JPH11322553A - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物

Info

Publication number
JPH11322553A
JPH11322553A JP14062798A JP14062798A JPH11322553A JP H11322553 A JPH11322553 A JP H11322553A JP 14062798 A JP14062798 A JP 14062798A JP 14062798 A JP14062798 A JP 14062798A JP H11322553 A JPH11322553 A JP H11322553A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
triclosan
composition
amount
weight
sodium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14062798A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuka Ogawa
由華 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sunstar Inc
Original Assignee
Sunstar Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sunstar Inc filed Critical Sunstar Inc
Priority to JP14062798A priority Critical patent/JPH11322553A/ja
Publication of JPH11322553A publication Critical patent/JPH11322553A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成樹脂製の最内層を有する容器内において
もトリクロサンの経日安定性および殺菌活性が良好であ
り、且つ香味がより向上した口腔用組成物の提供。 【解決手段】 トリクロサン、プルロニック型非イオン
性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及びアネト−ルを
含有し、アニオン性界面活性剤に対する該非イオン性界
面活性剤の重量比が0.1〜3、水分含量が40重量%
以下であることを特徴とする口腔用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、最内層が合成樹脂
製の容器に充填した際の、殺菌剤であるトリクロサンの
経日安定性を改善し、且つトリクロサンによる苦味を改
善した、殺菌活性が良好で且つ使用感の良い口腔用組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、歯肉炎発症の原因として歯牙
に吸着した歯垢が重要な因子であることが示されてい
る。かかる歯垢を除去する手段としては、ブラッシング
などによる物理的口腔清掃が挙げられるが、長時間を要
する上、充分に除去することは非常に困難である。
【0003】そこで、歯垢除去効果を補うために殺菌剤
を配合した歯磨剤などの口腔用組成物が種々研究されて
おり、ことにカチオン性殺菌剤が歯垢形成の抑制に有効
であることが知られている。しかし、カチオン性殺菌剤
は組成物中の成分との相容性が悪く、製剤化が難しい。
近年、かかる欠点を解消するため、組成物中の成分との
相容性に優れたトリクロサンなどの非カチオン性殺菌剤
を口腔用組成物に配合することが提案されている。
【0004】しかしながら、トリクロサンを含有する組
成物を、最内層が合成樹脂よりなる容器に充填した場
合、トリクロサンが容器内面に吸着するなどの理由によ
り、安定性が経日的に低下し、殺菌力が弱くなるという
問題がある。
【0005】この問題を解決するための手段として、例
えば、特開平2−288820号、特開平6−9283
0号および特開平6−279248号では、容器の内層
部分に特殊のポリマーを用い、容器上の工夫によって、
非イオン性殺菌剤の容器への吸着を改善することが提案
されている。
【0006】また、特開平6−287120号には、ト
リクロサンをヘキシレングリコールと特定の比率で配合
することにより、トリクロサンの容器吸着を防ぐことが
できると開示されている。一方、トリクロサンは苦味が
強いため、トリクロサンを配合すると組成物の香味に影
響を及ぼす。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特殊
な容器ではなく、ポリエチレンのような一般的な合成樹
脂製容器を用いて、組成物の処方上の工夫よりトリクロ
サンの容器吸着を防止して、最内層が合成樹脂製の容器
に充填してもトリクロサンの経日安定性が損なわれるこ
とがなく、かつ香味を向上させた使用感の良い口腔用組
成物を提供することである。
【0008】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、トリクロ
サンの一般的な合成樹脂製容器中での経日安定性をさら
に向上させ、かつ、殺菌活性の高い口腔用組成物を得る
べく鋭意研究を重ねた結果、トリクロサンに、特定の非
イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤とを特定の
比率で配合し、かつ、組成物中の水分含量を40重量%
以下にした場合、著しくトリクロサンの経日安定性が高
まることを見い出した。さらに、この組成物にアネトー
ルを配合すると、トリクロサンの苦味がマスキングされ
て使用感が良くなることを見い出し、本発明を完成する
に至った。
【0009】すなわち、本発明は、トリクロサン、ポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマ
ー型非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤およ
びアネトールを含有し、アニオン性界面活性剤に対する
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポ
リマー型非イオン性界面活性剤の重量比が0.1〜3、
さらに好ましくは0.2〜2であり、かつ、組成物中の
水分含量が40重量%以下であることを特徴とする口腔
用組成物である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で用いるトリクロサンは、
2’,4,4’−トリクロロ−2−ヒドロキシジフェニ
ルエーテルなる化学名の、広範な抗菌スペクトルを有す
る非イオン性殺菌剤であり、商業的に入手することがで
きる。本発明の組成物全量に対してトリクロサンは、
0.001〜5重量%、好ましくは、0.01〜1重量
%配合できる。この配合量が0.001重量%に満たな
いと、充分な殺菌力が発揮されず、また、5重量%を超
えて配合すると、口腔粘膜に対して刺激性を示し、実用
上問題となる。
【0011】本発明で用いるアニオン性界面活性剤は、
特に限定されるものではなく、口腔用組成物に汎用され
るアニオン性界面活性剤ならばいずれでもよいが、例え
ば、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウ
ムなどのアルキル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルザル
コシン酸ナトリウム、N−ミリストイルザルコシン酸ナ
トリウムなどのN−アシルザルコシン酸ナトリウム、N
−パルミトイルグルタミン酸ナトリウムなどのN−アシ
ルグルタミン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル(C12
〜C14)スルホコハク酸2ナトリウムなどが挙げられ、
これらは、単独または2種以上を組み合わせて配合する
ことができるが、中でも、ラウリル硫酸ナトリウム、
N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、ポリオキシエ
チレンアルキル(C12〜C14)スルホコハク酸2ナトリ
ウムが好ましく、特にラウリル硫酸ナトリウムが最も好
ましい。該アニオン性界面活性剤は、1種又は2種以上
配合でき、その配合量は組成物全量に対して0.1〜5
重量%、好ましくは0.2〜1重量%である。配合量が
0.1重量%に満たないと、泡立ちが充分でなく、また
5重量%を超えてると、泡立ちが過剰になり、使用感を
損なうおそれがある。
【0013】本発明では、トリクロサンの経日安定性を
保つために、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
ブロックコポリマー型非イオン性界面活性剤を配合す
る。具体的には、米国BASFコーポレーション社製の
Pluronic P−65(ポリオキシエチレン(4
0)・ポリオキシプロピレン(30)ブロックコポリマ
ー)、Pluronic F−88(ポリオキシエチレ
ン(200)・ポリオキシプロピレン(40)ブロック
コポリマー)、Pluronic P−105(ポリオ
キシエチレン(80)・ポリオキシプロピレン(50)
ブロックコポリマー)などが挙げられ、特に、ポリオキ
シエチレン(200)・ポリオキシプロピレン(40)
ブロックコポリマーが好ましい。これらポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレンブロックコポリマー型非イオ
ン性界面活性剤は、1種又は2種以上配合でき、その配
合量は組成物全量に対して0.1〜10重量%が好まし
く、特に0.5〜5重量%が好ましい。配合量が0.1
重量%に満たないとトリクロサンの経時的安定性が向上
されない。また、10重量%を超えると、トリクロサン
の殺菌活性が低下する。さらに、該非イオン性界面活性
剤の配合量がアニオン性界面活性剤に対して、ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー型
非イオン性界面活性剤を重量比で0.1〜3、さらに好
ましくは0.2〜2で配合すると、トリクロサンの経日
安定性が最も高くなる。
【0014】本発明の組成物では、トリクロサンの経日
安定性を保つために、含水量が40重量%以下でなけれ
ばならない。40重量%を超えると、トリクロサンの溶
解性、安定性および殺菌活性が低下し、また、組成物が
相分離を起こす。
【0015】さらに本発明では、組成物の香味(使用
感)を向上させるために、アネトールを配合する。本発
明に用いるアネトールは、アニス油、フェンネル油、ス
ターアニス油、その他セリ科植物の種子の精油中に含有
されているが、特にその起源を限定するものでなくアネ
トール、あるいはアネト−ルを含有する精油から1種あ
るいは2種以上選択して配合することができる。その配
合量は組成物全量に対して0.0005〜0.3重量
%、好ましくは0.01〜0.1重量%である。配合量
が0.0005重量%に満たないと、香味の改善され
ず、0.3重量%を超えて配合しても、その効果にかわ
りがない。
【0016】また、本発明の組成物は、最終粘度が30
0〜1000ポアズとなるように調整した場合に、トリ
クロサンの経日安定性が保たれる傾向が見られた。粘度
の調整のために、カラゲナン、カルボキシメチルセルロ
ースなどのセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウムな
どのアルカリ金属アルギネート、キサンタンガム、トラ
ガカントガム、アラビアガムなどのガム類、ポリビニル
アルコール、ポリアクリル酸ナトリウムなどの合成粘結
剤、シリカゲル、アルミニウムシリカゲル、ビーガムな
どの無機粘結剤などを、単独または2種以上を組み合わ
せて配合することができる。なかでも、エーテル化度が
0.5〜0.9のカルボキシメチルセルロースナトリウ
ムを用いるのが好ましい。これらの配合量は、通常、組
成物全量に対して0.1〜10重量%である。
【0017】本発明の口腔用組成物は、練歯磨、液状歯
磨などの剤型とすることができ、前記の成分以外に、通
常口腔用組成物に用いられる成分を、本発明の効果を損
なわない範囲において、適宜配合することが可能であ
る。
【0018】例えば、本発明の組成物が練歯磨の場合で
あれば、研磨剤として、炭酸カルシウム、リン酸カルシ
ウム、第2リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、
不溶性メタリン酸ナトリウム、酸化チタン、非晶質シリ
カ、結晶質シリカ、アルミノシリケート、酸化アルミニ
ウム、水酸化アルミニウム、レジンなどを、単独または
2種以上を組合わせて配合することができる。とりわ
け、シリカ系のものを用いる場合、性状の安定な組成物
が得ることができる。これらの配合量は、通常、組成物
全量に対して10〜60重量%である。
【0019】湿潤剤としては、ソルビット、グリセリ
ン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、キシリット、マルチット、ラ
クチットなどを、単独または2種以上を組み合わせて配
合することができる。その配合量は、通常、組成物全量
に対して5〜70重量%である。また、これら湿潤剤
は、水に対して重量比で1〜5の割合で配合すると、よ
り性状の安定な組成物を得ることができる。
【0020】pH調節剤としては、例えば、クエン酸、
リン酸、リンゴ酸、ピロリン酸、乳酸、酒石酸、グリセ
ロリン酸、酢酸、硝酸、ケイ酸、またはこれらの化学的
に可能な塩や水酸化ナトリウムなどが挙げられ、これら
は、組成物のpHが5〜9の範囲となるよう、単独また
は2種以上を組み合わせて配合することができる。その
配合量は、通常、組成物全量に対して0.01〜2重量
%である。
【0021】界面活性剤としては、本発明のアニオン性
界面活性剤、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
ブロックコポリマー型非イオン性界面活性剤以外にも配
合することができる。例えば、非イオン性界面活性剤と
しては、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エス
テル、ラクトース脂肪酸エステルなどの糖脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、脂肪酸ア
ルカノールアミド類、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステ
アレートなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などのポリオ
キシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、脂肪酸モノグリセライドなどが挙げられる。両性イ
オン界面活性剤としては、N−ラウリルジアミノエチル
グリシン、N−ミリスチルジエチルグリシンなどのN−
アルキルジアミノエチルグリシン、N−アルキル−N−
カルボキシメチルアンモニウムベタイン、2−アルキル
−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウ
ムなどが挙げられる。これらの界面活性剤は、単独また
は2種以上を組み合わせて配合することができる。その
配合量は、通常、組成物全量に対して0.01〜30重
量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0022】さらに、香味成分としてメントール、カル
ボン、オイゲノール、サリチル酸メチル、リモネン、オ
シメン、n−デシルアルコール、シトロネール、α−テ
ルピネオール、メチルアセタート、シトロネニルアセタ
ート、メチルオイゲノール、シネオール、リナロール、
エチルリナロール、ワニリン、チモール、タイム、ナツ
メグ、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オ
レンジ油、セージ油、ローズマリー油、珪皮油、シソ
油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油、ピメント油などを、
単独または2種以上を組み合わせて、組成物全量に対し
て0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜2重量%程度
の割合で配合することができる。
【0023】また、甘味剤として、サッカリンナトリウ
ム、アセスルファームカリウム、ステビオサイド、ネオ
ヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリ
ラルチン、タウマチン、アスパラチルフェニルアラニル
メチルエステル、ρ−メトキシシンナミックアルデヒ
ド、パラチニットなどを、組成物全量に対して0.01
〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%の割合
で配合することができる。
【0024】さらに、本発明の口腔用組成物には、トリ
クロサン以外の薬効成分として、酢酸dl−α−トコフ
ェロール、コハク酸トコフェロール、またはニコチン酸
トコフェロールなどのビタミンE類、塩酸クロルヘキシ
ジン、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウムな
どのカチオン性殺菌剤、ドデシルジアミノエチルグリシ
ンなどの両性殺菌剤、イソプロピルメチルフェノールな
どの非イオン性殺菌剤、デキストラナーゼ、アミラー
ゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、溶菌酵素
(リテックエンザイム)などの酵素、モノフルオロリン
酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウムなどのアル
カリ金属モノフルオロフォスフェート、フッ化ナトリウ
ム、フッ化第一錫などのフッ化物、トラネキサム酸やイ
プシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロ
キシルアラントイン、ジヒドロコレステロール、グリチ
ルリチン塩類、グリチルレチン酸、グリセロフォスフェ
ート、クロロフィル、塩化ナトリウム、カロペプタイ
ド、水溶性無機リン酸化合物などを、単独または2種以
上を組み合わせて配合することができる。
【0025】
【実施例】以下、試験例および実施例により本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。実施例中の配合量はいずれも重量
%である。
【0026】〔試験例〕トリクロサン、ポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレンブロックコポリマー型非イオ
ン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤としてのラウリ
ル硫酸ナトリウム、およびアネトールを含む下記の練歯
磨を常法に従って調製し、ポリエチレンを最内層にした
アルミラミネートチューブに充填し、40℃にて1ケ月
保存した後のトリクロサンの残存率および殺菌効果を下
記方法にて求めた。 成 分 配合量(%) 炭酸カルシウム 30.0 無水シリカ 5.0 ソルビット (表1に示す) カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0 ラウリル硫酸ナトリウム (表1に示す) サッカリンナトリウム 0.1 香味成分 (表1に示す) トリクロサン (表1に示す) ポリオキシエチレンポリオキシ プロピレンブロックコポリマー (表1に示す) 精製水 (表1に示す) 合 計 100.0
【0027】1. トリクロサン残存率測定法 調製した歯磨2.5gにメタノール20mlを加え、2
0分間攪拌して充分に分散させた後、遠心分離(170
00rpm、10分)により上清液を得、さらに残渣に
同様の操作を2回繰り返し、上清液を合した。これにメ
タノールを加えて100mlとし、試験液として用い、
液体クロマトグラフィーによりトリクロサンの量を定量
した。なお、トリクロサンの残存率は下記の式より求
め、下に示す評価基準にて評価した。
【0028】
【数1】
【0029】評価基準 ◎・・・トリクロサン残存率が95%以上 ○・・・トリクロサン残存率が90%以上95%未満 ×・・・トリクロサン残存率が90%未満
【0030】2. 殺菌力試験 歯磨の4倍スラリー5mlに108〜109CFU/ml
のストレプトコッカス・ミュータンス(Streptc
occus mutans)菌浮遊液0.1mlを加
え、湯浴中、37℃にて3分間殺菌反応を行った後、試
料液を一白金耳採取し、ポリオキシエチレンモノオレー
ト0.5%およびレシチン0.7%含有トリプチ・カー
ゼ・ソイ・アガー(TSA)平板上に塗布し、嫌気条件
下(N2/H2/CO2=85/10/5)にて37℃、
2日間培養し、最少殺菌濃度(%)(以下、MBCとい
う)を測定した。なお、標準として、トリクロサンの
0.05%水溶液(少量のSLSで可溶化)を用いた。
評価基準は下記の通りである。 評価基準 ○・・・試験サンプルのMBCが標準のMBCと同等、
またはそれ以下 ×・・・試験サンプルのMBCが標準のMBCより大 これらトリクロサン残存率および殺菌力試験の結果を合
わせて表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1の結果から明らかなごとく、ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー型
非イオン性界面活性剤を0.1重量%以上用い、かつ、
そのラウリル硫酸ナトリウムに対する配合比が0.1〜
3の範囲内で、かつ、水分含量が40重量%以下におい
て、非イオン性殺菌剤の経時安定性も殺菌活性も保たれ
る。さらにアネトールを配合することにより香味も良好
になる(実施例1〜4)。一方、水分含量が40重量%
を超えると、トリクロサンの経日安定性も殺菌活性も低
下するだけではなく、組成物が相分離を引き起こした
(比較例1)。また、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンブロックコポリマーの配合量が0.1重量%に
満たない場合、トリクロサンの経日安定性も殺菌力も低
下する(比較例2)。一方ポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレンブロックコポリマーを10重量%以上配合
した場合は、トリクロサンの経日安定性が良好である
が、殺菌力が不活化される(比較例3)。さらに、ポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマ
ー以外の非イオン性界面活性剤を用いる場合(比較例4
〜7)トリクロサンの経日安定性も殺菌活性も改善され
なかった。また、アネトール以外の香味成分を配合した
場合(比較例3〜6)、トリクロサンの苦味が改善され
なかった。
【0033】〔実施例5〕下記の各成分を常法に従って
練歯磨を調製し、上記と同様のチューブに充填した。 成 分 配合量(%) 炭酸カルシウム 35.0 水酸化アルミニウム 5.0 ソルビット 25.0 ポリエチレングリコール 5.0 カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.5 ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 サッカリンナトリウム 0.1 香味成分 0.8 アネトール 0.1 トリクロサン 0.1 ポリオキシエチレン(300)ポリオキシ プロピレン(55)ブロックコポリマー 3.0 精製水 22.9 合 計 100.0
【0034】〔実施例6〕下記の各成分を常法に従って
練歯磨を調製し、上記と同様のチューブに充填した。 成 分 配合量(%) リン酸カルシウム 25.0 無水シリカ 6.0 ソルビット 30.0 プロピレングリコール 5.0 カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.2 N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム 1.5 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.5 ステビオサイド 0.1 香味成分 0.85 アニス油 0.05 トリクロサン 0.5 ポリオキシエチレン(240)ポリオキシ プロピレン(50)ブロックコポリマー 1.0 精製水 28.3 合 計 100.0
【0035】〔実施例7〕下記の各成分を常法に従って
練歯磨を調製し、上記と同様のチューブに充填した。 成 分 配合量(%) 無水シリカ 20.0 ソルビット 38.0 カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.5 ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 サッカリンナトリウム 0.1 香味成分 0.87 フェンネル油 0.03 トリクロサン 0.2 フッ化ナトリウム 0.2 ポリオキシエチレン(200)ポリオキシ プロピレン(70)ブロックコポリマー 2.0 精製水 35.6 合 計 100.0
【0036】 〔実施例8〕 下記の各成分を常法に従って液体歯磨を調製し、合成樹脂製容器に充填した 。 成 分 配合量(%) 無水シリカ 20.0 ソルビット 25.0 グリセリン 15.0 カラゲナン 1.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 安息香酸ナトリウム 0.2 サッカリンナトリウム 0.1 香味成分 0.49 アネトール 0.01 トリクロサン 0.3 酢酸dl−α−トコフェロール 0.5 ポリオキシエチレン(150)ポリオキシ プロピレン(35)ブロックコポリマー 1.5 ケイ酸ナトリウム 0.5 精製水 33.9 合 計 100.0 以上実施例5〜8により調製した口腔用組成物において
も、優れたトリクロサンの経日安定性および殺菌活性、
さらに苦味がなく良好な使用感が認められた。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、最内層が合成樹脂製の
容器におけるトリクロサンの経日安定性が改良され、か
つ殺菌活性が良好で、さらに苦味がなく使用感に優れた
口腔用組成物が得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリクロサン、ポリオキシエチレンポリ
    オキシプロピレンブロックコポリマー型非イオン性界面
    活性剤、アニオン性界面活性剤およびアネトールを含有
    し、アニオン性界面活性剤に対するポリオキシエチレン
    ポリオキシプロピレンブロックコポリマー型非イオン性
    界面活性剤の重量比が0.1〜3であり、かつ、組成物
    中の水分含量が40重量%以下であることを特徴とする
    口腔用組成物。
  2. 【請求項2】 アニオン性界面活性剤がラウリル硫酸ナ
    トリウムであり、配合量が0.1〜5重量%である請求
    項1記載の口腔用組成物。
  3. 【請求項3】 アニオン性界面活性剤に対するポリオキ
    シエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー型
    非イオン性界面活性剤の重量比が0.2〜2である請求
    項1、請求項2の何れか1項に記載の口腔用組成物。
JP14062798A 1998-05-06 1998-05-06 口腔用組成物 Pending JPH11322553A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14062798A JPH11322553A (ja) 1998-05-06 1998-05-06 口腔用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14062798A JPH11322553A (ja) 1998-05-06 1998-05-06 口腔用組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11322553A true JPH11322553A (ja) 1999-11-24

Family

ID=15273104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14062798A Pending JPH11322553A (ja) 1998-05-06 1998-05-06 口腔用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11322553A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100384103B1 (ko) * 1998-04-02 2003-10-08 주식회사 태평양 트리클로산을함유한구강용조성물
US10537506B2 (en) 2014-12-01 2020-01-21 Colgate-Palmolive Company Increasing micro-robustness

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100384103B1 (ko) * 1998-04-02 2003-10-08 주식회사 태평양 트리클로산을함유한구강용조성물
US10537506B2 (en) 2014-12-01 2020-01-21 Colgate-Palmolive Company Increasing micro-robustness

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5526619B2 (ja) 練歯磨剤組成物
JP6052185B2 (ja) 歯磨剤組成物
WO2003103618A1 (ja) 口腔用組成物
JP2008143825A (ja) 歯磨組成物
JP5398102B2 (ja) 口腔又は咽喉用殺菌組成物
JP5196127B2 (ja) 口腔用組成物
JP2006347987A (ja) 口腔用組成物および口腔用組成物の泡立性を高める方法
JP7447470B2 (ja) 歯磨剤組成物
JP2000281545A (ja) 口腔用組成物
JP3854719B2 (ja) 口腔用組成物
JPH11322554A (ja) 口腔用組成物
JP3783096B2 (ja) 口腔用組成物
JP2001031542A (ja) 口腔用組成物
WO2012086342A1 (ja) 歯磨剤組成物
JPH1087457A (ja) 口腔用組成物
JP4158036B2 (ja) 歯磨剤組成物及びその製造方法
JPH0211511A (ja) 口腔用組成物
JP2004161719A (ja) アルコール無配合液体口腔用組成物
JPH11322553A (ja) 口腔用組成物
JP2005041787A (ja) 歯磨剤組成物
JP4632553B2 (ja) 口腔用組成物
JP4131732B2 (ja) 口腔用組成物
JP3567056B2 (ja) 口腔用組成物
WO2019107340A1 (ja) 口腔用組成物
JP3877412B2 (ja) 液体口腔用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20040615

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040622

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041026