JP3357221B2 - テンションカーテンウォール - Google Patents

テンションカーテンウォール

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JP3357221B2
JP3357221B2 JP18938495A JP18938495A JP3357221B2 JP 3357221 B2 JP3357221 B2 JP 3357221B2 JP 18938495 A JP18938495 A JP 18938495A JP 18938495 A JP18938495 A JP 18938495A JP 3357221 B2 JP3357221 B2 JP 3357221B2
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紀章 黒川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テンションカーテンウ
ォールに係り、特にビルの吹き抜けなどに配置されるカ
ーテンウォールに利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、建物の外壁としてカーテンウォ
ールを用いる方式が知られている。このカーテンウォー
ルは、通常、建物の上下床間に取り付けられる方立に、
ガラスパネル、アルミパネル、石材パネル等のパネル
(壁面材)を掛け渡して取り付けることで形成されてい
る。ここで、方立としては、通常H型鋼が用いられる
が、吹き抜け部などに配置されて高さ寸法が大きくなる
と、方立に加わる力も大きくなるため、必要な強度を得
るためには大きな断面のH型鋼を用いなければならず、
設置スペースが大きくなるという問題があった。
【0003】このため、小断面の方立を用いても支持強
度を高くできるものとして、テンションワイヤやテンシ
ョンロッド等のテンション材を用いて方立を補強したテ
ンションカーテンウォールが知られている。このテンシ
ョンカーテンウォールは、壁面材の室内側に方立を配置
し、この方立の室内側にコンプレッション棒を固定し、
各コンプレッション棒および建物の躯体(天井および
床)間にテンション材を張設し、方立に加わる力をテン
ション材で補強したものである。
【0004】このような方立によれば、大断面の方立を
用いなくても、テンション材で補強することで全体とし
て強度を向上することができ、方立が占めるスペースを
小さくでき、室内外の見通しも良くすることができて外
観も向上できる利点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
テンションカーテンウォールは、室内側に方立、コンプ
レッション棒およびテンション材が配置され、室内スペ
ースに突出部が生じるため、納まり上の制約が発生し、
建物によっては適用できないという問題があった。ま
た、方立の高さ寸法が非常に大きい場合には、コンプレ
ッション棒およびテンション材を設けても十分な補強を
行えないこともあり、テンション材を設けた場合でもあ
る程度の高さまでしか対応できず、このため、より高さ
が高い部分にも適用できるテンションカーテンウォール
が求められていた。
【0006】本発明の一つの目的は、室内側への突出寸
法が小さくて納まり上の制約を小さくできるテンション
カーテンウォールを提供することにある。また、本発明
の他の目的は、前記第1の目的に加えて、方立の高さ寸
法が非常に大きくても適用できるテンションカーテンウ
ォールを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のテンションカー
テンウォールは、基本的には、壁面材を挟んで方立およ
びテンション材が配置されていることを特徴とするもの
である。すなわち、本発明は、建物の上下躯体間に取り
付けられた方立の室外側または室内側の側面に壁面材を
取り付け、この壁面材を挟んで前記方立と反対側にテン
ション材を配置するとともに、前記方立の側面から壁面
材で構成された壁面を貫通してコンプレッション材を設
け、このコンプレッション材の壁面から突出された突出
部とコンプレッション材の上下に設けられた躯体との間
前記テンション材を接合したことを特徴とする。
【0008】また、本発明の他のテンションカーテンウ
ォールは、建物の上下躯体間に取り付けられた方立の
外側または室内側の側面に壁面材を取り付け、この壁面
材を挟んで前記方立と反対側にテンション材を配置する
とともに、両端が建物の躯体に取り付けられた水平梁を
方立の前記側面に接合し、前記方立の側面から壁面材で
構成された壁面を貫通してコンプレッション材を設け、
このコンプレッション材の壁面から突出された突出部と
コンプレッション材の上下に設けられた躯体または前記
水平梁との間に前記テンション材を接合したことを特徴
とする。
【0009】ここで、前記テンション材は、一端が前記
コンプレッション材の突出部の先端側に接合され、かつ
他端が上下の躯体または水平梁の壁面に近い側に接合さ
れた第1のテンション材と、一端が前記コンプレッショ
ン材の突出部の壁面に近い側に接合され、かつ他端が上
下の躯体または水平梁においてコンプレッション材の突
出部側であって壁面からコンプレッション材の先端部ま
でと同程度の長さ離れた位置に接合された第2のテンシ
ョン材とを備えて構成され、つまり第1および第2のテ
ンション材は、コンプレッション材の上下それぞれにお
いてたすき掛け状に配置されていることが好ましい。そ
して、コンプレッション材の上側に配置された第1のテ
ンション材を、第2のテンション材の壁面に沿った水平
方向の一方側に配置し、コンプレッション材の下側に配
置された第1のテンション材を、第2のテンション材の
壁面に沿った水平方向の他方側に配置することが、コン
プレッション材の倒れ防止の点から好ましい。
【0010】また、たすき掛け状に第1および第2のテ
ンション材を配置した場合、前記第1および第2のテン
ション材の躯体または水平梁に接合された各他端を、壁
面に沿った水平方向に互いに離れた位置に接合すること
が、各テンション材の干渉防止の点で好ましい。
【0011】さらに、前記テンション材には、そのテン
ション材を設置する際のテンション材の実効温度差(テ
ンション材あるいは方立の最高温度または最低温度と、
テンション材を設置した際の温度との差)に応じた初期
軸力が与えられていることが好ましい。また、前記テン
ション材には、テンション材に圧縮力が加えられる際に
座屈が発生しないように、その圧縮力に相当する引張力
を加える座屈防止用軸力が与えられていることが好まし
い。なお、前記テンション材には、初期軸力および座屈
防止用軸力の両方を加えておくことが好ましいが、座屈
を他の手段、例えばテンション材の接合部の位置をずら
すなどして防止している場合には、温度に応じた初期軸
力のみを与えてもよい。また、テンション材や方立の温
度変化が小さければ、初期軸力を与えずに座屈防止用軸
力のみを与えてもよい。
【0012】ここで、コンプレッション材を壁面を貫通
して配置するには、複数の壁面材(パネル)で壁面を構
成している際に、その各壁面材間の隙間にコンプレッシ
ョン材を配置したり、壁面材内に貫通穴を形成してコン
プレッション材を配置すればよい。
【0013】
【作用】このような本発明においては、壁面材を挟んで
方立と、テンション材およびコンプレッション材とがそ
れぞれ互いに反対側に配置されるため、すなわち、室内
外の一方に方立が配置され、他方にテンション材および
コンプレッション材が配置されるため、従来の方立、テ
ンション材およびコンプレッション材のすべてが室内側
に配置されたテンションカーテンウォールに比べて室内
側への突出寸法が小さくなり、納まり上の制約も小さく
なるため、様々な建物に適用可能となる。
【0014】また、両端を建物の躯体に固定した水平梁
を配置して方立に接続し、この水平梁とコンプレッショ
ン材との間、および建物の上下の躯体(天井、床)とコ
ンプレッション材との間にそれぞれテンション材を配置
すれば、方立の高さ寸法が大きな場合でも、途中の水平
梁においても方立に加わる力の一部が支持されるため、
十分な支持強度が得られる。
【0015】さらに、テンション材を、コンプレッショ
ン材の先端側から斜め上方および斜め下方に張設された
第1のテンション材と、コンプレッション材の壁面材に
近い側から斜め上方および斜め下方に張設された第2の
テンション材とを、たすき掛け状にクロスして配置した
際に、上側の第1のテンション材を、上側の第2のテン
ション材の壁面に沿った水平方向の一方側(例えば壁面
に向かって左側)に配置し、下側の第1のテンション材
を第2のテンション材の他方側(例えば壁面に向かって
右側)に配置すれば、コンプレッション材が壁面に沿っ
た水平方向に倒れそうになっても、いずれかの第1のテ
ンション材が第2のテンション材に係止されるため、コ
ンプレッション材の倒れが防止される。
【0016】また、第1および第2のテンション材の上
下の躯体または水平梁に接合された他端を、壁面に沿っ
た水平方向に互いに離して配置すれば、第1および第2
のテンション材をたすき掛けに配置した場合でも、その
クロス部分が互いに干渉せずに配置される。
【0017】さらに、テンション材にその設置時の実効
温度差に応じて設定された初期軸力を与えれば、温度変
化が大きな室外に配置された際にテンション材が温度変
化に応じて伸縮しても、その伸縮を考慮して所定の引張
力が与えられているため、温度変化に関わらず、テンシ
ョン材には常時必要な力が与えられる。また、テンショ
ン材に、圧縮力に対応した軸力を予め与えておけば、圧
縮力が加わった場合でも座屈の発生が防止される。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。本実施例のテンションカーテンウォール1は、
図1,2に示すように、建物の吹き抜け部分の外壁を構
成するものであり、建物の吹き抜け部の上下の躯体であ
る床スラブ2から天井梁3まで通された方立4と、建物
吹き抜け部の左右の躯体に両端が固定されて方立4に接
合された水平梁5と、方立4の側面から室外側に向かっ
て突設されたコンプレッション棒6と、方立4の室外側
の側面に取り付けられた壁面材であるガラスパネル7
と、コンプレッション棒6および水平梁5間やコンプレ
ッション棒6および上下の床スラブ2、天井梁3間に張
設された第1および第2のテンション材8,9とを備え
て構成されている。
【0019】テンション材8,9を保持するコンプレッ
ション棒6は、構造的にはガラスパネル7で構成される
カーテンウォール1の壁面を貫通して方立4の側面に固
定されており、コンプレッション棒6のガラスパネル7
よりも室外側に突出された突出部にテンション材8,9
が接合されている。
【0020】すなわち、第1のテンション材8は、図3
〜4にも示すように、コンプレッション棒6の上側およ
び下側にそれぞれ配置されるテンション材8A,8Bか
らなり、各テンション材8A,8Bの一端はコンプレッ
ション棒6の先端側にピン接合され、他端は水平梁3や
床スラブ2、天井梁3の基端側(ガラスパネル7よりも
室外側でかつガラスパネル7に近い位置)にピン接合さ
れている。同様に、第2のテンション材9も、コンプレ
ッション棒6の上側および下側にそれぞれ配置されるテ
ンション材9A,9Bからなり、各テンション材9A,
9Bの一端はコンプレッション棒6の基端側にピン接合
され、他端は水平梁3や床スラブ2、天井梁3のコンプ
レッション棒6の突出部側において、壁面からコンプレ
ッション棒6の先端部までと同程度の長さ離れた位置
ピン接合されている。
【0021】なお、カーテンウォール1の下部(1階部
分)は、図1に示すように、水平梁3までの高さ寸法が
大きくなっているため、床スラブ2と水平梁3との間に
は、2本のコンプレッション棒6がそれぞれ配置されて
いる。この際、各コンプレッション棒6間にたすき掛け
状にテンション材8,9を張設しても、各コンプレッシ
ョン棒6自身が移動してしまうため、張力が有効に働か
ない。このため、各コンプレッション棒6間では、第1
のテンション材8および第2のテンション材9は互いに
平行に張設し、その上下の水平梁5および床スラブ2に
接合されたテンション材8,9が有効に働くように設定
した。
【0022】次に各部材について詳細に説明する。方立
4は、H型鋼で構成され、その上端は天井梁3に固定さ
れ、下端は図示しないが床スラブ2にL型ファスナーを
介して固定されている。本実施例においては、吹き抜け
空間が大きいため、約18mの高さ寸法の方立4を用い
ている。
【0023】水平梁5は、H型鋼で構成され、左右方向
(壁面に沿った水平方向)の両端は、図5に示すよう
に、吹き抜け開口の躯体壁面11に固定されている。す
なわち、躯体壁面11には、支持ブラケット12が埋設
されており、この支持ブラケット12のフランジ12A
上に、水平梁5の両端のウェブ5Aを載置してボルト止
めすることで水平梁5の両端が躯体壁面11に固定され
ている。
【0024】この水平梁5と方立4との交差部は、図
6,7に示すように、十字状の連結ブラケット13を介
して溶接固定されている。この連結ブラケット13に
は、L字状のブラケット14が左右にそれぞれ固定さ
れ、この各ブラケット14に位置調整可能にボルト止め
された上下2つの無目ブラケット15によってガラスパ
ネル7の無目16の端部がそれぞれ固定されている。
【0025】また、これらの水平梁3の上下に配置され
た各無目16および水平梁3の先端側には水平梁3の周
囲を被覆するカバー材17が固定されている。このカバ
ー材17によって水平梁3部分は庇状に形成されてい
る。
【0026】水平梁5の方立4との接合部分(コンプレ
ッション棒6の上方あるいは下方)には、ウェブ5Aの
上側および下側にそれぞれリブ18が溶接されている。
このリブ18の先端側(室外側)および基端側(ガラス
パネル7側)には、それぞれガセットプレート19がボ
ルト止めされている。
【0027】各リブ18にボルト止めされる2つのガセ
ットプレート19は、それぞれリブ18の互いに異なる
側面に取り付けられており、図8にも示すように、テン
ション材8,9がピン接合される接続部19Aが左右方
向に離されて配置されている。また、各ガセットプレー
ト19には、厚肉部19Bが形成されており、この厚肉
部19Bでは各ガセットプレート19のリブ18を中心
とする幅寸法およびその位置が揃えられている。これに
より、カバー材17との隙間寸法が、各ガセットプレー
ト19の左右方向両側で同一となり、シール材20を左
右同じ幅寸法で施工できるようにされている。
【0028】一方、図9,10に示すように、コンプレ
ッション棒6は、方立4に溶接されたブラケット21を
介して固定されている。コンプレッション棒6は、ブラ
ケット21に螺合されるガセットプレート付ジョイント
金物22と、この金物22のガセットプレート22Aに
ピン接合されたコンプレッション棒本体23と、コンプ
レッション棒本体23の室外側先端にピン接合されたガ
セットプレート24とで構成されている。
【0029】なお、1階部に配置される2つのコンプレ
ッション棒6におけるジョイント金物22のガセットプ
レート部22Aとガセットプレート24とは、各コンプ
レッション棒6間に接続されるテンション材8,9が互
いに平行に張設され、つまり他のテンション材8,9と
は接続角度が異なるため、図9,10のものとはピン接
合部の位置、つまり穴の位置が異なり、それに応じて形
状も異なるものが利用されている。また、コンプレッシ
ョン棒6においては、水平梁5とは異なり、各テンショ
ン材8,9がピン接合されるガセットプレート22A,
24は、左右方向には同一位置に設定されている。ま
た、各テンション材8,9やコンプレッション棒本体2
3と各ガセットプレート22A,24とのピン接合位置
も、すべて左右方向には同一位置に設定されている。
【0030】コンプレッション棒6を支持するブラケッ
ト21は、左右一対の無目支持フランジ21Aを備えて
おり、このフランジ21Aには各方立4間に掛け渡され
た各無目25の端部がそれぞれボルト止めされている。
【0031】さて、水平梁5およびコンプレッション棒
6を挟んで配置される無目16,25の一方の無目1
6,25の端部(小口)には、無目25部分を例示した
図11に示すように、小口蓋兼用の中骨支持ブラケット
26が取り付けられている。そして、各無目16,25
間には、中骨支持ブラケット26およびこのブラケット
26にボルト止めされた挟持材27で挟持された断面略
H字状の中骨28が取り付けられている。中骨28に
は、中骨支持ブラケット26、挟持材27を隠すための
カバー28Aがはめ込まれている。
【0032】各無目16,25には、図7,9にも示す
ように、ガラス保持溝29が形成され、この保持溝29
内にはシール材30を介して各無目16,24間に配置
されたガラス板31の上下両端縁が保持されている。ま
た、ガラス板31の側縁部は、中骨28の室外側表面に
構造シール材32を介して接着され、この構造シール材
32の両側および各ガラス板31間にもシール材33が
設けられている。
【0033】図12,13に示すように、床スラブ2に
はブラケット34を介して無目35が固定され、天井梁
3にもブラケット36を介して無目37が固定され、中
骨28も同様に固定されてガラス板31が保持されてい
る。そして、これらの無目16,25,35,37、中
骨28およびガラス板31によってガラスパネル7が構
成されている。
【0034】また、床スラブ2には、ブラケット38を
介してガセットプレート39が固定されており、天井梁
3にも、ブラケット40を介してガセットプレート41
が固定されている。これらのガセットプレート39,4
1も、水平梁5のリブ18に固定されたガセットプレー
ト19と同様に、テンション材8,9との接続部39
A,41Aが左右方向に離れて配置されている。
【0035】次に、各テンション材8,9の接合構造に
ついて説明する。各テンション材8,9は、両端に雄ね
じが形成されているテンションロッド50と、テンショ
ンロッド50の両端の雄ねじに螺合されるジョイント金
物51とで構成されている。そして、テンションロッド
50の一端のジョイント金物51は、コンプレッション
棒6の各ガセットプレート22A,24にピン接合され
ている。
【0036】一方、テンションロッド50の他端のジョ
イント金物51は、水平梁5のガセットプレート19、
床スラブ2のガセットプレート39、天井梁3のガセッ
トプレート41にそれぞれピン接合されている。この
際、ガセットプレート19,39,41では、接合部1
9A,39A,41Aがそれぞれ左右方向に離れて配置
されているので、第1および第2のテンション材8,9
は、図4に示すように、コンプレッション棒6部分から
上下に向かうに従って、左右方向に互いに離れていき、
各テンション材8,9のクロス部分において各テンショ
ン材8,9が互いに干渉しないようにされている。
【0037】なお、たすき掛け状に配置される第1およ
び第2のテンション材8,9は、そのクロス部分での左
右方向の配置(勝ち負け)は、下側から上方に向かうに
従って室外側に傾斜されるテンション材8,9が、下側
から上方に向かうに従って室内側に傾斜されるテンショ
ン材8,9の左右方向の一方側(本実施例ではガラスパ
ネル7の表面に向かって右側)に配置されるように設定
されている。つまり、コンプレッション棒6の先端側に
ピン接合される第1のテンション材8の内、上側のテン
ション材8Aはクロス配置される第2のテンション材9
Aの向かって左側に配置され、下側のテンション材8B
はクロス配置される第2のテンション材9Bの右側に配
置され、上下のテンション材8A,8Bは、それぞれテ
ンション材9A,9Bの異なる側に配置されている。
【0038】これらのテンション材8,9には、従来の
テンションカーテンウォールとの構造上の違いから予め
所定の初期軸力が与えられている。すなわち、本発明の
カーテンウォール1は、ガラスパネル7を挟んで方立4
およびテンション材8,9が配置されているため、方立
4およびテンション材8,9の一方は室内側に配置さ
れ、他方は室外側に配置されることになる。このため、
方立4およびテンション材8,9に加わる温度が異な
り、気温や太陽光などの熱による部材の熱伸縮が方立4
およびテンション材8,9で異なることになる。
【0039】例えば、本実施例のようにテンション材
8,9が室外側に配置されていると、テンション材8,
9の温度は、外気温の変化や太陽光の直射などによって
方立4に比べて高い温度まで上昇する。すると、テンシ
ョン材8,9が熱膨張して緊張が解けてしまい、テンシ
ョン材8,9の張力によって得られていた補強性能が発
揮できなくなる。このような問題は、従来のような方立
およびテンション材が室内側等の同じ側に配置されてい
る場合には生じないものである。
【0040】従って、本実施例では、室外側に配置され
るテンション材8,9の温度変化を考慮してテンション
材8,9に予め与えておく初期軸力を調整した。以下
に、その初期軸力の設定方法を説明する。まず、テンシ
ョン材8,9が設置された場所の温度差(テンション材
8,9の最高および最低温度)を求める。この際、最低
温度は、通常夜間であってほぼ、外気温に等しいため、
過去の気象データ(理科年表などを利用)などから求め
る。一方、最高温度は、過去の最高気温を調べると共
に、直射日光が当たる位置に配置される場合には、日射
による受熱量を調査し、外気温のデータに日射による影
響を加味して求める。これにより、例えば、最低温度
(−6℃)〜最高温度(40℃)であれば、温度差は4
6℃となる。
【0041】さて、温度変化がある場合の熱伸縮量と軸
力との関係は、次の数1〜数3によって得られる。な
お、各式において、σ:垂直応力度(kg/cm2)、P:軸
方向力(kg)、L:長さ(cm)、ΔL:伸び(cm)、
ε:縦ひずみ度、A:材の断面積(cm2)、ΔT:実効
温度差(℃)、α:線膨張係数(1/℃)、E:弾性係数
(ヤング率、kg/cm2)である。
【0042】
【数1】
【数2】
【数3】
【0043】数3において、弾性係数E、線膨張率α、
テンション材8,9の断面積Aは、使用するテンション
材8,9の材質やサイズで決定するため、実効温度差Δ
Tが分かればテンション材8,9に与えるべき初期軸力
Pが求められる。
【0044】さて、テンション材8,9は温度上昇に伴
い熱膨張して緊張が解けるため、テンション材8,9の
初期軸力は、最高温度時に所定の張力を有するように、
つまり最高温度時を基準に設定する必要がある。従っ
て、テンション材8,9の施工時には、その温度から最
高温度に上昇したときの膨張量、つまり最高温度から施
工時の温度を引いた実効温度差ΔTに基づいて計算すれ
ばよい。
【0045】従って、例えば、テンション材8,9のテ
ンションロッド50として、ステンレス(SUS329
J4L、α=14.8×10-6/℃、E=2.0×10
6kg/cm2)製で直径16mmのものを用い、かつ設置個所
の温度差が46℃(−6℃〜40℃)で施工時の材料温
度20℃(実効温度差ΔT=40−20=20℃)の場
合、数3に各数値を代入すると数4に示すように必要な
初期軸力が1190.3kgと求められる。
【0046】
【数4】
【0047】なお、テンション材8,9が最低温度に下
がると、テンションロッド50は縮小して加わる荷重が
大きくなるため、少なくとも短期的にはその最大荷重に
耐えられるように材質などを選択すればよい。
【0048】また、本実施例においては、第1のテンシ
ョン材8によってガラスパネル7に加わる負圧を支持し
ており、第2のテンション材9によってガラスパネル7
に加わる正圧を支持している。このため、一方のテンシ
ョン材8,9に引張力が加わって力を支持している際
に、他方のテンション材9,8には圧縮力が加わる。こ
のため、圧縮力が加わってもテンションロッド50が座
屈しないように、加わる圧縮力に応じた引張力(座屈防
止用軸力)を予め与える必要がある。このため、本実施
例では、前記施工時の温度で設定される初期軸力(例え
ば1190.3kg)に座屈防止用軸力(例えば750k
g)を加えた軸力を各テンション材8,9に与えてい
る。
【0049】但し、テンション材8,9が鉄骨梁(水平
梁5等)で支持されている場合、その梁5がテンション
材8,9の軸力でたわんでテンション材8,9に対して
力を加えるため、その分の力を軽減した軸力を加える必
要がある。このため、水平梁5などに一端が接合された
テンション材8,9に対しては、数3に軽減係数C(C
<1)を掛けて(数5参照)軸力を求める必要がある。
【0050】
【数5】
【0051】なお、本実施例では、テンション材8,9
の両端の雄ねじが互いに逆向きに切られているので、テ
ンション材8,9の軸力は、テンションロッド50の端
部に形成された面取り部50Aにスパナを挟んでテンシ
ョン材8,9を回転させるだけで設定することができ
る。
【0052】このような本実施例によれば、コンプレッ
ション棒6をガラスパネル7で構成される壁面部分を貫
通させ、その壁面の室内側に方立4を配置し、室外側に
テンション材8,9を配置しているので、室内側には方
立4のみが配置されて設置スペースを小さくできて室内
の有効空間を広くできるとともに、室内側への突出量も
小さくできるため、納まり上の制約を小さくすることが
できる。このため、本実施例のテンションカーテンウォ
ール1は、従来のものに比べて様々な建物に広く適用す
ることができる。
【0053】また、方立4をテンション材8,9で補強
しているので、吹き抜けなどの高さ寸法が大きな部分に
設置される方立4であっても、その断面積を大きくする
必要がなく、断面積が小さくて細い方立4を利用するこ
とができる。このため、方立4のデザイン性を向上でき
るとともに、方立4によって視界が妨げられることが殆
どなく、ガラスパネル7を用いた場合に室内外の見通し
がよいカーテンウォール1を構成することができる。さ
らに、室外側にテンション材8,9が張られることで、
従来にない新規な外観を形成することができ、建物のデ
ザイン性を向上することができる。
【0054】さらに、本実施例では、建物の躯体に固定
された水平梁5を上下方向に数本(3本)配置し、この
水平梁5方立4に固定するとともに、テンション材
8,9の他端を接合しているので、テンション材8,9
によって加わる力や、方立4に加わる力の一部を水平梁
5を介して建物躯体で支持することができ、方立の支持
強度をより一層向上することができる。これにより、方
立4の高さ寸法が大きくなっても、適宜水平梁5を配置
することで十分な支持強度が得られるため、非常に大き
な吹き抜け部等にも本実施例のテンションカーテンウォ
ール1を適用することができる。
【0055】コンプレッション棒6や水平梁5は、構造
的にはガラスパネル7部分を貫通して方立4に固定され
ているため、テンション材8,9による力はガラスパネ
ル7には伝達せずに直接方立4で支持されるため、ガラ
スパネル7に大きな力が加わることを防止できる。この
ため、ガラスパネル7に使用するガラス板31は、通常
のガラスを用いればよく、特殊な強化ガラスなどを用い
る必要がないため、コストも削減できる。
【0056】さらに、第1および第2のテンション材
8,9をたすき掛け状に配置する場合、特にテンション
ロッド50を用いた場合には、各テンションロッド50
同士がぶつかって干渉しないように、各テンションロッ
ド50のクロス部に各テンションロッド50を所定間隔
離して保持する保持具が必要であり、この保持具の設置
作業が煩雑であったが、本実施例では、各テンション材
8,9の水平梁5や床スラブ2、天井梁3に接合するガ
セットプレート19,39,41の位置を左右方向に離
して配置しているので、各テンション材8,9を、クロ
ス部においても離して配置することができる。このた
め、保持具を設けなくても各テンション材8,9の干渉
を防止することができ、保持具の設置が不要となって設
置作業性も向上することができる。
【0057】また、コンプレッション棒6の先端側にピ
ン接合される第1のテンション材8は、コンプレッショ
ン棒6の上下において第2のテンション材9の右側およ
び左側の異なる側にそれぞれ配置されているので、仮に
コンプレッション棒6が左右方向に倒れようとしても、
コンプレッション棒6の上側あるいは下側いずれかの第
1のテンション材8A,8Bが第2のテンション材9
A,9Bに支持されるため、コンプレッション棒6が横
方向に倒れようとする力を抑えることができる。このた
め、タイロッド(コンプレッション棒6の横倒れ防止
材)が不要となり、部品点数をより少なくできて設置作
業性もより一層向上できる。
【0058】さらに、コンプレッション棒6において、
各テンション材8,9はガセットプレート22A,24
にピン接合されるとともに、コンプレッション棒本体2
3も各ガセットプレート22A,24にピン接合されて
いるので、コンプレッション棒6を方立4に固定するブ
ラケット21や、そのブラケット21の溶接部に無理な
方向の力が加わることを防止でき、かつテンション材
8,9の軸力が有効に働くように設定することができ
る。
【0059】また、前記実施例では、各テンション材
8,9に、そのテンション材8,9の設置時の温度で設
定される実効温度差に応じた初期軸力を与えているの
で、温度変化が激しい室外側にテンション材8,9を配
置し、その温度変化でテンション材8,9が伸縮して
も、常に必要な張力を確保することができる。このた
め、方立4に比べてテンション材8,9が熱膨張して緊
張が解けてしまうことを確実に防止でき、方立4を常時
確実に補強することができる。
【0060】さらに、前記実施例では、各テンション材
8,9に加わる圧縮力に応じた座屈防止用軸力を前記初
期軸力に加えて与えているので、各テンション材8,9
に圧縮力が加わっても、その圧縮分は予め引張力が与え
られて伸ばされているので、テンション材8,9が座屈
することを確実に防止することができる。
【0061】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではない。例えば、前記実施例では、ガラスパネル7
の室内側に方立4を配置し、室外側にテンション材8,
9を配置していたが、逆に方立4を室外側に配置し、テ
ンション材8,9を室内側に配置してもよい。この場合
には、室外側に配置された方立4が最も縮小する最低温
度から施工時の温度までの実効温度差に基づいてテンシ
ョン材8,9の初期軸力を設定すればよい。この場合で
も、室内側にはテンション材9、10のみが配置される
ために、従来に比べて室内側への突出量が小さくなり、
納まり上の制約も少なくなる。
【0062】また、前記実施例では、水平梁5を配置し
ていたが、特に吹き抜け部の高さ寸法が小さい場合など
方立4の寸法がそれほど大きくない場合には、図14に
示すように、水平梁5を配置せずに各方立4に1つ以上
のコンプレッション棒6のみを設けて、各コンプレッシ
ョン棒6および床、天井の躯体間にテンション材8,9
を張設してもよい。
【0063】さらに、第1および第2のテンション材
8,9の配置構造は前記実施例のものに限らず、例え
ば、図15に示すように、第2のテンション材9をコン
プレッション棒6の先端側から水平梁5や床スラブ2、
天井梁3の先端側に配置し、第1および第2のテンショ
ン材8,9がクロスしないように配置してもよい。要す
るに、テンション材8,9は、壁面材に加わる正圧およ
び負圧に対して方立4が室内側あるいは室外側に変位す
ることをコンプレッション棒6の移動を抑えることで防
止できるように配置されていればよい。
【0064】また、カーテンウォール1としては、ガラ
スパネル7を用いたものに限らず、金属パネル等を用い
たものでもよく、本発明は各種のカーテンウォールに適
用できる。さらに、各コンプレッション棒6、ガラスパ
ネル7、方立4の構造、材質は前記実施例のものに限ら
ない。例えば、コンプレッション棒6は、コンプレッシ
ョン棒本体23と各ガセットプレート22A,24とが
一体化されたものでもよい。また、方立4の本数は、テ
ンションカーテンウォール1を設置する開口部の幅寸法
やガラスパネル7の大きさで適宜設定すればよい。
【0065】また、前記実施例では、テンション材8,
9に加わる圧縮力に応じた座屈防止用軸力を予め与えて
いたが、座屈防止を他の手段、例えばピン接合部が圧縮
力に応じて変位して力が加わることを防止する構造的な
手段などが設けてあれば、座屈防止用軸力は与えなくて
もよい。さらに、本発明のテンションカーテンウォール
を設置した場所が温度変化が少なく、テンション材8,
9や方立4の熱による伸縮が殆ど無い場合には、各テン
ション材8,9に実効温度差に基づく初期軸力を与えな
くてもよい。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、方立およびテンション
材を壁面材を挟んで配置しているので、室内側への突出
量を少なくでき、納まり上の制約も小さくすることがで
きるという効果がある。また、両端が建物の躯体に固定
された水平梁を配置して方立に取り付ければ、吹き抜け
等に配置される高さ寸法が非常に大きな方立を用いた場
合でも、各水平梁部分で力を支持できるため、コンプレ
ッション材およびテンション材のみを設けたものに比べ
て方立の支持強度を向上でき、本発明のテンションカー
テンウォールは吹き抜け等の大開口部分にも設置するこ
とができる。
【0067】また、テンション材を壁面材に加わる正圧
および負圧を支持する第1および第2のテンション材で
構成し、これらのテンション材を互いにクロスするよう
にたすき掛け状に配置した際に、コンプレッション材の
上下に配置される第1のテンション材を第2のテンショ
ン材の異なる側にそれぞれ配置すれば、タイロッド等を
設けなくても、コンプレッション材の倒れを防止するこ
とができる。さらに、一端がコンプレッション材に接合
された第1および第2のテンション材の他端接合部の位
置を左右方向に離しておけば、たすき掛け状に配置され
た第1および第2のテンション材同士が干渉することを
防止できる。
【0068】また、各テンション材に、設置時の実効温
度差に応じた初期軸力を与えておけば、温度変化に応じ
てテンション材や方立が伸縮しても、常に必要な張力を
テンション材に与えておくことができ、方立を確実に補
強することができる。さらに、各テンション材に、その
テンション材に加わる圧縮力に応じた軸力(引張力)を
与えておけば、圧縮力が加わっても座屈を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のカーテンウォールの構成を
示す概略図である。
【図2】同上実施例の要部を示す概略斜視図である。
【図3】同上実施例の要部を示す側面図である。
【図4】同上実施例の要部を示す室外側から見た正面図
である。
【図5】同上実施例の水平梁の建物躯体への取付構造を
示す縦断面図である。
【図6】同上実施例の水平梁と方立との固定構造を示す
斜視図である。
【図7】同上実施例の水平梁と方立との固定構造を示す
縦断面図である。
【図8】同上実施例の水平梁のガセットプレートを示す
正面図である。
【図9】同上実施例のコンプレッション棒と方立との固
定構造を示す縦断面図である。
【図10】同上実施例のコンプレッション棒と方立との
固定構造を示す分解斜視図である。
【図11】同上実施例の無目および中骨の接合構造を示
す斜視図である。
【図12】同上実施例の床スラブ部分を示す縦断面図で
ある。
【図13】同上実施例の天井梁部分を示す縦断面図であ
る。
【図14】本発明の変形例を示す概略構成図である。
【図15】本発明の他の変形例を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1…テンションカーテンウォール、2…床スラブ、3…
天井梁、4…方立、5…水平梁、6…コンプレッション
棒、7…壁面材であるガラスパネル、8…第1のテンシ
ョン材、9…第2のテンション材、16,25,35,
37…無目、19,22A,24,39,41…ガセッ
トプレート、22…ガセットプレート付ジョイント金
物、23…コンプレッション棒本体、28…中骨、31
…ガラス板、50…テンションロッド、51…ジョイン
ト金物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒川 紀章 東京都港区北青山1丁目2番3号 青山 ビルヂング株式会社黒川紀章建築都市設 計事務所内 (72)発明者 井上 邦夫 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店大阪本店内 (72)発明者 岡谷 晃 大阪府豊中市新千里東町3−7 (56)参考文献 特開 平7−34562(JP,A) 特開 平1−94138(JP,A) 特開 平7−62777(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 2/88 - 2/96

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の上下躯体間に取り付けられた方立
    と、方立の室外側または室内側の側面に取り付けられた
    壁面材と、壁面材を挟んで前記方立と反対側に配置され
    たテンション材と、前記方立の側面から壁面材で構成さ
    れた壁面を貫通して設けられたコンプレッション材と
    を備えて構成され、 前記テンション材は、その一端が コンプレッション材の
    壁面から突出された突出部に接合され、他端がコンプレ
    ッション材の上下に設けられた躯体に接合されているこ
    とを特徴とするテンションカーテンウォール。
  2. 【請求項2】 建物の上下躯体間に取り付けられた方立
    と、方立の室外側または室内側の側面に取り付けられた
    壁面材と、壁面材を挟んで前記方立と反対側に配置され
    たテンション材と、両端が建物の躯体に取り付けられか
    つ方立の前記側面に接合された水平梁と、前記方立の側
    面から壁面材で構成された壁面を貫通して設けられたコ
    ンプレッション材と、を備えて構成され、 前記テンション材は、その一端が コンプレッション材の
    壁面から突出された突出部に接合され、他端がコンプレ
    ッション材の上下に設けられた躯体または前記水平梁に
    接合されていることを特徴とするテンションカーテンウ
    ォール。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のテンションカーテンウ
    ォールにおいて、前記テンション材は、一端が前記コン
    プレッション材の突出部の先端側に接合され、かつ他端
    が上下の躯体または水平梁の壁面に近い側に接合された
    第1のテンション材と、一端が前記コンプレッション材
    の突出部の壁面に近い側に接合され、かつ他端が上下の
    躯体または水平梁においてコンプレッション材の突出部
    側であって壁面からコンプレッション材の先端部までと
    同程度の長さ離れた位置に接合された第2のテンション
    材とを備えて構成されるとともに、コンプレッション材
    の上側に配置された第1のテンション材は、第2のテン
    ション材の壁面に沿った水平方向の一方側に配置され、
    コンプレッション材の下側に配置された第1のテンショ
    ン材は、第2のテンション材の壁面に沿った水平方向の
    他方側に配置されていることを特徴とするテンションカ
    ーテンウォール。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載のテンションカ
    ーテンウォールにおいて、前記テンション材は、一端が
    前記コンプレッション材の突出部の先端側に接合され、
    かつ他端が上下の躯体または水平梁の壁面に近い側に接
    合された第1のテンション材と、一端が前記コンプレッ
    ション材の突出部の壁面に近い側に接合され、かつ他端
    が上下の躯体または水平梁においてコンプレッション材
    の突出部側であって壁面からコンプレッション材の先端
    部までと同程度の長さ離れた位置に接合された第2のテ
    ンション材とを備えて構成されるとともに、前記1お
    よび第2のテンション材の各他端は、互いに壁面に沿っ
    た水平方向に離れた位置に接合されていることを特徴と
    するテンションカーテンウォール。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載のテ
    ンションカーテンウォールにおいて、前記テンション材
    には、そのテンション材を設置する際のテンション材の
    実効温度差に応じた初期軸力が与えられていることを特
    徴とするテンションカーテンウォール。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載のテ
    ンションカーテンウォールにおいて、前記テンション材
    には、そのテンション材に加わる圧縮力に相当する引張
    力をテンション材に予め加える座屈防止用軸力が与えら
    れていることを特徴とするテンションカーテンウォー
    ル。
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