JP2011008129A - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トナー粒子と、脂肪酸金属塩粒子と、を含み、前記脂肪酸金属塩粒子の含有量が、前記トナー粒子100質量部に対して、0.2質量部以上5質量部以下であり、トナーを目開き25μmの篩で篩分けしたときに、該篩上に残留した脂肪酸金属塩粒子の質量が、トナーの全質量の0.015質量%以上0.300質量%以下であり、かつトナーを目開き45μmの篩で篩分けしたときに、該篩上に残留した脂肪酸金属塩粒子の質量が、トナーの全質量の0.030質量%以下である静電荷像現像用トナー。
【選択図】なし
Description
即ち、請求項1に係る発明は、
トナー粒子と、脂肪酸金属塩粒子と、を含み、
前記脂肪酸金属塩粒子の含有量が、前記トナー粒子100質量部に対して、0.2質量部以上5質量部以下であり、
トナーを目開き25μmの篩で篩分けしたときに、該篩上に残留した脂肪酸金属塩粒子の質量が、トナーの全質量の0.015質量%以上0.300質量%以下であり、
かつトナーを目開き45μmの篩で篩分けしたときに、該篩上に残留した脂肪酸金属塩粒子の質量が、トナーの全質量の0.030質量%以下である静電荷像現像用トナーである。
前記脂肪酸金属塩粒子の粒度分布において、粒径25μm以上の脂肪酸金属塩粒子の割合が4.0質量%以上30.0質量%以下であり、かつ粒径40μm以上の脂肪酸金属塩粒子の割合が2.0質量%以下である請求項1に記載の静電荷像現像用トナーである。
請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像用現像剤である。
形状係数SF1が127以下であるキャリアを含む請求項3に記載の静電荷像現像用現像剤である。
画像形成装置に脱着され、請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーを収納したトナーカートリッジである。
請求項3又は請求項4に記載の静電荷像現像用現像剤により該静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
静電潜像保持体、該静電潜像保持体表面を帯電する帯電手段、及び該静電潜像保持体表面に残存した現像剤を除去するクリーニングブレードを有する清掃手段からなる群より選ばれる少なくとも1つと、を備えるプロセスカートリッジである。
静電潜像保持体と、該静電潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、前記静電潜像保持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、請求項3又は請求項4に記載の静電荷像現像用現像剤により該静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、該トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記静電潜像保持体表面に残存した現像剤を除去するクリーニングブレードを有する清掃手段と、を備える画像形成装置である。
請求項2に係る発明によれば、特定の粒度分布を有する脂肪酸金属塩粒子を含まない場合に比べ、濃度ムラが抑制される。
請求項4に係る発明によれば、形状係数SF1が127以下であるキャリアを含まない場合に比べ、色筋の発生が抑制された画像が得られる静電荷像現像用現像剤が提供される。
請求項6に係る発明によれば、トナーが目開き25μm及び45μmの篩で篩分けしたときに、特定量の脂肪酸金属塩粒子が篩上に残留しない場合に比べ、濃度ムラが抑制された画像が得られるプロセスカートリッジが提供される。
本実施形態に係る静電荷像現像用トナー(以下、「本実施形態に係るトナー」という場合がある。)は、トナー粒子と、脂肪酸金属塩粒子と、を含み、前記脂肪酸金属塩粒子の含有量が、前記トナー粒子100質量部に対して、0.2質量部以上5質量部以下であり、トナーを目開き25μmの篩で篩分けしたときに、該篩上に残留した脂肪酸金属塩粒子の質量が、トナーの全質量の0.015質量%以上0.300質量%以下であり、かつトナーを目開き45μmの篩で篩分けしたときに、該篩上に残留した脂肪酸金属塩粒子の質量が、トナーの全質量の0.030質量%以下であることを特徴とする。
(i)前記ブレードニップ部に堆積する転写残留物としては、トナー粒子、脂肪酸金属塩粒子、その他外添剤が考えられる。
(ii)前記ブレードニップ部に堆積する転写残留物は、静電潜像保持体表面の画像の形成に寄与する部分には多量に存在するが、静電潜像保持体表面の画像の形成に寄与しない部分では、少量しか存在しないと考えられる。また、この傾向は、高温高湿下では流動性が悪化するため、顕著になると考えられる。更に、この傾向は、低温低湿下ではクリーニングブレードの弾性の変化が生じてしまい、より顕著になると考えられる。
(iii)前記ブレードニップ部において、トナー粒子、脂肪酸金属塩粒子、その他外添剤が変形圧縮された凝集体を形成し、これら凝集体が静電潜像保持体表面とクリーニングブレードとの密着性及び潤滑性に悪影響を及ぼしていると考えられる。
(iv)以上のことより、静電潜像保持体表面の画像の形成に寄与する部分、及び画像の形成に寄与しない部分での転写残留物の量に差が生じ、クリーニング能力の差が発生しまうと考えられる。その結果、静電潜像保持体表面に偏磨耗が発生し、濃度ムラが発生してしまう。
詳しくは、本実施形態に係るトナーは、トナーを目開き25μmの篩で篩分けしたときに、該篩上に残留した脂肪酸金属塩粒子の質量が、トナーの全質量の0.015質量%以上0.300質量%以下であり、かつトナーを目開き45μmの篩で篩分けしたときに、該篩上に残留した脂肪酸金属塩粒子の質量が、トナーの全質量の0.030質量%以下とすることにより、前記ブレードニップ部に堆積する転写残留物の形態及び構造が制御され、高温高湿下及び低温低湿下においても、濃度ムラが抑制されることを見出しなされたものである。これは前記ブレードニップ部における脂肪酸金属塩粒子が変形圧縮された凝集体を生じにくいため、感光体の偏磨耗の発生を抑制するものと考えられる。
3.0質量%濃度のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液500gを入れたビーカーにトナー30.0gを攪拌しながら投入し、超音波洗浄器を用いてトナー分散液を調製する。トナーがキャリアと混合されている場合は、事前にキャリア比率を求めておき、トナー量で30.0gになる量でトナー分散液を調製し、分散液内より磁石を使用してキャリアを分離しておく。
次に吸引瓶にφ70mmろ紙用ブフナロートを取付け、ブフナロートの上部に、風袋を精秤したステンレス製試験用篩(目開き25μm(JIS Z 8801)、φ75mm、高さ20mm、東京スクリーン株式会社製)をセットし、パラフィルム(東京硝子器械)で篩とブフナロートの側面をシールする。
目開き25μm篩上残留比率の測定操作において、篩をステンレス製試験用篩(目開き45μm(JIS− Z 8801)、φ75mm、高さ20mm、東京スクリーン株式会社製)に変更することで同様にして目開き45μm篩上残留比率を求めた。
本実施形態に係るトナーは、前記脂肪酸金属塩粒子の含有量が、前記トナー粒子100質量部に対して0.2質量部以上5質量部以下であり、0.5質量部以上3質量部以下が好ましく、0.5質量部以上1質量部以下がより好ましい。前記トナー粒子100質量部に対する脂肪酸金属塩粒子の含有量が0.2質量部未満であると、潤滑性の付与が不足してしまい、トナーフィルミングが発生してしまい、現像像にムラを生じ、結果として画像ムラとして現れてしまう場合がある。一方、5質量部を超えると、転写残留物が堆積することが抑制されないため、感光体の偏磨耗が生じやすくなり、画像ムラの抑制が困難になる場合がある。ここで、前記トナー粒子100質量部に対する脂肪酸金属塩粒子の含有量は、トナー表面にある脂肪酸金属塩のうち、脂肪酸部分のNMR解析によって脂肪酸の特定を行い、金属(例えば亜鉛)のトナー中の含有量を蛍光X線分析により求め、脂肪酸金属塩相当量を測定する。
前記脂肪酸としては、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸の何れでもよく、炭素数10以上25以下の脂肪酸が好ましく挙げられる。前記飽和脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ステアリン酸、ベヘン酸が挙げられ、ステアリン酸が好ましい。また、前記不飽和脂肪酸としては、例えば、オレイン酸、リノール酸が挙げられる。
本実施形態におけるトナー粒子は、結着樹脂、離型剤を含有し、必要に応じて着色剤等を含み、更に、流動性、帯電性制御のために一般に外添剤と呼ばれる粒子を添加してもよい。以下、トナー粒子を構成する成分について説明する。
前記結着樹脂としては、例えば、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン;等の単独重合体あるいは共重合体が挙げられる。
前記離型剤としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;エステルワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス;ミツロウのような動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系ワックス;石油系ワックス;及びそれらの変性物等が挙げられる。
前記着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレート等の種々の顔料、または、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアジン系、チアゾール系、キサンテン系等の各種染料を単独でまたは2種以上組み合わせて使用する。
本実施形態におけるトナー粒子には、更に添加剤を添加してもよく、該添加剤としては、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、それらの合金、酸化物、又はそれら金属を含む化合物などの磁性体や、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム等の金属酸化物が挙げられる。また、帯電制御剤として、4級アンモニウム塩、ニグロシン系化合物、アルミニウム、鉄、クロムなどの錯体からなる染料や、トリフェニルメタン系顔料など、公知の帯電制御剤を添加してもよい。
前記外添剤としては、例えば、無機粒子や有機粒子等の公知の外添剤が挙げられ、具体的には、シリカ、チタニア、アルミナ、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグウネシウムおよびリン酸カルシウム等の無機粒子、アクリルまたはメタクリル樹脂粒子、フッ素含有樹脂粒子、シリコーン粒子およびメラミン粒子等の有機樹脂粒子が挙げられる。また、アルキルシランカップリング剤等を用いて表面に表面処理を施してものも用いられる。
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、そのまま一成分現像剤として、あるいは二成分現像剤として用いられる。二成分現像剤として用いる場合にはキャリアと混合して使用される。
(MO)×(Fe2O3)Y
(式中、Mは、Cu、Zn、Fe、Mg、Mn、Ca、Li、Ti、Ni、Sn、Sr、Al、Ba、Co、Mo等から選ばれる少なくとも1種を含有する。またX、Yは重量mol比を示し、かつ条件×+Y=100を満たす)。
形状係数SF1=100π×(ML)2/(4×A)
式中、MLはキャリアの絶対最大長、Aはキャリアの投影面積をそれぞれ示す。
キャリアの形状係数は例えば以下のようにして算出される。すなわち、スライドガラス上に一層に散布させたキャリアの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じて画像解析装置(LUZEXIII、NIRECO社)に取り込み、キャリア粒子の最大長と投影面積を求め、前記式によって計算して形状係数をキャリア粒子100個分計測し、その平均値をキャリアの形状係数SF1とした。画質の観点からは、キャリアの形状係数SF1は124以下がより好ましい。
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーカートリッジ(以下、「本実施形態に係るカートリッジ」という場合がある。)は、画像形成装置に脱着され、既述の本実施形態に係る現像剤を収納したことを特徴とする。この構成にすることにより、濃度ムラが抑制された画像が得られる。
以下、図を用いて、本実施形態に係る画像形成装置について説明する。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、現像剤カートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の現像剤が供給される。
尚、1次転写ローラ5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電潜像が感光体1Yの表面に形成される。
こうして、第1ユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4ユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
なお、上記例示した画像形成装置は、中間転写ベルト20を介してトナー像を記録紙Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、感光体から直接トナー像が記録紙に転写される構造であってもよい。
C.I.ピグメントブルーB15:3 20部、酢酸エチル75部、溶媒除去したディスパロンDA−703−50(ポリエステル酸アマイドアミン塩、楠本化成(株)社製)4部、ソルスパース5000(顔料誘導体、ゼネカ(株)社製)1部をサンドミルを用いて溶解/分散し、顔料分散液を作製した。
離型剤としてパラフィンワックス(融点89℃)30部と酢酸エチル270部をDCPミルを用い10℃に冷却した状態で、湿式粉砕し、ワックス分散液を作製した。ポリエステル樹脂(モノマー原料として、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物及びエチレンオキサイド付加物、エチレングリコール、テレフタル酸、イソフタル酸、フマル酸、アジピン酸からなる。Tg:60℃、軟化点:115℃)136部、顔料分散液を34部、酢酸エチル56部を攪拌後、ワックス分散液75部を加え、均一になるまでよく撹拌した(この液をA液とした)。
さらにホモジナイザー(ウルトラタラックス:IKA社製)を用いて前記B液345部を10000rpmで攪拌している中に前記A液250部を加え、1分間攪拌し混合液を懸濁し、室温常圧でプロペラ型攪拌機を用いて攪拌し溶媒を除去した。次に塩酸を加えて、炭酸カルシウムを除去した後、イオン交換水添加混合とろ別による水洗をろ液の電気伝導度が2μS/cmとなるまで繰り返した後、真空乾燥器で乾燥した。エルボジェット分級機を用いて微粉及び粗粉を除き、平均粒径7.2μmのシアントナーであるトナー粒子1を得た。
(キャリア1の作製)
・フェノール:40部
・ホルマリン:60部
・マグネタイト(体積平均粒径0.10μmの球形マグネタイト粒子粉末、1質量%KBM403処理品(戸田工業社製)):430部
・30%アンモニア水:12部
・イオン交換水:60部
を混合攪拌しながら、85℃まで徐々に昇温させ、5時間反応、硬化させた後、冷却、ろ過、洗浄、乾燥し、粒径37μmの球状のキャリアコア粒子1を得た。
・スチレン(St)/メチルメタクリレート(MMA)樹脂(共重合比25:75):23部
・カーボンブラック:2部
・トルエン:400部
以上の成分を減圧加熱型ニーダーに投入し、混合、70℃に加熱しながら減圧乾燥した。得られたものを試験篩ST製200×45H 75μm(目開き75μm、東京硝子器械製)粒度メッシュ200のSUS篩にて篩分し、キャリア1を得た。キャリア1の形状係数SF1は122であった。
・Mn−Mgフェライト粒子(体積平均粒径=38μm、形状係数125):1000部
・スチレン(St)/メチルメタクリレート(MMA)樹脂(共重合比25:75):23部
・カーボンブラック:2部
・トルエン:400部
以上の成分を減圧加熱型ニーダーに投入し、混合、70℃に加熱しながら減圧乾燥した。得られたものを試験篩ST製200×45H 75μm(目開き75μm、東京硝子器械製)粒度メッシュ200のSUS篩にて篩分し、キャリア2を得た。キャリア2の形状係数SF1は125であった。
・Mn−Mgフェライト粒子(体積平均粒径=39μm、形状係数128)にした以外はキャリア2と同様の方法でキャリア3を得た。キャリア3の形状係数SF1は127であった。
・Mn−Mgフェライト粒子(体積平均粒径=39μm、形状係数130)にした以外はキャリア2と同様の方法でキャリア4を得た。キャリア4の形状係数SF1は129であった。
・Mn−Mgフェライト粒子(体積平均粒径=39μm、形状係数133)にした以外はキャリア2と同様の方法でキャリア5を得た。キャリア5の形状係数SF1は132であった。
(ステアリン酸亜鉛粒子1の作製)
エタノール10000部にステアリン酸1422部を加え、75℃で混合したものに、水酸化亜鉛507部を少しずつ加えていき、投入終了後から1時間混合した。混合後20℃まで冷却し、生成物をろ別してエタノール及び反応残渣を除き、取り出した生成固形物を加熱型真空乾燥器を用いて150℃で3時間乾燥させた。乾燥機から取り出し放冷後、ステアリン酸亜鉛の固形物を得た。得られた固形物をジェットミルで粉砕した後、エルボージェット分級機(マツボー製)で分級し、体積平均粒径9.6μmの粉体状のステアリン酸亜鉛粒子1を得た。エルボージェット分級機で分級する際の分級カットポイントを表1に示す。また、得られたステアリン酸亜鉛粒子1の粒度分布(粒径25μm以上の粒子の割合、及び粒径40μm以上の粒子の割合)を表1に示す。
ステアリン酸亜鉛粒子1をエルボージェット分級機でさらに分級し、ステアリン酸亜鉛粒子2乃至15を作製した。エルボージェット分級機で分級する際の分級カットポイントを表1に示す。また、得られたステアリン酸亜鉛粒子2乃至15の粒度分布を表1に示す。
エタノール10000部にラウリン酸1001部を加え、75℃で混合したものに、水酸化亜鉛507部を少しずつ加えていき、投入終了後から1時間混合した。混合後20℃まで冷却し、生成物をろ別してエタノール及び反応残渣を除き、取り出した生成固形物を加熱型真空乾燥器を用いて150℃で3時間乾燥させた。乾燥機から取り出し放冷後、ラウリン酸亜鉛の固形物を得た。得られた固形物をステアリン酸亜鉛粒子1と同様の粉砕、分級を行い、さらにステアリン酸亜鉛粒子6と同様の分級を行ってラウリン酸亜鉛粒子1を得た。得られたラウリン酸亜鉛粒子1の粒度分布を表1に示す。
エタノール10000部にステアリン酸1422部を加え、75℃で混合したものに、水酸化マグネシウム298部を少しずつ加えていき、投入終了後から1時間混合した。混合後20℃まで冷却し、生成物をろ別してエタノール及び反応残渣を除き、取り出した生成固形物を加熱型真空乾燥器を用いて150℃で3時間乾燥させた。乾燥機から取り出し放冷後、ステアリン酸マグネシウムの固形物を得た。得られた固形物をステアリン酸亜鉛粒子1と同様の粉砕、分級を行い、さらにステアリン酸亜鉛粒子6と同様の分級を行ってステアリン酸マグネシウム粒子1を得た。ステアリン酸マグネシウム粒子1の特性を表1に示す。得られたステアリン酸マグネシウム粒子1の粒度分布を表1に示す。
・トナー粒子1:99部
・シリカ粒子(R972日本アエロジル(株)製):1.0部
・ステアリン酸亜鉛粒子11:0.22部
以上の成分をヘンシェルミキサーにて3,000rpmで5分間混合し、実施例1用のトナー1を得た。続いてキャリア1を100部に対し、トナー1を8部の比率でV型ブレンダーにて25℃室温下40rpmで20分間混合し、150メッシュ(目開き0.106mm)のSUS篩で篩分し、実施例1用の現像剤1を得た。トナー1について既述の方法で、トナー粒子100質量部に対するステアリン酸亜鉛塩粒子(脂肪酸金属塩粒子)の比率、目開き25μmの篩で篩分けしたときの篩上に残留したステアリン酸亜鉛粒子のトナーの全質量に対する割合、及びトナー1を目開き45μmの篩で篩分けしたときの篩上に残留したステアリン酸亜鉛粒子のトナーの全質量に対する割合を測定した。その結果を表2に示す(以下に作製するトナー2乃至23も同様)。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ラウリン酸亜鉛粒子1を0.75部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー2及び現像剤2を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸マグネシウム粒子1を0.75部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー3及び現像剤3を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子8を0.45部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー4及び現像剤4を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子6を0.75部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー5及び現像剤5を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子5を0.95部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー6及び現像剤6を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子5を1.1部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー7及び現像剤7を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子3を2.8部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー8及び現像剤8を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子3を3.1部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー9及び現像剤9を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子2を4.8部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー10及び現像剤10を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子1を0.1部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー11及び現像剤11を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子2を5.3部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー12及び現像剤12を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子2を0.37部、ステアリン酸亜鉛粒子3を0.38部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー13及び現像剤13を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子3を0.75部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー14及び現像剤14を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子4を0.75部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー15及び現像剤15を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部の用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子5を0.75部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー16及び現像剤16を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子7を0.75部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー17及び現像剤17を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子9を0.75部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー18及び現像剤18を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子10を0.75部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー19及び現像剤19を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子12を0.75部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー20及び現像剤20を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子13を0.75部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー21及び現像剤21を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子14を0.75部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー22及び現像剤22を得た。
トナー1及び現像剤1の作製工程において、ステアリン酸亜鉛粒子11を0.22部用いる代わりに、ステアリン酸亜鉛粒子15を0.75部用いたこと以外、トナー1及び現像剤1の作製工程と同様にして、トナー23及び現像剤23を得た。
現像剤5の作製工程において、キャリア1の代わりにキャリア2を用いた以外は、現像剤5の作製工程と同様にして、現像剤24を得た。
現像剤5の作製工程において、キャリア1の代わりにキャリア3を用いた以外は、現像剤5の作製工程と同様にして、現像剤25を得た。
現像剤5の作製工程において、キャリア1の代わりにキャリア4を用いた以外は、現像剤5の作製工程と同様にして、現像剤26を得た。
現像剤5の作製工程において、キャリア1の代わりにキャリア5を用いた以外は、現像剤5の作製工程と同様にして、現像剤27を得た。
(評価)
[画像形成条件]
画像出力には、DocuCentreColorf450(富士ゼロックス株式会社製)を改造し、現像剤をすべて除去し、表2に示すトナー1乃至23、現像剤1乃至27それぞれを、シアン用トナーカートリッジ及び現像器に充填し、評価テスト装置とした。現像剤24から27についてはトナーとしてトナー5を用いた。また、用紙はA4紙(C2紙、富士ゼロックス株式会社製)、出力はA4横送りモードでプリントテストを実施した。評価プリント画像はA4用紙縦方向の上端部から4cm、14cm、23cmの位置に1.2cm×17.0cm幅のベタ画像(出力方向が長辺)をテストチャートとして出力した。また、画像濃度はX−Rite938(日本平版機材株式会社製)を用いて測定し、対象領域での5回測定の平均値を画像濃度とした。画像濃度調整は1000枚プリント毎にプリント画像の濃度測定結果から画像濃度ID=1.25から1.55となるように調整した。評価環境は、温度22℃湿度55%の環境室内で開始し、2万枚毎に、温度28℃湿度80%の環境、ついで温度10℃湿度20%の環境、そして初期の温度22℃湿度55%の環境へ移すサイクルで評価を実施した。
12万枚画像形成後、画像濃度ID=0.6から0.8となる全面ハーフトーン画像をプリントし、ハーフトーン画像上の前記テストチャートの画像位置と非画像位置で各のハーフトーン画像濃度差Δの絶対値を求めて以下の基準で評価した。その結果を表2に示す。
◎:0.03未満
○:0.03以上0.07未満
△:0.07以上0.1未満
×:0.1以上
前記の全面ハーフトーン画像を2枚プリントし、2枚の画像中に目視で判断できる色筋、色点の数(総数)を数えた。その数を表2に示す。尚、色筋、色点の数(総数)は、5個以下を許容範囲である。
2Y、2M、2C、2K、108 帯電ローラ
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置
4Y、4M、4C、4K、111 現像装置(現像手段)
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K、113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ(転写手段)
28、115 定着装置(定着手段)
30 中間転写体クリーニング装置
Claims (7)
- トナー粒子と、脂肪酸金属塩粒子と、を含み、
前記脂肪酸金属塩粒子の含有量が、前記トナー粒子100質量部に対して、0.2質量部以上5質量部以下であり、
トナーを目開き25μmの篩で篩分けしたときに、該篩上に残留した脂肪酸金属塩粒子の質量が、トナーの全質量の0.015質量%以上0.300質量%以下であり、
かつトナーを目開き45μmの篩で篩分けしたときに、該篩上に残留した脂肪酸金属塩粒子の質量が、トナーの全質量の0.030質量%以下である静電荷像現像用トナー。 - 前記脂肪酸金属塩粒子の粒度分布において、粒径25μm以上の脂肪酸金属塩粒子の割合が4.0質量%以上30.0質量%以下であり、かつ粒径40μm以上の脂肪酸金属塩粒子の割合が2.0質量%以下である請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像用現像剤。
- 形状係数SF1が127以下であるキャリアを含む請求項3に記載の静電荷像現像用現像剤。
- 画像形成装置に脱着され、請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーを収納したトナーカートリッジ。
- 請求項3又は請求項4に記載の静電荷像現像用現像剤により該静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
静電潜像保持体、該静電潜像保持体表面を帯電する帯電手段、及び該静電潜像保持体表面に残存した現像剤を除去するクリーニングブレードを有する清掃手段からなる群より選ばれる少なくとも1つと、を備えるプロセスカートリッジ。 - 静電潜像保持体と、該静電潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、前記静電潜像保持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、請求項3又は請求項4に記載の静電荷像現像用現像剤により該静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、該トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記静電潜像保持体表面に残存した現像剤を除去するクリーニングブレードを有する清掃手段と、を備える画像形成装置。
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