JPH11322341A - 酸化物超電導材の製造方法および酸化物超電導材 - Google Patents

酸化物超電導材の製造方法および酸化物超電導材

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JPH11322341A
JPH11322341A JP10136442A JP13644298A JPH11322341A JP H11322341 A JPH11322341 A JP H11322341A JP 10136442 A JP10136442 A JP 10136442A JP 13644298 A JP13644298 A JP 13644298A JP H11322341 A JPH11322341 A JP H11322341A
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oxide
oxide superconductor
superconducting
precursor
superconductor
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JP10136442A
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Kazumasa Togano
一正 戸叶
Hiroaki Kumakura
浩明 熊倉
Hitoshi Kitaguchi
仁 北口
Takemi Muroga
岳海 室賀
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Hitachi Cable Ltd
National Research Institute for Metals
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Hitachi Cable Ltd
National Research Institute for Metals
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】酸化物超電導材において、酸化物超電導体の配
向度を向上させ、臨界電流特性が従来の3倍以上に向上
する酸化物超電導材の製造方法および酸化物超電導材を
提供すること。 【解決手段】少なくも一つの酸化物超電導体の層と基材
からなる酸化物超電導材の製造方法において、基材の少
なくとも一つの面に酸化物超電導前駆体からなる層を有
する複合材を形成する工程と、複合材を減面率が10%
〜95%になるよう少なくも一度の減面加工を加える工
程と、超電導前駆体の少なくも一部分を溶融させてから
冷却速度を10℃/hr以下で凝固させる工程を含む熱処
理工程を含み、かつ、最終的に得られる酸化物超電導体
の厚さが基材表面から10μm以内の距離に入るよう構
成されたことを特徴とする酸化物超電導材の製造方法を
提供する。この場合、酸化物超電導体がBi系酸化物超
電導体からなり、かつ基材が銀(Ag)または銀合金か
らなることが好ましい。酸化物超電導体は、より好まし
くは、Bi−2212(Bi2 Sr2 Ca1 Cu
2 y )である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化物超電導体の
全部分で結晶が高配向することにより、優れた臨界電流
特性が得られる酸化物超電導材の製造方法および酸化物
超電導材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】少なくも一つの酸化物超電導体の層を基
材の少なくとも一つの面に形成した酸化物超電導材がし
られている。従来、この種の酸化物超電導材は、例えば
次のようにして製造される。図4は、基材表面コーティ
ング型のBi系酸化物超電導材の製造方法を示す。この
方法は、第一に、酸化物超電導前駆体と反応しなく安定
な銀(Ag)または銀(Ag)合金からなる基材1表面
にBi系酸化物超電導前駆体2の層を例えば塗布または
ディップコート法により表面コーティングすることで複
合材4とする。次に、Bi系酸化物超電導結晶を合成及
び配向させるために超電導化熱処理を行い、表面コーテ
ィング型のBi−2212酸化物超電導材5を得ている
(例えば、1997年度春季低温工学・超電導学会概要
集、第23頁の講演番号B1−3参照)。また、金属シ
ース型Bi系酸化物超電導材の製造方法によれば、第一
に銀(Ag)などの基材からなるパイプ内にBi系酸化
物超電導前駆体を充填する。次に、前記Bi系酸化物超
電導前駆体/Agパイプの複合体を減面加工した後、超
電導化熱処理を行い、金属シース型のBi系酸化物超電
導材を得ている(例えば、1997年度春季低温工学・
超電導学会概要集、第112頁の講演番号E1−3参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これら従来の方法にお
いて、臨界電流特性を更に向上させるためには、酸化物
超電導体として結晶配向性の高い組織を得なければなら
ない。そのためには、超電導化熱処理前の粉末間距離を
更に小さくして緻密にし、熱処理中における反応性を高
くしなければならない。
【0004】また、従来の方法では、Bi−2212酸
化物超電導結晶の粒の大きさは約30μmが限界であ
る。臨界電流特性を更に向上させるためには、結晶粒を
更に大きくする必要がある。
【0005】さらに、従来の方法では、Bi系酸化物超
電導体の厚さ方向でAgなどの基材から10μm以上離
れた部分で結晶配向が悪くなる。その部分は電流が流れ
難く、無駄な厚さとして存在している。そのため、臨界
電流特性が低くなる。
【0006】そこで、本発明の目的は、酸化物超電導材
において、超電導化熱処理前の所定減面率の減面加
工、所定の条件の超電導化熱処理、最終的に得られ
る酸化物超電導体の厚さを基材から所定の距離以内にし
たことによって、酸化物超電導体の配向度を向上させ、
その結果、臨界電流特性が従来の3倍以上(例えば、B
i−2212酸化物超電導線材の臨界電流密度Jcが、
温度4.2K、外部磁場10T中で300,000A/
cm2 以上)に向上する酸化物超電導材の製造方法および
酸化物超電導材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明によれば、少なくも一つの酸化物超電導体の
層と基材からなる酸化物超電導材の製造方法において、
基材の少なくとも一つの面に酸化物超電導前駆体からな
る層を有する複合材を形成する工程と、複合材を減面率
が10%〜95%になるよう少なくも一度の減面加工を
加える工程と、超電導前駆体の少なくも一部分を溶融さ
せてから冷却速度を10℃/hr以下で凝固させる工程を
含む熱処理工程を含み、かつ、最終的に得られる酸化物
超電導体の厚さが基材表面から10μm以内の距離に入
るよう構成されたことを特徴とする酸化物超電導材の製
造方法を提供する。
【0008】この場合、酸化物超電導体がBi系酸化物
超電導体からなり、かつ基材が銀(Ag)または銀合金
からなることが好ましい。酸化物超電導体は、より好ま
しくは、Bi−2212(Bi2 Sr2 Ca1 Cu2
y )である。
【0009】減面加工を加えられる複合材は、基材の表
面にコーティング法またはその類似の方法により酸化物
超電導前駆体の層を形成させたものであることが好まし
いが、これに限定されるものではない。
【0010】また、酸化物超電導前駆体の層が形成され
る基材表面の表面粗さ(Ra)は0.5μm以下である
ことが好ましい。
【0011】更に、本発明によれば、少なくも一つの酸
化物超電導体の層と基材からなる酸化物超電導材であっ
て、基材の少なくとも一つの面に酸化物超電導前駆体か
らなる層を有する複合材を形成する工程と、複合材を減
面率が10%〜95%になるよう少なくも一度の減面加
工を加える工程と、超電導前駆体の少なくも一部分を溶
融させてから冷却速度を10℃/hr以下で凝固させる工
程を含む熱処理工程により製造され、かつ、最終的に得
られる酸化物超電導体の厚さが前記基材表面から10μ
m以内の距離に入る厚さであることを特徴とする酸化物
超電導材を提供する。
【0012】本発明によれば、酸化物超電導体とそれを
取り囲む金属シースからなる酸化物超電導材の製造方法
において、金属シース内に酸化物超電導前駆体を充填し
てなる複合材を形成する工程と、複合材を減面率が10
%〜95%になるよう少なくも一度の減面加工を加える
工程と、超電導前駆体の少なくも一部分を溶融させてか
ら冷却速度を10℃/hr以下で凝固させる工程を含む熱
処理工程を含み、かつ、最終的に得られる酸化物超電導
体が金属シースの内表面から10μm以内の距離に入る
よう構成されていることを特徴とする酸化物超電導材の
製造方法を提供する。
【0013】また、本発明は、酸化物超電導体とそれを
取り囲む金属シースからなる酸化物超電導材であって、
金属シース内に酸化物超電導前駆体を充填してなる複合
材を形成する工程と、複合材を減面率が10%〜95%
になるよう少なくも一度の減面加工を加える工程と、超
電導前駆体の少なくも一部分を溶融させてから冷却速度
を10℃/hr以下で凝固させる工程を含む熱処理工程に
より製造され、かつ、最終的に得られる酸化物超電導体
が前記金属シースの内表面から10μm以内の距離に入
るよう構成されていることを特徴とする酸化物超電導材
を提供する。
【0014】本発明において、複合材を減面加工すると
きの減面率は10%〜95%とするが、25%〜90%
が最適である。この減面加工を加えて酸化物超電導前駆
体の超電導粉末間距離を短くすることによって、その後
の超電導化熱処理時の反応性を活性化させ、配向性の良
い結晶組織が得られる。減面率が10%〜25%まで
は、減面率を大きくするほど臨界電流特性が上昇する
が、25%〜90%までの間では臨界電流特性が最大値
としてほぼ飽和する。減面率が90%〜95%の範囲で
は、減面加工の均一性が多少悪くなるため、長尺の酸化
物超電導材を作製するときに問題が生じる可能性があ
る。
【0015】超電導化熱処理工程に含まれる溶融凝固熱
処理での冷却速度は10℃/hr以下の速度が適するが、
3℃/hr以下の遅い速度がより適している。冷却速度を
遅くすることにより、結晶粒径の大きいBi−2212
酸化物超電導結晶が生成する。冷却速度を3℃/hrより
遅くして製造したときのBi−2212酸化物超電導結
晶の粒径は100μm以上となる。なお、冷却速度を1
0℃/hrより速くすると、Bi−2212酸化物超電導
体の結晶配向が不十分で、かつ結晶粒の大きさは30μ
m以下となり、臨界電流特性を向上させることができな
い。
【0016】最終的に得られる酸化物超電導体は、銀
(Ag)などの基材表面から10μm以内の距離に酸化
物超電導体の全部が入る厚さとなるよう構成する。実験
によれば、Ag基板からのBi−2212酸化物超電導
体の結晶の配向距離は最大で10μmであり、X線回折
によるロッキングカーブの半値幅は3°以下である。し
かし、Agから10μm以上離れた部分では、Bi−2
212酸化物超電導体の結晶は配向性が悪く、ロッキン
グカーブの半値幅が6°以上になる。
【0017】本発明では、超電導化熱処理前の所定減
面率の減面加工、所定の条件の超電導化熱処理、最
終的に得られる酸化物超電導体の厚さを基材から所定の
距離以内にしたことの条件が満足されることが必要であ
り、後述するように、〜の条件が一つでも満たされ
ないと、臨界電流特性が従来の3倍以上(例えば、Bi
−2212酸化物超電導線材の臨界電流密度Jcが、温
度4.2K、外部磁場10T中で300,000A/cm
2 以上)にならない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図を用い、本発明の酸化物
超電導材の製造方法および酸化物超電導材の実施の形態
を説明する。
【0019】図1は本発明の製造方法の一工程例を示す
図である。図1において、1−1、1−2は基材、2は
酸化物超電導前駆体、4は酸化物超電導前駆体と基材か
らなる複合材、3は酸化物超電導体、5は最終的な酸化
物超電導材であり、酸化物超電導前駆体2と基材1から
なる複合材4に所定の減面加工と所定の超電導化熱処理
を施すことにより得られる。まず、例えば銀(Ag)ま
たは銀(Ag)合金からなる基材1を用意する(図1
(A))。次いで、この基材1の表面に酸化物超電導前
駆体2、例えばBi−2212(Bi2 Sr2 Ca1
2 y )の前駆体の層を形成する(図1(B))。そ
の後、銀(Ag)または銀(Ag)からなる別の基材1
−2を酸化物超電導前駆体2の上に、丁度酸化物超電導
前駆体2を基材1−1、1−2で挟むように設け、複合
材4とする(図1(C))。次いで、この複合材4に所
定の減面加工を加える。より具体的には、減面加工の減
面率は25〜90%とする(図1(D))。このときの
加工方法は、各種の方法、例えば、圧延、スエージン
グ、ダイス引き等が採用できる。そして、得られた減面
加工後の複合材に所定の超電導化熱処理を加える。この
熱処理は、超電導前駆体の少なくも一部分を溶融させて
から冷却速度を10℃/hr以下で凝固させる工程を含む
が、好ましくは、3℃/hr以下の遅い冷却速度がより適
している。冷却速度を遅くすることにより、結晶粒径の
大きい酸化物超電導結晶が生成する。そして、最終的に
得られた酸化物超電導材における酸化物超電導体3は、
基材1−1、1−2の表面のうち酸化物超電導体3と接
する表面から10μm以内の距離に酸化物超電導体の全
部が入る厚さとなるよう構成する(図1(E))。
【0020】図2は、前記した超電導化熱処理工程の温
度−時間関係の一例を示す。本発明では、加熱過程2
1、溶融過程22、凝固過程23、冷却過程24からな
る熱処理工程のうち、凝固過程23の冷却速度を10℃
/hr以下としている。なお、溶融過程の加熱温度は、酸
化物超電導前駆体2の少なくとも一部を溶融させるのに
必要な温度および時間以上でかつ基材1を溶融させない
温度とするのが好ましい。
【0021】図3は、本発明の酸化物超電導材の製造方
法の他の工程例を示す図であり、図1と同様の部分に
は、同一符号を使用してある。この例では、例えば銀
(Ag)または銀(Ag)合金からなる基材1−1、1
−2の表面に酸化物超電導前駆体、例えばBi−221
2(Bi2 Sr2 Ca1 Cu2 y )の前駆体の層2−
1、2−2をそれぞれ形成したもの一対と、別の銀(A
g)または銀(Ag)合金からなる基材1−3を用意
し、酸化物超電導前駆体2−1、2−2の露出表面側が
基材1−3の両面にそれぞれ接するように複合させ、酸
化物超電導前駆体の層を2層有する複合材4とする(図
3(A)、図3(B))。次いで、この複合材4に図1
の例と同様の減面加工を加える(図3(C))。その
後、得られた減面加工後の複合材4に図1の例と同様の
超電導化熱処理を加える。そして、最終的に得られた酸
化物超電導材5における酸化物超電導体3−1、3−2
は、基材1−1、1−2、1−3の表面のうち酸化物超
電導体3−1、3−2と接する表面から10μm以内の
距離に酸化物超電導体の全部が入る厚さとなるよう構成
する(図1(D))。言い換えれば、酸化物超電導体の
層3−1、3−2の厚さは、20μm以下となる。この
例のように、酸化物超電導体を多層にするか、あるいは
多芯にした超電導材構造においても、本発明の製造方法
に従い臨界電流密度Jc向上の効果が同様に得られる。
【0022】
【実施例】実施例1 図1により説明した工程に従い、次のようにして酸化物
超電導材を作製した。
【0023】まず、基材1−1として、材料が銀(A
g)で寸法が幅4mm、長さ30mm、厚さ50μmの小片
を準備した。酸化物超電導前駆体2としてBi−221
2酸化物超電導前駆体を選び、次のように作製した。第
一に、Bi2 3 、SrCO3、CaCO3 、CuO粉
末をBi:Sr:Ca:Cu=2:2:1:2の組成比
になるように混合し、820℃で仮焼・粉砕を2回繰り
返す。得られた粉末を有機バインダ(ポリビニルブチラ
ール)と混合し、溶剤(トリクロロエチレン、2−ブタ
ノール)を加え、攪拌して懸濁液を作る。前記懸濁液に
前記基材1を浸し、前記基材1−1の片面にBi−22
12酸化物超電導前駆体2をディップコーティングし
て、Bi−2212酸化物超電導前駆体/Ag基材構造
を作製した。そして、Bi−2212酸化物超電導前駆
体表面に更に基材1−1と同一材料、同一寸法の基材1
−2を置いて複合材4とした。次に、この複合材4に圧
延ロールにより減面加工を4回行い、最終的な減面率を
30%にした。次に、図2に示したような溶融凝固過程
を伴うプロセスで凝固過程の冷却速度を2℃/hrにし
て、超電導化熱処理を行った。最終的に形成した酸化物
超電導材5におけるBi−2212酸化物超電導体3の
層の厚さは16μmであった。従って、Bi−2212
酸化物超電導体3全体が両側の基材1−1、1−2のB
i−2212酸化物超電導体3と接した表面から各々1
0μm以下の距離以内に入ったBi−2212酸化物超
電導材になっている。
【0024】比較のため、次の方法により、Bi−22
12酸化物超電導材を作製した。
【0025】比較例1 まず、実施例1と同一の懸濁液に同一材料、寸法の基材
を浸し、基材の片面にBi−2212酸化物超電導前駆
体をディップコーティングして、Bi−2212酸化物
超電導前駆体と銀(Ag)基材の複合体を作製した。こ
のとき、酸化物超電導前駆体の片面は露出した状態であ
る。次に、図2に示したような溶融凝固過程を伴う超電
導化熱処理で、凝固過程の冷却速度を5℃/hrに設定し
て熱処理を行った。最終的に形成したBi−2212酸
化物超電導体の厚さは16μmであった。すなわち、こ
の比較例1では、本発明の超電導化熱処理条件のみを満
たしている。
【0026】比較例2 まず、実施例1と同一の懸濁液に同一材料、寸法の基材
を浸し、基材の片面にBi−2212酸化物超電導前駆
体をディップコーティングして、Bi−2212酸化物
超電導前駆体と銀(Ag)基材の複合体を作製した。次
に、実施例と同様に減面加工を4回行い、最終的な減面
率を30%にした。次に、図2に示したような溶融凝固
過程を伴う超電導化熱処理で凝固過程の冷却速度を2℃
/hrにして、超電導化熱処理を行った。最終的に形成し
たBi−2212酸化物超電導体の厚さは16μmであ
った。すなわち、この比較例2では、本発明の減面加工
条件と超電導化熱処理の条件のみを満たしている。
【0027】比較例3 まず、実施例1と同一の懸濁液に同一材料、寸法の基材
を浸し、基材の片面にBi−2212酸化物超電導前駆
体をディップコーティングして、Bi−222酸化物超
電導前駆体/Ag基材構造を作製した。そして、Bi−
2212酸化物超電導前駆体表面に更に基材1−1と同
一材料、同一寸法の基材1−2を置いて複合材4とし
た。次に、この複合材4に圧延ロールにより減面加工を
4回行い、最終的な減面率を30%にした。次に、図2
に示したような溶融凝固過程を伴うプロセスと類似のプ
ロセスであるが、凝固過程の冷却速度を35℃/hrにし
て、超電導化熱処理を行った。最終的に形成した酸化物
超電導材5におけるBi−2212酸化物超電導体3の
層の厚さは16μmであった。従って、Bi−2212
酸化物超電導体全体がその両側に位置する基材のBi−
2212酸化物超電導体3と接した表面から各々10μ
m以下の距離以内に入ったBi−2212酸化物超電導
材になっている。この比較例3では、本発明の減面加工
条件と最終的に得られる酸化物超電導体の厚さの条件の
みを満たしている。
【0028】比較例4 実施例1と同一の懸濁液に同一材料、寸法の基材を浸
し、基材の片面にBi−2212酸化物超電導前駆体を
ディップコーティングして、Bi−2212酸化物超電
導前駆体と銀(Ag)基材の複合材を作製した。そし
て、Bi−2212酸化物超電導前駆体表面に更に前記
基材と同一材料、同一寸法の基材を置いて複合材とし
た。このBi−2212酸化物超電導前駆体/Ag基材
の複合体に、減面率3%の減面加工を行った。次に、図
2のような溶融凝固過程を伴う超電導化熱処理で凝固過
程の冷却速度を2℃/hrにして、熱処理を行った。最終
的に形成したBi−2212酸化物超電導体の厚さは1
6μmであった。従って、Bi−2212酸化物超電導
体全体がその両側に位置する基材のBi−2212酸化
物超電導体3と接した表面から各々10μm以下の距離
以内に入ったBi−2212酸化物超電導材になってい
る。この比較例4では、本発明の超電導化熱処理条件と
最終的に得られる酸化物超電導体の厚さの条件のみを満
たしている。
【0029】比較例5 実施例1と同一の懸濁液に同一材料、寸法の基材を浸
し、基材の片面にBi−2212酸化物超電導前駆体を
ディップコーティングして、Bi−2212酸化物超電
導前駆体と銀(Ag)基材の複合材を作製した。そし
て、Bi−2212酸化物超電導前駆体表面に更に前記
基材と同一材料、同一寸法の基材を置いて複合材とし
た。このBi−2212酸化物超電導前駆体/Ag基材
の複合体に、減面率98%の減面加工を行った。次に、
図2のような溶融凝固過程を伴う超電導化熱処理で凝固
過程の冷却速度を2℃/hrにして、熱処理を行った。最
終的に形成したBi−2212酸化物超電導体の厚さは
16μmであった。従って、Bi−2212酸化物超電
導体全体がその両側に位置する基材のBi−2212酸
化物超電導体3と接した表面から各々10μm以下の距
離以内に入ったBi−2212酸化物超電導材になって
いる。この比較例5では、比較例4と同様に本発明の超
電導化熱処理条件と最終的に得られる酸化物超電導体の
厚さの条件のみを満たしている。
【0030】以上の実施例1、および比較例1〜比較例
5のそれぞれについて、試料をそれぞれ3つ作製し、そ
れら試料の臨界電流密度Jc(A/cm2 )を温度4.2
K、外部磁場10T中で測定した。表1に得られたBi
−2212酸化物超電導材の臨界電流密度Jcの値を示
す。なお、実施例1とすべての比較例のすべての試料に
おけるのBi−2212酸化物超電導体の寸法は、長さ
30mm、幅が4mm、厚さが16μmで体積はすべて同一
である。
【0031】
【表1】
【0032】Bi−2212酸化物超電導体の結晶配向
性を調べるため、実施例1と比較例1の試料につき、X
線回折測定による(0010)のピークのロッキングカ
ーブを測定してその半値幅の大小で比較した。実施例1
のBi−2212酸化物超電導材において、厚さ16μ
m分のBi−2212酸化物超電導体を2μmの厚さ間
隔で削り、各々の面でロッキングカーブを測定した。そ
の結果、16μmの厚さ全てにおいて半値幅は2.5°
〜3.0°の範囲内であった。一方、比較例1のBi−
2212酸化物超電導材において、厚さ16μm分のB
i−2212酸化物超電導体についても2μm間隔でロ
ッキングカーブを測定した。その結果、半値幅はAg基
材との接触面から10μmまでは2.6°〜2.9°で
あったが、10μmの厚さから16μmの厚さまでの間
では6.2°〜8.4°であった。
【0033】また、ロッキングカーブの半値幅が3°以
下の部分について、Bi−2212酸化物超電導体の結
晶粒の大きさをSEMを用いて測定した。実施例のBi
−2212酸化物超電導材ではBi−2212酸化物超
電導体の結晶粒の大きさは100μm〜150μmであ
り、一方比較例1では25μm〜40μmであった。
【0034】実施例2 実施例1の基材1−1、1−2を銀(Ag)に代えて銀
合金(Ag−0.014wt%Mg−0.005wt%Z
r、残部が不可避の不純物)を使用し、実施例1と同一
条件でBi−2212酸化物超電導材5を作製した。得
られたBi−2212酸化物超電導材の試料について、
実施例1と同様にして臨界電流密度Jc(A/cm2 )を
温度4.2K、外部磁場10T中で測定した。その結
果、300,000A/cm2 以上の臨界電流密度が得ら
れた。
【0035】実施例3 実施例1の基材1−1、1−2のうち、1枚は銀(A
g)を用いて、もう1枚に銀合金(Ag−0.014wt
%Mg−0.005wt%Zr、残部が不可避の不純物)
を使用し、実施例1と同一条件でBi−2212酸化物
超電導材5を作製した。得られたBi−2212酸化物
超電導材の試料について、実施例1と同様にして臨界電
流密度Jc(A/cm2 )を温度4.2K、外部磁場10
T中で測定したところ、300,000A/cm2 以上の
臨界電流密度が得られた。
【0036】実施例4 実施例1と同様の条件であるが、図3に示したように、
2層のBi−2212酸化物超電導体3−1、3−2を
有するBi−2212酸化物超電導体5を作製した。得
られた多層のBi−2212酸化物超電導体を有するB
i−2212酸化物超電導材の試料について、実施例1
と同様にして臨界電流密度Jc(A/cm2 )を温度4.
2K、外部磁場10T中で測定したところ、300,0
00A/cm2 以上の臨界電流密度が得られた。
【0037】先に説明したように、本発明では、減面率
を10%〜95%とする減面加工を複合材に加えること
により、酸化物超電導前駆体の超電導粉末間距離を短く
し、これにより、その後の超電導化熱処理時の反応性を
活性化させ、配向性の良い結晶組織を得ている。また、
超電導化熱処理工程に含まれる溶融凝固熱処理での冷却
速度を10℃/hr以下の速度とすることにより、結晶粒
径の大きいBi−2212酸化物超電導結晶を生成させ
る。このとき、銀(Ag)からなる基材の表面の状態
が、その表面に接して形成される酸化物超電導体の結晶
配向性、ひいては酸化物超電導材の臨界電流特性にどの
ような影響があるのかを評価するため、基材表面の表面
粗さ(Ra)を調べた。その結果、酸化物超電導前駆体
の層が形成される前の基材表面の表面粗さ(Ra)が
0.5μm以下が好ましいことがわかった。これは、本
発明の超電導化熱処理工程が酸化物超電導前駆体の少な
くも一部分を溶融させてから凝固させる工程を含むため
に、液相から固相に変化する過程で、結晶の核生成およ
び成長が基材表面との界面から始まり、沿面成長する。
したがって、基材表面が平滑であると、それに接して形
成される酸化物超電導体の結晶配向性が大きく改善され
るためである。
【0038】以上の実施例では、酸化物超電導体と基材
を複合させる方法として、ディップコート法の例を説明
したが、これ以外の方法、例えば、ドクターブレード
法、塗布法、パウダーインチューブ法、ジェリーロール
法、溶射法、スクリーン印刷法、蒸着法、CVD法、ス
パッタリング法、レーザーアブレーション法等のいずれ
でも差し支えない。例えば、銀(Ag)または銀(A
g)合金製のパイプ(銀シース)内に酸化物超電導前駆
体粉末を充填してなるパウダーインチューブ法におい
て、パイプ複合材を形成する工程と、その複合材を減面
率が10%〜95%になるよう少なくも一度の減面加工
を加える工程と、超電導前駆体の少なくも一部分を溶融
させてから冷却速度を10℃/hr以下で凝固させる工程
を含む熱処理工程を含み、かつ、最終的に得られる酸化
物超電導体が金属シースの内表面から10μm以内の距
離に入るよう構成することも可能である。また、その複
合構造としては、一つの酸化物超電導体前駆体の層と一
つの基材との組み合わせにとどまらず、それぞれが複数
層となるものでもよく、金属シース内に複数本の酸化物
超電導体のフィラメントを有する多芯構造としてもよ
い。
【0039】また、本発明は、Bi−2212酸化物超
電導材にとどまらず、一部または全部を溶融させて凝固
させるプロセスで配向結晶を生成させる他の酸化物超電
導材一般に適用可能であり、選ばれた酸化物超電導体
(酸化物超電導体前駆体)基材の材料、寸法に応じて、
本発明の条件の範囲内で、各々の最適条件を定めること
ができる。
【0040】本発明は、基材各々の組み合わせが同様の
金属でなくても可能であり、更に基材は銀(Ag)また
は銀(Ag)合金以外の金属でも可能である。
【0041】本発明における酸化物超電導材の応用例と
して、マグネット、ケーブル、電流リード、磁気シール
ド、限流器、永久電流スイッチ等があげられる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
少なくも一つの酸化物超電導体の層と基材からなる酸化
物超電導材の製造方法において、基材の少なくとも一つ
の面に酸化物超電導前駆体からなる層を有する複合材を
形成する工程と、複合材を減面率が10%〜95%にな
るよう少なくも一度の減面加工を加える工程と、超電導
前駆体の少なくも一部分を溶融させてから冷却速度を1
0℃/hr以下で凝固させる工程を含む熱処理工程を含
み、かつ、最終的に得られる酸化物超電導体の厚さが基
材表面から10μm以内の距離に入るよう構成されてい
る。このため、超電導化熱処理前に10%〜95%の
減面加工を加え粉末間距離を短くすることによって、超
電導化熱処理時の反応性を活性化させ、配向性の良い結
晶組織を得られる。超電導化熱処理は凝固過程の冷却
速度が10℃/hrより遅い溶融凝固プロセスで行い、酸
化物超電導体の結晶粒径を大きくできる。最終的に得
られる酸化物超電導体の厚さは基材から10μm以内の
距離に入る構造にしたので、酸化物超電導体の全部分で
高配向性の結晶組織が得られる。その結果、臨界電流特
性が従来の3倍以上(例えば、Bi−2212酸化物超
電導材の臨界電流密度Jcが、温度4.2K、外部磁場
10T中で300,000A/cm2 以上)に向上する酸
化物超電導材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸化物超電導材の製造方法の一工程例
を示す説明図である。
【図2】本発明の製造方法における超電導化熱処理の温
度−時間パターンを示すグラフである。
【図3】本発明の酸化物超電導材の製造方法の他の工程
例を示す説明図である。
【図4】従来の表面コーティング型Bi−2212酸化
物超電導材の製造方法の工程例を示す説明図である。
【符号の説明】
1、1−1、1−2、1−3 基材 2、2−1、2−2 酸化物超電導前駆体 3、3−1、3−2 酸化物超電導体 4 複合材(酸化物超電導前駆体/基材) 5 酸化物超電導材
フロントページの続き (72)発明者 北口 仁 茨城県つくば市千現一丁目2番1号 科学 技術庁金属材料技術研究所内 (72)発明者 室賀 岳海 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社アドバンスリサーチセンタ内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくも一つの酸化物超電導体の層と基材
    からなる酸化物超電導材の製造方法において、前記基材
    の少なくとも一つの面に酸化物超電導前駆体からなる層
    を有する複合材を形成する工程と、前記複合材を減面率
    が10%〜95%になるよう少なくも一度の減面加工を
    加える工程と、前記超電導前駆体の少なくも一部分を溶
    融させてから冷却速度を10℃/hr以下で凝固させる工
    程を含む熱処理工程を含み、かつ、最終的に得られる酸
    化物超電導体の厚さが前記基材表面から10μm以内の
    距離に入るよう構成されたことを特徴とする酸化物超電
    導材の製造方法。
  2. 【請求項2】前記酸化物超電導体がBi系酸化物超電導
    体からなり、かつ前記基材が銀(Ag)または銀合金か
    らなることを特徴とする請求項1に記載の酸化物超電導
    材の製造方法。
  3. 【請求項3】前記酸化物超電導体がBi−2212(B
    2 Sr2 Ca1 Cu2 y )であることを特徴とする
    請求項2に記載の酸化物超電導材の製造方法。
  4. 【請求項4】前記複合材が、前記基材の表面にコーティ
    ング法またはその類似の方法により酸化物超電導前駆体
    の層を形成させたものであることを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれかに記載の酸化物超電導材の製造方
    法。
  5. 【請求項5】前記酸化物超電導前駆体の層が形成される
    基材表面の表面粗さ(Ra)が0.5μm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の酸
    化物超電導材の製造方法。
  6. 【請求項6】少なくも一つの酸化物超電導体の層と基材
    からなる酸化物超電導材であって、前記基材の少なくと
    も一つの面に酸化物超電導前駆体からなる層を有する複
    合材を形成する工程と、前記複合材を減面率が10%〜
    95%になるよう少なくも一度の減面加工を加える工程
    と、前記超電導前駆体の少なくも一部分を溶融させてか
    ら冷却速度を10℃/hr以下で凝固させる工程を含む熱
    処理工程により製造され、かつ、最終的に得られる酸化
    物超電導体の厚さが前記基材表面から10μm以内の距
    離に入る厚さであることを特徴とする酸化物超電導材。
  7. 【請求項7】前記酸化物超電導体がBi系酸化物超電導
    体からなり、かつ前記基材が銀(Ag)または銀合金か
    らなることを特徴とする請求項6に記載の酸化物超電導
    材。
  8. 【請求項8】前記酸化物超電導体がBi−2212(B
    2 Sr2 Ca1 Cu2 y )であることを特徴とする
    請求項7に記載の酸化物超電導材。
  9. 【請求項9】前記複合材が、前記基材の表面にコーティ
    ング法またはその類似の方法により酸化物超電導前駆体
    の層を形成させたものであることを特徴とする請求項6
    ないし8のいずれかに記載の酸化物超電導材。
  10. 【請求項10】前記酸化物超電導前駆体の層が形成され
    る基材表面の表面粗さ(Ra)が0.5μm以下である
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の
    酸化物超電導材。
  11. 【請求項11】酸化物超電導体とそれを取り囲む金属シ
    ースからなる酸化物超電導材の製造方法において、前記
    金属シース内に酸化物超電導前駆体を充填してなる複合
    材を形成する工程と、前記複合材を減面率が10%〜9
    5%になるよう少なくも一度の減面加工を加える工程
    と、前記超電導前駆体の少なくも一部分を溶融させてか
    ら冷却速度を10℃/hr以下で凝固させる工程を含む熱
    処理工程を含み、かつ、最終的に得られる酸化物超電導
    体が前記金属シースの内表面から10μm以内の距離に
    入るよう構成されていることを特徴とする酸化物超電導
    材の製造方法。
  12. 【請求項12】前記酸化物超電導体がBi系酸化物超電
    導体からなり、かつ前記金属シースが銀(Ag)または
    銀合金からなることを特徴とする請求項11に記載の酸
    化物超電導材の製造方法。
  13. 【請求項13】前記酸化物超電導体がBi−2212
    (Bi2 Sr2 Ca1 Cu2 y )であることを特徴と
    する請求項12に記載の酸化物超電導材の製造方法。
  14. 【請求項14】前記複合材が、前記金属シース内に超電
    導前駆体の粉末を充填することにより形成させたもので
    あることを特徴とする請求項11ないし13のいずれか
    に記載の酸化物超電導材の製造方法。
  15. 【請求項15】前記複合材を構成する前記金属シースの
    内表面の表面粗さ(Ra)が0.5μm以下であること
    を特徴とする請求項11ないし14のいずれかに記載の
    酸化物超電導材の製造方法。
  16. 【請求項16】酸化物超電導体とそれを取り囲む金属シ
    ースからなる酸化物超電導材であって、前記金属シース
    内に酸化物超電導前駆体を充填してなる複合材を形成す
    る工程と、前記複合材を減面率が10%〜95%になる
    よう少なくも一度の減面加工を加える工程と、前記超電
    導前駆体の少なくも一部分を溶融させてから冷却速度を
    10℃/hr以下で凝固させる工程を含む熱処理工程によ
    り製造され、かつ、最終的に得られる酸化物超電導体が
    前記金属シースの内表面から10μm以内の距離に入る
    よう構成されていることを特徴とする酸化物超電導材。
  17. 【請求項17】前記酸化物超電導体がBi系酸化物超電
    導体からなり、かつ前記金属シースが銀(Ag)または
    銀合金からなることを特徴とする請求項16に記載の酸
    化物超電導材。
  18. 【請求項18】前記酸化物超電導体がBi−2212
    (Bi2 Sr2 Ca1 Cu2 y )であることを特徴と
    する請求項17に記載の酸化物超電導材。
  19. 【請求項19】前記複合材が、前記金属シース内に超電
    導前駆体の粉末を充填することにより形成させたもので
    あることを特徴とする請求項16ないし18のいずれか
    に記載の酸化物超電導材。
  20. 【請求項20】前記複合材を構成する前記金属シースの
    内表面の表面粗さ(Ra)が0.5μm以下であること
    を特徴とする請求項16ないし19のいずれかに記載の
    酸化物超電導材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004158448A (ja) * 2002-10-23 2004-06-03 Nexans Superconductors Gmbh Rebco被覆コンダクタエレメントを備えた超伝導ケーブルコンダクタ
CN115132422A (zh) * 2022-06-29 2022-09-30 西北有色金属研究院 一种采用热阻隔层制备Bi系超导线带材的方法

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