JP3731495B2 - チップ電子部品の製造方法 - Google Patents
チップ電子部品の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3731495B2 JP3731495B2 JP2001104111A JP2001104111A JP3731495B2 JP 3731495 B2 JP3731495 B2 JP 3731495B2 JP 2001104111 A JP2001104111 A JP 2001104111A JP 2001104111 A JP2001104111 A JP 2001104111A JP 3731495 B2 JP3731495 B2 JP 3731495B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ceramic substrate
- fixed base
- manufacturing
- slit
- chip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Apparatuses And Processes For Manufacturing Resistors (AREA)
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミック基板からチップ形状の電子部品を形成する素体としての個片を得るチップ電子部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のチップ電子部品の製造方法において、チップ形状の電子部品を形成する素体としての個片を母材のセラミック基板から得る方法を、図4〜図6を用いて説明する。
【0003】
図4は従来におけるセラミック基板からの個片の切断方法を説明する概要工程斜視図、図5は同要部の拡大斜視図、そして図6は同要部の側断面図である。
【0004】
すなわち、図4〜図6において、1は被加工体のアルミナ基材などでなるセラミック基板、2は片面に粘着面を有する粘着テープ、3は枠形状の金属材でなり、粘着テープ2を貼付し配設した治具となるテープフレームである。4は高速回転しているブレードディスク、1aは切溝あるいはスリットなどのX方向の所定加工が終了したセラミック基板、1bは同じくXおよびY方向の所定加工が終了したセラミック基板である。7は切断加工済による個片のチップ部品、8は抵抗、インダクタ、コンデンサあるいは導体などの電子部品としての機能をつかさどる素体部である。
【0005】
次に個片の切断方法について説明する。まず図4(a)に示すようにセラミック基板1をテープフレーム3における中心部分の粘着テープ2の粘着面に貼着させる。ここで、セラミック基板1は電子部品としての機能形成領域が桁列方向に配列されており、夫々の機能形成領域の片面に素体部8が形成されたものとし、その素体部8が裏面側となるように粘着テープ2に貼着されているものとする。そして、図4(b)に示すようにブレードディスク4を高速回転させかつテープフレーム3を移動させることにより、図4(c)に示すように、ブレードディスク4でセラミック基板1にX方向に所定間隔で所定本数のスリット加工を行い、セラミック基板1aを完成させる。この時、スリット加工はセラミック基板1の両端部を残存させるように行なう。
【0006】
次に図4(d)に示すように、テープフレーム3を90度回動させた後、同じくブレードディスク4でセラミック基板1aにY方向に所定間隔で所定本数のスリット加工を行い、セラミック基板1bを完成させる。この時、スリット加工はセラミック基板1の全幅を切断するように加工する。その後、セラミック基板1bあるいは切断加工後のチップ部品7を粘着テープ2の粘着面から剥離することにより、ダイシングされ個片としてのチップ部品7を得るのである。
【0007】
上記した個片への切断方法以外に、粘着テープ2に替えて硬質樹脂材、金属材、ガラスなどのプレートを利用する方法がある。この方法では、プレートにワックスによりセラミック基板1を固着し、前記と同じく切断加工した後、ワックスを溶剤などで溶融して個片のチップ部品7を得ていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の方法では、粘着テープ2の粘着面から個片のチップ部品7を剥離するのが面倒で、高温雰囲気でのセラミック基板1の固着や、高温かつ溶剤で溶融しなければならず、ワックスあるいは粘着材の一部がチップ部品7に残存し、チップ部品が汚れるという課題を有していた。
【0009】
本発明は、前記課題を解決しようとするものであり、常温でのセラミック基板の固着、およびスリットを設ける切断加工によるダイシング後のチップ部品の分離が容易にでき、かつ固着剤の残存が無く、寸法精度よく個片に切断できるチップ電子部品の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記した課題を解決するために本発明のチップ電子部品の製造方法は、以下の構成を有する。
【0011】
本発明の請求項1に記載の発明は、電子部品としての機能形成領域が桁列方向に配列されるセラミック基板をテープフレームに配設した粘着テープの粘着面に貼着した状態で、前記セラミック基板に対して当該セラミック基板の両端を残存させるように前記機能形成領域における桁または列方向のいずれか一方のスリット加工を行なう第1の切断工程と、前記粘着テープから剥離した前記スリット加工済みのセラミック基板を固定ベースの片面に溶剤揮散形セルロース系の固着剤により固着した状態で、前記セラミック基板に対して当該セラミック基板の全幅となるように前記機能形成領域における桁または列方向の残る一方のスリット加工を行ない、前記セラミック基板を機能形成領域毎に個片化する第2の切断工程と、前記個片化したセラミック基板を前記固定ベースに固着する固着剤をアルコール系溶剤とエステル系溶剤の混合物よりなる除光剤により溶融し、前記固定ベースから前記セラミック基板を分離して個片とする分離工程を含むチップ電子部品の製造方法であり、固着剤として溶剤揮散形セルロース系のものを使用し、除光剤としてアルコール系溶剤とエステル系溶剤の混合物を使用するので、常温でのセラミック基板の固定ベースへの固着および個片としてのチップ部品の剥離、分離が容易になり、チップ部品としての汚れがないという作用を有する。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記固着剤は第1の切断工程において前記セラミック基板に設けたスリット内に充填され、上記スリットにて分断された機能形成領域間を接合すると共に当該セラミック基板を固定ベースに固着するチップ電子部品の製造方法であり、固着剤をスリットに充填する関係で、2次スリット加工を円滑に実行できると共に、分離して個片とする場合の除光剤による固着剤の溶融が円滑になり、チップ部品としての汚れがないという作用を有する。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、第2の切断工程における前記セラミック基板は機能形成領域に設けた素体部側を固定ベース側となるように固着したチップ電子部品の製造方法であり、セラミック基板の機能形成領域における素体部への損傷なく個片へ切断できるという作用を有する。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1におけるチップ電子部品の製造方法について図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態1におけるチップ電子部品の製造方法における要部斜視図、図2は同部分断面図、そして図3は同製造方法における工程斜視図である。
【0015】
なお、従来の技術で説明した構成部材については同一の符号を付与し、詳細な説明は省略する。
【0016】
図1〜図3において、5はセラミック基板1aを載置する板状の金属材あるいはガラス材でなる固定ベース、6はセラミック基板1aを固定ベース5に固着するための固着剤である。
【0017】
次に製造方法について説明する。まず、従来の技術で説明した図4(a)〜(c)に示す同じ工程で、セラミック基板1aを得る。そして、セラミック基板1aを粘着テープ2から剥離して、個別のセラミック基板1aを得る。
【0018】
続いて、図3(a),(b)に示すように粘着テープ2から剥離したセラミック基板1aを固定ベース5の片面中央部に載置し、図1、図2で示すように、溶剤揮散形セルロース系の固着剤6を所定箇所に塗布して常温で固定ベース5に固着する。ここで、セラミック基板1aの夫々の機能形成領域毎の素体部8が固定ベース5側になるように固着する。
【0019】
また固着剤6はスリットに充填されるように塗布する。これにより、セラミック基板は2次スリットを施す場合の機械的強度が増し、2次スリット加工時に個片化されたチップ部品が飛散することもない。
【0020】
次にブレードディスク4を高速回転させるとともに固定ベース5を移動させ、図3(c)に示すように、前記スリット加工とは異なる方向(本実施の形態ではX方向に対するY方向)に所定間隔で所定本数のスリット加工を施し、図1、図2に示す個片のチップ部品7を形成する。この時、スリット加工はセラミック基板1aの全幅を切断するように加工する。
【0021】
そして、アルコール系溶剤とエステル系溶剤を所定の配合で混合した混合物よりなる除光剤により、固着剤6を常温で溶融して除去し、個々の個片としてのチップ部品7を固定ベース5から分離させて、所定の切断工程を終了する。
【0022】
【発明の効果】
以上のように本発明のチップ電子部品の製造方法によれば、常温にてセラミック基板を固定ベースに固着し、およびスリット切断加工によるダイシング後のチップ部品の分離が容易にでき、かつ固着剤の残存なく、寸法精度よく個片に切断することが可能になるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるチップ電子部品の製造方法を示す要部の斜視図
【図2】同じく要部の断面図
【図3】(a)〜(c)同じく要部の工程斜視図
【図4】(a)〜(d)従来におけるチップ電子部品の製造方法を示す要部の工程斜視図
【図5】同じく要部の斜視図
【図6】同じく要部の断面図
【符号の説明】
1 セラミック基板
1a,1b セラミック基板
2 粘着テープ
3 テープフレーム
4 ブレードディスク
5 固定ベース(ガラス板)
6 固着剤
7 チップ部品(個片)
8 素体部
Claims (3)
- 電子部品としての機能形成領域が桁列方向に配列されるセラミック基板をテープフレームに配設した粘着テープの粘着面に貼着した状態で、前記セラミック基板に対して当該セラミック基板の両端を残存させるように前記機能形成領域における桁または列方向のいずれか一方のスリット加工を行なう第1の切断工程と、前記粘着テープから剥離した前記スリット加工済みのセラミック基板を固定ベースの片面に溶剤揮散形セルロース系の固着剤により固着した状態で、前記セラミック基板に対して当該セラミック基板の全幅となるように前記機能形成領域における桁または列方向の残る一方のスリット加工を行ない、前記セラミック基板を機能形成領域毎に個片化する第2の切断工程と、前記個片化したセラミック基板を前記固定ベースに固着する固着剤をアルコール系溶剤とエステル系溶剤の混合物よりなる除光剤により溶融し、前記固定ベースから前記セラミック基板を分離して個片とする分離工程を含むチップ電子部品の製造方法。
- 前記固着剤は第1の切断工程において前記セラミック基板に設けたスリット内に充填され、上記スリットにて分断された機能形成領域間を接合すると共に当該セラミック基板を固定ベースに固着する請求項1記載のチップ電子部品の製造方法。
- 第2の切断工程において、前記セラミック基板は機能形成領域に設けた素体部側を固定ベース側となるように固着した請求項1記載のチップ電子部品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001104111A JP3731495B2 (ja) | 2001-04-03 | 2001-04-03 | チップ電子部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001104111A JP3731495B2 (ja) | 2001-04-03 | 2001-04-03 | チップ電子部品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002299109A JP2002299109A (ja) | 2002-10-11 |
JP3731495B2 true JP3731495B2 (ja) | 2006-01-05 |
Family
ID=18957016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001104111A Expired - Fee Related JP3731495B2 (ja) | 2001-04-03 | 2001-04-03 | チップ電子部品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3731495B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005081271A1 (ja) * | 2004-02-19 | 2005-09-01 | Koa Kabushikikaisha | チップ抵抗器の製造方法 |
JP5456646B2 (ja) * | 2010-11-25 | 2014-04-02 | 信越ポリマー株式会社 | セラミック部品用保持具及びセラミック部品の取り扱い方法 |
-
2001
- 2001-04-03 JP JP2001104111A patent/JP3731495B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002299109A (ja) | 2002-10-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100588412B1 (ko) | 반도체 웨이퍼 분할방법 | |
TW559876B (en) | Method and apparatus for dicing a semiconductor wafer | |
JPH0745563A (ja) | 半導体ウェーハの製造方法 | |
JP3731495B2 (ja) | チップ電子部品の製造方法 | |
DE4427515C1 (de) | Verfahren zur Herstellung einer dreidimensionalen Schaltungsanordnung | |
US5271803A (en) | Method of forming finished edge of plural-layer optical membrane | |
DE10301245A1 (de) | Verfahren zum Bearbeiten eines Werkstücks an einem Werkstückträger | |
JP2002299196A (ja) | 半導体製造用基板 | |
EP0945761B1 (en) | Method of manufacturing a pellicle and pellicle manufacturing trimming jig | |
JPH04249343A (ja) | 基板分断方法 | |
JP4485314B2 (ja) | 半導体素子の製造方法 | |
JPH05206267A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP4044108B2 (ja) | 半導体ウエハの分割方法 | |
JP2002313613A (ja) | チップ電子部品の製造方法 | |
KR0171710B1 (ko) | 자기헤드의 제조방법 | |
JP3853873B2 (ja) | 半導体ウエハの分割方法 | |
JPH0621219A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP2798274B2 (ja) | チップ状部品の製造方法 | |
JPH07201784A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JPH06302690A (ja) | 基板の分割方法 | |
JP2932847B2 (ja) | ビームリード型半導体デバイスの製造方法 | |
JP2687573B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP2001267342A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP2000315664A (ja) | スライシング加工方法 | |
JP2589417B2 (ja) | ダイシングソーを用いた小物部品の加工方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040216 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20050701 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050907 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050920 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051003 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091021 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091021 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101021 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111021 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121021 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131021 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |