JPH11334224A - 熱転写受容シート - Google Patents

熱転写受容シート

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JPH11334224A
JPH11334224A JP10141340A JP14134098A JPH11334224A JP H11334224 A JPH11334224 A JP H11334224A JP 10141340 A JP10141340 A JP 10141340A JP 14134098 A JP14134098 A JP 14134098A JP H11334224 A JPH11334224 A JP H11334224A
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layer
resin
film
sheet
receiving sheet
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JP10141340A
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Shigeru Nagashima
茂 長嶋
Yoshio Mizuhara
由郎 水原
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各種のサーマルプリンターに対して、安価な紙
基材を芯材に用いても、優れた印画適性を有し、カール
の発生が殆どなく、表面の光沢性が良好で、しかも低コ
ストの熱転写受容シートを提供する。 【解決手段】セルロース芯材層と、前記セルロース芯材
層の表面上に形成されたフィルム層と、前記フィルム層
上に形成されかつ染料染着性樹脂を主成分とする受容層
と、を有する熱転写受容シートにおいて、前記セルロー
ス芯材層が、JIS K0601に基づく最大表面粗さ
(Rmax)7.0μm以下である塗工層を有し、塗工層
上にフィルム層がポリオレフィンを主成分とする樹脂の
溶融押し出しラミネートにより積層されていることを特
徴とする熱転写受容シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写受容シートに
関するものである。更に詳しく述べるならば、本発明
は、サーマルプリンター、特に染料熱転写プリンターに
適し、画質が良好で、銀塩写真類似の画像が得られ、か
つコスト的にも有利な熱転写受容シート(以下、単に受
容シートと記す)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、サーマルプリンター、特に鮮明な
フルカラー画像がプリント可能な染料熱転写プリンター
が注目されてきた。染料熱転写プリンターは、染料イン
クシートに、受容シートの染料染着性樹脂を含む受容層
を重ね合わせ、サーマルヘッドなどから供給される熱に
より、染料層の所要箇所の染料を所定濃度だけ受容層上
に転写して画像を形成するものである。インクシート
は、イエロー、マゼンタおよびシアンの3色、あるいは
これにブラックを加えた4色の染料からなる。フルカラ
ー画像は、インクシートの各色の染料を受容シートに順
に繰り返し転写することによって得られる。
【0003】このようなサーマルヘッド付プリンターに
おいて、良好なプリント印画を得るために、一軸ないし
二軸延伸フィルムや多層構造フィルム(合成紙)などの
シート上に、染料染着性樹脂を主成分として含む画像受
容層を形成した受容シートが用いられることが多い。こ
のようなシートは、厚さが均一で、柔軟性があり、しか
もセルロース繊維からなる紙に比べて熱伝導度が低いな
どの利点があり、このため、均一で濃度の高い転写画像
が得られるという長所がある。しかし、上記の様なフィ
ルム(合成紙)をシート状基材として用いた受容シート
に熱転写記録を施すと、熱によりフィルムの延伸応力が
開放されて、熱収縮し、その結果受容シートにカールや
シワを発生して、プリンター中の走行が困難となり、ま
た得られるプリントの商品価値を著しく低下させる等の
欠点があった。
【0004】このようなシート状基材に由来する問題点
を改善するために、紙基材やPETフィルムなどのよう
に熱収縮性の小さな芯材の両面に、上記の一軸ないし二
軸延伸フィルムを積層貼着して、基材表裏のフィルムの
テンションバランスをとることで、基材のカールをコン
トロールする方法が試みられている。しかし、PETフ
ィルムを芯材として用いた場合、高画質な受容シートが
得られるが高価なものとなってしまう、一方、紙基材を
芯材として用いた場合、高画質の受容シートが得られて
いないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各種のサー
マルプリンターに対して、安価な紙基材を芯材に用いて
も、優れた印画適性を有し、カールの発生が殆どなく、
表面の光沢性が良好で、しかも低コストの熱転写受容シ
ートを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために、主として受容シートのセルロース芯
材について検討した結果、芯材の貼合面に表面粗さ(最
大粗さ:Rmax)が、7.0μm以下の塗工層を設け、
特定の密度を有するポリオレフィン樹脂層を介して、セ
ルロース芯材層とフィルム層を積層することにより、記
録画質の良好で、かつ低コストな受容シートが得られる
ことを見出した。
【0007】本発明は、セルロース芯材層と、前記セル
ロース芯材層の表面上に形成されたフィルム層と、前記
フィルム層上に形成されかつ染料染着性樹脂を主成分と
する受容層と、を有する熱転写受容シートにおいて、前
記セルロース芯材層が、JIS K0601に基づく最
大表面粗さ(Rmax)7.0μm以下である塗工層を有
し、塗工層上にフィルム層がポリオレフィンを主成分と
する樹脂の溶融押し出しラミネートにより積層されてい
ることを特徴とする熱転写受容シートである。
【0008】さらに、フィルム層の一方の面に受容層を
設けた後、密度が0.85〜0.98g/cm3 のポリ
オレフィンを主成分とする樹脂を介して、フィルム層の
他の面(受容層を設けていない面)とセルロース芯材層
を積層する方法により、カールの発生が殆どない優れた
受容シートが得られるものである。また、フィルム層の
片面に受容層を形成した後、セルロース芯材層の塗工層
とフィルム層を溶融押し出しラミネートして得る前記の
熱転写受容シートである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で使用するセルロース芯材
としては、木材パルプを主成分とするシート状パルプ基
材に塗工層を形成し、該塗工層の最大表面粗さが7.0
μm以下のものを使用する。
【0010】シート状パルプ基材としては、広葉樹パル
プ、針葉樹パルプ、広葉樹針葉樹混合パルプ等の木材パ
ルプを主成分とする。通常、クラフトパルプ、サルファ
イトパルプ、ソーダパルプ等の方法でパルプ化される。
なお、古紙パルプや合成ハププなどを含んでいても構わ
ない。このようなパルプを用いて抄造した原紙が使用で
きるが、これにカレンダーにて圧力を加えて圧縮するな
どして表面平滑性を改善したものが好ましく、その坪量
は、50〜250g/m2が好ましい。
【0011】なお、原紙は、通常の紙用各種添加剤、例
えば乾燥紙力増強剤(カチオン化澱粉、カチオン化ポリ
アクリルアミド等)、サイズ剤(脂肪酸塩、ロジン、マ
レイン化ロジン、カチオン化サイズ剤、反応性サイズ剤
等)、填料(クレー、カオリン、チタン等)、湿潤紙力
増強剤(メラミン樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂
等)、定着剤(硫酸アルミニウム、カチオン化デンプン
等)、PH調節剤(苛性ソーダ、炭酸ソーダ等)などの
1種以上を含んでもいてもよい。また原紙は水溶性高分
子添加剤、サイズ剤、無機電解質、吸湿性物質、顔料、
染料、PH調節剤などの1種以上を含む処理液でタブサ
イズ、又はサイズプレスされたものであってもよい。
【0012】塗工層は接着剤、又は顔料と接着剤を含む
層により構成される。塗工層に用いられる顔料として
は、通常の印刷用コート紙およびに用いられる白色顔
料、例えばカオリンなど各種のクレー、炭酸カルシウ
ム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、サチンホワイ
ト、タルク、亜硫酸カルシウム、焼成クレー、微粉末シ
リカ、有機フィラーなどを単独または、混合して使用す
ることができる。
【0013】塗工層に用いられる接着剤としては、格別
の限定はないが例えばスチレンーブタジエン共重合体樹
脂、メチルメタクリレート−スチレン−ブタジエン共重
合体樹脂、酢酸ビニル系樹脂、またはアクリル系樹脂等
の重合体または、共重合体のエマルジョンを、単独また
は、混合して使用することが好ましい。また、ポリビニ
ールアルコール、澱粉、カゼインなどの水溶性高分子接
着剤も、単独または、混合して使用可能であり、或い
は、トルエン等の有機溶剤に可溶な高分子接着剤を用い
ることも可能である。また、塗工層には、消泡剤、分散
剤、導電剤、塗れ剤等を適宜含有させても良い。
【0014】塗工層は、その表面をスーパーカレンダー
処理、キャスト仕上などの平滑化処理を行ない、塗工層
の表面の最大表面粗さ(Rmax)が7.0μm以下のも
のを使用する。好ましくは3.0μm以下である。塗工
層を形成しないと、あるいは塗工層の表面の最大表面粗
さが7.0μmを越えると、セルロース芯材の凹凸がフ
ィルム層面にも現れてしまい、受容層として用いた場
合、画像部分において白抜け等が起こり十分に鮮明な画
質が得られない。
【0015】なお、セルロース芯材の裏面側には、耐水
性等を付与するために、熱可塑性樹脂で被覆されていて
もよく、例えば、ポリオレフィン樹脂が挙げられる。ポ
リオレフィン樹脂としては、エチレン、α−オレフィン
類、例えばプロピレンなどの単独重合体、及び前記オレ
フィンの少なくとも2種の共重合体から選ばれ、これら
各種重合体の2種以上を併用することも可能である。
【0016】本発明は、このようなセルロース芯材を用
い、その塗工層とフィルム層との間にポリオレフィンを
主成分とする樹脂を押し出しラミネートすることにより
積層される。一般に、受容シートの支持体としては、芯
材層とフィルム層の多層構造基材が用いられており、そ
の積層方法としては、通常ドライラミネート法が行われ
ている。その際に用いられる接着剤としては、ポリエー
テル系、ポリエステル系などの高分子樹脂成分に、ポリ
イソシアネート系、エポキシ系等の硬化剤を配合したも
のが挙げられる。しかしながら、これらの接着剤を用い
て、セルロース芯材上にフィルム層を積層した場合、セ
ルロース芯材表面の繊維形状に基づく凹凸がフィルム表
面上にも転写され、この凹凸により記録ヘッドの熱の伝
達が不均一となるため、画像部分において白抜け等が起
こり十分に鮮明な画質が得られなかった。本発明はポリ
オレフィンを主成分とする樹脂を押し出しラミネートす
ることにより、セルロース芯材表面の繊維形状に基づく
凹凸がフィルム表面上にも転写されることがなく、熱の
伝達が均一であり、画像部分において白抜け等が生じな
い十分に鮮明な画質が得られる。
【0017】積層に用いられるポリオレフィンの密度は
0.85〜0.98g/cm3 であり、好ましくは0.
90〜0.95g/cm3 である。ポリオレフィンの種
類については特に限定するものではないが、高密度ポリ
エチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン等が好まし
く用いられる。これらのポリオレフィン樹脂は2種以上
を併用することも勿論可能である。押し出しラミネート
量としては、ポリオレフィンを主成分とする樹脂層の厚
みが、好ましくは3〜100μmとなるように調整さ
れ、より好ましくは5〜60μmに調整される。また、
ポリオレフィンの融点は低い程、ラミネート温度を下げ
ることができ、フィルム層の熱収縮が少なく、その結
果、積層体のカールを小さくコントロールすることが可
能となる。実用的には80〜160℃が好ましく、95
〜140℃がより好ましい。
【0018】本発明の効果を損なわない限り、上記ポリ
オレフィン以外の熱可塑性樹脂を、適宜併用することも
可能である。例えば、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン
テレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン系樹
脂、ポリウレタン系樹脂等が挙げられる。また、例えば
白色度調整のために、無機微粒子、有機微粒子、蛍光増
白剤等が使用され、さらに帯電防止剤、熱安定剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加物を配合して
もよい。
【0019】セルロース芯材層とフィルム層の積層は、
先に両者を積層する方法、フィルム層に受容層を形成し
た後、セルロース芯材層と積層する方法などが採用でき
るが、積層して支持体基材を作製した後に、受容層を塗
工する製造工程では、受容層塗工時の熱によりフィルム
層が熱収縮を起こし易い傾向があり、その結果受容シー
トにカールが発生する場合や、また、受容層塗工時の熱
により、支持体基材にブリスターが発生する場合がある
ので乾燥条件に注意をする必要があり、受容層を形成後
に積層する方法がカールが殆どなく好ましい。
【0020】本発明において、積層されるフィルム層と
しては、印画された画質の均一性や階調性の点から、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ
エチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミ
ド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンなどを主成分とする
フィルム基材が使用される。これらの表面には、有機チ
タン系、イソシアネート系、ポリブタジエン系およびポ
リエチレンイミン系など公知のアンカーコート層を形成
してもよい。
【0021】フィルム基材の中でも、熱可塑性樹脂を主
成分とする多層構造延伸フィルムは、高平滑かつ耐熱性
に優れるので好ましい。このような多層構造延伸フィル
ムは、合成紙を含み、一般に表面層、中芯層の2層、あ
るいは更に裏面層等を含むことができる。
【0022】好ましい多層構造延伸フィルムの一例とし
ては、無機微粉末を15〜45重量%含有するポリオレ
フィン二軸延伸フィルムを中芯層とし、この中芯層の表
面に無機微粉末を0〜10重量%含有するポリオレフィ
ンの二軸延伸フィルムを最外表面層として0.3〜1.
5μmの厚みで設けた複層構造の合成樹脂フィルム、が
挙げられる。さらに、中芯層の裏面側には、二軸延伸ポ
リオレフィンフィルム層を有していてもよい。この多層
樹脂延伸フィルムは、中芯層用組成物をシート状に押出
し、このシートの片面又は両表面の表面層組成物を積層
した多層樹脂シートをポリオレフィンの融点より低い温
度で同時に、又は逐次に縦方向及び横方向にそれぞれ4
〜12倍延伸することにより得られ、中芯層に多数のミ
クロボイドを有し、圧縮性が良好で、表面層及び裏面層
が平坦な延伸フィルムである。本発明においては、受容
層が形成される側のフィルム層の最外表面層は、実質的
に無機微粉末を含まず(0〜5重量%)、且つ実質的に
ミクロボイドを有しないものが好ましい。銀塩写真ライ
クな記録を得るためには、受容層が設けられる最外表面
層のJIS P−8142に基づく光沢度は、60%以
上が好ましく、75〜98%がより好ましい。
【0023】フィルム層の厚みは、5〜100μmが好
ましく、表面層、裏面層と中芯層の各層の厚さは、表面
層と裏面層の合計の厚さが多層構造樹脂フィルムの全厚
みの10〜40%で、中芯層の厚さが90〜60%であ
ることが好ましい。表面層と裏面層の厚さが厚すぎると
中芯層の圧縮特性を生かすことができず、薄すぎると表
面平滑性が低下し、ヘッドと受容シートとの密着性が不
安定となる傾向がある。
【0024】セルロース芯材層とフィルム層からなる積
層支持体の厚さは、20〜300μmの範囲が好まし
い。支持体の厚さが20μm未満であると、得られる受
容シートの機械的強度が不十分となるばかりでなく、そ
の硬さや、変形に対する反発力が不十分となり、印画の
際に生じる受容シートのカールを十分に防止できないと
いう不都合を生ずることがある。また厚さが300μm
を越えると、得られる受容シートの厚さが過大になるこ
とがある。所定容積のプリンターでは、受容シート収容
容積に限度があり、受容シートの厚さの増大は、当然プ
リンター内蔵受容シート収容枚数の低下を招く。この場
合、所定枚数の受容シートを収容しようとすれば、プリ
ンターの容積を大きくしなければならず、プリンターの
コンパクト化が困難となる。
【0025】本発明の受容シートにおいては、少なくと
も一面にインキリボンの染料を受容するために受容層が
設けられている。受容層は、染料染着性の高い樹脂、架
橋剤、融着防止剤、および紫外線吸収剤等からなる。染
料染着性の高い樹脂にはアセテートブチレート系樹脂お
よびポリエステル系樹脂等が用いられる。また、架橋剤
にはイソシアネート化合物およびエポキシ化合物等、紫
外線吸収剤にはベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン
系、フェニルサリシレート系およびシアノアクリレート
系化合物等、融着防止剤にはアクリルシリコン系樹脂、
さらに滑剤および離型剤等が用いられる。これら受容層
成分は架橋剤を介して架橋反応を起こすものが望まし
い。受容層の塗工量は0.1〜20.0g/m2 の範囲
が好ましい。
【0026】本発明の受容シートにおいて、裏面(受容
層に対し反対側)上に、走行性向上、静電気の防止、受
容シート相互の擦れによる受容層の損傷防止、さらには
プリントした受容シートを重ね置きおきしたとき、受容
層からそれに接触隣接する受容シート裏面への染料の移
行の防止などを目的として背面被覆層が形成されていて
もよい。背面被覆層には、接着剤として有効な樹脂が含
まれ、且つ、この樹脂は、受容シートの走行性、受容層
面の傷つき防止の為にも有効なものである。このような
樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエス
テル樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン
樹脂、メラミン樹脂等、並びにこれらの樹脂の反応硬化
物を用いることができる。
【0027】また背面被覆層には帯電防止処理のために
各種の導電剤を添加することができる。導電剤として
は、カチオン系ポリマーを用いることが望ましい。カチ
オン系ポリマーとしては、一般的にポリエチレンイミ
ン、カチオン性モノマーを含むアクリル系重合体、カチ
オン変性アクリルアミド系重合体およびカチオン澱粉等
を用いることができる。背面被覆層の塗工量は、0.3
〜1.5g/m2 の範囲内にあることが望ましい。0.
3g/m2 未満であると、受容層と裏面とが擦れ合った
時受容層の傷つきを十分に防止できないことがあり、ま
た1.5g/m2 を越えると、効果が飽和し不経済であ
る。
【0028】本発明における各塗工層は、ブレードコー
ター、エアーナイフコーター、ゲートロールコーターな
ど公知のコーターを用いて塗工、乾燥して形成すること
ができる。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
に説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるも
のではない。尚、実施例中の「部」および「%」は、す
べて「重量部」および「重量%」を示す。
【0030】実施例1 ポリオレフィンを主成分とし、無機顔料として約30%
の炭酸カルシウムを含む2軸延伸された厚さ60μmの
多層構造フィルム(商標:ユポFPG60、王子油化合
成紙製)の表面に、下記受容層用塗液を、固形分塗工量
が8g/m2となるように塗工、乾燥(120℃、1分
間)して受容層を形成した。さらに、このシートを10
枚重ねて、60℃のオーブン中でイソシアネートの架橋
を進め、受容層積層フィルムを得た。次に、芯材として
厚さ100μmのキャストコート紙(商標:ミラーコー
ト、Rmaxが2.5μm以下の塗工層を有する塗工紙、
王子製紙製)の裏面側に、低密度ポリエチレン(商標:
ミラソン11P、三井石化化学製、密度0.917g/
cm3 、融点106℃)を30μmの厚さに押し出しラ
ミネートし、芯材層を作製した。さらに上記芯材層の表
面側に、低密度ポリエチレン(商標:ミラソン11P、
三井石油化学製、密度0.917g/cm3 、融点10
6℃)を30μmの厚さに押し出しラミネートし、同時
に受容層積層フィルムのフィルム面を積層し、他面に下
記背面被覆用塗液を、固形分塗工量が3g/m2となる
ように塗工、乾燥して背面被覆層を形成して、熱転写受
容シートを得た。なお、得られた受容シートは、プリン
ト前及びプリント後において殆どカールが生じなかっ
た。
【0031】 「受容層用塗液」 ポリエステル樹脂(商標:バイロン200、東洋紡社製) 100部 シリコーンオイル(商標:KF393、信越シリコン社製) 3部 イソシアネート(商標:タケネートD−140N、武田薬品社製) 5部 トルエン 300部
【0032】 「背面被覆層用塗液」 アクリル酸エステル共重合体 (商標:プライマールWL−81、ロームアンドハース社製) 100部 エポキシ樹脂(商標:エポコートDX−225、シェル化学社製) 5部 導電剤(商標:サフトマーST1000、三菱油化社製) 50部 変性エタノール 1420部
【0033】実施例2 芯材において、実施例1におけるキャストコート紙に変
えて、アート紙(商標:金藤両面,Rmax=4.3μ
m,王子製紙製)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て熱転写受容シートを作製した。なお、得られた受容シ
ートは、プリント前及びプリント後において殆どカール
が生じなかった。
【0034】実施例3 芯材において、実施例1におけるキャストコート紙に代
えて、コート紙(商標:OKコート104g/m2,Rm
ax=6.0μm,王子製紙製)を用いた以外は、実施例
1と同様にして熱転写受容シートを作製した。なお、得
られた受容シートは、プリント前及びプリント後におい
て殆どカールが生じなかった。
【0035】比較例1 芯材において、実施例1におけるキャストコート紙に代
えて、コート紙用原紙(Rmax=125μm)にし、実
施例1と同様にして熱転写受容シートを作製した。な
お、得られた受容シートは、プリント前及びプリント後
において殆どカールが生じなかった。
【0036】比較例2 芯材と受容層積層フィルムの積層において、低密度ポリ
エチレン(商標:ミラソン11P,三井石油化学製)の
代わりに、ポリウレタン系接着剤(商標:AD−59
3,東洋モートン社製)を用い、ドライラミネート法を
採用した以外は、実施例1と同様にして熱転写受容シー
トを作製した。なお、得られた受容シートは、プリント
前及びプリント後においてカールを生じていた。
【0037】
【評価】上記各実施例および比較例で得られた受容シー
トについて、それぞれ下記の方法により測定を行い得ら
れた結果を表1に示す。
【0038】〔画像の均一性〕厚さ6μmのポリエステ
ルフィルムの上に昇華性染料をバインダーとともに含む
インク層を設けたイエロー、マゼンタ、シアンの3色そ
れぞれのインクシートを受容シートに接触させ、市販の
熱転写ビデオプリンター(商標:VY−50、日立製作
所製)を用いて、サーマルヘッドで段階的に加熱するこ
とにより所定の画像を受容シートに熱転写させ、各色の
中間調の単色および色重ねの画像をプリントした。この
受容シート上に転写された記録画像について、マクベス
反射濃度計RD−914(:商標)を用いて、印加エネ
ルギー別に反射濃度を測定し、光学濃度(黒)が1.0
に相当する階調部分の記録画像の均一性について、濃淡
ムラの有無、および白抜けの有無などについて目視観察
した。上記、評価結果が特に優秀なものを5、良好なも
のを4、普通のものを3、少し欠陥のあるものを2、欠
陥の著しいものを1とした。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明は、各種のサーマルプリンターに
対して、優れた印画適性を有し、カールの発生が殆どな
く、表面の光沢性が良好で、しかも低コストの熱転写受
容シートを提供するもであって、産業界に寄与するとこ
ろは大である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロース芯材層と、前記セルロース芯材
    層の表面上に形成されたフィルム層と、前記フィルム層
    上に形成されかつ染料染着性樹脂を主成分とする受容層
    と、を有する熱転写受容シートにおいて、前記セルロー
    ス芯材層が、JIS K0601に基づく最大表面粗さ
    (Rmax)7.0μm以下である塗工層を有し、塗工層
    上にフィルム層がポリオレフィンを主成分とする樹脂の
    溶融押し出しラミネートにより積層されていることを特
    徴とする熱転写受容シート。
  2. 【請求項2】フィルム層の片面に受容層を形成した後、
    セルロース芯材層の塗工層とフィルム層を溶融押し出し
    ラミネートして得る請求項1記載の熱転写受容シート。
JP10141340A 1998-05-22 1998-05-22 熱転写受容シート Pending JPH11334224A (ja)

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