JPH08119306A - 詰替え容器の吐出口構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本容器の開口に詰替え容器の吐出口を嵌め込
んで内容物を詰替えるときに、内容物がスムーズに流れ
込むようにする。 【構成】 本容器１０の開口壁１３内に挿入して嵌め込
む詰替え容器２０の吐出栓２４の外周面に複数のリブ２
７を形成することにより空気通路２８を設け、この空気
通路２８から本容器１０内の空気が出ていって液状内容
物Ｗと本容器１０内の空気の交換がスムーズにいくよう
構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、本容器内の内容物を使
い切った後、同種の内容物を本容器内へ充填するために
用いられる詰替え容器の吐出口構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、シャンプーや洗剤等の樹脂製容器
においては、資源の無駄使いを抑えたり環境保護を目的
として、長く使えるハード容器内に内容物を繰り返し詰
め、その内容物を充填するための使い捨ての詰替え容器
を、なるべく簡単かつ低コストでできる構造にする傾向
が強くなってきている。詰替え容器としては、ラミネー
ト状の袋体内に内容物を充填し、樹脂製の筒状の吐出口
から本容器内に内容物を充填するように構成されたもの
がある。このような詰替え容器によれば、内容物をこぼ
すことなく本容器内に充填することができる利点があ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記詰替え容器による
内容物の詰替えは、本容器の開口に吐出口を挿入して嵌
め込むと同時に容器を逆さにして内容物を本容器に流し
込む操作でなされるが、吐出口が本容器の開口に嵌まっ
た状態においてその開口を塞いでしまい、本容器内の空
気が外部に流れにくくなり、すなわち内容物と空気の交
換に時間がかかり内容物が本容器内にスムーズに流れ込
まないといった不具合が生じるものがあった。

【０００４】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あって、本容器の開口に詰替え容器の吐出口を嵌め込ん
で内容物を詰替える際に、本容器内への内容物の流入が
スムーズにいく詰替え容器の吐出口構造を提供すること
を目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものであって、本容器に形成された
筒状の開口壁内に挿入・嵌合される筒状の吐出口の外周
に、本容器内外に連通して空気通路が形成されるべくリ
ブもしくは溝が形成された構造を特徴としている。ま
た、筒状の吐出口を、先端に向かって漸次細くなる錐状
に形成した構成を含む。

【０００６】

【作用】本発明の詰替え容器の吐出口構造によれば、吐
出口を本容器の開口壁内に挿入して嵌合させ、詰替え容
器内の内容物を本容器内に流し込んで充填する。液状内
容物の充填にともない、吐出口の外周に形成された空気
通路から本容器内の空気が本容器外に出ていき、液状内
容物と空気の交換がよどみなく進んで液状内容物が本容
器内にスムーズに流れ込む。吐出口を錐状に形成すれ
ば、吐出口を本容器の開口壁内に挿入しやすい。

【０００７】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図１はシャンプーや洗剤等の液状内容物Ｗが充
填される樹脂製の本容器１０、図２および図３は詰替え
容器２０を示している。本容器１０は、ある程度の弾性
を有するハード容器である有底筒状の容器本体１１に、
着脱自在にキャップ１２が被せられて構成されている。
容器本体１１には筒状の細い開口壁１３が形成され、こ
の開口壁１３の外周面にはねじ１３ａが形成されてい
る。開口壁１３には着脱可能な中栓１４が押し込まれて
装着されており、この中栓１４に形成された吐出孔１４
ａから内容物を吐出させる。開口壁１３のねじに、キャ
ップ１２内周のねじ１２ａを合わせてねじ込むと、キャ
ップ１２内面に形成された閉塞突起１２ｂが吐出孔１４
ａを塞ぐ。

【０００８】詰替え容器２０は、ラミネート状の薄膜材
でできた軟性の容器本体２１に、着脱自在にキャップ２
２が被せられて構成されている。容器本体２１には筒状
の細い開口壁２３が一体に設けられ、この開口壁２３の
外周面にはねじ２３ａが形成されている。開口壁２３に
は着脱可能な吐出栓（吐出口）２４が押し込まれて装着
されている。吐出栓２４は、同一径の基部２５が開口壁
２３に押し込まれて嵌合され、基部２５より突出する円
錐筒状部２６の先端に、吐出孔２６ａが形成されてい
る。開口壁２３のねじ２３ａにキャップ２２内周のねじ
２２ａを合わせてねじ込むと、キャップ２２内面に形成
された閉塞突起２２ｂが吐出孔２６ａを塞ぐ。吐出栓２
４の円錐筒状部２６の外周面には、複数のリブ２７が形
成されている。これらリブ２７は周方向に一定間隔をお
いて形成されており、基部２５から吐出孔２６ａ近傍に
かけて軸方向に沿って延びている。リブ２７が形成され
ていることによりリブ２７間には溝状の凹部が形成さ
れ、この凹部が空気通路２８として構成されている。

【０００９】上記詰替え容器２０の作用を説明する。本
容器１０内の液状内容物Ｗを使い切って新たな液状内容
物Ｗを充填するときに、詰替え容器２０のキャップ２２
を外し、本容器１０の開口壁１３内に吐出栓２４を挿入
して嵌合させると同時に容器本体２１を逆さにし、自然
落下あるいはこれに加えて容器本体２１を絞って、詰替
え容器２０内の新たな液状内容物Ｗを本容器１０内に移
して充填する。図４はその状態を示している。このと
き、詰替え容器２０の吐出栓２４における円錐筒状部２
６の複数のリブ２７が、本容器１０の開口壁１３の内面
に当接し、リブ２７間の空気通路２８が本容器１０の内
外を連通する。液状内容物Ｗの充填にともない本容器１
０内の空気は各空気通路２８を通って本容器１０外に出
ていく。このため、液状内容物Ｗと空気の交換がよどみ
なく進み、液状内容物Ｗが本容器１０内にスムーズに流
れ込む。すなわち、液状内容物Ｗの詰替えがスムーズに
なされる。また、吐出栓２４の円錐筒状部２６は先細り
形状であるので、吐出栓２４を本容器１０の開口壁１３
内に挿入しやすい。

【００１０】上記一実施例では、空気通路２８をリブ２
７間の凹部により形成しているが、円錐筒状部２６の外
周面に溝を形成しこの溝を空気通路として構成してもよ
い。

【００１１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の詰替え容
器の吐出口構造によれば、本容器に形成された筒状の開
口壁内に挿入・嵌合される筒状の吐出口の外周に、本容
器内外に連通して空気通路が形成されるべくリブもしく
は溝が形成された構造を特徴とすることにより、液状内
容物の充填にともなって吐出口の外周に形成した空気通
路から本容器内の空気が本容器外に出ていき、液状内容
物と空気の交換がよどみなく進んで液状内容物の詰替え
をスムーズに行えるといった効果を奏する。また、筒状
の吐出口を先端に向かって漸次細くなる錐状に形成する
と、吐出口を本容器の開口壁内に挿入しやすい利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例の詰替え容器から液状内容
物が充填される本容器の一部断面側面図である。

【図２】 本発明の一実施例の詰替え容器の一部断面側
面図である。

【図３】 同詰替え容器の斜視図である。

【図４】 同詰替え容器から液状内容物を本容器に充填
している状態の一部断面側面図である。

【符号の説明】

１０…本容器、１３…本容器の開口壁、２０…詰替え容
器、２４…吐出栓（吐出口）、２７…リブ、２８…空気
通路、Ｗ…液状内容物。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本容器内の内容物を使い切った後、同じ
   内容物を本容器内へ充填するために用いられる詰替え容
   器の吐出口構造であって、 前記本容器に形成された筒状の開口壁内に挿入・嵌合さ
   れる筒状の吐出口の外周に、本容器内外に連通して空気
   通路が形成されるべくリブもしくは溝が形成されている
   ことを特徴とする詰替え容器の吐出口構造。
2. 【請求項２】 前記筒状の吐出口は、先端に向かって漸
   次細くなる錐状に形成されていることを特徴とする請求
   項１記載の詰替え容器の吐出口構造。