JPH11319701A - 亜鉛系メッキ鋼板の塗装方法 - Google Patents

亜鉛系メッキ鋼板の塗装方法

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JPH11319701A
JPH11319701A JP12938198A JP12938198A JPH11319701A JP H11319701 A JPH11319701 A JP H11319701A JP 12938198 A JP12938198 A JP 12938198A JP 12938198 A JP12938198 A JP 12938198A JP H11319701 A JPH11319701 A JP H11319701A
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coating
film
galvanized steel
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Shoichi Tanaka
正一 田中
Takashi Nakano
多佳士 中野
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Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無処理亜鉛系メッキ鋼板上に、加工密着性及
び耐スクラッチ性の初期及び二次性能に優れ、かつ耐食
性に優れた塗膜を形成できる塗装方法を得る。 【構成】 化成処理を施していない亜鉛系メッキ鋼板上
に、(A)ポリアニリン及びその誘導体から選ばれる重
合体(a)とプロトン酸ドーパント(b)とから構成さ
れる導電性有機重合体を70〜100重量%含有する樹
脂成分100重量部に対して、(B)クロメート系防錆
顔料を1〜70重量部含有する下塗塗料組成物を塗装し
て下塗塗膜を形成し、ついで該下塗塗膜上に上塗塗料を
塗装する亜鉛系メッキ鋼板の塗装方法、及び上記塗装方
法によって化成処理を施していない亜鉛系メッキ鋼板上
に下塗塗膜、その上に上塗塗膜が形成されてなる塗装亜
鉛系メッキ鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐スクラッチ性、
加工性、加工密着性及び耐食性に優れた塗装鋼板を得る
のに適した鋼板用塗料組成物及びこの塗料組成物の硬化
塗膜の上に上塗塗膜が設けられた塗装鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
家電製品における塗装は、鋼板を成型後、家電メーカー
側で塗装する、いわゆるポストコートが多く行われてい
たが、塗装焼付時における溶剤蒸気、ホルマリンなどの
揮散により、作業環境の悪化、地球環境とりわけ大気の
汚染に悪影響を及ぼしている。
【0003】そこで、近年、作業環境、地球環境への悪
影響をなくすため、また家電メーカー側での塗装による
煩雑さをなくすため、鋼板を鋼板メーカー側でコイルコ
ーティング法、シートコーティング法などにより塗装し
クローズドシステムにて焼付けて塗装鋼板(以下、「プ
レコート鋼板」と略称することがある)を得、この塗装
鋼板を家電メーカーで成型加工する、いわゆるプレコー
ト法が採用されてきている。
【0004】プレコート鋼板においては、その耐久性の
点から、プレス加工などによって加工された際の塗膜の
加工密着性が良好であることや塗膜表面に衝撃が加えら
れたときに塗膜が素地から剥がれ難いこと、すなわち耐
スクラッチ性が良好であることが非常に重要である。こ
れらの性能は、初期性能及び二次性能(沸騰水浸漬処理
後の性能)の両者において求められる。しかしながら、
一般に、加工性の良いものは耐スクラッチ性が悪く、耐
スクラッチ性の良いものは加工性が悪いという傾向にあ
った。
【0005】また、プレコート鋼板においては、上記加
工部における耐食性や塗膜表面に傷が付いた場合の傷部
の耐食性も非常に重要である。
【0006】さらに、プレコート鋼板の被塗物として
は、塗膜の密着性や耐食性を向上させる目的で、通常、
種々の鋼板の表面に燐酸塩処理やクロメート処理などの
化成処理が施されているが、化成処理工程においてはス
ラッジの発生や廃水の処理などの問題があり、化成処理
工程の省略が求められている。
【0007】本発明の目的は、化成処理工程なしで加工
性、加工密着性及び耐スクラッチ性の初期性能及び二次
性能に優れ、かつ加工部における耐食性や塗膜表面に傷
が付いた場合の傷部の耐食性に優れたプレコート鋼板を
得ることである。
【0008】本発明者らは、上記目的を達成するために
鋭意検討を行った結果、化成処理していない亜鉛系メッ
キ鋼板上に、ポリアニリン系の導電性有機重合体を樹脂
成分とし、顔料分としてクロメート系防錆顔料を含有す
る下塗塗料を塗装し、この下塗塗膜上に上塗塗料を塗装
することによって加工性、加工密着性及び耐スクラッチ
性の初期性能及び二次性能に優れ、かつ加工部における
耐食性や塗膜表面に傷が付いた場合の傷部の耐食性に優
れたプレコート鋼板を得ることができ、上記目的を達成
できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、化成
処理を施していない亜鉛系メッキ鋼板上に、(A)ポリ
アニリン及びその誘導体から選ばれる重合体(a)とプ
ロトン酸ドーパント(b)とから構成される導電性有機
重合体を55〜100重量%含有する樹脂成分100重
量部に対して、(B)クロメート系防錆顔料を1〜70
重量部含有する下塗塗料組成物を塗装して下塗塗膜を形
成し、ついで該下塗塗膜上に上塗塗料を塗装することを
特徴とする亜鉛系メッキ鋼板の塗装方法を提供するもの
である。
【0010】また本発明は、化成処理を施していない亜
鉛系メッキ鋼板上に、(A)ポリアニリン及びその誘導
体から選ばれる重合体(a)とプロトン酸ドーパント
(b)とから構成される導電性有機重合体を70〜10
0重量%含有する樹脂成分100重量部に対して、
(B)クロメート系防錆顔料を1〜70重量部含有する
下塗塗膜が形成され、該下塗塗膜上に上塗塗膜が形成さ
れてなる塗装亜鉛系メッキ鋼板を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の塗装方法について以下に
詳細に説明する。
【0012】本発明の塗装方法は、亜鉛系メッキ鋼板上
に、下記の下塗塗料組成物を塗装して下塗塗膜を形成
し、ついで該下塗塗膜上に上塗塗料を塗装する方法であ
る。
【0013】上記被塗物である亜鉛系メッキ鋼板として
は、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合
金メッキ鋼板(鉄−亜鉛、ニッケル−亜鉛、アルミニウ
ム−亜鉛などの亜鉛合金メッキを施した鋼板)などを挙
げることができ、これらはいずれも化成処理を施してい
ないものである。
【0014】下塗塗料組成物 上記被塗物である亜鉛系メッキ鋼板上に塗装される下塗
塗料組成物は、樹脂成分として、ポリアニリン及びその
誘導体から選ばれる重合体(a)とプロトン酸ドーパン
ト(b)とから構成される導電性有機重合体(A)を含
有する。
【0015】本発明における導電性有機重合体(A)に
おけるポリアニリン及びその誘導体から選ばれる重合体
(a)は、アニリンもしくはアニリン誘導体のポリマー
であり、アニリンもしくはアニリン誘導体とプロトン酸
の溶液又は懸濁液を、酸化剤の存在下で酸化重合するこ
とによって得ることができる。重合には、通常行われる
重合条件が適用される。例えば、−10℃〜40℃の反
応温度で30分間〜48時間程度、常圧下で混合、撹拌
することによって行うことができる。上記のようにして
得られたポリアニリン及びその誘導体は、プロトン酸で
ドープされているが、アンモニア水等の塩基で処理する
ことにより脱ドープされるが、再び所望のプロトン酸で
処理してドープすることができる。上記酸化重合時に所
望のプロトン酸ドーパント(b)を添加してドープして
もよく、また、脱ドープしたポリアニリンもしくはその
誘導体に所望のプロトン酸ドーパント(b)を加えてド
ープしてもよい。
【0016】上記のようにすることによって、ポリアニ
リン及びその誘導体から選ばれる重合体(a)とプロト
ン酸ドーパント(b)とから構成される導電性有機重合
体(A)を得ることができる。
【0017】上記酸化重合反応の際に用いられる酸化剤
としては、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、過酸化水
素、第二塩化鉄などを好適に使用することができ、なか
でもペルオキソ二硫酸アンモニウムが適している。
【0018】上記酸化重合反応に用いられるアニリンも
しくはアニリン誘導体は、ベンゼン核1個とベンゼン核
を構成する炭素原子に直接結合するアミノ基を1個有す
る化合物であり、ベンゼン核を構成する炭素原子に置換
基が結合していてもよく、具体例としては、アニリン、
o−トルイジン、m−トルイジン、o−エチルアニリ
ン、m−エチルアニリン、o−エトキシアニリン、m−
ブチルアニリン、m−ヘキシルアニリン、m−オクチル
アニリン、2,3−ジメチルアニリン、2,5−ジメチ
ルアニリン、2,5−ジメトキシアニリン、o−シアノ
アニリン、2,5−ジクロロアニリン、2−ブロモアニ
リン、5−クロロ−2−メトキシアニリン、3−フェノ
キシアニリンなどを挙げることができる。
【0019】上記酸化重合反応に用いられるプロトン酸
としては、酸解離定数pKa値が4.0以下であればよ
く、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸などの無機酸、ベンゼ
ンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベン
ゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、m−
ニトロ安息香酸、トリクロロ酢酸などの有機酸、ポリス
チレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリビニル
硫酸などのポリマー酸を挙げることができる。
【0020】プロトン酸ドーパント(b)としては、酸
解離定数pKa値が4.0以下であればよく、上記酸化
重合反応に用いられるプロトン酸など種々のものを挙げ
ることができる。なかでもベンゼンスルホン酸、p−ト
ルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノ
ニルナフタレンスルホン酸及び下記式(1)で表される
スルホン酸化合物が好適である。
【0021】
【化1】
【0022】(式中、R1 は水素、又は炭素原子数が1
〜15のアルキル基、アルケニル基、アルキルチオアル
キル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールア
ルキル基、アルコキシアルキル基もしくはアリールオキ
シアルキル基を示し、複数存在する場合は同一であって
も異なっていてもよい。R2 は水素、又は炭素原子数が
1〜15のアルキル基、アルケニル基、アルコキシル
基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキル基、アリー
ル基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、アル
キルスルフィニル基、アルコキシアルキル基、アリール
オキシアルキル基、アルキルスルホニル基、アルコキシ
カルボニル基、カルボキシル基、ニトリル基、ヒドロキ
シル基、ニトロ基又はハロゲンを示し、複数存在する場
合は同一であっても異なっていてもよい。mは1〜5の
整数を示し、nは0〜4の整数を示し、mとnとの合計
は5である。) 導電性有機重合体(A)中における、プロトン酸ドーパ
ント(b)の量は、ポリアニリン及びその誘導体から選
ばれる重合体(a)に対して、ほぼ1当量になる量が好
適である。本発明組成物における導電性有機重合体
(A)は、導電性が体積固有抵抗値1.0×104 Ω・
cm以下であることが好ましい。
【0023】本発明組成物において、導電性有機重合体
(A)は、樹脂成分の55〜100重量%、好ましくは
70〜100重量%を構成し、塗膜のスクラッチ性、加
工性及び加工密着性の初期性能ならびに二次性能の向
上、耐食性の向上に寄与する成分である。
【0024】本発明における下塗塗料組成物において
は、樹脂成分として、上記導電性有機重合体(A)以外
に、塗膜性能の向上などを目的に、必要に応じてその他
の塗膜形成性樹脂を全樹脂成分のうちの45重量%以下
の量含有することができる。上記その他の塗膜形成性樹
脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、
ブロック化されていてもよいポリイソシアネート樹脂な
どの塗膜形成可能な樹脂を挙げることができる。
【0025】本発明における下塗塗料組成物において
は、上記導電性有機重合体(A)を必須成分とする樹脂
成分100重量部に対し、クロメート系防錆顔料を1〜
70重量部、好ましくは5〜50重量部含有する。
【0026】上記クロメート系防錆顔料は、被塗物であ
る亜鉛系メッキ鋼板表面を不動態化でき、耐食性の向上
に寄与するものであり、具体例として、クロム酸ストロ
ンチウム、クロム酸カルシウム、クロム酸亜鉛、クロム
酸亜鉛カリウム、クロム酸バリウムなどを挙げることが
できる。
【0027】本発明における下塗塗料組成物は、導電性
有機重合体(A)を必須成分として含有する樹脂成分及
びクロメート系防錆顔料(B)から実質的になることが
できるが、通常、有機溶剤が配合され、さらに必要に応
じて、チタン白などの着色顔料、クレー、タルク、マイ
カ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカなどの体質
顔料;塗料用としてそれ自体既知の消泡剤、塗面調整
剤、沈降防止剤などの添加剤を含有していてもよい。
【0028】上記有機溶剤は、下塗塗料組成物の塗装性
の改善などのために必要に応じて配合されるものであ
り、導電性有機重合体(A)を必須成分として含有する
樹脂成分を溶解ないし分散できるものが使用でき、具体
的には、例えば、トルエン、キシレン、高沸点石油系炭
化水素などの炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン
などのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエス
テル系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、ブタノールなどのアルコール系溶剤、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ルなどのエーテルアルコール系溶剤などを挙げることが
でき、これらは単独で、あるいは2種以上を混合して使
用することができる。
【0029】本発明の塗装方法においては、前記化成処
理していない亜鉛系メッキ鋼板上に、上記下塗塗料組成
物を塗装し、下塗塗膜を形成する。
【0030】下塗塗料組成物の塗装方法は、特に限定さ
れるものではなく、ロールコータ塗装、スプレー塗装、
浸漬塗装、刷毛塗など従来公知の塗装方法によって塗装
することができる。亜鉛系メッキ鋼板が、長尺の鋼板で
ある場合には、コイルコーティングによるロールコータ
塗装が好適である。
【0031】下塗塗料組成物の塗装膜厚は特に限定され
るものではないが、通常、乾燥塗膜として0.5〜15
μm、さらには1〜5μmの範囲内にあることが好適で
ある。下塗塗料塗膜は塗装後、通常、乾燥されるが、室
温乾燥〜素材到達温度が250℃となる条件、好ましく
は素材到達温度が60℃〜240℃となる条件で、15
秒間〜1週間、好ましくは15秒間〜30分間程度乾燥
される。
【0032】本発明方法においては、上記のようにして
形成された下塗塗膜上に上塗塗料を塗装する。上記上塗
塗料としては、例えば、ポリエステル樹脂系、アルキド
樹脂系、アクリル樹脂系、シリコン変性ポリエステル樹
脂系、シリコン変性アクリル樹脂系、フッ素樹脂系など
の公知の上塗塗料を挙げることができる。加工性が特に
重視される場合には、例えば、高度加工用のポリエステ
ル系上塗塗料を使用することによって加工性の特に優れ
た塗装鋼板を得ることができる。
【0033】上塗塗料の塗装方法は、特に限定されるも
のではなく、ロールコータ塗装、カーテン塗装、スプレ
ー塗装、浸漬塗装、刷毛塗など従来公知の塗装方法によ
って塗装することができる。亜鉛系メッキ鋼板が、長尺
の鋼板である場合には、コイルコーティングによるロー
ルコータ塗装が好適である。上塗塗料の塗装膜厚は特に
限定されるものではないが、通常、乾燥塗膜として8〜
30μm、さらには10〜25μmの範囲内にあること
が好適であり、焼付け条件は、特に限定されるものでは
ないが、通常、素材到達温度が80℃〜240℃となる
条件で20秒間〜30分間程度の時間焼き付けることに
よって好適に得ることができる。
【0034】上記亜鉛系メッキ鋼板の塗装方法によって
本発明の塗装亜鉛系メッキ鋼板を得ることができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお「部」及び「%」は、いずれも重量基準
によるものとする。
【0036】導電性有機重合体(A)の製造 合成例1 アニリン15部と脱イオン水270部と濃塩酸36部を
加え、温度0℃に保持しながら、過硫酸アンモニウム2
4.5部を脱イオン水70部に溶解した溶液を1時間か
けて滴下し後、さらに4時間撹拌した。濾別し、水洗、
メタノール及びエーテル洗浄を行った後、真空乾燥して
ドープしたポリアニリン12.4部を得た。ドープした
ポリアニリン10部を3%アンモニア水1000部に添
加し室温で2時間撹拌した後、濾別し、水洗、メタノー
ル及びエーテル洗浄を行った後、真空乾燥して6.5部
の脱ドープしたポリアニリンを得た。このポリアニリン
の数平均分子量は27,000であった。
【0037】下記式(2)
【0038】
【化2】
【0039】で表されるスルホン酸化合物ナトリウム塩
をイオン交換処理してなるスルホン酸化合物2.3部と
エチレングリコールモノn−ブチルエーテル135部と
の混合溶液に、上記のようにして得た脱ドープしたポリ
アニリン1部を混合し、3時間撹拌して均一な濃緑色の
溶液を得た。この溶液をガラスフィルターで濾過して導
電性有機重合体(A−1)溶液を得た。フィルタ上に残
存した不溶物は極めて少量であった。導電性有機重合体
(A−1)溶液をポリエチレンテレフタレートフィルム
上に塗布し、120℃で1時間乾燥させた膜厚1mmの
膜について二端子法で測定したところ、導電率σは、
1.2×10-2(S/cm)あった(導電率σの測定法
は以下同様。)。
【0040】合成例2 合成例1において、式(2)で表されるスルホン酸化合
物ナトリウム塩をイオン交換処理してなるスルホン酸化
合物2.3部とエチレングリコールモノn−ブチルエー
テル135部との混合溶液のかわりに、下記式(3)
【0041】
【化3】
【0042】で表されるスルホン酸化合物ナトリウム塩
をイオン交換処理してなるスルホン酸化合物2.3部と
エチレングリコールモノn−ブチルエーテル135部と
の混合溶液を使用する以外は合成例1と同様に行い、導
電性有機重合体(A−2)溶液を得た。フィルタ上に残
存した不溶物は極めて少量であった。導電性有機重合体
(A−2)の導電率σは、3.6×10-2(S/cm)
あった。
【0043】合成例3 2,2´−ジナフチルメタン−6,6´−ジスルホン酸
2.4部と2,2´−ジナフチルメタン−6,6´−ジ
スルホン酸ナトリウム塩2.7部を蒸留水10部に加え
て溶解し、イオン平衡に到達させたドーパント溶液1
5.1部を得た。このドーパント溶液15.1部とアニ
リン0.5部とを混合し、0℃に冷却して微量の硫酸第
1鉄を加えた。このものに、過硫酸アンモニウム1.2
部を脱イオン水4部に溶解させ0℃に冷却した溶液を1
0分間かけて滴下し、滴下後、0℃にて20時間撹拌し
た。ついで2日間透析を行い、ドープしたポリアニリン
である導電性有機重合体(A−3)溶液を得た。導電性
有機重合体(A−3)の導電率σは、2.2×10
-3(S/cm)あった。導電性有機重合体(A−3)溶
液3.0部に3%アンモニア水10部を加えて2時間撹
拌し、濾別、水洗、乾燥し、脱ドープポリアニリンを得
た。この脱ドープポリアニリンは数平均分子量12,0
00を有していた。
【0044】下塗塗料組成物の製造 製造例1 合成例1で得た導電性有機重合体(A−1)溶液(固形
分量で100部)に、クロム酸ストロンチウム5部、チ
タン白10部及び混合溶剤[ソルベッソ150(エッソ
石油社製、芳香族炭化水素系溶剤)とシクロヘキサノン
との1/1(重量基準)混合溶剤]の適当量を混合し、
ツブ(顔料粗粒子の粒子径)が10ミクロン以下となる
まで分散を行い、さらに上記混合溶剤を加えて粘度約4
0秒(フォードカップ#4/25℃)に調整して塗料組
成物を得た。
【0045】製造例2〜14 塗料配合組成を後記表1に示す組成とする以外は実施例
1と同様にして塗料組成物を得た。表1中における配合
量は重量部(固形分量または有効成分量)にて表示す
る。表1における導電性有機重合体及び顔料以外の成分
は、顔料分散後に添加、配合した。
【0046】
【表1】
【0047】表1における(註)は下記のとおりであ
る。
【0048】(注1)サイメル303:三井サイテック
(株)製、メチルエーテル化メラミン樹脂。
【0049】(注2)デスモデュールBL−3175:
住友バイエルウレタン(株)製、ブロック化ポリイソシ
アネート化合物。
【0050】(注3)バイロンEP−2940:東洋紡
績(株)製、固形分30%のエポキシ変性ポリエステル
樹脂溶液、樹脂の数平均分子量は約10000、ガラス
転移温度は約72℃。
【0051】(注4)ネイキュア5225:米国キング
・インダストリイズ社製、ドデシルベンゼンスルホン酸
のアミン塩、有効成分 約25%。
【0052】(注5)タケネートTK−1:武田薬品
(株)製、有機錫系ブロック剤解離触媒、固形分約10
%。
【0053】実施例1〜9及び比較例1〜5 厚さ0.4mmの無処理の溶融亜鉛メッキ鋼板(亜鉛目
付量60g/m2 )に、前記製造例1〜14で得た各下
塗塗料組成物を乾燥膜厚が約3ミクロンとなるようにバ
ーコータにて塗装し、素材到達最高温度が220℃とな
るように40秒間焼付けて下塗塗膜を得た。次いでこれ
らの各下塗塗膜上に、AT−2100ホワイト[関西ペ
イント(株)製、ポリエステル樹脂系上塗塗料、白色]
をバーコータにて膜厚が約18ミクロンとなるように塗
装し、素材到達最高温度が235℃となる条件にて60
秒間焼付けて塗装板を得た。
【0054】実施例10〜12 下塗塗料として製造例2の塗料を用い、素材として、厚
さ0.4mmの無処理の溶融亜鉛メッキ鋼板のかわり
に、それぞれ下記の素材を使用する以外は、実施例2の
場合と同様にして塗装板を作成した。
【0055】実施例10〜12で使用した素材種は、以
下のとおりである。
【0056】実施例10においては厚さ0.4mmの無
処理の亜鉛−アルミニウム合金メッキ(メッキ中のアル
ミニウム含有量約5%)鋼板[後記表2中において「Z
n−5%Al」と略記する]、実施例11においては厚
さ0.4mmの亜鉛−アルミニウム合金メッキ(メッキ
中のアルミニウム含有量約55%)鋼板[表2中におい
て「Zn−55%Al」と略記する]、実施例12にお
いては厚さ0.4mmの無処理の鉄−亜鉛合金メッキ鋼
板[表2中において「Fe−Zn」と略記する]をそれ
ぞれ使用した。
【0057】上記実施例1〜12及び比較例1〜5で得
た各塗装板を後記試験方法による各種塗膜性能試験に供
した。その試験結果を後記表2に示す。
【0058】試験方法 加工性:塗装板を70×150mmの大きさに切断し、
20℃の室温において、塗装板の表面を外側にして、折
曲げ部分の内側に厚さ0.4mm鋼板を2枚挟んで上記
塗装板を万力にて180度折曲げ(2T加工)、折曲げ
部分における塗膜の状態を目視観察し、下記基準にて評
価した。塗装板としては、塗装後、処理を行っていない
塗装板(初期)及び塗装後、沸騰水中に20時間浸漬し
た塗装板(二次)の2種類を用いた。下記の加工密着
性、耐衝撃性及び耐スクラッチ性の試験においても初期
と二次との2種類の塗装板を用いた。
【0059】 ◎:加工部に塗膜のワレ、剥がれが認められない、 ○:加工部に塗膜のワレ又は剥がれがわずかに認められ
る、 △:加工部に塗膜のワレ又は剥がれがかなり認められ
る、 ×:加工部に塗膜のワレ又は剥がれが著しく認められ
る。
【0060】加工密着性:上記加工性の試験において、
2T加工した塗装板の折曲げ部分にセロハン粘着テープ
を貼り付け、そのテープを瞬時に剥がしたときの、折り
曲げ加工部の塗膜の剥がれ程度を下記基準により評価し
た。
【0061】 ◎:加工部に塗膜の剥がれが認められない、 ○:加工部に塗膜の剥がれがわずかに認められる、 △:加工部に塗膜の剥がれがかなり認められる、 ×:加工部に塗膜の剥がれが著しく認められる。
【0062】耐衝撃性:JIS K−5400 8.
3.2(1990)デュポン式耐衝撃性試験に準じて、
落錘重量500g、撃芯の先端直径1/2インチ、落錘
高さ50cmの条件にて塗装板の塗面に衝撃を与えた。
ついで塗面の衝撃を加えた部分にセロハン粘着テープを
貼着させ瞬時にテープを剥がしたときの塗膜の剥がれ状
態を評価した。
【0063】 ◎:塗面に塗膜の剥がれが認められない、 ○:塗面に塗膜の剥がれがわずかに認められる、 △:塗面に塗膜の剥がれがかなり認められる、 ×:塗面に塗膜の剥がれが著しく認められる。
【0064】耐スクラッチ性:20℃の室温において、
コインスクラッチテスター(自動化技研工業(株)製)
を用いて、塗装板の塗面に10円銅貨の縁を45度の角
度で、3kgの荷重をかけて押し付けながら10円銅貨
を10mm/秒の速度で約30mm引っ張って塗面に傷
を付けた時の傷の程度を評価した。
【0065】 ◎:傷の部分に金属の素地は見られない ○:傷の部分に金属の素地がわずかに見られる △:傷の部分に金属の素地がかなり見られる ×:傷の部分に塗膜がほとんど残らず金属の素地がきれ
いに見られる。
【0066】耐食性:塗装板を70×150mmの大き
さに切断した後、裏面及び切断面を防錆塗料にてシール
した。次いで、この塗装板のほぼ中央部に素地に到達す
るクロスカットを入れ、塗装板の端から約1cmの箇所
に2T折り曲げ加工を行ったものを試験板とし、この試
験板をJIS Z−2371に準じて塩水噴霧試験に供
した。塩水噴霧試験時間を500時間とし、加工部につ
いては錆の発生程度を、クロスカット部については平均
のフクレ幅を、目視により下記基準にて評価した。
【0067】加工部における錆の発生程度 ◎:加工部に錆の発生が認められない、 ○:錆の発生程度が加工部の長さの10%未満であるが
認められる、 △:錆の発生程度が加工部の長さの10%以上、30%
未満である、 ×:錆の発生程度が加工部の長さの30%以上である、クロスカット部の平均のフクレ幅 ◎:クロスカット部にフクレが認められない、 ○:カット傷からの片側の平均フクレ幅が1mm未満で
ある、 △:カット傷からの片側の平均フクレ幅が1mm以上で
5mm未満である、 ×:カット傷からの片側の平均フクレ幅が5mm以上で
ある。
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】
【発明の効果】本発明の塗装方法によって、化成処理を
施していない亜鉛系メッキ鋼板上にも加工密着性及び耐
スクラッチ性の初期性能及び二次性能に優れ、かつ加工
部における耐食性や塗膜表面に傷が付いた場合の傷部の
耐食性に優れた塗装鋼板を得ることができる。これらの
性能は、導電性結城重合体に基づく加工性及び耐スクラ
ッチ性の良さとクロメート系防錆顔料による亜鉛系メッ
キの不動態化作用が相俟って達成できたものであると考
えられる。
【0071】本発明の塗装方法は、プレコート塗装鋼板
の製造に好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化成処理を施していない亜鉛系メッキ鋼
    板上に、 (A)ポリアニリン及びその誘導体から選ばれる重合体
    (a)とプロトン酸ドーパント(b)とから構成される
    導電性有機重合体を55〜100重量%含有する樹脂成
    分100重量部に対して、 (B)クロメート系防錆顔料を1〜70重量部含有する
    下塗塗料組成物を塗装して下塗塗膜を形成し、ついで該
    下塗塗膜上に上塗塗料を塗装することを特徴とする亜鉛
    系メッキ鋼板の塗装方法。
  2. 【請求項2】 化成処理を施していない亜鉛系メッキ鋼
    板上に、 (A)ポリアニリン及びその誘導体から選ばれる重合体
    (a)とプロトン酸ドーパント(b)とから構成される
    導電性有機重合体を70〜100重量%含有する樹脂成
    分100重量部に対して、 (B)クロメート系防錆顔料を1〜70重量部含有する
    下塗塗膜が形成され、該下塗塗膜上に上塗塗膜が形成さ
    れてなる塗装亜鉛系メッキ鋼板。
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