JPH11330619A - 光デバイス - Google Patents

光デバイス

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JPH11330619A
JPH11330619A JP10135322A JP13532298A JPH11330619A JP H11330619 A JPH11330619 A JP H11330619A JP 10135322 A JP10135322 A JP 10135322A JP 13532298 A JP13532298 A JP 13532298A JP H11330619 A JPH11330619 A JP H11330619A
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JP
Japan
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optical
region
photonic crystal
optical device
refractive index
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Application number
JP10135322A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Tachikawa
吉明 立川
Yoshio Suzuki
与志雄 鈴木
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光,増幅,変調を行うフォトニック結晶構
造光デバイスの提供。 【解決手段】 基板の表面にスラブ光導波路を有すると
ともに、前記スラブ光導波路の一部に前記スラブ光導波
路のコア層の屈折率と異なる屈折率を有する屈折率変化
領域を格子状に規則正しく配置して構成したフォトニッ
ク結晶を有する光デバイスであって、周囲を前記フォト
ニック結晶で囲まれ前記屈折率変化領域が設けられない
空乏領域に形成される単一のまたはリング状の光学活性
領域と、前記光学活性領域に繋がり前記フォトニック結
晶を横切るように形成された1本以上の光導波領域と、
前記光学活性領域を励起させる励起手段とによって構成
されるフォトニック結晶導波部を有する。前記光学活性
領域の周囲を囲む前記屈折率変化領域による格子列は一
重以上の正多角形配列になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフォトニック結晶を
有する光デバイスに係わり、たとえば、光通信システム
や光交換システムあるいは光計測システムの分野におい
て、特定の波長光の発光,増幅,変調等を行う光デバイス
または発光部,変調部,増幅部,合流部,分岐部のうち
の全部または幾つかを組み込んで光回路を構成した光デ
バイスに適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信システム等に使用される光フィル
タの一つとして、フォトニック結晶導波路が知られてい
る。
【0003】光フィルタとしてのフォトニック結晶導波
路については、J.D.Joannopoulos他著“Photonic Cryst
als"Princeton University Press,1995.pp94-pp104に記
載されている。このフォトニック結晶導波路は、基板
と、この基板の表面に設けられたスラブ光導波路とから
なるとともに、前記スラブ光導波路の光が伝播する光導
波領域の両側に格子配列状に複数の空気ホールを設けた
構造になっている。
【0004】また、従来のフォトニック結晶発光デバイ
ス(レーザ)については、たとえば、1996年電子情報通
信学会総合全国大会SC3−5、pp.460-461に記載され
ている。図10は従来のフォトニック結晶発光デバイス
の構造を示す図である。InP基板6の上面には微小半
導体円柱15が正三角形格子状に配列されて2次元のフ
ォトニック結晶14が設けられている。微小半導体円柱
15はいずれもGaInAsPからなる下部クラッド層
16と上部クラッド層17との間にMQW(多重量子井
戸)活性層20を挟んだ構造になっている。
【0005】前記微小半導体円柱15は、InP基板6
の上面に下部クラッド層16,MQW活性層20,上部
クラッド層17を順次積層形成した後、TiWマスクを
用いて電子ビーム描画(EB)とCH4 系反応性イオン
ビームエッチング(RIE)によって形成している。こ
の構造では、MQW活性層20に対して平行あるいは垂
直方向へのフォトルミネッセンス(photoluminescence:
PL)発光(出力光8)を生じる。なお、図中5は出力
ポート、102は位相シフト領域および局在モードであ
る。
【0006】この構造では、円柱の高さと直径の比で与
えられるアスペクト比が高く得られるという利点があ
る。
【0007】一方、従来の3次元フォトニック結晶共振
器レーザについては、例えば、H.Hirayama et al,Appli
ed Physics Letters,Vol.69,No.6,pp.791(1996) に記載
されている。図11は従来の3次元フォトニック結晶面
発光レーザ(共振器レーザ)の構造を示す図である。高
屈折率媒質のGaAs19中にダイヤモンド格子状に球
状空気孔(空気ホール)9を設け、これらの空気ホール
9の形状を違え、位相シフト領域λ103を一対の3次
元フォトニック結晶ミラー100,101で挟み、これ
によって3次元フォトニック結晶中に平面状位相シフト
領域λ103を有する共振器構造の面発光レーザが提案
されている。また、この共振器レーザは、一方の3次元
フォトニック結晶ミラー100の表面に上部電極21を
設け、他方の3次元フォトニック結晶ミラー101の表
面に下部電極22を設ける構造になっている。
【0008】この構造では、自然放出光を一方向にのみ
制御でき、また、しきい値電流が小さくできるという利
点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図10に示す従来の2
次元フォトニック結晶発光デバイスは、半導体基板上に
半導体円柱を三角形格子状に規則正しく配列して形成す
るため、活性層がない空気部分においては、活性層に対
して垂直方向への光の閉じ込めが無いのでフォトルミネ
ッセンス(PL)発光に留まり、レーザ発振を得るには
効率的でなかった。また、2次元フォトニック結晶の効
果を十分発揮させるには、直径がサブミクロンの円柱の
高さは1μm以上必要であった。また、TEとTM偏光
に対するフォトニックバンドギャップが異なり偏光依存
性が問題であった。また、光半導体円柱の各々に活性領
域を設ける構造のため各々の活性領域を同時に励起する
必要があり励起方法が複雑になるため実現が難しかっ
た。
【0010】図11に示す従来の3次元フォトニック結
晶共振器レーザは、自然放出光の指向性を制御できると
いう特筆すべき点があるが、3次元のフォトニック結晶
構造を半導体中に作製することは作製法,加工精度等の
技術的に克服すべき課題が多く極めて難しかった。特
に、活性層(格子のない空乏領域)の両側の3次元空間
に球状空気孔を設けることは、技術的に非常に困難であ
る。すなわち、この従来技術では、レーザ光発生は概念
に留まり、その機能を実際に実現しようとするときに不
可欠な作製法に係わる上述した課題が克服できていなか
った。
【0011】本発明の目的は、特定の波長の光の発光
(発生),増幅,変調のうちいずれかの機能を有する単
一機能のフォトニック結晶構造の光デバイスを提供する
ことにある。
【0012】本発明の他の目的は特定の波長の光の発光
(発生),増幅,変調の全部または幾つかの機能を有す
る光回路を構成するフォトニック結晶構造の光デバイス
を提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、前記単一の機能を有
する光デバイスおよび前記複数の機能を有する光デバイ
スにおいて、所定部分にフォトニック結晶による光の合
流部または/および分岐部を有する光デバイスを提供す
ることにある。
【0014】本発明の他の目的は、伝播光の低損失化が
達成できるフォトニック結晶構造の光デバイスを提供す
ることにある。
【0015】本発明の他の目的は、光導波路の偏波無依
存化が可能となるフォトニック結晶構造の光デバイスを
提供することにある。
【0016】本発明の他の目的は、フォトニック結晶構
造の光デバイスの小型化を達成することにある。
【0017】本発明の他の目的は、光の伝播方向を直角
に曲げることが可能なフォトニック結晶構造の光デバイ
スを提供することにある。
【0018】本発明の他の目的はフォトニック結晶の作
製が容易な光デバイスを提供することにある。
【0019】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
にする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0021】(1)基板の表面にスラブ光導波路を有す
るとともに、前記スラブ光導波路の一部に前記スラブ光
導波路のコア層の屈折率と異なる屈折率を有する屈折率
変化領域を格子状に規則正しく配置して構成したフォト
ニック結晶を有する光デバイスであって、周囲を前記フ
ォトニック結晶で囲まれ前記屈折率変化領域が設けられ
ない空乏領域に形成される単一のまたはリング状の光学
活性領域と、前記光学活性領域に繋がり前記フォトニッ
ク結晶を横切るように形成された1本以上の光導波領域
と、前記光学活性領域を励起させる励起手段とによって
構成されるフォトニック結晶導波部を有する。前記光学
活性領域の周囲を囲む前記屈折率変化領域による格子列
は一重以上の正多角形配列になっている。前記スラブ光
導波路は半導体薄膜または誘電体薄膜で構成されてい
る。前記スラブ光導波路は半導体薄膜で構成されかつ前
記コア層が多重量子井戸構造となる場合でもよい。前記
光導波領域は前記屈折率変化領域を設けない空乏領域で
構成または前記光学活性領域の周囲を多重に囲む前記屈
折率変化領域の配置数を他の部分よりも少なくして構成
している。前記光学活性領域の少なくとも一部に対して
前記励起手段によって励起するように構成されている。
前記励起手段は前記光学活性領域に電流を注入する電流
注入手段または光を注入する光注入手段である。前記屈
折率変化領域は空孔で形成されているとともに、前記空
孔には空気,不活性ガス等の気体が満たされているかま
たは真空である。前記フォトニック結晶導波部において
フォトニック結晶による光の合流部または/および分岐
部が設けられている。前記フォトニック結晶導波部にお
いてレーザ発光部を構成している。
【0022】(2)前記手段(1)の構成のフォトニッ
ク結晶導波部において、前記スラブ光導波路は石英系光
導波路となり、石英系光導波路のコア層に希土類元素を
添加した部分で前記光学活性領域が構成され、この光学
活性領域は前記光注入手段で励起されるように構成さ
れ、かつ屈折率変化領域は紫外光照射により形成されて
いる。前記石英系光導波路のコア層と屈折率変化領域は
略同一の材質で構成されている。
【0023】(3)前記手段(1)または手段(2)の
構成のフォトニック結晶導波部において、前記光導波領
域は複数形成され、前記一部の光導波領域から入力した
入力光を前記光学活性領域で増幅して前記他の光導波領
域から出力光を出力する構成になっている。
【0024】(4)前記手段(1)または手段(2)の
構成のフォトニック結晶導波部において、前記空乏領域
でY分岐形マッハツェンダー光波回路が形成され、2本
の分岐光路の一方の一部が前記光学活性領域となり、光
の変調制御が行われる構成になっている。
【0025】(5)前記手段(1)乃至(4)の構成の
うちのいずれかにおいて、前記空乏領域は屈曲したパタ
ーンになりこのパターンの一部が前記光学活性領域にな
っている。
【0026】(6)前記手段(1)乃至(5)の構成の
うちのいずれかにおいて、前記格子は正四角形配列にな
っている。
【0027】(7)前記手段(1)乃至(6)の構成の
フォトニック結晶導波部を複数有し、かつ前記各フォト
ニック結晶導波部は一方または双方の前記光導波領域に
よって光学的に接続されて光回路を構成している。前記
発光部,光変調部,光増幅部のうちの少なくとも二つの
機能を有して光回路を構成している。
【0028】前記(1)の手段によれば、(a)スラブ
光導波路のコア層にコア層の屈折率とは屈折率が異なる
屈折率変化領域を格子状に配列形成してフォトニック結
晶構造を実現するとともに、励起手段によって励起され
る前記屈折率変化領域が設けられない光学活性領域を有
していることから、前記励起手段の励起動作によるフォ
トニック結晶の光フィルタ特性によって特定されるレー
ザ光を光導波領域から外部に放出することができる。コ
ア層が多重量子井戸構造のものでも同様な効果が得られ
る。
【0029】(b)格子配列において一部に格子のない
空乏領域を設けている。この空乏領域には光の局在化を
図ることが可能になる。したがって、空乏領域を光学活
性領域に使用したり、光を伝播させる光導波領域として
使用できる。また、光学活性領域を多重に囲む格子列を
一部で格子(屈折率変化領域)の数を少なくし、この少
ない部分を光を伝播させる光導波領域として使用でき
る。
【0030】(c)フォトニック結晶に入射する光の偏
光状態がTE偏光,TM偏光に依らず同じフォトニック
バンドギャップすなわちBragg反射波長域を備える
ことからレーザ発振の偏光は結晶格子の偏光特性に依存
しない無偏光状態となる。
【0031】(d)屈折率変化領域は気体が充填された
ホールまたは真空のホールで形成されている。空気ある
いは真空ホールの場合には、特にコアと屈折率変化領域
の屈折率差が大きな結晶を得ることが極めて容易であ
る。
【0032】(e)屈折率変化領域は気体が充填された
ホールまたは真空のホールで形成されていることから、
その製造において製造が容易である。
【0033】(f)光導波領域を複数設けることによっ
て複数箇所に同時にレーザ光を送る光デバイスとするこ
とができる。
【0034】(g)フォトニック結晶導波部にフォトニ
ック結晶による光の合流部や分岐部を設けておけば、光
の入出力ポートを複数にすることができる。
【0035】(h)光デバイスはフォトニック結晶によ
って形成されていることから小型化が達成できる。
【0036】前記(2)の手段によれば、前記(1)の
手段の効果に加えて、(a)スラブ光導波路が石英系光
導波路(誘電体薄膜)で形成され、光学活性領域はコア
層に希土類元素を添加した部分で形成されているため、
光注入によって前記光学活性領域を励起できレーザ光の
発光が行える。
【0037】(b)屈折率変化領域は紫外光照射によっ
て形成でき、ホール形成のようなエッチング等の面倒な
作業が不要になり、屈折率変化領域の製造が容易にな
り、製造コストの低減が可能になる。
【0038】(c)スラブ光導波路が光の伝播損失の小
さい誘電体薄膜で形成されていることから、低損失の光
導波路の作製が達成される。
【0039】前記(3)の手段によれば、前記光導波領
域は複数形成し、一部の光導波領域から入力した入力光
を光学活性領域で増幅して他の光導波領域から出力光を
出力することができ、光増幅器としても使用できる。
【0040】前記(4)の手段によれば、空乏領域でY
分岐形マッハツェンダー光波回路を形成し、2本の分岐
光路の一方の一部を光学活性領域とし、この光学活性領
域で変調制御を行うことによって光増幅器としても使用
できる。
【0041】前記(5)の手段によれば、空乏領域を屈
曲したパターンとしこのパターンの一部を光学活性領域
として使用できるので光デバイス設計の自由度が高くな
る。
【0042】前記(6)の手段によれば、単位格子は正
四角形配列になっていることから、光の伝播方向を直角
に曲げることもでき光デバイス設計の自由度が高くな
る。
【0043】前記(7)の手段によれば、単一の光デバ
イス内に発光部,変調部,増幅部等を有する光回路を構
成することができ、高機能光デバイスとすることができ
る。また、発光部,変調部,増幅部はそれぞれフォトニ
ック結晶によって構成されることから各光素子は小さく
なり、光デバイスの小型化が達成できる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。なお、実施形態を説明するた
めの全図において、同一機能を有するものは同一符号を
付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0045】(実施形態1)図1乃至図3は本発明の一
実施形態(実施形態1)である光デバイスに係わる図で
あり、図1は光デバイスを示す模式的平面図、図2は光
デバイスの模式的断面図、図3は光デバイスの製造にお
ける一工程での断面図である。
【0046】実施形態1を説明する前にフォトニック結
晶について簡単に説明する。結晶とは原子あるいは分子
の周期的な配列をいう、すなわち、結晶は原子あるいは
分子からなる基本的な格子構造が空間的に繰り返されて
いるときに生じる。したがって、結晶は周期的なポテン
シャルをその中を伝播する電子に与え、結晶構造は導電
性を支配する。特に、格子は結晶のエネルギーバンド構
造にギャップを導入することができるので、原子からの
ブラッグライク回折により一定のエネルギーをもった電
子は一定の方向に伝播することを禁止される。
【0047】その光学的なアナロジーがフォトニック結
晶であり、その周期的なポテンシャルは原子の代わりに
巨視的な光半導体媒質あるいは誘電体媒質の格子構造に
より与えられる。したがって、フォトニック結晶におい
ては、格子構造および格子定数で決定されるバンドギャ
ップすなわちブラッグ回折による反射波長域が存在する
ことになる。
【0048】本実施形態1ではフォトニック結晶導波部
1で発光部(レーザ)を形成した発光型の光デバイスに
ついて説明する。光デバイスは、図1および図2に示す
ように矩形のInPからなる基板(InP基板)2の表
面(上面)にいずれもGaInAsPからなる下部クラ
ッド層10,コア層11,上部クラッド層12が順次積
層形成され、GaInAsPスラブ形半導体導波路(ス
ラブ光導波路)3となっている。なお、前記スラブ光導
波路3としては、基板の上面にコア層を形成し、その上
にカバー層を形成したスラブ光導波路等でもよい。
【0049】前記スラブ光導波路3は、図3に示すよう
に、InP基板2上に有機金属化学気相法(MO−CV
D)あるいは分子線エピタキシャル法(MBE)等によ
りInGaAsPからなる下部クラッド層10,コア層
11,上部クラッド層12を形成する。前記コア層(活
性層)11は厚さ0.1〜0.2μmのGaInAsP
の層となっている。
【0050】厚さ0.1〜0.2μmのGaInAsP
の活性層を有するこの光導波路では、InPの禁制帯幅
Eg′が活性層のGaInAsPの禁制帯幅Egより大
きく(Eg′>Eg)、屈折率が小さいInPクラッド
層で上下からサンドイッチした構造となっているため、
活性層へのキャリアの閉じ込めだけでなく、光の閉じ込
めも同時に達成される。
【0051】また、本実施形態1ではダブルヘテロ構造
の光半導体を用いたが、これに限定されることはなく、
InP,GaInAsPの薄膜(数十〜百オングストロ
ーム程度)を交互に積み重ねた多重量子井戸(MQW)
構造のスラブ光導波路を用いてもよい。この場合、しき
い値電流を低減できる利点がある。
【0052】また、GaInNAsの活性層をGaAs
のクラッド層で挟んだ量子井戸構造を用いてもよい。こ
の場合、発振波長が長波長帯であるにもかかわらず、加
工による平坦面が出し易い活性層をGaAs基板上に結
晶成長できる利点がある。
【0053】一方、前記フォトニック結晶導波部1には
ホール30によって格子列が形成されている。この格子
列はフォトニック結晶導波部1の中央の円形領域を多重
に取り囲む多重格子列からなっている。単位格子は本実
施形態1では正六角形配列になっている。また、本実施
形態1では格子列は相互に一部ホール30を共有する形
で3重になっている。
【0054】前記ホール30はスラブ光導波路3に設け
られ、図2および図3に示すように、上部クラッド層1
2およびコア層11を貫通する構造になり、内部に空気
を充満した空気ホール9となっている。これによって、
空気ホール9はスラブ光導波路3のコア層11とは屈折
率が異なる屈折率変化領域13を形成することになる。
なお、この屈折率変化領域13としては、ホール30に
窒素等の不活性ガスまたは他のガスを充満させた屈折率
変化領域構造、または真空状態とした屈折率変化領域構
造としてもよい。
【0055】ホール30は、たとえば、電子ビーム(E
B)リソグラフィと反応性イオンビームエッチング(R
IE)によって、GaInAsP/InPのダブルヘテ
ロ構造のスラブ光導波路3の中に円柱状のホール30を
ハネカム格子(honeycomb lattice)状にあるいは正六角
形格子(hexiagonal lattice) 状に配列してフォトニッ
ク結晶14を作製する。前記ホール30はコア層11を
貫通するように形成する。
【0056】また、前記フォトニック結晶導波部1の中
心部分にホール30を設けない領域、すなわち空乏領域
31の上面には円形の上部電極21が設けられている。
また、この上部電極21に対応する円形の下部電極22
がInP基板2の裏面に設けられている。前記上部電極
21と下部電極22に挟まれる円形領域が利得領域、す
なわち光学活性領域(活性領域)32となる。前記上部
電極21および下部電極22は、たとえば、Ti/Au
/Ptによって形成されている。光学活性領域32は上
部電極21と下部電極22による電流注入手段(励起手
段)によって励起されるが、励起手段としては光を光学
活性領域32に注入して光学活性領域32を励起する光
注入手段でもよい。
【0057】格子はBragg反射による高反射率を得
るために前記光学活性領域32を取り囲むように何列に
も形成されている。
【0058】また、前記光学活性領域32で励起された
光を外部に案内する光導波領域33がフォトニック結晶
14を横切るように放射状に1本設けられている。この
光導波領域33は、屈折率変化領域を設けない空乏領域
31で構成または前記光学活性領域の周囲を多重に囲む
前記屈折率変化領域(ホール30)の配置数を他の部分
よりも少なくして構成する。本実施形態1では空乏領域
31で形成してある。
【0059】このような光デバイスは、光デバイスを組
み込むパッケージの基板に固定される。下部電極22は
パッケージの基板側の配線に接続され、上部電極21は
パッケージのリード等にAu線等からなるリード線23
で接続される。また、前記光導波領域33の延長線側に
は、パッケージに支持された出力光ファイバ5等の光伝
達媒体の先端が臨んでいる。
【0060】つぎに、本実施形態1の光デバイスによる
レーザ発振動作を説明する。電流注入によって活性層で
発生した自然放出光(ASE)はスラブ空間のコア層に
閉じ込められて四方八方に伝播していく。伝播する光波
はスラブ空間内に設けられたフォトニック結晶14に入
射してBragg回折を生じる。このとき、格子ピッチ
aで決まる波長、たとえば1.55μmの光のみが結晶
格子でBragg反射されて光学活性領域32に光帰還
される。光学活性領域32に戻った光はこの利得媒質で
誘導放出を起こして増幅される。この動作が繰り返し行
われる。その結果、利得が光導波路内の損失に打ち勝つ
と、この選択されたBragg波長でレーザ発振する。
この結晶構造の場合、結晶に入射する光の偏光状態がT
E偏光,TM偏光に依らず同じフォトニックバンドギャ
ップすなわちBragg反射波長域を備える利点があ
る。このため、レーザ発振光の偏光は結晶格子の偏光特
性に依存しない無偏光状態となる。
【0061】本実施形態1によれば以下の効果を奏す
る。
【0062】(1)スラブ光導波路3のコア層11にコ
ア層11の屈折率とは屈折率が異なる屈折率変化領域1
3を格子状に配列形成してフォトニック結晶構造を実現
するとともに、励起手段によって励起される前記屈折率
変化領域が設けられない光学活性領域32を有している
ことから、前記励起手段の励起動作によるフォトニック
結晶14の光フィルタ特性によって特定されるレーザ光
(出力光8)を光導波領域33から外部に放出すること
ができる。コア層が多重量子井戸構造のものでも同様な
効果が得られる。
【0063】(2)格子配列において一部に格子のない
空乏領域31を設けている。この空乏領域には光の局在
化を図ることが可能になる。したがって、空乏領域を光
学活性領域32に使用したり、光を伝播させる光導波領
域33として使用できる。
【0064】(3)フォトニック結晶14に入射する光
の偏光状態がTE偏光,TM偏光に依らず同じフォトニ
ックバンドギャップすなわちBragg反射波長域を備
えることから、レーザ発振の偏光は結晶格子の偏光特性
に依存しない無偏光状態となる。
【0065】(4)屈折率変化領域13は気体が充填さ
れたホール30または真空のホール30で形成されてい
る。不活性気体を充填した場合には、特にコアと屈折率
変化領域の屈折率差が大きな結晶を得ることが極めて容
易である。
【0066】(5)屈折率変化領域は空気が充填された
ホール(空気ホール9)で形成されていることから、そ
の製造において製造が容易である。
【0067】(6)光デバイスはフォトニック結晶14
によって形成されていることから小型化が達成できる。
【0068】なお、前記ホール30には窒素のような不
活性ガスを充填したり、あるいは真空のホールとして屈
折率をコア層11と異なるようにしてもよい。特に、不
活性気体を充填した場合には、コアと屈折率変化領域の
屈折率差が大きな結晶を得ることが極めて容易である。
【0069】また、光導波領域33を複数設けることに
よって複数箇所に同時にレーザ光を送る光デバイスとす
ることができる。
【0070】また、フォトニック結晶導波部にフォトニ
ック結晶による光の合流部や分岐部を設けておけば、光
の入出力ポートを複数にすることができる。
【0071】(実施形態2)図4は本発明の他の実施形
態(実施形態2)である光デバイスを示す模式的平面図
である。本実施形態2もレーザに係わるものである。
【0072】スラブ光導波路3において、たとえばGa
InAsPコア層中に電子ビーム(EB)リソグラフィ
と反応性イオンビームエッチング(RIE)によって形
成した円柱状の空気ホール9のアレイは正三角形格子の
単位格子からなる結晶構造を構成する。この空気円柱
(空気ホール9)はコア層11まで達するように形成さ
れている。さらに、結晶の中心部に格子が無い正六角形
状の光学活性領域(利得領域)32を設けている。正三
角形格子はBragg反射による高反射率を得るために
光学活性領域32を取り囲むように、たとえば5列に形
成されている。また、光を取り出すために結晶の中心か
ら外に向かって直線状に延びる格子のない空乏領域31
を設けて光導波領域33を形成してある。
【0073】本実施形態2が実施形態1と異なる点は、
単位格子の配列が正三角形であることと、光学活性領域
32が正六角形の各辺に相当する正六角形リングとなっ
ていることである。すなわち、前記実施形態1の場合の
光学活性領域32の中心に屈折率変化領域13(空気ホ
ール9)を複数配置した構造になっていることである。
それ以外は実施形態1と同じであり、したがって、共通
する部分の構造および動作の説明は省略する。
【0074】本実施形態2のレーザは、前記実施形態1
のレーザの有する効果に加え、以下の効果を奏する。
【0075】(1)空気円柱(空気ホール9)のピッチ
で決まるBragg反射波長と、リング共振器の長さで
決まる共振波長とが一致した波長でレーザ発振する。リ
ング共振器長を数μm〜数十μmと小さくできるので、
自由スペクトル領域が大きくとれる。その結果、共振波
長間隔を広くできるので単一モード発振が容易になる。
【0076】本実施形態2では、光学活性領域32を正
六角形リングとしたがこれに限定されることはなく正四
角形リング等他の正多角形リングであってもよい。本発
明はその主旨を逸脱しない範囲において構造設計の変更
は自由である。
【0077】光学活性領域32を正四角形リングとした
場合、光の伝播方向を直角に曲げることができ、さらに
光デバイスの小型化が達成できる。
【0078】(実施形態3)図5は本発明の他の実施形
態(実施形態3)である光デバイスを示す模式的平面図
である。本実施形態3では微小リング共振器レーザに本
発明を適用した例について説明する。
【0079】図5に示すように、InGaAsP/In
Pなどの半導体スラブ光導波路3において、中空の円柱
状の空気ホール9(屈折率変化領域13)で構成される
単位格子を正三角形格子配列とする。そして、空気ホー
ル9を設けない領域で正六角形リングを構成して光学活
性領域32とする。図示しないが前記光学活性領域32
の部分の上下に上部電極および下部電極が設けられてい
る。また、出力光8を案内するために、正六角形リング
の1頂点に至る格子配列数を他の部分よりも小さくして
光導波領域33を構成する。すなわち、光学活性領域3
2を多重に囲む格子列を一部で格子(屈折率変化領域)
の数を少なくし、この少ない部分を光を伝播させる光導
波領域33として使用する。これにより、共振器長数十
μm以下の微小リング共振器レーザが構成される。
【0080】このような光デバイスでは、格子のない正
六角形リングの光学活性領域32で、リード線23を通
じて上部電極21(正六角形リングに対応するパター
ン)より電流注入によって発生した自然放出光(AS
E)は、正六角形リング形状の光学活性領域32の内側
と外側の格子間でBragg反射(回折)を繰り返す。
ここで、広帯域のASE光のうちBragg反射条件を
満たす波長の光のみが光学活性領域32での伝播を許さ
れる。それ以外の波長の光はフォトニック結晶14を通
り抜けて外部に散逸するためレーザ発振に寄与しない。
その結果、波長選択された光がこのリング状の光学活性
領域32(光導波路)、いわゆるリング共振器を何回も
周回していくうちに、光導波路内の損失に打ち勝って格
子のピッチで決まるBragg波長とリング共振器の共
振器長で決まる共振波長とが一致した波長でレーザ発振
する。
【0081】ここで図面上部の格子はレーザ光取り出し
のために、たとえば3列に減らして光電力反射率を低下
してある。このため、リング内でレーザ発振したレーザ
光の一部がこの取り出し口(光導波領域33)から外部
に出力され単一モードの出力光ファイバ5によって外部
に出力される。ここでは、光取り出し部の格子を3列と
したが、任意でもよい。あるいは、前記実施形態1・2
のように格子のない空乏領域としてもよい。
【0082】(実施形態4)図6は本発明の他の実施形
態(実施形態4)である光デバイスを示す模式的平面図
である。本実施形態4ではマッハツェンダー型(Y分岐
形マッハツェンダー光波回路)の光強度変調器に本発明
を適用した例について説明する。
【0083】図6に示すように、本実施形態4の光デバ
イスは、正三角形格子を単位格子としてマッハツェンダ
ー型の光強度変調器を構成している。たとえばInP基
板2上に下部クラッド層10,コア層11,上部クラッ
ド層12の順にエピタキシャル成長したダブルヘテロ接
合のInGaAsPからなるスラブ光導波路が形成さ
れ、その一部に空気ホール9(屈折率変化領域13:ホ
ール30)を設けたものである。ホール30の配列は正
三角形格子配列になるが、ホール30を設けない空乏領
域で正六角形リングを形成して光学活性領域32を形成
する。また、正六角形リングの対面する一対の頂点側に
それぞれ光を案内する光導波領域33を形成してある。
【0084】したがって、正六角形リングからなる光学
活性領域32およびこの光学活性領域32に連なる2本
の光導波領域33ならびに前記リングの一部に設けた上
部電極21とこれに対面する下部電極とによってマッハ
ツェンダー型の光強度変調器が構成されることになる。
前記リング状の光学活性領域32および光導波領域33
はいずれも屈折率変化領域13(空気ホール9)を有し
ない空乏領域で形成されている。
【0085】正六角形リングの対応する一対の頂点部分
からそれぞれ光導波領域33が設けられているが、この
2本の光導波領域33は同一直線上に位置している。一
方の光導波領域33、たとえば、図中左の光導波領域3
3の端には単一モード光ファイバからなる入力光ファイ
バ4が接続され、入力光7を一方の光導波領域33(た
とえば、入力用光導波領域)に案内する。また、他方の
光導波領域33、たとえば、図中右の光導波領域33の
端には単一モード光ファイバからなる出力光ファイバ5
が接続され、出力光8を他方の光導波領域33(たとえ
ば、出力用光導波領域)に案内する。
【0086】このような光デバイスでは、入力用光導波
領域から入力された1.55μmの無変調光波は光分岐
器(分岐部)によって2つの光路に等分配されて伝播さ
れる。ここで、一方の光路の途中の上下面には上部電極
21と下部電極(図では現れていないが上部電極と対面
する同一パターンの電極)が設けられ、この間の光路は
光学活性領域32となる。2つの光路を伝播した光波が
光合流器(合流部)によって合波されて出力用光導波領
域から出力される。注入電流を印加しない初期状態で
は、2つの光路の光路長差は等しいのでその光路長差は
零である。すなわち、2つの光波の位相差は零(同相)
であるから、その干渉光波は強め合い、したがってその
出力光8の光強度は最大となる。2つの光路の光路長が
異なる場合でも、光路長差が波長の整数倍となるように
設計すれば位相差が零の場合と等価になる。
【0087】次に、一方の光路に設けた活性領域に外部
から注入電流を印加して屈折率を変化させると、その部
分の光路長が等価的に変化する。そのとき、もう一方の
光路との間でπの位相差(逆相)が生じたとする。その
結果、干渉光波は弱め合い光強度は最小となる。
【0088】このようにして、注入電流のオン・オフで
入力光波の光強度を変調することができる。フォトニッ
ク結晶の波長選択性には一種のフィルタ作用があり、入
力光波に含まれる雑音光や活性領域で発生する不要なA
SE光成分を低減する働きがある。本実施形態4では利
得を持つ活性領域を用いたが、これに限定されることは
なく、熱印加のための膜状ヒータ電極を配置して構成し
てもよい。
【0089】本実施形態の最大の特徴は入力光波の光強
度変調が実現できることである。さらに、フォトニック
結晶の波長選択性による雑音光の低減効果である。
【0090】(実施形態5)図7は本発明の他の実施形
態(実施形態5)である光デバイスを示す模式的平面図
である。本実施形態5は増幅器に本発明を適用した例で
ある。
【0091】図7に示すように、空気円柱(空気ホール
9)の三角形格子の配列からなるフォトニック結晶14
を、GaInAsP/InP製の2次元半導体スラブ光
導波路3の直線状の光導波領域の両側に配し、2次元半
導体スラブ光導波路のコア層に達するように形成した構
造である。また、直線状の光導波領域33は電流注入に
よる上部電極21を設けた光学活性領域32でもある。
入力光ファイバ4からの入力光7は、フォトニック結晶
14の有する波長選択性により、Bragg回折条件を
満たす波長の入射光、たとえば1.55μm帯の光だけ
が結晶の間のスラブ空間に閉じ込められ、直線状の光導
波領域33を伝播する。それ以外の波長光は結晶を通過
し四方に発散する。このとき、この光導波領域33は光
学活性領域32になっているので、注入電力を印加する
と誘導放出により入射信号光の光強度が増幅される。ま
た、結晶の波長選択性は不要なASE光成分を低減して
入力光7の信号光成分を効果的に増幅することができ
る。増幅された出力光8は出力光ファイバ5により外部
に取り出される。
【0092】なお、光学活性領域32を屈曲させ、その
一部を励起手段で励起させるようにしてもよい。また、
フォトニック結晶による光の合流部や分岐部を設けてお
けば、光の入出力ポート(入出力経路)を複数にするこ
とができる。
【0093】また、光導波領域を複数設け、一部の光導
波領域で光学活性領域に光を案内し、残りの光導波領域
を外部に光を案内する構造にすることによって、増幅作
用のある光デバイス(光増幅器)とすることができる。
この場合、光学活性領域を直線的にまたは屈曲させた構
造とし、その一部を励起手段で励起させることによって
行える。
【0094】(実施形態6)図8は本発明の他の実施形
態(実施形態6)である光デバイスを示す模式的平面図
である。本実施形態6ではスラブ光導波路3を誘電体薄
膜で形成したフォトニック結晶共振器レーザの例、すな
わち、石英系光導波路の光デバイスの例について説明す
る。
【0095】図8は本実施形態6のフォトニック結晶共
振器レーザの構造を示す図である。本実施形態では、石
英ガラス製2次元スラブ光導波路3のコア層11にエル
ビウム(Er+3)イオンなどの希土類元素を102 ppm
から104 ppm 程度添加して光学活性領域32を形成す
る。屈折率変化領域13のアレイからなるハネカム格子
(あるいは正六角形格子)を単位格子としたフォトニッ
ク結晶14が光学活性領域32を取り囲むように配置さ
れている。
【0096】前記屈折率変化領域13はKr−Fエキシ
マレーザなどの紫外光をガラス製位相マスクを介してG
eO2 を添加したコア層11に照射して、照射した部分
の屈折率が照射しない部分に比べて10~2〜10~4程度
増加することによって形成したものである。光誘起効果
によって屈折率が変化する現象を利用している。
【0097】このようなフォトニック結晶において、空
気ホールの場合と同じく高反射率を得るためには、格子
を多数配置する必要がある。このことは、作製方法、使
用する基板の規模から考えて全く問題がない。
【0098】ここで、波長が0.98μmあるいは1.
48μmの数十mWから数100mW程度の高出力な近
赤外レーザ光を、光ファイバなどで導いて光ファイバ導
波路に垂直な方向からコア層に選択的に照射して光学活
性領域32を励起する。このようにして、フォトニック
結晶共振器レーザを実現する。本実施例で述べるレーザ
の基本的な構造および動作は前記実施形態1と同様であ
るので説明を省略する。
【0099】なお、本実施形態6が実施形態1と異なる
点は、シリコン基板上に石英ガラス(SiO2 )製のス
ラブ光導波路を作製し、エルビウムを添加したコア層内
に光誘起効果に基づく円柱状の屈折率変化領域13から
なるアレイを、ハネカム格子(あるいは正六角形格子)
状に配列してフォトニック結晶14を形成した点であ
る。このように構成すると、石英ガラス製スラブ光導波
路の伝播損失が光半導体に比べて小さいので、レーザ発
振を生じさせるのに極めて効果的である。また、石英ガ
ラスの屈折率の温度依存性は半導体に比べて小さいの
で、レーザ発振の温度安定性が非常によく、この点から
も大変好ましい。さらに、エッチングなどの加工を必要
としないので、フォトニック結晶の作製が極めて容易で
ある。
【0100】(実施形態7)図9は本発明の他の実施形
態(実施形態7)である光デバイスを示す模式的平面図
である。本実施形態7では発光部(レーザ)で発光させ
たレーザ光を光変調部(光変調器)で変調させかつ光増
幅部(光増幅器)で増幅させる光回路を構成する光デバ
イスに本発明を適用した例について説明する。
【0101】図9に示すように、本実施形態7の光デバ
イスが他の実施形態と異なる点は、レーザ部201,光
変調部202,光変調部203を同一の、たとえばIn
P基板2上のスラブ光導波路3中に形成され、それらが
光集積して構成されていることである。
【0102】このようにすると、3つの基本的な光機能
をワンチップで実現することができ、光デバイスの多機
能化と小型化が可能となる。また、信頼性上も好まし
い。本実施形態7で述べるこのようなデバイス構造は、
本発明の特徴の一つで従来技術では全く見られないもの
である。
【0103】また、構造的にはスラブ光導波路3のコア
層11に格子状に配列された2次元フォトニック結晶1
4が2次元フォトニック結晶導波回路200に共通の基
本要素となっている。その結果、2次元フォトニック結
晶導波回路200の作製が容易となる。本実施形態7の
2次元フォトニック結晶導波回路200では、レーザ部
201で発生した、たとえば波長1.55μmのレーザ
光は、マッハツェンダー型光変調部202で光強度変調
され、光増幅部203で増幅されて出力光ファイバ5か
ら出力される。本実施形態7の2次元フォトニック結晶
導波回路200の各部動作については個々の光機能の動
作が前記の各実施形態に述べられているので説明を省略
する。
【0104】本実施形態7では、レーザ部201の六角
格子と光変調部202および光増幅部203の三角格子
とではフォトニック結晶14を構成する単位格子が異な
るが、同じ単位格子を用いてもよい。
【0105】また、本実施形態では、光出力を1本とし
たが、光増幅部203の光出力側に分岐比1:Nの光分
岐部を設けてN本の光出力を有する構造としてもよい。
また、光増幅部の入力にN:1の光合流部を設けてN個
のレーザ部201から出力されるレーザ光を合波する構
造としてもよい。
【0106】また、この光回路では、所定のフォトニッ
ク結晶導波部にそれぞれフォトニック結晶による光の合
流部または/および分岐部を設けてさらに高機能な光回
路とすることもできる。
【0107】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変更可能であることはいうまでもない。本発明
は少なくともフォトニック結晶を有する光デバイスには
適用できる。
【0108】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0109】(1)本発明においては、フォトニック結
晶内に形成し、かつ電極や希土類元素添加で規定される
光学活性領域を電流注入や光注入によって励起させ、レ
ーザ光の発光,増幅,変調を行うことができる。
【0110】(2)伝播光の低損失化が達成できる。
【0111】(3)レーザ発振の偏波無依存化が達成で
きる。
【0112】(4)光デバイスを構成する発光部,変調
部,増幅部はそれぞれフォトニック結晶によって形成で
きることから、単一機能の光デバイスや複数の機能を有
する光デバイス(光回路)の小型化が達成できる。特
に、モノリシックに発光部,変調部,増幅部を形成した
光回路の場合にはその小型化の効果は高くなる。
【0113】(5)フォトニック結晶導波部にフォトニ
ック結晶による光の合流部や分岐部を設けることによっ
て光の入出力経路を複数にすることができ、高機能化が
達成できる。
【0114】(6)格子配列形状を選択することによっ
て光の伝播方向を直角に曲げることも可能で光デバイス
の小型化が可能となる。
【0115】(7)屈折率変化領域を気体が充填された
ホールまたは真空のホールで形成することからフォトニ
ック結晶構造の製造が容易であり、製造コストの低減が
可能になる。
【0116】(8)スラブ光導波路を誘電体薄膜で形成
する場合には、前記のようなホールの形成が不要となる
ことからさらに製造が容易になり、製造コストの低減が
可能になる。
【0117】(9)スラブ光導波路が光の伝播損失の小
さい誘電体薄膜で形成されている場合には低損失のフォ
トニック結晶導波部の作製が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態(実施形態1)である光デ
バイスを示す模式的平面図である。
【図2】本実施形態1の光デバイスの模式的断面図であ
る。
【図3】本実施形態1の光デバイスの製造における一工
程での断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態(実施形態2)である光
デバイスを示す模式的平面図である。
【図5】本発明の他の実施形態(実施形態3)である光
デバイスを示す模式的平面図である。
【図6】本発明の他の実施形態(実施形態4)である光
デバイスを示す模式的平面図である。
【図7】本発明の他の実施形態(実施形態5)である光
デバイスを示す模式的平面図である。
【図8】本発明の他の実施形態(実施形態6)である光
デバイスを示す模式的平面図である。
【図9】本発明の他の実施形態(実施形態7)である光
デバイスを示す模式的平面図である。
【図10】従来の2次元フォトニック結晶発光デバイス
の模式図である。
【図11】従来の3次元フォトニック結晶共振器レーザ
の模式図である。
【符号の説明】
1…フォトニック結晶導波部、2…基板(InP基板)
3…スラブ光導波路(InGaAsスラブ形半導体導波
路)、4…入力光ファイバ、5…出力光ファイバ、6…
InP基板、7…入力光、8…出力光、9…空気ホー
ル、10…下部クラッド層、11…コア層、12…上部
クラッド層、13…屈折率変化領域、14…フォトニッ
ク結晶、15…微小半導体円柱、16…下部クラッド
層、17…上部クラッド層、19…GaAs、20…M
QW活性層、21…上部電極、22…下部電極、23…
リード線、30…ホール、31…空乏領域、32…光学
活性領域、33…光導波領域、100,101…3次元
フォトニック結晶ミラー、102…位相シフト領域およ
び局在モード、103…位相シフト領域λ、200…2
次元フォトニック結晶導波回路、201…レーザ部、2
02…光変調部、203…光増幅部。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面にスラブ光導波路を有すると
    ともに、前記スラブ光導波路の一部に前記スラブ光導波
    路のコア層の屈折率と異なる屈折率を有する屈折率変化
    領域を格子状に規則正しく配置して構成したフォトニッ
    ク結晶を有する光デバイスであって、周囲を前記フォト
    ニック結晶で囲まれ前記屈折率変化領域が設けられない
    空乏領域に形成される単一のまたはリング状の光学活性
    領域と、前記光学活性領域に繋がり前記フォトニック結
    晶を横切るように形成された1本以上の光導波領域と、
    前記光学活性領域を励起させる励起手段とによって構成
    されるフォトニック結晶導波部を有することを特徴とす
    る光デバイス。
  2. 【請求項2】 基板の表面にスラブ光導波路を有すると
    ともに、前記スラブ光導波路の一部に前記スラブ光導波
    路のコア層の屈折率と異なる屈折率を有する屈折率変化
    領域を格子状に規則正しく配置して構成したフォトニッ
    ク結晶を有する光デバイスであって、周囲を前記フォト
    ニック結晶で囲まれ前記屈折率変化領域が設けられない
    空乏領域に形成される単一のまたはリング状の光学活性
    領域と、前記光学活性領域に繋がり前記フォトニック結
    晶を横切るように形成された1本以上の光導波領域と、
    前記光学活性領域を励起させる励起手段とによって構成
    されるフォトニック結晶導波部が複数配置され、かつ前
    記各フォトニック結晶導波部は一方または双方の前記光
    導波領域によって光学的に接続されて光学回路を構成し
    ていることを特徴とする光デバイス。
  3. 【請求項3】 前記空乏領域は屈曲したパターンになり
    このパターンの一部が前記光学活性領域になっているこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光デバ
    イス。
  4. 【請求項4】 前記光学活性領域の周囲を囲む前記屈折
    率変化領域による格子列は一重以上の正多角形配列にな
    っていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいず
    れか1項に記載の光デバイス。
  5. 【請求項5】 前記格子は正四角形配列になっているこ
    とを特徴とする請求項4に記載の光デバイス。
  6. 【請求項6】 前記スラブ光導波路は半導体薄膜または
    誘電体薄膜で構成されていることを特徴とする請求項1
    乃至請求項5のいずれか1項に記載の光デバイス。
  7. 【請求項7】 前記スラブ光導波路は半導体薄膜で構成
    されかつ前記コア層が多重量子井戸構造となっているこ
    とを特徴とする請求項6に記載の光デバイス。
  8. 【請求項8】 前記光導波領域は前記屈折率変化領域を
    設けない空乏領域で構成または前記光学活性領域の周囲
    を多重に囲む前記屈折率変化領域の配置数を他の部分よ
    りも少なくして構成していることを特徴とする請求項1
    乃至請求項7のいずれか1項に記載の光デバイス。
  9. 【請求項9】 前記光学活性領域の少なくとも一部に対
    して前記励起手段によって励起するように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1
    項に記載の光デバイス。
  10. 【請求項10】 前記励起手段は前記光学活性領域に電
    流を注入する電流注入手段または光を注入する光注入手
    段であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいず
    れか1項に記載の光デバイス。
  11. 【請求項11】 前記スラブ光導波路は石英系光導波路
    となり、石英系光導波路のコア層に希土類元素を添加し
    た部分で前記光学活性領域が構成され、この光学活性領
    域は前記光注入手段で励起されるように構成され、かつ
    屈折率変化領域は紫外光照射により形成されていること
    を特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に
    記載の光デバイス。
  12. 【請求項12】 前記屈折率変化領域は空孔で形成され
    ているとともに、前記空孔には空気,不活性ガス等の気
    体が満たされているかまたは真空であることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の光デ
    バイス。
  13. 【請求項13】 前記石英系光導波路のコア層と屈折率
    変化領域は略同一の材質で構成されていることを特徴と
    する請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の光
    デバイス。
  14. 【請求項14】 前記フォトニック結晶導波部におい
    て、レーザ発光部を構成していることを特徴とする請求
    項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の光デバイ
    ス。
  15. 【請求項15】 前記フォトニック結晶導波部におい
    て、前記光導波領域は複数形成され、前記一部の光導波
    領域から入力した入力光を前記光学活性領域で増幅して
    前記他の光導波領域から出力光を出力する構成になって
    いることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれ
    か1項に記載の光デバイス。
  16. 【請求項16】 前記フォトニック結晶導波部におい
    て、前記空乏領域でY分岐形マッハツェンダー光波回路
    が形成され、2本の分岐光路の一方の一部が前記光学活
    性領域となり、光の変調制御が行われる構成になってい
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか
    1項に記載の光デバイス。
  17. 【請求項17】 前記フォトニック結晶導波部において
    フォトニック結晶による光の合流部または/および分岐
    部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求
    項16のいずれか1項に記載の光デバイス。
  18. 【請求項18】 前記発光部,光変調部,光増幅部のう
    ちの少なくとも二つの機能を有して光回路を構成してい
    ることを特徴とする請求項2乃至請求項17のいずれか
    1項に記載の光デバイス。
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