JPH11335624A - 塗料組成物及び塗装亜鉛系メッキ鋼板 - Google Patents

塗料組成物及び塗装亜鉛系メッキ鋼板

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JPH11335624A
JPH11335624A JP10143677A JP14367798A JPH11335624A JP H11335624 A JPH11335624 A JP H11335624A JP 10143677 A JP10143677 A JP 10143677A JP 14367798 A JP14367798 A JP 14367798A JP H11335624 A JPH11335624 A JP H11335624A
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JP
Japan
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coating
steel sheet
weight
parts
galvanized steel
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JP10143677A
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English (en)
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Shoichi Tanaka
正一 田中
Takashi Nakano
多佳士 中野
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C28/00Coating for obtaining at least two superposed coatings either by methods not provided for in a single one of groups C23C2/00 - C23C26/00 or by combinations of methods provided for in subclasses C23C and C25C or C25D
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
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    • C23C28/32Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one pure metallic layer
    • C23C28/322Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one pure metallic layer only coatings of metal elements only
    • C23C28/3225Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one pure metallic layer only coatings of metal elements only with at least one zinc-based layer

Abstract

(57)【要約】 【目的】 化成処理処理が施されていない亜鉛系メッキ
鋼板に塗装しても加工密着性及び耐スクラッチ性の初期
及び二次性能に優れ、かつ耐食性に優れた塗膜を形成で
きる塗料組成物を得る。 【構成】 (A)ポリアニリン及びその誘導体から選ば
れる重合体(a)とプロトン酸ドーパント(b)とから
構成される導電性有機重合体を55〜100重量%含有
する樹脂成分100重量部に対して、(B)非クロム系
防錆顔料を5〜100重量部含有することを特徴とする
塗料組成物、亜鉛系メッキ鋼板上に上記の塗料組成物を
塗装する塗装方法、及び亜鉛系メッキ鋼板上に上記の塗
料組成物の塗膜が設けられた塗装鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐スクラッチ性、
加工性、加工密着性及び耐食性に優れた塗装鋼板を得る
のに適した塗料組成物、該塗料組成物の塗装方法及び該
塗料組成物の塗膜が形成された塗装鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
家電製品における塗装は、鋼板を成型後、家電メーカー
側で塗装する、いわゆるポストコートが多く行われてい
たが、塗装焼付時における溶剤蒸気、ホルマリンなどの
揮散により、作業環境の悪化、地球環境とりわけ大気の
汚染に悪影響を及ぼしている。
【0003】そこで、近年、作業環境、地球環境への悪
影響をなくすため、また家電メーカー側での塗装による
煩雑さをなくすため、鋼板を鋼板メーカー側でコイルコ
ーティング法、シートコーティング法などにより塗装し
クローズドシステムにて焼付けて塗装鋼板(以下、「プ
レコート鋼板」と略称することがある)を得、この塗装
鋼板を家電メーカーで成型加工する、いわゆるプレコー
ト法が採用されてきている。
【0004】プレコート鋼板においては、被塗物とし
て、一般に亜鉛系メッキ鋼板が多く用いられ、その耐久
性の点から、プレス加工などによって加工された際の塗
膜の加工密着性が良好であることや塗膜表面に衝撃が加
えられたときに塗膜が素地から剥がれ難いこと、すなわ
ち耐スクラッチ性が良好であることが非常に重要であ
る。これらの性能は、初期性能及び二次性能(沸騰水浸
漬処理後の性能)の両者において求められる。しかしな
がら、一般に、加工性の良いものは耐スクラッチ性が悪
く、耐スクラッチ性の良いものは加工性が悪いという傾
向にあった。
【0005】また、プレコート鋼板においては、上記加
工部における耐食性や塗膜表面に傷が付いた場合の傷部
の耐食性も非常に重要である。
【0006】また、プレコート鋼板においては、上記加
工部における耐食性や塗膜表面に傷が付いた場合の傷部
の耐食性が非常に重要である。これらの耐食性を満足さ
せるため、一般に塗料の樹脂組成の改良、クロメート防
錆顔料量の増大などの対策が取られている。しかしなが
ら、樹脂組成の改良だけでは十分な耐食性を得ることは
できておらず、またクロメート防錆顔料は6価クロムを
発生するため安全衛生上の問題を有する。
【0007】さらに、プレコート鋼板の被塗物として
は、塗膜の密着性や耐食性を向上させる目的で、通常、
種々の鋼板の表面に燐酸塩処理やクロメート処理などの
化成処理が施されることが多いが、化成処理工程におい
てはスラッジの発生や廃水の処理などの問題があり、化
成処理工程の省略が求められている。
【0008】本発明の目的は、化成処理工程なしでも且
つクロメート防錆顔料を使用せずに、加工性、加工密着
性及び耐スクラッチ性の初期性能及び二次性能に優れ、
かつ加工部における耐食性や塗膜表面に傷が付いた場合
の傷部の耐食性に優れたプレコート鋼板を得ることであ
る。
【0009】本発明者らは、上記目的を達成するために
鋭意検討を行った結果、化成処理していない亜鉛系メッ
キ鋼板においても、ポリアニリン系の導電性有機重合体
を樹脂成分とし、顔料分として非クロム系防錆顔料を含
有する塗料を塗装することによって、加工性、加工密着
性及び耐スクラッチ性の初期性能及び二次性能に優れ、
かつ加工部における耐食性や塗膜表面に傷が付いた場合
の傷部の耐食性に優れたプレコート鋼板を得ることがで
き、上記目的を達成できることを見出し本発明を完成す
るに至った。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(A)ポリアニリン及びその誘導体から選ばれる重合体
(a)とプロトン酸ドーパント(b)とから構成される
導電性有機重合体を55〜100重量%含有する樹脂成
分100重量部に対して、(B)非クロム系防錆顔料を
5〜100重量部含有することを特徴とする塗料組成物
を提供するものである。
【0011】また本発明は、化成処理を施していてもよ
い亜鉛系メッキ鋼板上に、上記の塗料組成物を塗装する
ことを特徴とする亜鉛系メッキ鋼板の塗装方法を提供す
るものである。
【0012】さらに本発明は、化成処理を施していても
よい亜鉛系メッキ鋼板上に、(A)ポリアニリン及びそ
の誘導体から選ばれる重合体(a)とプロトン酸ドーパ
ント(b)とから構成される導電性有機重合体を70〜
100重量%含有する樹脂成分100重量部に対して、
(B)非クロム系防錆顔料を5〜100重量部含有する
塗膜が形成されてなる1コート塗装亜鉛系メッキ鋼板を
提供するものである。
【0013】また本発明は、化成処理を施していてもよ
い亜鉛系メッキ鋼板上に、(A)ポリアニリン及びその
誘導体から選ばれる重合体(a)とプロトン酸ドーパン
ト(b)とから構成される導電性有機重合体を70〜1
00重量%含有する樹脂成分100重量部に対して、
(B)非クロム系防錆顔料を5〜100重量部含有する
下塗塗膜が形成され、該下塗塗膜上に上塗塗膜が形成さ
れてなる塗装亜鉛系メッキ鋼板を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の塗料組成物の各成分につ
いて、以下に詳細に説明する。
【0015】導電性有機重合体(A) 本発明の塗料組成物における樹脂成分を構成する導電性
有機重合体(A)は、ポリアニリン及びその誘導体から
選ばれる重合体(a)とプロトン酸ドーパント(b)と
からなる。
【0016】本発明における導電性有機重合体(A)に
おけるポリアニリン及びその誘導体から選ばれる重合体
(a)は、アニリンもしくはアニリン誘導体のポリマー
であり、アニリンもしくはアニリン誘導体とプロトン酸
の溶液又は懸濁液を、酸化剤の存在下で酸化重合するこ
とによって得ることができる。重合には、通常行われる
重合条件が適用される。例えば、−10℃〜40℃の反
応温度で30分間〜48時間程度、常圧下で混合、撹拌
することによって行うことができる。上記のようにして
得られたポリアニリン及びその誘導体は、プロトン酸で
ドープされているが、アンモニア水等の塩基で処理する
ことにより脱ドープされるが、再び所望のプロトン酸で
処理してドープすることができる。上記酸化重合時に所
望のプロトン酸ドーパント(b)を添加してドープして
もよく、また、脱ドープしたポリアニリンもしくはその
誘導体に所望のプロトン酸ドーパント(b)を加えてド
ープしてもよい。
【0017】上記のようにすることによって、ポリアニ
リン及びその誘導体から選ばれる重合体(a)とプロト
ン酸ドーパント(b)とから構成される導電性有機重合
体(A)を得ることができる。
【0018】上記酸化重合反応の際に用いられる酸化剤
としては、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、過酸化水
素、第二塩化鉄などを好適に使用することができ、なか
でもペルオキソ二硫酸アンモニウムが適している。
【0019】上記酸化重合反応に用いられるアニリンも
しくはアニリン誘導体は、ベンゼン核1個とベンゼン核
を構成する炭素原子に直接結合するアミノ基を1個有す
る化合物であり、ベンゼン核を構成する炭素原子に置換
基が結合していてもよく、具体例としては、アニリン、
o−トルイジン、m−トルイジン、o−エチルアニリ
ン、m−エチルアニリン、o−エトキシアニリン、m−
ブチルアニリン、m−ヘキシルアニリン、m−オクチル
アニリン、2,3−ジメチルアニリン、2,5−ジメチ
ルアニリン、2,5−ジメトキシアニリン、o−シアノ
アニリン、2,5−ジクロロアニリン、2−ブロモアニ
リン、5−クロロ−2−メトキシアニリン、3−フェノ
キシアニリンなどを挙げることができる。
【0020】上記酸化重合反応に用いられるプロトン酸
としては、酸解離定数pKa値が4.0以下であればよ
く、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸などの無機酸、ベンゼ
ンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベン
ゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、m−
ニトロ安息香酸、トリクロロ酢酸などの有機酸、ポリス
チレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリビニル
硫酸などのポリマー酸を挙げることができる。
【0021】プロトン酸ドーパント(b)としては、酸
解離定数pKa値が4.0以下であればよく、上記酸化
重合反応に用いられるプロトン酸など種々のものを挙げ
ることができる。なかでもベンゼンスルホン酸、p−ト
ルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノ
ニルナフタレンスルホン酸及び下記式(1)で表される
スルホン酸化合物が好適である。
【0022】
【化1】
【0023】(式中、R1 は水素、又は炭素原子数が1
〜15のアルキル基、アルケニル基、アルキルチオアル
キル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールア
ルキル基、アルコキシアルキル基もしくはアリールオキ
シアルキル基を示し、複数存在する場合は同一であって
も異なっていてもよい。R2 は水素、又は炭素原子数が
1〜15のアルキル基、アルケニル基、アルコキシル
基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキル基、アリー
ル基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、アル
キルスルフィニル基、アルコキシアルキル基、アリール
オキシアルキル基、アルキルスルホニル基、アルコキシ
カルボニル基、カルボキシル基、ニトリル基、ヒドロキ
シル基、ニトロ基又はハロゲンを示し、複数存在する場
合は同一であっても異なっていてもよい。mは1〜5の
整数を示し、nは0〜4の整数を示し、mとnとの合計
は5である。) 導電性有機重合体(A)中における、プロトン酸ドーパ
ント(b)の量は、ポリアニリン及びその誘導体から選
ばれる重合体(a)に対して、ほぼ1当量になる量が好
適である。本発明組成物における導電性有機重合体
(A)は、導電性が体積固有抵抗値1.0×104 Ω・
cm以下であることが好ましい。
【0024】本発明組成物において、導電性有機重合体
(A)は、樹脂成分の55〜100重量%、好ましくは
70〜100重量%を構成し、塗膜のスクラッチ性、加
工性及び加工密着性の初期性能ならびに二次性能の向
上、耐食性の向上に寄与する成分である。
【0025】本発明における塗料組成物においては、樹
脂成分として、上記導電性有機重合体(A)以外に、塗
膜性能の向上などを目的に、必要に応じてその他の塗膜
形成性樹脂を全樹脂成分のうちの45重量%以下、好ま
しくは30重量%以下の量含有することができる。
【0026】上記その他の塗膜形成性樹脂としては、例
えば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ
樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、
尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ブロック化されてい
てもよいポリイソシアネート樹脂などの塗膜形成可能な
樹脂を挙げることができる。なかでも、ポリエステル樹
脂及びエポキシ樹脂から選ばれる水酸基含有樹脂、又は
該水酸基含有樹脂とメラミン樹脂もしくはブロック化さ
れていてもよいポリイソシアネート樹脂である硬化剤と
の組合せが好適である。この組合せにおける上記水酸基
含有樹脂と硬化剤との配合割合は、前者/後者の固形分
重量比で、65/35〜95/5の範囲内にあることが
好適である。
【0027】上記水酸基含有樹脂は、ガラス転移温度が
0〜100℃、好ましくは25〜90℃で、数平均分子
量が2,000〜25,000、好ましくは3,000
〜20,000の水酸基含有樹脂であり、好ましくは、
水酸基価2〜100mgKOH/gを有するものが好適
である。上記ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱分
析(DSC)測定によるものである。
【0028】非クロム系防錆顔料(B) 本発明組成物において、(B)成分である非クロム系防
錆顔料は、クロム原子を含有しない防錆顔料であって塗
膜の耐食性向上に寄与する成分であり、例えば、酸化亜
鉛、リン酸亜鉛、リン・ケイ酸亜鉛、リン酸アルミニウ
ム亜鉛、リン酸カルシウム亜鉛、亜リン酸亜鉛、亜リン
酸カルシウム、亜リン酸アルミニウム、シアナミド亜鉛
カルシウム、亜鉛処理されたポリリン酸アルミニウム、
トリポリリン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛カルシ
ウム、モリブデン酸亜鉛、リンモリブデン酸亜鉛、リン
モリブデン酸アルミニウム、カルシウムイオン交換され
た非晶質シリカ微粒子(以下、「イオン交換シリカ」と
略称することがある)などを挙げることができる。なか
でもリン酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛カルシウム、イオン
交換シリカを好適に使用することができる。
【0029】上記イオン交換シリカは、微細な多孔質の
シリカ担体にイオン交換によってカルシウムイオンが導
入されたシリカ微粒子である。塗膜中に配合されたイオ
ン交換シリカは、塗膜を透過してきたH+ イオンとイオ
ン交換され、防錆種イオンであるカルシウムイオンCa
2+が放出されて金属表面を保護するものと考えられる。
イオン交換シリカの市販品としては、SHIELDEX
(シールデックス、登録商標)C303、同AC−3、
同C−5(以上、いずれもW.R.Grace& C
o.社製)などを挙げることができる。
【0030】本発明組成物において、非クロム系防錆顔
料(B)の配合量は、導電性有機重合体(A)を必須成
分とする上記樹脂成分100重量部に対して、5〜10
0重量部、さらには20〜70重量部の範囲内であるこ
とが好適である。
【0031】本発明の塗料組成物は、導電性有機重合体
(A)を必須成分として含有する樹脂成分及び非クロム
系防錆顔料(B)から実質的になることができるが、通
常、有機溶剤が配合され、さらに必要に応じて、チタン
白、チタンエロー、ベンガラ、カーボンブラック、シア
ニンブルー、シアニングリーン、有機系赤顔料、有機系
黄顔料などの着色顔料;クレー、タルク、マイカ、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム、シリカなどの体質顔料;塗
料用としてそれ自体既知の消泡剤、硬化触媒、塗面調整
剤、沈降防止剤などの添加剤などを含有していてもよ
い。
【0032】上記有機溶剤は、塗料組成物の塗装性の改
善などのために必要に応じて配合されるものであり、導
電性有機重合体(A)を必須成分として含有する樹脂成
分を溶解ないし分散できるものが使用でき、具体的に
は、例えば、トルエン、キシレン、高沸点石油系炭化水
素などの炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなど
のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレング
リコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレング
リコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル
系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール、
ブタノールなどのアルコール系溶剤、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルな
どのエーテルアルコール系溶剤などを挙げることがで
き、これらは単独で、あるいは2種以上を混合して使用
することができる。
【0033】次に、本発明の塗装方法について以下に詳
細に説明する。
【0034】本発明の塗装方法は、亜鉛系メッキ鋼板上
に、上記の本発明塗料組成物を塗装する方法であり、本
発明塗料組成物のみを塗装する1コート塗装仕上げであ
ってもよく、本発明塗料組成物を塗装した下塗塗膜上に
上塗塗料を塗装する複層塗装仕上げであってもよい。
【0035】上記被塗物である亜鉛系メッキ鋼板として
は、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合
金メッキ鋼板(鉄−亜鉛、ニッケル−亜鉛、アルミニウ
ム−亜鉛などの亜鉛合金メッキを施した鋼板)などを挙
げることができ、これらはいずれも化成処理を施したも
のであってもよい。化成処理を施すことによって一般に
耐食性、塗膜の密着性をさらに向上させることができ
る。化成処理を施していない亜鉛系メッキ鋼板に、本発
明塗料組成物を形成した塗装板も耐食性、密着性などの
塗膜性能において良好な性能を示すことができるので、
化成処理を施していない亜鉛系メッキ鋼板を使用するこ
とによって化成処理を省略でき、化成処理工程における
スラッジの発生や廃水処理の問題をなくすことができ
る。
【0036】本発明塗装方法において、本発明塗料組成
物の塗装は、特に限定されるものではなく、ロールコー
タ塗装、スプレー塗装、浸漬塗装、刷毛塗など従来公知
の塗装方法によって塗装することができる。亜鉛系メッ
キ鋼板が、長尺の鋼板である場合には、コイルコーティ
ングによるロールコータ塗装が好適である。
【0037】本発明塗料組成物の塗装膜厚は特に限定さ
れるものではないが、ワンコート塗装仕上げの場合に
は、通常、乾燥塗膜として1〜25μm、さらには3〜
20μmの範囲内にあることが好適であり、複層塗装仕
上げにおける下塗として塗装する場合には、通常、乾燥
塗膜として0.5〜15μm、さらには1〜5μmの範
囲内にあることが好適である。本発明塗料組成物は、塗
装後、通常、乾燥されるが、室温乾燥〜素材到達温度が
250℃となる条件、好ましくは素材到達温度が60℃
〜240℃となる条件で、15秒間〜1週間、好ましく
は15秒間〜30分間程度乾燥される。
【0038】本発明塗装方法において、複層塗装仕上げ
する場合には、上記のようにして形成された下塗塗膜上
に上塗塗料を塗装して上塗塗膜を形成する。上記上塗塗
料としては、例えば、ポリエステル樹脂系、アルキド樹
脂系、アクリル樹脂系、シリコン変性ポリエステル樹脂
系、シリコン変性アクリル樹脂系、フッ素樹脂系などの
公知の上塗塗料を挙げることができる。加工性が特に重
視される場合には、例えば、高度加工用のポリエステル
系上塗塗料を使用することによって加工性の特に優れた
塗装鋼板を得ることができる。また、上塗塗膜を上塗ベ
ースと上塗クリヤとの2層としてもよい。
【0039】上塗塗料の塗装方法は、特に限定されるも
のではなく、ロールコータ塗装、カーテン塗装、スプレ
ー塗装、浸漬塗装、刷毛塗など従来公知の塗装方法によ
って塗装することができる。亜鉛系メッキ鋼板が、長尺
の鋼板である場合には、コイルコーティングによるロー
ルコータ塗装が好適である。上塗塗料の塗装膜厚は特に
限定されるものではないが、上塗塗膜が1層である場合
には、通常、乾燥塗膜として8〜40μm、さらには1
0〜25μmの範囲内にあることが好適であり、上塗塗
膜が上塗ベースと上塗クリヤとの2層である場合には、
通常、乾燥塗膜として上塗ベースが8〜30μm、上塗
りクリヤが、5〜40μmの範囲内にあることが好適で
ある。
【0040】上塗り塗料塗膜の焼付け条件は、特に限定
されるものではないが、通常、素材到達温度が80℃〜
240℃となる条件で20秒間〜30分間程度の時間焼
き付けることによって好適に得ることができる。
【0041】上記亜鉛系メッキ鋼板の塗装方法によって
本発明の塗装亜鉛系メッキ鋼板を得ることができる。
【0042】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお「部」及び「%」は、いずれも重量基準
によるものとする。
【0043】導電性有機重合体(A)の製造 製造例1 アニリン15部と脱イオン水270部と濃塩酸36部を
加え、温度0℃に保持しながら、過硫酸アンモニウム2
4.5部を脱イオン水70部に溶解した溶液を1時間か
けて滴下し後、さらに4時間撹拌した。濾別し、水洗、
メタノール及びエーテル洗浄を行った後、真空乾燥して
ドープしたポリアニリン12.4部を得た。ドープした
ポリアニリン10部を3%アンモニア水1000部に添
加し室温で2時間撹拌した後、濾別し、水洗、メタノー
ル及びエーテル洗浄を行った後、真空乾燥して6.5部
の脱ドープしたポリアニリンを得た。このポリアニリン
の数平均分子量は27,000であった。
【0044】下記式(2)
【0045】
【化2】
【0046】で表されるスルホン酸化合物ナトリウム塩
をイオン交換処理してなるスルホン酸化合物2.3部と
エチレングリコールモノn−ブチルエーテル135部と
の混合溶液に、上記のようにして得た脱ドープしたポリ
アニリン1部を混合し、3時間撹拌して均一な濃緑色の
溶液を得た。この溶液をガラスフィルターで濾過して導
電性有機重合体(A−1)溶液を得た。フィルタ上に残
存した不溶物は極めて少量であった。導電性有機重合体
(A−1)溶液をポリエチレンテレフタレートフィルム
上に塗布し、120℃で1時間乾燥させた膜厚1mmの
膜について二端子法で測定したところ、導電率σは、
1.2×10-2(S/cm)あった(導電率σの測定法
は以下同様。)。
【0047】製造例2 合成例1において、式(2)で表されるスルホン酸化合
物ナトリウム塩をイオン交換処理してなるスルホン酸化
合物2.3部とエチレングリコールモノn−ブチルエー
テル135部との混合溶液のかわりに、下記式(3)
【0048】
【化3】
【0049】で表されるスルホン酸化合物ナトリウム塩
をイオン交換処理してなるスルホン酸化合物2.3部と
エチレングリコールモノn−ブチルエーテル135部と
の混合溶液を使用する以外は合成例1と同様に行い、導
電性有機重合体(A−2)溶液を得た。フィルタ上に残
存した不溶物は極めて少量であった。導電性有機重合体
(A−2)の導電率σは、3.6×10-2(S/cm)
あった。
【0050】製造例3 2,2´−ジナフチルメタン−6,6´−ジスルホン酸
2.4部と2,2´−ジナフチルメタン−6,6´−ジ
スルホン酸ナトリウム塩2.7部を蒸留水10部に加え
て溶解し、イオン平衡に到達させたドーパント溶液1
5.1部を得た。このドーパント溶液15.1部とアニ
リン0.5部とを混合し、0℃に冷却して微量の硫酸第
1鉄を加えた。このものに、過硫酸アンモニウム1.2
部を脱イオン水4部に溶解させ0℃に冷却した溶液を1
0分間かけて滴下し、滴下後、0℃にて20時間撹拌し
た。ついで2日間透析を行い、ドープしたポリアニリン
である導電性有機重合体(A−3)溶液を得た。導電性
有機重合体(A−3)の導電率σは、2.2×10
-3(S/cm)あった。導電性有機重合体(A−3)溶
液3.0部に3%アンモニア水10部を加えて2時間撹
拌し、濾別、水洗、乾燥し、脱ドープポリアニリンを得
た。この脱ドープポリアニリンは数平均分子量12,0
00を有していた。
【0051】塗料組成物の製造 実施例1 製造例1で得た導電性有機重合体(A−1)溶液(固形
分量で100部)に、「シールデックス303」(注
1)20部、チタン白20部及び混合溶剤[ソルベッソ
150(エッソ石油社製、芳香族炭化水素系溶剤)とシ
クロヘキサノンとの1/1(重量基準)混合溶剤]の適
当量を混合し、ツブ(顔料粗粒子の粒子径)が10ミク
ロン以下となるまで分散を行い、さらに上記混合溶剤を
加えて粘度約40秒(フォードカップ#4/25℃)に
調整して塗料組成物を得た。
【0052】(注1)シールデックス303:W.R.
Grace & Co.社製、カルシウムイオン交換さ
れた非晶質シリカ微粒子、平均粒子径約3μm。
【0053】実施例2〜7及び比較例1〜2 塗料配合組成を後記表1に示す組成とする以外は実施例
1と同様にして塗料組成物を得た。表1中における配合
量は重量部(固形分量または有効成分量)にて表示す
る。表1における導電性有機重合体及び顔料以外の成分
は、顔料分散後に添加、配合した。
【0054】
【表1】
【0055】表1における(註)は下記のとおりであ
る。
【0056】(*1)バイロンEP−2940:東洋紡
績(株)製、固形分30%のエポキシ変性ポリエステル
樹脂溶液、樹脂の数平均分子量は約10000、ガラス
転移温度は約72℃。
【0057】(*2)サイメル325:三井サイテック
(株)製、メチルエーテル化メラミン樹脂。
【0058】(*3)デスモデュールBL−3175:
住友バイエルウレタン(株)製、ブロック化ポリイソシ
アネート化合物。
【0059】(*4)タケネートTK−1:武田薬品
(株)製、有機錫系ブロック剤解離触媒、固形分約10
%。
【0060】実施例8〜14及び比較例3〜4 厚さ0.4mmの化成処理を施していない溶融亜鉛メッ
キ鋼板(亜鉛目付量60g/m2 )に、前記実施例1〜
7及び比較例1〜2で得た各塗料組成物を乾燥膜厚が4
ミクロンとなるようにバーコータにて塗装し、素材到達
最高温度が220℃となるように40秒間焼付けて下塗
塗膜を得た。次いでこれらの各下塗塗膜上に、AT−2
100ホワイト[関西ペイント(株)製、ポリエステル
樹脂系上塗塗料、白色]をバーコータにて膜厚が約20
ミクロンとなるように塗装し、素材到達最高温度が23
0℃となる条件にて60秒間焼付けて2コート仕上げ塗
装板を得た。
【0061】実施例15〜18 下塗塗料として実施例1の塗料を用い、素材として、
0.4mmの化成処理を施していない溶融亜鉛メッキ鋼
板のかわりに、それぞれ下記の素材を使用する以外は、
実施例8の場合と同様にして2コート仕上げ塗装板を作
成した。
【0062】実施例15〜18で使用した素材種は、以
下のとおりである。
【0063】実施例15においては厚さ0.4mmの化
成処理を施していない亜鉛−アルミニウム合金メッキ
(メッキ中のアルミニウム含有量約5%)鋼板[表2中
において「Zn−5%Al」と略記する]、実施例16
においては厚さ0.4mmの化成処理を施していない亜
鉛−アルミニウム合金メッキ(メッキ中のアルミニウム
含有量約55%)鋼板[表2中において「Zn−55%
Al」と略記する]、実施例17においては厚さ0.4
mmの化成処理を施していない鉄−亜鉛合金メッキ鋼板
[表2中において「Fe−Zn」と略記する]、及び実
施例18においては厚さ0.4mmのクロメート処理を
施した溶融亜鉛メッキ鋼板(亜鉛目付量60g/m2
[表2中において「Cr処理Zn」と略記する]をそれ
ぞれ使用した。
【0064】上記実施例8〜18及び比較例3〜4で得
た各塗装板を後記試験方法による各種塗膜性能試験に供
した。その試験結果を後記表2に示す。
【0065】実施例19〜25及び比較例5〜6 厚さ0.4mmの化成処理を施していない溶融亜鉛メッ
キ鋼板(亜鉛目付量60g/m2 )に、前記実施例1〜
7及び比較例1〜2で得た各塗料組成物を乾燥膜厚が4
ミクロンとなるようにバーコータにて塗装し、素材到達
最高温度が220℃となるように40秒間焼付けて1コ
ート仕上げ塗装板を得た。
【0066】実施例26〜29 1コート仕上げ塗料として実施例1の塗料を用い、素材
として、厚さ0.4mmの溶融亜鉛メッキ鋼板のかわり
に、それぞれ下記の素材を使用する以外は、実施例18
の場合と同様にして1コート仕上げ塗装板を作成した。
【0067】実施例26においては厚さ0.4mmの化
成処理を施していない亜鉛−アルミニウム合金メッキ
(メッキ中のアルミニウム含有量約5%)鋼板[表3中
において「Zn−5%Al」と略記する]、実施例27
においては厚さ0.4mmの化成処理を施していない亜
鉛−アルミニウム合金メッキ(メッキ中のアルミニウム
含有量約55%)鋼板[表3中において「Zn−55%
Al」と略記する]、実施例28においては厚さ0.4
mmの化成処理を施していない鉄−亜鉛合金メッキ鋼板
[表3中において「Fe−Zn」と略記する]、及び実
施例29においては厚さ0.4mmのクロメート処理を
施した溶融亜鉛メッキ鋼板(亜鉛目付量60g/m2
[表3中において「Cr処理Zn」と略記する]をそれ
ぞれ使用した。
【0068】上記実施例18〜29及び比較例5〜6で
得た各塗装板を下記試験方法による各種塗膜性能試験に
供した。その試験結果を後記表3に示す。
【0069】試験方法 加工密着性:塗装板を70×150mmの大きさに切断
し、20℃の室温において、塗装板の表面を外側にし
て、折曲げ部分の内側に厚さ0.4mm鋼板を1枚挟ん
で上記塗装板を万力にて180度折曲げ(1T加工)、
ついで折曲げ部分にセロハン粘着テープを貼り付け、そ
のテープを瞬時に剥がしたときの、折り曲げ加工部の塗
膜の剥がれ程度を下記基準により評価した。塗装板とし
ては、塗装後、処理を行っていない塗装板(初期)及び
塗装後、沸騰水中に20時間浸漬した塗装板(二次)の
2種類を用いた。
【0070】 ◎:加工部に塗膜の剥がれが認められない、 ○:加工部に塗膜の剥がれがわずかに認められる、 △:加工部に塗膜の剥がれがかなり認められる、 ×:加工部に塗膜の剥がれが著しく認められる。
【0071】耐スクラッチ性:20℃の室温において、
コインスクラッチテスター(自動化技研工業(株)製)
を用いて、塗装板の塗面に10円銅貨の縁を45度の角
度で、3kgの荷重をかけて押し付けながら10円銅貨
を10mm/秒の速度で約30mm引っ張って塗面に傷
を付けた時の傷の程度を評価した。
【0072】 ◎:傷の部分に金属の素地は見られない ○:傷の部分に金属の素地がわずかに見られる △:傷の部分に金属の素地がかなり見られる ×:傷の部分に塗膜がほとんど残らず金属の素地がきれ
いに見られる。
【0073】耐食性:塗装板を70×150mmの大き
さに切断した後、裏面及び切断面を防錆塗料にてシール
した。次いで、この塗装板のほぼ中央部に素地に到達す
るクロスカットを入れ、塗装板の端から約1cmの箇所
に2T折り曲げ加工を行ったものを試験板とし、この試
験板をJIS Z−2371に準じて塩水噴霧試験に供
した。塩水噴霧試験時間は、2コート仕上げ塗装板につ
いては500時間とし、1コート仕上げ塗装板について
は300時間とした。2T折り曲げ加工部については錆
の発生程度を、クロスカット部については平均のフクレ
幅を、目視により下記基準にて評価した。
【0074】加工部における錆の発生程度 ◎:加工部に錆の発生が認められない、 ○:錆の発生程度が加工部の長さの10%未満であるが
認められる、 △:錆の発生程度が加工部の長さの10%以上、30%
未満である、 ×:錆の発生程度が加工部の長さの30%以上である、クロスカット部の平均のフクレ幅 ◎:クロスカット部にフクレが認められない、 ○:カット傷からの片側の平均フクレ幅が1mm未満で
ある、 △:カット傷からの片側の平均フクレ幅が1mm以上で
5mm未満である、 ×:カット傷からの片側の平均フクレ幅が5mm以上で
ある。
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【発明の効果】本発明の塗装方法によって、化成処理を
施していない亜鉛系メッキ鋼板上にも加工密着性及び耐
スクラッチ性の初期性能及び二次性能に優れ、かつ加工
部における耐食性や塗膜表面に傷が付いた場合の傷部の
耐食性に優れた塗装鋼板を得ることができる。これらの
性能は、導電性結城重合体に基づく加工性及び耐スクラ
ッチ性の良さとクロメート系防錆顔料による亜鉛系メッ
キの不動態化作用が相俟って達成できたものであると考
えられる。
【0078】本発明の塗装方法は、プレコート塗装鋼板
の製造に好適である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリアニリン及びその誘導体から
    選ばれる重合体(a)とプロトン酸ドーパント(b)と
    から構成される導電性有機重合体を55〜100重量%
    含有する樹脂成分100重量部に対して、 (B)非クロム系防錆顔料を5〜100重量部含有する
    ことを特徴とする塗料組成物。
  2. 【請求項2】 化成処理を施していてもよい亜鉛系メッ
    キ鋼板上に、請求項1記載の塗料組成物を塗装すること
    を特徴とする亜鉛系メッキ鋼板の塗装方法。
  3. 【請求項3】 亜鉛系メッキ鋼板が、化成処理を施して
    いない亜鉛系メッキ鋼板である請求項2記載の塗装方
    法。
  4. 【請求項4】 化成処理を施していてもよい亜鉛系メッ
    キ鋼板上に、 (A)ポリアニリン及びその誘導体から選ばれる重合体
    (a)とプロトン酸ドーパント(b)とから構成される
    導電性有機重合体を70〜100重量%含有する樹脂成
    分100重量部に対して、(B)非クロム系防錆顔料を
    5〜100重量部含有する塗膜が形成されてなる1コー
    ト塗装亜鉛系メッキ鋼板。
  5. 【請求項5】 化成処理を施していてもよい亜鉛系メッ
    キ鋼板上に、 (A)ポリアニリン及びその誘導体から選ばれる重合体
    (a)とプロトン酸ドーパント(b)とから構成される
    導電性有機重合体を70〜100重量%含有する樹脂成
    分100重量部に対して、(B)非クロム系防錆顔料を
    5〜100重量部含有する下塗塗膜が形成され、該下塗
    塗膜上に上塗塗膜が形成されてなる塗装亜鉛系メッキ鋼
    板。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020039378A (ko) * 2000-11-21 2002-05-27 이구택 절단면 내식성이 우수한 내지문강판
KR100525772B1 (ko) * 2002-07-03 2005-11-03 삼화페인트공업주식회사 폴리아닐린을 이용한 철강용 방청도료
JP2008508429A (ja) * 2004-08-03 2008-03-21 ヒェメタル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 腐蝕抑制被覆での金属表面の保護法
JP2008127470A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Grandex Co Ltd 防食膜及び防食塗料
JP2021098331A (ja) * 2019-12-23 2021-07-01 テック大洋工業株式会社 積層体及び防錆方法

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