JP3762656B2 - ガラスカーテンウォール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物における外壁を構成するガラスカーテンウォールに関する。
【0002】
【背景技術】
近年のビル等では、カーテンウォールによる外壁面にも様々な意匠のものが使用されるようになった。
例えば、大型ビルの低層階に配置される吹き抜け空間の外壁として、ガラスカーテンウォールを用いることが多い。このガラスカーテンウォールを支持する方法としては、建物の躯体に取り付けられた方立でガラスパネルを支持する方法が一般的である。
この際、ガラスカーテンウォールの方立は、通常、アルミ材やスチール材で構成していた。
【0003】
ところで、ガラスカーテンウォールを用いる目的としては、意匠性の向上や、室内外の見通しを向上して眺望性を高めることにある。
このため、ガラスカーテンウォールの意匠や眺望性に影響する方立はできるだけ少ないことが望まれており、近年、ガラスパネルの左右寸法を大きくし、方立の割付や方立支点間の距離を大きくすることが求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、方立間のスパン(距離)を大きくすると、各方立に加わる荷重も大きくなる。このため、方立の見込み寸法を大きくして支持強度を高めなければならず、その分、特にカーテンウォールの壁面に対して斜め方向の眺望が金属製の方立で遮られて低下し、かつ意匠性も低下するという問題があった。
【0005】
また、ガラスカーテンウォールでは、通常、ガラスパネルの四隅に貫通孔を形成し、互いに隣接する4枚のガラスパネルの4つの貫通孔を、方立に取り付けられた固定部材にボルト等で固定するDPG(ドット・ポイント・グレイジング)方式が採用されている。
このため、ガラスパネルの幅寸法が大きくなると、貫通孔部分に加わる荷重も大きくなり、ガラスの厚さ寸法を大きくするなどしてガラスパネルの強度を大きくしなければならず、コストが高くなるという問題もあった。
【0006】
本発明の目的は、眺望や意匠を向上でき、かつコストも低減できるガラスカーテンウォールを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のガラスカーテンウォールは、上枠、下枠および左右の縦枠を四周枠組みして形成されたフレーム内にガラスパネルを組み込んで構成されるとともに、上下および左右に並んで配置されて建物の壁面を構成する複数のカーテンウォールユニットと、左右に配置されたカーテンウォールユニットの縦目地に沿って配置されたガラスマリオンと、前記カーテンウォールユニットのフレーム及びガラスマリオンを連結するブラケットとを備えて構成され、前記各カーテンウォールユニットの各枠の外周面にはレインバリア用シールおよびウィンドバリア用シールが取り付けられ、隣接するカーテンウォールユニット間にはレインバリア用シール同士およびウィンドバリア用シール同士が密着して室内外方向にレインバリアおよびウィンドバリアの2重のシールが形成され、前記カーテンウォールユニットの上枠と下枠とには、レインバリア用シールおよびウィンドバリア用シール間に配置され、かつ互いに嵌合するジョイントピースがそれぞれ固定され、前記ブラケットは、左右両側に突出されて左右のカーテンウォールユニットの各上枠に固定される一対の接合片を備え、前記各カーテンウォールユニットは、その上枠が前記ブラケットに固定されて吊り下げ支持され、かつ下枠はその下側にある上枠にジョイントピースを介して係止されて室内外方向に移動しないように構成されていることを特徴とするものである。
【0008】
ここで、ガラスパネルとしては、一般的な透明フロートガラスパネルだけではなく、熱線反射ガラスパネル、強化ガラスパネル、セラミックプリントガラス等の各種ガラスパネルを利用することができる。
また、ガラスマリオンとしても、種々のガラスパネルが利用できるが、強化ガラスが好ましく、特に強化合わせガラスが好ましい。
【0009】
本発明においては、方立をガラスマリオンで構成しているので、方立によって視界が遮られることがなく、眺望を向上することができる。特に、方立間のスパンを大きくするために方立の見込み寸法を大きくした場合でも、透明なガラスパネルで方立を構成することで、十分な眺望を得ることができる。
また、ガラスパネルで構成される壁面と同様に、方立もガラス製であるため、カーテンウォール全体の統一感が高まり、意匠を向上することができる。
さらに、壁面を構成するパネルとして、ガラスパネルを四角枠状のフレームで保持したガラスカーテンウォールユニットを用いているので、その幅寸法を大きくした場合でも、フレームで強度を確保でき、ガラスパネルの厚さ寸法をそれほど大きくする必要がないので、コストを低減できる。
【0010】
ここで、前記ブラケットは、ガラスマリオンの端縁を挟持する凹溝部を備え、この凹溝部のガラスマリオンに接する内面には、ゴムや合成樹脂等で構成された保護シートが配置されており、前記ガラスマリオンの端縁近傍には貫通孔が形成され、この貫通孔内にはゴムや合成樹脂等で構成された保護スリーブが挿入され、前記ブラケットとガラスマリオンとは、ブラケットの凹溝部からガラスマリオンの貫通孔内の保護スリーブに挿入されるボルト部材およびナット部材を螺合することで接合されていることが好ましい。
【0011】
ブラケットのガラスマリオンに接する内面に保護シートが配置されていれば、金属製のブラケットとガラスマリオンとが直接接触することを防止でき、ブラケットによるガラスマリオンの傷つきを防止することができる。
また、ガラスマリオンとブラケットとを接合するボルト部材およびナット部材は、ガラスマリオンの貫通孔内に配置される保護スリーブ内部に挿入されるため、これらのボルト部材およびナット部材がガラスマリオンと直接接触することも防止でき、この点でもガラスマリオンの傷つきを防止することができる。
【0012】
また、前記ガラスカーテンウォールの各枠は、枠本体と枠本体の室外側に着脱可能に取り付けられ、かつ枠本体との間でガラスパネルを挟持する押縁材とを備え、かつガラスパネルの周端面と各枠との間にはライナー材が配置されていることが好ましい。
【0013】
ガラスパネルを、枠本体と押縁材とで挟持するように構成しているので、ガラスパネルを「けんどん方式」でフレーム内に配置する必要が無く、枠本体側にガラスパネルを配置してから押縁材を枠本体に取り付けることで、ガラスパネルを組み込むことができる。
このため、ガラスパネルをけんどん方式で取り付ける場合のように、ガラスパネルを呑み込む分を含む見付け寸法でフレームの各枠を形成する必要が無く、その分、フレームの見付け寸法を小さくできる。これにより、外壁表面にフレーム(押縁材)が露出する面積を小さくでき、押縁材が殆ど目立たず、ガラスパネルが強調された外観にできて意匠性をより向上できる。
【0014】
さらに、フレームにガラスパネルを呑み込むスペースを設けない場合には、地震等で建物が揺れ、フレームに対してガラスパネルが移動した場合に、その移動を許容できる空間がないため、フレームにガラスパネルが当接してしまうおそれがあるが、フレームとガラスパネルの端縁間にライナーを介在させているので、ガラスパネルがフレームに当接して傷つくことを防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜5には、本発明を建物の吹き抜け部分の外壁用のガラスカーテンウォール1に適用した実施形態が示されている。
ガラスカーテンウォール1は、建物の床および天井間に掛け渡されたガラスマリオン(方立)10と、このガラスマリオン10に固定されたブラケット20と、このブラケット20に吊り下げ支持されたカーテンウォールユニット30とを備えて構成されている。
【0016】
ガラスマリオン10は、外壁面に沿った左右方向に所定間隔をおいて複数配置されている。本実施形態では、約2700mm間隔で配置されている。
また、ガラスマリオン10は、本実施形態では、高さ3100mm、奥行き(見込み寸法)300mm、厚さ15mmの強化ガラス10Aを2枚貼り合わせた強化合わせガラスで構成されている。
【0017】
ガラスマリオン10において、ブラケット20が接合される位置、つまり各カーテンウォールユニット30間の横目地に対応する高さ位置には、図5にも示すように、ブラケット20を固定するための貫通孔11が形成されている。この貫通孔11内には、ゴムなどのガラスマリオン10よりも柔らかく、ガラスマリオン10に接触しても傷つけることがない材料で構成された保護スリーブ12が嵌挿されている。
【0018】
ブラケット20は、図5に示すように、ガラスマリオン10の端縁を挟持する一対の固定片21Aで形成された凹溝部21と、凹溝部21から左右両側に突出されてカーテンウォールユニット30に接合される一対の接合片22とを備えたアルミ押出形材で構成されている。
【0019】
このブラケット20の凹溝部21の内周面、つまりガラスマリオン10に接触する部分には、ゴム等で構成された保護シート23が貼り付けられており、金属製のブラケット20が直接ガラスマリオン10に接触してこれを傷つけることがないように保護している。
【0020】
そして、ブラケット20は、凹溝部21の固定片21Aに形成されたテーパ状の孔21B、保護シート23、貫通孔11内の保護スリーブ12を介して螺合されるボルト部材15およびナット部材16によってガラスマリオン10に固定されている。
【0021】
ガラスマリオン10の室外側には、建物の外壁面を構成する壁体として上下および左右に並べられたカーテンウォールユニット30が複数枚配置されている。なお、前記ガラスマリオン10は、左右に配置されたカーテンウォールユニット30間の縦目地に対応した位置にそれぞれ配置されている。
【0022】
カーテンウォールユニット30は、上枠31、下枠32、左右の縦枠33を枠組みして構成されるフレーム35と、このフレーム35の内側に組み込まれたガラスパネル40とで構成されている。
このカーテンウォールユニット30の大きさは、実施にあたって適宜設定すればよいが、本実施形態では、幅寸法は2700mm、高さ寸法は1300mmと900mmの2種類、奥行き寸法は140mm程度である。また、ガラスパネル40は、厚さ10mmの透明フロートガラスで構成されている。
【0023】
各枠31〜33は、図2、3に示すように、ガラスパネル40の室内側に配置される枠本体36と、この枠本体36に着脱可能に取り付けられる押縁材37とを備えて構成される。なお、各枠31,32において、枠本体36は、図4にも示すように、中空部36A、押縁連結部36B、室内側突片36Cを備えた同一断面形状のアルミ押出形材でそれぞれ形成されている。また、縦枠33の枠本体36は、室内側突片36Cが形成されていない点を除けば、上枠31,下枠32の枠本体36と同一断面形状とされている。
【0024】
同様に、押縁材37も、ガラス保持片37A、連結部37Bを備えた同一断面形状のアルミ押出形材で形成されている。
この押縁材37のガラス保持片37Aの見付寸法(室外露出部の幅寸法)は20mmとされている。また、隣接する2つのカーテンウォールユニット30間の隙間は10mmとされている。
従って、各カーテンウォールユニット30の縦目地や横目地において、室外に露出する押縁材37の端縁から端縁までの見付寸法(例えば図3の寸法W1)は、50mm(20mm×2+10mm)であり、ガラスパネル40の幅寸法(約2700mm)や高さ寸法(約1300mmや900mm)に比べて非常にスリムで目立たないものとされている。
【0025】
ここで、各枠31〜33の長手方向端面は45度の傾斜面となるように切断されており、この各傾斜面同士を突き合わせ、かつ中空部36A内にL字状に形成されたコーナーブロックを挿入してボルト止めすることで、各枠31〜33は四角枠状に組まれている。
【0026】
各枠本体36の外周面には、EPDM(エチレンプロピレンディエンメチレン)やSRスポンジなどの合成ゴム等で構成されたレインバリア用シール38およびウィンドバリア用シール39が、フレーム35の全周に渡って連続して取り付けられている。
従って、カーテンウォールユニット30同士を上下および左右に連設した際には、各レインバリア用シール38同士およびウィンドバリア用シール39同士が密着し、室内外方向にレインバリアおよびウィンドバリアの2重のシールが形成されるように構成されている。
【0027】
また、図4に示すように、下枠32の枠本体36には、中空部36Aを介してレインバリア用シール38の室外側と室内側とを連通する孔36Dが形成されている。これにより、レインバリア用シール38およびウィンドバリア用シール39間の空間は、室外側の空間と等圧にされ、気圧差による雨水の吹込みを防止するようにされている。
【0028】
そして、枠本体36の室外面には、バックアップ材41が係止固定され、このバックアップ材41に当接するように、ガラスパネル40が配置されている。
さらに、枠本体36とガラスパネル40の外周面との間には、薄板ピース状に形成されたライナー43が所定間隔で複数配置され、ガラスパネル40が外壁面内の方向(上下方向および左右方向)に移動しないようにされている。
【0029】
枠本体36には、押縁材37が着脱可能に係合されている。そして、押縁材37の内面とガラスパネル40の室外面との間には、グレイジングガスケット44が嵌入され、押縁材37とガラスパネル40との隙間部分の防水性能を向上しているとともに、グレイジングガスケット44を取り外して押縁材37を室内側にスライドさせない限り、押縁材37が枠本体36から外れないように構成されている。
なお、バックアップ材41と枠本体36、ガラスパネル40とで囲まれた部分には、シーリング材45が充填され、防水性能がより向上されている。
【0030】
また、カーテンウォールユニット30の上枠31と下枠32とには、図2,4に示すように、アルミ押出形材で構成されたジョイントピース46,47がそれぞれ固定されている。そして、各カーテンウォールユニット30は、ジョイントピース46,47を嵌合することで、上枠31に対して下枠32が室内外方向に移動しないように規制されている。
【0031】
このように構成された各カーテンウォールユニット30は、その上枠31がブラケット20にボルト止めされて吊り下げ支持されている。すなわち、図2,4に示すように、ブラケット20の接合片22は、上枠31および下枠32の室内側突片36C間に配置され、上枠31内に挿入された固定ブロック24にボルト25を螺合することで固定されている。
【0032】
これにより、各カーテンウォールユニット30は、上枠31がブラケット20を介してガラスマリオン10に接続されて吊り下げ支持され、かつ下枠32がその下側にある上枠31に、ジョイントピース46,47を介して係止されることで室内外方向に移動しないようにされ、ガラスカーテンウォール1が構成されている。
【0033】
なお、カーテンウォールユニット30の室内側には、図2,3に示すように、内壁パネル50が配置されている。この内壁パネル50は、四角枠状に接合されたフレーム51にガラスパネル(透明フロートガラス)52を組み込んで構成され、壁面に沿った方向にスライド移動させることで開閉可能に構成されている。この内壁パネル50を閉めておけば、外壁部分に室内外に2重のサッシ(カーテンウォールユニット30および内壁パネル50)が設けられることになり、断熱性能を向上でき、室内の暖房や冷房の効率を向上できる。
【0034】
このような本実施形態のカーテンウォール1は、ユニット工法により施工される。すなわち、カーテンウォールユニット30を予め工場等で製造して現場に搬送する。そして、建物の躯体にガラスマリオン10を固定し、ブラケット20をガラスマリオン10に固定するとともに、ブラケット20にカーテンウォールユニット30の上枠31をボルト25で固定し、かつジョイントピース46,47を嵌合して固定する。以上により、ガラスカーテンウォール1が完成する。
【0035】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1) 方立としてガラスマリオン10を用いているので、金属製の方立を用いた場合のように、方立によって視界が遮られることがなく、眺望を向上することができる。
このため、ガラスマリオン10の見込み寸法を大きくしても眺望を低下させることがないため、方立間のスパンを大きくして方立の数も少なくでき、透明なガラスパネル40が強調された眺望性及び意匠性に優れたカーテンウォール1を構成することができる。さらに、ガラスパネル40で構成される壁面と同様に、方立もガラス製であるため、カーテンウォール1全体の統一感が高まり、意匠をより向上することができる。
【0036】
(2) 壁面を構成するパネルとして、ガラスパネル40をフレーム35で保持したガラスカーテンウォールユニット30を用いているので、ユニット30の幅寸法を大きくした場合でも、フレーム35で強度を確保でき、ガラスパネル40の厚さ寸法をそれほど大きくする必要がないので、コストを低減できる。
その上、ユニット30の幅寸法を大きくできるので、ガラスマリオン10の配置間隔も大きくでき、ガラスマリオン10の本数を少なくできるため、ガラスマリオン10を目立ちにくくでき、より意匠性を向上できる。
【0037】
(3) また、ガラスカーテンウォールユニット30間の縦目地部分に、ガラスマリオン10を配置しているので、室外側からはガラスマリオン10が目立ちにくくなり、意匠性をより向上することができる。
【0038】
(4) ガラスカーテンウォールユニット30は、押縁材37によってガラスパネル40を保持するように構成され、かつフレーム35とガラスパネル40との間にライナー43を配置しているので、ガラスパネル40が移動する空間を無くすことができる。
このため、押縁材37の見付け幅寸法を小さくでき、押縁材37が室外側に露出する部分を細くスリムにできるため、ガラスパネル40が強調された意匠性に優れた外観を形成することができる。
【0039】
(5) 枠本体36および押縁材37でガラスパネル40を室内外方向から挟持することでガラスパネル40を支持しているため、従来のDPG工法のようにガラスパネル40に貫通穴を形成する必要が無い。このため、ガラスパネル40の加工が不要になってコストを低減できるとともに、貫通穴を形成できないような材質の壁体を用いることもできて壁体として利用できる材質の制限が少なくなり、様々な壁体を支持することができる。
【0040】
(6) ブラケット20の凹溝部21に保護シート23を貼り付け、ボルト部材15およびナット部材16を保護スリーブ12内に差し込んで螺合しているので、ブラケット20やボルト部材15、ナット部材16がガラスマリオン10に直接接触することを防止でき、ガラスマリオン10が傷つくことを防止できる。
(7) フレーム35の枠本体36や押縁材37をそれぞれ断面形状が略同一のアルミ押出形材で形成したので、部品点数を少なくできてコストを低減できるとともに、壁面の外観も共通化できて意匠性を向上できる。
【0041】
なお、本発明は、前述の実施の形態に限定されない。
例えば、前記実施形態では、横長のガラスカーテンウォールユニット30を用いていたが、縦長のものや略正方形のものを利用してもよい。
また、前記実施形態では、カーテンウォールユニット30として、ライナー43が配置されたものを用いていたが、ライナー43を配置せず、ガラスパネル40の端面と枠31〜33との間に隙間を設けて、地震によってガラスパネル40が枠31〜33に衝突することがないように構成してもよい。
【0042】
ガラスマリオン10としては、前記実施形態のような強化合わせガラスを用いたものに限らず、1枚の強化ガラスで構成されるものなどを利用してもよい。要するに、ガラスマリオン10は、方立として必要な強度が得られるガラスで構成されていればよい。
但し、強化合わせガラスを用いれば、コストおよび強度のバランスが良いという利点がある。
【0043】
ガラスマリオン10とブラケット20との接合構造は、前記実施形態に限らない。例えば、ガラスマリオン10に貫通孔11を形成せずに、接着剤などでブラケット20を接合してもよいし、ガラスマリオン10の端縁に凹部などを設けてブラケット10を嵌合させてもよい。要するに、ブラケット20をガラスマリオン10に固定できる構造であればよい。
【0044】
その他、ブラケット20の形状、ブラケット20とカーテンウォールユニット30との接合構造、カーテンウォールユニット30間の目地構造などは実施にあたって適宜設定すればよい。
要するに、ガラスカーテンウォール1は、カーテンウォールユニット30と、ガラスマリオン10と、ブラケット20とを備えて構成されていればよく、各要素の構造は適宜設定すればよい。
【0045】
【発明の効果】
このような本発明のガラスカーテンウォールによれば、眺望や意匠を向上でき、かつコストも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるカーテンウォールを示す概略斜視図である。
【図2】前記実施形態のカーテンウォールを示す縦断面図である。
【図3】前記実施形態のカーテンウォールを示す横断面図である。
【図4】前記実施形態のカーテンウォールの横目地部分を示す拡大縦断面図である。
【図5】前記実施形態のブラケットおよびガラスマリオンを示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1…ガラスカーテンウォール、10…ガラスマリオン、10A…強化ガラス、11…貫通孔、12…保護スリーブ、15…ボルト部材、16…ナット部材、20…ブラケット、21…凹溝部、21A…固定片、21B…孔、22…接合片、23…保護シート、24…固定ブロック、25…ボルト、30…カーテンウォールユニット、31…上枠、32…下枠、33…縦枠、35…フレーム、36…枠本体、36A…中空部、36C…室内側突片、36D…孔、37…押縁材、37A…ガラス保持片、38…レインバリア用シール、39…ウィンドバリア用シール、40…ガラスパネル、41…バックアップ材、43…ライナー、44…グレイジングガスケット、45…シーリング材、46,47…ジョイントピース、50…内壁パネル、51…フレーム。
Claims (3)
- 上枠、下枠および左右の縦枠を四周枠組みして形成されたフレーム内にガラスパネルを組み込んで構成されるとともに、上下および左右に並んで配置されて建物の壁面を構成する複数のカーテンウォールユニットと、
左右に配置されたカーテンウォールユニットの縦目地に沿って配置されたガラスマリオンと、
前記カーテンウォールユニットのフレーム及びガラスマリオンを連結するブラケットとを備えて構成され、
前記各カーテンウォールユニットの各枠の外周面にはレインバリア用シールおよびウィンドバリア用シールが取り付けられ、隣接するカーテンウォールユニット間にはレインバリア用シール同士およびウィンドバリア用シール同士が密着して室内外方向にレインバリアおよびウィンドバリアの2重のシールが形成され、
前記カーテンウォールユニットの上枠と下枠とには、レインバリア用シールおよびウィンドバリア用シール間に配置され、かつ互いに嵌合するジョイントピースがそれぞれ固定され、
前記ブラケットは、左右両側に突出されて左右のカーテンウォールユニットの各上枠に固定される一対の接合片を備え、
前記各カーテンウォールユニットは、その上枠が前記ブラケットに固定されて吊り下げ支持され、かつ下枠はその下側にある上枠にジョイントピースを介して係止されて室内外方向に移動しないように構成されているガラスカーテンウォール。 - 前記ブラケットは、ガラスマリオンの端縁を挟持する凹溝部を備え、この凹溝部のガラスマリオンに接する内面には保護シートが配置されており、
前記ガラスマリオンの端縁近傍には貫通孔が形成され、この貫通孔内には保護スリーブが挿入され、
前記ブラケットとガラスマリオンとは、ブラケットの凹溝部からガラスマリオンの貫通孔内の保護スリーブに挿入されるボルト部材およびナット部材を螺合することで接合されている請求項1に記載のガラスカーテンウォール。 - 前記ガラスカーテンウォールの各枠は、枠本体と枠本体の室外側に着脱可能に取り付けられ、かつ枠本体との間でガラスパネルを挟持する押縁材とを備えるとともに、ガラスパネルの周端面と各枠との間にはライナー材が配置されている請求項1または請求項2に記載のガラスカーテンウォール。
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JP2008202216A (ja) * | 2007-02-16 | 2008-09-04 | Agc Glass Kenzai Engineering Co Ltd | ガラスパネルユニット及びガラスカーテンウォール並びにガラスカーテンウォールの施工方法 |
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