JPH11311885A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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Publication number
JPH11311885A
JPH11311885A JP10121026A JP12102698A JPH11311885A JP H11311885 A JPH11311885 A JP H11311885A JP 10121026 A JP10121026 A JP 10121026A JP 12102698 A JP12102698 A JP 12102698A JP H11311885 A JPH11311885 A JP H11311885A
Authority
JP
Japan
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pattern image
image
image forming
pattern
main scanning
Prior art date
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Pending
Application number
JP10121026A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Shimazawa
耀一 嶋澤
Hideo Matsuda
英男 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP10121026A priority Critical patent/JPH11311885A/ja
Publication of JPH11311885A publication Critical patent/JPH11311885A/ja
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  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 主走査方向の位置ずれの補正を、簡単な構成
で高精度かつ安定して行うことができる画像形成装置を
提供する。 【解決手段】 転写搬送ベルト26上には、少なくとも
3本の直線のうち、2本の平行な直線が主走査方向に伸
びているパターン画像200Y〜200Bkが各色成分
ごとに転写されている。パターン画像200Y〜200
Bkを構成する各直線は、パターン画像検出センサ4′
によって検出され、平行な直線間の距離w(mm)に基づ
いて、時間比率α=a1 /wが求められる。パターン画
像200Yから求められた時間比率αY を基準時間比率
として、時間比率αと角度θとに基づいて、他の色成分
のパターン画像の主走査方向の画像形成開始位置ずれ補
正量ΔEM =w(αM −αY )/tanθ,ΔEC =w
(αC −αY )/tanθ,ΔEBk=w(αBk−αY )
/tanθを演算することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリなどの画像形成装置に関し、特に複数
の画像形成部を配置し画像を出力するタンデムプロセス
方式によるカラーディジタル複写機に代表されるカラー
画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラー画像形成装置においては、各色の
画像をシート状の記録媒体、例えば印刷用紙の上に重ね
合わせることによりカラー画像を形成している。例え
ば、カラーディジタル複写機では、スキャナ部から入力
された原稿の色分解画像に対して所定の画像処理を施し
た後、画像形成部において色分解された画像を各色ごと
に形成して記録媒体上で各色の画像を重ね合わせること
によりカラー原稿画像を再現している。
【0003】このカラーディジタル複写機においては、
各色ごとの色分解画像を忠実に再現するとともに各色ご
との色分解画像を記録媒体上に正確に重ね合わせること
で、カラー原稿画像が有している画像表現(画質)を損
なうことなく忠実に再現することができる。
【0004】そこで、最近では、原稿画像により近い出
力画像を形成するために、各色の画像形成プロセスにお
いて忠実な色再現が行われるように画像形成プロセスに
おける画像形成条件を制御するプロセス制御ユニットを
搭載するとともに、各色の画像が記録媒体上で互いに正
確に重なり合うように画像形成のタイミングを制御する
レジストレーション制御ユニットを搭載したカラー画像
形成装置が開発されている。また、実際にも、そのよう
なカラー画像形成装置が搭載されたカラー複写機が商品
化されている。
【0005】ここで、画像形成部に光書き込み手段およ
び感光体を複数有するタンデムプロセス方式によるカラ
ー画像形成装置について説明する。
【0006】上記のタンデムプロセス方式によるカラー
画像形成装置は、光書き込み手段および感光体が単数で
ある4回転プロセス方式によるカラー画像形成装置と比
べて、位置ずれを起こす要因が多いため、出力画像の画
質が著しく劣る。特に、4回転プロセス方式によるカラ
ー画像形成装置ではあまり問題にならなかった主走査方
向の色ずれが大きな問題となっている。
【0007】このタンデムプロセス方式によるカラー画
像形成装置の主走査方向の色ずれの要因としては、光書
き込み手段を構成している部品精度のバラツキ、取り付
け位置ずれが考えられる。さらに、実際の複写機やプリ
ンタでは工場出荷時に各種の位置ずれ量が最少になるよ
うに調整されるが、稼働時には装置内部の温湿度の変化
により、画像ステーション間にアンバランスが生じて記
録開始位置がずれたり、画像の形成倍率が異なったりす
ることが考えられる。
【0008】このような問題を解決する技術が、例え
ば、特開昭63−286864号公報(登録特許264
2351号公報)や特開平1−112266号公報に開
示されている。
【0009】まず、特開昭63−286864号公報に
記載の技術では、転写搬送ベルト上に各色ごとに、搬送
方向に垂直(主走査方向)な直線からなる基準部と搬送
方向に対して斜めの斜線とからなる測定用パターン画像
を形成し、この測定用パターン画像の通過を反射型セン
サによって検出する。そして、各色ごとの測定用パター
ン画像の基準部と斜線との間隔の測定値と、あらかじめ
メモリに記憶されている基準値とに基づいて、主走査方
向のずれ量を演算し、各色ごとの画像形成部における主
走査方向の書き出しタイミングおよび書き込みクロック
の少なくとも一方を補正するようになっている。
【0010】また、特開平1−112266号公報に記
載の技術では、転写搬送ベルト上に各色ごとに、検出可
能な濃度で塗りつぶされた多角形で、一辺が搬送方向に
対して垂直であり、残りの辺のうち少なくとも一辺は搬
送方向に対して斜めである測定用パターン画像を形成
し、この測定用パターン画像の通過を反射型センサによ
って検出する。そして、各色ごとの測定用パターン画像
の搬送方向に対して垂直な辺と斜めの辺との間隔の測定
値と、あらかじめ記憶されている基準値とに基づいて、
主走査方向のずれ量を演算し、各色ごとの画像形成部に
おける主走査方向の書き出しタイミングおよび書き込み
クロックの少なくとも一方を補正するようになってい
る。
【0011】このように、上記の両公報に記載の記述で
は、あらかじめ記憶されている搬送方向に垂直(主走査
方向)な直線と斜めの直線との基準間隔と、測定した間
隔とを比較することにより、主走査方向のずれ量が求め
られる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、主走査方向の位置ずれを完全に補正する
ことはできない。
【0013】なぜならば、実際の感光体および転写搬送
ベルトの速度は基準速度からずれており、また、駆動ム
ラもある。そのため、転写搬送ベルト上に複数の測定用
パターン画像を形成する段階、また、形成された複数の
測定用パターン画像を検出する段階において、それぞれ
影響があり、結果として検出センサによる測定値が不正
確になる。よって、不正確な測定値に基づいて演算され
たずれ量の補正値も不正確となり、主走査方向の色ずれ
を高精度に補正することは不可能である。
【0014】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、主走査方向の位置ずれの
補正を、簡単な構成で高精度かつ安定して行うことがで
きる画像形成装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の画像形成装置
は、上記の課題を解決するために、複数の支持部材間に
張架され表面に記録媒体を保持して搬送するエンドレス
ベルトと、上記エンドレスベルト上に保持された記録媒
体に画像を形成する画像形成手段と、少なくとも2本の
平行な直線とこれらの直線に所定の角度の傾きを持つ直
線とからなるパターン画像を上記エンドレスベルト上に
形成するパターン画像形成手段と、上記パターン画像を
構成する各直線を検出するパターン画像検出手段と、上
記パターン画像検出手段の検出結果より上記パターン画
像を構成する各直線間の比率を演算するとともに、該比
率に基づいて上記画像形成手段による上記記録媒体上へ
の画像形成の条件を制御する画像形成条件制御手段とが
設けられていることを特徴としている。
【0016】上記の構成により、パターン画像検出手段
によりエンドレスベルト上に形成されたパターン画像を
構成する各直線をパターン画像検出手段によって検出
し、パターン画像を構成する各直線間の比率を演算す
る。この比率に基づいて、エンドレスベルト上の記録媒
体に画像を形成する画像形成手段の画像形成の条件を画
像形成条件制御手段によって制御する。このとき、パタ
ーン画像を構成する平行な直線間の搬送方向の距離と、
これらの直線と平行ではない直線のなす角度により、位
置ずれの大きさを特定することができる。
【0017】これにより、感光体ドラムおよびエンドレ
スベルトの速度の基準速度からのずれや、駆動ローラの
駆動ムラによって、パターン画像を検出したパターン画
像検出手段の出力信号が不正確であっても、パターン画
像を構成する各直線間の比率に基づいて補正するため、
色ずれを高精度に補正することができる。
【0018】また、パターン画像を構成する各直線を検
知して、各直線間の比率を演算するだけでよいため、記
録媒体上への画像形成条件を制御するために要する構成
も簡単であり、安定して色ずれ補正を行うことができ
る。
【0019】請求項2の画像形成装置は、上記の課題を
解決するために、請求項1の構成に加えて、上記の比率
は、上記パターン画像検出手段によって、上記パターン
画像を構成する各直線が上記エンドレスベルトによって
搬送される時間間隔を検出し、上記画像形成条件制御手
段によって、上記時間間隔に基づいて演算した時間比率
であることを特徴としている。
【0020】上記の構成により、請求項1の構成による
作用に加えて、画像形成条件制御手段は、パターン画像
を構成する各直線がエンドレスベルトによって搬送され
る時間間隔を検出したパターン画像検出手段の検出結果
から、この時間間隔に基づいて各直線間の時間比率を演
算する。そして、この時間比率に基づいて、画像形成手
段による画像形成の条件を制御する。
【0021】これにより、パターン画像検出手段によっ
て、パターン画像を構成する各直線を搬送経路上の1点
においてその通過を検出するだけで、時間比率を求める
ことができる。したがって、比率として時間比率を用い
ることにより、パターン画像を構成する各直線間の比率
を求めるために要する構成が簡単になるとともに、色ず
れ補正を容易に行うことができる。
【0022】請求項3の画像形成装置は、上記の課題を
解決するために、請求項1の構成に加えて、上記の比率
は、上記パターン画像検出手段によって、上記パターン
画像を構成する各直線が形成された上記エンドレスベル
トの各直線間の長さである距離間隔を検出し、上記画像
形成条件制御手段によって、上記距離間隔に基づいて演
算した距離比率であることを特徴としている。
【0023】上記の構成により、請求項1の構成による
作用に加えて、画像形成条件制御手段は、パターン画像
を構成する各直線が形成されたエンドレスベルトの各直
線間の長さである距離間隔に基づいて各直線間の距離比
率を演算する。そして、この距離比率に基づいて、画像
形成手段による画像形成の条件を制御する。
【0024】これにより、距離比率がエンドレスベルト
の搬送速度に依存しないため、エンドレスベルトの速度
ムラの影響なくパターン画像を構成する各直線間の比率
を求めることができる。よって、比率として距離比率を
用いて色ずれ補正を行うことにより、高精度な色ずれ補
正が可能となる。
【0025】請求項4の画像形成装置は、上記の課題を
解決するために、請求項1から3の何れかの構成に加え
て、各色成分ごとに設けられた上記パターン画像形成手
段によって各色成分ごとに形成された上記パターン画像
が、上記パターン画像検出手段によって各色成分ごとに
検出され、上記画像形成条件制御手段によって、上記パ
ターン画像検出手段の検出結果より各色成分ごとに演算
された上記パターン画像を構成する各直線間の比率に基
づいて、上記画像形成手段が各色成分ごとに制御される
ことを特徴としている。
【0026】上記の構成により、請求項1から3の何れ
かの構成による作用に加えて、各色成分ごとにパターン
画像を構成する各直線間の比率を演算し、これに基づい
て画像形成手段を各色成分ごとに画像形成条件制御手段
によって制御する。
【0027】これにより、各色成分ごとの比率がそれぞ
れ所定値になるように、各色成分ごとに補正すことがで
きる。したがって、色ずれの補正を、感光体ドラムやエ
ンドレスベルトなどの基準速度からのずれによる影響を
受けずに、精度良く簡単に行うことができる。
【0028】請求項5の画像形成装置は、上記の課題を
解決するために、請求項1から4の何れかの構成に加え
て、上記パターン画像形成手段によって上記エンドレス
ベルト上かつ上記画像形成手段の主走査方向の画像形成
開始位置近傍に形成された上記パターン画像が、上記パ
ターン画像検出手段によって検出され、上記画像形成条
件制御手段によって、上記パターン画像検出手段の検出
結果より上記の画像形成開始位置近傍に形成されたパタ
ーン画像を構成する各直線間の比率が演算され、該比率
に基づいて演算された主走査方向の画像形成開始位置ず
れ補正量に応じて、主走査方向の画像形成開始位置ずれ
を補正するように上記画像形成手段が制御されることを
特徴としている。
【0029】上記の構成により、請求項1から4の何れ
かの構成による作用に加えて、主走査方向の画像形成開
始位置近傍に形成されたパターン画像を構成する各直線
間の比率を演算し、この比率に基づいて演算された主走
査方向の画像形成開始位置ずれ補正量に応じて、主走査
方向の画像形成開始位置ずれを補正する。
【0030】これにより、画像形成手段を構成する光学
系の部品や組み立てのばらつき、あるいは画像形成装置
への組み付けのばらつきによる主走査方向の画像形成開
始位置ずれ、および実働時の画像形成装置内の温度上昇
によって生じる主走査方向の画像形成開始位置ずれを補
正することができる。したがって、主走査方向の画像形
成開始位置ずれに起因する色ずれを防止することができ
る。
【0031】請求項6の画像形成装置は、上記の課題を
解決するために、請求項1から5の何れかの構成に加え
て、上記パターン画像形成手段によって上記エンドレス
ベルト上かつ上記画像形成手段の主走査方向の画像形成
終了位置近傍に形成された上記パターン画像が、上記パ
ターン画像検出手段によって検出され、上記画像形成条
件制御手段によって、上記パターン画像検出手段の検出
結果より上記の画像形成終了位置近傍に形成されたパタ
ーン画像を構成する各直線間の比率が演算され、該比率
に基づいて演算された主走査方向の倍率ずれ補正量に応
じて、主走査方向の倍率ずれを補正するように上記画像
形成手段が制御されることを特徴としている。
【0032】上記の構成により、請求項1から5の何れ
かの構成による作用に加えて、主走査方向の画像形成終
了位置近傍に形成されたパターン画像を構成する各直線
間の比率を演算し、この比率に基づいて演算された主走
査方向の倍率ずれ補正量に応じて、主走査方向の倍率ず
れを補正する。
【0033】これにより、画像形成手段を構成する光学
系の部品や組み立てのばらつき、あるいは画像形成装置
への組み付けのばらつきによる主走査方向の倍率ずれ、
および実働時の画像形成装置内の温度上昇によって生じ
る主走査方向の倍率ずれを補正することができる。した
がって、主走査方向の倍率ずれに起因する色ずれを防止
することができる。
【0034】請求項7の画像形成装置は、上記の課題を
解決するために、請求項1から6の何れかの構成に加え
て、上記パターン画像形成手段によって上記パターン画
像を主走査方向に所定距離ずつ単調にずらせて形成され
たパターン画像群が、上記パターン画像検出手段によっ
て検出され、上記画像形成条件制御手段によって、上記
パターン画像検出手段の検出結果より上記パターン画像
群をなす各パターン画像を構成する各直線間の比率が演
算がされ、各パターン画像の上記比率が位置ずれのない
所定位置に対応する所定比率と比較され、上記所定比率
に相当する比率を有するパターン画像の上記所定位置か
らの距離を画像形成開始位置ずれ補正量として、主走査
方向の画像形成開始位置ずれを補正するように上記画像
形成手段が制御されることを特徴としている。
【0035】上記の構成により、請求項1から6の何れ
かの構成による作用に加えて、エンドレスベルト上に書
き込み開始位置を主走査方向に所定距離ずつ単調にずら
したパターン画像の群を形成する。そして、各パターン
画像を構成する各直線間の比率のうち、位置ずれのない
所定位置に対応する所定比率に相当する比率を有するパ
ターン画像の書き込み開始位置を画像形成開始位置ずれ
補正量として確定する。
【0036】これにより、位置ずれ補正後、再度パター
ン画像を形成して比率が所定比率の範囲内に入っている
かを確認する必要がなくなる。したがって、短時間で精
度良く主走査方向の位置ずれを補正し、色ずれを防ぐこ
とができる。
【0037】このとき、まずパターン画像書き込み開始
位置を粗くずらしたパターン画像群を形成して、所定比
率の含まれる範囲を限定する。そして、限定された範囲
内でずらし量を細かくしたパターン画像群を形成し、こ
れらから所定比率の含まれる範囲をさらに限定する。こ
の動作を、各直線間の比率が所定比率に対してあらかじ
め定められた一定の範囲内に入るまで繰り返す。これに
より、補正量の特定に要するパターン画像の数を少なく
することができるため、トナー消費量を抑えることがで
きる。
【0038】請求項8の画像形成装置は、上記の課題を
解決するために、請求項1から7の何れかの構成に加え
て、上記パターン画像が該パターン画像を構成する各直
線のうち少なくとも1本を搬送方向に垂直であるよう
に、上記パターン画像形成手段によって各色成分ごとに
形成され、上記画像形成条件制御手段によって、上記パ
ターン画像検出手段の検出結果より、各色成分のパター
ン画像の間で対応する搬送方向に垂直な上記直線間の間
隔が測定されるとともに、該間隔が所定値になるように
上記画像形成手段が制御されることを特徴としている。
【0039】上記の構成により、請求項1から7の何れ
かの構成による作用に加えて、パターン画像を構成する
各直線のうち少なくとも1本を搬送方向に垂直であるよ
うにする。そして、画像形成条件制御手段によって、各
色成分のパターン画像の間で対応する搬送方向に垂直な
直線間の間隔を測定し、この間隔が所定値になるように
画像形成手段を制御する。なお、上記間隔は距離間隔で
もよく、時間間隔でもよい。
【0040】これにより、搬送方向の位置ずれを補正す
ることができる。さらに、主走査方向の位置ずれ補正お
よび搬送方向の位置ずれ補正を一つのパターン画像を使
って同時に行うことができる。したがって、主走査方向
および搬送方向の位置ずれ補正のために要する時間を短
縮することができるとともに、トナーの消費量を抑制す
ることができる。
【0041】請求項9の画像形成装置は、上記の課題を
解決するために、請求項1から8の何れかの構成に加え
て、上記パターン画像は、隣接する該パターン画像間の
搬送方向の距離が上記エンドレスベルトを駆動する駆動
ローラの周長の整数倍であるように、上記パターン画像
形成手段によって形成されることを特徴としている。
【0042】上記の構成により、請求項1から8の何れ
かの構成による作用に加えて、パターン画像は、隣接す
る該パターン画像間の搬送方向の距離がエンドレスベル
トを駆動する駆動ローラの周長の整数倍であるように形
成される。
【0043】これにより、パターン画像は常に駆動ロー
ラの同一点に対応した位置に形成されるため、駆動ロー
ラの偏心によるエンドレスベルトの速度ムラがあったと
しても、パターン画像検出手段の検出結果には影響しな
い。したがって、パターン画像検出手段により正確な検
出結果が得られるため、精度の良い位置ずれ補正が可能
であり、色ずれを防ぐことができる。
【0044】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の一実施
の形態について図2から図15に基づいて説明すれば、
以下のとおりである。
【0045】(カラーディジタル複写機を含むネットワ
ークシステム)本実施の形態にかかる画像形成装置とし
てのカラーディジタル複写機は、例えば、ファクシミリ
装置や後処理装置などの周辺機器を備えて、ネットワー
ク接続可能なマルチファンクションプリンタである。
【0046】図2に示すように、上記のカラーディジタ
ル複写機(画像形成装置)501は、スタンドアローン
として使用されるだけではなく、ネットワークプリンタ
としてネットワークシステムを構築することができる。
【0047】例えば、上記カラーディジタル複写機50
1は、パーソナルコンピュータ502、ディジタルカメ
ラ503、ディジタルビデオカメラ504、通信携帯端
末505などの外部機器とネットワーク接続されてい
る。そして、上記カラーディジタル複写機501は、ス
タンドアローンとして原稿情報を処理するだけでなく、
上記の外部機器からの画像情報を処理することができ
る。
【0048】さらに、上記カラーディジタル複写機50
1は、インターネットやイントラネットなどの外部のネ
ットワークと接続することにより、遠隔地からの画像情
報を処理することも可能である。
【0049】(カラーディジタル複写機の構成)本実施
の形態にかかる画像形成装置としてのカラーディジタル
複写機501は、図3に示すように、複写機本体1の上
面に原稿台11および後述する操作パネル60(図6に
示す)が設けられ、複写機本体1の内部に画像読み取り
部10および画像形成部(画像形成手段)20が設けら
れた構成である。
【0050】原稿台11の上面には、原稿台11の上面
に対して所定の位置関係を持つように、両面原稿に対応
した自動原稿送り装置である両面自動原稿送り装置(R
ADF;Recirculating Automatic Document Feeder)1
2が装着されている。また、両面自動原稿送り装置12
は、原稿台11に対して開閉可能な状態で支持されてい
る。
【0051】さらに、両面自動原稿送り装置12は、ま
ず、原稿の一方の面が原稿台11の所定位置において画
像読み取り部10に対向するように原稿を搬送し、この
一方の面についての画像読み取りが終了した後に、他方
の面が原稿台11の所定位置において画像読み取り部1
0に対向するよう原稿を反転して原稿台11に向かって
搬送するようになっている。そして、両面自動原稿送り
装置12は、1枚の原稿について両面の画像読み取りが
終了した後にこの原稿を排出し、次の原稿についての両
面搬送動作を実行する。以上の原稿の搬送および表裏反
転の動作は、複写機全体の動作に関連して制御されるも
のである。
【0052】画像読み取り部10は、両面自動原稿送り
装置12により原稿台11上に搬送されてきた原稿の画
像を読み取るために、原稿台11の下方に配置されてい
る。画像読み取り部10は、原稿台11の下面に沿って
平行に往復移動する原稿走査体13と、光学レンズ16
と、光電変換素子であるCCDラインセンサ17とを有
している。
【0053】原稿走査体13は、第1の走査ユニット1
4と第2の走査ユニット15とから構成されている。第
1の走査ユニット14は、原稿画像表面を露光する露光
ランプ14aと、原稿からの反射光像を所定の方向に向
かって偏向する第1ミラー14bとを有し、原稿台11
の下面に対して一定の距離を保ちながら所定の走査速度
で平行に往復移動するものである。第2の走査ユニット
15は、第1の走査ユニット14の第1ミラー14bに
より偏向された原稿からの反射光像をさらに所定の方向
に向かって偏向する第2ミラー15aおよび第3ミラー
15bを有し、第1の走査ユニット14と一定の速度関
係を保って平行に往復移動するものである。
【0054】光学レンズ16は、第2の走査ユニット1
5の第3ミラー15bにより偏向された原稿からの反射
光像を縮小し、縮小された光像をCCDラインセンサ1
7上の所定位置に結像させるものである。
【0055】CCDラインセンサ17は、結像された光
像を順次光電変換して電気信号として出力するものであ
る。CCDラインセンサ17は、白黒画像あるいはカラ
ー画像を読み取り、R(赤)、G(緑)、およびB
(青)の各色成分に色分解したラインデータを出力する
ことのできる3ラインのカラーCCDである。このCC
Dラインセンサ17により電気信号に変換された原稿画
像情報は、さらに、後述する画像処理部(図4に示す)
に転送されて所定の画像データ処理が施される。
【0056】つぎに、画像形成部20の構成、および画
像形成部20に係わる各部の構成について説明する。
【0057】画像形成部20の下方には、用紙トレイ1
8内に積載収容されている用紙(記録媒体)Pを1枚ず
つ分離して画像形成部20に向かって供給する給紙機構
21が設けられている。そして、1枚ずつ分離供給され
た用紙Pは、画像形成部20の手前に配置された一対の
レジストローラ22によりタイミングが制御されて画像
形成部20に搬送される。さらに、片面に画像が形成さ
れた用紙Pは、画像形成部20の画像形成にタイミング
を合わせて画像形成部20に再供給搬送される。
【0058】画像形成部20の下部には、転写搬送ベル
ト機構23が配置されている。転写搬送ベルト機構23
は、駆動ローラ24と従動ローラ25との間に略平行に
延びるように張架された転写搬送ベルト26に用紙Pを
静電吸着させて搬送する構成となっている。そして、転
写搬送ベルト26の下側に近接して、画像形成タイミン
グの制御信号を検出するパターン画像検出ユニット2が
設けられている。なお、パターン画像検出ユニット2の
詳細については後述する。
【0059】さらに、用紙搬送路における転写搬送ベル
ト機構23の下流側には、用紙P上に転写形成されたト
ナー像を用紙P上に定着させるための定着装置27が配
置されている。この定着装置27の一対の定着ローラ2
7a間のニップを通過した用紙Pは、搬送方向切り換え
ゲート28を経て、排出ローラ29により、複写機本体
1の外壁に取り付けられている排紙トレイ30上に排出
される。
【0060】切り換えゲート28は、定着後の用紙Pの
搬送経路を、複写機本体1へ用紙Pを排出する経路と、
画像形成部20に向かって用紙Pを再供給する経路との
間で選択的に切り換えるものである。切り換えゲート2
8により再び画像形成部20に向かって搬送方向が切り
換えられた用紙Pは、スイッチバック搬送経路31を介
して表裏反転された後、画像形成部20へと再度供給さ
れる。
【0061】また、画像形成部20における転写搬送ベ
ルト26の上方には、転写搬送ベルト26に近接して、
第1の画像形成ステーションPa、第2の画像形成ステ
ーションPb、第3の画像形成ステーションPc、およ
び第4の画像形成ステーションPdが、用紙搬送経路上
流側から順に並設されている。
【0062】転写搬送ベルト26は、駆動ローラ24に
よって、図3に矢印Zで示す方向に摩擦駆動され、前述
したように給紙機構21を通じて給送される用紙Pを把
持し、用紙Pを画像形成ステーションPa〜Pdへと順
次搬送する。
【0063】各画像形成ステーションPa〜Pdは、実
質的に同一の構成を有している。各画像形成ステーショ
ンPa,Pb,Pc,Pdは、図3に矢印で示す方向に
回転駆動される感光体ドラム32a,32b,32c,
32dをそれぞれ含んでいる。
【0064】各感光体ドラム32a〜32dの周辺に
は、感光体ドラム32a〜32dをそれぞれ一様に帯電
する帯電器33a,33b,33c,33dと、感光体
ドラム32a〜32d上に形成された静電潜像をそれぞ
れ現像する現像装置34a,34b,34c,34d
と、現像された感光体ドラム32a〜32d上のトナー
像を用紙P上へ転写するための転写用放電器35a,3
5b,35c,35dと、感光体ドラム32a〜32d
上に残留するトナーをそれぞれ除去するクリーニング装
置36a,36b,36c,36dとが、各感光体ドラ
ム32a〜32dの回転方向に沿って順次配置されてい
る。
【0065】また、各感光体ドラム32a〜32dの上
方には、レーザービームスキャナユニット(画像形成手
段)37a,37b,37c,37dがそれぞれ設けら
れている。レーザービームスキャナユニット37a〜3
7dは、画像データに応じて変調されたドット光を発す
る半導体レーザ素子(図示せず)、半導体レーザ素子か
らのレーザービームを主走査方向に偏向させるためのポ
リゴンミラー(偏向装置)90、ポリゴンミラー90に
より偏向されたレーザービームを各感光体ドラム32a
〜32d表面に結像させるためのfθレンズ91、ミラ
ー92・93などから構成されている。
【0066】レーザービームスキャナユニット37aに
はカラー原稿画像の黄色成分像に対応する画素信号が、
レーザービームスキャナユニット37bにはカラー原稿
画像のマゼンタ色成分像に対応する画素信号が、レーザ
ービームスキャナユニット37cにはカラー原稿画像の
シアン色成分像に対応する画素信号が、レーザービーム
スキャナユニット37dにはカラー原稿画像の黒色成分
像に対応する画素信号がそれぞれ入力される。これによ
り、色変換された原稿画像情報に対応する静電潜像が各
感光体ドラム32a〜32d上に形成される。そして、
現像装置34aには黄色のトナーが、現像装置34bに
はマゼンタ色のトナーが、現像装置34cにはシアン色
のトナーが、現像装置34dには黒色のトナーがそれぞ
れ収容されており、感光体ドラム32a〜32d上の静
電潜像は、これら各色のトナーにより現像される。これ
により、画像形成部20にて色変換された原稿画像情報
が、各色のトナー像として再現される。
【0067】レーザービームスキャナユニット37a〜
37dと複写機本体1とにはスライドレール(図示せ
ず)が設けられており、レーザービームスキャナユニッ
ト37a〜37dが主走査方向に移動できるようになっ
ている。そして、レーザービームスキャナユニット37
a〜37dを上記スライドレールに沿って直線運動させ
るために、駆動源であるステップモータ(図示せず)
と、ステップモータの回転運動を直線運動に変換するア
クチュエータ(図示せず)が、レーザービームスキャナ
ユニット37a〜37dにそれぞれ接続されている。な
お、後述する主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正量
に基づいて、各ステップモータを駆動し、レーザースキ
ャナユニット37a〜37dを主走査方向にそれぞれ移
動させることにより、主走査方向の画像形成開始位置ず
れを補正することができる。
【0068】また、第1の画像形成ステーションPaと
給紙機構21との間には、ブラシ帯電器である用紙吸着
用帯電器38が設けられており、この用紙吸着用帯電器
38によって転写搬送ベルト26の表面を帯電させるよ
うになっている。これにより、給紙機構21から供給さ
れた用紙Pは、転写搬送ベルト26上に確実に吸着され
た状態で第1の画像形成ステーションPaから第4の画
像形成ステーションPdまでずれることなく搬送され
る。
【0069】一方、第4の画像形成ステーションPdと
定着装置27との間における駆動ローラ24のほぼ真上
には、除電器(図示しない)が設けられている。この除
電器には、転写搬送ベルト26に静電吸着されている用
紙Pを転写搬送ベルト26から分離するための交流電流
が印加されている。
【0070】上記構成のカラーディジタル複写機におい
ては、用紙Pとしてカットシート状の紙が使用される。
この用紙Pは、給紙カセットから送り出されて給紙機構
21の給紙搬送経路のガイド内に供給されると、その先
端部分がセンサ(図示しない)にて検知され、このセン
サから出力される検知信号に基づいて一対のレジストロ
ーラ22により一旦停止される。
【0071】そして、用紙Pは、各画像形成ステーショ
ンPa〜Pdとタイミングをとって転写搬送ベルト26
上に送られる。このとき、転写搬送ベルト26には前述
したように吸着用帯電器38により所定の帯電が施され
ているので、用紙Pは、各画像形成ステーションPa〜
Pdを通過する間、安定して搬送供給される。
【0072】各画像形成ステーションPa〜Pdにおい
ては、各色のトナー像が、それぞれ形成され、転写搬送
ベルト26により静電吸着されて搬送される用紙Pの支
持面上で重ね合わされる。第4の画像形成ステーション
Pdによる画像の転写が完了すると、用紙Pは、その先
端部分から順次、除電器により転写搬送ベルト26上か
ら剥離され、定着装置27へと導かれる。最後に、トナ
ー画像が定着された用紙Pは、用紙排出口(図示しな
い)から排紙トレイ30上へと排出される。
【0073】なお、上述の説明では、レーザービームス
キャナユニット37a〜37dによって、レーザービー
ムを走査して露光することにより感光体への光書き込み
を行う。しかし、レーザービームスキャナユニットの代
わりに、発光ダイオードアレイと結像レンズアレイとか
らなる書き込み光学系(LEDヘッド)を用いても良
い。LEDヘッドはレーザービームスキャナユニットに
比べ、サイズも小さく、また可動部分がなく無音であ
る。よって、複数個の光書き込みユニットを必要とする
タンデム方式のカラーディジタル複写機501などの画
像形成装置では、好適に用いることができる。
【0074】つぎに、カラーディジタル複写機501に
搭載されているカラー画像情報を画像処理するための画
像処理部の構成および機能を、図4のブロック図に基づ
いて説明する。
【0075】図4に示すように、画像処理部は、画像デ
ータ入力部40、画像データ処理部(ICU;Image Co
ntrol Unit) 41、画像データ出力部42、ハードディ
スク装置(HD)もしくはRAM(ランダムアクセスメ
モリ)などから構成される画像記憶部43、印刷制御部
(PCU;Printing Control Unit)44、画像編集部4
5、および画像データ通信ユニットである外部インター
フェイス部(I/F)46(46a,46b)を備えて
いる。
【0076】画像データ入力部40は、CCDラインセ
ンサ17にてRGBに色分解されて読み取られた画像ラ
インデータのライン画像レベルを補正するシェーディン
グ補正回路40a、CCDラインセンサ17にて読み取
られた画像ラインデータのずれを補正するためのライン
バッファなどからなるライン合わせ部40b、CCDラ
インセンサ17から出力される各色のラインデータの色
データを補正するセンサ色補正部40c、各画素の信号
変化にめりはりを持たせるよう補正するMTF(Modulat
ion Transfer Function)補正部40d、画像の明暗を補
正して視感度補正を行うγ補正部40eなどを備えてい
る。
【0077】画像データ処理部41には、画像データ入
力部40からカラー画像信号が入力されるとともに、後
述するように外部インターフェイス部46を介して外部
からのカラー画像信号が入力される。画像データ処理部
41は、画像データ入力部40から入力されたカラー画
像信号であるRGB信号よりモノクロデータ(白黒原
稿)を生成するモノクロデータ生成回路41aと、入力
された画像データのRGB信号を画像記憶部43の各記
憶手段に対応したY(イエロー)、M(マゼンタ)、お
よびC(シアン)の各色成分ごとのYMC信号に変換
し、またクロック変換する入力処理回路41b、入力さ
れた画像データが文字部なのか網点写真なのか印画紙写
真なのかをそれぞれを分離する領域分離回路41c、入
力処理回路41bから出力されるYMC信号に基づいて
下色除去処理を行い黒生成する黒生成回路41d、各色
変換テーブルに基づいてカラー画像信号の各色を調整す
る色補正回路41e、設定されている倍率に基づいて入
力された画像データを倍率変換するズーム処理回路41
f、モアレなどのノイズを除去するとともに画像データ
に応じて平滑化、高域強調、バンド強調などを行う空間
フィルタ回路41g、および多値誤差拡散や多値ディザ
などの階調性を表現するための中間調処理回路41hな
どからなっている。
【0078】画像記憶部43は、4基のハードディスク
(回転記憶媒体:HD)43a,43b,43c,43
dと、半導体メモリからなる遅延バッファメモリ43e
と、画像合成メモリ43fとを備えている。ハードディ
スク43a〜43dは、画像データ処理部41で各色ご
とに中間調処理された8ビット4色(32ビット)のシ
リアル出力を順次受け取り、バッファに一時的に貯えな
がら32ビットのデータから8ビット4色の画像データ
に変換し、各色ごとの画像データとして4基のハードデ
ィスク43a〜43dに記憶管理する。遅延バッファメ
モリ43eは、各画像形成ステーションPa〜Pdの位
置が異なるため、各色画像データを一旦記憶し、画像デ
ータを出力する時間をそれぞれずらすことにより、各レ
ーザービームスキャナユニット37a〜37dに画像デ
ータを送るタイミングを合わせて色ずれを防止する。画
像合成メモリ43fは、複数の画像の合成する処理に用
いられる。
【0079】画像編集部45は、画像データ入力部40
および画像データ処理部41を経て、あるいは後述する
外部インターフェイス部46を経て、画像記憶部43に
記憶された画像データに対して所定の画像編集を施すた
めのものである。
【0080】画像データ出力部42は、各色の画像デー
タに基づいて各色ごとにパルス幅変調を行うレーザコン
トロールユニット42a,42b,42c,42dと、
レーザーコントロールユニット42a〜42dから出力
された各色の画像信号に応じたパルス幅変調信号に基づ
いて、各色ごとにそれぞれレーザ記録を行うレーザービ
ームスキャナユニット(LSU)37a〜37dとを備
えている。
【0081】印刷制御部44は、画像データ入力部4
0、画像データ処理部41、画像データ出力部42、画
像記憶部43、画像編集部45、および外部インターフ
ェイス部46など、カラーディジタル複写機501全体
を所定のシーケンスに基づいて制御するものであり、C
PUによって構成されている。
【0082】さらに、画像処理部には、他の情報機器と
の画像データおよび画像制御信号などの情報通信を可能
にするために、外部インターフェイス部46a,46b
が設けられている。外部インターフェイス部46a,4
6bは、画像データバスに接続されている。
【0083】外部インターフェイス部46aは、カラー
ディジタル複写機501とは別に設けられた外部の画像
入力処理装置(ディジタルカメラ503、ディジタルビ
デオカメラ504、通信携帯端末505など)から、画
像データを受け入れるための通信インターフェイス手段
である。外部インターフェイス部46aから入力される
画像データは、画像データ処理部41に入力されて色空
間補正処理などが施され、画像記憶部43で取扱うこと
のできるデータ形式に変換された後、ハードディスク4
3a〜43dに記憶管理される。
【0084】一方、外部インターフェイス部46bは、
パーソナルコンピュータ502(図2)により作成され
た画像データを受け入れるプリンタインターフェイスで
あると同時に、FAX受信した画像データを受け入れる
ための白黒またはカラーFAXインターフェイスでもあ
る。外部インターフェイス部46bから入力される画像
データは、すでにCMYK信号であるため、中間調処理
回路41hによって中間調処理が施された後、画像記憶
部43のハードディスク43a〜43dに記憶管理され
る。
【0085】印刷制御部44によるカラーディジタル複
写機の各部の動作を制御する制御系を、図5に基づいて
説明する。
【0086】図5に示すように、印刷制御部44には、
デスク関係負荷、RADF関係負荷、操作基板ユニット
47、ソータコントロールユニット48、スキャナ関係
負荷、プリンタ関係負荷、および画像データ処理部41
が接続されている。
【0087】デスク関係負荷は、カラーディジタル複写
機501に多段給紙を行うための多段給紙ユニット(図
示しない)、およびカラーディジタル複写機501から
排出される複写物を仕分けるための後処理装置に備えら
れるソータ(図示しない)におけるモータやクラッチな
どの負荷である。RADF関係負荷は、両面自動原稿送
り装置12に設けられたモータ、クラッチ、スイッチな
どの負荷である。スキャナ関係負荷は、画像読み取り部
10に設けられたモータやソレノイドなどの負荷であ
る。ソータコントロールユニット48は、CPUを備
え、印刷制御部44からの制御信号に基づいてソータの
動作を制御するものである。プリンタ関係負荷は、画像
形成部20に設けられたモータ、ソレノイド、高圧電源
などの負荷である。
【0088】印刷制御部44は、両面自動原稿送り装置
12や画像読み取り部10、画像形成部20など、カラ
ーディジタル複写機を構成する各部をシーケンス制御す
るために、これら各部を制御するための制御信号を各部
へ出力している。
【0089】印刷制御部44には、カラーディジタル複
写機501に対して操作者が複写モードなどの各種設定
や指令などを入力するための操作基板ユニット47が、
印刷制御部44と相互通信可能な状態で接続されてい
る。操作基板ユニット47は、後述する操作パネル60
(図6に示す)と、操作者が設定を入力したモード、例
えば、複写モードに応じた制御信号を印刷制御部44に
転送するCPUとを備えている。
【0090】印刷制御部44は、操作基板ユニット47
から転送された制御信号に基づき、カラーディジタル複
写機501を上記モードに応じて動作させるものであ
る。また、印刷制御部44は、カラーディジタル複写機
501が現在どのような動作状態にあるのかを示す制御
信号を操作基板ユニット47へ転送するようにもなって
いる。上記制御信号に基づき、操作基板ユニット47
は、カラーディジタル複写機501の動作状態を表示部
に表示して操作者に知らせるようになっている。
【0091】操作基板ユニット47は、図6に示す入力
部としての操作パネル60を備えている。
【0092】操作パネル60の中央部分には、液晶表示
装置を備えたポインティングデバイスであるタッチパネ
ル100が配置されており、タッチパネル100の周囲
には、各種キー61〜68・70〜82が配置されてい
る。タッチパネル100上の一部には、タッチパネル1
00の表示画面を画像編集機能選択用の画面に切り換え
る指示を入力するための画面切り換え指示エリア100
aが設けられている。画面切り換え指示エリア100a
を操作者が指で直接押圧操作すると、各種画像編集機能
を選択できるようにタッチパネル100の液晶表示装置
の画面上に各種編集機能が一覧表示される。このとき、
タッチパネル100上に一覧表示された各種画像編集機
能の表示領域のうち、所望の画像編集機能の表示領域に
操作者が指で触れることにより、その画像編集機能が設
定される。
【0093】操作パネル60上に配置された各種キー6
1〜68・70〜82について、以下、簡単に説明す
る。
【0094】操作パネル60には、タッチパネル100
の液晶表示装置の画面の明るさを調整するための明るさ
調整ダイヤル61が左端部に設けられている。明るさ調
整ダイヤル61とタッチパネル100との間には、複写
倍率を自動的に選択させる倍率自動モードに設定するた
めの倍率自動設定キー62、複写倍率を1%刻みで設定
するためのズームキー63、固定倍率を読み出して選択
するための固定倍率キー64および65、および複写倍
率を標準倍率である等倍に戻すための等倍キー66、両
面複写モードの設定を行うための両面モード設定キー6
7、および後処理装置の動作モードを設定するための後
処理モード設定キー68が設けられている。
【0095】また、操作パネル60におけるタッチパネ
ル100の下側には、コピー濃度調整を自動モードから
手動モードまたは写真モードヘと切り換えるための濃度
切り換えキー70、手動モードまたは写真モードの時に
濃度レベルを細かく設定するための濃度調整キー71、
カラーディジタル複写機501の給紙機構21にセット
された複数の用紙トレイ18の中から希望する用紙サイ
ズの用紙が収納されている用紙トレイ18を選択するた
めのトレイ選択キー72が設けられている。
【0096】一方、操作パネル60におけるタッチパネ
ル100の右側には、複写枚数を設定するための枚数設
定キー73、複写枚数のクリアや連続コピーの中断を指
示するためのクリアキー74は、コピーの開始を指示す
るためのスタートキー75、現在設定されているモード
の全てを解除して標準状態に復帰させるための全解除キ
ー76、連続コピー中に別の原稿に対してコピーを行う
ことを指示するための割り込みキー77、カラーディジ
タル複写機501の操作方法が分からない時に操作する
ことによって操作方法をメッセージとして表示するため
の操作ガイドキー78、操作ガイドキー78の操作によ
り表示されたメッセージの表示を順送りしながら切り換
えるためのメッセージ順送りキー79である。
【0097】さらに、操作パネル60には、プリンタモ
ードおよびファクシミリモードに関するキーとして、コ
ピーモード/ファクシミリモード/プリンタモード切り
換えキー80がタッチパネル100の左側に、メモリ送
信モード設定キー81およびワンタッチダイヤルキー8
2がタッチパネル100の右側にそれぞれ設けられてい
る。
【0098】コピーモード/ファクシミリモード/プリ
ンタモード切り換えキー80は、カラーディジタル複写
機501のモードをコピーモード、ファクシミリモー
ド、およびプリンタモードの間で互いに切り換えるため
のものである。メモリ送信モード設定キー81は、送信
原稿を一旦メモリに蓄えてから送信するメモリ送信モー
ドにファクシミリ送信モードを設定するものである。ワ
ンタッチダイヤルキー82は、ファクシミリ送信時に、
予め記憶させておいた送信先の電話番号をワンタッチ操
作でダイヤルして送信先に電話を発信させるためのもの
である。
【0099】なお、図6に示す操作パネルの構成は、あ
くまでも一実施例であって、操作パネル上に配置される
各種キーは、カラーディジタル複写機に搭載される機能
に応じて変更される。
【0100】ここで、図7に示すように、本実施の形態
にかかるカラーディジタル複写機501には、駆動ロー
ラ24および従動ローラ25により支持された転写搬送
ベルト26における画像形成部20の感光体ドラム32
a〜32dが配置されている張架部26aとは反対側の
張架部26bに、パターン画像検出ユニット2が設けら
れている。
【0101】転写搬送ベルト26は、駆動装置(図示し
ない)によって回転駆動される支持部材としての駆動ロ
ーラ24と、転写搬送ベルト26に従動する支持部材と
しての従動ローラ25との間に張架されたエンドレスベ
ルトである。転写搬送ベルト26は、画像形成部20に
よって形成されたパターン画像をその表面に保持しなが
ら移動するようになっている。また、転写搬送ベルト2
6は、用紙P上への画像形成を行うときには、その表面
上に搬送される用紙P(図3)を保持しながら移動し
て、用紙Pを定着ローラ27aへと搬送することができ
るようになっている。
【0102】転写搬送ベルト26における駆動ローラ2
4と従動ローラ25との間に張架された2つの張架部2
6a,26bのうち、一方の張架部26aには画像形成
部20の感光体ドラム32a〜32dが近接配置され、
画像形成部20から遠い方の下側の張架部26bにはパ
ターン画像検出ユニット2が設けられている。なお、張
架部26a,26bとは、転写搬送ベルト26における
駆動ローラ24および従動ローラ25に接していない部
分を指す。
【0103】パターン画像検出ユニット2は、転写搬送
ベルト26の張架部26bにおける外面上に形成された
パターン画像を読み取るためのパターン画像検出センサ
(パターン画像検出手段)4(4F,4R)、転写搬送
ベルト26の張架部26bにおけるパターン画像検出セ
ンサ4による読み取り領域の背面に当接する当接ローラ
(背面当接部材)3A,3Bと、および、当接ローラ3
A,3Bとパターン画像検出センサ4とを互いの位置関
係(距離および角度)を一定の状態に保った状態で支持
する支持フレーム5を備えている。
【0104】そして、パターン画像検出ユニット2は、
転写搬送ベルト26に所定の張力が加えられるように、
パターン画像検出ユニット2を下方に向かって付勢する
付勢部材としてのスプリング6Aおよび6Bを介して転
写搬送ベルト機構23のフレーム23aに接続されてい
る。これにより、当接ローラ3Aおよび3Bは、転写搬
送ベルト26を下方に向かって押し出し、転写搬送ベル
ト26の張架部26bの内面を駆動ローラ24および従
動ローラ25に接する接面上から変位させるようになっ
ている。
【0105】さらに、支持フレーム5には、長穴7Aお
よび7Bが設けられている。長穴7Aおよび7Bは、パ
ターン画像検出ユニット2を下方へ案内するためのもの
であり、転写搬送ベルト機構23のフレーム23aから
突出するように設けられたガイドピン23bおよび23
cにそれぞれ係合している。これにより、パターン画像
検出ユニット2は、下方に向かって移動可能な構造とな
っている。なお、フレーム23aは、駆動ローラ24や
従動ローラ25などを支持するための転写搬送ベルト機
構23の構成部品である。
【0106】パターン画像検出ユニット2は、転写搬送
ベルト26に対して一定の張力を付与した状態で保持さ
れている。これにより、パターン画像検出ユニット2
は、転写搬送ベルト26に対して常に適切な張力を付与
することができるとともに、転写搬送ベルト26の平面
状安定領域を確実に確保することができる。
【0107】また、駆動ローラ24および従動ローラ2
5間に張架された転写搬送ベルト26の張架部26aに
画像形成部20が配置され、張架部26bにパターン画
像検出ユニット2が配置されているので、転写搬送ベル
ト26における画像形成部20側の張架部26aに影響
を与えることなく、パターン画像検出ユニット2側の張
架部26bへの張力付与、およびパターン画像検出ユニ
ット2によるパターン画像の確実な検出が可能となる。
【0108】さらに、転写搬送ベルト26に所定の適切
な張力を掛けるためのスプリング6Aおよび6Bは、パ
ターン画像検出ユニット2の両端部を同じ条件で付勢す
るように設けられており、パターン画像検出ユニット2
を、水平な状態に保ったまま長穴7Aおよび7Bに沿っ
て下方へ向かって押し下げるようになっている。これに
より、当接ローラ3Aおよび3Bは、等しい付勢力で転
写搬送ベルト26に付勢される。
【0109】この結果、当接ローラ3Aおよび3Bが、
転写搬送ベルト26に対して均一に当接した状態で変位
するので、常にベルトに対して安定した所定の適切な張
力を与えることができる。それゆえ、各色の画像が形成
される画像形成部20に面する部分の転写搬送ベルト2
6が撓むことなく安定して走行でき、画像を安定化する
ことができる。また、転写搬送ベルト26上に形成され
たパターン画像を検出するための平面状安定領域が確実
に形成される。
【0110】また、パターン画像検出センサ4は、この
平面状安定領域に対向して、転写搬送ベルト26の表面
に対して検出面(レーザの光軸に垂直な面)が平行とな
るように所定の位置関係でもって配置されている。スプ
リング6Aおよび6Bは、当接ローラ3Aおよび3Bが
転写搬送ベルト26をパターン画像検出センサ4の検出
面と平行な状態に保ったままパターン画像検出センサ4
側に向かって押圧するように、パターン画像検出ユニッ
ト2を付勢する。これにより、適切な張力を転写搬送ベ
ルト26に付与するとともに、転写搬送ベルト26の平
面状安定領域を確実に確保することが可能となる。
【0111】本実施の形態にかかるパターン画像検出セ
ンサ4は、主走査方向の画像形成開始位置近傍に配設さ
れた第1パターン画像検出センサ4Fと、主走査方向の
画像形成終了位置近傍に配設された第2パターン画像検
出センサ4Rとの二つのセンサを備えている。第1パタ
ーン画像検出センサ4Fは、転写搬送ベルト26上に各
色成分ごとに転写されたパターン画像で、主走査方向の
画像形成開始位置近傍に転写された第1パターン画像を
検出する。第2パターン画像検出センサ4Rは、転写搬
送ベルト26上に各色成分ごとに転写されたパターン画
像で、主走査方向の画像形成終了位置近傍に転写された
第2パターン画像を検出する。
【0112】なお、パターン画像検出センサ4として
は、例えば、パターン画像を読み取るためのレーザー光
を出射するレーザー光源と、転写搬送ベルト26からの
反射光を受光して受光量に応じた電器信号を印刷制御部
(画像形成条件制御手段)44に出力する受光素子と、
レーザー光をレーザー光源から転写搬送ベルト26へ導
き、転写搬送ベルト26から受光素子へ導く光学系とを
備えたセンサを用いることができる。
【0113】パターン画像検出センサ4により読み取ら
れるパターン画像は、各色の画像形成ステーションPa
〜Pd(図3)において形成される各色の画像が正確に
重なって一つのカラー画像として再現されるように、各
色の画像形成ステーションPa〜Pdにおけるレーザー
ビームスキャナユニット37a〜37dの画像の書き出
しタイミングを調整するためのレジストレーションマー
クである。そして、各色のパターン画像は、各色のレー
ザービームスキャナユニット(パターン画像形成手段)
37a〜37dによって、転写搬送ベルト26上に各色
ごとに形成される。
【0114】すなわち、画像形成部20は、画像形成開
始位置を表すレジストレーションマークとしてパターン
画像を形成するようになっており、パターン画像検出セ
ンサ4は、転写搬送ベルト26表面におけるパターン画
像の位置を測定し、測定結果を印刷制御部44に対して
信号として出力するようになっている。そして、印刷制
御部44は、画像形成条件として画像形成ステーション
Pa〜Pdの画像形成開始タイミングを上記測定結果に
基づいて制御する。
【0115】これによれば、転写搬送ベルト26上に形
成されたパターン画像の位置の測定結果に基づいて画像
形成ステーションPa〜Pdの画像形成タイミングを制
御するので、画像形成ステーションPa〜Pdにおいて
再現された各色の画像を確実に重ね合わせることがで
き、結果として忠実な画像の再現が可能となる。
【0116】(位置ずれ補正用パターン画像)以上の構
成からなるカラーディジタル複写機501において、主
走査方向の画像形成開始位置のずれを補正するために転
写搬送ベルト26に転写する、位置ずれ補正用パターン
画像(「パターン画像」と略すことがある。)について
説明する。
【0117】図8(a)〜(e)に示すパターン画像2
01〜205は、本実施の形態にかかる主走査方向の位
置ずれ補正用パターン画像200の一例である。パター
ン画像200は、パターン画像201〜205のよう
に、少なくとも2本の平行な直線とこれらの直線に対し
て所定の角度の傾きを持つ直線とからなるパターン画像
である。
【0118】例えば、図8(a)に示すように、パター
ン画像201は、2本の平行な直線201a,201b
と、直線201a,201bに対して所定の角度θの傾
きを持つ直線201cとから構成されている。ここで、
平行な直線201a,201b間の搬送方向の距離はw
(mm)である。なお、パターン画像201では、直線2
01cは直線201a,201bとそれぞれ交差してい
るが、パターン画像203〜205のように交差しなく
てもよい。
【0119】ここで、図9を用いて、パターン画像20
0の転写搬送ベルト26上への転写と、転写搬送ベルト
26からの検出の概略ついて説明する。
【0120】パターン画像200の形状は、カラーディ
ジタル複写機501の印刷制御部44の記憶手段にあら
かじめ記憶されている。そして、各画像形成ステーショ
ンPa〜Pdにおいて、転写搬送ベルト26上の主走査
方向の画像形成開始位置近傍に第1パターン画像200
Fが転写される。同様に、主走査方向の画像形成終了位
置近傍に第2パターン画像200Rが、第1パターン画
像200Fと同一の形状で転写される。
【0121】転写搬送ベルト26に転写された第1パタ
ーン画像200Fは、パターン画像検出ユニット2の第
1パターン画像検出センサ4Fによって、第1パターン
画像200Fを構成している各直線が検出される。同様
に、転写搬送ベルト26に転写された第2パターン画像
200Rは、パターン画像検出ユニット2の第2パター
ン画像検出センサ4Rによって、第2パターン画像20
0Rを構成している各直線が検出される。
【0122】図9に示した第1パターン画像200Fお
よび第2パターン画像200Rを構成している各直線
を、第1パターン画像検出センサ4Fおよび第2パター
ン画像検出センサ4Rによってそれぞれ検出して得られ
た第1パターン画像検出センサ出力信号(波形p1)お
よび第2パターン画像検出センサ出力信号(波形p2)
の例を図10に示す。
【0123】波形p1より、第1パターン画像200F
の1本目の直線200Fbが検出されてから2本目の直
線200Fcが検出されるまでが時間ta 、1本目の直
線200Fbが検出されてから3本目の直線200Fa
が検出されるまでが時間tw1であることがわかる。これ
により、画像形成開始位置近傍に転写された第1パター
ン画像200Fの1本目の直線200Fbの検出から3
本目の直線200Faの検出までの時間tw1に対する、
1本目の直線200Fbの検出から2本目の直線200
Fcの検出までの時間ta の比率である第1の時間比率
α=ta /tw1を演算することができる。
【0124】同様に、波形p2より、第2パターン画像
200Rの1本目の直線200Rbが検出されてから2
本目の直線200Rcが検出されるまでが時間tb 、1
本目の直線200Rbが検出されてから3本目の直線2
00Raが検出されるまでが時間tw2であることがわか
る。これにより、画像形成終了位置近傍に転写された第
2パターン画像200Rの1本目の直線200Rbの検
出から3本目の直線200Raの検出までの時間tw2に
対する、1本目の直線200Rbの検出から2本目の直
線200Rcの検出までの時間tb の比率である第2の
時間比率β=tb /tw2を演算することができる。
【0125】そして、演算された第1の時間比率αおよ
び第2の時間比率βの値に基づいて、主走査方向の画像
形成開始位置ずれ補正および倍率ずれ補正を行うことが
できる。
【0126】つぎに、主走査方向の画像形成開始位置ず
れ、および倍率ずれの補正量の演算方法について、具体
的に説明する。
【0127】(主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正
量の演算方法)主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正
量ΔE(mm)(図9)は、第1パターン画像検出センサ
4Fによる第1パターン画像200Fの各直線の検出信
号から演算された第1の時間比率αと、第1パターン画
像200Fが基準位置において第1パターン画像検出セ
ンサ4Fによって検出された場合の所定時間比率κ0
と、第1パターン画像200Fの平行な直線200F
a,200Fb間の搬送方向の距離w(mm)および平行
な直線200Fa,200Fbと直線200Fcとがな
す角度θに基づいて、次式により演算することができ
る。 ΔE=w(κ0 −α)/tanθ (1) α=ta /tw1=a/w κ0 =所定値=(例:0.5)
【0128】特に、上記の式(1)においてθが45度
の場合は、tanθ=1となり、主走査方向の画像形成
開始位置ずれ補正量ΔE(mm)は、さらに簡単な次式に
より演算することができる。 ΔE=w(κ0 −α) (2)
【0129】上式(1)あるいは(2)により求められ
た画像形成開始位置ずれ補正量ΔE(mm)だけ画像形成
開始位置を移動させることにより、主走査方向の画像の
ずれ補正をすることができる。
【0130】(主走査方向の倍率ずれ補正量の演算方
法) (i)画像形成開始位置ずれの補正後に倍率ずれ補正を
行う場合 主走査方向の倍率ずれ補正係数(倍率ずれ補正量)M
は、第2パターン画像検出センサ4Rによる第2パター
ン画像200Rの各直線の検出信号から演算された第2
の時間比率βと、第2パターン画像200Rが基準位置
において第2パターン画像検出センサ4Rによって検出
された場合の所定時間比率κ0 と、第1パターン画像2
00Rの平行な直線200Ra,200Rb間の搬送方
向の距離w(mm)および平行な直線200Ra,200
Rbと直線200Rcとがなす角度θと、画像形成の基
準のクロック周波数f0 と、第1パターン画像200F
の画像形成開始から第2パターン画像200Rの画像形
成開始までの基準クロック数Qと、レーザービームスキ
ャナユニットの基準のビームスキャン速度Vとに基づい
て、次式により演算することができる。 M={QV/f0 +w(κ0 −β)/tanθ}/(QV/f0 ) (3) β=tb /tw2=b/w κ0 =所定値=(例:0.5) f0 =基準のクロック周波数(所定値) Q=第1パターン画像画像形成開始から第2パターン画
像画像形成開始までの基準クロック数(所定値) V=ビームスキャン速度(所定値)
【0131】特に、上記の式(3)においてθが45度
の場合は、tanθ=1となり、主走査方向の倍率ずれ
補正係数Mは、さらに簡単な次式により演算することが
できる。 M={QV/f0 +w(κ0 −β)}/(QV/f0 ) (4)
【0132】上式(3)あるいは(4)により求められ
た倍率ずれ補正係数Mを、画像形成タイミングの基準ク
ロック周波数、あるいはレーザーポリゴンモータの基準
クロック周波数にかけたクロック周波数に基づいて、レ
ーザービームスキャナユニットを駆動することにより、
主走査方向の倍率ずれを補正することができる。
【0133】(ii)画像形成開始位置ずれ補正と倍率ず
れ補正を同時に行う場合 主走査方向の倍率ずれ補正係数Mは、第1パターン画像
検出センサ4Fによる第1パターン画像200Fの各直
線の検出信号から演算された第1の時間比率αと、第2
パターン画像検出センサ4Rによる第2パターン画像2
00Rの各直線の検出信号から演算された第2の時間比
率βと、第2パターン画像200Rが基準位置において
第2パターン画像検出センサ4Rによって検出された場
合の所定時間比率κ0 と、第1パターン画像200Rの
平行な直線200Ra,200Rb間の搬送方向の距離
w(mm)および平行な直線200Ra,200Rbと直
線200Rcとがなす角度θと、画像形成の基準のクロ
ック周波数f0 と、第1パターン画像200Fの画像形
成開始から第2パターン画像200Rの画像形成開始ま
での基準クロック数Qと、レーザービームスキャナユニ
ットの基準のビームスキャン速度Vとに基づいて、次式
により演算することができる。 M={QV/f0 +w(κ0 −β)/tanθ −w(κ0 −α)/tanθ}/(QV/f0 ) ={QV/f0 +w(α−β)/tanθ}/(QV/f0 ) (5)
【0134】特に、上記の式(5)においてθが45度
の場合は、tanθ=1となり、主走査方向の倍率ずれ
補正係数Mは、さらに簡単な次式により演算することが
できる。 M={QV/f0 +w(α−β)}/(QV/f0 ) (6)
【0135】上式(5)あるいは(6)により求められ
た倍率ずれ補正係数Mを、画像形成タイミングの基準ク
ロック周波数、あるいはレーザーポリゴンモータの基準
クロック周波数にかけたクロック周波数に基づいて、レ
ーザービームスキャナユニットを駆動することにより、
主走査方向の倍率ずれを補正することができる。
【0136】つづいて、上記の画像形成開始位置ずれ補
正量ΔE(mm)(式(1),(2))および倍率ずれ補
正係数M(式(3)〜(6))で求めた補正値に基づい
て、実際に画像形成開始位置ずれおよび倍率ずれを補正
する方法について、以下に説明する。
【0137】(画像形成開始位置ずれの補正) (i)レーザービームスキャナユニット移動方式 図3を用いて説明したように、主走査方向の画像形成開
始位置ずれ補正量ΔE(mm)に基づいて、レーザービー
ムスキャナユニット37a〜37dを、それぞれに接続
されているステップモータを駆動し、スライドレールに
沿って主走査方向にそれぞれ移動させることにより、主
走査方向の画像形成開始位置ずれを補正することができ
る。
【0138】(ii)クロック数補正方式 図11を用いて、クロック数補正方式について説明す
る。クロック数補正方式は、レーザービームスキャナユ
ニット37a〜37dのビームディテクタセンサがレー
ザービームを検知してから画像形成開始までの基準のク
ロック数を補正する。
【0139】レーザービームスキャナユニット37a〜
37dには、レーザービームの走査位置の同期を取る
(水平同期信号を生成する)ために、ビームディテクタ
センサが設けられている。ビームディテクタセンサは、
光を電気信号に変換するセンサであり、ポリゴンミラー
(偏向装置)90によって走査されるレーザービームを
受光するとビームディテクタ信号を出力する。
【0140】レーザービームスキャナユニット37a〜
37dは、ビームディテクタ信号(波形p4)に同期し
た基準クロック(波形p3)をカウンタによってカウン
トし、あらかじめ設定された値(基準クロック数N)に
到達すると画像形成開始信号(波形p5)を出力する。
画像形成開始信号(波形p5)が出力されると、基準ク
ロック(波形p3)に同期して、画像信号(波形p6)
が出力される。
【0141】ここで、主走査方向の画像形成開始位置ず
れ補正量ΔE(mm)を補正する場合は、画像形成開始位
置ずれ補正量ΔE(mm)に基づいて補正クロック数ΔN
を演算し、基準クロック数Nを補正クロック数ΔNだけ
シフトさせる。これにより、画像形成開始位置ずれ補正
量ΔEだけ補正された時点で画像形成開始信号(波形p
7)が出力され、補正された時点から画像信号(波形p
8)を出力することができる。
【0142】(iii)クロック周波数補正方式 図12を用いて、クロック周波数補正方式について説明
する。クロック周波数補正方式は、レーザービームスキ
ャナユニット37a〜37dのビームディテクタセンサ
がレーザービームを検知してから画像形成開始までの間
のクロック周波数を補正する。
【0143】レーザービームスキャナユニット37a〜
37dは、ビームディテクタ信号(波形p11)に同期
した基準クロック(波形p12)をカウンタによってカ
ウントし、あらかじめ設定された値(基準クロック数
N)に到達すると画像形成開始信号を出力する。そし
て、画像形成開始信号に基づいて画像信号を出力する。
【0144】ここで、主走査方向の画像形成開始位置ず
れ補正量ΔE(mm)を補正する場合は、画像形成開始位
置ずれ補正量ΔE(mm)に応じて、ビームディテクタセ
ンサがレーザービームを検知してから画像形成開始信号
を出力するまでの間のクロック周波数を、次式によりク
ロック周波数fN に補正する。 fN =f0 (NV/f0 −ΔE)/(NV/f0 ) (7) f0 =基準クロック周波数(所定値) N=画像形成開始までの基準クロック数(所定値) V=ビームスキャン速度(所定値) ΔE=画像形成開始位置ずれ量(測定演算値)
【0145】これにより、画像形成開始位置ずれ補正量
ΔEだけ補正された時点で画像形成開始信号(波形p1
3)が出力され、補正された時点から画像信号を出力す
ることができる。なお、レーザービームスキャナユニッ
ト37a〜37dに搭載された電圧制御発振器の周波数
と、供給する電圧との関係はあらかじめ分かっているた
め、クロック周波数fN にになるように電圧制御発振器
の電圧を制御することにより、画像形成開始位置ずれを
補正することができる。
【0146】(倍率ずれ補正)図13を用いて、主走査
方向の倍率ずれ補正について説明する。主走査方向の倍
率ずれは、レーザービームスキャナユニット37a〜3
7dにおいて、画像画像形成開始以降のクロック周波数
を補正することができる。
【0147】レーザービームスキャナユニット37a〜
37dは、ビームディテクタ信号(波形p15)に同期
した基準クロック(波形p16)をカウンタによってカ
ウントし、あらかじめ設定された値(基準クロック数
N)に到達すると第1パターン画像200F(図9)の
画像形成開始信号を出力する。つづいて、あらかじめ設
定された値(基準クロック数N+Q)に到達すると第2
パターン画像200R(図9)の画像形成開始信号を出
力する。これらの画像形成開始信号に基づいて、第1パ
ターン画像200Fおよび第2パターン画像200Rが
出力される。
【0148】ここで、これら二つのパターン画像から求
められた倍率ずれ補正係数Mに応じて第1パターン画像
200Fの画像形成開始信号から第2パターン画像20
0Rの画像形成開始信号までの間のクロック周波数を、
次式によりクロック周波数fQ に補正する。 fQ =f0 ×M =f0 {1+f0 ×w(α−β)/QV} (8) β=tb /tw2=b/w f0 =基準のクロック周波数(所定値) Q=第1パターン画像画像形成開始から第2パターン画
像画像形成開始までの基準クロック数(所定値) V=ビームスキャン速度(所定値)
【0149】これにより、倍率ずれ補正係数Mに応じて
倍率を補正して画像信号を出力することができる。な
お、レーザービームスキャナユニット37a〜37dに
搭載された電圧制御発振器の周波数と、供給する電圧と
の関係はあらかじめ分かっているため、クロック周波数
fQ にになるように電圧制御発振器の電圧を制御するこ
とにより、画像形成開始位置ずれを補正することができ
る。
【0150】また、主走査方向の倍率ずれ補正は、倍率
ずれ補正係数Mをレーザーポリゴンモータの基準クロッ
ク周波数にかけてモータ駆動周波数を補正し、ビームス
キャン速度Vを変更することによっても行うことができ
る。
【0151】さらに、画像形成開始位置ずれ補正および
倍率ずれ補正は、クロック周波数を変更することにより
独立して同時に補正することができる。すなわち、ま
ず、ビームディテクタセンサがレーザービームを検知し
てから画像形成開始までの間のクロック周波数を、第1
パターン画像200Fを検出して求められた画像形成開
始位置ずれ量ΔEに応じて、クロック周波数f0 からク
ロック周波数fN に設定する。その後、第1パターン画
像200Fの画像形成開始信号から第2パターン画像2
00Rの画像形成開始信号までの間のクロック周波数
を、第1パターン画像200Fおよび第2パターン画像
200Rを検出して求められた倍率ずれ補正係数Mに応
じてクロック周波数fN からクロック周波数fQ に設定
する。
【0152】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機501においては、以上に説明した主走査方向の画
像形成開始位置ずれ補正および倍率ずれ補正を、各色成
分ごとに実行することにより、主走査方向の色ずれをな
くし良好な画質のコピー画像を得ることができる。
【0153】すなわち、図14に示したように、各画像
形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdにおいて、イ
エロー、マゼンタ、シアン、ブラックの第1パターン画
像(200FY,200FM,200FC,200FB
k )および第2パターン画像(200RY,200R
M,200RC,200RBk )が、転写搬送ベルト2
6上の画像形成開始位置近傍および記録終了位置近傍に
それぞれ転写される。
【0154】各色成分ごとの第1パターン画像200F
Y〜200FBk を構成している各直線は、第1パター
ン画像検出センサ4Fにより検出される。同様に、各色
成分ごとの第2パターン画像200RY〜200RBk
を構成している各直線は、第2パターン画像検出センサ
4Rにより検出される。
【0155】第1パターン画像検出センサ4Fにより検
出された各色成分ごとのそれぞれの出力信号からは、第
1の時間比率α=ta /tw1が演算される。同様に、第
2パターン画像検出センサ4Rにより検出された各色成
分ごとのそれぞれの出力信号からは、第2の時間比率β
=tb /tw2が演算される。
【0156】演算された第1の時間比率αY 、αM 、α
C 、αBkおよび第2の時間比率βY、βM 、βC 、βBk
の値に基づいて、主走査方向の画像形成開始位置ずれ補
正および倍率ずれ補正が、各色成分ごとに実行される。
【0157】なお、画像形成開始位置ずれ補正値ΔE
(mm)の演算は、第1パターン画像検出センサ4Fの取
り付け位置に依存している。もし第1パターン画像検出
センサ4Fが組み立て時に、正規の位置から少しずれて
取り付けられた場合、画像形成開始位置ずれの補正処理
により各色成分ごとの画像形成開始位置はそろい色ずれ
を防ぐことができるが、用紙Pに対しての位置はずれて
しまう。
【0158】ここで、上記のような用紙Pに対しての位
置ずれを補正する方法について説明する。
【0159】図15に示すように、テストパターン21
0を用紙P上に転写する。そして、主走査方向について
用紙Pの端からテストパターン210までの距離を測定
し、所定値Xとのずれ量ΔXを操作パネル60より入力
する。
【0160】入力されたずれ量ΔXに基づいて、式
(1),(2)の所定時間比率κ0 の値を、次式により
第1所定値κ1 に補正する。 κ1 =κ0 +ΔXtanθ/w (9)
【0161】式(1),(2)において所定時間比率κ
0 からκ1 に変更することにより、用紙Pに対しての画
像形成開始位置のずれを補正することができる。
【0162】なお、所定値Xとのずれ量ΔXに応じた時
間だけ画像形成開始信号をずらせることによっても、用
紙Pに対しての画像形成開始位置のずれを補正すること
ができる。
【0163】また、画像形成開始位置ずれ補正値ΔE
(mm)の演算と同様に、倍率ずれ補正係数Mの演算は、
第2パターン画像検出センサ4Rの取り付け位置に依存
している。もし第2パターン画像検出センサ4Rが組み
立て時に、正規の位置から少しずれて取り付けられた場
合、倍率ずれの補正処理により各色成分ごとの倍率は同
じになり色ずれを防ぐことができるが、倍率が指示され
た倍率と異なってしまう。
【0164】ここで、上記のような倍率ずれを補正する
方法について説明する。
【0165】図15に示すように、テストパターン21
0を用紙P上に転写する。そして、主走査方向について
テストパターン210の長さを測定し、所定値Yとのず
れ量ΔYを操作パネル60より入力する。
【0166】入力されたずれ量ΔYに基づいて、式
(3),(4)の所定時間比率κ0 の値を、次式により
第1所定値κ2 に補正する。 κ2 =κ0 +(ΔY/Y)(QV/f0 )tanθ/w (10) 式(3),(4)において所定値をκ0 からκ2 に変更
することにより、倍率ずれを補正することができる。
【0167】上述した補正方法は、すべての色成分の時
間比率が所定値になるように補正するものである。これ
に対して、あらかじめ定められた色成分の画像形成ステ
ーションにより形成されたパターン画像、例えばイエロ
ーのパターン画像から求められた第1時間比率αおよび
第2時間比率βを基準とし、他の色成分マゼンタ、シア
ン、ブラックの第1時間比率αおよび第2時間比率βが
この値になるように、各レーザービームスキャナユニッ
ト37b〜37dの調整を行うことによって色ずれを防
止することができる。なお、各レーザービームスキャナ
ユニット37b〜37dの補正方法は、すでに説明した
各種の方法と同じである。
【0168】この方法によるメリットは、あらかじめ定
められた色成分の画像形成ステーションの補正のための
部材が不要となることである。
【0169】しかし、第1パターン画像検出センサ4F
が組み立て時に、正規の位置から少しずれて取り付けら
れた場合、画像形成開始位置ずれの補正処理により各色
成分ごとの画像形成開始位置がそろい色ずれを防ぐこと
ができるが、用紙Pに対しての位置がずれてしまうとい
う問題がある。
【0170】この問題に対しては、上述した方法によ
り、出荷時においてテストパターン210(図15)を
転写し、ずれ量ΔXに基づいて、すべての色成分の画像
形成開始信号を一律にずらすことにより解決できる。あ
るいは、ずれ量ΔXに応じて第1パターン画像検出セン
サ4Fの主走査方向に対する取付け位置を微調整するこ
とにより解決できる。
【0171】同様に、第2パターン画像検出センサ4R
が組み立て時に、正規の位置から少しずれて取り付けら
れた場合、倍率ずれの補正処理により各色成分ごとの倍
率が同じになり色ずれを防ぐことができるが、倍率が指
示された倍率と異なってしまうという問題がある。
【0172】この問題に対しては、上述した方法によ
り、出荷時においてテストパターン210(図15)を
転写し、ずれ量ΔYに応じて、第2パターン画像検出セ
ンサ4Rの主走査方向に対する取付け位置微調整を行う
ことで解決できる。
【0173】したがって、本実施の形態にかかるカラー
ディジタル複写機501においては、第1パターン画像
検出センサ4Fおよび第2パターン画像検出センサ4R
の少なくとも一方は主走査方向にスライド可能であると
ともに、任意の位置で固定できる構造となっている。
【0174】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、2本の平行な直線と、これらの直線に所
定の角度の傾きを持つ直線から構成されるパターン画像
を、転写搬送ベルト上の画像形成開始位置近傍と画像形
成終了位置近傍の少なくとも2カ所に形成し、それぞれ
の位置に対応したパターン画像検出センサ(パターン画
像検出手段)により各直線を検出し、それぞれの時間比
率に基づいて主走査方向の画像形成開始位置ずれおよび
倍率ずれの補正を行うので、感光体ドラム、転写搬送ベ
ルトなどの基準速度からのずれの影響を受けずに、精度
良く主走査方向の位置ずれおよび倍率ずれが補正でき
る。
【0175】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、2本の平行な直線と、これらの直線に所
定の角度の傾きを持つ直線から構成される同一のパター
ン画像を転写搬送ベルト上の画像形成開始位置近傍と画
像形成終了位置近傍の少なくとも2カ所に形成し、それ
ぞれの位置に対応したパターン画像検出センサにより、
各直線を検出し、パターン画像の時間比率がそれぞれ所
定値になるよう補正するので、主走査方向の画像形成開
始位置ずれ補正および倍率ずれ補正が、感光体ドラム、
転写搬送ベルトなどの基準速度からのずれの影響を受け
ずに、同一のパターン画像により精度良く実行でき、色
ずれを防ぐことができる。
【0176】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、転写搬送ベルトの画像形成開始位置近傍
に設けられた第1パターン画像検出センサによるパター
ン画像検出から求められた第1の時間比率に基づいて主
走査方向の画像形成開始位置ずれの補正を行うので、走
査型書き込み光学系の部品あるいは組み立てのばらつき
や、ユニット取付のばらつきによる画像形成開始位置ず
れや温度上昇による画像形成開始位置ずれがなくなり、
画像形成開始位置ずれに起因する色ずれを防止すること
ができる。
【0177】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、主走査方向の画像形成開始位置ずれの補
正方法として走査型書き込み光学系のビームディテクタ
から画像形成開始までの基準クロック数を変えることに
より自動補正を行うので、特別な移動機構を付加してレ
ーザービームスキャナユニットを移動させることなく、
1ドット以下の基準のクロック単位での主走査方向の位
置ずれが簡単に自動補正でき、画像形成開始位置ずれに
起因する色ずれを防止することができる。
【0178】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、主走査方向の画像形成開始位置ずれの補
正方法として走査型書き込み光学系のビームディテクタ
から画像形成開始までのクロック周波数を変えることに
より自動補正を行うので、特別な機構を移動付加してレ
ーザービームスキャナユニットを移動させることなく、
1ドット以下の主走査方向の位置ずれが簡単に自動補正
でき、画像形成開始位置ずれに起因する色ずれを防止す
ることができる。
【0179】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、画像形成終了位置近傍に設けられた第2
パターン画像検出センサによるパターン画像検出から求
められた第2の時間比率に基づいて主走査方向の倍率ず
れの補正を行うので、走査型書き込み光学系の部品ある
いは組み立てのばらつきや温度上昇による倍率ずれがな
くなり、倍率ずれに起因する色ずれを防止することがで
きる。
【0180】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、第1パターン画像検出センサにより検出
された第1の時間比率と、第2パターン画像検出センサ
により検出された第2の時間比率に基づいて倍率ずれの
補正量を求めるので、画像形成開始位置ずれ補正後に倍
率補正を行なうのではなく、画像形成開始位置ずれ補正
と同時に倍率ずれ補正を処理でき、短時間で補正が完了
する。
【0181】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、主走査方向の倍率ずれ補正において、走
査型書き込み光学系のクロック周波数を変えることによ
り自動補正を行うので、特別な移動機構を付加してレー
ザービームスキャナユニットのレンズあるいはミラーを
移動させることなく、主走査方向の倍率ずれが簡単に自
動補正でき、倍率ずれに起因する色ずれを防止すること
ができる。工場出荷時の補正だけでなく、実使用中にお
いても、例えばカラーディジタル複写機が連続コピーお
よび画像形成動作中においても補正が可能であり、複写
機本体の温度上昇による倍率ずれにも対応でき、微小な
色ずれを防止することができる。
【0182】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、主走査方向の倍率ずれ補正において、走
査型書き込み光学系のビームディテクタから画像形成開
始までのクロック周波数と画像形成開始以降のクロック
周波数を変えることにより自動補正を行うので、画像形
成開始位置ずれ補正と倍率ずれ補正とを独立して同時に
実行でき、短時間で補正を完了させることができる。
【0183】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、各色成分ごとにパターン画像を画像形成
開始位置近傍と画像形成終了位置近傍の少なくとも2カ
所に形成し、各色成分ごとの第1の時間比率と第2の時
間比率がそれぞれ所定値になるよう各色成分ごとに補正
するので、主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正およ
び倍率ずれ補正が、感光体ドラム、転写搬送ベルトなど
の基準速度からのずれの影響を受けずに精度良く簡単に
短時間で実行でき、主走査方向の色ずれを確実に防ぐこ
とができる。
【0184】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、第1パターン画像検出センサの取付位置
補正量を入力することができ、この値に基づいて補正量
の演算を行うので、第1パターン画像検出センサの取り
付け位置誤差に起因する画像形成開始位置の画像形成用
紙に対するずれが簡単に補正できる。
【0185】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、第2パターン画像検出センサの取り付け
位置の補正量を入力することができ、この値に基づいて
補正を行うので、第2パターン画像検出センサの取り付
け位置誤差に起因する等倍率に対する倍率ずれが簡単に
補正できる。
【0186】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、2本の平行な直線と、これらの直線に所
定の角度の傾きを持つ直線から構成されるパターン画像
を色成分ごとに画像形成開始位置近傍と記縁終了位置近
傍との少なくとも2カ所に形成し、これに対応したパタ
ーン画像検出手段により各直線を検出し、色成分ごとの
パターン画像の時間比率がすべてほぼ同じ値になるよう
に補正するので、あらかじめ定められた色成分の画像形
成ステーションにより形成されたパターン画像の検出結
果より求められた時間比率を基準とすることにより、あ
らかじめ定められた色成分の画像形成ステーションの画
像形成開始位置ずれ補正および倍率ずれ補正をおよびそ
れに必要な構成が不要となる。
【0187】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、第1パターン画像検出センサ、第2パタ
ーン画像検出センサの少なくとも一方が主走査方向に移
動調整可能であるので、第1パターン画像検出センサ、
第2パターン画像検出センサの取り付け位置誤差に起因
する画像形成開始位置ずれあるいは倍率ずれが簡単に補
正できる。
【0188】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について図1および図16から図21に基づいて説明す
れば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施
の形態1において示した構成と同一の部材には、同一の
符号を付記し、その説明を省略する。
【0189】本実施の形態にかかる画像形成装置として
のカラーディジタル複写機501は、ベルト状画像形成
媒体である転写搬送ベルト26、およびパターン画像検
出ユニット2′などからなる転写搬送ベルト機構23を
備えている。
【0190】図16に示すように、パターン画像検出ユ
ニット2′によるパターン画像の検出位置は、転写搬送
ベルト26上にパターン画像を形成する位置から、形成
されたパターン画像を検出する位置までの距離Lが、駆
動ローラ24の周長lの整数倍になるように設定されて
いる。これにより、駆動ローラ24に回転による偏心運
動が発生して、転写搬送ベルト26に所定の周期的な駆
動ムラが発生しても、この駆動ムラの中で常に一定の位
置(範囲)において、パターン画像を検出することがで
きる。
【0191】また、パターン画像検出ユニット2′に
は、パターン画像検出センサ(パターン画像検出手段)
4′が設けられている。パターン画像検出センサ4′
は、転写搬送ベルト26上の画像形成開始位置近傍に転
写された位置ずれ補正用パターン画像(「パターン画
像」と略すことがある。)を構成する直線を検出し、パ
ターン画像検出センサ出力信号を出力する。このパター
ン画像検出センサ出力信号に基づいて、画像の位置ずれ
を補正することができる。
【0192】(位置ずれ補正用パターン画像)以上の構
成からなるカラーディジタル複写機501において、主
走査方向の画像形成開始位置のずれを補正するために転
写搬送ベルト26に転写する位置ずれ補正用パターン画
像について説明する。
【0193】図8(a)〜(e)に示したパターン画像
201〜205は、本実施の形態にかかる主走査方向の
位置ずれ補正用パターン画像200の一例である。パタ
ーン画像200は、パターン画像201〜205のよう
に、少なくとも2本の平行な直線とこれらの直線に対し
て所定の角度の傾きを持つ直線とからなるパターン画像
である。
【0194】例えば、図8(a)に示すように、パター
ン画像201は、2本の平行な直線201a,201b
と、直線201a,201bに対して所定の角度θの傾
きを持つ直線201cとから構成されている。そして、
平行な直線201a,201b間の搬送方向の距離はw
(mm)である。
【0195】ここで、図17を用いて、パターン画像2
00の転写搬送ベルト26上への転写と、転写搬送ベル
ト26からの検出の概略ついて説明する。
【0196】パターン画像200の形状は、カラーディ
ジタル複写機501の印刷制御部44の記憶手段にあら
かじめ記憶されている。そして、各画像形成ステーショ
ンPa〜Pdにおいて、転写搬送ベルト26上の主走査
方向の画像形成開始位置近傍に、各色成分ごとのパター
ン画像200Y,200M,200C,200Bkが搬
送方向に順に転写される。そして、転写搬送ベルト26
上に転写されたパターン画像200Y〜200Bkは、
パターン画像検出ユニット2′のパターン画像検出セン
サ4′によって、パターン画像200Y〜200Bkを
構成している各直線が検出される。
【0197】図18に、転写搬送ベルト26上に転写さ
れたパターン画像200Y〜200Bk(パターン画像
201(図8(a)))を構成している各直線を、パタ
ーン画像検出センサ4′によってそれぞれ検出して得ら
れたパターン画像検出センサ出力信号(波形p21)の
例を示す。
【0198】ここで、パターン画像200の1本目の直
線200bが検出されてから2本目の直線200cが検
出されるまでが時間t1 、1本目の直線200bが検出
されてから3本目の直線200aが検出されるまでが時
間t2 とする。これにより、画像形成開始位置近傍に転
写されたパターン画像200の1本目の直線200bの
検出から3本目の直線200aの検出までの時間t1 に
対する、1本目の直線200bの検出から2本目の直線
200cの検出までの時間t2 の比率である時間比率α
=t1 /t2 を演算することができる。
【0199】すなわち、パターン画像検出センサ出力信
号の波形p21(図18)では、イエローのパターン画
像200Yの1本目の直線200Ybが検出されてから
2本目の直線200Ycが検出されるまでが時間t1Y、
1本目の直線200Ybが検出されてから3本目の直線
200Yaが検出されるまでが時間t2Yとなる。これに
より、画像形成開始位置近傍に転写されたパターン画像
200Yの1本目の直線200Ybの検出から3本目の
直線200Yaの検出までの時間t1Yに対する、1本目
の直線200Ybの検出から2本目の直線200Ycの
検出までの時間t2Yの比率である時間比率αY =t1Y/
t2Yを演算することができる。同様に、マゼンタ、シア
ン、ブラックのパターン画像200M,C,Bkについ
ても、検出されたそれぞれの出力信号から各色成分ごと
の時間比率αM ,αC ,αBkをそれぞれ演算することが
できる。
【0200】そして、各色成分ごとに演算された時間比
率αY ,αM ,αC ,αBkの値に基づいて、各時間比率
がほぼ同じ値になるようにレーザービームスキャナユニ
ット37a〜37dを調整することにより、主走査方向
の画像形成開始位置ずれを補正することができる。な
お、レーザービームスキャナユニット37a〜37dの
調整は、手動により取り付け位置を変更できるのはもち
ろんのこと、自動による補正も後述するように可能であ
る。
【0201】また、各時間比率αY 〜αBkを同じくする
方法として、あらかじめ定めた色成分の画像形成ステー
ション、例えばイエローによって形成されたパターン画
像200Yから求められた時間比率αY を基準とし、残
りの色成分のパターン画像200M,200C,200
Bkから求められた時間比率αM ,αC ,αBkを基準時
間比率αY とほぼ等しくなるように、残りの画像形成ス
テーションPb〜Pdを調整することにより補正を行
う。この方法によれば、主走査方向の画像形成開始位置
ずれを補正できるととも、画像形成ステーションを調整
するのに要する部材の数を一つ減らすことができため、
コスト削減が実現できる。
【0202】ここで、パターン画像201,202(図
8(a),(b))のように、2本の平行な直線と、2
本の平行な直線に対し所定の角度の傾きを持つ直線が交
差している形状のパターン画像200では、パターン画
像検出センサ4′によって、交差している2点の外側に
おいてパターン画像の検出が行われる可能性がある。こ
の場合、通過する直線の順番が変わり、時間比率が誤っ
て演算されることとなる。
【0203】そこで、測定用パターン画像200の形状
を、パターン画像203,204,205(図8
(c),(d),(e))のように、少なくとも3本の
直線のうち、2本の平行な直線に対し所定の角度の傾き
を持つ直線が、2本の平行な直線と交差せずにはさまれ
ている形状にすることができる。
【0204】これにより、パターン画像200の検出時
に、パターン画像検出センサ4′を通過する直線の順番
が変わることが無く、時間比率を誤って演算することを
防止できる。また、主走査方向の画像形成開始位置ずれ
の補正に不必要な部分を形成しないため、むだなトナー
消費を抑えることができる。
【0205】また、測定用パターン画像200の形状
を、パターン画像204(図8(d))のように、少な
くとも3本の直線のうち、2本の平行な直線に対して所
定の角度の傾きを持つ直線が、主走査方向に伸びている
形状にすることができる。
【0206】これにより、主走査方向の画像形成開始位
置ずれ補正量を簡単な演算式によって求めることができ
るため、精度良く各色の主走査方向の位置ずれを補正
し、色ずれを抑えることができる。また、搬送方向に垂
直(主走査方向)な直線を利用することにより、主走査
方向の位置ずれだけでなく、副走査方向(搬送方向)の
位置ずれも補正することができる。
【0207】さらに、測定用パターン画像200の形状
を、パターン画像205(図8(e))のように、少な
くとも3本の直線のうち、2本の平行な直線が主走査方
向に伸びている形状にすることができる。
【0208】これにより、主走査方向の画像形成開始位
置ずれ補正量を簡単な演算式によって求めることができ
るため、精度良く各色の主走査方向の位置ずれを補正
し、色ずれを抑えることができる。また、各色成分ごと
のパターン画像の搬送方向に垂直(主走査方向)な直線
を利用して、主走査方向の位置ずれだけでなく、副走査
方向(搬送方向)の位置ずれも補正することができる。
【0209】(主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正
量の演算方法)つぎに、主走査方向の画像形成開始位置
ずれの補正量の演算方法について、具体的に説明する。
【0210】図1に示すように、転写搬送ベルト26上
には、少なくとも3本の直線のうち、2本の平行な直線
が主走査方向に伸びているパターン画像205(図8
(e))の形状のパターン画像200(200Y〜20
0Bk)が転写されている。このとき、イエローのパタ
ーン画像200Yとマゼンタのパターン画像200Mを
検出した検出信号から、パターン画像200Yから求め
られた時間比率αY を基準時間比率として、パターン画
像200Mの主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正量
ΔEM (mm)を、以下のように求める。
【0211】まず、パターン画像検出センサ4′による
パターン画像200Yの各直線の検出信号から、時間比
率αY は、パターン画像200Yの平行な直線200Y
a,200Yb間の距離w(mm)に基づいて、次式によ
り演算できる。 αY =t1Y/t2Y=a1Y/w (11)
【0212】同様に、パターン画像検出センサ4′によ
るパターン画像200Mの各直線の検出信号から、時間
比率αM は、パターン画像200Mの平行な直線200
Ma,200Mb間の距離w(mm)に基づいて、次式に
より演算できる。 αM =t1M/t2M=a1M/w (12)
【0213】よって、上記の式(11),(12)、お
よび平行な直線200Ya,200Ybと直線200Y
cとがなす角度θ(平行な直線200Ma,200Mb
と直線200Mcとがなす角度θ)に基づいて、パター
ン画像200Mの主走査方向の画像形成開始位置ずれ補
正量ΔEM (mm)は、次式により演算することができ
る。 ΔEM =w(αM −αY )/tanθ (13)
【0214】同様にして、パターン画像200Yから求
められた時間比率αY を基準時間比率として、パターン
画像200Cの主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正
量ΔEC (mm)、およびパターン画像200Bkの主走
査方向の画像形成開始位置ずれ補正量ΔEBk(mm)を、
次式によりそれぞれ演算することができる。 ΔEC =w(αC −αY )/tanθ (14) ΔEBk=w(αBk−αY )/tanθ (15)
【0215】特に、上記の式(13)〜(15)におい
てθが45度の場合は、tanθ=1となり、主走査方
向の画像形成開始位置ずれ補正量ΔE(mm)は、さらに
簡単な次式により演算することができる。 ΔEM =w(αM −αY ) (16) ΔEC =w(αC −αY ) (17) ΔEBk=w(αBk−αY ) (18)
【0216】なお、パターン画像204(図8(d))
の形状のパターン画像200(200Y〜200Bk)
を使用しても、上記の式(13)〜(18)は成立す
る。
【0217】また、図1に示すように、転写搬送ベルト
26上に転写されたパターン画像200の平行な直線間
の搬送方向の距離がw(mm)、隣接するパターン画像間
の搬送方向の距離がwp (mm)であるとき、wp >wの
関係が成立するように各色成分ごとのレーザービームス
キャナユニット37a〜37dの画像形成の遅延時間が
制御される。
【0218】図18に示したパターン画像検出センサ
4′によるパターン画像検出センサ出力信号の波形p2
1において、隣接するパターン画像の検出間隔が時間t
pであるとすると、tp>t2の関係が成立する。これ
により、パターン画像検出センサ4′で検出された出力
信号のうち、所定の時間tp 以上経過した出力信号が、
パターン画像200の先頭の直線であることが分かる。
仮に、wp >wの関係であれば、パターン画像200を
構成している直線の検出に検出ミスが発生した場合、時
間比率が誤って演算され、位置ずれ補正が正確に行われ
ず、色ずれが生じる。以上のように、wp >wの関係が
成立するようにパターン画像を形成することにより、パ
ターン画像の先頭の直線を確実に特定することができる
ため、位置ずれを正確に補正がすることができる。
【0219】加えて、隣接するパターン画像の搬送方向
の距離wp を、転写搬送ベルト26を駆動する駆動ロー
ラ24の周長lの整数倍になるように設定する(図
7)。これにより、駆動ローラ24の偏心により転写搬
送ベルト26に速度ムラがあったとしても、各パターン
画像200は常に駆動ローラ24の同一点に対応した位
置に形成されるので、転写搬送ベルト26の速度ムラの
影響は現われず、主走査方向の位置ずれを各色成分ごと
に精度の良く補正することができ、色ずれを防ぐことが
できる。
【0220】上記の式(13)〜(15)あるいは式
(16)〜(18)により求められた画像形成開始位置
ずれ補正量ΔE(mm)に基づいて、対応する画像形成開
始位置を移動させることにより、主走査方向の画像のず
れ補正をすることができる。
【0221】(画像形成開始位置ずれの補正)つづい
て、上記の画像形成開始位置ずれ補正量ΔE(mm)(式
(13)〜(18))で求めた補正値に基づいて、実際
に位置ずれを補正する方法について、以下に説明する。
【0222】(i)レーザービームスキャナユニット移
動方式 図3を用いて説明したように、本実施の形態にかかるカ
ラーディジタル複写機501には、感光体への光書き込
み手段として各色成分ごとにレーザービームスキャナユ
ニット37a〜37dがそれぞれ設けられている。そし
て、レーザービームスキャナユニット37a〜37dお
よび本体には、スライドレール、ステップモータ、およ
びアクチュエータが設けられており、レーザービームス
キャナユニット37a〜37dがそれぞれ独立して主走
査方向に移動できるようになっている。
【0223】これにより、前述した時間比率αY , αM
,αC ,αBkが同じになるように、画像形成開始位置
ずれ補正量ΔEY ,ΔEM ,ΔEC ,ΔEBk(mm)に基
づいて、レーザービームスキャナユニット37a〜37
dを、それぞれに接続されているステップモータを駆動
して、スライドレールに沿って主走査方向にそれぞれ移
動させることにより、主走査方向の位置ずれを補正する
ことができる。
【0224】(ii)クロック数補正方式 図11を用いて、クロック数補正方式について説明す
る。クロック数補正方式は、レーザービームスキャナユ
ニット37a〜37dのビームディテクタセンサがレー
ザービームを検知してから画像形成開始までの基準クロ
ックのクロック数を補正する。
【0225】レーザービームスキャナユニット37a〜
37dには、レーザービームの走査位置の同期を取る
(水平同期信号を生成する)ために、ビームディテクタ
センサが設けられている。ビームディテクタセンサは、
光を電気信号に変換するセンサであり、ポリゴンミラー
(偏向装置)90によって走査されるレーザービームを
受光するとビームディテクタ信号を出力する。
【0226】レーザービームスキャナユニット37a〜
37dは、ビームディテクタ信号(波形p4)に同期し
た基準クロック(波形p3)をカウンタによってカウン
トし、あらかじめ設定された値(基準クロック数N)に
到達すると画像形成開始信号(波形p5)を出力する。
画像形成開始信号(波形p5)が出力されると、基準ク
ロック(波形p3)に同期して、画像信号(波形p6)
が出力される。
【0227】ここで、主走査方向の位置ずれを補正する
場合、画像形成開始位置ずれ補正量ΔE(mm)に基づい
て補正クロック数ΔNを演算し、基準クロック数Nを補
正クロック数ΔNだけシフトさせる。これにより、画像
形成開始位置ずれ補正量ΔEだけ補正された時点で画像
形成開始信号(波形p7)が出力され、補正された時点
から画像信号(波形p8)を出力することができる。
【0228】(iii)LEDヘッド移動方式 前記の説明では、感光体への光書き込み手段としてレー
ザービームスキャナユニット37a〜37dを用い、感
光体ドラム32a〜32dへレーザービームを走査して
露光するレーザービームスキャナ方式であった。しか
し、本実施の形態にかかるカラーディジタル複写機50
1においては、レーザービームスキャナユニットの代わ
りに、発光ダイオードアレイと結像レンズアレイとから
なる書き込み光学系(LEDヘッド)を用いても良い。
【0229】LEDヘッドはレーザービームスキャナユ
ニットに比べ、サイズも小さく、また可動部分がなく無
音である。よって、複数個の光書き込みユニットを必要
とするタンデム方式のカラーディジタル複写機501な
どの画像形成装置では、好適に用いることができる。
【0230】図19に示すように、本実施の形態にかか
るカラーディジタル複写機501には、感光体への各色
成分ごとにLEDヘッド(画像形成手段、パターン画像
形成手段)300a〜300dがそれぞれ設けられてい
る。
【0231】LEDヘッド300a〜300dは、各色
成分ごとに感光体ドラム32a〜32dに対応して設け
られ、LED駆動制御回路306の制御によって走査す
る。また、LEDヘッド300a〜300dおよび本体
には、スライドレール(図示せず)と、駆動源であるス
テップモータ302と、ステップモータ302の回転運
動を直線運動に変換するアクチュエータ303が設けら
れており、LEDヘッド300a〜300dがそれぞれ
独立して主走査方向に移動できるようになっている。ス
テップモータ302は、モータ駆動制御部304、およ
び補正量演算部305によって制御される。なお、LE
D駆動制御回路306、モータ駆動制御部304、およ
び補正量演算部305は、印刷制御部44によって含ま
れ、内部処理として実行される。
【0232】これにより、前述した時間比率αY , αM
,αC ,αBkが同じになるように、補正量演算部30
5で求めた画像形成開始位置ずれ補正量ΔEY ,ΔEM
,ΔEC ,ΔEBk(mm)に基づいて、LEDヘッド3
00a〜300dを、それぞれに接続されているステッ
プモータ302を駆動して、スライドレールに沿って主
走査方向にそれぞれ移動させることにより、主走査方向
の位置ずれを補正することができる。
【0233】(iv)LEDヘッド印字開始ドット補正方
式 図20を用いて、LEDヘッド印字開始ドット補正方式
について説明する。LEDヘッド印字開始ドット補正方
式は、LEDヘッド300の印字開始ドット位置をずら
すことにより、位置ずれを補正する。
【0234】LEDヘツド300は、発光ダイオード素
子(LED)301が多数アレイ状に並設されており、
実際に画像が印字される有効画像エリア(mドット)よ
りも大きい印字可能エリア(nドット)で構成されてい
る。そして、通常は基準の印字開始ドットが第pドット
目に設定されているため、第pドットからmドットが印
字される。ここで、印字開始ドットは、LED駆動制御
回路306により、補正量演算部305で求められた画
像形成開始位置ずれ補正量ΔE(mm)に応じた補正ドッ
ト数Δp(ドット)だけ、シフトさせることができる。
【0235】これにより、前述した時間比率αY , αM
,αC ,αBkがほぼ同じになるように、補正量演算部
305で求めた画像形成開始位置ずれ補正量ΔEY ,Δ
EM ,ΔEC ,ΔEBk(mm)を補正ドット数Δp(ドッ
ト)に換算して、LEDヘッド300a〜300dの印
字開始ドットを第p+Δpドット目へずらすことによ
り、主走査方向の位置ずれを1画素単位で補正すること
ができる。
【0236】(搬送方向(副走査方向)の位置ずれ補
正)パターン画像200の形状として、少なくとも3本
からなるパターン画像のうち、搬送方向に垂直(主走査
方向)な直線を含むパターン画像204,205(図8
(d),(e))用いることにより、主走査方向の位置
ずれおよび副走査方向の位置ずれを同時に検出し、補正
することがきる。
【0237】したがって、主走査方向の位置ずれを検出
するパターン画像と、副走査方向の位置ずれをを検出す
るパターン画像とを別個に転写する必要がないため、ト
ナーの消費を抑えることができるとともに、両位置ずれ
の補正に要する時間を短縮することができる。
【0238】図21を用いて、上記の搬送方向(副走査
方向)の位置ずれ補正について説明すると、以下のとお
りである。
【0239】転写搬送ベルト26上に、搬送方向に垂直
(主走査方向)な2本の平行線とこれらの直線に所定の
角度の傾きを持つ直線から構成された各色成分ごとのパ
ターン画像200Y〜200Bkが転写されている。パ
ターン画像200Yを基準とし、パターン画像200
M,200C,200Bkが検出されるまでの時間をそ
れぞれ測定すると、搬送所要時間dM ,dC ,dBkが得
られる。この搬送所要時間dM ,dC ,dBkを、あらか
じめ設定された所定値とそれぞれ比較して、各色成分ご
とにずれ量を求める。求められた各色成分ごとのずれ量
に基づいて、レーザービームスキャナユニット37a〜
37dの搬送方向の調整量を求め、手動によって取り付
け位置をずらすことにより補正することができる。
【0240】また、上記のレーザービームスキャナユニ
ット37a〜37dの搬送方向の調整量に基づいて、搬
送方向の位置ずれを自動補正することが可能である。搬
送方向の位置ずれの自動補正は、光書き込み方式がレー
ザービームスキャナユニット37a〜37dを用いるレ
ーザービームスキャナ方式の場合は、上記調整量に応じ
て、各色成分ごとのレーザービームスキャナユニット3
7a〜37d内のモータ(図示せず)によってミラー9
3をミラー支持軸を中心に回動させて、搬送方向の位置
ずれを補正する。また、上記調整量に応じて、各色成分
ごとの書き込みタイミングの遅延時間をずらすことによ
っても搬送方向の位置ずれ補正は可能である。一方、光
書き込み方式がLEDヘッド300a〜300dを用い
るLEDヘッド方式の場合は、上記調整量に応じて、各
色成分ごとのLEDアレイの書き込みタイミングの遅延
時間をずらすことによって搬送方向の位置ずれ補正を行
うことができる。
【0241】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、2本の平行な直線と、これらの直線に所
定の角度の傾きを持つ直線から構成されるパターン画像
を色成分ごとにそれぞれ形成し、パターン画像検出セン
サ(パターン画像検出手段)により各直線の通過を検出
し、各直線間の時間比率が各色ともほぼ同じになるよう
に補正するので、感光体ドラム、転写搬送ベルトなどの
基準速度からのずれや速度変動の影響を受けにくく、精
度良く各色の主走査方向の位置ずれを補正し、色ずれを
防ぐことができる。
【0242】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、パターン画像検出センサは、用紙搬送の
ための転写搬送ベルト上に転写されたパターン画像の通
過を各色成分ごとにそれぞれ検出するので、パターン画
像検出センサは1個で各色成分すべてのパターン画像を
検出することができる。したがって、パターン画像検出
センサの位置をそれぞれ調整する必要も無く、安価にし
かも高精度な補正ができる。
【0243】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、画像形成手段として、レーザービームを
走査して感光体ドラムを露光する走査型書き込み光学系
が色成分ごとに独立しており、それぞれ独自に補正が可
能であるので、各光学系ユニットをそれぞれ調整するこ
とによって、簡単に主走査方向の位置ずれを補正するこ
とができ、色ずれを防止することができる。
【0244】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、画像形成開始位置ずれの補正方法とし
て、走査型書き込み光学系のビームディテクタ信号から
印字開始信号までの基準のクロック数を、各色成分ごと
に独立して調整するので、特別な機構を付加してレーザ
ービームスキャナユニットを移動させることなく、1ド
ット以下の基準のクロック単位での主走査方向の位置ず
れが簡単に補正でき、色ずれを防止することができる。
【0245】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、画像形成手段として、発光体がアレイ状
に並んだ発光ダイオードアレイ型書き込み光学系(LE
Dアレイヘツド)が色成分ごとに独立しており、それぞ
れ独自に補正が可能であるので、各色成分ごとの主走査
方向の位置ずれが簡単に補正でき、色ずれを防止するこ
とが可能である。特にLEDヘッドはレーザースキャナ
ユニットに比べ小型軽量のため、ヘッドを移動させて補
正を行う方式の場合、機構が簡単でしかも小型化が可能
である。
【0246】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、画像形成開始位置ずれの補正方法として
発光ダイオードアレイの発光体の印字開始ドットををそ
れぞれ独立して調整するので、特別な機構を付加してL
EDヘッドを移動させることなく、1ドット単位での主
走査方向の位置ずれが簡単に補正でき、色ずれを防止す
ることができる。
【0247】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、あらかじめ定められた色成分の画像形成
ステーションにより形成されたパターン画像の検出結果
より求められた時間比率を基準とし、残りの各色成分ご
との時間比率をこの比率に合わせて補正するので、あら
かじめ定められた色成分の画像形成ステーションの位置
ずれ補正に要する部材が不要であり、コスト削減が可能
である。
【0248】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、パターン画像を構成している少なくとも
3本の直線のうち、2本の平行な直線に対し所定の角度
の傾きを持つ直線が、2本の平行な直線と交差せずには
さまれているので、パターン検出時、通過する直線の順
番が変わることが無く、演算ミスを防ぐことができる。
また、補正に不必要なパターン画像を形成することな
く、むだなトナー消費を抑えることができる。
【0249】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、パターン画像を構成している少なくとも
3本の直線のうち、2本の平行な直線に対して所定の角
度の傾きを持つ直線が、搬送方向に垂直(主走査方向)
な直線であるので、簡単な演算で位置ずれ補正量が求め
られ、精度良く各色の主走査方向の位置ずれを補正し、
色ずれを減らすことができる。
【0250】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、パターン画像を構成している少なくとも
3本の直線のうち、2本の平行な直線が搬送方向に垂直
(主走査方向)な直線であるので、簡単な演算で位置ず
れ補正量が求められ、精度良く各色の主走査方向の位置
ずれを補正し、色ずれを防止することができる。
【0251】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、転写搬送ベルト上に転写されたパターン
画像の平行な直線間の搬送方向の距離よりも、隣接する
パターン画像間の搬送方向の距離が長くなるように、各
色成分ごとのレーザービームスキャナユニットなどの感
光体への光書き込み手段の書き込み遅延時間を制御する
ので、確実にパターン画像の先頭の直線が特定でき、誤
った位置ずれ補正が行われることが無くなる。
【0252】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、隣接するパターン画像間の搬送方向の距
離を、転写搬送ベルトを駆動する駆動ローラの周長の整
数倍になるように設定するので、駆動ローラの偏心によ
る転写ベルトの速度ムラがあっても、各パターン画像は
常に駆動ローラの同一点に対応した位置に形成され、速
度ムラの影響は現われず、各色成分ごとの主走査方向の
位置ずれを精度良く補正可能であり、色ずれを防ぐこと
ができる。
【0253】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、各色成分ごとの画像形成ステーションに
より形成された少なくとも3本からなるパターン画像の
内、搬送方向に垂直(主走査方向)な直線から副走査方
向の位置ずれ補正量を求めるので、主走査方向の位置ず
れ補正および副走査方向の位置ずれ補正を同一パターン
を使って同時に行うことができる。また、同一パターン
を使って補正するのでむだなトナー消費がなく、補正に
要するトータル時間が短くてすむ。
【0254】〔実施の形態3〕本発明のさらに他の実施
の形態について図22から図30に基づいて説明すれ
ば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施の
形態1および2において示した構成と同一の部材には、
同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0255】本実施の形態にかかる画像形成装置として
のカラーディジタル複写機501は、ベルト状画像形成
媒体である転写搬送ベルト26、およびパターン画像検
出ユニット2′などからなる転写搬送ベルト機構23を
備えている(図3)。
【0256】また、パターン画像検出ユニット2′に
は、パターン画像検出センサ4′が設けられている(図
16)。パターン画像検出センサ4′は、転写搬送ベル
ト26上の画像形成開始位置近傍に転写された位置ずれ
補正用パターン画像(「パターン画像」と略すことがあ
る。)を構成する直線を検出し、パターン画像検出セン
サ出力信号を出力する。このパターン画像検出センサ出
力信号に基づいて、画像の位置ずれを補正することがで
きる。
【0257】(位置ずれ補正用パターン画像)以上の構
成からなるカラーディジタル複写機501において、画
像の位置ずれを補正するために転写搬送ベルト26に転
写するパターン画像200の形状には、例えばパターン
画像201〜205(図8(a)〜(e))がある。パ
ターン画像200は、パターン画像201〜205のよ
うに、少なくとも2本の平行な直線とこれらの直線に対
して所定の角度の傾きを持つ直線とからなるパターン画
像である。
【0258】特に、パターン画像203,204,20
5(図8(c),(d),(e))は、少なくとも3本
の直線のうち、2本の平行な直線に対し所定の角度の傾
きを持つ直線が、2本の平行な直線と交差せずにはさま
れている形状である。さらに、パターン画像204(図
8(d))は、少なくとも3本の直線のうち、2本の平
行な直線に対して所定の角度の傾きを持つ直線が、主走
査方向に伸びている形状である。また、パターン画像2
05(図8(e))は、少なくとも3本の直線のうち、
2本の平行な直線が主走査方向に伸びている形状であ
る。
【0259】各画像形成ステーションPa〜Pdにおい
て、転写搬送ベルト26上の主走査方向の画像形成開始
位置近傍に、各色成分ごとのパターン画像200Y,2
00M,200C,200Bkが搬送方向に順に転写さ
れる(図17)。そして、転写搬送ベルト26上に転写
されたパターン画像200Y〜200Bkは、構成して
いる各直線が、パターン画像検出センサ4′によって検
出され、パターン画像検出センサ出力信号(図18、波
形p21)が出力される。
【0260】ここで、パターン画像検出センサ出力信号
の波形p21では、イエローのパターン画像200Yの
1本目の直線200Ybが検出されてから2本目の直線
200Ycが検出されるまでが時間t1Y、1本目の直線
200Ybが検出されてから3本目の直線200Yaが
検出されるまでが時間t2Yとなる。これにより、画像形
成開始位置近傍に転写されたパターン画像200Yの1
本目の直線200Ybの検出から3本目の直線200Y
aの検出までの時間t1Yに対する、1本目の直線200
Ybの検出から2本目の直線200Ycの検出までの時
間t2Yの比率である時間比率αY =t1Y/t2Yを演算す
ることができる。同様に、マゼンタ、シアン、ブラック
のパターン画像200M,C,Bkについても、検出さ
れたそれぞれの出力信号から各色成分ごとの時間比率α
M ,αC ,αBkをそれぞれ演算することができる。
【0261】(主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正
量の演算方法)つぎに、主走査方向の画像形成開始位置
ずれの補正量の演算方法について、具体的に説明する。
なお、画像形成開始位置ずれの補正量は、印刷制御部4
4(図4)に含まれる補正量演算部305(図19)に
よって、内部処理として演算される。
【0262】図11に示したように、転写搬送ベルト2
6上には、少なくとも3本の直線のうち、2本の平行な
直線が主走査方向に伸びているパターン画像205(図
8(e))の形状のパターン画像200(200Y〜2
00Bk)が転写されている。このとき、イエローのパ
ターン画像200Yを構成する直線の検出信号から、パ
ターン画像200Yの主走査方向の画像形成開始位置ず
れ補正量ΔEY (mm)を、以下のように求める。
【0263】まず、パターン画像検出センサ4′による
パターン画像200Yの各直線の検出信号から、時間比
率αY は、パターン画像200Yの平行な直線200Y
a,200Ybの搬送方向の間の距離w(mm)に基づい
て、次式により演算できる。 αY =t1Y/t2Y=a1Y/w (19)
【0264】そして、パターン画像200Yが基準位置
においてパターン画像検出センサ4′によって検出され
た場合の時間比率αY を所定時間比率α0 とする。例え
ば、パターン画像200Yが主走査方向の中心位置にお
いて検出される場合を基準とすると、所定時間比率α0
は0.5となる。
【0265】 α0 =所定値=a0 /w (20)
【0266】よって、上記の時間比率αY 、所定時間比
率α0 、および平行な直線200Ya,200Ybと直
線200Ycとがなす角度θに基づいて、パターン画像
200Yの主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正量Δ
EY (mm)は、次式により演算することができる。 ΔEY =w(αY −α0 )/tanθ (21)
【0267】同様にして、パターン画像200Mの主走
査方向の画像形成開始位置ずれ補正量ΔEM (mm)、パ
ターン画像200Cの主走査方向の画像形成開始位置ず
れ補正量ΔEC (mm)、およびパターン画像200Bk
の主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正量ΔEBk(m
m)を、次式によりそれぞれ演算することができる。な
お、それぞれの演算において所定時間比率は上記所定時
間比率α0 は共通に用いる。 ΔEM =w(αM −α0 )/tanθ (22) ΔEC =w(αC −α0 )/tanθ (23) ΔEBk=w(αBk−α0 )/tanθ (24)
【0268】特に、上記の式(21)〜(24)におい
てθが45度の場合は、tanθ=1となり、主走査方
向の画像形成開始位置ずれ補正量ΔE(mm)は、さらに
簡単な次式により演算することができる。 ΔEY =w(αY −α0 ) (25) ΔEM =w(αM −α0 ) (26) ΔEC =w(αC −α0 ) (27) ΔEBk=w(αBk−α0 ) (28)
【0269】なお、パターン画像204(図8(d))
の形状のパターン画像200(200Y〜200Bk)
を使用しても、上記の式(21)〜(24)、および式
(25)〜(28)は成立する。
【0270】さらに、図23に示すように、上記の式
(21)〜(24)あるいは式(25)〜(28)で求
められる補正すべき各画像形成ステーションPa〜Pd
の画像形成開始位置ずれ補正量ΔE(mm)の精度をより
高めるため、パターン画像200として同一のパターン
画像を複数形成(n個)する。すなわち、転写搬送ベル
ト26上に、イエローのパターン画像210Y1 ,21
0Y2 ,…,210Yn、マゼンタのパターン画像21
0M1 ,210M2 ,…,210Mn 、シアンのパター
ン画像210C1 ,210C2 ,…,210Cn 、ブラ
ックのパターン画像210Bk1 ,210Bk2 ,…,
210Bkn を順に転写する。なお、図23は、各色成
分のパターン画像を3個ずつ転写した状態を示してい
る。
【0271】そして、転写搬送ベルト26上に転写され
た各色成分ごとに複数のパターン画像210を、パター
ン画像検出センサ4′によって検出し、これらのパター
ン画像210から求めた複数(n個)の時間比率αの平
均値αmeanを求める。得られた平均時間比率αmeanに基
づいて、各色成分の主走査方向の画像形成開始位置ずれ
補正量の平均値ΔEmean(mm)を演算する。例えば、イ
エローのパターン画像210Yの画像形成開始位置ずれ
補正量の平均値ΔEYmean (mm)は、イエローのパター
ン画像210Y1 ,210Y2 ,…,210Yn を検出
し、各パターン画像の時間比率αYnから求められる時間
比率の平均値αYmean に基づいて、次式により演算でき
る。 ΔEYmean =w(αYmean −α0 )/tanθ (29) αYmean =(1/n)Σ(t1Yn /t2Yn ) =(1/n)Σ(a1Yn /w) α0 =所定値=a0 /w
【0272】同様にして、パターン画像210Mの主走
査方向の画像形成開始位置ずれ補正量の平均値ΔEMmea
n (mm)、パターン画像210Cの主走査方向の画像形
成開始位置ずれ補正量の平均値ΔECmean (mm)、およ
びパターン画像210Bkの主走査方向の画像形成開始
位置ずれ補正量の平均値ΔEBkmean(mm)を、次式によ
りそれぞれ演算することができる。 ΔEMmean =w(αMmean −α0 )/tanθ (30) ΔECmean =w(αCmean −α0 )/tanθ (31) ΔEBkmean=w(αBkmean−α0 )/tanθ (32)
【0273】特に、上記の式(29)〜(32)におい
てθが45度の場合は、tanθ=1となり、主走査方
向の画像形成開始位置ずれ補正量の平均値ΔEmean(m
m)は、さらに簡単な次式により演算することができ
る。 ΔEYmean =w(αYmean −α0 ) (33) ΔEMmean =w(αMmean −α0 ) (34) ΔECmean =w(αCmean −α0 ) (35) ΔEBkmean=w(αBkmean−α0 ) (36)
【0274】上記の式(29)〜(32)あるいは式
(33)〜(36)で求められる画像形成開始位置ずれ
補正量の平均値ΔEmean(mm)を、補正すべき各画像形
成ステーションPa〜Pdの画像形成開始位置ずれ補正
量ΔE(mm)として、各色成分ごとの感光体への光書き
込み手段である画像形成ステーションPa〜Pdの取り
付け位置を調整することにより、主走査方向の位置ずれ
を精度よく補正ができ、画像の色ずれを精度よく防止す
ることができる。
【0275】さらに、図24に示すように、パターン画
像200の形状を、3本以上の平行な直線と、各平行線
の間にそれぞれ所定の角度の傾きを持つ直線からなるパ
ターン画像211とする。すなわち、イエローのパター
ン画像211Yは、4本の主走査方向に沿って平行な直
線211Y1 ,211Y3 ,211Y5 ,211Y7の
それぞれ間に、所定の角度の傾きθを持つ直線211Y
2 ,211Y4 ,211Y6 が1本ずつ配置された形状
で、転写搬送ベルト26上に転写されている。マゼンタ
のパターン画像211M、シアンのパターン画像211
C、ブラックのパターン画像211Bkについても同様
である。
【0276】これにより、前記した複数の同一パターン
画像からなるパターン画像群(図23)と同様に、複数
の時間比率αn が求められ、これらの平均値αmeanから
主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正量ΔE(mm)の
平均値ΔEmean(mm)を求めることができる。また、同
じパターン画像を複数繰り返すよりもライン数を減らす
ことができ、トナー消費を抑えることができる。
【0277】(画像形成開始位置ずれの補正)以上のよ
うにして求められた画像形成開始位置ずれ補正量ΔE
(mm)に基づいて、対応する画像形成ステーションPa
〜Pdの位置ずれ補正を行うことにより、主走査方向の
画像ずれを補正することができる。
【0278】具体的には、まず、求められた画像形成ス
テーションPa〜Pdの補正すべき画像形成開始位置ず
れ補正量ΔE(mm)を、操作パネル60上のタッチパネ
ル100(図6)に表示させる。つぎに、各色成分ごと
の位置ずれ補正を手動で行う場合には、タッチパネル1
00に表示された各色成分ごとの画像形成開始位置ずれ
補正量ΔE(mm)に基づいて、各色成分ごとの感光体へ
の光書き込み手段である画像形成ステーションPa〜P
dの取り付け位置を調整することにより、主走査方向の
位置ずれを簡単に補正ができ、画像の色ずれを防止する
ことができる。
【0279】また、求められた各色成分ごとの補正すべ
き主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正量ΔE(mm)
に基づいて、各色成分ごとの画像形成ステーションPa
〜Pdの位置ずれを補正することにより、自動的に主走
査方向の位置ずれを補正することができる。
【0280】(i)レーザービームスキャナユニット移
動方式 前述した時間比率αY , αM ,αC ,αBkが同じになる
ように、画像形成開始位置ずれ補正量ΔEY ,ΔEM ,
ΔEC ,ΔEBk(mm)に基づいて、印刷制御部44が自
動的に、レーザービームスキャナユニット37a〜37
dを、それぞれに接続されているステップモータを駆動
して、スライドレールに沿って主走査方向にそれぞれ移
動させることにより(図3)、主走査方向の位置ずれが
自動補正される。
【0281】(ii)クロック数補正方式 印刷制御部44は自動的に、前記した画像形成開始位置
ずれ補正量ΔEY ,ΔEM ,ΔEC ,ΔEBk(mm)に基
づいて、補正クロック数ΔNY ,ΔNM ,ΔNC ,ΔN
Bkを演算する。そして、各色成分のレーザービームスキ
ャナユニット37a〜37dにおいて、ビームディテク
タセンサがレーザービームを検知してから画像形成開始
までの基準クロック数Nを補正クロック数ΔNY ,ΔN
M ,ΔNC ,ΔNBkだけそれぞれシフトさせことによっ
て(図11)、主走査方向の位置ずれが自動補正され
る。
【0282】(iii)LEDヘッド移動方式 前述した時間比率αY , αM ,αC ,αBkが同じになる
ように、画像形成開始位置ずれ補正量ΔEY ,ΔEM ,
ΔEC ,ΔEBk(mm)に基づいて、印刷制御部44が自
動的に、LEDヘッド300a,300b,300c,
300dを、それぞれに接続されているステップモータ
302を駆動して、スライドレールに沿って主走査方向
にそれぞれ移動させることによって(図19)、主走査
方向の位置ずれが自動補正される。
【0283】(iv)LEDヘッド印字開始ドット補正方
式 印刷制御部44が自動的に、前述した時間比率αY , α
M ,αC ,αBkがほぼ同じになるように、画像形成開始
位置ずれ補正量ΔEY ,ΔEM ,ΔEC ,ΔEBk(mm)
を補正ドット数Δp(ドット)に換算し、LEDヘッド
300a〜300dの印字開始ドットを第p+Δpドッ
ト目へずらすことによって(図20)、主走査方向の位
置ずれが1画素単位で自動補正される。
【0284】(主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正
量の他の演算方法)主走査方向の画像形成開始位置ずれ
補正量を求める他の演算方法について、以下に説明す
る。
【0285】図25に示すように、転写搬送ベルト26
上に、画像形成開始位置を所定距離ずつずらしたパター
ン画像212を各色成分ごとに転写する。そして、パタ
ーン画像検出センサ4′によって、各パターン画像(パ
ターン画像群)212Y〜212Bkを構成する各直線
を検出し、各直線間の時間比率が所定の範囲内に入った
それぞれのパターン画像のずれの距離を、画像形成開始
位置ずれ補正量ΔEY〜ΔEBk(mm)とする。
【0286】例えば、イエローのパターン画像212Y
は、3本以上の平行な直線と、各平行線の間にそれぞれ
所定の角度の傾きを持つ直線が、搬送方向下流から搬送
方向上流へ、一定の距離ずつ転写搬送ベルト26の外側
へずれて転写されている。すなわち、搬送方向の最も下
流にパターン画像212Y1 が転写され、これに搬送方
向上流に隣接し、かつ一定の距離だけ転写搬送ベルト2
6の外側へずれてパターン画像212Y2 が転写されて
いる。このように、パターン画像212Yは、一定の距
離ずつ転写搬送ベルト26の外側へずらしながら転写さ
れた各パターン画像212Y1 〜212Yn によって構
成されている。そして、パターン画像検出センサ4′に
よって、パターン画像212Yのずれて転写された各パ
ターン画像212Y1 〜212Yn を構成する各直線を
検出し、各直線間の時間比率が所定の範囲内に入ったパ
ターン画像212Ym のずれの距離(ずらし量)を、画
像形成開始位置ずれ補正量ΔEY (mm)として確定す
る。マゼンタのパターン画像212M、シアンのパター
ン画像212C、ブラックのパターン画像212Bkに
ついても同様である。
【0287】この方法よれば、画像の位置ずれを補正し
た後、再度パターン画像を形成して時間比率の値が所定
の範囲内に入っているかを確認する必要がなく、各色の
主走査方向の位置ずれを短時間で精度良く補正すること
ができる。
【0288】主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正量
を求めるさらに他の演算方法について、図26を用いて
以下に説明する。
【0289】また、図26(a)に示すように、転写搬
送ベルト26上に、画像形成開始位置を所定距離ずつ粗
くずらしたパターン画像(パターン画像群)213を各
色成分ごとに転写する。そして、パターン画像検出セン
サ4′によって、各パターン画像213Y〜213Bk
を構成する各直線を検出し、それぞれのパターン画像か
ら時間比率を求め、所定時間比率がどのパターン画像の
間にあるかを特定する。つづいて、図26(b)に示す
ように、所定時間比率を含むパターン画像の範囲につい
て、画像形成開始位置のずらし量を細かくして、再度パ
ターン画像214Y〜214Bkを転写する。そして、
それぞれのパターン画像から時間比率を求め、所定の時
間比率がどのパターン画像の間にあるかを特定する。こ
のような探索を、各色成分ごとに所定値に対してあらか
じめ設定された範囲内に入るまで繰り返し、得られたパ
ターン画像のずれ量を画像形成開始位置ずれ補正量ΔE
Y〜ΔEBk(mm)とする。
【0290】この方法よれば、画像の位置ずれを補正し
た後、再度パターン画像を形成して時間比率の値が所定
の範囲内に入っているかを確認する必要がなく、各色の
主走査方向の位置ずれを短時間で精度良く補正すること
ができる。加えて、パターン画像の数を減らすことがで
きるため、トナーの消費量を削減できる。
【0291】これまで説明した主走査方向の画像形成開
始位置ずれの補正方法によって、各色成分ごとの位置ず
れは補正され、色ずれは防止できる。しかし、パターン
画像検出センサ4′の検出位置のずれ、あるいは用紙搬
送域のずれなどにより、用紙Pと印字エリアの位置関係
がずれている場合がある。
【0292】このような場合において、用紙Pと印字エ
リアとの位置ずれ量(一律ずらし量γ)を操作パネル6
0のタッチパネル100より入力し、一律ずらし量γだ
け一律にずれせて画像形成をシミュレートすることがで
きる(シミュレーションモード)。なお、一律ずらし量
γは、テストチャートあるいは自己印字機能により用紙
P上に画像を形成させ、用紙Pと印字エリアとの位置ず
れ量を測定して得ることができる。
【0293】一律ずらし量γを入力した場合のイエロー
の主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正量ΔEY (m
m)は、次式により演算できる。 ΔEY =w(αY −α0 )/tanθ+γ (37) αY =t1Y/t2Y=a1Y/w α0 =所定値=a0 /w γ=一律ずらし量
【0294】同様にして、マゼンタの主走査方向の画像
形成開始位置ずれ補正量ΔEM (mm)、マゼンタの主走
査方向の画像形成開始位置ずれ補正量ΔEC (mm)、マ
ゼンタの主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正量ΔE
Bk(mm)を、次式によりそれぞれ演算することができ
る。なお、各色成分とも一律ずらし量γは同一の値であ
る。 ΔEM =w(αM −α0 )/tanθ+γ (38) ΔEC =w(αC −α0 )/tanθ+γ (39) ΔEBk=w(αBk−α0 )/tanθ+γ (40)
【0295】特に、上記の式(37)〜(40)におい
てθが45度の場合は、tanθ=1となり、主走査方
向の画像形成開始位置ずれ補正量ΔE(mm)は、さらに
簡単な次式により演算することができる。 ΔEY =w(αY −α0 )/+γ (41) ΔEM =w(αM −α0 )/+γ (42) ΔEC =w(αC −α0 )/+γ (43) ΔEBk=w(αBk−α0 )/+γ (44)
【0296】ここで、画像形成開始位置ずれの自動補正
は、従来電源投入後のウォームアップ中、あるいは一定
時間ごとに行なわれていた。しかし、きめ細かな位置ず
れ補正を行うためには、これでは不十分である。例え
ば、マルチコピー動作を実行し連続稼働を行うと、複写
機本体1内の温度が上昇し、しかも複写機本体1内での
各画像形成ステーションPa〜Pdの場所によって温度
がアンバランスな状態になり、主走査方向の位置ずれ量
が色成分ごとに異なり色ずれが発生する。したがって、
きめ細かな位置ずれ補正を行うためには、連続コピーお
よび印字動作中においても常に各色成分ごとに位置ずれ
を監視しておく必要がある。
【0297】このため、図27に示すように、パターン
画像200を形成するパターン画像形成領域は、転写搬
送ベルト26上に吸着された用紙Pと用紙Pとの間の非
印字領域に設ける。そして、コピーあるいは印字動作中
においてもパターン画像200を形成し、パターン画像
検出センサ4′により、パターン画像200を構成して
いる各直線を検知して、各直線間の時間比率αを求め、
各色成分ごとの主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正
量ΔE(mm)を演算する。得られた画像形成開始位置ず
れ補正量ΔE(mm)に基づいて、各色成分ごとの感光体
への光書き込み手段であるレーザービームスキャナユニ
ット37a〜37dの位置ずれを補正することにより、
自動的に主走査方向の位置ずれを補正する。
【0298】また、図28に示すように、パターン画像
を形成するパターン画像形成領域を転写搬送ベルト26
上の主走査方向の用紙吸着搬送領域外に設けることもで
きる。これにより、コピーあるいは印字動作中において
もパターン画像200を形成し、パターン画像検出セン
サ4′により、パターン画像200を構成している各直
線を検知して、各直線間の時間比率αを求め、各色成分
ごとの主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正量ΔE
(mm)を演算する。得られた画像形成開始位置ずれ補正
量ΔE(mm)に基づいて、各色成分ごとの感光体への光
書き込み手段であるレーザービームスキャナユニット3
7a〜37dの位置ずれを補正することにより、自動的
に主走査方向の位置ずれを補正する。
【0299】つぎに、求められた画像形成開始位置ずれ
補正量ΔE(mm)に基づいて、レーザービームの印字開
始位置、すなわちレーザービームスキャナユニット37
a〜37dのビームディテクタセンサがレーザービーム
を検知してから画像形成開始までの基準クロックのクロ
ック数を自動補正する方法について説明する。
【0300】レーザービームスキャナユニット37a〜
37dは、ビームディテクタ信号(波形p26)に同期
した基準クロック(波形p25)をカウンタによってカ
ウントし、あらかじめ設定された値(基準クロック数N
p)に到達するとパターン画像形成開始信号(波形p2
7)を出力する。そして、パターン画像形成開始信号
(波形p27)が出力されると、基準クロック(波形p
25)に同期して、パターン画像の画像信号(波形p2
9a)が出力される。また、ビームディテクタ信号(波
形p26)に同期した基準クロック(波形p25)のカ
ウント数が、あらかじめ設定された値(基準クロック数
Ns)に到達すると画像形成開始信号(波形p28)を
出力する。画像形成開始信号(波形p28)が出力され
ると、基準クロック(波形p25)に同期して、画像デ
ータの画像信号(波形p29b)が出力される。
【0301】ここで、主走査方向の位置ずれを自動補正
する場合、画像形成開始位置ずれ補正量ΔE(mm)に基
づいて補正クロック数ΔNを演算し、基準クロック数N
p,Nsを補正クロック数ΔNだけシフトさせる。これ
により、画像形成開始位置ずれ補正量ΔEだけ補正され
た時点でパターン画像形成開始信号(波形p27′)お
よび画像形成開始信号(波形p28′)が出力され、補
正された時点からパターン画像の画像信号(波形p30
a)および画像データの画像信号(波形p30b)を出
力することができる。
【0302】しかし、上述の位置ずれの自動補正がコピ
ーおよび印字動作中に実行されると、色ずれが画像の途
中から急に無くなり、かえって目だってしまうことがあ
る。そのため、コピーおよび印字動作中においては、位
置ずれの自動補正は行わず、パターン画像の検出と補正
量の演算だけを行い、用紙Pと用紙Pの間、すなわち非
印字領域において上記自動位置ずれを補正する。
【0303】(自動位置ずれ補正後の自動確認)主走査
方向の画像形成開始位置ずれ補正量ΔE(mm)に基づい
て、印刷制御部44により、レーザービームスキャナユ
ニット37a〜37dの位置ずれが自動補正された場
合、正常に補正が行われたかを確認する必要がある。以
下に、自動位置ずれ補正後の自動確認について説明す
る。
【0304】図30のフローチャートに示したように、
自動位置ずれ補正の処理が開始されると、画像の位置ず
れが自動補正される(ステップS1)。その後、自動確
認の処理として、転写搬送ベルト26上の非印字領域に
各色成分ごとにパターン画像が形成され(ステップS
2)、そのパターン画像がパターン画像検出センサ4′
によって検出されて時間比率αが演算された後(ステッ
プS3)、時間比率αが所定の範囲内かどうかが判断さ
れる(ステップS4)。ステップS4の判断の結果、Y
ESの場合は自動位置ずれ補正の処理が終了する。一
方、ステップS4の判断の結果、NOの場合はステップ
S1にもどって、位置ずれの自動補正を再度行う。
【0305】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、転写搬送ベルト上に2本の平行な直線
と、これらの直線に所定の角度の傾きを持つ直線から構
成されるパターン画像を色成分ごとにそれぞれ形成し、
パターン画像検出センサ(パターン画像検出手段)によ
り各直線の通過を検出し、各直線間の時間比率を各色成
分とも所定の値になるように補正するので、感光体ドラ
ム、転写搬送ベルトなどの基準速度からのずれの影響を
受けにくく、精度良く各色の主走査方向の位置ずれを補
正し、色ずれを防ぐことができる。
【0306】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、パターン画像を構成している平行線間の
距離と、測定、演算された時間比率と所定の時間比率と
を基に補正すべき主走査方向の画像形成開始位置ずれ補
正量を演算するので、試行錯誤で各色成分ごとのパター
ン画像の時間比率を所定の値にするのではなく、求めた
位置ずれ補正量に基づいて各色成分ごとのレーザービー
ムスキャナユニットなどの感光体への光書き込み手段の
補正を手動あるいは自動で行い、簡単に時間比率を所定
の値にすることができ、色ずれを防止することができ
る。
【0307】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、求められた各色成分ごとの補正すべき主
走査方向の画像形成開始位置ずれ補正量をカラーディジ
タル複写機の操作パネルのタッチパネル(表示手段)に
表示するので、各色成分ごとの感光体への光書き込み手
段の位置ずれ補正を手動で行う場合、タッチパネルに表
示された位置ずれ補正量に従って、各色成分ごとの感光
体への光書き込み手段の取り付け位置を調整することに
より、簡単に位置ずれ補正ができ、色ずれを防止するこ
とができる。
【0308】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、求められた各色成分ごとの補正すべき主
走査方向の画像形成開始位置ずれ補正量を基に、各色成
分ごとの感光体への光書き込み手段の主走査方向の位置
ずれを、自動的に補正するので、工場出荷時の主走査方
向の位置ずれ補正が簡単にしかも短時間でできるだけで
なく、実使用においても、例えばカラーディジタル複写
機が連続コピーおよび印字動作中においても補正が可能
であり、複写機本体の温度上昇による位置ずれにも対応
でき、微小な色ずれを防止することができる。
【0309】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、求められた画像形成開始位置ずれ補正量
に基づいて、自動的に位置ずれ補正を行った後、再度各
色成分ごとにパターン画像を形成して所定の時間比率の
範囲内に納まっているか確認し、所定の範囲に入ってい
なければ再度自動的に位置ずれ補正を行うので、確実に
また精度良く各色の主走査方向の位置ずれを補正し、微
小な色ずれを防ぐことができる。
【0310】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、転写搬送ベルト上に、2本の平行な直線
と、これらの直線に所定の角度の傾きを持つ直線からな
るパターン画像を複数組、各色成分ごとにそれぞれ形成
し、求められた各直線間の複数の時間比率の平均値を基
に補正処理を行うので、感光体ドラム、転写搬送ベルト
などの速度変動などの影響を受けにくく、精度良く各色
の主走査方向の位置ずれを補正し、色ずれを防ぐことが
できる。
【0311】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、3本以上の平行な直線と、転写搬送ベル
ト上に各平行線の間に所定の角度の傾きを持つ直線から
なるパターン画像を各色成分ごとに形成し、各直線間の
時間比率の平均値をもとに補正処理を行うので、感光体
ドラム、転写搬送ベルトなどの速度変動の影響を受けに
くく、精度良く各色の主走査方向の位置ずれを補正し、
色ずれを防ぐことができる。また、同じパターン画像を
複数燥り返すよりも直線の数を減らすことができ、トナ
ー消費を抑えることができる。
【0312】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、転写搬送ベルト上に書き込み開始位置を
所定距離ずらしたパターン画像群を形成し、各パターン
画像の各直線間の時間比率が所定の範囲に入ったパター
ン画像の書き込み開始位置を補正量として確定するの
で、位置ずれ補正後、再度パターン画像を形成して時間
比率の値が所定の範囲内に入っているか確認する必要が
なく、短時間で精度良く各色の主走査方向の位置ずれを
補正し、色ずれを防ぐことができる。
【0313】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、書き込み開始位置を所定距離ずらしたパ
ターン画像を複数形成し補正値を求める上記の方式にお
いて、まず書き込み開始位置を粗くずらしたパターン画
像から範囲を特定し、その範囲内でさらにずらし量を小
さくしたパターン画像を形成し、これらからさらに範囲
を特定し、各直線間の時間比率が所定値に対してあらか
じめ定められた一定の範囲に入るまでこれを繰り返すの
で、少ないパターン画像で補正値が確定され、トナー消
費量が抑えられる。
【0314】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、色ずれは補正できたが、用紙と印字エリ
アの位置関係がずれている場合、操作パネル(操作部)
から一律ずらし量を入力することにより、あらかじめ定
められた所定の時間比率から演算された位置ずれ補正量
に一律ずらし量が付加されるので、例えばパターン画像
検出センサがずれて設置されている場合の補正が簡単に
できる。
【0315】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、パターン画像は転写搬送ベルト上に吸着
される用紙と用紙の間(非印字領域)に転写されるよう
に形成し、通常のコピーおよび印字動作中においても主
走査方向の位置ずれを監視し、位置ずれが発生すれば補
正を行うので、画像形成ステーションごとの温度上昇率
のアンバランスなどによって主走査方向の位置ずれ量が
異なることも無くなり、色ずれが発生するのを防止する
ことができる。
【0316】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、パターン画像は転写搬送ベルト上の用紙
吸着搬送域外に転写し、通常のコピーおよび印字動作中
においても主走査方向の位置ずれを監視し、位置ずれが
発生すれば補正を行うので、画像ステーションごとの温
度上昇率のアンバランスなどによって主走査方向の位置
ずれ量が異なり、色ずれが発生するのを防止することが
できる。
【0317】本実施の形態にかかるカラーディジタル複
写機によれば、印字動作中においてもパターン画像を形
成し、主走査方向の画像形成開始位置ずれを監視する
が、印字領域では自動位置ずれ補正を禁止し、非印字領
域では自動位置ずれ補正を実行するので、位置ずれ補正
は画像先端からなされ、印字動作途中での急激な色ずれ
補正によって色ずれがかえって目立つという問題は無く
なり、色ずれが防止される。
【0318】以上の実施の形態1、2および3において
説明したパターン画像検出センサ4F,4R,4′は、
パターン画像200を構成する各直線を搬送経路上の1
点において順次検出することにより、転写搬送ベルト2
6によって搬送される各直線間の時間間隔を測定するも
のであった。
【0319】しかし、パターン画像200を構成する各
直線が形成された転写搬送ベルト26の各直線間の長さ
である距離間隔を測定するパターン画像検出センサを用
いることもできる。
【0320】すなわち、以下のように、パターン画像2
00を構成する各直線を同時に検出可能なパターン画像
検出センサを用いて、転写搬送ベルト26に形成された
パターン画像200の形状を検出して、転写搬送ベルト
26の各直線間の距離間隔を測定することによっても、
パターン画像200の各直線間の比率を演算することが
できる。
【0321】〔実施の形態4〕本発明のさらに他の実施
の形態について図31から図34に基づいて説明すれ
ば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施の
形態1、2および3において示した構成と同一の部材に
は、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0322】本実施の形態にかかる画像形成装置として
のカラーディジタル複写機501は、ベルト状画像形成
媒体である転写搬送ベルト26、およびパターン画像検
出ユニット2″などからなる転写搬送ベルト機構23を
備えている(図3)。
【0323】図31に示すように、パターン画像検出ユ
ニット2″には、パターン画像検出センサ(パターン画
像検出手段)4″が設けられている。パターン画像検出
センサ4″は、CCD(charge coupled device)素子
が転写搬送ベルト26の搬送方向に平行に配設されたC
CDラインセンサである。パターン画像検出センサ4″
は、転写搬送ベルト26上の画像形成開始位置近傍に転
写された位置ずれ補正用パターン画像(「パターン画
像」と略すことがある。)を構成する直線を検出し、パ
ターン画像検出センサ出力信号を出力する。
【0324】以上の構成からなるカラーディジタル複写
機501において、主走査方向の画像形成開始位置のず
れを補正するために転写搬送ベルト26に転写する位置
ずれ補正用パターン画像について説明する。
【0325】図8(a)〜(e)に示したパターン画像
201〜205は、本実施の形態にかかる主走査方向の
位置ずれ補正用パターン画像200の一例である。パタ
ーン画像200は、パターン画像201〜205のよう
に、少なくとも2本の平行な直線とこれらの直線に対し
て所定の角度の傾きを持つ直線とからなるパターン画像
である。
【0326】例えば、図32に示すように、転写搬送ベ
ルト26上には、少なくとも3本の直線のうち、2本の
平行な直線が主走査方向に伸びているパターン画像20
5(図8(e))の形状のパターン画像200(200
Y〜200Bk)が転写されている。
【0327】上記パターン画像200の形状は、カラー
ディジタル複写機501の印刷制御部44の記憶手段に
あらかじめ記憶されている。そして、各画像形成ステー
ションPa〜Pdにおいて、転写搬送ベルト26上の主
走査方向の画像形成開始位置近傍に、各色成分ごとのパ
ターン画像200Y,200M,200C,200Bk
が搬送方向に順に、それぞれwp (mm)間隔で転写され
る。
【0328】そして、パターン画像200の平行な直線
間(200Ya−200Yb,200Ma−200M
b,200Ca−200Cb,200Bka−200B
kb)の搬送方向の距離はw(mm)である。よって、パ
ターン画像検出センサ4″は、少なくともw(mm)の検
出領域を備えている。なお、パターン画像200の形
状、およびパターン画像検出センサ4″に用いるCCD
ラインセンサの検出領域や検出精度は、所望する補正精
度などに基づいて決めることができる。
【0329】つづいて、図33および図34を用いて、
転写搬送ベルト26上に転写されたパターン画像200
を、CCDラインセンサであるパターン画像検出センサ
4″によって検出する動作について説明する。
【0330】転写搬送ベルト26上に転写されたパター
ン画像200Y〜200Bkは転写搬送ベルト26の移
動にともなって、パターン画像検出ユニット2″のパタ
ーン画像検出センサ4″の検出位置に達する。そして、
図33に示すように、パターン画像検出センサ4″のC
CD素子4″a…のうち搬送方向の最も下流に位置する
第1CCD素子4″a1 が、パターン画像200を構成
している各直線のうち搬送方向の最も下流位置に転写さ
れた直線200b(200Yb,200Mb,200C
b,200Bkb)のエッジを検出すると同時に、すべ
てのCCD素子4″a…を作動させて濃度検出を行う。
その結果、図33では、パターン画像200Yを構成す
る直線200Yb,200Yc,200Yaのエッジ
が、それぞれ第1CCD素子4″a1 ,第nCCD素子
4″an ,第mCCD素子4″amによって、検出され
ている。
【0331】図34に、転写搬送ベルト26上に転写さ
れたパターン画像200Y〜200Bkを構成している
各直線を、パターン画像検出センサ4″によってそれぞ
れ検出して得られたパターン画像検出センサ出力信号
(波形p41)の例を示す。なお、パターン画像検出セ
ンサ4″は濃度を検出している。よって、波形p41
は、パターン画像200に応じた濃度分布を示してい
る。
【0332】そして、CCD素子4″a…の検出濃度が
あらかじめ設定された閾値濃度Cth以上になった位置
を、パターン画像200を構成する直線のエッジと判断
することができる。よって、第1CCD素子4″a1
が、閾値濃度Cth以上の濃度を検出したときに、すべて
のCCD素子4″a…を作動させて濃度検出を行うこと
ができる。
【0333】つぎに、主走査方向の画像形成開始位置ず
れの補正量の演算方法について、具体的に説明する。
【0334】ここで、パターン画像検出センサ4″であ
るCCDラインセンサを構成するCCD素子間のピッチ
は同じである。よって、パターン画像200を構成する
各直線間の距離比率は、各直線のエッジを検出したCC
D素子のCCD素子番号から、直接求めることができ
る。例えば、2番目のエッジを示すCCD素子番号がn
で、3番目のエッジを示すCCD素子番号がmとすれ
ば、距離比率は次式により演算できる。 φ=n/m (45)
【0335】上記の式(45)を用いて、各色成分ごと
のパターン画像200Y,M,C,Bkについて、検出
されたそれぞれのCCD素子番号から各色成分ごとの距
離比率φY ,φM ,φC ,φBkを演算することができ
る。
【0336】そして、各色成分ごとに演算されたφY ,
φM ,φC ,φBkの値に基づいて、各距離比率がほぼ同
じ値になるようにレーザービームスキャナユニット37
a〜37dを調整することにより、主走査方向の画像形
成開始位置ずれを補正することができる。
【0337】以上のように、本実施の形態にかかるカラ
ーディジタル複写機によれば、パターン画像検出センサ
4″として、CCDラインセンサを使用することによ
り、転写搬送ベルト26上に転写されたパターン画像2
00を構成している各直線間の距離を直接計測すること
ができる。
【0338】この検出方法によれば、パターン画像の検
出を転写搬送ベルト26の搬送速度とは無関係に行うこ
とができる。よって、パターン画像200を構成する直
線の比率をより正確に求めることができる。したがっ
て、より精度の高い補正を行うことができる。
【0339】そして、実施の形態1、2および3の時間
比率α,βを、本実施の形態にかかる距離比率φによっ
て置き換えて、各種の補正量の演算を行うことができ
る。
【0340】なお、本発明の各実施の形態は本発明の範
囲を限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変
更が可能である。
【0341】
【発明の効果】請求項1の発明の画像形成装置は、以上
のように、複数の支持部材間に張架され表面に記録媒体
を保持して搬送するエンドレスベルトと、上記エンドレ
スベルト上に保持された記録媒体に画像を形成する画像
形成手段と、少なくとも2本の平行な直線とこれらの直
線に所定の角度の傾きを持つ直線とからなるパターン画
像を上記エンドレスベルト上に形成するパターン画像形
成手段と、上記パターン画像を構成する各直線を検出す
るパターン画像検出手段と、上記パターン画像検出手段
の検出結果より上記パターン画像を構成する各直線間の
比率を演算するとともに、該比率に基づいて上記画像形
成手段による上記記録媒体上への画像形成の条件を制御
する画像形成条件制御手段とが設けられている構成であ
る。
【0342】それゆえ、パターン画像を構成する平行な
直線間の搬送方向の距離と、これらの直線と平行ではな
い直線のなす角度により、位置ずれの大きさを特定する
ことができる。
【0343】したがって、感光体ドラムおよびエンドレ
スベルトの速度の基準速度からのずれや、駆動ローラの
駆動ムラによって、パターン画像を検出したパターン画
像検出手段の出力信号が不正確であっても、パターン画
像を構成する各直線間の比率に基づいて補正するため、
色ずれを高精度に補正することができるという効果を奏
する。
【0344】また、パターン画像を構成する各直線を検
知して、各直線間の比率を演算するだけでよいため、記
録媒体上への画像形成条件を制御するために要する構成
も簡単であり、安定して色ずれ補正を行うことができる
という効果を奏する。
【0345】請求項2の発明の画像形成装置は、以上の
ように、請求項1の構成に加えて、上記の比率は、上記
パターン画像検出手段によって、上記パターン画像を構
成する各直線が上記エンドレスベルトによって搬送され
る時間間隔を検出し、上記画像形成条件制御手段によっ
て、上記時間間隔に基づいて演算した時間比率である構
成である。
【0346】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、パターン画像検出手段によって、パターン画像を
構成する各直線を搬送経路上の1点においてその通過を
検出するだけで、時間比率を求めることができる。
【0347】したがって、比率として時間比率を用いる
ことにより、パターン画像を構成する各直線間の比率を
求めるために要する構成が簡単になるとともに、色ずれ
補正を容易に行うことができるという効果を奏する。
【0348】請求項3の発明の画像形成装置は、以上の
ように、請求項1の構成に加えて、上記の比率は、上記
パターン画像検出手段によって、上記パターン画像を構
成する各直線が形成された上記エンドレスベルトの各直
線間の長さである距離間隔を検出し、上記画像形成条件
制御手段によって、上記距離間隔に基づいて演算した距
離比率である構成である。
【0349】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、距離比率がエンドレスベルトの搬送速度に依存し
ないため、エンドレスベルトの速度ムラの影響なくパタ
ーン画像を構成する各直線間の比率を求めることができ
る。
【0350】したがって、比率として距離比率を用いる
ことにより、高精度な色ずれ補正が可能となるという効
果を奏する。
【0351】請求項4の発明の画像形成装置は、以上の
ように、請求項1から3の何れかの構成に加えて、各色
成分ごとに設けられた上記パターン画像形成手段によっ
て各色成分ごとに形成された上記パターン画像が、上記
パターン画像検出手段によって各色成分ごとに検出さ
れ、上記画像形成条件制御手段によって、上記パターン
画像検出手段の検出結果より各色成分ごとに演算された
上記パターン画像を構成する各直線間の比率に基づい
て、上記画像形成手段が各色成分ごとに制御される構成
である。
【0352】それゆえ、請求項1から3の何れかの構成
による効果に加えて、各色成分ごとの比率がそれぞれ所
定値になるように、各色成分ごとに補正すことができ
る。
【0353】したがって、色ずれの補正を、感光体ドラ
ムやエンドレスベルトなどの基準速度からのずれによる
影響を受けずに、精度良く簡単に行うことができる。
【0354】請求項5の発明の画像形成装置は、以上の
ように、請求項1から4の何れかの構成に加えて、上記
パターン画像形成手段によって上記エンドレスベルト上
かつ上記画像形成手段の主走査方向の画像形成開始位置
近傍に形成された上記パターン画像が、上記パターン画
像検出手段によって検出され、上記画像形成条件制御手
段によって、上記パターン画像検出手段の検出結果より
上記の画像形成開始位置近傍に形成されたパターン画像
を構成する各直線間の比率が演算され、該比率に基づい
て演算された主走査方向の画像形成開始位置ずれ補正量
に応じて、主走査方向の画像形成開始位置ずれを補正す
るように上記画像形成手段が制御される構成である。
【0355】それゆえ、請求項1から4の何れかの構成
による効果に加えて、画像形成手段を構成する光学系の
部品や組み立てのばらつき、あるいは画像形成装置への
組み付けのばらつきによる主走査方向の画像形成開始位
置ずれ、および実働時の画像形成装置内の温度上昇によ
って生じる主走査方向の画像形成開始位置ずれを補正す
ることができる。
【0356】したがって、主走査方向の画像形成開始位
置ずれに起因する色ずれを防止することができるという
効果を奏する。
【0357】請求項6の発明の画像形成装置は、以上の
ように、請求項1から5の何れかの構成に加えて、上記
パターン画像形成手段によって上記エンドレスベルト上
かつ上記画像形成手段の主走査方向の画像形成終了位置
近傍に形成された上記パターン画像が、上記パターン画
像検出手段によって検出され、上記画像形成条件制御手
段によって、上記パターン画像検出手段の検出結果より
上記の画像形成終了位置近傍に形成されたパターン画像
を構成する各直線間の比率が演算され、該比率に基づい
て演算された主走査方向の倍率ずれ補正量に応じて、主
走査方向の倍率ずれを補正するように上記画像形成手段
が制御される構成である。
【0358】それゆえ、請求項1から5の何れかの構成
による効果に加えて、画像形成手段を構成する光学系の
部品や組み立てのばらつき、あるいは画像形成装置への
組み付けのばらつきによる主走査方向の倍率ずれ、およ
び実働時の画像形成装置内の温度上昇によって生じる主
走査方向の倍率ずれを補正することができる。
【0359】したがって、主走査方向の倍率ずれに起因
する色ずれを防止することができるという効果を奏す
る。
【0360】請求項7の発明の画像形成装置は、以上の
ように、請求項1から6の何れかの構成に加えて、上記
パターン画像形成手段によって上記パターン画像を主走
査方向に所定距離ずつ単調にずらせて形成されたパター
ン画像群が、上記パターン画像検出手段によって検出さ
れ、上記画像形成条件制御手段によって、上記パターン
画像検出手段の検出結果より上記パターン画像群をなす
各パターン画像を構成する各直線間の比率が演算がさ
れ、各パターン画像の上記比率が位置ずれのない所定位
置に対応する所定比率と比較され、上記所定比率に相当
する比率を有するパターン画像の上記所定位置からの距
離を画像形成開始位置ずれ補正量として、主走査方向の
画像形成開始位置ずれを補正するように上記画像形成手
段が制御される構成である。
【0361】そえゆえ、請求項1から6の何れかの構成
による効果に加えて、位置ずれ補正後、再度パターン画
像を形成して比率が所定比率の範囲内に入っているかを
確認する必要がなくなる。
【0362】したがって、短時間で精度良く主走査方向
の位置ずれを補正し、色ずれを防ぐことができるという
効果を奏する。また、補正量の特定に要するパターン画
像の数を少なくすることができるため、トナー消費量を
抑えることができるという効果を奏する。
【0363】請求項8の発明の画像形成装置は、以上の
ように、請求項1から7の何れかの構成に加えて、上記
パターン画像が該パターン画像を構成する各直線のうち
少なくとも1本を搬送方向に垂直であるように、上記パ
ターン画像形成手段によって各色成分ごとに形成され、
上記画像形成条件制御手段によって、上記パターン画像
検出手段の検出結果より、各色成分のパターン画像の間
で対応する搬送方向に垂直な上記直線間の間隔が測定さ
れるとともに、該間隔が所定値になるように上記画像形
成手段が制御される構成である。
【0364】それゆえ、請求項1から7の何れかの構成
による効果に加えて、搬送方向の位置ずれを補正するこ
とができる。さらに、主走査方向の位置ずれ補正および
搬送方向の位置ずれ補正を一つのパターン画像を使って
同時に行うことができる。
【0365】したがって、主走査方向および搬送方向の
位置ずれ補正のために要する時間を短縮することができ
るとともに、トナーの消費量を抑制することができると
いう効果を奏する。
【0366】請求項9の発明の画像形成装置は、以上の
ように、請求項1から8の何れかの構成に加えて、上記
パターン画像は、隣接する該パターン画像間の搬送方向
の距離が上記エンドレスベルトを駆動する駆動ローラの
周長の整数倍であるように、上記パターン画像形成手段
によって形成される構成である。
【0367】それゆえ、請求項1から8の何れかの構成
による効果に加えて、パターン画像は常に駆動ローラの
同一点に対応した位置に形成されるため、駆動ローラの
偏心によるエンドレスベルトの速度ムラがあったとして
も、パターン画像検出手段の検出結果には影響しない。
【0368】したがって、パターン画像検出手段により
正確な検出結果が得られるため、精度の良い位置ずれ補
正が可能であり、色ずれを防ぐことができるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転写
搬送ベルト上に各色成分ごとに転写されたパターン画像
と、各パターン画像を構成する各直線を検出するパター
ン画像検出センサを示す説明図である。
【図2】本発明にかかるカラーディジタル複写機を核と
するネットワークシステムの構成を示す説明図である。
【図3】本発明にかかるカラーディジタル複写機の全体
の構造の概略を示す断面図である。
【図4】本発明にかかるカラーディジタル複写機の画像
データ処理部の回路構成の概略を示す説明図である。
【図5】本発明にかかるカラーディジタル複写機の全体
の制御関係を示すブロック図である。
【図6】本発明にかかるカラーディジタル複写機の操作
パネルの概略を示す説明図である。
【図7】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転写
搬送ベルトおよびパターン画像検出センサを含む転写搬
送ユニットの構成の概略を示す説明図である。
【図8】同図(a)〜(e)は、本発明にかかるカラー
ディジタル複写機の転写搬送ベルト上に転写されるパタ
ーン画像の説明図である。
【図9】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転写
搬送ベルト上に転写された第1パターン画像および第2
パターン画像と、各パターン画像を構成する各直線を検
出する第1パターン画像検出センサおよび第2パターン
画像検出センサを示す説明図である。
【図10】図9に示した第1パターン画像検出センサお
よび第2パターン画像検出センサが、それぞれ第1パタ
ーン画像および第2パターン画像を構成する各直線を検
出した出力信号の説明図である。
【図11】本発明にかかるカラーディジタル複写機のレ
ーザービームスキャナユニットのビームディテクタセン
サがレーザービームを検出してから画像形成開始までの
クロック数を変えることにより画像形成開始位置ずれを
補正する方法の説明図である。
【図12】本発明にかかるカラーディジタル複写機のレ
ーザービームスキャナユニットのビームディテクタセン
サがレーザービームを検出してから画像形成開始までの
クロック周波数を変えることにより画像形成開始位置ず
れを補正する方法の説明図である。
【図13】本発明にかかるカラーディジタル複写機のレ
ーザービームスキャナユニットの画像形成開始以降のク
ロック周波数を変えることにより倍率ずれを補正する方
法の説明図である。
【図14】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転
写搬送ベルト上に転写された第1パターン画像および第
2パターン画像と、各パターン画像を構成する各直線を
検出する第1パターン画像検出センサおよび第2パター
ン画像検出センサを示す説明図である。
【図15】本発明にかかるカラーディジタル複写機の主
走査方向の画像形成開始位置ずれおよび倍率ずれを確認
するために用紙に転写されるテストパターンの説明図で
ある。
【図16】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転
写搬送ベルトおよびパターン画像検出センサを含む転写
搬送ユニットの構成の概略を示す説明図である。
【図17】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転
写搬送ベルト上に転写された各色成分ごとのパターン画
像と、各パターン画像を構成する各直線を検出するパタ
ーン画像検出センサを示す説明図である。
【図18】本発明にかかるカラーディジタル複写機のパ
ターン画像検出センサが転写搬送ベルト上に転写された
パターン画像を構成している各直線を検出した出力信号
の説明図である。
【図19】本発明にかかるカラーディジタル複写機のL
EDヘッドを移動させることにより画像形成開始位置ず
れを補正する方法の説明図である。
【図20】本発明にかかるカラーディジタル複写機のL
EDヘッドの印字開始ドット位置をずらすことにより画
像形成開始位置ずれを補正する方法の説明図である。
【図21】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転
写搬送ベルト上に転写され、主走査方向の位置ずれとと
もに、搬送方向の位置ずれも検出するためのパターン画
像を示す説明図である。
【図22】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転
写搬送ベルト上に各色成分ごとに転写されたパターン画
像と、各パターン画像を構成する各直線を検出するパタ
ーン画像検出センサを示す説明図である。
【図23】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転
写搬送ベルト上に各色成分ごとに転写されたパターン画
像と、各パターン画像を構成する各直線を検出するパタ
ーン画像検出センサを示す説明図である。
【図24】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転
写搬送ベルト上に各色成分ごとに転写されたパターン画
像と、各パターン画像を構成する各直線を検出するパタ
ーン画像検出センサを示す説明図である。
【図25】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転
写搬送ベルト上に各色成分ごとに転写されたパターン画
像と、各パターン画像を構成する各直線を検出するパタ
ーン画像検出センサを示す説明図である。
【図26】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転
写搬送ベルト上に各色成分ごとに転写されたパターン画
像と、各パターン画像を構成する各直線を検出するパタ
ーン画像検出センサを示す説明図であり、同図(b)は
同図(a)からずらし量の探索を進めた状態を示す。
【図27】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転
写搬送ベルト上の用紙と用紙の間に各色成分ごとに転写
されたパターン画像と、各パターン画像を構成する各直
線を検出するパターン画像検出センサを示す説明図であ
る。
【図28】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転
写搬送ベルト上の主走査方向の用紙吸着搬送領域外に各
色成分ごとに転写されたパターン画像と、各パターン画
像を構成する各直線を検出するパターン画像検出センサ
を示す説明図である。
【図29】本発明にかかるカラーディジタル複写機のレ
ーザービームスキャナユニットのビームディテクタセン
サがレーザービームを検出してから画像形成開始までの
クロック数を変えることにより画像形成開始位置ずれを
補正する方法の説明図である。
【図30】本発明にかかるカラーディジタル複写機の位
置ずれ補正後の自動確認処理を示すフローチャートであ
る。
【図31】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転
写搬送ベルトおよびパターン画像検出センサを含む転写
搬送ユニットの構成の概略を示す説明図である。
【図32】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転
写搬送ベルト上に各色成分ごとに転写されたパターン画
像と、各パターン画像を構成する各直線を検出するパタ
ーン画像検出センサを示す説明図である。
【図33】本発明にかかるカラーディジタル複写機の転
写搬送ベルト上に転写されたパターン画像を構成する各
直線と、各直線を検出するパターン画像検出センサであ
るCCDラインセンサを示す説明図である。
【図34】本発明にかかるカラーディジタル複写機のパ
ターン画像検出センサが転写搬送ベルト上に転写された
パターン画像を構成している各直線を検出した出力信号
の説明図である。
【符号の説明】
501 カラーディジタル複写機(画像形成装置) 4,4′,4″ パターン画像検出センサ(パターン
画像検出手段) 24 駆動ローラ 26 転写搬送ベルト(エンドレスベルト) 37 レーザービームスキャナユニット(画像形成手
段,パターン画像形成手段) 44 印刷制御部(画像形成条件制御手段) 300 LEDヘッド(画像形成手段,パターン画像
形成手段) 200,201,202,203,204,205,2
10,211
パターン画像 212,213 パターン画像(パターン画像群) P 用紙(記録媒体) α,β 時間比率(比率) φ 距離比率(比率) κ0 ,κ1 ,α0 所定時間比率 ΔE 画像形成開始位置ずれ補正量 M 倍率ずれ補正係数(倍率ずれ補正量)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の支持部材間に張架され表面に記録媒
    体を保持して搬送するエンドレスベルトと、 上記エンドレスベルト上に保持された記録媒体に画像を
    形成する画像形成手段と、 少なくとも2本の平行な直線とこれらの直線に所定の角
    度の傾きを持つ直線とからなるパターン画像を上記エン
    ドレスベルト上に形成するパターン画像形成手段と、 上記パターン画像を構成する各直線を検出するパターン
    画像検出手段と、 上記パターン画像検出手段の検出結果より上記パターン
    画像を構成する各直線間の比率を演算するとともに、該
    比率に基づいて上記画像形成手段による上記記録媒体上
    への画像形成の条件を制御する画像形成条件制御手段と
    が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】上記の比率は、 上記パターン画像検出手段によって、上記パターン画像
    を構成する各直線が上記エンドレスベルトによって搬送
    される時間間隔を検出し、 上記画像形成条件制御手段によって、上記時間間隔に基
    づいて演算した時間比率であることを特徴とする請求項
    1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】上記の比率は、 上記パターン画像検出手段によって、上記パターン画像
    を構成する各直線が形成された上記エンドレスベルトの
    各直線間の長さである距離間隔を検出し、 上記画像形成条件制御手段によって、上記距離間隔に基
    づいて演算した距離比率であることを特徴とする請求項
    1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】各色成分ごとに設けられた上記パターン画
    像形成手段によって各色成分ごとに形成された上記パタ
    ーン画像が、上記パターン画像検出手段によって各色成
    分ごとに検出され、 上記画像形成条件制御手段によって、上記パターン画像
    検出手段の検出結果より各色成分ごとに演算された上記
    パターン画像を構成する各直線間の比率に基づいて、上
    記画像形成手段が各色成分ごとに制御されることを特徴
    とする請求項1から3の何れかに記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】上記パターン画像形成手段によって上記エ
    ンドレスベルト上かつ上記画像形成手段の主走査方向の
    画像形成開始位置近傍に形成された上記パターン画像
    が、上記パターン画像検出手段によって検出され、 上記画像形成条件制御手段によって、上記パターン画像
    検出手段の検出結果より上記の画像形成開始位置近傍に
    形成されたパターン画像を構成する各直線間の比率が演
    算され、該比率に基づいて演算された主走査方向の画像
    形成開始位置ずれ補正量に応じて、主走査方向の画像形
    成開始位置ずれを補正するように上記画像形成手段が制
    御されることを特徴とする請求項1から4の何れかに記
    載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】上記パターン画像形成手段によって上記エ
    ンドレスベルト上かつ上記画像形成手段の主走査方向の
    画像形成終了位置近傍に形成された上記パターン画像
    が、上記パターン画像検出手段によって検出され、 上記画像形成条件制御手段によって、上記パターン画像
    検出手段の検出結果より上記の画像形成終了位置近傍に
    形成されたパターン画像を構成する各直線間の比率が演
    算され、該比率に基づいて演算された主走査方向の倍率
    ずれ補正量に応じて、主走査方向の倍率ずれを補正する
    ように上記画像形成手段が制御されることを特徴とする
    請求項1から5の何れかに記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】上記パターン画像形成手段によって上記パ
    ターン画像を主走査方向に所定距離ずつ単調にずらせて
    形成されたパターン画像群が、上記パターン画像検出手
    段によって検出され、 上記画像形成条件制御手段によって、上記パターン画像
    検出手段の検出結果より上記パターン画像群をなす各パ
    ターン画像を構成する各直線間の比率が演算がされ、各
    パターン画像の上記比率が位置ずれのない所定位置に対
    応する所定比率と比較され、上記所定比率に相当する比
    率を有するパターン画像の上記所定位置からの距離を画
    像形成開始位置ずれ補正量として、主走査方向の画像形
    成開始位置ずれを補正するように上記画像形成手段が制
    御されることを特徴とする請求項1から6の何れかに記
    載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】上記パターン画像が該パターン画像を構成
    する各直線のうち少なくとも1本を搬送方向に垂直であ
    るように、上記パターン画像形成手段によって各色成分
    ごとに形成され、 上記画像形成条件制御手段によって、上記パターン画像
    検出手段の検出結果より、各色成分のパターン画像の間
    で対応する搬送方向に垂直な上記直線間の間隔が測定さ
    れるとともに、該間隔が所定値になるように上記画像形
    成手段が制御されることを特徴とする請求項1から7の
    何れかに記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】上記パターン画像は、隣接する該パターン
    画像間の搬送方向の距離が上記エンドレスベルトを駆動
    する駆動ローラの周長の整数倍であるように、上記パタ
    ーン画像形成手段によって形成されることを特徴とする
    請求項1から8の何れかに記載の画像形成装置。
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