JPH11313646A - 風味劣化が抑制され、かつ透明性に優れた無果汁透明炭酸飲料とその製造方法 - Google Patents

風味劣化が抑制され、かつ透明性に優れた無果汁透明炭酸飲料とその製造方法

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JPH11313646A
JPH11313646A JP10135938A JP13593898A JPH11313646A JP H11313646 A JPH11313646 A JP H11313646A JP 10135938 A JP10135938 A JP 10135938A JP 13593898 A JP13593898 A JP 13593898A JP H11313646 A JPH11313646 A JP H11313646A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風味の劣化(香気成分の変化)が抑制され、
かつ透明性に優れており、清涼飲料として好適な無果汁
透明炭酸飲料とその製造方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 ビタミンCを40〜100ppm含有
してなる、風味劣化が抑制され、かつ透明性に優れた無
果汁透明炭酸飲料を提供すると共に、原料水に少なく
とも柑橘系香料を添加すると共に、ビタミンCを40〜
100ppm添加し、炭酸ガスを圧入してなる、風味劣
化が抑制され、かつ透明性に優れた無果汁透明炭酸飲料
の製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風味の劣化が抑制
され、かつ透明性に優れており、清涼飲料として好適な
無果汁透明炭酸飲料とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭酸飲料は、炭酸ガスを含有する清涼飲
料として、古くから身近に親しまれてきた。特に、サイ
ダー、レモン、ライム、シトロン、ラムネ等と称されて
きた、レモンやライム等の柑橘系香料を添加した無果汁
炭酸飲料は、最も古くから製造・販売が行われてきたも
のである。このようなレモンやライム等の柑橘系香料を
添加した炭酸飲料は、通常、果汁を添加せず、原料水に
甘味料、酸味料、香料を添加し、炭酸ガスを圧入したも
のである。
【0003】このような無果汁の透明炭酸飲料において
は、温度及び光による香味の変化が著しいことが経験的
に認知されている。それは、レモンやライム等の柑橘系
香料に含まれる香気成分の経時的な変化に起因する。
【0004】レモンやライム等の柑橘系香料には、原料
であるレモンやライム等の精油に由来するテルペン炭化
水素(分子式(C5 6 n で表される鎖状及び環状の
炭化水素)の一種、リモネン(Limonene)が多く含まれ
ている。このリモネン(Limonene)は、温度条件下で、
テルピネオール(Terpineol )やシネオール(Cineole
)といった劣化臭の原因となる物質に変化する。この
変化臭は、薬品臭、樹脂臭、墨汁臭などと表現され、消
費者クレームになり得るものである。
【0005】また、このような無果汁透明炭酸飲料を充
填・密封するための容器として、最近では、缶や瓶とい
った従来からの容器の他、様々な容量のPETボトルが
使用されるようになっている。PETボトルは、従来の
瓶や缶と比較して、特に空気透過性が高いため、香気成
分の経時的な変化の進行が速くなる傾向がみられる。こ
のため、特に改善が要望されている。
【0006】ところで、従来より、果汁が添加された果
汁系飲料の場合には、L−アスコルビン酸やL−アスコ
ルビン酸ナトリウムといったビタミンCを製造時に適量
添加することによって、ビタミンCの抗酸化作用によ
り、製品の褐変防止、変色防止、退色防止、フレーバー
劣化防止に役立つことが知られており、実際に利用され
ている。
【0007】しかしながら、このように果汁系飲料にお
いて優れた抗酸化作用を有するビタミンCを、そのまま
本発明の対象とする無果汁の透明炭酸飲料における抗酸
化剤として用いるには、大きな問題があった。その問題
とは、ビタミンC自身の酸化による劣化である。ビタミ
ンCは、空気にさらされると自身の酸化によりデヒドロ
アスコルビン酸となり、また、さらにフルフラールやレ
ダクトン類に変化する。これらは重合して黒褐変した
り、アミノ酸と反応して褐変を生ずる原因となる。果汁
系飲料とは異なり、無色透明な性状を有する無果汁透明
炭酸飲料においては、このようなビタミンCによる褐変
は、製品として非常に重大な問題であり、絶対に抑制さ
れなければならない。従って、本発明の対象とするよう
な無果汁の透明炭酸飲料においては、これまでビタミン
Cは使用されてはいなかった。
【0008】上記したようなビタミンCによる褐変は、
無果汁透明炭酸飲料を充填・密封するための容器として
最近使用されているPETボトルにおいては、従来の瓶
や缶と比較して空気透過性が高いことから、より深刻な
問題となっており、その解決が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解消し、風味の劣化(香気成分の変化)が抑制
され、かつ透明性に優れており、清涼飲料として好適な
無果汁透明炭酸飲料とその製造方法を提供することを目
的とするものである。
【0010】すなわち、本発明は、無果汁透明炭酸飲
料、特に、レモンやライム等の柑橘系香料を含む炭酸飲
料に含まれる香気成分の経時的変化を有効に防止し、変
化臭発生を防止すると共に、ビタミンC自身による褐変
が有効に防止されており、透明性に優れていて、無色透
明な性状の維持された無果汁透明炭酸飲料とその製造方
法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を続けた。その結果、無果汁
透明炭酸飲料を製造するにあたり、従来はその酸化によ
り褐変を生ずることから、その使用が控えられていたビ
タミンCを、ある特定量添加することにより、驚くべき
ことに、ビタミンC自身の酸化が抑えられていて、褐変
が発生せず、しかも香気成分の経時的変化を有効に防止
し得ることを見出し、この知見に基づいて、本発明を完
成するに到った。
【0012】すなわち、請求項1記載の本発明は、ビタ
ミンCを40〜100ppm含有してなる、風味劣化が
抑制され、かつ透明性に優れた無果汁透明炭酸飲料を提
供するものである。
【0013】次に、請求項4記載の本発明は、原料水に
少なくとも柑橘系香料を添加すると共に、ビタミンCを
40〜100ppm添加し、炭酸ガスを圧入してなる、
風味劣化が抑制され、かつ透明性に優れた無果汁透明炭
酸飲料の製造方法を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、詳細に説
明する。請求項1記載の風味劣化が抑制され、かつ透明
性に優れた無果汁透明炭酸飲料は、請求項4記載の本発
明により製造されるものであるので、請求項4記載の本
発明から説明することとする。
【0015】上記したように、請求項4記載の本発明
は、風味劣化が抑制され、かつ透明性に優れた無果汁透
明炭酸飲料を製造するにあたり、原料水に少なくとも柑
橘系香料を添加すると共に、ビタミンCを40〜100
ppm添加し、炭酸ガスを圧入してなるものである。
【0016】請求項4記載の本発明による無果汁透明炭
酸飲料の製造方法は、ビタミンCをある特定量添加する
こと以外は、基本的には、通常の無果汁透明炭酸飲料の
製造方法と同様であり、また、製造原料自体も基本的に
は同様のものを使用することができる。換言すれば、請
求項4記載の本発明の方法による無果汁透明炭酸飲料の
成分は、上記特定量のビタミンCを含有していれば、通
常の無果汁透明炭酸飲料に添加することができるとされ
ている成分を採用することができる。つまり、請求項4
記載の本発明の方法による無果汁透明炭酸飲料は、果汁
以外の添加料を添加したものであり、少なくとも柑橘系
香料を添加したものである。通常は、例えば、甘味料、
酸味料、柑橘系香料等を添加したものであり、かつ、得
られる製品が無色透明であれば、特に限定されない。
【0017】請求項4記載の本発明による無果汁透明炭
酸飲料の製造方法は、通常は、原料水に甘味料、酸味
料、柑橘系香料を添加し、ビタミンCを特定量添加し、
炭酸ガスを圧入してなるものである。なお、必要に応じ
て、甘味料や酸味料の添加を省略したり、その添加量を
通常より減少させるような設計変更が認められること
は、言うまでもない。
【0018】ここで原料水としては、飲用に適するもの
を用いるのは勿論である。通常は、適当な水処理を行
い、さらに脱気機にかけたものが用いられる。次に、甘
味料としては、特に制限はなく、例えば、砂糖、液糖
(果糖、ブドウ糖液糖等)などの糖類の1種を単独で、
或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、酸味料としては、例えばクエン酸,リンゴ酸等を
使用することができる。さらに、柑橘系香料としては、
例えばレモン,ライム,オレンジ,グレープフルーツ等
を使用することができる。このような柑橘系香料を添加
することにより、柑橘系の爽やかな炭酸飲料とすること
ができる。なお、上記の他、必要に応じて、通常、飲食
品に添加することができるとされている香料、着色料、
保存料等を適宜添加することもできる。
【0019】請求項4記載の本発明においては、上記原
料成分と共に、ビタミンCを使用することが必要であ
る。ビタミンCとしては、特に制限がなく、L−アスコ
ルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスコ
ルビン酸ステアリン酸エステル等を使用することができ
るが、これらの中でも特に、L−アスコルビン酸、L−
アスコルビン酸ナトリウムを使用することが好ましい。
【0020】請求項4記載の本発明においては、ビタミ
ンCの添加量は、40〜100ppmとする必要があ
る。ビタミンCの添加量が40ppm未満であると、ビ
タミンCを添加することによる効果が得られない。一
方、ビタミンCの添加量が100ppmを超えると、ビ
タミンC自身の酸化によりデヒドロアスコルビン酸とな
り、また、さらにフルフラールやレダクトン類に変化
し、それら自体の重合による黒褐変やアミノ酸との反応
による褐変の原因となるため、好ましくない。
【0021】なお、ビタミンCの添加は、通常、炭酸飲
料の調合工程中或いは充填工程中で行われる。具体的に
は、例えば、調合工程において、調合シロップ液に添加
される。つまり、酸味料や柑橘系香料と一緒にシロップ
調合の際に調合タンクに投入されることによって添加さ
れる。この他、充填工程において、飲用水(調合シロッ
プ液を希釈する混合水)に添加される。つまり、水処理
前の飲用水に添加される。場合によっては、両工程中で
ビタミンCを添加しても良い。
【0022】なお、請求項4記載の本発明による無果汁
透明炭酸飲料の製造方法の1例を図1に示す。図1は、
プレミックス法による無果汁透明炭酸飲料の製造方法の
手順を示したフローチャートである。図1には、ビタミ
ンCの添加場所を2通り示してあるが、通常はこれらの
いずれかの場所に添加すれば良い。
【0023】請求項4記載の本発明による無果汁透明炭
酸飲料の製造方法の1例を図1に従って説明する。まず
糖類を溶解し、濾過してなるシロップに柑橘系香料、酸
味料を調合するシロップ調合の際に、柑橘系香料、酸味
料と一緒に、所定量のビタミンCを調合タンクに投入す
る。或いは、そのような調合シロップ液を希釈する飲用
水に所定量のビタミンCを添加する。なお、この飲用水
は、通常、水処理した後、脱気機(ディアレーター)に
かけておく。これら原料成分を、シンクロミキサーなど
の計量装置に入れた後、冷却機付き炭酸ガス混合機など
を用いて、所定圧で炭酸ガスを圧入する。続いて、充填
機を用い、瓶、缶、PETボトルなどに充填した後、打
栓機或いはキャッパーを用いて王冠或いはキャップを施
す。最後に、製品検査を行い、製品とされる。
【0024】以上のようにして、目的とする、風味劣化
が抑制され、かつ透明性に優れた無果汁透明炭酸飲料を
製造することができる。
【0025】このようにして得られた、風味劣化が抑制
され、かつ透明性に優れた無果汁透明炭酸飲料を提供す
るのが、請求項1記載の本発明である。すなわち、請求
項1記載の本発明は、ビタミンCを40〜100ppm
含有してなる、風味劣化が抑制され、かつ透明性に優れ
た無果汁透明炭酸飲料を提供するものである。
【0026】ビタミンCについては、請求項4記載の本
発明に関する説明中で記載した通りであり、L−アスコ
ルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスコ
ルビン酸ステアリン酸エステル等を使用することができ
るが、これらの中でも特に、L−アスコルビン酸、L−
アスコルビン酸ナトリウムを使用することが好ましい。
請求項1記載の本発明は、そのようなビタミンCを炭酸
飲料中40〜100ppm含有してなるものである。
【0027】本発明によれば、無果汁透明炭酸飲料、特
に、レモンやライム等の柑橘系香料を含む炭酸飲料に含
まれる香気成分の経時的変化が有効に防止され、変化臭
発生が防止されていると共に、ビタミンC自身による褐
変が有効に防止されており、透明性に優れていて、無色
透明な性状の維持された無果汁透明炭酸飲料が得られ
る。
【0028】このようにして得られる本発明の無果汁透
明炭酸飲料は、瓶、缶に充填した場合は勿論、空気透過
性の高いPETボトルに充填した場合にも、香気成分の
経時的変化やビタミンC自身による褐変が有効に防止さ
れている。従って、特にPETボトル用の無果汁透明炭
酸飲料としての利用価値が高い。
【0029】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
【0030】実施例1〔無果汁透明炭酸飲料の製造:ビ
タミンCをシロップに添加した場合〕 シロップ希釈用原料水1000Lを、水処理し、脱気機
にかけた。一方、糖類としてグラニュー糖515kgを
溶解、濾過した後、酸味料としてクエン酸(無水物)5
kgを溶解し、レモン香料1.2kgを添加し、さら
に、ビタミンCを製品時に、それぞれ0ppm(無添
加)、20ppm、40ppm、60ppm、80pp
m、100ppm、120ppm、140ppmとなる
ように溶解したものを添加し、加水し、シロップ100
0Lを調合した。その調合割合は、第1表に示す通りで
ある。
【0031】
【表1】
【0032】これらのシロップ希釈用原料水及びビタミ
ンC入りシロップを、比例混合機(機器名:フローミッ
クスQ型、製造元MOJONNIER社)により、ビタ
ミンC入りシロップ1に対して、シロップ希釈用原料水
4(重量比)の割合で混合した後、冷却機付き炭酸ガス
混合機(機器名:カーボミックス、製造元MOJONN
IER社)にて炭酸ガス圧入を行った(1〜3℃にて、
規定ガスvol.まで)。続いて、洗浄殺菌済みのPE
Tボトルに充填し、キャッパーにてキャッピングし、製
品(炭酸飲料)とした。
【0033】実施例2〔無果汁透明炭酸飲料の製造:ビ
タミンCをシロップ希釈用原料水に添加した場合〕 シロップ希釈用原料水4000Lを、水処理し、脱気機
にかけた後、所定のタンクにて、ビタミンCを製品時
に、それぞれ0ppm(無添加)、20ppm、40p
pm、60ppm、80ppm、100ppm、120
ppm、140ppmとなるように溶解したものを添加
し、攪拌し、均一にした。一方、糖類としてグラニュー
糖515kgを溶解、濾過した後、酸味料としてクエン
酸(無水物)5kgを溶解し、レモン香料1.2kgを
添加し、加水し、シロップ1000Lを調合した。その
シロップ希釈用原料水及びシロップの調合処方は、それ
ぞれ第2表、第3表に示す通りである。
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】これらのビタミンC入りシロップ希釈用原
料水及び調合シロップを、比例混合機(機器名:フロー
ミックスQ型、製造元MOJONNIER社)により、
ビタミンC入りシロップ希釈用原料水4に対して、調合
シロップ1(重量比)の割合で混合した後、冷却機付き
炭酸ガス混合機(機器名:カーボミックス、製造元MO
JONNIER社)にて炭酸ガス圧入を行った(1〜3
℃にて、規定ガスvol.まで)。続いて、洗浄殺菌済
みのPETボトルに充填し、キャッパーにてキャッピン
グし、製品(炭酸飲料)とした。
【0037】得られた炭酸飲料を5℃及び40℃の環境
で保存し、製造後4週間経過後の該炭酸飲料の風味につ
いて、パネラー9名により官能検査に供した。なお、予
備実験の段階で、実施例1、並びに実施例2とも、同様
の結果が得られたため、官能検査に関しては、実施例1
によるサンプルを供した。40℃、1ヶ月保存品の試飲
評価結果は、第4表に示す通りであった。
【0038】
【表4】
【0039】その結果、ビタミンC100ppm添加で
は、液色が僅かに黄色味を帯びてくるが、褐変ではない
ため、着色に関しては許容できる範囲であった。一方、
ビタミンC40ppm添加では、香味に多少の劣化を感
じ得ると評価したパネラーが1名いたが、全体として
は、許容できると評価された。また、ビタミンCの添加
量が100ppmを超えると、僅かではあるが褐変して
いることが明らかになり、この結果から、ビタミンCの
添加量の上限は100ppmと評価された。一方、ビタ
ミンCの添加量の下限については、ビタミンCの添加量
が40ppmを下回ると、香味劣化が目立ってくるた
め、官能評価の結果に基づき、最低40ppmは必要と
いう結果が得られた。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、風味の劣化(香気成分
の変化)が抑制され、かつ透明性に優れており、清涼飲
料として好適な無果汁透明炭酸飲料が得られる。
【0041】すなわち、請求項1記載の本発明の無果汁
透明炭酸飲料は、ビタミンCを40〜100ppmを含
有したものであり、香気成分の経時的変化が有効に防止
されており、変化臭発生が防止されていると共に、ビタ
ミンC自身による褐変が有効に防止されており、透明性
に優れていて、無色透明な性状が維持されている。
【0042】また、請求項4記載の本発明の製造方法に
よれば、無果汁透明炭酸飲料、特に、レモンやライム等
の柑橘系香料を含む炭酸飲料に含まれる香気成分の経時
的変化を有効に防止し、変化臭発生を防止することがで
きると共に、ビタミンC自身による褐変が有効に防止さ
れており、透明性に優れていて、無色透明な性状の維持
された無果汁透明炭酸飲料が得られる。
【0043】このようにして得られる本発明の無果汁透
明炭酸飲料は、瓶、缶に充填した場合は勿論、空気透過
性の高いPETボトルに充填した場合にも、香気成分の
経時的変化やビタミンC自身による褐変が有効に防止さ
れている。従って、特にPETボトル用の無果汁透明炭
酸飲料としての利用価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項4記載の本発明による無果汁透明炭酸
飲料の製造方法の1例を示すものであり、プレミックス
法による無果汁透明炭酸飲料の製造方法の手順を示した
フローチャートである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビタミンCを40〜100ppm含有し
    てなる、風味劣化が抑制され、かつ透明性に優れた無果
    汁透明炭酸飲料。
  2. 【請求項2】 ビタミンCが、L−アスコルビン酸、L
    −アスコルビン酸ナトリウム又はL−アスコルビン酸ス
    テアリン酸エステルである請求項1記載の飲料。
  3. 【請求項3】 PETボトル用である請求項1又は2記
    載の飲料。
  4. 【請求項4】 原料水に少なくとも柑橘系香料を添加す
    ると共に、ビタミンCを30〜150ppm添加し、炭
    酸ガスを圧入してなる、風味劣化が抑制され、かつ透明
    性に優れた無果汁透明炭酸飲料の製造方法。
  5. 【請求項5】 ビタミンCを、調合シロップ液或いは飲
    用水に添加することを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 ビタミンCが、L−アスコルビン酸、L
    −アスコルビン酸ナトリウム又はL−アスコルビン酸ス
    テアリン酸エステルである請求項4記載の方法。
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