JPH1131393A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

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JPH1131393A
JPH1131393A JP13401398A JP13401398A JPH1131393A JP H1131393 A JPH1131393 A JP H1131393A JP 13401398 A JP13401398 A JP 13401398A JP 13401398 A JP13401398 A JP 13401398A JP H1131393 A JPH1131393 A JP H1131393A
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gate electrode
floating gate
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memory cell
memory cells
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JP13401398A
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Koichi Yamada
光一 山田
Hiroshi Takano
洋 高野
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性に優れた不揮発性半導体記憶装置を提
供する。 【解決手段】 ビット線消去動作において、セルブロッ
ク102m内の各メモリセル1m(m-2),1m(m-1)につい
てのみ消去動作を行い、同じワード線WLmに接続され
ているその他のメモリセル1については消去動作を行わ
ないようにする場合、ビット線BLm-3〜BLm-1の電位
が0Vにされ、それ以外のビット線(非選択のビット
線)には+10Vが供給される。ワード線WLmの電位
は15Vにされる。また、ワード線WLm以外の各ワー
ド線の電位は0Vにされる。これにより、セルブロック
102m内の各メモリセル1m(m-2),1m(m-1)について
のみデータの消去が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不揮発性半導体記
憶装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、強誘電性メモリ(Ferro-electric
Random Access Memory )、EPROM(Erasable and
Programmable Read Only Memory)、EEPROM(El
ectrically Erasable and Programmable Read Only Mem
ory )などの不揮発性半導体メモリが注目されている。
EPROMやEEPROMでは、浮遊ゲートに電荷を蓄
積し、電荷の有無による閾値電圧の変化を制御ゲートに
よって検出することで、データの記憶を行わせるように
なっている。また、EEPROMには、メモリチップ全
体でデータの消去を行うか、あるいは、メモリセルアレ
イを任意のブロックに分けてその各ブロック単位でデー
タの消去を行うフラッシュEEPROMがある。
【0003】フラッシュEEPROMには、(1) 記憶さ
れたデータの不揮発性、(2) 低消費電力、(3) 電気的書
き換え(オンボード書き換え)可能、(4) 低コスト、と
いった長所があることから、携帯電話や携帯情報端末な
どにおけるプログラムやデータの格納用メモリとして、
その利用範囲がますます拡大している。フラッシュEE
PROMを構成するメモリセルには、スプリットゲート
型やスタックトゲート型などがある。
【0004】スタックトゲート型メモリセルを用いたフ
ラッシュEEPROMは、データ消去時に浮遊ゲート電
極から電荷を引き抜く際、電荷を過剰に抜き過ぎると、
メモリセルをオフ状態にするための所定の電圧(例え
ば、0V)を制御ゲート電極に印加したときでも、チャ
ネル領域がオン状態になる。その結果、そのメモリセル
が常にオン状態になり、記憶されたデータの読み出しが
不能になるという問題、いわゆる過剰消去の問題が起こ
る。過剰消去を防止するには、消去手順に工夫が必要
で、メモリデバイスの周辺回路で消去手順を制御する
か、またはメモリデバイスの外部回路で消去手順を制御
する必要がある。
【0005】このようなスタックトゲート型メモリセル
における過剰消去の問題を回避するために開発されたの
が、スプリットゲート型メモリセルである。スプリット
ゲート型メモリセルを用いるフラッシュEEPROM
は、WO92/18980(G11m(m+1) 13/00)に開示
されている。図13は、従来のスプリットゲート型メモ
リセル201の断面図である。
【0006】スプリットゲート型メモリセル(スプリッ
トゲート型トランジスタ)201は、ソース領域20
3、ドレイン領域204、チャネル領域205、浮遊ゲ
ート電極206、制御ゲート電極207から構成されて
いる。P型単結晶シリコン基板202上にN型のソース
領域203およびドレイン領域204が形成されてい
る。ソース領域203とドレイン領域204に挟まれた
チャネル領域205上に、ゲート絶縁膜208を介して
浮遊ゲート電極206が形成されている。浮遊ゲート電
極206上にLOCOS(Local Oxidation of Silico
n)法によって形成された絶縁膜209およびトンネル
絶縁膜210を介して制御ゲート電極207が形成され
ている。絶縁膜209により、浮遊ゲート電極206の
上部には突起部206aが形成されている。
【0007】ここで、制御ゲート電極207の一部は、
各絶縁膜208,210を介してチャネル領域205上
に配置され、選択ゲート211を構成している。その選
択ゲート211とソース領域203およびドレイン領域
204とにより、選択トランジスタ212が構成され
る。すなわち、スプリットゲート型メモリセル201
は、各ゲート電極206,207と各領域203,20
4から構成されるトランジスタと、選択トランジスタ2
12とが直列に接続された構成をとる。
【0008】図14(a)は、スプリットゲート型メモ
リセル201を用いたフラッシュEEPROM301の
メモリセルアレイ302の一部断面図である。メモリセ
ルアレイ302は、P型単結晶シリコン基板202上に
形成された複数のメモリセル201によって構成されて
いる。基板202上の占有面積を小さく抑えることを目
的に、2つのメモリセル201(以下、2つを区別する
ため「201m(m-1)」「201m(m)」と表記する)は、
ソース領域203を共通にし、その共通のソース領域2
03に対して浮遊ゲート電極206および制御ゲート電
極207が反転した形で配置されている。
【0009】図14(b)は、メモリセルアレイ302
の一部平面図である。尚、図14(a)は、図14
(b)におけるX−X線断面図である。基板202上に
はフィールド絶縁膜213が形成され、そのフィールド
絶縁膜213によって各メモリセル201間の素子分離
が行われている。図14(b)の縦方向に配置された各
メモリセル201のソース領域203は共通になってい
る。また、図14(b)の縦方向に配置された各メモリ
セル201の制御ゲート電極207は共通になってお
り、その制御ゲート電極207によってワード線が形成
されている。また、図14(b)の横方向に配置されて
いる各ドレイン領域204は、ビット線コンタクト21
4を介してビット線(図示略)に接続されている。
【0010】図15に、スプリットゲート型メモリセル
201を用いたフラッシュEEPROM301の全体構
成を示す。メモリセルアレイ302は、複数のメモリセ
ル201がマトリックス状に配置されて構成されてい
る。行(ロウ)方向に配列された各メモリセル201の
制御ゲート電極207により、共通のワード線WL1〜
WLnが形成されている。列(カラム)方向に配列され
た各メモリセル201のドレイン領域204は、共通の
ビット線BL1〜BLnに接続されている。
【0011】奇数番のワード線(WL1,WL3…WLm
…WLn-1)に接続された各メモリセル201m(m)と、
偶数番のワード線(WL2,WL4…WLm+1…WLn)に
接続された各メモリセル201m(m-1)とはソース領域2
03を共通にし、その共通のソース領域203によって
各ソース線RSL1〜RSLm〜RSLnが形成されてい
る。例えば、ワード線WLmに接続された各メモリセル
201m(m)と、ワード線WLm+1に接続された各メモリ
セル201m(m-1)とはソース領域203を共通にし、そ
の共通のソース領域203によってソース線RSLmが
形成されている。各ソース線RSL1〜RSLnは共通ソ
ース線SLに接続されている。
【0012】各ワード線WL1〜WLnはロウデコーダ3
03に接続され、各ビット線BL1〜BLnはカラムデコ
ーダ304に接続されている。外部から指定されたロウ
アドレスおよびカラムアドレスは、アドレスピン305
に入力される。そのロウアドレスおよびカラムアドレス
は、アドレスピン305からアドレスラッチ307へ転
送される。アドレスラッチ307でラッチされた各アド
レスのうち、ロウアドレスはアドレスバッファ306を
介してロウデコーダ303へ転送され、カラムアドレス
はアドレスバッファ306を介してカラムデコーダ30
4へ転送される。
【0013】ロウデコーダ303は、アドレスラッチ3
07でラッチされたロウアドレスに対応した1本のワー
ド線WL1〜WLn(例えば、WLm)を選択し、各ワー
ド線WL1〜WLnの電位を後記する各動作モードに対応
して制御する。つまり、各ワード線WL1〜WLnの電位
を制御することにより、各メモリセル201の制御ゲー
ト電極207の電位が制御される。
【0014】カラムデコーダ304は、アドレスラッチ
307でラッチされたカラムアドレスに対応した1本の
ビット線BL1〜BLn(例えば、BLm)を選択し、各
ビット線BL1〜BLnの電位を後記する各動作モードに
対応して制御する。つまり、各ビット線BL1〜BLnの
電位を制御することにより、各メモリセル201のドレ
イン領域204の電位が制御される。
【0015】共通ソース線SLはソース線バイアス回路
312に接続されている。ソース線バイアス回路312
は、共通ソース線SLを介して各ソース線RSL1〜R
SLnの電位を後記する各動作モードに対応して制御す
る。つまり、各ソース線RSL1〜RSLnの電位を制御
することにより、各メモリセル201のソース領域20
3の電位が制御される。
【0016】外部から指定されたデータは、データピン
308に入力される。そのデータは、データピン308
から入力バッファ309を介してカラムデコーダ304
へ転送される。カラムデコーダ304は、各ビット線B
L1〜BLnの電位を、そのデータに対応して後記するよ
うに制御する。任意のメモリセル201から読み出され
たデータは、ビット線BL1〜BLnからカラムデコーダ
304を介してセンスアンプ310へ転送される。セン
スアンプ310は電流センスアンプである。カラムデコ
ーダ304は、選択した1本のビット線BL1〜BLnと
センスアンプ310とを接続する。センスアンプ310
で判別されたデータは、出力バッファ311からデータ
ピン308を介して外部へ出力される。
【0017】尚、上記した各回路(303〜312)の
動作は制御コア回路313によって制御される。次に、
フラッシュEEPROM301の各動作モード(書き込
み動作、読み出し動作、消去動作)について、図16を
参照して説明する。 (a)書き込み動作(図16(a)参照) 選択されたメモリセル201のドレイン領域204は、
センスアンプ310内に設けられた定電流源310aを
介して接地され、その電位は約1.2Vにされる。ま
た、選択されたメモリセル201以外の各メモリセル2
01のドレイン領域204の電位は3Vにされる。
【0018】選択されたメモリセル201の制御ゲート
電極207の電位は2Vにされる。また、選択されたメ
モリセル201以外の各メモリセル201の制御ゲート
電極207の電位は0Vにされる。全てのメモリセル2
01のソース領域203の電位は12Vにされる。メモ
リセル201において、選択トランジスタ212の閾値
電圧Vthは約0.5Vである。従って、選択されたメ
モリセル201では、ドレイン領域204中の電子が反
転状態のチャネル領域205中へ移動する。そのため、
ソース領域203からドレイン領域204に向かってセ
ル電流が流れる。一方、ソース領域203の電位は12
Vであるため、ソース領域203と浮遊ゲート電極20
6との間の静電容量を介したカップリングにより、浮遊
ゲート電極206の電位が持ち上げられて12Vに近く
なる。そのため、チャネル領域205と浮遊ゲート電極
206の間には高電界が生じる。従って、チャネル領域
205中の電子は加速されてホットエレクトロンとな
り、図16(a)の矢印Aに示すように、浮遊ゲート電
極206へ注入される。その結果、選択されたメモリセ
ル201の浮遊ゲート電極206に電荷が蓄積され、1
ビットのデータが書き込まれて記憶される。
【0019】この書き込み動作は、選択されたメモリセ
ル201毎に行うことができる。 (b)読み出し動作(図16(b)参照) 選択されたメモリセル201のドレイン領域204の電
位は2Vにされる。また、選択されたメモリセル201
以外の各メモリセル201のドレイン領域204の電位
は0Vにされる。
【0020】選択されたメモリセル201の制御ゲート
電極207の電位は4Vにされる。また、選択されたメ
モリセル201以外の各メモリセル201の制御ゲート
電極207の電位は0Vにされる。全てのメモリセル2
01のソース領域203の電位は0Vにされる。後記す
るように、消去状態にあるメモリセル201の浮遊ゲー
ト電極206には電荷が蓄積されていない。それに対し
て、前記したように、書き込み状態にあるメモリセル2
01の浮遊ゲート電極206には電荷が蓄積されてい
る。従って、消去状態にあるメモリセル201の浮遊ゲ
ート電極206直下のチャネル領域205はオン状態に
なっており、書き込み状態にあるメモリセル201の浮
遊ゲート電極206直下のチャネル領域205はオフ状
態になっている。そのため、制御ゲート電極207に4
Vが印加されたとき、ドレイン領域204からソース領
域203に向かって流れるセル電流は、消去状態のメモ
リセル201の方が書き込み状態のメモリセル201よ
りも大きくなる。
【0021】この各メモリセル201間のセル電流の大
小をセンスアンプ310で判別することにより、メモリ
セル201に記憶されたデータの値を読み出すことがで
きる。例えば、消去状態のメモリセル201のデータの
値を「1」、書き込み状態のメモリセル201のデータ
の値を「0」として読み出しを行う。つまり、各メモリ
セル201に、消去状態のデータ値「1」と、書き込み
状態のデータ値「0」の2値を記憶させ、そのデータ値
を読み出すことができる。
【0022】(c)消去動作(図16(c)参照) 全てのメモリセル201のドレイン領域204の電位は
0Vにされる。選択されたメモリセル201の制御ゲー
ト電極207の電位は15Vにされる。また、選択され
たメモリセル201以外の各メモリセル201の制御ゲ
ート電極207の電位は0Vにされる。
【0023】全てのメモリセル201のソース領域20
3の電位は0Vにされる。ソース領域203および基板
202と浮遊ゲート電極206との間の静電容量と、制
御ゲート電極207と浮遊ゲート電極206の間の静電
容量とを比べると、前者の方が圧倒的に大きい。つま
り、浮遊ゲート電極206は、ソース領域203および
基板202と強くカップリングしている。そのため、制
御ゲート電極207が15V、ドレイン領域204が0
Vになっても、浮遊ゲート電極206の電位は0Vから
あまり変化せず、制御ゲート電極207と浮遊ゲート電
極206の電位差が大きくなって各電極207,206
間に高電界が生じる。
【0024】その結果、ファウラー−ノルドハイム・ト
ンネル電流(Fowler-Nordheim Tunnel Current、以下、
FNトンネル電流という)が流れ、図16(c)の矢印
Bに示すように、浮遊ゲート電極206中の電子が制御
ゲート電極207側へ引き抜かれて、メモリセル201
に記憶されたデータの消去が行われる。このとき、浮遊
ゲート電極206には突起部206aが形成されている
ため、浮遊ゲート電極206中の電子は突起部206a
から飛び出して制御ゲート電極207側へ移動する。従
って、電子の移動が容易になり、浮遊ゲート電極206
中の電子を効率的に引き抜くことができる。
【0025】ここで、行方向に配列された各メモリセル
201の制御ゲート電極207により、共通のワード線
WL1〜WLnが形成されている。そのため、消去動作
は、選択されたワード線WLnに接続されている全ての
メモリセル201に対して行われる。尚、複数のワード
線WL1〜WLnを同時に選択することにより、その各ワ
ード線に接続されている全てのメモリセル201に対し
て消去動作を行うこともできる。このように、メモリセ
ルアレイ302を複数組のワード線WL1〜WLn毎の任
意のブロックに分けてその各ブロック単位でデータの消
去を行う消去動作は、ブロック消去と呼ばれる。
【0026】このように構成されたスプリットゲート型
メモリセル201を用いたフラッシュEEPROM30
1は、選択トランジスタ212が設けられているため、
個々のメモリセル201にそれ自身を選択する機能があ
る。つまり、データ消去時に浮遊ゲート電極206から
電荷を引き抜く際に電荷を過剰に抜き過ぎても、選択ゲ
ート211によってチャネル領域205をオフ状態にす
ることができる。従って、過剰消去が発生したとして
も、選択トランジスタ212によってメモリセル201
のオン・オフ状態を制御することができ、過剰消去が問
題にならない。すなわち、メモリセル201の内部に設
けられた選択トランジスタ212によって、そのメモリ
セル自身のオン・オフ状態を選択することができる。
【0027】次に、メモリセルアレイ302の製造方法
について順を追って説明する。 工程1(図17(a)参照);LOCOS法を用い、基
板202上にフィールド絶縁膜213(図示略)を形成
する。次に、基板202上におけるフィールド絶縁膜2
13の形成されていない部分(素子領域)に、熱酸化法
を用いてシリコン酸化膜から成るゲート絶縁膜208を
形成する。続いて、ゲート絶縁膜208上に浮遊ゲート
電極206と成るドープドポリシリコン膜215を形成
する。そして、LPCVD(Low Pressure Chemical Va
pour Deposition )法を用い、ドープドポリシリコン膜
215の全面にシリコン窒化膜216を形成する。次
に、シリコン窒化膜216の全面にフォトレジストを塗
布した後、通常のフォトリソグラフィー技術を用いて、
浮遊ゲート電極206を形成するためのエッチング用マ
スク217を形成する。
【0028】工程2(図17(b)参照);エッチング
用マスク217を用いた異方性エッチングにより、シリ
コン窒化膜216をエッチングする。そして、エッチン
グ用マスク217を剥離する。次に、LOCOS法を用
い、エッチングされたシリコン窒化膜216を酸化用マ
スクとしてドープドポリシリコン膜215を酸化するこ
とで、絶縁膜209を形成する。このとき、シリコン窒
化膜216の端部に絶縁膜209の端部が侵入し、バー
ズビーク209aが形成される。
【0029】工程3(図17(c)参照);シリコン窒
化膜216を除去する。次に、絶縁膜209をエッチン
グ用マスクとして用いた異方性エッチングにより、ドー
プドポリシリコン膜215をエッチングして浮遊ゲート
電極206を形成する。このとき、絶縁膜209の端部
にはバーズビーク209aが形成されているため、浮遊
ゲート電極206の上縁部はバーズビーク209aの形
状に沿って尖鋭になり、突起部206aが形成される。
【0030】工程4(図17(d)参照);熱酸化法も
しくはLPCVD法またはこれらを併用し、上記の工程
で形成されたデバイスの全面に、シリコン酸化膜から成
るトンネル絶縁膜210を形成する。すると、積層され
た各絶縁膜208,210および各絶縁膜209,21
0はそれぞれ一体化される。 工程5(図18(e)参照);上記の工程で形成された
デバイスの全面に、制御ゲート電極207と成るドープ
ドポリシリコン膜218を形成する。
【0031】工程6(図18(f)参照);上記の工程
で形成されたデバイスの全面にフォトレジストを塗布し
た後、通常のフォトリソグラフィー技術を用いて、制御
ゲート電極207を形成するためのエッチング用マスク
219を形成する。 工程7(図18(g)参照);エッチング用マスク21
9を用いた異方性エッチングにより、ドープドポリシリ
コン膜218をエッチングして制御ゲート電極207を
形成する。その後、エッチング用マスク219を剥離す
る。
【0032】工程8(図19(h)参照);上記の工程
で形成されたデバイスの全面にフォトレジストを塗布し
た後、通常のフォトリソグラフィー技術を用いて、ソー
ス領域203を形成するためのイオン注入用マスク22
0を形成する。次に、通常のイオン注入法を用い、基板
202の表面にリンイオン(P+)を注入してソース領
域203を形成する。その後、イオン注入用マスク22
0を剥離する。
【0033】このとき、イオン注入用マスク220は、
少なくとも基板202上のドレイン領域204と成る部
分を覆うように形成すると共に、浮遊ゲート電極206
上をはみ出さないように形成する。その結果、ソース領
域203の位置は、浮遊ゲート電極206の端部によっ
て規定される。 工程9(図19(i)参照);上記の工程で形成された
デバイスの全面にフォトレジストを塗布した後、通常の
フォトリソグラフィー技術を用いて、ドレイン領域20
4を形成するためのイオン注入用マスク221を形成す
る。次に、通常のイオン注入法を用い、基板202の表
面にヒ素イオン(As+)を注入してドレイン領域20
4を形成する。
【0034】このとき、イオン注入用マスク221は、
少なくともソース領域203を覆うように形成すると共
に、制御ゲート電極207上をはみ出さないように形成
する。その結果、ドレイン領域204の位置は、制御ゲ
ート電極207の選択ゲート211側の端部によって規
定される。そして、イオン注入用マスク221を剥離す
ると、メモリセルアレイ302が完成する。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】従来のフラッシュEE
PROM301の消去動作は、同じワード線WL1〜W
Lnに接続されている全てのメモリセル201に対して
行われる。すなわち、ワード線WL1〜WLn単位でし
か消去動作を行うことができず、各メモリセル201毎
に消去動作を行うことはできなかった。
【0036】従って、任意のメモリセル201に対して
消去動作を行う場合には、まず、そのメモリセル201
と同じワード線WLmに接続されている全てのメモリセ
ル201に対して消去動作を行い、次に、任意のメモリ
セル201以外の各メモリセル201に対して、それぞ
れ元のデータを再度書き込む必要があった。このよう
に、任意のメモリセル201に記憶されているデータを
消去する際に、記憶されているデータを消去する必要が
ない他のメモリセル201に対して、本来は不用な消去
動作および書き込み動作を行うため、記憶されているデ
ータを消去する必要がない他のメモリセル201の耐久
性が低下する問題があった。
【0037】すなわち、フラッシュEEPROMメモリ
セルのデータの書き換え回数には制限がある。これは、
消去動作および書き込み動作において、フローティング
ゲートFGから電子を出し入れしなければならず、その
電子は各絶縁膜210,208を通らなければならない
からである。そのため、消去動作を行う度に絶縁膜21
0の特性が劣化し、書き込み動作を行う度に絶縁膜20
8の特性が劣化する。そして、各絶縁膜210,208
の特性がある程度以上劣化すると、消去および書き込み
の不良が発生し、データの記憶に支障をきたす。
【0038】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、耐久性に優れた不揮発性半導体記憶
装置を提供することをその目的とする。
【0039】
【課題を解決するための手段】請求項1の不揮発性半導
体記憶装置は、1つの制御ゲート電極を共有し、半導体
基板に形成された2つのソース・ドレイン領域間のチャ
ネル領域上に併置された2つの浮遊ゲート電極を有する
メモリセルを少なくとも1つ備え、前記浮遊ゲート電極
の電位を個々に制御することで、任意の浮遊ゲート電極
に蓄積されたデータのみを消去する制御回路を設けたこ
とをその要旨とする。
【0040】また、請求項2の不揮発性半導体記憶装置
は、半導体基板に形成された第1および第2のソース・
ドレイン領域と、前記第1および第2のソース・ドレイ
ン領域の間に挟まれたチャネル領域と、前記チャネル領
域上にゲート絶縁膜を介して併置された第1および第2
の浮遊ゲート電極と、前記第1および第2の浮遊ゲート
電極の上に絶縁膜を介して形成され、第1および第2の
浮遊ゲート電極によって共有された制御ゲート電極とを
含むメモリセルを少なくとも1つ備え、前記浮遊ゲート
電極の電位を個々に制御することで、任意の浮遊ゲート
電極に蓄積されたデータのみを消去する制御回路を設け
たことをその要旨とする。
【0041】また、請求項3の不揮発性半導体記憶装置
は、1つの制御ゲート電極を共有し、半導体基板に形成
された2つのソース・ドレイン領域間のチャネル領域上
に併置された2つの浮遊ゲート電極を有するメモリセル
を複数備え、前記複数のメモリセルを複数のセルブロッ
クに分割すると共に、前記浮遊ゲート電極の電位をセル
ブロック毎に制御することで、任意のセルブロックの浮
遊ゲート電極に蓄積されたデータのみを消去する制御回
路を設けたことをその要旨とする。
【0042】また、請求項4の不揮発性半導体記憶装置
は、半導体基板に形成された第1および第2のソース・
ドレイン領域と、前記第1および第2のソース・ドレイ
ン領域の間に挟まれたチャネル領域と、前記チャネル領
域上にゲート絶縁膜を介して併置された第1および第2
の浮遊ゲート電極と、前記第1および第2の浮遊ゲート
電極の上に絶縁膜を介して形成され、第1および第2の
浮遊ゲート電極によって共有された制御ゲート電極とを
含むメモリセルを複数備え、前記複数のメモリセルを複
数のセルブロックに分割すると共に、前記浮遊ゲート電
極の電位をセルブロック毎に制御することで、任意のセ
ルブロックの浮遊ゲート電極に蓄積されたデータのみを
消去する制御回路を設けたことをその要旨とする。
【0043】また、請求項5の不揮発性半導体記憶装置
は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発明におい
て、前記制御ゲート電極は共通のワード線に接続されて
いることをその要旨とする。また、請求項6の不揮発性
半導体記憶装置は、半導体基板表面に形成された2つの
ソース・ドレイン領域、この半導体基板上の絶縁層、こ
の絶縁層上に併置され前記ソース・ドレイン領域の間に
位置する2つの浮遊ゲート電極およびこの2つの浮遊ゲ
ート電極の上層に位置する共通の制御ゲート電極を有す
るメモリセルをマトリクス状に配置し、該マトリクス内
で行方向に配列された複数のメモリセルの各制御ゲート
電極をワード線で共通接続し、前記マトリクス内で列方
向に配列された複数のメモリセルの各ソース・ドレイン
領域をそれぞれビット線で共通接続し、更に、前記浮遊
ゲート電極の電位を個々に制御することで、任意の浮遊
ゲート電極に蓄積されたデータのみを消去する制御回路
を設けたことをその要旨とする。
【0044】また、請求項7の不揮発性半導体記憶装置
は、半導体基板に形成された第1および第2のソース・
ドレイン領域、前記第1および第2のソース・ドレイン
領域の間に挟まれたチャネル領域、前記チャネル領域上
にゲート絶縁膜を介して併置された第1および第2の浮
遊ゲート電極、並びに前記第1および第2の浮遊ゲート
電極の上に絶縁膜を介して形成され、第1および第2の
浮遊ゲート電極によって共有された制御ゲート電極を備
え、且つ前記第1の浮遊ゲート電極が第1のソース・ド
レイン領域の近傍に配置され、前記第2の浮遊ゲート電
極が第2のソース・ドレイン領域の近傍に配置されたメ
モリセルをマトリクス状に配置し、該マトリクス内で行
方向に配列された複数のメモリセルの各制御ゲート電極
をワード線で共通接続し、前記マトリクス内で列方向に
配列された複数のメモリセルの各ソース・ドレイン領域
をそれぞれビット線で共通接続し、更に、前記浮遊ゲー
ト電極の電位を個々に制御することで、任意の浮遊ゲー
ト電極に蓄積されたデータのみを消去する制御回路を設
けたことをその要旨とする。
【0045】また、請求項8の不揮発性半導体記憶装置
は、半導体基板表面に形成された2つのソース・ドレイ
ン領域、この半導体基板上の絶縁層、この絶縁層上に併
置され前記ソース・ドレイン領域の間に位置する2つの
浮遊ゲート電極およびこの2つの浮遊ゲート電極の上層
に位置する共通の制御ゲート電極を有するメモリセルを
マトリクス状に配置し、該マトリクス内で行方向に配列
された複数のメモリセルの各制御ゲート電極をワード線
で共通接続することによりメモリセルアレイを構成し、
前記メモリセルアレイを行方向に複数のセルブロックに
分割し、別々のセルブロックにおける行方向に配列され
た各メモリセルのソース・ドレイン領域を分離して、隣
り合うセルブロックにおける列方向に配列された各メモ
リセルのソース・ドレイン領域をそれぞれ別々のビット
線で共通接続し、更に、前記浮遊ゲート電極の電位をセ
ルブロック毎に制御することで、任意のセルブロックの
浮遊ゲート電極に蓄積されたデータのみを消去する制御
回路を設けたことをその要旨とする。
【0046】また、請求項9の不揮発性半導体記憶装置
は、半導体基板に形成された第1および第2のソース・
ドレイン領域、前記第1および第2のソース・ドレイン
領域の間に挟まれたチャネル領域、前記チャネル領域上
にゲート絶縁膜を介して併置された第1および第2の浮
遊ゲート電極、並びに前記第1および第2の浮遊ゲート
電極の上に絶縁膜を介して形成され、第1および第2の
浮遊ゲート電極によって共有された制御ゲート電極を備
え、且つ前記第1の浮遊ゲート電極が第1のソース・ド
レイン領域の近傍に配置され、前記第2の浮遊ゲート電
極が第2のソース・ドレイン領域の近傍に配置されたメ
モリセルをマトリクス状に配置し、該マトリクス内で行
方向に配列された複数のメモリセルの各制御ゲート電極
をワード線で共通接続することによりメモリセルアレイ
を構成し、前記メモリセルアレイを行方向に複数のセル
ブロックに分割し、別々のセルブロックにおける行方向
に配列された各メモリセルのソース・ドレイン領域を分
離して、隣り合うセルブロックにおける列方向に配列さ
れた各メモリセルのソース・ドレイン領域をそれぞれ別
々のビット線で共通接続し、更に、前記浮遊ゲート電極
の電位をセルブロック毎に制御することで、任意のセル
ブロックの浮遊ゲート電極に蓄積されたデータのみを消
去する制御回路を設けたことをその要旨とする。
【0047】また、請求項10の不揮発性半導体記憶装
置は、請求項2、4、7又は9に記載の発明において、
前記第2の浮遊ゲート電極に電荷を注入してデータを書
き込む際、前記第2のソース・ドレイン領域から第1の
ソース・ドレイン領域に向かってセル電流が流れ、前記
第2のソース・ドレイン領域と第2の浮遊ゲート電極と
の間の静電容量を介したカップリングにより前記チャネ
ル領域と第2の浮遊ゲート電極との間に高電界が生じ、
電子が加速されてホットエレクトロンとなり、前記第2
の浮遊ゲート電極へ注入されることにより第2の浮遊ゲ
ート電極に電荷が蓄積され、その電荷に対応したデータ
が書き込まれて記憶されることをその要旨とする。
【0048】また、請求項11の不揮発性半導体記憶装
置は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の発明に
おいて、前記ソース・ドレイン領域に第1の電圧を印加
し、前記制御ゲート電極に第1の電圧よりも高い第2の
電圧を印加することにより、前記ソース・ドレイン領域
と強くカップリングしている浮遊ゲート電極の電位は第
1の電圧からあまり変化せず、前記制御ゲート電極と浮
遊ゲート電極との電位差が大きくなり、前記制御ゲート
電極と浮遊ゲート電極との間に高電界が生じ、ファウラ
ー・ノルドハイム・トンネル電流が流れることから、前
記浮遊ゲート電極中の電子が制御ゲート電極側へ引き抜
かれて、前記浮遊ゲート電極に記憶されたデータの消去
が行われることをその要旨とする。
【0049】また、請求項12の不揮発性半導体記憶装
置は、請求項3乃至11のいずれか1項に記載の発明に
おいて、前記共通のワード線に接続されたメモリセルの
内、消去動作を行わないメモリセルについては、そのメ
モリセルの浮遊ゲート電極の近傍に位置するソース・ド
レイン領域が接続されたビット線の電位を、その浮遊ゲ
ート電極と制御ゲート電極との間にファウラー−ノルド
ハイム・トンネル電流が実質的に流れない程度の値に制
御することをその要旨とする。
【0050】また、請求項13の不揮発性半導体記憶装
置は、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の発明に
おいて、前記浮遊ゲート電極と半導体基板との間の静電
容量が、前記浮遊ゲート電極と制御ゲート電極との間の
静電容量よりも大きく設定されたことをその要旨とす
る。以上の発明において、分割された個々のセルブロッ
ク内には、1又はそれ以上のメモリセルが割り当てられ
る。
【0051】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、本発明を具体化した第1実施形
態を図面に従って説明する。図1(a)は、本実施形態
のメモリセル1を用いたフラッシュEEPROM101
のメモリセルアレイ102の一部断面図である。
【0052】メモリセル(トランジスタ)1は、2つの
ソース・ドレイン領域3、チャネル領域4、2つの浮遊
ゲート電極5,6、制御ゲート電極7から構成されてい
る。P型単結晶シリコン基板2上にN型のソース・ドレ
イン領域3が形成されている。対称構造の2つのソース
・ドレイン領域3に挟まれたチャネル領域4上に、ゲー
ト絶縁膜8を介して、同一寸法形状の2つの浮遊ゲート
電極5,6が並べられて形成されている。各浮遊ゲート
電極5,6上にLOCOS法によって形成された絶縁膜
9およびトンネル絶縁膜10を介して制御ゲート電極7
が形成されている。絶縁膜9により、各浮遊ゲート電極
5,6の上部には突起部5a,6aが形成されている。
【0053】ここで、制御ゲート電極7の一部は、各絶
縁膜8,10を介してチャネル領域4上に配置され、選
択ゲート11を構成している。その選択ゲート11を挟
む各ソース・ドレイン領域3と選択ゲート11とによ
り、選択トランジスタ12が構成される。すなわち、メ
モリセル1は、浮遊ゲート電極5,6および制御ゲート
電極7と各ソース・ドレイン領域3とから構成される2
つのトランジスタと、当該各トランジスタ間に形成され
た選択トランジスタ12とが直列に接続された構成をと
る。
【0054】メモリセルアレイ(トランジスタアレイ)
102は、基板2上に形成された複数のメモリセル1に
よって構成されている。基板2上の占有面積を小さく抑
えることを目的に、隣合う各メモリセル1は、ソース・
ドレイン領域3を共通にして配置されている。図1
(b)は、メモリセルアレイ102の一部平面図であ
る。尚、図1(a)は、図1(b)におけるY−Y線断
面図である。
【0055】基板2上にはフィールド絶縁膜13が形成
され、そのフィールド絶縁膜13によって各メモリセル
1間の素子分離が行われている。図1(b)の縦方向に
配置された各メモリセル1のソース・ドレイン領域3は
共通になっており、そのソース・ドレイン領域3によっ
てビット線が形成されている。また、図1(b)の横方
向に配置された各メモリセル1の制御ゲート電極7は共
通になっており、その制御ゲート電極7によってワード
線が形成されている。
【0056】図2に、メモリセル1を用いたフラッシュ
EEPROM101の全体構成を示し、図3にその要部
を示す。メモリセルアレイ102は、複数のメモリセル
1がマトリックス状に配置されて構成されている。行方
向に配列された各メモリセル1の制御ゲート電極7によ
り、共通のワード線WL1〜WLnが形成されている。列
方向に配列された各メモリセル1のソース・ドレイン領
域3により、共通のビット線BL1〜BLnが形成されて
いる。
【0057】つまり、メモリセルアレイ102は、共通
のワード線WL1〜WLnに接続された各メモリセル1の
浮遊ゲート電極5,6が直列に配置され、その回路が共
通のビット線BL1〜BLnに並列に接続されて成るAN
D−NOR型構成をとる。メモリセルアレイ102は、
各ビット線BL1〜BLnに対応し、行方向に複数のセル
ブロック102a〜102zに分割されている。すなわ
ち、セルブロック102mは、各ビット線BLm-3〜B
Lm-1に接続された各メモリセル1によって構成されて
いる。また、セルブロック102nは、各ビット線BL
m〜BLm+2に接続された各メモリセル1によって構成さ
れている。つまり、各セルブロック102a〜102z
はそれぞれ3本ずつのビット線BL1〜BLnを備えてい
る。
【0058】各セルブロック102a〜102zにおい
て、列方向に配列された各メモリセル1のソース・ドレ
イン領域3により、共通のビット線が形成されている。
別々のセルブロック102a〜102zにおいては、行
方向に配列された各メモリセル1のソース・ドレイン領
域3が分離されている。また、隣合うセルブロック10
2a〜102zにおいては、列方向に配列された各メモ
リセル1のソース・ドレイン領域3が分離され、別々の
ビット線が形成されている。すなわち、各セルブロック
102m,102nにおいて、独立した各ビット線BL
m-1,BLm に対応するソース・ドレイン領域3が分離
されている。
【0059】つまり、各メモリセル1m(m),1m(m+1)は
共通のビット線BLm+1に接続され、各メモリセル1m(m
-2),1m(m-1)は共通のビット線BLm-2に接続されてい
る。そして、メモリセル1m(m)の接続されたビット線B
Lmと、メモリセル1m(m-1)の接続されたビット線BLm
-1 とは分離されている。各ワード線WL1〜WLnはロ
ウデコーダ103に接続され、各ビット線BL1〜BLn
はカラムデコーダ104に接続されている。
【0060】外部から指定されたロウアドレスおよびカ
ラムアドレスは、アドレスピン105に入力される。そ
のロウアドレスおよびカラムアドレスは、アドレスピン
105からアドレスラッチ107へ転送される。アドレ
スラッチ107でラッチされた各アドレスのうち、ロウ
アドレスはアドレスバッファ106を介してロウデコー
ダ103へ転送され、カラムアドレスはアドレスバッフ
ァ106を介してカラムデコーダ104へ転送される。
【0061】尚、アドレスラッチ107は、適宜省略し
てもよい。ロウデコーダ103は、アドレスラッチ10
7でラッチされたロウアドレスに対応した1本のワード
線WL1〜WLn(例えば、WLm(図示略))を選択
し、各ワード線WL1〜WLnの電位を後記する各動作モ
ードに対応して制御する。つまり、各ワード線WL1〜
WLnの電位を制御することにより、各メモリセル1の
制御ゲート電極7の電位が制御される。
【0062】カラムデコーダ104は、アドレスラッチ
107でラッチされたカラムアドレスに対応した1本の
ビット線BL1〜BLn(例えば、BLm(図示略))を
選択するために、各ビット線BL1〜BLnの電位または
オープン状態を、後記する各動作モードに対応して制御
する。つまり、各ビット線BL1〜BLnの電位またはオ
ープン状態を制御することにより、各メモリセル1のソ
ース・ドレイン領域3の電位またはオープン状態が制御
される。
【0063】外部から指定されたデータは、データピン
108に入力される。そのデータは、データピン108
から入力バッファ109を介してカラムデコーダ104
へ転送される。カラムデコーダ104は、各ビット線B
L1〜BLnの電位またはオープン状態を、そのデータに
対応して後記するように制御する。任意のメモリセル1
から読み出されたデータは、ビット線BL1〜BLnから
カラムデコーダ104を介してセンスアンプ110へ転
送される。センスアンプ110は電流センスアンプであ
る。カラムデコーダ104は、選択したビット線BL1
〜BLnとセンスアンプ110とを接続する。センスア
ンプ110で判別されたデータは、出力バッファ111
からデータピン108を介して外部へ出力される。
【0064】尚、上記した各回路(103〜111)の
動作は制御コア回路112によって制御される。次に、
フラッシュEEPROM101の各動作モード(書き込
み動作、読み出し動作、ワード線消去動作及びビット線
消去動作)について、図3〜図9を参照して説明する。
尚、図4,図6,図8は図1(a)の要部だけを図示し
たものであり、図3,図5,図7,図9は図2の要部だ
けを図示したものである。
【0065】(a)書き込み動作(図4および図5参
照) ワード線WLmと各ビット線BLm,BLm+1との交点に
接続されたメモリセル1(以下、「1m(m)」と表記す
る)が選択され、そのメモリセル1m(m)の各浮遊ゲート
電極5,6のうち、浮遊ゲート電極6にデータを書き込
む場合について説明する。
【0066】メモリセル1m(m)の各ソース・ドレイン領
域3のうち、浮遊ゲート電極5に近い側のソース・ドレ
イン領域3(以下、「3a」と表記する)に対応するビ
ット線BLmは、センスアンプ110内に設けられた定
電流源110aを介して接地され、その電位は約1.2
Vにされる。メモリセル1m(m)の各ソース・ドレイン領
域3のうち、浮遊ゲート電極6に近い側のソース・ドレ
イン領域3(以下、「3b」と表記する)に対応するビ
ット線BLm+1の電位は10Vにされる。
【0067】また、選択されたメモリセル1m(m)以外の
各メモリセル1のソース・ドレイン領域3に対応する各
ビット線(BL1…BLm-1m(m)Lm+2…BLn)の電位
は3Vにされる。メモリセル1m(m)の制御ゲート電極7
に対応するワード線WLmの電位は2Vにされる。ま
た、選択されたメモリセル1m(m)以外の各メモリセル1
の制御ゲート電極7に対応する各ワード線(WL1…W
Lm-1,WLm+2…WLn)の電位は0Vにされる。
【0068】メモリセル1m(m)において、選択トランジ
スタ12の閾値電圧Vthは約0.5Vである。従っ
て、メモリセル1m(m)では、ソース・ドレイン領域3a
中の電子が反転状態のチャネル領域4中へ移動する。そ
のため、ソース・ドレイン領域3bからソース・ドレイ
ン領域3aに向かってセル電流Iwが流れる。一方、ソ
ース・ドレイン領域3bの電位は10Vであるため、ソ
ース・ドレイン領域3bと浮遊ゲート電極6との間の静
電容量を介したカップリングにより、浮遊ゲート電極6
の電位が持ち上げられて10Vに近くなる。そのため、
チャネル領域4と浮遊ゲート電極6の間には高電界が生
じる。従って、チャネル領域4中の電子は加速されてホ
ットエレクトロンとなり、図3の矢印Cに示すように、
浮遊ゲート電極6へ注入される。その結果、メモリセル
1m(m)の浮遊ゲート電極6に電荷が蓄積され、1ビット
のデータが書き込まれて記憶される。
【0069】このとき、ソース・ドレイン領域3aと浮
遊ゲート電極5との間の静電容量を介したカップリング
により、浮遊ゲート電極5の電位が持ち上げられて約
1.2Vに近くなる。しかし、この程度の低い電位で
は、浮遊ゲート電極5へ実質的にホットエレクトロンが
注入されることはない。つまり、メモリセル1m(m)にお
いては、浮遊ゲート電極6だけにホットエレクトロンが
注入される。
【0070】そして、ワード線WLmと各ビット線BLm
+1,BLm+2との交点に接続されたメモリセル1(以
下、「1m(m+1)」と表記する)については、ビット線B
Lm+2に対応するソース・ドレイン領域3の電位が3V
であり、制御ゲート電極7(ワード線WLm)の電位
(=2V)より高いため、各ソース・ドレイン領域3間
にセル電流が流れない。そのため、メモリセル1m(m+1)
の各浮遊ゲート電極5,6へホットエレクトロンが注入
されることはなく、メモリセル1m(m+1)にデータが書き
込まれることはない。
【0071】尚、ワード線WLmに接続されたメモリセ
ル1m(m),1m(m+1)以外の各メモリセル1についても、
メモリセル1m(m+1)と同様の理由により、データが書き
込まれることはない。従って、前記した書き込み動作
は、選択されたメモリセル1m(m)の浮遊ゲート電極6だ
けに行われる。
【0072】ここで、ソース・ドレイン領域3b,3a
間に流れるセル電流Iwの値と、書き込み動作の時間
(浮遊ゲート電極6へのホットエレクトロンの注入時
間)とを最適化することにより、メモリセル1m(m)の浮
遊ゲート電極6に蓄積される電荷量を最適化する。具体
的には、メモリセル1m(m)の浮遊ゲート電極6に蓄積さ
れる電荷量を、従来のメモリセル201の浮遊ゲート電
極206に蓄積される電荷量に比べて少なく設定し、過
剰書き込み状態にならないようにする。書き込み動作に
おいて、従来のメモリセル201のソース領域203の
電位が12Vに設定されているのに対し、本実施形態の
メモリセル1m(m)のソース・ドレイン領域3b(ビット
線BLm+1)の電位が10Vと低く設定されているの
は、過剰書き込み状態にならないようにするためであ
る。
【0073】ところで、メモリセル1m(m)の浮遊ゲート
電極6にデータを書き込む場合に、既に浮遊ゲート電極
5にデータが書き込まれている場合がある。この場合
に、浮遊ゲート電極5に多量の電荷が蓄積されて過剰書
き込み状態になっていると、浮遊ゲート電極5直下のチ
ャネル領域4が完全なオフ状態になり、ソース・ドレイ
ン領域3b,3a間にセル電流Iwが流れなくなる。そ
こで、浮遊ゲート電極5にデータを書き込む際にも、前
記した浮遊ゲート電極6の場合と同様に、浮遊ゲート電
極5に蓄積される電荷量を少なくし、過剰書き込み状態
にならないようにする。そうすれば、浮遊ゲート電極5
にデータが書き込まれている場合でも、浮遊ゲート電極
5直下のチャネル領域4が完全なオフ状態になることは
なく、ソース・ドレイン領域3b,3a間にセル電流I
wが流れる。
【0074】逆に言えば、浮遊ゲート電極6にデータを
書き込む際に必要な値のセル電流Iwが流れるように、
浮遊ゲート電極5に蓄積される電荷量を設定しておくわ
けである。つまり、前記した浮遊ゲート電極6に蓄積さ
れる電荷量を、浮遊ゲート電極5にデータを書き込む際
に必要な値のセル電流Iwが流れる程度に少なく設定し
ておくわけである。
【0075】尚、メモリセル1m(m)の浮遊ゲート電極5
にデータを書き込む場合は、ソース・ドレイン領域3b
に対応するビット線BLm+1がセンスアンプ110内に
設けられた定電流源110aを介して接地され、ソース
・ドレイン領域3aに対応するビット線BLmの電位が
10Vにされる。その他の電位条件については、メモリ
セル1m(m)の浮遊ゲート電極6にデータを書き込む場合
と同様である。
【0076】従って、この書き込み動作は、選択された
1つのメモリセル1について、その各浮遊ゲート電極
5,6毎に行うことができる。 (b)読み出し動作(図6および図7参照) メモリセル1m(m)が選択され、そのメモリセル1m(m)の
各浮遊ゲート電極5,6のうち、浮遊ゲート電極6から
データが読み出される場合について説明する。
【0077】メモリセル1m(m)のソース・ドレイン領域
3aに対応するビット線BLmの電位は3Vにされる。
メモリセル1m(m)のソース・ドレイン領域3bに対応す
るビット線BLm+1の電位は0Vにされる。また、選択
されたメモリセル1m(m)以外の各メモリセル1のソース
・ドレイン領域3に対応する各ビット線(BL1…BLm
-1m(m)Lm+2…BLn)は、オープン状態にされる。
【0078】メモリセル1m(m)の制御ゲート電極7に対
応するワード線WLmの電位は4Vにされる。また、選
択されたメモリセル1m(m)以外の各メモリセル1の制御
ゲート電極7に対応する各ワード線(WL1…WLm+1,
WLm+2…WLn)の電位は0Vにされる。メモリセル1
m(m)において、ソース・ドレイン領域3aが3Vにされ
ると、ソース・ドレイン領域3aと浮遊ゲート電極5と
の間の静電容量を介したカップリングにより、浮遊ゲー
ト電極5の電位が持ち上げられて3Vに近くなる。その
結果、浮遊ゲート電極5に蓄積された電荷の有無に関係
なく、浮遊ゲート電極5直下のチャネル領域4はオン状
態になる。
【0079】後記するように、消去状態にある浮遊ゲー
ト電極6には電荷が蓄積されていない。それに対して、
前記したように、書き込み状態にある浮遊ゲート電極6
には電荷が蓄積されている。従って、消去状態にある浮
遊ゲート電極6直下のチャネル領域4はオン状態になっ
ており、書き込み状態にある浮遊ゲート電極6直下のチ
ャネル領域4はオフ状態に近くなっている。
【0080】そのため、制御ゲート電極7に4Vが印加
されたとき、ソース・ドレイン領域3aからソース・ド
レイン領域3bに向かって流れるセル電流Irは、浮遊
ゲート電極6が消去状態にある場合の方が、書き込み状
態にある場合よりも大きくなる。このセル電流Irの値
をセンスアンプ110で検出することにより、メモリセ
ル1m(m)の浮遊ゲート電極6に記憶されたデータの値を
読み出すことができる。例えば、消去状態の浮遊ゲート
電極6のデータの値を「1」、書き込み状態の浮遊ゲー
ト電極6のデータの値を「0」として読み出しを行う。
尚、この場合、センスアンプ110をソース・ドレイン
領域3b側に接続して、セル電流Irを検出してもよ
い。
【0081】尚、メモリセル1m(m)の浮遊ゲート電極5
からデータを読み出す場合は、ソース・ドレイン領域3
bに対応するビット線BLm+1の電位が3Vにされ、ソ
ース・ドレイン領域3aに対応するビット線BLmの電
位が0Vにされる。その他の電位条件またはオープン状
態については、メモリセル1m(m)の浮遊ゲート電極6か
らデータを読み出す場合と同様である。
【0082】つまり、選択されたメモリセル1m(m)につ
いて、その各浮遊ゲート電極5,6のいずれか一方に、
消去状態のデータ値「1」と、書き込み状態のデータ値
「0」の2値(=1ビット)を記憶させ、そのデータ値
を読み出すことができる。 (c)ワード線消去動作(図8または図9参照) ワード線WLmに接続された全てのメモリセル1の各浮
遊ゲート電極5,6に記憶されたデータが消去される場
合について説明する。
【0083】全てのビット線BL1〜BLnの電位は0V
にされる。ワード線WLmの電位は15Vにされる。ま
た、ワード線WLm以外の各ワード線(WL1…WLm+
1,WLm+2…WLn)の電位は0Vにされる。各ソース
・ドレイン領域3a,3bおよび基板2と各浮遊ゲート
電極5,6との間の静電容量と、制御ゲート電極7と各
浮遊ゲート電極5,6の間の静電容量とを比べると、前
者の方が圧倒的に大きい。つまり、各浮遊ゲート電極
5,6は、各ソース・ドレイン領域3a,3bおよび基
板2と強くカップリングしている。そのため、制御ゲー
ト電極7が15V、各ソース・ドレイン領域3a,3b
が0Vになっても、各浮遊ゲート電極5,6の電位は0
Vからあまり変化せず、制御ゲート電極7と各浮遊ゲー
ト電極5,6の電位差が大きくなり、制御ゲート電極7
と各浮遊ゲート電極5,6の間に高電界が生じる。
【0084】その結果、FNトンネル電流が流れ、図8
の矢印Dに示すように、各浮遊ゲート電極5,6中の電
子が制御ゲート電極7側へ引き抜かれて、各メモリセル
1に記憶されたデータの消去が行われる。このとき、各
浮遊ゲート電極5,6には突起部5a,6aが形成され
ているため、各浮遊ゲート電極5,6中の電子は突起部
5a,6aから飛び出して制御ゲート電極7側へ移動す
る。従って、電子の移動が容易になり、各浮遊ゲート電
極5,6中の電子を効率的に引き抜くことができる。
【0085】尚、複数のワード線WL1〜WLnを同時に
選択することにより、その各ワード線に接続されている
全てのメモリセル1に対して消去動作を行うこともでき
る。このように、メモリセルアレイ102を複数組のワ
ード線WL1〜WLn毎の任意のブロックに分けてその各
ブロック単位でデータの消去を行う消去動作は、ブロッ
ク消去と呼ばれる。 (d)ビット線消去動作(図3参照) このビット線消去動作では、選択された1本のワード線
WL1〜WLnに接続された各メモリセル1のうち、選択
された任意のセルブロック102a〜102z内の全て
のメモリセル1についてのみ消去動作を行う。
【0086】ここでは、ワード線WLmに接続されたメ
モリセル1の内、選択されたセルブロック102m内の
各メモリセル1m(m-2),1m(m-1)についてのみ消去動作
を行い、同じワード線WLmに接続されているその他の
メモリセル1については消去動作を行わないようにする
場合を例にとって説明する。メモリセル1m(m-2),1m
(m-1)の各ソース・ドレイン領域3a,3bに接続され
ているビット線BLm-3〜BLm-1の電位が0Vにされ、
それ以外のビット線(非選択のビット線(BL1…BL
m-1m(m)Lm+2…BLn)には+10Vが供給される。
【0087】ワード線WLmの電位は15Vにされる。
また、ワード線WLm以外の各ワード線(WL1…WLm+
1,WLm+2…WLn)の電位は0Vにされる。メモリセ
ル1m(m-2),1m(m-1)については、上記した「(c)ワ
ード線消去動作」と同じ条件になるため、記憶されたデ
ータの消去が行われる。また、ワード線WLmに接続さ
れているメモリセル1の内、メモリセル1m(m-2),1m
(m-1)以外については、ソース・ドレイン領域3a,3
bに+10Vが印加されるため、カップリングにより浮
遊ゲート電極5,6の電位が持ち上げられる。そのた
め、制御ゲート電極7に+15Vが印加されても、制御
ゲート電極7と浮遊ゲート電極5,6との間の電位差
は、FNトンネル電流が流れるほどには大きくならな
い。従って、浮遊ゲート電極5,6中の電子は制御ゲー
ト電極7側へ引き抜かれず、記憶されたデータの消去は
行われない。
【0088】また、メモリセル1m(m-2),1m(m-1)と同
じビット線BLm-3〜BLm-1に列方向に接続されている
他のメモリセルについては、ワード線、ビット線共に0
Vに保持されているので、いかなる動作も行われない。
尚、同様にセルブロック毎にビット線の電位を0V又は
10Vに制御することで、例えば、2つのセルブロック
102m,102n内の各メモリセル1m(m-2),1m(m-
1),1m(m),1m(m+1)についてのみ消去動作を行い、同
じワード線WLmに接続されているその他のメモリセル
1については消去動作を行わないようにすることもでき
る。
【0089】このように、本第1実施形態によれば、選
択されたセルブロック102mのメモリセル1m(m-2),
1m(m-1)に記憶されたデータについてだけ、消去動作を
行うことができる。従って、データを消去する際に、記
憶されているデータを消去する必要がない他のメモリセ
ル1に対して、不用な消去動作および書き込み動作を行
わなくてもよい。そのため、記憶されているデータを消
去する必要がない他のメモリセル1の耐久性が低下しな
い。
【0090】尚、「(c)ビット消去動作」において、
非選択のビット線(BL1…BLm-4,BLm…BLn)
に供給する電位(上記実施形態では+10V)について
は、以下の条件を満たす必要がある。 (イ)メモリセル1の制御ゲート電極7と浮遊ゲート電
極5,6との間に、FNトンネル電流が流れない程度に
高い電位であること。
【0091】(ロ)メモリセル1のチャネル4から浮遊
ゲート電極5,6へホットエレクトロン注入が行われな
い程度に低い電位であること。 (ハ)ワード線(WL1…WLm+1,WLm+2…WLn)に
接続されたメモリセル1の制御ゲート電極7と浮遊ゲー
ト電極5,6との間に、FN逆トンネル電流が流れない
程度に低い電位であること。
【0092】以上詳述したように、本実施形態によれ
ば、以下の作用および効果を得ることができる。 〔1〕メモリセル1は2つの浮遊ゲート電極5,6を有
し、各浮遊ゲート電極5,6は2つのソース・ドレイン
領域3に挟まれたチャネル領域4上に併置されている。
また、各浮遊ゲート電極5,6は、1つの制御ゲート電
極7を共有している。そして、1つのメモリセル1は、
各浮遊ゲート電極5,6毎にそれぞれ1ビットのデータ
を記憶することが可能であり、合計2ビットのデータを
記憶することができる。
【0093】従って、同一デザインルールにおいて、メ
モリセル1によれば、従来のメモリセル201に比べ、
高集積化が可能になる。 〔2〕行方向に配列された各メモリセル1の制御ゲート
電極7により、共通のワード線WL1 〜WLn が形成さ
れている。つまり、行方向に配列された各メモリセル1
の制御ゲート電極7は分離されることなく連続してい
る。
【0094】この点に関し、従来技術であるスプリット
ゲート型メモリセル201を用いるフラッシュEEPR
OM301には、制御ゲート電極207を形成するため
のエッチング用マスク219の位置ずれに起因して、各
メモリセル201の書き込み特性にバラツキが生じる問
題を有している。すなわち、図20(a)に示すよう
に、前記従来技術の工程6において、制御ゲート電極2
07を形成するためのエッチング用マスク219の位置
が各メモリセル201a,201bに対してずれた場
合、前記工程7において形成される制御ゲート電極20
7の形状は、各メモリセル201a,201bで異なっ
たものになる。
【0095】また、前記工程9のイオン注入法によるド
レイン領域204の形成時において、ドレイン領域20
4の位置は、制御ゲート電極207の選択ゲート211
側の端部によって規定される。そのため、図20(a)
に示すように、エッチング用マスク219の位置がずれ
た場合、図20(b)に示すように、各メモリセル20
1a,201bのチャネル領域205の長さ(チャネル
長)L1,L2が異なったものになってしまう。但し、
エッチング用マスク219の位置がずれてもその幅は変
わらないため、制御ゲート電極207の形状が異なって
もその幅は変わらない。例えば、エッチング用マスク2
19の位置がメモリセル201b側にずれている場合、
メモリセル201bのチャネル長L2の方がメモリセル
201aのチャネル長L1よりも短くなる。
【0096】チャネル長L1,L2が異なる場合にはチ
ャネル領域205の抵抗も異なったものになるため、書
き込み動作時に流れるセル電流値に差が生じる。つま
り、チャネル長が長いほどチャネル領域205の抵抗が
大きくなり、書き込み動作時に流れるセル電流は小さく
なる。書き込み動作時に流れるセル電流値に差が生じる
と、ホットエレクトロンの発生率にも差が生じる。その
結果、各メモリセル201a,201bの書き込み特性
が異なったものになる。
【0097】また、従来技術のスプリットゲート型メモ
リセル201の設計に当っては、各ゲート電極206、
207の加工線幅寸法精度だけでなく、各ゲート電極2
06,207の重ね合わせ寸法精度をも考慮して、各ゲ
ート電極206,207と各領域203,204の位置
関係に予め余裕を持たせておく必要がある。しかしなが
ら、近年の半導体微細加工技術においては、0. 5μm
前後の線幅の細線を加工する場合、加工線幅寸法精度は
0. 05μm程度まで得られるのに対し、重ね合わせ寸
法精度は0. 1〜0. 2μm程度までしか得られない。
つまり、スプリットゲート型メモリセル201では、各
ゲート電極206,207の重ね合わせ寸法精度の低さ
がネックとなって微細化が妨げられる問題がある。
【0098】これに対し、本実施形態の構造では、各浮
遊ゲート電極5,6と制御ゲート電極7の重ね合わせ寸
法精度について考慮する必要がなくなることから、上記
従来技術の問題を完全に回避することができる。 〔3〕メモリセルアレイ102において、列方向に配列
された各メモリセル1のソース・ドレイン領域3によ
り、共通のビット線BL1〜BLnが形成されている。そ
のため、メモリセルアレイ102においては、従来のメ
モリセルアレイ302のようなビット線コンタクト21
4を形成する必要がない。
【0099】〔4〕上記〔2〕〔3〕により、本実施形
態のメモリセルアレイ102は、従来の形態のメモリセ
ルアレイ302に比べて、構造が簡単で且つ製造が容易
である。 〔5〕メモリセル1を用いたフラッシュEEPROM1
01は、選択トランジスタ12が設けられているため、
個々のメモリセル1にそれ自身を選択する機能がある。
つまり、消去動作時に浮遊ゲート電極5,6から電荷を
引き抜く際に電荷を過剰に抜き過ぎても、選択ゲート1
1によってチャネル領域4をオフ状態にすることができ
る。従って、過剰消去が発生したとしても、選択トラン
ジスタ12によってメモリセル1のオン・オフ状態を制
御することができ、過剰消去が問題にならない。すなわ
ち、メモリセル1の内部に設けられた選択トランジスタ
12によって、そのメモリセル自身のオン・オフ状態を
選択することができる。
【0100】〔6〕メモリセル1のチャネル領域4の長
さは、従来のメモリセル201のチャネル領域205に
比べて長くなっている。そのため、チャネル領域4の耐
圧は、チャネル領域205の耐圧に比べて高くなる。そ
の結果、書き込み動作において、選択されたメモリセル
1以外のメモリセル1の各浮遊ゲート電極5,6にはデ
ータが書き込まれ難くなり、前記した書き込み動作の作
用および効果をより確実に得ることができる。
【0101】〔7〕書き込み動作において、メモリセル
1の浮遊ゲート電極5,6に蓄積される電荷量を少なく
設定し、過剰書き込み状態にならないようにしてある。
そのため、消去動作において、各浮遊ゲート電極5,6
から制御ゲート電極7側へ引き抜く電子の量が少なくな
る。 〔8〕メモリセル1の各浮遊ゲート電極5,6の上部に
突起部5a,6aが形成されている。消去動作におい
て、各浮遊ゲート電極5,6中の電子は、突起部5a,
6aから飛び出して制御ゲート電極7側へ移動する。
【0102】それに対して、従来のメモリセル201で
は、消去動作において、浮遊ゲート電極206中の電子
は、1つの突起部206aだけから飛び出して制御ゲー
ト電極207側へ移動する。従って、各浮遊ゲート電極
5,6,206に蓄積された電荷量が同じであれば、1
つの突起部から飛び出す電子の量は、メモリセル1の方
がメモリセル201よりも少なくなる。
【0103】
〔9〕上記〔7〕〔8〕により、トンネル
絶縁膜10を通過する電子の量を少なくすることができ
る。従来技術では、消去動作時にトンネル絶縁膜210
を通過する電子に起因して、メモリセル201の動作寿
命が短くなるという問題があった。すなわち、前記工程
4におけるトンネル絶縁膜210の形成初期には、自然
酸化膜や構造遷移層などに起因する不完全なシリコン酸
化膜が形成される。この不完全なシリコン酸化膜には、
完全なシリコン酸化物であるO-Si-O結合だけでなく、O-
Si-Oの形をとらないダングリングボンドが含まれてい
る。
【0104】すなわち、前記工程3から工程4に移行す
る間に、浮遊ゲート電極206の側壁部が酸素を含んだ
外気に晒されるため、浮遊ゲート電極206の側壁部の
表面に自然酸化膜が形成される。その自然酸化膜には、
O-Si-Oの形をとらないダングリングボンドが含まれてい
る。また、ポリシリコン膜から成る浮遊ゲート電極20
6と、シリコン酸化膜から成るトンネル絶縁膜210と
の境界部分には構造遷移層が存在する。その構造遷移層
には、O-Si-Oの形をとらないダングリングボンドが発生
しやすい。
【0105】前記したように、消去動作時には、図16
(c)の矢印Bに示すように、浮遊ゲート電極206中
の電子が制御ゲート電極207側へ引き抜かれて、メモ
リセル201に記憶されたデータの消去が行われる。こ
のとき、電子が不完全なシリコン酸化膜を含むトンネル
絶縁膜210を通過するため、トンネル絶縁膜210に
は大きなストレスがかかることになる。
【0106】そのため、書き込み動作と消去動作を繰り
返すと、消去動作時にトンネル絶縁膜210に加わるス
トレスによって、不完全なシリコン酸化膜中に電子トラ
ップが形成される。その電子トラップは、浮遊ゲート電
極206から制御ゲート電極207への電子の移動を阻
害する。従って、書き込み回数および消去回数(すなわ
ち、データの書き換え回数)が増加するにつれて不完全
なシリコン酸化膜中の電子トラップも増加し、浮遊ゲー
ト電極206中の電子を十分に引き抜くことができなく
なる。
【0107】その結果、メモリセル201におけるデー
タの書き換え回数を増加させるのが難しくなり、メモリ
セル201の動作寿命が短くなるという問題がある。そ
して、メモリセル201の動作寿命が短くなると、フラ
ッシュEEPROM301の動作寿命も短くなる。それ
に対して、本実施形態においては、トンネル絶縁膜10
を通過する電子の量を少なくすることが可能になるた
め、メモリセル1におけるデータの書き換え回数を増加
させることができる。その結果、メモリセル1の動作寿
命を長くして、フラッシュEEPROM101の動作寿
命をも長くすることができる。
【0108】(第2実施形態)以下、本発明を具体化し
た第2実施形態を図面に従って説明する。尚、本第2実
施形態において、第1実施形態と同じ構成部材について
は符号を等しくしてその詳細な説明を省略する。図10
に、本実施形態のフラッシュEEPROM120の要部
構成を示す。
【0109】本実施形態において、図3に示した第1実
施形態のフラッシュEEPROM101と異なるのは以
下の点だけである。 {1}メモリセルアレイ102において、行方向に配列
された各メモリセル1のソース・ドレイン領域3が分離
されている。 {2}メモリセルアレイ102において、列方向に配列
された各メモリセル1のソース・ドレイン領域3によ
り、行方向に配列された各メモリセル1毎に独立したビ
ット線BL1〜BLnが形成されている。
【0110】つまり、メモリセル1m(m)の接続されたビ
ット線BLmと、メモリセル1m(m-1)の接続されたビッ
ト線BLm-1とが分離されている。また、メモリセル1m
(m)の接続されたビット線BLm+1と、メモリセル1m(m+
1)の接続されたビット線BLm+2とが分離されている。
このように構成された本第2実施形態によれば、第1実
施形態の作用および効果に加えて、行方向に配列された
各メモリセル1毎に独立したビット線BL1〜BLnが設
けられているため、選択されたメモリセル1毎に消去動
作を行うことができる。
【0111】すなわち、ワード線WLmに接続されたメ
モリセル1の内、選択されたメモリセル1m(m)に記憶さ
れたデータだけを消去し、それ以外のメモリセル(非選
択のメモリセル)1に記憶されているデータは消去しな
い場合、メモリセル1m(m)のソース・ドレイン領域3
a,3bに接続されているビット線BLm,BLm+1の電
位が0Vにされ、それ以外のビット線(非選択のビット
線(BL1…BLm-1m(m)Lm+2…BLn)には+10V
が供給される。
【0112】ワード線WLmの電位は15Vにされる。
また、ワード線WLm以外の各ワード線(WL1…WLm+
1,WLm+2…WLn)の電位は0Vにされる。メモリセ
ル1m(m)については、上記した「(c)ワード線消去動
作」と同じ条件になるため、記憶されたデータの消去が
行われる。また、ワード線WLmに接続されているメモ
リセル1の内、メモリセル1m(m)以外については、ソー
ス・ドレイン領域3a,3bに+10Vが印加されるた
め、カップリングにより浮遊ゲート電極5,6の電位が
持ち上げられる。そのため、制御ゲート電極7に+15
Vが印加されても、制御ゲート電極7と浮遊ゲート電極
5,6との間の電位差は、FNトンネル電流が流れるほ
どには大きくならない。従って、浮遊ゲート電極5,6
中の電子は制御ゲート電極7側へ引き抜かれず、メモリ
セル1m(m)以外の各メモリセル1の浮遊ゲート電極に記
憶されたデータの消去は行われない。
【0113】また、メモリセル1m(m)と同じビット線B
Lm,BLm+1に列方向に接続されている他のメモリセル
については、ワード線、ビット線共に0Vに保持されて
いるので、いかなる動作も行われない。尚、図示しない
が、ワード線WLmに接続されたメモリセル1の内、選
択されたメモリセル1m(m)の浮遊ゲート電極5に記憶さ
れたデータだけを消去したい場合、メモリセル1m(m)の
ソース・ドレイン領域3aに接続されているビット線B
Lmの電位のみが0Vにされ、それ以外のビット線(非
選択のビット線(BL1…BLm-1m(m)Lm+1…BLn)
には+10Vが供給される。
【0114】尚、上記各実施形態は以下のように変更し
てもよく、その場合でも同様の作用および効果を得るこ
とができる。 (1)上記各実施形態では、制御ゲート電極7とワード
線WLとを共有している(言い換えれば、メモリセル1
毎の制御ゲート電極を延長して相互接続させている)。
これに代えて、図11に示す通り、メモリセル1毎に制
御ゲート電極7を分割し、それぞれを共通のワード線に
接続するようにしても良い。
【0115】(2)第1実施形態の書き込み動作におい
て、メモリセル1の浮遊ゲート電極5,6に蓄積される
電荷量を多く設定し、過剰書き込み状態にする。但し、
メモリセル1m(m)の浮遊ゲート電極6にデータを書き込
む際に、既に浮遊ゲート電極5が過剰書き込み状態にな
っており、浮遊ゲート電極5直下のチャネル領域4が完
全なオフ状態になっていると、ソース・ドレイン領域3
b,3a間にセル電流Iwが流れなくなる。
【0116】そこで、この場合には、浮遊ゲート電極
5,6直下のチャネル領域4に一定のリーク電流が流れ
るように、各浮遊ゲート電極5,6のゲート長または基
板2の不純物濃度の少なくともいずれか一方を設定して
おく。このようにすれば、浮遊ゲート電極5,6が過剰
書き込み状態になっていても、リーク電流により必要な
セル電流Iwを得ることができる。
【0117】ところで、メモリセル1が微細化すると、
それに伴って各浮遊ゲート電極5,6のゲート長も小さ
くなり、チャネル領域4にリーク電流が流れやすくな
る。つまり、浮遊ゲート電極5,6を過剰書き込み状態
にする代わりに、チャネル領域4に一定のリーク電流を
流す方法は、メモリセル1が微細化した場合により有効
であるといえる。
【0118】(3)第1実施形態において、各セルブロ
ック102a〜102zが備えるビット線BL1〜BLn
の数を4本以上にする。 (4)図12は第3実施形態の作用を説明するためのメ
モリセルアレイ102の一部断面図である。この第3実
施形態が上記各実施形態と異なるのは、突起部5a,6
aを設けていない点のみである。
【0119】本第3実施形態にあっては、書き込みおよ
び読み出し動作は第1実施形態と同様である。消去動作
において、各浮遊ゲート電極5,6中の電子は、トンネ
ル絶縁膜10の薄い部分を通過するように、浮遊ゲート
電極5,6の側面又は上角部から飛び出して制御ゲート
電極7側へ移動する。 (5)各絶縁膜8,10を、酸化シリコン、窒酸化シリ
コン、窒化シリコンのうち少なくとも1つを主成分とす
る他の絶縁膜に置き代る。その絶縁膜の形成には、熱酸
化法、熱窒化法、熱酸窒化法、CVD法のうち少なくと
も1つの方法を用いればよい。また、これらの異なる絶
縁膜を複数積層した構造に置き代える。
【0120】(6)各ゲート電極5〜7の材質をそれぞ
れ、ドープドポリシリコン以外の導電性材料(アモルフ
ァスシリコン、単結晶シリコン、高融点金属を含む各種
金属、金属シリサイドなど)に置き代える。 (7)P型単結晶シリコン基板2をP型ウェルに置き代
える。 (8)P型単結晶シリコン基板2をN型単結晶シリコン
基板またはN型ウェルに置き代え、ソース・ドレイン領
域3を形成するために注入する不純物イオンとしてP型
不純物イオン(ホウ素、インジウムなど)を用いる。
【0121】(9)多値記憶技術を利用し、各メモリセ
ル1の各浮遊ゲート電極5,6毎にそれぞれ3値以上の
データを記憶させるようにする。 (10)各実施形態において、書き込み動作時にベリフ
ァイ書き込み方式を用いる。ところで、本明細書におい
て、発明に係る構成は以下のように定義されるものとす
る。
【0122】(a)半導体基板とは、単結晶シリコン半
導体基板だけでなく、ウェル、単結晶シリコン膜、多結
晶シリコン膜、非晶質シリコン膜、化合物半導体基板、
化合物半導体膜をも含むものとする。 (b)導電膜とは、ドープドポリシリコン膜だけでな
く、アモルファスシリコン膜、単結晶シリコン膜、高融
点金属を含む各種金属膜、金属シリサイド膜などのあら
ゆる導電材料膜をも含むものとする。
【0123】(c)浮遊ゲート電極と基板との間の静電
容量とは、浮遊ゲート電極と、基板に形成されているソ
ース・ドレイン領域及びチャネル領域の一方又は双方と
の間の静電容量をも含むものとする。 (d)書き込み動作において、一方の浮遊ゲート電極に
データを書き込む際に必要な値のセル電流が流れるよう
に、他方の浮遊ゲート電極に蓄積される電荷量を設定し
ておくこととは、この場合、電荷量がゼロであることも
含むものとする。
【0124】
【発明の効果】本発明によれば、耐久性に優れた不揮発
性半導体記憶装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(b)は第1実施形態の一部平面図、図1
(a)は図1(b)のY−Y線断面図。
【図2】第1実施形態のブロック回路図。
【図3】第1実施形態の作用を説明するための要部回路
図。
【図4】第1実施形態の作用を説明するための要部断面
図。
【図5】第1実施形態の作用を説明するための要部回路
図。
【図6】第1実施形態の作用を説明するための要部断面
図。
【図7】第1実施形態の作用を説明するための要部回路
図。
【図8】第1実施形態の作用を説明するための要部断面
図。
【図9】第1実施形態の作用を説明するための要部回路
図。
【図10】第2実施形態の要部回路図。
【図11】メモリセルアレイの他の例を示す要部回路
図。
【図12】第3実施形態の要部回路図。
【図13】従来の形態の概略断面図。
【図14】図14(b)は従来の形態の一部平面図、図
14(a)は図14(b)のX−X線断面図。
【図15】従来の形態のブロック回路図。
【図16】従来の形態の作用を説明するための要部断面
図。
【図17】従来の形態の製造方法を説明するための要部
断面図。
【図18】従来の形態の製造方法を説明するための要部
断面図。
【図19】従来の形態の製造方法を説明するための要部
断面図。
【図20】従来の形態の作用を説明するための要部断面
図。
【符号の説明】
1…メモリセル 2…半導体基板としての単結晶シリコン基板 3…ソース・ドレイン領域 4…チャネル領域 5,6…浮遊ゲート電極 7…制御ゲート電極 8…ゲート絶縁膜 10…トンネル絶縁膜 101,120…不揮発性半導体記憶装置としてのフラ
ッシュEEPROM 102…メモリセルアレイ 102a〜102z,102α〜102ω…セルブロッ
ク 112…制御コア回路 WL1 〜WLm 〜WLn …ワード線 BL1 〜BLm 〜BLn …ビット線
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 29/788 29/792

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの制御ゲート電極を共有し、半導体
    基板に形成された2つのソース・ドレイン領域間のチャ
    ネル領域上に併置された2つの浮遊ゲート電極を有する
    メモリセルを少なくとも1つ備え、前記浮遊ゲート電極
    の電位を個々に制御することで、任意の浮遊ゲート電極
    に蓄積されたデータのみを消去する制御回路を設けたこ
    とを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 半導体基板に形成された第1および第2
    のソース・ドレイン領域と、前記第1および第2のソー
    ス・ドレイン領域の間に挟まれたチャネル領域と、前記
    チャネル領域上にゲート絶縁膜を介して併置された第1
    および第2の浮遊ゲート電極と、前記第1および第2の
    浮遊ゲート電極の上に絶縁膜を介して形成され、第1お
    よび第2の浮遊ゲート電極によって共有された制御ゲー
    ト電極とを含むメモリセルを少なくとも1つ備え、前記
    浮遊ゲート電極の電位を個々に制御することで、任意の
    浮遊ゲート電極に蓄積されたデータのみを消去する制御
    回路を設けたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装
    置。
  3. 【請求項3】 1つの制御ゲート電極を共有し、半導体
    基板に形成された2つのソース・ドレイン領域間のチャ
    ネル領域上に併置された2つの浮遊ゲート電極を有する
    メモリセルを複数備え、前記複数のメモリセルを複数の
    セルブロックに分割すると共に、前記浮遊ゲート電極の
    電位をセルブロック毎に制御することで、任意のセルブ
    ロックの浮遊ゲート電極に蓄積されたデータのみを消去
    する制御回路を設けたことを特徴とする不揮発性半導体
    記憶装置。
  4. 【請求項4】 半導体基板に形成された第1および第2
    のソース・ドレイン領域と、前記第1および第2のソー
    ス・ドレイン領域の間に挟まれたチャネル領域と、前記
    チャネル領域上にゲート絶縁膜を介して併置された第1
    および第2の浮遊ゲート電極と、前記第1および第2の
    浮遊ゲート電極の上に絶縁膜を介して形成され、第1お
    よび第2の浮遊ゲート電極によって共有された制御ゲー
    ト電極とを含むメモリセルを複数備え、前記複数のメモ
    リセルを複数のセルブロックに分割すると共に、前記浮
    遊ゲート電極の電位をセルブロック毎に制御すること
    で、任意のセルブロックの浮遊ゲート電極に蓄積された
    データのみを消去する制御回路を設けたことを特徴とす
    る不揮発性半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記制御ゲート電極は共通のワード線に
    接続されていることを特徴とした請求項1乃至4のいず
    れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 半導体基板表面に形成された2つのソー
    ス・ドレイン領域、この半導体基板上の絶縁層、この絶
    縁層上に併置され前記ソース・ドレイン領域の間に位置
    する2つの浮遊ゲート電極およびこの2つの浮遊ゲート
    電極の上層に位置する共通の制御ゲート電極を有するメ
    モリセルをマトリクス状に配置し、該マトリクス内で行
    方向に配列された複数のメモリセルの各制御ゲート電極
    をワード線で共通接続し、前記マトリクス内で列方向に
    配列された複数のメモリセルの各ソース・ドレイン領域
    をそれぞれビット線で共通接続し、更に、前記浮遊ゲー
    ト電極の電位を個々に制御することで、任意の浮遊ゲー
    ト電極に蓄積されたデータのみを消去する制御回路を設
    けたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】 半導体基板に形成された第1および第2
    のソース・ドレイン領域、前記第1および第2のソース
    ・ドレイン領域の間に挟まれたチャネル領域、前記チャ
    ネル領域上にゲート絶縁膜を介して併置された第1およ
    び第2の浮遊ゲート電極、並びに前記第1および第2の
    浮遊ゲート電極の上に絶縁膜を介して形成され、第1お
    よび第2の浮遊ゲート電極によって共有された制御ゲー
    ト電極を備え、且つ前記第1の浮遊ゲート電極が第1の
    ソース・ドレイン領域の近傍に配置され、前記第2の浮
    遊ゲート電極が第2のソース・ドレイン領域の近傍に配
    置されたメモリセルをマトリクス状に配置し、該マトリ
    クス内で行方向に配列された複数のメモリセルの各制御
    ゲート電極をワード線で共通接続し、前記マトリクス内
    で列方向に配列された複数のメモリセルの各ソース・ド
    レイン領域をそれぞれビット線で共通接続し、更に、前
    記浮遊ゲート電極の電位を個々に制御することで、任意
    の浮遊ゲート電極に蓄積されたデータのみを消去する制
    御回路を設けたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装
    置。
  8. 【請求項8】 半導体基板表面に形成された2つのソー
    ス・ドレイン領域、この半導体基板上の絶縁層、この絶
    縁層上に併置され前記ソース・ドレイン領域の間に位置
    する2つの浮遊ゲート電極およびこの2つの浮遊ゲート
    電極の上層に位置する共通の制御ゲート電極を有するメ
    モリセルをマトリクス状に配置し、該マトリクス内で行
    方向に配列された複数のメモリセルの各制御ゲート電極
    をワード線で共通接続することによりメモリセルアレイ
    を構成し、 前記メモリセルアレイを行方向に複数のセルブロックに
    分割し、別々のセルブロックにおける行方向に配列され
    た各メモリセルのソース・ドレイン領域を分離して、隣
    り合うセルブロックにおける列方向に配列された各メモ
    リセルのソース・ドレイン領域をそれぞれ別々のビット
    線で共通接続し、 更に、前記浮遊ゲート電極の電位をセルブロック毎に制
    御することで、任意のセルブロックの浮遊ゲート電極に
    蓄積されたデータのみを消去する制御回路を設けたこと
    を特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】 半導体基板に形成された第1および第2
    のソース・ドレイン領域、前記第1および第2のソース
    ・ドレイン領域の間に挟まれたチャネル領域、前記チャ
    ネル領域上にゲート絶縁膜を介して併置された第1およ
    び第2の浮遊ゲート電極、並びに前記第1および第2の
    浮遊ゲート電極の上に絶縁膜を介して形成され、第1お
    よび第2の浮遊ゲート電極によって共有された制御ゲー
    ト電極を備え、且つ前記第1の浮遊ゲート電極が第1の
    ソース・ドレイン領域の近傍に配置され、前記第2の浮
    遊ゲート電極が第2のソース・ドレイン領域の近傍に配
    置されたメモリセルをマトリクス状に配置し、該マトリ
    クス内で行方向に配列された複数のメモリセルの各制御
    ゲート電極をワード線で共通接続することによりメモリ
    セルアレイを構成し、 前記メモリセルアレイを行方向に複数のセルブロックに
    分割し、別々のセルブロックにおける行方向に配列され
    た各メモリセルのソース・ドレイン領域を分離して、隣
    り合うセルブロックにおける列方向に配列された各メモ
    リセルのソース・ドレイン領域をそれぞれ別々のビット
    線で共通接続し、 更に、前記浮遊ゲート電極の電位をセルブロック毎に制
    御することで、任意のセルブロックの浮遊ゲート電極に
    蓄積されたデータのみを消去する制御回路を設けたこと
    を特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  10. 【請求項10】 前記第2の浮遊ゲート電極に電荷を注
    入してデータを書き込む際、前記第2のソース・ドレイ
    ン領域から第1のソース・ドレイン領域に向かってセル
    電流が流れ、前記第2のソース・ドレイン領域と第2の
    浮遊ゲート電極との間の静電容量を介したカップリング
    により前記チャネル領域と第2の浮遊ゲート電極との間
    に高電界が生じ、電子が加速されてホットエレクトロン
    となり、前記第2の浮遊ゲート電極へ注入されることに
    より第2の浮遊ゲート電極に電荷が蓄積され、その電荷
    に対応したデータが書き込まれて記憶されることを特徴
    とした請求項2、4、7又は9に記載の不揮発性半導体
    記憶装置。
  11. 【請求項11】 前記ソース・ドレイン領域に第1の電
    圧を印加し、前記制御ゲート電極に第1の電圧よりも高
    い第2の電圧を印加することにより、前記ソース・ドレ
    イン領域と強くカップリングしている浮遊ゲート電極の
    電位は第1の電圧からあまり変化せず、前記制御ゲート
    電極と浮遊ゲート電極との電位差が大きくなり、前記制
    御ゲート電極と浮遊ゲート電極との間に高電界が生じ、
    ファウラー・ノルドハイム・トンネル電流が流れること
    から、前記浮遊ゲート電極中の電子が制御ゲート電極側
    へ引き抜かれて、前記浮遊ゲート電極に記憶されたデー
    タの消去が行われることを特徴とした請求項1乃至10
    のいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  12. 【請求項12】 前記共通のワード線に接続されたメモ
    リセルの内、消去動作を行わないメモリセルについて
    は、そのメモリセルの浮遊ゲート電極の近傍に位置する
    ソース・ドレイン領域が接続されたビット線の電位を、
    その浮遊ゲート電極と制御ゲート電極との間にファウラ
    ー−ノルドハイム・トンネル電流が実質的に流れない程
    度の値に制御することを特徴とした請求項3乃至11の
    いずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  13. 【請求項13】 前記浮遊ゲート電極と半導体基板との
    間の静電容量が、前記浮遊ゲート電極と制御ゲート電極
    との間の静電容量よりも大きく設定されたことを特徴と
    する請求項1乃至12のいずれか1項に記載の不揮発性
    半導体記憶装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002334587A (ja) * 2001-05-08 2002-11-22 Seiko Epson Corp 不揮発性半導体記憶装置のプログラム方法
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JP2017509162A (ja) * 2014-01-27 2017-03-30 シリコン ストーリッジ テクノロージー インコーポレイテッドSilicon Storage Technology, Inc. バイト消去可能な不揮発性メモリアーキテクチャ及びその消去方法
US10878927B2 (en) 2018-06-05 2020-12-29 United Semiconductor Japan Co., Ltd. Non-volatile semiconductor memory device and method for reprogramming thereof

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