JP2891365B2 - セラミックス系超電導体の製造方法 - Google Patents
セラミックス系超電導体の製造方法Info
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は超電導体の製造方法に係り、特にセラミック
ス系超電導体の製造方法に関する。
ス系超電導体の製造方法に関する。
[従来の技術] 近年、セラミックス超電導体の開発が世界中で急ピッ
チで進められており、この超電導体は従来の最高の臨界
温度を示すNb3Geの23Kを大巾に越えるもので、La−Sr−
Cu−O系、Y−Ba−Cu−O系、Bi−Sr−Ca−Cu−O系等
のほか、233Kあるいは300K以上の臨界温度(以下Tcと称
する。)を示すセラミックスも報告されている。
チで進められており、この超電導体は従来の最高の臨界
温度を示すNb3Geの23Kを大巾に越えるもので、La−Sr−
Cu−O系、Y−Ba−Cu−O系、Bi−Sr−Ca−Cu−O系等
のほか、233Kあるいは300K以上の臨界温度(以下Tcと称
する。)を示すセラミックスも報告されている。
このようにセラミックス超電導材料は液体窒素温度以
上や室温付近で用いることができる可能性があり、この
場合、高価な液体ヘリウムを使用しなくて済むため、経
済的に極めて有利となるほか、超電導発電機に使用され
ると構造がシンプルで熱機関の効率も向上する等の利用
を有する。
上や室温付近で用いることができる可能性があり、この
場合、高価な液体ヘリウムを使用しなくて済むため、経
済的に極めて有利となるほか、超電導発電機に使用され
ると構造がシンプルで熱機関の効率も向上する等の利用
を有する。
しかしながら、セラミックスは硬くて、かつ脆いた
め、現在実用化されているNb−Ti系やNb3Sn系超電導体
のように曲げたり、あるいはコイル巻きすることができ
ず、この点を克服することが実用化への第1歩となる。
め、現在実用化されているNb−Ti系やNb3Sn系超電導体
のように曲げたり、あるいはコイル巻きすることができ
ず、この点を克服することが実用化への第1歩となる。
現在線材の製造方法として、 アモルファスのテープあるいは線材を酸素雰囲気下で
加熱処理する方法、 合金管(たとえばCu−Ni合金)の内部に原料の粉末を
充填し、両端を引張って線材やテープ状に成形する方
法、 銅系合金管内にセラミックス粉末を充填し、熱処理お
よび圧延加工等を施して線材やテープ状に成形する方
法、 等が提案されている。
加熱処理する方法、 合金管(たとえばCu−Ni合金)の内部に原料の粉末を
充填し、両端を引張って線材やテープ状に成形する方
法、 銅系合金管内にセラミックス粉末を充填し、熱処理お
よび圧延加工等を施して線材やテープ状に成形する方
法、 等が提案されている。
しかしながら、上記の方法においては、極めて急速
な冷却を必要とするため、実用線材を得る方法としては
難点を有しており、上記の方法では、長尺の線材を連
続的に製造することが困難であり、上記の方法では加
工工程が複雑となる難点がある。この場合、セラミック
ス超電導体生成の熱処理は、超電導特性向上の観点から
成形後、すなわち最終線径近傍で施すことが望ましい
が、銅系合金管で被覆されているため成形後に内部に酸
素を供給することが極めて困難であり、実際上不可能で
ある。
な冷却を必要とするため、実用線材を得る方法としては
難点を有しており、上記の方法では、長尺の線材を連
続的に製造することが困難であり、上記の方法では加
工工程が複雑となる難点がある。この場合、セラミック
ス超電導体生成の熱処理は、超電導特性向上の観点から
成形後、すなわち最終線径近傍で施すことが望ましい
が、銅系合金管で被覆されているため成形後に内部に酸
素を供給することが極めて困難であり、実際上不可能で
ある。
この点を改善する方法として、セラミックスの焼成温
度で耐酸化性を有し、かつセラミックスと反応し難い
上、酸素透過機能を有する金属管内にセラミックスを充
填することが検討されている。
度で耐酸化性を有し、かつセラミックスと反応し難い
上、酸素透過機能を有する金属管内にセラミックスを充
填することが検討されている。
[発明が解決しようとする課題] この場合には成形後、最終段階で焼成することができ
るが、原料粉末の充填密度向上が難しく、かつ焼成後に
粒界が多数残存する上、収縮するためクラックが生じ易
いという欠点があり、さらに配向性に問題があるため臨
界電流密度(以下Jcと称する。)が低下するという問題
を有する。
るが、原料粉末の充填密度向上が難しく、かつ焼成後に
粒界が多数残存する上、収縮するためクラックが生じ易
いという欠点があり、さらに配向性に問題があるため臨
界電流密度(以下Jcと称する。)が低下するという問題
を有する。
本発明は上記の問題を解決するためになされたもの
で、粉末材料を用いる際の種々の欠点を除去した高いJc
のセラミックス系超電導体の製造方法を提供することを
その目的とする。
で、粉末材料を用いる際の種々の欠点を除去した高いJc
のセラミックス系超電導体の製造方法を提供することを
その目的とする。
本発明はスパッタリング法により基体上に直接超電導
物質を生成するもので、この基体としてAgまたはインバ
ーよりなるテープを用いるものである。従来スパッタリ
ング法により基体上にセラミックス超電導物質の薄膜を
生成させる研究がY−Ba−Cu−O系でなされているが、
これ等は基体としてMgO、SrTiO3、ZrO2等のセラミック
ス基板を用いるもので金属基板上への薄膜生成は未だ報
告されていない。
物質を生成するもので、この基体としてAgまたはインバ
ーよりなるテープを用いるものである。従来スパッタリ
ング法により基体上にセラミックス超電導物質の薄膜を
生成させる研究がY−Ba−Cu−O系でなされているが、
これ等は基体としてMgO、SrTiO3、ZrO2等のセラミック
ス基板を用いるもので金属基板上への薄膜生成は未だ報
告されていない。
[課題を解決するための手段] 本発明のセラミックス系超電導体の製造方法は、(1
〜3)×10-5/℃以下の線膨脹係数を有する厚さ0.3mm
以下のAgまたはインバーよりなるテープ上に、直接セラ
ミックス超電導物質をスパッタリング法により被着せし
めるものである。
〜3)×10-5/℃以下の線膨脹係数を有する厚さ0.3mm
以下のAgまたはインバーよりなるテープ上に、直接セラ
ミックス超電導物質をスパッタリング法により被着せし
めるものである。
本発明における金属(合金を含む。)テープは、ヒー
トショックの影響を小さくし、超電導物質との密着性を
向上させるため、セラミックス超電導物質の線膨脹係数
1.0〜1.5X10-5/℃の近傍の線膨脹係数を有するもの
で、かつ900℃以下の酸素雰囲気中での加熱条件に対し
耐酸化性を有するものが用いられる。
トショックの影響を小さくし、超電導物質との密着性を
向上させるため、セラミックス超電導物質の線膨脹係数
1.0〜1.5X10-5/℃の近傍の線膨脹係数を有するもの
で、かつ900℃以下の酸素雰囲気中での加熱条件に対し
耐酸化性を有するものが用いられる。
このような金属としてAgまたはインバーが好適する。
またその厚さは可撓性をもたせるために、0.3mm以下と
する必要がある。
またその厚さは可撓性をもたせるために、0.3mm以下と
する必要がある。
上記のセラミックス超電導物質としては、YBa2Cu3OX
やBiSrCaCu2OX等を代表的なものとして挙げることがで
きるが、もちろんこれに限定されるものではない。
やBiSrCaCu2OX等を代表的なものとして挙げることがで
きるが、もちろんこれに限定されるものではない。
[作用] 本発明の方法においては、スパッタリング法を用いる
ため、従来のセラミックス超電導体の焼成温度(900〜1
000℃)より低い加熱条件で金属テープを加熱すればよ
く、したがって金属テープとして耐酸化性の優れた貴金
属を用いなくとも線材化が可能となり、かつテープとセ
ラミックスとの反応も防止することができる。同時にセ
ラミックスの密度も向上するとともに、粒界が少ないた
めJcも向上する。
ため、従来のセラミックス超電導体の焼成温度(900〜1
000℃)より低い加熱条件で金属テープを加熱すればよ
く、したがって金属テープとして耐酸化性の優れた貴金
属を用いなくとも線材化が可能となり、かつテープとセ
ラミックスとの反応も防止することができる。同時にセ
ラミックスの密度も向上するとともに、粒界が少ないた
めJcも向上する。
さらにスパッタリングの際にテープを加熱する条件を
制御することにより、配向性の制御も容易であり、した
がってJcも容易に向上させることができる。この場合、
被着後の熱処理を必要としないため、その製造工程も簡
略化される。
制御することにより、配向性の制御も容易であり、した
がってJcも容易に向上させることができる。この場合、
被着後の熱処理を必要としないため、その製造工程も簡
略化される。
また金属テープの線膨脹係数とその厚さを規定するこ
とにより、クラックの発生も防止し得るとともに可撓性
も向上する。
とにより、クラックの発生も防止し得るとともに可撓性
も向上する。
[実施例] 実施例1および2 金属テープとして厚さ100μmのAgおよびインバーテ
ープを用い、このテープの上にYBa2Cu3OXを厚さ1μm
の厚さに形成した。このときのスパッタ条件を下記に示
す。
ープを用い、このテープの上にYBa2Cu3OXを厚さ1μm
の厚さに形成した。このときのスパッタ条件を下記に示
す。
スパッタ装置:rfスパッタ装置13.5MHz ターゲット:YBa2.0Cu4.0Ox焼結体 スパッタガス:Ar/O2(=1.0) ガス圧:9×10-2Torr rfパワー:100W テープ温度:650℃ deposition速度:20Å/min なお金属テープは予め化学的処理により表面を清浄に
して用いた。またターゲットはY2O3、BaCO3およびCuOの
粉末を所定比率で混合し、930℃×8hrs仮焼後、950℃×
8hrs焼成し、これを粉砕して得た粉末を外径80mmφ、厚
さ1mmのディスクに成型したものを用いた。
して用いた。またターゲットはY2O3、BaCO3およびCuOの
粉末を所定比率で混合し、930℃×8hrs仮焼後、950℃×
8hrs焼成し、これを粉砕して得た粉末を外径80mmφ、厚
さ1mmのディスクに成型したものを用いた。
スパッタリング後、大気中または酸素雰囲気下で室温
まで冷却した。
まで冷却した。
このようにして得られた超電導テープの電気抵抗(4
端子法)、結晶構造(X線回折)、断面の組織(走査電
顕)を調べた。
端子法)、結晶構造(X線回折)、断面の組織(走査電
顕)を調べた。
上記の方法により得られた超電導テープのTcはいずれ
も約85K、Jcは10000A/cm2以上であることが確認され
た。
も約85K、Jcは10000A/cm2以上であることが確認され
た。
成膜状態について観察した結果を第1表に示す。
上記の結果から、特にAgおよびインバーテープにおい
ては、それぞれ結晶粒度は異なるが超電導物質の密着性
が良好であることが明らかである。
ては、それぞれ結晶粒度は異なるが超電導物質の密着性
が良好であることが明らかである。
第1図は実施例1(Ag)のX線回折チャートを示した
もので、●はテープ材質によるピークを、面指数はY−
Ba−Cu−O超電導物質のピークを示している。
もので、●はテープ材質によるピークを、面指数はY−
Ba−Cu−O超電導物質のピークを示している。
実施例3 厚さ0.1〜1.0mmのインバー板上に、上記実施例と同様
の方法によりY−Ba−Cu−O超電導物質を被着させ、こ
の板より幅20mm、長さ150mmの試料を採取した。この試
料をスパン長100mm、撓み量20mmまで荷重を負荷し、撓
み状態および表面状態を観察した。結果を第2表に示
す。
の方法によりY−Ba−Cu−O超電導物質を被着させ、こ
の板より幅20mm、長さ150mmの試料を採取した。この試
料をスパン長100mm、撓み量20mmまで荷重を負荷し、撓
み状態および表面状態を観察した。結果を第2表に示
す。
比較例1〜2 金属テープとして厚さ100μmのTaおよびWテープを
用いた以外は実施例1〜4と同様の方法により、テープ
上にYBa2Cu3OXを厚さ1μmに形成した。この超電導テ
ープのTcおよびJcは実施例1および2と同程度であっ
た。なお成膜状態についての観察結果を第1表に示し
た。なおTa、Wの成膜状態が不良なのは、これらの酸化
物が比較的安定で、テープとの界面に容易に形成される
ためと考えられる。したがって金属テープとしては、物
理的性質のほか化学的性質を考慮して選択する必要があ
る。
用いた以外は実施例1〜4と同様の方法により、テープ
上にYBa2Cu3OXを厚さ1μmに形成した。この超電導テ
ープのTcおよびJcは実施例1および2と同程度であっ
た。なお成膜状態についての観察結果を第1表に示し
た。なおTa、Wの成膜状態が不良なのは、これらの酸化
物が比較的安定で、テープとの界面に容易に形成される
ためと考えられる。したがって金属テープとしては、物
理的性質のほか化学的性質を考慮して選択する必要があ
る。
[発明の効果] 以上述べたように本発明のセラミックス系超電導体の
製造方法によれば、ヒートショックの影響や粉末を用い
る際の充填率の低下、クラックの発生、配向性の低下、
粒界の影響やテープとセラミックスとの反応等を防止す
ることができ、高いJcと可撓性を有する線材をスパッタ
リング法により製造することができる。
製造方法によれば、ヒートショックの影響や粉末を用い
る際の充填率の低下、クラックの発生、配向性の低下、
粒界の影響やテープとセラミックスとの反応等を防止す
ることができ、高いJcと可撓性を有する線材をスパッタ
リング法により製造することができる。
第1図はそれぞれ本発明により製造された超電導体の一
実施例のX線回折チャートである。
実施例のX線回折チャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福島 正忠 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番 1号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 前田 慶一郎 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番 1号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 小林 公樹 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番 1号 昭和電線電纜株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−239738(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 14/00 - 14/58
Claims (1)
- 【請求項1】1×10-5〜3×10-5/℃の線膨脹係数を有
する厚さ0.3mm以下のAgまたはインバーよりなるテープ
上に、直接セラミックス超電導物質をスパッタリング法
により被着せしめたことを特徴とするセラミックス系超
電導体の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63-214424 | 1988-08-29 | ||
JP21442488 | 1988-08-29 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02149665A JPH02149665A (ja) | 1990-06-08 |
JP2891365B2 true JP2891365B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=16655561
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1101006A Expired - Fee Related JP2891365B2 (ja) | 1988-08-29 | 1989-04-20 | セラミックス系超電導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2891365B2 (ja) |
-
1989
- 1989-04-20 JP JP1101006A patent/JP2891365B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02149665A (ja) | 1990-06-08 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |