JPH11323396A - 金属石鹸微粒子及びその製造方法とその用途 - Google Patents

金属石鹸微粒子及びその製造方法とその用途

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JPH11323396A
JPH11323396A JP25376398A JP25376398A JPH11323396A JP H11323396 A JPH11323396 A JP H11323396A JP 25376398 A JP25376398 A JP 25376398A JP 25376398 A JP25376398 A JP 25376398A JP H11323396 A JPH11323396 A JP H11323396A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 著しく粒子径が微細で、粒系分布が狭く、大
粒径粒子の含有率が低い金属石鹸微細粒子、これの簡易
で効率よい製造方法、この金属石鹸微粒子を含むトナー
や画像記録装置、特に電子写真複写機用のクリーニング
助剤を提供する。 【解決手段】 微粒子製造時に平均粒径<4μmで、>
10μmの粒子が全体の重量4%以下の金属石鹸微粒
子。またこれの製造に際しa)C4〜30の脂肪酸アル
カリ金属塩またはアンモニウム塩の0.001〜20重
量%水溶液と、b)無機金属塩0.001〜20重量%
水溶液又は分散液とを、生成する金属石鹸の結晶転移開
始温度以下で混合して金属石鹸スラリーを調製し、次い
でこれを金属石鹸の結晶転移開始温度以下で乾燥処理す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属石鹸微粒子に
関し、さらに詳しくは、著しく微細かつ粒径分布が狭い
金属石鹸微細粒子であり、さらに、前記の金属石鹸微細
粒子を簡易かつ効率よく製造する方法及びトナー組成
物、及び画像記録装置用、特に電子写真複写機用クリー
ニング助剤として上記金属石鹸微粒子の利用に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属石鹸は、電子印刷分野、粉末
冶金分野、化粧品分野、塗料分野、及び樹脂加工分野な
ど、多くの分野において幅広く用いられている。近年こ
れらの分野において、数多くの高機能化が進行してお
り、これらの要求を達成するために、金属石鹸の微細化
が要求されるようになった。現在行われている代表的な
金属石鹸の製造方法として、脂肪酸のアルカリ金属塩の
溶液に、無機金属化合物の溶液を滴下して反応する方法
(複分解法)、あるいは、脂肪酸と無機金属化合物を高
温下で混錬して反応する方法(溶融法)が挙げられる。
しかしながら、これらの方法により得られた金属石鹸
は、平均粒径が7μmよりも大きく、かつ10μm以上
の粒径を有する金属石鹸の全体に対する含有量が20重
量%よりも大きい。したがって、これらの方法は、いず
れも効率よく、平均粒径4μm以下の金属石鹸微粒子を
得る事ができない。また、平均粒径5〜10μmの金属
石鹸微粒子を得ることのできる連続的製造方法が開示
(特開平1−299247号公報)されている。しかし
ながら、この方法は平均粒径4μm以下の金属石鹸微粒
子を効率よく得る方法としては、必ずしも充分に満足し
うるものではなかった。そこで、該金属石鹸を、さらに
粉砕分級し、より微細な金属石鹸を得る方法が試みられ
ている。しかし、平均粒径4μm以下の金属石鹸粒子を
分級によって得る事は、現在の技術では非常に困難であ
る。さらにこの方法を用いた場合、収率が10%以下と
著しく低下し、また粒子径が10μm以下の粒子のみを
選択的に得ることは困難である。さらに、粉砕分級を繰
り返し行うことで、金属石鹸粒子表面が破砕される。そ
の結果、金属石鹸粒子の表面の平滑性が低下し、金属石
鹸粒子間の摩擦係数が増加するため、金属石鹸の粉体流
動性などが低下する。
【0003】ところで、このような金属石鹸粒子を利用
する該応用分野としては、例えば電子写真複写機用トナ
ー粒子及びクリーニング助剤が挙げられる。従来、電子
写真複写法としては、例えば、米国特許第2,297,
691号明細書、特公昭42−23910号公報及び特
公昭43−24748号公報等に記載されているが如
く、多くの方法が知られている。一般には、光導電性物
質を利用し、種々の手段により像担持体上に電気的潜像
を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要
に応じてこの画像を紙やポリマーシートなどの記録媒体
に転写し定着し、画像を得るものである。さらに、転写
後の像担持体は、表面の残留トナーを除去した後、像担
持体を反復使用される。また、トナーを用いて現像する
方法あるいはトナー画像を定着する方法、及び像担持体
に残留したトナーをクリーニングする方法としては、従
来各種の方法が提案され、それぞれの画像形成プロセス
に適した方法が採用されている。
【0004】従来より、これらの目的に用いるトナー
は、例えば特開平4−276764号公報などに記載さ
れているが如く、一般的に熱可塑性樹脂に染料や顔料か
らなる着色剤を溶融混合したものを用い、これらを均一
に分散した後、微粉砕装置及び分級機を用いて所望の粒
径を有するトナー微粒子を製造する方法や、特公昭36
−10231号公報、特公昭43−10799号公報及
び特公昭51−14895号公報などに記載されている
が如く、重合単量体、着色剤及び重合開始剤、さらに必
要に応じて架橋剤又は電荷制御剤などを、均一に溶解又
は分散せしめて、単量体組成物とした後、懸濁重合法を
用いてトナー微粒子を製造する方法が提案されている。
これらの製法により作成されたトナーは、一般的に電子
複写装置や静電プリンターなどに用いられている。さら
に近年の印刷の高密度化やカラー化により、トナー粒子
の保存安定性の向上、トナーの像担持体に対する可視像
形成の速度と精度の向上、像担持体から記録媒体への可
視像の転写及び定着の速度と精度の向上、及び像担持体
に残存するトナーのクリーニングの速度と精度の向上な
どが求められるようになった。そのため、電子複写機に
使用されるトナー及びクリーニング助剤に使用する添加
剤についても、従来以上に高度な特性が要求されるよう
になった。
【0005】従来より、ステアリン酸亜鉛あるいはステ
アリン酸カルシウムなどの金属石鹸を、トナー又はクリ
ーニング助剤に添加することで、トナーの耐ブロッキン
グ性、トナーの流動性及びトナーの像担持体からの脱離
性又はクリーニング性が向上することが知られている。
例えば、特開昭57−111576号公報、特開昭60
−225870号公報、特開平2−106780号公報
及び特開平3−269478号公報では、金属石鹸をク
リーニング助剤としてトナーに添加することで像担持体
のクリーニング性能を改良している。また、特開昭57
−73774号公報などに記載されているが如く、従来
より使用されているファーブラシあるいはブレードなど
を用いた像担持体のクリーニング方法において、飽和脂
肪酸金属石鹸や不飽和脂肪族石鹸をクリーニング助剤と
して像担持体表面に塗布する方法が知られている。この
方法を用いた場合、ファーブラシあるいはブレードなど
による像担持体の摩耗を軽減し、かつ像担持体の固着異
物の脱離性を容易にすることが可能である。
【0006】しかし、該トナー微粒子に対して大粒径粒
子を含有する金属石鹸を内部添加又は外部添加した際、
金属石鹸がトナー粒子に対して十分に分散しない。ま
た、大粒径の金属石鹸の影響によりトナーの流動性の再
現性が低下し、可視像形成の精度が十分でない。さら
に、像担持体にトナーの可視像を形成する際に、金属石
鹸の大粒径の粒子が像担持体を摩耗あるいは擦傷するこ
とで像担持体の寿命が短縮される。また、像担持体に従
来用いられる金属石鹸をクリーニング助剤として塗布し
た場合、金属石鹸粒子に含有する大粒径の金属石鹸粒子
が像担持体を摩耗あるいは擦傷し、像担持体の寿命が短
縮される。そのため、長期のランニングに対して十分な
画像濃度が得る事ができず、鮮明な画質を長期にわたっ
て得ることがより困難となる。また、該金属石鹸粒子を
利用する分野としては電子印刷分野のほかに、粉末冶金
分野、化粧品分野、塗料分野及び樹脂加工分野などが挙
げられる。金属石鹸は粉末冶金分野における金属粉末用
の流動性向上剤として一般的に使用されている。近年こ
の分野において金属粉末の小粒径化、及び焼成用型の微
細化が進行している。しかしながら、これらの用途に従
来の金属石鹸を利用した場合、金属粉末に対して金属石
鹸の粒径が大きく、かつ粒子径が10μmよりも大きな
金属石鹸粒子の含有率が多いため、金属石鹸が充分均一
に金属粉末に分散しない。その結果、金型に対する金属
粉末の流動性が十分でなくなったり、特にフィラメント
などのように微細な金属加工を要求される際、フィラメ
ントの強度低下や生産効率が低下するなどの問題が生じ
る。また、金属石鹸は塗料分野における顔料分散剤とし
て一般的に使用されている。この分野においては、近年
より塗膜の薄膜化にともなう、膜表面の平滑性の向上や
塗膜表面の滑性や撥水性が望まれている。しかしなが
ら、従来より用いられている金属石鹸を塗料に添加した
場合、塗料に対する分散性が十分でないため、均一な金
属石鹸分散塗膜を得る事が困難である。また、塗膜に対
して金属石鹸が付与する滑性や撥水性が十分でなく、さ
らに、厚さ10μm以下の塗膜を形成する際に、大粒径
の金属石鹸の影響により、表面の平滑性を損ねるなどの
障害が生じる。また、金属石鹸は樹脂加工分野における
安定剤及び加工助剤として一般的に使用されている。し
かしながら、従来より用いられている金属石鹸を樹脂加
工時に添加した場合、樹脂粉体などに対し十分に分散す
る事が出来ないため樹脂加工時間が長くなるという問題
があり、また加工品内において金属石鹸が十分に分散せ
ず、樹脂強度の低下・樹脂の白濁あるいは歩留まりの低
下などが生じるなどの問題点が指摘されている。
【0007】このように、従来より用いられている金属
石鹸を、該応用分野に応用することは大変困難といわざ
るを得ない。そのため、従来より用いられている金属石
鹸よりも著しく平均粒径が低く、かつ大粒径の粒子の含
有率を大幅に減らした金属石鹸が、上記分野において望
まれている。具体的には、平均粒径が4μm以下であ
り、粒子径10μm以上の粒子の含有量の低い、極めて
微細な金属石鹸微粒子が上記分野において求められてい
る。しかしながら、従来一般に用いられる金属石鹸の製
造方法、粉砕方法あるいは分級方法を用いて、より微細
な金属石鹸粒子を効率よく得る事は極めて困難であり、
実用的な方法の開発が望まれているのが実情である。そ
のため、上記用途に用いる粒径が非常に微細な金属石鹸
を製造するには、粉砕工程をなるべく用いず、合成終了
時に、粒子径4μm以下に微細化された金属石鹸粒子を
多く含有している製造方法を用いる事が理想的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような状況下で、従来の金属石鹸微粒子よりも著しく粒
子径が微細であり、かつ粒径分布が狭く、かつ大粒径粒
子の含有率が非常に低い金属石鹸微細粒子を提供するこ
とである。また本発明の他の目的は、これらの金属石鹸
微粒子を簡易にかつ効率よく製造する方法を提供するこ
とであり、さらに本発明の他の目的は上記に述べた各応
用分野にて生じている問題点を改善することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、平均粒径が
4μm以下であり、かつ粒系分布が狭い金属石鹸を見出
した。さらに、所定濃度の脂肪酸塩水溶液と所定濃度の
無機金属塩水溶液水溶液又は分散液とを、特定の温度で
混合して得られた金属石鹸スラリーを、特定の温度で乾
燥する事により、前記金属石鹸微粒子を簡易にかつ効率
よく製造する方法をも見出した。さらに、本発明にて製
造された金属石鹸微粒子を使用する事で、各分野にて問
題であった諸事項について改善出来る事を見出した。例
えば、本発明の金属石鹸をトナー組成物に含有させるこ
とにより、電子写真複写機内の像担持体表面を損なわ
ず、トナー組成物の耐ブロッキング性、トナー組成物の
流動性及びトナー組成物の像担持体からの脱離性を向上
させ、かつ像担持体に対して十分な可視像を形成し、像
担持体に付着したトナー組成物のクリーニング性能を向
上できることを見出した。さらに、本発明の金属石鹸を
含有するクリーニング助剤を像担持体表面に塗布するこ
とにより、電子写真複写機内の像担持体表面を損なわ
ず、トナー組成物の像担持体からの脱離性を向上させ、
かつ像担持体表面から記録媒体にトナー組成物を転写し
た後に像担持体表面に残存するトナー組成物のクリーニ
ング性能を向上できる事を発見した。本発明は、上記の
全項目にかかる知見に基づいて完成したものである。
【0010】すなわち、本発明は、微粒子製造時におい
て平均粒径が4μm以下であり、かつ、10μmよりも
大きな粒径の粒子の全体に対する含有量が4重量%以下
である事を特徴とする金属石鹸微粒子を提供する。この
金属石鹸微粒子の好ましいものは、30%粒径RA と、
70%粒径RC との差RC −RA が3μm以下であるこ
と、及び/又は50%粒径RB と、95%粒径RD との
差RD −RB が6μm以下である事を特徴とする金属石
鹸微粒子である。さらに、これらの金属石鹸微粒子を簡
易にかつ効率よく製造するのに際し、(a)炭素数4〜
30の脂肪酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩0.
001〜20重量%を含有する水溶液と、(b)無機金
属塩0.001〜20重量%を含有する水溶液又は分散
液とを、生成する金属石鹸の結晶転移開始温度以下の温
度で混合して金属石鹸スラリーを調製し、次いでこのス
ラリーを金属石鹸の結晶転移開始温度以下の温度で乾燥
処理する事を特徴とする金属石鹸微粒子の製造方法を提
供するものである。さらに、上記金属石鹸微粒子の応用
例として、上記金属石鹸微粒子、特に脂肪酸金属塩微粒
子を含有する電子写真複写機用トナー組成物、及び上記
金属石鹸微粒子、特に脂肪酸金属塩微粒子を含有する画
像記録装置用、特に電子写真複写機用クリーニング助剤
を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の金属石鹸は、平均粒径は
4μm以下であり、かつ、10μmよりも大きい粒径を
有する金属石鹸微粒子の全体に対する含有率が4重量%
以下であるを特徴とする。このような条件を満たしてい
る金属石鹸微粒子であれば、粒径分布曲線の形状はどの
ようなものでもよい。例えば、二項分布曲線、正常分布
曲線あるいはピアソン系度数分布曲線などの統計曲線に
従う粒径分布曲線の形状、又はこれらから選ばれる統計
曲線の2つ以上を複合した粒径分布曲線の形状などが挙
げられる。本発明にて作成される金属石鹸としては、カ
プリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ミ
リストレイン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、パ
ルミトレイン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リグノセリ
ン酸、セロチン酸、モンタン酸、イソステアリン酸、オ
レイン酸、アラキン酸、リシノレイン酸、リノレイン
酸、ベヘニン酸及びエルカ酸などの単体脂肪酸、牛脂脂
肪酸、大豆油脂肪酸、やし油脂肪酸及びパーム油脂肪酸
などの動植物油脂由来の脂肪酸に代表される炭素数4以
上の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸と、カルシウム、バリ
ウム及びマグネシウムなどのアルカリ土類金属、チタ
ン、亜鉛、銅、マンガン、カドミウム、水銀、ジルコニ
ウム、鉛、鉄、アルミニウム、コバルト、ニッケル又は
銀など金属により構成され、特に炭素数10〜24、好
ましくは12〜22の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のC
a塩、Zn塩又はBa塩などが好ましい。これらは1種
類又は2種類以上を混合して使用してもよい。電子複写
機用トナー組成物に該金属石鹸を用いる場合、特に炭素
数14〜22の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のCa塩、
Zn塩又はBa塩などが好ましい。これらは1種類又は
2種類以上を混合して使用してもよい。炭素数3以下の
脂肪酸を用いた金属石鹸を用いた場合、金属石鹸の潤滑
性が充分でなく、トナー組成物の耐ブロッキング性、該
トナー組成物粉体の流動性、及びクリーニング時におけ
る像担持体からの残存トナーの脱離性が充分でない事が
ある。また、電子複写機用クリーニング助剤に該金属石
鹸を用いる場合、特に炭素数14〜22の飽和脂肪酸又
は不飽和脂肪酸のCa塩、Zn塩又はBa塩などが好ま
しい。これらは1種類又は2種類以上を混合して使用し
てもよい。炭素数3以下の脂肪酸を用いた金属石鹸の場
合、像担持体表面からのトナー組成物の脱離性が十分で
なく、すなわち、像担持体のクリーニング性能が十分で
ないことがある。その他の該応用分野においても、例え
ば、塗料の溶剤組成やポリマー成分、樹脂加工に用いる
樹脂成分の種類や重合度、金属粉末の加工時に用いる金
属の種類や粒子形状や粒度分布、化粧品に用いる内容成
分や製造条件などにより、1種類又は2種類以上の該金
属石鹸を適宜使用する事で目的とする効果を得る事が出
来る。
【0012】本発明にて記載される金属石鹸微粒子の粒
度とは、金属石鹸微粒子の平均的な代表長さをもって定
義される。平均的な代表長さとしては、一般的に知られ
ている定義を用いる事ができ、例えば、2軸平均径、3
軸平均径(算術平均径)、調和平均径、表面積平均径、
立体積平均径、外接長方形相当径(ブライニゲル径)、
正方形相当径(グッドマン径、ベロット/ケニー径)、
円形相当径(ヘイウッド径)、直方体相当径(幾何平均
径)、円筒体相当径(浅野径)、立方体相当径(アンド
レアゼン径)、球体相当径(ワンデル径)、定方向径
(グリーン径、フェレット径)、定方等分径(ゲーベラ
イン径)、ナッセンシュタイン径及びストークス径など
が挙げられる。また、本発明において、これらで定義さ
れる粒度を測定する方法として、一般的な粒度分布測定
法を用いる。測定方法としては、例えば、ストークスの
法則に基づく沈降法(気相沈降法、液相沈降法、光透過
法)、顕微鏡法、光走査法及びレーザー回折散乱法など
が挙げられる。その中でも、本発明にて記載される微粒
子の測定法においては、より微細な粒子に対して精度よ
く測定が可能である光走査法及びレーザー回折散乱法な
どが好適に使用される。本発明の金属石鹸微粒子の平均
粒径は4μm以下であり、好ましくは平均粒径3μm以
下であり、さらに好ましくは、0 .5〜2 .5μm、特
に好ましくは2μm以下の平均粒径を有する金属石鹸
が、前記に示した用途にて使用する上で好都合である。
平均粒径が4μmよりも大きい金属石鹸を用いた場合、
例えば、微細化された金属粉末に対して金属石鹸の粒径
が大きく、金属石鹸が充分に均一に金属粉末に分散しな
いため、金属粉体の流動性が不十分であったり、金属加
工品の歩留まりが低下する事がある。さらに、該金属石
鹸微粒子を樹脂加工時の添加剤として用いた場合、樹脂
加工時間が十分に短縮されなかったり、樹脂成形品の白
濁が生じたりする事がある。また、塗料に添加した場
合、厚さ3μm以下の塗膜を形成する際、表面の平滑性
を損ねるなどの障害が生じる事がある。さらに、平均粒
径が4μmよりも大きい金属石鹸を小径化及び球形化さ
れたトナーに加えた場合、電子写真複写機内の像担持体
表面を損なうため、電子写真複写機の長期ランニングテ
ストにおいて、印刷物の地肌が汚れたり、充分な画像濃
度が得られなくなる事がある。また、トナー粒子表面へ
の金属石鹸の付着性が充分でないため、トナー組成物の
耐ブロッキング性、該トナー組成物粉体の流動性、及び
クリーニング時における像担持体からの残存トナー組成
物の脱離性が充分でない事がある。さらに、平均粒径が
4μmよりも大きい金属石鹸を、特に小径化及び球形化
されたトナーを使用する電子複写機内におけるクリーニ
ング助剤として用いた場合、電子複写機内の像担持体表
面を損なうことがあり、像担持体表面からのトナー組成
物のクリーニング性能を向上させることができない事が
ある。
【0013】本発明の金属石鹸は、10μmよりも大き
い粒径を有する金属石鹸微粒子の全体に対する含有率が
4重量%以下である。特に10μm より大きい粒径のも
のを、実質上含まない事が好ましい。前記に示した応用
用途にて使用する上でこれらの条件を満たしている金属
石鹸微粒子を使用する事が好ましい。とりわけ、平均粒
径が0.5〜2.5μm であり、かつ6μmよりも大きい粒
径の粒子全体に対する含有量が5重量%以下であり、し
かも10μmよりも大きい粒径の粒子が実質的に存在し
ない金属石鹸微粒子が好適である。ここで微粒子の平均
粒径や粒径とは、金属石鹸微粒子が製造された時点で測
定されたものを意味する。換言すれば、様々な方法で得
られた金属石鹸そのままあるいは必要に応じて乾燥した
ものを、粉砕や分級することなく測定したときの平均粒
径や粒子や粒径を指称する。したがって、本発明の金属
石鹸微粒子は、粉砕による破断面を有しないという特徴
をも有する。10μmよりも大きい粒径を有する金属石
鹸微粒子の全体に対する含有率が4重量%よりも高い金
属石鹸を用いた場合、例えば、3〜5μm以下の粒径を
有する電子印刷用トナーに前記金属石鹸を添加する際
は、好ましくは、10μmよりも大きい粒径を有する金
属石鹸微粒子を実質上含まない事が好ましい。10μm
よりも大きい粒径を有する粒子が全体に対して4重量%
よりも多く含有する金属石鹸を、小径化及び球形化され
たトナーに加えた場合、電子写真複写機内の像担持体表
面を損なうため、電子写真複写機の長期ランニングテス
トにおいて、印刷物の地肌が汚れたり、充分な画像濃度
が得られなくなる事がある。また、トナー粒子表面への
金属石鹸の付着性が充分でないため、トナー組成物の耐
ブロッキング性、該トナー組成物粉体の流動性、あるい
はクリーニング時における像担持体からの残存トナー組
成物の脱離性が充分でない事がある。
【0014】さらに、該金属石鹸微粒子を電子複写機用
クリーニング助剤に用いる場合、好ましくは、10μm
よりも大きい粒径を有する金属石鹸微粒子を実質上含ま
ない事が好ましい。10μmよりも大きい粒径を有する
粒子が全体に対して4重量%よりも多く含有する金属石
鹸を、特に小径化及び球形化されたトナーを使用する電
子複写機内におけるクリーニング助剤として用いた場
合、電子複写機内の像担持体表面を損なうことがあり、
像担持体表面からのトナー組成物のクリーニング性能を
向上させることができない事がある。また、塗料に前記
金属石鹸を添加し、厚さ5μm以下の塗膜を形成する
際、表面の平滑性を損ねるなどの障害が生じたり、金属
粉体の流動性が不十分であったり、金属加工品の歩留ま
りが低下したり、樹脂加工時間が十分に短縮されなかっ
たり、あるいは樹脂成形品の白濁が生じたりする事があ
る。本発明の金属石鹸は、RC −RA が3μm以下であ
ること、及び/又はRD −RB が6μm以下であること
が望ましい。ここで記載されているRA 、RB 、RC
びRD は、それぞれ、30%粒径、50%粒径、70%
粒径及び95%粒径である。ここで30%粒径RA
は、金属石鹸の全量中の30重量%がその粒径以下であ
ることを示し、図1は本発明の金属石鹸(ジクンステア
レート)の粒度分布及び粒度累積を示すグラフであり、
図2は従来の金属石鹸(ジクンステアレート)の粒度分
布及び粒度累積を示すグラフである。ここにおいて、例
えば図2の従来の金属石鹸(ジンクステアレート)の粒
度累積グラフ中の累積(%)における、30重量%での
粒径(μm)をR A と定義する。RB 、RC 及びRD
A と同様に定義される。なお、図2におけるRA 、R
B 、RC 及びRD は、それぞれ3.2μm、5.3μ
m、8.3μm及び19.6μmである。従ってRC
A 及びRD −RB は、それぞれ5.1μm及び14.
3μmとなる。RC −RA 及び/又はRD −RB の各々
の値が小さいほど、金属石鹸の粒度分布の範囲が狭い。
本発明の好ましい金属石鹸は、RC −RA が3μm以
下、かつ、RD −RB が6μm以下である。なお、該応
用分野に用いる場合、RC −RA が2μm以下、特に
0.3から2μm、かつ、R D −RB が6μm以下特に
1.5から6μm 、とりわけ3μm以下の金属石鹸がより
好適である。RC −RA が3μmよりも大きい場合、又
はRD −RB が6μmよりも大きい金属石鹸を該応用分
野に用いた場合、例えば、電子複写機用トナー組成物に
該金属石鹸を使用する場合、RC −RA が3μmよりも
大きく、また、RD −RB が6μmよりも大きい金属石
鹸を、小径化及び球形化されたトナーに加えると、該金
属石鹸の粒径分布が広く、かつ大粒径の粒子量が増加す
るため、電子写真複写機内の像担持体表面を損ない、電
子写真複写機の長期ランニングテストにおいて、印刷物
の地肌が汚れたり、充分な画像濃度が得られなくなる事
がある。また、トナー粒子表面への金属石鹸の付着が均
一にならないため、トナー組成物の耐ブロッキング性、
該トナー組成物粉体の流動性、あるいはクリーニング時
における像担持体からの残存トナー組成物の脱離性が充
分でない事がある。また、電子複写機用クリーニング助
剤に該金属石鹸を使用する場合、RC −RA が3μmよ
りも大きく、また、RD −RB が6μmよりも大きい金
属石鹸を、特に小径化及び球形化されたトナーを使用す
る電子複写機内におけるクリーニング助剤として用いる
と、該金属石鹸の粒径分布が広く、かつ大粒径の粒子量
が増加するため、電子複写機内の像担持体表面を損なう
ことがあり、像担持体表面からのトナー組成物のクリー
ニング性能を向上させることができない事がある。さら
に、他の応用分野においても、RC −RA が3μmより
も大きく、また、RD −RB が6μmよりも大きい金属
石鹸を用いた場合、例えば塗料に該金属石鹸を添加し、
厚さ5μm以下の塗膜を形成する際、表面の平滑性を損
ねるなどの障害が生じたり、金属粉体の流動性が不十分
であったり、金属加工品の歩留まりが低下したり、樹脂
加工時間が十分に短縮されなかったり、樹脂成形品の白
濁が生じたりする事がある。
【0015】次に、本発明の金属石鹸微粒子の好適な製
造方法について、詳細に説明する。本発明の方法におい
ては、原料成分として、(a)脂肪酸塩水溶液と(b)
無機金属塩の水溶液又は分散液が用いられる。上記
(a)成分の脂肪酸塩水溶液の調製に用いられる脂肪酸
塩としては、炭素数4〜30の脂肪酸のアルカリ金属塩
又はアンモニウム塩が挙げられる。該脂肪酸は飽和又は
不飽和のいずれであってもよく、また、直鎖状又は分岐
状のいずれであってもよい。このような脂肪酸塩の例と
しては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリス
チン酸、ミリストレイン酸、パルミチン酸、イソパルミ
チン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、
リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、イソステア
リン酸、オレイン酸、アラキン酸、リシノレイン酸、リ
ノレイン酸、ベヘニン酸及びエルカ酸などの単体脂肪酸
のナトリウム、及びカリウムなどのアルカリ金属塩又は
アンモニウム塩、あるいは、牛脂脂肪酸、大豆油脂肪
酸、やし油脂肪酸及びパーム油脂肪酸などの動植物油脂
由来の脂肪酸のナトリウム、及びカリウムなどのアルカ
リ金属塩又はアンモニウム塩が挙げられる。これらの中
で、炭素数10〜24、特に炭素数12〜22を有する
脂肪酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩が好まし
い。これらの脂肪酸塩は、単独で用いてもよく、二種類
以上を組み合わせて用いてもよい。炭素数3以下の脂肪
酸のアルカリ金属塩やアンモニウム塩を用いた場合、選
られる金属石鹸の水に対する溶解度が高いので、収率が
低下する。一方、炭素数31以上の脂肪酸のアルカリ金
属塩やアンモニウム塩を用いた場合、水に対する溶解度
が低すぎて、水溶液濃度が低くなり、生産効率が低下す
る。本発明においては、(a)成分である脂肪酸塩水溶
液中の上記脂肪酸のアルカリ金属塩又は アンモニウム
塩の含有量は0.001〜20重量%の範囲で選定され
る。この含有量が0.001重量%未満では、得られる
金属石鹸量が反応液量に対して著しく低くなるため、生
産効率が悪く、現実的ではない。また、20重量%を超
えると、得られる金属石鹸粒子の平均粒径が大きくなる
おそれがある。得られる金属石鹸の量及びその粒径など
を考慮すると、水溶液中の上記脂肪酸のアルカリ金属塩
又はアンモニウム塩の好ましい含有量は、0.5〜15
重量%の範囲である。
【0016】本発明の(b)成分の無機金属塩の水溶液
又は分散液の調製に用いられる無機金属塩の例として
は、カルシウム、バリウム及びマグネシウムなどのアル
カリ土類金属の塩化物、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩あるい
は燐酸塩など、あるいは、チタン、亜鉛、銅、マンガ
ン、カドミウム、水銀、ジルコニウム、鉛、鉄、アルミ
ニウム、コバルト、ニッケル及び銀などの金属の塩化
物、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩あるいは燐酸塩などを挙げ
る事ができる。これらの物質は単独で用いてもよく、二
種類以上を組み合わせて用いてもよい。本発明において
は、(b)成分である無機金属塩の水溶液又は分散液中
の上記無機金属塩の含有量は0.001〜20重量%の
範囲で選定される。この含有量が0.001重量%未満
では、得られる金属石鹸量が反応液量に対して著しく低
くなるため、生産効率が悪く、実用的ではない。また、
20重量%を超えると、得られる金属石鹸粒子の平均粒
径が大きくなるおそれがある。得られる金属石鹸の量及
びその粒径などを考慮すると、水溶液又は分散液中の上
記無機金属塩の好ましい含有量は、0.01〜10重量
%の範囲である。
【0017】前記(a)成分及び(b)成分の調製に用
いられる水としては特に制限はなく、一般的に使用され
るものを用いても良いが、イオン交換水、精製水、又は
蒸留水などのように、金属イオンなどの不純物の少ない
ものが好ましい。本発明においては、前記(a)成分と
(b)成分との混合割合は、特に制限はなく、状況に応
じて適宜選定すればよいが、通常は(b)成分中の無
機金属塩に対する、(a)成分中の脂肪酸塩の当量比が
0.9〜1.1の範囲になるように選ぶのが有利であ
る。その当量比が上記範囲を逸脱すると未反応原料が多
く残存し、その除去工程が必要となる場合がある。残存
不純物を少なくするためには、該当量比は0.95〜
1.05の範囲が好ましい。
【0018】本発明の方法における製造装置としては、
(a)成分及び(b)成分を別々に混合機内に供給し混
合できるものが好ましく、特に(a)成分と(b)成分
とを別々にできる限り高速に混合機内に供給し混合でき
ることが好適である。例えば、各原料溶液(あるいは分
散液)をそれぞれ別方向から混合層に注入して各溶液
(あるいは分散液)を混合するのと同時に、混合槽から
混合物を系外に排出するのが有利であり、この操作にお
ける装置としては、より効率よく(a)成分及び(b)
成分を均一に混合できるものがよい。これらの装置とし
ては、フロージェットミキサー、ラインホモジナイザー
及びサンドミルのようなラインミル等を用いるのが好ま
しい。また、(a)成分と(b)成分の反応後におい
て、未反応の脂肪酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム
塩が残存する場合は、混合槽から(a)成分と(b)成
分が排出された後に、0.001〜15重量%の無機金
属塩を含有する水溶液又は分散液を混合する事で完全に
未反応の脂肪酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩を
金属石鹸に反応させる事が出来る。本発明においては、
(a)成分と(b)成分は、生成する金属石鹸の結晶転
移開始温度以下、好ましくは該結晶転移開始温度より5
℃以上低い温度で混合する事が必要である。ここで、結
晶転移開始温度とは、金属石鹸の結晶構造が変化し始め
る温度のことであり、例えば図3のジンクステアレート
の示差熱分析による熱吸収グラフにおいて、吸熱開始前
の勾配の延長線Aと、吸熱開始後の勾配の延長線Bとの
交点Cを結晶転移開始温度とする。ジンクステアレート
の結晶転移開始温度は100℃である。図4のカルシウ
ムステアレートでは94℃、図5のマグネシウムステア
レートでは73℃である。実際の混合時の温度は、得ら
れる金属石鹸の脂肪酸鎖及び金属の種類により異なる
が、例えばカルシウムステアレートの製造の場合70℃
〜94℃が好ましい。70℃未満の温度で反応を行う
と、(a)成分内の原料の溶解度が低下し、目標物質は
得られるが、最終的に得られる金属石鹸量が反応溶液量
に対して低く生産効率が悪い。94℃を超える温度で反
応を行うと、金属石鹸の微細粒子同士の凝集が起こり、
平均粒子径が大きくなることがある。
【0019】本発明においては、このようにして得られ
た金属石鹸スラリーは、一般的に用いられる濾過装置を
使用して金属石鹸ケーキと濾液に分離する。この金属石
鹸ケーキは、不純物量を低下させるために、温水などで
充分に洗浄した後、乾燥処理する事により、金属石鹸微
粒子が得られる。この金属石鹸ケーキの乾燥処理は、得
られる金属石鹸微粒子の結晶転移開始温度以下好ましく
は該結晶転移開始温度より5℃以上低い温度で行う。具
体的な乾燥温度は、得られる金属石鹸の種類により異な
るが、例えばジンクステアレートの場合100℃以下で
ある。金属石鹸の結晶転移開始温度よりも高い温度で乾
燥処理すると、微細粒子同士の凝集が起こり、平均粒子
径が大きくなるおそれがある。金属石鹸ケーキの乾燥処
理は、常圧で行ってもよいが、効率的に乾燥するため
に、場合により、減圧乾燥や真空乾燥を行ってもよく、
あるいは低沸点溶剤などで金属石鹸ケーキを洗浄処理し
た後、得られた金属石鹸ケーキを乾燥してもよい。この
際用いられる低沸点溶剤としては、金属石鹸から水を効
率よく除去しうるものが好ましく、例えばメタノール、
エタノール、アセトン及び塩化メチレンなどが挙げられ
る。
【0020】このようにして、平均粒径が4μm以下で
あり、かつ、10μmよりも大きな粒径の粒子の全体に
対する含有量が4重量%以下である事を特徴とする金属
石鹸微粒子であり、さらに、RC −RA が3μm以下、
及び/又はRD −RB が6μm以下の金属石鹸微粒子を
容易に製造する事ができる。本発明により得られる金属
石鹸は、板状、鱗片状、棒状、針状、塊状あるいは球状
などの粒子形状を有し、さらにそれらの層状あるいは樹
枝状の2次凝集物、又は無定型の2次凝集物として得ら
れる。なおここで得られる金属石鹸微粒子の平均粒径や
粒径は、乾燥処理後に測定したものであり、粉砕や分級
を行っていないものである。
【0021】次に、該金属石鹸を電子写真複写機用トナ
ー組成物(現像剤)に使用する場合について詳細に説明
する。本発明の金属石鹸微粒子をトナー組成物に含有さ
せて本発明のトナー組成物を調製するにあたって、特に
そ の方法は限定しないが、通常トナー組成物の製造に
おいて用いられている添加剤の含有方法を適用して良
い。例えば、トナー粒子作成前又は作成中に金属石鹸を
添加するか、又はトナー粒子を作成した後に、金属石鹸
をブレンドするなどの方法を用いることが出来る。本発
明においてトナーに金属石鹸を添加して使用する際、ト
ナーに対する添加量は特に規定しないが、一般的に使用
される金属石鹸の添加量の範囲で選定すればよい。具体
的にはトナー用樹脂に対する添加率として0.05〜5
0重量%、好ましくは0.1〜50重量%、特に好まし
くは0.5〜30重量%、最も好ましくは2〜30重量
%である。2種類以上の金属石鹸を併用して使用する場
合は、2種類以上の金属石鹸が全体で上述の範囲となる
ようにする。
【0022】トナーの現像方法は、乾式及び湿式のいず
れでも良い。さらに乾式現像方式の場合は、所請2成分
系現像剤を用いる方式、磁性1成分系現像剤を用いる方
式、非磁性1成分系現像剤を用いる方式など、既知の任
意の乾式現像方式で良い。トナー用樹脂は、特に限定さ
れないが、一般的に150℃〜200℃程度の軟化点を
有するものが用いられ、具体的には、スチレン系樹脂、
ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂及びポリエステ
ル樹脂などの単体樹脂、及びそれらの混合樹脂などが挙
げられる。
【0023】トナー用樹脂に添加される金属石鹸以外の
添加剤としては、一般的に用いられるものが使用でき
る。例えばパラフィンワックス及びマイクロクリスタリ
ンワックス等に代表される石油系などの長鎖炭化水素
類、ドデシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリス
チルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルア
ルコール、アラキルアルコール及びベヘニルアルコール
等に代表される高級アルコール類、ドデカン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸、リノール酸、リシノール酸、アラキン酸、ベ
ヘン酸、リグノセリン酸、モンタン酸及びセラコレイン
酸等に代表される脂肪酸、コハク酸、マレイン酸及びフ
マル酸などの二塩基酸の亜鉛塩、マグネシウム塩、カル
シウム塩、カドミウム塩あるいはバリウム塩、パルミチ
ン酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリル酸アミド、ス
テアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド、メチレンビスス
テアロアミド及びエチレンビスステアロアミド等に代表
される高級脂肪酸アミド類、カルナバワックス、ミツワ
ックス、モンタンワックス、ライスワックス及びキャン
デリアワックスなど植物、動物及び鉱物ロウに代表され
る長鎖脂肪酸とアルコールとのエステルからなる天然ロ
ウ類、流動又は固形のポリエチレンワックスやポリプロ
ピレンワックスや、シリコーンワニス、固形シリコンワ
ックス、アミドワックスなどのワックス、グリセリンス
テアレート、グリセリンリシノレート、グリセリンベヘ
ネート、ソルビタンステアレート、プロピレングリコー
ルステアレート、ペンタエリスリトールステアレート、
及びジペンタエリスリトールステアレート等に代表され
る多価アルコールエステル、マレイン酸エチルエステ
ル、マレイン酸ブチルエステル、ステアリン酸メチルエ
ステル、ステアリン酸ブチルエステル、パルミチン酸セ
チルエステル、モンタン酸エチレングリコールエステ
ル、ミリスチン酸ミリスチルエステル、ステアリン酸ス
テアリルエステル及びベヘニン酸ベヘニルエステル等に
代表される脂肪酸エステル、モンタン酸エステルのカル
シウム部分ケン化物等に代表される部分ケン化脂肪酸エ
ステル、脂肪族フロロカーボン、含フッ素系界面活性
剤、四フッ化エチレン樹脂、酸化セリウム及び炭化ケイ
素などの研磨剤、コロイダルシリカ、酸化アルミニウム
などの流動性付与剤、ケーキング防止剤、カーボンブラ
ック及び酸化錫などの導電性付与剤などが挙げられる。
【0024】本発明においてトナーに金属石鹸を添加し
て使用する際、使用するトナーはモノクロトナー又はは
カラートナーのいずれでもよく、トナーの使用用途に応
じて着色剤を使用してよい。トナーに用いられる着色剤
としては、従来からトナー用着色剤として使用されてき
た顔料及び染料のすべてが適用される。例えば黒色顔料
としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガ
ン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト及び
マグネタイトなどが挙げられる。黄色顔料としては、黄
鉛、亜鉛黄、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、ミネラ
ルファストイエロ一、ニッケルチタンイエロー、ネーブ
ルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザーイエロ
ーG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、
ベンジジンイエロ一GR、キノリンイエローレーキ、パ
ーマネントイエロ一NCG及びタートラジンレーキなど
が挙げられる。橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデ
ンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロン
オレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレンジG、
インダンスレンブリリアントオレンジRK及びインダン
スレンブリリアントオレンジGKなどが拳げられる。赤
色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド鉛丹、硫
化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソー
ルレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カ
ルシウム塩、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリ
アントカーミン6B、ブリリアントカーミン3B、エオ
シンレーキ、ローダミンレーキB及びアリザリンレーキ
などが拳げられる。青色顔料としては、紺青、コバルト
ブル一、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレー
キ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブル
ー、フタロシアニンブルー一部分塩素化合物、ファース
トスカイブルー及びインダンスレンブルーBCなどが挙
げられる。紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバ
イオレットB及びメチルバイオレットレーキなどが挙げ
られる。緑色顔料としては、酸化クロム、クロムグリー
ン、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ
及びファイナルイエローグリーンGなどが挙げられる。
白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白
及び硫化亜鉛などが挙げられる。体質顔料としては、バ
ライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカ
ーボン、タルク及びアルミナホワイトなどが挙げられ
る。また、染料としては、塩基性、酸性、分散及び直接
染料などの各種染料、例えばニグロシン、メチレンブル
ー、ローズベンガル、キノリンイエロー及びウルトラマ
リンブルーなどが挙げられる。
【0025】これらの着色剤は、単独又は混合し更には
固溶体の状態で用いることができる。これらの着色剤
は、色相環、彩度、明度、耐侯性、OHP透明性、及び
トナ一組成物中への分散性の点から選択される。これら
の着色剤の添加量は、トナー用樹脂100重量部に対し
て通常は1〜20重量の範囲で選定される。黒色着色剤
として磁性体を用いた場合には、他の着色剤と異なりト
ナー用樹脂100重量部に対し通常は30〜150重量
部の範囲で添加される。また、本発明の電子写真複写機
用トナー組成物を透光性カラートナー組成物として用い
る場合の着色剤としては、以下に示すような、各種,各
色の顔料及び染料も使用できる。例えば黄色顔科として
は、C.I.10316(ナフトールイエローS)、
C.I.11710(ハンザイエロー10G)、C.
I.11660(ハンザイエロー5G)、C.I.11
670(ハンザイエロ一3G)、C.I.11680
(ハンザイエローG)、C.I.11730(ハンザイ
エローGR)、C.I.11735(ハンザイエロー
A)、C.I.117408(ハンザイエローRN)、
C.I.12710(ハンザイエローR)、C.I.1
2720(ピグメントイエローL)、C.I.2109
0(ベンジジンイエロ一)、C.I.21095(ベン
ジジンイエローG)、C.I.21100(ベンジジン
イエローGR)、C.I.20040(パーマネントイ
エローNCG)、C.l.21220(バルカンファス
トイエロー5)及びC.I.21135(バルカンファ
ストイエローR)などが挙げられる。赤色顔料として
は、C.1.12055(スターリンI)、C.I.1
2075(パーマネントオレンジ)、C.I.1217
5(リソールファストオレンジ3GL)、C.I.12
305(パーマネントオレンジGTR)、C.I.11
725(ハンザイエロー3R)、C.I.21165
(バルカンファストオレンジGG)、C.I.2111
0(ベンジジンオレンジG)、C.I.12120(パ
ーマネントレッド4R)、C.I.1270(パラレッ
ド)、C.I.12085(ファイヤーレッド)、C.
1.12315(ブリリアントファストスカーレッ
ド)、C.I.12310(パーマネントレッドF2
R)、C.I.12335(パーマネントレッドF4
R)、C.I.12440(パーマネントレッドFR
L)、C.I.12460(パーマネントレッドFRL
L)、C.I.12420(パーマネントレッドF4R
H)、C.I.12450(ライトファストレッドトー
ナーB)、C.I.12490(パーマネントカーミン
FB)及びC.I.15850(ブリリアントカーミン
6B)などが挙げられる。青色顔料としては、C.I.
74100(無金属フタロシアニンブルー)、C.I.
74160(フタロシアニンブルー)及びC.I.74
180(ファーストスカイブルー)などが挙げられる。
【0026】さらに、本発明のトナー組成物において、
2成分系現像剤として用いる場合には、キャリア粉と混
合して用いることが出来る。この場合、キャリアとして
は公知のものがすべて使用可能であり、例えば鉄粉、フ
ェライト粉及びニッケル粉のような磁性を有する粉体、
ガラスビーズなど、及びこれらの表面を樹脂などで処理
したものが挙げられる。また、本発明のトナー組成物に
は、磁性材料を含有させた磁性トナーも使用できる。磁
性トナー中に含有される磁性材料としては、マグネタイ
ト、ヘマタイト及びフェライトなどの酸化鉄、コバル
ト、ニッケル及び鉄のような金属あるいはこれら金属と
アルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、錫、
亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウ
ム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングス
テン及びバナジウムのような金属との合金及びその混合
物などが挙げられる。
【0027】次に、該金属石鹸を電子複写機等の画像記
録装置用クリーニング助剤に使用する場合について詳細
に説明する。本発明におけるクリーニング助剤は、すく
なくとも前記金属石鹸を含有している。すなわち、前記
金属石鹸のみをクリーニング助剤として使用してもよい
し、前記金属石鹸と他の一般的に使用されるクリーニン
グ助剤と併用して使用してもよい。例えば、テフロン、
メチルメタアクリレート、シリカ、四フッ化ポリエチレ
ン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、硫化モリブテン、黒
鉛、窒化ホウ素、酸化セリウム、酸化第2鉄又はアルミ
ナ等の粉末と、前記金属石鹸とを併用して用いることが
できる。他の一般的に使用されるクリーニング助剤と、
前記金属石鹸とを併用して用いる場合、金属石鹸のクリ
ーニング助剤の全体量に対する添加率は特に規定しない
が、一般的に使用される金属石鹸の添加量を用いて良
い。具体的には、クリーニング助剤全体に対して金属石
鹸を1〜80重量%の割合で選定すればよい 本発明におけるクリーニング助剤を像担持体表面に塗布
する場合、像担持体表面に塗布する装置を設ける場所
は、特に限定されない。例えば図6に示す画像形成装置
の概略例において、帯電装置2と現像装置3の間 a、
現像装置3と転写装置4の間 b、転写装置4とクリー
ニング装置5の間 c、及びクリーニング装置5と帯電
装置2の間 dのいずれでもよく、また、帯電装置2、
現像装置3、転写装置4あるいはクリーニング装置5
に、クリーニング助剤を像担持体1の表面に塗布する機
能を付与してもよい。例えば帯電装置2の帯電ローラー
8の表面に固体状のクリーニング助剤をコーティングし
て像担持体1を帯電ローラー8で摺擦する方法、現像装
置3の現像ローラー9に固体状のクリーニング助剤をコ
ーティングして像担持体1を現像ローラー9で摺擦する
方法、クリーニング装置5のファーブラシ11又はブレ
ード12に粉体状又は分散体状のクリーニング助剤をコ
ーティングして像担持体1をファーブラシ11又はブレ
ード12で摺擦する方法、あるいはブレード12の像担
持体1表面を摺擦する部分にブロック状のクリーニング
助剤を設置し、像担持体1を前記ブレード12にて摺擦
する方法などが挙げられる。これらの中で特にクリーニ
ング装置5と現像装置3との間に本発明のクリーニング
助剤を塗布する装置を設置することが好ましい。また、
像担持体表面を帯電ブラシなどで摺擦する帯電方法を用
いている場合は、前記帯電ブラシの下流と現像装置3と
の間にクリーニング助剤を塗布する装置を設けることが
好ましい。また、像担持体表面に塗布する装置を複数の
場所に設けてもよい。
【0028】本発明において用いることの出来る装置及
び現像剤は、特に制限はなく、乾式あるいは湿式の、2
成分系現像剤、磁性1成分系現像剤、あるいは非磁性1
成分系現像剤などの既知の現像剤を用いた、モノクロ画
像形成装置及びカラー画像形成装置のいずれでもよく、
例えば特開昭60−165680号公報、特開昭60−
225870号公報、特開昭61−160761号公
報、特開昭64−13558号公報、特開平3−269
478号公報、特開平4−276764号公報、特開平
5−119676号公報、特開平5−35155号公
報、特開平7−160165号公報、特開平7−563
90号公報、特開平7−180860号公報、特開平7
−271262号公報、特開平8−137354号公報
及び特開平8−297376号公報などに記載される、
装置概念図及び実施例に使用される画像形成装置、及び
現像剤を併用して用いることが出来る。本発明における
クリーニング助剤を像担持体表面に塗布する場合、クリ
ーニング助剤の形状は特に限定しないが、例えば、固体
状、ワックス状又は粉体を固めたブロック状、粉体、あ
るいは溶剤分散体などが挙げられる。クリーニング助剤
の形状が固体状あるいはブロック状である場合、薄片
状、板状あるいはロール状などに成形し、複写機本体に
固定された支持部材により支持して、先端が像支持体を
摺擦するように配置される。また、クリーニング助剤の
形状が粉体又は溶剤分散体である場合、複写機本体に固
定された支持部材により支持された塗布装置により像担
持体表面に均一に塗布する。塗布装置としては特に限定
しないが、例えば、スポンジロール、パッド、ロール状
ブラシ、刷毛ブラシ及びゴムロールなどの装置などが挙
げられる。本発明において使用されるクリーニング手段
は、特に限定しないが、一般的に使用されている ブレ
ード、ファーブラシ、磁気ブラシあるいはウェブ等によ
り像担持体を摺擦して残留トナー組成物を清掃する方法
を用いることが出来る。像担持体摺擦の方向は、像担持
体表面の移動方向と平行的であっても良いし、上記移動
方向と交わる方向でも良い。
【0029】像担持体表面へのトナー像形成手段として
は、特に限定しないが、例えばカスケード現像法、磁気
ブラシ現像法、交番電圧印加下に現像する非接触現像
法、及び粉霧現像法などが挙げられる。トナー組成物よ
り像担持体に作成された可視像を、像担持体上から記録
媒体上に転写したのち、その記録媒体にトナー組成物を
定着する方法としては、従来公知の加熱定着方法を用い
ることが出来る。例えば、オープン式の定着方法、フラ
ッシュ式の定着方法、フラッシュ定着のような非接触式
の加熱定着方法又は弾性体や剛体の接触ローラーのよう
な加熱及び加圧定着方式、また、これらを組み合わせた
ような定着方式である。加熱温度は、定着スピードや紙
質に応じて選択されるが、本発明組成物を用いた場合、
従来のトナー組成物に比べて低いエネルギーで定着が可
能であり、かつ、接触式の定着装置を用いた場合も非オ
フセット性が良好であり、かつ接触式の定着装置を形成
する材質の選択性も広い。本発明において像担持体に使
用される像感光体は、一般的に用いられるものが充当で
きる。例えば、酸化亜鉛又は硫化カドミウムのバインダ
ータイプ感光体、セレン系感光体、アモルファスシリコ
ン系感光体、有機感光体などの光導電性半導体を用いた
感光体又は該感光体上に絶縁層を設けたPIP方式感光
体などがある。
【0030】また、本発明のクリーニング助剤は、像担
持体が誘電体からなり、文字電極又は針電極などにより
像様帯電される形式の静電記録装置及び像支持体として
磁性体粉を結着剤樹脂中に分散した感磁性体を用い、該
感磁性体に磁気信号を付与して磁気潜像を形成し、該潜
像を磁性現像剤により現像する形式の磁気記録装置にも
適用される。本発明のクリーニング助剤は、該電子複写
機用トナー組成物6と併用して用いる事が出来る。特に
その含有方法は限定しないが、通常用いられている添加
剤の含有方法を適用して良い。例えば、トナー粒子作成
前又は作成中にクリーニング助剤を添加するか、又はト
ナー粒子を作成した後に、クリーニング助剤をブレンド
するなどの方法を用いることが出来る。上記トナー組成
物は本発明に用いられる他のクリーニング助剤塗布装置
と併用して用いることが出来る。本発明に使用されるク
リーニング助剤をトナーに添加して使用する際、トナー
に対する添加量は特に規定しないが、一般的に使用され
るクリーニング助剤の添加量を用いて良い。具体的には
トナー用樹脂に対する添加率として2〜50重量%であ
る。トナー像の現像方法は、乾式、湿式のいずれでも良
い。さらに乾式現像方式の場合は、所請2成分系現像剤
を用いる方式、磁性1成分系現像剤を用いる方式、非磁
性1成分系現像剤を用いる方式など、既知の任意の乾式
現像方式で良い。
【0031】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳しく
説明する。 実施例1〜11及び比較例1〜3 第1表に示す原料1及び原料2をそれぞれ水に溶解し、
(a)成分及び(b)成分を調製した。(a)成分及び
(b)成分における原料1及び原料2の濃度を第2表に
示す。さらに、金属石鹸スラリー量が500gとなるよ
うに、上記(a)成分及び(b)成分を、下記の混合方
法A又は混合方法Bにより混合した。この混合時の温
度、混合方法及び(b)成分中の無機金属塩に対する
(a)成分中の脂肪酸塩の当量比(a/b)を第2表に
示す。 <混合方法A>直径6センチのタービン羽根を有する攪
拌装置付きの2リットルの受け容器を用意し、タービン
羽根を350rpmで回転させた。この受け容器に、第
2表に示す液温に調整した(a)成分及び(b)成分
を、別方向から同時に投入した。なお、全量仕込み終了
時間は10秒以内とした。全量仕込み終了後、反応時の
温度状態で10分間熟成し、反応を終結させた。次に、
このようにして得られた金属石鹸スラリーを濾過し、得
られた金属石鹸ケーキを2回水洗し、続いて第2表に示
す溶媒を用いて洗浄した。得られた洗浄後の金属石鹸ケ
ーキを、第2表に示す乾燥条件にて乾燥し、金属石鹸微
粒子を得た。さらに金属石鹸微粒子の結晶転移開始温度
を第2表に示す。 <混合方法B>定量ポンプにて(a)成分及び(b)成
分を別々に供給混合可能なパイプラインホモミクサー、
及び直径6cmのタービン羽根を有する攪拌装置付きの
2リットルの受け容器を用意し、タービン羽根を350
rpmで回転させた。第2表に示す液温に調整した
(a)成分及び(b)成分をパイプラインホモミクサー
内に別々に供給し、パイプラインホモミクサーから排出
された混合溶液を受け容器に投入した。各溶液の流量は
各溶液が同時に送液終了するように定量ポンプにて調整
した。全量混合終了時間は10分以内とした。全量仕込
み終了後、反応時の温度に保持したまま10分間熟成し
て反応を終結させた。次に、このようにして得られた金
属石鹸スラリーを濾過し、得られた金属石鹸ケーキを2
回水洗し、続いて第2表に示す溶媒を用いて洗浄した。
得られた洗浄後の金属石鹸ケーキを、第2表に示す乾燥
条件にて乾燥し、金属石鹸微粒子を得た。さらに金属石
鹸微粒子の結晶転移開始温度を第2表に示す。
【0032】比較例4〜5 第1表に示す原料1及び原料2を用いて、(a)成分及
び(b)成分を調製した。(a)成分及び(b)成分に
おける原料1及び原料2の濃度を第2表に示す。さら
に、上記(a)成分及び(b)成分を用いて、下記の複
分解法及び溶融法により金属石鹸微粒子を得た。この混
合時の温度、混合方法及び(b)成分中の無機金属塩に
対する( a) 成分中の脂肪酸塩の当量比(a/b)を第
2表に示す。 <比較例4:複分解法>直径6センチのタービン羽根を
有する攪拌装置付きの2リットルの受け容器を用意し、
タービン羽根を350rpmで回転させた。この受け容
器に第2表に示す(a)成分を投入し、第2表に示す液
温に調整した。次に、この受け容器に第2表に示す
(b)成分を、30分かけて滴下した。全量仕込み終了
後、反応時の温度状態で10分間熟成し、反応を終結さ
せた。次に、このようにして得られた金属石鹸スラリー
を濾過し、得られた金属石鹸ケーキを2回水洗し、続い
て第2表に示す溶媒を用いて洗浄した。得られた洗浄後
の金属石鹸ケーキを、第2表に示す乾燥条件にて乾燥
し、金属石鹸微粒子を得た。さらに金属石鹸微粒子の結
晶転移開始温度を第2表に示す。 <比較例5:溶融法>高粘性物質を混錬可能な攪拌装置
が付いた1リットルの密閉可能な反応容器を用意し、第
2表に示す(a)成分を500gを反応容器に投入し
た。続いて攪拌装置を50rpmで回転させ、第2表に
示す液温に調整した。次に、この反応容器に第2表に示
す(b)成分を68g、及び(a)成分に対して2重量
%の水を投入し、反応容器を密閉した。攪拌装置を回転
させながら180分間反応を行い反応を終結させた。次
に、このようにして得られた金属石鹸粉体をミキサーに
て十分に粉砕し、得られた金属石鹸粉体を予備寸法45
μmのJIS標準ふるいを用いて分級を行い、金属石鹸
微粒子を得た。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】<電子顕微鏡を用いた粒子形状の測定>こ
のようにして得られた金属石鹸微粒子の粒子状態を視覚
的に確認するため、各金属石鹸微粒子の電子顕微鏡写真
を撮影した。電子顕微鏡として、日立製Scannin
g Electron Microscope(SE
M)S−2100Aを用いた。実施例3にて作成した金
属石鹸微粒子の2000倍、5000倍及び15000
倍拡大時の撮影結果をそれぞれ、図7、図8及び図9に
示す。また、比較例4にて作成した金属石鹸微粒子の2
000倍拡大時の撮影結果を図10に示す。 <粒径分布の測定>このようにして得られた金属石鹸微
粒子0.5gに10mlのエタノールを加え、日本精機
株 式会社製の超音波分散器を用いて5分間超音波分散
を行った。次に、測定溶媒としてエタノールを循環して
いる、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分布測定
装置(SPA型)に、得られた金属石鹸分散液を、DV
値が0.6〜0.8になるまで添加し、この状態におけ
る各サンプルの粒度分布を測定した。第3表−1に本実
施例及び比較例により作成された各スラリー中の金属石
鹸含有率、収集サンプルの収量(g)及び収率(%)を
示す。第3表−2に各収集サンプルの平均粒径(μ
m)、RA (μm)、RB (μm)、RC (μm)、R
D(μm)、RC −RA (μm)、RD −RB (μ
m)、及び10μmよりも大きな粒径を有する粒子の全
体に対する含有率(%)を示す。第3表−3に各収集サ
ンプルの0.34μm、0.66μm、1.01μm、
3.73μm、5.27μm及び10.54μmにおけ
る各粒子量の累積(%)を示す。
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】粒度分布測定の結果から、実施例1〜10
は、比較例1〜5と比較して明らかに収率が高い上、平
均粒径が低く、かつ粒径分布が狭いことが確認できる。
また、電子顕微鏡の撮影結果から明らかなように、従来
の金属石鹸(図10)と比較して、本発明の金属石鹸
(図7、図8及び図9)は明らかに大粒径粒子が存在せ
ず、粒子が非常に微細であり、かつ粒径分布が均一であ
ることがわかる。次に、該金属石鹸微粒子を電子複写機
用トナーに使用する場合の実施例を示す。本発明の実施
例、及び比較例に使用されるトナーの製造例を以下に挙
げる。 <製造例1>ポリエステル樹脂(軟化点85℃)95重
量部、カルナウバワックス5重量部及びカーボンブラッ
ク8部にグロシン染料3重量部を溶融混錬し、冷却後ハ
ンマーミルを用いて粗粉砕し、つづいてエアージェット
方式による微粉砕機で微粉砕した。得られた微粉砕品を
分級して、平均粒径9μmとした。本粒子100重量部
に対して、酸化チタン微粉末(平均粒径0.02μm)
1重量部を添加混合して1成分系磁性トナー粒子を得
た。 <製造例2>温度計、攪拌機を備えたオートクレーブ中
に、ジメチルテレフタレート94重量部、ジメチルイソ
フタレート95重量部、エチレングリコール89重量
部、ネオペンチルグリコール80重量部及び酢酸亜鉛
0.1重量部を仕込み、120℃〜230℃で120分
間加熱してエステル交換反応を行った。次いで5- ナト
リウムスルホイソフタル酸8.4重量部を加え、220
〜230℃で60分間反応を続け、更に250℃まで昇
温した後、系の圧力1〜10mmHgとして60分間反
応を続けた結果、共重合ポリエステル乳化分散液を得
た。上記乳化ポリエステル分散液1リットルにホホバワ
ックスのエマルジョン(固形分30%)を30ml加え
たものを40℃に加熱したMgSO4 (0.2%)水溶
液2リットルに十分撹件しながら約30分間で滴下し造
粒操作を行った。さらに30分間この温度で保温し、常
温まで冷却した。得られた離型剤内包ポリエステル樹脂
粒子の水系分散体を100g、C.I.ディスパーズ・
イエロー64を3g、各々ステンレススチール製ポット
に仕込み、常温から3℃/分の昇温速度にて130℃ま
で昇温し、130℃にて60分間保持した後、常温まで
冷却した。得られた染色粒子を濾過、洗浄し、スプレー
ドライヤーにて乾燥し、イエローに染着された樹脂粒子
を得た。以下、それぞれマゼンタとしてC.I.ディス
パーズ・レッド92、シアンとしてC.I.ディスパー
ズ・ブルー60を用いて同様にそれぞれマゼンタ、シア
ンに染着された樹脂粒子を得た。得られた染色樹脂粒子
100gに対し、シリカを1g混合し、イエロートナ
ー、マゼンタトナー及びシアントナーを得た。得られた
イエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナー各5
gに、シリコーンコートしたフェライトビーズ100g
を混合し、2成分系トナーとした。
【0041】実施例12〜16及び比較例6〜13 製造例1及び製造例2をおいて作成したトナーに、本発
明の金属石鹸を添加し、ミキサーにて均一に混合した。
これらのトナー組成物を複写機内に充填して画像出しを
行い、画像出力時の印刷物の状態について評価した。次
に、複写機内にランニングテスト時の印刷安定性、及び
ランニングテスト終了時の印刷物の状態、複写機内の像
担持体表面の摺擦状態、像担持体のクリーニング状態に
ついて評価した。さらに、評価に用いた各トナー組成物
における高温保存時のブロッキング性について評価し
た。 実施例12 製造例1において作成したトナー100重量部に、平均
粒径が1.3μmであり、粒径10μm以上の粒子を含
有しない、RC −RA が1.51μm、及びR D −RB
が2.21μmであるジンクステアレートを1重量部添
加した。市販のモノクロ複写機(キャノン製LBP40
4G)に前記トナー組成物を装着し、画像出しを行った
ところ、高画像濃度で地肌汚れのない、鮮明な画像がえ
られた。さらに、20000枚のランニング後において
も、像担持体表面が損なわれておらず、かつ良好なクリ
ーニング状態が維持された。また、前記トナー組成物を
50℃条件にて2ヶ月間放置したところ、トナー組成物
のブロッキングは確認されなかった。その後このトナー
組成物の画像出しを行ったところ、放置前と同様の、高
画像濃度で地肌汚れのない、鮮明な画像がえられた。 実施例13 製造例1において作成したトナー100重量部に、平均
粒径が1.8μmであり、粒径10μm以上の粒子を含
有しない、RC −RA が1.73μm、及びR D −RB
が2.38μmであるカルシウムミリステート/カルシ
ウムステアレート(1:1)混合品を7重量部添加し
た。市販のモノクロ複写機(キャノン製LBP404
G)に前記トナー組成物を装着し、画像出しを行ったと
ころ、高画像濃度で地肌汚れのない、鮮明な画像がえら
れた。さらに、20000枚のランニング後において
も、像担持体表面が損なわれておらず、かつ良好なクリ
ーニング状態が維持された。また、前記トナー組成物を
55℃条件にて1ヶ月間放置したところ、トナー組成物
のブロッキングは確認されなかった。その後このトナー
組成物の画像出しを行ったところ、放置前と同様の、高
画像濃度で地肌汚れのない、鮮明な画像がえられた。
【0042】実施例14 製造例1において作成したトナー100重量部に、平均
粒径が2.0μmであり、粒径10μm以上の粒子の含
有率が1%の、RC −RA が1.50μm、及びRD
B が2.18μmであるバリウムステアレート/ジン
クステアレート(3:1)混合品を0.5重量部添加し
た。市販のモノクロ複写機(キャノン製LBP404
G)に前記トナー組成物を装着し、画像出しを行ったと
ころ、高画像濃度で地肌汚れのない、鮮明な画像がえら
れた。さらに、20000枚のランニング後において
も、像担持体表面が損なわれておらず、かつ良好なクリ
ーニング状態が維持された。前記トナー組成物を60℃
条件にて1ヶ月間放置したところ、トナーのブロッキン
グは確認されなかった。その後このトナー組成物の画像
出しを行ったところ、放置前と同様の、高画像濃度で地
肌汚れのない、鮮明な画像がえられた。 実施例15 製造例2において作成した各カラートナー100重量部
に、平均粒径が0.8μmであり、粒径10μm以上の
粒子を含有しない、RC −RA が0.45μm、及びR
D −RB が2.51μmであるマグネシウムステアレー
ト/カルシウムベヘネート(2:1)混合品を1重量部
添加した。市販のカラー複写機(HITACH HT−
4551−11)に前記トナー組成物を装着し、画像出
しを行ったところ、高画像濃度で地肌汚れのない、鮮明
な画像がえられた。さらに、20000枚のランニング
後においても、像担持体表面が損なわれておらず、かつ
良好なクリーニング状態が維持された。前記トナー組成
物を50℃条件にて1ヶ月間放置したところ、トナー組
成物のブロッキングは確認されなかった。その後このト
ナー組成物の画像出しを行ったところ、放置前と同様
の、高画像濃度で地肌汚れのない、鮮明な画像がえられ
た。
【0043】実施例16 製造例2において作成した各カラートナー100重量部
に、平均粒径が1.7μmであり、粒径10μm以上の
粒子の含有率が1重量%の、RC −RA が1.66μ
m、及びRD −RB が1.87μmであるジンクベヘネ
ートを10重量部添加した。市販のカラー複写機(HI
TACH HT−4551−11)に前記トナー組成物
を装着し、画像出しを行ったところ、高画像濃度で地肌
汚れのない、鮮明な画像がえられた。さらに、2000
0枚のランニング後においても、像担持体表面が損なわ
れておらず、かつ良好なクリーニング状態が維持され
た。前記トナー組成物を50℃条件にて1ヶ月間放置し
たところ、トナー組成物のブロッキングは確認されなか
った。その後このトナー組成物の画像出しを行ったとこ
ろ、放置前と同様の、高画像濃度で地肌汚れのない、鮮
明な画像がえられた。 比較例6 製造例1において作成したトナーを市販のモノクロ複写
機(キャノン製LBP404G)に装着し、20000
枚のランニングテストを行ったところ、1000枚ごろ
からフィルミングが生じ、5000枚後には地肌汚れを
起こし、画像濃度の薄い実用に適さない画像であった。
ランニングテスト終了後において像担持体表面の状態を
確認したところ、良好なクリーニング状態が維持されて
いなかった。
【0044】比較例7 製造例1において作成したトナー100重量部に、平均
粒径が4.5μmであり、粒径10μm以上の粒子を1
0重量%含有する、RC −RA が3.17μm、及びR
D −RB が12.99μmであるジンクステアレートを
1重量部添加した。市販のモノクロ複写機(キャノン製
LBP404G)に前記トナー組成物を装着し、200
00枚のランニングテストを行ったところ、15000
枚ごろから地肌汚れが生じ、画像濃度の薄い実用に適さ
ない画像であった。ランニングテスト終了後において像
担持体表面の状態を確認したところ、像担持体表面が損
なわれており、かつ良好なクリーニング状態が維持され
ていなかった。 比較例8 製造例1において作成したトナー100重量部に、平均
粒径が5.1μmであり、粒径10μm以上の粒子を1
2重量%含有する、RC −RA が3.67μm、及びR
D −RB が13.83μmであるカルシウムミリステー
ト/ジンクベヘネート(1:1)混合品を3重量部添加
した。市販のモノクロ複写機(キャノン製LBP404
G)に前記トナー組成物を装着し、20000枚のラン
ニングテストを行ったところ、12000枚ごろから地
肌汚れが生じ、画像濃度の薄い実用に適さない画像であ
った。ランニングテスト終了後において像担持体表面の
状態を確認したところ、像担持体表面が損なわれてお
り、かつ良好なクリーニング状態が維持されていなかっ
た。
【0045】比較例9 製造例1において作成したトナー100重量部に、平均
粒径が13.8μmであり、粒径10μm以上の粒子を
61重量%含有する、RC −RA が9.93μm、及び
D −RB が24.35μmであるカルシウムステアレ
ートを15重量部添加した。市販のモノクロ複写機(キ
ャノン製LBP404G)に前記トナー組成物を装着
し、20000枚のランニングテストを行ったところ、
6000枚ごろから地肌汚れが生じ、画像濃度の薄い実
用に適さない画像であった。ランニングテスト終了後に
おいて像担持体表面の状態を確認したところ、像担持体
表面が損なわれており、かつ良好なクリーニング状態が
維持されていなかった。 比較例10 製造例2において作成したトナーを市販のカラー複写機
(HITACH HT−4551−11)に装着し、2
0000枚のランニングテストを行ったところ、100
0枚ごろからフィルミングが生じ、6000枚後には地
肌汚れを起こし、画像濃度の薄い実用に適さない画像で
あった。ランニングテスト終了後において像担持体表面
の状態を確認したところ、良好なクリーニング状態が維
持されていなかった。また前記トナー組成物を60℃条
件にて2週間放置したところ、トナー組成物の一部にブ
ロッキングが生じた。 比較例11 製造例2において作成した各カラートナー100重量部
に、平均粒径が7.5μmであり、粒径10μm以上の
粒子を21重量%含有する、RC −RA が5.52μ
m、及びRD −RB が15.36μmであるジンクステ
アレートを5重量部添加した。市販のカラー複写機(H
ITACH HT−4551−11)に前記トナー組成
物を装着し、20000枚のランニングテストを行った
ところ、8000枚ごろからフィルミングが生じ、11
000枚後には地肌汚れを起こし、画像濃度の薄い実用
に適さない画像であった。ランニングテスト終了後にお
いて像担持体表面の状態を確認したところ、像担持体表
面が損なわれており、かつ良好なクリーニング状態が維
持されていなかった。また前記トナー組成物を60℃条
件にて2週間放置したところ、トナー組成物の一部にブ
ロッキングが生じた。
【0046】比較例12 製造例2において作成した各カラートナー100重量部
に、平均粒径が5.3μmであり、粒径10μm以上の
粒子を11重量%含有する、RC −RA が3.51μ
m、及びRD −RB が13.01μmであるニッケルス
テアレート/ジンクオレート(2:1)混合品を1重量
部添加した。市販のカラー複写機(HITACH HT
−4551−11)に前記トナー組成物を装着し、20
000枚のランニングテストを行ったところ、7500
枚ごろからフィルミングが生じ、9500枚後には地肌
汚れを起こし、画像濃度の薄い実用に適さない画像であ
った。ランニングテスト終了後において像担持体表面の
状態を確認したところ、像担持体表面が損なわれてお
り、かつ良好なクリーニング状態が維持されていなかっ
た。また前記トナー組成物を60℃条件にて2週間放置
したところ、トナー組成物の一部にブロッキングが生じ
た。 比較例13 製造例2において作成した各カラートナー100重量部
に、平均粒径が8.5μmであり、粒径10μm以上の
粒子を27重量%含有する、RC −RA が6.12μ
m、及びRD −RB が18.41μmであるバリウムス
テアレート/カルシウムベヘネート(4:1)混合品を
0.5重量部添加した。市販のカラー複写機(HITA
CH HT−4551−11)に前記トナー組成物を装
着し、20000枚のランニングテストを行ったとこ
ろ、5000枚ごろからフィルミングが生じ、2000
枚後には地肌汚れを起こし、画像濃度の薄い実用に適さ
ない画像であった。ランニングテスト終了後において像
担持体表面の状態を確認したところ、像担持体表面が損
なわれており、かつ良好なクリーニング状態が維持され
ていなかった。また前記トナー組成物を60℃条件にて
2週間放置したところ、トナー組成物の一部にブロッキ
ングが生じた。
【0047】実施例17〜22及び比較例14〜21 次に、該金属石鹸微粒子を電子複写機用クリーニング助
剤に使用する場合の実施例を示す。また、実施例に用い
る装置としては、特開平7−160165に記載され
る、図5に示した概念図に基づく画像形成装置を採用し
た。 実施例17 平均粒径が1.3μmであり、粒径10μm以上の粒子
を含有しない、RC −RA が1.51μm、及びRD
B が2.21μmであるジンクステアレートの粉体
を、ロール状ブラシを用いて、領域aから、回転させた
像担持体の表面に塗布しながら、特開平4−12717
7に記載される非磁性一成分系現像剤(以下トナーA)
を用いて画像出しを行ったところ、高画像濃度で地肌汚
れのない、鮮明な画像がえられた。また、20000枚
のランニングテストを行ったところ、20000枚目の
印刷物においても高画像濃度で地肌汚れのない、鮮明な
画像が得られた。また、ランニングテスト終了後におい
て像担持体表面の状態を確認したところ、良好な像担持
体表面を維持しており、かつ良好なクリーニング状態が
維持されていた。 実施例18 平均粒径が1.8μmであり、粒径10μm以上の粒子
を含有しない、RC −RA が1.73μm、及びRD
B が2.38μmであるカルシウムミリステートとカ
ルシウムステアレートの重量比1:1混合物を、加圧圧
縮により板状に加工したものを、領域dから、回転させ
た像担持体1表面を摺擦するように固定し、トナーAを
用いて画像出しを行った。その結果、高画像濃度で地肌
汚れのない、鮮明な画像がえられた。また、20000
枚のランニングテストを行ったところ、20000枚目
の印刷物においても高画像濃度で地肌汚れのない、鮮明
な画像が得られた。また、ランニングテスト終了後にお
いて像担持体表面の状態を確認したところ、良好な像担
持体表面を維持しており、かつ良好なクリーニング状態
が維持されていた。
【0048】実施例19 平均粒径が2.1μmであり、粒径10μm以上の粒子
を含有しない、RC −RA が1.52μm、及びRD
B が2.19μmであるカルシウムオクタノレートと
カルシウムステアレートの重量比1:10混合物を、加
圧圧縮によりロール状に加工した後、領域dから、回転
させた像担持体1表面を摺擦するように固定し、トナー
Aを用いて画像出しを行った。その結果、高画像濃度で
地肌汚れのない、鮮明な画像がえられた。また、200
00枚のランニングテストを行ったところ、20000
枚目の印刷物においても高画像濃度で地肌汚れのない、
鮮明な画像が得られた。また、ランニングテスト終了後
において像担持体表面の状態を確認したところ、良好な
像担持体表面を維持しており、かつ良好なクリーニング
状態が維持されていた。 実施例20 平均粒径が0.8μmであり、粒径10μm以上の粒子
を含有しない、RC −RA が0.45μm、及びRD
B が2.51μmであるバリウムラウレートとジンク
ステアレートの重量比1:5混合物を、帯電ロール8表
面に200μm厚でコーティングし、帯電ロール8から
回転させた像担持体の表面へクリーニング助剤を塗布し
ながら、トナーAを用いて画像出しを行ったところ、高
画像濃度で地肌汚れのない、鮮明な画像がえられた。ま
た、20000枚のランニングテストを行ったところ、
20000枚目の印刷物においても高画像濃度で地肌汚
れのない、鮮明な画像が得られた。また、ランニングテ
スト終了後において像担持体表面の状態を確認したとこ
ろ、良好な像担持体表面を維持しており、かつ良好なク
リーニング状態が維持されていた。
【0049】実施例21 平均粒径が1.7μmであり、粒径10μm以上の粒子
を1%含有する、RC−RA が1.66μm、及びRD
−RB が1.87μmであるマグネシウムパルミテート
とカルシウムベヘネートの重量比1:3混合物、四フッ
化ポリエチレン樹脂、アルミナをそれぞれ重量比6:
2:1で混合し、クリーニング助剤を作成した。このク
リーニング助剤をクリーニングブレード12に表面に3
00μm厚でコーティングし、クリーニングブレード1
2から回転させた像担持体の表面へクリーニング助剤を
塗布しながら、特開平4−137372で提示されてい
る平均粒径6μmの分散重合法現像剤(以下トナーB)
を用いて画像出しを行ったところ、高画像濃度で地肌汚
れのない、鮮明な画像がえられた。また、20000枚
のランニングテストを行ったところ、20000枚目の
印刷物においても高画像濃度で地肌汚れのない、鮮明な
画像が得られた。また、ランニングテスト終了後におい
て像担持体表面の状態を確認したところ、良好な像担持
体表面を維持しており、かつ良好なクリーニング状態が
維持されていた。 実施例22 平均粒径が2.3μmであり、粒径10μm以上の粒子
を1%含有する、RC−RA が1.80μm、及びRD
−RB が2.31μmであるジンクベヘネート、、シリ
カ、テフロンとを重量比3:1:1で混合しクリーニン
グ助剤を作成した。このクリーニング助剤を、スポンジ
ロールを用いて、領域aから、回転させた像担持体の表
面へクリーニング助剤を塗布しながら、トナーBを用い
て画像出しを行ったところ、高画像濃度で地肌汚れのな
い、鮮明な画像がえられた。また、20000枚のラン
ニングテストを行ったところ、20000枚目の印刷物
においても高画像濃度で地肌汚れのない、鮮明な画像が
得られた。また、ランニングテスト終了後において像担
持体表面の状態を確認したところ、良好な像担持体表面
を維持しており、かつ良好なクリーニング状態が維持さ
れていた。
【0050】比較例14 本発明に使用されるクリーニング助剤を使用せずに、図
6に示す画像形成装置、及び、トナーAを使用して、2
0000枚のランニングテストを行ったところ、100
0枚ごろからフィルミングが生じ、2000枚後には地
肌汚れを起こし、画像濃度の薄い実用に適さない画像で
あった。ランニングテスト終了後において像担持体表面
の状態を確認したところ、像担持体表面が損なわれてお
り、かつ良好なクリーニング状態が維持されていなかっ
た。 比較例15 平均粒径が4.5μmであり、粒径10μm以上の粒子
を10重量%含有する、RC −RA が3.17μm、及
びRD −RB が12.99μmであるジンクステアレー
トの粉体を、ロール状ブラシを用いて、領域aから、回
転させた像担持体の表面に塗布しながら、トナーAを使
用して、20000枚のランニングテストを行ったとこ
ろ、15000枚ごろからフィルミングが生じ、170
00枚後には地肌汚れを起こし、画像濃度の薄い実用に
適さない画像であった。ランニングテスト終了後におい
て像担持体表面の状態を確認したところ、像担持体表面
が損なわれており、かつ良好なクリーニング状態が維持
されていなかった。 比較例16 平均粒径5.1μmであり、粒径10μm以上の粒子を
12重量%含有する、RC −RA が3.67μm、及び
D −RB が13.83μmであるカルシウムミリステ
ートとジンクベヘネートの重量比1:1混合物を、加圧
圧縮により板状に加工したものを、領域dから、回転さ
せた像担持体1表面を摺擦するように固定し、トナーA
を使用して20000枚のランニングテストを行ったと
ころ、12000枚ごろからフィルミングが生じ、15
000枚後には地肌汚れを起こし、画像濃度の薄い実用
に適さない画像であった。ランニングテスト終了後にお
いて像担持体表面の状態を確認したところ、像担持体表
面が損なわれており、かつ良好なクリーニング状態が維
持されていなかった。
【0051】比較例17 平均粒径が13.8μmであり、粒径10μm以上の粒
子を61重量%含有する、RC −RA が9.93μm、
及びRD −RB が24.35μmであるカルシウムステ
アレートとジンクオレートの重量比3:1混合物を、加
圧圧縮によりにロール状に加工したものを、領域dか
ら、回転させた像担持体1表面を摺擦するように固定
し、トナーAを使用して20000枚のランニングテス
トを行ったところ、15000枚ごろからフィルミング
が生じ、17000枚後には地肌汚れを起こし、画像濃
度の薄い実用に適さない画像であった。ランニングテス
ト終了後において像担持体表面の状態を確認したとこ
ろ、像担持体表面が損なわれており、かつ良好なクリー
ニング状態が維持されていなかった。 比較例18 平均粒径が7.5μmであり、粒径10μm以上の粒子
を21重量%含有する、RC −RA が5.52μm、及
びRD −RB が15.36μmであるカルシウムブタレ
ートとジンクオレートの重量比1:6混合物を、帯電ロ
ール8表面に300μm厚でコーティングし、帯電ロー
ル8から回転させた像担持体の表面へクリーニング助剤
を塗布しながら、トナーB を用いて20000枚のラン
ニングテストを行ったところ、10000枚ごろからフ
ィルミングが生じ、12000枚後には地肌汚れを起こ
し、画像濃度の薄い実用に適さない画像であった。ラン
ニングテスト終了後において像担持体表面の状態を確認
したところ、像担持体表面が損なわれており、かつ良好
なクリーニング状態が維持されていなかった。 比較例19 平均粒径が5.3μmであり、粒径10μm以上の粒子
を11重量%含有する、RC −RA が3.51μm、及
びRD −RB が13.01μmであるカルシウムステア
レート、及びアルミナを重量比6:1で混合し、クリー
ニング助剤を作成した。このクリーニング助剤をクリー
ニングブレード12に表面に100μm厚でコーティン
グし、クリーニングブレード12から回転させた像担持
体の表面へクリーニング助剤を塗布しながら、トナーB
を用いて20000枚のランニングテストを行ったとこ
ろ、7000枚ごろからフィルミングが生じ、1000
0枚後には地肌汚れを起こし、画像濃度の薄い実用に適
さない画像であった。ランニングテスト終了後において
像担持体表面の状態を確認したところ、像担持体表面が
損なわれており、かつ良好なクリーニング状態が維持さ
れていなかった。
【0052】比較例20 平均粒径が8.5μmであり、粒径10μm以上の粒子
を27重量%含有する、RC −RA が6.12μm、及
びRD −RB が18.41μmであるジンクステアレー
ト、及びテフロンを重量比3:1で混合し、クリーニン
グ助剤を作成した。このクリーニング助剤を、スポンジ
ロールを用いて、領域aから、回転させた像担持体の表
面へクリーニング助剤を塗布しながら、トナーBを用い
て20000枚のランニングテストを行ったところ、7
000枚ごろからフィルミングが生じ、9000枚後に
は地肌汚れを起こし、画像濃度の薄い実用に適さない画
像であった。ランニングテスト終了後において像担持体
表面の状態を確認したところ、像担持体表面が損なわれ
ており、かつ良好なクリーニング状態が維持されていな
かった。 比較例21 平均粒径が4.9μmであり、粒径10μm以上の粒子
を12重量%含有する、RC −RA が3.31μm、及
びRD −RB が13.51μmであるニッケルステアレ
ートとジンクオレートの重量比2:1混合物を作成し、
トナーBに0.7重量部外部添加し、トナーと共に現像
装置3から回転させた像担持体の表面に塗布しながら2
0000枚のランニングテストを行ったところ、650
0枚ごろからフィルミングが生じ、9000枚後には地
肌汚れを起こし、画像濃度の薄い実用に適さない画像で
あった。ランニングテスト終了後において像担持体表面
の状態を確認したところ、像担持体表面が損なわれてお
り、かつ良好なクリーニング状態が維持されていなかっ
た。
【0053】
【発明の効果】本発明の著しく微細でかつ粒径分布の狭
い金属石鹸微粒子は、例えば鋳物形状の複雑化に伴う金
属粉末の流動性向上、コピー機などの電子印刷機の高解
像度化に伴う現像用トナー粒子の微細化、塗装膜の極薄
化に伴う塗料用添加剤の微細化、化粧品の延展性向上に
伴う化粧品固形成分の微細化、及び塗装膜の極薄化に伴
う塗料用添加剤の微細化などに極めて有用である。本発
明の製造方法により、著しく微細でかつ粒径分布の狭い
金属石鹸微粒子を簡易に、効率よく製造する事ができ
る。さらに、該金属石鹸を含有する電子複写機用トナー
は、電子写真複写機内の像担持体表面を損なわず、トナ
ーの耐ブロッキング性、トナーの流動性、トナーの像担
持体からの脱離性を向上させ、かつ像担持体に対して十
分な可視像を形成し、像担持体に付着したトナーのクリ
ーニング性能を向上させることが出来る。また、該金属
石鹸を含有する電子複写機等の画像記録装置用クリーニ
ング助剤を用いれば、特定の粒径を有する金属石鹸を像
担持体に直接塗布するなどの方法を採用することによ
り、電子写真複写機内の像担持体表面を損なわず、かつ
トナーの像担持体からの脱離性を向上させ、像担持体に
付着した残存トナーのクリーニング性能を向上させるこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の金属石鹸(ジンクステアレート)の
粒度分布及び粒度累積を示すグラフである。
【図2】 従来の金属石鹸ジンクステアレート)の粒度
分布及び粒度累積を示すグラフである。
【図3】 ジンクステアレートの結晶転移開始温度を求
めるための示差熱分析による熱吸収グラフである。
【図4】 カルシウムステアレートの結晶転移開始温度
を求めるための示差熱分析による熱吸収グラフである。
【図5】 マグネシウムステアレートの結晶転移開始温
度を求めるための示差熱分析による熱吸収グラフであ
る。
【図6】 本発明のクリーニング助剤が適用される画像
形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図7】 実施例3で作成した金属石鹸微粒子の200
0倍のSEM写真である。
【図8】 実施例3で作成した金属石鹸微粒子の500
0倍のSEM写真である。
【図9】 実施例3で作成した金属石鹸微粒子の150
00倍のSEM写真である。
【図10】 比較例4で作成した金属石鹸微粒子の20
00倍のSEM写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平10−72816 (32)優先日 平10(1998)3月20日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粒子製造時において又は後処理するこ
    となく乾燥した後の平均粒径が4μm以下であり、か
    つ、10μmよりも大きな粒径の粒子の全体に対する含
    有量が4重量%以下であることを特徴とする金属石鹸微
    粒子。
  2. 【請求項2】 平均粒径が0.5μm〜2.5μmであ
    り、かつ、6μmよりも大きな粒径の粒子の全体に対す
    る含有量が5重量%以下であり、10μmよりも大きな
    粒径の粒子が実質上存在しないことを特徴とする請求項
    1記載の金属石鹸微粒子。
  3. 【請求項3】 30%粒径RA と、70%粒径RC との
    差RC −RA が3μm以下であることを特徴とする請求
    項1又は2記載の金属石鹸微粒子。
  4. 【請求項4】 30%粒径RA と、70%粒径RC との
    差RC −RA が0.3μm〜2μmであることを特徴と
    する請求項3記載の金属石鹸微粒子。
  5. 【請求項5】 50%粒径RB と、95%粒径RD との
    差RD −RB が6μm以下であることを特徴とする請求
    項1又は2記載の金属石鹸微粒子。
  6. 【請求項6】 50%粒径RB と、95%粒径RD との
    差RD −RB が1.5μm〜6μmであることを特徴と
    する請求項5記載の金属石鹸微粒子。
  7. 【請求項7】 粒子が、生成する金属石鹸の結晶転移開
    始温度以下の温度において製造されたものである請求項
    1記載の金属石鹸微粒子。
  8. 【請求項8】 粒子が、生成する金属石鹸の結晶転移開
    始温度より5℃以上低い温度において製造されたもので
    ある請求項7記載の金属石鹸微粒子。
  9. 【請求項9】(a)炭素数4〜30の脂肪酸のアルカリ
    金属塩又はアンモニウム塩0.001〜20重量%を含
    有する水溶液と、(b)無機金属塩0.001〜20重
    量%を含有する水溶液又は分散液とを、生成する金属石
    鹸の結晶転移開始温度以下の温度で混合して金属石鹸ス
    ラリーを調製し、次いでこのスラリーを金属石鹸の結晶
    転移開始温度以下の温度で乾燥処理して請求項1〜8の
    いずれかに記載の金属石鹸微粒子を製造することを特徴
    とする金属石鹸微粒子の製造方法。
  10. 【請求項10】(a)炭素数12〜22の脂肪酸のアル
    カリ金属塩又はアンモニウム塩0.5〜15重量%を含
    有する水溶液と、(b)無機金属塩0.01〜10重量
    %を含有する水溶液又は分散液とを、生成する金属石鹸
    の結晶転移開始温度より5℃以上低い温度で混合して金
    属石鹸スラリーを調製し、次いでこのスラリーを金属石
    鹸の結晶転移開始温度より5℃以上低い温度で乾燥処理
    することにより得られる請求項9記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 トナー及び請求項1〜8のいずれかに
    記載の金属石鹸微粒子を含有する電子写真複写機用トナ
    ー組成物。
  12. 【請求項12】 金属石鹸微粒子の含有量がトナー用樹
    脂に対して0.05〜50重量%であることを特徴とす
    る請求項11記載のトナー組成物。
  13. 【請求項13】 請求項1〜6いずれかに記載の金属石
    鹸微粒子を含有する電子写真複写機用クリーニング助
    剤。
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