JPH11319738A - 洗浄装置 - Google Patents

洗浄装置

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JPH11319738A
JPH11319738A JP13709998A JP13709998A JPH11319738A JP H11319738 A JPH11319738 A JP H11319738A JP 13709998 A JP13709998 A JP 13709998A JP 13709998 A JP13709998 A JP 13709998A JP H11319738 A JPH11319738 A JP H11319738A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受蓄槽5で受けた洗浄液Wをポンプ6によっ
て洗浄槽2へ戻す際に、フィルタ12で濾過する技術が
知られているが、洗浄槽2の上部から洗浄液Wを戻して
循環させていたため、洗浄槽2内で油分が攪拌され、洗
浄槽2から油分を排出するのが困難になっていた。 【解決手段】 ポンプ6から洗浄槽2へ洗浄液Wを過剰
に戻す戻し口10は、洗浄液Wを水平方向で、且つ両側
へ吹き出すように設けられている。これにより、洗浄槽
2の底にまんべんなく洗浄液Wを供給でき、洗浄槽2の
液面付近の流速が遅くなり、液面に油分が浮かぶ。浮か
んだ油分は、洗浄槽2の上部に設けられたオーバーフロ
ー手段から受蓄槽5に落下する。この結果、洗浄槽2か
ら油分が効率良く排出でき、排出された油分はフィルタ
12で回収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製造工程等におい
て、被洗浄物を洗浄するのに用いる洗浄装置に関し、例
えば被洗浄物を超音波によって連続的に洗浄する連続超
音波洗浄装置に用いて好適な技術である。
【0002】
【従来の技術】洗浄装置として、特開平5−22045
9号公報に開示された技術が知られている。この公報に
開示される洗浄装置は、図4に示されるもので、洗浄槽
J1 の入出口孔J2 、J3 から流出した洗浄液Wを、受
蓄槽J4 で受け、その受蓄槽J4 に溜められた洗浄液W
をポンプJ5 によって洗浄槽J1 へ戻すものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示された
洗浄装置は、ポンプJ5 により洗浄液Wを循環させる際
に、図示しない濾過装置やポンプJ5 のフィルタなどで
濾過するものであるが、洗浄槽J1 の上部にある補給樋
J6 に洗浄液Wを戻して循環させる構造であるため、ポ
ンプJ5 からの洗浄液Wにより、洗浄槽J1 内で洗浄液
Wと油分とが攪拌され、洗浄液W中に油分が混入してし
まう。このため、洗浄槽J1 から油分が流出しにくい結
果となり、洗浄槽J1 中に含まれる油分の排出、回収が
非常に非効率的であった。
【0004】
【発明の目的】本発明の目的は、洗浄槽の洗浄液中に混
入した油分を効率的に排出、回収できる洗浄装置の提供
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】〔請求項1の手段〕受蓄
槽からポンプによって洗浄槽へ戻される洗浄液は、洗浄
槽の下部に設けられた吐出手段から吐出される。このた
め、洗浄槽の液面側では、流速が遅く、洗浄槽上部液面
において洗浄液と油分とは分離され、液面に油分が浮い
てくる。ポンプによって過剰供給された洗浄液によっ
て、オーバーフロー手段から洗浄液がオーバーフローす
る。つまり、液面に浮かんだ油分が洗浄液とともに、効
率的に受蓄槽へ導かれる。このように、洗浄槽内の洗浄
液に含まれる油分が、効率的に排出される。なお、受蓄
槽からポンプによって洗浄槽へ戻される洗浄液に含まれ
る油分は、フィルタによって回収される。
【0006】〔請求項2の手段〕入出口孔から洗浄液が
流出し、その洗浄液を受蓄槽で受け、その受蓄槽内の洗
浄液をポンプによって洗浄槽へ戻す洗浄装置であって
も、入出口孔から流出する洗浄液の流出量より、ポンプ
が洗浄槽へ戻す洗浄液の戻し量を多くすることにより、
請求項1の手段で示した作用、効果を得ることができ
る。
【0007】〔請求項3の手段〕ポンプによって洗浄槽
の下部へ戻される洗浄液は、水平方向に吹き出されるた
め、液面付近の流速を確実に遅くすることができ、効率
的に油分を排出、回収できる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、実
施例と変形例に基づき説明する。 (実施例の構成)図1ないし図3を用いて実施例の構成
を説明する。洗浄装置は、図1の概略断面図に示すよう
に、大別して、超音波振動子1を備える洗浄槽2と、被
洗浄物3を移動させる搬送手段4と、下方に配置された
受蓄槽5と、受蓄槽5の洗浄液(水)Wを洗浄槽2へ戻
すポンプ6と、洗浄槽2の入出口孔2a、2bから流出
する洗浄液Wの流出量を抑える手段と、洗浄槽2の洗浄
液W中に含まれる油分を排出、回収する手段とから構成
される。
【0009】洗浄槽2は、内部に洗浄液Wが満たされる
液槽であり、この洗浄槽2には、搬送手段4によって搬
送される被洗浄物3が貫通移動するための入口孔2aと
出口孔2bとが設けられている。この入口孔2aと出口
孔2bは、洗浄槽2の腹部略中央に設けられ、洗浄液W
の液面よりも下方に開口するものである。洗浄槽2の内
部には、搬送手段4によって移動する被洗浄物3の上下
に超音波振動子1が配置されている。この超音波振動子
1は、上下に対向してペア配置されたもので、図示しな
い駆動装置から駆動信号を受けると超音波振動を発生
し、その超音波力によって搬送中の被洗浄物3を洗浄す
るものである。
【0010】搬送手段4は、洗浄槽2の上方でループを
形成する上ネットコンベア4aと、受蓄槽5の下方でル
ープを形成する下ネットコンベア4bとを備える。この
上ネットコンベア4aおよび下ネットコンベア4bは、
それぞれ個別のモータ(図示しない)によって同期駆動
される。被洗浄物3は、下ネットコンベア4b上に搭載
され、上ネットコンベア4aにて押さえられて搬送され
るもので、上下に重なったネットコンベア4a、4bが
洗浄槽2を図示左右方向に貫通移動し、結果的に被洗浄
物3が洗浄槽2を図示左右方向に貫通移動する。
【0011】上述したように、入口孔2aと出口孔2b
は、洗浄液Wの液面よりも下方に開口するため、入口孔
2aと出口孔2bから必然的に洗浄液Wが流出する。そ
のままでは洗浄槽2内の洗浄液Wを適性量、適性水位に
保つことができない。そこで、洗浄槽2の洗浄液Wを適
性量に維持するために、受蓄槽5とポンプ6を設けてい
る。受蓄槽5は、入出口孔2a、2bおよび後述するオ
ーバーフロー手段11から流出する洗浄液Wを受けると
ともに、余剰の洗浄液Wを蓄えるための液槽であり、洗
浄槽2の下方に配置されている。ポンプ6は、受蓄槽5
の洗浄液Wを洗浄槽2へ戻すもので、洗浄槽2への戻し
口10(請求項における吐出手段)は、後述する。ま
た、ポンプ6による洗浄槽2への洗浄液Wの戻し量は、
入出口孔2a、2bから流出する洗浄液の流出量より多
くなるように設定され、後述するオーバーフロー手段1
1から洗浄液Wがオーバーフローするように設けられて
いる。
【0012】入口孔2aと出口孔2bからは必然的に洗
浄液Wが流出するが、この洗浄液Wの流出を阻むため
に、入出口孔2a、2bには、洗浄液Wの流出量を抑え
る手段が設けられている。この手段は、入出口孔2a、
2bのそれぞれに設けられたもので、入出口孔2a、2
bから流出する洗浄液Wが内部で流れる複数段(この実
施例では2段)のチャンバ7a、7b、および上側のチ
ャンバ7a、7b内に配置された遠心式の羽根車8a、
8bよりなる。
【0013】複数段のチャンバ7a、7bの内部には、
入出口孔2a、2bから流出する洗浄液Wによって旋回
流や乱流等が発生し、この流れが入出口孔2a、2bか
ら流出しようとする洗浄液Wの流れの抵抗として作用
し、結果的に入出口孔2a、2bから流出する洗浄液W
の流出量を抑制するものである。また、羽根車8a、8
bは、電動モータ等の駆動手段9a、9bによって内巻
方向に回転駆動され、入出口孔2a、2bから流出しよ
うとする洗浄液Wを洗浄槽2内へ押し戻すものである。
具体的に羽根車8a、8bは、チャンバ7a、7b内に
おいて積極的に洗浄液Wの流出方向の流れの抵抗となる
様な流れを発生させるとともに、入出口孔2a、2bか
ら流出しようとする洗浄液Wを羽根が直接的に洗浄槽2
内へ押し戻すように作用し、結果的に入出口孔2a、2
bから流出する洗浄液Wの流出量を抑制するものであ
る。このチャンバ7a、7bと羽根車8a、8bの作用
により、入出口孔2a、2bから流出する洗浄液Wの流
出量を抑えることができ、ポンプ6の小型化、低出力化
が可能になる。
【0014】洗浄装置は、洗浄槽2の洗浄液W中に含ま
れる油分を排出、回収する手段を備える。この手段は、
上述のポンプ6の他に、このポンプ6による戻し口10
(図2参照)、オーバーフロー手段11(図3参照)、
およびフィルタ12から構成される。戻し口10は、洗
浄槽2の液面付近の流速を遅くし、液面付近で攪拌流が
発生しないように工夫されたもので、図2の(a)、
(b)に示すように、洗浄槽2の底面付近の略中央部に
おいて、洗浄液Wを水平方向で、且つ左右対象方向に吐
出するように設けられている。これによって、洗浄槽2
の底へ洗浄液Wをまんべんなく供給できるとともに、洗
浄槽2の液面付近の流速を遅くできる。なお、戻し口1
0の開口形状は、洗浄槽2の底全体への広がりの良い丸
口が適している。
【0015】オーバーフロー手段11は、ポンプ6によ
って過剰供給された量の洗浄液Wを洗浄槽2から溢れさ
せるもので、図3に示すように、洗浄槽2の一面のみか
ら洗浄液Wをオーバーフローするように設けられてい
る。このように、洗浄液Wがオーバーフローする位置が
決められているので、オーバーフローした洗浄液Wが他
の部位に流れて他の機器に悪影響を与える不具合はな
い。なお、図3の符号11aは、水位調節板であり、こ
の水位調節板11aを高さ調節することにより、洗浄槽
2の水位を調節できる。
【0016】フィルタ12は、ポンプ6によって洗浄槽
2へ戻される洗浄液W中に含まれる油分を取り除く油水
分離フィルタであり、受蓄槽5から洗浄槽2へ洗浄液W
を戻すリターンパイプ13に配置されている。
【0017】(実施例の作動)下ネットコンベア4bの
上に置かれ、上ネットコンベア4aに押さえられ固定さ
れて搬送される被洗浄物3は、先ず図示しない予備洗浄
手段で予備洗浄された後、洗浄槽2の入口孔2aから槽
内へ搬入される。洗浄槽2内を搬送される被洗浄物3
は、一対の超音波振動子1を通過する際に超音波の作用
で洗浄され、出口孔2bから槽外へ搬出される。槽外へ
排出された被洗浄物3は、図示しないリンス洗浄手段で
リンス洗浄され、所望の洗浄効果が得られる。
【0018】受蓄槽5からポンプ6によって洗浄槽2へ
戻される洗浄液Wは、フィルタ12によって油分が取り
除かれ、戻し口10より水平方向に吐出される。洗浄槽
2の下部から吐出された洗浄液Wは、洗浄槽2の下部で
広がった後、下方の超音波振動子1の下方から上方へ上
昇する。このため、洗浄槽2の液面側は、流速が遅くな
り、液面に油分が浮いてくる。なお、洗浄液Wが上昇す
る流れ力は、振動子1による攪拌力よりもはるかに強い
ため、洗浄液Wが超音波振動子1で攪拌されていても、
洗浄液Wの上面へ油分を浮かせることができる。
【0019】洗浄槽2へは、ポンプ6によって洗浄液W
が過剰供給されているため、洗浄槽2の上部に設けられ
たオーバーフロー手段11から洗浄液Wがオーバーフロ
ーする。つまり、液面に浮かんだ油分は、洗浄液Wとと
もに、効率的に受蓄槽5へ落ちる。そして、受蓄槽5に
溜められた油分を含む洗浄液Wは、ポンプ6に吸引され
た後、フィルタ12を通過する際に油分と洗浄液Wとに
分離され、その後の清浄度の高い洗浄液Wが洗浄槽2の
下部へ戻される。
【0020】(実施例の効果)上記の作動で示したよう
に、この実施例で示される洗浄装置では、洗浄槽2の液
面に油分が浮かぶように設けられるとともに、この浮か
んだ油分を効率的に受蓄槽5へ落とし、結果的に洗浄槽
2から油分を効率良く排出することができる。そして、
受蓄槽5に溜められた洗浄液Wに含まれる油分は、ポン
プ6に吸引されたフィルタ12を通過する際に、フィル
タ12によって効率良く回収することができる。
【0021】(変形例)上記の実施例では、両側に洗浄
液Wを吹き出す戻し口10を例に示したが、円盤状に洗
浄液Wを吹き出すように戻し口10を設けるなど、洗浄
槽2の液面付近の流速を遅くして油分を浮かせるもので
あれば、他の形状の戻し口を採用しても良い。もちろ
ん、戻し口10の数は洗浄槽2の大きさや形状等によっ
て適宜設定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】洗浄装置の概略断面図である(実施例)。
【図2】戻し口の上面図および側面図である(実施
例)。
【図3】オーバーフロー手段を示す斜視図である(実施
例)。
【図4】洗浄装置の概略断面図である(従来例)。
【符号の説明】
1 超音波振動子 2 洗浄槽 2a 入口孔 2b 出口孔 3 被洗浄物 4 搬送手段 5 受蓄槽 6 ポンプ 10 戻し口 11 オーバーフロー手段 12 フィルタ W 洗浄液

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被洗浄物を洗浄するための洗浄液を蓄える
    洗浄槽と、 この洗浄槽に設けられ、この洗浄槽の洗浄液をオーバー
    フローさせるオーバーフロー手段と、 このオーバーフロー手段から流出した洗浄液を蓄える受
    蓄槽と、 この受蓄槽に蓄えられた洗浄液を前記洗浄槽へと給液す
    るポンプと、 このポンプによって前記洗浄槽へ戻される洗浄液中に含
    まれる油分を取り除くフィルタと、前記洗浄槽の下部に
    設けられ、前記ポンプにより給液された洗浄液を吐出す
    る吐出手段と、を備える洗浄装置。
  2. 【請求項2】洗浄液の液面より下方に被洗浄物の入出口
    孔を備えた洗浄槽と、 前記入出口孔から被洗浄物を貫通移動させる搬送手段
    と、 前記洗浄槽に設けられ、この洗浄槽の洗浄液をオーバー
    フローさせるオーバーフロー手段と、 前記入出口孔から流出した洗浄液、および前記オーバー
    フーロー手段から流出した洗浄液を蓄える受蓄槽と、 この受蓄槽に蓄えられた洗浄液を、前記入出口孔から流
    出する洗浄液の流出量より多く前記洗浄槽の下部へ戻す
    ポンプと、 このポンプによって前記洗浄槽へ戻される洗浄液中に含
    まれる油分を取り除くフィルタと、を備える洗浄装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2の洗浄装置におい
    て、 前記ポンプによって前記洗浄槽へ戻される洗浄液は、前
    記洗浄槽の下部において水平方向に向けて吹き出される
    ことを特徴とする洗浄装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103028572A (zh) * 2013-01-10 2013-04-10 张家港市超声电气有限公司 全自动通过式超声波清洗装置
JP2015123435A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 日立金属株式会社 洗浄装置およびこの装置を用いた被洗浄物の洗浄方法
CN113183356A (zh) * 2021-05-19 2021-07-30 上海纽氪曼科技有限公司 一种基于树脂新材料处理的氧化洗涤方法

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CN113183356A (zh) * 2021-05-19 2021-07-30 上海纽氪曼科技有限公司 一种基于树脂新材料处理的氧化洗涤方法

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