JPH11324966A - 自吸式ポンプ - Google Patents

自吸式ポンプ

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Publication number
JPH11324966A
JPH11324966A JP15201698A JP15201698A JPH11324966A JP H11324966 A JPH11324966 A JP H11324966A JP 15201698 A JP15201698 A JP 15201698A JP 15201698 A JP15201698 A JP 15201698A JP H11324966 A JPH11324966 A JP H11324966A
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JP
Japan
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chamber
pump
liquid
impeller
priming
Prior art date
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Pending
Application number
JP15201698A
Other languages
English (en)
Inventor
Eidai Kumagai
英大 熊谷
Tetsuo Hoshina
哲夫 保科
Hiroshi Sugihara
広志 杉原
Yukinobu Yumita
行宣 弓田
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Nidec Instruments Corp
Original Assignee
Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出口外部に配置されるフロースイッチを確
実に作動させる。仕切り板とゴムパッドとの間に挟まっ
た異物の除去を可能にする。 【解決手段】 自吸式ポンプ1は、液体を吸引する吸引
口23と液体を吐出する吐出口とを備えたタンク室18
となる第1ケース2と、ポンプ室19となる第2ケース
3とを、仕切り板4及びゴムパッド5を挟んで固定する
ことにより形成したポンプ部6と、ポンプ室19内に格
納されたインペラ10を回転駆動するための駆動モータ
9から構成されている。そして、インペラ10が回転す
ると、ポンプ部6内で空気と液体とをかき混ぜながら空
気を徐々に吐き出す自吸過程を経て揚水動作を行うよう
になっている。吐出口には、渦水流となって運ばれてき
た液体を直線状の流れに整流して吐出させるための整流
リブが形成されている。また、ゴムパッド5には、挟ま
った異物を排出するための排出口が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、呼び水と空気とを
撹拌しながら液体を循環させる自吸過程を経て揚水動作
を行う自吸式ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、風呂等の液体源の液体を熱す
るための熱交換器や、液体を浄化するための浄化フィル
ター等に液体を通過させるために、水や湯等の液体を汲
み上げるとともに汲み上げた液体を液体源に還流させる
装置として、図14及び図15に示すような、自吸式ポ
ンプが提案されている(特開平3−43695号公報参
照)。この自吸式ポンプは、図14に示すように、モー
タケース111に格納された駆動モータ(図示省略)
と、駆動モータの駆動力によって液体源の液体を汲み上
げるポンプ部112から構成されている。
【0003】ポンプ部112は、タンク室113を構成
する第1ケース114と、インペラ115を回転自在に
格納するポンプ室116を構成する第2ケース117
と、タンク室113とポンプ室116とを仕切る仕切り
板118とから主に構成されている。なお、モータケー
ス111と第2ケース117とは、地板119を挟んで
固定されている。
【0004】第1ケース114で形成されたタンク室1
13は、隔壁120によって、液体を吸引するための吸
引室121と、液体を吐出するための吐出室122とに
分けられている。なお、吸引室121には、液体をタン
ク室113内へ吸引するための吸引口123が設けられ
ている。また、吐出室122には、タンク室113内に
吸引した液体を吐出するための吐出口(図示省略)が設
けられている。
【0005】また、第2ケース117で形成されたポン
プ室116は、図15に示すように、分離壁124によ
って、インペラ室125と、インペラ室125に連通さ
れている流体通路126とに分けられている。インペラ
室125内には、地板119に一端を固定された固定軸
127が立設されている。この固定軸127には、イン
ペラ128が回転自在に支承されている。
【0006】一方、仕切り板118には、導入口129
と、導出口130と、還流孔131とが形成されてお
り、各々ポンプ室116とタンク室113とを挿通させ
たものとなっている。これらの構成により、吸引室12
1内の液体は、導入口129を通ってインペラ室125
内に導入され、インペラ室125より流体通路126を
経由して導出口130を通って吐出室122へ導出され
るようになっている。また、吐出室122へ導出された
液体は、還流孔131を通ってインペラ室125へ還流
されるようになっている。
【0007】一方、インペラ128は、円筒状の回転筒
部132と、この回転筒部132を挿通固定した円盤形
状の基板133とを有しており、固定軸127に回転筒
部132が挿入されて回転自在に支承されている。この
インペラ128は、インペラ室125内で、モータケー
ス112内に配置されたモータ回転軸134に固定され
た駆動マグネット135に地板119を隔てて対向配置
されている。そして、インペラ128は、内部の従動マ
グネットの磁気吸引力によって駆動マグネット135の
回転に、従動して回転するようになっている。
【0008】また、基板133の吸引室121と対向す
る側の面には、複数の隔壁136が立設されている。こ
の複数の隔壁136の端面には、内周側に液体の入口1
37を有するとともに基板133と略同じ外周径を有す
る円盤状部材138が固定されている。すなわち、基板
133と円盤状部材138とは、複数の隔壁136によ
って連結されており、基板133と円盤状部材138と
の間はインペラ128の内部空間となっている。また、
インペラ128の内部空間は、複数の隔壁136によっ
て仕切られて複数の流路139が形成されている。この
複数の流路139は、径方向内周側が入口137と連通
されていると共に、径方向外周側はインペラ128の外
側に開放された出口140を有している。
【0009】上述したように構成された自吸式ポンプ
は、ポンプ部112内に呼び水を貯めた状態でインペラ
128を回転させると、まず自吸過程を開始する。すな
わち、インペラ128を回転させると、タンク室113
内の呼び水と空気とがインペラ室125内に吸い込まれ
てインペラ室125内でインペラ128によって撹拌さ
れ気液混合される。このように混合された呼び水と空気
とは、インペラ室125から流体通路126を経由しタ
ンク室113側へ送られて、ここで呼び水と空気とに分
離される。このとき、空気はタンク室113の吐出室1
22に設けられた吐出口から吐出され、呼び水は仕切り
板118の循環孔131からインペラ室125へ還流す
る。このような動作を繰り返すことによって、ポンプ部
112内の空気は、徐々に外部に吐出される。そして、
この空気の減少に伴って、液体源の液体がポンプ部11
2内に浸入してくる。
【0010】そして、自吸過程が終了し、ポンプ部11
2内に液体が満たされると、液体源の液体を熱交換器等
に吸い上げる揚水動作が開始される。この揚水動作が開
始されると、ポンプ部112から吐出される液体の流れ
によってフロースイッチが作動し、揚水動作が開始され
たことがマイコン等で認識されるようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た自吸式ポンプでは、インペラ128で呼び水と空気と
を激しく撹拌し、渦水流を形成することによって、呼び
水と空気とを効率よくタンク室113側へ送る構成とし
ている。そのため、自吸過程における空気やその後の揚
水動作時の液体が、渦巻状の流れを形成したままタンク
室113の吐出口から吐出されるようになっている。そ
の結果、吐出口に連続する配管内に配置されたフロース
イッチを液体が螺旋状に避けながら通過してしまい、所
定以上の流量の液体が吐出口から吐出されても、フロー
スイッチが作動しないという問題が生じている。
【0012】また、上述した自吸ポンプでは、金属製の
板状部材で形成された仕切り板118によって、タンク
室113とポンプ室116とを仕切るように構成されて
いる。この仕切り板118は、第1ケース114と第2
ケース117とを固定する際に、その境目部分に挟み込
まれるものとなっている。そのため、第1ケース114
と第2ケース117とを仕切り板118を挟んだ状態で
精度よく固定しないと、第1ケース114と第2ケース
117との継ぎ目から内部の液体が外に漏れてしまうと
いう問題が生じる。なお、仕切り板118に仕切り板1
18と同形状のゴムパッドを当てた状態で仕切り板11
8とゴムパッドとを共に、第1ケース114と第2ケー
ス117とに挟み込ませるようにすると、液体の漏れは
防止可能となる。しかしながら、仕切り板118とゴム
パッドとの間にゴミ等の異物が挟まってゴムパッドが膨
らむことによって、ポンプの性能に多大な影響を与える
危険性が生じる。
【0013】本発明の目的は、上述した問題に鑑みて、
吐出口の外側に設けられるフロースイッチを、所定の流
量によって確実に作動できるように、液体を吐出口から
外部へ吐出させる自吸式ポンプを提供することにある。
また、本発明の目的は、仕切り板とゴムパッドとの間に
ゴミ等の異物が挟まらない、あるいは挟まっても除去可
能な自吸式ポンプを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の自吸式ポンプは、液体を吸引するた
めの吸引口を設けた吸引室及び吸引した液体を吐出する
ための吐出口を設けた吐出室からなるタンク室と、吸引
室から吸引した液体を吐出室側へ送り出すためのインペ
ラを回転自在に格納するポンプ室と、を備えたポンプ部
と、インペラを回転させるための駆動モータとを有し、
ポンプ部の内部空間に所定量の呼び水を溜めた状態でイ
ンペラを回転させることにより、呼び水と空気とを撹拌
しながらタンク室とポンプ室との間で循環させる自吸過
程を経て揚水動作を行う自吸式ポンプにおいて、吐出口
に液体の流れを整えるための整流リブを形成している。
そのため、揚水動作時にタンク室内で渦水流となってい
る液体が、整流リブによって整えられて吐出口から外部
へ吐出される。
【0015】また、請求項2記載の発明は、液体を吸引
するための吸引口を設けた吸引室及び吸引した液体を吐
出するための吐出口を設けた吐出室からなるタンク室を
構成する第1ケースと、吸引室から吸引した液体を吐出
室側へ送り出すためのインペラを回転自在に格納するポ
ンプ室を構成する第2ケースと、を吸引室からポンプ室
へ液体を導入する導入口及びポンプ室から吐出室へ液体
を導出する導出口を有する仕切り板を挟んで固定するこ
とによって形成されたポンプ部と、インペラを回転させ
るための駆動モータと、を有し、ポンプ部の内部空間に
所定量の呼び水を貯めた状態でインペラを回転させるこ
とにより、呼び水と空気とを撹拌しながらタンク室とポ
ンプ室との間で循環させる自吸過程を経て揚水動作を行
う自吸式ポンプにおいて、ポンプ部から外部への液体の
漏れを防止すると共にタンク室とポンプ室間の液体の漏
れを防止するゴムパッドを仕切り板に密着するように設
け、かつこのゴムパッドに仕切り板との間に入り込む異
物を排出するための排出口を設けている。そのため、仕
切り板とゴムパッドとの間には、異物が挟まらないよう
になっている。また、挟まったとしても、流れる液体と
共に排出口から排出される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の自吸式ポンプの実施の形
態について、図1から図6を用いて説明する。なお、こ
の自吸式ポンプは、内部空間に所定量の呼び水を溜めた
状態でインペラを回転させることにより、呼び水と空気
とを撹拌しながら循環させて空気を外部へ徐々に吐出さ
せる自吸過程を経た後、液体源の液体を吸い上げる揚水
動作へ移るものとなっている。
【0017】この自吸式ポンプ1は、図1に示したよう
に、第1ケース2及び第2ケース3とを仕切り板4及び
ゴムパッド5を挟んで固定することによって形成された
ポンプ部6と、第2ケース3に地板7を介して固定され
るモータケース8を有する駆動モータ9と、ポンプ部6
内に配置され駆動モータ9の駆動力によって回転される
インペラ10とを有している。
【0018】この自吸式ポンプ1は、液体の貯めてある
液体源(図示省略)と、液体を暖めるための熱交換器
(図示省略)とにそれぞれ連結されている。そして、自
吸式ポンプ1は、インペラ10の回転力によって液体源
の液体をポンプ部6内に吸い上げ、この液体をポンプ部
6から熱交換器に供給するための自吸式電動ポンプとな
っている。
【0019】ポンプ部6は、第1ケース2及び第2ケー
ス3の2つのケース半体同士を、突き合わせて連結固定
して形成された1つのケース体で構成されている。すな
わち、第1ケース2は、図2に示すように、第2ケース
3に対して6ヶ所の固定部11a〜11fでネジ等を利
用して固定されている。また、第2ケース3の第1ケー
ス2と対向していない側の面には、駆動モータ9を固定
するためのモータ固定部12が形成されている。さら
に、第2ケース3には、この自吸式ポンプ1を他の装置
にネジ止め固定するための固定部3aが設けられてい
る。
【0020】このモータ固定部12は、図1に示すよう
に、ポンプ部6内と駆動モータ9側とを完全に隔離する
ための円形の壁13と、この壁13の外周縁部分から駆
動モータ9側へ突出するように形成された側壁14から
構成されている。なお、壁13は、側壁14のポンプ部
6側にゴムシール13aと共に挟持されており、ポンプ
部6内の液体が駆動モータ9側へ漏れるのを防止するよ
うになっている。この壁13の中央部分には、後述する
固定軸15の一端をネジ止め固定するためのネジ13b
を挿通させるためのネジ孔13cが形成されている。
【0021】一方、側壁14の端面には、モータケース
8にビス8aで固定された地板7が嵌合固定されるよう
になっている。この構成により、駆動モータ9は、ポン
プ部6の内部空間とは完全に隔離された状態で第2ケー
ス3に固定されていることとなる。なお、側壁14の内
側、壁13及び地板7によって画成された空間は、駆動
モータ9の駆動マグネット16を回転自在に格納するた
めのマグネット格納部17となっている。
【0022】また、第1ケース2と第2ケース3との間
には、ポンプ部6の内部空間をタンク室18とポンプ室
19とに仕切るための金属製平板状の仕切り板4と、仕
切り板4に密着するように設けられたゴムパッド5とが
挟持されている(図1参照)。すなわち、タンク室18
は、第1ケース2と、ゴムパッド5(及び仕切り板4)
とで仕切られた空間で形成されている。また、ポンプ室
19は、第2ケース3と、仕切り板4(及びゴムパッド
5)とで仕切られた空間で形成されている。
【0023】仕切り板4には、図3に示すように、導入
口4aと導出口4bと還流孔4c,4cが形成されてい
る。導入口4aは、ポンプ部6内に吸引した液体及び空
気をタンク室18内の吸引室20からポンプ室19に導
入するためのものとなっている。また、導出口4bは、
ポンプ室19に吸引しインペラ10によって撹拌された
液体及び空気を、ポンプ室19からタンク室18内の吐
出室21へ導出するためのものとなっている。また、還
流孔4c,4cは、自吸過程において、ポンプ室19か
らタンク室18へ還流されてきた液体を、再度、ポンプ
室19に還流するためのものとなっており、インペラ1
0の外周端近傍部分に液体が戻るような位置に設けられ
ている。
【0024】また、ゴムパッド5は、ポンプ部6の内部
空間内の液体が第1ケース2と第2ケース3とのつき合
わせ部分からポンプ部6の外部に漏れるのを防止すると
共に、タンク室18とポンプ室19の相互間の液体の漏
れを防止するために設けられている。このゴムパッド5
は、第1ケース2と第2ケース3の間に配置された仕切
り板4の第1ケース2側に密着するように設けられてい
る。ゴムパッド5は、図4に示すように、第1ケース2
の枠に当接して漏れを防止するための当接枠部5dを有
している。
【0025】また、ゴムパッド5の第1ケース2と当接
しない位置には、導入口5aと、導出口5bと、還流孔
5c,5cと、バランス口5eと、排出口5fとが設け
られている。導入口5aは、仕切り板4の導入口4aと
重なる位置に設けられている。導出口5bは、仕切り板
4の導出口4bと重なると共に、導出口4bより大きい
孔で形成されたものとなっている。還流孔5c,5c
は、仕切り板4の還流孔4c,4cと重なると共に、還
流孔4c,4cよりそれぞれ大きい孔で形成されたもの
となっている。バランス口5eは、精度の高いゴムパッ
ド5を形成するために、導出口5bとのバランス等を考
慮して形成されたものである。
【0026】排出口5fは、仕切り板4とゴムパッド5
との密着した間にゴミ等の異物が入り込んだ際に、その
異物を排出するためのものとなっている。この排出口5
fは、仕切り板4の導入口4a、導出口4b及び還流孔
4c,4cと重ならない位置で、好ましくは吐出口21
と対向する位置に設けられる。この実施の形態では、具
体的には、導入口5aの図4における真下に該当する位
置に設けられている。排出口5fは、第1ケース2の吐
出室21に通じるように設けられており、異物が仕切り
板4とゴムパッド5との間に入り込んだ際に、この異物
を吐出室21へ排出するためのものとなっている。
【0027】また、第1ケース2によって構成されたタ
ンク室18の内部には、図2に示すように、第1ケース
2の内部側表面よりゴムパッド5側に向かって延出され
た分離板22が設けられている。この分離板22の端部
は、ゴムパッド5の当接枠部5dに密着しており、タン
ク室18は分離板22によって吸引室20と吐出室21
とに分離されている。
【0028】タンク室18の吸引室20側には、液体源
の液体をポンプ部6内に吸引するための吸引口23が設
けられている。この吸引口23は、ポンプ部6の吸引室
20と外部とを挿通する口部23aと、この口部23a
の内周端より第1ケース2の外部に延出されてパイプ
(図示省略)と接続される筒状の突出部23bとからな
っている。そして、この吸引口23にパイプの一端を接
続させると共に、パイプの他端を液体源に接続すること
によって、ポンプ部6は液体源と連通される。また、吸
引室20は、導入口4a,5aによってポンプ室19に
連通されており、液体をポンプ室19へ吸込むようにな
っている。
【0029】また、吸引室20内には、第1ケース2の
内側表面より第2ケース3側に突出するように形成され
た円柱軸24が立設されている。この円柱軸24の先端
部分は、導入口4a,5a内に進出している。この円柱
軸24の先端部分には、嵌合凹部25が設けられてい
る。なお、第2ケース3側には、インペラ10を回転自
在に支承する固定軸15が設けられており、この固定軸
15の一端に形成された段部15aが円柱軸24の嵌合
凹部25に嵌まるようになっている。なお、固定軸15
の他端は、駆動モータ9側の仕切りとなる壁13を挿通
するネジ13bによって壁13に固定されている。
【0030】また、タンク室18の吐出室21側には、
熱交換器側へ液体を吐出するための吐出口26が設けら
れている。この吐出口26は、図5(A)及び(B)に
示すように、ポンプ部6の吐出室21と外部とを挿通す
る口部26aと、この口部26aの内周端より第1ケー
ス2の外部に延出された筒状の突出部26bと、突出部
26の下端から筒状の突出部26bの途中部分まで延出
され突出部26bの内壁の一部を分断する整流リブ26
cとからなっている。なお、本実施の形態では、整流リ
ブ26cを第1ケース2と一体的に形成したが、整流リ
ブ26cを金属製の板状部材で形成し、これを突出部2
6b内に嵌め込むようにしてもよい。この場合突出部2
6bの内壁に、整流リブ26cを嵌め込むためのスリッ
トを形成するのが好ましい。
【0031】整流リブ26cは、ポンプ部6内のインペ
ラ10の回転によって渦水流となって吐出室21へ送ら
れ、渦水流の状態のまま吐出口26から吐出されようと
する液体の流れを、直線的な流れに整えるためのものと
なっている。すなわち、整流リブ26は、筒状の突出部
26bの内壁を分断するように形成されるため、突出部
26bの内壁を液体が螺旋状に送られるのを防止する。
この構成により、ポンプ部6の揚水動作によって吸い上
げられた液体は、直線的な流れとなって吐出口26の外
部へ送られる。その結果、液体は、吐出口26の外部に
設けられたフロースイッチ(図示省略)に、直線的にぶ
つかりフロースイッチを所定の流量で確実に作動せしめ
るものとなる。なお、このように構成された吐出口26
にパイプ(図示省略)の一端を接続させると共に、パイ
プの他端を熱交換器に接続することによって、ポンプ部
6は熱交換器と連通される。
【0032】なお、吐出室21は、導出口4b,5bに
よってポンプ室19と連通されており、液体がポンプ室
19から導出されるようになっている。この吐出室21
では、ポンプ室19で撹拌されて形成された呼び水と空
気との混合体が、再び呼び水と空気とに分離されるよう
になっている。なお、吐出室21は、還流孔4c,4
c,5c,5cによってもポンプ室19と連通されてお
り、導出されてきた呼び水と空気との混合体から分離さ
れた呼び水を、再びポンプ室19へ還流するようになっ
ている。
【0033】一方、ポンプ室19の内部は、図1及び図
6に示すように、駆動モータ9の駆動マグネット16に
従動するインペラ10を回転自在に格納しているインペ
ラ室27と、このインペラ室27に連通している流体通
路28とに分離されている。インペラ室27の中央部分
には、両端をそれぞれ固定された固定軸15が設けられ
ている。この固定軸15には、インペラ10が回転自在
に支承されている。
【0034】また、インペラ室27は、導入口4a,5
aによって吸引室20と連通されている。そのため、イ
ンペラ室27は、インペラ10が回転すると、吸引室2
0内の液体及び空気が導入口4a,5aより吸込まれる
ようになっている。また、インペラ室27は、還流孔4
c,4c,5c,5cによって吐出室21と連通されて
いる。そのため、インペラ室27は、吐出室21に導出
された液体が還流孔4c,4c,5c,5cより還流さ
れるようになっている。
【0035】一方、流体通路28は、導出口4b,5b
によって吐出室21と連通されており、インペラ室27
から流体通路28へ送られてきた液体及び空気は、導出
口4b,5bより吐出室21へ導出されるようになって
いる。また、流体通路28内には、インペラ室27から
送られてきた液体を導出口4b,5bへスムーズに導く
ための案内壁29が設けられている。
【0036】また、第2ケース3には、駆動モータ9が
固定されている。この駆動モータ9は、図1に示すよう
に、モータケース8と、モータケース8に固定された地
板7と、ステータ部30と、ロータ部31と、このロー
タ部31を回転可能に保持する回転軸32と、回転軸3
2の一端に固定された皿状の回転体33と、回転体33
に固定された駆動マグネット16と、回転軸32を支承
する2つの軸受部34,35と、から主に構成されてい
る。なお、この駆動モータ9は、本実施の形態の自吸式
ポンプ1における駆動源となっており、ステータ部30
に電力を供給すると回転磁界が発生し、この回転磁界に
ロータ部31が誘導される誘導モータとなっている。
【0037】モータケース8は、カップ状のケース体8
e,8fを複数のネジ8gで固定して一体的に形成した
ものとなっており、略円筒形状の外面部36と、この外
面部36の両端を閉塞する円底部37,38から構成さ
れている。モータケース8には、内部の熱の上昇を抑え
るために複数の空気孔8hが形成されている。一方の円
底部37には、円盤状で中心部分に貫通孔39が設けら
れた地板7が接着固定されている。この地板7のモータ
ケース8を接着した側とは反対側の面の外周縁部分は、
第2ケース3に形成されたモータ固定部12の側壁14
の端面に嵌合固定されている。この構成によって、駆動
モータ9はポンプ部6に固定されると共に、地板7は第
2ケース3と協働してマグネット格納部17を画成して
いる。
【0038】また、一方の円底部37の中央部分には、
モータケース8内部方向に凹んだ凹部40が形成されて
いる。この凹部40の中央部分には、モータケース8の
外側に突出する凸部41が形成されている。この凸部4
1の内側には、一方の軸受部34が配置されている。こ
の軸受部34は、回転軸32の一端近傍を回転自在に支
承している。なお、回転軸32の一端近傍には、E型リ
ング42が嵌められており、このE型リング42が軸受
部34に当接することによって回転軸32のスラスト方
向の抜け防止と移動防止を行っている。
【0039】なお、凸部41の中央部分には、貫通孔4
3が形成されており、回転軸32はモータケース8の内
部より貫通孔43を通ってポンプ部6側へ突出してい
る。また、回転軸32のモータケース8より突出した側
の先端には、略円板形状に形成された回転体33が固定
されている。この回転体33は、回転軸32に固定され
る固定部33aと、この固定部33aより地板7の貫通
孔39内を通ってマグネット格納部17内に延出された
円筒部33bと、円筒部33bに一体的に連続しマグネ
ット格納部17内に配置する円盤状の平面部33cから
形成されている。
【0040】さらに、この回転体33の平面部33cに
は、円盤形状に形成された駆動マグネット16が固定さ
れており、この駆動マグネット16は、マグネット格納
部17内で壁13を隔ててインペラ10に対向配置され
ている。なお、駆動マグネット16は、周方向にNS交
互に10極着磁されたフェライトマグネットで形成され
ているが、駆動マグネット16の着磁の方向及び極数
は、適宜変更しても良い。また、回転体33は、駆動マ
グネット16のバックヨークとなっており、駆動マグネ
ット16の磁力を集磁する効果を有している。
【0041】なお、他方の円底部38の中央部分にも、
一方の円底部37同様、凹部44が形成されており、こ
の凹部44の中央部分には、凸部45が形成されてい
る。この凸部45の内側には、他方の軸受部35が配置
されている。この軸受部35は、回転軸32の他端を回
転自在に支承している。この回転軸32の他端近傍に
は、E型リング46が嵌められており、このE型リング
46が軸受部35に当接することによって回転軸32の
スラスト方向の抜け防止と移動防止を行っている。
【0042】ステータ部30は、図1に示すように、モ
ータケース8の内側に配置されている。そして、ステー
タ部30は、磁性材で形成されたコア部材47と巻線4
8で形成されており、巻線48に電流を供給することに
よりロータ部31を回転させる回転磁界を発生させるよ
うになっている。
【0043】一方、ロータ部31は、珪素合板や軟鉄等
の磁性部材を積層して構成された円柱部材で形成されて
いる。このロータ部31の中央部分には、貫通孔31a
が設けられており、この貫通孔31a内には回転軸32
が固定されている。このように構成されたロータ部31
は、ステータ部30のコア部材47に対して、対向配置
されている。したがって、ロータ部31は、ステータ部
30に通電され回転磁界が発生すると、この回転磁界に
誘導される誘導子となっており、回転軸32と一体的に
回転するようになっている。
【0044】なお、インペラ室27内に設けられている
インペラ10は、図1及び図6に示すように、インペラ
室27の内径より僅かに小さな同じ外径を有する2枚の
円盤状部材49,50が内部空間を空けて同軸上に連結
された形状となっている。そして、インペラ10のタン
ク室18側に対向している円盤状部材49の中心部分に
は、液体及び空気をインペラ10の内部に取り込むため
の取り込み口51が形成されている。
【0045】また、円盤状部材49,50は、円盤状部
材49,50の内部を複数の流路52として各々隔離す
る複数の隔壁53によって連結されている。この隔壁5
3は、それぞれインペラ10の取り込み口51の縁部分
より外周方向に向かって螺旋状に放射するように形成さ
れている。
【0046】複数の流路52は、各々一方側が取り込み
口51の縁部分に開放されており、この開放部分が流路
52の入口52aとなっている。また、複数の流路52
は、さらに内部で複数に分離されている。そして、その
各々の他方側がインペラ10の外周部分に開放されてお
り、この外周部分が液体を吐き出す流路52の出口52
bとなっている。すなわち、各流路52は、入口52a
から出口52bまでの区間を、両円盤状部材49,50
と隔壁53によって完全に隔離されており、液体はこの
狭い各流路52内を強い圧力を受けながら通過すること
となる。したがって、吸引室20内の液体は、取り込み
口51からインペラ10内に導入され、流路52の入口
52a及び出口52bを通って、効率よくインペラ10
の外側に排出されるようになっている。なお、インペラ
10によって、自吸過程において撹拌された呼び水と空
気と及び揚水動作時の液体は、インペラ室27内で渦水
流となる。
【0047】また、インペラ10の外周部分で、かつ隔
壁53の外側端となっている位置には、取り込み口51
が設けられた側の面、すなわち、円盤状部材49のタン
ク室18に対向している側の面が開放された切欠き形状
で形成された切欠部54が形成されている。なお、この
切欠部54は、それぞれインペラ10の外周端より回転
中心方向に向かって切欠かれた形状を有している。この
切欠部54は、タンク室18の吐出室21から還流孔4
c,4c,5c,5cを通ってインペラ室27の外側に
還流されてきた液体と、空気とを撹拌し混合するための
ものとなっている。なお、還流孔4c,4c,5c,5
cは、自吸過程において液体を効率よく空気と混合する
ために、インペラ室27の外側に対応する位置、すなわ
ち切欠部54の回転軌跡の近傍に設けられている。
【0048】また、インペラ10の駆動モータ9に対向
している側の円盤状部材50の回転中心には、挿通孔5
5が形成されており、この挿通孔55内には円環状の中
心軸10aが嵌合固定されている。この中心軸10aの
内周面は、固定軸15に摺接するようになっており、こ
れによってインペラ10は固定軸15に回転自在に支承
されることとなる。
【0049】また、円盤状部材50は、ドーナツ形状の
従動マグネット56を内部に配置し一体的に成形されて
いる。この従動マグネット56は、周方向にNS交互に
10極着磁された吸着力に優れたフェライトマグネット
で形成されている。すなわち、インペラ10内の従動マ
グネット56を、モータ固定部12の壁13を隔てて駆
動モータ9の駆動マグネット16に対向配置させてい
る。これによって、駆動マグネット16が回転すると、
従動マグネット56が駆動マグネット16に従動し、イ
ンペラ10が駆動モータ9のロータ部31と一体的に回
転するようになっている。なお、従動マグネット56の
着磁の方向及び極数は、適宜変更しても良い。
【0050】上述したように構成された本発明の実施の
形態の自吸式ポンプ1の動作について、以下に説明す
る。
【0051】この自吸式ポンプ1は、吸引口23の突出
部23bにパイプ(図示省略)を連結し、このパイプを
液体源(図示省略)と接続することによって液体源と連
結される。このとき、自吸式ポンプ1と液体源とを連結
したパイプ内には空気が滞留している。一方、ポンプ部
6内には、予め自吸過程に必要な所定量の呼び水が、イ
ンペラ室27のインペラ10全体が漬かる程度、すなわ
ちポンプ部6の容積の2/3程度に供給されている。ま
た、自吸式ポンプ1は、吐出口26の突出部26bにパ
イプ(図示省略)を連結することによって、熱交換器
(図示省略)とも連結されている。さらに、この熱交換
器は、液体源とも連通されている。
【0052】上述したように設定された自吸式ポンプ1
は、以下のような手順で自吸過程を行なう。まず、駆動
モータ9のコア部材47に挿入もしくは巻き付けられた
巻線48に電力が供給されると、ステータ部30には回
転磁界が発生する。この回転磁界は、コア部材47より
ロータ部31に伝達されることとなる。
【0053】ロータ部31は、ステータ部30で発生さ
れた回転磁界よって駆動される誘導子となっており、ス
テータ部30で発生された磁界によって回転軸32を回
転中心として回転軸32と一体的に回転する。この回転
軸32の一端には、回転体33に固定された駆動マグネ
ット16が配置されており、駆動マグネット16が回転
軸32と一体的に回転する。このようにして駆動マグネ
ット16がマグネット格納部17内で回転すると、モー
タ固定部12の壁13を隔てて駆動マグネット16に対
向配置された従動マグネット56が、駆動マグネット1
6に従動して回転する。なお、この従動マグネット56
は、インペラ10の円盤状部材50の内部に一体的に成
形されたものとなっている。したがって、インペラ10
は、ステータ部30で発生した回転磁界によって、イン
ペラ室27内で固定軸15に支承されながら回転するこ
ととなる。
【0054】このようにステータ部30に電流を供給す
ることにより、インペラ10がインペラ室27内で回転
されると、ポンプ室19のインペラ室27内では、予め
供給された呼び水と空気とがインペラ10の回転によっ
て撹拌される。このとき、インペラ室27内の呼び水と
空気は、インペラ10の回転により発生する遠心力でイ
ンペラ室27内の外側へいく。そして、インペラ10の
回転中心部分は、略真空状態となって負圧となる。これ
によって、吸引室20内の空気および液体源側のパイプ
内に滞留している空気は、導入口4a,5aよりインペ
ラ室27の中心部分に徐々に吸込まれる。このように液
体源側のパイプ内の空気が徐々にインペラ室27に向か
って吸引されると、この空気に続いて液体源の液体は、
空気に追従してインペラ室27に向かって吸込まれる。
【0055】ポンプ室19のインペラ室27内で撹拌さ
れインペラ10の遠心力によって、インペラ室27の外
側へ行った呼び水と空気とは、インペラ10の外周端部
分に形成された切欠部54で混合されながら流体通路2
8へ送られる。このときの呼び水と空気とは、渦巻状の
流れを形成しながら送られる。そして、流体通路28に
送られた呼び水と空気との混合体は、導出口4b,5b
より吐出室21へ導出され、吐出室21で呼び水と空気
とに分離される。そして、呼び水は、吐出室21より還
流孔4c,4c,5c,5cを通ってポンプ室19のイ
ンペラ室27に戻される。このとき空気は軽いので、吐
出室21内で上昇し、吐出室21より吐出口23を通っ
て熱交換器側に吐出される。
【0056】なお、インペラ10の外周端近傍で、かつ
隔壁53の外側部分には、撹拌部としての切欠部54が
形成されているので、インペラ室27の外側部分に還流
された呼び水は、切欠き部54によって撹拌されること
となる。これによって、インペラ室27内の呼び水と空
気との撹拌が促進され、呼び水と空気とが効率よく混合
されることとなる。
【0057】上述したように自吸過程においては、所定
量の呼び水をポンプ部6の内部空間に溜めた状態で、イ
ンペラ10を回転させることにより呼び水を空気と撹拌
しながらタンク室18とポンプ室19との間で循環させ
ている。一方、空気は、自吸過程において、液体源側の
パイプよりタンク室18の吸引室20に浸入し、吸引室
20からポンプ室19のインペラ室27に吸引される。
さらに、空気は、インペラ室27で呼び水と撹拌されて
流体通路28に運ばれ、流体通路28よりタンク室18
の吐出室21へ排出され、ここで呼び水と分離される。
【0058】さらに、空気は、吐出室21から吐出口2
6を通って熱交換器側へ吐出される。すなわち、呼び水
がタンク室18とポンプ室19との間を循環している間
に、液体源側のパイプに滞留している空気は呼び水と撹
拌されながら熱交換器側へ移動されることとなる。この
空気の移動に伴い、液体源の液体が空気の移動に追従し
て、自吸式ポンプ1に吸い上げられることとなる。
【0059】なお、液体源側のパイプ内に滞留している
空気が完全になくなり、自吸過程が終了した後、さらに
ステータ部30に電力を供給し続けると、液体源の液体
はパイプを通って吸引口23より吸引室20へ浸入して
くる。そしてさらに、液体は、吸引室20からインペラ
室27との連絡口となっている導入口4a,5aへ吸込
まれていく。
【0060】このように導入口4a,5aよりインペラ
室27へ入ってきた液体は、インペラ10の複数の流路
52を、インペラ8の回転中心に配置された入口52a
から外周部分に設けられた出口52bに向かって通過す
る。このように液体が、インペラ10と仕切り板4との
隙間が狭くなった状態のインペラ室27へ浸入し、しか
もインペラ10の内部空間で形成された流路52という
さらに狭い空間内を通過することにより、流路52内を
勢いよく効率よくインペラ10の外側へ排出されるよう
になっている。このとき、液体は、渦水流に形成される
こととなる。
【0061】このようにしてインペラ10の外側に排出
された渦水流となった液体は、流体通路28内に入り、
さらに、流体通路28から導出口4bを通って吐出室2
1へ送られる。そして、吐出室21に導出された液体
は、吐出口26より熱交換器へ送られる。なお、インペ
ラ10で撹拌され渦水流の状態で吐出室21へ送られて
きた液体は、吐出口26の筒状の突出部26b内を通過
する際に、整流リブ26cによって直線方向への流れに
整えられて吐出される。そのため、吐出口26内を通過
する液体の量が所定量を超えると、確実に吐出口26の
外側に設けられたフロースイッチを作動させることとな
る。なお、熱交換器で熱交換された液体は、液体源に戻
される。
【0062】本発明の自吸式ポンプの実施の形態は、上
述したように構成されているが、特にこれらに限定され
るものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変
更が可能である。例えば、上述した実施の形態では、吐
出口26に、口部26aの内周端からポンプ部6の外部
方向へ延出された整流リブ26cを設けて、筒状の突出
部26bの内壁を分断し、渦水流を直線状の流れに整流
するように構成しているが、整流リブ26cは他の形状
となっていてもよい。以下、整流リブ26cの変形例に
ついて図7から図11に示して説明する。
【0063】図7(A)及び(B)は、上述した実施の
形態の自吸式ポンプ1の整流リブのみを変形させた第1
の変形例の吐出口26付近の部分拡大図であり、吐出口
26の整流リブ26dは、筒状の突出部26b内の対称
の位置に2つ設けられている。これらの整流リブ26
d,26dは、口部26aから筒状の突出部26bの途
中部分まで軸方向に延出されていると共に、突出部26
bの内壁から吐出口26の中心部分に向かって途中まで
半径方向に延出されている。
【0064】また、図8(A)及び(B)は、第2の変
形例の吐出口26付近の部分拡大図であり、吐出口26
の整流リブ26eは、十字形状となっている。さらに、
図9(A)及び(B)は、第3の変形例の吐出口26付
近の部分拡大図であり、吐出口26の整流リブ26f
は、筒状の突出部26の軸方向全部を分断するように設
けられている。
【0065】また、図10(A)及び(B)は、第4の
変形例の吐出口26付近の部分拡大図となっている。図
10(A)及び(B)によれば、吐出口26の整流リブ
26gは、一部切欠きを有する非磁性のSUS部材で形
成された筒状の弾性金具を、2箇所において内側に突出
するように湾曲させたもので構成されている。そして、
この整流リブ26gを、撓ませながら吐出口26の突出
部26b内に突出部26b内に設けた段部aにぶつかる
まで、矢示X方向に進入させることによって、突出部2
6b内にに嵌め込むようにしている。なお、この第4の
変形例においては、突出部26bの内壁の段部aを設け
ず、整流リブ26gの弾性のみで、整流リブ26gを吐
出口26に保持させるようにしてもよい。
【0066】また、図11(A)及び(B)は、第5の
変形例の吐出口26付近の部分拡大図となっている。図
11(A)及び(B)によれば、吐出口26の整流リブ
26hは、直線部分とこれに連続する2つの半円筒部分
からなる変形S字型の非磁性のSUS部材で形成された
弾性金具で構成されている。そして、この整流リブ26
hを、撓ませながら吐出口26の突出部26b内に突出
部26b内に設けた段部aにぶつかるまで、矢示XI方
向に進入させることによって、突出部26b内にに嵌め
込むようにしている。なお、上述した第4の変形例と同
様、この第5の変形例においても、突出部26bの内壁
の段部aを設けず、整流リブ26hの弾性のみで、整流
リブ26hを吐出口26に保持させるようにしてもよ
い。
【0067】また、上述した実施の形態では、ゴムパッ
ド5にゴミ等の異物を排出する排出口5fを1箇所設け
たが、排出口は2箇所以上でもよい。また、排出口5f
は、の導入口5aの真下に該当する位置に設けられた
が、図12に示すように、導入口5aの斜め下の位置で
も、またはさらに他の位置でもよい。さらに、排出口5
fは、図13に示すように、非円形の形状で形成されて
もよい。
【0068】また、上述した自吸式ポンプ1は、液体が
インペラ10の内部空間内を通過する、いわゆるクロー
ズブレード方式の自吸式ポンプとしたが、本発明は、液
体をインペラ表面に形成した羽根部で撹拌する、いわゆ
るオープンブレード方式の自吸式ポンプにも適用するこ
とが可能である。
【0069】また、インペラ10の外周端部分には、自
吸過程における呼び水と空気との撹拌を促進させるため
の切欠部54を設けたが、撹拌を促進するためのものと
しては他のものを採用してもよいし、また、切欠き形状
を他の形状としたり、ときには無くてもよい。なお、切
欠部54の形状によって、自吸式ポンプ1のポンプ効率
や自吸効率に影響を与えることとなるので、インペラ1
0の外径に適宜合わせた羽根部とすることが望ましい。
また、切欠部10の大きさによって、自吸式ポンプ1の
静粛性に影響を与えることとなるので、インペラ10は
ポンプ効率及び自吸効率と併せて、騒音を抑えるのに適
宜合わせた大きさの羽根部とすることが望ましい。
【0070】またさらに、自吸式ポンプ1のポンプ効率
は、液体をかき回す役割を担う隔壁53の形状、角度及
びその数等により影響を受けることとなるので、隔壁5
3の形状、角度及びその数等においても、所望するポン
プ効率に合わせて適宜、設定することが望ましい。
【0071】また、吐出室21へ排出された液体をイン
ペラ室27へ還流するための還流孔4c,4c,5c,
5cは、2箇所に設けたが、1箇所や3箇所以上でも良
い。また、還流孔4c,4c,5c,5cは、インペラ
10の切欠部54の回転軌跡近傍に設けられたが、還流
孔4c,4c,5c,5cをこの位置に設けなくとも、
所望の自吸効率が得られる場合には、吐出室21とイン
ペラ室27とを挿通させる位置ならどこでも良い。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、吐出口に液体の流れを整えるための整流リ
ブを形成したので、揚水動作時にタンク室内で渦水流と
なっている液体が、整流リブによって直線的な流れに整
えられて吐出口から外部へ吐出される。その結果、吐出
口から所定量の液体が吐出されると、その吐出された液
体によって吐出口の外部に配置されるフロースイッチが
確実に作動可能となり、信頼性の高い自吸式ポンプとす
ることができる。
【0073】また、請求項2記載の発明によれば、仕切
り板に密着するように設けられた水漏れ防止用のゴムパ
ッドに、仕切り板との間に入り込む異物を排出するため
の排出口を設けたので、仕切り板とゴムパッドとの間
に、異物が挟まったとしても、流れる液体と共に排出口
から排出される。その結果、ゴムパッドが異物の堆積に
よってタンク室側に膨らんでポンプ性能に多大な影響を
与えるということを未然に防止することが可能な自吸式
ポンプとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における自吸式ポンプを示
した縦断面図である。
【図2】図1を矢示II方向から見た自吸式ポンプの第
1ケースの平面図である。
【図3】図1の矢示III方向から見た自吸式ポンプの
仕切り板の平面図である。
【図4】図1の矢示III方向から見た自吸式ポンプの
ゴムパッドの平面図である。
【図5】図2の第1ケースの吐出口付近の部分拡大図
で、(A)は(B)のV’−V’断面図で、(B)は
(A)を矢示V方向から見た図である。
【図6】図1を矢示III方向から見た自吸式ポンプの
第2ケース及びインペラの平面図である。
【図7】本発明の実施の形態における自吸式ポンプの第
1の変形例の吐出口付近を示した部分拡大図で、(A)
は(B)のVII’−VII’断面図で、(B)は
(A)を矢示VII方向から見た図である。
【図8】本発明の実施の形態における自吸式ポンプの第
2の変形例の吐出口付近を示した部分拡大図で、(A)
は(B)のVIII’−VIII’断面図で、(B)は
(A)を矢示VIII方向から見た図である。
【図9】本発明の実施の形態における自吸式ポンプの第
3の変形例の吐出口付近を示した部分拡大図で、(A)
は(B)のIX’−IX’断面図で、(B)は(A)を
矢示IX方向から見た図である。
【図10】本発明の実施の形態における自吸式ポンプの
第4の変形例の吐出口付近を示した部分拡大図で、
(A)は(B)のX’−X’断面図で、(B)は(A)
を矢示X方向から見た図である。
【図11】本発明の実施の形態における自吸式ポンプの
第5の変形例の吐出口付近を示した部分拡大図で、
(A)は(B)のXI’−XI’断面図で、(B)は
(A)を矢示XI方向から見た図である。
【図12】本発明の実施の形態における自吸式ポンプに
使用されるゴムパッドの変形例を示した平面図である。
【図13】本発明の実施の形態における自吸式ポンプに
使用されるゴムパッドの他の変形例を示した平面図であ
る。
【図14】従来の自吸式ポンプを示した縦断面図であ
る。
【図15】図14のXV−XV断面図である。
【符号の説明】
1 自吸式ポンプ 2 第1ケース 3 第2ケース 4 仕切り板 4a 導入口 4b 導出口 5 ゴムパッド 5a 導入口 5b 導出口 5f 排出口 6 ポンプ部 9 駆動モータ 10 インペラ 18 タンク室 19 ポンプ室 20 吸引室 21 吐出室 23 吸引口 26 吐出口 26c 整流リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F04D 29/70 F04D 29/70 N (72)発明者 弓田 行宣 長野県飯田市毛賀1020番地 株式会社三協 精機製作所飯田工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吸引するための吸引口を設けた吸
    引室及び吸引した上記液体を吐出するための吐出口を設
    けた吐出室からなるタンク室と、上記吸引室から吸引し
    た上記液体を上記吐出室側へ送り出すためのインペラを
    回転自在に格納するポンプ室と、を備えたポンプ部と、
    上記インペラを回転させるための駆動モータとを有し、
    上記ポンプ部の内部空間に所定量の呼び水を溜めた状態
    で上記インペラを回転させることにより、上記呼び水と
    空気とを撹拌しながら上記タンク室と上記ポンプ室との
    間で循環させる自吸過程を経て揚水動作を行う自吸式ポ
    ンプにおいて、上記吐出口に上記液体の流れを整えるた
    めの整流リブを形成したことを特徴とする自吸式ポン
    プ。
  2. 【請求項2】 液体を吸引するための吸引口を設けた吸
    引室及び吸引した上記液体を吐出するための吐出口を設
    けた吐出室からなるタンク室を構成する第1ケースと、
    上記吸引室から吸引した上記液体を上記吐出室側へ送り
    出すためのインペラを回転自在に格納するポンプ室を構
    成する第2ケースと、を上記吸引室から上記ポンプ室へ
    上記液体を導入する導入口及び上記ポンプ室から上記吐
    出室へ上記液体を導出する導出口を有する仕切り板を挟
    んで固定することによって形成されたポンプ部と、上記
    インペラを回転させるための駆動モータと、を有し、上
    記ポンプ部の内部空間に所定量の呼び水を貯めた状態で
    上記インペラを回転させることにより、上記呼び水と空
    気とを撹拌しながら上記タンク室と上記ポンプ室との間
    で循環させる自吸過程を経て揚水動作を行う自吸式ポン
    プにおいて、上記ポンプ部から外部への上記液体の漏れ
    を防止すると共に上記タンク室と上記ポンプ室間の上記
    液体の漏れを防止するゴムパッドを上記仕切り板に密着
    するように設け、かつこのゴムパッドに上記仕切り板と
    の間に入り込む異物を排出するための排出口を設けたこ
    とを特徴とする自吸式ポンプ。
JP15201698A 1998-05-15 1998-05-15 自吸式ポンプ Pending JPH11324966A (ja)

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JP15201698A JPH11324966A (ja) 1998-05-15 1998-05-15 自吸式ポンプ

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JP2001355589A (ja) * 2000-06-16 2001-12-26 Nidec Shibaura Corp 自吸式ポンプ
JP2010104870A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Panasonic Electric Works Co Ltd 気体溶解装置
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