えるようになる。
に無端カッタを着脱自在に捲き回されたコンクリート壁
体を複数個連結し、それぞれのコンクリート壁体に対応
する無端カッタの内、少なくとも1個のコンクリート壁
体の無端カッタの回転方向を、他のコンクリート壁体の
無端カッタの回転方向と異ならせて回転させて掘削する
ので、無端カッタが回転するときの反力が互いに打ち消
し合って、連結された複数個のコンクリート壁体はこの
回転により地面上を移動するようなことがなくなり、確
実に掘削できる。したがって、コンクリート壁体を複数
個同時に埋設できるので、非常に効率よく掘削及び埋設
作業を行うことが可能となる。したがって、掘削及び埋
設作業時間の短縮を図ることができ、地下壁を構築する
作業が能率良く行えるようになる。
【0029】請求項11に記載の発明は、請求項10記
載の地下壁構築工法において、予め地上で、複数個のコ
ンクリート壁体10で所望の多角柱状の側壁を形成する
ように組み上げた後、各コンクリート壁体10の無端カ
ッタ5を回転させて掘削する工法としている。
載の地下壁構築工法において、予め地上で、複数個のコ
ンクリート壁体10で所望の多角柱状の側壁を形成する
ように組み上げた後、各コンクリート壁体10の無端カ
ッタ5を回転させて掘削する工法としている。
【0030】請求項11に記載の発明によると、複数個
のコンクリート壁体全体が同時に掘削しながら地中に埋
設されるので、掘削及び埋設が一括で短時間に行われ
る。したがって、地下壁埋設作業時間が短縮され、作業
の能率が向上する。また、地上で組み上げてから埋設す
るので、各コンクリート壁体間の取り付け寸法等の精度
が非常に良く、施工精度を高く維持することができる。
のコンクリート壁体全体が同時に掘削しながら地中に埋
設されるので、掘削及び埋設が一括で短時間に行われ
る。したがって、地下壁埋設作業時間が短縮され、作業
の能率が向上する。また、地上で組み上げてから埋設す
るので、各コンクリート壁体間の取り付け寸法等の精度
が非常に良く、施工精度を高く維持することができる。
【0031】請求項12に記載の発明は、請求項10記
載の地下壁構築工法において、所定深さまで掘削した
後、埋設したコンクリート壁体10の無端カッタ5を取
り外し、そのコンクリート壁体10の上端面に他のコン
クリート壁体10を連結し、無端カッタ5を延長してこ
の連結したコンクリート壁体10の周端面に捲き回し、
この無端カッタ5を回転させて掘削及び埋設を継続する
工法としている。
載の地下壁構築工法において、所定深さまで掘削した
後、埋設したコンクリート壁体10の無端カッタ5を取
り外し、そのコンクリート壁体10の上端面に他のコン
クリート壁体10を連結し、無端カッタ5を延長してこ
の連結したコンクリート壁体10の周端面に捲き回し、
この無端カッタ5を回転させて掘削及び埋設を継続する
工法としている。
【0032】請求項12に記載の発明によると、所定深
さまで掘削したコンクリート壁体の上端面に次のコンク
リート壁体を連結して、地中の深さ方向にコンクリート
壁体を連結し、延長した無端カッタをこの連結したコン
クリート壁体の周端面に捲き回し、掘削及び埋設を継続
する。したがって、コンクリート壁体の深さ方向の長さ
に制約を受けることなく所定深さまで掘削及び埋設を行
うことができる。この結果、最初から長大なコンクリー
ト壁体を準備しなくても例えば標準長さのコンクリート
壁体を数種類準備してこれらの組み合わせによって任意
の深さまで掘削及び埋設できるので、コンクリート壁体
の取り扱いが容易となり、よって作業性が良く能率的に
行える。
さまで掘削したコンクリート壁体の上端面に次のコンク
リート壁体を連結して、地中の深さ方向にコンクリート
壁体を連結し、延長した無端カッタをこの連結したコン
クリート壁体の周端面に捲き回し、掘削及び埋設を継続
する。したがって、コンクリート壁体の深さ方向の長さ
に制約を受けることなく所定深さまで掘削及び埋設を行
うことができる。この結果、最初から長大なコンクリー
ト壁体を準備しなくても例えば標準長さのコンクリート
壁体を数種類準備してこれらの組み合わせによって任意
の深さまで掘削及び埋設できるので、コンクリート壁体
の取り扱いが容易となり、よって作業性が良く能率的に
行える。
【0033】請求項13に記載の発明は、請求項10記
載の地下壁構築工法において、 1)複数個の前記コンクリート壁体10を多角柱状の側
壁を形成するように埋設し、 2)この後、この複数個のコンクリート壁体10に囲ま
れた内側の土砂を、コンクリート壁体10の埋設深さよ
り浅い所定深さまで掘削して排土し、 3)連結されてない隣合うコンクリート壁体10間を仮
止して連結し、 4)つぎに、前記埋設深さに近い所定深さまで掘削、排
土したら、前記仮止の連結を順次外してその隙間に接合
部材19,19a,19bを取り付ける工法としてい
る。
載の地下壁構築工法において、 1)複数個の前記コンクリート壁体10を多角柱状の側
壁を形成するように埋設し、 2)この後、この複数個のコンクリート壁体10に囲ま
れた内側の土砂を、コンクリート壁体10の埋設深さよ
り浅い所定深さまで掘削して排土し、 3)連結されてない隣合うコンクリート壁体10間を仮
止して連結し、 4)つぎに、前記埋設深さに近い所定深さまで掘削、排
土したら、前記仮止の連結を順次外してその隙間に接合
部材19,19a,19bを取り付ける工法としてい
る。
【0034】請求項13に記載の発明によると、多角柱
状の側壁を形成するように埋設した複数個のコンクリー
ト壁体に囲まれた内側の土砂を、埋設深さより浅い所定
深さまで排土し、この状態で連結されてないコンクリー
ト壁体間を仮止して連結した後、埋設深さ近傍まで掘削
し、排土するので、各コンクリート壁体を転倒させるこ
となく連結できる。しかも、各コンクリート壁体間の隙
間全体が内側から見える状態で、この隙間を接合部材で
連結できるので、接合状態が非常に良好で、確実に密閉
して接合でき、よって構築された地下室の止水性が非常
に良くなる。
状の側壁を形成するように埋設した複数個のコンクリー
ト壁体に囲まれた内側の土砂を、埋設深さより浅い所定
深さまで排土し、この状態で連結されてないコンクリー
ト壁体間を仮止して連結した後、埋設深さ近傍まで掘削
し、排土するので、各コンクリート壁体を転倒させるこ
となく連結できる。しかも、各コンクリート壁体間の隙
間全体が内側から見える状態で、この隙間を接合部材で
連結できるので、接合状態が非常に良好で、確実に密閉
して接合でき、よって構築された地下室の止水性が非常
に良くなる。
【0035】請求項14に記載の発明は、請求項10記
載の地下壁構築工法において、前記連結した複数個のコ
ンクリート壁体10のそれぞれに作用する前記無端カッ
タ5の回転力による移動方向の合成駆動力が、これらの
連結した複数個のコンクリート壁体10を無端カッタ5
の回転力で移動させるに必要な駆動力よりも小さくなる
ように、コンクリート壁体10を組み合わせて掘削する
工法としている。
載の地下壁構築工法において、前記連結した複数個のコ
ンクリート壁体10のそれぞれに作用する前記無端カッ
タ5の回転力による移動方向の合成駆動力が、これらの
連結した複数個のコンクリート壁体10を無端カッタ5
の回転力で移動させるに必要な駆動力よりも小さくなる
ように、コンクリート壁体10を組み合わせて掘削する
工法としている。
【0036】請求項14に記載の発明によると、複数の
コンクリート壁体を連結して、各々の無端カッタを回転
させて掘削するとき、それぞれの回転力による移動方向
の合成力が、連結した複数のコンクリート壁体を移動さ
せるに必要な走行駆動力よりも小さくなるように、各コ
ンクリート壁体の横寸法、重量等に基づいて適切なコン
クリート壁体の組み合わせを選択する。これにより、所
定の掘削力が得られ、複数個のコンクリート壁体を連結
して掘削が可能となる。
コンクリート壁体を連結して、各々の無端カッタを回転
させて掘削するとき、それぞれの回転力による移動方向
の合成力が、連結した複数のコンクリート壁体を移動さ
せるに必要な走行駆動力よりも小さくなるように、各コ
ンクリート壁体の横寸法、重量等に基づいて適切なコン
クリート壁体の組み合わせを選択する。これにより、所
定の掘削力が得られ、複数個のコンクリート壁体を連結
して掘削が可能となる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる地下壁用掘
削装置及びそれを使用する地下壁構築工法の好適な実施
形態を図面を参照して詳細に説明する。
削装置及びそれを使用する地下壁構築工法の好適な実施
形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0038】まず、図1〜図14に基づいて第1実施形
態を説明する。本実施形態は、2個のコンクリート壁体
10を連結して同時に掘削及び埋設する例を示してお
り、図1は本実施形態に係わる地下壁用掘削装置の正面
図であり、図2は図1のX−X断面図である。同図にお
いて、各コンクリート壁体10は内部に鉄骨11を有す
るコンクリート板からなり、掘削が完了した後に地下壁
として使用されるものである。このコンクリート壁体1
0の周端面の内、少なくとも、掘削時に下面となる一端
面には所定幅及び所定深さの溝12が周回方向に沿って
設けられており、また本実施形態では、側端部の周端面
にも同様の溝12が設けられている。これらの溝12
は、全周で連続的に滑らかに底面が変化するように形成
されている。
態を説明する。本実施形態は、2個のコンクリート壁体
10を連結して同時に掘削及び埋設する例を示してお
り、図1は本実施形態に係わる地下壁用掘削装置の正面
図であり、図2は図1のX−X断面図である。同図にお
いて、各コンクリート壁体10は内部に鉄骨11を有す
るコンクリート板からなり、掘削が完了した後に地下壁
として使用されるものである。このコンクリート壁体1
0の周端面の内、少なくとも、掘削時に下面となる一端
面には所定幅及び所定深さの溝12が周回方向に沿って
設けられており、また本実施形態では、側端部の周端面
にも同様の溝12が設けられている。これらの溝12
は、全周で連続的に滑らかに底面が変化するように形成
されている。
【0039】また、各コンクリート壁体10の周端面の
前記一端面(下面)と反対側の他端面(通常、掘削時上
面)には駆動部20が着脱自在に取り付けられている。
駆動部20は、電動モータや油圧モータ等からなる駆動
手段(前記原動機21に相当し、以後駆動手段21と呼
ぶ)と、スプロケット22と、アイドラ23とを有して
いる。本実施形態においては、2個のコンクリート壁体
10がそれぞれの上面で取り付け部材14を介してベー
スブラケット24により着脱自在に連結されており、こ
のベースブラケット24の下部には2個のベース部24
aが設けられていて、各ベース部24aはコンクリート
壁体10の前記上面に設けられた取り付け部材14にね
じ等で取着されている。前記駆動手段21は、各コンク
リート壁体10の両側端部のいずれか一側の上方に位置
するように上記ベースブラケット24の側面に取着され
ている。そして、スプロケット22は駆動手段21の出
力回転軸に取り付けられている。また、コンクリート壁
体10の上面で、かつ他側の側端部の上方には、アイド
ラブラケット27のベース部27aが前記取り付け部材
14にねじ等で着脱自在に取着されている。このアイド
ラブラケット27はハンドル28の操作で回転されるね
じ等により上下動自在なテンショナを有しており、この
テンショナで上下動されるブラケット27bの側面に前
記アイドラ23が回動自在に取り付けられている。この
アイドラ23は、コンクリート壁体10の他側の側端部
の上方に位置している。
前記一端面(下面)と反対側の他端面(通常、掘削時上
面)には駆動部20が着脱自在に取り付けられている。
駆動部20は、電動モータや油圧モータ等からなる駆動
手段(前記原動機21に相当し、以後駆動手段21と呼
ぶ)と、スプロケット22と、アイドラ23とを有して
いる。本実施形態においては、2個のコンクリート壁体
10がそれぞれの上面で取り付け部材14を介してベー
スブラケット24により着脱自在に連結されており、こ
のベースブラケット24の下部には2個のベース部24
aが設けられていて、各ベース部24aはコンクリート
壁体10の前記上面に設けられた取り付け部材14にね
じ等で取着されている。前記駆動手段21は、各コンク
リート壁体10の両側端部のいずれか一側の上方に位置
するように上記ベースブラケット24の側面に取着され
ている。そして、スプロケット22は駆動手段21の出
力回転軸に取り付けられている。また、コンクリート壁
体10の上面で、かつ他側の側端部の上方には、アイド
ラブラケット27のベース部27aが前記取り付け部材
14にねじ等で着脱自在に取着されている。このアイド
ラブラケット27はハンドル28の操作で回転されるね
じ等により上下動自在なテンショナを有しており、この
テンショナで上下動されるブラケット27bの側面に前
記アイドラ23が回動自在に取り付けられている。この
アイドラ23は、コンクリート壁体10の他側の側端部
の上方に位置している。
【0040】また、スプロケット22と、アイドラ23
と、各コンクリート壁体10の側端部及び下面の各周端
面に形成された前記溝12とには、所定本数(本実施形
態では1本)の無端カッタ5が捲き回されている。各無
端カッタ5は、少なくとも1個所以上で連結及び分離が
可能なチェーン5bと、このチェーン5bの外周部に所
定間隔で設けられたカッタ5aとを有しており、チェー
ン5bが前記スプロケット22に係合している。前記ア
イドラブラケット27の前記テンショナによってアイド
ラ23の位置を上下方向に調節することにより、この無
端カッタ5のチェーン5bの弛みを調整することができ
る。
と、各コンクリート壁体10の側端部及び下面の各周端
面に形成された前記溝12とには、所定本数(本実施形
態では1本)の無端カッタ5が捲き回されている。各無
端カッタ5は、少なくとも1個所以上で連結及び分離が
可能なチェーン5bと、このチェーン5bの外周部に所
定間隔で設けられたカッタ5aとを有しており、チェー
ン5bが前記スプロケット22に係合している。前記ア
イドラブラケット27の前記テンショナによってアイド
ラ23の位置を上下方向に調節することにより、この無
端カッタ5のチェーン5bの弛みを調整することができ
る。
【0041】掘削時には、複数個のコンクリート壁体1
0が多角柱状の側壁の一部を形成するように並べられ、
隣合うコンクリート壁体10の側端部間に両方の無端カ
ッタ5が干渉しない領域を設けて、所定個数の連結部材
13により両側端部間が連結されると共に、前述のよう
にベースブラケット24により両上面間が連結される。
本実施形態では、図1に示すように、2個のコンクリー
ト壁体10を平行に並べて両側端部間を2個の連結部材
13により連結した例を示しており、そしてこの例で
は、それぞれの無端カッタ5の回転面が略一致してい
る。前記連結部材13は、コンクリート壁体10の前面
10b又は後面10cのいずれか一方の面に、連結又は
分離可能なように、例えばねじ等により固着される。ま
た、ベースブラケット24の上部には、コンクリート壁
体10の吊り下げ時に係止される係止孔25aを有する
吊りボルト25が取着されている。
0が多角柱状の側壁の一部を形成するように並べられ、
隣合うコンクリート壁体10の側端部間に両方の無端カ
ッタ5が干渉しない領域を設けて、所定個数の連結部材
13により両側端部間が連結されると共に、前述のよう
にベースブラケット24により両上面間が連結される。
本実施形態では、図1に示すように、2個のコンクリー
ト壁体10を平行に並べて両側端部間を2個の連結部材
13により連結した例を示しており、そしてこの例で
は、それぞれの無端カッタ5の回転面が略一致してい
る。前記連結部材13は、コンクリート壁体10の前面
10b又は後面10cのいずれか一方の面に、連結又は
分離可能なように、例えばねじ等により固着される。ま
た、ベースブラケット24の上部には、コンクリート壁
体10の吊り下げ時に係止される係止孔25aを有する
吊りボルト25が取着されている。
【0042】そして、2個のコンクリート壁体10を使
用して掘削する際には、それぞれの無端カッタ5の回転
方向を反対にし、各無端カッタ5の回転の反力によるコ
ンクリート壁体10の移動方向の駆動力を互いに打ち消
し合うようにしている。この回転方向は上記を満たすよ
うに予め設定されるが、本実施形態においては、2個の
コンクリート壁体10が対向する側端面でそれぞれの無
端カッタ5が上昇するように設定されている。このと
き、両方の無端カッタ5のカッタ5aが干渉しないよう
な所定距離が2個のコンクリート壁体10の間に空くよ
うに、前記連結部材13の長さが設定されている。
用して掘削する際には、それぞれの無端カッタ5の回転
方向を反対にし、各無端カッタ5の回転の反力によるコ
ンクリート壁体10の移動方向の駆動力を互いに打ち消
し合うようにしている。この回転方向は上記を満たすよ
うに予め設定されるが、本実施形態においては、2個の
コンクリート壁体10が対向する側端面でそれぞれの無
端カッタ5が上昇するように設定されている。このと
き、両方の無端カッタ5のカッタ5aが干渉しないよう
な所定距離が2個のコンクリート壁体10の間に空くよ
うに、前記連結部材13の長さが設定されている。
【0043】図3は、上記コンクリート壁体10の詳細
側面図である。同図において、コンクリート壁体10の
周端面の前記駆動部20が取り付けられる一端面(掘削
時、上面)には、前記取り付け部材14がその脚部がコ
ンクリートに埋め込まれた状態で固着されている。この
取り付け部材14には、前記ベースブラケット24及び
アイドラブラケット27を取り付けるためのネジ孔等が
予め加工されており、これにより駆動部20が着脱自在
となっている。
側面図である。同図において、コンクリート壁体10の
周端面の前記駆動部20が取り付けられる一端面(掘削
時、上面)には、前記取り付け部材14がその脚部がコ
ンクリートに埋め込まれた状態で固着されている。この
取り付け部材14には、前記ベースブラケット24及び
アイドラブラケット27を取り付けるためのネジ孔等が
予め加工されており、これにより駆動部20が着脱自在
となっている。
【0044】また、コンクリート壁体10の下部(下
面)及び側端部(側面)の周端面には、前述のように溝
12が設けられている。この下面には、図4にA−A断
面図として示すように、断面がコ字状で、かつ、耐摩耗
性のある鋼板等からなるガイド部材15がコンクリート
に埋め込まれた状態で取り付けられている。このガイド
部材15は、少なくともコンクリート壁体10の横寸法
L1の方向の両端コーナー部16,16までカバーでき
る長さを有している。また、コンクリート壁体10の側
面に設けられている溝12は、図5にB−B断面図とし
て示すように、コンクリート壁体10のコンクリート自
体に形成されたものである。そして、前記ガイド部材1
5の溝12の底面と、側面に形成された溝12の底面と
は、連続的に滑らかに変化するように、一致させて形成
されている。なお、側面に形成された溝12も前記ガイ
ド部材15により形成してもよい。
面)及び側端部(側面)の周端面には、前述のように溝
12が設けられている。この下面には、図4にA−A断
面図として示すように、断面がコ字状で、かつ、耐摩耗
性のある鋼板等からなるガイド部材15がコンクリート
に埋め込まれた状態で取り付けられている。このガイド
部材15は、少なくともコンクリート壁体10の横寸法
L1の方向の両端コーナー部16,16までカバーでき
る長さを有している。また、コンクリート壁体10の側
面に設けられている溝12は、図5にB−B断面図とし
て示すように、コンクリート壁体10のコンクリート自
体に形成されたものである。そして、前記ガイド部材1
5の溝12の底面と、側面に形成された溝12の底面と
は、連続的に滑らかに変化するように、一致させて形成
されている。なお、側面に形成された溝12も前記ガイ
ド部材15により形成してもよい。
【0045】また、溝12は少なくともコンクリート壁
体10の前記両端コーナー部16,16近傍に形成され
ればよいので、図6に示すように、両端コーナー部1
6,16近傍にのみガイド部材15を取り付け、この間
のコンクリート壁体10の下面には、溝を有しないよう
な耐摩耗性部材17を取り付けてもよい。この場合は、
図7にC−C断面図として示すように、耐摩耗性部材1
7の外面及びガイド部材15の底面はコンクリートの周
端面10aと一致するように形成される。そして、コン
クリート壁体10の側面には溝12を形成しなくてもよ
い。
体10の前記両端コーナー部16,16近傍に形成され
ればよいので、図6に示すように、両端コーナー部1
6,16近傍にのみガイド部材15を取り付け、この間
のコンクリート壁体10の下面には、溝を有しないよう
な耐摩耗性部材17を取り付けてもよい。この場合は、
図7にC−C断面図として示すように、耐摩耗性部材1
7の外面及びガイド部材15の底面はコンクリートの周
端面10aと一致するように形成される。そして、コン
クリート壁体10の側面には溝12を形成しなくてもよ
い。
【0046】つぎに、図8から図11に基づいて無端カ
ッタ5を説明する。図8は無端カッタ5の一構成例を詳
細に表わす側面図であり、図9はそのY視図、また図1
0はそのカッタ5aの刃先形状の他例である。同図にお
いて、チェーン5bの各リンクはピン5cにより回動自
在に連結されており、このリンクの内少なくとも1個所
以上のリンクにおいて係止部材9によってピン5cが着
脱自在となっている。なお、同図では、係止部材9はピ
ン5cと同機能を有するボルトと、これに螺合するナッ
トとからなっている。また、所定間隔毎のリンクには、
外周部にカッタ5aが設けられている。なお、カッタ5
aの刃先形状は、本実施形態では図9に示すようなバケ
ット状の凹部を有しているが、これに限定されず、例え
ば図10に示すようなくの字状に、あるいは平板状、バ
ケット状に構成してもよい。
ッタ5を説明する。図8は無端カッタ5の一構成例を詳
細に表わす側面図であり、図9はそのY視図、また図1
0はそのカッタ5aの刃先形状の他例である。同図にお
いて、チェーン5bの各リンクはピン5cにより回動自
在に連結されており、このリンクの内少なくとも1個所
以上のリンクにおいて係止部材9によってピン5cが着
脱自在となっている。なお、同図では、係止部材9はピ
ン5cと同機能を有するボルトと、これに螺合するナッ
トとからなっている。また、所定間隔毎のリンクには、
外周部にカッタ5aが設けられている。なお、カッタ5
aの刃先形状は、本実施形態では図9に示すようなバケ
ット状の凹部を有しているが、これに限定されず、例え
ば図10に示すようなくの字状に、あるいは平板状、バ
ケット状に構成してもよい。
【0047】また、カッタ5aのコンクリート壁体10
の厚み方向の長さは、本実施形態では、図11に示すよ
うにコンクリート壁体10の前面及び後面に対して異な
った関係を有している。すなわち、前記連結部材13が
取着されるコンクリート壁体10の前面10b又は後面
10cのいずれか一方の面(ここでは、後面10c)側
のカッタ5aの先端は、この面(同じく、後面10c)
より所定長さh1だけ内側に引っ込むように、また、コ
ンクリート壁体10の他方の面(同じく、前面10b)
側のカッタ5aの先端は、反対にこの面(同じく、前面
10b)より所定長さh2だけ外側にオーバーするよう
に、前記溝12とチェーン5bとカッタ5aとの位置関
係が設定されている。これによって、掘削時にカッタ5
aの先端が連結部材13と干渉するのを防止している。
そして、カッタ5aのトータルの上記厚み方向の長さ
は、コンクリート壁体10の厚みと略等しいか、あるい
は、それ以上になるように構成されている。
の厚み方向の長さは、本実施形態では、図11に示すよ
うにコンクリート壁体10の前面及び後面に対して異な
った関係を有している。すなわち、前記連結部材13が
取着されるコンクリート壁体10の前面10b又は後面
10cのいずれか一方の面(ここでは、後面10c)側
のカッタ5aの先端は、この面(同じく、後面10c)
より所定長さh1だけ内側に引っ込むように、また、コ
ンクリート壁体10の他方の面(同じく、前面10b)
側のカッタ5aの先端は、反対にこの面(同じく、前面
10b)より所定長さh2だけ外側にオーバーするよう
に、前記溝12とチェーン5bとカッタ5aとの位置関
係が設定されている。これによって、掘削時にカッタ5
aの先端が連結部材13と干渉するのを防止している。
そして、カッタ5aのトータルの上記厚み方向の長さ
は、コンクリート壁体10の厚みと略等しいか、あるい
は、それ以上になるように構成されている。
【0048】なお、カッタ5aの長さは上記に限定され
るものではなく、例えば、ここでは図示しないが、カッ
タ5aの前記先端をそれぞれ前記前面10b及び後面1
0cの位置に略一致させると共に、前記連結部材13の
カッタ5aに対向する面にカッタ5aと干渉しないよう
な所定深さの凹部を形成するようにしてもよい。
るものではなく、例えば、ここでは図示しないが、カッ
タ5aの前記先端をそれぞれ前記前面10b及び後面1
0cの位置に略一致させると共に、前記連結部材13の
カッタ5aに対向する面にカッタ5aと干渉しないよう
な所定深さの凹部を形成するようにしてもよい。
【0049】上記のように構成された地下壁用掘削装置
による掘削及び埋設工法を、図12〜図15に基づい
て、以下に説明する。
による掘削及び埋設工法を、図12〜図15に基づい
て、以下に説明する。
【0050】図12は、掘削時の装置構成を表わしてい
る。同図において、ベースブラケット24及び連結部材
13により連結された2個のコンクリート壁体10は、
ベースブラケット24の上部に取着されている吊りボル
ト25を介して吊り下げられる。すなわち、吊りボルト
25の係止孔25aにフック43が係合され、またフッ
ク43にはワイヤ42aの一端が接続されており、さら
にワイヤ42aの他端はウィンチ42の回転ドラムに接
続され、捲かれている。これにより、2個のコンクリー
ト壁体10はウィンチ42の回転駆動によって昇降可能
となっており、この昇降により2個のコンクリート壁体
10の地盤に対する荷重が制御されるようにしている。
このように、本発明に係わる地下壁用掘削装置は荷重制
御手段46を備えており、ここでは荷重制御手段46を
ウィンチ42、ワイヤ42a及びフック43などにより
構成している。
る。同図において、ベースブラケット24及び連結部材
13により連結された2個のコンクリート壁体10は、
ベースブラケット24の上部に取着されている吊りボル
ト25を介して吊り下げられる。すなわち、吊りボルト
25の係止孔25aにフック43が係合され、またフッ
ク43にはワイヤ42aの一端が接続されており、さら
にワイヤ42aの他端はウィンチ42の回転ドラムに接
続され、捲かれている。これにより、2個のコンクリー
ト壁体10はウィンチ42の回転駆動によって昇降可能
となっており、この昇降により2個のコンクリート壁体
10の地盤に対する荷重が制御されるようにしている。
このように、本発明に係わる地下壁用掘削装置は荷重制
御手段46を備えており、ここでは荷重制御手段46を
ウィンチ42、ワイヤ42a及びフック43などにより
構成している。
【0051】また、2個のコンクリート壁体10の各駆
動手段21の駆動トルクをそれぞれ検出する駆動トルク
検出手段26,26が設けられており、この検出された
各駆動トルク信号は、掘削作業現場に設置される制御器
41(後述する)に入力される。なお、この駆動トルク
検出手段26は、例えば、駆動手段21が電動モータの
場合にはモータ電流値に基づいて、あるいは、駆動手段
21が油圧モータの場合にはモータ負荷圧の大きさに基
づいて検出するようにしてもよい。また、各駆動手段2
1には、前記制御器41からの回転駆動指令がそれぞれ
入力される。
動手段21の駆動トルクをそれぞれ検出する駆動トルク
検出手段26,26が設けられており、この検出された
各駆動トルク信号は、掘削作業現場に設置される制御器
41(後述する)に入力される。なお、この駆動トルク
検出手段26は、例えば、駆動手段21が電動モータの
場合にはモータ電流値に基づいて、あるいは、駆動手段
21が油圧モータの場合にはモータ負荷圧の大きさに基
づいて検出するようにしてもよい。また、各駆動手段2
1には、前記制御器41からの回転駆動指令がそれぞれ
入力される。
【0052】連結された2個のコンクリート壁体10,
10の最外側端部下の地面Eには、それぞれブレーキ装
置30,30が設置される。このブレーキ装置30は、
左右のコンクリート壁体10の前後面10b,10cに
ブレーキをかけて左右での下降(沈下)速度を制御し、
左右のコンクリート壁体10,10の傾斜を補正するも
のである。また、左右のコンクリート壁体10,10の
いずれか一方の上部には、コンクリート壁体10,10
の傾斜角を検出する傾斜計31が取着されている。前記
左右のブレーキ装置30,30には前記制御器41から
のブレーキ指令が入力され、また、前記傾斜計31の検
出した傾斜角信号は、前記制御器41に入力される。
10の最外側端部下の地面Eには、それぞれブレーキ装
置30,30が設置される。このブレーキ装置30は、
左右のコンクリート壁体10の前後面10b,10cに
ブレーキをかけて左右での下降(沈下)速度を制御し、
左右のコンクリート壁体10,10の傾斜を補正するも
のである。また、左右のコンクリート壁体10,10の
いずれか一方の上部には、コンクリート壁体10,10
の傾斜角を検出する傾斜計31が取着されている。前記
左右のブレーキ装置30,30には前記制御器41から
のブレーキ指令が入力され、また、前記傾斜計31の検
出した傾斜角信号は、前記制御器41に入力される。
【0053】この制御器41は、例えばマイクロコンピ
ュータ等から構成されている。制御器41は、前記入力
した傾斜角信号に基づいて後述する所定の処理を行い、
各ブレーキ装置30,30にブレーキ指令を出力すると
共に、各駆動手段21の回転駆動及び停止の制御を行っ
たり、また、前記入力した各駆動トルク信号に基づい
て、前記ウィンチ42に駆動指令及び速度指令を出力し
てコンクリート壁体10の下降速度を制御したりする。
ュータ等から構成されている。制御器41は、前記入力
した傾斜角信号に基づいて後述する所定の処理を行い、
各ブレーキ装置30,30にブレーキ指令を出力すると
共に、各駆動手段21の回転駆動及び停止の制御を行っ
たり、また、前記入力した各駆動トルク信号に基づい
て、前記ウィンチ42に駆動指令及び速度指令を出力し
てコンクリート壁体10の下降速度を制御したりする。
【0054】なお、これらの制御器41、ウィンチ42
及び駆動手段21等の動力源となる油圧又は電源は、掘
削現場にて使用される例えば油圧ショベルなどのような
建設機械45から供給されるようにしてもよい。
及び駆動手段21等の動力源となる油圧又は電源は、掘
削現場にて使用される例えば油圧ショベルなどのような
建設機械45から供給されるようにしてもよい。
【0055】図13は、ブレーキ装置30の平面図を表
わす。同図において、鉛直方向に配設された支持部材3
2はその水平方向の断面が略コの字に構成されており、
このコの字の互いに対向する対向部材33a,33bの
下端部にはそれぞれ水平板34a,34bが固着されて
いる。これらの対向部材33a及び水平板34aと、対
向部材33b及び水平板34bとの間に、コンクリート
壁体10が設置されるようになっている。水平板34
a,34bは、それぞれ、各対向部材33a,33bの
コの字中央側端面から外側に向けて所定値以上の長さd
1を有している。また、対向部材33a,33bの下端
から所定高さH1の位置に、ブレーキシリンダ35a,
35bが対向部材33a,33bの垂直方向に伸縮自在
に、かつ、各ロッドを互いに対向させて取り付けられて
いる。各ロッドの先端部にはブレーキパッド36a,3
6bが取着されており、ブレーキシリンダ35a,35
bの伸縮によってこのブレーキパッド36a,36bが
それぞれコンクリート壁体10の前後面10b,10c
に当接したり、離れたりするようになっている。このブ
レーキシリンダ35a,35bに、制御器41からの前
記ブレーキ指令が入力される。
わす。同図において、鉛直方向に配設された支持部材3
2はその水平方向の断面が略コの字に構成されており、
このコの字の互いに対向する対向部材33a,33bの
下端部にはそれぞれ水平板34a,34bが固着されて
いる。これらの対向部材33a及び水平板34aと、対
向部材33b及び水平板34bとの間に、コンクリート
壁体10が設置されるようになっている。水平板34
a,34bは、それぞれ、各対向部材33a,33bの
コの字中央側端面から外側に向けて所定値以上の長さd
1を有している。また、対向部材33a,33bの下端
から所定高さH1の位置に、ブレーキシリンダ35a,
35bが対向部材33a,33bの垂直方向に伸縮自在
に、かつ、各ロッドを互いに対向させて取り付けられて
いる。各ロッドの先端部にはブレーキパッド36a,3
6bが取着されており、ブレーキシリンダ35a,35
bの伸縮によってこのブレーキパッド36a,36bが
それぞれコンクリート壁体10の前後面10b,10c
に当接したり、離れたりするようになっている。このブ
レーキシリンダ35a,35bに、制御器41からの前
記ブレーキ指令が入力される。
【0056】図14は上記のブレーキ装置30を用いた
工法におけるブレーキ処理を表わすフローチャートの一
例であり、以下同図に従って説明する。まず、S1で各
コンクリート壁体10の駆動手段21を起動して掘削を
開始し、つぎに、S2でウィンチ42を駆動して所定速
度でコンクリート壁体10を下降させる。そして、S3
で傾斜計31から傾斜角を読み込んだ後、S4でこの傾
斜角の絶対値が所定角度A1以上か判断する。所定角度
A1よりも小さいときにはS3に戻って以上の処理を継
続し、所定角度A1以上のときには、S5で、左右のコ
ンクリート壁体10の内下がり過ぎている方に対応する
ブレーキ装置30のブレーキシリンダ35a,35bを
伸長させ、下降速度にブレーキをかける。つぎに、S6
で傾斜計31から傾斜角を読み込み、S7でこの傾斜角
の絶対値が所定角度A2以下か判断する。ここで、この
ときの所定角度A2は所定角度A1よりも小さく設定さ
れる。所定角度A2より大きいときはS5に戻って以上
の処理を繰り返し、所定角度A2以下のときには、S8
で、上記かけていた方のブレーキ装置30のブレーキシ
リンダ35a,35bを縮小して両方のブレーキ装置3
0,30を開放する。
工法におけるブレーキ処理を表わすフローチャートの一
例であり、以下同図に従って説明する。まず、S1で各
コンクリート壁体10の駆動手段21を起動して掘削を
開始し、つぎに、S2でウィンチ42を駆動して所定速
度でコンクリート壁体10を下降させる。そして、S3
で傾斜計31から傾斜角を読み込んだ後、S4でこの傾
斜角の絶対値が所定角度A1以上か判断する。所定角度
A1よりも小さいときにはS3に戻って以上の処理を継
続し、所定角度A1以上のときには、S5で、左右のコ
ンクリート壁体10の内下がり過ぎている方に対応する
ブレーキ装置30のブレーキシリンダ35a,35bを
伸長させ、下降速度にブレーキをかける。つぎに、S6
で傾斜計31から傾斜角を読み込み、S7でこの傾斜角
の絶対値が所定角度A2以下か判断する。ここで、この
ときの所定角度A2は所定角度A1よりも小さく設定さ
れる。所定角度A2より大きいときはS5に戻って以上
の処理を繰り返し、所定角度A2以下のときには、S8
で、上記かけていた方のブレーキ装置30のブレーキシ
リンダ35a,35bを縮小して両方のブレーキ装置3
0,30を開放する。
【0057】また、図15は本工法における掘削力の制
御処理を表わすフローチャートの一例であり、同図に従
って以下説明する。まず、S11で各コンクリート壁体
10の駆動手段21を起動して掘削を開始し、つぎに、
S12でウィンチ42を駆動し、下降速度Vを予め設定
した所定速度にしてコンクリート壁体10を下降させ
る。そして、S13で、各駆動手段21の駆動トルクを
検出した後、S14でそれぞれの駆動トルクが所定のト
ルク範囲(T1〜T2)内に入っているかを判断する。
そして、少なくとも1つの駆動トルクが所定トルクT2
よりも大きいときは負荷が重いと判断して、S15でウ
ィンチ42の下降速度VをΔV0だけ減速させ、また、
所定トルクT1よりも小さいときは負荷が軽いと判断し
て、S16でウィンチ42の下降速度VをΔV0だけ増
速させる。また、所定のトルク範囲(T1〜T2)内に
入っているときは、その時の下降速度Vを維持したまま
S11に戻って、以上の処理を繰り返す。なお、S15
及びS16の後は、S11に戻って以上の処理を繰り返
す。
御処理を表わすフローチャートの一例であり、同図に従
って以下説明する。まず、S11で各コンクリート壁体
10の駆動手段21を起動して掘削を開始し、つぎに、
S12でウィンチ42を駆動し、下降速度Vを予め設定
した所定速度にしてコンクリート壁体10を下降させ
る。そして、S13で、各駆動手段21の駆動トルクを
検出した後、S14でそれぞれの駆動トルクが所定のト
ルク範囲(T1〜T2)内に入っているかを判断する。
そして、少なくとも1つの駆動トルクが所定トルクT2
よりも大きいときは負荷が重いと判断して、S15でウ
ィンチ42の下降速度VをΔV0だけ減速させ、また、
所定トルクT1よりも小さいときは負荷が軽いと判断し
て、S16でウィンチ42の下降速度VをΔV0だけ増
速させる。また、所定のトルク範囲(T1〜T2)内に
入っているときは、その時の下降速度Vを維持したまま
S11に戻って、以上の処理を繰り返す。なお、S15
及びS16の後は、S11に戻って以上の処理を繰り返
す。
【0058】以上の構成による作用及び効果を、以下に
説明する。多角柱状の側壁の少なくとも一部を形成する
ように上記コンクリート壁体10を複数個(ここでは、
2個)連結し、各コンクリート壁体10毎に対応する無
端カッタ5の内、少なくとも1個のコンクリート壁体1
0の無端カッタ5の回転方向を、他のコンクリート壁体
10の無端カッタ5の回転方向と異ならせている。(上
記例では、2個の無端カッタ5の回転面が平行であり、
互いに回転方向を反対にしている。)したがって、無端
カッタ5が回転するときの地面との摩擦による反力が、
異なる回転方向どうしで互いに打ち消し合い、よって連
結された複数個のコンクリート壁体10はこの回転に伴
って地面上を移動するということがなくなり、確実に掘
削が行えるようになる。この結果、コンクリート壁体1
0を複数個同時に埋設できるので、非常に効率よく掘削
及び埋設作業を行うことが可能となる。
説明する。多角柱状の側壁の少なくとも一部を形成する
ように上記コンクリート壁体10を複数個(ここでは、
2個)連結し、各コンクリート壁体10毎に対応する無
端カッタ5の内、少なくとも1個のコンクリート壁体1
0の無端カッタ5の回転方向を、他のコンクリート壁体
10の無端カッタ5の回転方向と異ならせている。(上
記例では、2個の無端カッタ5の回転面が平行であり、
互いに回転方向を反対にしている。)したがって、無端
カッタ5が回転するときの地面との摩擦による反力が、
異なる回転方向どうしで互いに打ち消し合い、よって連
結された複数個のコンクリート壁体10はこの回転に伴
って地面上を移動するということがなくなり、確実に掘
削が行えるようになる。この結果、コンクリート壁体1
0を複数個同時に埋設できるので、非常に効率よく掘削
及び埋設作業を行うことが可能となる。
【0059】また、本実施形態では、各コンクリート壁
体10の周端面に無端カッタ5を1本だけ捲き回してお
り、この無端カッタ5をそれぞれコンクリート壁体10
の上面に取り付けられた駆動部20により回転駆動して
土砂を掘削する。これにより、コンクリート壁体10の
厚さと略等しくなるまで、無端カッタ5を大きくするこ
とができるので、無端カッタ5のカッタ5aの強度が強
くなり、特に薄いコンクリート壁体10に対してもカッ
タ5aの強度を維持することができるようになると共
に、大きな石に対しても掘削力が増加して効率よく掘削
できる。また、従来技術のように、隣合う無端カッタ5
がコンクリート壁体10の下面で互いに反対方向に回転
することによる駆動部20の駆動損失(つまり掘削力損
失)がないので、駆動部20の掘削力を必要以上に大き
くしなくてもよく、よって駆動部20を小型化すること
ができる。また、無端カッタ5が1本だけなので駆動部
20の構造が簡単となり、小型化できて取り扱いが容易
となり、よって駆動部20を取り外す際の作業性がよ
い。さらに、カッタ5aどうしが干渉することがないの
で、無端カッタ5の寿命を長期化でき、無端カッタ5の
交換費用を低減できる。
体10の周端面に無端カッタ5を1本だけ捲き回してお
り、この無端カッタ5をそれぞれコンクリート壁体10
の上面に取り付けられた駆動部20により回転駆動して
土砂を掘削する。これにより、コンクリート壁体10の
厚さと略等しくなるまで、無端カッタ5を大きくするこ
とができるので、無端カッタ5のカッタ5aの強度が強
くなり、特に薄いコンクリート壁体10に対してもカッ
タ5aの強度を維持することができるようになると共
に、大きな石に対しても掘削力が増加して効率よく掘削
できる。また、従来技術のように、隣合う無端カッタ5
がコンクリート壁体10の下面で互いに反対方向に回転
することによる駆動部20の駆動損失(つまり掘削力損
失)がないので、駆動部20の掘削力を必要以上に大き
くしなくてもよく、よって駆動部20を小型化すること
ができる。また、無端カッタ5が1本だけなので駆動部
20の構造が簡単となり、小型化できて取り扱いが容易
となり、よって駆動部20を取り外す際の作業性がよ
い。さらに、カッタ5aどうしが干渉することがないの
で、無端カッタ5の寿命を長期化でき、無端カッタ5の
交換費用を低減できる。
【0060】さらに、カッタ5aの先端を、コンクリー
ト壁体10の連結部材13が取着された面よりも内側に
位置させているので、連結部材13のカッタ5a側の面
が平面的に形成されていても、カッタ5aが連結部材1
3と干渉するのを避けることができる。これにより、連
結部材13を製作が容易なように簡単な形状にすること
ができ、地下壁用掘削装置を安価に製作できる。
ト壁体10の連結部材13が取着された面よりも内側に
位置させているので、連結部材13のカッタ5a側の面
が平面的に形成されていても、カッタ5aが連結部材1
3と干渉するのを避けることができる。これにより、連
結部材13を製作が容易なように簡単な形状にすること
ができ、地下壁用掘削装置を安価に製作できる。
【0061】また、従来技術で示したようにコンクリー
ト壁体10の側端面で複数本の無端カッタ5の内、幾本
かが他と反対方向に回転するということがなく、同一の
コンクリート壁体10内では全て同じ回転方向(本実施
形態では、1本の無端カッタ5であるから)であるか
ら、無端カッタの回転だけで土砂を効率良く地表に排出
することができる。特に、隣合うコンクリート壁体10
の対向する側端面で両方の無端カッタ5を共に上昇させ
ているので、効率良く排土できる。これにより、従来の
ように排出のためのガイドホールを掘ったり、泥水を用
いたりする必要がなくなる。したがって、掘削作業時間
の短縮、及び、無端カッタや駆動部の故障率及び寿命の
改善を図ることができる。以上の結果、地下壁を構築す
る掘削作業が能率良く行えるようになる。
ト壁体10の側端面で複数本の無端カッタ5の内、幾本
かが他と反対方向に回転するということがなく、同一の
コンクリート壁体10内では全て同じ回転方向(本実施
形態では、1本の無端カッタ5であるから)であるか
ら、無端カッタの回転だけで土砂を効率良く地表に排出
することができる。特に、隣合うコンクリート壁体10
の対向する側端面で両方の無端カッタ5を共に上昇させ
ているので、効率良く排土できる。これにより、従来の
ように排出のためのガイドホールを掘ったり、泥水を用
いたりする必要がなくなる。したがって、掘削作業時間
の短縮、及び、無端カッタや駆動部の故障率及び寿命の
改善を図ることができる。以上の結果、地下壁を構築す
る掘削作業が能率良く行えるようになる。
【0062】また、コンクリート壁体10の下面に耐摩
耗部材を設けている。通常、無端カッタ5をコンクリー
ト壁体10の周端面で回転させ、コンクリート壁体10
の下面で無端カッタ5を押さえつけながら掘削する場合
には、下面のコンクリートの摩耗度が大きくなる傾向に
ある。したがって、上記耐摩耗部材により、掘削後のコ
ンクリート壁体10の摩耗が無いので、良好な品質を維
持できる。
耗部材を設けている。通常、無端カッタ5をコンクリー
ト壁体10の周端面で回転させ、コンクリート壁体10
の下面で無端カッタ5を押さえつけながら掘削する場合
には、下面のコンクリートの摩耗度が大きくなる傾向に
ある。したがって、上記耐摩耗部材により、掘削後のコ
ンクリート壁体10の摩耗が無いので、良好な品質を維
持できる。
【0063】また、少なくとも、コンクリート壁体10
の下面の両端コーナー部16,16か、又は、この両端
コーナー部16,16間の所定区間のいずれか一方に、
無端カッタ5をガイドするガイド部材15を設けている
ので、無端カッタ5が外れることがなくなる。したがっ
て、掘削時に作業が中断されることなく、能率良く掘削
できる。
の下面の両端コーナー部16,16か、又は、この両端
コーナー部16,16間の所定区間のいずれか一方に、
無端カッタ5をガイドするガイド部材15を設けている
ので、無端カッタ5が外れることがなくなる。したがっ
て、掘削時に作業が中断されることなく、能率良く掘削
できる。
【0064】また、コンクリート壁体10の傾斜角度に
基づいて、連結された複数のコンクリート壁体の最外側
端部の内、下がり過ぎている方のいずれかの側端部を減
速させるようにブレーキをかけている。これにより、コ
ンクリート壁体10を埋設する方向が大きく傾斜してい
るのを補正して、地盤に略垂直に埋設することができ
る。この結果、地下壁を設計どおり正確に構築すること
ができる。
基づいて、連結された複数のコンクリート壁体の最外側
端部の内、下がり過ぎている方のいずれかの側端部を減
速させるようにブレーキをかけている。これにより、コ
ンクリート壁体10を埋設する方向が大きく傾斜してい
るのを補正して、地盤に略垂直に埋設することができ
る。この結果、地下壁を設計どおり正確に構築すること
ができる。
【0065】さらに、駆動トルク検出手段により検出さ
れた複数の駆動部の駆動トルクの内、少なくともいずれ
かの駆動トルクが所定範囲より大きいときは、負荷が重
いと判断して過重制御手段(例えば、ウィンチ等)によ
り荷重を軽減している。したがって、過負荷による掘削
力の低下や損失が無くなるので、効率的な掘削が可能と
なる。
れた複数の駆動部の駆動トルクの内、少なくともいずれ
かの駆動トルクが所定範囲より大きいときは、負荷が重
いと判断して過重制御手段(例えば、ウィンチ等)によ
り荷重を軽減している。したがって、過負荷による掘削
力の低下や損失が無くなるので、効率的な掘削が可能と
なる。
【0066】なお、上記では、制御器41により傾斜角
や駆動トルクの大きさに基づいて自動的にブレーキ制御
や過重制御を行っているが、本発明に係わる掘削工法は
これに限定されない。すなわち、例えば、ブレーキ装置
30にブレーキオン又はオフ信号を出力するブレーキ操
作スイッチや、ウィンチ42の回転速度を制御できる下
降速度指令スイッチを設け、オペレータが傾斜計31や
駆動トルク検出器の表示をモニタしながら上記各スイッ
チを操作することによって、手動で行うことも可能であ
る。
や駆動トルクの大きさに基づいて自動的にブレーキ制御
や過重制御を行っているが、本発明に係わる掘削工法は
これに限定されない。すなわち、例えば、ブレーキ装置
30にブレーキオン又はオフ信号を出力するブレーキ操
作スイッチや、ウィンチ42の回転速度を制御できる下
降速度指令スイッチを設け、オペレータが傾斜計31や
駆動トルク検出器の表示をモニタしながら上記各スイッ
チを操作することによって、手動で行うことも可能であ
る。
【0067】また、本実施形態においては、各コンクリ
ート壁体10に無端カッタ5を1本のみの捲き回した例
を示したが、本発明はこれに限定されず、各コンクリー
ト壁体10に複数本の無端カッタ5を捲き回し、各コン
クリート壁体10毎に全て同一回転方向に回転させるよ
うにしてもよい。この場合も、複数個のコンクリート壁
体10の無端カッタ5の内、少なくとも1個のコンクリ
ート壁体10の無端カッタ5の回転方向を、他のコンク
リート壁体10の無端カッタ5の回転方向と異ならせ
る。そして、無端カッタ5が回転するときの反力が、異
なる回転方向どうしで全体的に互いに打ち消し合うよう
に、無端カッタ5の回転方向と本数、及びコンクリート
壁体10の下面周回方向寸法等の組み合わせを設定す
る。これによって、同様に、複数のコンクリート壁体1
0での同時掘削による能率的な掘削及び埋設作業を行う
ことが可能となる。また、従来技術のように、隣合う無
端カッタ5がコンクリート壁体10の下面で互いに反対
方向に回転することによる駆動部20の駆動損失(つま
り掘削力損失)がないので、駆動部20の掘削力を必要
以上に大きくしなくてもよく、よって駆動部20を小型
化することができて取り扱いが容易となり、この結果、
駆動部20を取り外す際の作業性もよい。さらに、同一
のコンクリート壁体10内では全て同じ回転方向なの
で、無端カッタの回転だけで土砂を効率良く地表に排出
することができ、従来のようなガイドホールや泥水の必
要がなくなる。したがって、掘削作業時間の短縮、及
び、無端カッタや駆動部の故障率及び寿命の改善を図る
ことができる。
ート壁体10に無端カッタ5を1本のみの捲き回した例
を示したが、本発明はこれに限定されず、各コンクリー
ト壁体10に複数本の無端カッタ5を捲き回し、各コン
クリート壁体10毎に全て同一回転方向に回転させるよ
うにしてもよい。この場合も、複数個のコンクリート壁
体10の無端カッタ5の内、少なくとも1個のコンクリ
ート壁体10の無端カッタ5の回転方向を、他のコンク
リート壁体10の無端カッタ5の回転方向と異ならせ
る。そして、無端カッタ5が回転するときの反力が、異
なる回転方向どうしで全体的に互いに打ち消し合うよう
に、無端カッタ5の回転方向と本数、及びコンクリート
壁体10の下面周回方向寸法等の組み合わせを設定す
る。これによって、同様に、複数のコンクリート壁体1
0での同時掘削による能率的な掘削及び埋設作業を行う
ことが可能となる。また、従来技術のように、隣合う無
端カッタ5がコンクリート壁体10の下面で互いに反対
方向に回転することによる駆動部20の駆動損失(つま
り掘削力損失)がないので、駆動部20の掘削力を必要
以上に大きくしなくてもよく、よって駆動部20を小型
化することができて取り扱いが容易となり、この結果、
駆動部20を取り外す際の作業性もよい。さらに、同一
のコンクリート壁体10内では全て同じ回転方向なの
で、無端カッタの回転だけで土砂を効率良く地表に排出
することができ、従来のようなガイドホールや泥水の必
要がなくなる。したがって、掘削作業時間の短縮、及
び、無端カッタや駆動部の故障率及び寿命の改善を図る
ことができる。
【0068】つぎに、図16〜図17に基づいて第2実
施形態を説明する。本実施形態は、3個以上(ここで
は、3個)のコンクリート壁体10を連結して掘削する
例を示している。なお、前実施形態と同じ構成部品に
は、同一の符号を付す。図16及び図17は、3個のコ
ンクリート壁体10を連結した状態を示している。各コ
ンクリート壁体10の上面には前実施形態と同様の駆動
部20が着脱自在に取り付けられており、そして、各コ
ンクリート壁体10の周端面と駆動部20にはそれぞれ
1本の無端カッタ5が捲き回されている。また、3個以
上のコンクリート壁体10は、目標とする多角柱状の地
下壁の少なくとも一部を形成するように並べられてお
り、隣合うものどうしはそれぞれの無端カッタ5が互い
に干渉しないような所定距離を空けて、前実施形態と同
様のベースブラケット24(図示せず)及び複数の連結
部材13によって連結されている。
施形態を説明する。本実施形態は、3個以上(ここで
は、3個)のコンクリート壁体10を連結して掘削する
例を示している。なお、前実施形態と同じ構成部品に
は、同一の符号を付す。図16及び図17は、3個のコ
ンクリート壁体10を連結した状態を示している。各コ
ンクリート壁体10の上面には前実施形態と同様の駆動
部20が着脱自在に取り付けられており、そして、各コ
ンクリート壁体10の周端面と駆動部20にはそれぞれ
1本の無端カッタ5が捲き回されている。また、3個以
上のコンクリート壁体10は、目標とする多角柱状の地
下壁の少なくとも一部を形成するように並べられてお
り、隣合うものどうしはそれぞれの無端カッタ5が互い
に干渉しないような所定距離を空けて、前実施形態と同
様のベースブラケット24(図示せず)及び複数の連結
部材13によって連結されている。
【0069】3個以上のコンクリート壁体10を連結し
て掘削する場合は、その内の少なくとも1個のコンクリ
ート壁体10の無端カッタ5の回転方向を、他のコンク
リート壁体10の無端カッタ5の回転方向と異ならせ
る。このとき、連結されたコンクリート壁体10が一方
向の回転力により移動する方向の合成駆動力と、他方向
の回転力により移動する方向の合成駆動力とが略等しく
なるように、あるいは、両方の合成駆動力の差がコンク
リート壁体10を移動させるに必要な駆動力よりも小さ
くなるように、連結するコンクリート壁体10の組み合
わせを選択する。なお、このような選択は、各コンクリ
ート壁体10の横寸法、重量、及び各無端カッタ5の回
転力等に基づいて、適切に行われる。
て掘削する場合は、その内の少なくとも1個のコンクリ
ート壁体10の無端カッタ5の回転方向を、他のコンク
リート壁体10の無端カッタ5の回転方向と異ならせ
る。このとき、連結されたコンクリート壁体10が一方
向の回転力により移動する方向の合成駆動力と、他方向
の回転力により移動する方向の合成駆動力とが略等しく
なるように、あるいは、両方の合成駆動力の差がコンク
リート壁体10を移動させるに必要な駆動力よりも小さ
くなるように、連結するコンクリート壁体10の組み合
わせを選択する。なお、このような選択は、各コンクリ
ート壁体10の横寸法、重量、及び各無端カッタ5の回
転力等に基づいて、適切に行われる。
【0070】また、このときの隣合うコンクリート壁体
10どうしの前記回転方向は、図16の矢印で示すよう
に互いに反対にしてもよいし、あるいは、図17に示す
ように一部同一方向にしてもよい。なお、回転方向を反
対にする場合には、前実施形態のように、隣合うコンク
リート壁体10の互いに対向する側面において両方の無
端カッタ5が共に上昇するように組み合わせる方が土砂
の排出能力が高まるので好ましい。
10どうしの前記回転方向は、図16の矢印で示すよう
に互いに反対にしてもよいし、あるいは、図17に示す
ように一部同一方向にしてもよい。なお、回転方向を反
対にする場合には、前実施形態のように、隣合うコンク
リート壁体10の互いに対向する側面において両方の無
端カッタ5が共に上昇するように組み合わせる方が土砂
の排出能力が高まるので好ましい。
【0071】なお、本発明においては、各コンクリート
壁体10に複数本の無端カッタ5を捲き回してもよい。
このとき、同一のコンクリート壁体10内では全て同一
の回転方向としてもよいし、あるいは、異なる回転方向
としてもよい。この場合でも同様に、連結されたコンク
リート壁体10の一方向の回転力により移動する方向の
合成駆動力と、他方向の回転力により移動する方向の合
成駆動力との差が全コンクリート壁体10を移動させる
に必要な駆動力よりも小さくなるように、連結するコン
クリート壁体10の組み合わせを選択し、少なくとも1
個のコンクリート壁体10の無端カッタ5の回転方向
を、他のコンクリート壁体10の無端カッタ5の回転方
向と異ならせる。
壁体10に複数本の無端カッタ5を捲き回してもよい。
このとき、同一のコンクリート壁体10内では全て同一
の回転方向としてもよいし、あるいは、異なる回転方向
としてもよい。この場合でも同様に、連結されたコンク
リート壁体10の一方向の回転力により移動する方向の
合成駆動力と、他方向の回転力により移動する方向の合
成駆動力との差が全コンクリート壁体10を移動させる
に必要な駆動力よりも小さくなるように、連結するコン
クリート壁体10の組み合わせを選択し、少なくとも1
個のコンクリート壁体10の無端カッタ5の回転方向
を、他のコンクリート壁体10の無端カッタ5の回転方
向と異ならせる。
【0072】これによって、本実施形態においても、前
実施形態と同様の工法により掘削及び埋設を行うことが
できる。すなわち、前記図12に示したのと同様に、3
個以上連結したコンクリート壁体10をウィンチ42に
より吊り下げる。また、連結されたコンクリート壁体1
0の最外側端部に、その前後面10b,10cにブレー
キをかけるブレーキ装置30を配設すると共に、傾斜計
31によってコンクリート壁体10の傾斜角を検出する
ようにする。さらに、図14及び図15に示した手順と
同様にして、掘削時のコンクリート壁体10の傾斜、及
び駆動部20の負荷(駆動トルク)を制御して、精度良
く、かつ効率良く掘削することが可能となる。
実施形態と同様の工法により掘削及び埋設を行うことが
できる。すなわち、前記図12に示したのと同様に、3
個以上連結したコンクリート壁体10をウィンチ42に
より吊り下げる。また、連結されたコンクリート壁体1
0の最外側端部に、その前後面10b,10cにブレー
キをかけるブレーキ装置30を配設すると共に、傾斜計
31によってコンクリート壁体10の傾斜角を検出する
ようにする。さらに、図14及び図15に示した手順と
同様にして、掘削時のコンクリート壁体10の傾斜、及
び駆動部20の負荷(駆動トルク)を制御して、精度良
く、かつ効率良く掘削することが可能となる。
【0073】以上の構成によって、3個以上のコンクリ
ート壁体10を連結した場合でも、無端カッタ5により
能率的な掘削が可能となる。このとき、掘削時に無端カ
ッタ5の回転でコンクリート壁体10が横方向に移動し
ないように、回転方向、コンクリート壁体10の下面横
寸法(つまり、周回方向寸法)、及び重量等に基づい
て、連結するコンクリート壁体10の組み合わせを選択
して、移動方向の合成駆動力が小さくなるようにするこ
とができる。よって、複数のコンクリート壁体10を同
時に、かつ確実に埋設できるので、能率的な埋設作業が
可能となる。
ート壁体10を連結した場合でも、無端カッタ5により
能率的な掘削が可能となる。このとき、掘削時に無端カ
ッタ5の回転でコンクリート壁体10が横方向に移動し
ないように、回転方向、コンクリート壁体10の下面横
寸法(つまり、周回方向寸法)、及び重量等に基づい
て、連結するコンクリート壁体10の組み合わせを選択
して、移動方向の合成駆動力が小さくなるようにするこ
とができる。よって、複数のコンクリート壁体10を同
時に、かつ確実に埋設できるので、能率的な埋設作業が
可能となる。
【0074】無端カッタ5が各コンクリート壁体10に
1本捲き回されている場合、あるいは、各コンクリート
壁体10毎の全ての無端カッタ5の回転方向が同一であ
る場合には、前実施形態と同様に、駆動部20の掘削力
損失低下、小型化及び故障率低減、また無端カッタ5の
強度増加及び長寿命化等が可能となる。特に、1本のの
みの無端カッタ5を捲き回す場合には、薄いコンクリー
ト壁体10の埋設にも適用でき、カッタ5aの強度を大
きくして掘削力を増加できる。この結果、さらに、掘削
作業性及び地下壁構築費用を改善することができる。
1本捲き回されている場合、あるいは、各コンクリート
壁体10毎の全ての無端カッタ5の回転方向が同一であ
る場合には、前実施形態と同様に、駆動部20の掘削力
損失低下、小型化及び故障率低減、また無端カッタ5の
強度増加及び長寿命化等が可能となる。特に、1本のの
みの無端カッタ5を捲き回す場合には、薄いコンクリー
ト壁体10の埋設にも適用でき、カッタ5aの強度を大
きくして掘削力を増加できる。この結果、さらに、掘削
作業性及び地下壁構築費用を改善することができる。
【0075】つぎに、図18に基づいて第3実施形態を
説明する。なお、同図において、前述までの構成部品と
同一のものは同じ符号を付して表わす。本実施形態で
は、地上において予め複数のコンクリート壁体10を所
望の地下壁の側壁を形成するように多角柱状に並べて組
み上げた状態で、全体で同時に掘削しながら埋設する場
合を示している。すなわち、図18に示すように、地上
で複数のコンクリート壁体10によって目標とする多角
柱状(同図では4角柱)の側壁を形成するように並べ
て、隣合うコンクリート壁体10間を連結部材13によ
り連結する。各コンクリート壁体10の上面には前実施
形態と同様の駆動部20が着脱自在に取り付けられてお
り、各コンクリート壁体10の周端面と駆動部20には
それぞれ所定本(同図では1本)の無端カッタ5が捲装
されている。
説明する。なお、同図において、前述までの構成部品と
同一のものは同じ符号を付して表わす。本実施形態で
は、地上において予め複数のコンクリート壁体10を所
望の地下壁の側壁を形成するように多角柱状に並べて組
み上げた状態で、全体で同時に掘削しながら埋設する場
合を示している。すなわち、図18に示すように、地上
で複数のコンクリート壁体10によって目標とする多角
柱状(同図では4角柱)の側壁を形成するように並べ
て、隣合うコンクリート壁体10間を連結部材13によ
り連結する。各コンクリート壁体10の上面には前実施
形態と同様の駆動部20が着脱自在に取り付けられてお
り、各コンクリート壁体10の周端面と駆動部20には
それぞれ所定本(同図では1本)の無端カッタ5が捲装
されている。
【0076】このように地上において地下壁全体が組み
上げられた状態で、前実施形態と同様の工法により掘削
及び埋設が行われる。すなわち、上記組み上げたコンク
リート壁体10の全体をウィンチによって吊り下げなが
ら、所定の回転数で各無端カッタ5を回転させる。この
とき、各無端カッタ5の回転による各コンクリート壁体
10の合成駆動力が互いに打ち消し合って、全体のコン
クリート壁体10を移動させるに必要な駆動力よりも小
さくなるように各回転方向を設定している。そして、全
体の傾斜度合を図示しない傾斜計により検出し、この傾
斜度合が下がり過ぎている方のコンクリート壁体10を
吊り上げ気味にしてブレーキをかける。また、各駆動部
20の駆動負荷トルクを検出し、駆動負荷トルクが大き
過ぎるときには、その部分のコンクリート壁体10の下
降速度を軽減して、各駆動部20の駆動負荷トルクが略
等しくなるように吊り下げ時の下降速度を制御する。
上げられた状態で、前実施形態と同様の工法により掘削
及び埋設が行われる。すなわち、上記組み上げたコンク
リート壁体10の全体をウィンチによって吊り下げなが
ら、所定の回転数で各無端カッタ5を回転させる。この
とき、各無端カッタ5の回転による各コンクリート壁体
10の合成駆動力が互いに打ち消し合って、全体のコン
クリート壁体10を移動させるに必要な駆動力よりも小
さくなるように各回転方向を設定している。そして、全
体の傾斜度合を図示しない傾斜計により検出し、この傾
斜度合が下がり過ぎている方のコンクリート壁体10を
吊り上げ気味にしてブレーキをかける。また、各駆動部
20の駆動負荷トルクを検出し、駆動負荷トルクが大き
過ぎるときには、その部分のコンクリート壁体10の下
降速度を軽減して、各駆動部20の駆動負荷トルクが略
等しくなるように吊り下げ時の下降速度を制御する。
【0077】この結果、多角柱状の側壁を形成した複数
のコンクリート壁体10全体が同時に掘削しながら地中
に埋設される。したがって、掘削及び埋設が一括で短時
間に行われるので、地下壁埋設作業時間が短縮化され
る。また、地上で組み上げたものを埋設しているので、
各コンクリート壁体10間の取り付け寸法等の精度が非
常に良く、施工精度を高く維持することができる。
のコンクリート壁体10全体が同時に掘削しながら地中
に埋設される。したがって、掘削及び埋設が一括で短時
間に行われるので、地下壁埋設作業時間が短縮化され
る。また、地上で組み上げたものを埋設しているので、
各コンクリート壁体10間の取り付け寸法等の精度が非
常に良く、施工精度を高く維持することができる。
【0078】つぎに、図19〜図22に基づいて、第4
実施形態を説明する。本実施形態は、コンクリート壁体
10を深さ方向に連結して埋設する場合を表わしてい
る。なお、ここでは、前実施形態と同一の構成部品に同
じ符号を付けて説明を省く。
実施形態を説明する。本実施形態は、コンクリート壁体
10を深さ方向に連結して埋設する場合を表わしてい
る。なお、ここでは、前実施形態と同一の構成部品に同
じ符号を付けて説明を省く。
【0079】まず、図19に示すように、目標とする多
角柱状の側壁の少なくとも一部を形成するように複数の
コンクリート壁体10を連結して並べる。この状態で、
前述までの実施形態と同様に、各コンクリート壁体10
の上面に設置した駆動部20により各無端カッタ5を回
転させて掘削する。そして、図20に示すように、コン
クリート壁体10の上部の所定長さ部分のみが地面Eよ
り上方に出た状態までコンクリート壁体10を埋設す
る。この後、各コンクリート壁体10毎に上端部で、無
端カッタ5のチェーン5bの前記係止部材9を外してチ
ェーン5bの卷装を解き、駆動部20、及びベースブラ
ケット24とアイドラブラケット27を取り外す。
角柱状の側壁の少なくとも一部を形成するように複数の
コンクリート壁体10を連結して並べる。この状態で、
前述までの実施形態と同様に、各コンクリート壁体10
の上面に設置した駆動部20により各無端カッタ5を回
転させて掘削する。そして、図20に示すように、コン
クリート壁体10の上部の所定長さ部分のみが地面Eよ
り上方に出た状態までコンクリート壁体10を埋設す
る。この後、各コンクリート壁体10毎に上端部で、無
端カッタ5のチェーン5bの前記係止部材9を外してチ
ェーン5bの卷装を解き、駆動部20、及びベースブラ
ケット24とアイドラブラケット27を取り外す。
【0080】つぎに、図21に示すように、このコンク
リート壁体10の上部に他のコンクリート壁体10を載
せて上下のコンクリート壁体10間を連結し、上方のコ
ンクリート壁体10の上面にベースブラケット24、ア
イドラブラケット27及び駆動部20を設置する。そし
て、前記卷装が解かれたチェーン5bの端部に新たなチ
ェーン5bを連結して延長し、この延長されたチェーン
5bを上記駆動部20及び上下のコンクリート壁体10
の周端面に卷装する。この状態で、再び駆動部20によ
り無端カッタ5を回転して前述と同様に掘削を行い、図
22に示すように、所定の深さまで掘削して上下のコン
クリート壁体10を埋設する。この後、前記と同じく駆
動部20を付け替え、かつチェーン5bを延長して必要
な段数だけ深さ方向にコンクリート壁体10を連結し、
掘削及び埋設を継続することができる。
リート壁体10の上部に他のコンクリート壁体10を載
せて上下のコンクリート壁体10間を連結し、上方のコ
ンクリート壁体10の上面にベースブラケット24、ア
イドラブラケット27及び駆動部20を設置する。そし
て、前記卷装が解かれたチェーン5bの端部に新たなチ
ェーン5bを連結して延長し、この延長されたチェーン
5bを上記駆動部20及び上下のコンクリート壁体10
の周端面に卷装する。この状態で、再び駆動部20によ
り無端カッタ5を回転して前述と同様に掘削を行い、図
22に示すように、所定の深さまで掘削して上下のコン
クリート壁体10を埋設する。この後、前記と同じく駆
動部20を付け替え、かつチェーン5bを延長して必要
な段数だけ深さ方向にコンクリート壁体10を連結し、
掘削及び埋設を継続することができる。
【0081】上記のように、本実施形態によると、コン
クリート壁体10を深さ方向に連結しながら掘削及び埋
設できるので、コンクリート壁体10の長さに制約を受
けることなく所定深さまで掘削及び埋設が可能となる。
なお、図19〜図22においては、2個のコンクリート
壁体10による掘削の例を示しているが、本発明は、コ
ンクリート壁体10の個数により限定されるものではな
く、3個以上のコンクリート壁体10により掘削しても
よい。また、前記第3実施形態のように、地上で所望の
地下壁の形状に組み上げたものにより掘削するようにし
てもよい。
クリート壁体10を深さ方向に連結しながら掘削及び埋
設できるので、コンクリート壁体10の長さに制約を受
けることなく所定深さまで掘削及び埋設が可能となる。
なお、図19〜図22においては、2個のコンクリート
壁体10による掘削の例を示しているが、本発明は、コ
ンクリート壁体10の個数により限定されるものではな
く、3個以上のコンクリート壁体10により掘削しても
よい。また、前記第3実施形態のように、地上で所望の
地下壁の形状に組み上げたものにより掘削するようにし
てもよい。
【0082】これまでの実施形態において、駆動部20
の駆動手段21及びアイドラ23はそれぞれベースブラ
ケット24及びアイドラブラケット27に取着されてい
るので、2個のコンクリート壁体10の上面を連結する
ときには、コンクリート壁体10の横寸法が異なる場合
でも、ベースブラケット24とアイドラブラケット27
の取り付けピッチを上記横寸法に適合させて取り付ける
ことにより、任意の横寸法に対応できる。3個以上のコ
ンクリート壁体10の上面を連結するときには、例え
ば、各コンクリート壁体10毎に取付ブラケット(ここ
では、前記ベースブラケット24に相当し、1個の駆動
手段21を取着できるものとする)及びアイドラブラケ
ット27を取り付け、全体として各コンクリート壁体1
0の上面間は所定の吊りブラケット(図示せず)により
連結するようにしてもよい。このように各上面間を連結
することにより、ウィンチで吊り上げたときに連結強度
が強くなるとともに、掘削時に各コンクリート壁体10
間の距離が変化することがないので、コンクリート壁体
10の埋設位置精度を高く維持できる。なお、各コンク
リート壁体10毎に上記取付ブラケットとアイドラブラ
ケット27を一体化したブラケットで構成してもよく、
コンクリート壁体10の横寸法が異なる場合にはそれぞ
れの横寸法に適合するような上記一体化ブラケットを準
備するようにしてもよい。
の駆動手段21及びアイドラ23はそれぞれベースブラ
ケット24及びアイドラブラケット27に取着されてい
るので、2個のコンクリート壁体10の上面を連結する
ときには、コンクリート壁体10の横寸法が異なる場合
でも、ベースブラケット24とアイドラブラケット27
の取り付けピッチを上記横寸法に適合させて取り付ける
ことにより、任意の横寸法に対応できる。3個以上のコ
ンクリート壁体10の上面を連結するときには、例え
ば、各コンクリート壁体10毎に取付ブラケット(ここ
では、前記ベースブラケット24に相当し、1個の駆動
手段21を取着できるものとする)及びアイドラブラケ
ット27を取り付け、全体として各コンクリート壁体1
0の上面間は所定の吊りブラケット(図示せず)により
連結するようにしてもよい。このように各上面間を連結
することにより、ウィンチで吊り上げたときに連結強度
が強くなるとともに、掘削時に各コンクリート壁体10
間の距離が変化することがないので、コンクリート壁体
10の埋設位置精度を高く維持できる。なお、各コンク
リート壁体10毎に上記取付ブラケットとアイドラブラ
ケット27を一体化したブラケットで構成してもよく、
コンクリート壁体10の横寸法が異なる場合にはそれぞ
れの横寸法に適合するような上記一体化ブラケットを準
備するようにしてもよい。
【0083】つぎに、図23、図24及び図25に基づ
いて、前述までの地下壁用掘削装置を用いてコンクリー
ト壁体10を埋設した後の地下壁構築工法の手順を説明
する。 1)前述までの掘削工法によって所定敷地内に設計図通
りに掘削する。各コンクリート壁体10毎に所定深さま
で掘削が完了したら、各コンクリート壁体10の無端カ
ッタ5のチェーン5bを外し、それぞれの駆動部20を
コンクリート壁体10から取り外す。これにより、所定
個数のコンクリート壁体10を埋設し、多角柱状(同図
では、4角柱状)の地下壁に囲まれたエリアを作る。 2)つぎに、この地下壁に囲まれたエリア内の土砂を建
設機械等で掘削し、外部に排出する。そして、図23の
ように、コンクリート壁体10の埋設深さ(その縦方向
の長さに相当する)より浅い、各コンクリート壁体10
が転倒しないような所定深さまで排土したら、隣合うコ
ンクリート壁体10間を順次仮止部材18により一旦連
結する。 3)この後、前記の地下壁に囲まれたエリア内の土砂を
前記埋設深さ近傍の所定深さ(地下室の設計高さに対応
する)まで掘削し排土したら、図24に示すように、順
次、前記仮止部材18を外した後に、その隣合うコンク
リート壁体10間の隙間にそれぞれ接合部材19を密閉
して取り付ける。このようにして、全ての前記隙間に接
合部材19を取り付ける。この接合部材19とコンクリ
ート壁体10の接触面には、図25に示すようにパッキ
ン等のシール材51が挿入される。 4)つぎに、前記の地下壁に囲まれたエリアの底部に、
地下室の底面となるコンクリート板(図示せず)を設置
し、同様にして、このコンクリート板を接合部材19及
びシール材51により前記コンクリート壁体10の側面
に固着して地下室を構築する。
いて、前述までの地下壁用掘削装置を用いてコンクリー
ト壁体10を埋設した後の地下壁構築工法の手順を説明
する。 1)前述までの掘削工法によって所定敷地内に設計図通
りに掘削する。各コンクリート壁体10毎に所定深さま
で掘削が完了したら、各コンクリート壁体10の無端カ
ッタ5のチェーン5bを外し、それぞれの駆動部20を
コンクリート壁体10から取り外す。これにより、所定
個数のコンクリート壁体10を埋設し、多角柱状(同図
では、4角柱状)の地下壁に囲まれたエリアを作る。 2)つぎに、この地下壁に囲まれたエリア内の土砂を建
設機械等で掘削し、外部に排出する。そして、図23の
ように、コンクリート壁体10の埋設深さ(その縦方向
の長さに相当する)より浅い、各コンクリート壁体10
が転倒しないような所定深さまで排土したら、隣合うコ
ンクリート壁体10間を順次仮止部材18により一旦連
結する。 3)この後、前記の地下壁に囲まれたエリア内の土砂を
前記埋設深さ近傍の所定深さ(地下室の設計高さに対応
する)まで掘削し排土したら、図24に示すように、順
次、前記仮止部材18を外した後に、その隣合うコンク
リート壁体10間の隙間にそれぞれ接合部材19を密閉
して取り付ける。このようにして、全ての前記隙間に接
合部材19を取り付ける。この接合部材19とコンクリ
ート壁体10の接触面には、図25に示すようにパッキ
ン等のシール材51が挿入される。 4)つぎに、前記の地下壁に囲まれたエリアの底部に、
地下室の底面となるコンクリート板(図示せず)を設置
し、同様にして、このコンクリート板を接合部材19及
びシール材51により前記コンクリート壁体10の側面
に固着して地下室を構築する。
【0084】以上のように、埋設した複数のコンクリー
ト壁体10により多角柱状側壁となるように形成された
地下壁によって囲まれたエリア内の土砂を所定深さまで
排土した状態で、隣合うコンクリート壁体10間を仮止
した後、コンクリート壁体10の埋設深さまで残りの土
砂を排土している。したがって、地下壁内の土砂が無い
状態でも各コンクリート壁体10の転倒を防止でき、こ
れによって隣合うコンクリート壁体10間の隙間全体が
内側から見える状態で、この隙間を接合部材19により
確実に連結できる。この結果、接合状態が非常に良好と
なるので、土中から地下室への水分侵入が確実に防止さ
れ、止水性が向上する。
ト壁体10により多角柱状側壁となるように形成された
地下壁によって囲まれたエリア内の土砂を所定深さまで
排土した状態で、隣合うコンクリート壁体10間を仮止
した後、コンクリート壁体10の埋設深さまで残りの土
砂を排土している。したがって、地下壁内の土砂が無い
状態でも各コンクリート壁体10の転倒を防止でき、こ
れによって隣合うコンクリート壁体10間の隙間全体が
内側から見える状態で、この隙間を接合部材19により
確実に連結できる。この結果、接合状態が非常に良好と
なるので、土中から地下室への水分侵入が確実に防止さ
れ、止水性が向上する。
【0085】なお、隣合うコンクリート壁体10間の隙
間を密閉し接合する方法は、上記に限定されない。例え
ば、図26に示すように、コンクリート壁体10間の隙
間に、この隙間の空間と略同じ柱状で、かつ、この空間
よりも所定寸法だけ外形が小さい、コンクリート材等か
らなる接合部材19a,19bを挿入し、さらに、この
接合部材19a,19bとコンクリート壁体10との間
にモルタルを注入して前記隙間を塞ぐようにしてもよ
い。このとき、前記隙間の空間の形状に接合部材19a
の形状を適合させ、例えば、側面に溝12を有するコン
クリート壁体10どうしのこの側面に挟まれた空間52
(図26参照)には、図27に示すような断面が十字状
の柱状の接合部材19aを用いるようにすればよい。
間を密閉し接合する方法は、上記に限定されない。例え
ば、図26に示すように、コンクリート壁体10間の隙
間に、この隙間の空間と略同じ柱状で、かつ、この空間
よりも所定寸法だけ外形が小さい、コンクリート材等か
らなる接合部材19a,19bを挿入し、さらに、この
接合部材19a,19bとコンクリート壁体10との間
にモルタルを注入して前記隙間を塞ぐようにしてもよ
い。このとき、前記隙間の空間の形状に接合部材19a
の形状を適合させ、例えば、側面に溝12を有するコン
クリート壁体10どうしのこの側面に挟まれた空間52
(図26参照)には、図27に示すような断面が十字状
の柱状の接合部材19aを用いるようにすればよい。
【図1】本発明の第1実施形態に係わる地下壁用掘削装
置の正面図である。
置の正面図である。
【図2】図1のX視図(側面図)である。
【図3】本発明に係わるコンクリート壁体の詳細側面図
である。
である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】図3のB−B断面図である。
【図6】本発明に係わるコンクリート壁体の溝形成の他
例を表わす。
例を表わす。
【図7】図6のC−C断面図である。
【図8】本発明に係わる無端カッタの構成例を示す詳細
側面図である。
側面図である。
【図9】図8のY視図である。
【図10】無端カッタのカッタの刃先形状の他例であ
る。
る。
【図11】第1実施形態に係わるカッタのコンクリート
壁体の厚み方向の長さと、コンクリート壁体の前面及び
後面との位置関係を表わす。
壁体の厚み方向の長さと、コンクリート壁体の前面及び
後面との位置関係を表わす。
【図12】第1実施形態に係わる地下壁用掘削装置の掘
削時の構成を表わす。
削時の構成を表わす。
【図13】本発明に係わるブレーキ装置の平面図を表わ
す。
す。
【図14】本発明に係わるブレーキ処理を表わすフロー
チャート例である。
チャート例である。
【図15】本発明に係わる掘削力の制御処理を表わすフ
ローチャート例である。
ローチャート例である。
【図16】第2実施形態に係わる地下壁用掘削装置での
複数コンクリート壁体の連結状態を示す。
複数コンクリート壁体の連結状態を示す。
【図17】第2実施形態に係わる地下壁用掘削装置での
複数コンクリート壁体の他の連結状態を示す。
複数コンクリート壁体の他の連結状態を示す。
【図18】第3実施形態に係わる地下壁構築工法の説明
図である。
図である。
【図19】第4実施形態に係わる地下壁構築工法の説明
図である。
図である。
【図20】第4実施形態に係わる地下壁構築工法の説明
図である。
図である。
【図21】第4実施形態に係わる地下壁構築工法の説明
図である。
図である。
【図22】第4実施形態に係わる地下壁構築工法の説明
図である。
図である。
【図23】本発明に係わる地下壁用掘削装置を用いた地
下壁構築工法の手順例の説明図である。
下壁構築工法の手順例の説明図である。
【図24】本発明に係わる地下壁用掘削装置を用いた地
下壁構築工法の手順例の説明図である。
下壁構築工法の手順例の説明図である。
【図25】本発明に係わる地下壁用掘削装置を用いた地
下壁構築工法の手順例の説明図である。
下壁構築工法の手順例の説明図である。
【図26】本発明に係わる地下壁用掘削装置を用いた地
下壁構築工法の他の手順例の説明図である。
下壁構築工法の他の手順例の説明図である。
【図27】図26の地下壁構築工法の例に用いる接合部
材の斜視図である。
材の斜視図である。
【図28】従来技術に係わる掘削装置を示す。
【図29】従来技術に係わる掘削装置を用いた工法の説
明図である。
明図である。
1…PCパネル、2…駆動部、5…無端カッタ、5a…
カッタ、5b…チェーン、5c…ピン、9…係止部材、
10…コンクリート壁体、10a…周端面、10b…前
面、10c…後面、12…溝、13…連結部材、14…
取り付け部材、15…ガイド部材、16…コーナー部、
17…耐摩耗性部材、18…仮止部材、19,19a,
19b…接合部材、20…駆動部、21…駆動手段(原
動機)、22…スプロケット、23…アイドラ、24…
ベースブラケット、26…駆動トルク検出手段、27…
アイドラブラケット、30…ブレーキ装置、31…傾斜
計、35a,35b…ブレーキシリンダ、36a,36
b…ブレーキパッド、41…制御器、42…ウィンチ、
46…荷重制御手段、51…シール材。
カッタ、5b…チェーン、5c…ピン、9…係止部材、
10…コンクリート壁体、10a…周端面、10b…前
面、10c…後面、12…溝、13…連結部材、14…
取り付け部材、15…ガイド部材、16…コーナー部、
17…耐摩耗性部材、18…仮止部材、19,19a,
19b…接合部材、20…駆動部、21…駆動手段(原
動機)、22…スプロケット、23…アイドラ、24…
ベースブラケット、26…駆動トルク検出手段、27…
アイドラブラケット、30…ブレーキ装置、31…傾斜
計、35a,35b…ブレーキシリンダ、36a,36
b…ブレーキパッド、41…制御器、42…ウィンチ、
46…荷重制御手段、51…シール材。
Claims (14)
- 【請求項1】 周端面に無端カッタ(5) を着脱自在に捲
き回され、かつ無端カッタ(5) を回転駆動する駆動部(2
0)を着脱自在に取付けられた板状のコンクリート壁(10)
の複数個を、隣合うコンクリート壁(10)の側端部間に両
無端カッタ(5) の不干渉領域を有して連結部材(13)によ
って前記側端部間を連結すると共に、これら複数個のコ
ンクリート壁(10)の無端カッタ(5) の回転反力が互いに
打ち消し合う方向に、少なくとも1個のコンクリート壁
(10)の無端カッタ(5) の回転方向を、他のコンクリート
壁(10)の無端カッタ(5) の回転方向と異ならせ、無端カ
ッタ(5) の回転により地盤にコンクリート壁(10)埋設用
の溝を掘削することを特徴とする地下壁用掘削装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の地下壁用掘削装置におい
て、 各コンクリート壁体(10)毎の全ての無端カッタ(5) の回
転方向を同一としたことを特徴とする地下壁用掘削装
置。 - 【請求項3】 請求項1記載の地下壁用掘削装置におい
て、 各コンクリート壁体(10)は1本の無端カッタ(5) を捲き
回されたことを特徴とする地下壁用掘削装置。 - 【請求項4】 請求項1,2又は3記載の地下壁用掘削
装置において、 隣合うコンクリート壁体(10)の無端カッタ(5) の回転方
向を、互いに反対とすることを特徴とする地下壁用掘削
装置。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の地下壁
用掘削装置において、コンクリート壁体(10)の周端面の
掘削方向の下端面に、前記無端カッタ(5) の回転による
コンクリート壁体(10)の摩耗を防ぐ耐摩耗性部材(15,1
7) を備えたことを特徴とする地下壁用掘削装置。 - 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の地下壁
用掘削装置において、コンクリート壁体(10)の周端面の
内、掘削方向下端面の外周方向の両端コーナー部(16,1
6) に、及び/又は、この下端面の両端コーナー部(16,1
6) 間の所定区間に、前記無端カッタ(5) をガイドする
溝(12)を有するガイド部材(15)を設けたことを特徴とす
る地下壁用掘削装置。 - 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載の地下壁
用掘削装置において、前記無端カッタ(5) のカッタ(5a)
の、コンクリート壁体(10)の厚み方向の先端が、コンク
リート壁体(10)の周端面に垂直な前面(10b) 及び後面(1
0c) の内、前記連結部材(13)が取着された方の面側で
は、この面より所定長さ(h1)だけ内側に位置し、他方の
面側では、この面より所定長さ(h2)だけ外側にオーバー
することを特徴とする地下壁用掘削装置。 - 【請求項8】 連結された前記複数個のコンクリート壁
体(10)の傾斜角度を検出する傾斜計(31)と、 この連結されたコンクリート壁体(10)の一方の最外側端
部近傍の下降速度、及び、他方の最外側端部近傍の下降
速度をそれぞれ減速させる一対のブレーキ装置(30,30)
と、 傾斜計(31)により検出された傾斜角度に基づいて、前記
連結されたコンクリート壁体(10)の最外側端部の内、下
がり過ぎている方のいずれかの側端部を減速させるブレ
ーキ指令をブレーキ装置(30,30) に出力する制御器(41)
とを備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
記載の地下壁用掘削装置。 - 【請求項9】 前記連結された複数個のコンクリート壁
体(10)の地盤に対する荷重を制御する荷重制御手段(46)
と、 前記複数個のコンクリート壁体(10)の駆動部(20)の駆動
トルクをそれぞれ検出する駆動トルク検出手段(26)と、 この検出された複数の駆動部(20)の駆動トルクの内、少
なくともいずれかの駆動トルクが所定範囲より大きいと
きは、前記荷重制御手段(46)により荷重を軽減させる制
御器(41)とを備えたことを特徴とする請求項1〜4のい
ずれかに記載の地下壁用掘削装置。 - 【請求項10】 地盤に溝を掘削し、この溝にコンクリ
ート壁体(10)を埋設して地下壁を構築する地下壁構築工
法において、 各コンクリート壁体(10)の周端面にそれぞれ無端カッタ
(5) を着脱自在に、かつ回転自在に捲き回し、このコン
クリート壁体(10)の複数個を並べて隣合うコンクリート
壁体(10)の側端部間に無端カッタ(5) の不干渉領域を設
けて前記側端部間を連結し、つぎにこれらの複数個のコ
ンクリート壁体(10)の無端カッタ(5) の回転反力が互い
に打ち消し合う方向に、少なくとも1個のコンクリート
壁体(10)の無端カッタ(5) の回転方向を、他のコンクリ
ート壁体(10)の無端カッタ(5) の回転方向と異ならせて
回転させて地盤を掘削し、所定深さまで掘削した後に、
各無端カッタ(5) を取り外してコンクリート壁体(10)を
埋設することを特徴とする地下壁構築工法。 - 【請求項11】 請求項10記載の地下壁構築工法にお
いて、予め地上で、複数個のコンクリート壁体10で所
望の多角柱状の側壁を形成するように組み上げた後、各
コンクリート壁体10の無端カッタ5を回転させて掘削
することを特徴とする地下壁構築工法。 - 【請求項12】 請求項10記載の地下壁構築工法にお
いて、 所定深さまで掘削した後、埋設したコンクリート壁体1
0の無端カッタ5を取り外し、そのコンクリート壁体1
0の上端面に他のコンクリート壁体10を連結し、無端
カッタ5を延長してこの連結したコンクリート壁体10
の周端面に捲き回し、この無端カッタ5を回転させて掘
削及び埋設を継続することを特徴とする地下壁構築工
法。 - 【請求項13】 請求項10記載の地下壁構築工法にお
いて、 1)複数個の前記コンクリート壁体(10)を多角柱状の側
壁を形成するように埋設し、 2)この後、この複数個のコンクリート壁体(10)に囲ま
れた内側の土砂を、コンクリート壁体(10)の埋設深さよ
り浅い所定深さまで掘削して排土し、 3)連結されてない隣合うコンクリート壁体(10)間を仮
止して連結し、 4)つぎに、前記埋設深さに近い所定深さまで掘削、排
土したら、前記仮止の連結を順次外してその隙間に接合
部材(19,19a,19b)を取り付けることを特徴とする地下壁
構築工法。 - 【請求項14】 請求項10記載の地下壁構築工法にお
いて、 前記連結した複数個のコンクリート壁体(10)のそれぞれ
に作用する前記無端カッタ(5) の回転力による移動方向
の合成駆動力が、これらの連結した複数個のコンクリー
ト壁体(10)を無端カッタ(5) の回転力で移動させるに必
要な駆動力よりも小さくなるように、コンクリート壁体
(10)を組み合わせて掘削することを特徴とする地下壁構
築工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16152698A JPH11336118A (ja) | 1998-05-27 | 1998-05-27 | 地下壁用掘削装置及びそれを使用する地下壁構築工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16152698A JPH11336118A (ja) | 1998-05-27 | 1998-05-27 | 地下壁用掘削装置及びそれを使用する地下壁構築工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11336118A true JPH11336118A (ja) | 1999-12-07 |
Family
ID=15736771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16152698A Pending JPH11336118A (ja) | 1998-05-27 | 1998-05-27 | 地下壁用掘削装置及びそれを使用する地下壁構築工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11336118A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002167750A (ja) * | 2000-11-28 | 2002-06-11 | Fusao Sakano | 上部が地上壁として地上に立設された連続土留壁およびその構築法 |
JP2007211533A (ja) * | 2006-02-10 | 2007-08-23 | Land Creative:Kk | 地中構造物の除去方法 |
CN110056003A (zh) * | 2019-03-06 | 2019-07-26 | 王燏斌 | 一种用于地下室的整体下沉施工法及其施工装置 |
WO2023066326A1 (zh) * | 2021-10-21 | 2023-04-27 | 王树生 | 一种沉墙基础及其施工装置和施工法 |
-
1998
- 1998-05-27 JP JP16152698A patent/JPH11336118A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002167750A (ja) * | 2000-11-28 | 2002-06-11 | Fusao Sakano | 上部が地上壁として地上に立設された連続土留壁およびその構築法 |
JP2007211533A (ja) * | 2006-02-10 | 2007-08-23 | Land Creative:Kk | 地中構造物の除去方法 |
JP4602919B2 (ja) * | 2006-02-10 | 2010-12-22 | 株式会社ランド・クリエイティブ | 地中構造物の除去方法 |
CN110056003A (zh) * | 2019-03-06 | 2019-07-26 | 王燏斌 | 一种用于地下室的整体下沉施工法及其施工装置 |
WO2023066326A1 (zh) * | 2021-10-21 | 2023-04-27 | 王树生 | 一种沉墙基础及其施工装置和施工法 |
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