JPH11326202A - 卵の自動検査装置 - Google Patents

卵の自動検査装置

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JPH11326202A
JPH11326202A JP12840398A JP12840398A JPH11326202A JP H11326202 A JPH11326202 A JP H11326202A JP 12840398 A JP12840398 A JP 12840398A JP 12840398 A JP12840398 A JP 12840398A JP H11326202 A JPH11326202 A JP H11326202A
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egg
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eggs
blood
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Tadashi Tanenaka
忠司 種中
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Kyowa Machinery Co Ltd
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Kyowa Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オペレータによる目視検査を必要としない不
良卵の検出、特に血卵、腐敗卵、汚卵を検出するのに好
適な卵の自動検査装置を提供すること。 【解決手段】 卵殻を有する卵の一方側から光を照射
する照明装置と、卵の他方側に設けられ、卵の濃淡画像
を第1画像として取り込むCCDカメラと、第1画像を
処理する画像処理装置とを備え、照明装置に備えられた
光源からCCDカメラに至るまでの光路に設けられた、
赤色部分の特定の波長領域の光の透過率を低下させるフ
ィルターを更に備え、画像処理装置は、第1画像から卵
存在部分の明度値を求める明度測定手段と、求められた
明度値をあらかじめ設定した設定値と比較して、明度値
が設定値以下のときに血卵又は腐敗卵であると判定する
判定手段とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、卵殻を有する卵の
一方側から光を照射し、卵の他方側に設けられた撮像装
置により卵の濃淡画像を取り込み、この画像を処理する
ことにより血卵、腐敗卵、汚卵と言った不良卵を検出す
る卵の自動検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来において、鶏卵( 卵殻を有する卵の
代表例である。) を自動包装ラインにて包装する場合に
は、あらかじめ血卵、腐敗卵などの不良卵を取り除く必
要がある。このような不良卵は、出荷できないため、特
定のステーションにおいて回収する必要がある。このよ
うな不良卵の検出方法として特公平5−7072号公報
に開示される技術がある。この技術は不良卵検知区域に
配備されたオペレータが位置指示器を操作するもので、
オペレータが目視で不良卵を見つけ、その見つけた位置
に位置指示器を持ってきてテレビカメラに信号を送るべ
く操作をするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オペレ
ータによる不良卵の検査は、たえず鶏卵の表面を注視し
ていなければならず疲労が蓄積しやすく、これによる見
落としが発生しがちであった。
【0004】本発明は上記実情に鑑みて為されたもので
あって、その目的は、オペレータによる目視検査を必要
としない不良卵の検出を自動的に行なう卵の自動検査装
置を提供することであり、特に血卵、腐敗卵、汚卵を検
出するのに好適な卵の自動検査装置を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明にかかる卵の自動検査装置は、卵殻を有する卵の
一方側から光を照射する照明装置と、卵の他方側に設け
られ、卵の濃淡画像を第1画像として取り込む撮像装置
と、前記第1画像を処理する画像処理装置とを備えた卵
の自動検査装置において、前記照明装置に備えられた光
源から前記撮像装置に至るまでの光路に設けられた、赤
色部分の特定の波長領域の光の透過率を低下させるフィ
ルターを更に備え、前記画像処理装置は、前記第1画像
から卵存在部分の明度値を求める明度測定手段と、求め
られた明度値をあらかじめ設定した設定値と比較して、
前記明度値が前記設定値以下のときに血卵又は腐敗卵で
あると判定する判定手段とを備えたことを特徴とするも
のである。
【0006】この構成は血卵や腐敗卵を検出するのに適
しているが、特に血卵の検出に好適である。血卵とは卵
の内部に血が混じっている不良卵を言い、正常卵と比較
した場合に赤色光の透過光量が多くなる。そこで、前記
照明装置に備えられた光源から前記撮像装置に至るまで
の光路に設けられた、赤色部分の特定の波長領域の光の
透過率を低下させるフィルターを用いることで、血卵か
否かを判定できる。撮像装置としては、CCDカメラが
代表的であり、カラーでもモノクロでもよい。フィルタ
ーの配置としては光路上であればどこでもよく、上記カ
メラのレンズの前面などである。または、照明装置の方
に設けてもよい。上記フィルターの配置により、赤色光
を透過させる量が減少する( 撮像装置に入力される光量
が減少する。) ので、撮像装置の捉えた第1画像から卵
存在部分の明度値を求めて、これをあらかじめ設定した
設定値と比較して設定値以下のときは、血卵であると判
定できる。
【0007】次に腐敗卵の検出に着いて説明するが、上
記血卵に好適な構成を用いて腐敗卵をも検出できる。卵
の腐敗が進行すると、卵内部の液卵が白濁するという現
象に着目するものである。このような腐敗卵に光を透過
させると光の透過率が極端に低下する。従って、血卵の
場合と同様に、前記第1画像から卵存在部分の明度値を
求め、これをあらかじめ設定した設定値と比較して、前
記明度値が前記設定値以下のとき、腐敗卵と判定でき
る。
【0008】なお、上記設定値が一つの場合は血卵と腐
敗卵とを区別して判定することはできないが、いずれも
不良卵であり同じ回収ステーションに回収する場合には
問題はない。
【0009】本発明の好適な実施形態として、前記設定
値は血卵を判定するための第1の設定値と、腐敗卵を判
定するための第2の設定値とが設定されており、第1の
設定値のほうが第2の設定値よりも高くなるように設定
されているものがあげられる。
【0010】これにより血卵と腐敗卵とを区別して判定
することができる。従って、血卵と腐敗卵とを別々に回
収することが可能になる。腐敗卵を判定するための第2
の設定値のほうが低いのは、前述したように腐敗により
光透過率が極端に低下するからである。
【0011】本発明の別の好適な実施形態として、前記
卵は搬送経路に沿って搬送されるとともに、前記搬送経
路に沿って前記撮像装置が複数配置されており、前記画
像処理装置は1個の卵につき複数の第1画像を取り込む
ように構成されているものがあげられる。
【0012】これにより1個の卵から複数の画像を取り
込んで判定するので、不良卵の見落としの確率を減らす
ことができ信頼性が向上する。
【0013】本発明のさらに別の好適な実施形態とし
て、前記光路は、前記光路に前記フィルターが配置され
た第1グループと、前記フィルターが配置されない第2
グループとに分けられており、前記画像処理装置は、前
記第1グループから取り込まれた第1画像の第1の平均
明度値と、前記第2グループから取り込まれた第1画像
の第2の平均明度値との差を求め、この差が予め設定さ
れた所定値以上の時に血卵であると判定するものがあ
る。
【0014】これによると、すべての光路にフィルター
を配置する必要がないのでコスト的に有利である。例え
ば、照明装置が4箇所あるとすれば、そのうちの2箇所
についてフィルターを配置するのである。
【0015】本発明のさらに別の好適な実施形態とし
て、前記画像処理装置は、前記第1画像を2値化して、
卵殻が存在する部分と背景とを区分した第2画像を作成
する手段と、前記第1画像を平均化して第3画像を作成
する手段と、前記第3画像を前記第1画像で引き算して
第4画像を作成する手段と、前記第4画像を所定のしき
い値で2値化した第5画像を作成する手段と、前記第2
画像と前記第5画像との論理積により第6画像を作成す
る手段とを備え、前記判定手段は前記第6画像に基づい
て汚卵か否かをも判定するものがあげられる。
【0016】汚卵については、汚れが存在する領域がそ
れほど大きくないようなケースもあるので、血卵や腐敗
卵のような卵存在部分全体の明度値で判定する方法で
は、汚卵を確実に検出できないので、上記のような画像
処理により、汚れが存在する領域を抽出するようにする
のである。画像処理装置に上記の機能を持たせること
で、血卵や腐敗卵だけでなく汚卵をも検出できるシステ
ムが出来上がる。
【0017】前記判定手段は、前記第6画像により抽出
された面積が所定値以上であれば汚卵であると判定する
ようにすれば、ソフト的に簡単に判定することができ
る。
【0018】本発明のその他の特徴と利点は、以下の図
面を用いた実施形態の説明から明らかにされるだろう。
【0019】
【発明の実施の形態】[卵を自動包装する装置の全体構
成]図1は、卵を自動包装する装置の全体を示す概略構
成図である。この装置は、矢印A方向に鶏卵1を搬送す
る6列の給卵コンベア2と、給卵コンベア2から鶏卵1
を受け取って矢印Bの方向に鶏卵を搬送する単列コンベ
ア3と、単列コンベア3の鶏卵搬送方向に直交する矢印
aで示す方向に包装容器4を搬送する複数(図1では6
箇所)の容器コンベア5a〜5fを備えたパッキングス
テーション5と、各コンベアの作動の制御などを行う制
御装置6と不良卵の検査を行う卵の自動検査装置7とを
備えている。自動検査装置7は、血卵や腐敗卵などの不
良卵かどうかの検査をする。制御装置6は、主にCP
U、記憶装置などのハードウェアの部分と、卵処理装置
の作動プログラムなどのソフトウェアの部分で構成され
ている。
【0020】給卵コンベア2から供給される鶏卵1は、
各鶏卵1毎に秤量された後、単列コンベア3に移載さ
れ、容器コンベア5a〜5fとの交差箇所まで搬送され
る。
【0021】この間、制御装置6は、各鶏卵1の秤量値
に基づいて、農林規格によるサイズ別の詰め方等により
容器コンベア5c〜5fの包装容器4に移載される。
又、不良卵については秤量値に関わらず容器コンベア5
a,5bの包装容器4に移載される。鶏卵1の収納が完
了した包装容器4は、容器コンベア5a〜5fにおける
包装容器4の搬送方向下流側端部から完成品として取り
出される。
【0022】なお、どの容器コンベア5a〜5fにおい
て、どの様なパッキングを行うかは任意に設定できる。
【0023】給卵コンベア2は鶏卵1を適当に離間した
状態で搬送し、給卵コンベア2の搬送経路最下流に鶏卵
1の重量を測定する秤量装置8が備えられている。秤量
装置8で秤量された鶏卵1の秤量データは、制御装置6
に送られる。
【0024】単列コンベア3は駆動モータ9により駆動
され、鶏卵1を給卵コンベア2の秤量装置8から単列コ
ンベア3の鶏卵を収納するカップに移しかえる移し替え
装置10と、カップから鶏卵1を落下させるキック装置
11と、キック装置11の作動によりカップから落下す
る鶏卵1を受け止め包装容器4に収納する包装装置12
とが備えられている。
【0025】駆動モータ9は制御装置6により制御さ
れ、カップ上の鶏卵1の搬送量は、制御用エンコーダ1
3により検出され制御装置6に送られる。なお、駆動モ
ータ9の動力は給卵コンベア2にも供給される。給卵コ
ンベア2上の鶏卵1の搬送量も制御用エンコーダ14に
より制御される。なお、後述するように、エンコーダ1
4は検査装置7の作動も制御している。
【0026】不良卵もふくめた鶏卵1が秤量装置8に到
達すると、その秤量値に基づいて、容器コンベア5a〜
5fのいずれかに放出される。制御装置6はどの容器コ
ンベア5a〜5fで放出すべきかを決めると共に、秤量
装置6からパッキングステーション5までの搬送距離を
各鶏卵1について設定する。この搬送距離はエンコーダ
13のパルス数として設定される。そして搬送装置6か
ら鶏卵が単列コンベア3に搭載されて搬送されると、そ
の搬送に伴って発生するエンコーダ13のパルス数に基
づいて前記設定されたパルス数を減算していき、減算値
がゼロになった時点で単列コンベア3から容器コンベア
5a〜5fに向けて鶏卵1を放出させる。また、自動検
査装置7にて不良卵あるとして検出された鶏卵1は、秤
量値にかかわらず容器コンベア5a,5bのいずれかに
て回収される。あるいは、不良卵の種類に応じていずれ
かの容器コンベア5a,5bに区別して回収するように
してもよい。また、不良卵回収用の容器コンベアの本数
を更に増やすことも可能である。
【0027】給卵コンベア2と単列コンベア3とは連動
して駆動されるようになっており、単列コンベア3にお
ける鶏卵1の搬送速度は給卵コンベア3の6倍の速さと
なっている。
【0028】[ 卵の自動検査装置の構成( 第1実施形
態)]図2は、鶏卵の自動検査装置7の外観斜視図であ
る。鶏卵1を搬送する装置は図3にも示されるが、多数
の搬送用ローラ17をチェ−ン18で連結したものであ
り、ローラコンベアと呼ばれている。鶏卵1の不良を検
査する区域Rの上方には、撮像装置であるCCDカメラ
15が合計12台(2*6)セッティングされている。
【0029】図3により、搬送用ローラ17を詳しく説
明する。この搬送用ローラ17は、チェ−ン18に対し
て支持される端部17aと、鶏卵1が搭載される鼓型凹
部17b、鼓型凹部17b同士を連結する連結軸部17
cとを備えている。これら各部は一体的に連結され、ま
た、端部17aは回転自在にチェーン18に対して取り
付けられている。さらに、各端部17aの下部にはベー
ス19が設けられており、このベース19の表面に各端
部17aが接触しながら、チェーン18が駆動される。
また、各搬送用ローラ17同士の間は光源からの光が透
過できるように、隙間が形成されている。
【0030】したがって、図4に示されるように、各搬
送用ローラ17は時計方向に回転しながら、搬送経路を
進んでいく。なお、チェーン18はスプロケット20,
21を含めた複数のスプロケットに巻回された無端チェ
ーンとして構成されている。エンコーダ14はスプロケ
ット20と同軸に設けられており、このエンコーダ14
の回転量を検出するセンサー22が更に設けられ、エン
コーダ14からの出力信号は制御装置6に入力されてい
る。
【0031】[ 照明装置の構成]図4により、照明装置
30について説明する。
【0032】照明装置30は、伸縮自在な蛇腹31と、
この蛇腹31の内部に取り付けられたキセノンランプで
構成される光源32と、蛇腹31を保持する蛇腹保持板
33と、蛇腹保持板33を上下方向に駆動する駆動シリ
ンダ34とを備えている。蛇腹31の先端には光源32
からの光を通過させる導光部31aが形成されている。
図4は、導光部31aが最も鶏卵1の卵殻面に接近した
状態を示しており、図5は最も遠ざかった状態を示して
いる。駆動シリンダ34は、エンコーダ14からの出力
信号( パルス信号) に基づいてその駆動が制御されてお
り、図4に示されるように、導光部31aが最も上昇し
たときに、ちょうど搬送用ローラ17とローラ17の間
の隙間が位置するように、電気的に位相を調整される。
【0033】この調整に関して一つの例を説明すると、
図6のように、エンコーダ14から出力される信号は
(a) のような形態のパルス信号と、(b) のような搬送用
ローラ17の1ピッチごとに出力される形態のパルス信
号に分けられ、この(b) のパルス信号に基づいて駆動シ
リンダ34を駆動すれば、搬送用ローラ17が1ピッチ
分動く周期と同じ周期で駆動シリンダ34も駆動される
ことになる。ただし、上記したように導光部31aが最
も上昇したときに、ちょうど搬送用ローラ17とローラ
17の間の隙間が位置するようにしなければならないの
で、(b) のパルス信号の位相を調整しなければならない
が、この調整量は(a) のパルス信号に基づいて行われる
のである。
【0034】[フィルターの特性について]なお、照明装
置30は図4では搬送方向に沿って4個所備えられてい
るが、列方向にも設けられており、この実施形態では合
計24個所に設けられていることになる。また、搬送方
向に沿って4個所備えられた照明装置30のすべての導
光部30aにはフィルター35が設けられている。この
フィルターの特性は図7に示されている。図7からわか
るように、560nm付近から640nm付近にかけて
なだらかに透過率が落ちている。透過率のピークは42
0nmから560nm付近にかけては80%の透過率で
あり、500nmでピークとなり約87%の透過率であ
る。また、640nmを超えると透過率は30%以下と
なる領域が出現し、赤色部分の領域の光を透過させにく
くしている。赤色部分の光とそれ以外の光の透過率が極
端に異なるフィルターの使用も考えられるが、かかるフ
ィルターでは以下のような問題点がある。
【0035】すなわち、かかるフィルターであっても正
常卵と血卵との違いは、明度値の違いとして明確に現れ
るが、赤色部分の光を完全に遮断したようなフィルター
を使用してしまうと、全体の光量も低下してしまい、後
述するヒビ卵の検出制度を悪化させてしまうと言う問題
点があるからである。したがって、本発明者は実験によ
る試行錯誤の結果、赤色部分の透過率を30%程度にす
ることで、ヒビ卵の検出制度を悪化させないで血卵を検
出することができる事を見出したのである。
【0036】なお、フィルター35はCCDカメラ15
の前面に配置してもよい。
【0037】搬送経路の上方には多数のCCDカメラ1
5が設置されている。CCDカメラ15の出力は画像処
理装置25に伝達され、画像処理の結果はモニター26
に表示される。CCDカメラ15による撮像は4回行わ
れる。これは不良卵を検査するためには、鶏卵1 の全面
を調べる必要があり、そのために複数回の撮像が行われ
る。また、搬送用ローラ17は回転しているから鶏卵1
も回転しながら搬送されている。このように、鶏卵1を
回転させるのは不良の個所を効率よく確実に発見するた
めである。これにより、自動検査装置7 の信頼性の向上
を達成することができる。
【0038】[ 血卵および腐敗卵の検出]次に、血卵お
よび腐敗卵の検出手順について説明する。図8(a)は
CCDカメラ15により撮像された血卵の画像( 第1画
像) であり、鶏卵のX−X線 (図9を参照) に沿って測
定した明度値は図8(b)のようになる。この画像はフ
ィルター35を介して撮像されたものであり、赤色部分
の透過量が少ないため、全体的に明度値が小さくなって
いる。一方、図10(a)は腐敗卵の画像(第1画像)
であり、この画像からも全体的に暗くなっているのが理
解されるであろう。これは鶏卵が腐敗してくると、白濁
するため光の透過量がかなり少なくなるからである。図
10(b)は明度値を測定したものであるが、血卵の場
合に比べて更に明度値が低下していることが理解される
であろう。
【0039】画像処理装置25により行われる手順の概
要は図11に示される。まず画像をimage 1として入力
する(#01)。次に、画像のうち鶏卵が存在する部分
の平均明度を求める(#02)。つまり1個の鶏卵につ
き4回測定するから、その平均値を求めるのである。そ
して求められた明度値が予め設定された第1の設定値よ
りも大きいか否かを判断する(#03)。大きければ、
正常卵であると判定される(#04)。ステップ#03
で第1の設定値よりも小さいと判断されると、次に明度
値が第2の設定値よりも大きいか否かを判断する(#0
5)。この第2の設定値は第1の設定値よりもかなり小
さくなるように設定されている。ステップ#05で第2
の設定値よりも小さいと判断された場合は、腐敗卵であ
ると判定される(#07)。また、そうでない場合には
血卵であると判定される(#06)。なお、ステップ#
05の判断を省略し、第1の設定値よりも小さな場合は
腐敗卵または血卵のいずれかであると判定するように構
成してもよい。
【0040】[ 第2実施形態にかかる血卵の検出]次に
血卵の検出に関する第2実施形態を説明する。図12に
示すようにすべての光源( 光路) に関してフィルター3
5を配置するのではなく、搬送方向に沿って並べられた
4つの照明装置30のうちの上流側の2つの光源に関し
てのみ導光部30aにフィルター35を配置するのであ
る。なお、照明装置30側にフィルター35を配置する
のではなく、搬送方向に沿って2つ並べられたCCDカ
メラ15のうちの上流側のCCDカメラ15の前面にフ
ィルターを配置するようにしてもよい。なお、説明の便
宜上フィルター35を介して撮像される照明装置30と
CCDカメラ15の組み合わせを第1グループと称し、
フィルターを介してないものを第2グループと称する。
【0041】次に手順の概要を13図で説明する。ま
ず、CCDカメラ15により画像(第1画像)を取り込
む(#10)。ここで取り込まれる画像は第1グループ
のものと第2グループのものがある。次に第1グループ
で取り込まれた画像の平均明度値Iaと、第2グループで
取り込まれた画像の平均明度値Ibとを測定する(#1
1)。そして、これら平均明度値の差Ib−Iaを演算する
(#12)。次に明度差が所定値以上であるか否かを判
断する(#13)。所定値以上でなければ正常卵である
と判定する(#14)。所定値以上であれば血卵である
と判定する(#15)。なお、この手順を図11で説明
した腐敗卵の検出手順を組み合わせることができるのは
言うまでもないことである。
【0042】[汚卵検出の手順]次に汚卵の検出手順を図
20により説明する。汚卵とは鶏卵の表面に汚れがある
ものを言い、その汚れの部分の明度は周囲よりも低下す
るので、この点に着目して検出を行う。また、すでに説
明した血卵や不排卵の検出方法と組み合わせることがで
きるのは言うまでもない。
【0043】まず、CCDカメラ15からの濃淡画像を
image 1として取り込む(#20)。この画像は図14
(a)に示される。濃度分布は図14(b)に示され
る。図14(b)に矢印で示されるところが汚れの部分
であり、明度値が下がっていることが理解されよう。こ
のimage 1を所定のしきい値で2値化して卵存在部分と
背景とを区分したマスク画像をimage 2として作成する
(#21)。これは図15に示される。また、image 1
の各画素に対して近傍n*nの平均をとった平均化画像
をimage 3として作成する(#22)。image 3の画像
と濃度分布は図16に示される。図16(b)の矢印に
示されるように、汚れのある部分は明度が少し低下して
いることがわかる。次にimage 3の各画素からimage 1
の対応する各画素の引き算処理を行う(#23)。これ
は明度補正を行うためであり、鶏卵独特の明度ムラ除去
と汚れ部分の明度反転を行う。式で示すと、 image 4(i,j) =image3(i,j) −image 1(i,j) であり、(i,j) は各画素の座標を示すものである。Imag
e 4およびその濃度分布は図17に示される。次にimag
e 4を一定のしきい値Lv1で2値化して汚れ部分を含む
2 値化画像を、image 5として作成する(#24)。こ
れは図18に示される。このimage 5には境界部分と汚
れの部分が示されている。次にマスク画像であるimage
2とimage 5の論理積を取ったimage 6を作成する(#
25)。図19に示すように、このimage 6では境界部
分がなくなり、汚れの部分のみが強調されて残ってい
る。このimage 6に基づいて汚卵か否かを判定する。具
体的には、連続した抽出部分の面積Sが、あらかじめ設
定した設定値SET1以上であれば汚卵であると判定す
る(#26)。ちなみに、図19には連続した抽出部分
は3個所存在している。
【0044】[ ヒビ卵の検出について]本発明は、ヒビ
卵の検出も行うことができる。詳細は本出願人が出願し
た特願平10−88592号に開示されている。検出手
順のみ説明する。手順の概要は図21に示される。ヒビ
卵の検出はまず、CCDカメラ15からの濃淡画像を取
り込む(#31)。これは、 image11として示される
アナログ的な白黒画像である。次に、 image11を所定
のしきい値で2値化して、鶏卵1の卵殻の存在する部分
と背景部分とを区分したマスク画像を作成する(#1
2)。これは、 image12として示される。次に、 ima
ge11の各画素に対して近傍n* nの平均値を取った平
滑化画像を作成する(#33)。これは、 image13と
して示される。次に、 image11の各画素を image13
の対応する各画素で除算してえられる画像を作成し、鶏
卵独特の明度むらの除去と、ヒビ部分の強調を行なう
(#34)。この画像は図11(a) に image14として
示される。ここで、 image14は次の式で求められる。
【0045】即ち、 image14(i,j) ={ image11(i,j)/ image13(i,j)
−1}*A+B image11を image13で除算した結果は1前後の値を
取り、演算処理しやすくするため1を引き算している。
また、Aはヒビを強調するための定数であり、Bは演算
結果を正数にするための定数である。次に、 image14
を所定のしきい値(Lv 2)で2値化し、ヒビ部分を含
む2値化画像を作成する(#35)。この画像は、 ima
ge15として示される。この image15にはヒビ部分と
境界部分が示される。次に、この image15とマスク画
像である image12との論理積を取って image16を作
成する(#06)。この image16に基づいてヒビの判
定を行なう。このimage 16により抽出された部分の面
積Sが、あらかじめ定めた設定値s1よりも大きな場合
に、抽出された部分はヒビであると判定する。具体的に
は、上記抽出された部分を構成する画素数を求めて、こ
の画素数が設定値以上であればヒビであると判定するの
である。
【0046】以上のように本発明による自動検査装置に
よれば、血卵、腐敗卵、汚卵、ヒビ卵を識別して検査す
ることが可能である。
【0047】[変形例]本発明は鶏卵以外の卵のヒビを検
出する場合にも応用できる技術である。
【0048】本実施形態では、不良卵を回収するための
ステーションは 2個所しかないが、不良卵の種類に応じ
て、もっと増設することはもちろん可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 鶏卵を自動包装する装置全体を示す概略構成
【図2】 鶏卵の自動検査装置の外観斜視図
【図3】 搬送用ローラの詳細図
【図4】 照明装置の構成を示す図
【図5】 照明装置の作動を示す図
【図6】 エンコーダから出力される信号を示す図
【図7】 フィルターの特性を示す図
【図8】 血卵およびその濃度分布を示す図
【図9】 濃度分布を測定するラインを示す図
【図10】 腐敗卵およびその濃度分布を示す図
【図11】 血卵及び腐敗卵を検出するフローチャート
【図12】 第2実施形態にかかる照明装置の構成を示
す図
【図13】 第2実施形態にかかる血卵を検出するフロ
ーチャート
【図14】 汚卵およびその濃度分布を示す図
【図15】 image 2を示す図
【図16】 image 3およびその濃度分布を示す図
【図17】 image 4およびその濃度分布を示す図
【図18】 image 5を示す図
【図19】 image 6を示す図
【図20】 汚卵を検出するフローチャート
【図21】 ヒビ卵を検出するフローチャート
【符号の説明】
6 制御装置 7 自動検査装置 15 CCDカメラ 25 画像処理装置 30 照明装置 31a 導光部 32 光源 35 フィルター
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図19
【補正方法】変更
【補正内容】
【図19】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 卵殻を有する卵の一方側から光を照射す
    る照明装置と、 卵の他方側に設けられ、卵の濃淡画像を第1画像として
    取り込む撮像装置と、前記第1画像を処理する画像処理
    装置とを備えた卵の自動検査装置において、前記照明装
    置に備えられた光源から前記撮像装置に至るまでの光路
    に設けられた、赤色部分の特定の波長領域の光の透過率
    を低下させるフィルターを更に備え、前記画像処理装置
    は、前記第1画像から卵存在部分の明度値を求める明度
    測定手段と、求められた明度値をあらかじめ設定した設
    定値と比較して、前記明度値が前記設定値以下のときに
    血卵又は腐敗卵であると判定する判定手段とを備えたこ
    とを特徴とする卵の自動検査装置。
  2. 【請求項2】 前記卵は搬送経路に沿って搬送されると
    ともに、前記搬送経路に沿って前記撮像装置が複数配置
    されており、前記画像処理装置は1個の卵につき複数の
    第1画像を取り込むように構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の卵の自動検査装置。
  3. 【請求項3】 前記光路は、前記光路に前記フィルター
    が配置された第1グループと、前記フィルターが配置さ
    れない第2グループとに分けられており、前記画像処理
    装置は、前記第1グループから取り込まれた第1画像の
    第1の平均明度値と、前記第2グループから取り込まれ
    た第1画像の第2の平均明度値との差を求め、この差が
    予め設定された所定値以上の時に血卵であると判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の卵の自動検査装置。
  4. 【請求項4】 前記設定値は血卵を判定するための第1
    の設定値と、腐敗卵を判定するための第2の設定値とが
    設定されており、第1の設定値のほうが第2の設定値よ
    りも高くなるように設定されていることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の卵の自動検査装置。
  5. 【請求項5】前記画像処理装置は、前記第1画像を2値
    化して、卵殻が存在する部分と背景とを区分した第2画
    像を作成する手段と、前記第1画像を平均化して第3画
    像を作成する手段と、前記第3画像を前記第1画像で引
    き算して第4画像を作成する手段と、前記第4画像を所
    定のしきい値で2値化した第5画像を作成する手段と、
    前記第2画像と前記第5画像との論理積により第6画像
    を作成する手段とを備え、前記判定手段は前記第6画像
    に基づいて汚卵か否かをも判定することを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか1項に記載の卵の自動検査装置。
  6. 【請求項6】 前記判定手段は、前記第6画像により抽
    出された面積が所定値以上であれば汚卵であると判定す
    ることを特徴とする請求項5に記載の卵の自動検査装
    置。
JP12840398A 1998-05-12 1998-05-12 卵の自動検査装置 Pending JPH11326202A (ja)

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