JPH11324198A - 壁体支持装置 - Google Patents

壁体支持装置

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Publication number
JPH11324198A
JPH11324198A JP12876698A JP12876698A JPH11324198A JP H11324198 A JPH11324198 A JP H11324198A JP 12876698 A JP12876698 A JP 12876698A JP 12876698 A JP12876698 A JP 12876698A JP H11324198 A JPH11324198 A JP H11324198A
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JP
Japan
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wall
support
wall body
building
auxiliary
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JP12876698A
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English (en)
Inventor
Akihiko Takeda
昭彦 竹田
Masaaki Hirose
正明 廣瀬
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YKK AP Inc
Original Assignee
YKK AP Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 壁体に孔をあける必要が無くかつ現場施工性
も向上でき、壁体の左右方向のジョイントをバッドジョ
イントにできる壁体支持装置を提供すること。 【解決手段】 壁体支持装置は、壁体8の上下両端縁を
支持する無目5,6と、建物の躯体1に固定されて壁体
8の側端縁に沿って配置された補助躯体4と、補助躯体
4に取り付けられかつ壁体8の側端縁を挟持して支持す
る支持具9とを備える。無目5,6は、壁体8の荷重を
支持する。支持具9は、壁体8に加わる耐風圧のみを支
持すればよく、壁体8の適切な位置のみに配置できるた
め、方立のように壁体の側端縁全体に渡って設ける必要
が無く、各壁体8の左右両端縁のジョイント部分をバッ
ドジョイントにできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物における外壁
などを構成する一般的なガラスパネル、熱線反射ガラス
パネル、金属パネル等の各種壁体を鉄骨や床スラブ等の
建物躯体に支持する壁体支持装置に関する。
【0002】
【背景技術】近年のビル等では、カーテンウォールによ
る外壁面にも様々な意匠のものが使用されるようになっ
た。例えば、外装デザインとして、全面ガラスカーテン
ウォールを構成する場合、ガラスを支持する構造材(無
目や方立)をできるだけ無くすような要望がある。この
ようなカーテンウォールを構成する方法として、各ガラ
スパネルの横方向の連続性を維持するために、各ガラス
パネルの左右両端縁をバットジョイント(突付け)で接
合する方法がある。
【0003】各ガラスパネルをバットジョイントとし、
ガラスを支持する方法としては、通常、DPG(ドット
・ポイント・グレイジング)方式のカーテンウォール
や、SSG(ストラクチュウアル シーラント グレー
ジング)方式のカーテンウォールが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、DPG
方式のカーテンウォールは、ガラスパネル等の壁体の四
隅に貫通孔を形成し、互いに隣接する4枚の壁体の4つ
の貫通孔を、躯体に取り付けられた正面略「工」字形の
壁体固定部材に固定するため、利用できる壁体に制限が
あるとともに、パネルに貫通孔を形成しなければならな
いため、製造が煩雑であるという問題があった。特に、
壁体として熱線反射ガラスを利用しようとする場合、熱
線反射ガラスに貫通孔を形成するとガラスの反射影像に
歪みが生じてしまうという問題があり、熱線反射ガラス
を利用したい場合にDPG工法は採用できなかった。
【0005】一方、SSG方式のカーテンウォールで
は、壁体の左右両端縁の室内側に方立などの支持部材を
配置し、この支持部材とガラスなどの壁体との間にシリ
コーンゴム系などの構造シーラントを充填して構造接着
系を形成し、壁体を支持しているため、施工作業が煩雑
になり、施工作業性が低下するという問題があった。
【0006】本発明の目的は、壁体に孔をあける必要が
無く、かつ現場施工性も向上できるとともに、壁体の左
右方向のジョイントをバッドジョイントとすることがで
きる壁体支持装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、建物の壁面を
構成する壁体を支持する壁体支持装置であって、壁体の
上下両端縁をそれぞれ支持する無目と、建物の躯体に固
定されて前記壁体の側端縁に沿って配置された補助躯体
と、この補助躯体に取り付けられるとともに前記壁体の
側端縁を挟持して支持する支持具とを備えたことを特徴
とするものである。
【0008】ここで、壁体としては、一般的な透明ガラ
スパネルだけではなく、熱線反射ガラスパネルや金属パ
ネル等の各種パネルを利用することができる。
【0009】本発明においては、壁体の上下両端縁に設
けられた無目で壁体の荷重を支持するとともに、補助躯
体に取り付けられた支持具で壁体の側端縁を挟持して壁
体に加わる耐風圧(風による正圧、負圧)を支持するこ
とができる。この際、支持具は耐風圧のみを支持すれば
よいため、壁体の上下方向の中間部分等、耐風圧を支持
するのに適切な位置のみに配置することができる。この
ため、方立のように壁体の側端縁全体に渡って設ける必
要が無く、各壁体の左右両端縁のジョイント部分をシリ
コーンシール等を介在させてバッドジョイントとするこ
とができる。
【0010】また、DPG工法のように壁体に貫通孔を
形成する必要がないため、熱線反射ガラスパネル等の特
殊な壁体を利用することができる。さらに、SSG工法
のような構造接着剤を用いて壁体の側端縁を接着させる
必要がなく、ボルト、ナットなどを用いて支持具で壁体
を挟持すればよいため、施工作業性も向上できる。
【0011】この際、前記支持具は、補助躯体から突出
された支持片と、この支持片に対して壁体の壁面に沿っ
た水平方向に移動可能に保持された基端側プレートと、
この基端側プレートに対して前記壁体を挟んで配置され
て前記基端側プレートと共に壁体を挟持する先端側プレ
ートとを備えて構成されていることが好ましい。
【0012】このような支持具を用いれば、基端側プレ
ートを補助躯体側の支持片に対して壁面に沿った水平方
向に移動可能としているので、地震等によって層間変位
が生じた際に支持片に対して基端側プレートが左右にス
ライドすることでその変位を吸収することができ、壁体
に加わる応力を軽減することができる。
【0013】また、前記無目は建物の床の室外側に配置
されており、この無目には換気装置が組み込まれていて
もよい。無目が建物の床レベルに配置されていれば、建
物の床から天井までを1枚の壁体を配置して構成するこ
とになり、床から天井までの途中に無目が配置されない
ため、壁体の面積が大きくなって壁体が強調された外観
を構成することができる。このため、壁体としてガラス
等を用いれば、建物の外壁を全面ガラス状態にすること
ができ、意匠性を向上することができる。
【0014】さらに、この無目部分に換気装置が組み込
まれていることから、壁体部分に換気装置を設ける場合
に比べて、雨仕舞が容易になるとともに、壁体部分の意
匠性を向上することができる。
【0015】また、建物の壁面のスパンドレル部分にお
ける補助躯体の室内側には、耐火パネルが配置されてい
ることが好ましい。ビル等では、上階への延焼防止のた
めに、建物の床(天井)と、壁体(外壁)との隙間を耐
火パネルで塞ぐ必要がある。この耐火パネルを補助躯体
の室内側に配置することで、壁体をガラス等で構成した
場合に、室外側からは補助躯体が強調され、耐火パネル
は目立たなくなるので、耐火パネルを設けた部分の外観
を耐火パネルが設けられていない部分(ビジョン部)と
ほぼ同様にすることができ、意匠性を向上させることが
できる。
【0016】また、前記支持具は、少なくとも壁体の側
端縁に沿ってかつ上下に所定間隔離れた2カ所に配置さ
れるとともに、下側の支持具は床側から延出された前記
補助躯体に支持され、上側の支持具は天井側から延出さ
れた補助躯体に支持されていることが好ましい。支持具
を壁体の側端縁の上下方向中間部における2カ所に配置
することで、比較的高さ寸法の大きな壁体であってもそ
の耐風圧を支持することができる。また、支持具が取り
付けられる補助躯体を、床および天井側からそれぞれ延
長することで、各支持具間には補助躯体を無くすことが
できる。このため、例えば、床上に立っている人の目線
位置の補助躯体を無くすことができて室内からの視界が
妨げられることが殆どなく、ガラスパネル等を用いた場
合に室内外の見通しがよいカーテンウォールを構成する
ことができるとともに、意匠性も向上できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1には、本発明の壁体支持装
置を建物のカーテンウォールに適用した実施形態が示さ
れている。建物は、耐火被覆されたH型鋼からなる躯体
1を備え、この躯体1には、コンクリート製の床パネル
2が載置固定されて建物の床を形成している。また、床
パネル2の下方には、天井パネル3が躯体1に支持され
て配置されており、建物の天井を形成している。
【0018】躯体1には、H型鋼からなる補助躯体4が
図示しないブラケットを介して取り付けられている。こ
の補助躯体4は、そのほぼ中間部分が躯体1(床部分)
に位置するように取り付けられており、その上端側は建
物の床よりも上方に突出して設けられ、その下端側は天
井よりも下方に突出して設けられている。
【0019】補助躯体4において、床パネル2および天
井パネル3の室外側には、図2〜4にも示すように、第
1の無目5および第2の無目6がそれぞれ隣接する補助
躯体4に跨って配置されてボルト止めされている。
【0020】無目5とその下方に配置された無目6間
(床パネル2および天井パネル3間の床下部分)には、
スパンドレル部分を構成する熱線反射ガラスパネル等か
らなる壁体7が配置されている。また、無目5とその上
方に配置された無目6間(床から天井間の室内空間部
分)には、ビジョン部分を構成する熱線反射ガラスパネ
ル等からなる壁体8が配置されている。
【0021】そして、補助躯体4の上端および下端に
は、図1に示すように、隣接する壁体8の側端縁間(目
地部分)に配置されて壁体8を保持する支持具9がそれ
ぞれ取り付けられている。これらの補助躯体4、無目
5,6、支持具9により壁体8を支持する壁体支持装置
が構成されている。
【0022】無目5は、図3に示すように、3つの中空
状部分を有する断面形状の押出形材で構成されている。
無目5の上面部10には、上方に突出した突出片11が
形成されており、この突出片11と上面部10に取り付
けられた押縁12とで壁体8の下端部を保持する保持溝
13が形成されている。保持溝13には、セッティング
ブロック14が配置され、このセッティングブロック1
4上に載置された壁体8の下端縁は、突出片11に取り
付けられたグレイジングビート15と、押縁12側に充
填されたバックアップ材16、シリコーンシール等から
なるシーリング材17とを介して突出片11および押縁
12で保持されている。なお、上面部10のセッティン
グブロック14の下方には、水抜穴18が形成され、保
持溝13内に浸入した雨水を排水できるように構成され
ている。
【0023】また、無目5の下面部20にも押縁12が
取り付けられており、この押縁12と下面部20とで壁
体7の上端部を保持する保持溝21が形成されている。
そして、保持溝21内に配置された壁体7の上端縁は、
グレイジングビート15、バックアップ材16、シーリ
ング材17を介して下面部20および押縁12で保持さ
れている。
【0024】無目5の上面部10および下面部20を連
結する2本の縦連結部の内の室外側の連結部22には、
複数のスリットからなる開口23が形成されており、こ
の開口23の室外面には鳥や虫の侵入を防止するため
に、細かな穴が形成されたパンチングパネル24や防虫
網(図示せず)が配置されている。また、上面部10に
も、複数のスリットからなる開口25が形成され、この
開口25の室内面にはパンチングパネル24が配置され
ている。
【0025】開口25は、上面部10の突出片11に回
動自在に支持された換気蓋26によって開閉可能とされ
ている。この換気蓋26つまり開口23,25は、図1
にも示すように、2本の補助躯体4間に配置される無目
5の左右方向中間部に無目5の長手方向に沿って設けら
れている。
【0026】そして、無目5の上面部10、下面部2
0、連結部22で囲まれた空間27は、室外に連通され
ているため、換気蓋26を開くことで開口23、開口2
5を介して室内外が連通されて換気を行うことができる
ようにされている。つまり、無目5には、開口23、開
口25、パンチングパネル24、換気蓋26、空間27
等により構成される換気装置が組み込まれ、比較的大き
な換気口を確保して効率的な自然換気ができるようにさ
れている。なお、前記空間27は、壁体7,8の清掃等
に利用されるゴンドラのガイドレールとしても利用でき
るようにされている。
【0027】無目6は、図4に示すように、室内側が中
空状に形成され、室外側が略H字状に形成された断面形
状の押出形材で構成されている。この無目6の断面略H
字状に形成された室外部分には、壁体7,8を保持する
保持溝31,32が形成されている。すなわち、上面側
の保持溝31には、その内部にセッティングブロック3
3が配置され、このセッティングブロック33上に載置
された壁体7の下端縁がグレイジングビート15、バッ
クアップ材16、シーリング材17を介して保持されて
いる。同様に、無目6の下面側の保持溝32にも、壁体
8の上端縁がグレイジングビート15、バックアップ材
16、シーリング材17を介して保持されている。
【0028】保持溝31には、無目6の室外面に開口さ
れた水抜穴34が連通され、保持溝31内に浸入した雨
水を室外に排水可能とされている。なお、この水抜穴3
4は直接室外に面して形成されているため、風等によっ
て雨水が保持溝31から室内側に吹き戻されないよう
に、前記セッティングブロック33は水抜穴34部分に
配置されかつ保持溝31内面に当接され、バッフルとし
て機能している。
【0029】このように構成された無目5,6は、無目
5,6の室内面に無目5,6の長手方向に沿って形成さ
れたリップ溝28内に嵌挿されたボルト29を補助躯体
4のフランジに形成された穴を介してナット30を螺合
することで、補助躯体4に対して壁面に沿った水平方向
(左右方向)に移動可能に取り付けられている。
【0030】壁体7は、上下方向の高さ寸法が1m程度
と短いため、その上下両端のみを無目5,6で保持して
おり、左右両側端部分は隣接する他の壁体7とバッドジ
ョイントとされている。すなわち、図4,5にも示すよ
うに、無目5,6間には、断面略L字状のブラケット3
5を介して断面略H字状の方立36が掛け渡されてい
る。この方立36には断面略コ字状のカバー37が嵌合
されてブラケット35のボルト止め部分を被覆してい
る。そして、この方立36の室外面に取り付けられたグ
レイジングビート38が壁体7の室内面に当接され、グ
レイジングビート38間に配置されたバックアップ材3
9が壁体7の目地部分に配置され、この目地部分はシー
リング材40でシールされている。
【0031】壁体8は、図1に示すように、上下方向の
高さ寸法が3m程度と長いため、左右両端縁は上下方向
の中間2カ所で支持具9により支持されている。なお、
本実施形態では、支持具9の配置個所は、上端および下
端からの高さが壁体8の上下方向の高さ寸法の1/3と
なる位置、つまり床パネル2から約1mの高さ位置と、
約2mの高さ位置とにそれぞれ設けられている。そし
て、支持具9間、つまり床パネル2からの高さが1m〜
2m程度の間には、補助躯体4が設けられておらず、人
が床パネル2上に立った際の視界を良好にできるように
されている。
【0032】支持具9は、図6,7に示すように各補助
躯体4の上端部および下端部から室外方向に向かって突
設された支持片51と、この支持片51に対して壁体8
の壁面に沿った水平方向(左右方向)には移動可能にか
つ室内外方向には移動不能に保持された基端側プレート
52と、この基端側プレート52に対して前記壁体8を
挟んで配置された先端側プレート53とを備えて構成さ
れている。
【0033】支持片51は、補助躯体4の室外面に溶接
等で固定されたナット55と、このナット55に螺合さ
れた連結プレート56とで構成されている。連結プレー
ト56は、ナット55に螺合されることでその室内外方
向の位置を調整可能とされ、この室内外方向の位置を調
整後にナット55にねじ込まれる止めねじ57によって
室内外方向の位置が固定されるように構成されている。
【0034】基端側プレート52は、ほぼ十字形状のス
テンレス製プレートからなり、そのプレート表面から2
枚の連結板58が突設されている。そして、この2枚の
連結板58間に連結プレート56を配置し、これらの各
連結板58および連結プレート56を介して化粧ナット
59および化粧ボルト60を螺合することで、基端側プ
レート52は連結プレート56に対して上下方向に回動
自在に取り付けられている。また、各連結板58間の隙
間は、連結プレート56の厚さ寸法よりも大きいため、
基端側プレート52は連結プレート56つまり支持片5
1に対して左右方向にスライド移動可能に取り付けられ
ている。
【0035】先端側プレート53は、基端側プレート5
2と同じ十字形状のステンレス製プレートからなる。先
端側プレート53の室内面には上下に2本のボルト61
が溶接されている。そして、各プレート52、53間に
各壁体8の側面部を配置し、先端側プレート53のボル
ト61を、ワッシャ62、スペーサ(ボルトカラー)6
3、基端側プレート52の貫通穴を介して化粧ナット6
4に螺合することで各壁体8は各プレート52,53で
挟持される。
【0036】なお、各プレート52,53の壁体8に当
接する面には、その外周に沿って設けられたシリコーン
ゴム等からなるクッション材65が貼付され、かつ壁体
8の厚さに合わせたスペーサ63が介在されていること
により、ボルト61、ナット64を締め付けた際に熱線
反射ガラス等からなる壁体8が傷ついたりしないように
構成されている。また、各壁体8間の目地部分には、シ
ーリング材が充填されてシールされている。補助躯体4
の上端部には、手摺66を支持する支持ブラケット67
が取り付けられている。
【0037】スパンドレル部に配置された壁体7を保持
する無目5には、図2にも示すように、床パネル2上面
に連続する窓台70が連結され、無目6には、天井パネ
ル3に連続する額縁71が連結されている。
【0038】この壁体7の室内側には、延焼防止用の耐
火パネル80が配置されている。すなわち、図3,4に
示すように、各無目5,6の室内面には断面L字状ある
いはコ字状に形成されかつ無目5,6に沿って長尺に形
成された耐火パネル保持材81がビス止めされている。
また、補助躯体4の室内面には、断面稲妻状に形成され
て補助躯体4間に掛け渡された耐火パネル保持材81が
ボルト止めされている。
【0039】これらの各保持材81,82によって、水
平方向に沿った耐火パネル80が各無目5,6の室内側
にかつ各補助躯体4間に掛け渡されて配置されている。
さらに、各耐火パネル80間でかつ補助躯体4の室内側
の位置には垂直方向に沿った耐火パネル80が配置され
ている。この耐火パネル80は、その上下方向は水平に
配置された各耐火パネル80に当接することで固定さ
れ、室内外方向は、図5に示すように、補助躯体4とこ
の補助躯体4に取り付けられた耐火パネル保持材83と
で挟持されることで固定されている。
【0040】このような本実施形態のカーテンウォール
は、ノックダウン工法により施工される。すなわち、各
種部材、壁体7,8等を現場に搬送し、躯体1に補助躯
体4を取り付けた後、各補助躯体4間に無目5,6を掛
け渡して取り付ける。そして、無目5,6に壁体7,8
を組み込み、さらに押縁12を取り付けて壁体7,8の
上下両端を保持するとともに、支持具9を用いて壁体
7,8の左右両側端を支持する。これらの取付作業は、
足場無しで建物内部から行うことができる。
【0041】そして、前記ゴンドラガイドレールとなる
空間27を利用してゴンドラを横移動させて壁体7,8
の外部側ガラスシールつまりバックアップ材16,シー
リング材17、シーリング材40等を充填するシール作
業を建物外部から行う。
【0042】さらに、各耐火パネル80の取り付けなど
を行い、カーテンウォールが完成する。また、壁体7,
8外面の清掃等のメンテナンス作業は、ゴンドラガイド
レール26を利用した横移動型のゴンドラや自動清掃機
を用いて行う。
【0043】このような本実施形態によれば、高さ寸法
の大きな壁体8の上下両端縁を無目5,6で支持すると
ともに、補助躯体4に取り付けられた支持具9で壁体8
の側端縁を挟持して支持しているので、無目5,6で壁
体8の荷重を支持することができるとともに、支持具9
で壁体8に加わる耐風圧を支持することができる。すな
わち、支持具9は、壁体8の耐風圧を支持するだけでよ
いため、支持具9の配置個所を少なくでき、かつ支持具
9自体を小さくでき、壁体8の側端縁全体を方立等で保
持する必要がないため、建物の壁面において縦材(方
立)が目立たず、壁体7,8が横方向に連続した外観意
匠を形成することができる。
【0044】さらに、支持具9を壁体8の側端縁の上下
方向中間部における2カ所に配置しているので、比較的
高さ寸法の大きな壁体8であってもその耐風圧を支持す
ることができる。
【0045】また、支持具9は、各壁体8間の目地部分
に配置されて各壁体8の側端縁を各プレート52,53
で室内外方向から挟持することで壁体8を支持している
ため、従来のDPG工法のように壁体に貫通穴を形成す
る必要が無い。このため、壁体7,8として利用できる
材質の制限が少なくなり、様々な壁体を利用できる。特
に、本実施形態のように壁体8として熱線反射ガラスを
用いた場合、このガラスに貫通穴を形成すると、ガラス
が僅かに湾曲などして反射影像に歪みが生じるが、本実
施形態によれば貫通穴が不要なため、反射影像に歪みが
生じず、建物の外観をより一層向上することができる。
【0046】さらに、支持具9は、各プレート52,5
3をボルト61、ナット64で締め付けることで壁体8
を挟持しているので、SSG工法のように構造接着剤を
用いる場合に比べて現場作業が簡単になり、施工性を向
上することができる。
【0047】支持具9の基端側プレート52、先端側プ
レート53を支持片51に対して左右方向にスライド移
動可能に設けているので、地震等で層間変位が生じても
その変位を吸収して壁体8側に伝わることを防止でき、
壁体8等に大きな応力が加わることも確実に防止でき
る。同様に、無目5,6も、リップ溝28にボルト29
を配置することで補助躯体4に対して左右方向にスライ
ド移動可能に設けているので、この点でも層間変位を吸
収することができる。
【0048】さらに、支持具9の支持片51は、ナット
55に対して連結プレート56を出入りさせることで位
置を調整でき、かつ支持片51に対してプレート52、
53を上下方向に回動できるため、支持具9のプレート
52,53を壁体8に対応させて容易に配置することが
でき、支持具9で壁体8を確実に保持することができ
る。
【0049】無目5,6を建物の床レベルに配置し、建
物の床から天井までを1枚の壁体8を配置して構成し、
床から天井までの途中に無目や腰壁パネルが配置されな
いため、ビジョン部を壁体8のみで構成することができ
る。このため、壁体8としてガラス等を用いれば、建物
の外壁を全面ガラス状態にすることができ、意匠性を向
上することができるとともに、室内からの見通しも向上
できる。
【0050】さらに、支持具9が取り付けられる補助躯
体4を、床および天井側からそれぞれ延出し、各支持具
9間の補助躯体4を無くしているので、床上に立ってい
る人の視線位置(床レベルから1m〜2mの間部分)の
補助躯体4を無くすことができて室内からの視界が妨げ
られることが殆どなく、室内外の見通しや意匠性をより
一層向上することができる。
【0051】また、延焼防止用の各耐火パネル80を、
スパンドレル部分における補助躯体4の室内側に配置し
ているので、壁体7をガラス等で構成した場合に、室外
側からは補助躯体4や無目5,6が強調され、耐火パネ
ル80は目立たなくなるので、耐火パネル80を設けた
部分の外観を耐火パネル80が設けられていない部分と
ほぼ同様にすることができ、意匠性を向上させることが
できる。
【0052】無目5に換気装置が組み込まれているの
で、壁体8部分に換気装置を設ける場合に比べて、雨仕
舞が容易になるとともに、壁体8部分の意匠性を向上す
ることができる。
【0053】スパンドレル部に配置される壁体7の目地
部分には、方立36を配置してバックアップ材39等を
保持しているので、その目地シール構造の性能を向上す
ることができる。このため、メンテナンスが難しい壁体
7の目地部分のシール性能を長期間維持することができ
る。
【0054】なお、本発明は、前述の各実施の形態に限
定されない。例えば、壁体としては、熱線反射ガラスパ
ネルに限らず、一般的なガラスパネルや強化ガラスパネ
ル、さらには金属パネル等でもよい。本発明の壁体支持
装置は、壁体側に加工する必要がなく、また無目5,6
で壁体の荷重を確実に支持できるため、様々な種類の壁
体を利用することができる。
【0055】また、前記実施形態では、支持具9を1枚
の壁体8の側端縁に2つずつ設けていたが、壁体8の上
下寸法がより小さい場合には1つの支持具9のみを設け
てもよいし、上下寸法がより大きい場合には3個以上の
支持具9を設けてもよい。この際、特に支持具9が1個
の場合には、補助躯体4を床あるいは天井の一方側から
のみ延出させてもよい。さらに、前記補助躯体4は、床
および天井間で分断されていたが、床から天井まで連続
する補助躯体を用いてもよい。
【0056】支持具9の形状、構造などは前記実施形態
のものに限らない。例えば、前記支持具9は、支持片5
1に対して基端側プレート52が左右方向にスライド移
動可能に設けていたが、補助躯体4に対して前記支持具
9全体を左右方向にスライド移動可能に設けてもよい
し、躯体1に対して補助躯体4をスライド移動可能に設
けてもよく、層間変位を吸収する構造は、実施にあたっ
て適宜設定すればよい。さらに、他の部分で層間変位を
吸収できる場合には、支持具9は補助躯体4に対して変
位できないようにしてもよい。
【0057】無目5,6は、床部分に配置されるものに
限らず、例えば腰壁パネルを設ける場合には、この腰壁
パネルの上端縁に沿って無目を設けてもよい。また、無
目5に組み込まれた換気装置は、前記実施形態の構造に
限らず、実施にあたって適宜な構造を選択すればよい。
また、この換気装置は必ずしも設ける必要はない。
【0058】さらに、前記実施形態では、耐火パネル8
0を補助躯体4の室内側に配置していたが、室外側に配
置してもよい。
【0059】
【発明の効果】このような本発明の壁体支持装置によれ
ば、壁体に孔をあける必要が無く、かつ現場施工性も向
上できるとともに、壁体の左右方向のジョイントをバッ
ドジョイントとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるカーテンウォール
を示す斜視図である。
【図2】前記実施形態の床部分を示す拡大斜視図であ
る。
【図3】前記実施形態の第1の無目部分を示す縦断面図
である。
【図4】前記実施形態の第2の無目部分を示す縦断面図
である。
【図5】前記実施形態の壁体の目地部分を示す横断面図
である。
【図6】前記実施形態の支持具を示す分解斜視図であ
る。
【図7】前記実施形態の支持具を示す横断面図である。
【符号の説明】
1…躯体、2…床パネル、3…天井パネル、4…補助躯
体、5,6…無目、7,8…壁体、9…支持具、26…
換気蓋、27…空間、51…支持片、52…基端側プレ
ート、53…先端側プレート、65…クッション材、8
0…耐火パネル、81,83…耐火パネル保持材。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の壁面を構成する壁体を支持する壁
    体支持装置であって、壁体の上下両端縁をそれぞれ支持
    する無目と、建物の躯体に固定されて前記壁体の側端縁
    に沿って配置された補助躯体と、この補助躯体に取り付
    けられるとともに前記壁体の側端縁を挟持して支持する
    支持具とを備えた壁体支持装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の壁体支持装置におい
    て、前記支持具は、補助躯体から突出された支持片と、
    この支持片に対して壁体の壁面に沿った水平方向に移動
    可能に保持された基端側プレートと、この基端側プレー
    トに対して前記壁体を挟んで配置されて前記基端側プレ
    ートと共に壁体を挟持する先端側プレートとを備えて構
    成されている壁体支持装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の壁体支
    持装置において、前記無目は建物の床の室外側に配置さ
    れており、この無目には換気装置が組み込まれている壁
    体支持装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の壁体支
    持装置において、建物の壁面のスパンドレル部分におけ
    る補助躯体の室内側に耐火パネルが配置されている壁体
    支持装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の壁体支
    持装置において、前記支持具は、少なくとも壁体の側端
    縁に沿ってかつ上下に所定間隔離れた2カ所に配置され
    るとともに、下側の支持具は床側から延出された前記補
    助躯体に支持され、上側の支持具は天井側から延出され
    た補助躯体に支持されている壁体支持装置。
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