JPH11321910A

JPH11321910A - 容器及びキャップ

Info

Publication number: JPH11321910A
Application number: JP10127086A
Authority: JP
Inventors: Hideya Suzuki; 英哉鈴木; Mitsuo Yamanoi; 満夫山之井
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1998-05-11
Filing date: 1998-05-11
Publication date: 1999-11-24

Abstract

(57)【要約】【課題】内溶液の詰め替えの容易化を図る。【解決手段】ボトル状容器の上端開口部に装着され、
底壁２と周壁３とを有する有底筒状の本体１と、該本体
１の底壁２の略中央部に突出形成された筒状で一部に縦
溝８を有する注ぎ口７と、該注ぎ口７を囲む底壁２（環
状部９）の周方向１箇所に前記縦溝８と連通させて形成
された戻し口１１と、を備える。ここにおいて、前記底
壁２を周方向に連続的に傾斜させて、前記戻し口１１の
周方向両側の縁部１１ａ，１１ｂに段差を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、注ぎ口と戻し口と
を有する容器又は容器用キャップに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば容器用キャップとして、ボ
トル状容器の上端開口部に装着され、底壁と周壁とを有
する有底筒状の本体と、該本体の底壁に形成された筒状
で一部に縦溝を有する注ぎ口と、該注ぎ口を囲む底壁の
周方向１箇所に前記縦溝と連通させて形成された戻し口
と、を備えるものがある。

【０００３】このものでは、前記注ぎ口から内容液を外
部へ供給し、内容液がなくなったときは、詰め替え用の
パウチ容器等から、前記本体の周壁内に液を供給し、前
記戻し口を介して内容液の詰め替えを行う。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
容器用キャップは、詰め替え時の液の流れがスムーズで
はないため、詰め替えに時間がかかり、一度に多量の液
を入れると、液が溢れることがある。また、前記注ぎ口
から内容液を外部へ供給した後の液切り時に、注ぎ口か
ら流出した液の一部が容器に戻らず、再び内容液を注ぐ
際に、注ぎ口以外の周壁から液がこぼれることがある。

【０００５】本発明は、このような実状に鑑み、戻し口
形状を工夫することにより、詰め替え作業の容易化を図
ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この容器は内容物として
流体を用いると有効であり、更に好ましくは液体を用い
ると有効である。このため、請求項１に係る発明では、
容器の上端開口部に、底壁と周壁とを有し、該底壁に形
成された注ぎ口と、該注ぎ口を囲む底壁の周方向に形成
された戻し口とを備える容器であって、前記底壁の高さ
を周方向に変化させて、前記戻し口の周方向両側の縁部
に段差を設けたことを特徴とする。

【０００７】また、請求項２に係る発明では、容器の上
端開口部に装着され、底壁と周壁とを有する有底筒状の
本体と、該本体の底壁の略中央部に形成された注ぎ口
と、該注ぎ口を囲む底壁の周方向１箇所に形成された戻
し口とを備える容器用キャップであって、前記底壁の高
さを周方向に変化させて、前記戻し口の周方向両側の縁
部に段差を設けたことを特徴とする。

【０００８】

【発明の効果】請求項１又は請求項２に係る発明によれ
ば、周壁内の環状の底壁の高さを周方向に変化させて、
戻し口の周方向両側の縁部に段差を設けたことで、詰め
替え時に周壁内の環状部の液の流れを渦巻き状にして戻
し口に導き、かつ戻し口の有効流路面積を拡大できるの
で、液の流れと空気置換とがスムーズに行われ、詰め替
え時の液の溢れが防止され、短時間で詰め替えが可能と
なる。また、キャップ形状のみの工夫により、内容液の
注ぎ易さを損なわずに、詰め替え易さを大幅に向上でき
る。また、詰め替え時等に前記戻し口に発生しやすい泡
や膜の発生を抑制し、容器内への液の戻りを良くでき
る。

【０００９】請求項３に係る発明によれば、環状の底壁
が周方向に連続的に傾斜しているので、詰め替え時の液
の流れがよりスムーズとなる。請求項４に係る発明によ
れば、筒状の注ぎ口とすることで、内容物の注ぎ易さを
向上できる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下に容器用キャップの場合につ
いて本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図
１は本発明に係る容器用キャップの正面図、図２はその
縦断面図、図３は図２のＡ−Ａ断面図である。

【００１１】この容器用キャップは、ポリプロピレン等
の樹脂成形品である。本体１は、底壁２と周壁３とを有
する有底筒状で、また周壁３の上端から外側に二重筒構
造をなすようにスカート部４を備えている。スカート部
４の下部内周側には嵌合部５が形成され、この嵌合部５
が図示しないボトル状容器の上端開口部の外周に嵌合固
定される。また、スカート部４の上部外周側にはねじ部
６が形成され、このねじ部６に図示しない有蓋筒状の蓋
がねじ込み式で着脱可能に取付けられる。

【００１２】本体１の底壁２の略中央部には、筒状の注
ぎ口（スパウト）７が突設されており、この筒状の注ぎ
口７の上端部は本体１の周壁３の上端部より高い。そし
て、筒状の注ぎ口７の周壁の一部には、縦溝（スリッ
ト）８が形成されている。本体１の底壁２は、前記筒状
の注ぎ口７を囲んで、環状部９をなし、その上方空間は
液溜まり部１０をなす。そして、環状の底壁２には、周
方向１箇所に、前記縦溝８の下部に連ねて、戻し口１１
が形成されている。尚、注ぎ口７と戻し口１１は連通し
ているものに限定されず、注ぎ口７ど戻し口１１は分離
して存在していてもよい。

【００１３】ここにおいて、環状の底壁２の高さを周方
向に連続的に変化させて、前記戻し口１１の周方向両側
の縁部１１ａ，１１ｂに段差を設けてある。具体的に
は、環状の底壁２を、周方向一端側の縁部１１ａから他
端側の縁部１１ｂまで、周方向に連続的に低くなるよう
に傾斜させてある。次に作用を説明する。

【００１４】ボトル状容器の内容液を注ぐ際は、ボトル
状容器を持ち、筒状の注ぎ口７の縦溝８と反対側が下に
なるように傾けて、注ぎ口７から内容液を外部に供給す
る。このとき、縦溝８及び戻し口１１は空気置換を容易
にして、スムーズな供給を可能とする。また、注ぎ口７
から液垂れを生じても、周壁３内の液溜まり部１０に回
収され、戻し口１１から戻される。

【００１５】ボトル状容器の内容液の消費後、別の詰め
替え用のパウチ容器等から液を詰め替える際は、パウチ
容器等から液を周壁３内の液溜まり部１０に注ぐ。する
と、環状の底壁２は周方向に連続的に傾斜しているの
で、その傾斜方向に沿い、図２に矢印で示すように周方
向の渦巻き状の流れを生じ、最終的に戻し口１１に達し
て、戻し口１１からボトル状容器内に流入する。また、
液の一部は縦溝８を介して注ぎ口７から流入する。

【００１６】このように、詰め替え時に周壁３内の環状
部９の液の流れを渦巻き状にして戻し口１１に導き、か
つ戻し口１１の有効流路面積を拡大できるので、液の流
れと空気置換とがスムーズに行われ、詰め替え時の脈動
による液の溢れが解消され、短時間で詰め替えが可能と
なる。また、前記筒状の注ぎ口７は、その筒状部の一部
に、前記戻し口１１と連なる縦溝８を有しているので、
注ぎ時の空気置換をスムーズにし、また詰め替え時に注
ぎ口からも液を入れることができて、効果的である。

【００１７】尚、以上では、容器用キャップの場合で説
明したが、容器の上部開口部に上記のキャップ構造を有
する容器についても、本発明を適用可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示す容器用キャップの
正面図

【図２】同上の縦断面図

【図３】図２のＡ−Ａ断面図

【符号の説明】

１本体２底壁３周壁４スカート部５嵌合部６ねじ部７筒状の注ぎ口８縦溝９環状部１０液溜まり部１１戻し口１１ａ，１１ｂ縁部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】容器の上端開口部に、底壁と周壁とを有
し、該底壁に形成された注ぎ口と、該注ぎ口を囲む底壁
の周方向に形成された戻し口とを備える容器であって、前記底壁の高さを周方向に変化させて、前記戻し口の周
方向両側の縁部に段差を設けたことを特徴とする容器。
【請求項２】容器の上端開口部に装着され、底壁と周壁
とを有する有底筒状の本体と、該本体の底壁に形成され
た注ぎ口と、該注ぎ口を囲む底壁の周方向１箇所に形成
された戻し口とを備える容器用キャップであって、前記底壁の高さを周方向に変化させて、前記戻し口の周
方向両側の縁部に段差を設けたことを特徴とする容器用
キャップ。
【請求項３】前記底壁は、前記戻し口の周方向一端側の
縁部から他端側の縁部まで、周方向に連続的に傾斜して
いることを特徴とする請求項２記載の容器用キャップ。
【請求項４】前記注ぎ口は、前記本体の底壁の略中央部
から突設されて、筒状をなしていることを特徴とする請
求項２又は請求項３記載の容器用キャップ。