JPH1184284A - 走査光学系 - Google Patents

走査光学系

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JPH1184284A
JPH1184284A JP24694897A JP24694897A JPH1184284A JP H1184284 A JPH1184284 A JP H1184284A JP 24694897 A JP24694897 A JP 24694897A JP 24694897 A JP24694897 A JP 24694897A JP H1184284 A JPH1184284 A JP H1184284A
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optical system
image
light
image data
laser
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JP24694897A
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English (en)
Inventor
Kenichi Saito
賢一 斉藤
Yoshinori Morimoto
美範 森本
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色ずれ調整のための空間が十分に確保でき、
かつ高精度に色ずれ調整を行うことができる走査光学系
を得る。 【解決手段】 光源360から射出されたレーザ光35
2は、集光レンズ系362、変調器364、第1の光学
系366、第2の光学系368、主走査手段の偏向反射
面370、及び第3の光学系372を順に介して感光材
料374上の位置S1に結像される。このとき、第1の
光学系366を破線の位置に移動した場合、第1の光学
系366から射出されるレーザ光352は破線で示すよ
うに矢印C方向に移動したものとなり、従って感光材料
374上の結像位置も位置S2に移動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査光学系に係
り、特に、画像データに基づいて各々波長の異なる複数
の射出光を感光材料上に照射して潜像を形成する走査光
学系に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、写真フィルムに記録された画像を
印画紙に記録するディジタルラボシステム等における像
の書込みには、レーザ光を発生する光源を用いて印画紙
を走査露光する画像露光装置が広く用いられている。
【0003】このような画像露光装置は、R(赤)、G
(緑)、B(青)の各色のレーザ光を発生する光源を備
えており、カラー画像データに基づいてR、G、B各色
毎にレーザ光を変調し、該レーザ光をビームエキスパン
ダ、シリンドリカルレンズ等の光学系を通過させ、偏向
器により主走査方向に偏向すると共に印画紙を副走査方
向に搬送し、fθレンズ、シリンドリカルレンズ等の走
査レンズ系を通過させて印画紙上を走査露光し、カラー
画像を記録していた。
【0004】このような画像露光装置における走査光学
系では、R、G、B各色のレーザ光の印画紙上の副走査
方向位置を一致させるために、所謂ピンホールプレート
を用いて、各レーザ光の光軸が所定の方向となるように
調整していた。
【0005】しかしながら、この場合、ピンホールプレ
ート上のピンホールの径の大きさに応じて若干の副走査
方向位置のずれが残り、この結果として印画紙上に記録
される画像の色ずれが発生する、という問題点があっ
た。
【0006】この問題点を解消するために適用され得る
技術として、特公平1−14563号公報記載の技術で
は、偏向器の前段に設けられ、光源から射出されたレー
ザ光を線状に結像する結像光学系をレーザ光の光軸に直
交しかつ該結像光学系による線像の長手方向と直交する
方向に移動する移動手段を備え、該移動手段により結像
光学系を移動することによって、レーザ光の感光材料上
の副走査方向位置を調整していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公平1−14563号公報に記載の技術では、偏向器に
異なる角度でレーザ光が入射するような光学系に適用す
る場合、上記結像光学系の焦点距離が短い場合に、結像
光学系の位置の調整を行うための空間が十分に確保でき
ず調整が煩雑である、という問題点があった。
【0008】また、上記結像光学系としてシリンドリカ
ルレンズを使用した場合、シリンドリカルレンズの円柱
面の母線を全く傾けずに移動することは困難であり、移
動により母線が傾いた場合、主走査方向の集光状態に影
響を与えてしまう、という問題点があった。
【0009】本発明は上記問題点を解消するために成さ
れたものであり、色ずれ調整のための空間が十分に確保
でき、かつ高精度に色ずれ調整を行うことができる走査
光学系を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の走査光学系は、各々波長の異なる光
を射出する複数の光源と、前記複数の光源から射出され
た複数の射出光の各々に対応して設けられ、各々前記複
数の射出光を所定のビーム状態に変換する複数の第1の
光学系と、前記第1の光学系により所定のビーム状態に
変換された前記複数の射出光を各々線状に結像する複数
の第2の光学系と、前記第2の光学系による線像の結像
位置近傍にその偏向反射面を備えた主走査方向に光を偏
向する主走査手段と、前記主走査手段により偏向された
前記複数の射出光を感光材料上にビームスポットとして
結像する第3の光学系と、前記感光材料上での前記複数
の射出光のビームスポットの副走査方向位置を略同一と
するように、入射する射出光の光軸に直交する方向の前
記第1の光学系の位置と、入射する射出光の光軸に対す
る前記第1の光学系の傾斜角との少なくとも一方を調整
可能な調整手段と、を備えている。
【0011】請求項1に記載の走査光学系によれば、走
査露光の際には、複数の光源により各々波長の異なる射
出光が射出され、該複数の射出光は、各々の射出光に対
応して設けられた第1の光学系によって所定のビーム状
態(例えば、平行光)に変換される。第1の光学系によ
り所定のビーム状態に変換された複数の射出光は、第2
の光学系によって各々線状に結像され、主走査手段の偏
向反射面に入射される。その後、主走査手段により主走
査方向に偏向された複数の射出光は、第3の光学系によ
り感光材料上にビームスポットとして結像される。
【0012】ここで、この走査露光に先立って、入射す
る射出光の光軸に直交する方向の第1の光学系の位置
と、入射する射出光の光軸に対する第1の光学系の傾斜
角との少なくとも一方を調整手段により調整しておくこ
とにより、感光材料上での複数の射出光のビームスポッ
トの副走査方向位置を略同一としておく。
【0013】このように、請求項1に記載の走査光学系
によれば、感光材料上での複数の射出光のビームスポッ
トの副走査方向位置を略同一とするための調整手段を主
走査手段に線像を結像する第2の光学系へは備えずに第
2の光学系の前段の第1の光学系に備えたので、色ずれ
調整のための空間を十分に確保することができ、色ずれ
調整を高精度に行うことができる。
【0014】ここで、図12を参照して、第1の光学系
の位置の調整による光源からの射出光の感光材料上にお
ける副走査方向位置の調整の原理を説明する。なお、図
12は、本発明の走査光学系を、光源360から射出さ
れたレーザ光352に対して変調器364によって画像
データに応じた強度に変調する、所謂外部変調を行う走
査光学系に適用したものであり、光源360から射出さ
れたレーザ光352の光軸350を直線として表し、か
つ感光材料374の副走査方向を図12矢印C方向とし
た場合の展開図である。
【0015】図12における実線で示すように、光源3
60から射出されたレーザ光352は、集光レンズ系3
62によって変調器364に集光され、変調器364に
より画像データに応じた強度に変調された後、第1の光
学系366により所望の状態(図12では平行光)とさ
れ、第2の光学系368により図12の紙面に直交する
方向を長手方向とされた線像とされて主走査手段の偏向
反射面370に到達する。
【0016】その後、偏向反射面370により反射され
たレーザ光352は、第3の光学系372を透過した
後、感光材料374上の位置S1に結像される。
【0017】ここで、第1の光学系366を破線で示す
位置(図12の上方向)に移動した場合、第1の光学系
366から射出される平行光は、破線で示すように第1
の光学系366の移動量に応じて図12の上方向に向け
て射出されて第2の光学系368に入射される。
【0018】従って、第2の光学系368から射出され
る線状のレーザ光は、第1の光学系366の移動前のレ
ーザ光に比較して偏向反射面370の上方向に移動され
た位置に照射され、その後、偏向反射面370で反射さ
れたレーザ光は破線で示すように、第3の光学系372
を介して感光材料374上の位置S2に結像される。
【0019】従って、各レーザ光に対応した第1の光学
系366の位置を各々調整することによって、各レーザ
光の感光材料374上における副走査方向位置を一致さ
せることができる。
【0020】次に、図13を参照して、第1の光学系の
傾斜角の調整による光源からの射出光の感光材料上にお
ける副走査方向位置の調整の原理を説明する。なお、図
13は図12に示した走査光学系と同様に、本発明の走
査光学系を外部変調を行う走査光学系に適用したもので
あり、光源360から射出されたレーザ光352の光軸
350を直線として表し、かつ感光材料374の副走査
方向を図13矢印C方向とした場合の展開図である。
【0021】同図において、第1の光学系366を光軸
350に対して傾斜させない場合(光軸350に対して
第1の光学系366の光入射面が直交するように第1の
光学系366を配置した場合)には、レーザ光352は
図13の実線で示すものとなり、感光材料374上の位
置S1に結像される。
【0022】ここで、第1の光学系366を破線で示す
ように傾斜させた場合、第1の光学系366から射出さ
れる平行光は、破線で示すように第1の光学系366の
傾斜角に応じた射出角で図13の上方向に向けて射出さ
れて第2の光学系368に入射される。
【0023】従って、第2の光学系368から射出され
る線状のレーザ光は、上記の第1の光学系を上方向に移
動させた場合と同様に、第1の光学系366の傾斜前の
レーザ光に比較して主走査手段の偏向反射面370の上
方向に移動された位置に照射され、その後、偏向反射面
370で反射されたレーザ光は破線で示すように、第3
の光学系372を介して感光材料374上の位置S2に
結像される。
【0024】従って、各レーザ光に対応した第1の光学
系366の各光軸に対する傾斜角を各々調整することに
よって、各レーザ光の感光材料374上における副走査
方向位置を一致させることができる。
【0025】なお、請求項1記載の走査光学系における
第1の光学系は、複数の射出光を各々平行光に変換する
光学系を適用することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の走
査光学系をディジタルラボシステムに適用した場合の実
施形態について詳細に説明する。
【0027】〔第1実施形態〕まず、本実施形態に係る
ディジタルラボシステムについて説明する。
【0028】(システム全体の概略構成)図1には本実
施形態に係るディジタルラボシステム10の概略構成が
示されており、図2にはディジタルラボシステム10の
外観が示されている。図1に示すように、このラボシス
テム10は、ラインCCDスキャナ14、画像処理部1
6、レーザプリンタ部18、及びプロセッサ部20を含
んで構成されており、ラインCCDスキャナ14と画像
処理部16は、図2に示す入力部26に設けられてお
り、レーザプリンタ部18及びプロセッサ部20は、図
2に示す出力部28に設けられている。
【0029】ラインCCDスキャナ14は、ネガフィル
ムやリバーサルフィルム等の写真フィルムに記録されて
いるフィルム画像を読み取るためのものであり、例えば
135サイズの写真フィルム、110サイズの写真フィ
ルム、及び透明な磁気層が形成された写真フィルム(2
40サイズの写真フィルム:所謂APSフィルム)、1
20サイズ及び220サイズ(ブローニサイズ)の写真
フィルムのフィルム画像を読取対象とすることができ
る。ラインCCDスキャナ14は、上記の読取対象のフ
ィルム画像をラインCCDで読み取り、画像データを出
力する。なお、上記のラインCCDスキャナ14に代え
て、エリアCCDによってフィルム画像を読み取るエリ
アCCDスキャナを設けてもよい。
【0030】画像処理部16は、ラインCCDスキャナ
14から出力された画像データ(スキャン画像データ)
が入力されると共に、デジタルカメラでの撮影によって
得られた画像データ、フィルム画像以外の原稿(例えば
反射原稿等)をスキャナで読み取ることで得られた画像
データ、コンピュータで生成された画像データ等(以
下、これらをファイル画像データと総称する)を外部か
ら入力する(例えば、メモリカード等の記憶媒体を介し
て入力したり、通信回線を介して他の情報処理機器から
入力する等)ことも可能なように構成されている。
【0031】画像処理部16は、入力された画像データ
に対して各種の補正等の画像処理を行って、記録用画像
データとしてレーザプリンタ部18へ出力する。また、
画像処理部16は、画像処理を行った画像データを画像
ファイルとして外部へ出力する(例えばメモリカード等
の記憶媒体に出力したり、通信回線を介して他の情報処
理機器へ送信する等)ことも可能である。
【0032】レーザプリンタ部18はR、G、Bのレー
ザ光を発振するレーザ光源を備えており、画像処理部1
6から入力された記録用画像データに応じて変調したレ
ーザ光を印画紙に照射して、走査露光によって印画紙に
画像を記録する。また、プロセッサ部20は、レーザプ
リンタ部18で走査露光によって画像が記録された印画
紙に対し、発色現像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理を
施す。これにより、印画紙上に画像が形成される。
【0033】(ラインCCDスキャナの構成)次にライ
ンCCDスキャナ14の構成について説明する。図3に
はラインCCDスキャナ14の光学系の概略構成が示さ
れている。この光学系は、ハロゲンランプやメタルハラ
イドランプ等から成り写真フィルム22に光を照射する
光源30を備えており、光源30の光射出側には、写真
フィルム22に照射する光を拡散光とする光拡散ボック
ス36が配置されている。
【0034】写真フィルム22は、光拡散ボックス36
の光射出側に配置されたフィルムキャリア38(図5参
照、図3では図示省略)によって光軸と直交する方向に
搬送される。なお、図3では長尺状の写真フィルム22
を示しているが、1コマ毎にスライド用のホルダに保持
されたスライドフィルム(リバーサルフィルム)やAP
Sフィルムについては、各々専用のフィルムキャリアが
用意されており(APSフィルム用のフィルムキャリア
は磁気層に磁気記録された情報を読み取る磁気ヘッドを
有している)、これらの写真フィルムを搬送することも
可能である。
【0035】また、光源30と光拡散ボックス36との
間には、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ
ー)の調光フィルタ114C、114M、114Yが射
出光の光軸に沿って順に設けられており、写真フィルム
22を挟んで光源30と反対側には、光軸に沿って、フ
ィルム画像を透過した光を結像させるレンズユニット4
0、ラインCCD116が順に配置されている。図3で
はレンズユニット40として単一のレンズのみを示して
いるが、レンズユニット40は、実際には複数枚のレン
ズから構成されたズームレンズである。
【0036】ラインCCD116は、CCDセルから成
る光電変換素子が一列に多数配置されかつ電子シャッタ
機構が設けられたセンシング部が、間隔を空けて互いに
平行に3ライン設けられており、各センシング部の光入
射側にR、G、Bの色分解フィルタの何れかが各々取付
けられて構成されている(所謂3ラインカラーCC
D)。ラインCCD116は、各センシング部の受光面
がレンズユニット40の結像位置に一致するように配置
されている。また、各センシング部の近傍には、転送部
が各センシング部に対応して各々設けられており、各セ
ンシング部の各CCDセルに蓄積された電荷は、対応す
る転送部を介して順に転送される。また図示は省略する
が、ラインCCD116とレンズユニット40との間に
はシャッタが設けられている。
【0037】図4にはラインCCDスキャナ14の電気
系の概略構成が示されている。ラインCCDスキャナ1
4は、ラインCCDスキャナ14全体の制御を司るマイ
クロプロセッサ46を備えている。マイクロプロセッサ
46には、バス62を介してRAM64(例えばSRA
M)、ROM66(例えば記憶内容を書換え可能なRO
M)が接続されると共に、モータドライバ48が接続さ
れており、モータドライバ48にはフィルタ駆動モータ
54が接続されている。フィルタ駆動モータ54は調光
フィルタ114C、114M、114Yを各々独立にス
ライド移動させることが可能である。
【0038】マイクロプロセッサ46は、図示しない電
源スイッチのオンオフに連動して光源30を点消灯させ
る。また、マイクロプロセッサ46は、ラインCCD1
16によるフィルム画像の読み取り(測光)を行う際
に、フィルタ駆動モータ54によって調光フィルタ11
4C、114M、114Yを各々独立にスライド移動さ
せ、ラインCCD116に入射される光量を各成分色光
毎に調節する。
【0039】またモータドライバ48には、レンズユニ
ット40の複数枚のレンズの位置を相対的に移動させる
ことでレンズユニット40のズーム倍率を変更するズー
ム駆動モータ70、レンズユニット40全体を移動させ
ることでレンズユニット40の結像位置を光軸に沿って
移動させるレンズ駆動モータ106が接続されている。
マイクロプロセッサ46は、フィルム画像のサイズやト
リミングを行うか否か等に応じて、ズーム駆動モータ7
0によってレンズユニット40のズーム倍率を所望の倍
率に変更する。
【0040】一方、ラインCCD116にはタイミング
ジェネレータ74が接続されている。タイミングジェネ
レータ74は、ラインCCD116や後述するA/D変
換器82等を動作させるための各種のタイミング信号
(クロック信号)を発生する。ラインCCD116の信
号出力端は、増幅器76を介してA/D変換器82に接
続されており、ラインCCD116から出力された信号
は、増幅器76で増幅されA/D変換器82でディジタ
ルデータに変換される。
【0041】A/D変換器82の出力端は、相関二重サ
ンプリング回路(CDS)88を介してインタフェース
(I/F)回路90に接続されている。CDS88で
は、フィードスルー信号のレベルを表すフィードスルー
データ及び画素信号のレベルを表す画素データを各々サ
ンプリングし、各画素毎に画素データからフィードスル
ーデータを減算する。そして、演算結果(各CCDセル
での蓄積電荷量に正確に対応する画素データ)を、I/
F回路90を介してスキャン画像データとして画像処理
部16へ順次出力する。
【0042】なお、ラインCCD116からはR、G、
Bの測光信号が並列に出力されるので、増幅器76、A
/D変換器82、CDS88から成る信号処理系も3系
統設けられており、I/F回路90からは、スキャン画
像データとしてR、G、Bの画像データが並列に出力さ
れる。
【0043】また、モータドライバ48にはシャッタを
開閉させるシャッタ駆動モータ92が接続されている。
ラインCCD116の暗出力については、後段の画像処
理部16で補正されるが、暗出力レベルは、フィルム画
像の読み取りを行っていないときに、マイクロプロセッ
サ46がシャッタを閉止させることで得ることができ
る。
【0044】(画像処理部の構成)次に画像処理部16
の構成について図5を参照して説明する。画像処理部1
6は、ラインCCDスキャナ14に対応してラインスキ
ャナ補正部122が設けられている。ラインスキャナ補
正部122は、ラインCCDスキャナ14から並列に出
力されるR、G、Bの画像データに対応して、暗補正回
路124、欠陥画素補正部128、及び明補正回路13
0から成る信号処理系が3系統設けられている。
【0045】暗補正回路124は、ラインCCD116
の光入射側がシャッタにより遮光されている状態で、ラ
インCCDスキャナ14から入力されたデータ(ライン
CCD116のセンシング部の各セルの暗出力レベルを
表すデータ)を各セル毎に記憶しておき、ラインCCD
スキャナ14から入力されたスキャン画像データから、
各画素毎に対応するセルの暗出力レベルを減ずることに
よって補正する。
【0046】また、ラインCCD116の光電変換特性
は各セル単位で濃度のばらつきもある。欠陥画素補正部
128の後段の明補正回路130では、ラインCCDス
キャナ14に画面全体が一定濃度の調整用のフィルム画
像がセットされている状態で、ラインCCD116で前
記調整用のフィルム画像を読み取ることによりラインC
CDスキャナ14から入力された調整用のフィルム画像
の画像データ(この画像データが表す各画素毎の濃度の
ばらつきは各セルの光電変換特性のばらつきに起因す
る)に基づいて各セル毎にゲインを定めておき、ライン
CCDスキャナ14から入力された読取対象のフィルム
画像の画像データを、各セル毎に定めたゲインに応じて
各画素毎に補正する。
【0047】一方、調整用のフィルム画像の画像データ
において、特定の画素の濃度が他の画素の濃度と大きく
異なっていた場合には、ラインCCD116の前記特定
の画素に対応するセルには何らかの異常があり、前記特
定の画素は欠陥画素と判断できる。欠陥画素補正部12
8は調整用のフィルム画像の画像データに基づき欠陥画
素のアドレスを記憶しておき、ラインCCDスキャナ1
4から入力された読取対象のフィルム画像の画像データ
のうち、欠陥画素のデータについては周囲の画素のデー
タから補間してデータを新たに生成する。
【0048】また、ラインCCD116は写真フィルム
22の搬送方向と直交する方向に延びた3本のライン
(CCDセル列)が写真フィルム22の搬送方向に沿っ
て所定の間隔を空けて順に配置されているので、ライン
CCDスキャナ14からR、G、Bの各成分色の画像デ
ータの出力が開始されるタイミングには時間差がある。
ラインスキャナ補正部122には、図示しない遅延回路
が設けられており、フィルム画像上で同一の画素のR、
G、Bの画像データが同時に出力されるように、最も遅
く出力される画像データの出力タイミングを基準として
残りの2色毎に異なる遅延時間で画像データの出力タイ
ミングの遅延を行う。
【0049】ラインスキャナ補正部122の出力端はセ
レクタ132の入力端に接続されており、補正部122
から出力された画像データはセレクタ132に入力され
る。また、セレクタ132の入力端は入出力コントロー
ラ134のデータ出力端にも接続されており、入出力コ
ントローラ134からは、外部から入力されたファイル
画像データがセレクタ132に入力される。セレクタ1
32の出力端は入出力コントローラ134、イメージプ
ロセッサ部136A、136Bのデータ入力端に各々接
続されている。セレクタ132は、入力された画像デー
タを、入出力コントローラ134、イメージプロセッサ
部136A、136Bの各々に選択的に出力可能とされ
ている。
【0050】イメージプロセッサ部136Aは、メモリ
コントローラ138、イメージプロセッサ140、3個
のフレームメモリ142A、142B、142Cを備え
ている。フレームメモリ142A、142B、142C
は各々1フレーム分のフィルム画像の画像データを記憶
可能な容量を有しており、セレクタ132から入力され
た画像データは3個のフレームメモリ142の何れかに
記憶されるが、メモリコントローラ138は、入力され
た画像データの各画素のデータが、フレームメモリ14
2の記憶領域に一定の順序で並んで記憶されるように、
画像データをフレームメモリ142に記憶させる際のア
ドレスを制御する。
【0051】イメージプロセッサ140は、フレームメ
モリ142に記憶された画像データを取込み、階調変
換、色変換、画像の超低周波輝度成分の階調を圧縮する
ハイパートーン処理、粒状を抑制しながらシャープネス
を強調するハイパーシャープネス処理等の各種の画像処
理を行う。なお、上記の画像処理の処理条件は、オート
セットアップエンジン144(後述)によって自動的に
演算され、演算された処理条件に従って画像処理が行わ
れる。イメージプロセッサ140は入出力コントローラ
134に接続されており、画像処理を行った画像データ
は、フレームメモリ142に一旦記憶された後に、所定
のタイミングで入出力コントローラ134へ出力され
る。なお、イメージプロセッサ部136Bは、上述した
イメージプロセッサ部136Aと同一の構成であるので
説明を省略する。
【0052】ところで、本実施形態では個々のフィルム
画像に対し、ラインCCDスキャナ14において異なる
解像度で2回の読み取りを行う。1回目の比較的低解像
度での読み取り(以下、プレスキャンという)では、フ
ィルム画像の濃度が極端に低い場合(例えばネガフィル
ムにおける露光オーバのネガ画像)にも、ラインCCD
116で蓄積電荷の飽和が生じないように決定した読取
条件(写真フィルムに照射する光のR、G、Bの各波長
域毎の光量、CCDの電荷蓄積時間)でフィルム画像の
読み取りが行われる。このプレスキャンによって得られ
た画像データ(プレスキャン画像データ)は、セレクタ
132から入出力コントローラ134に入力され、更に
入出力コントローラ134に接続されたオートセットア
ップエンジン144に出力される。
【0053】オートセットアップエンジン144は、C
PU146、RAM148(例えばDRAM)、ROM
150(例えば記憶内容を書換え可能なROM)、入出
力ポート152を備え、これらがバス154を介して互
いに接続されて構成されている。
【0054】オートセットアップエンジン144は、入
出力コントローラ134から入力された複数コマ分のフ
ィルム画像のプレスキャン画像データに基づいて、ライ
ンCCDスキャナ14による2回目の比較的高解像度で
の読み取り(以下、ファインスキャンという)における
光源30の光量を決定すると共に、ファインスキャンに
よって得られた画像データに対する画像処理の処理条件
を演算し、演算した処理条件をイメージプロセッサ部1
36のイメージプロセッサ140へ出力する。この画像
処理の処理条件の演算では、撮影時の露光量、撮影光源
種やその他の特徴量から類似のシーンを撮影した複数の
フィルム画像が有るか否か判定し、類似のシーンを撮影
した複数のフィルム画像が有った場合には、これらのフ
ィルム画像のファインスキャン画像データに対する画像
処理の処理条件が同一又は近似するように決定する。
【0055】なお、画像処理の最適な処理条件は、画像
処理後の画像データを、レーザプリンタ部18における
印画紙への画像の記録に用いるのか、外部へ出力するの
か等によっても変化する。画像処理部16には2つのイ
メージプロセッサ部136A、136Bが設けられてい
るので、例えば、画像データを印画紙への画像の記録に
用いると共に外部へ出力する等の場合には、オートセッ
トアップエンジン144は各々の用途に最適な処理条件
を各々演算し、イメージプロセッサ部136A、136
Bへ出力する。これにより、イメージプロセッサ部13
6A、136Bでは、同一のファインスキャン画像デー
タに対し、互いに異なる処理条件で画像処理が行われ
る。
【0056】更に、オートセットアップエンジン144
は、入出力コントローラ134から入力されたフィルム
画像のプレスキャン画像データに基づいて、レーザプリ
ンタ部18で印画紙に画像を記録する際のグレーバラン
ス等を規定する画像記録用パラメータを算出し、レーザ
プリンタ部18に記録用画像データ(後述)を出力する
際に同時に出力する。また、オートセットアップエンジ
ン144は、外部から入力されるファイル画像データに
対しても、上記と同様にして画像処理の処理条件を演算
する。
【0057】入出力コントローラ134はI/F回路1
56を介してレーザプリンタ部18に接続されている。
画像処理後の画像データを印画紙への画像の記録に用い
る場合には、イメージプロセッサ部136で画像処理が
行われた画像データは、入出力コントローラ134から
I/F回路156を介し記録用画像データとしてレーザ
プリンタ部18へ出力される。また、オートセットアッ
プエンジン144はパーソナルコンピュータ158に接
続されている。画像処理後の画像データを画像ファイル
として外部へ出力する場合には、イメージプロセッサ部
136で画像処理が行われた画像データは、入出力コン
トローラ134からオートセットアップエンジン144
を介してパーソナルコンピュータ158に出力される。
【0058】パーソナルコンピュータ158は、CPU
160、メモリ162、ディスプレイ164及びキーボ
ード166(図2も参照)、ハードディスク168、C
D−ROMドライバ170、搬送制御部172、拡張ス
ロット174、画像圧縮/伸長部176を備えており、
これらがバス178を介して互いに接続されて構成され
ている。搬送制御部172はフィルムキャリア38に接
続されており、フィルムキャリア38による写真フィル
ム22の搬送を制御する。また、フィルムキャリア38
にAPSフィルムがセットされた場合には、フィルムキ
ャリア38がAPSフィルムの磁気層から読み取った情
報(例えば画像記録サイズ等)が入力される。
【0059】また、メモリカード等の記憶媒体に対して
データの読出し/書込みを行うドライバ(図示省略)
や、他の情報処理機器と通信を行うための通信制御装置
は、拡張スロット174を介してパーソナルコンピュー
タ158に接続される。入出力コントローラ134から
外部への出力用の画像データが入力された場合には、前
記画像データは拡張スロット174を介して画像ファイ
ルとして外部(前記ドライバや通信制御装置等)に出力
される。また、拡張スロット174を介して外部からフ
ァイル画像データが入力された場合には、入力されたフ
ァイル画像データは、オートセットアップエンジン14
4を介して入出力コントローラ134へ出力される。こ
の場合、入出力コントローラ134では入力されたファ
イル画像データをセレクタ132へ出力する。
【0060】なお、画像処理部16は、プレスキャン画
像データ等をパーソナルコンピュータ158に出力し、
ラインCCDスキャナ14で読み取られたフィルム画像
をディスプレイ164に表示したり、印画紙に記録する
ことで得られる画像を推定してディスプレイ164に表
示し、キーボード166を介してオペレータにより画像
の修正等が指示されると、これを画像処理の処理条件に
反映することも可能とされている。
【0061】(レーザプリンタ部及びプロセッサ部の構
成)次にレーザプリンタ部18及びプロセッサ部20の
構成について説明する。図6には、レーザプリンタ部1
8の光学系の構成が示されている。レーザプリンタ部1
8は、本発明の光源としてのレーザ光源210R、21
0G、210Bの3個のレーザ光源を備えている。レー
ザ光源210RはRの波長(例えば、680nm)のレ
ーザ光(以下、Rレーザ光と称する)を射出する半導体
レーザ(LD)で構成されている。また、レーザ光源2
10Gは、LDと、該LDから射出されたレーザ光を1
/2の波長のレーザ光に変換する波長変換素子(SH
G)から構成されており、SHGからGの波長(例え
ば、532nm)のレーザ光(以下、Gレーザ光と称す
る)が射出されるようにLDの発振波長が定められてい
る。同様に、レーザ光源210BもLDとSHGから構
成されており、SHGからBの波長(例えば、475n
m)のレーザ光(以下、Bレーザ光と称する)が射出さ
れるようにLDの発振波長が定められている。なお、上
記LDに代えて固体レーザを使用してもよい。
【0062】レーザ光源210R、210G、210B
のレーザ光射出側には、各々集光レンズ212、音響光
学変調素子(AOM)214が順に配置されている。A
OM214は、各々入射されたレーザ光が音響光学媒質
を透過するように配置されていると共に、各々AOMド
ライバ213(図7参照)に接続されており、AOMド
ライバ213から高周波信号が入力されると、音響光学
媒質内を前記高周波信号に応じた超音波が伝搬し、音響
光学媒質を透過するレーザ光に音響光学効果が作用して
回折が生じ、前記高周波信号の振幅に応じた強度のレー
ザ光がAOM214から回折光として射出される。
【0063】AOM214の各々の回折光射出側には、
平面ミラー215が配置されており、平面ミラー215
の各レーザ光射出側には、入射されたレーザ光を平行光
とする第1の光学系としてのビームエキスパンダ21
6、ビームエキスパンダ216から入射された平行光を
線状に結像する第2の光学系としてのシリンドリカルレ
ンズ217、及び主走査手段としてのポリゴンミラー2
18が順に配置されており、AOM214の各々から回
折光として射出されたRレーザ光、Gレーザ光、及びB
レーザ光は、平面ミラー215によって反射された後、
ビームエキスパンダ216及びシリンドリカルレンズ2
17を介してポリゴンミラー218の偏向反射面上の略
同一の位置に照射され、ポリゴンミラー218で反射さ
れる。
【0064】なお、上記ビームエキスパンダ216は、
各々を透過するレーザ光の光軸に直交する方向でかつシ
リンドリカルレンズ217による線像の長手方向に直交
する方向に移動可能とされている。なお、移動機構につ
いては後述する。
【0065】ポリゴンミラー218のレーザ光射出側に
は露光面上の走査速度を補正するfθレンズ220、副
走査方向にレンズパワーを持つ面倒れ補正用のシリンド
リカルレンズ221、シリンドリカルミラー222が順
に配置されており、さらにシリンドリカルミラー222
のレーザ光射出側には折り返しミラー223が配置され
ている。
【0066】ポリゴンミラー218で反射された3本の
レーザ光はfθレンズ220、シリンドリカルレンズ2
21を順に透過し、シリンドリカルミラー222によっ
て反射された後、折り返しミラー223によって略鉛直
下方向に反射されて開孔部226を介して印画紙224
に照射される。なお、折り返しミラー223を省略し、
シリンドリカルミラー222によって直接略鉛直下方向
に反射して印画紙224に照射してもよい。
【0067】図7にはレーザプリンタ部18及びプロセ
ッサ部20の電気系の概略構成が示されている。レーザ
プリンタ部18は画像データを記憶するフレームメモリ
230を備えている。フレームメモリ230はI/F回
路232を介して画像処理部16に接続されており、画
像処理部16から入力された記録用画像データ(印画紙
224に記録すべき画像の各画素毎のR、G、B濃度を
表す画像データ)はI/F回路232を介してフレーム
メモリ230に一旦記憶される。フレームメモリ230
はD/A変換器234を介して露光部236に接続され
ると共に、プリンタ部制御回路238に接続されてい
る。
【0068】露光部236は、前述のようにLD(及び
SHG)から成るレーザ光源210を3個備えると共
に、AOM214及びAOMドライバ213も3系統備
えており、ポリゴンミラー218、ポリゴンミラー21
8を回転させるモータを備えた主走査ユニット240が
設けられている。露光部236はプリンタ部制御回路2
38に接続されており、プリンタ部制御回路238によ
って各部の動作が制御される。
【0069】プリンタ部制御回路238にはプリンタ部
ドライバ242が接続されており、プリンタ部ドライバ
242には、露光部236に対して送風するファン24
4、レーザプリンタ部に装填されたマガジンに収納され
ている印画紙をマガジンから引き出すためのマガジンモ
ータ246が接続されている。また、プリンタ部制御回
路238には、印画紙224の裏面に文字等をプリント
するバックプリント部248が接続されている。これら
のファン244、マガジンモータ246、バックプリン
ト部248はプリンタ部制御回路238によって作動が
制御される。
【0070】また、プリンタ部制御回路238には、未
露光の印画紙224が収納されるマガジンの着脱及びマ
ガジンに収納されている印画紙のサイズを検出するマガ
ジンセンサ250、オペレータが各種の指示を入力する
ための操作盤252(図2も参照)、プロセッサ部20
で現像等の処理が行われて可視化された画像の濃度を測
定する濃度計254、プロセッサ部20のプロセッサ部
制御回路256が接続されている。
【0071】プロセッサ部制御回路256には、プロセ
ッサ部20の機体内の印画紙搬送経路を搬送される印画
紙224の通過の検出や、処理槽内に貯留されている各
種の処理液の液面位置の検出等を行う各種センサ258
が接続されている。
【0072】また、プロセッサ部制御回路256には、
現像等の処理が完了して機体外に排出された印画紙を所
定のグループ毎に仕分けするソータ260(図2参
照)、処理槽内に補充液を補充する補充システム26
2、ローラ等の洗浄を行う自動洗浄システム264が接
続されていると共に、プロセッサ部ドライバ266を介
して、各種ポンプ/ソレノイド268が接続されてい
る。これらのソータ260、補充システム262、自動
洗浄システム264、及び各種ポンプ/ソレノイド26
8はプロセッサ部制御回路256によって作動が制御さ
れる。
【0073】次に、図8を参照して、ビームエキスパン
ダ216の調整手段としての移動機構300について説
明する。なお、図8(A)は移動機構300の平面図で
あり、図8(B)は移動機構300の正面図である。
【0074】図8(A)及び(B)に示すように、本実
施形態の移動機構300は、図8(B)矢印M方向に長
手方向とされた開孔部304が中央位置に設けられた基
台302を備えており、基台302には、円筒状の開孔
部308が中央位置に設けられた移動枠306が一対の
クロスローラベアリング310を介して図8(B)矢印
M方向に移動可能に取り付けられている。なお、基台3
02の底面部はレーザプリンタ部18の底壁318(図
6も参照)に固定されており、移動枠306のみが底壁
318を基準として図8(B)矢印M方向に移動可能と
されている。
【0075】ここで、基台302の開孔部304は、ビ
ームエキスパンダ216のレーザ光が実際に通過する部
分の最大直径であるビームエキスパンダ216の有効口
径に応じた幅でかつビームエキスパンダ216の所望の
移動範囲に応じた高さとされている。また、移動枠30
6の開孔部308は図8(A)に示すように、ビームエ
キスパンダ216の外径に応じた直径と、ビームエキス
パンダ216の有効口径に応じた直径との2段階の直径
の円筒状の孔として設けられており、開孔部308の内
部の直径が変化する位置には、ビームエキスパンダ21
6が保持されている。
【0076】一方、移動枠306は、その左上端部に突
起部312を備えており、突起部312の中央位置には
孔が設けられており、該孔には送りねじ314が螺合し
ている。従って、送りねじ314の上端部に設けられた
送りねじつまみ316を回転させることによって、移動
枠306に固定されたビームエキスパンダ216を図8
(B)矢印M方向に移動することができる。
【0077】次に、印画紙224を走査露光する際のプ
リンタ部制御回路238の作用を説明する。なお、走査
露光を行うに先立って、R、G、B各レーザ光の印画紙
224上の副走査方向位置が同一の位置となるように、
各レーザ光に対応したビームエキスパンダ216の位置
が上記移動機構300を用いて予め調整されている。印
画紙224への画像の記録を行う場合、プリンタ部制御
回路238は、画像処理部16から入力された画像記録
用パラメータに基づき、記録用画像データに対して各種
の補正を行って走査露光用画像データを生成し、フレー
ムメモリ230に記憶させる。そして、露光部236の
ポリゴンミラー218を図6矢印A方向に回転させ、レ
ーザ光源210R、210G、210Bからレーザ光を
射出させると共に、生成した走査露光用画像データをフ
レームメモリ230からD/A変換器234を介して露
光部236におけるAOMドライバ213へ出力させ
る。これにより、走査露光用画像データがアナログ信号
に変換されてAOMドライバ213に入力される。
【0078】AOMドライバ213は、入力されたアナ
ログ信号のレベルに応じてAOM214に供給する超音
波信号の振幅を変化させ、AOM214から回折光とし
て射出されるレーザ光の強度をアナログ信号のレベル
(すなわち、印画紙224に記録すべき画像の各画素の
R濃度及びG濃度及びB濃度の何れか)に応じて変調す
る。従って、3個のAOM214からは印画紙224に
記録すべき画像のR、G、B濃度に応じて強度変調され
たR、G、Bのレーザ光が射出され、これらのレーザ光
は平面ミラー215、ビームエキスパンダ216、シリ
ンドリカルレンズ217、ポリゴンミラー218、fθ
レンズ220、シリンドリカルレンズ221、シリンド
リカルミラー222、及び折り返しミラー223を介し
て印画紙224に照射される。
【0079】そして、ポリゴンミラー218の図6矢印
A方向の回転に伴って各レーザ光の照射位置が図6矢印
B方向に沿って走査されることにより主走査が成され、
印画紙224が図6矢印C方向に沿って一定速度で搬送
されることによりレーザ光の副走査が成され、走査露光
によって印画紙224に画像が記録される。
【0080】この走査露光の際、R、G、B各レーザ光
の印画紙224上の副走査方向位置が同位置となるよう
に予めビームエキスパンダ216の位置が調整されてい
るので、色ずれが発生することはない。
【0081】なお、走査露光によって画像が記録された
印画紙224はプロセッサ部20へ送り込まれ、発色現
像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理が施される。これに
より、印画紙224上に画像が形成される。
【0082】以上詳細に説明したように、本実施形態に
係るレーザプリンタ部18の走査光学系は、色ずれ調整
のための移動機構300を、シリンドリカルレンズ21
7に設けずにビームエキスパンダ216に設けたので、
色ずれ調整のための空間を十分に確保することができ、
移動機構300による色ずれ調整を高精度に行うことが
できる。
【0083】なお、本第1実施形態では、移動機構30
0を図8に示す構成とした場合について説明したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、例えば図11に
示すような構成としてもよい。
【0084】図11に示す移動機構300では、ビーム
エキスパンダ216はレンズ移動枠380により図11
矢印M方向(ビームエキスパンダ216の光軸と直交す
る方向)のみに移動できる構造となっていると共に、板
ばね382によって図11矢印M方向の下方側に付勢さ
れている。
【0085】従って、底壁318に固定される基盤38
4とビームエキスパンダ216との間に、ビームエキス
パンダ216の移動量に応じた厚みのスペーサ386を
挿入することによって、ビームエキスパンダ216を図
11矢印M方向の任意の位置に移動することができる。
【0086】〔第2実施形態〕本第2実施形態は、各レ
ーザ光に対応したビームエキスパンダ216を各々傾斜
させることにより、各レーザ光の印画紙224上の副走
査方向位置を一致させるものである。なお、本第2実施
形態におけるレーザプリンタ部18以外の部分の構成、
及び動作については上記第1実施形態と同様であるので
説明を省略する。また、レーザプリンタ部18について
も、上記第1実施形態と同様の部分については同一の符
号を付し、その説明を省略する。
【0087】図9に示すように、本第2実施形態のレー
ザプリンタ部18は、図6に示した上記第1実施形態の
レーザプリンタ部に比較して、平面ミラー215がAO
M214から射出されたR、G、B各々の回折光に対応
して設けられたミラー215R、215G、215Bと
されている点、シリンドリカルミラー222が平面ミラ
ー222Aとされている点、及び折り返しミラー223
によるレーザ光の射出方向が略鉛直下方向でなく、略水
平方向とされている点が相違している。
【0088】従って、本第2実施形態においては、印画
紙224は、走査露光面が折り返しミラー223からの
レーザ光の射出方向に対応するように位置決めされ、ポ
リゴンミラー218の図9矢印A方向の回転に伴って各
レーザ光の照射位置が図9矢印B方向に沿って走査され
ることにより主走査され、印画紙224が図9矢印C方
向に沿って一定速度で搬送されることによりレーザ光の
副走査が成され、走査露光によって印画紙224に画像
が記録される。
【0089】また、本第2実施形態における各レーザ光
に対応した各々のビームエキスパンダ216は、図10
の概略側面図に示した調整手段としての傾斜機構330
によって、各レーザ光の光軸に直交しかつシリンドリカ
ルレンズ217による線像の長手方向に直交する方向に
対する傾斜角を所定範囲の任意の角度に傾けることがで
きるようになっている。
【0090】次に、図10を参照して、傾斜機構330
について説明する。傾斜機構330は、中心部分に円筒
状の開孔部334が設けられ、ビームエキスパンダ21
6を中心位置に保持する傾斜枠332を備えており、こ
の傾斜枠332は、レーザプリンタ部18の底壁318
に立設された軸板336へ挿通されたピン338に回転
可能に取り付けられている。なお、傾斜枠332の開孔
部334は、ビームエキスパンダ216の外径に応じた
直径と、ビームエキスパンダ216外径より小さくかつ
ビームエキスパンダ216の有効口径より大きい直径と
の2段階の直径の円筒状の孔として設けられており、ビ
ームエキスパンダ216は開孔部334の内部の直径が
変化する位置でかつビームエキスパンダ216の中心が
傾斜枠332の中心と一致するように傾斜枠332に保
持される。また、ピン338の高さ方向の位置は、光軸
350と一致する高さとされている。
【0091】軸板336の図10の左右方向の所定距離
隔てた位置には、各々円筒状の開孔部342及び346
が設けられた固定板340及び固定板344が底壁31
8に立設されている。なお、開孔部342及び346の
直径は、ビームエキスパンダ216の外径より大きな直
径とされている。
【0092】また、固定板340の上端部には、板ばね
348の基端が固定されており、湾曲した自由端側が、
傾斜枠332の上部と当接し、図10の右側に向かって
傾斜枠332の上部を付勢している。
【0093】さらに、固定板344の開孔部346の上
部には孔が設けられており、該孔には調整ねじ348が
螺合されており、調整ねじ348の先端部は固定板34
4から突出して、傾斜枠332の上記板ばね348に当
接している面とは反対側の面の上部を押さえている。
【0094】従って、調整ねじ348の先端部の固定板
344からの突出量を調整することによって、傾斜枠3
32に保持されたビームエキスパンダ216の傾斜角を
所定範囲の任意の角度に調整することができる。
【0095】本第2実施形態のレーザプリンタ部18で
は、走査露光を行うに先立って、R、G、B各レーザ光
の印画紙224上の副走査方向位置が同一の位置となる
ように、各レーザ光に対応したビームエキスパンダ21
6の傾斜角を上記傾斜機構330を用いて予め調整して
おく。
【0096】以上詳細に説明したように、本第2実施形
態に係るレーザプリンタ部18の走査光学系は、色ずれ
調整のための傾斜機構330を、シリンドリカルレンズ
217に設けずにビームエキスパンダ216に設けたの
で、色ずれ調整のための空間を十分に確保することがで
き、傾斜機構330による色ずれ調整を高精度に行うこ
とができる。
【0097】なお、上記各実施形態では、AOMにより
レーザ光の強度変調を行う場合について説明したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、例えばAOMに
代えて、電気光学変調素子(EOM)、磁気光学変調素
子(MOM)を適用してレーザ光の強度変調を行う形態
としてもよい。
【0098】また、上記各実施形態では、本発明の主走
査手段としてポリゴンミラー218を適用した場合につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、主走査手段として、例えばガルバノメータミラーを
適用する形態としてもよい。
【0099】また、上記各実施形態では、Rレーザ光、
Gレーザ光、及びBレーザ光の各々に対応したビームエ
キスパンダ216を移動可能または傾斜可能とした場合
について説明したが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、基準とするレーザ光を予め決めておくと共に、
残りの2種類のレーザ光についてのみ移動可能または傾
斜可能としておき、上記基準とするレーザ光の印画紙上
の副走査方向位置に残りの2種類のレーザ光の副走査方
向位置を一致させるようにビームエキスパンダ216の
位置または傾斜を調整する形態としてもよい。この場
合、ビームエキスパンダ216を移動または傾斜するた
めの機構を2つとすることができるので、上記各実施形
態より安価に走査光学系を構成することができる。
【0100】また、上記各実施形態では、走査露光に先
立ってビームエキスパンダ216の位置または傾斜角を
調整することのみによって、各レーザ光の印画紙224
上の副走査方向位置を一致させる場合について説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、この調整
はこれ以外の調整と併用してもよく、例えば、ビームエ
キスパンダ216の位置または傾斜角による調整に先立
って、ピンホールプレートによる調整を行なう形態とし
てもよい。
【0101】さらに、上記各実施形態では各々、ビーム
エキスパンダ216を移動することにより印画紙224
上の各レーザ光の位置を調整する場合、及びビームエキ
スパンダ216の傾斜角を変更することにより印画紙2
24上の各レーザ光の位置を調整する場合について説明
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、双方
を組み合わせたもの、すなわちビームエキスパンダ21
6を移動すると共に、傾斜角を変更することにより印画
紙224上の各レーザ光の副走査方向位置を調整する形
態としてもよい。
【0102】
【発明の効果】請求項1又は請求項2記載の走査光学系
によれば、感光材料上での複数の射出光のビームスポッ
トの副走査方向位置を略同一とするための調整手段を主
走査手段に線像を結像する第2の光学系へは備えずに第
2の光学系の前段の第1の光学系に備えたので、色ずれ
調整のための空間を十分に確保することができ、色ずれ
調整を高精度に行うことができる、という効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るディジタルラボシステムの概
略ブロック図である。
【図2】ディジタルラボシステムの外観図である。
【図3】ラインCCDスキャナの光学系の概略構成図で
ある。
【図4】ラインCCDスキャナの電気系の概略構成を示
すブロック図である。
【図5】画像処理部の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図6】第1実施形態に係るレーザプリンタ部の光学系
の概略構成図である。
【図7】レーザプリンタ部及びプロセッサ部の電気系の
概略構成を示すブロック図である。
【図8】(A)は第1実施形態に係る移動機構の構成を
示す平面図であり、(B)は該移動機構の構成を示す正
面図である。
【図9】第2実施形態に係るレーザプリンタ部の光学系
の概略構成図である。
【図10】第2実施形態に係る傾斜機構の構成を示す側
面図である。
【図11】第1実施形態に係る移動機構の別の構成を示
す斜視図である。
【図12】色ずれ防止の原理を示すための走査光学系の
概略展開図である。
【図13】他の色ずれ防止の原理を示すための走査光学
系の概略展開図である。
【符号の説明】
18 レーザプリンタ部 210R、210G、210Bレーザ光源(光源) 216 ビームエキスパンダ(第1の光学系) 217 シリンドリカルレンズ(第2の光学系) 218 ポリゴンミラー(主走査手段) 220 fθレンズ(第3の光学系) 221 シリンドリカルレンズ(第3の光学系) 224 印画紙(感光材料) 300 移動機構(調整手段) 330 傾斜機構(調整手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々波長の異なる光を射出する複数の光
    源と、 前記複数の光源から射出された複数の射出光の各々に対
    応して設けられ、各々前記複数の射出光を所定のビーム
    状態に変換する複数の第1の光学系と、 前記第1の光学系により所定のビーム状態に変換された
    前記複数の射出光を各々線状に結像する複数の第2の光
    学系と、 前記第2の光学系による線像の結像位置近傍にその偏向
    反射面を備えた主走査方向に光を偏向する主走査手段
    と、 前記主走査手段により偏向された前記複数の射出光を感
    光材料上にビームスポットとして結像する第3の光学系
    と、 前記感光材料上での前記複数の射出光のビームスポット
    の副走査方向位置を略同一とするように、入射する射出
    光の光軸に直交する方向の前記第1の光学系の位置と、
    入射する射出光の光軸に対する前記第1の光学系の傾斜
    角との少なくとも一方を調整可能な調整手段と、 を備えた走査光学系。
  2. 【請求項2】 前記第1の光学系は、前記複数の射出光
    を各々平行光に変換する光学系である請求項1記載の走
    査光学系。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001337287A (ja) * 2000-03-21 2001-12-07 Noritsu Koki Co Ltd レーザビーム走査ユニット及び写真処理装置

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JP2001337287A (ja) * 2000-03-21 2001-12-07 Noritsu Koki Co Ltd レーザビーム走査ユニット及び写真処理装置

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