JPH11323314A - 摩擦材用樹脂組成物 - Google Patents

摩擦材用樹脂組成物

Info

Publication number
JPH11323314A
JPH11323314A JP12593898A JP12593898A JPH11323314A JP H11323314 A JPH11323314 A JP H11323314A JP 12593898 A JP12593898 A JP 12593898A JP 12593898 A JP12593898 A JP 12593898A JP H11323314 A JPH11323314 A JP H11323314A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ratio
resin composition
parts
resin
friction material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12593898A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Ozeki
真一 大関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Durez Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Durez Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Durez Co Ltd filed Critical Sumitomo Durez Co Ltd
Priority to JP12593898A priority Critical patent/JPH11323314A/ja
Publication of JPH11323314A publication Critical patent/JPH11323314A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦材の製造過程における成形、焼成を短時
間で行え、かつ摩擦材のガス膨れ、クラックの発生をな
くすことを可能にする摩擦材用樹脂組成物を提供するこ
と。 【解決手段】 フェノール類とアルデヒド類との重縮合
物で、樹脂中のメチレン結合においてオルソ結合対パラ
結合の比(o/p比)が1.0以上1.44未満である
フェノール樹脂を含むことを特徴とする摩擦材用樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦材を得るため
に用いられるバインダーであって、摩擦材の製造過程に
おける成形、焼成を短時間で行うことを可能にする摩擦
材用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂は従来から優れた機械特
性、耐熱性及び接着性などを有するため、摩擦材を得る
ためのバインダーとして用いられてきた。しかし、従来
の摩擦材用フェノール樹脂は硬化が遅く、摩擦材の製造
過程における成形、焼成に長時間を要するという問題が
あった。そのような欠点を解決するために、フェノール
樹脂中のメチレン結合においてオルソ結合対パラ結合の
比(以下o/p比と記す)を1.44以上に高め、速硬
化性を付与することにより、成形時間、焼成時間を短縮
するという検討がなされてきた。しかしながら、このよ
うにo/p比が極端に高い樹脂では、摩擦材成形時に表
面だけが先に固まり、内部より発生するガスの抜けが悪
くなり、膨れ、クラック等が発生するという問題があ
り、特に摩擦材のサイズが大きくなるに従い、顕著にな
っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フェノール
樹脂のこのような問題点を解決するために種々の検討の
結果完成したもので、その目的とするところは摩擦材の
製造過程における成形、焼成を短時間で行え、かつ摩擦
材のガス膨れ、クラックの発生をなくすことを可能にす
る摩擦材用樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェノール類
とアルデヒド類との重縮合物で、樹脂中のメチレン結合
においてオルソ結合対パラ結合の比(o/p比)が1.
0以上1.44未満であるフェノール樹脂を含むことを
特徴とする摩擦材用樹脂組成物であり、フェノール樹脂
を合成する際、o/p比を上記のように制御することに
より、摩擦材製造時において、成形、焼成を短時間で行
うことを可能にするものである。
【0005】以下、本発明について具体的に説明する。
本発明のフェノール樹脂組成物を製造するために使用す
るフェノール類は、フェノール、クレゾール、キシレノ
ール、エチルフェノール、プロピルフェノール、カテコ
ール、レゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノールA
等であり、これらを単独または2種類以上組合わせて使
用することができる。アルデヒド類はホルムアルデヒ
ド、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド等であ
り、これらを単独または2種類以上組合わせて使用して
もよい。フェノール類とアルデヒド類とを反応する際の
触媒としては、酢酸亜鉛等の金属塩類、蓚酸、塩酸、硫
酸、ジエチル硫酸、パラトルエンスルホン酸等の酸類を
単独または2種類以上併用して使用できる。
【0006】フェノール樹脂組成物の硬化剤としてはヘ
キサメチレンテトラミンが好ましい。ヘキサメチレンテ
トラミンの添加量はフェノール樹脂に対して4〜17重
量%で好ましくは6〜13重量%である。4重量%未満
では樹脂の硬化が不十分になり、また、17重量%を超
えるとヘキサメチレンテトラミンの分解ガスが成形品に
ふくれ、クラックなどを発生させる。
【0007】フェノール樹脂中のo/p比は1.0以上
1.44未満である。o/p比が1.0未満では硬化が
遅く、成形性に優れた樹脂を得ることができない。ま
た、o/p比が1.44以上の樹脂は成形時、成形面の
硬化が速すぎるためガスの抜けが悪く、膨れ、クラック
が発生するなどの問題がある。o/p比の好ましい範囲
は、成形性の点で、1.1以上1,35以下である。
【0008】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。しか
し本発明はこれらの実施例によって限定されるものでは
ない。また、実施例及び比較例に記載されている「部」
及び「%」は、すべて「重量部」及び「重量%」を示
す。
【0009】実施例1 撹拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応装置にフ
ェノール1000部、37%ホルマリン630部及び酢
酸亜鉛7部を仕込後、徐々に昇温し温度が100℃に達
してから120分間還流反応を行った。内温が110℃
に達するまで常圧脱水を行い、次いで真空脱水を行い、
系内の温度が160℃まで昇温したところで、内容物を
反応器より取出して常温で固形のフェノール樹脂107
0部を得た。更に得られたフェノール樹脂1000部に
ヘキサメチレンテトラミン100部を加え、粉砕し粉末
のフェノール樹脂組成物1090部を得た。
【0010】比較例1 実施例1と同様の反応装置にフェノール1000部、蓚
酸10部を仕込後、徐々に昇温し温度が100℃に達し
てから37%ホルマリン630部を60分かけ分割添加
し、次いで120分間還流反応を行った。内温が110
℃に達するまで常圧脱水を行い、次いで真空脱水を行
い、系内の温度が160℃まで昇温したところで、内容
物を反応器より取出して常温で固形のフェノール樹脂1
070部を得た。更に得られたフェノール樹脂1000
部にヘキサメチレンテトラミン100部を加え、粉砕し
粉末のフェノール樹脂組成物1090部を得た。
【0011】比較例2 酢酸亜鉛の仕込量を15部とした以外は実施例1と同様
に反応させ常温で固形のフェノール樹脂1070部を得
た。更に得られたフェノール樹脂1000部にヘキサメ
チレンテトラミン100部を加え、粉砕し粉末のフェノ
ール樹脂組成物1090部を得た。
【0012】実施例1、比較例1〜2で得られた3種類
のフェノール樹脂組成物について、樹脂の硬化特性であ
るゲル化時間、及びo/p比の測定を行った。o/p比
は、赤外線吸収スペクトルを測定し、730〜770cm
-1に現れるオルソ結合の吸光度と、800〜840cm-1
に現れるパラ結合の吸光度との比率により求めた。
【0013】次いで、各実施例、比較例毎に以下に示す
配合割合で混合し、摩擦材用配合物を調製した。
【0014】この配合物を用い、温度160℃、圧力2
00kg/cm2 で、150×150×20mmのサイ
ズの成形品を成形し、成形可能時間を測定した。また、
得られた成形品を180℃で3時間焼成し、成形品の成
形状態を観察した。これらの結果を、前記のゲル化時
間、o/p比測定結果とともに表1に示す。
【0015】 表1 ────────────────────────────── 実施例1 比較例1 比較例2 ────────────────────────────── o/p比 1.17 0.59 1.73 ゲル化時間(165℃・秒) 28 56 19 成形可能時間(分) 6 9 6 焼成後の成形状態 良好 良好 膨れあり ──────────────────────────────
【0016】表1より明らかなように、比較例1はo/
p比が低いため、ゲル化時間が長く硬化が遅い。そのた
め成形時間が長くなった。比較例2はo/p比が高いた
め、ゲル化時間が短く硬化が速い。そのため、成形も6
分という短時間で可能であったが、焼成後に膨れが発生
した。これらに対して実施例1はo/p比を制御した結
果、摩擦材を成形するのに適した硬化速度となり、成形
時間は6分で、焼成後の成形状態も良好であった。
【0017】
【発明の効果】本発明の摩擦材用樹脂組成物は、摩擦材
の製造過程における成形、焼成を短時間で行うことがで
き、かつ得られた摩擦材のガス膨れ、クラックの発生を
なくすことを可能にする摩擦材用樹脂組成物を提供する
ことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール類とアルデヒド類との重縮合
    物で、樹脂中のメチレン結合においてオルソ結合対パラ
    結合の比(o/p比)が1.0以上1.44未満である
    フェノール樹脂を含むことを特徴とする摩擦材用樹脂組
    成物。
JP12593898A 1998-05-08 1998-05-08 摩擦材用樹脂組成物 Pending JPH11323314A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12593898A JPH11323314A (ja) 1998-05-08 1998-05-08 摩擦材用樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12593898A JPH11323314A (ja) 1998-05-08 1998-05-08 摩擦材用樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11323314A true JPH11323314A (ja) 1999-11-26

Family

ID=14922691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12593898A Pending JPH11323314A (ja) 1998-05-08 1998-05-08 摩擦材用樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11323314A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015118996A1 (ja) * 2014-02-07 2015-08-13 住友ベークライト株式会社 摩擦材用フェノール樹脂組成物、摩擦材及びブレーキ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015118996A1 (ja) * 2014-02-07 2015-08-13 住友ベークライト株式会社 摩擦材用フェノール樹脂組成物、摩擦材及びブレーキ
JPWO2015118996A1 (ja) * 2014-02-07 2017-03-23 住友ベークライト株式会社 摩擦材用フェノール樹脂組成物、摩擦材及びブレーキ
US9926446B2 (en) 2014-02-07 2018-03-27 Sumitomo Bakelite Company Limited Phenolic resin composition for friction material, friction material, and brake

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6515812B2 (ja) 摩擦材用フェノール樹脂組成物、摩擦材及びブレーキ
CA2012052C (en) Phenolic resin compositions
JPH11323314A (ja) 摩擦材用樹脂組成物
JP7236218B2 (ja) 鋳型造型用粘結剤組成物
JPS61152717A (ja) 硼酸変性フエノ−ル樹脂組成物
JP4661087B2 (ja) 固形レゾール型フェノール樹脂の製造方法
JPH06192361A (ja) フェノール系樹脂およびこれを含有するエポキシ樹脂組成物ならびにマレイミド樹脂組成物
JPH11209451A (ja) 摩擦材用樹脂組成物
JPH10316731A (ja) 摩擦材用樹脂組成物
JP3152883B2 (ja) フェノール樹脂組成物
JPH1171497A (ja) フェノール樹脂組成物
JP4129508B2 (ja) 耐火物用結合剤
JPH06184405A (ja) フェノール樹脂組成物
JPS63132917A (ja) 速硬化フエノ−ル樹脂の製造方法
JP2000044642A (ja) フェノール樹脂及びフェノール樹脂組成物
JPH0841289A (ja) フェノール樹脂成形材料
JP3297519B2 (ja) 粒状ベンジリックエーテル型フェノール樹脂の製造方法
JPS5964616A (ja) 固形レゾ−ル樹脂の製造方法
JPS6026491B2 (ja) 固形状フエノ−ル・メラミン共縮合樹脂の製造法
JPH1171496A (ja) フェノール樹脂組成物
JP2872722B2 (ja) フェノール樹脂成形材料
JPS6215087B2 (ja)
JPH0559257A (ja) フエノール樹脂組成物
JPH0725990B2 (ja) フエノ−ル系樹脂結合剤の製造方法
JPS637213B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20040827

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02