JP2000337553A - 真空装置及び真空ゲート弁 - Google Patents

真空装置及び真空ゲート弁

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JP2000337553A
JP2000337553A JP11148447A JP14844799A JP2000337553A JP 2000337553 A JP2000337553 A JP 2000337553A JP 11148447 A JP11148447 A JP 11148447A JP 14844799 A JP14844799 A JP 14844799A JP 2000337553 A JP2000337553 A JP 2000337553A
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Japan
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valve plate
valve
vacuum
bellows
support
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JP11148447A
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English (en)
Inventor
Yoshichika Fukuda
祥愼 福田
Keiji Kato
圭司 加藤
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Shinmaywa Industries Ltd
Original Assignee
Shin Meiva Industry Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空容器2の開口13と略平行な鉛直平面に
沿って昇降移動する支持体駆動ロッド56に固定されて
移動可能な弁板支持体30と、この弁板支持体30に支
持されて真空容器2の開口13を開閉する弁板25と、
弁板支持体30が閉弁位置にあるときに弁板25を開閉
させる平行リンク機構42とを備えた真空ゲート弁20
において、弁板支持体30と弁板25との間に設けられ
て平行リンク機構42を覆う機構収容ベローズ54、及
び支持体駆動ロッド57と弁箱21の底部との間に設け
られて支持体駆動ロッド56を覆う駆動ロッド収容ベロ
ーズ75の耐久性や信頼性を高め、ベローズ54,75
の電気的絶縁処理を不要とし、その磁化を防止する。 【解決手段】 平行リンク機構42を覆う機構収容ベロ
ーズ54と、支持体駆動ロッド56を覆う駆動ロッド収
容ベローズ75とをいずれもPTFE製のベローズとす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空室に可動部を
有する真空装置及び真空ゲート弁に関し、特に、防塵用
及び駆動用のベローズを備えたものに関する技術分野に
属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の真空装置の一種とし
て真空ゲート弁は知られている。例えば実開昭57―8
0767号公報に示されるものでは、真空容器に連通す
る開口を有する弁箱内に弁板支持体を、その背面に軸支
したガイドローラで案内しながら開口と略平行な平面に
沿ってスライド移動可能に配置し、この弁板支持体の前
側に、弁箱の開口を開閉する弁板をカム機構等の弁板駆
動機構を介して接離可能に支持し、弁板支持体の閉弁位
置への移動時に弁板支持体に当接して停止させるストッ
パを設け、弁箱外に駆動手段としてのシリンダを取り付
け、そのピストンロッドを弁箱の壁部を気密状に貫通さ
せて弁板支持体内のカム機構に連結し、シリンダの伸縮
作動により弁板支持体を弁箱内で移動させて弁板を開閉
させ、シリンダにより弁板支持体を開弁位置に移動させ
たときには、その弁板支持体と共に弁板を移動させて弁
箱の開口を開く一方、弁板支持体を閉弁位置に移動させ
たときには、その弁板支持体のストッパとの当接により
弁板をカム機構により弁板支持体から離隔させて弁箱の
開口周りに押し付け、このことで開口を弁板によりシー
ルして閉じるようになされている。そして、この従来の
ものにおいては、弁板支持体と弁板との間にカム機構を
覆うベローズを設けて、カム機構からの発塵の影響を防
ぐようにしている。
【0003】また、この他、特開平4―347084号
や特開平5―106761号の各公報に示されるよう
に、弁板支持体及び弁板を弁箱の開口と略平行な平面に
沿って開き位置及び閉じ位置間で揺動させるようにし、
弁板支持体が閉じ位置にあるときにカム機構やねじ機構
により弁板を弁板支持体に対し接離させて弁箱の開口を
開閉させ、弁板支持体と弁板との間にカム機構やねじ機
構を覆うベローズを設けたもの、或いは特開昭56―9
0165号公報に示されるように、環状の弁板押えを駆
動手段としてのシリンダのピストンロッドに直接に取り
付けて弁箱の開口に沿った平面と略平行にスライド移動
させるようにし、この閉じ位置にある弁板押えの前側に
弁板を配置して、この弁板と弁板押えとを円筒状の駆動
ベローズにより気密状に連結し、この駆動ベローズに対
し圧力流体を給排することにより、弁板を弁箱の壁内面
に接離させて開口を開閉するようにしたものが知られて
いる。
【0004】そして、上記各従来例においては、弁板支
持体、カム機構や弁板押えと、それらを弁箱外部から駆
動するためのシリンダ(駆動手段)とを連結するロッド
が弁箱の壁部を貫通しているので、そのロッドと弁箱壁
部との間に該ロッドを覆うベローズを設けて、ロッドの
移動に伴う発塵の影響を防ぐようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の真空ゲート弁では、カム機構やロッドからの発塵
を防止するための防塵用ベローズ、又は弁板を開閉駆動
するためのアクチュエータとしての駆動ベローズはいず
れも金属製のものが一般的に用いられており、このた
め、以下に説明する問題があった。すなわち、金属製の
ベローズは、テーパリング状の複数の部材の端部同士を
ベローズの山部及び谷部となるように溶接して連続一体
化しているものであるので、多数回の伸縮動作の繰返し
に伴う金属疲労等により山部や谷部等にクラックが発生
することがあり、その場合、防塵機能や気密機能が低下
する。
【0006】また、真空室でワークの処理のために酸や
硫化ガス等の薬品が使用されると、その薬品の影響を受
けて金属製ベローズが腐食する虞れがあり、この腐食に
よってもクラックの発生が助長される。これらのことか
ら金属製ベローズの耐久性、信頼性は今1つ不十分であ
った。
【0007】さらには、真空室に電気的な絶縁処理を施
してワークの処理を行う場合には、金属製ベローズにつ
いても電気的絶縁処理を行う必要があり、その分、処理
工数が増加する。また、金属製ベローズが磁化したとき
には、真空室のワーク処理(例えばプラズマ処理等)の
プロセスが影響を受けるという問題もある。
【0008】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、上記のような真空ゲート弁や、真空室
の可動部と固定部との間にベローズを設ける真空装置に
おいて、そのベローズの構成を変更することで、ベロー
ズの耐久性や信頼性を高めるとともに、ベローズの電気
的絶縁処理を不要とし、その磁化をも防止できるように
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、真空装置の真空室や真空ゲート弁
に配置されるベローズを金属製に代えて樹脂製のものと
した。
【0010】具体的には、請求項1〜6は真空装置の発
明であり、請求項1の発明では、真空室に、固定部に対
し連結手段を介して連結されかつ固定部と相対的に移動
する可動部が設けられた真空装置として、上記可動部と
固定部との間に上記連結手段を覆う樹脂製のベローズが
設けられていることを特徴としている。
【0011】この発明の構成によれば、真空室で固定部
に対し連結手段を介して連結されている可動部が相対的
に移動しても、その可動部と固定部との間にベローズが
設けられ、このベローズにより連結手段が覆われている
ので、この連結手段からの発塵が真空室に拡散するのを
ベローズにより防止できる。
【0012】そして、上記ベローズは樹脂製のものであ
るので、その伸縮動作が繰り返されても山部や谷部等に
クラックが発生し難く、真空室でワークの処理のために
使用される酸や硫化ガス等の薬品の影響を受けてベロー
ズが腐食することもなく、ベローズの耐久性や信頼性を
高めて防塵機能や気密機能を良好に維持することができ
る。
【0013】さらに、上記樹脂製のベローズは電気絶縁
性を有するので、真空室に電気的絶縁処理を施してワー
クの処理を行う場合でも、そのベローズについての電気
的絶縁処理を行う必要がなく、その処理工数を低減する
ことができる。また、樹脂製ベローズは磁化しないの
で、真空室の成膜処理に悪影響を及ぼすこともない。
【0014】請求項2の発明では、真空室に、固定部を
移動可能に貫通する連結手段を介して真空室外の駆動手
段に連結されかつ固定部と相対的に移動する可動部が設
けられた真空装置であって、上記可動部と固定部との間
に上記真空室内の連結手段を覆う樹脂製のベローズが設
けられている構成とする。
【0015】この構成によると、真空室の可動部が真空
室外の駆動手段により、固定部を移動可能に貫通する連
結手段を介して駆動されて固定部と相対的に移動する。
このとき、上記可動部と固定部との間の樹脂製ベローズ
により真空室内の連結手段が覆われているので、連結手
段からの発塵が真空室に拡散するのがベローズにより防
止される。そして、この発明でも、上記ベローズが樹脂
製のものであるので、請求項1の発明と同様の作用効果
が得られる。
【0016】請求項3の発明では、真空室に、固定部に
対し相対移動可能な可動部と、この可動部に連結手段を
介して連結された駆動手段とが設けられた真空装置であ
って、上記可動部と固定部との間に上記連結手段及び駆
動手段を覆う樹脂製のベローズが設けられている構成と
する。
【0017】このことで、真空室の可動部が真空室内の
駆動手段により連結手段を介して駆動されて固定部と相
対的に移動する。このとき、上記可動部と固定部との間
の樹脂製のベローズにより連結手段及び駆動手段が覆わ
れているので、連結手段及び駆動手段からの発塵が真空
室に拡散するのをベローズにより防止できる。また、こ
の発明でも、上記ベローズが樹脂製のものであるので、
上記請求項1の発明と同様の作用効果が得られる。
【0018】請求項4の発明では、真空室に、固定部に
対し相対的に移動可能な可動部と、該可動部及び固定部
の間に連結され、内部圧力の変化に応じて可動部を移動
させる樹脂製の駆動ベローズとが設けられている構成と
する。こうすると、駆動ベローズ内の圧力変化に応じて
可動部が駆動されて固定部に対し相対移動する。そし
て、上記駆動ベローズが樹脂製のものであるので、上記
請求項1の発明と同様の作用効果が得られる。
【0019】請求項5の発明では、上記樹脂製ベローズ
に補強部材が埋設されている構成とする。このことで、
樹脂製ベローズの強度を補強部材により高めて、その耐
久性、信頼性をさらに向上させることができる。
【0020】請求項6の発明では、上記樹脂製ベローズ
は、フッ素樹脂からなるものとする。こうすると、上記
発明の効果が有効に発揮されるのに最適な樹脂製ベロー
ズが得られる。
【0021】請求項7〜12は真空ゲート弁の発明であ
り、請求項7の発明では、真空容器の開口と略平行な平
面に沿って開弁及び閉弁位置間を移動可能な弁板支持体
と、この弁板支持体に接離可能に支持され、上記真空容
器の開口を開閉する弁板と、上記弁板支持体が閉弁位置
にあるときに上記弁板を開閉させる弁板駆動機構と、上
記弁板支持体と弁板との間に設けられ、上記弁板駆動機
構を覆う樹脂製のベローズとを備えたことを特徴として
いる。
【0022】上記の構成により、真空ゲート弁の開弁時
には、弁板支持体が真空容器の開口と略平行な平面に沿
って移動して開弁位置に位置付けられる一方、閉弁時に
は、弁板支持体が閉弁位置に移動し、この閉弁位置で弁
板が弁板駆動機構により弁板支持体から離隔して真空容
器の開口を閉じる。そして、上記弁板支持体と弁板との
間にベローズが上記弁板駆動機構を覆うように設けられ
ているので、この弁板駆動機構からの発塵がベローズ内
に封じ込まれ、その真空容器側への拡散が防止される。
【0023】このとき、上記ベローズは樹脂製のもので
あるので、上記弁板支持体の閉弁位置で弁板が弁板支持
体に対し接離して真空容器の開口を開閉し、その接離動
作に伴いベローズの伸縮動作が繰り返されたとしても、
そのベローズの山部や谷部等にクラックが発生し難く、
真空容器内でワークの処理のために使用される薬品の影
響を受けてベローズが腐食することもなく、ベローズの
耐久性や信頼性を高めて防塵機能や気密機能を良好に維
持することができる。
【0024】また、樹脂製のベローズが電気絶縁性を有
するので、真空容器内に電気的絶縁処理を施してワーク
の処理を行う場合でも、そのベローズについての電気的
絶縁処理を行う必要がないとともに、ベローズの磁化に
より真空容器内の成膜処理に悪影響を及ぼすこともな
い。
【0025】請求項8の発明では、真空容器の開口と略
平行な平面に沿って進退する支持体駆動ロッドと、この
支持体駆動ロッドに固定されて開弁及び閉弁位置間を移
動可能な弁板支持体と、この弁板支持体に接離可能に支
持され、上記弁板支持体が閉弁位置にあるときに真空容
器の開口を開閉する弁板と、上記支持体駆動ロッドと固
定部との間に設けられ、該支持体駆動ロッドを覆う樹脂
製のベローズとを備えた構成とする。
【0026】この発明の構成によると、真空ゲート弁の
開弁時には、支持体駆動ロッドの進退により弁板支持体
が真空容器の開口と略平行な平面に沿って移動して開弁
位置に位置付けられる一方、閉弁時には、弁板支持体が
閉弁位置に移動し、この閉弁位置で弁板が弁板支持体か
ら離隔して真空容器の開口を閉じる。そして、上記支持
体駆動ロッドと固定部との間にベローズが支持体駆動ロ
ッドを覆うように設けられているので、この支持体駆動
ロッドからの発塵が真空容器側に拡散するのがベローズ
により防止される。また、この場合も上記ベローズは樹
脂製であるので、上記請求項7の発明と同様の作用効果
が得られる。
【0027】請求項9の発明では、真空容器の開口と略
平行な平面に沿って進退する支持体駆動ロッドと、この
支持体駆動ロッドに固定されて開弁及び閉弁位置間を移
動可能な弁板支持体と、この弁板支持体に接離可能に支
持され、上記真空容器の開口を開閉する弁板と、上記弁
板支持体が閉弁位置にあるときに上記弁板を開閉させる
弁板駆動機構と、上記弁板支持体と弁板との間に設けら
れ、上記弁板駆動機構を覆う樹脂製の機構収容ベローズ
と、上記支持体駆動ロッドと固定部との間に設けられ、
該支持体駆動ロッドを覆う樹脂製のロッド収容ベローズ
とを備えた構成とする。こうすると、上記請求項7及び
8の発明の作用効果が同時に得られる。
【0028】請求項10の発明では、真空容器の開口と
略平行な平面に沿って開弁及び閉弁位置間を移動可能な
弁板支持体と、この弁板支持体に接離可能に支持され、
上記真空容器の開口を開閉する弁板と、上記弁板支持体
と弁板との間に連結され、弁板支持体が閉弁位置にある
ときに内部圧力の変化に伴って弁板を弁板支持体に対し
接離させて開閉させる樹脂製の弁板駆動ベローズとを備
えたことを特徴としている。
【0029】この構成によれば、真空ゲート弁の開弁時
には、弁板支持体が真空容器の開口と略平行な平面に沿
って移動して開弁位置に位置付けられる一方、閉弁時に
は、弁板支持体が閉弁位置に移動し、この閉弁位置で弁
板駆動ベローズがその内圧の変化により伸長し、このベ
ローズの伸長により弁板が弁板支持体から離隔して真空
容器の開口を閉じる。そして、上記弁板駆動ベローズは
樹脂製であるので、上記請求項7の発明と同様の作用効
果が得られる。
【0030】請求項11の発明では、上記請求項7〜1
0のいずれか1つの発明の真空ゲート弁における樹脂製
ベローズに補強部材が埋設されている構成とする。こう
すると、樹脂製ベローズの強度を補強部材により高め、
その耐久性、信頼性のより一層の向上を図ることができ
る。
【0031】請求項12の発明では、請求項7〜11の
いずれか1つの発明の真空ゲート弁における樹脂製ベロ
ーズは、フッ素樹脂からなるものとする。こうすると、
上記請求項7〜11の発明の効果が有効に発揮されるの
に最適な樹脂製ベローズが得られる。
【0032】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図7は本発明の実
施形態1の全体構成を示し、1は真空装置としての成膜
装置であって、この成膜装置1は真空容器2を有し、そ
の内部に真空室3が形成されている。この真空室3は、
隔壁6により上側の成膜処理室4と下側の搬送室5とに
上下に区画され、隔壁6には両室4,5を連通する開口
部7が形成されている。上側の成膜処理室4には、基板
等からなるワーク(図示せず)を成膜処理するための図
外の成膜手段が設置されている一方、下側の搬送室5に
は、ワークを搬送する図外の搬送装置と、ワークを載置
支持する可動部としてのワークテーブル8とが設置され
ている。このワークテーブル8は、搬送室5つまり真空
容器2の底壁2a(固定部)に形成した貫通孔9を気密
状に貫通する昇降ロッド10(連結手段)の上端部に連
結支持されていて昇降ロッド10と共に底壁2aに対し
相対的に昇降移動する。昇降ロッド10の下端部は真空
容器2の下面(真空室3の外部)に取り付けた駆動手段
としてのエアシリンダ11に駆動連結されており、この
エアシリンダ11の伸縮作動によりワークテーブル8を
搬送室5に臨む下降位置と成膜処理室4に臨む上昇位置
との間で昇降させ、ワークテーブル8を下降位置に位置
付けた状態でその上に搬送装置からワークを載置し、シ
リンダ11の作動によりワークテーブル8を上昇位置に
上昇させて隔壁6の開口部7を通して成膜処理室4に臨
ませ、その状態で成膜手段によりワークに成膜するとと
もに、その成膜処理後はシリンダ11の作動によりワー
クテーブル8を元の下降位置に下降移動させて搬送装置
に移載するようにしている。
【0033】そして、上記ワークテーブル8(可動部)
の下面と真空容器2の底壁2a(固定部)の上面との間
には、上記真空室3内の昇降ロッド10の周りに配置さ
れて該昇降ロッド10を覆う樹脂製円筒状の昇降ロッド
収容ベローズ12が両端部をそれぞれワークテーブル8
下面及び底壁2a上面に気密状に接合した状態で設けら
れており、昇降ロッド10が真空容器底壁2aの貫通孔
9を摺動するときの発塵を昇降ロッド収容ベローズ12
内の空間に封入して、その発塵の真空室3への放出を防
止するようにしている。上記昇降ロッド収容ベローズ1
2は、例えばPTFE樹脂(四フッ化エチレン樹脂=ポ
リテトラフルオロエチレン樹脂)からなるものが好まし
く、例えばその樹脂製ブロックから削出し等によりベロ
ーズ形状に加工される。
【0034】上記成膜装置1における真空容器2の前側
(図7で左側)及び後側(同右側)にはそれぞれ真空チ
ャンバ15,15が配置され、これら前後の真空チャン
バ15,15内には図示しないが上記成膜装置1の真空
容器2内の搬送装置とワークを授受する搬送装置が設置
されている。
【0035】また、成膜装置1の真空容器2と前後の真
空チャンバ15,15との間にはそれぞれ真空ゲート弁
20,20が接続されている。これら前後の真空ゲート
弁20,20はいずれも同じものであるので、図7で右
側に示す後側の真空ゲート弁20のみについて説明する
(図7で左側に示す前側の真空ゲート弁20は真空容器
2に対し後側の真空ゲート弁20と対称に配置され
る)。
【0036】すなわち、図1及び図2に拡大詳示するよ
うに、成膜装置1における真空容器2の後側壁には搬送
室5に連通する開口13が形成され、この開口13が上
記後側の真空ゲート弁20により開閉されて、真空容器
2内の真空室3(搬送室5)と真空チャンバ15内とが
ゲート弁20内の空間を介して連通又は連通遮断される
(尚、真空容器2の前側壁にも同様の開口13が形成さ
れ、この開口13は前側の真空ゲート弁20により開閉
される)。上記後側の真空ゲート弁20は、図5及び図
6に示す如く、真空容器2及び真空チャンバ15間に気
密状に挟まれた矩形状の弁箱21(この弁箱21は密閉
箱状のものであるので、本発明でいう「真空容器」に、
またその内部は「真空室」にそれぞれ相当する)を備え
ている。この弁箱21の前壁(図1、図2及び図5で左
側壁)の上部には真空容器2に連通する前側開口部22
が、また後壁(同右側壁)の上部には後側の真空チャン
バ15に連通する後側開口部23がそれぞれ同じ高さ位
置に形成され、これらの開口部22,23はいずれも左
右方向(図5の紙面と直交する方向。図6では左右方
向)に長い矩形状でかつ真空容器2の開口13と同じ大
きさとされており、この各開口部22,23を介して弁
箱21内の空間が真空容器2内の真空室3及び真空チャ
ンバ15内部と連通している。
【0037】上記弁箱21内には、上記前側開口部22
に対し接離する前後方向に移動して該前側開口部22を
開閉する弁板25が配置されている。この弁板25は前
側開口部22よりも若干大きい矩形状の板材からなり、
その前面外周部には、弁箱21の前壁内面に圧接して弁
板25と弁箱21の前側開口部22周囲の前壁内面との
間をシールするシール部材27が固定保持されている。
【0038】上記弁板25後側の弁箱21内には、弁板
25をその長さ方向である左右方向に離れた左右両側の
2箇所(3箇所以上でもよい)で後面側から同期して後
述の平行リンク機構42,42(弁板駆動機構)を介し
て押圧して前側開口部22を閉じる弁板支持体30(固
定部)が配設されている。すなわち、この弁板支持体3
0は弁板25を接離可能に案内支持するもので、弁板2
5と共に、弁箱21内の下側に位置する開弁位置と、弁
箱21内の上側でかつ前後の開口部22,23に対応す
る閉弁位置との間を上記真空容器2の後側壁の開口13
(弁箱21の前側開口部22)と略平行な鉛直平面に沿
って上下移動可能とされている。
【0039】上記弁板支持体30は、弁箱21の後側開
口部23よりも大きい矩形板状の本体31を有し、この
本体31の前面には、上記弁板25の左右の押圧位置に
対応する部分にそれぞれ各平行リンク機構42の各ガイ
ドローラ51,52を案内するためのガイド部材32が
円環板状の取付部材40により一体的に取付固定されて
いる。上記ガイド部材32は、図3及び図4に示すよう
に、後向きに開口する浅い略皿形状のもので、その下側
壁部が切り欠かれて開放され、この切欠き部分以外の外
周上半部の後端には半径方向外側に延びるフランジ32
aが形成されており、このフランジ32aを取付部材4
0の内周部に係止した状態で該取付部材40をボルト4
1,41,…(1つのみ図示する)により本体31に取
り付けることで、各ガイド部材32が本体31の前面に
取付部材40を介して取付固定されている。
【0040】また、上記弁板支持体30における取付部
材40の下縁部には、弁箱21内を上下方向(後述の弁
板駆動ロッド57の移動方向と同方向)に進退移動する
円筒状の支持体駆動ロッド56の上端部(内端部)が移
動一体に気密状に溶接固定されており、この支持体駆動
ロッド56の昇降移動(長さ方向の移動)により弁板支
持体30が開弁位置と閉弁位置との間を移動する。
【0041】上記ガイド部材32の前壁(底壁)の中心
部には縦長矩形状の開口34が貫通形成されている。ま
た、ガイド部材32の前面には、上記開口34の上下縁
部からそれぞれ水平前側に平行に延びる上下1対の突出
片35,36が上側突出片35下面にあっては開口34
の上縁部下面と、また下側突出片36上面にあっては開
口34の下縁部上面とそれぞれ面一となるように一体に
形成されている。また、上記弁板支持体30の本体31
前面には、上記各ガイド部材32の開口34に対応して
所定深さの矩形凹部31aが形成されている。そして、
上記ガイド部材32の前壁(底壁)と本体31前面の凹
部31aとにより、後述する弁板駆動ロッド57の進退
移動方向(上下方向)と同方向に延びる垂直ガイド部3
3が、また上下1対の突出片35,36ないし開口34
により、弁板25の開閉移動方向(前後方向)と同方向
に延びる水平ガイド部37がそれぞれ形成されている。
【0042】上記弁板支持体30の左右の各ガイド部材
32内には弁板駆動機構としての平行リンク機構42が
配置され、この平行リンク機構42により、上記弁板2
5と後述の弁板駆動ロッド57とが弁板駆動ロッド57
の昇降移動に伴って弁板25が前後方向に移動して弁板
駆動ロッド57に対し接離するように連結されている。
具体的には、上記各ガイド部材32における上下の突出
片35,36間に、弁板25に連結される弁板側リンク
軸としての水平左右方向に延びる上下の前リンク軸4
3,43が上下方向に所定間隔をあけて配置され、この
各前リンク軸43はその左右端部の前側切欠部43a,
43a(図3参照)にて、弁板25後面にボルト締結し
た弁板取付部材45にボルト44,44により締結固定
されている。
【0043】一方、上記各垂直ガイド部33内、つまり
ガイド部材32の開口34の左右両側部分の前壁後面と
本体31前面の各矩形凹部31a底面(前面)との間に
は、弁板駆動ロッド57に連結されるロッド側リンク軸
としての水平左右方向に延びる上下の後リンク軸47,
47が上記前リンク軸43,43と同じ間隔をあけて上
下方向に配置されている。そして、図3に示すように、
上記各前リンク軸43の左右両側寄りに位置する部分に
はそれぞれ樹脂製等の左右リンク48,48の前端部が
揺動可能に支持され、このリンク48,48の後端部
は、それぞれ前リンク軸43の後側に対応して位置する
後リンク軸47の左右両側寄り部分に揺動可能に支持さ
れており、前後のリンク軸43,47同士は左右1対の
リンク48,48により連結されている。
【0044】さらに、上記上下の後リンク軸47,47
は、その左右中央部にて、それぞれガイド部材32内を
上下方向に延びる弁板駆動ロッド57の上端部に上記間
隔をあけて取付固定されている。この上下の後リンク軸
47,47の弁板駆動ロッド57との連結構造はいずれ
も同じで、各後リンク軸47の左右中央部にはその略前
半部を平面状に切り欠いた嵌合部47aが、また弁板駆
動ロッド57にはその略後半部を平面状に切り欠いてな
る嵌合部57aがそれぞれ形成されており、後リンク軸
47と弁板駆動ロッド57とは、互いに交差しかつ各々
の嵌合部47a,57aで嵌合した状態で両者を前後方
向に貫通するボルト58により一体的に締結固定されて
いる。よって、上記前後のリンク軸43,43,47,
47及び上下両側のリンク48,48,…により平行リ
ンク機構42が構成されている。
【0045】上記各前リンク軸43の左右中央部には、
上記水平ガイド部37により水平前後方向に案内される
樹脂製等の前ガイドローラ51が回転可能に支持されて
いる。つまり、上側に位置する前リンク軸43上の前ガ
イドローラ51は、ガイド部材32の上側突出片35下
面ないし開口34の上縁部下面に沿って、また下側の前
リンク軸43上の前ガイドローラ51は、下側突出片3
6の上面ないし開口34の下縁部上面に沿ってそれぞれ
前後方向(弁板25の開閉移動方向と同方向)に移動可
能に転動案内されるようになっており、これら上下の前
ガイドローラ51,51の案内により弁板25がガイド
部材32(弁板支持体30)に対し上下方向に相対移動
不能に位置決めされた状態で前後移動する。
【0046】また、上記各後リンク軸47の左右端部に
はそれぞれ上記垂直ガイド部33により垂直上下方向
(弁板駆動ロッド57の進退移動方向と同方向)に案内
される樹脂製等の後ガイドローラ52,52が回転可能
に支持されている。つまり、これら後ガイドローラ5
2,52は、ガイド部材32の開口34の左右両側の前
壁後面と本体31前面の各凹部31a底面との間を転動
して案内される。
【0047】そして、上記弁板支持体30が弁箱21内
上側の閉弁位置にあるときに、その内部で弁板駆動ロッ
ド57のみを昇降移動させることで、平行リンク機構4
2により弁板25を弁板支持体30に対し接離するよう
に前後方向に移動させて弁箱21の前側開口部22(真
空容器2後側壁の開口13)を開閉し、図2に示すよう
に、弁板駆動ロッド57を下降させたときには、平行リ
ンク機構42の各リンク48を後側に向かって下側に向
かうように傾斜させ、弁板25を弁板支持体30(弁板
駆動ロッド57)に接近させて弁箱21の前側開口部2
2周りの前壁から離隔させることで、その開口部22を
開く一方、図1に示すように、弁板駆動ロッド57を上
昇させたときには、平行リンク機構42の各リンク48
を前後方向に水平に配置し、弁板25を弁板支持体30
から離して前側開口部22周りの前壁内面に押し付ける
ことで、その開口部22を閉じるようになっている。
【0048】さらに、上記弁板支持体30における各取
付部材40の前端部と、その前側の弁板25における各
弁板取付部材45の後面との間に亘り樹脂製円筒状の機
構収容ベローズ54が両者の接離方向に伸縮可能に設け
られている。この機構収容ベローズ54は、上記昇降ロ
ッド収容ベローズ12と同様にPTFE樹脂からなるも
のが好ましく、そのブロックから削出し等により加工さ
れる。機構収容ベローズ54の前後端部はそれぞれ弁板
取付部材45及び取付部材40に気密状に接合されてお
り、この機構収容ベローズ54、弁板25(弁板取付部
材45)及び弁板支持体30で囲まれる気密状の空間に
上記平行リンク機構42が収容されている。すなわち、
機構収容ベローズ54は、平行リンク機構42から発生
する塵を密閉空間内に封じ込めて弁箱21内の空間ない
し真空容器2内の真空室3への放出を防止するものであ
る。
【0049】上記弁板支持体30が弁箱21内で開弁位
置及び閉弁位置間を昇降する動きと、この弁板支持体3
0に対し弁板25が接離する動きとは、いずれも弁箱2
1の底壁外側からの駆動により行われるようになってい
る。つまり、図5及び図6に示すように、弁箱21の底
壁において各平行リンク機構42の真下の部分(上記弁
板25の左右の押圧位置に対応する部分)には開口部2
1a,21aが形成され、この各開口部21a下面に
は、上下方向に延びかつ上端が開口する有底状の筒部6
0の上端部が同心状にかつ気密状に接合され、この筒部
60の底部中心には中心孔60aが貫通形成されてい
る。さらに、上記筒部60の下側には円筒状のストッパ
61が同心状に接続固定されている。
【0050】そして、上記支持体駆動ロッド56は上記
弁箱21底壁の開口部21aないし筒部60に挿通さ
れ、その下端部(外端部)は、筒部60底部の中心孔6
0aを気密状に貫通した後に弁箱21外であるストッパ
61内を下側に延びてその下側に突出し、この下端部に
は円板状の上側プレート62が移動一体に取付固定され
ており、支持体駆動ロッド56の昇降移動(長さ方向の
移動)により弁板支持体30を開弁位置及び閉弁位置間
で移動させ、後述のベローズ取付フランジ74が略弁箱
21の底壁の位置に移動したときを弁板支持体30の開
弁位置に、また上側プレート62がストッパ61の下面
に当接したときを閉弁位置にそれぞれ設定している。
【0051】一方、上記弁板25を弁板支持体30に対
し接離させて開閉させるための上記弁板駆動ロッド57
は、弁板25の開閉移動方向と略直角な上下方向に進退
移動するもので、上記筒状の支持体駆動ロッド56内に
それと同軸状に摺動可能に挿通されている。この弁板駆
動ロッド57は、上記弁板支持体30における取付部材
40の下端部に支持体駆動ロッド56と同心状に形成し
た挿通孔40aに挿通され、その上端部は、既述の如く
弁板支持体30のガイド部材32内に位置して平行リン
ク機構42の後リンク軸47,47に移動一体に連結さ
れている。弁板駆動ロッド57の下端部(外端部)は支
持体駆動ロッド56の下端部から突出して弁箱21外に
延び、この下端部には上側プレート62と略同径の円板
状の下側プレート63が移動一体に取付固定されてお
り、弁板駆動ロッド57が支持体駆動ロッド56に対し
相対的に摺動して長さ方向に移動することにより、弁板
25の開き状態及び閉じ状態を切り換え、下側プレート
63が上側プレート62から最も離れて後述のリンク機
構66,66が伸長したときを弁板25が弁板支持体3
0に接近した開き状態に、また下側プレート63が上側
プレート62に最も接近して同リンク機構66,66が
収縮したときを弁板25が弁板支持体30に離隔した閉
じ状態にそれぞれなるようにしている。
【0052】図6に示すように、上記左右の弁板駆動ロ
ッド57,57下端の下側プレート63,63には駆動
手段としての1つのエアシリンダ77が駆動連結されて
いる。すなわち、このエアシリンダ77は上記弁板25
の左右の押圧位置間の中央下方位置に配置された上下方
向のシリンダ軸線を有するもので、そのボディ上端部は
弁箱21に相対移動不能に固定されている。シリンダ7
7のピストンロッド77aの上端(先端)にはブラケッ
ト78の左右中央部が連結されている。このブラケット
78は左右の中央部よりも端部が低くなるように略コ字
状に折れ曲がった部材からなるもので、その左右端部に
それぞれ上記左右の下側プレート63,63が連結され
ており、1つのシリンダ77の伸縮作動により、そのピ
ストンロッド77aの上端部にブラケット78を介して
連結された左右の弁板駆動ロッド57,57を長さ方向
に昇降移動させて、その支持体駆動ロッド56,56と
の一体移動による弁板支持体30の開弁位置及び閉弁位
置間の昇降移動と、弁板駆動ロッド57,57のみの移
動による弁板25の開き状態及び閉じ状態間の切換えと
を行うようにしている。
【0053】上記弁箱21の外側にある上側及び下側プ
レート62,63間には、弁板駆動ロッド57の下端部
周りに配置した圧縮ばね64が縮装されており、この圧
縮ばね64により弁板駆動ロッド57を支持体駆動ロッ
ド56に対し、弁板25が弁板支持体30に接近して弁
箱21の前側開口部22(真空容器2の開口13)を開
く下方向に相対移動させるように付勢している。
【0054】さらに、図5に示すように、上記上側及び
下側プレート62,63同士は、各々の前後方向(直径
方向)に対向した位置の1対のリンク機構66,66に
より連結されている。この各リンク機構66は、上端部
が上側プレート62に水平軸心をもって揺動可能に軸支
された上リンク67と、上端部が該上リンク67の下端
部に水平方向の連結軸69を介して揺動可能に連結さ
れ、下端部が下側プレート63に水平軸心をもって揺動
可能に軸支された下リンク68とからなり、上記連結軸
69にはガイドローラ70が回転可能に支持されてい
る。そして、この各リンク機構66を上下のリンク6
7,68が上下方向に略一直線上に並ぶように伸長させ
たときには、下側プレート63を上側プレート62から
離して弁板25を弁板支持体30に接近させる一方、上
下のリンク67,68が外側(連結軸69が弁板駆動ロ
ッド57から離れる側)に折れ曲がるように収縮させた
ときには、下側プレート63を上側プレート62に接近
させて弁板25を弁板支持体30から離隔させるように
している。
【0055】また、上記各ストッパ61の真下位置に
は、シリンダ77のストロークに対応した所定長さのリ
ンク規制部72,72が配置固定されている。この両リ
ンク規制部72,72は、その間を上記上側及び下側プ
レート62,63が所定の隙間をあけて昇降移動するよ
うに前後に対向配置されたもので、両リンク規制部7
2,72間には側方から上記ブラケット78の左右端部
が昇降移動可能に挿通されており、シリンダ77の伸縮
作動による各下側プレート63の昇降動作に応じて各リ
ンク機構66を伸長状態又は収縮状態に切り換え、シリ
ンダ77の伸縮作動に伴って弁板支持体30を開弁位置
及び閉弁位置間で昇降移動させたとき、その弁板支持体
30が上昇端の閉弁位置以外にある状態では、上記各リ
ンク機構66をリンク規制部72内(両リンク規制部7
2,72間)に連結軸69上のガイドローラ70が各リ
ンク規制部72の内面で転動案内されるように潜らせて
伸長状態に保持する一方、弁板支持体30が上昇端の閉
弁位置にある状態では、各リンク機構66をリンク規制
部72上端から突出させて収縮状態に切り換えるように
している。尚、各リンク規制部72の上端面は、上記ガ
イドローラ70の昇降時のリンク規制部72内に対する
出没をスムーズに行わせるように上側に向かって外側
(相手側リンク規制部72から離れる側)に傾斜する傾
斜面に形成されている。
【0056】そして、上記弁箱21内の下部にある支持
体駆動ロッド56の上端寄り部分にはベローズ取付フラ
ンジ74が気密状に一体に取付固定されている。このベ
ローズ取付フランジ74の下面には、支持体駆動ロッド
56の周りに配置した伸縮可能な樹脂製の駆動ロッド収
容ベローズ75の上端部が気密状に接合固定され、この
ベローズ75の下端部は、弁箱21の底壁における筒部
60の底部(固定部)上面に気密状に接合固定されてお
り、駆動ロッド収容ベローズ75により支持体駆動ロッ
ド56の一部を気密状に覆っている。この駆動ロッド収
容ベローズ75は、上記と同様にPTFE樹脂からなる
ものが好ましく、そのブロックから削出し等によりベロ
ーズ形状に加工される。
【0057】尚、上記弁板支持体30の本体31後面に
は、上記左右の平行リンク機構42の各々の上下両側位
置にそれぞれ左右方向に延びる丸棒状のゴム(樹脂製で
もよい)からなる弾性部材81,81が一部を本体31
後面から突出させた状態で取付保持されている。この各
弾性部材81は、弁板25が弁箱21の前側開口部22
を閉じた状態で弁箱21の後側開口部23周囲の後壁内
面(前面)に押し付けられるもので、この押付け状態で
の弾性部材81の弾性反力により弁板支持体30が弁板
25の閉じ方向たる前方向に付勢されるようになってい
る。
【0058】次に、上記実施形態の作動について説明す
る。成膜装置1においては、例えば後側の真空ゲート弁
20が開弁した状態で後側の真空チャンバ15内からワ
ークが搬送装置により真空容器2内の真空室3の搬送室
5に搬入される。その後に後側の真空ゲート弁20の閉
弁により真空容器2内の真空室3が所定の真空状態にな
ると、下降位置に位置付けられているワークテーブル8
上に上記搬送装置からワークが載置される。次いで、エ
アシリンダ11の作動によりワークテーブル8が隔壁6
の開口部7を通して上昇位置まで上昇して成膜処理室4
に臨み、その状態で成膜手段の作動によりワークが成膜
処理される。このような成膜処理後、シリンダ11の作
動によりワークテーブル8が元の下降位置に下降移動
し、そのワークテーブル8上から成膜後のワークが搬送
装置に移載され、前側の真空ゲート弁20が開弁してワ
ークが搬送装置により真空室3から前側の真空チャンバ
15内へ搬出される。
【0059】そのとき、上記ワークテーブル8と真空容
器2の底壁2a上面との間に樹脂製の昇降ロッド収容ベ
ローズ12が設けられ、このベローズ12内に真空室3
内に臨む昇降ロッド10が収容されているので、真空室
3で昇降ロッド10によりワークテーブル8が昇降移動
しても、その昇降ロッド10からの発塵は昇降ロッド収
容ベローズ12内に封じ込められ、発塵の真空室3への
放出が防止される。このことによって成膜装置1におけ
るワークに対する成膜品質を良好に維持することができ
る。
【0060】また、上記昇降ロッド収容ベローズ12は
樹脂製のものであるので、その伸縮動作が繰り返されて
も山部や谷部等にクラックが発生し難いとともに、真空
室3でワークの成膜処理のために酸や硫化ガス等の薬品
が使用されても、その薬品の影響によりベローズ12が
腐食することもなく、ベローズ12の耐久性や信頼性を
高めて防塵機能や気密機能を良好に維持することができ
る。
【0061】さらに、上記昇降ロッド収容ベローズ12
は電気絶縁性を有する樹脂製のものであるので、真空室
3に電気的な絶縁処理を施してワーク処理を行う場合で
も、そのベローズ12については電気的絶縁処理を行う
必要がなくなり、その分、絶縁処理工数を低減すること
ができる。しかも、昇降ロッド収容ベローズ12は樹脂
製で磁化しないので、真空室3の成膜処理に悪影響を及
ぼすこともない。
【0062】上記真空ゲート弁20の開閉作動について
詳細に説明すると、真空ゲート弁20が開弁していると
きには、エアシリンダ77は収縮してストロークエンド
にある。このため、上側及び下側プレート62,63は
両者を連結するリンク機構66,66と共にリンク規制
部72,72間にあり、その各リンク機構66は伸長し
て両プレート62,63が離隔している。このことで弁
板支持体30は開弁位置にあり、また、弁板駆動ロッド
57の上端部は弁板支持体30内の下側に位置してい
て、各平行リンク機構42の各リンク48が後側に向か
って下側に向かうように傾斜し(図2参照)、弁板25
が弁板支持体30に接近した後側位置にあって弁箱21
の前壁内面から離隔している。また、機構収容ベローズ
54及び駆動ロッド収容ベローズ75はいずれも収縮し
ている。
【0063】この状態からゲート弁20を閉弁させると
きには、エアシリンダ77が伸長してピストンロッド7
7aが上昇する。このピストンロッド77aの上昇移動
に伴い、その上端にブラケット78を介して連結されて
いる各下側プレート63と、該各下側プレート63に下
端が連結されている弁板駆動ロッド57とが上昇する。
このとき、上記下側プレート63と上側プレート62と
を連結しているリンク機構66,66はそれぞれリンク
規制部72,72によりその間に伸長状態に拘束され、
しかも両プレート62,63間には圧縮ばね64が介在
されているので、上記下側プレート63の上昇移動に伴
って上側プレート62も下側プレート63から離隔した
ままで追従して上昇し、両者の相対移動は生じない。こ
のことで駆動ロッド収容ベローズ75が伸長しながら、
支持体駆動ロッド56が上側プレート62と共に上昇し
て、その支持体駆動ロッド56の上端部に連結されてい
る弁板支持体30が開弁位置から閉弁位置に向かって弁
板25と共に上昇する。また、両ロッド56,57間の
相対移動が生じないので、弁板25は閉じ状態に切り換
わることなく弁板支持体30に接近したままに保たれ、
その上昇時に弁箱21の前壁の内面に接触しない。
【0064】エアシリンダ77がさらに伸長して伸長ス
トロークエンド近くに達すると、上側プレート62が、
弁箱21の底壁下面の筒部60に接合されているストッ
パ61下面に当接してそれ以上の上昇移動が規制され
る。このことで、図2に示すように、弁板支持体30が
閉弁位置に停止し、弁板25が弁箱21における前側開
口部22に対応した位置に位置付けられる。この状態で
は、上記各リンク機構66がリンク規制部72の上端か
ら抜け出し始めており、シリンダ77のさらなる伸長作
動により、上記各リンク機構66が収縮状態に変化しか
つ圧縮ばね64が圧縮されながら、上記ストッパ61で
停止規制されている上側プレート62に対し下側プレー
ト63のみが上昇する。このことで、図1に示すよう
に、支持体駆動ロッド56と共に停止保持されている弁
板支持体30に対して弁板駆動ロッド57のみが相対的
に上昇し、この弁板駆動ロッド57のみの上昇移動によ
り、機構収容ベローズ54が伸長しながら、各平行リン
ク機構42の各リンク48が前後方向に水平に回動し、
弁板25が弁板支持体30から離れるように前側に移動
して弁箱21の前側開口部22周囲の前壁内面を押圧
し、その開口部22がシール部材7により気密状に閉塞
されてゲート弁20が閉弁する。
【0065】一方、上記のような閉弁状態にあるゲート
弁20を開弁させるときには、上記エアシリンダ77が
収縮してピストンロッド77aが下降する。このピスト
ンロッド77aの下降移動に伴い、各下側プレート63
が弁板駆動ロッド57と共に下降し、この弁板駆動ロッ
ド57の下降移動により、機構収容ベローズ54が収縮
しながら、各平行リンク機構42の各リンク48が傾斜
方向に回動し、弁板25が弁板支持体30に近付く後方
向に移動して弁箱21の前側開口部22周囲の前壁内面
から離れ、その開口部22が開かれる。この後、リンク
規制部72によるリンク機構66の伸長規制により両ロ
ッド56,57が一体的に下降して弁板支持体30が弁
板25と共に開弁位置に移動し、ゲート弁20が開弁す
る。
【0066】そして、このような真空ゲート弁20にお
いては、上記弁板支持体30と弁板25との間に機構収
容ベローズ54が設けられ、この機構収容ベローズ54
内に平行リンク機構42が収容されているので、この平
行リンク機構42から発生する塵は機構収容ベローズ5
4内の密閉空間に封じ込まれる。また、支持体駆動ロッ
ド56の上端寄り部分のベローズ取付フランジ74と、
弁箱21の底壁における筒部60の底部(固定部)上面
との間に、支持体駆動ロッド56の一部を収容する駆動
ロッド収容ベローズ75が設けられているので、支持体
駆動ロッド56の筒部60底部への貫通部からの発塵が
駆動ロッド収容ベローズ75内の密閉空間に封じ込まれ
る。このことで、平行リンク機構42及び支持体駆動ロ
ッド56からの発塵の弁箱21内延いては成膜装置1の
真空室3へ放出を防止することができる。
【0067】このとき、上記機構収容ベローズ54及び
駆動ロッド収容ベローズ75はいずれも樹脂製のもので
あるので、上記弁板支持体30の閉弁位置で弁板25が
弁板支持体30に対し接離して弁箱21の前側開口22
(真空容器2の後側壁の開口13)を開閉し、その接離
動作に伴い機構収容ベローズ54の伸縮動作が繰り返さ
れたとしても、或いは、弁板支持体30が閉弁位置及び
開弁位置の間で昇降移動して、その接離動作に伴い駆動
ロッド収容ベローズ75の伸縮動作が繰り返されたとし
ても、その各ベローズ54,75にクラックが発生し難
くなる。しかも、成膜装置1の真空室3でワーク処理の
ために使用される薬品の影響によりベローズ54,75
が腐食することもなく、ベローズ54,75の耐久性や
信頼性を高めて防塵機能や気密機能を良好に維持するこ
とができる。
【0068】また、樹脂製の機構収容ベローズ54及び
駆動ロッド収容ベローズ75がいずれも電気絶縁性を有
するので、成膜装置1の真空容器2内に電気的絶縁処理
を施してワークの処理を行う場合でも、真空ゲート弁2
0側の各ベローズ54,75については電気的絶縁処理
を行う必要がない。また、この真空ゲート弁20側の各
ベローズ54,75が磁化して成膜装置1での成膜処理
が悪影響を受けることをも防止できる。
【0069】(実施形態2)図8及び図9は実施形態2
に係る真空ゲート弁20を示し(尚、図1及び図2と同
じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省
略する)、弁板25を弁板支持体30に対し接離させる
ための弁板駆動機構を樹脂製ベローズとしたものであ
る。
【0070】すなわち、この実施形態では、真空ゲート
弁20における弁箱21内に弁板支持体30は、成膜装
置1の真空容器2の開口13と略平行な鉛直平面に沿っ
て上下方向に閉弁位置と開弁位置との間を昇降移動可能
に配置され、この弁板支持体30の中心部には開口部9
1が形成されている。弁板支持体30の下端部は、弁箱
21の底壁(固定部)を気密状に貫通する支持体駆動ロ
ッド56の上端部に連結固定され、この支持体駆動ロッ
ド56の下端部は弁箱21の底壁外面に固定したエアシ
リンダ77に連結されており、このエアシリンダ77の
伸縮作動により弁板支持体30を閉弁位置及び開弁位置
の間で昇降させる。そして、この支持体駆動ロッド56
の上端寄りのベローズ取付フランジ74と弁箱21の底
壁上面との間に、支持体駆動ロッド56の一部を覆う駆
動ロッド収容ベローズ75が設けられている。
【0071】上記弁板支持体30の前側には弁箱21の
前側開口部22(真空容器2の開口13)を開閉する前
側弁板25が、また後側には弁箱21の後側開口部23
を開閉する後側弁板26がそれぞれ引張ばね92,9
2,…により弁板支持体30に接離可能にかつ接近方向
に付勢されて支持されている。
【0072】また、弁板支持体30の前面と前側弁板2
5の後面との間、及び弁板支持体30の後面と後側弁板
26の前面との間に亘りそれぞれ樹脂製円筒状の弁板駆
動ベローズ93,93がそれぞれ気密状に接合され、こ
の両弁板駆動ベローズ93,93の内部は弁板支持体3
0の開口部91を介して互いに連通している。この各弁
板駆動ベローズ93はPTFE樹脂からなるものが好ま
しく、そのブロックから削出し等により加工される。
【0073】そして、上記両弁板駆動ベローズ93,9
3内の空間は弁板支持体30内の流体給排通路95に連
通され、この流体給排通路95は、支持体駆動ロッド5
6の内部ないしエアシリンダ77のピストンロッド(図
示せず)の内部を貫通して弁箱21外の図示しない流体
供給装置に接続されており、弁板支持体30が閉弁位置
にあるときに、この流体供給装置から弁板駆動ベローズ
93,93内の空間にエア等の流体を給排して弁板駆動
ベローズ93,93内の圧力を変えることで、弁板2
5,26を弁板支持体30に対し接離させて開閉させ、
弁板駆動ベローズ93,93内から流体を排出してその
内部圧力を低くしたときには、ばね92の付勢力により
弁板25,26を弁板支持体30に接近させて開く一
方、弁板駆動ベローズ93,93内に流体を供給して内
部圧力を高くしたときには、ばね92の付勢力に抗して
弁板25,26を弁板支持体30から離隔させて閉じる
ようにしている。その他の構成は上記実施形態1と同様
である(図7参照)。
【0074】したがって、この実施形態においては、真
空ゲート弁20を開弁させて成膜装置1における真空容
器2の開口13を開くときには、図9に示すように、エ
アシリンダ77の収縮作動により弁板支持体30が下降
して開弁位置に位置付けられる。また、弁板駆動ベロー
ズ93,93内から流体が排出されてその内部圧力が低
下し、このことで、前後の弁板25,26はばね92の
付勢力により弁板支持体30に接近して弁箱21の開口
部22,23からそれぞれ離れ、真空容器2の開口13
が開放される。
【0075】これに対し、真空ゲート弁20を閉弁させ
て真空容器2の開口13を閉じるときには、図8に示す
ように、シリンダ77の伸長作動により弁板支持体30
が上昇して閉弁位置に位置付けられる。そして、この弁
板支持体30の閉弁位置で、弁板駆動ベローズ93,9
3内に流体が供給されてその内部圧力が上昇し、このこ
とで、前後の弁板25,26はばね92の付勢力に抗し
て弁板支持体30から離れて弁箱21の開口部22,2
3を閉じ、真空容器2の開口13が閉じる。
【0076】この実施形態では、上記支持体駆動ロッド
56と弁箱21の底壁上面との間の駆動ロッド収容ベロ
ーズ75、及び、弁板25,26を開閉駆動する弁板駆
動ベローズ93,93がいずれも樹脂製であるので、上
記実施形態1と同様に、その各ベローズ75,93の耐
久性、信頼性の向上等を図ることができる。
【0077】(他の実施形態)尚、上記実施形態1で
は、弁板支持体30の前側のみに弁板25を設けている
が、その後側にも弁板を設けるようにしてもよい。ま
た、逆に、上記実施形態2では、弁板支持体30の前後
両側にそれぞれ弁板25,26を設けているが、その一
方(例えば前側弁板25)のみを弁板とし、他方は弁箱
21の側壁に当接して突っ張る単なる押圧板に変更して
もよい。
【0078】また、上記各実施形態では、成膜装置1に
おけるワークテーブル8を昇降させるための駆動手段、
及び真空ゲート弁20の弁板支持体30を昇降駆動させ
るための駆動手段をいずれもエアシリンダ11,77と
しているが、液圧シリンダでもよく、その他、回転型の
アクチュエータを用いることもでき、電磁型の各種アク
チュエータを用いてもよい。
【0079】また、真空ゲート弁20における弁板支持
体30に対し弁板25を接離させる弁板駆動機構や、弁
板支持体30の駆動構造等は上記各実施形態のものに限
定されない。例えば弁板駆動機構としてはリンク機構4
2に代えてカム機構やねじ機構等を用いてもよく、本発
明の技術思想に含まれる範囲で変更することができる。
【0080】また、上記各実施形態では、真空ゲート弁
20における弁板支持体30及び弁板25(26)を上
昇移動させて開弁し、下降移動させて閉弁するようにし
ているが、逆に弁板支持体30及び弁板25(26)の
下降移動により開弁し、上昇移動により閉弁するように
してもよい。また、弁板支持体30及び弁板25(2
6)の開閉動作の向きを必ずしも上下方向に限定する必
要もない。
【0081】また、上記各実施形態では、真空ゲート弁
20は真空容器2及び真空チャンバ15間に配置され
て、内部が真空空間となる弁箱21を有するものとして
いるが、真空容器2の開口13が他の真空チャンバに接
続されておらずに直接大気に開放され得る構造であり、
その開口13を真空ゲート弁で開閉する場合、その真空
ゲート弁が弁箱21を備えることは必須ではない。例え
ば弁箱21に代えて、弁板支持体30からの力を受ける
ために外部に開放された単なるフレームを設けてもよい
(尚、その場合、フレームは密閉箱状でないので、本発
明でいう「真空容器」には相当しない)。特に、支持体
駆動ロッド56(弁板駆動ロッド57)だけで閉弁時の
弁板支持体30による弁板25の支持剛性を確保できる
場合には上記フレーム自体をも不要とできる。
【0082】また、上記各実施形態では、成膜装置1の
ワークテーブル8を昇降駆動するシリンダ11(駆動手
段)を真空容器2の外部に配置しているが、図10に示
すように、そのシリンダ11を真空容器2内の真空室3
に配置することもできる。この場合、真空室3に、真空
容器2の底壁2a(固定部)に対し相対移動可能なワー
クテーブル8(可動部)と、該ワークテーブル8に昇降
ロッド10(連結手段)を介して連結された駆動手段
(駆動手段はシリンダ11に代えて例えば電気アクチュ
エータを用いるのが望ましい)とが設けられており、シ
リンダ11自体からの発塵を樹脂製の昇降ロッド収容ベ
ローズ12内に封入する必要があるため、昇降ロッド1
0のみならずシリンダ11をも含めて昇降ロッド収容ベ
ローズ12で覆うようにすればよい。
【0083】上記各実施形態では、成膜装置1の真空室
3の可動部としてのワークテーブル8、真空ゲート弁2
0の弁板25、支持体駆動ロッド56の接離動作に伴う
発塵を封じ込めるため、又は弁板25,26を開閉させ
るために樹脂製ベローズ12,54,75,93を設け
たものを説明しているが、本発明はこのような構成に限
定されず、その他、真空ロボット等、真空装置の可動部
と固定部との間にベローズを設ける場合であれば適用す
ることができ、そのベローズを樹脂製のものとすればよ
い。また、上記ワークテーブル8は真空容器2の底壁に
対し、また弁板25は弁板支持体30に対し、さらに支
持体駆動ロッド56は弁箱21の底壁に対しそれぞれ接
離するように相対移動するものであるが、その他、例え
ば可動部が固定部に対し揺動する構造のもの等にも本発
明の適用が可能であり、その可動部と固定部との間に樹
脂製ベローズを設ければよい。
【0084】また、上記樹脂製の各ベローズ12,5
4,75,93に補強部材を埋設してもよく、樹脂製ベ
ローズ12,54,75,93の強度を補強部材により
高めることができる。その補強部材は例えばベローズ1
2,54,75,93の山部及び谷部等に埋め込めばよ
い。また、各ベローズ12,54,75,93は、PT
FE樹脂以外に三フッ化系のエチレン樹脂やその他の樹
脂でもよい。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明で
は、真空室に、固定部に対し連結手段を介して連結され
て固定部と相対的に移動する可動部が設けられている真
空装置に対し、その可動部と固定部との間に連結手段を
覆う樹脂製のベローズを設けた。また、請求項2の発明
では、真空室に、固定部を移動可能に貫通する連結手段
を介して真空室外の駆動手段に連結されて固定部と相対
的に移動する可動部が設けられた真空装置に対し、可動
部と固定部との間に真空室内の連結手段を覆う樹脂製の
ベローズを設けた。さらに、請求項3の発明では、真空
室に、固定部に対し相対移動可能な可動部と、この可動
部に連結手段を介して連結された駆動手段とが設けられ
た真空装置に対し、可動部と固定部との間に連結手段及
び駆動手段を覆う樹脂製のベローズを設けた。また、請
求項4の発明では、真空室において、可動部を固定部に
対し駆動ベローズを介して連結して、その駆動ベローズ
内の圧力変化により固定部と相対的に移動させる場合
に、その駆動ベローズを樹脂製のものとした。これらの
発明によると、ベローズのクラックの発生や薬品の影響
による腐食を防いで、ベローズの耐久性及び信頼性を高
め、ベローズによる防塵性及び気密性の向上維持を図る
ことができる。さらに、真空室に電気的絶縁処理を施し
てワーク処理を行う場合のベローズの電気的絶縁処理を
不要として処理工数の低減を図るとともに、ベローズの
磁化に伴う真空室の成膜処理への悪影響を防止すること
ができる。
【0086】請求項5の発明によると、樹脂製ベローズ
に補強部材を埋設したことにより、樹脂製ベローズの強
度を高めて耐久性、信頼性のより一層の向上を図ること
ができる。
【0087】請求項6の発明によると、樹脂製ベローズ
はフッ素樹脂からなるものとしたことにより、本発明の
効果が有効に発揮されるのに最適な樹脂製のベローズが
得られる。
【0088】請求項7の発明では、真空容器の開口と略
平行な平面に沿って移動可能な弁板支持体と、この弁板
支持体に支持されて真空容器の開口を開閉する弁板と、
弁板支持体が閉弁位置にあるときに弁板を開閉させる弁
板駆動機構とを備えた真空ゲート弁に対し、弁板支持体
と弁板との間に弁板駆動機構を覆う樹脂製のベローズを
設けた。また、請求項8の発明では、真空容器の開口と
略平行な平面に沿って進退する支持体駆動ロッドと、こ
の支持体駆動ロッドに固定されて移動可能な弁板支持体
と、この弁板支持体に支持され、弁板支持体が閉弁位置
にあるときに真空容器の開口を開閉する弁板とを備えた
真空ゲート弁に対し、支持体駆動ロッドと固定部との間
に、支持体駆動ロッドを覆う樹脂製のベローズを設け
た。さらに、請求項9の発明では、上記支持体駆動ロッ
ド、弁板支持体、弁板及び弁板駆動機構を備えた真空ゲ
ート弁に対し、弁板支持体と弁板との間に弁板駆動機構
を覆う樹脂製の機構収容ベローズを、また支持体駆動ロ
ッドと固定部との間に支持体駆動ロッドを覆う樹脂製の
ロッド収容ベローズをそれぞれ設けた。従って、これら
の発明によれば、真空ゲート弁における弁板駆動機構及
び支持体駆動ロッドからの発塵の拡散をベローズにより
防止できるとともに、ベローズのクラック発生、薬品に
よるベローズの腐食を防いで、ベローズの耐久性や信頼
性の向上を図ることができ、さらには、ベローズの電気
的絶縁処理の不要化、ベローズの磁化による成膜処理へ
の悪影響の防止を図ることができる。
【0089】請求項10の発明の真空ゲート弁による
と、真空容器の開口と略平行な平面に沿って移動可能な
弁板支持体と、この弁板支持体に支持されて真空容器の
開口を開閉する弁板と、弁板支持体と弁板との間に連結
され、弁板支持体が閉弁位置にあるときに内部圧力の変
化に伴って弁板を弁板支持体に対し接離させて開閉させ
る樹脂製の弁板駆動ベローズとを設けたことにより、弁
板をベローズの伸縮により駆動するタイプの真空ゲート
弁のベローズについて、請求項7の発明と同様の作用効
果が得られる。
【0090】請求項11の発明によると、上記真空ゲー
ト弁における樹脂製ベローズに補強部材を埋設したこと
により、樹脂製ベローズの強度を補強部材により高めて
耐久性、信頼性のより一層の向上を図ることができる。
【0091】請求項12の発明によると、真空ゲート弁
における樹脂製ベローズをフッ素樹脂からなるものとし
たことにより、上記請求項7〜11の発明の効果が有効
に発揮されるのに最適な樹脂製ベローズが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る真空ゲート弁の閉弁
状態を示す要部拡大側面断面図である。
【図2】真空ゲート弁の弁板が弁箱の前側開口を開いた
状態を示す図1相当図である。
【図3】平行リンク機構の一部を拡大して示す部分破断
平面図である。
【図4】ガイド部材の拡大正面図である。
【図5】真空ゲート弁の全体構成を示す側面図である。
【図6】真空ゲート弁の全体構成を示す正面図である。
【図7】本発明の実施形態1に係る成膜装置及び真空ゲ
ート弁を概略的に示す側面図である。
【図8】本発明の実施形態2に係る真空ゲート弁の閉弁
状態を示す図5相当図である。
【図9】実施形態2に係る真空ゲート弁の開弁状態を示
す図5相当図である。
【図10】成膜装置の他の実施形態を示す図7相当図で
ある。
【符号の説明】
1 成膜装置(真空装置) 2 真空容器 2a 底壁(固定部) 3 真空室 8 ワークテーブル(可動部) 10 昇降ロッド(連結手段) 11 エアシリンダ(駆動手段) 12 昇降ロッド収容ベローズ 13 開口 20 真空ゲート弁 21 弁箱(真空容器) 25,26 弁板 30 弁板支持体(固定部) 42 平行リンク機構(弁板駆動機構) 54 機構収容ベローズ 56 支持体駆動ロッド 57 弁板駆動ロッド 60 筒部(固定部) 75 駆動ロッド収容ベローズ 77 エアシリンダ(駆動手段) 93 弁板駆動ベローズ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空室に、固定部に対し連結手段を介し
    て連結されかつ固定部と相対的に移動する可動部が設け
    られた真空装置であって、 上記可動部と固定部との間に上記連結手段を覆う樹脂製
    のベローズが設けられていることを特徴とする真空装
    置。
  2. 【請求項2】 真空室に、固定部を移動可能に貫通する
    連結手段を介して真空室外の駆動手段に連結されかつ固
    定部と相対的に移動する可動部が設けられた真空装置で
    あって、 上記可動部と固定部との間に上記真空室内の連結手段を
    覆う樹脂製のベローズが設けられていることを特徴とす
    る真空装置。
  3. 【請求項3】 真空室に、固定部に対し相対移動可能な
    可動部と、該可動部に連結手段を介して連結された駆動
    手段とが設けられた真空装置であって、 上記可動部と固定部との間に上記連結手段及び駆動手段
    を覆う樹脂製のベローズが設けられていることを特徴と
    する真空装置。
  4. 【請求項4】 真空室に、固定部に対し相対的に移動可
    能な可動部と、該可動部及び固定部の間に連結され、内
    部圧力の変化に応じて可動部を移動させる樹脂製の駆動
    ベローズとが設けられていることを特徴とする真空装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つの真空装置
    において、 樹脂製ベローズに補強部材が埋設されていることを特徴
    とする真空装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1つの真空装置
    において、 樹脂製ベローズは、フッ素樹脂からなることを特徴とす
    る真空装置。
  7. 【請求項7】 真空容器の開口と略平行な平面に沿って
    開弁及び閉弁位置間を移動可能な弁板支持体と、 上記弁板支持体に接離可能に支持され、上記真空容器の
    開口を開閉する弁板と、 上記弁板支持体が閉弁位置にあるときに上記弁板を開閉
    させる弁板駆動機構と、 上記弁板支持体と弁板との間に設けられ、上記弁板駆動
    機構を覆う樹脂製のベローズとを備えたことを特徴とす
    る真空ゲート弁。
  8. 【請求項8】 真空容器の開口と略平行な平面に沿って
    進退する支持体駆動ロッドと、 上記支持体駆動ロッドに固定されて開弁及び閉弁位置間
    を移動可能な弁板支持体と、 上記弁板支持体に接離可能に支持され、上記弁板支持体
    が閉弁位置にあるときに真空容器の開口を開閉する弁板
    と、 上記支持体駆動ロッドと固定部との間に設けられ、該支
    持体駆動ロッドを覆う樹脂製のベローズとを備えたこと
    を特徴とする真空ゲート弁。
  9. 【請求項9】 真空容器の開口と略平行な平面に沿って
    進退する支持体駆動ロッドと、 上記支持体駆動ロッドに固定されて開弁及び閉弁位置間
    を移動可能な弁板支持体と、 上記弁板支持体に接離可能に支持され、上記真空容器の
    開口を開閉する弁板と、 上記弁板支持体が閉弁位置にあるときに上記弁板を開閉
    させる弁板駆動機構と、 上記弁板支持体と弁板との間に設けられ、上記弁板駆動
    機構を覆う樹脂製の機構収容ベローズと、 上記支持体駆動ロッドと固定部との間に設けられ、該支
    持体駆動ロッドを覆う樹脂製のロッド収容ベローズとを
    備えたことを特徴とする真空ゲート弁。
  10. 【請求項10】 真空容器の開口と略平行な平面に沿っ
    て開弁及び閉弁位置間を移動可能な弁板支持体と、 上記弁板支持体に接離可能に支持され、上記真空容器の
    開口を開閉する弁板と、 上記弁板支持体と弁板との間に連結され、弁板支持体が
    閉弁位置にあるときに内部圧力の変化に伴って弁板を弁
    板支持体に対し接離させて開閉させる樹脂製の弁板駆動
    ベローズとを備えたことを特徴とする真空ゲート弁。
  11. 【請求項11】 請求項7〜10のいずれか1つの真空
    ゲート弁において、 樹脂製ベローズに補強部材が埋設されていることを特徴
    とする真空ゲート弁。
  12. 【請求項12】 請求項7〜11のいずれか1つの真空
    ゲート弁において、 樹脂製ベローズは、フッ素樹脂からなることを特徴とす
    る真空ゲート弁。
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