JPH1131609A - チップ部品の製造方法 - Google Patents

チップ部品の製造方法

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JPH1131609A
JPH1131609A JP9185435A JP18543597A JPH1131609A JP H1131609 A JPH1131609 A JP H1131609A JP 9185435 A JP9185435 A JP 9185435A JP 18543597 A JP18543597 A JP 18543597A JP H1131609 A JPH1131609 A JP H1131609A
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cutting
substrate
line
lines
cut
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JP9185435A
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English (en)
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Masayuki Inai
雅之 稲井
Iwao Fujikawa
巌 藤川
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Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板切断時の不具合を解消してチップ部品を
高品質で製造できるチップ部品の製造方法を提供する。 【解決手段】 X・Y方向の複数ラインに対し、基板側
縁に近い方のラインから順に最終ラインまで切断を繰り
返すときに、手前のラインに形成された切断跡5内にぶ
れ防止用の線材5を挿入してから次のラインの切断を行
うようにしているので、該線材6によって基板1を支え
た状態で次のラインの切断を行うことができる。つま
り、切断途中に振動や切断応力等が加わっても、切断片
1aにぶれが生じることを前記の線材5によって確実に
防止することができ、これにより、欠けや寸法不良のな
い高精度のチップを得てチップ部品を高品質で製造する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高品質なチップ部
品を提供できるチップ部品の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】チップ部品として周知のチップ抵抗器
は、複数個取りに対応した大きさを有する絶縁性基板の
表面に取り数に応じた数の一対の引出電極を形成し、こ
の引出電極間に抵抗膜をそれぞれ形成する工程と、各抵
抗膜をトリミングして抵抗値調整を行う工程と、抵抗膜
と引出電極の一部を外装膜で覆う工程と、基板を個々の
チップに分断する工程と、一対の引出電極と導通するよ
うにチップの両端部に外部電極を形成する工程を経て製
造されている。
【0003】このチップ抵抗器に限らず、チップジャン
パ,チップコンデンサ,チップインダクタ,複合部品等
の他のチップ部品を製造するときも、部品回路構成要素
を形成した後の基板を個々のチップに分断する工程は同
様に採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の基板
分断工程を切断によって行う場合には、一般に図10に
示すように、基板101に設定したX方向の複数ライン
X1〜X6とこれと直交するY方向の複数ラインY1〜
Y3に沿ってカッティングブレード102を相対的に移
動させる方法が用いられている。
【0005】詳しくは、X・Y一方の複数ラインに対し
基板側縁に近い方のラインから順に最終ラインまで切断
を繰り返した後、基板101またはカッティングブレー
ド102の向きを90度変えてから、他方の複数ライン
に対し基板側縁に近い方のラインから順に最終ラインま
で切断を繰り返すことによって、基板101を個々のチ
ップに切断している。ちなみに、前記のライン本数は基
板の大きさや部品サイズによって適宜決定される。
【0006】前記の切断は、図11(a)に示すよう
に、テーブル103上に除去可能な接着層104を介し
て基板101を載置した状態で実施されるため、切断後
の切断片1a(チップを含む)や切断途中の切断片1a
は、この接着層104の接着力によって保持され切断前
の位置を維持する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、切断途
中の基板1及び切断片1aには振動や切断応力等が加わ
るため、とりわけライン間隔が小さくなると、図11
(b)に示すように切断途中の切断片1aにぶれが発生
し易く、これを原因として、図12(a)に示すように
チップC1の稜線に欠けを生じたり、図12(b)に示
すようにチップC2の端部に欠けを生じたり、図12
(c)に示すようにチップC3の形が歪になって寸法不
良を生じる不具合がある。
【0008】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、基板切断時の不具合を解
消してチップ部品を高品質で製造できるチップ部品の製
造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の1つ目の特徴は、請求項1に記載のよう
に、複数個取りに対応した大きさを有する基板に対し
て、そのX方向の複数ラインとこれと直交するY方向の
複数ラインに沿ってカッティングブレードを相対的に移
動させることで、基板を個々のチップに切断するチップ
部品の製造方法において、X・Y方向の複数ラインに対
し、基板側縁に近い方のラインから順に最終ラインまで
切断を繰り返すときに、少なくとも手前のラインに形成
された切断跡内にぶれ防止具を挿入してから次のライン
の切断を行うことにある。
【0010】この製造方法によれば、少なくとも手前の
ラインに形成された切断跡内にぶれ防止具を挿入してか
ら次のラインの切断を行うようにしているので、該ぶれ
防止具によって基板を支えた状態で、所期の切断をぶれ
無く行うことができる。
【0011】また、2つ目の特徴は、請求項5に記載の
ように、複数個取りに対応した大きさを有する基板に対
して、そのX方向の複数ラインとこれと直交するY方向
の複数ラインに沿ってカッティングブレードを相対的に
移動させることで、基板を個々のチップに切断するチッ
プ部品の製造方法において、カッティングブレードと一
緒に移動可能なぶれ防止具を設け、X・Y方向の複数ラ
インに対し、基板側縁に近い方のラインから順に最終ラ
インまで切断を繰り返すときに、手前のラインに形成さ
れた切断跡内に前記ぶれ防止具を挿入しながら次のライ
ンの切断を行うことにある。
【0012】この製造方法によれば、カッティングブレ
ードと一緒に移動可能なぶれ防止具を設け、X・Y方向
の複数ラインに対し、基板側縁に近い方のラインから順
に最終ラインまで切断を繰り返すときに、手前のライン
に形成された切断跡内に前記ぶれ防止具を挿入しながら
次のラインの切断を行うようにしているので、該ぶれ防
止具によって基板を支えながら、所期の切断をぶれ無く
行うことができる。
【0013】さらに、3つ目の特徴は、請求項6に記載
のように、複数個取りに対応した大きさを有する基板に
対して、そのX方向の複数ラインとこれと直交するY方
向の複数ラインに沿ってカッティングブレードを相対的
に移動させることで、基板を個々のチップに切断するチ
ップ部品の製造方法において、各ラインに形成される切
断跡の深さを基板の厚みよりも僅かに小さくして該切断
跡の底部に連結部が残るようにし、全ラインの切断が完
了した後に基板から前記連結部を除去することにある。
【0014】この製造方法によれば、各ラインに形成さ
れる切断跡の深さを基板の厚みよりも僅かに小さくして
該切断跡の底部に連結部が残るようにし、全ラインの切
断が完了した後に基板から前記連結部を除去するように
しているので、該連結部によって基板を支えた状態で、
所期の切断をぶれ無く行うことができる。
【0015】さらに、4つ目の特徴は、請求項8に記載
のように、複数個取りに対応した大きさを有する基板に
対して、そのX方向の複数ラインとこれと直交するY方
向の複数ラインに沿ってカッティングブレードを相対的
に移動させることで、基板を個々のチップに切断するチ
ップ部品の製造方法において、X・Y方向の複数ライン
に対し、基板側縁から1ラインもしくは複数ラインおき
に基板他側縁まで切断を繰り返した後に、飛び越したラ
インの切断を行うことにある。
【0016】この製造方法によれば、X・Y方向の複数
ラインに対し、基板側縁から1ラインもしくは複数ライ
ンおきに基板他側縁まで切断を繰り返した後に、飛び越
したラインの切断を行うようにしているので、1ライン
毎に順に切断を繰り返すと切断時の発生熱によって次に
切断するライン近傍の基板接着力が低下する恐れがある
場合でも、1ラインおきに切断を繰り返すことによって
このような接着力の低下を回避して基板を安定な状態で
切断することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]図1は本発明の第1実施形態を示すも
ので、図中の1は基板、1aは切断片、2はカッティン
グブレード、3はテーブル、4は接着層である。
【0018】基板1はチップ抵抗器,チップジャンパ,
チップコンデンサ,チップインダクタ,複合部品等のチ
ップ部品の製造時に用いられるもので、部分種類に応じ
た磁器材料、例えばアルミナ磁器やフェライト磁器等か
ら成り、複数個取りに対応した大きさを有している。こ
の基板1の表面または内部には部品回路構成要素、例え
ばチップ抵抗器の場合には基板表面に抵抗膜と引出電極
とこれらを覆う外装膜が取り数に応じて設けられてい
る。
【0019】カッティングブレード2は、ダイシング装
置(図示省略)の回転駆動部に装着され、所定方向の回
動を可能としている。ちなみに、このカッティングブレ
ード2には磁器材料の切断に適したダイヤモンドブレー
ド等が用いられる。
【0020】テーブル3は周知のX−Y−θテーブルか
ら成り、テーブル3上に接着層4を介して載置された基
板1をX方向とY方向とθ方向に任意に移動できる。
【0021】接着層4は自らの接着力によって基板1を
テーブル4に着脱自在に止着するためのもので、該接着
層4には周知の熱溶解ワックスや粘着シート等が使用で
きる他、冷却によって固化可能な水等の液体を用いるこ
ともできる。
【0022】基板1を個々のチップに切断するときに
は、まず、テーブル3上に接着層4を介して基板1を載
置し、該基板1の向きがテーブル3のX方向とY方向と
整合するように、テーブル3をθ方向に動かしてその位
置合わせを行う。そして、テーブル3上の基板1に切断
仮想ラインとなるX方向の複数ラインとY方向の複数ラ
インを取り数に応じて設定する(図10参照)。
【0023】次に、図1(a)に示すように、例えばX
方向の複数ラインのうち、基板側縁に近い方のラインに
カッティングブレード2を位置合わせし、テーブル3を
ライン方向に定速移動させて同ラインの切断を行う。こ
の切断によって基板1にはブレード幅にほぼ一致した幅
で、且つ基板1の厚みに一致した深さの切断跡5が形成
される。
【0024】次に、図1(b)に示すように、最初のラ
インに沿って形成された切断跡5内に該切断跡5の幅と
一致した径を有する線材6、例えば金属,樹脂,ゴム,
紙または布等から成る線材6を所定のテンションをかけ
た状態で挿入する。そして、基板側縁から2番目のライ
ンにカッティングブレード2を位置合わせし、テーブル
3をライン方向に定速移動させて同ラインの切断を行
う。このときは、最初のラインに形成された切断跡5内
に線材6が挿入されているため、該線材6によって基板
1を支えた状態で2番目のラインの切断を行うことがで
きる。
【0025】次に、図1(c)に示すように、最初のラ
インに沿って形成された切断跡5内から線材6を抜き出
し、該線材を2番目のラインに沿って形成された切断跡
5内に所定のテンションをかけた状態で挿入する。そし
て、基板側縁から3番目のラインにカッティングブレー
ド2を位置合わせし、テーブル3をライン方向に定速移
動させて同ラインの切断を行う。このときは、2番目の
ラインに形成された切断跡5内に線材6が挿入されてい
るため、該線材6によって基板1を支えた状態で3番目
のラインの切断を行うことができる。これ以後も同様の
手順にてX方向の最終ラインまで切断を繰り返す。
【0026】X方向の複数ライン全ての切断を完了した
後は、テーブル3をθ方向に90度回動させて基板1の
向きを同角度変えてから、図1(a)(b)(c)と同
様の手順で、Y方向の複数ラインの対し、基板側縁に近
い方のラインから順に最終ラインまで切断を繰り返す。
以上で基板1が個々のチップに切断される。
【0027】ちなみに、切断後のチップは、外部電極形
成等の必要工程を経た後、所期のチップ部品として完成
する。
【0028】前述の製造方法によれば、X・Y方向の複
数ラインに対し、基板側縁に近い方のラインから順に最
終ラインまで切断を繰り返すときに、手前のラインに形
成された切断跡5内にぶれ防止用の線材5を挿入してか
ら次のラインの切断を行うようにしているので、該線材
6によって基板1を支えた状態で次のラインの切断を行
うことができる。つまり、切断途中に振動や切断応力等
が加わっても、切断片1aにぶれが生じることを前記の
線材5によって確実に防止することができ、これによ
り、欠けや寸法不良のない高精度のチップを得てチップ
部品を高品質で製造することができる。
【0029】尚、図1に示した実施形態では、手前のラ
インに沿って形成された切断跡5内にぶれ防止用の線材
6を挿入してから次のラインの切断を行うものを例示し
たが、最初のラインを切断するときに同様の線材6を基
板側縁に沿わせて該基板1の支持を行うようにしてもよ
い。
【0030】また、図2に示すように、切断跡5内に挿
入された線材6を抜き出さずにそのままとしておいて、
最終ラインの切断が完了したところで切断跡5内の線材
6を一括で抜き出すようにしてもよい。
【0031】勿論、線材6として切断負荷の小さなもの
を用いる場合には、X方向の複数ラインに沿って形成さ
れた全ての切断跡5内に該線材6を残したままとし、Y
方向の複数ラインの切断を行うときにこれら線材6を一
緒に切断するようにしてもよい。
【0032】さらに、図1及び図2にはぶれ防止具とし
て線材6を例示したが、図3に示すような板材7、つま
り、切断跡5の幅と一致した幅を有する金属,樹脂,ゴ
ム,紙または布等から成る板材7をこれの変わりに挿入
するようにしてもよい。ちなみに、X方向の複数ライン
に沿って形成された全ての切断跡内に該板材7を残した
ままとしておく場合には、図4に示すように、該板材7
にY方向の複数ラインに合致した溝7aを予め形成して
おけば、Y方向の複数ラインを切断するときの切断負荷
を軽減することができる。
【0033】さらに、図1,図2と図3,図4にはぶれ
防止具として線材6と板材7を例示したが、図5に示す
ような除去可能な接着材8、例えば周知の熱溶解ワック
ス等を切断跡5に注入する他、冷却によって固化可能な
水等の液体を切断跡5に注入して固化させる方法も採用
することもできる。
【0034】さらにまた、図1に示した実施形態では、
X方向の複数ラインを切断してからY方向の複数ライン
を切断するものを例示したが、Y方向の複数ラインを先
に切断してからX方向の複数ラインを切断してもよい。
【0035】[第2実施形態]図6は本発明の第2実施
形態を示すもので、図中の1は基板、1aは切断片、3
はテーブル、4は接着層、9はダイシング装置(図示省
略)の回転駆動部、10は回転駆動部9に装着されたカ
ッティングブレード、11は回転駆動部9の非回動部位
に設けられた円盤状の支持板である。ちなみに、基板
1,テーブル3,接着層4及びカッティングブレード1
0は第1実施形態のものと同じである。
【0036】支持板11はカッティングブレード10と
ほぼ一致した厚みと外径を有しており、該カッティング
ブレード10と平行に、且つ同軸状に配置されている。
また、支持板11は、その固定位置を、X方向のライン
間隔とY方向のライン間隔に応じて少なくとも2段階に
調整できるようになっている。
【0037】基板1を個々のチップに切断するときに
は、まず、テーブル3上に接着層4を介して基板1を載
置し、該基板1の向きがテーブル3のX方向とY方向と
整合するように、テーブル3をθ方向に動かしてその位
置合わせを行う。そして、テーブル3上の基板1に切断
仮想ラインとなるX方向の複数ラインとY方向の複数ラ
インを取り数に応じて設定する(図10参照)。
【0038】次に、図6(a)に示すように、例えばX
方向の複数ラインのうち、基板側縁に近い方のラインに
カッティングブレード10を位置合わせし、且つ支持板
11を基板側縁に位置合わせし、テーブル3をライン方
向に定速移動させて同ラインの切断を行う。このとき
は、カッティングブレード10と一緒に基板1の側縁に
沿って支持板11が移動するため、該支持板11によっ
て基板1を支えながら最初のラインの切断を行うことが
できる。この切断によって基板1にはブレード幅にほぼ
一致した幅で、且つ基板1の厚みに一致した深さの切断
跡5が形成される。
【0039】次に、図6(b)に示すように、基板側縁
から2番目のラインにカッティングブレード10を位置
合わせし、且つ支持板11を最初のラインに沿って形成
された切断跡5に位置合わせし、テーブル3をライン方
向に定速移動させて同ラインの切断を行う。このとき
は、カッティングブレード10と一緒に最初のラインに
沿って形成された切断跡5に沿って支持板11が移動す
るため、該支持板11によって基板1を支えながら2番
目のラインの切断を行うことができる。
【0040】次に、図6(c)に示すように、基板側縁
から3番目のラインにカッティングブレード10を位置
合わせし、且つ支持板11を2番目のラインに沿って形
成された切断跡5に位置合わせし、テーブル3をライン
方向に定速移動させて同ラインの切断を行う。このとき
は、カッティングブレード10と一緒に2番目のライン
に沿って形成された切断跡5に沿って支持板11が移動
するため、該支持板11によって基板1を支えながら3
番目のラインの切断を行うことができる。これ以後も同
様の手順にてX方向の最終ラインまで切断を繰り返す。
【0041】X方向の複数ライン全ての切断を完了した
後は、テーブル3をθ方向に90度回動させて基板1の
向きを同角度変えてから、図6(a)(b)(c)と同
様の手順で、Y方向の複数ラインの対し、基板側縁に近
い方のラインから順に最終ラインまで切断を繰り返す。
以上で基板1が個々のチップに切断される。
【0042】ちなみに、切断後のチップは、外部電極形
成等の必要工程を経た後、所期のチップ部品として完成
する。
【0043】前述の製造方法によれば、カッティングブ
レード10と一緒に移動可能なぶれ防止用の支持板11
を設け、X・Y方向の複数ラインに対し、基板側縁に近
い方のラインから順に最終ラインまで切断を繰り返すと
きに、手前のラインに形成された切断跡5内に前記支持
板11を挿入しながら次のラインの切断を行うようにし
ているので、該支持板11によって基板1を支えた状態
で次のラインの切断を行うことができる。つまり、切断
途中に振動や切断応力等が加わっても、切断片1aにぶ
れが生じることを前記の支持板11によって確実に防止
することができ、これにより、欠けや寸法不良のない高
精度のチップを得てチップ部品を高品質で製造すること
ができる。
【0044】尚、図6に示した実施形態では、支持板1
1を1個用いたものを例示したが、該支持板11を2個
以上設けて、複数の切断跡に沿って支持板をが移動させ
ながら基板の切断を行うようにしてもよい。
【0045】また、図6にはぶれ防止具として円盤状の
支持板を例示したが、支持板として非円盤状のもの、例
えばカッティングブレード10の外周縁位置と一致する
長さを有する矩形板等を非回動部位に垂設しても同様の
効果を得ることができる。
【0046】さらに、図6に示した実施形態では、X方
向の複数ラインを切断してからY方向の複数ラインを切
断するものを例示したが、Y方向の複数ラインを先に切
断してからX方向の複数ラインを切断してもよい。
【0047】[第3実施形態]図7は本発明の第3実施
形態を示すもので、図中の1は基板、1a’は分断片、
2はカッティングブレード、3はテーブル、4は接着
層、12は切断跡、13は連結部である。ちなみに、基
板1,カッティングブレード2,テーブル3及び接着層
4は第1実施形態のものと同じである。切断跡12と連
結部13については後述の方法説明の中で詳述する。
【0048】基板1を個々のチップに切断するときに
は、まず、テーブル3上に接着層4を介して基板1を載
置し、該基板1の向きがテーブル3のX方向とY方向と
整合するように、テーブル3をθ方向に動かしてその位
置合わせを行う。そして、テーブル3上の基板1に切断
仮想ラインとなるX方向の複数ラインとY方向の複数ラ
インを取り数に応じて設定する(図10参照)。
【0049】次に、図7(a)に示すように、例えばX
方向の複数ラインのうち、基板側縁に近い方のラインに
カッティングブレード2を位置合わせし、テーブル3を
ライン方向に定速移動させて同ラインの切断を行う。こ
の切断によって基板1にはブレード幅にほぼ一致した幅
の切断跡12が形成されるが、該切断跡12の深さは基
板1の厚みよりも僅かに小さく、該切断跡12の底部に
は厚さ数十〜数百μmの連結部13が残る。これ以後も
同様手順にてX方向の最終ラインまで切断を繰り返す。
【0050】X方向の複数ライン全ての切断を完了した
後は、テーブル3をθ方向に90度回動させて基板1の
向きを同角度変えてから、図7(a)と同様の手順で、
Y方向の複数ラインの対し、基板側縁に近い方のライン
から順に最終ラインまで切断を繰り返す。以上で、図7
(b)に示すように、基板厚みよりも僅かに小さな深さ
を有する切断跡12が、各ラインに沿って格子状に形成
された基板1’が作成される。
【0051】図7(b)のような基板1’を作成した後
は、次いで、図7(c)に示すように、基板1’の下面
を前記連結部13の厚み以上の深さ、例えば図中のレベ
ルCL位置までダイヤモンド砥石等を用いて研削し、該
基板1’から連結部13を取り除く。以上で基板1’が
図7(d)に示すように個々のチップ1a’に分断され
る。
【0052】前述の製造方法によれば、各ラインに形成
される切断跡12の深さを基板1の厚みよりも僅かに小
さくして該切断跡12の底部に連結部13が残るように
し、全ラインの切断が完了した後に前記連結部13を基
板1’から除去するようにしているので、該連結部13
によって基板1’を支えた状態で該基板1’を個々のチ
ップ1a’に分断することができる。つまり、切断途中
に振動や切断応力等が加わっても、切断片にぶれが生じ
ることを前記の連結部13によって確実に防止すること
ができ、これにより、欠けや寸法不良のない高精度のチ
ップを得てチップ部品を高品質で製造することができ
る。
【0053】尚、図7に示した実施形態では、X方向の
複数ラインを切断してからY方向の複数ラインを切断す
るものを例示したが、Y方向の複数ラインを先に切断し
てからX方向の複数ラインを切断してもよい。
【0054】[第4実施形態]図8は本発明の第4実施
形態を示すもので、図中の1は基板、1a,1bは切断
片、2はカッティングブレード、3はテーブル、4は接
着層である。ちなみに、基板1,カッティングブレード
2,テーブル3及び接着層4は第1実施形態のものと同
じである。
【0055】基板1を個々のチップに切断するときに
は、まず、テーブル3上に接着層4を介して基板1を載
置し、該基板1の向きがテーブル3のX方向とY方向と
整合するように、テーブル3をθ方向に動かしてその位
置合わせを行う。そして、テーブル3上の基板1に切断
仮想ラインとなるX方向の複数ラインとY方向の複数ラ
インを取り数に応じて設定する(図10参照)。
【0056】次に、図8(a)に示すように、例えばX
方向の複数ラインのうち、基板側縁から2番目のライン
にカッティングブレード2を位置合わせし、テーブル3
をライン方向に定速移動させて同ラインの切断を行う。
この切断によって基板1にはブレード幅にほぼ一致した
幅で、且つ基板1の厚みに一致した深さの切断跡12が
形成される。これ以後も同様の手順にてX方向の最終ラ
インまで1ラインおきに切断を繰り返す。
【0057】次に、図8(c)に示すように、1ライン
おきの切断で得られた各切断片1bにおける、先の切断
で飛び越した最初のラインにカッティングブレード2を
位置合わせし、テーブル3をライン方向に定速移動させ
て同ラインの切断を行う。この切断によって各切断片1
bにはブレード幅にほぼ一致した幅で、且つ基板1の厚
みに一致した深さの切断跡12が形成される。これ以後
も同様の手順にてX方向の最終ラインまで、最初の切断
で飛び越したラインの切断を繰り返す。
【0058】X方向の複数ライン全ての切断を完了した
後は、テーブル3をθ方向に90度回動させて基板1の
向きを同角度変えてから、図8(a)(b)(c)と同
様の手順で、Y方向の複数ラインの対して切断を繰り返
す。以上で基板1が個々のチップに切断される。
【0059】前述の製造方法によれば、X・Y方向の複
数ラインに対し、基板側縁から1ラインおきに基板他側
縁まで切断を繰り返した後に、飛び越したラインの切断
を行うようにしているので、接着層4によって支持され
ている基板1に対し1ライン毎に順に切断を繰り返すと
切断時の発生熱によって次に切断するライン近傍の接着
力が低下する恐れがある場合でも、1ラインおきに切断
を繰り返すことによってこのような接着力の低下を回避
して基板1及び切断片1bを安定な状態で切断すること
ができ、これにより、欠けや寸法不良のない高精度のチ
ップを得てチップ部品を高品質で製造することができ
る。
【0060】尚、図8に示した実施形態では、X・Y方
向の複数ラインに対し1ラインおきに切断を繰り返して
から飛び越したラインの切断を行うものを例示したが、
図9に示すように、2ラインおきに切断を繰り返してか
ら飛び越したラインの切断を行ったり、或いは3ライン
以上おきに切断を繰り返してから飛び越したラインの切
断を行うようにしてもよい。
【0061】また、図8に示した実施形態では、X方向
の複数ラインを切断してからY方向の複数ラインを切断
するものを例示したが、Y方向の複数ラインを先に切断
してからX方向の複数ラインを切断してもよい。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よれば、X・Y方向の複数ラインに対し、基板側縁に近
い方のラインから順に最終ラインまで切断を繰り返すと
きに、少なくとも手前のラインに形成された切断跡内に
ぶれ防止具を挿入してから次のラインの切断を行うよう
にしているので、該ぶれ防止具によって基板を支えた状
態で次のラインの切断を行うことができる。つまり、切
断途中に振動や切断応力等が加わっても、切断片にぶれ
が生じることを前記のぶれ防止具によって確実に防止す
ることができ、これにより、欠けや寸法不良のない高精
度のチップを得てチップ部品を高品質で製造することが
できる。
【0063】また、請求項5の発明によれば、 カッテ
ィングブレードと一緒に移動可能なぶれ防止具を設け、
X・Y方向の複数ラインに対し、基板側縁に近い方のラ
インから順に最終ラインまで切断を繰り返すときに、手
前のラインに形成された切断跡内に前記ぶれ防止具を挿
入しながら次のラインの切断を行うようにしているの
で、該ぶれ防止具によって基板を支えた状態で次のライ
ンの切断を行うことができる。つまり、切断途中に振動
や切断応力等が加わっても、切断片にぶれが生じること
を前記のぶれ防止具によって確実に防止することがで
き、これにより、欠けや寸法不良のない高精度のチップ
を得てチップ部品を高品質で製造することができる。
【0064】さらに、請求項6の発明によれば、各ライ
ンに形成される切断跡の深さを基板の厚みよりも僅かに
小さくして該切断跡の底部に連結部が残るようにし、全
ラインの切断が完了した後に基板から前記連結部を除去
するようにしているので、該連結部によって基板を支え
た状態で該基板を個々のチップに分断することができ
る。つまり、切断途中に振動や切断応力等が加わって
も、切断片にぶれが生じることを前記の連結部によって
確実に防止することができ、これにより、欠けや寸法不
良のない高精度のチップを得てチップ部品を高品質で製
造することができる。
【0065】さらにまた、請求項8の発明によれば、X
・Y方向の複数ラインに対し、基板側縁から1ラインも
しくは複数ラインおきに基板他側縁まで切断を繰り返し
た後に、飛び越したラインの切断を行うようにしている
ので、接着層によって支持されている基板に対し1ライ
ン毎に順に切断を繰り返すと切断時の発生熱によって次
に切断するライン近傍の接着力が低下する恐れがある場
合でも、1ラインもしくは複数ラインおきに切断を繰り
返すことによってこのような切断熱による接着力の低下
を回避して基板及び切断片を安定な状態で切断すること
ができ、これにより、欠けや寸法不良のない高精度のチ
ップを得てチップ部品を高品質で製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る基板切断手順を示
す図
【図2】図1に示した切断手順の変形例を示す図
【図3】支持具して板材を用いた例を示す図
【図4】図2に示した板材の変形例を示す図
【図5】支持具として粘性物を用いた例を示す図
【図6】本発明の第2実施形態に係る基板切断手順を示
す図
【図7】本発明の第3実施形態に係る基板切断手順を示
す図
【図8】本発明の第4実施形態に係る基板切断手順を示
す図
【図9】図8に示した切断手順の変形例を示す図
【図10】基板及びその切断仮想ラインとカッティング
ブレードを示す図
【図11】従来の基板切断手順とその不具合を示す図
【図12】チップの不良状態を示す図
【符号の説明】
1…基板、1a…切断片、2…カッティングブレード、
3…テーブル、4…接着層、5…切断跡、6…線材、7
…板材、8…粘性物、9…回転駆動部、10…カッティ
ングブレード、11…支持板、12…切断跡、13…連
結部、1a’…分断片、1b,1c…切断片、X1〜X
6…X方向の複数ライン、Y1〜Y3…Y方向の複数ラ
イン。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個取りに対応した大きさを有する基
    板に対して、そのX方向の複数ラインとこれと直交する
    Y方向の複数ラインに沿ってカッティングブレードを相
    対的に移動させることで、基板を個々のチップに切断す
    るチップ部品の製造方法において、 X・Y方向の複数ラインに対し、基板側縁に近い方のラ
    インから順に最終ラインまで切断を繰り返すときに、少
    なくとも手前のラインに形成された切断跡内にぶれ防止
    具を挿入してから次のラインの切断を行う、 ことを特徴とするチップ部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ぶれ防止具が、線材から成る、 ことを特徴とする請求項1記載のチップ部品の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記ぶれ防止具が、板材から成る、 ことを特徴とする請求項1記載のチップ部品の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記ぶれ防止具が、除去可能な接着材か
    ら成る、 ことを特徴とする請求項1記載のチップ部品の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 複数個取りに対応した大きさを有する基
    板に対して、そのX方向の複数ラインとこれと直交する
    Y方向の複数ラインに沿ってカッティングブレードを相
    対的に移動させることで、基板を個々のチップに切断す
    るチップ部品の製造方法において、 カッティングブレードと一緒に移動可能なぶれ防止具を
    設け、 X・Y方向の複数ラインに対し、基板側縁に近い方のラ
    インから順に最終ラインまで切断を繰り返すときに、手
    前のラインに形成された切断跡内に前記ぶれ防止具を挿
    入しながら次のラインの切断を行う、 ことを特徴とするチップ部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 複数個取りに対応した大きさを有する基
    板に対して、そのX方向の複数ラインとこれと直交する
    Y方向の複数ラインに沿ってカッティングブレードを相
    対的に移動させることで、基板を個々のチップに切断す
    るチップ部品の製造方法において、 各ラインに形成される切断跡の深さを基板の厚みよりも
    僅かに小さくして該切断跡の底部に連結部が残るように
    し、 全ラインの切断が完了した後に基板から前記連結部を除
    去する、 ことを特徴とするチップ部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記連結部の除去が、連結部側の基板面
    を研削することにより実施される、 ことを特徴とする請求項6記載のチップ部品の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 複数個取りに対応した大きさを有する基
    板に対して、そのX方向の複数ラインとこれと直交する
    Y方向の複数ラインに沿ってカッティングブレードを相
    対的に移動させることで、基板を個々のチップに切断す
    るチップ部品の製造方法において、 X・Y方向の複数ラインに対し、基板側縁から1ライン
    もしくは複数ラインおきに基板他側縁まで切断を繰り返
    した後に、飛び越したラインの切断を行う、 ことを特徴とするチップ部品に製造方法。
JP9185435A 1997-07-10 1997-07-10 チップ部品の製造方法 Withdrawn JPH1131609A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108548999A (zh) * 2018-05-25 2018-09-18 国网江苏省电力有限公司南京供电分公司 电缆绝缘状态评估方法

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