JPH1132168A - 原稿読取装置 - Google Patents

原稿読取装置

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JPH1132168A
JPH1132168A JP9182613A JP18261397A JPH1132168A JP H1132168 A JPH1132168 A JP H1132168A JP 9182613 A JP9182613 A JP 9182613A JP 18261397 A JP18261397 A JP 18261397A JP H1132168 A JPH1132168 A JP H1132168A
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JP
Japan
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line
reading
image
sensor
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JP9182613A
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English (en)
Inventor
Yasutada Endou
安土 遠藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP9182613A priority Critical patent/JPH1132168A/ja
Publication of JPH1132168A publication Critical patent/JPH1132168A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 複数のラインセンサの各々によって読取ライ
ンの位置のずれが生ずることなく原稿を読み取ること
を、簡易な構成で実現する。 【解決手段】 イメージセンサのラインセンサAとライ
ンセンサBの原稿上での間隔がdAB、ラインセンサBと
ラインセンサCの原稿上での間隔がdBCで、原稿を読取
ライン間隔a(矢印L0 〜L11は読取ラインの位置を表
す)で読み取る場合、ラインセンサAに対しラインセン
サBの読取タイミングを、間隔dABを間隔aで除したと
きの余りに相当する距離bABだけ原稿が搬送される時間
だけ遅く、又は原稿が距離(a−bAB)だけ搬送される
時間だけ早くし、ラインセンサBに対しラインセンサC
の読取タイミングを、間隔dBCを間隔aで除したときの
余りに相当する距離bBCだけ原稿が搬送される時間だけ
遅く、又は原稿が距離(a−bBC)だけ搬送される時間
だけ早くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は原稿読取装置に係
り、特に、複数のラインセンサが一体化されて成るイメ
ージセンサの各ラインセンサにより原稿を1ライン毎に
読み取る原稿読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、写真フィルムに記録されてい
るフィルム画像を、CCD等の読取センサを備えた画像
読取装置によって読み取り、該読み取りによって得られ
た画像データに対して各種の補正等の画像処理を行った
後に、記録材料への画像の記録やディスプレイへの画像
の表示等を行う画像処理システムが知られている。また
上記の画像処理システムにおいて、読取センサとして3
個のラインセンサを備えR、G、Bを同時に読み取る画
像読取装置を用いることも知られている。
【0003】上記の画像読取装置は、例えば写真フィル
ムと各ラインセンサとの間に、入射光をR、G、Bに分
解し各色毎に異なる方向に射出する色分解プリズムを設
けることで実現することができ、写真フィルムを一定速
度で搬送しながら各ラインセンサでフィルム画像を1ラ
イン毎に読み取ることにより、フィルム画像の読み取り
をR、G、B同時に行うことができる。しかし、色分解
プリズムは高価であり、画像読取装置のコストアップに
繋がると共に、色分解プリズム及び各ラインセンサの取
付けに際し、高い位置精度が要求されるという欠点があ
る。
【0004】上記欠点を解決する技術として、読取セン
サとして、3本のラインセンサが間隔を隔てて配列され
た状態で一体化されて構成され、各ラインセンサの光入
射側にR、G、Bの色分解フィルタが設けられた3ライ
ンカラーイメージセンサを用いることが提案されてい
る。読取センサとして3ラインカラーイメージセンサを
用いれば、読取センサ等の取付けが容易になると共に、
色分解プリズム等の高価な光学部品を用いる必要もなく
なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、読取セ
ンサとして、上記のように複数のラインセンサが一体化
されたイメージセンサを用いた場合、各ラインセンサの
写真フィルム上での位置が写真フィルムの搬送方向に沿
ってずれることになるので、各ラインセンサがフィルム
画像を1ライン毎に読み取る際のフィルム画像上での読
取ラインの位置が、各ラインセンサ間で正確に一致して
いないと、例えばR、G、Bの各ラインセンサの読み取
りによって得られたカラー画像データを用いて記録材料
にカラー画像を記録した場合に、前記読取ラインの位置
のずれが記録画像上で色ずれやモアレ等として視認され
るという問題がある。
【0006】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、複数のラインセンサが一体化されて成るイメージセ
ンサの各ラインセンサにより、読取ラインの位置のずれ
が生ずることなく原稿を読み取ることを、簡易な構成で
実現できる原稿読取装置を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係る原稿読取装置は、複数のラ
インセンサが間隔を隔てて配列された状態で一体化され
て構成され、前記複数のラインセンサの各々による読み
取りのタイミングを各々独立に制御可能なイメージセン
サと、前記イメージセンサの前記各ラインセンサが原稿
を1ライン毎に所定の読取ライン間隔aで読み取る際
に、前記各ラインセンサによる1ライン毎の読み取りの
1周期で原稿とイメージセンサとが前記ラインセンサの
配列方向に沿って前記読取ライン間隔a分だけ相対移動
するように、原稿とイメージセンサとを相対的に移動さ
せる移動手段と、隣合うラインセンサの各々による1ラ
イン毎の原稿の読み取りが、前記隣合うラインセンサの
原稿上での間隔を前記読取ライン間隔aで除したときの
余りに相当する距離b又は距離(a−b)だけ原稿と前
記イメージセンサが相対移動されるのに要する時間分ず
れたタイミングで行われるように、前記各ラインセンサ
の読み取りのタイミングを各々制御する読取制御手段
と、を含んで構成している。
【0008】請求項1記載の発明では、複数のラインセ
ンサが間隔を隔てて配列された状態で一体化されて構成
されたイメージセンサと、イメージセンサの各ラインセ
ンサが原稿を1ライン毎に所定の読取ライン間隔aで読
み取る際に、各ラインセンサによる1ライン毎の読み取
りの1周期で原稿とイメージセンサとがラインセンサの
配列方向に沿って前記読取ライン間隔a分だけ相対移動
するように原稿とイメージセンサとを相対的に移動させ
る移動手段と、を備えている。なお移動手段は、原稿と
イメージセンサとを複数のラインセンサの配列方向に沿
って相対的に移動させるものであればよく、原稿のみを
移動させる構成であっても、イメージセンサを移動させ
る構成であっても、原稿及びイメージセンサの双方を移
動させる構成であってもよい。
【0009】一方、図1(A)及び(B)には、本発明
に係る原稿読取装置の構成の一例として、イメージセン
サが3個のラインセンサA〜Cから構成されており、読
取ライン間隔がa、ラインセンサAとラインセンサBの
原稿上での間隔がdAB、ラインセンサBとラインセンサ
Cの原稿上での間隔がdBCの場合を示している。なお図
1において、矢印FWは原稿の搬送方向を表しており、
矢印L0 〜矢印L11は各ラインセンサが読み取るべき原
稿上の読取ラインL0 〜L11の位置を便宜的に表してい
る。
【0010】図1(A)は、原稿上の読取ラインL1
ラインセンサAの原稿上での位置に一致している状態を
示しているが、図1(A)からも明らかなように、この
ときラインセンサBの原稿上での位置には読取ラインL
4 と読取ラインL5 の間の部分が位置している。この状
態で、ラインセンサBの原稿上での位置と読取ラインL
4 は、ラインセンサAとラインセンサBの原稿上での間
隔dABを読取ライン間隔aで除したときの余りに相当す
る距離bABだけ離れており、ラインセンサBの原稿上で
の位置と読取ラインL5 は距離(a−bAB)だけ離れて
いる。
【0011】また、図1(B)は、原稿上の読取ライン
5 がラインセンサBの原稿上での位置に一致している
状態を示しているが、図1(B)からも明らかなよう
に、このときラインセンサCの原稿上での位置には読取
ラインL10と読取ラインL11の間の部分が位置してい
る。この状態で、ラインセンサCの原稿上での位置と読
取ラインL10は、ラインセンサBとラインセンサCの原
稿上での間隔dBCを読取ライン間隔aで除したときの余
りに相当する距離bBCだけ離れており、ラインセンサB
の原稿上での位置と読取ラインL10は距離(a−bBC
だけ離れている。
【0012】これに対し請求項1の発明では、イメージ
センサが、複数のラインセンサの各々による読み取りの
タイミングを各々独立に制御可能とされており、読取制
御手段は、隣合うラインセンサの各々による1ライン毎
の原稿の読み取りが、前記隣合うラインセンサの原稿上
での間隔を読取ライン間隔aで除したときの余りに相当
する距離b又は距離(a−b)だけ原稿と前記イメージ
センサが相対移動されるのに要する時間分ずれたタイミ
ングで行われるように、各ラインセンサの読み取りのタ
イミングを各々制御する。
【0013】具体的には、例えば図1(A)及び(B)
に示した例では、ラインセンサAが原稿を1ライン毎に
読み取るタイミングに対し、ラインセンサBが原稿を1
ライン毎に読み取るタイミングが、原稿が距離bABだけ
搬送されるのに要する時間だけ遅くなるか、又は原稿が
距離(a−bAB)だけ搬送されるのに要する時間だけ早
くなるように制御する。これにより、ラインセンサAに
よる原稿上の読取位置(読取ラインの位置)と、ライン
センサBによる原稿上の読取位置(読取ラインの位置)
が一致することになる。
【0014】また、ラインセンサBが原稿を1ライン毎
に読み取るタイミングに対し、ラインセンサCが原稿を
1ライン毎に読み取るタイミングが、原稿が距離bBC
け搬送されるのに要する時間だけ遅くなるか、又は原稿
が距離(a−bBC)だけ搬送されるのに要する時間だけ
早くなるように制御する。これにより、ラインセンサB
による原稿上の読取位置(読取ラインの位置)と、ライ
ンセンサCによる原稿上の読取位置(読取ラインの位
置)が一致することになる。
【0015】このように、請求項1の発明では、複数の
ラインセンサが一体化されて成るイメージセンサに対
し、読取制御手段がイメージセンサの各ラインセンサの
読み取りのタイミングを上記のように各々制御すること
により、前記イメージセンサの各ラインセンサによって
読取ラインの位置のずれが生ずることなく原稿を読み取
ることができる。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、読取ライン間隔aは複数種定められており、前
記移動手段は、前記複数種の読取ライン間隔のうち原稿
の読み取りに用いる読取ライン間隔に応じて原稿とイメ
ージセンサの相対移動の速度を切替え、前記読取制御手
段は、前記複数種の読取ライン間隔のうち原稿の読み取
りに用いる読取ライン間隔に応じて、隣合うラインセン
サによる1ライン毎の原稿の読み取りのタイミングのず
れ量を切り替えることを特徴としている。
【0017】図1(C)及び(D)には、本発明に係る
原稿読取装置の構成の一例として、イメージセンサが2
個のラインセンサA、Bから構成されており、ラインセ
ンサAとラインセンサBの原稿上での間隔がdABの場合
を示している。
【0018】図1(C)は、読取ライン間隔をa1
し、原稿上の読取ラインL1 がラインセンサAの原稿上
での位置に一致している状態を示しているが、このとき
ラインセンサBの原稿上での位置には読取ラインL6
読取ラインL7 の間の部分が位置している。この状態
で、ラインセンサBの原稿上での位置と読取ラインL6
は、ラインセンサAとラインセンサBの原稿上での間隔
ABを読取ライン間隔a1で除したときの余りに相当す
る距離b1 だけ離れており、ラインセンサBの原稿上で
の位置と読取ラインL7 は距離(a1 −b1 )だけ離れ
ている。
【0019】また、図1(D)は、読取ライン間隔をa
2 (a2 >a1 )とし、原稿上の読取ラインL1 がライ
ンセンサAの原稿上での位置に一致している状態を示し
ているが、このときラインセンサBの原稿上での位置に
は読取ラインL4 と読取ラインL5 の間の部分が位置し
ている。この状態で、ラインセンサBの原稿上での位置
と読取ラインL4 は、ラインセンサAとラインセンサB
の原稿上での間隔dABを読取ライン間隔a2 で除したと
きの余りに相当する距離b2 だけ離れており、ラインセ
ンサBの原稿上での位置と読取ラインL5 は距離(a2
−b2 )だけ離れている。
【0020】図1(C)と図1(D)を比較しても明ら
かなように、異なる読取ライン間隔で読み取りを行う場
合、隣合うラインセンサの原稿上での間隔を読取ライン
間隔aで除したときの余りに相当する距離b、及び読取
ライン間隔aから距離bを減じた距離(a−b)は、読
取ライン間隔によって相違することがある。
【0021】これに対し、請求項2記載の発明では、移
動手段が、複数種の読取ライン間隔のうち原稿の読み取
りに用いる読取ライン間隔に応じて原稿とイメージセン
サの相対移動の速度を切替え、読取制御手段は、複数種
の読取ライン間隔のうち原稿の読み取りに用いる読取ラ
イン間隔に応じて、隣合うラインセンサによる1ライン
毎の原稿の読み取りのタイミングのずれ量を切り替える
ので、複数種の読取ライン間隔のうち何れの読取ライン
間隔で原稿を読み取る場合であっても、複数のラインセ
ンサが一体化されて成るイメージセンサの各ラインセン
サにより、読取ラインの位置のずれが生ずることなく原
稿を読み取ることを、簡易な構成で実現できる。
【0022】なお読取ライン間隔は、例えば原稿の読み
取りによって得られる画像データの用途(例えば記録材
料への記録用の画像データを得るための読み取り(所謂
ファインスキャン)か、ファインスキャンにおける読取
条件やファインスキャンで得られる画像データに対する
処理条件を決定するための予備的な読み取り(所謂プレ
スキャン)か等)によって切り替えたり、原稿の濃度や
原稿の種類(写真フィルムか普通紙か等)、記録材料へ
の記録用の画像データを得るための読み取りにおける記
録材料に記録する画像のサイズ等によって切り替えるこ
とができる。
【0023】またカラー原稿の読み取りを行う等の場合
には、請求項3に記載したように、イメージセンサとし
て、R、G、Bの何れかに相当する波長域の光に感度を
有する3個のラインセンサが一体化された3ラインカラ
ーイメージセンサを用い、原稿をR、G、Bに色分解し
て読み取ることができる。この場合、イメージセンサ
は、原稿を透過又は反射した光が入射されるように配置
すればよい。前述のように本発明によれば、原稿上での
読取ラインの位置を正確に一致させることができるの
で、R、G、Bのラインセンサが原稿をR、G、Bに色
分解して読み取ることによって得られたデータに基づい
て、記録材料に原稿の画像を記録したとしても、記録画
像上に色ずれやモアレ等が生ずることはない。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について詳細に説明する。なお、以下では、本実
施形態に係るディジタルラボシステムについて説明す
る。
【0025】(システム全体の概略構成)図2には本実
施形態に係るディジタルラボシステム10が示されてい
る。このラボシステム10は、エリアCCDスキャナ1
2、ラインCCDスキャナ14、及び画像処理部16を
備えた入力部と、レーザプリンタ部18及びプロセッサ
部20を備えた出力部と、で構成されている。
【0026】エリアCCDスキャナ12及びラインCC
Dスキャナ14は、ネガフィルムやリバーサルフィルム
等の写真フィルムに記録されているフィルム画像を読み
取るためのものであり、例えばエリアCCDスキャナ1
2は135サイズの写真フィルム、110サイズの写真
フィルム、及び透明な磁気層が形成された写真フィルム
(240サイズの写真フィルム:所謂APSフィルム)
のフィルム画像を読取対象とし、ラインCCDスキャナ
14は120サイズ及び220サイズ(ブローニサイ
ズ)の写真フィルムのフィルム画像を読取対象とするこ
とができる。
【0027】エリアCCDスキャナ12及びラインCC
Dスキャナ14は、上記の読取対象のフィルム画像をエ
リアCCD又はラインCCDで読み取り、画像データを
出力する。なお、ディジタルラボシステム10は、必ず
しもエリアCCDスキャナ12及びラインCCDスキャ
ナ14の両方を備えている必要はなく、例えばフィルム
画像の読み取りを行う写真フィルムのサイズが限られて
いる場合は、エリアCCDスキャナ12及びラインCC
Dスキャナ14の何れか一方(例えばエリアCCDスキ
ャナ12)のみを設けることも可能である。
【0028】画像処理部16は、エリアCCDスキャナ
12やラインCCDスキャナ14から出力された画像デ
ータ(スキャン画像データ)が入力されると共に、デジ
タルカメラでの撮影によって得られた画像データ、フィ
ルム画像以外の原稿(例えば反射原稿等)をスキャナで
読み取ることで得られた画像データ、コンピュータで生
成された画像データ等(以下、これらをファイル画像デ
ータと総称する)を外部から入力する(例えば、メモリ
カード等の記憶媒体を介して入力したり、通信回線を介
して他の情報処理機器から入力する等)ことも可能なよ
うに構成されている。
【0029】画像処理部16は、入力された画像データ
に対して各種の補正等の画像処理を行って、記録用画像
データとしてレーザプリンタ部18へ出力する。また、
画像処理部16は、画像処理を行った画像データを画像
ファイルとして外部へ出力する(例えばメモリカード等
の記憶媒体に出力したり、通信回線を介して他の情報処
理機器へ送信する等)も可能とされている。
【0030】レーザプリンタ部18はR、G、Bのレー
ザ光源を備えており、画像処理部16から入力された記
録用画像データに応じて変調したレーザ光を印画紙に照
射して、走査露光によって印画紙に画像を記録する。ま
た、プロセッサ部20は、レーザプリンタ部18で走査
露光によって画像が記録された印画紙に対し、発色現
像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理を施す。これによ
り、印画紙上に画像が形成される。
【0031】(エリアCCDスキャナの構成)次にエリ
アCCDスキャナ12の構成について説明する。図3に
はエリアCCDスキャナ12の光学系の概略構成が示さ
れている。この光学系は、ハロゲンランプやメタルハラ
イドランプ等から成り写真フィルム22に光を照射する
光源30を備えており、光源30の光射出側には、写真
フィルム22に照射する光の光量を調節するための絞り
32、色分解フィルタユニット34、写真フィルム22
に照射する光を拡散光とする光拡散ボックス36が順に
配置されている。色分解フィルタユニット34は、R、
G、Bの色分解フィルタ34R、34G、34Bが、図
3矢印A方向に沿って回転可能とされたターレット34
Aに嵌め込まれて構成されている。
【0032】写真フィルム22は、フィルムキャリア3
8(図10参照、図3では図示省略)によってフィルム
画像の画面中心が光軸Lに一致するように位置決めされ
る。なお、図3では長尺状の写真フィルム22を示して
いるが、1コマ毎にスライド用のホルダに保持されたス
ライドフィルム(リバーサルフィルム)やAPSフィル
ムについては、各々専用のフィルムキャリアが用意され
ており(APSフィルム用のフィルムキャリアは磁気層
に磁気記録された情報を読み取る磁気ヘッドを有してい
る)、これらの写真フィルムのフィルム画像を位置決め
することも可能とされている。
【0033】写真フィルム22を挟んで光源30と反対
側には、光軸Lに沿って、フィルム画像を透過した光を
結像させるレンズユニット40、エリアCCD42が順
に配置されている。図3ではレンズユニット40として
単一のレンズのみを示しているが、レンズユニット40
は、実際には複数枚のレンズから構成されたズームレン
ズである。エリアCCD42は多数のCCDセルがマト
リックス状に配列されたモノクロのCCDであり、受光
面がレンズユニット40の結像点位置に一致するように
配置されている。
【0034】また、エリアCCD42にはピエゾアクチ
ュエータ44X、44Yが取付けられている。ピエゾア
クチュエータは電圧を加えると歪んで変位を発生するも
のであり、ピエゾアクチュエータ44X、44Yは、変
位の発生方向がエリアCCD42の画素の配列方向(図
3の矢印X方向及び矢印Y方向)に沿うように配置され
ている。また、図示は省略するが、エリアCCD42と
レンズユニット40との間にはシャッタが設けられてい
る。
【0035】図4にはエリアCCDスキャナ12の電気
系の概略構成が示されている。コントロール基板には、
エリアCCDスキャナ12全体の制御を司るマイクロプ
ロセッサ46が搭載されている。マイクロプロセッサ4
6にはモータドライバ48が接続されており、モータド
ライバ48には、絞り32をスライド移動させる絞り駆
動モータ50、色分解フィルタユニット34のターレッ
ト34Aを回転させるフィルタ駆動モータ54が接続さ
れている。
【0036】マイクロプロセッサ46は、図示しない電
源スイッチのオンオフに連動して光源30を点消灯させ
る。また、マイクロプロセッサ46は、エリアCCD4
2によるフィルム画像の読み取り(測光)を行う際に、
フィルタ駆動モータ54によってターレット34Aを回
転させる。従ってフィルム画像は、エリアCCD42に
より各成分色毎に順に読み取られることになる。またマ
イクロプロセッサ46は、絞り駆動モータ50により絞
り32をスライド移動させ、エリアCCD42に入射さ
れる光量を調節する。
【0037】また、マイクロプロセッサ46にはピエゾ
ドライバ60を介してピエゾアクチュエータ44X、4
4Yが接続されている。マイクロプロセッサ46は、単
一のフィルム画像に対し、エリアCCD42によって各
成分色毎に各々4回読み取りを行わせると共に、各回の
読み取りにおいて、ピエゾアクチュエータ44X、44
Yにより、エリアCCD42の位置を図3のX方向又は
Y方向に移動させる。
【0038】また、マイクロプロセッサ46にはバス6
2を介してRAM64(例えばSRAM)、ROM66
(例えば記憶内容を書換え可能なROM)が接続されて
いると共に、モータドライバ68が接続されている。モ
ータドライバ68には、レンズユニット40の複数枚の
レンズの位置を相対的に移動させることでレンズユニッ
ト40のズーム倍率を変更するズーム駆動モータ70、
レンズユニット40全体を移動させることでレンズユニ
ット40の結像点位置を光軸Lに沿って移動させるレン
ズ駆動モータ106が接続されている。マイクロプロセ
ッサ46は、フィルム画像のサイズやトリミングを行う
か否か等に応じて、ズーム駆動モータ70によってレン
ズユニット40のズーム倍率を所望の倍率に変更する。
【0039】一方、エリアCCD42は、タイミングジ
ェネレータ74と共にCCD基板に搭載されている。タ
イミングジェネレータ74は、エリアCCD42や後述
するA/D変換器82等を動作させるための各種のタイ
ミング信号(クロック信号)を発生する。
【0040】エリアCCD42の信号出力端は、CCD
基板に搭載された増幅器76、コントロール基板に搭載
された増幅器78、80を介してA/D変換器82に接
続されている。A/D変換器82の出力端は、相関二重
サンプリング回路(CDS)88を介してインタフェー
ス(I/F)回路90に接続されている。CDS88で
は、フィードスルー信号のレベルを表すフィードスルー
データ及び画素信号のレベルを表す画素データを各々サ
ンプリングし、各画素毎に画素データからフィードスル
ーデータを減算する。そして、演算結果(各CCDセル
での蓄積電荷量に正確に対応する画素データ)を、I/
F回路90を介してスキャン画像データとして画像処理
部16へ順次出力する。
【0041】また、モータドライバ68には、シャッタ
を開閉させるシャッタ駆動モータ92が接続されてい
る。エリアCCD42の暗出力については、後段の画像
処理部16で補正されるが、暗出力レベルは、フィルム
画像の読み取りを行っていないときに、マイクロプロセ
ッサ46がシャッタを閉止させることで得ることができ
る。
【0042】(ラインCCDスキャナの構成)次にライ
ンCCDスキャナ14の構成について説明する。なお、
ラインCCDスキャナ14は本発明に係る原稿読取装置
に対応している。また、以下ではエリアCCDスキャナ
12と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略
し、エリアCCDスキャナ12と異なる部分についての
み説明する。
【0043】図5にはラインCCDスキャナ14の光学
系の概略構成が示されている。この光学系は、光源30
と光拡散ボックス36との間に、絞り32及び色分解フ
ィルタユニット34に代えて、C(シアン)、M(マゼ
ンダ)、Y(イエロー)の調光フィルタ114C、11
4M、114Yが射出光の光軸Lに沿って順に設けられ
ており、更にエリアCCD42に代えて高解像度の3ラ
インカラーCCD116が設けられている。
【0044】図6に示すように、3ラインカラーCCD
116にはセンシング部が間隔を空けて互いに平行に3
ライン設けられている。各センシング部は、CCDセル
及びフォトダイオード等の光電変換素子が一列に多数
(例えば5060個)配置され電子シャッタ機構が設け
られて構成されており、各センシング部の光入射側には
R、G、Bの色分解フィルタの何れかが各々取付けられ
ている。また、各センシング部の近傍には、多数のCC
Dセルから成る転送部が各センシング部に対応して各々
設けられている。各センシング部の各CCDセルに蓄積
された電荷は、対応する転送部を介してインターライン
方式で順に転送される。
【0045】なお以下では、Rの色分解フィルタが取付
けられたセンシング部及び該センシング部に対応する転
送部をRラインセンサ116R、Gの色分解フィルタが
取付けられたセンシング部及び該センシング部に対応す
る転送部をGラインセンサ116G、Bの色分解フィル
タが取付けられたセンシング部及び該センシング部に対
応する転送部をBラインセンサ116Bと称する(図8
(A)も参照)。本実施形態に係る3ラインカラーCC
D116は、読み取りのタイミング(より詳しくは電子
シャッタの作動タイミング、センシング部から転送部へ
の電荷の転送タイミング、及び転送部から外部への電荷
の転送タイミング)を各ラインセンサ116R、116
G、116B毎に独立に制御可能とされており、本発明
のイメージセンサ(より詳しくは請求項3に記載のイメ
ージセンサ)に対応している。
【0046】ラインCCDスキャナ14にセットされる
フィルムキャリア38は、図7に示すように(但し、図
7では調光フィルタ114C、114M、114Yや光
拡散ボックス36等の図示は省略している)、光源30
からの射出光の光軸Lを中心として両側に各々配置され
た搬送ローラ対280、282を備えている。搬送ロー
ラ対280、282は各々モータ284、286の駆動
力が伝達されて回転され、この搬送ローラ対280、2
82の回転に伴い、搬送ローラ対280、282に挟持
された写真フィルム22は、所定速度で読取位置(光軸
Lが交差している位置)を通過するように搬送される。
【0047】なお、モータ284、286はドライバ2
88、290を介して搬送制御部172(図10も参
照、詳細は後述)に接続されている。搬送ローラ対28
0、282、モータ284、286、ドライバ288、
290、搬送制御部172は本発明の移動手段に対応し
ている。また、写真フィルム22の搬送路と光軸Lとが
交差する位置には、光源30から射出され写真フィルム
22の画像記録範囲外を透過する光を遮光するマスク2
92が配置されている。
【0048】一方、3ラインカラーCCD116は、ラ
インセンサ116R、116G、116B(本発明の複
数のラインセンサに相当)の配列方向が写真フィルム2
2の搬送方向と一致するように配置されている。従っ
て、写真フィルム22の搬送によってフィルム画像読み
取りの副走査が成され、フィルム画像は、ラインセンサ
116R、116G、116BによってR、G、Bが並
列に読み取られ、ラインCCD116からはR、G、B
の測光信号が並列に出力される。
【0049】また、3ラインカラーCCD116のライ
ンセンサ116R、116G、116Bは間隔を空けて
配列されているので、これに伴い、図8(B)にも示す
ように、各ラインセンサ116R、116G、116B
の写真フィルム22上での位置(各ラインセンサが写真
フィルム22を読み取る読取位置)はラインセンサ11
6R、116G、116Bの配列方向(写真フィルム2
2の搬送方向、すなわち副走査方向)に沿って間隔dだ
け各々ずれている。また、本実施形態に係るラインCC
Dスキャナ14は、複数種の解像度で写真フィルム22
を読み取り可能とされている。
【0050】図9にはラインCCDスキャナ14の電気
系の構成が示されている(但し、各種のモータやドライ
バについては図示省略)。3ラインカラーCCD116
の各ラインセンサ116R、116G、116Bからは
R、G、Bの測光信号が並列に出力されるので、図4に
示した増幅器76、78、80(増幅器76以外は図示
省略)、A/D変換器82、CDS88から成る信号処
理系も3系統設けられており、I/F回路90からは、
スキャン画像データとしてR、G、Bの画像データが並
列に出力される。
【0051】また、タイミングジェネレータ74は、3
ラインカラーCCD116を動作させるための各種の制
御信号(具体的には、電子シャッタの作動タイミングを
制御する電子シャッタ制御信号、センシング部から転送
部への電荷の転送タイミングを制御する移送ゲートトリ
ガ信号、及び転送部から外部への電荷の転送タイミング
を制御する転送クロック信号)を、ラインセンサ116
R、116G、116B毎に別々に入力する。
【0052】図13に示すように、各ラインセンサで
は、電子シャッタ制御信号が立下がるとセンシング部の
各CCDセルへの電荷の蓄積を開始し、移送ゲートトリ
ガ信号が立ち上がるとセンシング部の各CCDセルから
転送部への蓄積電荷の転送を開始し、移送ゲートトリガ
信号が立ち上がっている期間中は転送部への電荷の転送
を継続する(移送ゲートトリガ信号が立ち上がっている
期間中に受光した光が光電変換されることによって生じ
た電荷も転送部へ転送される)。そして、移送ゲートト
リガ信号が立ち下がると転送部への電荷の転送を終了
し、転送クロック信号に同期したタイミングで転送部か
ら外部へ電荷を転送する。従って、電子シャッタ制御信
号が立下がってから移送ゲートトリガ信号が立ち下がる
迄の期間が電荷蓄積期間とされている。
【0053】またラインCCDスキャナ14では、フィ
ルタ駆動モータ54が調光フィルタ114C、114
M、114Yを各々独立に移動可能とされている。マイ
クロプロセッサ46は、光源30から射出される各成分
色光の光量のバランスや、ラインCCD116の各成分
色光に対する感度に加え、写真フィルム22のフィルム
ベースの濃度や色バランスも勘案して、フィルム画像を
読み取る際の各調光フィルタ114C、114M、11
4Yの位置を決定する。そして、フィルム画像の読み取
りに際しては、フィルタ駆動モータ54によって各調光
フィルタを前記決定した位置へ各々移動させる。
【0054】(画像処理部の構成)次に画像処理部16
の構成について図10を参照して説明する。画像処理部
16は、エリアCCDスキャナ12に対応してエリアス
キャナ補正部120が設けられていると共に、ラインC
CDスキャナ14に対応してラインスキャナ補正部12
2が設けられている。
【0055】エリアスキャナ補正部120は、暗補正回
路124、欠陥画素補正部128、明補正回路130を
備えている。暗補正回路124は、エリアCCD42の
光入射側がシャッタにより遮光されている状態で、エリ
アCCDスキャナ12から入力された画像データ(エリ
アCCD42の暗出力レベルを表すデータ)を各画素毎
に記憶しておき、エリアCCDスキャナ12から入力さ
れたスキャン画像データから各画素毎に前記暗出力レベ
ルを減ずることによって補正する。
【0056】また、エリアCCD42の光電変換特性は
各CCDセル単位でのばらつきもある。欠陥画素補正部
128の後段の明補正回路130では、エリアCCDス
キャナ12に画面全体が一定濃度の調整用のフィルム画
像がセットされている状態で、エリアCCD42で前記
調整用のフィルム画像を読み取ることによりエリアCC
Dスキャナ12から入力された調整用のフィルム画像の
画像データ(この画像データが表す各画素毎の濃度のば
らつきは各CCDセルの光電変換特性のばらつきに起因
する)に基づいて各画素毎にゲインを定めておき、エリ
アCCDスキャナ12から入力された読取対象のフィル
ム画像の画像データを各画素毎に補正する。
【0057】一方、調整用のフィルム画像の画像データ
において、特定の画素の濃度が他の画素の濃度と大きく
異なっていた場合には、前記特定の画素に対応するCC
Dセルには何らかの異常があり、前記特定の画素は欠陥
画素と判断できる。欠陥画素補正部128は調整用のフ
ィルム画像の画像データに基づき欠陥画素のアドレスを
記憶しておき、エリアCCDスキャナ12から入力され
た読取対象のフィルム画像の画像データのうち、欠陥画
素のデータについては周囲の画素のデータから補間して
データを新たに生成する。
【0058】ラインスキャナ補正部122は、上記の暗
補正回路124、欠陥画素補正部128、明補正回路1
30から成る信号処理系が3系統設けられており、ライ
ンCCDスキャナ14から並列に出力されるR、G、B
の画像データを並列に処理する。また、前述のようにラ
インCCD116は、各ラインセンサ116R、116
G、116Bの写真フィルム22上での位置が副走査方
向に沿ってずれているので、ラインCCDスキャナ14
から写真フィルム22上の同一の読取ラインのR、G、
Bの画像データが出力されるタイミングにもずれがあ
る。ラインスキャナ補正部122は、写真フィルム上の
同一の読取ラインのR、G、Bの画像データが同時に出
力されるように、各成分色毎に異なる遅延時間で画像デ
ータの出力タイミングの遅延を行う。
【0059】エリアスキャナ補正部120及びラインス
キャナ補正部122の出力端はセレクタ132の入力端
に接続されており、補正部120、122から出力され
た画像データはセレクタ132に入力される。また、セ
レクタ132の入力端は入出力コントローラ134のデ
ータ出力端にも接続されており、入出力コントローラ1
34からは、外部から入力されたファイル画像データが
セレクタ132に入力される。セレクタ132の出力端
は入出力コントローラ134、イメージプロセッサ部1
36A、136Bのデータ入力端に各々接続されてい
る。セレクタ132は、入力された画像データを、入出
力コントローラ134、イメージプロセッサ部136
A、136Bの各々に選択的に出力可能とされている。
【0060】イメージプロセッサ部136Aは、メモリ
コントローラ138、イメージプロセッサ140、3個
のフレームメモリ142A、142B、142Cを備え
ている。フレームメモリ142A、142B、142C
は各々単一のフィルム画像の画像データを記憶可能な容
量を有しており、セレクタ132から入力された画像デ
ータは3個のフレームメモリ142の何れかに記憶され
るが、メモリコントローラ138は、入力された画像デ
ータの各画素のデータが、フレームメモリ142の記憶
領域に一定の順序で並んで記憶されるように、画像デー
タをフレームメモリ142に記憶させる際のアドレスを
制御する。
【0061】イメージプロセッサ140は、フレームメ
モリ142に記憶された画像データを取込み、階調変
換、色変換、画像の超低周波明るさ成分の階調を圧縮す
るハイパートーン処理、粒状を抑制しながらシャープネ
スを強調するハイパーシャープネス処理等の各種の画像
処理を行う。なお、上記の画像処理の処理条件は、オー
トセットアップエンジン144(後述)によって自動的
に演算され、演算された処理条件に従って画像処理が行
われる。イメージプロセッサ140は入出力コントロー
ラ134に接続されており、画像処理を行った画像デー
タは、フレームメモリ142に一旦記憶された後に、所
定のタイミングで入出力コントローラ134へ出力され
る。なお、イメージプロセッサ部136Bは、上述した
イメージプロセッサ部136Aと同一の構成であるので
説明を省略する。
【0062】ところで、本実施形態では個々のフィルム
画像に対し、エリアCCDスキャナ12又はラインCC
Dスキャナ14において読み取りを2回行う。1回目の
読み取り(以下、プレスキャンという)では、フィルム
画像の濃度が極端に低い場合(例えばネガフィルムにお
ける露光オーバのネガ画像)にも、エリアCCD42又
はラインCCD116で蓄積電荷の飽和が生じないよう
に決定した読取条件(写真フィルムに照射する光のR、
G、Bの各波長域毎の光量、CCDの電荷蓄積時間)で
フィルム画像の読み取りが行われる。このプレスキャン
によって得られた画像データ(プレスキャン画像デー
タ)は、セレクタ132から入出力コントローラ134
に入力され、更に入出力コントローラ134に接続され
たオートセットアップエンジン144に出力される。
【0063】オートセットアップエンジン144は、C
PU146、RAM148(例えばDRAM)、ROM
150(例えば記憶内容を書換え可能なROM)、入出
力ポート152を備え、これらがバス154を介して互
いに接続されて構成されている。
【0064】オートセットアップエンジン144は、入
出力コントローラ134から入力された複数コマ分のフ
ィルム画像のプレスキャン画像データに基づいて、ファ
インスキャンによって得られた画像データ(ファインス
キャン画像データ)に対する画像処理の処理条件を演算
し、演算した処理条件をイメージプロセッサ部136の
イメージプロセッサ140へ出力する。この画像処理の
処理条件の演算では、撮影時の露光量、撮影光源種やそ
の他の特徴量から類似のシーンを撮影した複数のフィル
ム画像が有るか否か判定し、類似のシーンを撮影した複
数のフィルム画像が有った場合には、これらのフィルム
画像のファインスキャン画像データに対する画像処理の
処理条件が同一又は近似するように決定する。
【0065】なお、画像処理の最適な処理条件は、画像
処理後の画像データを、レーザプリンタ部18における
印画紙への画像の記録に用いるのか、外部へ出力するの
か等によっても変化する。画像処理部16には2つのイ
メージプロセッサ部136A、136Bが設けられてい
るので、例えば、画像データを印画紙への画像の記録に
用いると共に外部へ出力する等の場合には、オートセッ
トアップエンジン144は各々の用途に最適な処理条件
を各々演算し、イメージプロセッサ部136A、136
Bへ出力する。これにより、イメージプロセッサ部13
6A、136Bでは、同一のファインスキャン画像デー
タに対し、互いに異なる処理条件で画像処理が行われ
る。
【0066】更に、オートセットアップエンジン144
は、入出力コントローラ134から入力されたフィルム
画像のプレスキャン画像データに基づいて、レーザプリ
ンタ部18で印画紙に画像を記録する際のグレーバラン
ス等を規定する画像記録用パラメータを算出し、レーザ
プリンタ部18に記録用画像データ(後述)を出力する
際に同時に出力する。
【0067】入出力コントローラ134はI/F回路1
56を介してレーザプリンタ部18に接続されている。
画像処理後の画像データを印画紙への画像の記録に用い
る場合には、イメージプロセッサ部136で画像処理が
行われた画像データは、入出力コントローラ134から
I/F回路156を介し記録用画像データとしてレーザ
プリンタ部18へ出力される。また、オートセットアッ
プエンジン144はパーソナルコンピュータ158に接
続されている。画像処理後の画像データを画像ファイル
として外部へ出力する場合には、イメージプロセッサ部
136で画像処理が行われた画像データは、入出力コン
トローラ134からオートセットアップエンジン144
を介してパーソナルコンピュータ158に出力される。
【0068】パーソナルコンピュータ158は、CPU
160、メモリ162、ディスプレイ164、キーボー
ド166、ハードディスク168、CD−ROMドライ
バ170、搬送制御部172、拡張スロット174、画
像圧縮/伸長部176を備えており、これらがバス17
8を介して互いに接続されて構成されている。搬送制御
部172はフィルムキャリア38に接続されており、フ
ィルムキャリア38による写真フィルム22の搬送を制
御する。また、フィルムキャリア38にAPSフィルム
がセットされた場合には、フィルムキャリア38がAP
Sフィルムの磁気層から読み取った情報(例えば画像記
録サイズ等)が入力される。
【0069】また、メモリカード等の記憶媒体に対して
データの読出し/書込みを行うドライバ(図示省略)
や、他の情報処理機器と通信を行うための通信制御装置
は、拡張スロット174を介してパーソナルコンピュー
タ158に接続される。入出力コントローラ134から
外部への出力用の画像データが入力された場合には、前
記画像データは拡張スロット174を介して画像ファイ
ルとして外部(前記ドライバや通信制御装置等)に出力
される。また、拡張スロット174を介して外部からフ
ァイル画像データが入力された場合には、入力されたフ
ァイル画像データは、オートセットアップエンジン14
4を介して入出力コントローラ134へ出力される。こ
の場合、入出力コントローラ134では入力されたファ
イル画像データをセレクタ132へ出力する。
【0070】なお、画像処理部16は、プレスキャン画
像データ等をパーソナルコンピュータ158に出力し、
エリアCCDスキャナ12やラインCCDスキャナ14
で読み取られたフィルム画像をディスプレイ164に表
示したり、印画紙に記録することで得られる画像を推定
してディスプレイ164に表示し、キーボード166を
介してオペレータにより画像の修正等が指示されると、
これを画像処理の処理条件に反映することも可能とされ
ている。
【0071】(レーザプリンタ部及びプロセッサ部の構
成)次にレーザプリンタ部18及びプロセッサ部20の
構成について説明する。図11には、レーザプリンタ部
18の露光部の光学系の構成が示されている。レーザプ
リンタ部18は、レーザ光源210R、210G、21
0Bの3個のレーザ光源を備えている。レーザ光源21
0RはRの波長のレーザ光を射出する半導体レーザ(L
D)で構成されている。また、レーザ光源210Gは、
LDと、該LDから射出されたレーザ光を1/2の波長
のレーザ光に変換する波長変換素子(SHG)から構成
されており、SHGからGの波長のレーザ光が射出され
るようにLDの発振波長が定められている。同様に、レ
ーザ光源210BもLDとSHGから構成されており、
SHGからBの波長のレーザ光が射出されるようにLD
の発振波長が定められている。
【0072】レーザ光源210R、210G、210B
のレーザ光射出側には、各々コリメータレンズ212、
音響光学光変調素子(AOM)214が順に配置されて
いる。AOM214は、入射されたレーザ光が音響光学
媒質を透過するように配置されていると共に、AOMド
ライバ216(図12参照)に接続されており、AOM
ドライバ216から高周波信号が入力されると、音響光
学媒質内を前記高周波信号に応じた超音波が伝搬し、音
響光学媒質を透過するレーザ光に音響光学効果が作用し
て回折が生じ、前記高周波信号の振幅に応じた強度のレ
ーザ光がAOM214から回折光として射出される。
【0073】AOM214の回折光射出側にはポリゴン
ミラー218が配置されており、各AOM214から回
折光として各々射出されたR、G、Bの波長の3本のレ
ーザ光は、ポリゴンミラー218の反射面上の略同一の
位置に照射され、ポリゴンミラー218で反射される。
ポリゴンミラー218のレーザ光射出側にはfθレンズ
220、平面ミラー222が配置されており、ポリゴン
ミラー218で反射された3本のレーザ光はfθレンズ
220を透過し、平面ミラー222で反射されて印画紙
224に照射される。
【0074】図12にはレーザプリンタ部18及びプロ
セッサ部20の電気系の概略構成が示されている。レー
ザプリンタ部18は画像データを記憶するフレームメモ
リ230を備えている。フレームメモリ230はI/F
回路232を介して画像処理部16に接続されており、
画像処理部16から入力された記録用画像データ(印画
紙224に記録すべき画像の各画素毎のR、G、B濃度
を表す画像データ)はI/F回路232を介してフレー
ムメモリ230に一旦記憶される。フレームメモリ23
0はD/A変換器234を介して露光部236に接続さ
れていると共に、プリンタ部制御回路238に接続され
ている。
【0075】露光部236は、前述のようにLD(及び
SHG)から成るレーザ光源210を3個備えていると
共に、AOM214及びAOMドライバ216も3系統
備えており、ポリゴンミラー218、ポリゴンミラー2
18を回転させるモータを備えた主走査ユニット240
が設けられている。露光部236はプリンタ部制御回路
238に接続されており、プリンタ部制御回路238に
よって各部の動作が制御される。
【0076】印画紙224への画像の記録を行う場合、
プリンタ部制御回路238は、記録用画像データが表す
画像を走査露光によって印画紙224に記録するため
に、画像処理部16から入力された画像記録用パラメー
タに基づき、記録用画像データに対して各種の補正を行
って走査露光用画像データを生成し、フレームメモリ2
30に記憶させる。そして、露光部236のポリゴンミ
ラー218を回転させ、レーザ光源210R、210
G、210Bからレーザ光を射出させると共に、生成し
た走査露光用画像データをフレームメモリ230からD
/A変換器234を介して露光部236へ出力させる。
これにより、走査露光用画像データがアナログ信号に変
換されて露光部236に入力される。
【0077】AOMドライバ216は、入力されたアナ
ログ信号のレベルに応じてAOM214に供給する超音
波信号の振幅を変化させ、AOM214から回折光とし
て射出されるレーザ光の強度をアナログ信号のレベル
(すなわち、印画紙224に記録すべき画像の各画素の
R濃度及びG濃度及びB濃度の何れか)に応じて変調す
る。従って、3個のAOM214からは印画紙224に
記録すべき画像のR、G、B濃度に応じて強度変調され
たR、G、Bのレーザ光が射出され、これらのレーザ光
はポリゴンミラー218、fθレンズ220、ミラー2
22を介して印画紙224に照射される。
【0078】そして、ポリゴンミラー218の回転に伴
って各レーザ光の照射位置が図11矢印B方向に沿って
走査されることにより主走査が成され、印画紙224が
図11矢印C方向に沿って一定速度で搬送されることに
よりレーザ光の副走査が成され、走査露光によって印画
紙224に画像が記録される。走査露光によって画像が
記録された印画紙224はプロセッサ部20へ送り込ま
れる。
【0079】プリンタ部制御回路238にはプリンタ部
ドライバ242が接続されており、プリンタ部ドライバ
242には、露光部236に対して送風するファン24
4、レーザプリンタ部に装填されたマガジンに収納され
ている印画紙をマガジンから引き出すためのマガジンモ
ータ246が接続されている。また、プリンタ部制御回
路238には、印画紙224の裏面に文字等をプリント
するバックプリント部248が接続されている。これら
のファン244、マガジンモータ246、バックプリン
ト部248はプリンタ部制御回路238によって作動が
制御される。
【0080】また、プリンタ部制御回路238には、未
露光の印画紙224が収納されるマガジンの着脱及びマ
ガジンに収納されている印画紙のサイズを検出するマガ
ジンセンサ250、オペレータが各種の指示を入力する
ための操作盤252、プロセッサ部20で現像等の処理
が行われて可視化された画像の濃度を測定する濃度計2
54、プロセッサ部20のプロセッサ部制御回路256
が接続されている。
【0081】プロセッサ部制御回路256には、プロセ
ッサ部20の機体内の印画紙搬送経路を搬送される印画
紙224の通過の検出や、処理槽内に貯留されている各
種の処理液の液面位置の検出等を行う各種センサ258
が接続されている。
【0082】また、プロセッサ部制御回路256には、
現像等の処理が完了して機体外に排出された印画紙を所
定のグループ毎に仕分けするソータ260、処理槽内に
補充液を補充する補充システム262、ローラ等の洗浄
を行う自動洗浄システム264が接続されていると共
に、プロセッサ部ドライバ266を介して、各種ポンプ
/ソレノイド268が接続されている。これらのソータ
260、補充システム262、自動洗浄システム26
4、及び各種ポンプ/ソレノイド268はプロセッサ部
制御回路256によって作動が制御される。
【0083】(作用)次に本実施形態の作用として、本
発明に係る原稿読取装置としてのラインCCDスキャナ
14によるフィルム画像の読み取りについて説明する。
【0084】本実施形態では、3ラインカラーCCD1
16による写真フィルム22(フィルム画像)の読み取
りにおける副走査方向に沿った解像度(読取ライン間
隔)を複数種類定めている。フィルム画像の読み取りに
際しては、基本的に、プレスキャン時には比較的低い解
像度が用いられ、ファインスキャン時にはプレスキャン
時よりも高い解像度が用いられるが、更に、写真フィル
ム22のフィルム種、プレスキャンによって検知された
フィルム画像の濃度、ファインスキャンによって得られ
た画像データを印画紙への画像の記録に用いる際の記録
画像のサイズに応じて何れかの解像度が選択される。こ
の解像度の選択は画像処理部16で行われ、選択された
解像度(読取ライン間隔)がラインCCDスキャナ14
のマイクロプロセッサ46及び搬送制御部172に通知
される。
【0085】搬送制御部172では、ラインCCDスキ
ャナ14によるフィルム画像の読み取りに際し、通知さ
れた読取ライン間隔をaとすると、3ラインカラーCC
D116の各ラインセンサ116R、116G、116
Bによる1ライン毎の読み取りの1周期(=T:図13
参照)で、写真フィルム22が読取ライン間隔aだけ搬
送されるように、すなわち、写真フィルム22の搬送速
度がa/Tとなるように、搬送ローラ対280、282
による写真フィルム22の搬送を制御する。従って、写
真フィルム22の搬送速度は解像度(読取ライン間隔
a)に応じて変化される。
【0086】また、ラインCCDスキャナ14のマイク
ロプロセッサ46は、通知された読取ライン間隔をaと
すると、写真フィルム22上での各ラインセンサ116
R、116G、116Bの間隔dを読取ライン間隔aで
除算したときの余りに相当する距離bを取得し、搬送速
度a/Tで搬送される写真フィルム22が距離bだけ搬
送されるのに要する時間x(又は距離(a−b)だけ搬
送されるのに要する時間x’)を取得し、タイミングジ
ェネレータ74に通知する。時間x、x’は、搬送速度
a/Tで搬送される写真フィルム22上に間隔aを空け
て並んでいる多数の仮想的な読取ラインの何れかが、隣
り合う各ラインセンサの写真フィルム22上での位置に
到達するタイミングのずれに相当する。
【0087】この時間x(時間x’)は、実際に距離
b、時間x(又は時間x’)を演算によって順に求める
ことで取得するようにしてもよいし、複数種の読取ライ
ン間隔(解像度)に対応して複数種の時間x(又は時間
x’)をROM66等に予め記憶しておき、これを取り
込むことで取得するようにしてもよい。
【0088】タイミングジェネレータ74では、3ライ
ンカラーCCD116を動作させるための各種制御信号
(電子シャッタ制御信号、移送ゲートトリガ信号、及び
転送クロック信号)をラインセンサ116R、116
G、116B毎に別々に生成し出力するが、マイクロプ
ロセッサ46から時間x(又は時間x’)が通知される
と、各ラインセンサ毎の電子シャッタ制御信号を、位相
が時間x(又は時間x’)だけ順にずれるように生成す
る。
【0089】具体的には、例えばRラインセンサが搬送
方向上流側となる方向(図8(A)に示す搬送方向)に
写真フィルム22を搬送する場合には、図13に示すよ
うに、Rラインセンサの電子シャッタ制御信号に対して
Gラインセンサの電子シャッタ制御信号の位相を時間x
だけ遅らせ、Gラインセンサの電子シャッタ制御信号に
対してBラインセンサの電子シャッタ制御信号の位相を
時間xだけ遅らせる(Rラインセンサの電子シャッタ制
御信号に対してBラインセンサの電子シャッタ制御信号
の位相を時間2xだけ遅らせる)。
【0090】またタイミングジェネレータ74は、移送
ゲートトリガ信号及び転送クロック信号については、電
子シャッタ制御信号を基準として、各ラインセンサ毎に
設定された電荷蓄積期間に応じて生成し、3ラインカラ
ーCCD116に各々出力する。
【0091】これにより、Rラインセンサのセンシング
部に電荷の蓄積が開始されるタイミングに対し、Gライ
ンセンサのセンシング部に電荷の蓄積が開始されるタイ
ミングが時間xだけ遅くなると共に、Gラインセンサの
センシング部に電荷の蓄積が開始されるタイミングに対
し、Bラインセンサのセンシング部に電荷の蓄積が開始
されるタイミングが時間xだけ遅くなる。写真フィルム
22は時間xが経過する間に距離bだけ搬送されるの
で、各ラインセンサによる写真フィルム22上の読取位
置(読取ラインの位置)は互いに一致することになる。
【0092】なお、上記に代えて、Rラインセンサの電
子シャッタ制御信号に対してGラインセンサの電子シャ
ッタ制御信号の位相を時間x’だけ早くし、Gラインセ
ンサの電子シャッタ制御信号に対してBラインセンサの
電子シャッタ制御信号の位相を時間x’だけ早くする
(Rラインセンサの電子シャッタ制御信号に対してBラ
インセンサの電子シャッタ制御信号の位相を時間2x’
だけ早くする)ようにしてもよいし、Rラインセンサの
電子シャッタ制御信号に対してGラインセンサの電子シ
ャッタ制御信号の位相を時間xだけ遅くし、Gラインセ
ンサの電子シャッタ制御信号に対してBラインセンサの
電子シャッタ制御信号の位相を時間x’だけ早くする
(Rラインセンサの電子シャッタ制御信号に対してBラ
インセンサの電子シャッタ制御信号の位相を時間x’−
xだけ早くする)ようにしてもよいし、Rラインセンサ
の電子シャッタ制御信号に対してGラインセンサの電子
シャッタ制御信号の位相を時間x’だけ早くし、Gライ
ンセンサの電子シャッタ制御信号に対してBラインセン
サの電子シャッタ制御信号の位相を時間xだけ遅くする
(Rラインセンサの電子シャッタ制御信号に対してBラ
インセンサの電子シャッタ制御信号の位相を時間x−
x’だけ遅くする)ようにしてもよい。
【0093】また、Bラインセンサが搬送方向上流側と
なる方向(図8(A)に示す搬送方向と反対の方向)に
写真フィルム22を搬送する場合には、Bラインセンサ
の電子シャッタ制御信号に対してGラインセンサの電子
シャッタ制御信号の位相を時間xだけ遅らせ、Gライン
センサの電子シャッタ制御信号に対してRラインセンサ
の電子シャッタ制御信号の位相を時間xだけ遅らせれ
ば、各ラインセンサによる写真フィルム22上の読取位
置(読取ラインの位置)が互いに一致することになる。
【0094】また、上記に代えて、Bラインセンサの電
子シャッタ制御信号に対してGラインセンサの電子シャ
ッタ制御信号の位相を時間x’だけ早くし、Gラインセ
ンサの電子シャッタ制御信号に対してRラインセンサの
電子シャッタ制御信号の位相を時間x’だけ早くする
(Bラインセンサの電子シャッタ制御信号に対してRラ
インセンサの電子シャッタ制御信号の位相を時間2x’
だけ早くする)ようにしてもよいし、Bラインセンサの
電子シャッタ制御信号に対してGラインセンサの電子シ
ャッタ制御信号の位相を時間xだけ遅くし、Gラインセ
ンサの電子シャッタ制御信号に対してRラインセンサの
電子シャッタ制御信号の位相を時間x’だけ早くする
(Bラインセンサの電子シャッタ制御信号に対してRラ
インセンサの電子シャッタ制御信号の位相を時間x’−
xだけ早くする)ようにしてもよいし、Bラインセンサ
の電子シャッタ制御信号に対してGラインセンサの電子
シャッタ制御信号の位相を時間x’だけ早くし、Gライ
ンセンサの電子シャッタ制御信号に対してRラインセン
サの電子シャッタ制御信号の位相を時間xだけ遅くする
(Bラインセンサの電子シャッタ制御信号に対してRラ
インセンサの電子シャッタ制御信号の位相を時間x−
x’だけ遅くする)ようにしてもよい。
【0095】また、異なる解像度(読取ライン間隔)で
フィルム画像の読み取りを行う場合には、読取ライン間
隔a及び写真フィルム22の搬送速度が変化するので、
マイクロプロセッサ46が取得する距離b及び時間x
(又は時間x’)の値も変化するが、マイクロプロセッ
サ46は変化した時間x(又は時間x’)をタイミング
ジェネレータ74に通知し、タイミングジェネレータ7
4は通知された時間x(又は時間x’)に応じて各ライ
ンセンサの電子シャッタ制御信号を位相を前述のように
ずらすので、フィルム画像の読み取りにおける解像度
(読取ライン間隔)に拘らず、各ラインセンサによる写
真フィルム22上の読取ラインの位置は互いに一致する
ことになる。
【0096】このように、本実施形態によれば、何れの
読取ライン間隔(解像度)で読み取りを行う場合であっ
ても、3ラインカラーCCD116の各ラインセンサ1
16R、116G、116Bによる写真フィルム22上
の読取ラインの位置を一致させることができるので、同
一の読取ライン上の画素のデータを補間演算等によって
求める必要はなく、例えばフレームメモリ142に画像
データを記憶させる際のアドレスをR、G、B毎に1ラ
イン単位で制御する等のディジタルライン遅延により、
R、G、Bの画像データをフレームメモリ142上で揃
えて記憶させることができるので、装置構成を簡単にす
ることができる。
【0097】そして、何れの読取ライン間隔(解像度)
で読み取りを行う場合であっても、各ラインセンサ11
6R、116G、116Bによる写真フィルム22上の
読取ラインの位置を一致させることができるので、各ラ
インセンサ116R、116G、116Bによる読み取
りによって得られたフィルム画像データを用いて、例え
ばレーザプリンタ部18で印画紙への画像の記録を行っ
たとしても、記録画像に色ずれやモアレ等が生ずること
がなくなる。
【0098】なお、3ラインカラーCCD116で写真
フィルム22を読み取る際の読取ライン間隔(副走査方
向に沿った解像度)の種類数は特定の数値に限定される
ものではなく、「1」であってもよいし、「2」であっ
てもよく、3以上の任意の数値を用いることもできる。
本発明によれば、ラインCCDスキャナ14を設計・製
造した後に、新たな読取ライン間隔を追加し、読取ライ
ン間隔の種類数を増加させる場合にも、前記新たな読取
ライン間隔での読み取りにおいて、各ラインセンサによ
る写真フィルム22上の読取ラインの位置を互いに一致
させることを容易に実現できる。
【0099】また、上記ではRラインセンサ116Rと
Gラインセンサ116Gの写真フィルム22上での間隔
が、Gラインセンサ116GとBラインセンサ116B
の写真フィルム22上での間隔と等しい場合を説明した
が、これに限定されるものではなく、図1に示したよう
に両者の間隔は相違していてもよい。インターライン方
式で電荷を転送する3ラインカラーCCDでは、製造上
の理由等により、例として図14に示すようにセンシン
グ部が等間隔に設けられていない場合がある。この場
合、RラインセンサとGラインセンサの写真フィルム2
2上での間隔と、GラインセンサとBラインセンサの写
真フィルム22上での間隔とが相違することになるの
で、多数の読取ラインの何れかがRラインセンサとGラ
インセンサの写真フィルム22上での位置に到達するタ
イミングのずれに相当する時間xRG又はx' RGと、多数
の読取ラインの何れかがGラインセンサとBラインセン
サの写真フィルム22上での位置に到達するタイミング
のずれに相当する時間xGB又はx' GB(或いは多数の読
取ラインの何れかがRラインセンサとBラインセンサの
写真フィルム22上での位置に到達するタイミングのず
れに相当する時間xRB又はx' RB)を別個に取得し、各
ラインセンサの電子シャッタ制御信号の位相をずらすよ
うにすればよい。
【0100】更に、上記では本発明に係るイメージセン
サとして、R、G、Bの3個のラインセンサが一体的に
設けられた3ラインカラーCCD116を例に説明した
が、ラインセンサの数、各ラインセンサが感度を有する
波長域は上記に限定されるものではない。
【0101】また、上記ではラインセンサとしてCCD
を用いた場合を例に説明したが、これに限定されるもの
ではなく、MOS型撮像センサ等の他の固体撮像デバイ
スを用いることも可能である。
【0102】また、上記では原稿読取装置としてのライ
ンCCDスキャナ116による読取結果を、印画紙への
画像の記録等に用いる場合を例に説明したが、これに限
定されるものではなく、本発明に係る原稿読取装置は、
例えばフィルム画像から人物の顔に相当する領域を抽出
する等の画像処理を行うためにラインCCDスキャナ1
16よりも低解像度かつ多階調でフィルム画像を読み取
る場合や、フィルム画像の面露光用の露光条件を決定す
るために、単にフィルム画像の各成分色毎の画面平均濃
度等の画像特徴量を得るためのフィルム画像の読み取り
に適用することも可能である。
【0103】更に、上記では写真フィルムに記録された
フィルム画像を読取対象原稿とし、フィルム画像を透過
した光によってフィルム画像を読み取るようにしていた
が、これに限定されるものではなく、本発明に係る原稿
は、写真フィルムに記録されたフィルム画像以外の他の
透過原稿であってもよいし、光透過性が低い又は光透過
性がない媒体(例えば普通紙等)に記録された画像等の
反射原稿であってもよい。この場合には、本発明に係る
原稿読取装置を、光源から射出され原稿で反射された光
を読み取るように構成すればよく、本発明は例えばカラ
ー複写機の原稿読取装置等にも適用可能である。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
は、複数のラインセンサが一体化されて構成され、複数
のラインセンサの各々による読み取りのタイミングを各
々独立に制御可能なイメージセンサを用い、各ラインセ
ンサが原稿を1ライン毎に所定の読取ライン間隔aで読
み取る際に、1ライン毎の読み取りの1周期で原稿とイ
メージセンサとが読取ライン間隔a分だけ相対移動する
ように原稿とイメージセンサとを相対的に移動させると
共に、隣合うラインセンサの各々による1ライン毎の原
稿の読み取りが、隣合うラインセンサの原稿上での間隔
を読取ライン間隔aで除したときの余りに相当する距離
b又は距離(a−b)だけ原稿とイメージセンサが相対
移動されるのに要する時間分ずれたタイミングで行われ
るように、各ラインセンサの読み取りのタイミングを各
々制御するので、複数のラインセンサが一体化されて成
るイメージセンサの各ラインセンサにより、読取ライン
の位置のずれが生ずることなく原稿を読み取ることを、
簡易な構成で実現できる、という優れた効果を有する。
【0105】請求項2記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、読取ライン間隔aが複数種定められており、複
数種の読取ライン間隔のうち原稿の読み取りに用いる読
取ライン間隔に応じて原稿とイメージセンサの相対移動
の速度を切替え、複数種の読取ライン間隔のうち原稿の
読み取りに用いる読取ライン間隔に応じて、隣合うライ
ンセンサによる1ライン毎の原稿の読み取りのタイミン
グのずれ量を切り替えるので、上記効果に加え、複数種
の読取ライン間隔のうち何れの読取ライン間隔で原稿を
読み取る場合であっても、読取ラインの位置のずれが生
ずることなく原稿を読み取ることができる、という優れ
た効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は請求項1の発明の作用、
(C)及び(D)は請求項2の発明の作用を説明するた
めの概略図である。
【図2】本実施形態に係るディジタルラボシステムの概
略ブロック図である。
【図3】エリアCCDスキャナの光学系の概略構成図で
ある。
【図4】エリアCCDスキャナの電気系の概略構成を示
すブロック図である。
【図5】ラインCCDスキャナの光学系の概略構成図で
ある。
【図6】3ラインカラーCCDの一例を示す概略図であ
る。
【図7】ラインCCDスキャナにセットされるフィルム
キャリアの概略構成を示すブロック図である。
【図8】(A)は3ラインカラーCCDと写真フィルム
との位置関係を示す平面図、(B)は各ラインセンサに
よる写真フィルム上の読取位置を示す概念図である。
【図9】ラインCCDスキャナの電気系の一部の概略構
成を示すブロック図である。
【図10】画像処理部の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図11】レーザプリンタ部の露光部の光学系の概略構
成図である。
【図12】レーザプリンタ部及びプロセッサ部の電気系
の概略構成を示すブロック図である。
【図13】各ラインセンサの電子シャッタ制御信号、位
相ゲートトリガ信号、転送クロック信号の一例を示すタ
イミングチャートである。
【図14】R、G、Bの各センシング部の間隔が一定で
ない3ラインカラーCCDの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
10 ディジタルラボシステム 14 ラインCCDスキャナ 16 画像処理部 22 写真フィルム 116 3ラインカラーCCD 116R、116G、116B Rラインセンサ、Gラインセンサ、Bラインセンサ 172 搬送制御部 280、282 搬送ローラ対 284、286 モータ 288、290 ドライバ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のラインセンサが間隔を隔てて配列
    された状態で一体化されて構成され、前記複数のライン
    センサの各々による読み取りのタイミングを各々独立に
    制御可能なイメージセンサと、 前記イメージセンサの前記各ラインセンサが原稿を1ラ
    イン毎に所定の読取ライン間隔aで読み取る際に、前記
    各ラインセンサによる1ライン毎の読み取りの1周期で
    原稿とイメージセンサとが前記ラインセンサの配列方向
    に沿って前記読取ライン間隔a分だけ相対移動するよう
    に、原稿とイメージセンサとを相対的に移動させる移動
    手段と、 隣合うラインセンサの各々による1ライン毎の原稿の読
    み取りが、前記隣合うラインセンサの原稿上での間隔を
    前記読取ライン間隔aで除したときの余りに相当する距
    離b又は距離(a−b)だけ原稿と前記イメージセンサ
    が相対移動されるのに要する時間分ずれたタイミングで
    行われるように、前記各ラインセンサの読み取りのタイ
    ミングを各々制御する読取制御手段と、 を含む原稿読取装置。
  2. 【請求項2】 前記読取ライン間隔aは複数種定められ
    ており、 前記移動手段は、前記複数種の読取ライン間隔のうち原
    稿の読み取りに用いる読取ライン間隔に応じて原稿とイ
    メージセンサの相対移動の速度を切替え、 前記読取制御手段は、前記複数種の読取ライン間隔のう
    ち原稿の読み取りに用いる読取ライン間隔に応じて、隣
    合うラインセンサによる1ライン毎の原稿の読み取りの
    タイミングのずれ量を切り替えることを特徴とする請求
    項1記載の原稿読取装置。
  3. 【請求項3】 前記イメージセンサは、R、G、Bの何
    れかに相当する波長域の光に感度を有する3個のライン
    センサが一体化された3ラインカラーイメージセンサで
    あり、原稿を透過又は反射した光が入射されるように配
    置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記
    載の原稿読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009171127A (ja) * 2008-01-15 2009-07-30 Konica Minolta Business Technologies Inc 固体撮像装置及びその駆動方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8325383B2 (en) 2008-01-15 2012-12-04 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image reading device, and method for driving the same

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