JPH11315940A - ゲートバルブ - Google Patents

ゲートバルブ

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JPH11315940A
JPH11315940A JP14052898A JP14052898A JPH11315940A JP H11315940 A JPH11315940 A JP H11315940A JP 14052898 A JP14052898 A JP 14052898A JP 14052898 A JP14052898 A JP 14052898A JP H11315940 A JPH11315940 A JP H11315940A
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JP
Japan
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valve
valve body
cross
opening
valve seat
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JP14052898A
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Taisuke Matsumoto
泰輔 松本
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Original Assignee
Ulvac Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空領域内には弁体の開閉動作に伴う摺動な
いしは回動する部材を持たず、かつ高真空側の真空のバ
ックグランドが劣化せず、長期間にわたってシールリン
グの交換を必要としないゲートバルブを提供すること。 【解決手段】 開口部2の開閉する弁体10の移動、す
なわち開口部2の周囲の弁座3へ押圧される圧接位置
と、圧接位置から水平方向へ離隔した対向位置との間の
移動が弁体10を下端部に固定した軸15の中央部また
は上端部のピン25を中心とする軸15の旋回で行われ
る場合の、圧接位置における弁体10の面と弁座3の面
との間に形成される不均等な間隔に適合させた不均等な
太さを有する0リング11’を弁体10または弁座3に
取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゲートバルブに関す
るものであり、更に詳しくは、流路内には弁体の開閉に
伴って回動ないしは摺動する部材を持たず、かつシール
リングが片当りを生じないゲートバルブに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ゲートバルブは各工業分野で使用される
バルブであり、半導体装置の製造設備にも広く採用され
ているが、低真空側と高真空側との間に設けられる場
合、低真空側の圧力が高く、高真空側の圧力が低い正圧
力の状態の場合は勿論、逆圧力の状態、すなわち、低真
空側の圧力が高く、高真空側の圧力が低い場合にも、シ
ールすることが望まれることから、従来は流体の通路と
なる弁箱内にガイドローラないしはカムを用いて、弁板
を弁座へ圧接する機構のものが多く使用されたきた。そ
して開閉時には弁体とシールリングとが摺動するもので
あった。
【0003】近年、半導体装置が微細化が進むに伴って
製造工程内に高い清浄度が要請されるようになり、真空
領域で使用すると摩擦抵抗が大となり、摩擦は半導体装
置を汚染させる微小な粒子、すなわちパーティクルを発
生させることから、開閉機構には摺動や転動による摩擦
部分のないことが望まれている。
【0004】(従来例1)例えば特開昭60−2226
70号公報に係る「ゲートバルブ」には、図6に示すよ
うなシャッタの移動機構が例示されている。すなわち、
真空容器の低真空室Iと高真空室IIとを遮断するゲート
バルブの低真空室Iの側面には、シャッタ52と密着し
てシールするOリング58と、シャッタ52を閉めた時
に所定の位置で止めるストッパ57とが取り付けられて
いる。シャッタ52は二組のピン55とリンク53によ
って軸54に対して常に平行が保たれるように支持され
ている。そして、この状態ではシャッタ52は自重によ
りピン52を中心にして下方に旋回しようとするため、
ばね56により支えられている。止め板59はOリング
58とシャッタ52とが摺動しない程度の隙間にばね5
6の力を止めて、シャッタ52を所定の位置に保持する
ものである。軸54は大気中と低真空室Iがリークする
ことなく、人力や油、空圧シリンダ等により上下できる
ように、ベローフランジ60でシールされている。
【0005】この特開昭60−222670号公報に開
示のゲートバルブは軸54と共に上昇するシャッタ52
がストッパ57によって上昇を停止されるに対して、軸
54はそのまま上昇することによって、ピン55、リン
ク53が働いてシャッタ52は水平方向へ押され、摺動
することなくOリング58と密接する。従ってOリング
58のシール面が傷を受けたり硬化することはなく、O
リング58を長寿命化させるが、開閉時に摩擦するピン
55、リンク53がパーティクルの発生源となることを
避け得ないものである。
【0006】(従来例2)また、特開平2−22996
7号公報に係る「無しゅう動真空ゲートバルブ」には、
そのゲートバルブVの側断面図である図7に示すような
開閉機構が例示されている。すなわち、弁箱1の一方の
側壁11 に図7の右方から見て横方向に長い長方形状の
開口部2が設けられ、その周囲に弁座3が形成されてい
る。また、他方の側壁12 にも同様な開口部2’が設け
られており、弁箱1内および開口部2’の外側が低真空
側L、開口部2の外側が高真空側Hとなる。そして、図
7の右方から見て、弁箱1の頂壁10 の上面の両端部に
は板状の支持架台5が設置されている。弁箱1の内部に
は開口部2を閉じるための厚板状の弁体10が弁座3と
対向する面を弁座3とほぼ平行にして配置され、その面
には弁座3と接触するOリング11が取り付けられてい
る。また、弁箱1の内部には弁体保持板12が設けら
れ、その端部を示す図8を参照して、弁体保持板12の
両端部には弁体取付板13が固定されており、弁体取付
板13はばね部材としての半山のベローズ14を介して
弁体10を保持している。
【0007】弁体保持板12は軸15の下端部に固定さ
れており、軸15は弁箱1の頂壁10 の開口100を緩く
貫通して上方へ延長され、上端部の近くにおいて、図7
の右方向から見て、下開きのコ字形状の内部旋回枠20
の水平な腕部材201 の中心部に固定されている。すな
わち、内部旋回枠20は、水平方向の腕部材201 と、
その両端部から垂下する脚部材202 からなっている。
脚部材202 の下部には、図9に示すように、逆U字状
のスロット21が形成されており、そのU字の底部のピ
ン25によって旋回自在に保持され、ピン25は支持架
台5の下部に固定されている。
【0008】また、内部旋回枠20の外側には図示を省
略した同様な外部旋回枠が設けられており、同じくピン
25によって旋回自在に保持されている。そして図7へ
戻りその外部旋回枠の水平方向の腕部材には空気シリン
ダ35が下方に向けて固定されており、そのピストン棒
36の下端部は軸15の上端部に固定されている。
【0009】また、弁箱1の頂壁10 の開口100の内周
壁と内部旋回枠20の腕部材201の下面との間にはシ
ール部材としてのベローズ38が軸15を覆うように設
けられており、弁箱1の内部を気密に保持している。
【0010】更には、両支持架台5の上端部の間にはピ
ン41を介して水平方向に空気シリンダ保持板40が旋
回自在に取り付けられており、軸15に連結された空気
シリンダ35の両側において、空気シリンダ保持板40
に空気シリンダ42が取り付けられており、そのピスト
ン棒43は内部旋回枠20の腕部材201 の上面に固定
されたピストン棒保持部材45の上端部にピン46を介
して旋回自在に取り付けられている。
【0011】図7において、弁体10は開放の第一段階
の終了ないしは閉鎖の第二段階の開始の状態にあり、開
口部2と対向する対向位置にあって、空気シリンダ35
のピストン棒36および空気シリンダ42のピストン棒
43はそれぞれ押し出しの最大行程にあるが、この状態
から開放する場合、開放の第二段階として、空気シリン
ダ35が作動してピストン棒36を上方へ行程Sだけ引
き上げると、このピストン棒36に固定されている軸1
5が弁体保持部材12、弁体取付板13、ベローズ14
を介して弁体10を上昇させ、弁箱1の開口部2に干渉
しない上方位置まで上昇されて完全開放状態となる。こ
の時、軸15と一体的な内部旋回枠20はその脚部材2
2 の逆U字状のスロット21がピン25に案内されて
上昇し、同時に内部旋回枠20に固定されたピストン棒
保持部材45にピン46を介してピストン棒43が連結
されている空気シリンダ42、および空気シリンダ42
を取り付けている空気シリンダ保持板40が回転軸41
の回りを旋回する。
【0012】そして、完全開放状態にある弁体10を閉
鎖させるには、先ず、閉鎖の第一段階として、空気シリ
ンダ35を作動させてピストン棒36、弁体操作棒1
5、弁体保持板12、弁体取付板13、およびベローズ
14を介して弁体10を対向位置まで下降させ図7に示
す状態とする。この状態において、ピストン棒36はそ
の押し出しの最大行程にあり、内部旋回枠20の脚部材
202 のスロット21の底部210 はピン25の上に横
たわり、空気シリンダ42のピストン棒43はその押し
出しの最大行程にある。
【0013】次いで、閉鎖の第二段階として、空気シリ
ンダ42のピストン棒43を引っ込めるように作動させ
ると、ピストン棒保持部材45を介して内部旋回枠20
がピン25の回りに反時計方向に旋回する。従って弁体
10は弁座3に対して押圧される圧接位置へ移動され、
弁体10に取り付けられたOリング11を弁座3に対し
て強大な力で押圧し、開口部2を完全にシールする。
【0014】そして、この閉鎖状態にある開口部2を開
放させるには、先ず、開放の第一段階として、空気シリ
ンダ42のピストン棒43を最大行程まで押し出させて
図7に示す開放の第二段階とし、すなわち弁体10を対
向位置へ移動させ、次いで、上述したように、空気シリ
ンダ35のピストン棒36を引っ込ませて弁体10を上
方位置へ移動させる。
【0015】すなわち、このゲートバルブVの開閉は、
弁体10の二つの動作によって行われる。一つの動作
は、弁体10が図7に示す位置、すなわち開口部2とほ
ぼ同じ高さで離隔して対向する対向位置と、弁体10が
完全開放状態となる上方位置との間の上下方向の直線的
な移動であり、この移動の行程の大きさは開口部2の上
下方向の寸法、すなわち、開口部2の高さによって決ま
る。他の動作は弁体10が図7に示す対向位置と、弁体
10が開口部2の弁座3に押圧される圧接位置との間に
おける水平方向の移動であり、軸15がピン25の回り
に旋回することによって行われる。すなわち、このゲー
トバルブVの直接の開閉は弁座3に対する弁体10の旋
回的な移動によって行われている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記のゲートバルブV
の閉鎖時において、Oリング11と弁座3との接触状態
が不均等であると、接触圧力の小さい部分においても十
分な気密性を維持するだけの変形を与えなければならな
いが、そうすると、接触圧力の大きい部分には必要以上
の変形が加わるので、“へたり”を生じやすくなり、短
期間にシールリングの交換が必要になるだけでなく、全
体として大きい押圧力を必要とするようになる。従っ
て、弁座3へのOリング11の押圧力はその全長にわた
って均等であることが望ましいが、弁体10が旋回的に
移動して開口部2が閉鎖されるので、長方形状の開口部
2の長手方向である横方向には押圧力は比較的に均等に
配分されるが、開口部2の高さ方向には均等な配分は得
難い。すなわち、弁体10は開口部2を完全に開放する
ために上方位置への移動が必要であり、その際にOリン
グ11と弁座3とが接触しないように離れた位置すなわ
ち対向位置にあらねばならないが、弁体10の開閉動作
はピン25を中心とする旋回であるために、弁体10の
面および弁座3の面が共に垂直であると、弁体10が旋
回して弁座3に押圧される圧接位置では、両者の面は平
行ではなくなるからであり、開口部2の上部と下部で均
等な押圧力は得難くなる。上記の問題に対して、弁体1
0はばね部材である半山のベローズ14を介して弁体取
付板13に取り付けられているが、押圧力は小寸法のゲ
ートバルブの場合の200kgから大寸法の場合の70
0〜800kgとされており、ベローズ14はその取付
部を含めて弁体10の開閉毎の繰り返しの屈曲に耐える
ものであることが必要になる。
【0017】勿論、開口部2の高さが小さい場合にはそ
れほど問題とはならず、ゲートバルブVの開口部2が横
長とされる理由でもある。しかし、開口部2の高さが大
になると、上述したように、開口部2の上部と下部とで
はOリング11の押さえ圧力が不均等になり、いわゆる
片当りとなって、Oリング11の潰れ度合いが不均等に
なることから、低真空側と高真空側との間のシールは可
能であるが、Oリング11を透過するガスが無視できな
くなり、正圧力の場合には、低真空側から高真空側へガ
スが透過するので、高真空側の真空のバックグランドが
劣化する。
【0018】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、正圧
力の場合、逆圧力の場合にもシールが可能で、真空領域
内には弁体の開閉動作に伴う摺動ないしは回動する部材
を持たず、高真空室の真空のバックグランドが劣化せ
ず、長期間にわたってシールリングの交換を要しないゲ
ートバルブを提供することを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の課題は請求項1の
構成によって解決されるが、その解決手段としての、本
発明の請求項1のゲートバルブは、外部に対して気密に
保持された弁箱内において、弁箱の開口部と若干離隔し
て対向する対向位置とその上方位置との間の弁体の上下
方向の移動が弁体を一端部に取り付けた軸の直線的な昇
降によって行われ、前記の対向位置と開口部の周囲の弁
座にシールリングを介して押圧する圧接位置との間の弁
体の水平方向の移動が軸の中間部または他端部に設けら
れた支点を中心とする軸の旋回によって行われて開口部
が開閉され、かつ弁体を上下方向と水平方向とに移動さ
せる軸の駆動機構が弁箱の外部に設置されたゲートバル
ブであり、対向位置にある弁体の面と弁座の面とが平行
である第一の場合には、シールリングは開口部の周囲に
おいて支点より最も遠い部分から最も近い部分にかけて
太さを漸次大とし、対向位置にある弁体の面と弁座の面
とが支点側の中心点に中心角を持って開いている第二の
場合には、シールリングは開口部の周囲において支点に
最も近い部分から最も遠い部分にかけて太さを漸次大と
したものを使用している。
【0020】また請求項2のゲートバルブは、対向位置
にある弁体の面と弁座の面が平行である第一の場合、ま
たは対向位置にある弁体の面と弁座の面が支点側の中心
点に中心角を持って開いている第二の場合におけるシー
ルリングに、最も細い部分の断面が直径2aの円形とさ
れ、最も太い部分の断面が直径2a+1mm以下、好ま
しくは2a+0.2〜0.5mmの円形とされたもの、
または、最も細い部分の断面が直径2aの円形とされ、
最も太い部分の断面が前記弁体または前記弁座への取付
け部分から前記弁体と前記弁座との圧接時に潰し代とな
る部分に至る径を2a+1mm以下、好ましくは2a+
0.2〜0.5mmとされた長円形のもの、もしくは最
も太い部分の断面が直径2aの円形とされ、最も細い部
分の断面が前記取り付け部分から前記潰し代となる部分
に至る径を2a−1mm以上、好ましくは2a−0.2
〜0.5mmとされた長円形のものを使用している。
【0021】また請求項3のゲートバルブは、開口部が
弁体の上下の移動方向と交差する横方向に長い長方形状
とされ、それに応じてシールリングが長方形状とされて
おり、上記の第一の場合のシールリングでは支点から遠
い方の長辺部分であり、第二の場合のシールリングでは
支点から近い方の長辺部分である細い長辺部分の断面が
半径aの円形とされ、これと対向する長辺部分である太
い長辺部分の断面が弁体または弁座への取付け側を半径
aの半円形、潰し代となる側を圧縮方向の長さa+0.
2〜0.5mmの半長円形とされるか、もしくは太い長
辺部分の断面が半径aの円形とされ、これと対向する細
い長辺部分の断面が弁体または弁座への取付け側を半径
aの半円形、潰し代となる側を圧縮方向の長さa−0.
2〜0.5mmの半長円形とされ、かつ、両短辺部分が
それぞれ一方の端部の断面形状を細い長辺部分の断面形
状と整合され、他方の端部の断面形状を太い長辺部分の
断面形状と整合され、かつそれらの間は細い部分から太
い部分にかけて太さが漸次大とされている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
ゲートバルブについて、具体的に説明する。
【0023】本実施の形態のゲートバルブは基本的には
図7に示した従来例2と同様に構成され作用するので、
図7を援用して説明する。
【0024】本実施の形態のゲートバルブは、従来例2
において説明したように、弁体10が図7に示す開口部
2と対向する対向位置と弁体10がゴム製のOリング1
1を介して開口部2の周辺の弁座3に押圧される圧接位
置との間における水平方向の移動と、対向位置とその上
方位置との間の上下方向の移動とによって開口部2が開
閉される。すなわち、弁体10の上下方向の移動は、図
7に示す状態から、弁体10を下端部に取り付けた軸1
5が、その上端と連結されている空気シリンダ35のピ
ストン棒36が引戻されることにより、弁体10が対向
位置から上方位置へ移動され、その逆にピストン棒36
が押し出されて上方位置から対向位置へ移動される。ま
た、弁体10の水平方向の移動は、図7に示す状態か
ら、ピストン棒保持部材45に先端が取り付けられた空
気シリンダ42のピストン棒43が引き戻され、軸15
が支持架台5に固定された図8に示すピン25の回りに
反時計方向に旋回されることにより、弁体10は対向位
置から弁座3との圧接位置へ移動され、その逆にピスト
ン棒43が押し出されて弁座3との圧接位置から対向位
置へ移動される。
【0025】そして上述したように、弁体10は上下方
向の移動時に弁座3と接触することを避けるために、弁
座3とは離隔した対向位置にあるが、この時、弁体10
の面と弁座3の面とが、請求項1で第一の場合と定義す
るように、平行であると、弁体10が対向位置から旋回
的に移動して弁座3との圧接位置へ移動された時には、
平行でなくなる。図1はその状況を誇張し簡略化して示
す図であり、図7と同様な符号を付している。弁体10
を下端部に固定した軸15がピン25の回りに図示を省
略した空気シリンダ42によって実線で示す位置から一
点鎖線で示す圧接位置へ移動させた場合を示す。なお、
軸15はその上端部に固定されたピストン棒36を有す
る空気シリンダ35によって弁体10を上下させるが、
現在の説明に直接の関係はない。図1に示すように、圧
接位置において弁体10の面と弁座3の面とは平行とな
らず、弁体10のピン25から遠い方の下辺と弁座3と
の間隔がピン25に近い方の上辺と弁座3との間隔より
も小さくなる。従って、図1の圧接位置にある弁体10
と弁座3との間にOリング11が存在する場合、Oリン
グ11は不均等に押圧され変形されて、いわゆる片当り
となる。図1においては、図7と対応させて、弁体10
をピン25の直下よりも弁座3側に位置させたが、弁体
10とピン25との上下方向の相対的な位置とは無関係
に、弁座3とは離隔した対向位置にある弁体10が旋回
によって弁座3との圧接位置へ移動される限り、必ず発
生する問題である。なお、このことはピン25と弁体1
0との間の距離が大の場合には問題は小さく、弁体10
の水平方向の移動に必要なピン25の旋回の角度に支配
される問題であり、必要な旋回角度が大である程、問題
も大きくなる。
【0026】上記の場合のほかに、弁体10が対向位置
にある時に、弁体10の面と弁座3の面とが、請求項1
で第二の場合と定義するように、ピン25側の中心点に
中心角を持って開いている場合がある。この場合には、
弁体10が旋回によって弁座3との圧接位置へ移動する
時点で、弁体10と弁座3との間にOリング11は不均
等に圧縮される。すなわち、ピン25に近い部分は強く
圧縮され、ピン25から遠い部分は弱く圧縮されて、い
わゆる片当りとなる。
【0027】この問題に対処するために、本実施の形態
のゲートバルブは部分によって太さの異なるシールリン
グを使用するようにしたものである。すなわち、対向位
置にある弁体10の面と弁座3の面とが平行である第一
の場合において、Oリング11’は図1に示した弁体1
0と弁座3との間隔に対応して各部の太さが設定されて
おり、図2はその斜視図、図3はその平面図、図4は図
3における[4]−[4]線方向の部分省略断面図であ
る。すなわち、Oリング11’の圧接位置において弁体
10と弁座3との間隔が小さくなる箇所に対応する長辺
部分11’Aの断面は半径aの円形とされ、弁体10と
弁座3との間隔が大きくなる長辺部分11’Cの断面は
厚さ方向に長い長円形とされている。そして、その長円
形のうち、弁体10または弁座3のOリング溝への取り
付け側となる部分は半径aの半円形とし、弁体10と弁
座3との圧接時に潰し代となる部分の圧縮方向の長さを
a+0.2〜0.5mmの半長円形とされている。ま
た、両短辺部分11’B、11’Dの断面はそれぞれの
両端が接続されている長辺部分11’Aまたは長辺部分
11’Cの断面と整合され、その間において両短辺部分
11’B、11’Dの太さは漸次に大とされている。ま
た、図5は弁体10のOリング溝10aにOリング1
1’を嵌め込んだ場合を示す断面図である。なお、Oリ
ング11’は弁体10または弁座3の何れの方に取り付
けてもよい。
【0028】本実施の形態のゲートバルブは次のように
作用する。すなわち、本実施の形態のゲートバルブは弁
体10を対向位置から施回的に移動される圧接位置にお
いて、弁体10と弁座3との間に生じる不均等な間隙に
対応して太さの異なるOリング11’を使用するので、
Oリング11’が弁体10と弁座3との間において均等
に圧接され潰れ度合いが均等になる。従ってまた、低真
空圧側から高真空側へのOリング11’を透過するガス
量が大になるようなことはなく、高真空側の真空のバッ
クグランドが劣化しない。そのほか、弁体10を軸15
の旋回によって弁座3に圧接しているので、低真空圧側
と高真空側とにおいて圧力が正圧力の場合、逆圧力の場
合の何れの場合もシールが可能であるほか、真空領域で
は弁体10とOリング11’と弁座3との間で摩擦を生
じないので真空領域を汚染するようなパーティクルを発
生せず、また弁体10を開閉動作の駆動機構を真空領域
外に設置しているので、その回動や摺動によって発生す
るパーティクルによって汚染されることもない。
【0029】本実施の形態のゲ−トバルブは以上のよう
に構成され作用するが、勿論、本発明はこれに限られる
ことなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が
可能である。
【0030】例えば、本実施の形態においては、弁体1
0が対向位置にある時に、弁体10の面と弁座3の面と
が平行であり、軸15の旋回の中心であるピン25に近
い長辺部分は太く、ピン25に遠い長辺部分は細い長方
形状のOリング11’を使用する第一の場合を例示した
が、弁体10が対向位置にある時に、弁体10の面と弁
座3の面とがピン側の中心点に中心角を持って開いてい
る第二の場合においては、第一の場合とは逆にピン25
に近い長辺部分は細く、ピン25から遠い長辺部分は太
い長方形状のOリングを必要とする。Oリングは弁体1
0または弁座3から取り外すことが可能であるから、O
リングは第一の場合と第二の場合とに共通に使用でき
る。
【0031】また本実施の形態におけるOリング11’
は、細い長辺部分の断面を半径aの円形とし、太い長辺
部分の断面は弁体10または弁座3への取付け側を半径
aの半円形、潰し代となる側を圧縮方向の長さa+0.
2〜0.5mmの半長円形としたが、これとは逆に、太
い長辺部分の断面を半径aの円形とし、細い長辺部分の
断面は弁体10または弁座3への取付け側を半径aの半
円形で、潰し代となる側を圧縮方向の長さa−0.2〜
0.5mmの半長円形としてもよい。
【0032】また本実施の形態においては、Oリング1
1’の細い長辺部分の断面を半径aの円形とし、太い長
辺部分の断面は弁体10または弁座3への取付け側を半
径aの半円形、潰し代となる側を半長円形としたが、何
れの長辺部分の断面も円形とし、細い長辺部分を直径2
aの円形とし、太い長辺部分は直径2a+0.2〜0.
5mmの円形としてもよい。弁体10または弁座3にお
ける取り付け溝の加工は複雑になるが、Oリングの製作
は簡便化される。
【0033】また本実施の形態においては、開口部20
の形状を横長の長方形状としたが、長方形状以外の形
状、例えば正方形状、円形状とし、それに応じてOリン
グ11’の形状を正方形状、円形状としてもよい。ま
た、Oリング11’をゴム製として説明したが金属チュ
ーブ製や、ゴム被覆金属チューブ製であってもよい。
【0034】また本実施の形態においては、弁箱1の両
側壁に開口部2、2’を有する形状のゲートバルブを例
示したが、低真空室と高真空室との境界壁の開口部を仕
切るように設けられるゲートバルブについても、本発明
は適用される。
【0035】また本実施の形態のゲートバルブは基本的
には同様に構成される従来例2のゲートバルブVのベロ
ーズ14を省略することができる。
【0036】また本実施の形態においては、弁体10の
開閉動作のなかで、弁座3から離隔した対向位置から上
方位置への上下方向の移動を説明したが、これはゲート
バルブの取り付けの向きによって定まるものであり、上
下を逆に取り付ける場合には下方位置への移動となるこ
とは容易に理解されるであろう。
【0037】
【発明の効果】本発明は以上に説明したような形態で実
施され、次ぎに記載するような効果を奏する。
【0038】本実施の形態のゲートバルブはOリング1
1’が弁体10と弁座3との間において均等に圧接され
潰れ度合いが均等になる。従ってまた、低真空圧側から
高真空側へのOリング11’を透過するガス量が大にな
るよなことはなく、高真空側の真空のバックグランドが
劣化しない。また、真空領域内には回動や摺動、その
他、摩擦を伴う開閉機構が存在しないので、開閉機構に
よるパーティクルは発生せず、真空領域を汚染しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】弁体の弁座との圧接位置における傾きを説明す
る図である。
【図2】実施の形態のゲートバルブに使用されるOリン
グの斜視図である。
【図3】同平面図である。
【図4】図3における[4]−[4]線方向の断面図で
ある。
【図5】同OリングをOリング溝に取り付けた時に断面
図である。
【図6】従来例1のゲ−トバルブの断面図である。
【図7】従来例2のゲ−トバルブの断面図である。
【図8】図7に示されない一部分の断面図である。
【図9】図7に示されない他の部分の断面図である。
【符号の説明】
1 弁箱 2 開口部 3 弁座 5 支持架台 10 弁体 11 Oリング 11’ Oリング 15 軸 20 内部旋回枠 21 スロット 25 ピン 35 空気シリンダ 36 ピストン棒 38 ベローズ 42 空気シリンダ 43 ピストン棒 45 ピストン棒保持部材 46 ピン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部に対して気密に保持された弁箱内に
    おいて、前記弁箱の開口部と若干離隔して対向する対向
    位置とその上方位置との間の弁体の上下方向の移動が前
    記弁体を一端部に取り付けた軸の直線的な昇降によって
    行われ、前記対向位置と前記開口部の周囲の弁座にシー
    ルリングを介して押圧する圧接位置との間の前記弁体の
    水平方向の移動が前記軸の中間部または他端部に設けら
    れた支点を中心とする前記軸の旋回によって行われて前
    記開口部が開閉され、かつ前記弁体を前記上下方向と前
    記水平方向とに移動させる前記軸の駆動機構が前記弁箱
    の外部に設置されたゲートバルブにおいて、 前記対向位置にある前記弁体の面と前記弁座の面とが平
    行である第一の場合には、前記シールリングは前記開口
    部の周囲において前記支点より最も遠い部分から最も近
    い部分にかけて太さが漸次大とされており、前記対向位
    置にある前記弁体の面と前記弁座の面とが前記支点側の
    中心点に中心角を持って開いている第二の場合には、前
    記シールリングは前記開口部の周囲において前記支点に
    最も近い部分から最も遠い部分にかけて太さが漸次大と
    されていることを特徴とするゲートバルブ。
  2. 【請求項2】 前記第一の場合または前記第二の場合に
    おける前記シールリングの、最も細い部分の断面が直径
    2aの円形とされ、最も太い部分の断面が直径2a+1
    mm以下、好ましくは2a+0.2〜0.5mmの円形
    とされるか、 または、最も細い部分の断面が直径2aの円形とされ、
    最も太い部分の断面が前記弁体または前記弁座への取付
    け部分から前記弁体と前記弁座との圧接時に潰し代とな
    る部分に至る径を2a+1mm以下、好ましくは2a+
    0.2〜0.5mmとした長円形、もしくは最も太い部
    分の断面が直径2aの円形とされ、最も細い部分の断面
    が前記取付け部分から前記潰し代となる部分に至る径を
    2a−1mm以上、好ましくは2a−0.2〜0.5m
    mとした長円形とされている請求項1に記載のゲートバ
    ルブ。
  3. 【請求項3】 前記開口部が前記弁体の上下の移動方向
    と交差する横方向に長い長方形状とされ、それに応じて
    前記シールリングが長方形状とされており、 前記第一の場合の前記シールリングでは前記支点から遠
    い方の長辺部分であり、前記第二の場合の前記シールリ
    ングでは前記支点から近い方の長辺部分である細い長辺
    部分の断面が半径aの円形とされ、これと対向する長辺
    部分である太い長辺部分の断面が前記弁体または前記弁
    座への取付け側を半径aの半円形、前記潰し代となる側
    を圧縮方向の長さa+0.2〜0.5mmの半長円形と
    されるか、もしくは前記太い長辺部分の断面が半径aの
    円形とされ、これと対向する前記細い長辺部分の断面が
    前記弁体または前記弁座への取付け側を半径aの半円
    形、前記潰し代となる側を圧縮方向の長さa−0.2〜
    0.5mmの半長円形とされ、 かつ、両短辺部分がそれぞれ一方の端部の断面形状を前
    記細い長辺部分の断面形状と整合され、他方の端部の断
    面形状を前記太い長辺部分の断面形状と整合され、それ
    らの間は細い部分から太い部分にかけて太さが漸次大と
    されている請求項1または請求項2に記載のゲートバル
    ブ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012128029A1 (ja) * 2011-03-18 2012-09-27 東京エレクトロン株式会社 ゲートバルブ装置及び基板処理装置並びにその基板処理方法

Cited By (3)

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